JP2015518454A - シガレットパッケージおよびその製造方法 - Google Patents

Abstract

本発明は１個の外箱（１０）と２個の内箱（１１，１２）とから成る（シガレット用）パッケージに関する。後者は外箱底壁部（４０）の形成領域内にある各分節折り目を中心とする回動動作により、閉位置（前記外箱（１０）内で直立する位置）から傾斜した開位置へと移動可能である。この結果、前記カップ型の内箱（１１，１２）をその上面で封止するカバータブ（２８）が自動的に閉位置から退き、傾斜した前記内箱（１１，１２）から前記パッケージの中身が取り出せるようになる。【選択図】図１２

Description

本発明は請求項１のプリアンブルに記載された特徴を備える、個品用、特にシガレット用のパッケージに関する。本発明はまた、かかる（シガレット用）パッケージの製造方法に関する。

今日の（シガレット用）パッケージは、１個の外箱と、開位置と閉位置との間で回動可能な少なくとも１個の内箱とで構成され、この内箱は開位置にあるときは傾斜している。１個の共通の外箱に２個の内箱を配設することが好ましい（欧州特許第２，０１７，１９８ Ｂ１号）。かかる公知の構成では、（２個の）内箱はその上部が開放された状態であるか、或いはヒンジ回動式の蓋がある場合にはその蓋で閉じられている。内箱形成用のブランクは基本的に縦折りで成形される。ここで、内箱底壁部の両側には折畳み翼片が隣接しており、該折畳み翼片の一方は内箱の側壁部の形成用、他方は外壁部と内壁部の形成用である。

本発明は、上記パッケージと、該パッケージの製造技術分野における開発に関するものである。本発明の目的は、特に２個の内箱を有する（シガレット用）パッケージを見栄え良く、扱いやすく、高い寸法安定性をもって設計することにある。工業生産上の要求も満たす必要がある。

かかる目的を達成するため、本発明にかかるパッケージは請求項１に記載する特徴を備えるものである。

（２つの）内箱を形成するための各ブランクは対応する形状にデザインされており、それぞれ、内箱底壁部の両側に内箱の側壁部を形成するための折畳み翼片が隣接している。これら折畳み翼片の両側にはさらに折畳み翼片が隣接している。上記折畳み翼片の一方は外壁部の形成用、他方は内壁部の形成用であり、互いに重なる如く折り畳まれ、（接着剤により）互いに貼着される。したがって、上記内箱の外側に面した自由端の壁、即ち外壁部は２層構成となる（対向する内壁部も同様）。これら側壁部は単一の材料層から構成される。

本発明の更なる特徴は、上記内箱が開位置にあるときはその上部が開放され、閉位置にあるときは１枚の封止翼片、または少なくとも２枚の部分的に重なる封止翼片で封止されることである。少なくとも１枚の封止翼片は、内壁部の（内側）折畳み翼片の延長として形成される。上記封止翼片は、外箱の前面壁に接合されることにより、開閉動作中に開閉の動きを行う。さらに、これら内箱はカップ型であり、その側壁部と外壁部と内壁部の高さは実質的に、上記外箱の全高（内寸）に亘っている。

製造の観点からは、かかる内箱のデザインのおかげで、該内箱を１種類のみのデザインで製造すれば済むことも重要なポイントである。外箱に対して個別に、またはペア（例えば２列の構成）で内箱を設ける場合、どちらか一方の箱を１８０°回転させればパッケージ全体に対する相対位置が定まる。

少なくとも上記内箱は、米国特許第４，０８４，３９３号に規定される折畳みおよび充填方法によって製造される。

上記パッケージとその製造技術のさらなる特徴は、下記の図面により詳細に説明される。
折畳み前の内箱形成用ブランクを示す。 折畳み前の外箱形成用ブランクを示す。 最初の折畳み段階終了時の外箱形成用ブランクを示す。 完成した内箱を示す斜視図。 同様に、完成したパッケージ（全体）を示す斜視図。 内箱を製造するための最初の製造段階を示す。 一部完成した内箱を示す斜視図。 同様に、内箱を製造するための最終段階を示す斜視図。 完成品パッケージを製造するための段階を示す斜視図。 図５に示すパッケージの最終製造段階を示す斜視図。 一方の内箱が開位置にあるときのパッケージを示す斜視図。 図１１に示すパッケージを図１１のＸＩＩ−ＸＩＩ断面で見たときの縦断面図。

