JP2016000116A - 使い捨て着用物品 - Google Patents

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【課題】テープファスナの存在領域におけるウエスト域のシート強度を向上するとともに、該領域における柔軟性を維持することのできる使い捨て着用物品の提供。
【解決手段】内層シート22と中間シート40とは、後ウエスト弾性体28に塗布された第1接着剤31を介して接合されており、第1ウエスト域14のテープファスナ50の固定部52の位置する積層領域60において、内層シート22と中間シート40とは、前記ウエスト弾性体と並行して前記横方向へ延びる第2接着剤32を介して接合されている。第2接着剤32は、後ウエスト弾性体28の縦方向Yの内外側のうち少なくとも一方側に位置し、積層領域60において、複数条の後ウエスト弾性体28が配置されており、第2接着剤32は、隣り合う後ウエスト弾性体28間に位置する離間部分に塗布されており、後ウエスト弾性体28と接していない。
【選択図】図1

Description

本発明は、テープファスナを備えた使い捨ておむつ、トレーニングパンツ、おむつカバー等の使い捨て着用物品に関する。
従来、廃棄用等のテープファスナを備えた使い捨て着用物品は公知である。例えば、特許文献1には、後ウエスト域において、肌対向面側に位置する内層シート、非肌対向面側に位置する外層シートと、内外層シート間に介在されたウエスト弾性体とを備え、後ウエスト域の外面には、テープファスナが取り付けられた使い捨て着用物品が開示されている。
特開2012−179313号公報(P2012−179313A)
特許文献1に開示された使い捨て着用物品においては、後ウエスト域においてテープファスナが固定されており、テープファスナの存在領域において、内層シートと外層シートとを互いに接合するためのホットメルト接着剤とは別に、補強用のホットメルト接着剤が塗布されている。このように、テープファスナの存在領域において、内外層シートを固定するためのホットメルト接着剤をさらに追加することによって、テープファスナを使用するときに、外層シートと内層シートが剥離してテープファスナが浮き上がるのを防止することできる。
しかしながら、このように、内外層シートを固定するためのホットメルト接着剤とともに、補強目的でホットメルト接着剤を追加する場合には、該固定部においてホットメルト接着剤の塗布量が比較的に多くなって、該固定部が硬化して着用者の肌に触れたときに違和感を与えるおそれがある。また、内外層シート間に外部から視認可能な装飾要素が印刷されたプラスチック製の中間シートを介在させ、該中間シートと平面視において重なる位置にテープファスナを取り付けた場合には、該固定部がより硬くなり、着用者の肌に刺激を与えるおそれがある。
そこで、本発明では、テープファスナの存在領域におけるウエスト域のシート強度を向上するとともに、該領域における柔軟性を維持することのできる使い捨て着用物品の提供を課題にしている。
前記課題を解決するために、本発明が対象とするのは、縦方向及び横方向を有し、肌対向面及び非肌対向面と、前後ウエスト域の一方である第1ウエスト域と、それらの他方である第2ウエスト域と、前記第1及び第2ウエスト域間に位置するクロッチ域と、少なくとも前記クロッチ域に位置する吸液性コアとを含む使い捨て着用物品である。
本願に係る使い捨て着用物品において、前記第1ウエスト域は、前記肌対向面側に位置する内層シートと、前記非肌対向面側に位置する外層シートと、前記内外層シート間に介在された、前記横方向へ延びるウエスト弾性体と、前記ウエスト弾性体と前記外層シートとの間に配置された中間シートと、前記外層シートの外面に取り付けられたテープファスナとを有し、前記内層シートと前記中間シートとは、前記ウエスト弾性体に塗布された第1接着剤を介して接合されており、前記第1ウエスト域の前記テープファスナの固定部の位置する積層領域において、前記内層シートと前記中間シートとは、前記ウエスト弾性体と並行して前記横方向へ延びる第2接着剤を介して接合されており、前記第2接着剤は、前記ウエスト弾性体の前記縦方向の内外側のうち少なくとも一方側に位置し、前記積層領域において、複数条の前記ウエスト弾性体が配置されており、前記第2接着剤は、隣り合う前記ウエスト弾性体間に位置する離間部分に塗布されており、前記ウエスト弾性体と接していないことを特徴とする。
