JP2015523363A - アクリレート生成のための過程 - Google Patents

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Abstract

エポキシド供給原料からのアクリル酸およびその誘導体の連続流動生成のための方法が開示される。一実施形態では、この方法は、エチレンオキシドおよび有機溶剤を含む過程の流れをカルボニル化触媒および一酸化炭素と接触させて、ベータプロピオラクトンを含有する反応流を提供するステップと、ベータプロピオラクトンを含有する反応流をナノ濾過膜に適用して、ベータラクトンを含有する透過流とカルボニル化触媒を含有する残余流とを生成するステップと、ベータプロピオラクトンをアクリレートエステルに変換する条件下で透過流を処理するステップと、を含む。いくつかの実施形態では、残余流は、過程の第1のステップに戻され、そこで追加のエポキシドを再供給されて、再度この手順を経る。【選択図】なし

Description

関連出願の相互参照
本願は、2012年7月2日に出願された米国仮特許出願第61/667,101号に対して優先権を主張し、その全内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、化学合成の分野に関する。より具体的には、エポキシド供給原料からのアクリレートの合成のための連続流動過程に関する。
本発明は、エポキシド供給原料からアクリル酸およびその誘導体を連続流動生成するための方法を包含する。スキーム1に示される一態様において、方法は、エポキシド1をカルボニル化触媒と接触させて、ベータラクトン2をもたらすステップと、ベータラクトン生成物流をカルボニル化触媒から分離させるステップと、アクリレート3への変換を引き起こす条件下でベータラクトンを処理するステップと、を含む。
Figure 2015523363
ある実施形態では、カルボニル化ステップは、有機溶剤の存在下で実施され、ベータラクトン生成物の分離は、ナノ濾過膜上においてナノ濾過によって実施される。これは、2つの過程の流れ、すなわちナノ濾過膜を通過する有機溶剤の一部分中のベータラクトン生成物の透過流と、ナノ濾過膜により保持されたカルボニル化触媒および有機溶剤の残りを含有する残余流(retentate)と、を生成する。いくつかの実施形態では、この保持された有機溶剤とカルボニル化触媒との混合物は、触媒再循環流として処理される。これらの実施形態では、触媒再循環流は、過程の第1のステップに戻され、そこで追加のエポキシドを再供給されて、再度この手順を経る。いくつかの実施形態では、透過流は、蒸留され、有機溶剤からラクトン生成物を分離させる。他の実施形態では、透過流は、アクリレートへの変換を引き起こす条件下でベータラクトンを処理するステップの前にエステル化装置に供給される(例えば、エステル化装置に直接供給される)。
定義
特定の官能基および化学用語の定義は、以下により詳細に説明される。本発明の目的のため、化学元素は、元素周期表(CAS版、Handbook of Chemistry and Physics、第75版、内表紙)により特定され、特定の官能基は、一般的に、本明細書に記載されるように定義される。加えて、有機化学ならびに特定の官能部分および反応性の一般原則は、Organic Chemistry,Thomas Sorrell,University Science Books,Sausalito,1999、Smith and March March’s Advanced Organic Chemistry,5th Edition,John Wiley&Sons,Inc.,New York,2001、Larock,Comprehensive Organic Transformations,VCH Publishers,Inc.,New York,1989、Carruthers,Some Modern Methods of Organic Synthesis,3rdEdition,Cambridge University Press,Cambridge,1987に記載されており、そのそれぞれの全内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書に記載される、ある化合物は、特に記載のない限り、ZまたはEの異性体のいずれかとして存在することができる1つ以上の二重結合を有し得る。本発明は、加えて、他の異性体を実質的に含まない個々の異性体として、および別の方法としては様々な異性体の混合物、例えば、エナンチオマーのラセミ混合物としての化合物を包含する。上述の化合物それ自体に加えて、本発明は、1つ以上の化合物を含む組成物も包含する。
本明細書で使用される、用語「異性体」は、任意のおよび全ての幾何異性体および立体異性体を含む。例えば、「異性体」は、本発明の範囲内に入る、シス−およびトランス−異性体、E−およびZ−異性体、R−およびS−エナンチオマー、ジアステレオマー、(D)−異性体、(L)−異性体、それらのラセミ混合物、およびそれらの他の混合物を含む。例えば、いくつかの実施形態では、1つ以上の対応する立体異性体を実質的に含まない化合物が提供され得、「立体化学的に富化される」とも称され得る。
本明細書で使用される、用語「ハロ」および「ハロゲン」とは、フッ素(フルオロ、−F)、塩素(クロロ、−Cl)、臭素(ブロモ、−Br)、およびヨウ素(ヨード、−I)から選択される原子を指す。
本明細書で使用される、用語「脂肪族」または「脂肪族基」は、炭化水素部分を表し、この炭化水素部分は、直鎖(すなわち非分枝状)、分枝状、または環式(縮合、架橋、およびスピロ縮合多環式を含む)であり得、完全に飽和されるか、または不飽和の1つ以上の単位を含み得、芳香族ではない。特に特定されない限り、脂肪族基は、1〜30個の炭素原子を含む。ある実施形態では、脂肪族基は、1〜12個の炭素原子を含む。ある実施形態では、脂肪族基は、1〜8個の炭素原子を含む。ある実施形態では、脂肪族基は、1〜6個の炭素原子を含む。いくつかの実施形態では、脂肪族基は1〜5個の炭素原子を含み、いくつかの実施形態では、脂肪族基は1〜4個の炭素原子を含み、また他の実施形態では、脂肪族基は1〜3個の炭素原子を含み、また他の実施形態では、脂肪族基は1〜2個の炭素原子を含む。好適な脂肪族基は、直鎖状または分枝状のアルキル基、アルケニル基、およびアルキニル基、ならびに(シクロアルキル)アルキル、(シクロアルケニル)アルキル、または(シクロアルキル)アルケニル等のそれらのハイブリッドを含むが、これらに限定されない。
本明細書で使用される、用語「ヘテロ脂肪族」とは、1つ以上の炭素原子が独立して、酸素、硫黄、窒素、リン、およびホウ素からなる群から選択される1つ以上の原子で置換される脂肪族基を指す。ある実施形態では、1または2個の炭素原子は、独立して、酸素、硫黄、窒素、またはリンのうちの1つ以上で置換される。ヘテロ脂肪族基は、置換もしくは非置換、分枝状もしくは非分枝状、環式もしくは非環式であり得、「複素環」、「ヘテロシクリル」、「複素環式脂肪族」、または「複素環式」の基を含む。