好ましい実施態様にかかるシガレット用パッケージは３個のサブパッケージで構成され、具体的には１個の外箱１０と２個の内箱１１，１２である。後者は共通の外箱１０に可動式に取り付けられている。各内箱１１，１２は回動動作により個別に閉位置（図５と図１２の左手側）から開位置（図１２の右手側）へ移動できる。上記開位置において、パッケージの中身（シガレット）を取り出すことができる。上記内箱１１，１２は、閉位置（図５）では実質的に完全に外箱１０の内部を満たすように設計されている。上記外箱１０の狭い開放側は全面的に内箱１１，１２で覆われている。

上記内箱１１，１２および外箱１０を形成するための折畳み前のブランクを、図１と図２にそれぞれ示す。内箱１１，１２形成用のブランクは、内箱底壁部１３を形成するための中央領域を有する。この内箱底壁部に、上記内箱１１，１２の互いに対向する側壁部１４，１５を形成するための互いに対向する折畳み翼片が連設されている。これら折畳み翼片の長手方向側にはさらに折畳み翼片が配設されており、該折畳み翼片は、具体的には外側アウター翼片１６、内側アウター翼片１７、ならびにこれらに各々対向する外側インナー翼片１８、および内側インナー翼片１９である。これら互いに対応付けられた各翼片、即ち一方側の１６と１７、および他方側の１８と１９は、各々折り畳まれて相互に重ねられることにより上記内箱１１，１２の外壁部２０と内壁部２１とを形成し、該内箱１１，１２は包囲的に閉じられる。

本態様において、上記パッケージは内箱１１，１２によって形成される外向きの直立箱エッジ部が丸エッジ部２２，２３とされている。上記内箱１１，１２（図１）形成用ブランクには、上記丸エッジ部２２，２３を形成するための外向きの箱エッジ部に相当する領域に複数本の平行溝が形成されており、これらの平行溝は上記側壁部１４と上記外側アウター翼片１６との境界と、上記側壁部１５と上記内側アウター翼片１７との境界に形成されている。これとは反対側、即ち一方の側壁部１４，１５と他方の外側インナー翼片１８および内側インナー翼片１９との間には、箱エッジ部２４，２５に相当するエンボス線が引かれており、該箱エッジ部２４，２５は断面で見た場合に直角である。

図１に示すブランクを折り畳んで形成される上記内箱１１，１２は実質的にカップ型であり、即ち上側（引出し側）が開放されている（図１１，図１２）。上記折畳み翼片１６，１７を有する上記外壁部２０は上記外箱１０の全高（内寸）に亘って延在している。上記内壁部２１は、上記内箱１１，１２が開閉動作中に傾斜できるよう、やや低めの高さに形成されている。上記側壁部１４，１５には共に、上記内箱１１，１２の上端から凹む凹部２６が設けられていることが好ましく、これによって上記内箱１１，１２を開けたときにシガレットが取り出し易くなる。これらの寸法については、ブロック型のパッケージ内容物、具体的にはシガレットブロック２７（紙、スズ箔または金属箔で構成される内部包装材で包まれたシガレットの一束）の高さが上記内壁部２１の高さより低くなり、且つ上記外壁部２０（図１２）の高さよりも若干低くなるように選択されることが好ましい。

上記内箱１１，１２には、その（開放された上部の）取出し側に封止手段が設けられていることが好適である。かかる封止手段は少なくとも１枚のカバー翼片２８で構成されており、閉位置（図４）にあるとき、該カバー翼片２８は上記内箱１１，１２の開口の実質的に全寸に亘って延在する。上記カバー翼片２８は上記内箱１１，１２の輪郭に一致しており、ここに例示する態様では、丸コーナー部２９に倣って設けられている。本例における上記カバー翼片２８は、上記内箱１１，１２の側壁部、特に内壁部２１の延長として設けられている。上記内側インナー翼片１９には同幅の延在部が設けられ、この部分がカバー翼片２８となっている（図１）。

上記カバー翼片２８は対向する翼片、本例ではコーナー翼片３０と相互作用する。このコーナー翼片３０は寸法がかなり小さく、反対側の外壁部２０、具体的には該外壁部２０の内側アウター翼片１７上に配設されている。初期位置（図４）では、各翼片２８，３０は互いに折り重なって接合されている。このカバー翼片２８とコーナー翼片３０とは上記内箱１１，１２の開放側の面に亘り、上記シガレットブロック２７の真上に延在する。外側のカバー翼片２８は、内側のコーナー翼片３０に接着剤で接合されている（図７の糊付けポイント３１）。

