JP2015535536A - 有機化合物におけるまたはそれらに関する改善 - Google Patents

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Abstract

式(I)(式中、R2はメチルまたはエチル基を表す)で表される化合物を含む、フレグランスオイル。

Description

本発明は、望ましい香りのノートを消費者製品に付与するためのフレグランス成分におよびフレグランス調製物に関し、特に、アレルギーが問題視されている化合物であるイソオイゲノールの全体のまたは一部の代替品として使用することができる成分およびフレグランスオイルに関する。
イソオイゲノールは、香水において広く使用される成分である。それは、カーネーションおよびユリなどのそのフローラルおよびフローラル−スパイシーアコードで評価される。原則として、それは、広範囲の用量、例えば0.1〜10重量%にわたり使用することができる。しかしながら、皮膚アレルギーを引き起こすその潜在性に関する懸念のため、ほとんどの実用目的について、その使用は、フレグランスオイルにおける約0.2〜2%の使用に対応する消費者製品中200ppmに限定される。
したがって、フレグランス調製物においてイソオイゲノールの代替品として使用することができるまたはフレグランス調製物における使用がかかる調製物において使用されるイソオイゲノールの量を実質的に低減させることができる成分を、提供する必要性がある。
イソオイゲノールのようなフローラル−スパイシーノートを示すフレグランス成分は、バニリンおよびメチルジアンチリスを含む。しかしながら、これらの成分それぞれの使用は、その問題がないわけではない。例えば、バニリンは、さまざまなの消費者ベースのフレグランス調製物において使用されるとき、変色へ向かう傾向を示す。他方では、メチルジアンチリスは、その高い水溶性のために香料オイルにおいて使用するのが困難であり、その結果、ほとんどの消費者利用品に十分高濃度で容易に調合することができない。この他に、フレグランスオイルにおける1または2%より上のメチルジアンチリス使用レベルは、やや望ましくない快楽的プロファイルを有し、特に、それは、望ましくないグアイアコールまたはフェノール系ノートを与え始める。
イソオイゲノールの一部のまたは完全な代替品としてフレグランスオイルにおいて使用することができるフレグランス成分であって、非アレルギー性であり、加速条件下での保管の際に消費者製品ベースにおいて良好な色安定性を示す成分に対する要求が依然ある。
第1の面において、本発明は、式(I)
式中、Rはメチル基またはエチル基を表し、Rはメチルまたはエチル基を表す、
で表される化合物を含む、フレグランスオイルを提供する。
特定の式(I)で表される化合物は、式中、Rがメチルであり、Rがメチルであるか、または式中、Rがメチルであり、Rがエチルであるものである。最も好ましいのは、式中、Rがエチルであり、Rがメチル基を表す化合物である。
当業者は、式(I)で表される化合物が、炭素−窒素二重結合についてEおよびZ異性体の形態であり得ることを理解するであろう。本明細書において式(I)で表される化合物を説明するとき、純粋な形態のEまたはZ異性体ならびにそれらの混合物を含むことを意図する。
式(I)で表される化合物は、当該技術分野において既知である。実際、ある化合物およびそれらのにおいの説明は、EP 0 672 746 B1に記載されている。特に、3−エトキシ−4−ヒドロキシベンズアルデヒドo−メチルオキシムは、バニラ、スパイシーなにおいを有すると記載されている。しかしながら、本出願人は、これらの特定の化合物を含有する香料組成物に関する文献においていかなる参考文献も見出すことができず、結果、本出願人は、香料組成物またはそれらを含有する消費者製品におけるこれらの化合物の性能に関するいかなる参考文献も見出すことができなかった。