本発明の1つ以上の実施の形態に係る使い捨て着用物品によれば、内外層シートがウエスト弾性体に塗布された第1接着剤を介して接合されているので、それらの対向面全体に塗布した接着剤を介して接合する場合に比して、シート全体の柔軟性に優れる。また、テープファスナの固定部の位置する積層領域において、内層シートと中間シートとが第1接着剤のみならず、ウエスト弾性体の離間部分に塗布され第2接合接着剤を介して接合されているので、中間シートとウエスト弾性体とによる接合部分が剥離して中間シートの一部が破断するのを抑制することができる。さらに、第2接着剤はウエスト弾性体に接しないように塗布されているので、第1接着剤と第2接着剤とが重なることによって、シートが硬くなるのを防止することができる。
図面は、本発明の特定の実施の形態を示し、発明の不可欠な構成ばかりでなく、選択的及び好ましい実施の形態を含む。
本発明に係る使い捨て着用物品の一例として示す使い捨ておむつの着用状態を背面から視た斜視図。 おむつの一部破断展開平面図。 おむつの分解斜視図。 内面シートの一部を破断した状態における、内面から視たときの後ウエスト域の一部破断拡大図。 図1のV−V線に沿う断面図。 おむつの変更例における、図5と同様の断面図。
下記の実施の形態は、図1に示すおむつに関し、発明の不可欠な構成ばかりではなく、選択的及び好ましい構成を含む。
図1〜4を参照すると、本発明における使い捨て着用物品の一例である使い捨ておむつ10は、縦方向Y及びそれに直交する横方向Xを有し、肌対向面及びそれに対向する非肌対向面と、ウエスト回り方向へ延びる環状の弾性ウエストパネル11と、弾性ウエストパネル11の肌対向面側に取り付けられた吸収シャーシ12と、前ウエスト域(第1又は第2ウエスト域)13と、後ウエスト域(第1又は第2ウエスト域)14と、前後ウエスト域13,14間に位置するクロッチ域15とを含む。後ウエスト域14の中央部の外面には、ウエスト開口19側へ展開可能な廃棄用のテープファスナ50が取り付けられている。
弾性ウエストパネル11は、弾性ベルト機能を有し、前ウエスト域13を形成する前ウエストパネル16と、後ウエスト域14を形成する後ウエストパネル17とを含む。前後ウエストパネル16,17は、内端縁16a,17aと、外端縁16b,17bと、外端縁16b,17bから内方へ延びる外側縁(前後ウエスト域の両側縁)16c,17cと、外側縁16c,17cから内方へ斜めに延びる内側縁16d,17dとによって画定された略台形状を有する。互いに対向する前ウエストパネル16の両外側縁16cと後ウエストパネル17の両外側縁17cどうしは、互いに重ね合わされ、縦方向Yへ断続的に並ぶサイドシーム18において公知の手段、例えば、熱エンボス加工、ソニックなどによる各種の熱溶着手段によって連結され、ウエスト開口19と一対のレッグ開口21とが画定される。
前後ウエストパネル16,17は、それぞれ、肌対向面側に位置する内層シート22,22と、非肌対向面側に位置する外層シート23,24とを含む。内外層シート21−24は、質量約15〜30g/mのSMS(スパンボンド・メルトブローン・スパンボンド)繊維不織布、スパンボンド繊維不織布若しくはエアスルー繊維不織布、または、プラスチックシート、開孔プラスチックシート及びそれらのラミネートシートなどを用いることができる。また、外層シート23,24は、後記の装飾要素が外部から視認される程度の全光線透過率を有する。
具体的には、内外層シート21−24を質量約10〜30g/mのSMS繊維不織布、スパンボンド繊維不織布又はエアスルー繊維不織布から形成した場合において、外層シート23,24の全光線透過率が75%以上、好ましくは、83%以上である。各シートの全光線透過率がかかる範囲内であれば、後記中間シート40の装飾要素を外部から容易に視認することができる。各シートの全光線透過率は、公知の測定方法によるものであって、例えば、日本電色工業株式会社製の交照測光式色差計Z−300Aを用いて測定することができる。
