JP2016004826A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】光電変換部に対して斜め方向から入射した光に起因する迷光の発生を抑制することが可能な半導体装置およびその製造方法を提供する。【解決手段】半導体装置100は、半導体基板4と、光電変換部1と、転送電極2とを備えている。光電変換部1は半導体基板4内に形成され、転送電極2は光電変換部1に隣り合うように半導体基板4の主表面4a上に載置される。転送電極2の光電変換部1側の電極側壁面上の少なくとも一部には反射防止膜3が形成される。反射防止膜3は、主表面4aに近い側よりも主表面4aから離れた側において、主表面4aに沿う方向に関する転送電極2の中心Cから反射防止膜3の反射防止膜側壁面3bbまでの距離が大きい。【選択図】図1
Description
本発明は半導体装置およびその製造方法に関し、特に、固体撮像素子を有する半導体装置およびその製造方法に関するものである。
半導体基板に複数の画素がアレイ状に配置されるように形成され、当該半導体基板上に信号の読み出し回路および出力アンプを備えたイメージセンサが開発されている。画素は光電変換部を含んでおり、光電変換部に光を入力させることにより電気信号を発生させ画像処理を行なうことを可能にしている。近年では携帯電話等にも多く用いられ、イメージセンサの小型化、高感度化、画素の微細化の要求が高まっている。
イメージセンサは、そのチップ内やチップ外、あるいはその両方に光学レンズを備えた構成とすることが多い。イメージセンサの単位画素を構成する集光レンズのように各単位画素の内部に形成される構成要素を本明細書では「内部光学系」と記載し、イメージセンサを構成する部材ではなく、たとえば集光効果を高めるために当該単位画素の外部に配置される集光レンズなどの構成要素を本明細書では「外部光学系」と記載することにする。
近年、これらの光学系を通してイメージセンサに斜めに入射する光の影響が顕著になっている。具体的には、たとえば外部光学系の小型化や明るい光学系の採用などにより、画素の光電変換部に角度の浅い、すなわち表面に対して小さい角度で入射する光が増加している。またイメージセンサの周辺領域ではもともと入射光が表面に対して斜めになっているが、これに加え収差によって光束が広がりやすくなる。さらに近年の画素の微細化により、単位画素のサイズは数μm以下と光の波長の数倍程度にまで縮小しており、今後さらに画素の微細化が進めば、回折による光の広がりが拡大し、いっそう角度の浅い光の入射成分が増加することが予想される。
また画素の微細化により光電変換部の面積が縮小すれば、内部光学系などの形状制御が困難になることから、本来光が入射されるべき光電変換部からずれた位置、たとえば光電変換部に隣り合う位置に形成された転送電極などに光が入射する可能性が高くなる。このようにずれた位置に入射した光は光電変換に寄与しないため、イメージセンサの光に対する感度を低下させる。また当該光の反射は迷光となり、本来入射すべき画素とは異なる他の画素に入射することによりフレア、ゴースト、コントラスト低下、解像力劣化などの不具合を引き起こす。したがって迷光を抑制することが重要である。
特許文献1においては、光電変換部に沿うようにその外側に配線層を形成し、その配線層で斜め方向から入射する光を反射させて光電変換部に導こうとする技術が開示されている。
特許文献2においては、外部光学系の光軸からずれた位置にある画素に対しては斜め入射光を考慮して光電変換部の位置をずらすことで斜め入射光を光電変換部に導きやすくし、さらに配線の側壁を逆テーパ形状とすることにより配線の側壁で反射した光を光電変換部に導きやすくしている。
特許文献3においては、周囲が反射率の高い金属からなる導波路構造を形成し、さらにその上部には焦点距離が導波路の長さより十分短いレンズを形成している。これにより、斜め入射光も含め、そのレンズに入射した光はすべて光電変換部に導こうとしている。
特許文献4においては、光電変換部(および転送電極)の上に反射防止膜を形成する技術が開示されている。
特許文献1〜3の開示技術を用いれば、外部光学系からの入射光によって発生する迷光を抑制することができる。しかしイメージセンサの内部、特に半導体基板の表面にて反射した光による迷光を抑制する効果はほとんどない。この状況は上記に特許文献4に記載の技術を併用し、半導体基板の表面付近での光の反射を抑制すれば改善される。しかし特許文献4に記載の技術が効果を奏するのは反射防止膜が形成された光電変換部の表面または転送電極の上面のみであり、これら以外の領域、たとえばこれらの間に存在する転送電極の側壁部分に光が入射した場合の効果は弱いと思われる。これは、反射防止膜が光の反射を抑制する効果は、反射防止膜の表面の(法線が向かう)方向や膜厚を入射光に対して最適化すると、それ以外の方向から入射する光に対しては最適化されず、効果が弱くなるためである。具体的には反射防止膜が反射を抑制する効果は、たとえば半導体基板の主表面に垂直な方向から入射する光に対して反射防止膜の構造を最適化すると、そうでない方向から入射する光に対しては最適化されず、反射抑制効果は弱くなる。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、光電変換部に対して斜め方向から入射した光に起因する迷光の発生を抑制することが可能な半導体装置およびその製造方法を提供することである。
本発明の半導体装置は、半導体基板と、光電変換部と、転送電極とを備えている。光電変換部は半導体基板内に形成され、転送電極は光電変換部に隣り合うように半導体基板の主表面上に載置される。転送電極の光電変換部側の電極側壁面上の少なくとも一部には反射防止膜が形成される。反射防止膜は、主表面に近い側よりも主表面から離れた側において、主表面に沿う方向に関する転送電極の中心から反射防止膜の反射防止膜側壁面までの距離が大きい。
本発明の半導体装置の製造方法は、まず半導体基板内に光電変換部が形成される。半導体基板の主表面上に、光電変換部に隣り合うように載置されるように転送電極が形成される。転送電極の光電変換部側の電極側壁面上の少なくとも一部に反射防止膜が形成される。反射防止膜を形成する工程においては、反射防止膜は、主表面に近い側よりも主表面から離れた側において、主表面に沿う方向に関する転送電極の中心から反射防止膜の防止膜側壁面までの距離が大きくなるように形成される。
本発明によれば、電極側壁面上の反射防止膜の側壁面が入射光に対して陰になる方向を向くため、電極側壁面上の反射防止膜側壁面に入射光が入射することが困難となる。このため転送電極の電極側壁面上に形成された反射防止膜に入射する光の量を減少させることができる。これにより迷光の発生を抑制することができ、他の画素への光の入射などの不具合を抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態について図に基づいて説明する。
(実施の形態1)
まず図1を用いて本実施の形態の半導体装置の構成としてイメージセンサの構成について説明する。なお以下においては、光は入射すべき表面に対して斜め方向から入射する場合もあるが、基本的に当該光は図の上側から下側に向けて進行するものとする。
(実施の形態1)
まず図1を用いて本実施の形態の半導体装置の構成としてイメージセンサの構成について説明する。なお以下においては、光は入射すべき表面に対して斜め方向から入射する場合もあるが、基本的に当該光は図の上側から下側に向けて進行するものとする。
図1を参照して、本実施の形態のイメージセンサの画素100は、光電変換部1と、転送電極2と、反射防止膜3とを有している。光電変換部1は、たとえばシリコンからなる半導体基板4内に配置されるように、半導体基板4の一方の主表面4aに形成されている。このように光電変換部1は半導体基板4の内部に形成されてもよいが、半導体基板4の一方の主表面4a上に形成されてもよい。
光電変換部1は、半導体基板4の導電型と逆の導電型を有するp型不純物領域またはn型不純物領域により形成され、これと半導体基板4とがpn接合されることにより形成される。このpn接合の部分に入射された光が光電変換することにより、電荷などの電気信号を発生させる。ここでは光電変換部1とは原則として半導体基板4内にpn接合を形成するために形成された、半導体基板4の導電型と逆の導電型を有するp型不純物領域またはn型不純物領域のみをさすものとする。
転送電極2は、たとえば多結晶シリコンなどの導電性材料により形成され、光電変換部1に対して主表面4aに沿う図の左右方向に関して互いに隣り合うように、主表面4a上に載置するように形成されている。つまり転送電極2の最上面は主表面4aよりも図1の上方に形成されるが、光電変換部1の最上面は半導体基板4の主表面4aに重なるように形成される。したがって光電変換部1の最上面と転送電極2の最上面との間には物理的な高低差が存在し、転送電極2の最上面の方が光電変換部1の最上面よりも上方に配置される。転送電極2は図1における左側の側壁面としての電極側壁面2aと、図1における右側の側壁面としての電極側壁面2bとを有している。
転送電極2の最上面上および側壁上、ならびに光電変換部1の最上面上を覆うように、反射防止膜3が形成されている。反射防止膜3は図1においては、電極側壁面2a,2b上の全面を覆うように形成されている。このようにすれば、後述する反射防止膜3の作用効果をいっそう高めることができる。しかし反射防止膜3は、少なくとも転送電極2の特に光電変換部1側(図1における右側)の電極側壁面2b上の少なくとも一部に形成されていればよい。
反射防止膜3は、下地部材としての転送電極2および光電変換部1の表面上に、たとえばシリコン酸化膜とシリコン窒化膜とがこの順に積層された構成を有している。反射防止膜3は電極側壁面2aを覆う反射防止膜側壁3aと、電極側壁面2bを覆う反射防止膜側壁3bと、転送電極2の主表面4aから最も離れた最上面を覆う電極上反射防止膜3cと、光電変換部1の表面上を覆う光電変換部上反射防止膜3dとを有している。
