JP2015519731A - 少なくとも二つの結合カルベン基を有する有機スーパードナーを有する有機電子コンポーネント、およびn型ドーパントとしてのその利用 - Google Patents

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Abstract

本発明は、有機電子輸送層nドーパントに関し、有機電子コンポーネント、トランジスタ、有機発光ダイオード、発光電気化学セル、有機ソーラーセル、フォトダイオードおよびnドーパントを含む電子コンポーネントを構成するためのnドーパントの使用に関する。【選択図】図2

Description

少なくとも二つの結合カルベン基を有する有機スーパードナーを有する有機電子コンポーネントおよびn型ドーパントとしての利用
本発明は、電子輸送層のnドーピング用新規材料に関し、有機電子コンポーネント、トランジスタ、有機発光ダイオード、発行電気化学セル、有機ソーラーセル、フォトダイオードおよびこれらの化合物を含む電子コンポーネントの構成用のこれらの化合物の利用に関する。
有機電子コンポーネントは、長い間既知である絶縁体特性と同様に、導電性もしくは半導電性特性をも有する可能性がある有機材料もしくは化合物で少なくとも部分的に構成される。例えば、有機ソーラーセル、トランジスタ、発光コンポーネントおよびフォトダイオードなどの有機電子コンポーネントの品質および機能は、使用されるコンポーネントの構成に本質的に依存する。有機電子コンポーネントは、概して、p伝導性(ホール伝導性)もしくはn伝導性(電子伝導性)を有する輸送層を有し、多くのコンポーネント用の層の効率は、達成可能な伝導性によって、高度に決定される。
電子移動度および移動性/自由電荷キャリアの数は、概して輸送伝導性を決定し、それによって、層の注入および/もしくは輸送特性も決定する。例えば、pもしくはn伝導性を有する輸送層にわたって最小限の量の電圧が降下するとき、有機ソーラーセルの効率は上昇する。電界効果トランジスタの場合には、半導体の実際に測定された移動度は、接触抵抗の関数である。これらの接触抵抗が最小限化される場合には、集積回路における比較的高いスイッチング周波数を達成することが概して可能である。
例えば、DE102010041331において詳細に記述されるように、バイポーラトランジスタコンポーネントにおける輸送層の構成による顕著な影響が同様に存在する。有機発光ダイオードに対して、対照的には、輝度、効率および寿命は、発光層の励起密度に顕著に依存し、他の要因よりも、とりわけこれによって制限される。
輸送容量および注入特性の効率を向上させるために、二つの異なる方法をとることが概して可能である。
第一に、例えば、カソードおよび電子輸送層の間のLiFもしくはCsFなどの薄い塩類の層(thin salt layer)(厚さ0.5−3nm)を導入することによって、エミッタ層への電子注入の増加を達成することが可能である。より最近の文献(Huang,Jinsong et al.,Adv.Funct.Mater.2007,00,1−8;Wu,Chih−I et al.,APPLIED PHYSICS LETTERS 88,152104(2006);Xiong,Tao et al.,APPLIED PHYSICS LETTERS 92,263305(2008))においては、炭化セシウムも、この中間層作成用の物質としてさらに提案されている(Briere,T.R.et al.,Journal of Applied Physics,48,3547(1977);Li, Yang et al.,APPLIED PHYSICS LETTERS 90,012119(2007))。電子輸送は、結果として顕著に改善されるが、この改善は、非常に高効率の有機発光ダイオードに対しては、不十分である。
第二に、マトリクス材料のドーピングは、電子輸送層の特性における改善を達成することができる。しかしながら、電子輸送体のnドーピングの場合におけるドーピングは、pドーピングにおける場合よりも非常に困難である。なぜなら、電子輸送体において、LUMO(lowest unoccupied molecular orbital)よりも高いHOMO(highest occupied molecular orbital)を有するドーピング物質を見つけることが必要だからである。この方法においてのみ、ドーパントから電子輸送体への有効な電子輸送を生じることができる。概して、これは、非常に低い仕事関数もしくはイオン化エネルギーを有する材料(アルカリ金属、アルカリ土類金属およびランタノイド)によって達成される。
特定のpドーピングに対して、特許文献は、電子コンポーネントのホール伝導を改善するといわれる有機物質の詳細を記述する。例えば、WO 2006/081780 A1は、有機半導電性マトリクス材料のドーピング用の有機キノイド、メソメリー化合物を記述する。さらには、WO 2008/138580 A1は、有機半導電性マトリクス材料のドーピング用のpドーパントとしての使用を見出した特定のイミダゾール誘導体に言及している。有機電子発光コンポーネントの作成に対する別のアプローチは、対照的に、EP 1950817 A1によって追求され、受容体材料として特定のキノイド化合物を提案する。全ての開示の共通点は、ホール伝導、即ち、有機電子層のpドーピングを改善するためにこれらの物質を利用することである。
電子輸送層の直接のnドーピングに適した物質の探索においては、異なるアプローチが追求されてきた。例えば、テトラチアフルバレンは、金属的伝導性を有する第一の電荷輸送塩類として、テトラシアノキノジメタンの種由来の強い電子受容体と併せて、ドーパント物質として記述されている(Ferraris,J.et al.,J.Am.Chem.Soc.1973,95,948;Coleman,L.B.et al.,Solid State Commun.1973,12,1125)。しかしながら、テトラチアフルバレンのドナー強度は、“通常の”有機半導体に対しては不十分であり、したがって、ドーパント材料としてのテトラチアフルバレンおよび同族のセレン化合物は、ドーパント材料として適切ではないように思われる。この理由のために、この物質種は、本発明の文脈においては望ましくない。
特許文献からの文書の全文は、光の入射を介してアクティブ化されるドーパント物質をさらに提案する。例えば、DE 10 2007 014 048 A1は、ドープされた有機材料の層の作成用に、少なくとも一つのマトリクス材料と少なくとも一つのドーパント材料との混合物を記述し、ドーパント材料は、不活性ドーパント前駆体であって、ダイマー、オリゴマー、ポリマー、ジスピロ化合物、もしくはドーパントの多環式化合物から選択され、ドーパント材料は、活性化エネルギーを供給することによって分解される。
WO 2007 107306 A1は、有機半導電性マトリクス材料のドーピング用のドーパントとして、ブロッカー層として、電荷注入層として、電極材料として、ストレージ材料として、または電子もしくは光電子コンポーネントにおける半導体層自体として、複素環ラジカルもしくはジラジカルならびにダイマー、オリゴマー、ポリマー、ジスピロ化合物およびその多環式化合物の利用を記述する。