前後ウエストパネル16,17の内外層シート21−24間には、ストリング状又はストランド状の複数条の前後ウエスト弾性体27,28が横方向Xへ伸縮可能にそれぞれ配設されており、前後ウエストパネル16,17は少なくとも横方向Xへ弾性化されている。前ウエスト弾性体27は、ウエスト開口19に沿って横方向Xへ延びる前上方ウエスト弾性体27Aと、前上方ウエスト弾性体27Aと内端縁16aとの間において横方向Xへ延びる前下方ウエスト弾性体27Bとを有する。後ウエスト弾性体28は、ウエスト開口19に沿って横方向Xへ延びる後上方ウエスト弾性体28Aと、後上方ウエスト弾性体28Aと内端縁17aとの間において横方向Xへ延びる後下方ウエスト弾性体28Bとを有する。
前後下方ウエスト弾性体27B,28Bは、それぞれ、前後ウエスト域13,14の中央部においてその一部が切断又は除去されており、前後非伸縮域36,37が画定される。このように、前後非伸縮域36,37が前後ウエスト域13,14の中央部に位置することから、前後ウエストパネル16,17の内面に位置する吸収シャーシ12の中央部(吸液性コアの中央部)に前後下方ウエスト弾性体27B,28Bの収縮力が直接作用されてギャザー等が形成されないので、その収縮力が作用することによる吸収性能の低下を抑制することができる。
前後非伸縮域36,37を形成する方法としては、例えば、内外層シート21,22,23,24の少なくとも一方における前後下方ウエスト弾性体27B,28Bの存在する部位の内面にホットメルト接着剤を適宜パターンで塗布し、これら各域にわたって一連の前後下方ウエスト弾性体27B,28Bを伸長下で供給して前記接着剤の塗布域(前後非伸縮域36,37に該当する部分は、除く)に固定し、その状態において各シートに接合されていない前後非伸縮域36,37に位置する前後下方ウエスト弾性体27B,28Bを(1箇所のみ)切断すると、前後下方ウエスト弾性体27B,28Bは自動的に収縮(スナップバック)する。したがって、前後非伸縮域36,37には、収縮力を有する前後下方ウエスト弾性体27B,28Bが実質的に存在しない。
前後ウエスト弾性体27,28としては、例えば、繊度が約470〜1240dtexであって,約1.5〜3.5倍に伸長された状態で配設されたストリング状又はストランド状の弾性材料を用いることができる。前後ウエスト弾性体27,28の繊度、伸長倍率、各弾性体間の離間寸法(ピッチ)等の条件は適宜変更することが可能であるが、着用者の身体に安定的に着用されるために、前後上方ウエスト弾性体27A,28Aによる伸縮域の伸長力が、前後下方ウエスト弾性体27B,28Bによる伸縮域のそれよりも大きくなるように各弾性体の条件を設定することが好ましい。
前ウエスト域13の内外層シート21,23と後ウエスト域14の内外層シート22,24とは、それらの内面にホットメルト接着剤は塗布されておらず、サイドシーム18による接合部分及び中間シート40が配置されている部分を除き、それぞれ、前後ウエスト弾性体27,28の全周に塗布されたホットメルト接着剤から構成された第1接着剤31を介してのみ互いに接合される。第1接着剤31は、前後ウエスト弾性体27,28の全周又は少なくとも内外層シート21−24と対向する部分に塗布されていればよく、また、前後ウエスト域13,14のうちの少なくとも後ウエスト域14がかかる構成を有していればよい。
後ウエストパネル17の内外層シート22,24間であって、後ウエスト弾性体28と外層シート24との間には、外層シート24と対向する面に外部から視認可能な装飾要素41が印刷された中間シート40が配置される。中間シート40は、略矩形状であって、内層シート22と対向する第1面40aと、外層シート24と対向する第2面40bとを有し、不透液性の繊維不織布、不透液性かつ透湿性のプラスチックフィルム又はそれらのラミネートシートから形成される。本実施形態においては、装飾要素41の一例として、動物を模したキャラクターの図柄が示されているが、外部から形態が把握できる限りにおいて、各種公知の図形、装飾模様、絵柄、商品の商標、製造者の表記等であってもよい。このように、中間シート40が後ウエスト弾性体28と外層シート24との間に配置されていることから、後ウエストパネル17の構成要素について、肌対向面側から順に並べると、内層シート22、後ウエスト弾性体28、中間シート40、外層シート24、テープファスナ50になる。