反射防止膜3は、主表面4aに近い側(図1の下側)よりも、主表面4aから離れた側(図1の上側)において、主表面4aに沿う図の左右方向に関する、転送電極2の中心(図1の上下方向に延びる中心線C)から電極側壁面2b上の反射防止膜側壁3bの表面である反射防止膜側壁面3bbまでの距離が大きい。
このような形状は、転送電極2の形状により実現される。つまり転送電極2は、主表面4aに近い側(図1の下側)における主表面4aに沿う図の左右方向に関する寸法よりも、主表面4aから離れた側(図1の上側)における主表面4aに沿う図の左右方向に関する寸法のほうが長くなっている。
図1の転送電極2は中心線Cに関して左右対称な断面形状を有している。このため転送電極2の電極側壁面2aおよび電極側壁面2bの双方の少なくとも一部(図1においてはその全体)が、主表面4aから上側に離れるにつれて電極側壁面2aと電極側壁面2bとの図の左右方向の距離が大きくなるように、主表面4aに垂直な方向に対して傾斜した形状を有している。すなわち電極側壁面2a,2bは逆テーパ形状を有している。ただし図1において転送電極2は必ずしも中心線Cに関して左右対称な断面形状となっていなくてもよい。
転送電極2が以上のような断面形状を有するために、電極側壁面2a,2bを覆う反射防止膜側壁3a,3bの表面である反射防止膜側壁面3aaおよび反射防止膜側壁面3bbの、主表面4aに沿う方向の間隔は、主表面4aから離れる側(図1の上側)において主表面4aに近い側(図1の下側)よりも大きくなっている。反射防止膜側壁面3aa,3bbは、主表面4aから上側に離れるにつれて反射防止膜側壁面3aaと反射防止膜側壁面3bbとの図の左右方向に関する間隔が徐々に大きくなる(単調増加する)ように、主表面4aに垂直な方向に対して傾斜した形状を有している。
さらに言い換えれば、電極側壁面2b、およびその上の反射防止膜3の反射防止膜側壁面3bbがその外側で、転送電極2に隣接する半導体基板4の主表面4a(光電変換部1の表面)に対してなす角度θが鋭角となっている。ここで角度θは電極側壁面2bおよび反射防止膜側壁面3bbが転送電極2の右側に隣接する半導体基板4の主表面4aとなす角度を意味する。
以上により、転送電極2の電極側壁面2bの最下部(電極側壁面2bが主表面4aと重なる位置)と、これに隣り合う光電変換部1とは、主表面4aに沿う方向に関して互いに隣り合う位置にある(つまり電極側壁面2bの最下部と光電変換部1とは平面視において重ならない)。しかし電極側壁面2bは主表面4aから上方に離れるにつれて光電変換部1側(図1の右側)に庇状にせり出す形状を有している。その結果、電極側壁面2bは特にその上方においては光電変換部1と平面視において重なる位置に配置されている。
図1においては、電極側壁面2a,2bおよびその上の反射防止膜側壁3a,3bの反射防止膜側壁面3aa,3bbは平面形状を有している。
光電変換部1の上方には、たとえば機械的な機構(治具に嵌めこむなど)によって、イメージセンサの外部光学系としての集光レンズ5が配置されている。ここで上方とは、平面視における光電変換部1の真上に限らず、図1における光電変換部1の上側の任意の領域を含むものとする。集光レンズ5は図1の上下方向に関して光電変換部1と間隔をあけて、転送電極2よりも上方に配置されている。また集光レンズ5のさらに上方には、図示されないが画素100に供給する光を供給する光源が配置されている。
集光レンズ5は一般に画素100の外側(上方)にチップ単位で設置されるため、たとえば主表面4aに沿う方向に関して図1の転送電極2の右側の領域に配置される。
外部光学系の集光レンズ5とは別の内部光学系は、画素100の内部に配置される。内部光学系としては、集光レンズ50のほか、反射鏡、光学絞り(遮光膜)、配線層の開口部などが配置されてもよい。内部光学系は外部光学系で集められた光を光電変換部1に導くため、外部光学系5と光電変換部1との間に配置される。図1の場合は、内部光学系は主表面4aに沿う方向に関して転送電極2に隣り合うように転送電極2の右側の領域に配置される。これは転送電極2は光電変換部1に隣り合うように主表面4a上に載置するように形成されているためである。
光電変換部1の左側に隣り合う領域の主表面4aには、たとえばシリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜6が形成されており、ゲート絶縁膜6の最上面上に転送電極2が形成されている。言い換えれば、光電変換部1の左側に隣り合う半導体基板4上には、ゲート絶縁膜6を挟んで転送電極2が形成されている。
なお図1の画素100は、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサとCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサとの双方を含む概念として記載している。このため図1には、上記両種類のイメージセンサの画素に共通の部分のみを示しており、その共通の部分の外側の領域については図示を省略している。また図2以降においては図1中の特に点線で囲んだ領域Aのみが図示されている。
なお実際には画素100には後述する層間絶縁膜12などが併せて含まれるが、図1においては簡略化のためこれらを省略している。
次に図1および図2を用いて、本実施の形態のイメージセンサの動作について説明する。
図1に示されない、外部光学系の集光レンズ5のさらに上方の光源から、図の下方に光が供給される。集光レンズ5を通り内部光学系に達した光は、内部光学系のたとえば集光レンズ50の光軸7に沿って図の下方に進行することが理想的である。しかし外部光学系の集光レンズ5の光軸からずれた位置にある内部光学系の集光レンズ50には、原理的に光が斜めに入射する。また、画素100の微細化により単位画素中の位置ずれなどの寸法誤差が画素全体の寸法に対して占める割合が大きくなっている。さらに画素100の微細化により内部光学系による回折も顕著となる。これに伴い、当該光は光軸7に対して平行ではなく斜め方向に(主表面4aに対して小さい角度すなわち鋭角の方向に)進行する場合がある。
図2を参照して、たとえば光軸7上から図の右側にずれた位置に配置される物体8を通るように、図示されない物体8よりも上方の光源から供給される光線9は、集光レンズ5によって集光されるが、光軸7に沿う方向に対して傾斜した方向に、すなわち主表面4aに対して斜めの方向に進行する。この場合、たとえば転送電極2の最上面上の反射防止膜3である電極上反射防止膜3cに光線9が、電極上反射防止膜3cに対して斜め方向から入射する。以上、上方の光源からの光線9の斜め方向への進行と、画素100の微細化で生じた寸法誤差や回折との相乗効果により、電極上反射防止膜3cに対してより浅い角度から光が入射することになる。
転送電極2の最上面上の電極上反射防止膜3cに入射する光は、その入射角が電極上反射防止膜3cの表面に対して最適化された角度により入射される場合には、電極上反射防止膜3cでの反射が高い割合で抑制できる。
一方、転送電極2の光電変換部1側(右側)の電極側壁面2b上の反射防止膜側壁面3bbに光が入射すれば、高い割合で反射が起きる。これは反射防止膜側壁面3bbに対して光線9が入射する角度は電極上反射防止膜3cに対して光線9が入射する角度とは異なるため、反射防止膜側壁面3bbが光線9の反射を抑制する効果が弱くなるためである。反射防止膜側壁3bにて反射された光線9は、以降、たとえば本来入射すべき光電変換部1に隣り合う他の光電変換部1に入射するなど、迷光としてランダムな方向に進行する可能性が高くなる。
このような反射防止膜側壁面3bbにおける迷光の発生は、光線9が入射するターゲットの表面として反射防止膜側壁面3bbを見通せる(つまり光線9が直進した結果、反射防止膜側壁面3bbに入射することが可能な)角度となるように反射防止膜側壁3bが配置されており、かつその入射角度が光電変換部1に入射する角度とは異なることに起因している。たとえば転送電極2の最上面における主表面4aに沿う方向の寸法が転送電極2の最下部における主表面4aに沿う方向の寸法よりも短く、転送電極2の電極側壁面2bがその外側の主表面4aに対して鈍角を形成する、言い換えれば電極側壁面2bが順テーパ形状を有する場合に、当該電極側壁面2bに角度の小さい光が入射しやすくなる。
しかし本実施の形態においては、転送電極2が、その最上面における主表面4aに沿う方向の寸法が転送電極2の最下部における主表面4aに沿う方向の寸法よりも長く、転送電極2の電極側壁面2bがその外側の主表面4aに対して鋭角を形成している。言い換えれば電極側壁面2bは逆テーパ形状を有している。このため電極側壁面2bを覆う反射防止膜3の反射防止膜側壁面3bbも同様に逆テーパ形状を有している。
反射防止膜側壁面3bbが逆テーパ形状を有するため、たとえ光線9が図2のように光軸7および主表面4aに対して斜め方向に進行しても、光線9は電極側壁面2b上の反射防止膜側壁面3bbに入射することが困難となる。これは反射防止膜側壁3bが光線9に対して陰となる方向を向いているために、光線9が入射するターゲットの表面として反射防止膜側壁面3bbを見通すことが困難となるためである。
したがって反射防止膜側壁面3bbにおける光線9の入射およびそれに伴う光線9の反射が起こりにくくなり、その結果、反射防止膜側壁面3bbからの反射光としての迷光の発生する可能性を低減させることができる。このため、たとえば所望の光電変換部1以外の他の光電変換部1が意図せず受光することによる画素100の誤動作などの不具合の可能性を低減することができ、イメージセンサの信頼性を向上させることができる。
次に図3〜図5を用いて、本実施の形態の変形例について説明する。