さらなる出願として、例えば、EP 1837926 A1、EP 1837926 B1、US 2007 0252140−A1、EP 1837927 A1、WO 2007 107306は、複素環ラジカルもしくはジラジカル、ならびにダイマー、オリゴマー、ポリマー、ジスピロ化合物およびその多環式化合物をさらに開示し、有機半導電性材料ならびに電子および光電子コンポーネントとしてのその利用を開示している。
この概念およびこの化合物種のさらなる構成は、US 2011 0108772 A1、WO 2007 107356 A1、US 2010 0233844およびEP2008 318 A1に見出すことができる。
これらの全ての出願の共通点は、ドーパント物質内の結合分解が電子輸送層への電子の放出によってその後安定化されるラジカルを生成することである。駆動力は、ピラン環内の酸素もしくは共役に含まれるイミダゾール内の窒素における自由電子対による、系の再芳香環化であり、それによって、芳香族6Π電子系を形成する。結合分解は、ここでは、二つの独立した、空間的に分離された通常の状況下では再結合しない単位を形成する。提示されたこの化合物種の極めて重大な不利益は、分子が結合分解によって分離し、分子のうちの二つの半分は、互いから不可逆的に空間的に分離されることである。分離プロセスは、コンポーネントの寿命を制限する可能性がある。
対照的に、US 2008 029 7035 A1は、有機発光ダイオード(OLED)、有機電界効果トランジスタ(OFET)および特に有機ソーラーセルなどの有機光起電性コンポーネントなどの有機電子コンポーネントにおける電子注入および電子輸送を改善するための、ドナーカルベン中間物(donor carbene intermediate)の利用を記述している。この出願は、電子輸送層における注入目的用のドナーカルベン中間物を開示しているが、それらがドナーカルベン構造上の(幾つかの)アミン置換基を有することが、提示された化合物種の特徴的な特性であって、電子輸送層に対する電子の放出後、これらは、キノイド系としてドーパントを安定化する。これは、化合物の反応機構によって例示の目的のために示すことができ、電子の放出後に、結果として、キノイドドーパント構造を有する帯電nドーパントを生じる。電子放出後に、ドーパントの芳香族安定性を検出することは不可能である。
Figure 2015519731
本発明によって扱われる問題は、従来技術において生じる不利益を改善することと、有機電子ドナー化合物もしくは電子ドナー化合物を有する有機電子コンポーネントを提供することであって、電子輸送層のドーピング用の利用を見出し、有機電子コンポーネントの効率を向上する。
問題は、原則として以下に示される構造を満足する物質の利用によって解決される。
Figure 2015519731
電子ドナー化合物は、ブリッジ(B)を介して互いに結合された少なくとも二つのカルベン基QおよびQ(概してQ)で構成される。最も単純な場合には、ブリッジ(B)は少なくとも一つの二重結合で構成される。
単結合は、本発明に従うものではない。なぜなら、単結合は、電子励起の場合に分離するからである。しかしながら、さらには、ブリッジ(B)は、ヘテロ原子を有するか、ヘテロ原子を有さないキノイド環系も含んでもよい。二つのキノイド環系は、例示の目的によって以下に示され、これらは、より複雑な縮合系の一部であってもよい。
Figure 2015519731
この場合のヘテロ原子Zは、O、S、N−Rであって、ブリッジ内で可能なキノイド単位の数nは、n=0−20の間である。
上述されたスキームに従う物質の一例およびブリッジ(B)としての二重結合の一例は、以下の様に表すことができる。
Figure 2015519731
炭素の自由電子対は、反応物質内の直線によって記号表記される。ビスカルベンは、二つの個々のカルベン基から形成される。生成物内のブリッジ(B)は、この場合には、二つのカルベン基間の二重結合で構成される。
文献においては、ブリッジ内の二重結合を有し、上記に示された構造を有する物質種は、ビスカルベン化合物と称される。なぜなら、それは、純粋に左右対称な向きの二つのカルベンで構成されるからである。ビスカルベンは、カルベン特性を有していないため、これ以降、近年の文献と同様に、“スーパー電子ドナー(super electron donor)”(SED)と称される。なぜなら、ビスカルベンは還元剤として機能することができるからである。スーパードナーは、非帯電形式においてキノイド構造を有する物質のことを称する。電子放出を通して、SEDは完全もしくは部分的に芳香性になる。
本発明に従い、電子輸送層のドーピング用の系が権利を請求され、これらは、二重結合もしくは類似のブリッジを介して互いに結合された二つのキノイド単位で構成される。当該系は、従来技術に示されたように分解される分子の結合構造に対するあらゆる必要性なく、そのジラジカルを有する平衡状態にある。電子受容体が存在する場合には、ビスカルベンは電子を放出することができる。結果はラジカルカチオンである。反応用の駆動力は、ラジカルカチオンの芳香環化である。左右対称の向きにおいて、電子“のみ”が輸送されて、結合は分解されないため、このプロセスは可逆的である。これは、平衡状態がドナー、ラジカルカチオンおよび(ラジカル)受容体アニオンの間に確立されることを意味する。ラジカルアニオンは系内で最も不安定な種であるため、有機コンポーネント内の機能は、以下のように調節することができる。
a.受容体を最小限のストレス(応力)に晒すために、コンポーネントの休止状態において、ほんのわずかなラジカルのみが受容体において存在するように、有機電子ドナー化合物のドナー強度は調節されるべきである。これは、コンポーネントの寿命を延長することができる。
b.コンポーネントの動作においては、電界が印加され、電子輸送体の外へ電子を引き出す。この場合においては、有機電子ドナー化合物は、さらにアクティブ化される。ドナーから受容体への電子輸送が存在し、それによって総電子密度が増加し、それによって、輸送層の導電率も増加する。
SEDにおいては、二重結合構造とジラジカルの間に平衡状態が存在する。この目的のために、従来技術において記述されたように、SEDがまず光によって励起される必要はない。電子輸送材料は、弱い電子受容体である。電子受容体の一般的な例は、例えば、BPhen(4,7−ジ(フェニル)−1,10−フェナントロリン)である。電子受容体は、ビスカルベンから電子を少なくとも一時的に受容する。ここで、電子の放出用の駆動力は、電子を放出する環状有機電子ドナー化合物の再芳香環化である。結果はラジカルカチオンである。反応は可逆的である。なぜなら、電子ドナー化合物内の結合構造は分解されないからである。電荷の部分的交換のみが起きる。
二つのビスカルベン化合物間の電子輸送は、例示の目的のために以下に示される。ビスカルベンは、2つの類似の6員環系で構成され、さらなる実施例は、類似の5員環系における電子輸送を示す。ビスカルベン化合物の双方は、有機電子輸送体(この場合においては、例示の目的のために、BPhen)へと可逆的に電子を放出することが可能である。其々のラジカルアニオン/カチオン対が形成される。
Figure 2015519731