上記内箱１１，１２においては、接合翼片３２，３３が上記内箱底壁部１３の形成範囲内で上記内側アウター翼片１７の延長として、つまり上記コーナー翼片３０の反対側に設けられており、接合翼片３３が上記内側インナー翼片１９の延長として設けられている。完成した内箱１１では、これら折畳み翼片３２，３３は上記内箱底壁部１３に寄り添って配置されている（図６）。

内箱１１，１２の中身である上記シガレットブロック２７はシガレットの一束で構成され、その全面をスズ箔、紙、金属箔等で構成される内ブランク３４で覆われている。本例では、上記内ブランク３４は縦折り式とされ、各サイド翼片３５と各フェイス翼片３６は特に封筒の形に折り畳まれている。横断的に設けられたパンチ穴またはミシン目によりフラップ３７が設けられており、初回にこのフラップ３７を引き剥がすことによりシガレットが取り出せるようになる。上記内箱１１，１２の上記封止翼片２８，３０の役割は、上記パッケージの製造中および製造後において、上記内ブランク３４、特にフェイス翼片３６の折畳み状態を維持することにある。

上記内箱１１，１２を開けるには、上記封止翼片２８，３０を接着力に相応する力で分離することができる。本例では、上記内箱１１，１２を開けた際、上記インナー翼片、具体的にはコーナー翼片３０が、上記カバー翼片２８（の内側）上に残るように設計および／または配設されている。本例の上記コーナー翼片３０は、上記内箱１１，１２への接合部から、つまり本例では上記内側アウター翼片１７から、分離される。上記コーナー翼片３０は上記折畳み翼片１７に辛うじて接合残部３８（両端側）だけで繋がっている。これら接合残部は、好ましくは中央の切れ込み３９で互いに隔てられている。初回に上記カバー翼片２８を開けるとき、上記コーナー翼片３０は上記接合部から引き剥がされ、糊付けされているおかげで内側に残る（図１２）。

上記外箱１０は縦折り式に成形されるブランクで作成され（図２）、外箱底壁部４０を有する。この外箱底壁部４０は横断的に設けられた複数の折り線を介して、横開き式の外箱１０の側壁部を構成する領域、即ち折畳み翼片と隣接している。これら側壁部とは、前壁部４１と反対側の後壁部４２である。折畳み翼片、具体的には補強翼片４３，４４が各々、上記壁部４１，４２の横に連設されている。これら補強翼片は、上記外箱１０の最初の製造段階において、直立する折り線５１に沿って上記外壁部４１，４２の内側へ折り畳まれる（図３）。これら補強翼片４３，４４は上記壁部４１，４２の内側の実質的に全域を覆い得る寸法に形成されている。

閉じた横開き式のスリーブ構造を達成するために、上記外箱１０の天井部４５を形成するための折畳み翼片がパッケージ壁の一つ、本例では前壁部４１に設けられている。この天井部は上記外箱底壁部４０と（略）等しい寸法に形成され、デザインに丸エッジ部２２，２３がある場合には、丸コーナー部４６も設けられる。上記天井部４５の自由端には、接合タブ４７が配設される。この接合タブは、完成時の外箱１０内では上記後壁部４２の内側に接合されており、本例では２群の糊付けポイント４８により接合されている。これら糊付けポイントは上記後壁部４２の内側に設けられることが好ましく、具体的には、上記後壁部４２に対してこれより後退または短縮された形で隣接する補強翼片４３，４４（図２、図３）によって形成されるエッジ側主片４９の形成領域内に設けられる。この様に上記接合タブ４７が上記補強翼片４３，４４と同一平面に形成されるため、多層構造が形成されずに済む。

上記外箱１０形成用ブランクには打抜き部、具体的にはグリップ用開口部５０が設けられており、該グリップ用開口部５０は、折畳み前のブランク（図２）において一方の壁部４１，４２の形成範囲内、および他方の横方向の折畳み翼片４３，４４の形成範囲内の両側において、折り線５１に沿って延在する。上記補強翼片４３，４４が折り畳まれることにより、自由端を有するグリップ用開口部５０が上記壁部４１，４２の両側に形成される。この様に開放凹部が形成されることで、上記内箱１１，１２を指でつまんで（部分的に）上記外箱１０の外へ引き出せるようになる。

さらに、２つの折畳み翼片４３，４４の形成範囲内にはそれぞれ打抜き部が形成され、具体的にこれらの第一はエッジ側の凹部５２であり、第二はその至近に隣接し傾斜した辺を有する長パンチ穴５３であり、該パンチ穴５３は上記内箱１１，１２の支持要素となる。折り畳まれた状態（図３）では、これら打ち抜き部５２，５３は１層分の深さの窪みを形成し、対応する支持端を上記壁部４１，４２の内壁面上に有する。補強翼片４３同士の対応関係は斜めであり、即ちこれらは上記壁部４１，４２に関して互いに反対側に配設されている。上記外箱１０の完成状態においても、この様に形成された係合手段の位置関係は反対側、即ち斜め側となる。

