JP2015523855A5 - - Google Patents

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本発明のある態様によれば、被験者におけるAPOA1又はABCA1のレベルを増加する方法が提供される。本発明のある態様によれば、被験者におけるAPOA1又はABCA1のレベル低下に関連する状態(例えば、脂質代謝異常、アテローム性動脈硬化症)を治療する方法が提供される。ある実施形態では、上記方法は、本明細書に開示する一本鎖オリゴヌクレオチドのいずれか1つ又は複数を被験者に投与することを含む。
例えば、本発明は、以下の項目を提供する。
(項目1)
配列5’X−Y−Zを有する一本鎖オリゴヌクレオチドであって、ここで、Xは、任意のヌクレオチドであり、Yは、ヒトミクロRNAのシード配列ではない、長さ6ヌクレオチドのヌクレオチド配列であり、Zは、長さ1〜23ヌクレオチドのヌクレオチド配列であり、前記一本鎖オリゴヌクレオチドが、APOA1遺伝子又はABCA1遺伝子のPRC2関連領域の少なくとも8個の連続したヌクレオチドと相補的である、一本鎖オリゴヌクレオチド。
(項目2)
前記オリゴヌクレオチドが、3個以上の連続したグアノシンヌクレオチドを含まない、項目1に記載の一本鎖オリゴヌクレオチド。
(項目3)
前記オリゴヌクレオチドが、4個以上の連続したグアノシンヌクレオチドを含まない、項目1又は2に記載の一本鎖オリゴヌクレオチド。
(項目4)
前記オリゴヌクレオチドが、長さ8〜30ヌクレオチドである、項目1〜3のいずれか1項に記載の一本鎖オリゴヌクレオチド。
(項目5)
前記オリゴヌクレオチドが、長さ8〜10ヌクレオチドであり、PRC2関連領域の相補的配列のヌクレオチドの1、2、又は3個を除く全てが、シトシン又はグアノシンヌクレオチドである、項目1〜3のいずれか1項に記載の一本鎖オリゴヌクレオチド。
(項目6)
前記オリゴヌクレオチドの少なくとも1個のヌクレオチドが、ヌクレオチド類似体である、項目1〜5のいずれか1項に記載の一本鎖オリゴヌクレオチド。
(項目7)
前記少なくとも1個のヌクレオチド類似体が、前記少なくとも1つのヌクレオチド類似体を含まないオリゴヌクレオチドと比較して、1〜5℃の範囲のオリゴヌクレオチドのTmの増加をもたらす、項目6に記載の一本鎖オリゴヌクレオチド。
(項目8)
前記オリゴヌクレオチドの少なくとも1個のヌクレオチドが、2’O−メチルを含む、項目1〜7のいずれか1項に記載の一本鎖オリゴヌクレオチド。
(項目9)
前記オリゴヌクレオチドの各ヌクレオチドが、2’O−メチルを含む、項目1〜8のいずれか1項に記載の一本鎖オリゴヌクレオチド。
(項目10)
前記オリゴヌクレオチドが、少なくとも1個のリボヌクレオチド、少なくとも1個のデオキシリボヌクレオチド、又は少なくとも1個の架橋ヌクレオチドを含む、項目1〜8のいずれか1項に記載の一本鎖オリゴヌクレオチド。
(項目11)
前記架橋ヌクレオチドが、LNAヌクレオチド、cEtヌクレオチド又はENA修飾ヌクレオチドである、項目10に記載の一本鎖オリゴヌクレオチド。
(項目12)
前記オリゴヌクレオチドの各ヌクレオチドが、LNAヌクレオチドである、項目1〜6のいずれか1項に記載の一本鎖オリゴヌクレオチド。
(項目13)
前記オリゴヌクレオチドの前記ヌクレオチドが、デオキシリボヌクレオチドと2’−フルオロ−デオキシリボヌクレオチドを交互に含む、項目1〜6のいずれか1項に記載の一本鎖オリゴヌクレオチド。
(項目14)
前記オリゴヌクレオチドの前記ヌクレオチドが、デオキシリボヌクレオチドと2’−O−メチルヌクレオチドを交互に含む、項目1〜6のいずれか1項に記載の一本鎖オリゴヌクレオチド。
(項目15)
前記オリゴヌクレオチドの前記ヌクレオチドが、デオキシリボヌクレオチドとENAヌクレオチド類似体を交互に含む、項目1〜6のいずれか1項に記載の一本鎖オリゴヌクレオチド。
(項目16)
前記オリゴヌクレオチドの前記ヌクレオチドが、デオキシリボヌクレオチドとLNAヌクレオチドを交互に含む、項目1〜6のいずれか1項に記載の一本鎖オリゴヌクレオチド。