図3を参照して、本実施の形態の第1変形例のイメージセンサの画素100は、基本的に図1の画素100と同様の構成を有している。しかし図3においては、転送電極2の電極側壁面2bおよびその上の反射防止膜側壁面3bbが曲面形状である。この曲面形状とはたとえば球面形状であってもよいし、ラグビー球の表面のような形状であってもよく、円筒形状または楕円筒形状であってもよい。図3の電極側壁面2bおよび反射防止膜側壁面3bbは、転送電極2の内側から外側に向けて凸形状となるような曲面形状を有している。この点において図3の画素100は、転送電極の電極側壁面2bおよびその上の反射防止膜側壁面3bbが(一部の屈曲部を除いて)基本的に平面形状となっている図1の画素100と構成が異なっている。
図3を参照して、本実施の形態の第1変形例のイメージセンサの画素100は、基本的に図1の画素100と同様の構成を有している。しかし図3においては、転送電極2の電極側壁面2bおよびその上の反射防止膜側壁面3bbが曲面形状である。この曲面形状とはたとえば球面形状であってもよいし、ラグビー球の表面のような形状であってもよく、円筒形状または楕円筒形状であってもよい。図3の電極側壁面2bおよび反射防止膜側壁面3bbは、転送電極2の内側から外側に向けて凸形状となるような曲面形状を有している。この点において図3の画素100は、転送電極の電極側壁面2bおよびその上の反射防止膜側壁面3bbが(一部の屈曲部を除いて)基本的に平面形状となっている図1の画素100と構成が異なっている。
図4を参照して、本実施の形態の第2変形例の画素100は、基本的に図3の画素100と同様の構成を有している。つまり図4においても図3と同様に、転送電極2の電極側壁面2bおよびその上の反射防止膜側壁面3bbが曲面形状を有している。しかし図4の電極側壁面2bおよび反射防止膜側壁面3bbは、転送電極2の内側から外側に向けて凹形状となるような曲面形状を有している。
なお、上記以外の図3〜図4の構成は、図1および図2に示す画素100の構成とほぼ同じであるため同一の要素については同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
図3および図4のように反射防止膜側壁面3bbが曲面形状を有していても、その曲面の全体を平面と近似するように見れば、図1および図2のようにこれらが平面形状を有する場合と同様に、これらの表面がその外側の主表面4aに対して鋭角をなすように形成されているといえる。このため図1および図2の反射防止膜側壁面3bbと同様に、光線9が入射するターゲットの表面として反射防止膜側壁面3bbを見通すことが困難となる。したがって図1および図2の画素100と同様に、反射防止膜側壁面3bbからの反射光による迷光の発生を抑制することができる。
ただし迷光の発生を抑制する観点からは、反射防止膜側壁面3bbなどの曲面形状としては、図3のように外側に向けて凸形状とする方が、図4のように外側に向けて凹形状とするよりもいっそう好ましい。
図5を参照して、本実施の形態の第3変形例の画素100は、基本的に図1の画素100と同様の構成を有している。しかし図5においては、転送電極2の電極側壁面2bは半導体基板4の主表面4aに対してほぼ垂直な方向に延びている。一方図5の電極側壁面2b上に形成される反射防止膜3の反射防止膜側壁3bは、その表面である反射防止膜側壁面3bbが、主表面4aに近い下側よりも主表面4aから離れた上側で、主表面4aに沿う方向に関する中心線Cからの距離が大きくなるように傾斜している。すなわち反射防止膜側壁3bは、主表面4aに近い下側よりも主表面4aから離れた上側で、主表面4aに沿う方向に関する厚みが大きくなっている。図5においては特に、主表面4aから上側に離れるにつれて反射防止膜側壁面3bbの中心線Cからの左右方向の距離が徐々に大きくなるように単調増加している。
この場合においても上記の各例と同様に、光線9が入射するターゲットの表面として反射防止膜側壁面3bbを見通すことが困難となり、反射防止膜側壁面3bbに浅い角度で入射する光の反射を抑制することができる。このため、反射防止膜側壁面3bbからの反射光による迷光の発生を抑制することができる。
なお以上の図2〜図5の画素100中には内部光学系の集光レンズ50が実際には存在するが、図中にはこれを省略している。
次に図6〜図14を用いて、本実施の形態の半導体装置の製造方法としてのイメージセンサの製造方法について説明する。
図6を参照して、まずたとえばシリコンからなる半導体基板4が準備され、その一方の主表面4a上に、たとえば熱酸化処理法によりゲート絶縁膜6となるべき絶縁膜としてのシリコン酸化膜が形成される。そのシリコン酸化膜6上に、転送電極2となるべき導電性薄膜としての多結晶シリコン膜等が堆積される。
図7を参照して、次に多結晶シリコン膜2上に感光体としてのフォトレジスト10が塗布され、通常の写真製版技術(露光処理および現像処理)によりフォトレジスト10がパターニングされる。次にパターニングされたフォトレジスト10をマスクとして通常のエッチングにより多結晶シリコン膜2が転送電極2の態様に近づくようにパターニングされる。
図8を参照して、次にパターニングされたフォトレジスト10を用いて半導体基板4の主表面4aに、通常のイオン注入技術を用いてたとえばp型不純物領域またはn型不純物領域が形成される。この不純物領域は、半導体基板4の導電型と逆の導電型とすることが好ましい。このようにすれば、当該不純物領域と半導体基板4とによりpn接合が構成されるため、当該不純物領域は光電変換部1となる。このようにして、半導体基板4内に光電変換部1が形成される。
なお必要に応じて、光電変換部1の表面の近く(半導体基板4の主表面4aの近く)に半導体基板4と同じ導電型の領域が形成されるように通常のイオン注入技術の処理が追加でなされ、この不純物領域と上記の先に形成された不純物領域とがpn接合をなすように光電変換部1が形成されてもよい。この場合は例外的に、光電変換部1とは、pn接合をなすように半導体基板4内に形成された2つの不純物領域をさすものとする。
図9を参照して、図8の工程におけるフォトレジスト10のパターンが除去された後、パターニングされた多結晶シリコン膜2をマスクとして、その下側の層としてのシリコン酸化膜6が選択的にエッチングされる。このエッチング処理は、フッ酸などを用いたウェットエッチングによりなされることが好ましいが、他の方法(たとえばドライエッチング)により形成されてもよい。
このとき、シリコン酸化膜6の最外周端6Eが多結晶シリコン膜2の最外周端2Eよりも多結晶シリコン膜2側(図9の左側)すなわち内側に形成されるように、シリコン酸化膜6がエッチングされる。
図10を参照して、次に多結晶シリコン膜2、シリコン酸化膜6および半導体基板4が熱酸化処理法により酸化され、これらの表面に熱酸化膜11が形成される。シリコンは酸化するとその体積が膨張するが、多結晶シリコン膜2の図10の下側の面は半導体基板4およびシリコン酸化膜6に近接しているため、多結晶シリコン膜2のシリコン酸化膜6に近い下側の領域では下方に向けて膨張することができない。このため特に下側の領域では多結晶シリコン膜は酸化により上方のみに膨張し、その最外周端2Eの近くにおいては上方に反ったような断面形状となる。
その結果、多結晶シリコン膜2はその最外周端2Eの近くにおいて、主表面4a(に垂直な方向)に対して傾斜した電極側壁面2bを構成するように変形する。
なお図1〜図5においては転送電極2はその全体において電極側壁面2bが主表面4aに垂直な方向に対して傾斜し中心線Cに対する距離が上方に向けて単調増加している。これに対し図10においては転送電極2の比較的主表面4aに近い下方の領域のみにおいて図1〜図5の電極側壁面2bと同様の形状を有するが、比較的主表面4aから離れた上方の領域においては電極側壁面2bは主表面4aにほぼ垂直に延びている。すなわち図1〜図5と図10とは電極側壁面2bの形状が異なっている。これは図1〜図5においてはその動作および作用効果の説明のために本実施の形態の構成をより簡略化して(模式的に)示しているのに対し、図10においては製造工程により実際に形成される構造の一例を示しているため、図1〜図5より実際の構造に近い態様を示しているためである。図10のように少なくとも部分的に逆テーパ形状を有する電極側壁面2b(反射防止膜側壁面3bb)が形成されれば本実施の形態の作用効果を奏する。このため、特に後述する実施の形態4以降においては、イメージセンサの構成を示す図中においても転送電極2の電極側壁面2bは基本的に図10と同様の態様で示される。
ただし上記の多結晶シリコン膜2の熱酸化の条件を制御することにより、図1に示すように多結晶シリコン膜2の電極側壁面2bの全体が主表面4aに対して傾斜した形状を有する態様とすることもできる。
図11を参照して、必要に応じて図10の工程において形成された熱酸化膜11が除去される。これにより主表面4a(に垂直な方向)に対して傾斜した形状を有する電極側壁面2bなどが露出した転送電極2が、主表面4aに沿う方向に関して光電変換部1に隣り合うように形成される。この転送電極2は、主表面4aに近い下側における主表面4aに沿う方向の寸法よりも主表面4aから離れた上側における主表面4aに沿う方向の寸法が長くなるように形成される。つまり主表面4aに近い下側よりも主表面4aから離れた上側の方が中心線Cからの主表面4aに沿う寸法が長くなるように転送電極2が形成される。
図10の熱酸化膜11の形成と図11の熱酸化膜11の除去とは、必要に応じて複数回繰り返してもよいし、逆にこれらの工程は省略してもよい。
図12を参照して、たとえば一般公知の減圧CVD(Chemical Vapor Deposition)法またはプラズマCVD法により、転送電極2、熱酸化膜6および半導体基板4の露出している表面上に、たとえばシリコン酸化膜とシリコン窒化膜とがこの順に積層された構成を有する反射防止膜3が形成される。これらの方法はステップカバレッジに優れているため、反射防止膜3の表面は、その下地の転送電極2の電極側壁面2bの逆テーパ形状などをそのまま反映するように形成される。