閉位置（図５）では、これら（２個の）内箱１１，１２は上記外箱１０の内部で突き当てられて直立している。この内箱は（部分的に）引き出されることによって開位置へ移動し（図１２の右手側）、本例では斜め姿勢となる。上記内箱１１，１２の開位置は停止部や接合要素等の手段で規定することができる。本例では、上記カバー翼片２８は閉位置において上記内箱１１，１２（図１２の左手側）の上蓋として機能する。開位置では、上記内箱は上記カバー翼片２８によって位置固定されており、該カバー翼片２８は保持要素として上記外箱の上記天井部４５に、具体的には各内箱１１，１２または各カバー翼片２８に設けられた糊付けポイントにて接合されている。本例では、２列で各６個の糊付けポイント５４が上記天井部４５の内側に設けられている。

内箱１１，１２の一つを開けるとき、上記カバー翼片２８は相応の変形を伴いながら、上記インナー翼片１９への移行部に湾曲を伴う伸長位置から、反対側の伸長位置、または図１２の右手側に相当する傾斜位置へ延在する。したがって、このカバー翼片２８にはその横断方向に、複数の直線状の折り目が形成されており、これらは材料そのものの変形および／または打抜き加工で形成されている。上記内箱１１，１２（図１２の左手側）の閉位置では、主折り目５５が水平カバー部からインナー翼片１９へ向かう垂直接合部への直角折れ曲がりを規定している。上記カバー翼片２８のこの部分は、相対的に低く形成された内壁部２１の補完手段を構成しており、上記内箱が閉じられているとき、該カバー翼片２８は上記天井部４５の内側に寄り添う。

さらにエッジ側の直線状の折り目、具体的には開口折り目５６が、上記内箱１１，１２が開位置にあるとき（図１２の右手側）の上記カバー翼片２８の鋭角的な方向転換に寄与する。この折り目５６は、上記カバー翼片２８の一部としての平坦な保持翼部５７の形成範囲を規定している。この保持翼部５７は上記天井部４５の内側に（着脱不可に）接合されており、本例では糊付けポイント５４を介して接合されている。縁折り目５８は上記主折り目５５から離間しており、上記外側インナー翼片１８の上部自由端と同じ高さ位置に形成されている。この横断的に設けられた折り目により、上記内側アウター翼片１７の上方で、上記カバー翼片２８が直角に、または鋭角的に方向転換することができる（図１２の右手側）。上記カバー翼片２８の形成領域内にさらに折り目があれば、開閉動作中のその変形がよりスムーズになる。上記カバー翼片２８は、上記内箱１１，１２の開位置の保持手段および範囲規定手段としても働く。

上記開位置と閉位置とは、さらに知覚手段を用いて感知可能に構成することができる。上記外箱１０の上記凹部５２と上記パンチ穴５３とを、対面する壁部、即ち上記内箱１１，１２の側壁部１４上の反対側タブ５９と対応させることができる。この反対側タブ５９は、上記箱エッジ部２４の折り線に沿った折り目を中心として回動可能であり、突出した舌片の形状を有する。上記反対側タブは、上記側壁部１４の打抜き部６０の内部に位置している。

上記パッケージの閉位置において（図１２の左手側）、上記反対側タブ５９は初期位置にあり、具体的には上記側壁部１４と同一平面内にある。上記内箱１１，１２を開く際、上記反対側タブ５９の自由端が先ず上記凹部５２（上記補強翼片４３の輪郭）に接触する。ここで、上記内箱１１，１２が尚も移動し続けると、上記反対側タブ５９は約１８０°回動し、元の位置の実質的に反対方向を向く。このときの反対側タブ５９は板バネとして働き、上記パンチ穴５３に進入して可聴音を発する。上記内箱１１，１２が戻る方向に移動するときは、これらの過程が逆の順序で進行する。

上記内箱１１，１２は上記外箱底壁部４０の形成範囲内に特別な方法で固定されている。Ｕ字型のパンチ加工により、後者にはその両側に分節タブ６１，６２が設けられている。各分節タブは上記内箱１１，１２に各々対応する。これら分節タブ６１，６２は各々、横断的に設けられた直線状の折り目６６を中心として回動することができ、具体的にはこれに付随する内箱１１，１２と共に水平な閉位置から傾斜した開位置（図１２の右手側）まで回動することができる。上記内箱１１，１２は上記外箱底壁部４０の可動部、即ち回動自在な部分に接合されており、具体的には糊付けポイント６３で接合されている。本例では、各分節タブ６１，６２に１列当たり３個の糊付けポイント６３が２列に形成されている（図９）。上記内箱１１，１２を開いたとき、これら分節タブ６１，６２は該内箱１１，１２の傾斜に倣った傾斜面に配向する。