(項目17)
前記オリゴヌクレオチドの前記5’ヌクレオチドが、デオキシリボヌクレオチドである、項目13〜16のいずれか1項に記載の一本鎖オリゴヌクレオチド。
(項目18)
前記オリゴヌクレオチドの前記ヌクレオチドが、LNAヌクレオチドと2’−O−メチルヌクレオチドを交互に含む、項目1〜7のいずれか1項に記載の一本鎖オリゴヌクレオチド。
(項目19)
前記オリゴヌクレオチドの前記5’ヌクレオチドが、LNAヌクレオチドである、請求項18に記載の一本鎖オリゴヌクレオチド。
(項目20)
前記オリゴヌクレオチドの前記ヌクレオチドが、前記デオキシリボヌクレオチドの前記5’及び3’末端の各々で、少なくとも1個のLNAヌクレオチドによってフランキングされているデオキシリボヌクレオチドを含む、項目1〜8のいずれか1項に記載の一本鎖オリゴヌクレオチド。
(項目21)
少なくとも2個のヌクレオチドの間に、ホスホロチオエートヌクレオチド間結合をさらに含む、項目1〜20のいずれか1項に記載の一本鎖オリゴヌクレオチド。
(項目22)
全ヌクレオチドの間に、ホスホロチオエートヌクレオチド間結合を含む、項目21に記載の一本鎖オリゴヌクレオチド。
(項目23)
前記オリゴヌクレオチドの前記3’位のヌクレオチドが、3’ヒドロキシル基を有する、項目1〜22のいずれか1項に記載の一本鎖オリゴヌクレオチド。
(項目24)
前記オリゴヌクレオチドの前記3’位のヌクレオチドが、3’チオホスフェートを有する、項目1〜22のいずれか1項に記載の一本鎖オリゴヌクレオチド。
(項目25)
前記5’ヌクレオチドに結合したビオチン部分をさらに含む、項目1〜24のいずれか1項に記載の一本鎖オリゴヌクレオチド。
(項目26)
APOA1遺伝子又はABCA1遺伝子のPRC2関連領域の少なくとも8個の連続したヌクレオチドと相補的な相補性の領域を含む一本鎖オリゴヌクレオチドであって、前記オリゴヌクレオチドが、以下:
a)5’X−Y−Zの配列であって、ここで、Xは、任意のヌクレオチドであり、Xは、前記ヌクレオチドの5’末端に固定されており、Yは、ミクロRNAのヒトシード配列ではない、長さ6ヌクレオチドのヌクレオチド配列であり、Zは、長さ1〜23ヌクレオチドのヌクレオチド配列である、配列;
b)3個以上の連続したグアノシンヌクレオチドを含まない配列;
c)ヌクレオチドの全ての配列に対して閾値レベルに満たない配列同一性を有し、オフターゲット遺伝子の5’末端の上流50キロベースから前記オフターゲット遺伝子の3’末端の下流50キロベースの間にある、前記第2ヌクレオチド配列と同等長さの配列;
d)少なくとも2つの一本鎖ループを含む二次構造を形成するRNAをコードするPRC2関連領域と相補的な配列;及び/又は
e)60%を超えるG−C含有率を有する配列
の少なくとも1つを有する、一本鎖オリゴヌクレオチド。
(項目27)
前記オリゴヌクレオチドが、配列5’X−Y−Zを有し、前記オリゴヌクレオチドが、長さ8〜50ヌクレオチドである、項目26に記載の一本鎖オリゴヌクレオチド。
(項目28)
項目1〜27のいずれか1項に記載の一本鎖オリゴヌクレオチドと、担体とを含む組成物。
(項目29)
緩衝液中に項目1〜27のいずれか1項に記載の一本鎖オリゴヌクレオチドを含む組成物。
(項目30)
前記オリゴヌクレオチドが、前記担体に結合している、項目28に記載の組成物。
(項目31)
前記担体が、ペプチドである、項目30に記載の組成物。
(項目32)
前記担体が、ステロイドである、項目30に記載の組成物。
(項目33)
項目28〜32のいずれか1項に記載の組成物と、薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物。
(項目34)
項目28〜33のいずれか1項に記載の組成物を収納する容器を含むキット。
(項目35)
1細胞におけるAPOA1遺伝子又はABCA1遺伝子の発現を増大する方法であって、項目1〜25のいずれか1項に記載の一本鎖オリゴヌクレオチドを前記細胞送達することを含む方法。