Wangらによる態様は、二重結合を介して架橋されるカルベン基の電気化学的特性の概要を含む(“Design of new neutral organic super−electron donors:a theoretical study”,Wang,H.J.et al.,J.Phys.Org.Chem.2010,23,75−83)。
(記載なし)
本発明は、少なくとも二つの電極および有機nドーパントを含む有機電子輸送層を含む有機電子コンポーネントを提供し、nドーパントがブリッジ(B)を介して結合される少なくとも二つの環状カルベン基(Q)を含むということで特徴づけられ、前記環状カルベン基は、化合物の電子励起によって分理されず、少なくとも一つのカルベン基本構造は芳香環化され、カルベン基は金属リガンドを介して互いに直接結合されない。
“有機電子コンポーネント”という用語は、ここでは、例えば、有機発光ダイオード、有機ソーラーセル、発光電気化学セル、フォトダイオードおよび有機電界効果トランジスタなどのポリマー電子コンポーネントを意味するものとしても理解される。
有機電子ドナー化合物は、共有結合性ブリッジを介して結合された少なくとも二つのカルベン基から形成されるか、カルベン基を含んでもよい。二つのカルベン基の結合は、ビスカルベンと称される構造を形成する。カルベン基は、電子セクステットを有するニ価炭素原子をその構造内の同一点において有する電子的に非帯電、かつ不安定な電子欠乏化合物を意味すると理解される。カルベンは、このように、左右対称の向きにおいて、共有結合に含まれない一炭素における自由電子対を有する。
二つのカルベン単位が互いに直接結合される場合、結果は、二つのカルベン基間の二重結合である。望ましくは、カルベン基は、環状炭化水素で構成されてもよい。より望ましくは、カルベンは、部分的に不飽和であって、かつ、自由カルベン電子対の共鳴安定化を可能とする環状炭化水素で構成されてもよい。この共鳴安定化は、ヘテロ原子(例えば、酸素、硫黄、セレンもしくはテルル、窒素、リンもしくはヒ素など)の自由、即ち非結合電子対を介してさらに進むことができ、ヘテロ原子は、カルベン基の環状構造内に組み込まれてもよい。ヘテロ原子としての窒素の組み込みが優先される。カルベン基がキノイド構造を有することが最も望ましい。
分子は、その科学的構造がキノンの構造要素を含む場合に、“キノイド構造”を有する。キノンは、二重結合の酸素によって二つの炭素原子上の置換基が置換されたベンゼン誘導体であり、環の芳香性は除去されている。キノイド化合物は、本発明の文脈においては、カルボニル基のうちの一方もしくは双方が=NH、=NOH、=N2もしくは=CH2によって置換された化合物も包含する。
化学結合、即ち、二つのカルベン基の結合は、全体として電気的に非帯電であって、望ましくはキノイド構造を有する有機電子ドナー化合物へと望ましくはつながる可能性がある。このビスカルベン構造内のカルベン基は、もはやカルベン特性を有さないため、このタイプの化合物は、“スーパー電子ドナー”(SED)として、近年の文献においても称される。
SEDは、基本構造の各結合可能部位において、置換されたもしくは置換されていないホモサイクルもしくはヘテロサイクルを有してもよい。望ましくは、置換基は、置換された、および置換されていないヘテロサイクルから選択されてもよいが、ヘテロサイクルは、例えば、フラン、チオフェン、ピロール、オキサゾール、チアゾ―ル、イミダゾール、イソオキサゾール、イソチアゾ―ル、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、1,3,6−トリアジン、ピリリウム、アルファ−ピロン、ガンマ−ピロン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インドール、2H−イソインドール、ベンゾチアゾール、2−ベンゾチオフェン、1H−ベンズイミダゾール、1H−ベンゾトリアゾール、1,3−ベンゾオキサゾール、2−ベンゾフラン、7H−プリン、キノリン、イソキノリン、キナゾリン、キノキサリン、フタラジン、1,2,4−ベンゾトリアジン、ピリド[2,3−d]ピリミジン、ピリド[3,2−d]ピリミジン、プテリジン、アクリジン、フェナジン、ベンゾ[g]プテリジン、9H−カルバゾールおよびビピリジンならびにそれらの誘導体である。
基本構造の結合可能部位の置換用の可能性のあるホモサイクルの例は、メチル、エチル、概して非分岐、分岐、縮合(デカヒドロナフチル)、環状(シクロヘキシル)または、完全もしくは部分的に置換されたアルキルラジカル(C1−C20)を含む。アルキルラジカルは、エーテル基(エトキシ、メトキシなど)、エステル基、アミド基、アミン、カルボネート基など、もしくは他のハロゲン(特にCNおよびF)を概して含んでもよい。本発明の文脈においては、置換されるかもしくは置換されていない脂肪族環もしくは環系(シクロヘキシルなど)も適している。より詳細には、これらの置換基は、架橋効果を有してもよい。R置換基は、飽和形に限定されないが、フェニル、ジフェニル、ナフチル、フェナントリルもしくはベンジルなどの、置換されるかもしくは置換されていない芳香族を含んでもよい。
化合物の基本構造のR置換基の全ては、互いに独立して選択されてもよい。
SEDは、還元剤として概して機能してもよい。例えば、光による電子励起の場合においては、熱放射もしくは電圧の印加、もしくは自己活性化の結果として、化合物は、その結合構造を保持しながら、受容体に対して電子を放出することが可能である。化合物は、その後、共鳴安定化されたカチオンを形成してもよい。それは、概して電子受容体を有する塩類を形成することができる。
電子輸送層は、電子輸送材料、電子受容体および有機電子ドナー化合物を含んでもよい。
電子の受容用の電子輸送材料は、望ましくは、以下から選択されてもよい。つまり、2,2’,2’’−(1,3,5−ベンゼントリル)トリス(1−フェニル−1H−ベンズイミダゾール)、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール;2,9−ジ−メチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(BCP),8−ヒドロキシ−キノリノラトリチウム;4−(ナフタレン−1−イル)−3,5−ジフェニル−4H−1,2,4−トリアゾール;1,3−ビス[2−(2,2’−ビピリジン−6−イル)−1,3,4−オキサジアゾ−5−イル]ベンゼン;4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(BPhen);3−(4−ビフェニリル)−4−フェニル−5−tert−ブチルフェニル−1,2,4−トリアゾール;ビス(2−メチル−8−キノリノレート)−4−(フェニルフェノラート)アルミニウム;6,6’−ビス[5−(ビフェニル−4−イル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]2,2’−ビピリジル;2−フェニル−9,10−ジ(ナフタレン−2−イル)アントラセン;2,7−ビス[2−(2,2’−ビピリジン−6−イル)−1,3,4−オキサジアゾール−5−イル]−9,9’−ジメチルフルオレン;1,3−ビス[2−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾ−5−イル]ベンゼン;2−(ナフタレン−2−イル)−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン;2,9−ビス−(ナフタレン−2−イル)−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン;トリス(2,4,6−トリメチル−3−(ピリジン−3−イル)フェニル)ボラン;1−メチル−2−(4−(ナフタレン−2−イル)フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−f][1,10]フェナントロリン;フェニルジピレニルホスフィンオキサイド;ナフタレンテトラカルボキシリックジアンヒドリドもしくはナフタレンテトラカルボキシリックイミド;ペリレンテトラカルボキシリックジアンヒドリドもしくはナフタレンテトラカルボキシリックイミド;ペリレンテトラカルボキシリックジアンヒドリドもしくはペリレンテトラカルボキシリックイミド;EP 