このため電極側壁面2bを覆う反射防止膜3(反射防止膜側壁3b)の表面である反射防止膜側壁面3bbも逆テーパ形状となるように形成される。言い換えれば反射防止膜3は、主表面4aに近い下側よりも主表面4aから離れた上側において、主表面4aに沿う方向に関する転送電極2の中心(中心線C)から反射防止膜側壁面3bbまでの距離が大きくなるように形成される。
反射防止膜3は図12においては電極側壁面2b上の全面を覆うように形成されている。しかし反射防止膜3は、少なくとも転送電極2の特に光電変換部1側(図12における右側)の電極側壁面2b上の少なくとも一部に形成されていればよい。必要があれば反射防止膜3は部分的にドライエッチングなどにより除去されてもよい。
図13を参照して、たとえば上記のCVD法を用いて、シリコン酸化膜からなる層間絶縁膜12が形成される。その後、当該層間絶縁膜12がCMP(Chemical Mechanical Polishing)と呼ばれる化学機械的研磨法により上面が平坦となるように研磨される。
図14を参照して、必要に応じて、層間絶縁膜12の最上面上に、内部光学系としての集光レンズ50などが形成される。内部光学系としての集光レンズ50を形成する際には、たとえばシリコン窒化膜が形成され、これに対して通常の写真製版技術およびエッチングがなされる。なお内部光学系としては集光レンズ50の代わりにたとえば配線層の開口部が形成されてもよく、この場合にはたとえば層間絶縁膜12の最上面上に金属配線などを形成し、これにより配線層の開口部が形成されてもよい。また樹脂製の集光レンズが形成されてもよい。
なお実際の半導体装置においてはたとえばドライブ用のトランジスタおよび配線などが形成されるが、本実施の形態の説明には直接関係しないため、これらを形成するための詳細な説明を省略している。以上の各工程を経ることにより、本実施の形態のたとえば図1に示す態様の画素100が形成される。
なお図10における熱酸化膜11の形成条件および図11における熱酸化膜11の除去条件などを制御することにより、たとえば図3および図4に示すような曲面形状を有する電極側壁面2bを形成することができる。
次に、本実施の形態の作用効果について説明する。
上記のように、転送電極2の光電変換部1側に形成された電極側壁面2bの少なくとも一部を覆う反射防止膜3の反射防止膜側壁面3bbが、主表面4aから離れた側で転送電極2の中心線Cからの距離がより大きくなるよう主表面4aに対して鋭角を形成することにより、集光レンズ50からの光線9が当該反射防止膜側壁面3bbに入射しにくくなる。これにより、入射した光が反射しやすい角度となるように形成された反射防止膜側壁面3bbからの光の反射量を減少させることができ、イメージセンサ内での迷光による不具合の可能性を低減することができる。
上記のように、転送電極2の光電変換部1側に形成された電極側壁面2bの少なくとも一部を覆う反射防止膜3の反射防止膜側壁面3bbが、主表面4aから離れた側で転送電極2の中心線Cからの距離がより大きくなるよう主表面4aに対して鋭角を形成することにより、集光レンズ50からの光線9が当該反射防止膜側壁面3bbに入射しにくくなる。これにより、入射した光が反射しやすい角度となるように形成された反射防止膜側壁面3bbからの光の反射量を減少させることができ、イメージセンサ内での迷光による不具合の可能性を低減することができる。
上記の図6〜図14に示す製造方法を用いれば、逆テーパ形状を有する転送電極2を容易に形成することができる。また減圧CVD法またはプラズマCVD法により形成される薄膜のステップカバレッジが良好であることから、転送電極2が逆テーパ形状を有すれば、その上に形成される反射防止膜3も逆テーパ形状を有するように形成することができる。
なお図5のように転送電極2の電極側壁面2bとその上の反射防止膜側壁面3bbとの延在する方向が異なる態様は、たとえば上記の図12の工程で示した減圧CVD法などに比べてステップカバレッジが劣る成膜方法を用いて反射防止膜3を形成することにより実現できる。
(実施の形態2)
図15を参照して、本実施の形態のイメージセンサの画素200においては、基本的に図1のイメージセンサの画素100と同様の構成を有している。具体的には、電極側壁面2bおよび反射防止膜側壁面3bbはいずれも平面形状を有している。
図15を参照して、本実施の形態のイメージセンサの画素200においては、基本的に図1のイメージセンサの画素100と同様の構成を有している。具体的には、電極側壁面2bおよび反射防止膜側壁面3bbはいずれも平面形状を有している。
画素200においては、反射防止膜側壁面3bbが半導体基板4の主表面4a(および転送電極2の最上面)となす角度θが、光源から物体8を通り主表面4aに供給される(集光レンズ5を通った)光線9が主表面4aとの間に形成し得る最小角度φよりも小さくなっている。このことは、反射防止膜側壁面3bbの主表面4aから最も離れた最上部を通り、主表面4aに対して最も浅い角度φで入射する光線と平行な直線を引いたとき、反射防止膜側壁面3bbの全体がその直線に関して光電変換部1の配置される側(右側)と反対側(左側)に配置されるように構成することと等価である。
図16および図17を参照して、本実施の形態の第1および第2変形例の画素200は、基本的に図15の画素200と同様の構成を有している。しかし図16および図17においては、電極側壁面2bおよび反射防止膜側壁面3bbはいずれも曲面形状を有している。特に図16においては図3と同様に、反射防止膜側壁面3bbは転送電極2の内側から外側に向けて凸形状となるような曲面形状を有している。また図17においては図4と同様に、反射防止膜側壁面3bbは転送電極2の内側から外側に向けて凹形状となるような曲面形状を有している。
図16および図17においては、反射防止膜側壁面3bbのうち主表面4aから最も離れた図16および図17における右側の端部を通り、主表面4aとの間に形成し得る最小角度φを有する光線9は、反射防止膜側壁面3bbの全体を光線9に関して光電変換部1と反対側(左側)に配置する。
さらに、特に図16のように反射防止膜側壁面3bbが凸形状を有する場合には、転送電極2の主表面4aから最も離れた最上部と図の上下方向の位置が等しい反射防止膜側壁面3bb上の点における接線が主表面4aとなす角度が、当該接線が主表面4aとなす最大角度となる。この角度をθとすると、この角度θが光線9の最小角度φよりも小さくなっている。なお図17については必ずしも上記のθとφとの大小関係が成り立たなくてもよい。
次に、図18を用いて、光線9が主表面4aとの間に形成し得る最小角度φについてより具体的に説明する。
最小角度φを具体的に説明するために、たとえば画素200の上方にある外部光学系としての集光レンズ5(内部光学系としての集光レンズは存在しない)が単レンズ(1枚のレンズにより形成されたもの)であり、物体が外部光学系としての集光レンズ5よりも無限に遠方(上方)に配置された場合を考える。この系において上記の最小角度φは、集光レンズ5の焦点距離およびF値(レンズの焦点距離を有効口径で除した値)と、注目している光電変換部1の集光レンズ5の光軸7からの(図15の左右方向の)距離とによって幾何学的に決まる。なおこの最小角度φは画素200の内部光学系にも依存する。
図18を参照して、集光レンズ5が単レンズであり、光軸7から図の右側にずれ、かつ図の上側に無限遠の位置に配置された図示しない物体の像が、光軸7から図の左側にxだけ離れた場所に結像する場合を考える。この物体の入射高は、外部光学系の集光レンズ5が結像できる最大入射高に等しいものとする。
集光レンズ5の入射高をh、焦点距離をf、F値をFとする。このとき
の関係が成り立つ。またFの定義から、
の関係が成り立つ。これらからhを消去すれば
の関係が成り立つ。ただし物体が図の上側に無限遠の位置に配置されない場合には、集光レンズ5と結像面との距離が焦点距離fと等しくなくなるため、上記の数式の関係は必ずしも成り立たなくなる。
主表面4aに対して斜め方向から入射する光の成分が非常に強い場合として、たとえば35mmカメラにきわめて明るいレンズを装着した場合を想定しF=0.8、f=50mm、x=22mmとすれば、φ=43°となる。また非常に明るい超短焦点の携帯電話のカメラを想定しF=2.0、f=3mm、x=2mmとすれば、φ=47°となる。よって現実的にはφの最大値はおよそ40°であり、30°の場合もあると考えられる。
このことから、反射防止膜側壁面3bbの主表面4aに対する角度θは少なくとも47°未満とすることが好ましく、43°未満、40°未満、さらに30°未満とすることがより好ましいといえる。
また上記と逆に、長い焦点の望遠鏡を想定しF=16,f=10000mm、x=10mmとすれば、φ=88°すなわちほぼ直角となる。以上より、φは30°以上88°以下とすることが好ましい。使用する外部光学系および内部光学系に対してシミュレーションなどで最適化を行なったφを採用すれば、より好ましい。
なお、これ以外の本実施の形態の構成は、図1および図2に示す実施の形態1の構成とほぼ同じであるため同一の要素については同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
本実施の形態においては、上記のように角度θが角度φよりも小さくなるように制御する必要があるものの、基本的に実施の形態1の図6〜図14と同様の手順により画素200を形成することができる。ここで本実施の形態においては以下の手順により画素200を形成してもよい。次に図19〜図24を用いて、本実施の形態のイメージセンサの製造方法の変形例について説明する。
図19を参照して、図6と同様に準備された半導体基板4の一方の主表面4a上にゲート絶縁膜6となるべき絶縁膜としてのシリコン酸化膜6が形成され、そのシリコン酸化膜6上に、たとえば減圧CVD法により、薄膜としてのたとえばシリコン窒化膜13が形成される。