(項目36)
前記細胞への前記一本鎖オリゴヌクレオチドの送達が、前記一本鎖オリゴヌクレオチドを含まない対照細胞におけるAPOA1遺伝子又はABCA1遺伝子の発現のレベルより少なくとも50%高い、APOA1又はABCA1遺伝子の発現のレベルをもたらす、請求項35に記載の方法。
(項目37)
1被験者におけるAPOA1遺伝子又はABCA1遺伝子のレベルを増大する方法であって、項目1〜27のいずれか1項に記載の一本鎖オリゴヌクレオチドを前記被験者に投与することを含む方法。
(項目38)
1被験者におけるAPOA1遺伝子又はABCA1遺伝子のレベル低下に関連する状態を治療する方法であって、項目A1〜A36のいずれか1項に記載の一本鎖オリゴヌクレオチドを前記被験者に投与することを含む方法。
(項目39)
前記状態が、脂質代謝異常又はアテローム性動脈硬化症である、項目38に記載の方法。

Claims (15)

  1. 配列5’X−Y−Zを有する一本鎖オリゴヌクレオチドであって、ここで、Xは、任意のヌクレオチドであり、Yは、ヒトミクロRNAのシード配列ではない、長さ6ヌクレオチドのヌクレオチド配列であり、Zは、長さ1〜23ヌクレオチドのヌクレオチド配列であり、前記一本鎖オリゴヌクレオチドが、APOA1遺伝子又はABCA1遺伝子のPRC2関連領域の少なくとも8個の連続したヌクレオチドと相補的である、一本鎖オリゴヌクレオチド。
  2. (a)前記オリゴヌクレオチドが、4個以上の連続したグアノシンヌクレオチドを含まず、任意選択で、前記オリゴヌクレオチドが、3個以上の連続したグアノシンヌクレオチドを含まず、及び/又は
    (b)前記オリゴヌクレオチドが、
    i.長さ8〜30ヌクレオチドであり、又は
    ii.長さ8〜10ヌクレオチドであり、前記PRC2関連領域の相補的配列のヌクレオチドの1、2、又は3個を除く全てが、シトシン又はグアノシンヌクレオチドである、
    請求項1に記載の一本鎖オリゴヌクレオチド。
  3. 前記オリゴヌクレオチドの少なくとも1個のヌクレオチドが、ヌクレオチド類似体であり、任意選択で、前記少なくとも1個のヌクレオチド類似体が、前記少なくとも1つのヌクレオチド類似体を含まないオリゴヌクレオチドと比較して、1〜5℃の範囲のオリゴヌクレオチドのTmの増加をもたらす、請求項1または2に記載の一本鎖オリゴヌクレオチド。
  4. (a)前記オリゴヌクレオチドの少なくとも1個のヌクレオチドが、2’O−メチルを含み、任意選択で、
    (b)前記オリゴヌクレオチドの各ヌクレオチドが、2’O−メチルを含む、
    請求項1〜のいずれか1項に記載の一本鎖オリゴヌクレオチド。
  5. (a)前記オリゴヌクレオチドが、少なくとも1個のリボヌクレオチド、少なくとも1個のデオキシリボヌクレオチド、又は少なくとも1個の架橋ヌクレオチドを含み、任意選択で、前記架橋ヌクレオチドが、LNAヌクレオチド、cEtヌクレオチド又はENA修飾ヌクレオチドであるか;又は
    (b)前記オリゴヌクレオチドの前記ヌクレオチドが、デオキシリボヌクレオチドを含み、前記デオキシリボヌクレオチドの5’及び3’末端の各々に、少なくとも1個のLNAヌクレオチドがフランキングされている、
    請求項1〜3又は4(a)のいずれか1項に記載の一本鎖オリゴヌクレオチド。
  6. (a)前記オリゴヌクレオチドの各ヌクレオチドが、LNAヌクレオチドであるか;あるいは
    (b)前記オリゴヌクレオチドの前記ヌクレオチドが、
    (i)デオキシリボヌクレオチドと2’−フルオロ−デオキシリボヌクレオチドを交互に含むか;
    (ii)デオキシリボヌクレオチドと2’−O−メチルヌクレオチドを交互に含むか;
    (iii)デオキシリボヌクレオチドとENAヌクレオチド類似体を交互に含むか;
    (iv)デオキシリボヌクレオチドとLNAヌクレオチドを交互に含むか;又は
    (v)LNAヌクレオチドと2’−O−メチルヌクレオチドを交互に含む、
    請求項1〜のいずれか1項に記載の一本鎖オリゴヌクレオチド。