実際、オキシムエーテルは、それらの対応するアルデヒドよりもはるかに高いにおい認知閾値を有する傾向がある。例えば(2E,6Z)−ノナ−2,6−ジエナールは、0.06ng/l空気の認知閾値を有するのに対し、その対応するオキシムエーテル−(1E,2E,6Z)−ノナ−2,6−ジエナールO−メチルオキシムは、2.94ng/lの認知閾値を有する。同様に、3−(3−イソプロピルフェニル)ブタナールは、0.07ng/lの認知閾値を有するのに対し、その対応するオキシムエーテル、E)−3−(3−イソプロピルフェニル)ブタナールO−メチルオキシム、は、22.4ng/lの認知閾値を有する。
オキシムエーテルは一般的に、それらの対応する芳香性アルデヒドよりもはるかに弱いことを考えれば、それらがパフューマーにとって興味がないことおよび文献においてそれらを含有する香料組成物について言及がないことは、おそらく驚くことではない。本発明のオキシムエーテルは、それまでになく強力である点で珍しい(実際、3−エトキシ−4−ヒドロキシベンズアルデヒドO−メチルオキシムの場合、強度において、強力着臭剤であるエチルバニリンに相当する)。
さらに、本出願人は驚くべきことに、バニリンなどのイソオイゲノールならびにあるイソオイゲノール「代替物」は、消費者ベースにおいて色不安定性を示すのに対し、式(I)のオキシムエーテルは、色安定性があることを見出した。用語「色安定性」は、無色の消費者ベースに0.02%加え、4週間45℃での保管下におかれたとき、式(I)で表される化合物を含有するベースが、外観検査の際に無色のままであることを意味する。他方では、同じ濃度でのイソオイゲノールおよびイバニリンなどのオイゲノール「代替物」を含有するベースは、変色し、黄色っぽい、橙色の、桃色または茶色の色相を有する様々な外見がある。
図1は、イソオイゲノールに対するKeratinoSens(商標)アッセイにおけるエトキシ−4−ヒドロキシベンズアルデヒドO−メチルオキシムの比較を表す図である。
本発明の特定の態様において、式(I)で表される化合物、より具体的に、式中、Rはエチルを表し、Rはメチル基を表す化合物、を含み、イソオイゲノールを含まないフレグランスオイルを提供する。
本発明の別の特定の態様において、式(I)で表される化合物およびイソオイゲノール、より具体的に、式中、Rはエチルを表し、Rはメチル基を表す式(I)で表される化合物であり、イソオイゲノールのレベルは1重量%未満である、を含むフレグランスオイルを提供する。
本発明の別の面において、式(I)で表される化合物、より具体的に、式中、Rはエチルを表し、Rはメチル基を表す化合物、を含むフレグランスオイルを含み、イソオイゲノールを含まない消費者製品を提供する。
本発明のさらに別の面において、式(I)で表される化合物およびイソオイゲノール、より具体的に、式中、Rはエチルを表し、Rはメチル基を表す式(I)で表される化合物を含み、イソオイゲノールのレベルは100ppm未満である、消費者製品を提供する。
式(I)で表される化合物は、それらの望ましいにおいプロファイルおよび/またはそれらの良好な色安定性および/またはそれらの低アレルギー潜在性のため、パフューマーに、それらを広範囲の量にわたり、およびイソオイゲノールまたはバニリンもしくはメチルジアンチリスなどのまさにイソオイゲノール「代替物」が現在与えるそれらの使用レベルよりも明らかに少ない制限で使用するための自由度を提供する。
本発明の特定の態様において、式(I)で表される化合物を、フレグランスオイルにおいて0.1%〜20重量%の範囲のレベルで用いてもよく、これは消費者製品における10〜2000ppm使用レベルに対応する。
したがって、式(I)で表される化合物は、イソオイゲノールよりもはるかに広い使用レベルを有し、フレグランスオイルにおいてイソオイゲノールもはるかに高いレベルでおよび広範囲の消費者製品カテゴリーにわたり、使用することができる。
本発明の特定の態様において、式(I)で表される化合物を、デオドラントまたは制汗剤配合物において50〜1000ppmの量で用いてもよい。
本発明の特定の態様において、式(I)で表される化合物を、シャンプーおよびヘアコンディショナーなどのリンスオフ配合物において100〜1000ppmの量で用いてもよい。
本発明の特定の態様において、式(I)で表される化合物を、繊維用仕上げ剤配合物において50〜1000ppmの量で用いてもよい。
本発明の特定の態様において、式(I)で表される化合物を、液体洗剤配合物において10〜1000ppmの量で用いてもよい。
