JP2015525434A - 超電導層用の基材を製造する方法 - Google Patents

超電導層用の基材を製造する方法 Download PDF

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Abstract

細長い超電導要素を支持するのに適した基材(600)を製造する方法が提供され、この場合に、層状中実要素内に分断ストリップを形成するべく、例えば、変形プロセスが利用され、且つ、層状中実要素の上部層(316)と下部層(303)の間にアンダーカット容積(330、332)を形成するべく、エッチングが使用される。このような相対的に単純なステップは、低減されたAC損失を有する超電導テープなどの超電導構造に変化しうる基材の提供を可能にしており、その理由は、アンダーカット容積(330、332)が、材料の層の分離に有用であるからである。更なる実施形態においては、低減されたAC損失を有する超電導構造を提供するように、上部層(316)及び/下部層(303)の上部に超電導層が配置されている。

Description

本発明は、基材を製造する方法に関し、且つ、更に詳しくは、細長い超電導要素を支持するのに適した基材と、この基材を製造及び使用するための対応する方法と、に関する。
超電導構造は、抵抗損失を伴わない電流の伝導を可能にすることから、有利であると見なしてもよい。この結果、超電導テープなどの超電導構造は、発電機及び変圧器などの多数の用途に使用されている。但し、これらは、直流を搬送する際には優れた特性を有するが、交流(AC)用途に使用された際には、大きな損失を有する場合がある。
現時点において利用可能なAC損失を低減する手段は、長尺の超電導テープの加工に対して直接的な方式で適合されてはいないようである。
米国特許第7,593,758B2号明細書には、セグメント化された高温超電導層を有するテープが提示されている。テープ基材、バッファ層、及び超電導層のうちの1つの内部に形成された分断ストリップが、超電導層の電流搬送要素をストリップ又はフィラメントの様な構造に分離する平行な不連続性を超電導層内に生成している。電流搬送要素のセグメント化は、AC損失を低減する効果を有する。又、このような超電導層テープを製造すると共にこのようなテープ内のAC損失を低減する方法も開示されている。
米国特許第4,101,731号明細書には、複合マルチフィラメント超電導構造が提供されており、これには、A−15タイプの金属間超電導体の細長い基材を担持する長手方向において方向付けされたスパッタリングによる別個のフィラメントが含まれている。好ましい手順においては、複数の離隔した全般的に長手方向の溝が、好ましくは、金属ワイヤである細長いフィラメントの様な基材の表面上に形成される。基材表面上の溝の壁は、溝の壁部分の少なくともいくつかが、超電導体が基材上にスパッタリングされる後続のスパッタリングステップにおいて、幾何学的に陰になるように、2つの隣接する溝の間に配置された基材の曲線をなす表面をアンダーカットするように成形されている。具体的には、この際に、NbGeなどのA−15結晶質構造を有する適切な金属間超電導化合物の薄膜が、溝が付与された基材上にスパッタリングされると共に、溝の底部において、且つ、溝の間の基材の表面部分において、堆積する。陰になった壁部分は、結果的に得られる離隔した堆積が、基材に沿って別個の線又は帯として延在し、これにより、超電導フィラメントを構成するように、実質的に堆積のない状態に留まる。適宜、基材を結束すると共にモルテン金属に通すことにより、このような複数の基材を更なる複合材料構造に統合してもよい。次いで、結果的に得られる構造のサイズを調節し、取り囲んでいる金属母材内において超電導フィラメントを支持する基材の複合材料を最終製品として生成してもよい。
低材料消費量を可能にすると共に/又は超電導テープ用の良好な基材を提供するこの種の長尺テープの連続的な加工に対して適合可能ではないという点は、従来技術による方法に伴う問題として見なしてもよいであろう。低減されたAC損失を有する超電導テープ用の基材を製造する方法を得ることが有利であり、この場合に、方法は、この種の長尺テープの連続的な加工に対して適合可能であり、且つ、この方法は、有効であり、安価なものとなると共に/又は、従来技術と比べた場合に超電導テープ用の改善された基材を提供する方法となろう。
従来技術に対する代替肢を提供することが、本発明の更なる目的である。
具体的には、この種の長尺テープの連続的な加工に対して適合可能である低減されたAC損失を有する超電導テープ用の基材を製造する方法を提供することを本発明の目的として見なしてもよく、且つ、この方法は、有効であり、安価であると共に/又は、従来技術の上述の問題を解決する超電導テープ用の改善された基材を提供する。
従って、上述の目的及びいくつかのその他の目的は、本発明の第1の態様においては、低減されたAC損失を有する超電導テープなどの細長い超電導要素を支持するのに適した基材を製造する方法を提供することにより、達成されることになり、方法は、例えば、
−層状中実要素を提供するステップであって、層状中実要素は、
・ニッケル基合金、ハステロイ、ステンレス鋼などの下部層と、
・ガス硬化層、変形硬化層、酸化物層、窒化物層、Kapton(登録商標)薄膜、ワックス、ラッカーなどの上部層と、
を有し、
上部層は、下部層に隣接した状態において配置され、且つ、少なくとも部分的に下部層をカバーしている、ステップと、
−変形プロセスにおける形成などにより、上部層内に複数の分断ストリップを形成し、これにより、下部層の複数の露出エリアを形成するステップであって、それぞれの露出エリアは、分断ストリップに沿って形成されている、ステップと、
−上部層と下部層の間にアンダーカット容積を形成するように、露出エリアをエッチングするステップであって、それぞれのアンダーカット容積は、分断ストリップに沿って形成され、下部層のエッチングレートが上部層のエッチングレートを上回っているエッチング液が利用される、ステップと、
を有する。
本発明は、細長い超電導要素を支持するのに適した基材を製造する方法を得るために、特に有利であるが、排他的ではなく、この方法は、多数の下部層材料を利用することを可能にし、即ち、方法は、下部層用の多数の異なる材料の間における選択を可能にするものあり、その理由は、アンダーカットを実現するべく、異方性のエッチングレートを必要としていないからである。別の利点は、この方法が、上部層用の多数の異なる材料の間における選択を可能にしているという点にあろう。例えば、上部層は、浸漬被覆されたバッファ層などのバッファ層であってもよく、これは、分断ストリップが形成された際に、上部層の留まっている部分が、即座に、超電導層の堆積のための準備完了状態となっているという点において有利であろう。更には、この方法によって生成される基材は、超電導材料の密接に離隔したラインの効率的な分離を可能にしている。
本発明の要旨は、いくつかの相対的に単純なステップにおいて、低減されたAC損失を有する超電導テープなどの超電導構造に変化しうる基材を提供することを可能にする方法を提供することであるものと見なしてもよい。本発明の基礎をなす基本的な洞察は、(層状中実要素などの構造内のアンダーカット容積などの)アンダーカット容積は、アンダーカット容積を有する構造の上部において位置決めされる材料の層を分離するのに有用であり、且つ、アンダーカット容積は、層状中実要素内におけるエッチングによって形成されてもよく、ここで、異方性が、(「サンドイッチ構造」と呼んでもよい)層状構造によって導入されており、ここで、層は、相互にエッチングレートが異なっており、且つ、ここで、分断ストリップは、変形プロセス、引っ掻きプロセス、研削プロセス、又は研磨プロセス、或いは、ラインに沿った上部層の除去又は変位を可能にし、且つ、これにより、ストリップに沿った下部層のエリアの露出を可能にする類似のプロセスにおいて、形成されてもよいという洞察であると表現してもよい。従って、いくつかの相対的に単純なステップにおいて「超電導構造に変化しうる基材の提供を可能にする方法を提供する」という技術的問題に対する解決策を実現しうるように、例えば、硬化(これにより、層状中実要素内において上部層を提供する)、変形(これにより、分断ストリップを形成する)、及びエッチング(これにより、アンダーカットを形成する)などの相対的に単純なステップを組合せにおいて利用してもよい。別の相対的に単純なステップの組においては、酸化物/窒化物層を上部層として形成してもよく、次いで、この酸化物/窒化物層内に分断ストリップを形成してもよく、且つ、エッチングを介して、アンダーカットを形成してもよい。例えば、アンダーカットが分断ストリップに沿って形成されている層状中実要素の上部に超電導材料の層を堆積させることにより、超電導要素又は超電導構造を実現してもよい。アンダーカットは、それぞれの分断ストリップの両側の超電導材料及び分断ストリップ内の超電導材料を物理的に分離し、これにより、筋状の超電導層を事実上形成するように機能する。
方法は、更に、大規模な製造に、十分に適するなどのように、適用可能であり、その理由は、この方法は、大規模の場合にも、例えば、表面を硬化し、且つ、例えば、硬化された表面内における変形を、或いは、硬化された表面内における引っ掻き又は硬化された表面の一部の研削による除去を、実行することが相対的に簡単な手順であるからである。これは、例えば、後続のエッチング処理においてエッチングされない保護ストリップを生成するべく、フォトレジストを被覆し、例えば、UV光に露光させ、且つ、続いて、現像しなければならないことから、大規模な製造に対して適用可能ではないリソグラフ法を使用したプロファイリング及びエッチングとは、対照的である。更には、除去された材料は、再使用不可能である。
従って、本発明の実施形態によれば、大規模な製造が可能であり、且つ、更には、これは、材料コストを極小化しつつ、可能である。
本発明の実施形態は、更には、コスト効率が優れているものと見なしてもよく、これは、例えば、コスト効率が優れていると見なされないレーザー剥離とは対照的である。又、本発明の実施形態は、剥離された材料の再堆積という問題を有していないという点において、レーザー剥離よりも、有利であると見なしてもよい。
ステップは、必ずしも、実行されるべき順序において配列されてはいないことが理解されよう。例えば、一実施形態においては、上部層内において複数の分断ストリップを形成するステップは、下部層及び上部層を有する層状された要素を提供するステップの前に実行されてもよい。例えば、筋状の上部層は、例えば、Kapton(登録商標)薄膜のストリップの間のエリアが、露出エリアを伴う分断ストリップを形成するように、下部層に隣接した状態において配置されると共に下部層を少なくとも部分的にカバーしているKapton(登録商標)薄膜の複数のストリップにより、提供されてもよい。但し、別の実施形態においては、層状中実要素を提供するステップは、上部層内に複数の分断ストリップを形成する前に、(例えば、プライマリ中実要素のプライマリ上部層の上部部分を酸化又はガス硬化させることによって)実行されてもよい。
本出願の全体を通じて、「Kapton(登録商標)薄膜」は、ポリ(4,4’−オキシジフェニレン−ピロメリットイミド)の薄膜であるDuPont(商標)の周知の製品を意味するものと理解されたい。
更に別の実施形態においては、ステップは、実行されるべき順序において配列されている。
「細長い超電導要素を支持するのに適した基材」は、基材及び超電導要素が協働して細長い超電導要素を形成しうるように、その上部に超電導材料が、堆積されるなどのように、配置されてもよい中実要素であるものと理解されたい。細長い超電導要素は、電流を一方向において所定の距離にまたがって伝導することができる超電導要素であり、この場合に、距離は、電流が伝導される方向に直交する方向において、導体の幅よりも、2、5、10、100、1.000、10.000、又は100.000倍だけ長いなどのように、格段に長いなどのように、相対的に長いものと理解されたい。