本明細書で使用される、用語「エポキシド」とは、置換または非置換のオキシランを指す。置換オキシランは、1置換オキシラン、2置換オキシラン、3置換オキシラン、および4置換オキシランを含む。そのようなエポキシドは、本明細書に定義されるように、更に任意に置換され得る。ある実施形態では、エポキシドは、単一のオキシラン部分を含む。ある実施形態では、エポキシドは、2つ以上のオキシラン部分を含む。
本明細書で使用される、用語「アクリレート」または「アクリレート(複数可)」とは、アシルカルボニルに隣接するビニル基を有するアシル基を指す。この用語は、1置換、2置換、および3置換ビニル基を包含する。アクリレートの例としては、アクリレート、メタクリレート、エタクリレート、ケイ皮酸(3−フェニルアクリレート)、クロトン酸、チグリン酸、およびセネシオ酸が挙げられるがこれらに限定されない。本明細書で使用される、用語「ポリマー」とは、構造が実際に、または概念的に低相対分子量の分子に由来する単位の複数の反復を含む高相対分子量の分子を指す。ある実施形態では、ポリマーは、1つのモノマー種(例えば、ポリエチレンオキシド)のみ含む。ある実施形態では、本発明のポリマーは、1つ以上のエポキシドのコポリマー、ターポリマー、ヘテロポリマー、ブロックコポリマー、または先細りヘテロポリマーである。
本明細書で使用される、用語「不飽和」とは、部分が1つ以上の2重結合または3重結合を有することを意味する。
本明細書で使用される、用語「アルキル」とは、単一水素原子の除去によって1〜6個の炭素原子を含有する脂肪族部分から誘導される、飽和、直鎖、または分枝鎖の炭化水素ラジカルを指す。特に特定されない限り、アルキル基は、1〜12個の炭素原子を含む。ある実施形態では、アルキル基は、1〜8個の炭素原子を含む。ある実施形態では、アルキル基は、1〜6個の炭素原子を含む。いくつかの実施形態では、アルキル基は1〜5個の炭素原子を含み、いくつかの実施形態では、アルキル基は1〜4個の炭素原子を含み、また他の実施形態では、アルキル基は1〜3個の炭素原子を含み、また他の実施形態では、アルキル基は1〜2個の炭素原子を含む。アルキルラジカルの例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、sec−ペンチル、イソ−ペンチル、tert−ブチル、n−ペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、sec−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−デシル、n−ウンデシル、ドデシル等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用される、用語「アルケニル」は、単一水素原子の除去によって少なくとも1つの炭素−炭素2重結合を有する直鎖または分枝鎖の脂肪族部分から誘導される1価の基を表す。特に特定されない限り、アルケニル基は、2〜12個の炭素原子を含む。ある実施形態では、アルケニル基は、2〜8個の炭素原子を含む。ある実施形態では、アルケニル基は、2〜6個の炭素原子を含む。いくつかの実施形態では、アルケニル基は2〜5個の炭素原子を含み、いくつかの実施形態では、アルケニル基は2〜4個の炭素原子を含み、また他の実施形態では、アルケニル基は2〜3個の炭素原子を含み、また他の実施形態では、アルケニル基は2個の炭素原子を含む。アルケニル基は、例えば、エテニル、プロペニル、ブテニル、1−メチル−2−ブテン−1−イル等を含む。
本明細書で使用される、用語「アルキニル」は、単一水素原子の除去によって少なくとも1つの炭素−炭素3重結合を有する直鎖または分枝鎖の脂肪族部分から誘導される1価の基を指す。特に特定されない限り、アルキニル基は、2〜12個の炭素原子を含む。ある実施形態では、アルキニル基は、2〜8個の炭素原子を含む。ある実施形態では、アルキニル基2〜6個の炭素原子を含む。いくつかの実施形態では、アルキニル基は2〜5個の炭素原子を含み、いくつかの実施形態では、アルキニル基は2〜4個の炭素原子を含み、また他の実施形態では、アルキニル基は2〜3個の炭素原子を含み、また他の実施形態では、アルキニル基は2個の炭素原子を含む。代表的なアルキニル基は、エチニル、2−プロピニル(プロパギル)、1−プロピニル等を含むが、これらに限定されない。
本明細書で使用される、用語「炭素環」および「炭素環式環」とは、環が炭素原子のみを含む、単環式および多環式の部分を指す。特に特定されない限り、炭素環は、飽和、部分的に不飽和、または芳香族であり得、3〜20個の炭素原子を含む。用語「炭素環」、または「炭素環式」は、ラジカルまたは結合点が脂肪族環上にある、デカヒドロナフチルもしくはテトラヒドロナフチル等の1つ以上の芳香族環または非芳香族環に縮合される脂肪族環も含む。いくつかの実施形態では、炭素環式基は、2環式である。いくつかの実施形態では、炭素環式基は、3環式である。いくつかの実施形態では、炭素環式基は、多環式である。代表的な炭素環は、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、ノルボルネン、フェニル、シクロヘキセン、ナフタレン、およびスピロ[4.5]デカンを含む。
単独で、または「アラルキル」、「アラルコキシ」、または「アリールオキシアルキル」にあるように大きな部分の一部として使用される、用語「アリール」とは、合計5〜20環員を有する単環式および多環式の環系を指し、系の少なくとも1つの環は芳香族であり、系のそれぞれの環は3〜12環員を含む。用語「アリール」は、用語「アリール環」と互換的に使用され得る。本発明のある実施形態では、「アリール」とは、1つ以上の置換基を有し得るフェニル、ビフェニル、ナフチル、アントラシル等を含むが、これらに限定されない芳香族環系を指す。芳香環がベンゾフラニル、インダニル、フタルイミジル、ナフトイミジル、フェナントリイジニル(phenantriidinyl)、またはテトラヒドロナフチル等の1つ以上の更なる環に縮合される基も、本明細書で使用される、用語「アリール」の範囲内に含まれる。
単独で、または大きな部分の一部、例えば「ヘテロアラルキル」もしくは「ヘテロアラルコキシ」として使用される、用語「ヘテロアリール」および「ヘテロアリ−」とは、5〜14環原子、好ましくは5、6、または9環原子を有する、環式配列で共有される6、10、または14π電子を有する、および炭素原子に加え、1〜5個のヘテロ原子を有する基を指す。用語「ヘテロ原子」とは、窒素、酸素、または硫黄を指し、窒素または硫黄のいずれの酸化形態、および塩基性窒素のいずれの四級化形態を含む。ヘテロアリール基は、チエニル、フラニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、インドリジニル、プリニル、ナフチリジニル、ベンゾフラニル、およびプテリジニルを含むが、これらに限定されない。本明細書で使用される、用語「ヘテロアリール」および「ヘテロアリ−」は、ラジカルまたは結合点が芳香族複素環上にある、芳香族複素環が1つ以上のアリール環、脂環式環、またはヘテロシクリル環に縮合される基も含む。非限定的な例としては、インドリル、イソインドリル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、インダゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、4H−キノリジニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、およびピリド[2,3−b]−1,4−オキサジン−3(4H)−オンが挙げられる。ヘテロアリール基は、単環式または2環式であり得る。用語「ヘテロアリール」は、用語「ヘテロアリール環」、「ヘテロアリール基」、または「芳香族複素」と互換的に使用され得、その用語のいずれも任意に置換される環を含む。用語「ヘテロアラルキル」とは、ヘテロアリールで置換されたアルキル基を指し、アルキルおよびヘテロアリールの部分は、独立して、任意に置換される。