本発明の特定の態様において、式(I)で表される化合物を、便器の縁用洗浄剤配合物において10〜1000ppmの量で用いてもよい。
本発明の特定の態様において、式(I)で表される化合物を、多目的洗浄剤配合物において10〜1000ppmの量で用いてもよい。
式(I)で表される化合物はまた驚くべきことに、非常に自然なイランイランタイプのにおいを示すことが見出された。イランイラン(cananga odorata)抽出物の使用は、IFRAカテゴリー2製品(制汗剤/デオドラント組成物)において0.06重量%に限定される。
イランイランタイプのノートが望まれるかかる製品において、当然、式(I)で表される化合物を、イランイラン抽出物の一部のまたは完全な代替物として使用し得ることになる。
したがって、本発明はその別の面において、式(I)で表される化合物およびイランイラン抽出物、より具体的に、式中、Rはエチルを表し、Rはメチル基を表す式(I)で表される化合物を含み、イランイラン抽出物のレベルは1重量%未満である、フレグランスオイルを提供する。
本発明の別の面において、式(I)で表される化合物、より具体的に、式中、Rはエチルを表し、Rはメチル基を表す式(I)で表される化合物、を含み、イランイラン抽出物を含まないフレグランスオイルを提供する。
本発明の別の面において、式(I)で表される化合物、より具体的に、式中、Rはエチルを表し、Rはメチル基を表す式(I)で表される化合物、を含むフレグランスオイル、およびイランイラン抽出物を600ppm以下のレベルで含む制汗剤またはデオドラント組成物を提供する。
本発明の別の面において、式(I)で表される化合物、より具体的に、式中、Rはエチルを表し、Rはメチル基を表す式(I)で表される化合物、を含むフレグランスオイルを含み、イランイラン抽出物を含まない制汗剤またはデオドラント組成物を提供する。
しかしながら、本出願人は、イソオイゲノールまたはイランイランのものに正確に対応するにおいプロファイルを有するいかなる単一のフレグランス成分にも気付いていない。したがって、式(I)で表される化合物は、イソオイゲノールまたはイランイランのものと似ているが厳密には同じではないにおいプロファイルを有する。そして、パフューマーは、イソオイゲノールまたはイランイランのにおいプロファイルとより近い一致があるフレグランスオイルを提供するか、あるいはさらにイソオイゲノールまたはイランイランのにおいプロファイルとの実質同等を達成するために、式(I)で表される化合物をある他の香料成分と混合することを望んでもよい。「実質同等」は、非専門家、例えば消費者のパネルが、イソオイゲノールまたはイランイランを含有する消費者製品および本発明の式(I)で表される化合物を含有するフレグランスオイルを含有する同じ製品の間の差異を検知することができないであろうことを意味する。
本発明の特定の態様において、式(I)で表される化合物を、アグルメクス、アリルアミルグリコラート、アンブレットリド(Ambrettolide)、アンブロフィクス(Ambrofix)、サリチル酸アミル、アニスアルデヒド、酢酸ベンジル、安息香酸ベンジル、サリチル酸ベンジル、酢酸ボルニル、酢酸4−t−ブチルシクロヘキシル、セタロクス(Cetalox)、シトラール、シトロネロール、酢酸シトロネリル、クマリン、シクラメンアルデヒド、アルファダマスコン、デルタダマスコン、ガンマデカラクトン、デカナール、ジヒドロミルセノール、ジフェニルオキサイド、ドデカナール、エバノール(Ebanol)、エチルリナロール、エチルマルトール、2−メチル酪酸エチル、エチルバニリン、ブラシル酸エチレン、オイゲノール、エバーニル(Evernyl)、フィクソリド(Fixolide)、フロロサイクレン(Florocyclene)、ガラクソリド、ガルデノール(Gardenol)、ゲラニオール、酢酸ゲラニル、ハバノリド(Habanolide)、ヘジオン、ヘリオトロピン、Z−3−ヘキセノール、酢酸Z−3−ヘキセニル、サリチル酸Z−3−ヘキセニル、酢酸ヘキシル、アルファヘキシルシンナムアルデヒド、サリチル酸ヘキシル、インドール、アルファイオノン、ベータイオノン、イソEスーパー(Iso E