特定の一実施形態においては、基材は、「テープ」であり、即ち、その幅(第2次元に沿った長さ)よりも、10分の1、100分の1、又は1000分の1と小さいなどのように、大幅に小さい厚さ(第1次元に沿った長さ)を有し、且つ、幅は、その長さ(第3次元に沿った長さ)よりも、10分の1、100分の1、又は1.000分の1と小さいなどのように、大幅に小さい要素である。
層状中実要素を提供するステップは、層状中実要素を得る(予め製造する)ステップと、層状中実要素を製造するステップと、のうちのいずれか1つであるものと理解してもよい。層状中実要素を製造するステップは、特定の実施形態においては、(材料の)下部層の上部に(材料の)上部層を配置するステップ又は(予め均質な材料であった材料の)上部層と下部層を事実上実現するように材料の上部部分の特性を変化させるステップを有してもよい。下部層の上部に材料の上部層を配置するステップは、Kapton(登録商標)薄膜、ワックス、又はラッカーなどの薄膜を下部層の上部に配置することにより、実施されてもよい。異なる実施形態においては、上部層内の分断ストリップは、上部層が下部層上に配置される前に且つ/又は後に、形成されてもよい。
「下部層」及び「上部層」は、平行な向きにおいて互いに隣接した状態で配置されると共にそれぞれの層の平面に直交する方向に沿って相互の関係において変位した層であるものと理解されたい。
上部層が下部層に隣接した状態において配置されると共に少なくとも部分的に下部層をカバーしている際に、上部層は、上部層によってカバーされた下部層の部分に少なくともアクセスしないなどのように、上部層上に配置されたエッチング液が下部層にアクセスしなくなるように、下部層を遮蔽してもよいことを理解されたい。
「分断ストリップ」は、上部層材料を分断ストリップの両側の上部層材料に分離する上部層材料の欠如したラインであるものと理解されたい。分断ストリップは、さもなければ連続している材料内のギャップとして観察されてもよい。材料の密着層などの密着材料が分断ストリップによって横断された場合には、その結果、密着材料の連続性は、2つの別個の材料(の層)に分裂する。
「下部層の露出エリア」は、露出エリアが、上部層の更なる部分の除去を伴うことなしに、エッチングの影響を受け易くなるように、上部層によって予めカバーされていた下部材料、即ち、下部層の一部分が、露出することになることであると理解されたい。
「露出エリアのエッチング」は、下部材料の露出エリアがエッチング液によってエッチングされることであると理解されたい。エッチング液は、特定の実施形態においては、プラズマ、液体、及びガスという物質の状態のうちのいずれか1つであってもよい。特定の実施形態においては、反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching:RIE)が利用される。
方向の観点において、「上方(up)」を参照した際には、上方−下方軸が、上部及び下部層の間の境界面の平面に直交する方向において存在しているものと定義されており、且つ、「上方」は、下部層から上部層への方向であり、且つ、「下方」という方向についても、逆も又真であることを理解されたい。上方−下方軸は、図に示されているy軸に対して平行であり、且つ、「上方」は、正のy方向であることを理解されたい。又、この方向の定義は、その一般的な意味が付与された場合の「上部(above)」及び「下部(below)」という用語を使用した際にも、適用される。
「アンダーカット容積」は、下部層内のエッチングされた容積であり、この容積は、下部層及び/又は上部層の残りの部分の下方に位置してもよいことを理解されたい。従って、アンダーカット容積は、上部層及び/又は下部層のオーバーハング部分によって陰になってもよい。従って、材料が、上部層及び下部層(又は、下部層)を有するサンドイッチ体の上方の位置から上方−下方軸に沿った方向における材料の堆積用の視準線プロセスを使用することにより、上部層及び下部層(或いは、下部層のみの場合の、又は上部層の除去後などの下部層)を有するサンドイッチ体上において堆積され、且つ、アンダーカット部分が下部層内に形成されている際に、材料は、アンダーカット容積の境界を定める上部層及び下部層(又は、下部層)の部分上には、堆積しない。
「下部層のエッチングレートが上部層のエッチングレートを上回っているエッチング液」は、上部層の材料内におけるよりも、下部層の材料内において、アンダーカット容積の多くの材料をエッチングする(即ち、相対的に大きな長さ単位/時間単位をエッチングする)エッチング液であるものと理解されたい。
「ハステロイ」は、主な合金成分がニッケルであり、且つ、モリブデン、クロミウム、コバルト、鉄、銅、マンガン、チタニウム、ジルコニウム、アルミニウム、炭素、及びタングステンという元素のうちの、すべてなどのように、1つ又は複数の元素の様々な百分率を有する合金などのように、その他の合金成分が追加された合金であるものと理解されたい。特定の実施形態においては、ハステロイは、Ni、Cr、Fe、Mo、Co、W、C元素を有する合金である。更に特定の実施形態においては、合金は、Ni、Cr、Fe、Mo、Co、W、Cと、Mn、Si、Cu、Ti、Zr、Al、及びB元素のうちの1つ又は複数と、をも有する。更に特定の実施形態においては、合金は、約47重量%のNi、22重量%のCr、18重量%のFe、9重量%のMo、1.5重量%のCo、0.6重量%のW、0.10重量%のC、1重量%未満のMn、1重量%未満のSi、及び0.008重量%未満のBを有するものと理解されたい。ハステロイは、当技術分野においては、「スーパーアロイ」又は「高性能アロイ」と呼ばれる場合がある。
「ステンレス鋼」は、一般に、当技術分野において周知である。特定の実施形態においては、腐食耐性及び/又は酸化耐性を有し、機械的に安定し、且つ、超電導層の動作温度において磁性を有していないステンレス鋼を提供するなどのために、ニッケル及び/又はクロミウムを有するステンレス鋼が提供されている。
本発明は、特定の実施形態においては、上部層と下部層を分離する1つ又は複数の中間層を有するなどのように、上部層と下部層の間に挿入された材料の1つ又は複数の中間層を有する場合を包含してもよく、例えば、1つ又は複数の中間層は、上部層と下部層の間における熱、電流、並びに、原子、イオン、及び/又は分子の拡散のうちの任意の1つのための障壁として機能する。1つ又は複数の中間層を有する利点は、その結果、層状中実要素が更に強力に又は更に剛性になるなどのように、機械的特性が改善されるという点にあろう。従って、「隣接する」という用語は、必ずしも、上部層と下部層が直接的な物理的接触状態にあることを意味しないことを理解されたい。但し、特定の実施形態においては、上部層と下部層は、直接的な物理的接触状態にある。
別の実施形態においては、細長い超電導要素を支持するのに適した基材を製造する方法が提供され、この場合に、アンダーカット容積は、アンダーカット容積が下部層のオーバーハング部分によって陰になるなどのように、下部層の残りの部分の下方に位置している。従って、アンダーカット容積は、下部層の一部分がアンダーカット容積の下方に位置すると共に下部層の別の部分がアンダーカット容積の上方に位置するように、位置決めされていると理解してもよい。この実施形態の可能な利点は、上部層が除去された場合にも、アンダーカット容積が依然として存在することになるというものであろう。この実施形態の可能な利点は、上部層が、最終的な細長い超電導要素の更なる加工及び/又は特性のために有益であると見なされない場合があるというものであろう。
特定の実施形態においては、細長い超電導要素を支持するのに適した基材を製造する方法が提供され、この場合に、
−上部層内に複数の分断ストリップを形成し、これにより、下部層の複数の露出エリアを形成するステップであって、それぞれの露出エリアは、分断ストリップに沿って形成されている、ステップは、
変形プロセスを有する。特定の実施形態においては、変形プロセスは、下部層のエリアを露出させるように、上部層の一部分を上部層の面のオリジナルの位置の下方に引き下げるように、分断ストリップの一部分の下方において下部層の一部分を、圧縮するなどのように、変形させるステップを有する。
「変形プロセス」は、上部層及び/又は下部層の材料などの材料を変形させるプロセスなどにより、材料を変形させるプロセスであると理解されたい。変形プロセスは、接触力を伴うプロセスであると理解してもよい。
代替実施形態においては、変形プロセスは、切削プロセス、引っ掻きプロセス、研削プロセス、及び研磨プロセスのうちの任意のものによって置換されてもよい。
「引っ掻きプロセス」は、上部層の一部と、恐らくは、下部層の一部と、が擦り取られるなどように、掻き取られるものと理解されたい。
「研削プロセス」は、上部層の一部分と、恐らくは、下部層の一部分と、が、除去対象の材料のわずかな部分を反復的に擦り取るなどのように、研削プロセス又は研磨によって除去されるものと理解されたい。「研磨プロセス」は、この文脈においては、「研削プロセス」と類似しているものと理解されたい。
「切削プロセス」は、除去ではなく、変位などのように、材料を変位させるプロセスであると理解されたい。これは、相対的に鋭いツールを使用して実現されよう。
別の実施形態においては、細長い超電導要素を支持するのに適した基材を製造する方法が提供され、層状中実要素を提供するステップは、
−プライマリ中実要素を提供するステップであって、プライマリ中実要素は、実質的に均一であるプライマリ上部層を有する、ステップと、
i.ガス硬化プロセスにおける硬化などのように、プライマリ上部層の上部部分を硬化させるステップと、
ii.プライマリ上部層の上部部分をドーピングするステップと、
iii.プライマリ上部層の上部部分内において酸化物層又は窒化物層を作製するステップと、
のうちのいずれか1つにより、層状中実要素の上部層を形成するステップと、
を有する。
従って、プライマリ中実要素のプライマリ上部層は、(プライマリ上部層の上部部分に対応する)上部層と(プライマリ上部層の上部部分ではないプライマリ上部層の部分に対応するなどのように、プライマリ上部層ではないプライマリ上部層の部分の少なくとも一部分に対応する)下部層に変化させてもよいことを理解されたい。
例示用のガス硬化プロセスは、基材を、炉内において、少なくとも500℃、少なくとも800℃、少なくとも1000℃などのように、高温に加熱するステップと、望ましい厚さの硬化層を生成するように、炉を制御ガス(少なくとも99.9%の純度で提供されてもよい窒素、炭素、ボロン、又は酸素など)によって充填するステップと、を有することができよう。硬化層の厚さは、制御ガスが炉内に存在している時間の値、炉内の温度、及び/又は制御ガスの組成を変化させることにより、制御してもよい。ドーピング用の例示用のドーパントは、窒素、炭素、酸素であってもよいであろう。ガス硬化を利用する可能な利点は、その結果、非常に均一な硬化の提供が可能になるという点にあろう。
酸化物層又は窒化物層を形成するための例示用のプロセスは、基材を、炉内において、少なくとも500℃、少なくとも800℃、少なくとも1000℃などの高温に加熱するステップと、望ましい厚さの窒化物/酸化物層を生成するように、制御ガス(少なくとも99.9%の純度で提供されてもよい窒素又は酸素など)によって炉を充填するステップと、を有することができよう。硬化層の厚さは、制御ガスが炉内に存在している時間の値、炉内の温度、及び/又は制御ガスの組成を変化させることにより、制御してもよい。
又、上部層は、固相拡散、プラズマ、及び塩浴に基づいた方法のプロセスを利用することによって形成してもよいものと本発明によって想定されている。