中間シート40の第1面40aは、内層シート22と後ウエスト弾性体28に塗布された第1接着剤31を介してのみ接合される。中間シート40の第2面40bは、第2面40bのほぼ全面又は外層シート24の内面に塗布されたホットメルト接着剤から構成された接合域61を介して接合される。
テープファスナ50は、繊維不織布、プラスチックシートまたはそれらのラミネートシート等であって、所要のシート強度を有する基材シートから形成されており、断面Z字型に折り畳まれている。テープファスナ50は、ホットメルト接着剤等の公知の接合手段からなるファスナ接合域51を介して外層シート24の外面に固定された固定部52と、固定部52からテープの長さ方向へ延びる自由部53と、自由部53の先端に位置する摘持部53aとを有する。自由部53は、折り曲げられた状態が維持されるべく、エンボス加工又は感圧接着剤からなる仮止め手段54によって仮止めされており、また、熱エンボス加工による仮止め手段54によってテープファスナ50全体の折畳状態が維持されている。テープファスナ50は、パンツ型のおむつの廃棄用又はサイズ調整用の締結手段として使用するためのものであって、縦方向Y又は横方向Xに対して斜めに配置されていてもよいし、複数配置されていてもよい。また、テープファスナ50は、後ウエスト域14ではなくて前ウエスト域13に配置されていてもよいし、固定部52を有する限りにおいては、断面コ字状に折り畳まれた形態であってもよいし、3層以上の複数層からなる形態であってもよい。
図2及び3を参照すると、吸収シャーシ12は、前後ウエストパネル16,17に取り付けられた前後端部12A,12Bと、少なくともクロッチ域15において縦方向Yへ延びる吸液性コア43と、吸液性コア43の肌対向面側に位置する親水性の繊維不織布から形成されたトップシート44と、吸液性コア43の非肌対向面側に位置する疎水性又は難透液性の繊維不織布から形成されたバックシート45と、吸液性コア43とバックシート45との間に配置された、少なくとも吸液性コア43のバックシート45と対向する面全体を被覆する大きさを有する不透液性の防漏シート46とを含む。トップシート44とバックシート45には、SMS繊維不織布やスパンボンド不織布等の各種公知の繊維不織布を用いることができる。吸収シャーシ12の前端部12Aは、ホットメルト接着剤を塗布してなる前接合域を介して前ウエストパネル16の内面に固定され、後端部12Bはホットメルト接着剤を塗布してなる後接合域48(図5参照)を介して後ウエストパネル17の内面に固定される。
吸液性コア43は、所要量の超吸収性ポリマー粒子とフラッフパルプとを混合したものであって、おむつ10を構成するシート部材に比して剛性の高い半剛性を有する。また、吸液性コア43は、縦方向Yにおける中央部が幅狭状を有するパネル形態をなすものであって、その全体がティッシュ等の液拡散性シートで被包されている。トップシート44とバックシート45は、吸液性コア43の周縁部から外側へ延出しており、該延出部どうしが互いに重ね合わされてホットメルト接着剤(図示せず)を介して接合されることによって、吸液性コア43の両側縁から横方向Xの外側に延出するサイドフラップと、吸液性コア43の両端縁から縦方向Yの外側に延出するエンドフラップとが形成される。各サイドフラップには、縦方向Yへ延びるレッグ弾性体49が、伸長状態で収縮可能に取り付けられる。
図4及び5を参照すると、テープファスナ50の固定部52の配置された領域、すなわち、後ウエスト域14における固定部52と平面視において重なる積層領域60には、横方向Xへ延びる複数条の第2接着剤32が配置されている。第2接着剤は、後上方ウエスト弾性体28A間に位置する離間部分においてスパイラル状に塗布されたホットメルト接着剤であって、固定部52と平面視において重なる部分にのみ位置する。第2接着剤32には、スパイラル状のほかに、ドット状、ライン状等の各種公知の塗布パターンを採用することができる。