本発明の優れた特徴として、上記（完全）パッケージの製造が挙げられる。上記内箱１１，１２形成用ブランクは上記コーナー翼片３０の機能を念頭に置いて作製され、先ず該コーナー翼片３０を１８０°折り畳む（図６）。この様にして上記接合残部３８の強度が予め減じられ、完成品のパッケージを開封する際に、上記コーナー翼片３０を上記アウター翼片１７から確実に切り離すことが可能となる。これ以降の折畳みプロセスに備え、上記コーナー翼片３０を元の位置に戻しておく。

続いて、上記内箱１１，１２形成用ブランクを、従来のヒンジ開閉箱形成用のブランクと同様に成形する。上記ブランクを折畳みタレットパンチプレスのポケットに装填し、該ブランクの各部、即ち折畳み翼片、具体的には上記折畳み翼片１７，１９、および各部１４，１６，１８を含むブランクの翼部を直立させる。上記接合翼片３２，３３と、同様に直立させた内箱底壁部１３とを同時に、パッケージの正しい位置に置く（図６）。上記折畳み翼片２８，３０は脇へ開いておき、別途製造されたシガレットブロック２７を、その底面を前方に向けた状態で、移動平面の底部に位置する上記側壁部１５で支持しながら、部分的に折り畳まれたブランクの領域内へ上記底壁部１３まで挿入する。

これら折畳み翼片２８，３０は、具体的には第一に上記コーナー翼片３０、第二に上記カバー翼片２８であり、この順に閉位置に折り畳まれ、互いに接合される。上記シガレットブロック２７、特に正面側の折畳み部分３６が、この様にしてしっかりと閉じられる。

上記ブランクの直立した翼部（図７）は上記シガレットブロック２７に向けて当接するまで折り畳まれる（図８）。このパッケージは、その折畳み翼片２８，３０を進行方向の前方に向けた状態で、パッケージ・レーンに投入される。この移送期間中に、上記内箱１１，１２の横向きの面、本例では上記内側アウター翼片１７と上記内側インナー翼片１９とに対し、グルー・ノズル６４から糊付けが行われる。その後の段階で、上記折畳み翼片１６，１８が上記折畳み翼片１７，１９に折り重なるように折り畳まれ、後者に接合される。この様にして、上記内箱１１，１２の製造が完了する。

上記外箱１０も特別な加工段階を経て製造される。図９に示すように、上記（折り畳まれる前の）ブランクに先ず糊付けポイントが列状に塗設される。２列の糊付けポイント６５はそれぞれ前壁部４１上と後壁部４２上に、中心線を挟んで両側に塗設される。これら糊付けポイントは、後に上記前壁部４１と後壁部４２の内側に向けて折り畳まれる上記補強翼片４３，４４を固定する役割を果たす。上記接合タブ４７を固定するためのこれら糊付けポイント４８は、同じ製造ラインで一度に塗設される。

１台の糊付けステーションで、上記糊付けポイント５４も上記天井部４５に塗設され、また糊付けポイント６３も上記外箱底壁部４０の上記分節タブ６１，６２に塗設される。

対応する各糊付けポイントが設けられた上記外箱１０形成用ブランクを、上記翼片４３，４４を折り畳んだ後に角度を付けた状態に置く。この状態において、上記内箱１１，１２の場合と同様、上記外箱底壁部４０と上記後壁部４２は直立している。次に、上記内壁部２１を介して突き当てられた２個の内箱１１，１２を前壁部４１上に押し付けるか、または置く。続いて上記天井部４５を直立させ、上記接合タブ４７を折り畳む。次に、直立した後壁部４２を２個の内箱１１，１２に向けて折り畳み、上記接合タブ４７と接合する。この様にして、パッケージの製造が完了する。

上記内箱１１，１２は同じデザインで出来ており、具体的には個々に連続的に製造されるか、または（製造ラインが２レーンの場合は）隣同士のペアで製造される。前者の場合、連続する内箱１１，１２を先ずペアにしてパッケージの外形に合わせて置く。この相対位置から、上記内箱の一方を１８０°回転させ、該内箱１１，１２の内壁部２１同士を互いに対面させる（図９）。上記相手側タブ６９と打抜き部６０とは、各箱１１，１２の反対側に配される。上記外箱１０形成用ブランクを、同様に製造する。