本明細書で使用される、用語「複素環」、「ヘテロシクリル」、「複素環式ラジカル」、および「複素環式環」は、互換的に使用され、飽和、部分的に不飽和、または芳香族であり、かつ上記に定義されるように炭素原子に加えて、1つ以上、好ましくは1〜4個のヘテロ原子を有する安定した5〜7員単環式または7〜14員2環式の複素環式部分を指す。複素環の環原子に関して使用されるとき、用語「窒素」は、置換された窒素を含む。例として、酸素、硫黄、および窒素から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する飽和または部分的に不飽和の環において、窒素は、N(3,4−ジヒドロ−2H−ピロリルにあるような)、NH(ピロリジニルにあるような)、またはNR(N−置換されたピロリジニルにあるような)であり得る。
複素環式環は、安定した構造をもたらす任意のヘテロ原子または炭素原子でそのペンダント基に結合され得、環原子のいずれも任意に置換され得る。そのような飽和または部分的に不飽和の複素環式ラジカルの例としては、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、ピロリジニル、ピロリドニル、ピペリジニル、ピロリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、デカヒドロキノリニル、オキサゾリジニル、ピペラジニル、ジオキサニル、ジオクソラニル、ジアゼピニル、オキサゼピニル、チアゼピニル、モルフォリニル、およびキヌクリジニルが挙げられるが、これらに限定されない。用語「複素環」、「ヘテロシクリル」、「ヘテロシクリル環」、「複素環式基」、「複素環式部分」、および「複素環式ラジカル」は、本明細書において互換的に使用され、ラジカルまたは結合点がヘテロシクリル環上にある、ヘテロシクリル環がインドリニル、3H−インドリル、クロマニル、フェナンスリジニル、またはテトラヒドロキノリニル等の1つ以上のアリール、ヘテロアリール、または脂環式環に縮合される基も含む。ヘテロシクリル基は、単環式または2環式であり得る。用語「ヘテロシクリルアルキル」とは、ヘテロシクリルで置換されたアルキル基を指し、アルキルおよびヘテロシクリルの部分は、独立して、任意に置換される。
本明細書で使用される、用語「部分的に不飽和」とは、少なくとも1つの2重結合または3重結合を含む環部分を指す。用語「部分的に不飽和」とは、本明細書で定義されるように、複数の不飽和の部位を有する環を包含することが意図されるが、アリールまたはヘテロアリールの部分を含むことは意図されない。
本明細書に記載される、本発明の化合物は、「任意に置換された」部分を含み得る。一般に、用語「任意に」が先行するか否かに関わらず、用語「置換された」は、指定された部分の1つ以上の水素が好適な置換基で置換されることを意味する。特に記載されない限り、「任意に置換された」基は、基のそれぞれの置換可能な位置で好適な置換基を有することができ、任意の所与の構造における2つ以上の位置が特定の基から選択される2つ以上の置換基で置換され得るとき、置換基は全ての位置で同一または異なるかのいずれかであり得る。本発明により想定される置換基の組み合わせは、好ましくは、安定した、または化学的に実行可能な化合物の形成をもたらすものである。本明細書で使用される、用語「安定した」とは、その生成、検出、ならびにある実施形態では、その回収、精製、および本明細書に開示される目的のうちの1つ以上のための使用を可能にする条件に曝されたときに実質的に変化しない化合物を指す。
「任意に置換される」基の置換可能な炭素原子上の好適な1価の置換基は、独立して、ハロゲン;−(CH0−4R°;−(CH0−4OR°;−O−(CH0−4C(O)OR°;−(CH0−4CH(OR°);−(CH0−4SR°;−(CH0−4Ph(R°と置換され得る);−(CH0−4O(CH0−1Ph(R°と置換され得る);−CH=CHPh(R°と置換され得る);−NO;−CN;−N;−(CH0−4N(R°);−(CH0−4N(R°)C(O)R°;−N(R°)C(S)R°;−(CH0−4N(R°)C(O)NR°;−N(R°)C(S)NR°;−(CH0−4N(R°)C(O)OR°;−N(R°)N(R°)C(O)R°;−N(R°)N(R°)C(O)NR°;−N(R°)N(R°)C(O)OR°;−(CH0−4C(O)R°;−C(S)R°;−(CH0−4C(O)OR°;−(CH0−4C(O)N(R°);−(CH0−4C(O)SR°;−(CH0−4C(O)OSiR°;−(CH0−4OC(O)R°;−OC(O)(CH0−4SR−;SC(S)SR°;−(CH0−4SC(O)R°;−(CH0−4C(O)NR°;−C(S)NR°、−C(S)SR°;−SC(S)SR°;−(CH0−4OC(O)NR°;−C(O)N(OR°)R°;−C(O)C(O)R°、−C(O)CHC(O)R°;−C(NOR°)R°;−(CH0−4SSR°;−(CH0−4S(O)R°;−(CH0−4S(O)OR°;−(CH0−4OS(O)R°;−S(O)NR°;−(CH0−4S(O)R°;−N(R°)S(O)NR°;−N(R°)S(O)R°;−N(OR°)R°;−C(NH)NR°;−P(O)R°;−P(O)R°;−OP(O)R°;−OP(O)(OR°);SiR°;−(C1−4直鎖状または分枝状アルキレン)O−N(R°);または−(C1−4直鎖状または分枝状アルキレン)C(O)O−N(R°)であり、式中、各R°は、以下に定義されるように置換され得、独立して、水素、C1−8脂肪族、−CHPh、−O(CH0−1Ph、または窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員の飽和、部分的に不飽和、またはアリールの環であるか、あるいは上記の定義にかかわらず、R°の2つの独立した発生は、それらの介在原子(複数可)と一緒になって、以下に定義されるように置換され得る窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する3〜12員の飽和、部分的に不飽和、もしくはアリール単環式または多環式環を形成する。