2 092 041 B1に記述されるようなシラシクロペンタジエン単位もしくはさらなるヘテロサイクルを有するシロールに基づく材料から選択されてもよい。
本発明の文脈における電子受容体は、2,3,5,6−テトラフルオロ−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン、ピラジノ[2,3−f][1,10]フェナントロリン−2,3−ジカルボニトリルおよびジピラジノ[2,3−f:2’,3’−h]キノキサリン−2,3,6,7,10,11−ヘキサカルボ−ニトリルであってもよい。
ドーピング目的用に、有機電子ドナー化合物は、電子受容体もしくは電子輸送材料を有する層に対して適用されてもよい。この場合には、化合物は、気相もしくは液相のいずれかで処理することができる。気相堆積の場合には、ドーパントおよびマトリクス材料の双方は、高真空下で望ましくは異なる源から気化され、層として堆積される。液相からの処理の場合には、有機電子ドナーおよびマトリクス材料は、溶媒に溶解され、スピンコーティング、ナイフコーティング、スロットコーティングなどのプリント技術によって堆積される。最終層は、溶媒を気化することによって獲得される。電子受容体に対する有機電子ドナー化合物の異なる質量比を介して、任意の所望のドーピング比率を確立することが可能である。
本発明に従い、二つのカルベンは、金属リガンドを介して互いに直接結合されないか、または架橋されない。しかしながら、これは、カルベン基のうちの一方もしくはその双方が、その結合構造内に金属リガンドを有する可能性がないということを意味するものではない。金属含有置換基として、本発明に係る有機電子ドナー化合物は、例示の目的のために、フェロセニル、シクロペンタジエニルジカルボニル鉄もしくはフタロシアニンおよびポルフィリンを含んでもよいが、そのいずれにも限定はされない。
特定の一実施形態においては、有機電子コンポーネントは、有機nドーパントのカルベン基が二重結合によって互いに直接結合されるという点で特徴づけられる。電子励起の場合には、有機電子ドナー化合物の結合構造が分解されないということが、本発明に特有の特徴である。これは、電子的に励起された状態における二つのカルベンが単結合を介して互いにいまだ結合され、分子は分離しないということを意味する。電子輸送層のnドーピング用に、以下のタイプの化合物は、本発明に特に従うものとしてみなされる。
Figure 2015519731
上記に表された化合物は、例示する目的のために、限定することなく、ブリッジ(B)として二重結合を有する有機電子ドナー化合物の基礎化合物を示す。これらの化合物において示される変数は、m=2−4、n=2−4;R,R,R,R=水素もしくはメチルもしくはCOMeもしくはCOEtを意味する。水素原子の代わりに、任意の所望の有機もしくは有機金属系置換基が存在することが可能である。水素(H)の代わりにSEDの基本構造の置換用に上述されたラジカル(R)を有する異型が、本発明の文脈において、優先される。さらに、化合物の基本構造におけるヘテロ原子として窒素を有する化合物も、優先される。
本発明の特定の一実施形態においては、有機電子コンポーネントは、nドーパントのブリッジ(B)が少なくとも一つのキノイド環系を含むということで特徴づけられる。キノイド環系は、純粋に炭素に基づくか、ヘテロ原子を含むかのいずれかであってもよい。さらには、キノイド単位を架橋することは、複雑な縮合系の一部であってもよい。ブリッジ内に存在するキノイド単位の数は、0から20単位の間であってもよい。カルベン基の間にキノイド単位が存在しない場合、二つのカルベンは、二重結合を介して互いに対して必ず直接結合される。
さらには、本発明の特定の実施形態は、有機電子コンポーネントを含み、有機nドーパントのカルベン基のうちの少なくとも一つが、少なくとも1ヘテロ原子を有する5員環もしくは6員環を含むということで特徴づけられる。上記で示されたビスカルベン化合物と同様に、以下の図面は、5員環で構成される本発明に係る環状カルベン化合物および環状5員環を含む化合物を示す。文字(A)を有する構造は、縮合芳香族系(化合物27+28+29)を意味する。
有機電子コンポーネントのさらなる一実施形態においては、有機nドーパントの5員環は、さらなるブリッジ(化合物28+29における点線)によって、第二のカルベン基に結合されてもよい。さらには、特定の一実施形態においては、カルベン基は、環系(化合物29)における二つのさらなる結合を介して、他のカルベン基に結合されてもよい。
Figure 2015519731
上記の実施例においては、YはO,SもしくはN−Rを意味し、本発明に従って、N−R誘導体が優先される。
上記の実施例において言及されるR置換基は、基本構造における結合可能部位に対して、既に詳細を記述された置換基と同等の方法で選択されてもよい。
有機電子コンポーネントの特定の一実施形態においては、有機nドーパントは、その基本構造における少なくとも1ヘテロ原子を有する同一の5員環で、カルベン基が構成されるということで特徴づけられる。しかしながら、この物質種は、テトラチアフルバレンおよびその誘導体を除く。
有機電子コンポーネントのさらに特定の実施形態においては、有機nドーパントは、カルベン基のうちの少なくとも一つが、6員環を含むという点で特徴づけられる。これらの特定の実施形態の例は、以下の図面に示される。
Figure 2015519731
第一の二つの構造式(化合物30+30a)は、ヘテロ芳香族に由来する環状カルベン基を示す。ヘテロ原子Yは、二重結合に共役されていない位置にある。Z位置(ZからZ)は、二重結合によって結合された原子を同定し、C−H、C−D、C−RもしくはNの形式をとってもよい(定義は、置換された5員環用の定義と同等である)。Z位置に対して、隣接するZ(ZおよびZi+1)がより高度な縮合系(ナフタレン、アントラセンなどもしくはそのヘテロ類似体)を形成するために、結合されてもよい。
点線の円弧は、他のカルベン基への架橋が可能な当該位置を示す。他のカルベン基に対する架橋用に、3つの選択肢の間で区別することが原則的には可能である。第一の選択肢において、ブリッジは、非芳香族原子上にあるか、または、第二に、Zから形成されたC−Rのうちの一つの上にあるか、または、第三に異なるZ位置の組み合わせのものである(i.およびi.,ii.およびii.,i.およびii.)