上記外箱１０の天井部と底壁部４０，４５とは同じ寸法で形成されていることが好ましく、これらは上記内箱１１，１２の正面の輪郭よりも僅かに大きく形成されていることが好ましい。これにより、上記パッケージを閉じたとき、上記外箱底壁部４０と上記天井部４５とのエッジ領域が自由端側において上記内箱１１，１２よりも僅かに突出する。

本発明のパッケージは、実質的に従来の（ヒンジ開閉蓋付きパッケージ製造用の）パッケージ製造機を用いて製造することができる。

１０ 外箱
１１ 内箱
１２ 内箱
１３ 内箱底壁部
１４ 側壁部
１５ 側壁部
１６ 外側アウター翼片
１７ 内側アウター翼片
１８ 外側インナー翼片
１９ 内側インナー翼片
２０ 外壁部
２１ 内壁部
２２ 丸エッジ部
２３ 丸エッジ部
２４ 箱エッジ部
２５ 箱エッジ部
２６ 凹部
２７ シガレットブロック
２８ カバー翼片
２９ 丸コーナー部
３０ コーナー翼片
３１ 糊付けポイント
３２ 接合翼片
３３ 接合翼片
３４ 内ブランク
３５ サイド翼片
３６ エンド翼片
３７ フラップ
３８ 接合残部
３９ 切れ込み
４０ 外箱底壁部
４１ 前壁部
４２ 後壁部
４３ 補強翼片
４４ 補強翼片
４５ 天井部
４６ 丸コーナー部
４７ 接合タブ
４８ 糊付けポイント
４９ 主片
５０ グリップ用開口部
５１ 折り線
５２ 凹部
５３ パンチ穴
５４ 糊付けポイント
５５ 主折り目
５６ 開口折り目
５７ 保持翼部
５８ 縁折り目
５９ 反対側タブ
６０ 打抜き部
６１ 分節タブ
６２ 分節タブ
６３ 糊付けポイント
６４ グルー・ノズル
６５ 糊付けポイント
６６ 直線状の折り目

Claims (15)