R°上の好適な1価の置換基(またはR°の2つの独立した発生とその介在原子を一緒にすることにより形成される環)は、独立して、ハロゲン、−(CH0−2、−(ハロR)、−(CH0−2OH、−(CH0−2OR、−(CH0−2CH(OR、−O(ハロR)、−CN、−N、−(CH0−2C(O)R、−(CH0−2C(O)OH、−(CH0−2C(O)OR、−(CH0−4C(O)N(R°)、−(CH0−2SR、−(CH0−2SH、−(CH0−2NH、−(CH0−2NHR、−(CH0−2NR 、−NO、−SiR 、−OSiR 、−C(O)SR、−(C1−4直鎖状または分枝状アルキレン)C(O)OR、または−SSRであり、式中、各Rは、非置換されるか、「ハロ」が先行する場合、1つ以上のハロゲンでのみ置換され、独立して、C1−4脂肪族、−CHPh、−O(CH0−1Ph、および窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員の飽和、部分的に不飽和、またはアリールの環から選択される。R°の飽和炭素原子上の好適な2価の置換基は、=Oおよび=Sを含む。
「任意に置換された」基の飽和炭素原子上の好適な2価の置換基は、次を含む:=O、=S、=NNR 、=NNHC(O)R、=NNHC(O)OR、=NNHS(O)、=NR、=NOR、−O(C(R ))2−3O−、または−S(C(R*))2−3S−を含み、式中、R*のそれぞれの独立した発生は、水素、以下に定義されるように置換され得るC1−6脂肪族、および窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する非置換の5〜6員の飽和、部分的に不飽和、またはアリールの環から選択される。「任意に置換された」基の隣接する置換可能な炭素に結合される好適な2価の置換基は、−O(CR 2−3O−を含み、式中、Rのそれぞれの独立した発生は、水素、以下に定義されるように置換され得るC1−6脂肪族、および窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する非置換の5〜6員の飽和、部分的に不飽和、またはアリールの環から選択される。
の脂肪族基上の好適な置換基は、ハロゲン、−R、−(ハロR)、−OH、−OR、−O(ハロR)、−CN、−C(O)OH、−C(O)OR、−NH、−NHR、−NR 、または−NOを含み、式中、各Rは、非置換されるか、または「ハロ」が先行する場合、1つ以上のハロゲンでのみ置換され、独立して、C1−4脂肪族、−CHPh、−O(CH0−1Ph、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員の飽和、部分的に不飽和、またはアリールの環である。
「任意に置換された」基の置換可能な窒素上の好適な置換基は、−R†、−NR†、−C(O)R†、−C(O)OR†、−C(O)C(O)R†、−C(O)CHC(O)R†、−S(O)R†、−S(O)NR†、−C(S)NR†、−C(NH)NR†、または−N(R†)S(O)R†を含み、式中、各R†は、独立して、水素、以下に定義されるように置換され得るC1−6脂肪族、非置換の−OPh、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する非置換の5〜6員の飽和、部分的に不飽和、またはアリールの環であるか、あるいは上記の定義にかかわらず、R†の2つの独立した発生は、それらの介在原子(複数可)と一緒になって、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する非置換の3〜12員の飽和、部分的に不飽和、またはアリールの単環式もしくは2環式の環を形成する。
R†の脂肪族基上の好適な置換基は、独立して、ハロゲン、−R、−(ハロR)、−OH、−OR、−O(ハロR)、−CN、−C(O)OH、−C(O)OR、−NH、−NHR、−NR 、または−NOであり、式中、各Rは、非置換されるか、または「ハロ」が先行する場合、1つ以上のハロゲンでのみ置換され、独立して、C1−4脂肪族、−CHPh、−O(CH0−1Ph、または窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員の飽和、部分的に不飽和、またはアリールの環である。
本明細書で使用される、用語「触媒」とは、物質であって、消費されずに、またはそれ自体が永久的な化学変化を受けずに、その存在が化学反応の速度を増加する、物質を指す。
本明細書で使用される、1つ以上の数値に先行する用語「約」とは、数値±5%を意味する。
本開示は、連続流動過程におけるエポキシド供給原料からのアクリレートの生成のための方法を包含する。
一般に、本発明の過程は、エポキシド供給原料をカルボニル化して、ベータラクトンを含有する過程の流れをもたらすステップを含む。このベータラクトンを含有する過程の流れは、次いで環開およびラクトンの脱水によってアクリレート生成物流に変形される。
まずカルボニル化ステップを見てみると、ある実施形態では、このステップは、カルボニル化触媒の存在下でエポキシドを一酸化炭素と接触させることによって有機溶剤の存在下で実施される。
当該技術分野において既知の数々のカルボニル化触媒が、このステップに好適である(またはこのステップに適用することができる)。例えば、ある実施形態では、カルボニル化ステップは、米国特許第6,852,865号に記載されるもの等の金属カルボニル−ルイス酸触媒で実施される。他の実施形態では、カルボニル化ステップは、米国特許出願第10/820,958号および同第10/586,826号に開示される1つ以上のカルボニル化触媒で実施される。他の実施形態では、カルボニル化ステップは、米国特許第5,310,948号、同第7,420,064号、および同第5,359,081号に開示される1つ以上の触媒で実施される。エポキシドのカルボニル化のための更なる触媒は、Chem.Commun.,2007,657−674の論評において考察される。前掲の参考文献各々の全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
ある実施形態では、カルボニル化触媒は、金属カルボニル化合物を含む。いくつかの実施形態では、金属カルボニル化合物は、一般式[QM(CO)を有し、式中、
Qは、任意の配位子であり、存在は必須ではなく、
Mは、金属原子であり、
yは、1以上〜6以下の整数であり、
wは、安定した金属カルボニルを提供するような、選択された数であり、
xは、−3以上〜+3以下の整数である。
金属カルボニル化合物が式[QM(CO)を有するある実施形態では、Mは、Ti、Cr、Mn、Fe、Ru、Co、Rh、Ni、Pd、Cu、Zn、Al、Ga、In、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される。ある実施形態では、Mは、Coである。
ある実施形態では、カルボニル化触媒は、ルイス酸成分を更に含む。いくつかの実施形態では、カルボニル化触媒は、アニオン性金属カルボニル錯体およびカチオン性ルイス酸成分を含む。ある実施形態では、金属カルボニル錯体は、カルボニルコバルテートを含み、ルイス酸共触媒は、金属中心のカチオン性ルイス酸を含む。
ある実施形態では、金属中心のルイス酸は、式[M’(L)c+の金属錯体であり、式中、
M’は、金属であり、
各Lは、配位子であり、
bは、1以上〜6以下の整数であり、
cは、1、2、または3であり、
2つ以上のLが存在する場合、各Lは、同一かまたは異なってもよい。