さらなる望ましい一実施形態においては、二つのカルベン基は同一の構造を有してもよいし、各々が少なくとも一つの5員環もしくは6員環を含んでもよい。ブリッジ単位の構成に従い、この特定の場合におけるビスカルベンは、その後、鏡面対称を有する。
有機電子コンポーネントの特定の一実施形態においては、有機nドーパントは、カルベン基のうちの少なくとも一つが、テトラアジノジヘタレンを含むという点で特徴づけられる。テトラアジノジヘタレンは、EichenbergerおよびBalliによって、1986年に合成された(Eichenberger,T.and Balli,H.,Helv.Chim.Acta 1986,69,1521−1530)。この物質種は、左右対称の向きにおいて、1,4−ジヒドロ−1,2,4,5−テトラジンおよび縮合複素環式環系(例えば、ピリジン、キノリンおよびイソキノリン)の酸化状態におけるs−テトラジンで構成される。テトラジン環のブリッジヘッドが、各々、Π系に対して二つの電子を提供し、それによって、平面窒素原子は、ピリジンタイプ窒素原子の受容体特徴に対する過補償につながる。この物質種は、“Weitzタイプ”ドナーとして分類することもできる。
有機電子コンポーネントのさらなる一実施形態においては、有機nドーパントは、ビスピランを含むか、もしくはビスピランで構成されるという点で特徴づけられてもよい。ビスピランの合成は、とりわけ、A.Kanitzによって発明された。ビスピランの合成の一実施例として、特許出願WO2007/028738の開示文献がここで加えられる。
有機電子コンポーネントのさらなる一実施形態においては、有機nドーパントは、2,2’,6,6’−テトラフェニル−4,4’−ジピランを含むか、2,2’,6,6’−テトラフェニル−4,4’−ジピランで構成されるという点で特徴づけられる。
有機電子コンポーネントのさらなる望ましい一実施形態においては、有機nドーパントのカルベン基が、少なくとも一つの第二のブリッジを介して、互いにさらに結合されるという点で特徴づけられる。何重にも架橋されたスーパードナーの幾つかの限定しない実施例は、上記に与えられる(例えば、化合物1,3,5,6,7,9,15)。さらには、5原子もしくは6原子の環状化合物の場合の原則におけるさらなる架橋の選択肢は、上記に与えられる(例えば、化合物28,29もしくは化合物32,33)。
本発明に従い、さらには、有機nドーパントを含む有機電子輸送層は、nドーパントがブリッジ(B)を介して結合された少なくとも二つの環状カルベン基(Qx)を含むという点で特徴づけられ、前記環状カルベン基は、化合物の電子励起によって分離されず、少なくとも一つのカルベン基本構造は芳香環化され、カルベン基は、金属リガンドを介して互いに直接結合されない。より詳細には、本発明に係る電子輸送層の個々の特性および構成、もしくは前記特性および構成の組み合わせは、本発明に係る有機電子コンポーネントのnドーパントの記述の文脈において上述された特性および構成に対応することは、明白に開示されている。
本発明に従い、有機電子輸送層nドーパントは、nドーパントが、ブリッジ(B)を介して結合された少なくとも二つの環状カルベン基(QX)を含むという点で特徴づけられ、前記環状カルベン基は、化合物の電子励起によって分離することなく、少なくとも一つのカルベン基本構造は芳香環化され、カルベン基は、互いに金属リガンドを介して直接結合されない。より詳細には、有機電子輸送層nドーパントの個々の特性および構成もしくは前記特性および構成の組み合わせは、本発明に係る有機電子コンポーネントのnドーパントの記述の文脈において上述された特性および構成に対応するということは、明白に開示されている。
さらには、本発明に係る有機電子コンポーネントは、ポリマー電子コンポーネントの作成用に使用することができる。これらは、有機発光ダイオード、有機ソーラーセル、発光電気化学セル、フォトダイオードおよび有機電界効果トランジスタの作成用の処理方法の全てを含む。
<実施例>
I.合成
I.A)2,2’,6,6’−テトラフェニル−4,4’−ジピラン(GBP)の二段階合成
GBPは、二段階で合成される。
I.A−1)ジフェニルピリリウムパークロレートの合成
30gのアセトフェノン(0.25mol)が、250gのエチルオルソアセテート(1.68mol)に溶解され、沸点まで温度上昇する。その後、18gの70%過塩素酸(0.13mol)が溶液にゆっくりと滴下される。温度は、80℃まで下げられ、反応は一晩継続する。冷却後、形成された沈殿物は、吸引されてフィルタ処理され、エーテルで洗浄される。これによって、反応生成物として、以下の反応スキームに従って、222℃の融点を有するジフェニルピリリウムパークロレートが生じる。
Figure 2015519731
I.A−2)2,2’,6,6’−テトラフェニル−4,4’−ジピランの合成
0.2モルのジフェニルピリリウムパークロレートは、ピリジンおよび0.01molのトリフェニルホスフィンにおける環流下で、3時間加熱される。冷却後、形成された沈殿物は、吸引によってフィルタ処理されて、エーテルで洗浄される。これによって、反応生成物として、以下の反応スキームに従って、2,2’,6,6’−テトラフェニル−4,4’−ジピラン(GBP、ガンマ−ジピラン)を生じる。
Figure 2015519731
I.B)N,N,N’,N’−テトラメチル−7,8−ジヒドロ−6H−ジピリド[1,2−a;2’,1’−c][1,4]ジアゼピン−2,12−ジアミン(SED1)の二段階合成
Figure 2015519731

SED1は、J.A.Murphy,J.Garnier,S.R.Park,F.Schoenebeck,S.Zhou,A.T.Turner,Org.Lett.2008,10,1227に従って、改変された方法によって、二段階で合成される。
I.B−1)1,3−ビス(N,N−ジメチル−4−アミノピリジニウム)−プロパン2沃化物の合成
Figure 2015519731

4.58g(37.5mmol)の4−ジメチルアミノピリジンおよび4.44g(15mmol)の1,3−ジヨードプロパンの溶液が、不活性ガス雰囲気中で、一晩、100mlのアセトニトリルの還流下で撹拌される。冷却後、固体残留物がフィルタ処理される。