1. 個品、特にシガレット用のパッケージであって、１つの外箱（１０）と、該外箱の中に配設され被梱包物を収容する少なくとも１つの内箱（１１，１２）とを有し、該内箱（１１，１２）は、外箱底壁部（４０）の形成領域内にある折り目（６６）を中心として，該外箱（１０）内の閉位置から該外箱（１０）より一部が外側にはみ出す様に傾斜した開位置まで回動自在であり、さらに該内箱（１１，１２）と該外箱（１０）とは縦折り式に成形されまたは折り畳まれており、該内箱（１１，１２）形成用ブランクは、内箱底壁部（１３）と複数の折畳み翼片とで成形され、前記複数の折畳み翼片は上記内箱底壁部に隣接しているとともに、該折畳み翼片の一方は側壁部（１４，１５）形成用の折畳み翼片であり、他方は隣接する外壁部（２０）および内壁部（２１）形成用の翼片であり、かつ下記の特徴を備えるパッケージ：
   ａ） 前記内箱（１１，１２）の前記側壁部（１４，１５）は単層型であり、前記外壁部（２０）と前記内壁部（２１）とは２層型であり、これは特に該側壁部（１４，１５）に繋がる外側および内側アウター翼片（１６，１７）同士、ならびに外側および内側インナー翼片（１８，１９）同士の（略）全面的な重なりに起因しており、
   ｂ） 前記外箱（１０）形成用ブランクは一方に前壁部（４１）形成用、他方に後壁部（４２）形成用の折畳み翼片を有し、前記折畳み翼片は外箱底壁部（４０）に対して両側に連設されかつ一体的に接合されており、
   ｃ） 前記外箱（１０）の前面壁または天井部（４５）は前記前壁部（４１）または前記後壁部（４２）に一体的に接合され、
   ｄ） 前記天井部（４５）は接合タブ（４７）によって前記後壁部（４２）または前記前壁部（４１）に接合されている。
2. 下記の特徴を備える請求項１に記載のパッケージ：
   ａ） 前記内箱底壁部（１３）は前記側壁部（１４，１５）形成用の折畳み翼片に直に隣接しており、その両側には各々、一方の前記２層型外壁部（２０）形成用、および他方の前記２層型内壁部（２１）形成用の各折畳み翼片（１６，１７；１８，１９）があり、
   ｂ） 前記外壁部（２０）形成用の前記折畳み翼片、具体的にはアウター翼片（１６，１７）は各々、丸エッジ部（２２，２３）または傾斜エッジ部を介して隣接する側壁部（１４，１５）に接合している。
3. 一方の前記外壁部（２０）と他方の前記内壁部（２１）とは異なる高さに形成されており、特に、前記外壁部（２０）が前記外箱（１０）の内寸（高さ）に実質的に対応しており、前記内壁部（２１）が前記外箱（１０）の前面壁または天井部（４５）に対して後退しており、（開位置において）該内壁部（２１）の上部から前記内箱（１１，１２）の中身であるシガレットブロック（２７）が突出するように成されている、請求項１または２に記載の前記パッケージ。
4. 下記の特徴を備える請求項１または他の請求項のいずれか１項に記載のパッケージ：
   ａ） 上側が開放された前記カップ型の内箱（１１，１２）は、少なくとも製造時と、好ましくは前記外箱（１０）内で閉位置にあるときにも該内箱（１１，１２）のタブによって封止され、該タブは該内箱（１１，１２）が前記開位置へ移動する間にその上部を開放し、
   ｂ） 前記２層型内壁部（２１）の前記内側インナー翼片（１９）にはカバー翼片（２８）が連設され、
   ｃ） 前記カバー翼片（２８）の保持翼部（５７）は前記外壁部（１０）の前記天井部（４５）に固定されている。
5. （開放状態の）内箱（１１，１２）は、前記内壁部（２１）上に設けられた前記カバー翼片（２８）と、前記２重壁式の外壁部（２０）の前記内側アウター翼片（１７）に連設された反対側のコーナー翼片（３０）とにより封止可能であり、該コーナー翼片（３０）は閉位置において該カバー翼片（２８）内側に寄り添って配置されている、請求項４または他の請求項のいずれか１項に記載のパッケージ。
6. 下記の特徴を備える請求項５または他の請求項のいずれか１項に記載のパッケージ：
   ａ） 前記パッケージの製造中において、前記コーナー翼片（３０）は、好ましくは糊付けポイント（３１）への糊付けにより前記カバー翼片（２８）に接合され、
   ｂ） 前記コーナー翼片（３０）は接合残部（３８）によって前記アウター翼片（１７）に接合され、
   ｃ） 前記接合残部（３８）は前記パッケージの初回開封時に切断される。
7. 前記カバー翼片（２８）は前記内箱（１１，１２）の開放側の実質的に全幅および全深に亘って延在し、一部領域にて（着脱不能に）前記外箱（１０）の天井部に接合され、特に保持翼部（５７）の形成領域内にて糊付け（糊付けポイント５４）により接合されている、請求項４または他の請求項のいずれか１項に記載のパッケージ。
8. 前記カバー翼片（２８）は薄手のボール紙または類似のパッケージ材料で構成されているとともに材料自身を変形させることで横断的に形成された複数本の直線状の折り目を備え、具体的には前記内壁部（２１）の前記内側インナー翼片（１９）の形成領域へ向けて前記カバー翼片（２８）を方向転換させる主折り目（５５）と、前記内箱（１１，１２）の開位置において前記インナー翼片（１９）の上端で該カバー翼片（２８）を方向転換させる縁折り目（５８）と、を備える、請求項４または他の請求項のいずれか１項に記載のパッケージ。