  7. 前記オリゴヌクレオチドの5’ヌクレオチドが、デオキシリボヌクレオチド又はLNAヌクレオチドである、請求項6(b)に記載の一本鎖オリゴヌクレオチド。
  8. 少なくとも2個のヌクレオチドの間に、ホスホロチオエートヌクレオチド間結合をさらに含み、任意選択で、全ヌクレオチドの間に、ホスホロチオエートヌクレオチド間結合をさらに含む、請求項1〜のいずれか1項に記載の一本鎖オリゴヌクレオチド。
  9. (a)前記オリゴヌクレオチドの3’位のヌクレオチドが、3’ヒドロキシル基を有し;
    (b)前記オリゴヌクレオチドの3’位のヌクレオチドが、3’チオホスフェートを有し;及び/又は
    (c)前記オリゴヌクレオチドが5’ヌクレオチドに結合したビオチン部分をさらに含む、
    請求項1〜のいずれか1項に記載の一本鎖オリゴヌクレオチド。
  10. APOA1遺伝子又はABCA1遺伝子のPRC2関連領域の少なくとも8個の連続したヌクレオチドと相補的な相補性の領域を含む一本鎖オリゴヌクレオチドであって、前記オリゴヌクレオチドが、以下:
    a)5’X−Y−Zの配列であって、ここで、Xは、任意のヌクレオチドであり、Xは、前記オリゴヌクレオチドの5’末端に固定されており、Yは、ミクロRNAのヒトシード配列ではない、長さ6ヌクレオチドのヌクレオチド配列であり、Zは、長さ1〜23ヌクレオチドのヌクレオチド配列である、配列;
    b)3個以上の連続したグアノシンヌクレオチドを含まない配列;
    c)ヌクレオチドの全ての配列に対して閾値レベルに満たない配列同一性を有し、オフターゲット遺伝子の5’末端の上流50キロベースから前記オフターゲット遺伝子の3’末端の下流50キロベースの間にある、第2ヌクレオチド配列と同等長さの配列;
    d)少なくとも2つの一本鎖ループを含む二次構造を形成するRNAをコードするPRC2関連領域と相補的な配列;及び/又は
    e)60%を超えるG−C含有率を有する配列
    の少なくとも1つを有し、
    任意選択で、(a)〜(e)のいずれかにおいて前記オリゴヌクレオチドが、配列5’X−Y−Zを有し、前記オリゴヌクレオチドが、長さ8〜50ヌクレオチドである、
    一本鎖オリゴヌクレオチド。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の一本鎖オリゴヌクレオチドと、担体とを含む組成物であって、任意選択で、
    (a)前記組成物は、薬学的に許容される担体を含む医薬組成物であり;
    (b)前記組成物は、緩衝液中に前記一本鎖オリゴヌクレオチドを含み;及び/又は
    (c)前記オリゴヌクレオチドが、前記担体に結合しており、任意選択で、前記担体が、ペプチド又はステロイドである、
    組成物。
  12. 請求項11に記載の組成物を収納する容器を含むキット。
  13. 1細胞におけるAPOA1遺伝子又はABCA1遺伝子の発現を増大させるための組成物であって、前記組成物は、請求項1〜10のいずれか1項に記載の一本鎖オリゴヌクレオチドを含み、任意選択で、前記細胞への前記一本鎖オリゴヌクレオチドの送達が、前記一本鎖オリゴヌクレオチドを含まない対照細胞におけるAPOA1遺伝子又はABCA1遺伝子の発現のレベルより少なくとも50%高い、前記APOA1遺伝子又は前記ABCA1遺伝子の発現のレベルをもたらす、組成物
  14. 1被験者におけるAPOA1遺伝子又はABCA1遺伝子のレベルを増大させるための組成物であって、請求項1〜10のいずれか1項に記載の一本鎖オリゴヌクレオチドを含む組成物。
  15. 1被験者におけるAPOA1遺伝子又はABCA1遺伝子のレベル低下に関連する状態を治療するための組成物であって、請求項1〜10のいずれか1項に記載の一本鎖オリゴヌクレオチドを含み、任意選択で、前記状態が脂質代謝異常又はアテローム性動脈硬化症である、組成物。

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