既述のとおり、本実施形態において、後ウエスト域14の内外層シート22,24は、それらの間に介在された後ウエスト弾性体28に塗布されたホットメルト接着剤からなる第1接着剤31を介してのみ接合されており、両シート22,24がそれらの内面全体に塗布されたホットメルト接着剤を介して接合されている場合に比して、後ウエスト域14は柔軟性に優れる。また、内層シート22とそれと対向する中間シート40とは、内外層シート22,24と同様に、それと平面視において重なる後ウエスト弾性体28に塗布されたホットメルト接着剤を介して接合される。
ここで、例えば、後ウエスト弾性体28に塗布した第1接着剤31のみを介して第1接着剤31と中間シート40とを接合した場合には、テープファスナ50を展開するために自由部53を引っ張ることによって固定部52とともに積層領域60全体が持ち上げられたときに、構成部材のうちで最もシート強度の低い中間シート40が第1接着剤31を介して接合された接合部分63において剥離するおそれがある。すなわち、積層領域60が持ち上げられたときに、ファスナ接合域51と接合域61とは、該領域全体において対向するシートどうしが接合されており、また、そのシートの少なくとも一方が所要のシート強度を有するところ、内層シート22と中間シート40との固定領域においては、比較的に伸度(引張強度)の低い中間シート40と、後上方ウエスト弾性体28Aとが第1接着剤31を介して接合された接合部分63に力が集中して、それらが剥離し、中間シート40の一部が破れてしまうおそれがある。また、おむつ10の着用時において、後ウエスト域14を身体に沿って縦方向Yへ伸長させたときに、積層領域60においてテープファスナ50が伸長されない又は伸長され難い一方、中間シート40が伸長されて、それらの間にずれが生じるので、中間シート40と後上方ウエスト弾性体28Aとの接合部分63において剥離が生じるおそれがある。このように、接合部分63が剥離したときには、中間シート40の一部が浮き上がって、装飾要素41の視認性が低下するおそれがある。
本実施形態においては、積層領域60において、内層シート22と中間シート40とが第1接着剤31のみならず、後上方ウエスト弾性体28A間に位置する第2接着剤32を介してさらに接合されているので、第1接着剤31のみで接合されている場合に比して接合強度が向上する。したがって、テープファスナ50を持ち上げたときに、中間シート40と後上方ウエスト弾性体28Aとの接合部分63に力が集中することはなく、各接合域51,61にも力が分散されるので、中間シート40の一部が破れるのを防止することができる。また、中間シート40の存在領域全体ではなく、テープファスナ50の配置された積層領域60においてのみ局所的に第2接着剤32を塗布することで、後ウエスト域14全体の柔軟性は維持される。
第2接着剤32は、後上方ウエスト弾性体28Aどうしの離間部分に塗布されており、後上方ウエスト弾性体28Aと接していない。このように、第2接着剤32が後上方ウエスト弾性体28Aと非接触であるので、第1接着剤31と第2接着剤32が重なることはなく、比較的に多量の接着剤によってシートが硬化して柔軟性が損なわれることはない。また、本実施形態においては、積層領域60に位置する各後上方ウエスト弾性体28Aの縦方向Yの内側及び外側の両側に、第2接着剤32がそれらに触れないように塗布されているので、テープファスナ50を展開するときに、摘持部53aを摘持して上方へ(ウエスト開口19側へ)引っ張ったときでも、それを下方へ引っ張ったときでも、中間シート40の破れを効果的に防止しうる。
なお、任意の後上方ウエスト弾性体28Aに関して、上方への引張力に抗するためには該弾性体28Aの縦方向の外側に位置する離間部分、下方への引張力に抗するためには該弾性体28Aの縦方向Yの内側に位置する離間部分に第2接着剤32が塗布されていればよく、少なくとも該弾性体28Aの縦方向Yの内外側のうちのいずれか一方に第2接着剤32が塗布されていればよい。
また、積層領域60における後上方ウエスト弾性体28Aの離間寸法(ピッチ)が、積層領域60と平面視において重ならない後上方ウエスト弾性体28A及び後下方ウエスト弾性体28Bの離間寸法よりも大きいことが好ましい。かかる場合には、積層領域60において第1接着剤31による接合面積が比較的に小さくなり、シートの柔軟性が維持されるとともに、離間寸法が比較的に大きくなるので、第2接着剤32の塗布可能面積が大きくなり、シートの柔軟性と接合強度とを考慮した適量の第2接着剤32を塗布するように調整することができる。