別の実施形態においては、細長い超電導要素を支持するのに適した基材を製造する方法が提供され、この場合には、変形プロセスにおいて複数の分断ストリップを上部層内に形成するステップは、圧延ステップにおいて、冷間圧延ステップにおいて、テープ基材を1つのリールから別のリールに転送する際において、引抜きプロセスにおいてなどのように、上部層の一部分を下部層内に加圧するステップを有する。
「加圧」は、ローラーなどの別の要素を介して印加された圧縮接触力を使用して材料を変位させるステップであるものと理解される加圧ステップであるものと理解されたい。加圧ステップを利用する利点は、その結果、単純であり、安価であり、且つ/又は効率的である方式により、複数の分断ストリップの形成などの材料の変形が可能になるというものであろう。特定の実施形態においては、材料は、除去されない。これは、材料が、圧縮されるなどのように、変位することから、可能となろう。加圧ステップを利用する別の可能な利点は、その結果、下部層の硬度などの基材の全体的な降伏強度及び/又は硬度を増大させることになる変形硬化などの硬化を得ることができるというものであろう。
「引抜きプロセス」は、少なくとも上部層及び下部層の一部が、プロファイルの形状を変化せるように、ダイを通じて引き抜くなどにより、不可逆性変形などの可塑性変形において変形するプロセスであるものと理解されたい。「プロファイル」は、引抜きの方向に直交する断面などの面内における上部層及び下部層の一部分の形状であるものと理解されたい。
別の実施形態においては、細長い超電導要素を支持するのに適した基材を製造する方法が提供され、この場合に、層状中実要素の上部層の厚さは、10〜1000nm、0.1nm〜10mm、1nm〜1mm、1nm〜0.1mm、1〜10000nm、1〜1000nm、1〜100nm、10nm〜1mm、10nm〜0.1mm、10nm〜10000nm、10〜1000nm、100nm〜1mm、100nm〜0.1mm、100nm〜10000nm、100〜1000nm、10nm未満、100nm未満、1000nm未満、10000nm未満、0.1mm未満、1.0mm未満、10mm未満などのように、1nm〜100マイクロメートルである。相対的に薄い厚さを有することの利点は、その結果、上部層の材料を成長又は堆積させるための時間などのように、上部層を提供するための時間が低減されるというものであろう。薄過ぎる上部層を回避する利点は、薄過ぎる層は、十分に丈夫ではない場合があるというものであろう。
別の実施形態においては、細長い超電導要素を支持するのに適した基材を製造する方法が提供され、この場合に、複数の分断ストリップのうちの隣接する分断ストリップの間の距離は、10〜100マイクロメートル、0.1nm〜10mm、1nm〜1000マイクロメートル、1nm〜100マイクロメートル、1nm〜10マイクロメートル、10nm〜1000マイクロメートル、10nm〜100マイクロメートル、10nm〜10マイクロメートル、100nm〜1000マイクロメートル、100nm〜100マイクロメートル、100nm〜10マイクロメートル、1〜1000マイクロメートル、1〜100マイクロメートル、1〜10マイクロメートル、10〜1000マイクロメートル、20〜200マイクロメートル、100〜1000マイクロメートル、10マイクロメートル未満、100マイクロメートル未満、200マイクロメートル未満、1000マイクロメートル未満、10mm未満などのように、1マイクロメートル〜1ミリメートルである。この範囲の隣接する分断ストリップの間の距離を有する利点は、その結果、AC損失の低減が可能になるというものであろう。分断ストリップの間の距離は、上部層と下部層の間の境界面の面に平行であると共に分断ストリップの方向に直交する方向において計測する必要があることを理解されたい。分断ストリップは、特定の実施形態においては、平行であるなどのように、実質的に平行であってもよい。
別の実施形態においては、細長い超電導要素を支持するのに適した基材を製造する方法が提供され、この場合に、分断ストリップの幅は、2マイクロメートル、5マイクロメートル、10マイクロメートル、30マイクロメートル、100マイクロメートル、1mm、4mm、5mm、10mm、1マイクロメートル〜1mm、1マイクロメートル〜10mm、1mm〜10mmなどのように、1マイクロメートルであってもよい。この範囲の幅を有する利点は、その結果、基材上に堆積された層の物理的な分離が可能になるというものであろう。幅は、上部層と下部層の間の境界面の面に対して平行であると共に分断ストリップの方向に直交する方向において計測する必要があることを理解されたい。
別の実施形態においては、先行する請求項のいずれかに記載の細長い超電導要素を支持するのに適した基材を製造する方法が提供され、この場合に、下部層の上部表面又は上部層の上部表面と平行な平面と複数の分断ストリップの底部に対して接する平面の間の距離は、基材上に配置された超電導材料が、分断ストリップ内において、且つ、分断ストリップの間において、物理的に分離された部分を有することを可能にするように、十分に大きい。特定の実施形態においては、前記距離は、50nm〜10マイクロメートルである。「基材上」に言及した際には、超電導材料が、(分断ストリップの外側である)上部層上に、且つ、分断ストリップ内に、堆積されてもよいものと理解されたいが、特定の実施形態においては、方法は、上部層を除去するステップを有してもよく、これらの実施形態においては、超電導材料は、(分断ストリップの外側である)下部層上に、且つ、分断ストリップ内に、堆積されてもよいことをも、理解されたい。
別の実施形態においては、細長い超電導要素を支持するのに適した基材を製造する方法が提供され、この場合に、下部層の上部表面と平行な平面と複数の分断ストリップの底部に対して接する平面の間の距離は、1〜100マイクロメートル、0.1nm〜10mm、1nm〜1000マイクロメートル、1nm〜100マイクロメートル、1nm〜10マイクロメートル、10nm〜1000マイクロメートル、10nm〜100マイクロメートル、10nm〜10マイクロメートル、0.1〜1000マイクロメートル、0.1〜1000マイクロメートル、0.1〜100マイクロメートル、0.1〜10マイクロメートル、1〜1000マイクロメートル、1〜10マイクロメートル、10〜1000マイクロメートル、10〜100マイクロメートル、10マイクロメートル未満、100マイクロメートル未満、200マイクロメートル未満、1000マイクロメートル未満、10mm未満などのように、50nm〜10マイクロメートルである。
別の実施形態においては、細長い超電導要素を支持するのに適した基材を製造する方法が提供され、この場合に、上部層の上部表面と平行な平面と複数の分断ストリップの底部に対して接する平面の間の距離は、1〜100マイクロメートル、0.1nm〜10mm、1nm〜1000マイクロメートル、1nm〜100マイクロメートル、1nm〜10マイクロメートル、10nm〜1000マイクロメートル、10nm〜100マイクロメートル、10nm〜10マイクロメートル、0.1〜1000マイクロメートル、0.1〜1000マイクロメートル、0.1〜100マイクロメートル、0.1〜10マイクロメートル、1〜1000マイクロメートル、1〜10マイクロメートル、10〜1000マイクロメートル、10〜100マイクロメートル、10マイクロメートル未満、100マイクロメートル未満、200マイクロメートル未満、1000マイクロメートル未満、10mm未満などのように、50nm〜10マイクロメートルである。
別の実施形態においては、細長い超電導要素を製造する方法などのように、細長い超電導要素を支持するのに適した基材を製造する方法が提供され、この場合に、方法は、アンダーカット容積が超電導材料の個々のラインを物理的に分離するべく機能するように、層状中実要素の上部層及び/又は下部層上において超電導材料層を、堆積させるなどのように、配置するステップを更に有する。層状中実要素の上部層及び/又は下部層上に超電導材料の層を配置する利点は、その結果、超電導構造の提供が可能になるというものであろう。アンダーカット容積が超電導材料の個々のラインを物理的に分離するべく機能するように層状中実要素の上部層及び/又は下部層上に超電導材料の層を配置する利点は、その結果、物理的に分離されると共に従ってAC損失を事実上低減する超電導材料の複数のラインの提供が可能になるというものであろう。可能な利点は、物理的な分離を実現するべく、超電導材料の除去を必要としないことから、その結果、低材料消費が可能になるというものである。
別の実施形態においては、細長い超電導要素を製造する方法などのように、細長い超電導要素を支持するのに適した基材を製造する方法が提供され、方法は、
アンダーカット容積が超電導材料及び/又はバッファ材料の個々のラインを物理的に分離するべく機能するように、
−層状中実要素の上部層及び/又は下部層上のバッファ材料の層と、
−バッファ材料上の超電導材料の層と、
を、堆積させるなどのように、配置するステップを更に有する。
層状中実要素の上部層及び/又は下部層上にバッファ材料の層を配置する可能な利点は、その結果、バッファ層の上部における超電導材料の層の配置が可能になるというものであり、この場合に、超電導層の超電導特性は、上部層及び/又は下部層上に直接的に配置されるのとは対照的に、バッファ層上に配置されることにより、改善及び/又は保護される。更に詳しくは、バッファ材料が、超電導材料の超電導特性の改善の観点において有利であるテクスチャを提供することになるために、超電導材料が改善されることになる。例えば、基材が、相対的に粗い基材を有する場合には、そのような基材上にバッファ層を配置することにより、例えば、0.1nmRMS〜10nmRMSという(バッファの、且つ、従って、超電導層がその上部に配置される表面の)粗度の実現が可能になろう。更に詳しくは、バッファ材料が、上部層及び/又は下部層から超電導材料内に拡散し、且つ、これにより、超電導特性を劣化させる可能性がある原子、イオン、及び/又は分子などの(超電導特性の観点において)潜在的に有害な要素に対する障壁を提供することになるために、超電導材料が保護されることになる。バッファ材料上に超電導材料の層を配置する利点は、その結果、超電導構造の提供が可能になるというものであろう。アンダーカット容積が超電導材料及び/又はバッファ材料の個々のラインを物理的に分離するべく機能するように、このようにする利点は、その結果、物理的に分離されると共に従ってAC損失を事実上低減する超電導材料の複数のラインの提供が可能になるというものであろう。超電導材料の層の(上部層と下部層の面に直交する方向における)厚さは、1000nm、3マイクロメートル、5マイクロメートル、100nm〜3マイクロメートルの範囲、100nm〜5マイクロメートルの範囲などのように、100nmであってもよい。相対的に薄い超電導層を有する利点は、厚過ぎる層は、脆くなり、且つ、例えば、コイルに折り曲げ/巻回する際に、破損する場合があるというものであってよいことに留意されたい。非常に厚い(YBaCu−x(YBCO)という化学式を有する結晶質化合物であるイットリウムバリウム銅酸化物から製造された)超電導層は、相対的に薄い層と比べた場合に、相対的に低い臨界電流密度を有することが判明している。中間バッファ層を有するYBCOの多層は、全体的に相対的に大きな臨界電流を有する有効な厚い超電導体スタックを製造するための1つの方法である。
電気的に切り離された隣接ラインを有するという利点を得るために、バッファ材料上に配置された際に超電導性を有する材料の層のラインが、それ自体として、隣接するラインから物理的に分離されていることが必要とされないことを理解されたい。超電導材料の層が、バッファ材料のラインに沿って(且つ、その上方において)のみ、超電導性を有している一方で、間の材料の対応するラインは、超電導性を有していないように、バッファ材料のラインが分離されていることで十分であろう。