金属中心のルイス酸が式[M’(L)c+の金属錯体であるいくつかの実施形態では、M’は、遷移金属、13または14族金属、およびランタニドからなる群から選択される。ある実施形態では、M’は、遷移金属または13族金属である。ある実施形態では、M’は、アルミニウム、クロム、インジウム、およびガリウムからなる群から選択される。ある実施形態では、M’は、アルミニウムである。ある実施形態では、M’は、クロムである。
ある実施形態では、カルボニル化触媒の金属中心のルイス酸成分は、ジアニオン性四座配位子を含む。ある実施形態では、ジアニオン性四座配位子は、ポルフィリン誘導体、サレン誘導体、ジベンゾテトラメチルテトラアザ[14]アヌレン(tmtaa)誘導体、フタロシアニネート誘導体、およびトロスト配位子の誘導体からなる群から選択される。
ある実施形態では、カルボニル化触媒は、アルミニウムポルフィリン化合物と組み合されるカルボニルコバルテートを含む。
ある実施形態では、カルボニル化触媒は、クロムポルフィリン化合物と組み合されるカルボニルコバルテートを含む。
ある実施形態では、カルボニル化触媒は、クロムサレン化合物と組み合されるカルボニルコバルテートを含む。ある実施形態では、カルボニル化触媒は、クロムサロフェン化合物と組み合されるカルボニルコバルテートを含む。
ある実施形態では、カルボニル化触媒は、アルミニウムサレン化合物と組み合されるカルボニルコバルテートを含む。ある実施形態では、カルボニル化触媒は、アルミニウムサロフェン化合物と組み合されるカルボニルコバルテートを含む。
本過程の第1のステップに好適な溶剤は、有機溶剤である。ある実施形態では、有機溶剤は、ナノ濾過膜に適合する。ある実施形態では、ナノ濾過膜は、有機溶剤の存在下で安定している。ある実施形態では、有機溶剤は、ジメチルホルムアミド、Nーメチルピロリドン、テトラヒドロフラン、トルエン、キシレン、ジエチルエーテル、メチル−tert−ブチルエーテル、アセトン、メチルエチルケトン、メチル−イソ−ブチルケトン、ブチルアセテート、エチルアセテート、ジクロロメタン、およびヘキサン、ならびにこれらのうちの任意の2つまたは3つの混合物を含むが、これらに限定されない有機溶剤から選択され得る。一般に、極性非プロトン溶剤または炭化水素が、このステップに好適である。ある実施形態では、プロトン溶剤は、第1のステップに好適ではない。
ある実施形態では、触媒、開始材料、および生成物は、カルボニル化ステップの過程条件下で全て完全に有機溶剤に可溶性である。他の実施形態では、1つ以上の触媒、開始材料、または生成物は、有機溶剤に不溶性であるかまたは部分的にのみ可溶性である。ある実施形態では、カルボニル化触媒は、有機溶剤に可溶性である。
ある実施形態では、1つ以上の更なる溶剤が、第1のステップの過程の流れに存在し得る。これらの実施形態では、このナノ濾過膜は、過程の流れの溶剤混合物中で安定しているが、このナノ濾過膜は、より高い濃度の更なる溶剤のうちの1つ以上の中では安定していない可能性がある。これらの実施形態では、後続のステップで分離されるラクトンを含有する流は、更なる溶剤のうちの1つ以上と一緒にラクトンを含有し得る。
本過程のカルボニル化ステップでは、エポキシド開始材料の効率的な変換に作用するように十分な一酸化炭素の存在があるべきである。これは、一酸化炭素の超大気圧下で反応を実施することにより確実にすることができる。ある実施形態では、カルボニル化ステップは、約50psi(350kPa)〜約5000psi(35MPa)の範囲の圧力で実施される。ある実施形態では、カルボニル化ステップは、約50psi(350kPa)〜約1000psi(7MPa)の範囲の圧力で実施される。ある実施形態では、カルボニル化ステップは、約50psi(350kPa)〜約500psi(3.5MPa)の範囲の圧力で実施される。ある実施形態では、カルボニル化ステップは、約100psi(700kPa)〜約400psi(2.8MPa)の範囲の圧力で実施される。ある実施形態では、カルボニル化ステップは、約200psi(1.4MPa)の圧力で実施される。ある実施形態では、カルボニル化ステップは、約200psi(1.4MPa)のCOの部分的圧力を有する大気の下で実施される。
一酸化炭素の超大気圧は、純粋な一酸化炭素の形態でか、または一酸化炭素を含有するガス混合物を提供することによって提供され得る。ある実施形態では、一酸化炭素は、実質的に純粋な一酸化炭素の形態で提供され得る。他の実施形態では、一酸化炭素は、1つ以上の不活性ガスと混合された一酸化炭素の形態で提供され得る。他の実施形態では、一酸化炭素は、一酸化炭素と水素との混合物の形態で提供され得る。ある実施形態では、一酸化炭素は、合成ガス、石炭ガス、木ガス等の一酸化炭素を含有する工業過程ガスの形態で提供され得る。
第1のステップの温度は、触媒、開始材料、およびカルボニル化反応の生成物が過程の期間にわたって安定している範囲、およびカルボニル化反応が便宜的かつ経済的な時間枠で開始材料の変換を可能にする速度で進行する温度で維持されるべきである。ある実施形態では、ステップは、約−10℃〜約200℃の範囲の温度で実施される。ある実施形態では、ステップは、約0℃〜約125℃の範囲の温度で実施される。ある実施形態では、ステップは、約30℃〜約100℃の範囲の温度で実施される。ある実施形態では、ステップは、約40℃〜約80℃の範囲の温度で実施される。
ある実施形態では、エポキシド開始材料は、式
Figure 2015523363
を有し、式中、各RおよびRは、独立して、−H、任意に置換されたC1−6脂肪族、任意に置換されたC1−6ヘテロ脂肪族、任意に置換された3〜6員の炭素環、および任意に置換された3〜6員の複素環からなる群から選択され、RおよびRは、任意に、介在原子と一緒になって、1つ以上のヘテロ原子を任意に含む、置換されたまたは非置換の環を形成し得る。
ある実施形態では、エポキシドは、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2−ブチレンオキシド、2,3−ブチレンオキシド、エピクロルヒドリン、シクロヘキセンオキシド、シクロペンテンオキシド、3,3,3−トリフルオロ−1,2−エポキシプロパン、スチレンオキシド、グリシジルエーテル、およびグリシジルエステルからなる群から選択される。
ある実施形態では、エポキシドは、エチレンオキシドである。
ある実施形態では、エポキシドは、プロピレンオキシドである。
ある実施形態では、ステップ1は、スキーム2に示される反応を含み、
Figure 2015523363
式中、各RおよびRは、独立して、−H、任意に置換されたC1−6脂肪族、任意に置換されたC1−6ヘテロ脂肪族、任意に置換された3〜6員の炭素環、および任意に置換された3〜6員の複素環からなる群から選択され、RおよびRは、任意に、介在原子と一緒になって、1つ以上のヘテロ原子を任意に含む、置換されたまたは非置換の環を形成し得る。
ある実施形態では、ステップ1は、スキーム3に示される反応を含み、
Figure 2015523363
式中、R10は、−HおよびC1−6脂肪族からなる群から選択される。
ある実施形態では、ステップ1は、スキーム4に示される反応を含む。
Figure 2015523363
ある実施形態では、ステップ1は、スキーム5に示される反応を含む。
Figure 2015523363