図20を参照して、次にシリコン窒化膜13上にフォトレジスト10が塗布され、通常の写真製版技術およびエッチングにより、シリコン窒化膜13が部分的に除去されテンプレート膜13として形成される。このテンプレート膜13は、シリコン窒化膜が除去された側(左側)の最外周端13Eが主表面4a(に垂直な方向)に対して傾斜するように形成されるような条件でエッチングされることにより形成される。
より具体的には、最外周端13Eの主表面4aに対する角度がより小さくなるよう加工するために、たとえばシリコン窒化膜のエッチング時の圧力を高くしたり、エッチング装置に用いられる高周波パワーを下げたりすることが好ましい。またシリコン窒化膜は一般的にフッ素含有有機ガス、アルゴンおよび酸素の混合ガス中でエッチングされるが、これらのうちフッ素含有有機ガスの分圧を高くし、アルゴンと酸素との分圧を低くすることが好ましい。
図21を参照して、フォトレジスト10が除去された後、シリコン酸化膜6およびテンプレート膜13の双方を覆うように、転送電極2となるべき導電性薄膜として、たとえば多結晶シリコン膜が形成される。したがって多結晶シリコン膜2は、テンプレート膜13の傾斜した最外周端13Eも覆い、シリコン酸化膜6の最上面上から、それよりも上方のテンプレート膜13の最上面上に乗り上げることにより、段差を有するように形成される。
図22を参照して、多結晶シリコン膜2上にフォトレジスト10が塗布され、通常の写真製版技術およびエッチングにより、多結晶シリコン膜2がパターニングされ転送電極2となる。
このとき多結晶シリコン膜2は、テンプレート膜13の傾斜した最外周端13Eを覆う部分が残存するように、主表面4aに沿う方向に延びるテンプレート膜13を覆うように形成された部分が除去されることが好ましい。この結果、形成される転送電極2は、テンプレート膜13の傾斜した最外周端13E上の部分が他の部分に対して上方に反った形状を有するため、最外周端13E上の領域である最外周端2Eの少なくとも一部が主表面4a(に垂直な)方向に対して傾斜した形状となる。
図23を参照して、フォトレジスト10が除去された後、テンプレート膜13が熱リン酸などにより除去される。この結果、転送電極2の逆テーパ形状を有する最外周端2Eが露出する。
図24を参照して、図7および図8の工程と同様の処理がなされることにより、主表面4aに沿う方向に関して転送電極2に隣り合う半導体基板4内に光電変換部1が形成される。これ以降においてはたとえば実施の形態1の図13および図14と同様の処理がなされる。
次に、本実施の形態の作用効果について説明する。
上記のように主表面4aに対する反射防止膜側壁面3bbの(最大の)角度θを光線9が主表面4aとの間に形成し得る最小角度φよりも小さくすれば、どのような入射光に対しても、反射防止膜側壁面3bbは完全に陰になる。反射防止膜側壁面3bbのうち主表面4aから最も離れた端部を通り、主表面4aとの間に形成し得る最小角度φを有する光線9が、反射防止膜側壁面3bbの全体を光線9に関して光電変換部1と反対側に配置する場合についても同様である。このため光線9は電極側壁面2b上の反射防止膜側壁面3bbに入射することができなくなる。したがって光線9は反射防止膜側壁面3bbには全く入射せず、たとえば電極上反射防止膜3cおよび光電変換部上反射防止膜3dなど、主表面4aに平行で反射防止効果が十分である領域のみに入射する。このため、迷光の発生を最大限に抑制することができる。
上記のように主表面4aに対する反射防止膜側壁面3bbの(最大の)角度θを光線9が主表面4aとの間に形成し得る最小角度φよりも小さくすれば、どのような入射光に対しても、反射防止膜側壁面3bbは完全に陰になる。反射防止膜側壁面3bbのうち主表面4aから最も離れた端部を通り、主表面4aとの間に形成し得る最小角度φを有する光線9が、反射防止膜側壁面3bbの全体を光線9に関して光電変換部1と反対側に配置する場合についても同様である。このため光線9は電極側壁面2b上の反射防止膜側壁面3bbに入射することができなくなる。したがって光線9は反射防止膜側壁面3bbには全く入射せず、たとえば電極上反射防止膜3cおよび光電変換部上反射防止膜3dなど、主表面4aに平行で反射防止効果が十分である領域のみに入射する。このため、迷光の発生を最大限に抑制することができる。
また図19〜図24に示す製造方法を用いれば、傾斜した最外周端を有するテンプレート膜13がシリコン酸化膜6上に段差を形成することから、その上の多結晶シリコン膜2も同様に、傾斜した段差を有するように形成することができる。このため最外周端が主表面4a(に垂直な方向)に対して傾斜した角度を有する転送電極2を容易に形成することができる。
なお図19〜図24において形成される転送電極2の逆テーパ形状は、たとえば図1および図15に示す転送電極2の逆テーパ形状とは異なっている。しかし図19〜図24において形成される転送電極2の逆テーパ形状により、電極側壁面2b上の少なくとも一部を覆う反射防止膜3の反射防止膜側壁面3bbが逆テーパ形状を有するように形成されることは可能である。
(実施の形態3)
図25を参照して、本実施の形態のイメージセンサの画素300においては、基本的に図1のイメージセンサの画素100と同様の構成を有している。しかしイメージセンサの画素300においては、転送電極2の特に電極側壁面が、主表面4aに近い下側から主表面4aから離れた上側に向けて段階的に幅が広くなる逆階段状を有している。
図25を参照して、本実施の形態のイメージセンサの画素300においては、基本的に図1のイメージセンサの画素100と同様の構成を有している。しかしイメージセンサの画素300においては、転送電極2の特に電極側壁面が、主表面4aに近い下側から主表面4aから離れた上側に向けて段階的に幅が広くなる逆階段状を有している。
具体的には、転送電極2は図25における左側の側壁面としての電極側壁面2e,2fと、図25における右側の側壁面としての電極側壁面2g,2hとを有している。つまり転送電極2は2つの電極側壁面を有している。電極側壁面2e,2f,2g,2hは基本的に主表面4aに交差する(ほぼ垂直な)方向に延びている。電極側壁面2eおよび電極側壁面2gは図の上下方向に関して主表面4aに近い側(下側)に、電極側壁面2fおよび電極側壁面2hは図の上下方向に関して主表面4aから離れた側(上側)に、それぞれ形成されている。
図25の転送電極2は中心線Cに関して左右対称な断面形状を有しているため、中心線Cから電極側壁面2eまでの主表面4aに沿う方向の距離と中心線Cから電極側壁面2gまでの主表面4aに沿う方向の距離とはほぼ等しい。また同様に、中心線Cから電極側壁面2fまでの主表面4aに沿う方向の距離と中心線Cから電極側壁面2hまでの主表面4aに沿う方向の距離とはほぼ等しい。電極側壁面2eから電極側壁面2gまでの主表面4aに沿う方向の距離に比べて、電極側壁面2fから電極側壁面2hまでの主表面4aに沿う方向の距離が大きくなっている。
電極側壁面2eと電極側壁面2fとは互いに連続しておらず、両者は主表面4aに沿う方向に延びる側壁接続面2iにより接続されている。また電極側壁面2gと電極側壁面2hとは互いに連続しておらず、両者は主表面4aに沿う方向に延びる側壁接続面2jにより接続されている。
電極側壁面2e〜2hが以上の構成を有するため、その上に良好なステップカバレッジで形成される反射防止膜3も電極側壁面2e〜2hと同様の形状を有している。すなわち反射防止膜3は電極側壁面2e,2f,2g,2hのそれぞれを覆い、主表面4aに交差(ほぼ垂直)な方向に延びる反射防止膜側壁3e,3f,3g,3hと、側壁接続面2i,2jのそれぞれを覆い、主表面に沿う方向に延びる反射防止膜側壁接続面3i,3jとを有している。
反射防止膜側壁3eから反射防止膜側壁3gまでの主表面4aに沿う方向の距離に比べて、反射防止膜側壁3fから反射防止膜側壁3hまでの主表面4aに沿う方向の距離が大きくなっている。したがって主表面4aに近い下側の反射防止膜側壁3e,3gのそれぞれの表面である反射防止膜側壁面3ee,3gg間よりも、主表面4aから離れた上側に配置される反射防止膜側壁3f,3hのそれぞれの表面である反射防止膜側壁面3ff,3hh間の方が、主表面4aに沿う方向に関する距離(幅)が広くなっている。このため反射防止膜側壁面3ee〜3hhは上方に向かうにつれてその幅が広くなる逆階段状を形成している。言い換えれば、反射防止膜3の主表面4aから離れた反射防止膜側壁3f,3h(反射防止膜側壁面3ff,3hh)が、主表面4aに近い反射防止膜側壁3e,3g(反射防止膜側壁面3ee,3gg)に対して逆階段状を形成するように、中心線Cに対して外側に突起した形状を有している。
なお図25においては反射防止膜側壁面3ee,3ggと、これと幅の異なる反射防止膜側壁面3ff,3hhとの2段階の逆階段状を有しているが、逆階段状の段階数は任意であり、3段階以上を有していてもよい。
図25に示すように、転送電極2のうち主表面4aから離れた幅の広い(電極側壁面2f,2hに挟まれた)領域の図の上下方向に関する厚みは、主表面4aに近い幅の狭い(電極側壁面2e,2gに挟まれた)領域の図の上下方向に関する厚みよりも薄いことが好ましい。
反射防止膜3は図25においては電極側壁面2e〜2h上の全面を覆うように形成されている。このようにすれば、後述する反射防止膜3の作用効果をいっそう高めることができる。しかし反射防止膜3は、少なくとも転送電極2の特に光電変換部1側(図1における右側)の電極側壁面2gおよび電極側壁面2h上の少なくとも一部に形成されていればよい。
図26以降においては図25中の特に点線で囲んだ領域Bのみが図示されている。図26を参照して、本実施の形態の画素300において、逆階段状に形成された複数の反射防止膜側壁面3gg,3hhのうち(主表面4aから最も離れた)最上段の反射防止膜側壁面3hhの、主表面4aに最も近い(すなわち下側の)端部14を通る光線9を考える。この光線9は主表面4aに入射するように進行し、主表面4aとの間に形成し得る最小角度φを有している。この最小角度φについては実施の形態2で説明したとおりである。