Super)、イソラルデイン(Isoraldeine)、イソオイゲノール、ジャスマシクレン(Jasmacyclene)、ジャバノール(Javanol)、リリアール、リナロール、酢酸リナリル、ロンギフォレン(Longifolene)、マルトール、マンザナート(Manzanate)、2−(1−メルカプト−1−メチルエチル)−5−メチルシクロヘキサノン、安息香酸メチル、メチルジアンチリス、メチルナフチルケトン、2−メチルウンデカノール、ムセノン(Muscenone)、ネクタリル(Nectaryl)、ピーチピュア(PeachPure)、ペオニル(Peonile)、ペタリア(Petalia)、イソ酪酸フェノキシエチル、酢酸2−フェニルエチル、フェニルアセトアルデヒド、2−フェニルエタノール、ラジャノール(Radjanol)、ローズアセトール(Rosacetol)、スピロガルバノン(Spirogalbanone)、テルピネオール、テルピノレン、酢酸テルピニル、テトラヒドロリナロール、4,7,7−トリメチル−6−チアビシクロ[3.2.1.]オクタン、トリシクラール、トロピオナール(Tropional)、9−ウンデセナール、ウンデカベルトールおよびバニリンからなる群から選択される1または2以上の香料成分と組み合わせてフレグランスオイルを形成してもよい。
本発明の特定の態様において、イランイランの特徴を再現するために有用であり得る香料が望ましい場合、式(I)で表される化合物を、サリチル酸アミル、酢酸ベンジル、安息香酸ベンジル、サリチル酸ベンジル、シトラール、シトロネロール、酢酸シトロネリル、パラクレシルメチルエーテル、アルファダマスコン、デルタダマスコン、デカナール、ドデカナール、エチルリナロール、2−メチル酪酸エチル、エチルバニリン、オイゲノール、ゲラニオール、酢酸ゲラニル、ハバノリド、へジオン(Hedione)、Z−3−ヘキセノール、酢酸Z−3−ヘキセニル、サリチル酸Z−3−ヘキセニル、酢酸ヘキシル、アルファヘキシルシンナムアルデヒド、サリチル酸ヘキシル、インドール、アルファイオノン、ベータイオノン、イソオイゲノール、リナロール、酢酸リナリル、マンザナート、安息香酸メチル、メチルジアンチリス、酢酸2−フェニルエチル、フェニルアセトアルデヒド、2−フェニルエタノール、テルピネオール、テルピノレン、酢酸テルピニル、テトラヒドロリナロール、トリシクラールおよびバニリンからなる群から選択される1または2以上の成分と組み合わせてもよい。
フレグランスオイルは、上記の成分の混合物に限定される必要はなく、香水において一般に使用される他の成分、例えば本明細書中に参照することにより組み込まれる“Perfume and Flavour Chemicals”、S. Arctander, Allured Publishing Corporation, 1994, IL, USAに記載されるそれらの成分のいずれかを用いてもよい。
本発明のフレグランスオイルおよびそれらを含有する消費者製品もまた、一般に用いられる補助剤を含有してもよい。用語「補助剤」は、組成物の快楽的性能以外の性能に影響を及ぼし得る成分のことをいう。例えば、補助剤は、フレグランスオイルまたは前記フレグランスオイルを含有する消費者製品の処理を助ける働きをする成分であってもよく、あるいはそれは、フレグランスオイルまたは消費者製品の取扱いまたは保管を改善してもよい。それはまた、色または質感を付与するなどの付加的利益を提供する成分であってもよい。それはまた、フレグランスオイルまたは消費者製品に含有される1または2以上の成分に耐光性または化学安定性を付与する成分であってもよい。フレグランスオイルまたは消費者製品において一般に使用される補助剤の性質および種類の詳細な説明は、網羅的にすることができないが、前記成分は、当業者に周知であることに言及しなければならない。補助剤の例は、溶媒および共溶媒;界面活性剤および乳化剤;粘性およびレオロジー改質剤;増粘およびゲル化剤;保存材料;色素、染料および着色料;増量剤、充填剤および強化剤;熱および光の有害作用に対する安定化剤、嵩高剤、酸味料、緩衝剤および抗酸化剤を含む。