ある実施形態では、第1のステップは、開始エポキシドが連続して反応流中に供給され、反応流が過程を通じて流動するにつれてカルボニル化が起こる連続流動過程において行われる。いくつかの実施形態では、過程中に供給されたエポキシドは実質的に消費され、過程から流れ出る反応流は、残存するエポキシド開始材料をほとんどまたは全く含有しない。反応温度、一酸化炭素圧、触媒負荷、エポキシド濃度、撹拌、経路の長さ、および流量等の過程パラメータが全てこの目標に作用するように最適化されることができるということは、当業者によって理解される。
ある実施形態では、カルボニル化ステップは、断熱性反応容器を通って流れる過程の流れ中で実施される。ある実施形態では、断熱性反応容器は、管式反応器である。他の実施形態では、カルボニル化ステップは、シェルおよび管式反応器を通って流れる過程の流れ中で実施される。
本発明の過程における後続のステップは、上述のカルボニル化ステップから得られる過程の流れ中でプロピオラクトンからカルボニル化触媒を分離する。このステップは、2つの新しい過程の流れ、すなわちラクトンを含有するラクトン流および触媒再循環流を生成する。
いくつかの実施形態では、この分離は、ラクトンを含有する過程の流れをナノ濾過膜へ曝露することにより実施される。ナノ濾過膜は、好ましくは、有機溶剤で安定化されるナノ濾過膜である。全てのナノ濾過膜が、本発明の趣旨内でカルボニル化反応およびナノ濾過膜に適合する任意の有機溶剤または有機溶剤系と組み合わせて使用され得るが、ナノ濾過膜は、好ましくは、過程がラクトン形成および触媒−ラクトン分離の所定のレベルに到達するように、有機溶剤または溶剤と組み合わせて選択される。いくつかの実施形態では、ナノ濾過膜は、Membrane Extraction Technology Ltd(Wembley,UK)による商標STARMEM下で販売されるそれらのものおよびポリイミドから作られた一体化被膜非対称膜、ポリアミドーイミド、シリコーンでコーティングされたポリアミド複合体、ポリアクリロニトリル、ポリアクリロニトリル支持材上のポリジメチルシロキサンフィルム、シルコーン(silcones)、ポリホスファゼン、ポリフェニレンスルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、およびポリベンゾイミダゾールを含むポリイミドを含むナノ濾過膜から選択されるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、有機溶剤は、テトラヒドロフランであり、ナノ濾過膜は、Lenzing P84またはSTARMEM(登録商標)ポリイミド膜から作られた一体化被膜非対称ポリイミド膜(integrally skinned asymmetric polyimide membrane)である。いくつかの実施形態では、有機溶剤は、ジエチルエーテルであり、ナノ膜(nanomembrane)は、シリコーンでコーティングされたポリアミド複合体である。
いくつかの実施形態では、ナノ濾過膜は、市販の膜である。他の実施形態では、ナノ濾過膜は、Lenzing P84から作られ、GMT Membrantechnik GmbH(Rheinfelden,Germany)によって製造される一体化被膜非対称ポリイミド膜である。いくつかの他の実施形態では、ナノ濾過膜は、Membrane Extraction Technology Ltd(Wembley,UK)からのSTARMEM(登録商標)ポリイミド膜であり、ナノ濾過ステップは、50℃未満の温度および60バール未満の圧力で実施される。なおも他の実施形態では、ナノ濾過膜は、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第6,887,380号に開示されるようなシリコーンでコーティングされた耐有機溶剤ポリアミド複合体ナノ濾過膜である。
ナノ濾過ステップから得られる透過流は、アクリレート生成ステップ上へ搬送される。アクリレート生成ステップは、以下により詳細に説明される。透過流は、任意に、アクリレート生成ステップの前に多数の手段で処理され得る。この処理は、流を真空蒸留、加熱、冷却、または圧縮すること、流を液体状態へ凝縮して液体を持ち越すこと、重合阻害剤を流に添加すること、選択された成分を液体状態へ凝縮して残りのガス状成分を持ち越すこと、選択された成分を液体状態へ凝縮して液化性成分を持ち越すこと、流を洗浄して不純物を除去すること、およびこれらのうちの2つ以上の組み合わせを含むことができるが、これらに限定されない。
ナノ濾過ステップから得られる他の流は、残余流または触媒再循環流(catalyst recycling stream)である。ある実施形態では、この流は、それが再度カルボニル化ステップに入り、かつ更なるエポキシドおよび一酸化炭素と接触させられる、過程の最初に戻される。ある実施形態では、触媒再循環流は、カルボニル化過程に再度入る前に処理される。そのような処理は、流を濾過、濃縮、希釈、加熱、冷却、または脱気すること、使用済みの触媒を除去すること、反応副生成物を除去すること、新しい触媒を添加すること、1つ以上の触媒成分を添加すること、およびこれらのうちの2つ以上の任意の組み合わせを含むことができるが、これらに限定されない。
次のアクリレート生成ステップにいくと、前出の透過流は、以降に搬送されそこに含有されるベータラクトンをアクリル酸またはアクリル酸誘導体に変換する。前出のように、いくつかの実施形態では、透過流は、ナノ濾過ステップとアクリレート生成ステップとの間の更なる処理ステップを受け得、ガスまたは液体として過程のアクリレート生成段階に入り得る。アクリレート生成ステップそれ自体は、ガス相または液体相のいずれかにおいて実施され得、未希釈、またはキャリアガス、溶剤、もしくは他の希釈剤の存在下のいずれかで実施され得る。
ある実施形態では、アクリレート生成ステップは、連続流動形式において実施される。ある実施形態では、アクリレート生成ステップは、ガス相の連続流動形式において実施される。ある実施形態では、アクリレート生成ステップは、液体相の連続流動形式において実施される。ある実施形態では、アクリレート生成ステップは、バッチまたは半バッチ形式の液体相において実施される。
アクリレート生成ステップは、様々な条件下で実施され得る。ある実施形態では、反応は、中間ベータラクトンのアクリレート生成物への変形において1つ以上のステップを容易にする1つ以上の触媒の存在下で実施され得る。当該技術分野において既知である多くの触媒が、使用されることができる、またはこのステップに適用されることができる。いくつかの実施形態では、条件は、その全体がそれぞれ参照により本明細書に組み込まれる米国特許第2,352,641号、同第2,376,704号、同第2,449,995号、同第2,510,423号、同第2,623,067号、同第3,176,042号、および英国特許第GB 994,091号に記載の硫酸、リン酸、またはそれらのエステル等の脱水剤との反応を含む。
他の実施形態では、ラクトンは、ハロゲン化合物と反応させられることができ、ベータハロ酸、ベータハロエステル、またはベータハロ酸ハロゲン化物をもたらし、それらは、次いで、脱ハロゲン化水素および/または加溶媒分解を受け、対応するアクリル酸またはアクリル酸エステルを供給する。ある実施形態では、(参照により本明細書に組み込まれる)米国特許第2,422,728号に開示される条件がこの過程において使用される。