一実施形態においては、細長い超電導要素を製造する方法などのように、細長い超電導要素を支持するのに適した基材を製造する方法が提供され、この場合に、方法は、アンダーカット容積が超電導材料の個々のラインを物理的に分離するべく機能するように層状中実要素の上部層及び/又は下部層上に超電導材料の層を、堆積させるなどのように、配置するステップを更に有し、且つ、方法は、
−超電導材料の上部に、下部層から離れている超電導材料の面上に、などのように、超電導材料の上部に、バッファ材料の層を、堆積させるなどのように、配置するステップを更に有する。
例えば、(500nm〜5μmという厚さなどの)非常に厚い層の場合には、超電導YBCOの強力なテクスチャ及びエピタキシャル成長を得ることが困難であろう。テクスチャ及びエピタキシャル成長は、超電導体YBCO層の大きな厚さにおいて低下するということに留意されたい。超電導材料上にバッファ材料の(付加的な)層を配置する可能な利点は、この場合に、(付加的な)バッファ層がテクスチャの細分化とエピタキシャル成長のレベルを増大させることから、(付加的なバッファ層の上部に堆積された)更なる超電導層の超電導特性が改善されるというものであろう。従って、超電導材料上にバッファ材料の層を配置する可能な利点は、その結果、高品質の超電導薄膜の「スタック」の形成が可能になるというものであろう。
別の実施形態においては、細長い超電導要素を製造する方法などのように、細長い超電導要素を支持するのに適した基材を製造する方法が提供され、この場合に、超電導材料及び/又はバッファ材料の層を、堆積させるなどのように、配置するステップは、物理蒸着プロセス、パルス化レーザー堆積プロセス、RFスパッタリング、Eビーム蒸着、イオンビームアシスト蒸着(Ion Beam Assisted Deposition:IBAD)などのように、視準線プロセスである。
「視準線」プロセスは、基材の上方の位置などの別の位置からまっすぐなラインに沿って観察しうる基材の位置においてのみ、材料の堆積を可能にする任意のプロセスであるものと理解されたい。従って、「視準線」プロセスとは、堆積される材料が、堆積の前に、まっすぐなラインを辿るプロセス及びこれに類似した効果を有する堆積用のプロセスを有するものと広範に解釈されたい。特定の実施形態においては、視準線プロセスは、ダイ被覆、バブルジェット被覆、及びインクジェット被覆のうちのいずれか1つである。
視準線プロセスを使用する可能な利点は、その結果、アンダーカット容積の外側のみにおける材料の堆積が可能になり、且つ、従って、簡単なステップにおいて、アンダーカット容積の外側における材料の堆積を同時に実現すると共にアンダーカット容積内において材料が堆積されないことを実現することが可能になるというものであろう。
特定の実施形態においては、「視準線」は、堆積される材料が、供給源にその始点を有し、且つ、そこから、堆積される位置まで直接的なラインにおいて移動するプロセスであると理解されたい。換言すれば、なんらの障害物とも遭遇しないまっすぐなラインをそこから供給源まで引くことができる位置においてのみ、材料を堆積させることができる。特定の実施形態においては、供給源は、アンダーカット容積の上方に位置している。別の実施形態においては、供給源からアンダーカット容積内の異なる位置までの仮想ラインが実質的に平行になるように、供給源は、下部層のはるか上方に位置している。
別の実施形態においては、細長い超電導要素を製造する方法などのように、細長い超電導要素を支持するのに適した基材を製造する方法が提供され、この場合に、方法は、超電導材料の層上にシャント層を配置するステップを更に有する。
「シャント層」は、超電導材料の層上に配置される材料の層であり、これは、高熱伝導性及び高導電性を有するものと理解されたい。シャント層を有する利点は、基礎をなす超電導体が特定の地点において十分に伝導しない場合には、電流がこの(低導電性の)地点を飛ばして(高伝導性の)シャント層を介して通過し、これにより、抵抗性の加熱に起因した構造の障害を回避しうるというものであろう。シャント層の例示用の材料は、銀(Ag)及び/又は銅(Cu)及び/又は金(Au)を有してもよい。シャント層は、超電導材料の層との関係において化学的活性を有してはいない。分断ストリップと関連するアンダーカット容積は、それぞれの分断ストリップの両側におけるシャント層材料と分断ストリップ内のシャント層材料を物理的に分離するなどのように、シャント層をも物理的に分離し、これにより、シャント層をシャント層材料のストライプに変えるなどのように、筋状のシャント層を事実上形成しうることから、アンダーカット容積は、シャント層との関係において有利であろう。筋状のシャント層を形成する利点は、その結果、依然として、外側支持構造に熱伝導することが可能であると共に電流が(正常な電流方向と並列である)低伝導性の潜在的な地点を飛ばすことによってクエンチの場合の超電導体の正常な冷却と保護の両方を可能にすることを許容しつつ、こちらもアンダーカット容積によって分離されている超電導材料のラインの間における(シャント層を通じた)高伝導性の接触の除去が可能になるというものであろう。シャント層は、堆積、スパッタ堆積、電気化学堆積、ガルバニック堆積、又は類似の方法によるなどのように、当技術分野において既知の方法により、超電導材料上に配置されてもよい。
別の実施形態においては、細長い超電導要素を製造する方法などのように、細長い超電導要素を支持するのに適した基材を製造する方法が提供され、この場合に、方法は、基材、バッファ層、及び/又は超電導材料の内部に、仮想的なクロスカットを導入するステップを更に有する。このような仮想的な横断方向のクロスカットは、AC損失を低減するために有益であろう。仮想的な横断方向のクロスカットについては、“AC Loss Reduction in Filamentized YBCO Coated Conductors With Virtual Transverse Cross−Cuts”, Zhang et al., IEEE TRANSACTIONS ON APPLIED SUPERCONDUCTIVITY, VOL. 21, NO. 3, JUNE 2011, 3301−3306という文献に記述されており、この内容は、引用により、そのすべてが本明細書に包含される。
本発明の第2の態様によれば、低減されたAC損失を有する超電導テープなどの細長い超電導要素を支持するのに適した基材が提供され、基材は、
層状中実要素であって、
・ニッケル基合金などの下部層と、
・ガス硬化層、変形硬化層、酸化物層などの上部層のラインと、
を有する層状中実要素を有し、
上部層のラインは、下部層に隣接した状態において配置され、且つ、下部層を部分的にカバーしており、
上部層のラインの間の複数の分断ストリップは、上部層のラインを分離しており、且つ、
上部層のラインと下部層の間には、アンダーカット容積が存在しており、それぞれのアンダーカット容積は、分断ストリップに沿って形成されている。
別の実施形態においては、細長い超電導要素を支持するのに適した基材が提供され、この場合に、基材は、テープである。
本発明の第3の態様によれば、細長い超電導要素が提供され、この要素は、
−第2の態様による基材と、
−アンダーカット容積が超電導材料の個々のラインを物理的に分離するように、基材上に、堆積されるなどのように、配置された超電導層と、
を有する。
本発明の第4の態様によれば、高性能磁気コイル、変圧器、発電機、磁気共鳴スキャナ、クリオスタット磁石、粒子加速器、大型ハドロン衝突器、AC電源グリッドケーブル、スマートグリッドのいずれか1つにおける第3の態様による細長い超電導要素の使用が提供される。
第5の態様によれば、第1の態様による方法を実行するべく構成された装置などの装置が提供される。
本発明の第1、第2、第3、第4、及び第5の態様は、それぞれ、その他の態様のいずれかと組み合わせられてもよい。本発明のこれらの及びその他の態様については、後述する実施形態から明らかとなり、且つ、それらの実施形態を参照して説明することとする。
以下、添付図面との関連において、本発明による第1、第2、第3、及び第4の態様について更に詳細に説明することとする。添付図面は、本発明を実施する1つの方法を示しており、且つ、添付の請求項の組の範囲に含まれるその他の可能な実施形態に対する制限であるものと解釈してはならない。
典型的な超電導体構造を示す。 非筋状超伝導体(a)及び筋状超電導体(b)を示す。 製造プロセスのステップを示す。 標準的な冷間圧延において実行される変形ステップを示す。 標準的な冷間圧延において実行される変形ステップを示す。 製造プロセスのステップ示す。 分断ストリップの寸法を示す。 超電導構造の寸法を示す。 例Aの方法に従って提供されたサンプルを示す。 例Aの方法に従って提供されたサンプルを示す。 例Aの方法に従って提供されたサンプルを示す。 例Aの方法に従って提供されたサンプルを示す。 例Aの方法に従って提供されたサンプルを示す。 例Aの方法を使用して製造されたサンプルの画像を示す。 上部及び下部ロールを示す概略図である。 例Bからの被覆及び圧延部分を使用して製造されたサンプルの平面図の画像を示す。 例Bを使用して製造されたサンプルの断面図の画像である。 例Cにおいて記述されている方法の概略図を示す。 例Fにおいて記述されている方法の概略図を示す。 例Iによる方法を示す概略図である。 「例A」を使用して製造されたサンプルの平面図の光学顕微鏡画像を示しており、この場合には、エッチングの際の保護のために薄膜が使用されている。 第1の態様による方法を実行する装置を示す。
図1は、基材106と、バッファ層104と、超電導材料102と、を有するサンドイッチ構造である代表的な超電導体構造を示している。この図においては、電流は、z方向において超電導材料102を通じて流れるものと想定されている。
超電導材料が、幅広の平らな基材上の層として形成された際などのように、材料の相対的に幅広の層である際には(幅は、x方向において計測される)、超電導層は、相対的に大きなAC損失を有し、この大きなAC損失は、単一の幅広の超電導層を複数の相対的に狭いライン(即ち、yx平面内において断面を有するラインであって、この場合に、x方向において計測される幅が、オリジナルの幅広の層と比べた場合に、相対的に小さい)に変えることにより、低減することができる。
図2は、超電導材料の平面図であり、この場合に、左側(a)は、平らな層上に形成された非筋状の超電導体208を示しており、且つ、右側(b)は、筋状の超電導体を示しており、この場合に、形成された超電導材料の個々のライン210は、非超電導ライン212により、超電導材料の隣接するラインから分離されている。電流は、ラインに平行な方向において流れ、且つ、幅は、電流の方向に直交する方向におけるラインの寸法であることを理解されたい。
電磁的な効果に起因し、AC損失が超電導テープ内に存在しており、且つ、この問題は、超電導体の幅に伴って増減する。この結果、(図2(b)の超電導体層に対応する)幅広の超電導体層を(図2(a)の分離された隣接するラインに対応する)複数の薄い超電導体ラインによって置換することにより、この問題を克服することが提案されている。
図3は、製造プロセスのステップを示しており、且つ、従って、低減されたAC損失を有する超電導テープなどの細長い超電導要素を支持するのに適した基材を製造する方法を示している。
図3Aは、プライマリ中実要素202の斜視図を示しており、プライマリ中実要素202は、実質的に均一なプライマリ上部層314を有する。
一般に、圧延された(又は、準備された)状態における、且つ、例えば、最終的な厚さに近い厚さを有するプライマリ中実要素材料(テープ/ワイヤ/シリンダ)は、保護雰囲気又は空気中における熱処理の際に、完全に又は部分的に、アニールされてもよい。