フレグランスオイルにイソオイゲノールまたはイランイランの特徴を再現するために成分の混合物が用いられる場合、これらの成分は全て、異なる揮発性および持続性などの物理的または化学的特性を有する。したがって、フレグランスオイルがその使用サイクルを通してイソオイゲノールまたはイランイランのまとまった特徴を保持するために、特定の最終使用に依存して、1または2以上の成分の放出を加速させ、または遅くすることが望ましいだろう。例えば、フレグランスオイルが、洗濯洗剤組成物に使用されるとき、ボトルから選択サイクルへそして乾燥への使用サイクル全体を通じてイソオイゲノールまたはイランイランの特徴が明らかであるよう、必要な持続性を成分に提供する送達ビヒクルの中に、1または2以上の持続性のない成分を調合することが望ましいだろう。
代わりに、硬表面洗浄剤の場合など、香料が希釈の際に広がる(bloom)ことが予想される、最終使用の用途においては、成分は、個々の成分が洗浄中実質的に同じ速度で生じる方法で調合されることが望ましいだろう。
したがって、前記フレグランス オイルまたは消費者 製品に用いられる1または2以上の成分は、望ましい効果を提供する送達ビヒクルの中に調合されてもよい。送達ビヒクルはカプセル技術を含んでよい。代わりに、送達ビヒクルは、固形支持体、例えばその上に1または2以上の香料成分が化学的または物理的に結合してもよいポリマー支持材料、の形態であってもよい。さらに、1または2以上の香料成分は前記成分を発散させる速度を調節するのに役立つマトリックス材料の中に、溶解または分散されてもよい。代わりの態様において、1または2以上の成分はシクロデキストリンまたはゼオライトまたは他の無機材料などの、多孔質基体に支持されてもよい。さらなる態様において、1または2以上の成分は、好適な環境において香料成分を調節された方法で放出するために反応する前駆香料の形態で提供されてよい。
式(I)で表される化合物およびそれらを含有するフレグランスオイルを、IFRAカテゴリーに規定されるパーソナルおよびホームケア消費者製品の全ての様式において用いてもよい。用途の限定されないリストには、テキスタイル処理製品、アイロン補助品、ふきん、洗濯洗剤、特に硬いおよび/または柔らかい表面用の洗浄剤、家庭用洗剤、ケア製品、洗浄ケア製品、洗濯ケア製品、部屋芳香剤、およびエアフレッシュナー、コンディショナー、着色剤、衣類用コンディショナー、コンディショニング基剤、薬剤、作物保護製品、艶出し剤、食品、化粧品、肥料、建築材料、接着剤、漂白剤、脱灰剤、自動車ケア製品、床ケア製品、調理器具ケア製品、革ケア製品または家具ケア製品、研磨剤、殺菌剤、芳香剤、かび取り剤、ファインフレグランス、ボディローション、スキンケア調製物、ろうそく、エアフレッシュナー、プラグインタイプ(plug ins)および化粧石鹸が含まれる。
洗浄製品の特定の例は、粉末、ブロック、錠剤または液体、またはゲルの形態で供給される便器洗浄剤あるいは化粧室洗浄剤、パイプ洗浄剤または配水管洗浄剤、濡れまたは湿りをしっかり拭くことができる家庭用および商業用のあらゆる硬表面に広く使用される洗浄剤などの万能または多目的または汎用の洗浄剤、衛生洗浄剤、ゲルもしくは泡状スプレーの形態で提示されてもよいオーブン洗浄剤またはグリル洗浄剤、艶出し布、ディッピングバス、ペーストおよび液体として提供されるものを含む金属艶出し剤、ガラス洗浄剤および窓洗浄剤、あらゆる特殊目的のための洗浄剤、例えばガラスセラミック製のホブのための洗浄剤、カーペット洗浄剤およびシミ抜き剤が含まれる。
自動車ケア製品の特定の例は、塗料保存剤、塗料艶出し剤、塗料洗浄剤、洗浄保存剤、洗車用シャンプー、自動車洗浄およびワックス製品、トリム金属用艶出し剤、トリム金属用保護フィルム、プラスチック洗浄剤、タール除去剤、スクリーン洗浄剤、エンジン洗浄剤などが含まれる。
化粧品の特定の例は、例えば風呂用製品、肌洗浄およびクレンジング製品、スキンケア製品、アイメイク、リップケア製品、ネイルケア製品、デリケートゾーンケア製品、フットケア製品などの化粧用スキンケア製品、日焼け止め剤、日焼け製品、脱色素製品、デオドラント、制汗剤、脱毛剤、シェービング製品などの特定の効果を有する化粧品、デンタルおよびオーラルケア製品、トゥースケア製品、義歯用洗浄剤、義歯用接着剤などの化粧用デンタルケア製品、ヘアシャンプー、ヘアケア製品、整髪料、ヘアセッティング製品およびヘアカラー製品などの化粧用ヘアケア製品が含まれる。