他の実施形態では、アクリレート生成は、塩基触媒化され得、例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、Journal of Organic Chemistry,57(1),389−91(1992)およびその中の参考文献を参照のこと。
ある実施形態では、過程のアクリレート生成段階は、前述のステップからの透過流をアルコール蒸気と化合すること、およびガス相における混合物を、アクリル酸エステルへの変換に作用する固体または固体支持された促進剤のカラムを通過させることによって実施され得る。ある実施形態では、この過程は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第2,466,501号の方法に従う活性炭を含む促進剤によって実施される。
いくつかの実施形態では、透過流中のベータラクトンを重合化させ、アクリル酸またはそれらの誘導体は、ポリマーの分解により獲得される。ある実施形態では、ベータラクトンは、プロピオラクトンであり、ポリマーは、ポリ(3−ヒドロキシプロピオン酸)(3−HPA)である。ある実施形態では、3−HPAは、その全体がそれぞれ参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第2,361,036号、同第2,499,988号、同第2,499,990号、同第2,526,554号、同第2,568,635号、同第2,568,636号、同第2,623,070号、および同第3,002,017号に記載の方法を用いて形成され分解される。
ある実施形態では、ベータラクトン生成物流は、式Y−Hの求核剤と反応させられる。ある実施形態では、Yは、ハロゲン、−OR13、−NR1112、および−SR13からなる群から選択され、式中、R11、R12、およびR13は、独立して、−H、任意に置換されたC1−32脂肪族、任意に置換されたC1−32ヘテロ脂肪族、任意に置換された3〜14員の炭素環、および任意に置換された3〜14員の複素環からなる群から選択され、R11およびR12は、任意に、介在原子と一緒になって、1つ以上のヘテロ原子を任意に含む任意に置換された環を形成し得る。
ある実施形態では、ベータラクトン生成物流は、式Y−Hの求核剤と反応させられ、式I:
Figure 2015523363
を有するアクリレートを供給する。
ある実施形態では、Y−Hは、式R1112N−Hを有するアミンであり、生成物は、アクリルアミドである。ある実施形態では、この過程は、その全体がそれぞれ参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第2,548,155号、同第2,649,438号、同第2,749,355号、および同第3,671,305号に開示される条件を使用する。
ある実施形態では、ベータラクトン生成物流は、式Y−Hの求核剤と反応させられ、式II:
Figure 2015523363
を有する酸を供給する。
ある実施形態では、式IIの化合物は、その全体がそれぞれ参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第2,449,992号、同第2,449,989号、同第2,449,991号、同第2,449,992号、および同第2,449,993号に開示される条件を使用して獲得される。
ある実施形態では、ベータラクトン生成物流は式Y−Hの求核剤と反応させられ、式IIを有する酸を供給し、Yは、−OR13、−NR1112、または−SR13であり、酸は脱水され、式Iのアクリレートをもたらす。
Figure 2015523363
ある実施形態では、IIのIへの変換は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第2,376,704号の方法および条件に従い実施される。
ある実施形態では、先行のステップから得られるアクリレート生成物流は、更なる精製段階を受け得る。ある実施形態では、流は、その全体がそれぞれ参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第3,124,609号、同第3,157,693号、同第3,932,500号、同第4,828,652号、同第6,084,122号、同第6,084,128号、および同第6,207,022号に開示される方法に従い精製される。
ある実施形態では、本発明は、連続流動過程におけるエポキシドからのアクリレートの生成のための方法を含み、過程は、a)一酸化炭素の存在下でエポキシドおよび有機溶剤を含む過程の流れをカルボニル化触媒と接触させて、エポキシドから形成されたベータラクトンを含有する反応流を提供する、有機溶剤がナノ濾過膜に適合する、ステップと、b)反応流をナノ濾過膜に適用して、ベータラクトンおよび有機溶剤の第1の部分を含むカルボニル化生成物流と、カルボニル化触媒および有機溶剤の第2の部分を含む触媒再循環流とを生成する、ステップと、c)ベータラクトンをアクリレートへ変換する条件下でカルボニル化生成物流を処理するステップと、を含む。
ある実施形態では、過程は、触媒再循環流をステップa)に戻すステップを更に含む。
ある実施形態では、過程は、新しい触媒を添加すること、使用済みの触媒を除去すること、溶剤を添加すること、エポキシドを添加すること、およびこれらのうちの2つ以上の任意の組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つのステップで実施することによって触媒再循環流を処理することを更に含む。
いくつかの実施形態では、過程のステップc)は、それぞれ、対応するアクリル酸エステル、アクリルアミド、またはチオアクリレートを供給する条件下で、アルコール、アミン、およびチオールからなる群から選択される化合物の存在下で実施される。
ある実施形態では、本発明は、連続流動過程におけるエチレンオキシドからのアクリレートエステルの生成のための方法を提供し、方法は、
a)エチレンオキシドおよび有機溶剤を含む過程の流れを、一酸化炭素の存在下でカルボニル化触媒と接触させて、エチレンオキシドから形成されたベータプロピオラクトンを含有する反応流を提供するステップと、
b)ベータプロピオラクトンを含有する反応流をナノ濾過膜に適用して、
i)ベータプロピオラクトンおよび有機溶剤の第1の部分を含む透過流と、
ii)カルボニル化触媒および有機溶剤の第2の部分を含む残余流と、を生成するステップと、
c)ベータプロピオラクトンをアクリレートエステルに変換する条件下で透過流を処理するステップと、を含み、
任意に、ステップ(a)に残余流を戻すステップを更に含み、
任意に、残余流をステップ(a)に戻す前にそれを処理することを更に含み、処理するステップは、新しい触媒を添加すること、使用済みの触媒を除去すること、溶剤を添加すること、エポキシドを添加すること、およびこれらのうちの2つ以上の任意の組み合わせからなる群から選択される。
ある実施形態では、本発明は、続流動過程におけるエチレンオキシドからのポリ(3−ヒドロキシプロピオン酸)の生成のための方法を提供し、方法は、
a)エチレンオキシドおよび有機溶剤を含む過程の流れを、一酸化炭素の存在下でカルボニル化触媒と接触させて、エチレンオキシドから形成されたベータプロピオラクトンを含有する反応流を提供するステップと、