図3Bは、プライマリ中実要素202の側部を観察することができるプライマリ中実要素の側面図を示している。
図3Cは、層状中実要素を製造する方法ステップを示しており、この方法ステップは、プライマリ上部層314内に拡散するガス原子318によって示されているように、ガス硬化プロセスにおける硬化などのように、プライマリ上部層314の上部部分を硬化させることにより、層状中実要素の上部層316を形成するステップを有する。プライマリ中実要素202の下部部分は、下部層303と呼ばれる。或いは、この代わりに、硬化は、プライマリ上部層314の上部部分のドーピング或いは酸化物又は窒化物層の作製することにより、実行しておくこともできよう。
従って、この図は、層状中実要素を製造する方法を示しており、層状中実要素は、ニッケル基合金などの下部層303と、ガス硬化層などの上部層316と、を有し、この場合に、上部層は、下部層に隣接して配置され、且つ、下部層を少なくとも部分的にカバーしている。
上部層316と下部層303(例えば、バルク材料)の間のエッチングレートを大幅に変化させるべく、表面の硬化(又は、表面のドーピング)が実行されることになる。これは、表面領域(例えば、10〜1000nm)内における窒素原子の分解を使用することによって実現されてもよい。実際の層の厚さは、異なるドーピング原子、持続時間、温度、及び圧力を印加することにより、最適化されてもよい。
図3Dは、変形ステップ用の準備状態を示しており、変形ステップは、冷間圧延ステップなどの加圧ステップであり、この場合には、加圧要素320が、上部層316を通じて、且つ、下部層303内に、力322により、上部層316内に加圧される準備が整っている。この図は、下部層303の厚さ362と、上部層の厚さ362と、を更に示している。これらの厚さは、いずれも、y方向において計測されている。
図3Eは、加圧ステップを示しており、この場合には、加圧要素320は、力322により、上部層316内に、上部層316を通じて、且つ、下部層303内に、加圧されている。
従って、図3D及び図3Eには、複数の分断ストリップが上部層316内において提供される変形プロセスの一例が示されている(但し、図には、1つしか示されていない)。
この結果、(例えば、10〜100μmの幅及び1〜100μmの深さの)狭いストライプを有する表面プロファイルが機械的変形(例えば、冷間圧延)によって作製されてもよい。結果的に得られるプロファイルは、アンダーエッチングのために最も適切なプロファイルを生成するべく、上述のアニーリング手順を介して、エッジの鋭さとの関係において最適化されてもよい。
図3Fは、加圧ステップの後の状態を示しており、この場合には、下部層303の複数の露出エリア323が形成されており、それぞれの露出エリアは、分断ストリップに沿って形成されている。上部層は、上部部分324、326と下部部分317に分離されている。
図3Gは、上方から観察された際に陰になる下部層の部分に形成するなどのように、上部層324、326と下部層303の間のアンダーカット容積330、332を有する分断ストリップ328を形成する空洞を形成するために露出エリア323をエッチングした後の状況を示しており、この場合に、それぞれのアンダーカット容積は、分断ストリップに沿って形成されており、この場合に、下部層303のエッチングレートが上部層316(又は、分離された部分324、326、317)のエッチングレートを上回っているエッチング液が利用されている。
エッチングは、5分などのように、ほぼ5分にわたって、酸性溶液(例えば、3HO:2HNO:HF)中に基材材料を浸漬することにより、実行されてもよい。表面粗度の低減をも可能にする実験において適用される個々の酸のエッチングレートの制御に加えて(或いは、浸漬ステップの代わりに)、電解研磨ステップを導入してもよい。残留した酸は、蒸留水/エタノールの流れを使用することにより、除去してもよい。
結果的に得られる表面プロファイル、断面プロファイル、及び表面テクスチャは、電子後方散乱回折検出器(Electron BackScatter Diffraction Detector:EBSD)検出器を装備すると共に特定の実施形態においてはHKL Technology−Channel 5ソフトウェアなどのテクスチャを計測及び分析するソフトウェアを利用しうる走査電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)などの微細テクスチャを計測する手段を使用することにより、検査されてもよい。テクスチャの計測は、テクスチャ化された基材材料の場合にのみ、必要となることに留意されたい。
図3Hは、図3Gの状況に類似した状況を示しており、この場合には、上部層316の分離された部分324、326、317も、除去されている。
図4及び図5は、冷間圧延の際に実行される加圧ステップを示している。
図4は、薄い要素420に変形するように、上部ロール416及び下部ロール418を介して処理されている相対的に厚い要素414を示している。
図5は、圧延の更に具体的な実施形態を示しており、この場合には、プロファイルが付与されたローラー516は、方向522において転動した際に要素514の選択された部分のみを加圧し、これにより、複数の凹入したストリップを形成することができるように、成形されている。
圧延支援型二軸テクスチャ化基材(Rolling Assisted Bi−axially Textured Substrate:RABiTS)は、この技法の一例として機能することになる。
機械的な圧延が、金属バーに適用され、且つ、テープの形状に圧延される(図4を参照されたい)。この後に、アニーリングが、高温において実行され、且つ、2段階アニーリングのシーケンスが、テクスチャの形成のために有益である。次いで、RABiTSは、表面硬化され、例えば、アニーリング処理としても機能しうるガス炉(図3Cを参照されたい)内において、ドーピング及び/又は酸化される。アニーリング加熱処理の前/後のテープ製造の終了時点において(ローラー516に類似した)プロファイルが付与されたローラーを伴う付加的な圧延ステップを導入することにより、プロファイル(図3D〜図3E及び/又は図5を参照されたい)が生成される。リールツーロールエッチング槽システムを使用することにより、エッチングが実行され、且つ、続いて、蒸留水/エタノールによって洗浄される。RABiTSの表面品質は、(製造によっては)電気化学研磨によって最適化されることに留意されたい。
図6は、細長い超電導要素を製造する製造プロセスのステップを示している。
図6Aは、図3の状況に類似した状況を示している。
図6Bは、層状中実要素の下部層303上に、バッファ材料640の層を、堆積させるなどのように、配置するステップを示している。下部層303及びバッファ材料640は、細長い超電導要素を支持するのに適した例示用の基材600を形成している。
セラミックバッファ層のスタック(例えば、テクスチャ化基材の場合には、Y/YSZ/CeOなど)及び超電導層(YBaCuなど)が、層状中実要素の下部層303上に、標準設定を使用したパルス化レーザー堆積(Pulsed Laser Deposition:PLD)による堆積などのように、堆積されるなどのように、配置されてもよい。
図6Cは、アンダーカット容積が超電導材料の個々のラインを物理的に分離するべく機能するように、バッファ材料上に、超電導材料の層642、644、646を配置するステップを示している。分断ストリップの底部と基材の材料の層の間の距離648は、バッファ材料上の超電導材料の層の別個の部分642、644、646が、物理的に分離されることを保証するように、十分に大きいことを理解されたい。
セラミックバッファ層及び超電導層の堆積(この場合には、少なくとも1つの層が物理蒸着法/指向性堆積によって堆積される)は、基材の水平表面上においてのみ、材料を堆積させることになる。完全なストリップの切り離しが、アンダーカット部分を介して実現され、且つ、更なる材料の使用が極小化される。又、超電導体層の上部に追加される更なる層(銀/銅)も、切り離されることになる。
臨界電流密度(J)、臨界電流(I)、AC損失(W)、及び周波数依存性(f)との関係における超電導材料の性能は、様々な印加磁界及び温度において小さなモデルサンプル(5×5mm)上においてサンプル計測及び輸送計測を振動させることにより、計測されてもよい。例えば、フルスケールの超電導体テープが、コイルとして巻回されてもよく、且つ、様々な磁界及び輸送電流を印加することにより、77Kにおいて試験されてもよい。
本発明の実施形態の可能な利点は、特定の幅を有する構造において相対的に大きな臨界電流(I)を支持しうるというものであることに留意されたい。この背景の解説は、超電導材料の層の別個の部分642、644、646の合計幅が、図2に示されている実施形態に示されている超電導材料のラインの間の材料が非超電導となっている従来技術による解決策と比べた場合に、相対的に大きいというものであり、この場合には、筋状の超電導体(図2(b))の合計幅は、非筋状の超電導体(図2(a))の幅のほぼ半分である。対照的に、本発明の実施形態によれば、筋状の超電導体の合計幅は、非筋状の超電導体の幅の0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、或いは、0.95、又は0.99倍であってもよく、その理由は、超電導材料が分断ストリップの間と内部の両方に配置されてもよいからである。
図7は、分断ストリップの寸法を示している。この図は、図3H又は図6Aに類似した状況を示しているが、本図は、下部層703内に形成された更なる分断ストリップ328を示している。更には、下部層の上部表面と平行な平面と複数の分断ストリップの底部に対して接する平面の間の距離748は、y方向において計測された下部層内の分断ストリップの深さ以内であることが示されている。更には、x方向において計測された下部層内の分断ストリップの幅750が示されており、この幅は、例示用の実施形態においては、2マイクロメートル、5マイクロメートル、10マイクロメートル、30マイクロメートル、100マイクロメートル、1mm、1マイクロメートル〜1mmなどのように、1マイクロメートルであってもよい。更には、x方向において計測された複数の分断ストリップのうちの隣接する分断ストリップの間の距離752も示されている。
図8は、その幅856(x軸に平行な第2次元に沿った長さ)よりも10分の1、100分の1、又は1000分の1と小さいなどのように、格段に小さな厚さ854(y方向である第1次元に沿った長さ)を有する超電導構造の寸法を示しており、且つ、この場合に、幅856は、(z軸に平行な第3次元に沿った長さ)よりも10分1、100分の1、又は1000分の1と小さいなどように、格段に小さい。この図は、下部層803の上部における超電導材料の2つの層842、844を更に示している。厚さ854は、例示用の実施形態においては、20、50マイクロメートル、100マイクロメートル、1mm、10マイクロメートル〜1mmなどのように、10マイクロメートルであってもよい。幅856は、例示用の実施形態においては、10マイクロメートル、100マイクロメートル、1mm、10mm、100mm、1m、1マイクロメートル〜1mなどのように、1マイクロメートルであってもよい。長さ858は、特定の実施形態においては、100m、1km、20km、100km、100km超、1m〜30km、1km〜30kmなどのように、1mであってもよい。

例A−「被覆−切削−エッチングされた」テープ
A1.上部層の提供:表面層/被覆