20mlのジエチルエーテルは、アセトニトリル溶液に加えられ、より多くの固体沈殿物が生じる。固体残留物は、30mlのジエチルエーテルで3回洗浄され、減圧下で乾燥される。これによって、白い粉末として、1,3−ビス(N,N−ジメチル−4−アミノ−ピリジニウム)プロパン2沃化物(融点280−285℃(dec.))を生じる。[発見:(ESI)(MI)413.1194.C1726は、M−I413.1197を必要とする;λmax(KBr)/cm−1 3005,1651,1574,1540,1404,1204,1185,1129,1067,1036,829,805;H NMR(400MHz、DMSO−d6):2.36(2H,クインテット、J=7.2Hz,CH),3.20(12H,s、CH),4.27(4H,t,J=7.2Hz,NCH),7.05(4H,d,J=7.7Hz,ArH),8.30(4H,d,J=7.7Hz,ArH);13C NMR(100MHz,DMSO−d6):31.0(CH),39.8(4CH),53.6(2CH),107.8(2CH),141.8(2CH),155.8(2C);m/z(ESI)413[(M−I),4%],143(100),96(10)。
I.B−1)N,N,N’,N’−テトラメチル−7,8−ジヒドロ−6H−ジピリド[1,2−a;2’,1’−c][1,4]ジアゼピン−2,12−ジアミン(SED1)の合成
Figure 2015519731
5.4g(10mmol)の1,3−ビス(N,N−ジメチル−4−アミノ−ピリジニウム)プロパン2沃化物および1.45g(60mmol)のNaH(シクロヘキサンで洗浄し、その後減圧下で乾燥することによって、ミネラルオイルにおける60%分散から粉末で得られる)の混合物は、アンモニア供給およびドライアイスコンデンサを備えた100ml三つ口フラスコへと、保護アルゴンガス雰囲気下で導入される。フラスコは、−80℃まで冷却されて、ドライアイスコンデンサは液体窒素で満たされる。撹拌しながら、70mlのアンモニアは、フラスコ内へ濃縮される。黄色の液体が形成し、さらに90分間、−30℃の還流下で撹拌される。この過程で、液体の色が黄色から赤色へと変化する。溶液は、室温まで温められ、過剰なアンモニアは、気化される。深赤色の固体は、ドライエーテルで抽出されて、濃縮され、減圧下で乾燥される。黒色生成物が、105−110℃において、減圧下で昇華する。材料は昇華の前に溶解するという事実のために、220mgのみの昇華材料が得られる。収率における改善は、真空から残留材料をかき集めて、それをさらなる昇華へと晒すことによって達成することができる。
I.C)有機導電性層の作成
I.C−1)GBPを含む有機導電性層の作成
加熱蒸散によって、200nm厚の導電体BCP(2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン)層は、ITO(インジウム錫酸化物=インジウムをドープされた酸化錫)電極上に堆積される。使用される対電極は、150nm厚のアルミニウム層である。
4つのさらなる実験においては、I.A)において準備されたGBPが、BCPの蒸発率に対して、2%、5%、15%および25%の濃度でドーピングすることによって組み込まれる。
I.C−2)SED1を含む有機導電性層の作成
予め作製されたITOガラス物質は、10分間酸素プラズマによって処理されて、2ppm未満の含水率を有するアルゴン充填グローブボックス内のエバポレータ(蒸発器)へとできる限り迅速に移される。
加熱蒸散は、2×10−6mbar未満のベース圧力で達成され、ベース圧力は全体の気相蒸着ステップの過程で維持される。
導電体およびドーパントは、その気化点以下の温度へと同時に加熱される。その後、ドーパントは、一定の蒸発率が達成されるまで、さらに加熱される。各側において一定の蒸発率で、導電体で同一の手順が行われ、エバポレータのスライドバルブは開放される。
電子輸送速度は、1Å/sに設定され、ドーパント速度は、電子輸送材料の蒸発率および所望のドーパント濃度の関数として選択される。
対電極の適用前に、気相蒸着の完了時に、双方の源は、40℃未満に冷却される。
対電極は加熱気相蒸着によって堆積され、10nm厚のカルシウム層および150nm厚のアルミニウム層の積層で構成される。
堆積は、スライドバルブの開放によって、0.5Å/sの堆積速度で開始し、その後、堆積速度は、5Å/sへと徐々に増加する。
電極は、その後、作成されて、物理的性質決定に晒される。
II)GBPドーパントの性質決定
II.A 電流電圧特性
電流電圧特性は、ステップI.C−1.において作成された電極の寸法4mmのコンポーネントに対して記録された。個々の化合物の特性は、図1に示される。GBPの割合は、BCPの蒸発率に対して、2%、5%、15%および25%であった。全てのGBPドーパント濃度に対して、ドーピングがIV特性に対して濃度依存的な効果を有することを示すことが可能である。GBPドーパント濃度2%において、電流密度におけるごくわずかな増加だけが見られ、一方、GBPドーパント濃度5%および10%は、基準コンポーネントと比較して、電流密度において明確な上昇を有する。今度は、GBPドーパント濃度25%は、有効な電流密度につながるには高すぎる。この場合には、電流密度は、GBPドーパント濃度5%および10%を有する電極の電流密度より小さい。
十分に強いドーピング効果は、例示する目的のために、5%と15%の間の範囲におけるGBPドーパント濃度で、この場合においては達成される。水平領域の特性は、コンポーネントに対する電流制限を構成しないが、コンポーネントに対する安全に関する電流制限によって引き起こされる。コンポーネントが最大電流密度に到達する電圧が小さいほど、ドーピングはより良好に作用することが一般的である。
電流電圧特性の対称的な挙動は、異なるGBPドーパント濃度を有する層とドープされていないBCP層に対して、電子注入が、金属電極の仕事関数には依存せず、かつ、アルミニウムおよびITO電極に対して同等に良好に働くことを示す。これは、良好なドーパントに対して望まれる特性である。
II.B 伝導性測定
伝導性基板は、GCPに基づいて、I.C−1で選択された2%、5%、15%および25%のGBPドーパントを利用してコーティングされた。この物質種に対して、アルミニウムの対電極を適用する必要がない。さらには、伝導性がコンポーネントの面積および厚さの関数であることを除いて、異なる寸法の合計9つのコンポーネントが作成された。
このように作成されたコンポーネントに対して、異なるドーパントに対して以下の特定の値を有する層の伝導性が決定された。
