JP2015516999A - 樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーの組成物 - Google Patents

樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーの組成物 Download PDF

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Abstract

樹脂直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーの反応生成物と、分解性基を含有するオルガノシランキャッピング剤と、を含有する、ホットメルト接着剤組成物が開示される。

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、2012年3月21日に出願された米国仮特許出願第61/613,531号の利益を主張するものであり、その全体の開示が本明細書に完全に記載されているかのように、参照することにより組み込まれる。
ホットメルト組成物は、場合によっては、高温(例えば、80℃〜200℃の範囲の温度で)時に分注することができる、かつ転移温度未満に冷却することから「生強度」(すなわち、接着剤が完全に硬化する前に接着剤が処理される能力)を獲得することができる、熱可塑性接着剤である。これは、サイクル時間を減少させることにより、相手先商標製造元(OEM)アセンブリ用途における効率的な結合動作を可能にする。また、ホットメルトは、溶媒又は水系の封着システムよりも製造単位当たり少ないエネルギーを使用し、より環境に優しく、2つの部分を混合する工程を必要としない。
したがって、改善された機械的強靭性及び光学的透明性のような改善された物理的特性を有するものを含む、水分硬化性ホットメルト組成物(例えば、ホットメルト接着剤組成物)を識別する必要がある。
実施形態1は、
A)
40〜90モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位と、
10〜60モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位と、
0.5〜35モルパーセントのシラノール基[≡SiOH]と、を含む、樹脂直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーであって、
式中、
各Rが、各発生にて独立して、C〜C30ヒドロカルビルであり、
各Rが、各発生にて独立して、C〜C20ヒドロカルビルであり、
ジシロキシ単位[R SiO2/2]が、直鎖状ブロック当たり平均で10〜400個のジシロキシ単位[R SiO2/2]を有する直鎖状ブロックの中に配置され、
トリシロキシ単位[RSiO3/2]が、少なくとも500g/モルの分子量を有する非直鎖状ブロックの中に配置され、非直鎖状ブロックの少なくとも30%は、互いに架橋され、
各直鎖状ブロックが、少なくとも1つの非直鎖状ブロックに連結され、
オルガノシロキサンブロックコポリマーが、少なくとも20,000g/モルの重量平均分子量を有する、樹脂直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーと、
B)式RSiXのキャッピング剤であって、
式中、Rが、C〜C12ヒドロカルビル、オルガノハイドロジェンシロキサン、又はビニル官能性オルガノシロキサンであり、
Xが、−OR、Cl、−OC(O)R、−N(R、又は−ON=CR から選ばれる加水分解性基であり、Rが、水素又はC〜Cアルキル基である、キャッピング剤と、の反応生成物を含む、ホットメルト組成物に関する。
実施形態2は、ホットメルト組成物が、ホットメルト接着剤組成物である、実施形態1のホットメルト組成物に関する。
実施形態3は、C)硬化触媒を更に含む、実施形態1のホットメルト組成物に関する。
実施形態4は、樹脂直鎖状オルガノポリシロキサンが、
I)
a)式
(E)(3−q)SiO(R SiO2/2Si(E)(3−q) を有し、
式中、各Rが、各発生にて独立して、C〜C30ヒドロカルビルであり、
nが、10〜400であり、
qが、0、1、又は2であり、
Eが、少なくとも1個の炭素原子を含有する加水分解性基である、直鎖状オルガノシロキサンと、
b)オルガノシロキサン樹脂であって、少なくとも60モル%の[RSiO3/2]シロキシ単位をその式中に含み、式中、各Rが、各発生にて独立して、C〜C20ヒドロカルビルである、オルガノシロキサン樹脂と、を、
c)有機溶媒の中で、反応させて、
樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーを形成する工程であって、
工程Iで使用されるa)及びb)の量が、40〜90モル%のジシロキシ単位[R SiO2/2]及び10〜60モル%のトリシロキシ単位[RSiO3/2]を有する樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーをもたらすように選択され、
工程Iで使用される直鎖状オルガノシロキサンの少なくとも95重量パーセントが、樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーに組み込まれる工程と、