かかる効果を奏するために、第2接着剤32の質量は、約2.0〜12.0g/mであって、好ましくは、約8.0g/mである。質量が約2.0g/m未満の場合には、第2接着剤32による接合強度が低く、テープファスナ50を持ち上げたときに中間シート40の一部が破れるおそれがある。一方、質量が約12.0g/mを超える場合には、第2接着剤32の接合強度が向上する一方、積層領域60の柔軟性が低下し、着用者の肌に触れたときに違和感を与えるおそれがある。
既述のとおり、テープファスナ50の基材シートの伸度(引張強度)は、中間シート40のそれよりも高く、具体的には、前者が18〜22.0N/40mm、後者が0.8〜1.3N/40mmであって、前者は後者の約20倍の伸度を有する。また、内層シート22−24も中間シート40と同様に、テープファスナ50の基材シートよりも低い伸度を有するシート材料から形成される。このように、後ウエスト域14を構成する各シート21−24,40の伸度は基材シートのそれよりも低くて柔軟であるため、身体に対する肌当たりが良好である。
<シート伸度(引張強度)の測定方法>
テープファスナ50の基材シート及び中間シート40の伸度は、引張試験機(島津製作所製のオートグラフを使用して測定する。具体的には、基材シートと中間シートとを14mm×40mmの大きさに切り出した試験片を切り取り、チャッ引張速度100mm/minの設定条件で測定し、破断時の伸度の値を求める。測定は3回行い、その平均値を各シートの伸度とする。
<変更例>
図6を参照すると、本変更例においては、積層領域60における後上方ウエスト弾性体28Aのうちの最もクロッチ域15側に位置する弾性体70の縦方向Yにおける内側及び外側にのみ第2接着剤32が塗布されている。テープファスナ50の摘持部53aを摘持して上方へ(ウエスト開口19側へ)引っ張ったときに、積層領域60のうちの最もクロッチ域15側の部分にそれを持ち上げようとする力が働き、中間シート40と第1接着剤31との接合部分63が剥離しやすい。したがって、積層領域60における後上方ウエスト弾性体28Aのうちの少なくとも弾性体70の縦方向Yの外側及び内側に第2接着剤32を塗布することによって、該部分における中間シート40の破れを防止することができるとともに、第2接着剤32が積層領域60全体に塗布されている場合に比して、該領域における柔軟性に優れる。
また、シートの柔軟性と接合部分63の剥離防止と互いに二律背反の関係にある技術的効果を考慮して、弾性体70の縦方向Yの内外側の少なくともいずれか一方側にのみ第2接着剤32が塗布されていればよい。
おむつ10を構成する部材には、特に明記されていない限りにおいて、本明細書に記載されている材料のほかに、この種の分野において通常用いられている公知の材料を制限なく用いることができる。また、本明細書において使用されている「第1」および「第2」等の用語は、同様の要素、位置等を単に区別するために用いてある。
以上に記載した本発明に関する開示は、少なくとも下記事項に整理することができる。
縦方向及び横方向を有し、肌対向面及び非肌対向面と、前後ウエスト域の一方である第1ウエスト域と、それらの他方である第2ウエスト域と、前記第1及び第2ウエスト域間に位置するクロッチ域と、少なくとも前記クロッチ域に位置する吸液性コアとを含む使い捨て着用物品において、前記第1ウエスト域は、前記肌対向面側に位置する内層シートと、前記非肌対向面側に位置する外層シートと、前記内外層シート間に介在された、前記横方向へ延びるウエスト弾性体と、前記ウエスト弾性体と前記外層シートとの間に配置された中間シートと、前記外層シートの外面に取り付けられたテープファスナとを有し、前記内層シートと前記中間シートとは、前記ウエスト弾性体に塗布された第1接着剤を介して接合されており、前記第1ウエスト域の前記テープファスナの固定部の位置する積層領域において、前記内層シートと前記中間シートとは、前記ウエスト弾性体と並行して前記横方向へ延びる第2接着剤を介して接合されており、前記第2接着剤は、前記ウエスト弾性体の前記縦方向の内外側のうち少なくとも一方側に位置し、前記積層領域において、複数条の前記ウエスト弾性体が配置されており、前記第2接着剤は、隣り合う前記ウエスト弾性体間に位置する離間部分に塗布されており、前記ウエスト弾性体と接していないことを特徴とする。