Figure 2015519731
異なるGBPドーパント濃度の関数としての伝導性は、図2に再度示される。見出されるプロットは、IV特性の結果に対応しない。伝導性は、ドープされていないGCP層を有する伝導性基板に対して小さく、GBPドーパント濃度の増加によって上昇する。測定された伝導性は、測定された最高のGBPドーパント濃度においてさえも、良好なドーパントから期待される大きさのオーダ(1E−5から1E−3S/m)にはない。
II.AからのIV特性とともに、GBPがドープされた層は、良好な電荷キャリア注入および電流通過容量を有さないが、伝導性は、非常に低い範囲においてごくわずかに改善されることが結論付けることができる。本発明に従って使用されるドーパントは、このように、電荷キャリア注入を改善できる物質種である。
提示された導電性値によって拘束されることなく、より高い伝導性を有する層がより高いGBPドーパント濃度で作成できることは除外されない。
II.C 吸収スペクトル
異なるドーピング組成物の発光および反射スペクトルを決定するために、I.C.−1に類似する異なるGBPドーパント濃度を有する層は、石英ガラスウェーハ上に堆積された。これらのサンプルは、電気的接触なしで実行され、単に光学的層特性を測定するために役立つ。
異なるGBPドーパント濃度を有する層の吸収スペクトル(図3参照)は、吸収が、GBPドーパント濃度の上昇に伴って、可視領域400−700nm内で顕著に増加することを示す。この増加は、400−550nmの青/緑色領域内で特に明確になり、その効果は、層が人の目に対して明確な赤色の外観を有するということである。理論によって拘束されることなく、GBPドーパント濃度の上昇に伴う吸収の増加は、第一に電荷輸送複合体の形成のためであって、第二に、GBPの赤みがかかったベース色のためである。
II.D 光ルミネセンススペクトル(PLスペクトル)
II.Cで作成された石英ガラスウェーハは、光ルミネセンス分光法によって分析された。結果は、図4に示される。純粋なBCP層のPLスペクトルをGBPがドープされたBCP層と比較すると、最大発光が396nmから383nmへとシフトすることを示す。さらには、GBPがドープされた層に対して、480−540nmで明確な第二のピークが形成し、それは、GBPドーパント濃度の増加によってますます際立ったものになる。理論によって拘束されることなく、最大発光におけるシフトは、電荷輸送複合体の形成に起因しうるが、第二のピークはGBPに起因しうる。高い発光は、特に、有機フォトディテクタおよびソーラーセル用の明確な影響を有することができる。
II.E 反射スペクトル
II.Cで作成された石英ガラスウェーハは、反射分光法によって分析された。反射スペクトルの結果は、図5に示される。純粋なBCP層の反射スペクトルをGBPがドープされたBCP層と比較すると、青/緑色波長領域(420−550nm)における反射のGBP濃度に依存した減少を示すが、赤色領域における反射は、GBP濃度に依存しない。単に光学的観点においては、これは、層においても見出され、GBP濃度の上昇に伴って、人間の目に対してその色調はより暗く、かつより赤くなる。
II.F サイクリックボルタンメトリ(CV)測定
0.8±0.1mgのGBPが、986.7±0.1mgのジメチルホルムアミドに溶解され、伝導性塩類として67.2±0.1mgのテトラブチルアンモニウムと混合された。コンポーネントの全てが完全に溶解された。3つのプラチナ線が作用電極、対電極および参照電極として提供される。電流電圧特性は、参照電極に基づいて、−3Vから1Vの間で記録された。フェロセンは、電圧軸のキャリブレーション用に参照として提供された。第一の一電子酸化の開始は、標準水素電極に対する0.05V(真空レベルに対して−4.45eV)であった。対応する還元の開始は、標準水素電極に対する+0.22V(真空レベルに対して−4.62eV)とわかった。平均値は、−4.53eVのHOMOレベルを与える。
これは、例示の目的のために、この化合物種の電位を示す。HOMOは比較的低いが、特に注入における伝導性の改善は、それにもかかわらず観察することができる。
III)SED1ドーパントの物理的特性
III.A ドーパントとしてSED1を伴う電流電圧特性
異なる電子輸送層材料および異なる層構造を有するSED1ドーパントに対する測定結果が提示される。測定データは、I.C−2に従って作成されたコンポーネントに対して得られる。
III.A−1 SED1を有するAlq3の電流電圧特性
寸法が4mmのコンポーネントの3サンプルがAlq3で作成され、電子輸送材料は、Sensient Imaging Technology GmbHによる。ブランクサンプル用に、200nm厚のAlq3層は、既に上述されたように、ITO電極上に気相堆積によって堆積される。さらには、其々5%および10%SED1を有する二つのさらなるサンプルは、Alq3の蒸発率に基づいて、同様にドーピングすることによって作成される。これらの実験の電流電圧特性は、図7に示される。純粋なAlq3層と比較すると、ITO電極に基づいた正および負双方の電圧プロファイルとともにドーパント濃度の関数としてのより高い出力電流を識別することができる。ドーパントの良好な有効性は、双方のドーパント濃度に対する電流密度/電圧曲線の対称プロファイルから推測することもできる。
低電圧値(弱い電界、図8参照)における電流の増加は、オーム挙動を示し、半導体の良好なドーピングおよびカソード/有機相界面の良好なドーピングを示唆する。
総合的に言うと、10%ドーピングを有する層は、達成されるより高い電流密度のために、5%ドーパント含量を有する層よりもより良好なプロファイルを示す。
III.A−2 中間SED1層のある/ない場合のSED1を有するALq3の電流電圧特性
図9は、純粋なAlq3層、5%SED1をドープされたAlq3層を有するコンポーネント、ならびに5%SED1をドープされたAlq3層およびカルシウムカソードとドープされた電子輸送層との間に堆積されたさらなる15nm厚のSED1層を有するコンポーネントの電流/電圧プロファイルを示す。個々のドープされた層は、それらの電流/電圧プロファイルの点からほんのわずかにのみ異なる。これは、純粋なSED1層が“目に見えず”、電流がドーパントの理論的関数であることを意味する。曲線プロファイルは、SED1電子がカルシウムカソードから注入されることを示す。これは、再度、電子コンポーネント内のSED1の良好な電子放出特性および、概して、電子輸送材料用のSED1の良好なドーピング特性を示すものである。