II)工程i)からの樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーと、式R SiX4−qを有するオルガノシラン(式中、Rが、C〜Cヒドロカルビル、又はC〜Cハロゲン置換ヒドロカルビルであり、Xが、加水分解性基であり、qが、0、1、又は2である)とを反応させて、
樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーの重量平均分子量(M)を少なくとも50%増加させるように、樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーのトリシロキシ単位を十分に架橋する工程と、によって調製される、実施形態1又は2のホットメルト組成物に関する。
実施形態5は、Eが、アセトキシであり、qが、1である、実施形態4のホットメルト組成物に関する。
実施形態6は、オルガノシランが、アルキルトリアセトキシシランである、実施形態4のホットメルト組成物に関する。
実施形態7は、キャッピング剤が、アルキルトリアセトキシシランである、実施形態4〜6のホットメルト組成物に関する。
実施形態8は、キャッピング剤が、アルキルトリアルコキシシランである、実施形態4〜6のホットメルト組成物に関する。
実施形態9は、樹脂直鎖状オルガノポリシロキサンが、
I)
a)式
1’ (3−q)SiO(R SiO2/2SiR (3−q)1’ を有する直鎖状オルガノシロキサンであって、
式中、
各R1’が、各発生にて独立して、脂肪族不飽和を含まないC〜C30ヒドロカルビルであり、
各Rが、各発生にて独立して、H、R1’、又はRであり、各Rが、各発生にて独立して、少なくとも1つの脂肪族不飽和結合を有するC〜C12ヒドロカルビル基であり、
nが、10〜400であり、qが、0、1又は2である、直鎖状オルガノシロキサンと、
b)平均式:
[R2’ SiO1/2[R2’SiO2/2[RSiO3/2[R2’SiO3/2[SiO4/2を有するオルガノシロキサン樹脂であって、
式中、
各R2’が、各発生にて独立して、脂肪族不飽和を含まないC〜C20ヒドロカルビルであり、
各Rが、各発生にて独立して、H、R1’、又はRであり、各Rが、各発生にて、少なくとも1つの脂肪族不飽和結合を有するC〜C12ヒドロカルビル基であり、
添字a、b、c、d、及びeが、オルガノシロキサン樹脂中に存在する各シロキシ単位のモル分率を表し、
aが、約0〜約0.7であり、
bが、約0〜約0.3であり、
cが、約0〜約0.8であり、
dが、約0〜約0.9であり、
eが、約0〜約0.7である範囲に及び、
但し、a+b+c>0、c+d+e≧0.6、及びa+b+c+d+e≒1であり、
かつ少なくとも1つのR置換基が、直鎖状オルガノシロキサン又はオルガノシロキサン樹脂のうちのいずれかではHであり、少なくとも1つのR置換基が、他方のオルガノシロキサンではRであることを条件とする、オルガノシロキサン樹脂と、
c)ヒドロシリル化触媒と、を、
有機溶媒中で反応させて、
樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーを形成する工程であって、
工程Iで使用されるa)及びb)の量が、40〜90モル%のジシロキシ単位[R1’ SiO2/2]及び10〜60モル%の[R2’SiO3/2]及び/又は[SiO4/2]シロキシ単位を有する樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーをもたらすように選択され、
工程Iで添加される直鎖状オルガノシロキサンの少なくとも95重量%が、樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーの中に組み込まれる、工程と、
II)工程I)からの樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーを反応させて、
樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーの重量平均分子量(M)を少なくとも50%増加させるように、樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーの[R2’SiO3/2]及び/又は[SiO4/2]シロキシ単位を十分に架橋する工程と、によって調製される、実施形態1〜3のホットメルト組成物に関する。
実施形態10は、成分a)が、平均式:
H(CHSiO[(CHSiO2/2)]Si(CHHを有し、
nが、10〜400まで様々であってもよく、
成分b)が、平均式
[(HC=CH)(CHSiO1/2[(C)SiO3/2[SiO4/2を有し、
添字a、d、及びeが、実施形態1に記載の通りである、実施形態9のプロセスに関する。
実施形態11は、成分a)が、平均式
(HC=CH)(CHSiO[(CHSiO2/2)]Si(CH(HC=CH)を有し、
nが、10〜400まで様々であってもよく、
成分b)が、平均式
[H(CHSiO1/2[SiO4/2を有し、
添字a及びeが、実施形態1に記載の通りである、実施形態9のプロセスに関する。
実施形態12は、キャッピング剤が、式:
H(CHSiOSi(CHCHCHSi(OCHを有する、実施形態9〜11のホットメルト組成物に関する。
実施形態13は、硬化触媒を更に含み、硬化触媒が、チタン酸塩から選択される、実施形態1〜12のホットメルト組成物に関する。