b)ベータプロピオラクトンを含有する反応流をナノ濾過膜に適用して、
i)ベータプロピオラクトンおよび有機溶剤の第1の部分を含む透過流と、
ii)カルボニル化触媒および有機溶剤の第2の部分を含む残余流と、を生成するステップと、
c)ベータプロピオラクトンをポリ(3−ヒドロキシプロピオン酸)に変換する条件下で透過流を処理するステップと、を含み、
任意に、ステップ(a)に残余流を戻すステップを更に含み、
任意に、残余流をステップ(a)に戻す前にそれを処理することを更に含み、処理するステップは、新しい触媒を添加すること、使用済みの触媒を除去すること、溶剤を添加すること、エポキシドを添加すること、およびこれらのうちの2つ以上の任意の組み合わせからなる群から選択される。本明細書に記載の本発明の実施形態は、本発明の原理の適用の例示的なものにすぎないことを理解されたい。本明細書中の例示された実施形態の詳細への言及は、それ自体が本発明に必要不可欠であるとみなされるそれらの特徴を列挙する、特許請求の範囲に限定されることを意図するものではない。

Claims (20)

  1. 連続流動過程においてエチレンオキシドからアクリレートエステルを生成するための方法であって、
    a)エチレンオキシドおよび有機溶剤を含む過程の流れを、一酸化炭素の存在下でカルボニル化触媒と接触させて、前記エチレンオキシドから形成されたベータプロピオラクトンを含有する反応流を提供するステップと、
    b)前記ベータプロピオラクトンを含有する前記反応流をナノ濾過膜に適用して、
    i)ベータプロピオラクトンおよび前記有機溶剤の第1の部分を含む透過流と、
    ii)カルボニル化触媒および前記有機溶剤の第2の部分を含む残余流と、を生成するステップと、
    c)前記ベータプロピオラクトンをアクリレートエステルに変換する条件下で前記透過流を処理するステップと、を含む、方法。
  2. 連続流動過程においてエチレンオキシドからポリ(3−ヒドロキシプロピオン酸)を生成するための方法であって、
    a)エチレンオキシドおよび有機溶剤を含む過程の流れを、一酸化炭素の存在下でカルボニル化触媒と接触させて、前記エチレンオキシドから形成されたベータプロピオラクトンを含有する反応流を提供するステップと、
    b)前記ベータプロピオラクトンを含有する前記反応流をナノ濾過膜に適用して、
    i)ベータプロピオラクトンおよび前記有機溶剤の第1の部分を含む透過流と、
    ii)カルボニル化触媒および前記有機溶剤の第2の部分を含む残余流と、を生成するステップと、
    c)前記ベータプロピオラクトンをポリ(3−ヒドロキシプロピオン酸)に変換する条件下で前記透過流を処理するステップと、を含む、方法。
  3. 前記残余流をステップ(a)に戻すステップを更に含む、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記残余流をステップ(a)に戻す前にそれを処理することを更に含み、前記処理するステップが、新しい触媒を添加すること、使用済みの触媒を除去すること、溶剤を添加すること、エポキシドを添加すること、およびこれらのうちの2つ以上の任意の組み合わせからなる群から選択される、請求項3に記載の方法。
  5. 前記ナノ濾過膜が、ポリイミド膜、一体化被膜非対称ポリイミド膜(integrally skinned asymmetric polyimide membrane)、ポリアミド−イミド膜、シリコーンでコーティングされたポリアミド複合膜、ポリアクリロニトリル膜、ポリアクリロニトリル支持材上にポリジメチルシロキサンフィルムを含む膜、シリコーン膜、ポリホスファゼン膜、ポリフェニレンスルファイド膜、ポリエーテルエーテルケトン膜、ポリベンゾイミダゾール膜、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1または2に記載の方法。
  6. 前記カルボニル化触媒が、金属カルボニル化合物を含む、請求項1または2に記載の方法。
  7. 前記金属カルボニル化合物が、一般式[QM(CO)を有し、
    式中、Qが、任意の配位子であり、存在は必須ではなく、
    Mが、金属原子であり、
    yが、1以上〜6以下の整数であり、
    wが、前記安定した金属カルボニルを提供するような数であり、
    xが、−3以上〜+3以下の整数である、請求項6に記載の方法。
  8. Mが、Ti、Cr、Mn、Fe、Ru、Co、Rh、Ni、Pd、Cu、Zn、Al、Ga、In、およびこれらの組み合わせからなる群から選択されるか、またはMが、Rhであるか、またはMが、Coである、請求項7に記載の方法。
  9. 前記カルボニル化触媒が、ルイス酸共触媒を更に含む、請求項6に記載の方法。
  10. 前記金属カルボニル化合物が、アニオン性であり、前記ルイス酸共触媒が、カチオン性である、請求項9に記載の方法。
  11. 前記金属カルボニル化合物が、カルボニルコバルテートを含み、前記ルイス酸共触媒が、金属中心のルイス酸を含む、請求項10に記載の方法。
  12. 前記金属中心のルイス酸が、式[M’(L)c+の金属錯体であり、
    式中、M’が、金属であり、
    各Lが、配位子であり、
    bは、1以上〜6以下の整数であり、
    cは、1、2、または3であり、
    2つ以上のLが存在する場合、各Lが、同一かまたは異なってもよい、請求項11に記載の方法。
  13. M’が、アルミニウム、クロム、インジウム、およびガリウムからなる群から選択されるか、またはM’が、アルミニウムであるか、またはM’が、クロムである、請求項12に記載の方法。
  14. 前記金属中心のルイス酸が、ジアニオン性四座配位子を含むか、前記金属中心のルイス酸が、ポルフィリン誘導体、サレン誘導体、ジベンゾテトラメチルテトラアザ[14]アヌレン(tmtaa)誘導体、フタロシアニネート誘導体、およびトロスト配位子の誘導体からなる群から選択されるジアニオン性四座配位子を含むか、または前記金属中心のルイス酸が、ポルフィリン配位子を含む、請求項12に記載の方法。
  15. 前記透過流が、ステップ(c)の前にエステル化装置に供給される、請求項1に記載の方法。
  16. ステップ(c)の前に、前記透過流を真空蒸留して、前記ベータラクトンを前記有機溶剤の前記第1の部分から分離させるステップを更に含む、請求項1または2に記載の方法。
  17. ステップ(c)が、触媒によって媒介される、請求項1または2に記載の方法。
  18. ステップ(c)の前記触媒が、酸触媒であるか、または
    ステップ(c)の前記触媒が、塩基触媒である、請求項17に記載の方法。
  19. ステップ(a)が、約50psi〜約5000psiのCO圧で実施される、請求項1または2に記載の方法。
  20. ステップ(a)が、約0℃〜約125℃の温度で実施されるか、
    ステップ(a)が、約30℃〜約100℃の温度で実施されるか、または
    ステップ(a)が、約40℃〜約80℃の温度で実施される、請求項1または2に記載の方法。

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