III.A−3 SED1を有するETM−036の電流電圧特性
図10は、ドーパントとしてSED1を有する場合と有さない場合の、厚さ200nmのETM−036(ETM−036は、MerckOLED Materials GmbHもしくはMerck KGaAによる電子輸送材料である)層を有する寸法4mmのコンポーネントの電流電圧特性を示す。ITO電極に基づいた正および負の電圧プロファイルの双方で、純粋なETM−036層と比較すると、5%SED1をドープされた層に対して、より高い出力電流が見出される。
低い電圧値(弱い電界、図11参照)における電流の増加は、オーム挙動を示し、半導体の良好なドーピングおよびカソード/有機相界面の良好なドーピングの双方を示唆する。
III.A−4 SED1を有するTMM−04の電流電圧特性
図12は、ドーパントとしてSED1がある場合とない場合の、厚さ200nmのTMM−004層(TMM−004は、MerckOLED Materials GmbHもしくはMerck KGaAによる三重項ホストおよび電子輸送材料である)を有する寸法4mmのコンポーネントの電流電圧特性を示す。ITO電極に基づいた正および負の電圧プロファイルの双方で、純粋なTMM−004層と比較すると、5%SED1をドープされた層に対して、より高い出力電流が見出される。
低い電圧値(弱い電界、図13参照)における電流の増加は、オーム挙動を示し、半導体の良好なドーピングおよびカソード/有機相界面の良好なドーピングを示唆する。
III.B SED1の吸収スペクトル
III.A−3の実施例において概説された同一の層構造および同一の実験条件下で、石英ガラス基板がコーティングされる。構成は、任意の電気的接触層を有さず、単に光学的特性を決定するために選択された。図14は、ETM−03層および5%SED1でドープされたETM−03層の吸収特性を示す。双方の層は、354nm周囲の吸収最大値を示し、ドープされたETM−03層は、吸収絶対値がより低い。吸収の減少は、ETM−03の濃度と相関し、これらの波長における吸収が電子輸送材料によって原則的に決定されることを示唆する。
約535nmからより高い波長において、SED1がドープされた層のより高い吸収が見出される。これは、ドーパントと電子輸送体の間の弱い電荷輸送複合体の形成を示すことがある。これは、再度、ドーピング効果を非常に強く示すものである。したがって、光学および電気的測定値の間には良好な一致が存在する。

Claims (11)

  1. 少なくとも二つの電極と、有機nドーパントを含む有機電子輸送層とを含み、前記nドーパントは、ブリッジ(B)を介して結合された少なくとも二つの環状カルベン基(Qx)を含み、前記複数の環状カルベン基は、前記化合物の電子励起によって分離されず、少なくとも一つのカルベン基本構造は芳香環化され、前記複数のカルベン基は、金属リガンドを介して互いに直接結合されない、
    ことを特徴とする有機電子コンポーネント。
  2. 前記有機nドーパントの前記複数のカルベン基は、二重結合によって、互いに直接結合される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の有機電子コンポーネント。
  3. 前記有機nドーパントの前記ブリッジ(B)は、少なくとも一つのキノイド環系を含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載の有機電子コンポーネント。
  4. 前記有機nドーパントにおける前記複数のカルベン基のうちの少なくとも一つは、少なくとも1ヘテロ原子を有する5員環もしくは6員環を含む、
    ことを特徴とする請求項1から3のうちのいずれか一項に記載の有機電子コンポーネント。
  5. 前記有機nドーパントにおける前記複数のカルベン基の各々は、同一の構造を有し、少なくとも一つの5員環もしくは6員環を各々含む、
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の有機電子コンポーネント。
  6. 前記有機nドーパントにおける前記複数のカルベン基のうちの少なくとも一つは、テトラアジノジヘタレンを含む、
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の有機電子コンポーネント。
  7. 前記有機nドーパントはビスピランを含む、
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の有機電子コンポーネント。
  8. 前記有機nドーパントは、2,2’,6,6’−テトラフェニル−4,4’−ジピランを含む、
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の有機電子コンポーネント。
  9. 前記有機nドーパントは、N,N,N’,N’−テトラメチル−7,8−ジヒドロ−6H−ジピリド[1,2−a;2’,1’−c][1,4]ジアゼピン−2,12−ジアミン(SED1)を含む、
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の有機電子コンポーネント。
  10. 有機nドーパントを含む有機電子輸送層であって、
    前記nドーパントは、ブリッジ(B)を介して結合された少なくとも二つの環状カルベン基(Qx)を含み、前記複数の環状カルベン基は、前記化合物の電子励起によって分離されず、少なくとも一つのカルベン基本構造は芳香環化され、前記複数のカルベン基は、金属リガンドを介して互いに直接結合されない、
    ことを特徴とする有機電子輸送層。
  11. 有機電子輸送層nドーパントは、ブリッジ(B)を介して結合された少なくとも二つの環状カルベン基(Qx)を含み、前記複数の環状カルベン基は、前記化合物の電子励起によって分離されず、少なくとも一つのカルベン基本構造は芳香環化され、前記複数のカルベン基は、金属リガンドを介して互いに直接結合されない、
    ことを特徴とする有機電子輸送層nドーパント。
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