実施形態14は、チタン酸塩が、テトラ−n−ブチルチタン酸塩である、実施形態13のホットメルト組成物に関する。
実施形態15は、架橋剤が、工程II)及び/又は工程I)で添加され、架橋剤が、式:
1’ (3−q)SiO(R1’ SiO2/2SiR (3−q)1’ を有し、
式中、各R1’が、各発生にて独立して、C〜C30ヒドロカルビルであり、
mが、0〜50まで様々であり、qは、0、1、又は2であり、
各Rが、各発生にて独立して、H、R1’、又はRであり、各Rが、各発生にて、少なくとも1つの脂肪族不飽和結合を有するC〜C12ヒドロカルビルである、実施形態9〜11のホットメルト組成物に関する。
実施形態16は、架橋剤が、テトラメチルジシロキサン又はジビニルテトラメチルジシロキサンである、実施形態15のホットメルト組成物に関する。
実施形態17は、工程II)が、式R SiX4−qを有するオルガノシランを添加する工程を更に含み、式中Rが、C〜Cヒドロカルビル又はC〜Cハロゲン置換ヒドロカルビルであり、Xが、加水分解性基であり、qは、0、1、又は2である、実施形態9〜11のホットメルト組成物に関する。
実施形態18は、オルガノシランが、アルキルトリアセトキシシランである、実施形態17のホットメルト組成物に関する。
実施形態19は、アルキルトリアセトキシシランが、2つのアルキルトリアセトキシシランの混合物である、実施形態18のホットメルト組成物に関する。
実施形態20は、2つのアルキルトリアセトキシシランの混合物が、メチルトリアセトキシシラン及び/又はエチルトリアセトキシシランを含む、実施形態19に記載のホットメルト組成物に関する。
実施形態21は、オルガノシロキサン樹脂が、
[H(CHSiO1/2[(C)SiO3/2
[H(CHSiO1/2[(CHSiO2/2[(C)SiO3/2
[H(CHSiO1/2[(CSiO2/2[(C)SiO3/2
[H(CHSiO1/2[(C)(CH)SiO2/2[(C)SiO3/2
[H(CHSiO1/2[(C)SiO3/2[SiO4/2
[H(CHSiO1/2[(CHSiO2/2[SiO4/2
[H(CHSiO1/2[SiO4/2;及び
これらの組み合わせのうちから選ばれる、実施形態9〜11のホットメルト組成物に関する。
実施形態22は、オルガノシロキサン樹脂が、
[Vi(CHSiO1/2[(C)SiO3/2
[Vi(CHSiO1/2[(CHSiO2/2[(C)SiO3/2
[Vi(CHSiO1/2[(CSiO2/2[(C)SiO3/2
[Vi(CHSiO1/2[(C)(CH)SiO2/2[(C)SiO3/2
[Vi(CHSiO1/2[(C)SiO3/2[SiO4/2
[Vi(CHSiO1/2[(CHSiO2/2[SiO4/2
[Vi(CHSiO1/2[SiO4/2;及び
これらの組み合わせのうちから選ばれる、実施形態9〜11のホットメルト組成物に関する。
実施形態23は、硬化性である、実施形態1〜22のホットメルト組成物に関する。
実施形態24は、固体である、実施形態1〜23のホットメルト組成物に関する。
実施形態25は、実施形態23又は24の組成物の硬化生成物に関する。
実施形態26は、組成物を水分に曝露することによって作製される、実施形態23又は24の組成物の硬化生成物に関する。
実施形態27は、水分が、環境水分である、実施形態26の組成物の硬化生成物に関する。
実施形態28は、固体組成物が、少なくとも95%の光透過率を有する、実施形態24の固体フィルム組成物に関する。
実施形態29は、実施形態1〜28のオルガノシロキサンブロックコポリマーを含むLEDカプセル化材に関する。
本開示は、特定の樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーを含有する水分硬化性ホットメルト接着剤に関する。いくつかの実施形態では、本開示は、公開PCT特許出願第WO 2012/040302号及び第WO 2012/040302号に開示されるそれらのもののような、「樹脂−直鎖状」オルガノシロキサンブロックコポリマーに基づく、ホットメルト組成物(例えば、ホットメルト接着剤組成物)に関する。いくつかの実施形態では、これらのオルガノシロキサンブロックコポリマー組成物中の樹脂「硬性」セグメントのガラス転移は、ホットメルト流動を制御するように使用され得、一方で、機械的特性は、「軟性」直鎖状セグメント長及び充填により、独立して制御され得る。本発明の組成物は、従来のシリコーンホットメルトと比較すると、シリコーン系ホットメルト接着剤を調合するためのより大きい自由度を提供する。例えば、本発明の樹脂直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーに基づくホットメルト組成物は、短直鎖状セグメントを用いる光学的に透明な組成材料から長直鎖状セグメントのための光学的に透明なエラストマー材料までの範囲であり得る。
したがって、いくつかの実施形態では、本開示は、樹脂直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーの反応生成物を含有するホットメルト組成物(例えば、ホットメルト接着剤組成物)及び加水分解性基を含有するオルガノシラン「キャッピング剤」に関する。
本明細書に記載の実施形態のホットメルト組成物(例えば、ホットメルト接着剤組成物)は、