9. 前記カバー翼片（２８）は前記内箱（１１，１２）が閉位置にあるときに前記内箱（１１，１２）の上部カバーとして働き、該内箱（１１，１２）が開位置にあるときに該内箱（１１，１２）の傾斜位置を規制する規制手段として働く、請求項４または他の請求項のいずれか１項に記載のパッケージ。
10. 前記内箱（１１，１２）が開位置にあることを触覚的および／または聴覚的に知らせる複数の手段、特に各々１つの凹部（５２）と１つのパンチ穴（５３）を有する手段が、前記外箱（１０）の形成領域内であって、一方が前壁部（４１）で他方が後壁部（４２）に正反対の位置に形成され、これら手段（５２，５３）は、互いに離間して対面する外側に向いた側壁部（１４）上で前記内箱（１１，１２）の相手側手段（５９，６０）と相互作用する、請求項１または他の請求項のいずれか１項に記載のパッケージ。
11. 前記外箱（１０）の外箱底壁部（４０）は、各内箱（１１，１２）のＵ字型の打ち抜きに倣った付随的な分節タブ（６１，６２）を、該外箱底壁部（４０）に横断的に形成された直線状の折り目（６６）を介して備え、前記内箱（１１，１２）の各々は内箱底壁部（１３）を介して該付随的な分節タブ（６１，６２）へ糊付けにより固定されている、請求項１または他の請求項のいずれか１項に記載のパッケージ。
12. パッケージ、特にシガレット用のパッケージの製造方法であって、該パッケージは１つの外箱（１０）と、該外箱内に配設され各々シガレットブロック（２７）を収容する２つの内箱（１１，１２）とで構成され、各内箱は前記外箱底壁部（４０）の形成領域内にある折り目（６６）を中心として、前記外箱（１０）内の直立的な閉位置から該外箱（１０）より一部が外側にはみ出す様に傾斜した開位置まで回動自在であり、さらに、各内箱（１１，１２）は、内箱底壁部（１３）および複数の折畳み翼片を縦折り式に折り畳むように成形されまたは折り畳まれたブランクから構成され、前記複数の折畳み翼片は上記内箱底壁部に隣接しているとともに、該折畳み翼片の一方は側壁部（１４，１５）形成用の折畳み翼片であり、他方は外壁部（２０）および内壁部（２１）形成用の折畳み翼片であり、かつ下記の特徴を備えるパッケージの製造方法：
    ａ） 前記内箱（１１，１２）形成用の前記ブランクの一部、特にアウター翼片（１６，１８）と内箱底壁部（１３）とを伴う側壁部（１４）が、反対側の側壁部（１５）に対して直立する（角度を成す）位置へ折り曲げられ、
    ｂ） 水平に置かれた前記側壁部（１５）に連設された前記折畳み翼片、具体的にはインナー翼片（１７，１９）と、接合翼片（３２，３３）とが略直立され、該接合翼片（３２，３３）が前記内箱底壁部（１３）を内側から寄り沿って支持し、
    ｃ） 予め用意され完全梱包されたシガレットブロック（２７）が、折り畳まれたブランクの水平翼部に開口側から、折り重なったフェイス翼片（３６）が前記内箱底壁部（１３）に当接するまで押し込まれ、
    ｄ） 続いて、前記シガレットブロック（２７）の自由端の領域において、前記内箱（１１，１２）形成用ブランクの封止手段、具体的にはカバー翼片（２８）と場合によりコーナー翼片（３０）、とが前記フェイス翼片（３６）に対向して閉位置へ折り畳まれ、好ましくは互いに接合され、
    ｅ） これに続いて、前記側壁部（１４）と前記アウター翼片（１６，１８）とが折り畳まれる。
13. 前記内箱（１１，１２）は同じデザインで製造され、初期には互いに前後するかまたは互いに並列する形で対応する相対位置にあり、前記外箱（１０）内に２つの内箱（１１，１２）を隣接させて挿入する前に該内箱の一方を長軸の周りに１８０°回転させることで、割り当てられた前記内箱（１１，１２）を前記内壁部（２１）を介して互いに突き当てる、請求項１２に記載の方法。
14. 前記カバー翼片（２８）に対して、特に対面するようにして対応付けられたコーナー翼片（３０）が、分離可能な接合手段によって前記内箱（１１，１２）の内側インナー翼片（１９）に取り付けられており、該接合手段、特に接合残部（３８）が、最初の折り畳み段階において該コーナー翼片（３０）の予備的な折り畳みにより強度を減じられる、請求項１２または１３に記載の方法。
15. 下記の特徴を備える、請求項１２または他の請求項のいずれか１項に記載の方法：
    ａ） 前記外箱（１０）は、後壁部（４２）、外箱底壁部（４０）、前壁部（４１）、天井部（４５）、および該天井部（４５）を該後壁部（４２）に接合するための接合タブ（４７）の各々に対応する各領域をこの順に備えたブランクで構成され、
    ｂ） 前記ブランクの内側に先ず複数列状に、具体的には中心軸の両側にそれぞれ２列に、糊付けポイント（４８，５４，６３，６５）を塗設し、
    ｃ） 続いて、補強翼片（４３，４４）を前記前壁部（４１）および前記後壁部（４２）の内側へ折り畳み、
    ｄ） 糊付けポイントが設けられた前記ブランクを途中角度まで折り曲げて上記外箱底壁部（４０）を直立させると共に、これに隣接する上記後壁部（４２）も同様に直立させ、
    ｅ） 続いて、突き当てられた２つの内箱（１１，１２）を、各々の内箱底壁部（１３）を進行方向の前側に向けた状態で、途中角度まで折り畳んだ前記外箱（１０）形成用ブランクに挿入し、
    ｆ） 最後に、前記後壁部（４２）を前記内箱（１１，１２）の自由端側へ向けて折り畳み、前記接合タブ（４７）へ接合する。

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