開始材料は、Stahlwerk Ergste Westig GmbHから供給され、アニーリングされ、且つ、光輝表面仕上げを有する市販のハステロイC276テープであった。このハステロイテープは、プライマリ中実要素であるものと見なされてもよい。約100mmの長さ、約10mmの幅、及び約0.1mmの厚さという代表的な寸法を有するサンプルを、アセトン及びエタノールの混合物(10:1)を使用することにより、25分にわたって超音波槽内において洗浄し、次いで、エタノール中に浸漬し、圧縮空気によって乾燥させた。この後に、表面層/被覆(酸化物/窒化物)を成長させつつ十分な量の新鮮な空気を供給するべく、ファンを装備したオープンチューブ炉内において、800〜1000℃において、3時間にわたって、サンプルを熱処理した。表面層は、上部層であるものと見なされてもよい。石英に基づいたホルダにより、テープの側部、即ち、テープの平面と平行な2つの側部、のいずれもが、サンプルホルダとの接触状態とならないように、サンプルの直立した位置決めを可能にした。
1つの側部が下向きの状態においてテープを配置することを回避することが有利であり、その理由は、この結果、通常、不均一で、粗く、且つ、多孔性の表面層(酸化物/窒化物)が得られることになるからである。
A2.分断ストリップの形成:分断ラインの切削
標準的なスカルペル及びプラスチックルーラーを使用することにより、約1mmの間隔を伴って、平行な分断ラインを、酸化物/窒化物によって被覆されたテープの表面層内に、手作業で切削した。光輝ラインが視覚的検査において明瞭に明らかとなる時点まで、通常、1回又は複数回の切削を実行した。光輝ラインは、露出エリアが形成されたことを示している。標準的な紙鋏を使用することにより、約20mmの長さを有する相対的に短いサンプルを切断した。
Kapton(登録商標)薄膜を使用することにより、切削に起因してもはや表面層によって被覆されてはいないサンプルの端部を保護した。約1mmを端部の周りにおいて分断ラインを有するエリア上に折り畳むと共にサンプルの背面上に堅固に適用することにより、通常、サンプルの背面をもカバーした。
A3.アンダーカットを形成するための露出エリアのエッチング:アンダーカットエッチング
標準的なプラスチックによって被覆された磁気攪拌機を使用することにより、50mlの20℃における15%の硝酸(HNO)を有するガラス容器を撹拌した。長さ=50mm、幅=10mm、及び厚さ=2mmという寸法を有する1つのステンレス鋼電極をガラス容器内に配置すると共に電源の負の出力に接続した。テープの保護の端部とは反対側において位置決めされたアリゲータクリップを使用することにより、サンプルを電源の正の端部に接続した。サンプルとステンレス鋼電極の間の距離は、約20mmであった。電流計を電源とアリゲータクリップの間に挿入した。クリップとサンプルの間の十分な電気的接触を保証するべく、クリップを堅固に保持しつつ、サンプルをくねらせた。
サンプルの約10mmを酸中に浸漬し、且つ、(約2Vの電圧を伴って)400mA、425mA、又は450mAなどの電流を60秒にわたって印加した。この後に、3つの別個の水槽を使用することにより、サンプルを洗浄したが、洗浄は、約2分間にわたるそれぞれの槽内におけるすすぎのステップと、ティッシュペーパーを使用してサンプルを最終的に乾燥させるステップと、を有していた。
銀層の堆積(例Aにおいて選択されたサンプルに対してのみ適用される)
接着性炭素パッド又は小さな金属ホルダを使用することにより、銀堆積用のサンプルを取り付けた。物理蒸着を使用することにより、例Aにおいて記述されている方法を使用して製造されたサンプルを銀層によって被覆した(Eビーム蒸着、Alcatel装置)。〜7Å/sの堆積レート及び〜6×10−6mbarの圧力において、500nmの厚さの銀層を製造した。
結果
図9〜図13は、例Aの方法に従って提供されたサンプルを示しており、この場合には、1分間にわたって450mAを印加する15%のHNO3中におけるエッチングにより、プロファイルを生成した。銀は、図9〜図13に示されているサンプル上には、堆積されていない。
図9は、「例A」からの被覆及び切削部分を使用して製造されたサンプルの断面の光学顕微鏡画像を示している(視角は、図3Fと類似している)。このサンプルは、画像が取得される前にエッチングされてはいないことに留意されたい。露出エリア923、即ち、下部層903の露出エリアが、提供されるように、切削が実行された位置において、上部層、即ち、上部表面層(酸化物層)の中央部内に、上部層924内の明瞭な開口部が存在している。
図10は、「例A」からの被覆及び切削部分を使用して製造されたサンプルの平面図の走査電子顕微鏡画像である。このサンプルは、画像が取得される前にエッチングされてはいないことに留意されたい。表面層(酸化物層)などの上部層が、変形され、且つ、表面層が、切削が実行された位置から、除去されると共に/又は平行運動させられている。光輝状態の中心ストリップは、ハステロイ金属テープ内への開口部である。
図11〜図13は、「方法A」を使用して製造されたサンプルの断面の光学顕微鏡画像である(即ち、視角は、図7に対応している)。1分間にわたって450mAを印加する15%NHO3中におけるエッチングにより、プロファイルを生成した。
アンダーカットプロファイルが、ハステロイ金属テープ内に生成されており、且つ、これは、表面層被覆と金属テープの間における特徴だけではなく、即ち、アンダーカット容積は、下部層の残りの部分の下方に位置している。
図11は、エッチングされた容積1128a、1128bなどの2つのアンダーカットされたプロファイルを示している。アンダーカットプロファイルは、ハステロイ金属テープ、即ち、下部層903内に生成されている。
図12は、図11の左側のエッチングされた容積1128aのズームを示している。矢印は、アンダーカットプロファイルのエッジ1229を示している。
図13は、図12の左側のエッチングされた容積1128aのズームを示している。アンダーカット容積1330の幅は、物理蒸着された層を物理的に分離するのに十分な〜20μmである(これは、図14に示されている銀層によって実証されている。又、この図は、上部層の残りの部分1324をも示している。
図14は、「例A」を使用して製造されたサンプルの断面の光学顕微鏡画像を示しており、この場合に、プロファイルは、1分間にわたって425mAを印加する15%HNO中におけるエッチングによって生成された。
更には、銀供給源の上方において水平方向に位置決めされた、即ち、サンプル表面の法線が、銀供給源からの視準線方向に対して平行である状態の、サンプル上に、500nmの銀層1464、1466を堆積させた。
銀層は、ハステロイ金属テープである下部層1403と酸化物/窒化物表面被覆である上部層1424の間におけるアンダーカット特徴に起因して、プロファイルの左側部のギャップ1465内に示されているように、物理的に分離されている。重要なことは、上部層1424の上部における銀層1464とエッチングされた容積の底部における銀層1466の十分な分離を生成するには、(本図においては、上部層1424のオーバーハング状態の残りの部分によって付与されている)アンダーカット特長の約5μmで十分であるという点である。
例B−「被覆−圧延−エッチングされた」テープ
B1.表面層/被覆
A1の節を参照されたい。
B2.圧延/分断ライン
この方法において分断ラインを製造する際には、プロファイル−ロールの特別な組が適用されており、且つ、図15には、ロールの概略図が示されている。
図15は、上部にプロファイルが付与されたローラーである上部ロール1516と、下部ローラー1518と、を示す概略図である。上部にプロファイルが付与されたローラーの湾曲した部分の内側部分と湾曲した部分を有するロールのエッジの間の高さの差1519は、10μmである。この図は、縮尺が正確ではないことに留意されたい。
ロールが、Clyburnスパナ(Swedishフォーム)の組を使用して駆動されるのに伴って、被覆されたテープを、潤滑を伴うことなしに、手作業で、且つ、低圧延速度で、圧延した。PPR(Per Pass Reduction)は、約1〜20マイクロメートルであった。圧延の速度は、約10mm/秒であった。(露出エリアを通知する)光輝ラインは、プロファイルが付与されたロールのエッジがテープを変形させた位置において明瞭であり、且つ、後続の検査において可視状態にあった。ラインは、テープの長さに対して垂直の階段状のプロファイルによって伴われていた。
B3.アンダーカットエッチング
このサンプルは、120秒にわたってエッチングされていることを除いて、A3の節を参照されたい。
結果
図16は、「例B」からの被覆及び圧延部分を使用して製造されたサンプルの平面図の走査電子顕微鏡画像を示している。表面層(酸化物層)が分断している圧延ラインが、光輝ストライプ1668として明瞭に観察される。複数の圧延ライン(光輝ライン)が、この画像内において観察され、且つ、個々のプロファイルの表面によって生成されており、即ち、それぞれの単一の湾曲したプロファイル部分は、圧延製造プロセスの結果である多くの相対的に小さなトラックから構成されている。
圧延プロファイルは、画像内においては、テープの上部部分との接触状態にはなく、且つ、従って、ストライプは、ここでは、観察されない。
図17は、「例B」を使用して製造されたサンプルの断面の光学顕微鏡画像である。2分間にわたって450mAを印加する15%HNO3中におけるエッチングにより、プロファイルを生成した。アンダーカットプロファイル、即ち、(黒色矢印によって示されている)アンダーカット容積1730が、ハステロイ金属テープ、即ち、下部層1703の内部に明瞭に存在している。アンダーカット容積は、下部層の残りの部分の下方に位置している。このサンプル(白色矢印を参照されたい)、即ち、上部層1724上においては、酸化物層(表面層)は、除去されない。
代替実施形態−例C、例D、例E、例F
一般に、分断ストリップ又は露出エリアなどのプロファイルが存在していないエリア上に配置される場合には、最終的な研磨を極小化するなどのために、すべての製造方法における付加的ステップとして、Kapton(登録商標)薄膜を適用してもよい。
例C:「圧延−被覆−切削/切削−圧延−1」
C1.プロファイル圧延
(ロールの10マイクロメートルなどの深さ1519を有する「刃先」を伴う/伴っていない)図15に示されているものと類似したプロファイルロールを使用することにより、被覆の前に、サンプルを圧延する。
C2.上部層の形成:表面層/被覆
初期(C1)圧延の後に、表面被覆を作製する(A1の節を参照されたい。或いは、例えば、Kapton(登録商標)薄膜を使用することによる)。この表面層は、サンプルの表面全体をカバーしている。
C3.分断ストリップの形成:切削/切削−圧延/研削
後続の切削又は切削−圧延(鋭い切削プロファイルを有するロール:図15を参照されたい)が、プロファイルの底部内において実行され、即ち、図18に示されているように、プロファイルの底部内において、プロファイル又は表面被覆の全体(即ち、上部層)の底部内において、表面被覆(即ち、上部層)の水平方向部分の小さな部分のみを除去する。
図18は、例C(「圧延−被覆−切削」法)において記述されている方法の概略図を示している。サブ図a〜サブ図dは、(a)圧延されたサンプル、(b)表面被覆の後、(c)切削の後、及び(d)エッチングの後を示している。
本例Cにおいては、圧延のステップ(C1)は、切削のステップ(C3)に先行しているが、反対も、即ち、切削が圧延よりも先行するステップのシーケンスも、可能である。
C4.アンダーカット−エッチング
A3の節を参照されたい。
例D:「被覆−圧延−切削」
例Cと同様に、但し、恐らくは、初期プロファイル圧延(C1)を伴うことなしに、アンダーカットプロファイルの生成を要する位置において表面層を相対的に良好に開口/分断させるべく、圧延/切削−圧延の後に、更なる切削ステップが導入されている。このステップは、エッチングステップによって後続されており、A3の節を参照されたい。