テキスタイル処理製品の特定の例は、洗剤および繊維用仕上げ剤が含まれる。
エアフレッシュナーおよび部屋芳香剤の特定の例は、自動車、食器棚、食器洗浄機、冷蔵庫または靴、および電気掃除機などの空間のための芳香剤が含まれる。
以下に、本発明を説明する役割を果たす一連の例が続く。
例1
例:皮膚増感のためにKeratinoSens(商標)アッセイにおいて試験した化合物
KeratinoSens(商標)細胞株は、遺伝子AKR1C2のARE要素の支配下でルシフェラーゼ遺伝子の安定した挿入物を含有する。この細胞株および化学物質を試験するための標準的な方法の最適化は、Emter et. al. 2010 (Emter R., Ellis G., Natsch A., 2010 “Performance of a novel keratinocyte-based reporter cell line to screen skin sensitizers in vitro. Toxicol Appl Pharmacol 245, 281-290)に記載されている。細胞を、24時間96−ウェルプレート中で増殖させた。そして、培地を、試験化学物質および溶媒ジメチルスルホキシド(DMSO)を1%の最終レベルで含有する培地と交換した。各化合物を、0.98〜2000μMの範囲の12の二元希釈物で試験した。各反復において、3つの並行複製プレートをこの同じ設定で進め、第4の並行プレートを、MTTアッセイを使用する細胞毒性測定のために準備した。細胞を、48時間試験剤と一緒にインキュベートし、そしてルシフェラーゼ活性および細胞毒性を、決定した。この全部の手順を、少なくとも3回各化学物質について反復した。各反復における各濃度での各化学物質について、遺伝子導入を、DMSO対照と比較し、1.5の閾値(すなわち50%増強された遺伝子活性)を超える統計的に有意な導入のあるウェルを、決定した。さらに、最大導入倍率(Imax)およびEC1.5値(閾値を超える導入のためのμMでの濃度)を計算した。以下の3つの基準を満たす場合、化学物質を、アッセイにおいて正(すなわち有力皮膚増感剤)と評価する。(i)EC1.5値が、3反復全てにおいてまたは少なくとも2反復において1000μMを下回る、(ii)1.5倍を超える遺伝子導入を伴う最低濃度で(すなわちEC1.5決定値で)、細胞生存率が70%を超える、および(iii)ルシフェラーゼ導入に対する明らかな全体用量反応があり、反復間で類似する。
図1は、イソオイゲノールおよびエトキシ−4−ヒドロキシベンズアルデヒドO−メチルオキシム(Rがエチルであり、Rがメチルである、式(I)で表される化合物)についての遺伝子導入および細胞生存曲線を表す。後者は、1.5倍閾値を超えるルシフェラーゼ活性を導入しなかったので、このアッセイにより非増感と評価する。それはまた、1000マイクロモルまでも有意な細胞毒性がない。他方では、イソオイゲノールは明らかに、既により低いマイクロモル範囲において遺伝子を導入し、それが、増感化合物であることを示す。さらに、500マイクロモルを超える濃度では、それは、細胞毒性がある。これらの結果は、3−エトキシ−4−ヒドロキシベンズアルデヒドO−メチルオキシムは、消費者への増感危険性を低減させるためにイソオイゲノールの代わりに香料配合物において使用することができることを表す。
例2:消費者製品における色安定性
例2a:ファインフレグランスにおける色安定性
試験化合物(以下の表に特定する式(I)で表される化合物)の溶液を、香水等級エタノール(96%EtOH、4%水)1および0.5%wt/wtで調製した。溶液を、2.5mlの透明なガラス製バイアルに入れ、プラスチック製蓋で閉じた。バイアルを窓の背後に置き、屋内の日光に曝露した。溶液の色を、1月の期間にわたり外観検査した。
本発明の化合物Iで香り付けしたエタノール溶液は、1月後両方の濃度で無色のファインフレグランスとしての要件をパスしたであろう一方、バニリンまたはエチルバニリンを含有するものには、許容できない黄色い色が生じた。
例2b:固形石鹸における色安定性