上記段落0037に開示した本発明は、少なくとも下記の実施の形態を含むことができる。該実施の形態は、分離して又は互いに組み合わせて採択することができる。
(1)前記中間シートは、プラスチックシートから形成された、外部から視認可能な装飾要素を有する。
(2)前記積層領域におけるウエスト弾性体のうちの最もクロッチ域側に位置する弾性体の前記縦方向の内側又は外側のうち少なくとも一方側にのみ第2接着剤が塗布されている。
(3)前記テープファスナを構成する基材シートの伸度が、前記内外層シート及び前記中間シートの伸度よりも高い。
(4)前記積層領域における前記ウエスト弾性体間の前記縦方向における離間寸法が、前記第1ウエスト域における前記積層領域以外の部分に配置された前記ウエスト弾性体間の前記縦方向における離間寸法よりも大きい。
(5)前記第2接着剤は、前記ウエスト弾性体の前記縦方向の内側及び外側に位置する。
10 使い捨ておむつ(使い捨て着用物品)
13 前ウエスト域(第1又は第2ウエスト域)
14 後ウエスト域(第2又は第1ウエスト域)
15 クロッチ域
21,22 内層シート
23,24 外層シート
27 前ウエスト弾性体
28 後ウエスト弾性体
31 第1接着剤
32 第2接着剤
50 テープファスナ
60 積層領域
70 弾性体

Claims (6)

  1. 縦方向及び横方向を有し、肌対向面及び非肌対向面と、前後ウエスト域の一方である第1ウエスト域と、それらの他方である第2ウエスト域と、前記第1及び第2ウエスト域間に位置するクロッチ域と、少なくとも前記クロッチ域に位置する吸液性コアとを含む使い捨て着用物品において、
    前記第1ウエスト域は、前記肌対向面側に位置する内層シートと、前記非肌対向面側に位置する外層シートと、前記内外層シート間に介在された、前記横方向へ延びるウエスト弾性体と、前記ウエスト弾性体と前記外層シートとの間に配置された中間シートと、前記外層シートの外面に取り付けられたテープファスナとを有し、
    前記内層シートと前記中間シートとは、前記ウエスト弾性体に塗布された第1接着剤を介して接合されており、
    前記第1ウエスト域の前記テープファスナの固定部の位置する積層領域において、前記内層シートと前記中間シートとは、前記ウエスト弾性体と並行して前記横方向へ延びる第2接着剤を介して接合されており、
    前記第2接着剤は、前記ウエスト弾性体の前記縦方向の内外側のうち少なくとも一方側に位置し、
    前記積層領域において、複数条の前記ウエスト弾性体が配置されており、前記第2接着剤は、隣り合う前記ウエスト弾性体間に位置する離間部分に塗布されており、前記ウエスト弾性体と接していないことを特徴とする使い捨て着用物品。
  2. 前記中間シートは、プラスチックシートから形成された、外部から視認可能な装飾要素を有する請求項1に記載の使い捨て着用物品。
  3. 前記積層領域におけるウエスト弾性体のうちの最もクロッチ域側に位置する弾性体の前記縦方向の内側又は外側のうち少なくとも一方側にのみ第2接着剤が塗布されている請求項1又は2に記載の使い捨て着用物品。
  4. 前記テープファスナを構成する基材シートの伸度が、前記内外層シート及び前記中間シートの伸度よりも高い請求項1〜3のいずれかに記載の使い捨て着用物品。
  5. 前記積層領域における前記ウエスト弾性体間の前記縦方向における離間寸法が、前記第1ウエスト域における前記積層領域以外の部分に配置された前記ウエスト弾性体間の前記縦方向における離間寸法よりも大きい請求項1〜4のいずれかに記載の使い捨て着用物品。
  6. 前記第2接着剤は、前記ウエスト弾性体の前記縦方向の内側及び外側に位置する請求項1,2,4及び5のいずれかに記載の使い捨て着用物品。
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