例Dの利点は、上部層が、初期の圧延/切削−圧延において分断されない場合に、更なる切削ステップにおいて分断されることになるという点にある。
本例Dにおいては、圧延/切削−圧延のステップは、切削ステップよりも先行しているが、この反対も可能である。
例E:「被覆−切削」
上部層が、UVリソグラフ用の標準的なフォトレジスト、Kapton(登録商標)薄膜、又はスコッチテープなどの保護層によって提供されている。
例えば、(例えば、ダイスロット被覆又は浸漬被覆を使用して生成された)フォトレジスト又はKapton(登録商標)薄膜、又はスコッチテープなどの保護層が、サンプル表面に(即ち、下部層に)適用される。サンプル表面が、平行であるが分離された、例えば、Kapton(登録商標)薄膜のエリアによってカバーされるように、保護層内にラインを切削又は圧延−切削し、且つ、その後に保護層の薄いストリップを刻々と除去することにより、分断ラインが生成される。サンプルは、A3の節におけると同様に、エッチングされる。
例F:「テープ−エッチング−ワックス−エッチング」
下部層(例えば、ハステロイテープ)などの開始材料が、金属テープの長さに対して平行なストライプとして、Kapton(登録商標)薄膜(又は、ワックス又はラッカー)によって被覆される。ストライプは、例えば、幅が1mmであることを要し、且つ、例えば、1mmの間隔を伴って位置決めされることを要する。次いで、サンプルは、エッチングされ(A3の節を参照されたい)、洗浄され、且つ、その後に、乾燥される。次いで、更なるKapton(登録商標)薄膜ストライプ(或いは、ワックス又はラッカー)が、第1のKapton(登録商標)薄膜ストライプと同一の位置において位置決めされるが、これらのストライプは、例えば、200μmだけ幅広であり、即ち、図19に示されているように、第2Kapton(登録商標)薄膜の幅=1.2mmである。
図19は、例F(「テープ−エッチング−ワックス−エッチング」)において記述されている方法の概略図を示している。サブ図a〜サブ図eは、(a)ストライプとして被覆されたサンプル、(b)エッチングの後、(c)更なる被覆の後、(d)第2エッチングの後、(e)被覆の除去の後を示している。
或いは、この代わりに、第2被覆(上述のステップ(c)などを参照されたい)、即ち、第2のKapton(登録商標)薄膜、ワックス、又はラッカーが、Kapton(登録商標)薄膜と金属テープの間の交差部においてのみ適用される。Kapton(登録商標)薄膜は、例えば、ブラシ又はゴムロールを使用することにより、サンプルに堅固に装着されてもよく、且つ、次いで、再度、エッチングされてもよいことに留意されたい(A3の節を参照されたい)。アンダーカットプロファイルは、第2エッチングプロセスにおいて形成される。
更なる例
以下の例は、以前の例のうちの1つ又は複数と組み合わせられてもよい方法ステップを有する。
例G:被覆/酸化物層を除去する方法
この方法ステップは、例えば、A1として記述されている方法ステップを有する例との組合せにおいて、適用可能であり、この場合には、上部層は、酸化物/窒化物層である表面被覆として形成される。
この表面被覆は、サンプルが酸容器内に配置されている間に、パルス化電流と交流電流の組合せを使用することにより、且つ、最後に、超音波エタノール/アセトン/水槽を使用することにより、除去された。
更に詳しくは、サンプルを15%濃度のHCl、HNO、又は緩衝処理済みのHF酸中に約10mmだけ浸漬した。電流レベルを(〜2ボルトなどのように、1〜20ボルトの電圧を伴って)50mA〜500mAにおいて設定し、且つ、正の出力をサンプルから約20mmにおいて位置決めされたステンレス鋼電極に接続し、負の電力出力をサンプルに接続した。正の出力がサンプルに接続されると共にステンレス鋼電極が負の出力に接続されるように、約10秒の層除去の後に、出力を反転させた。サンプルから表面被覆層が実質的になくなる時点まで、この電流方向を反転させる手順を実施した。持続時間は、通常、30秒〜5分であった。残留物を超音波洗浄手順(エタノール、アセトン、又は水中における3分の持続時間)において除去した。圧延ステップなどの機械的変形の表面層(即ち、上部層が酸化物/窒化物層である場合の上部層)に対する導入は、被覆除去プロセスを支援しうるであろう。
例H:電解研磨の方法
表面層、即ち、上部層を除去した後に、例えば、バッファ層及び/又は超電導層の更なる堆積のために特に適用可能な滑らかな表面状態を得るべく、更なる電解研磨が必要とされる場合がある。電解質は、例えば、HPO、HCl、及びHSO、或いは、類似の電解質を有する群から選択されてもよい。
当業者であれば、この手順を実行する能力を有しており、且つ、この手順の規格と、“Electropolishing Stainless Steels”, by Alenka Kosmac, Euro Inox, Materials and Applications Series, Volume 11, ISBN: 978−2−87997‐310−4という文献を参照されたい。この内容は、引用により、そのすべてが本明細書に包含される。
例I:電解研磨の際のアンダーカットプロファイルの保護
サンプル表面の大規模な電解研磨によって結果的にアンダーカットプロファイルが変化しないことを保証するべく、以下の方法を利用してもよい。
保護の方法−I.A
図20に示されているように、研磨されることになるエリアの小さな部分のみをカバーするように、Kapton(登録商標)薄膜などの接着剤面を有する保護薄膜をプロファイルエッジにおいて位置決めすることができる。この結果、サンプル表面は、例えば、テープ上において柔らかいブラシの組を適用することによって表面に対して堅固に装着されうる平行な薄い保護薄膜によってカバーされる。
図20は、エッチングされた容積2028の一部としてアンダーカット容積を有する下部層2003を示す概略図である。アンダーカット容積に隣接する下部層の部分は、Kapton(登録商標)薄膜、ラッカー、又はワックスなどの保護層2068によってカバーされている。
図21は、「例A」を使用して製造されたサンプルの平面図の光学顕微鏡画像を示している。1分間にわたって450mAを印加する15%HNO3中におけるエッチングにより、プロファイルを生成した。破線2169は、エッチングの際の保護Kapton(登録商標)薄膜の位置を示している(薄膜は、破線の左側においてのみ配置された)。Kapton(登録商標)薄膜は、銀の堆積の前に除去されたことに留意されたい。画像の左手側は、カットラインを、即ち、エッチングを伴わないが銀層を伴う露出エリア2123を、示している。右手側は、エッチングの後のカットラインを、即ち、エッチングされたエリア2128を、銀層と共に示している。図は、例えば、Kapton(登録商標)薄膜が、エッチングから保護するべく機能することになることを示している。
保護の方法−I.B
スロットダイコーター又は代替標準被覆プロセスを使用することにより、保護ラッカー又はワックスを平行なラインとして被覆してもよい。このラッカー又はワックスは、後から、例えば、アセトン又は熱湯を使用することによって除去することができる。
第1の態様による方法を実行する装置
図22は、第1の態様による方法を実行するように、例えば、構成された装置を示している。この図は、リールツーリールシステムであって、金属テープが、第1リール2271から第2リール2287に転送されると共に、このプロセスにおいて、アセトン及び/又はエタノールを有する超音波洗浄槽2272を通過することにより、細長い超電導要素を支持するのに適した基材に変換される、リールツーリールシステムと、空気又は窒素(N)を使用するドライヤ2273と、上部層を酸化物/窒化物層として形成するように、空気及び/又は窒素(N)を使用するヒーター2274と、分断ストリップ及び露出エリアを形成するように、(図15のロールと同様のロールなどの)上部ロール2216及び下部ロール2218を有するロールの組(テープは、破線によって示されているように、継続していることに留意されたい)と、テープがエッチングされるHNOを有するエッチング槽2277と、水を有する第1洗浄槽2278と、HCl及び/又はエタノール中における超音波などのように、超音波を利用してもよい酸化物除去槽2279と、水を有する第2洗浄槽2280と、空気又は窒素(N)を使用するドライヤ2281(テープは、破線によって示されているように、継続していることに留意されたい)と、(例1において提案されている)プロファイルテープ/ワックス/ラッカーを適用する装置2282と、HPOを有する電気化学研磨槽2283と、水を有する第3洗浄槽2284と、水を有する第3洗浄槽2285と、空気又は窒素(N)を使用するドライヤ2286と、最後に、第2リール2287と、を示している。
要すれば、細長い超電導要素を支持するのに適した基材(600)を製造する方法が提供され、この場合に、層状中実要素内に分断ストリップを形成するべく、例えば、変形プロセスが利用され、且つ、この場合に、エッチングを使用し、層状中実要素の上部層(316)と下部層(303)の間にアンダーカット容積(330、332)を形成している。このような相対的に単純なステップは、低減されたAC損失を有する超電導テープなどの超電導構造に変化しうる基材の提供を可能としており、その理由は、アンダーカット容積(330、332)が、材料の層の分離に有用であるからである。更なる実施形態においては、低減されたAC損失を有する超電導構造を提供するように、上部層(316)及び/又は下部層(303)の上部に超電導層が配置されている。
例示用の実施形態E1〜E15において、本発明は、以下のものに関係することになる。
E1.細長い超電導要素を支持するのに適した基材を製造する方法であって、方法は、
−層状中実要素を提供するステップであって、層状中実要素は、
・下部層(303)と、
・上部層(316)と、
を有し、
上部層は、下部層に隣接した状態において配置され、且つ、少なくとも部分的に下部層をカバーしている、ステップと、
−上部層(316)内に複数の分断ストリップを形成し、これにより、下部層(303)の複数の露出エリア(323)を形成するステップであって、それぞれの露出エリアは、分断ストリップに沿って形成されている、ステップと、
−上部層(316)と下部層(303)の間にアンダーカット容積(330、332)を形成するように、露出エリア(323)をエッチングするステップであって、それぞれのアンダーカット容積は、分断ストリップに沿って形成されており、下部層(303)のエッチングレートが上部層(316)のエッチングレートを上回るエッチング液が利用される、ステップと、
を有する。
E2.細長い超電導要素を支持するのに適した基材を製造する方法であって、
−上部層内に複数の分断ストリップを形成し、これにより、下部層の複数の露出エリアを形成するステップであって、それぞれの露出エリアは、分断ストリップに沿って形成されている、ステップは、変形プロセスを有する。
E3.先行する実施形態のいずれかによる細長い超電導要素を支持するのに適した基材(600)を製造する方法であって、層状中実要素を提供するステップは、
a.プライマリ中実要素(202)を提供するステップであって、プライマリ中実要素は、実質的に均一なプライマリ上部層(314)を有する、ステップと、
b.i.ガス硬化プロセスにおける硬化などのように、プライマリ上部層(314)の上部部分を硬化させるステップと、
ii.プライマリ上部層(314)の上部部分をドーピングするステップと、
iii.プライマリ上部層の上部部分内において酸化物又は窒化物層を作製するステップと、のうちのいずれか1つによって層状中実要素の上部層(316)を形成するステップと、
を有する。