このとき、当該光線9(と重なる直線)は、逆階段状を構成するすべての反射防止膜側壁面3ggおよび反射防止膜側壁面3hhの全体が、当該光線9に対して光電変換部1と反対側に配置される。すなわち図26において光電変換部1は、反射防止膜側壁面3hhの主表面4aに最も近い端部14を通る光線9(と重なる直線)の右側に配置されるのに対し、反射防止膜側壁面3ggおよび反射防止膜側壁面3hhはその全体が光線9の左側に配置される。
なお、これ以外の本実施の形態の構成は、図1および図2に示す実施の形態1の構成とほぼ同じであるため同一の要素については同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
次に図27〜図30を用いて、本実施の形態のイメージセンサの製造方法について説明する。
図27を参照して、図6と同様に準備された半導体基板4の一方の主表面4a上にゲート絶縁膜6となるべき絶縁膜としてのシリコン酸化膜が形成され、そのシリコン酸化膜6上に、転送電極2となるべき第1の導電性薄膜としてのたとえば多結晶シリコン膜21と、第2の導電性薄膜としてのたとえば多結晶シリコン膜22とがこの順に形成される。
多結晶シリコン膜21と多結晶シリコン膜22とは、たとえば含まれる導電性不純物の濃度が異なるように形成されることが好ましく、たとえば多結晶シリコン膜21の方が多結晶シリコン膜22よりも高濃度のリンが含まれるようにドーピングされていることが好ましい。
図28を参照して、次に多結晶シリコン膜22上にフォトレジスト10が塗布され、通常の写真製版技術およびエッチングにより、多結晶シリコン膜21,22が転送電極2の態様に近づくようにパターニングされる。
図29を参照して、次に図28の工程においてパターニングされたフォトレジスト10を用いて、図8の工程と同様の処理がなされることにより、多結晶シリコン膜21,22に隣り合う半導体基板4内に光電変換部1が形成される。
図30を参照して、次に多結晶シリコン膜21,22およびシリコン酸化膜6が熱酸化処理法により酸化され、これらの表面に熱酸化膜11が形成される。ここで多結晶シリコン膜21と多結晶シリコン膜22とは酸化速度の差が異なるように制御されており、たとえば上記のように多結晶シリコン膜21の方が多結晶シリコン膜22よりも導電性不純物の濃度が高くなっている。このため多結晶シリコン膜21の方が多結晶シリコン膜22よりも速い速度で熱酸化されることにより、多結晶シリコン膜21の最外周端21Eが多結晶シリコン膜22の最外周端22Eよりも多結晶シリコン膜21,22から見て多結晶シリコン膜21,22側(図30の左側)すなわち内側に後退するように形成される。これにより形成される多結晶シリコン膜21,22は、図25に示す、逆階段状を有する転送電極2を構成する。
これ以降は実施の形態1,2と同様に反射防止膜3、層間絶縁膜12、内部光学系の集光レンズ50などが形成されるため、詳細な説明を省略する。
次に、本実施の形態の作用効果について説明する。
たとえば図25の画素300においては、光源に近い(図25の上側の)反射防止膜側壁面3hhには主表面4aに対して斜め方向からの光線9が入射しやすいが、その下側の反射防止膜側壁面3ggの少なくとも一部は反射防止膜側壁3hの陰になるため、光線9が反射防止膜側壁面3ggに入射しにくくなる。このため少なくともたとえば反射防止膜3が段階的な逆階段状を有していない場合に比べて、本実施の形態においても反射防止膜側壁面3ggから斜め向きに光線9が入射することによる反射光が迷光となる可能性を低減することができる。
たとえば図25の画素300においては、光源に近い(図25の上側の)反射防止膜側壁面3hhには主表面4aに対して斜め方向からの光線9が入射しやすいが、その下側の反射防止膜側壁面3ggの少なくとも一部は反射防止膜側壁3hの陰になるため、光線9が反射防止膜側壁面3ggに入射しにくくなる。このため少なくともたとえば反射防止膜3が段階的な逆階段状を有していない場合に比べて、本実施の形態においても反射防止膜側壁面3ggから斜め向きに光線9が入射することによる反射光が迷光となる可能性を低減することができる。
なお図25においては転送電極2の逆階段状を構成する上側の領域の方が下側の領域よりも薄くなっているが、反射防止膜3の反射防止膜側壁面については、反射防止膜側壁面3ggよりも反射防止膜側壁面3hhの方が上下方向に長く延びている。しかしたとえば転送電極2の逆階段状を構成する上側の領域を下側の領域よりもさらに薄くすることにより、反射防止膜側壁面3hhよりも反射防止膜側壁面3ggの方が上下方向に長く延びる態様とすることがより好ましい。このようにすれば、上記の斜め方向に入射する光による反射光および迷光の発生をいっそう抑制することができる。
たとえば図26の画素300においては、最上段の反射防止膜側壁面3hhの下側の端部を通る光線9は、その下方の反射防止膜側壁面3ggには入射できなくなる。これは反射防止膜側壁面3hhの下側の端部を通った光線9はその下方の反射防止膜側壁面3ggに対して完全に陰になり、光線9は入射するターゲットの表面として反射防止膜側壁面3ggを見通すことができなくなるためである。したがって、反射防止膜側壁面に対して斜め方向から入射する光による反射光および迷光の発生をいっそう確実に抑制することができる。
なお図27〜図30に示す製造方法を用いることにより、図25および図26に示す逆階段状を有する転送電極2を容易に形成することができる。図27〜図30に示す転送電極2の製造方法は、たとえば実施の形態1,2の転送電極2の製造方法よりも工程数が少なくなるため製造工程を簡略化することができる。
また図27〜図30に示す転送電極2の製造方法は、多結晶シリコン膜21と多結晶シリコン膜22とに含まれる導電性不純物であるたとえばリンの濃度を制御することにより、多結晶シリコン膜21と多結晶シリコン膜22との熱酸化の速度を任意に制御することができる。このため多結晶シリコン膜21,22からなる転送電極2の断面形状を容易に制御することができる。
(実施の形態4)
図31および図32を参照して、本実施の形態においては実施の形態1,2の応用例として、逆テーパ形状を有する転送電極をCCDイメージセンサに適用した例を示している。本実施の形態のCCDイメージセンサの画素400は、半導体基板4の一方の主表面4aに光電変換部1が形成されており、この光電変換部1が半導体基板4内に配置されている。
図31および図32を参照して、本実施の形態においては実施の形態1,2の応用例として、逆テーパ形状を有する転送電極をCCDイメージセンサに適用した例を示している。本実施の形態のCCDイメージセンサの画素400は、半導体基板4の一方の主表面4aに光電変換部1が形成されており、この光電変換部1が半導体基板4内に配置されている。
主表面4a上には、たとえばシリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜6を挟んで転送電極23,24が形成されている。転送電極23,24の最上面および側壁を覆うように反射防止膜3が形成されている。
転送電極23,24は実施の形態1の転送電極2と同様に、半導体基板4の主表面4aに近い下側よりも主表面4aから離れた上側において、各転送電極23,24の中心から光電変換部1側の側壁までの距離が大きくなる逆テーパ形状を有している。このため転送電極23,24の表面上を覆う反射防止膜3も同様に、特に転送電極23,24の光電変換部1側において、その表面は転送電極の中心から図の左右方向に関する距離が図の上側において図の下側よりも大きくなる逆テーパ形状を有するように形成されている。
転送電極23,24の最上面の少なくとも一部には開口部25が形成されている。この開口部25は光電変換部1の真上に形成されることが好ましい。また光電変換部1の上部には開口部25および層間絶縁膜12を挟んで集光レンズ50が配置されている。
開口部25を有することにより、集光レンズ50から図の下方に進行する光線9が光電変換部1に到達しやすくなる。開口部25は転送電極23,24の、図の左右方向に関して光電変換部1に対向する側の逆テーパ形状を有する側壁、およびその側壁を覆う反射防止膜の逆テーパ形状を有する側壁により形成されていることが好ましい。
図32の中央部に示すように、特に転送電極23と転送電極24との間隔が狭い領域においては、これらの間にシリコン酸化膜26が挟まれていてもよい。
図32に示すように転送電極23,24の光電変換部1側の側壁の全体が反射防止膜3に覆われていることがより好ましいが、転送電極23,24の光電変換部1側の側壁の少なくとも一部が反射防止膜3に覆われていればよい。また実施の形態1,2と同様に、転送電極23,24の側壁を覆う逆テーパ形状の反射防止膜3の表面は平面形状であってもよいし、曲面形状であってもよい。実施の形態2と同様に、逆テーパ形状を有する反射防止膜3が主表面4aとなす角度は、主表面4aに入射する光線9が主表面4aとの間に形成し得る最小角度よりも小さいことが好ましい。さらに内部光学系は図31および図32の集光レンズ50により形成されてもよいが、実施の形態1,2と同様にその代わりに反射鏡、光学絞り、または配線層の開口部が用いられてもよい。
なお図31は転送電極23,24に開口部25が形成されている点を強調するために本実施の形態の構成をより簡略化して(模式的に)示しているのに対し、図32においては実際に形成される構造の一例を実際の構造に近い態様で示している。このためたとえば図32に示す層間絶縁膜12が図31において省略されていたり、集光レンズの種類が異なっているなど、一部において図31と図32とが整合しない部分が存在する。このことは以下の各実施の形態においても同様である。