標準的な獣脂化粧石鹸サンプルを、エチルバニリンまたは化合物I(R=Et、R=Me)のいずれかのジプロピレングリコール(DPG)中10%wt/wt溶液を2%wt/wt、石鹸ベースに加えることにより調製した。一続きの24x8mmの押出石鹸を、8cm片に切断し、それらを1月間45℃の恒温オーブンに入れた。フレグランスを含有しない対照サンプルを、一連の安定性試験に加えた。1月後、エチルバニリンを含有する石鹸の色は、チョコレートブラウンに変化し、においは、バニラ様であった。化合物Iを含有する石鹸の色は、対照のようなままであり、そのにおいは、バニラスパイシーフローラル様であった。

Claims (13)

  1. 式(I)
    式中、Rはメチル基またはエチル基を表し、Rはメチルまたはエチル基を表す、
    で表される化合物を含む、フレグランスオイル。
  2. がエチルであり、Rがメチル基を表す式(I)で表される化合物を含む、フレグランスオイル。
  3. 1重量%未満のイソオイゲノールを含有する、請求項1または2に記載のフレグランスオイル。
  4. 式(I)で表される化合物が、0.1%〜20%の範囲のレベルで用いられる、請求項1〜3のいずれか一項に記載のフレグランスオイル。
  5. アグルメクス、アリルアミルグリコラート、アンブロフィクス、サリチル酸アミル、アニスアルデヒド、酢酸ベンジル、安息香酸ベンジル、サリチル酸ベンジル、酢酸ボルニル、酢酸4−t−ブチルシクロヘキシル、セタロクス、シトラール、シトロネロール、酢酸シトロネリル、クマリン、シクラメンアルデヒド、アルファダマスコン、g−デカラクトン、デカナール、ジヒドロミルセノール、ジフェニルオキサイド、ドデカナール、エチルリナロール、2−メチル酪酸エチル、エチルバニリン、ブラシル酸エチレン、オイゲノール、エバーニル、フィクソリド、フロロサイクレン、ガラクソリド、ガルデノール、ゲラニオール、酢酸ゲラニル、ハバノリド、へジオン、ヘリオトロピン、Z−3−ヘキセノール、酢酸Z−3−ヘキセニル、酢酸ヘキシル、a−ヘキシルシンナムアルデヒド、サリチル酸ヘキシル、インドール、b−イオノン、イソEスーパー、イソラルデイン70、イソオイゲノール、ジャスマシクレン、リリアール、リナロール、酢酸リナリル、ロンギフォレン、メチルジアンチリス、2−メチルウンデカノール、ムセノン、ピーチピュア、ペオニル、イソ酪酸フェノキシエチル、酢酸2−フェニルエチル、2−フェニルエタノール、ローズアセトール、テルピネオール、テルピノレン、酢酸テルピニル、テトラヒドロリナロール、トリシクラール、トロピオナール、ウンデカベルトールおよびバニリンからなる群から選択される1または2以上の香料成分をさらに含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載のフレグランスオイル。
  6. イランイラン抽出物を含み、イランイラン抽出物のレベルが1重量%未満である、請求項1または2に記載のフレグランスオイル。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項で定義された式(I)で表される化合物を含むフレグランスオイルを含む、消費者製品。
  8. 式(I)で表される化合物が50〜1000ppmの量で存在する、デオドラントまたは制汗剤配合物の形態の、請求項7に記載の消費者製品。
  9. 式(I)で表される化合物が100〜1000ppmの量で存在する、シャンプーおよびヘアコンディショナーなどのリンスオフ配合物の形態の、請求項7に記載の消費者製品。
  10. 式(I)で表される化合物が100〜1000ppmの量で存在する、繊維用仕上げ剤または回転式乾燥機用シートなどの繊維ケア配合物の形態の、請求項7に記載の消費者製品。
  11. 式(I)で表される化合物が10〜1000ppmの量で存在する、液体洗剤配合物の形態の、請求項7に記載の消費者製品。
  12. 式(I)で表される化合物が10〜1000ppmの量で存在する、便器の縁用洗浄剤配合物の形態の、請求項7に記載の消費者製品。
  13. 式(I)で表される化合物が10〜1000ppmの量で存在する、多目的洗浄剤配合物の形態の、請求項7に記載の消費者製品。
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