E4.実施形態E2による細長い超電導要素を支持するのに適した基材(600)を製造する方法であって、上部層(316)内に複数の分断ストリップを変形プロセスにおいて形成するステップは、上部層の一部分を下部層(303)内に加圧するステップを有する。
E5.先行する実施形態のうちのいずれかによる細長い超電導要素を支持するのに適した基材(600)を製造する方法であって、層状中実要素の上部層(316)の厚さ(362)は、1nm〜100マイクロメートルである。
E6.先行する実施形態のいずれかによる細長い超電導要素を支持するのに適した基材(600)を製造する方法であって、複数の分断ストリップのうちの隣接する分断ストリップの間の距離(752)は、1マイクロメートル〜1ミリメートルである。
E7.先行する実施形態のいずれかによる細長い超電導要素を支持するのに適した基材(600)を製造する方法であって、下部層(303)の上部表面又は上部層(326)の上部表面と平行な平面と複数の分断ストリップの底部に対して接する平面の間の距離(748)は、基材上に配置された超電導材料が、分断ストリップ内において、且つ、分断ストリップの間において、物理的に分離された部分を有することを可能にするように、十分に大きい。
E8.細長い超電導要素を製造する方法であって、方法は、アンダーカット容積(330、332)が超電導材料の個々のラインを物理的に分離するべく機能するように、先行する実施形態のいずれかによる層状中実要素の上部層(316)及び/又は下部層(303)上に超電導材料の層(642、644、646)を配置するステップを更に有する。
E9.実施形態E8による細長い超電導要素を製造する方法であって、方法は、アンダーカット容積(330、332)が超電導材料及び/又はバッファ材料の個々のラインを物理的に分離するべく機能するように、
a.実施形態E1〜E6のいずれか1つの実施形態による層状中実要素の上部層(316)及び/又は下部層(303)上のバッファ材料の層(640)と、
b.バッファ材料上の超電導材料の層(642、644、646)と、
を配置するステップを更に有する。
E10.実施形態E8及びE9のうちのいずれか1つの実施形態による細長い超電導要素を製造する方法であって、超電導材料の層(642、644、646)及び/又はバッファ材料の層(640)を配置するステップは、視準線プロセスである。
E11.実施形態E8〜E10のいずれか1つの実施形態による細長い超電導要素を製造する方法であって、方法は、超電導材料の層(642、644、646)上にシャント層を配置するステップを更に有する。
E12.細長い超電導要素を支持するのに適した基材であって、
・下部層(303)と、
・上部層(316)のラインと、
を有する層状中実要素を有し、
上部層(316)のラインは、下部層(303)に隣接した状態において配置され、且つ、部分的に下部層をカバーしており、
上部層(316)のラインの間の複数の分断ストリップは、上部層(316)のラインを分離し、且つ、
アンダーカット容積(330、332)が上部層(316)のラインと下部層(303)の間に存在しており、それぞれのアンダーカット容積は、分断ストリップに沿って形成されている。
E13.実施形態E12による細長い超電導要素を支持するのに適した基材(600)であって、基材は、テープである。
E14.細長い超電導要素であって、
−実施形態E12及びE13のいずれか1つの実施形態による基材と、
−アンダーカット容積(330、332)が超電導材料の個々のラインを物理的に分離するように、基材上に配置された超電導層と、
を有する。
E15.高性能磁気コイル、変圧器、発電機、磁気共鳴スキャナ、クリオスタット磁石、大型ハドロン衝突器、AC電源グリッドケーブル、スマートグリッドにおける実施形態E14による細長い超電導要素の使用。
本発明は、特定の実施形態との関連において記述されているが、決して、提示されている例に限定されるものと解釈してはならない。本発明の範囲は、添付の請求項の組によって規定されている。請求項の文脈において、「有する(comprising)」又は「有する(comprises)」という用語は、その他の可能な要素又はステップを排除するものではない。又、「1つの(a)」又は「1つの(an)」などの参照の言及は、複数を排除するものとして解釈してはならない。又、図に示されている要素との関係における請求項中における参照符号の使用も、本発明の範囲を限定するものと解釈してはならない。更には、異なる請求項において言及されている個々の特徴は、恐らくは、有利に組み合わせられてもよく、且つ、異なる請求項におけるこれらの特徴の言及は、特徴の組合せが可能且つ有利ではないことを排除するものではない。

Claims (18)

  1. −・下部層(303)と、・上部層(316)と、を有する層状中実要素を提供するステップであって、
    前記上部層が、前記下部層に隣接した状態において配置され、且つ、少なくとも部分的に前記下部層をカバーする、ステップと、
    −前記上部層(316)内に複数の分断ストリップを形成し、これにより、前記下部層(303)の複数の露出エリア(323)を形成するステップであって、それぞれの露出エリアは、分断ストリップに沿って形成される、ステップと、
    を有する細長い超電導要素を支持するのに適した基材を製造する方法であって、
    −前記上部層(316)と前記下部層(303)の間にアンダーカット容積(330、332)を形成するように、前記露出エリア(323)をエッチングするステップであって、それぞれのアンダーカット容積は、分断ストリップに沿って形成され、前記下部層(303)のエッチングレートが前記上部層(316)のエッチングレートを上回るエッチング液が利用される、ステップ
    を更に有することを特徴とする方法。
  2. 前記アンダーカット容積は、前記下部層の残りの部分の下方に位置している請求項1に記載の細長い超電導要素を支持するのに適した基材を製造する方法。
  3. −前記上部層内に複数の分断ストリップを形成し、これにより、前記下部層の複数の露出エリアを形成するステップであって、それぞれの露出エリアは、分断ストリップに沿って形成されている、ステップは、変形プロセスを有する請求項1乃至2のいずれか一項に記載の細長い超電導要素を支持するのに適した基材を製造する方法。
  4. 前記層状中実要素を提供する前記ステップは、
    a.プライマリ中実要素(202)を提供するステップであって、前記プライマリ中実要素は、実質的に均一なプライマリ上部層(314)を有する、ステップと、
    b.i.ガス硬化プロセスにおける硬化などのように、前記プライマリ上部層(314)の上部部分を硬化させるステップと、
    ii.前記プライマリ上部層(314)の上部部分をドーピングするステップと、
    iii.前記プライマリ上部層の上部部分内において酸化物又は窒化物層を作製するステップと、
    のうちのいずれか1つによって前記層状中実要素の前記上部層(316)を形成するステップと、
    を有する請求項1乃至3のいずれか一項に記載の細長い超電導要素を支持するのに適した基材(600)を製造する方法。
  5. 前記上部層(316)内に複数の分断ストリップを変形プロセスにおいて形成する前記ステップは、前記上部層の一部分を前記下部層(303)内に加圧するステップを有する請求項3に記載の細長い超電導要素を支持するのに適した基材(600)を製造する方法。
  6. 前記層状中実要素の前記上部層(316)の厚さ(362)は、1nm〜100マイクロメートルである請求項1乃至5のいずれか一項に記載の細長い超電導要素を支持するのに適した基材(600)を製造する方法。
  7. 前記複数の分断ストリップのうちの隣接する分断ストリップの間の距離(752)は、1マイクロメートル〜1ミリメートルである請求項1乃至6のいずれか一項に記載の細長い超電導要素を支持するのに適した基材(600)を製造する方法。
  8. 前記下部層(303)の上部表面又は前記上部層(326)の上部表面と平行な平面と前記複数の分断ストリップの底部に対して接する平面の間の距離(748)は、前記基材上に配置された超電導材料が、前記分断ストリップ内において、且つ、前記分断ストリップの間において、物理的に分離された部分を有することを可能にするように、十分に大きい請求項1乃至7のいずれか一項に記載の細長い超電導要素を支持するのに適した基材(600)を製造する方法。
  9. 細長い超電導要素を製造する方法であって、前記アンダーカット容積(330、332)が超電導材料の個々のラインを物理的に分離するべく機能するように、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の前記層状中実要素の上部層(316)及び/又は前記下部層(303)上に超電導材料の層(642、644、646)を配置するステップを更に有する方法。
  10. 細長い超電導要素を製造する方法であって、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の細長い超電導要素を支持するのに適した基材を製造するステップを有し、且つ、前記アンダーカット容積(330、332)が超電導材料の個々のラインを物理的に分離するべく機能するように、前記層状中実要素の前記上部層(316)及び/又は前記下部層(303)上に超電導材料の層(642、644、646)を配置するステップを更に有する方法。
  11. 前記アンダーカット容積(330、332)が超電導材料及び/又はバッファ材料の個々のラインを物理的に分離するべく機能するように、
    a.請求項1乃至6のいずれか一項に記載の前記層状中実要素の前記上部層(316)及び/又は下部層(303)上のバッファ材料の層(640)と、
    b.前記バッファ材料上の超電導材料の層(642、644、646)と、
    を配置するステップを更に有する請求項9または10に記載の細長い超電導要素を製造する方法。
  12. 超電導材料の層(642、644、646)及び/又はバッファ材料の層(640)を配置する前記ステップは、視準線プロセスである請求項9乃至11のいずれか一項に記載の細長い超電導要素を製造する方法。
  13. 前記超電導材料の層(642、644、646)上にシャント層を配置するステップを更に有する請求項9乃至12のいずれか一項に記載の細長い超電導要素を製造する方法。
  14. 細長い超電導要素を支持するのに適した基材であって、
    ・下部層(303)と、・上部層(316)のラインと、を有する層状中実要素を有し、
    前記上部層(316)の前記ラインは、前記下部層(303)に隣接した状態において配置され、且つ、部分的に前記下部層をカバーしており、
    前記上部層(316)の前記ラインの間の複数の分断ストリップは、前記上部層(316)の前記ラインを分離しており、
    前記上部層(316)の前記ラインと前記下部層(303)の間にアンダーカット容積(330、332)が存在し、それぞれのアンダーカット容積は、分断ストリップに沿って形成されていることを特徴とする基材。
  15. 前記基材は、テープである請求項14に記載の細長い超電導要素を支持するのに適した基材(600)。
  16. 細長い超電導要素であって、
    −請求項14または15に記載の基材と、
    −前記アンダーカット容積(330、332)が超電導材料の個々のラインを物理的に分離するように、前記基材上に配置された超電導層と、
    を有する要素。
  17. 請求項1乃至13のいずれか一項に記載の方法を実行する装置。
  18. 高性能磁気コイル、変圧器、発電機、磁気共鳴スキャナ、クリオスタット磁石、大型ハドロン衝突器、AC電源グリッドケーブル、スマートグリッドのいずれか一つにおける請求項16に記載の細長い超電導要素の使用。
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