これ以外の本実施の形態の構成は、図1および図2に示す実施の形態1の構成とほぼ同じであるため同一の要素については同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
次に、図33〜図43を用いて、本実施の形態のイメージセンサの製造方法について説明する。
図33を参照して、図6と同様に準備された半導体基板4の一方の主表面上に、(ゲート絶縁膜6となるべき)シリコン酸化膜と(転送電極23となるべき)多結晶シリコン膜とがこの順に積層される。
図34を参照して、多結晶シリコン膜23上にフォトレジスト10が塗布され、図7の工程と同様の処理がなされることにより、多結晶シリコン膜23がパターニングされる。
図35を参照して、図34の工程におけるフォトレジスト10のパターンが除去された後、多結晶シリコン膜23が熱酸化されることにより、その最上面上および側壁上にシリコン酸化膜26が形成される。
図36を参照して、多結晶シリコン膜23の最上面上および側壁上のシリコン酸化膜26を覆うように、シリコン酸化膜26上に(転送電極24となるべき)多結晶シリコン膜が形成される。この結果、多結晶シリコン膜24の一部は多結晶シリコン膜23の上に乗り上げる。
図37を参照して、図26の多結晶シリコン膜24上にフォトレジスト10が塗布され、通常の写真製版技術およびエッチングにより、多結晶シリコン膜23の図37の右側の端部近くよりも右方の多結晶シリコン膜24が残存するように、多結晶シリコン膜24がパターニングされる。
図38を参照して、図37の工程におけるフォトレジスト10のパターンが除去された後、シリコン酸化膜26および多結晶シリコン膜24上に再度フォトレジスト10が塗布される。通常の写真製版技術およびエッチングにより、所望の領域に半導体基板4に達するようにシリコン酸化膜26,6および多結晶シリコン膜23,24が除去される。これにより開口部25が形成される。
このエッチングには具体的にはフッ酸などが用いられるが、たとえば異方性が強くない条件でドライエッチングが行われてもよい。これにより開口部25と対向する(開口部25を構成する)側壁において、シリコン酸化膜26,6の外周端は多結晶シリコン膜23の外周端に比べて多結晶シリコン膜から見た内側に退いた形状を有するように形成される。
図39を参照して、次にパターニングされたフォトレジスト10を用いて図8の工程と同様の処理がなされることにより、半導体基板4内の開口部25の真下に光電変換部1が形成される。
図40を参照して、次に多結晶シリコン膜23,24、シリコン酸化膜26,6および半導体基板4が熱酸化処理法により酸化され、これらの表面に熱酸化膜27が形成される。このとき図10の工程と同様に、多結晶シリコン膜23,24のシリコン酸化膜6に近い下側の領域では下方に向けて膨張できず、酸化により上方のみに膨張し、上方に反ったような断面形状となる。その結果、多結晶シリコン膜23,24はその最外周端の近くにおいて、主表面4a(に垂直な方向)に対して傾斜した電極側壁面を構成するように変形する。
図41を参照して、必要に応じて図10の工程において形成された熱酸化膜11が除去される。これにより主表面4a(に垂直な方向)に対して傾斜した形状を有する電極側壁面などが露出した転送電極23,24が形成される。なお図10〜図11の工程と同様に、図40の熱酸化膜27の形成と図41の熱酸化膜27の除去とは、必要に応じて複数回繰り返してもよいし、逆にこれらの工程は省略してもよい。
図42〜図43を参照して、図12〜図13の工程と同様に反射防止膜3、層間絶縁膜12などが形成される。さらに集光レンズ50などを形成することにより、図32に示すCCDイメージセンサの画素400が形成される。
(実施の形態5)
図44および図45を参照して、本実施の形態においては実施の形態3の応用例として、逆階段状を有する転送電極をCCDイメージセンサに適用した例を示している。
図44および図45を参照して、本実施の形態においては実施の形態3の応用例として、逆階段状を有する転送電極をCCDイメージセンサに適用した例を示している。
本実施の形態のCCDイメージセンサの画素500は、基本的に実施の形態4の画素400と同様の構成を有しているが、転送電極23,24の特に開口部25を構成する側壁が、逆テーパ形状ではなく、実施の形態3の転送電極2のように逆階段状を有している。
図45に示すように転送電極23,24の側壁の全体が反射防止膜3に覆われていることがより好ましいが、転送電極23,24の側壁の少なくとも一部、特に転送電極23,24の逆階段状構造のうち最上段以外の側壁の少なくとも一部が反射防止膜3に覆われていればよい。
実施の形態3と同様に、逆階段状の転送電極23,24の側壁を覆う反射防止膜3の表面は、逆階段状の反射防止膜3の最上段の表面の下端部を通り半導体基板4の主表面との間に形成し得る最小角度を有する光線が、逆階段状の反射防止膜3の表面の全体を光線に対して光電変換部1(右側)と反対側(左側)になるように配置することが好ましい。
これ以外の本実施の形態の構成は、図31および図32に示す実施の形態4の構成とほぼ同じであるため同一の要素については同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。また当該イメージセンサの製造方法についても、基本的に実施の形態3に示す製造方法と実施の形態4に示す製造方法との組み合わせにより説明可能であるため、その説明を省略する。
(実施の形態6)
図46および図47を参照して、本実施の形態においては実施の形態1,2の応用例として、逆テーパ形状を有する転送電極をCMOSイメージセンサに適用した例を示している。本実施の形態のCMOSイメージセンサの画素600は、半導体基板4の一方の主表面4aに光電変換部1が形成されており、この光電変換部1が半導体基板4内に配置されている。
図46および図47を参照して、本実施の形態においては実施の形態1,2の応用例として、逆テーパ形状を有する転送電極をCMOSイメージセンサに適用した例を示している。本実施の形態のCMOSイメージセンサの画素600は、半導体基板4の一方の主表面4aに光電変換部1が形成されており、この光電変換部1が半導体基板4内に配置されている。
主表面4a上には、たとえばシリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜6を挟んで転送電極2が形成されている。転送電極2の光電変換部1と反対側(左側)の側壁などがシリコン酸化膜26に覆われていてもよい。このシリコン酸化膜26と、転送電極2の最上面および特に逆テーパ形状を有する側壁とを覆うように、光電変換部1上に反射防止膜3が形成されている。
転送電極2は実施の形態1と同様に、半導体基板4の主表面4aに近い下側よりも主表面4aから離れた上側において、各転送電極23,24の中心から光電変換部1側(右側)の側壁までの距離が大きくなる逆テーパ形状を有している。このため特に転送電極2の光電変換部1側(右側)において、反射防止膜3の表面は転送電極2の中心から図の左右方向に関する距離が図の上側において図の下側よりも大きくなる逆テーパ形状を有するように形成されている。
半導体基板4内においては、光電変換部1と互いに間隔を置いて、フローティングディフュージョン28が配置されている。フローティングディフュージョン28は光電変換部1から転送された電荷を電圧の信号に変換する機能を有しており、たとえばp型不純物領域またはn型不純物領域により形成されている。転送電極2と光電変換部1とゲート絶縁膜6とフローティングディフュージョン28とは、転送用トランジスタを構成している。すなわち転送電極2は転送用トランジスタのゲート電極に、光電変換部1はソース領域に、フローティングディフュージョン28はドレイン領域に、それぞれ相当する。
反射防止膜3の表面を覆うように、たとえばシリコン酸化膜とシリコン窒化膜とからなるサイドウォール29が形成されていてもよい。
図47に示すように転送電極2の光電変換部1側の側壁の全体が反射防止膜3に覆われていることがより好ましいが、転送電極2の光電変換部1側の側壁の少なくとも一部が反射防止膜3に覆われていればよい。また実施の形態1,2と同様に、転送電極2の側壁を覆う逆テーパ形状の反射防止膜3の表面は平面形状であってもよいし、曲面形状であってもよい。実施の形態2と同様に、逆テーパ形状を有する反射防止膜3が主表面4aとなす角度は、主表面4aに入射する光線9が主表面4aとの間に形成し得る最小角度よりも小さいことが好ましい。さらに内部光学系は図46および図47の集光レンズ50により形成されてもよいが、実施の形態1,2と同様にその代わりに反射鏡、光学絞り、または配線層の開口部が用いられてもよい。
これ以外の本実施の形態の構成は、図1および図2に示す実施の形態1の構成とほぼ同じであるため同一の要素については同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
次に、図48〜図58を用いて、本実施の形態のイメージセンサの製造方法について説明する。
図48〜図49を参照して、図6〜図7の工程と同様の処理により、半導体基板4の一方の主表面上に、(ゲート絶縁膜6となるべき)シリコン酸化膜と(転送電極2となるべき)多結晶シリコン膜とがこの順に積層され、フォトレジスト10により多結晶シリコン膜2がパターニングされる。なお基本的に図6〜図7と同様の処理がなされるが、ここでは図47の断面図に示す態様の製造方法を示すために、たとえば多結晶シリコン膜2のパターンが形成される位置が図6〜図7とは異なっている。
図50を参照して、図49の工程におけるフォトレジスト10のパターンが除去された後、通常の写真製版技術により、光電変換部1を形成すべき領域に開口を有するフォトレジスト10のパターンが形成される。次にこのフォトレジスト10のパターンを用いて通常のイオン注入技術により、図8の工程と同様に半導体基板4内に光電変換部1が形成される。
図51を参照して、図50の工程のフォトレジスト10を用いて図9の工程と同様に、シリコン酸化膜6が選択的にエッチングされる。これにより、シリコン酸化膜6の最外周端6Eが多結晶シリコン膜2の最外周端2Eよりも多結晶シリコン膜2側(図9の左側)すなわち内側に形成されるように、シリコン酸化膜6がエッチングされる。
図52を参照して、図10の工程と同様に熱酸化がなされることによりシリコン酸化膜26が形成される。
図53を参照して、必要に応じて図52の工程において形成された熱酸化膜であるシリコン酸化膜26が部分的に(たとえば転送電極2の逆テーパ形状の側壁上、最上面上の少なくとも一部および光電変換部1上)除去される。これにより主表面4a(に垂直な方向)に対して傾斜した形状を有する電極側壁面などが露出した転送電極2が形成される。
図54を参照して、フォトレジスト10が除去された後、図12の工程と同様に反射防止膜3が形成される。これにより逆テーパ形状の転送電極2の側壁上も反射防止膜3で覆われる。
図55を参照して、転送電極2の側壁と同様に逆テーパ形状となっている反射防止膜3を覆うように、たとえば(サイドウォール29となるべき)シリコン酸化膜とシリコン窒化膜とからなる絶縁膜が形成される。
図56を参照して、通常の写真製版技術により、フローティングディフュージョン28を形成すべき領域およびサイドウォール29の側部を形成すべき領域に少なくとも開口を有するように、フォトレジスト10のパターンが形成される。このフォトレジスト10のパターンを用いた通常のエッチングにより、図56の転送電極2の左側の領域に側部を有するように絶縁膜29が加工され、サイドウォール29が形成される。
図57を参照して、図56のフォトレジスト10のパターンが除去された後、通常の写真製版技術により、フローティングディフュージョン28を形成すべき領域に開口を有するフォトレジスト10のパターンが形成される。次にこのフォトレジスト10のパターンとサイドウォール29とを用いて、セルフアライン技術を用いた通常のイオン注入技術により、半導体基板4内に、光電変換部1と間隔をあけてフローティングディフュージョン28が形成される。フローティングディフュージョン28は、主表面4aに沿う方向に関して、転送電極2を挟んで光電変換部1と反対側(転送電極2の左側)に形成される。またフローティングディフュージョン28は、これが形成される半導体基板4と逆の導電型を有する不純物領域として形成される。
図58を参照して、図57のフォトレジスト10のパターンが除去された後、たとえば図13の工程と同様に層間絶縁膜12などが形成される。さらに集光レンズ50などを形成することにより、図47に示すCMOSイメージセンサの画素600が形成される。
(実施の形態7)
図59および図60を参照して、本実施の形態においては実施の形態3の応用例として、逆階段状を有する転送電極をCMOSイメージセンサに適用した例を示している。
図59および図60を参照して、本実施の形態においては実施の形態3の応用例として、逆階段状を有する転送電極をCMOSイメージセンサに適用した例を示している。
本実施の形態のCMOSイメージセンサの画素700は、基本的に実施の形態6の画素600と同様の構成を有しているが、転送電極2の特に光電変換部1側(右側)の側壁が、逆テーパ形状ではなく、実施の形態3の転送電極2のように逆階段状を有している。
図60に示すように転送電極2の光電変換部1側の側壁の全体が反射防止膜3に覆われていることがより好ましいが、転送電極2の光電変換部1側の側壁の少なくとも一部、特に転送電極2の逆階段状構造のうち最上段以外の側壁の少なくとも一部が反射防止膜3に覆われていればよい。
実施の形態3と同様に、逆階段状の転送電極2の側壁を覆う反射防止膜3の表面は、逆階段状の反射防止膜3の最上段の表面の下端部を通り半導体基板4の主表面との間に形成し得る最小角度を有する光線が、逆階段状の反射防止膜3の表面の全体を光線に対して光電変換部1(右側)と反対側(左側)になるように配置することが好ましい。
これ以外の本実施の形態の構成は、図46および図47に示す実施の形態6の構成とほぼ同じであるため同一の要素については同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。また当該イメージセンサ700の製造方法についても、基本的に実施の形態3に示す製造方法と実施の形態6に示す製造方法との組み合わせにより説明可能であるため、その説明を省略する。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 光電変換部、2,23,24 転送電極、2a,2b,2e,2f,2g,2h 電極側壁面、2E,6E,13E 最外周端、2i,2j 側壁接続面、3 反射防止膜、3a,3b,3e,3f,3g,3h 反射防止膜側壁、3aa,3bb,3ee,3ff,3gg,3hh 反射防止膜側壁面、3c 電極上反射防止膜、3d 光電変換部上反射防止膜、3i,3j 反射防止膜側壁接続面、4 半導体基板、4a 主表面、5,50 集光レンズ、6 ゲート絶縁膜、7 光軸、8 物体、9 光線、10 フォトレジスト、11,27 熱酸化膜、12 層間絶縁膜、13 テンプレート膜、14 端部、25 開口部、26 シリコン酸化膜、28 フローティングディフュージョン、29 サイドウォール、100,200,300,400,500,600,700 画素、C 中心線。
Claims (11)
- 主表面を有する半導体基板と、
前記半導体基板内に形成された光電変換部と、
前記光電変換部に隣り合うように前記主表面上に載置するように形成された転送電極とを備え、
前記転送電極の前記光電変換部側の電極側壁面上の少なくとも一部には反射防止膜が形成され、
前記反射防止膜は、前記主表面に近い側よりも前記主表面から離れた側において、前記主表面に沿う方向に関する前記転送電極の中心から前記反射防止膜の反射防止膜側壁面までの距離が大きい、半導体装置。 - 前記反射防止膜側壁面は、前記転送電極の外側で前記転送電極に隣接する前記主表面に対して鋭角をなすように配置される、請求項1に記載の半導体装置。
- 前記反射防止膜側壁面は平面形状であり、
前記反射防止膜側壁面と前記主表面とのなす角度が、前記主表面に入射する光が前記主表面との間に形成し得る最小角度より小さい、請求項2に記載の半導体装置。 - 前記反射防止膜側壁面は曲面形状であり、
前記反射防止膜側壁面のうち前記主表面から最も離れた端部を通り、前記主表面との間に形成し得る最小角度を有する光線は、前記反射防止膜側壁面の全体を前記光線に関して前記光電変換部と反対側に配置する、請求項2に記載の半導体装置。 - 前記反射防止膜側壁面は、前記主表面に近い側から前記主表面から離れた側に向けて段階的に前記主表面に沿う方向に関する幅が広くなる逆階段状を有している、請求項1に記載の半導体装置。
- 前記逆階段状の前記反射防止膜側壁面のうち最上段の前記反射防止膜側壁面の前記主表面に最も近い端部を通り、前記主表面との間に形成し得る最小角度を有する光線は、前記逆階段状を構成する前記反射防止膜側壁面の全体を前記光線に関して前記光電変換部と反対側に配置する、請求項5に記載の半導体装置。
- 半導体基板内に光電変換部を形成する工程と、
前記半導体基板の主表面上に、前記光電変換部に隣り合うように載置されるように転送電極を形成する工程と、
前記転送電極の前記光電変換部側の電極側壁面上の少なくとも一部に反射防止膜を形成する工程とを備え、
前記反射防止膜を形成する工程においては、前記反射防止膜は、前記主表面に近い側よりも前記主表面から離れた側において、前記主表面に沿う方向に関する前記転送電極の中心から前記反射防止膜の反射防止膜側壁面までの距離が大きくなるように形成される、半導体装置の製造方法。 - 前記転送電極を形成する工程においては、前記転送電極は、前記主表面に近い側における前記主表面に沿う方向の寸法よりも前記主表面から離れた側における前記主表面に沿う方向の寸法が長くなるように形成される、請求項7に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記転送電極を形成する工程は、
前記半導体基板の前記主表面上に、絶縁膜と、導電性薄膜とをこの順に形成する工程と、
前記導電性薄膜をパターニングする工程と、
パターニングされた前記導電性薄膜をマスクとして前記絶縁膜の最外周端が前記導電性薄膜の最外周端よりも内側に形成されるように前記絶縁膜を選択的にエッチングする工程と、
パターニングされた前記導電性薄膜を熱酸化することにより、前記導電性薄膜の最外周端が前記主表面に対して傾斜するように加工する工程とを含む、請求項8に記載の半導体装置の製造方法。 - 前記転送電極を形成する工程は、
前記半導体基板の前記主表面上に、絶縁膜と、薄膜とをこの順に形成する工程と、
前記薄膜を部分的に除去することにより、前記薄膜の最外周端が前記主表面に対して傾斜するように加工する工程と、
前記絶縁膜および前記薄膜を覆うように導電性薄膜を形成する工程と、
前記薄膜の最外周端を覆う前記導電性薄膜が残存するように、前記主表面に沿う方向に延びる薄膜を覆う前記導電性薄膜を除去する工程とを含む、請求項8に記載の半導体装置の製造方法。 - 前記転送電極を形成する工程は、
前記半導体基板の前記主表面上に、絶縁膜と、第1の導電性薄膜と、前記第1の導電性薄膜とは導電性不純物の濃度が異なる第2の導電性薄膜とをこの順に形成する工程と、
前記第1および第2の導電性薄膜をパターニングする工程と、
前記第1および第2の導電性薄膜を熱酸化する工程とを備え、
前記熱酸化する工程においては、前記第1の導電性薄膜が前記第2の導電性薄膜よりも速い速度で熱酸化される、請求項8に記載の半導体装置の製造方法。
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