A)
40〜90モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位と、
10〜60モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位と、
0.5〜35モルパーセントのシラノール基[≡SiOH]と、を含む、樹脂直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーであって、
式中、
各Rが、各発生にて独立して、C〜C30ヒドロカルビルであり、
各Rが、各発生にて独立して、C〜C20ヒドロカルビルであり、
ジシロキシ単位[R SiO2/2]が、直鎖状ブロック当たり平均で10〜400個のジシロキシ単位[R SiO2/2]を有する直鎖状ブロックの中に配置され、
トリシロキシ単位[RSiO3/2]が、少なくとも500g/モルの分子量を有する非直鎖状ブロックの中に配置され、非直鎖状ブロックの少なくとも30%が、互いに架橋され、
各直鎖状ブロックが、少なくとも1つの非直鎖状ブロックに連結され、
オルガノシロキサンブロックコポリマーが、少なくとも20,000g/モルの重量平均分子量を有する、樹脂直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーと、
B)式RSiXのキャッピング剤であって、
式中、Rが、C〜C12ヒドロカルビル、オルガノハイドロジェンシロキサン、又はビニル官能性オルガノシロキサンであり、
Xが、−OR、Cl、−OC(O)R、−N(R、又は−ON=CR から選ばれる加水分解性基であり、Rが、水素又はC〜Cアルキル基である、キャッピング剤と、の反応生成物を含む。
本開示の成分A)は、樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマー組成物である。成分A)として有用な樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマー組成物は、それぞれがその全体を参照することにより本明細書に組み込まれる、公開PCT特許出願第WO 2012/040302号、第WO 2012/040305号、第WO 2012/040367号、第WO 2012/040453号、及び第WO 2012/040457号に説明されるものから選択され得る。
「樹脂−直鎖状」オルガノシロキサンブロックコポリマーとして本明細書に記載されている、前記実施形態のオルガノポリシロキサン。オルガノポリシロキサンは、(RSiO1/2)、(RSiO2/2)、(RSiO3/2)、又は(SiO4/2)シロキシ単位から独立して選択されるポリマー含有シロキシ単位であり、式中、Rは、例えば、有機基であってもよい。これらのシロキシ単位は、一般にそれぞれM、D、T、及びQ単位と呼ばれる。これらのシロキシ単位は、様々な方法で組み合わされて、環状、直鎖状、又は分枝状構造を形成することができる。結果として得られるポリマー構造の化学的及び物理的性質は、オルガノポリシロキサン中のシロキシ単位の数とタイプによって変化する。例えば、「直鎖状」オルガノポリシロキサンは、主としてDすなわち(RSiO2/2)シロキシ単位を含有してもよく、その結果、このポリジオルガノシロキサン内のD単位の数により示される「重合度」すなわち「dp」に応じ様々な粘度の流体であるポリジオルガノシロキサンをもたらす。「直鎖状」オルガノポリシロキサンは、25℃より低いガラス転移温度(T)を有し得る。「樹脂」オルガノポリシロキサンは、シロキシ単位の大半がT又はQシロキシ単位から選択される場合に生じる。Tシロキシ単位を主に使用してオルガノポリシロキサンを調製する場合、結果として得られるオルガノシロキサンは、多くの場合、「樹脂」又は「シルセスキオキサン樹脂」と称される。オルガノポリシロキサン内のT又はQシロキシ単位の量を増加させることは、増加する硬度及び/又はガラスのような特性を有するポリマーをもたらし得る。「樹脂」オルガノポリシロキサンは、したがって、より高いT値を有し、例えばシロキサン樹脂は、多くの場合、40℃を超えるT値、例えば、50℃を超える、60℃を超える、70℃を超える、80℃を超える、90℃を超える、若しくは100℃を超えるなど、を有する。いくつかの実施形態では、シロキサン樹脂のためのTは、約60℃〜約100℃、例えば、約60℃〜約80℃、約50℃〜約100℃、約50℃〜約80℃、又は約70℃〜約100℃である。
本明細書で使用されるとき、「オルガノシロキサンブロックコポリマー」又は「樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマー」とは、「直鎖状」Dシロキシ単位と「樹脂」Tシロキシ単位とを組み合わせて含有するオルガノポリシロキサンを指す。いくつかの実施形態では、オルガノシロキサンコポリマーは、「ランダム」コポリマーとは対照的に、「ブロック」コポリマーである。このように、開示される実施形態の「樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマー」は、D単位及びTシロキシ単位を含有するオルガノポリシロキサンを指し、D単位(すなわち、[R SiO2/2]単位)は、いくつかの実施形態では、平均で10〜400個のD単位(例えば、約10〜約400個のD単位;約10〜約300個のD単位;約10〜約200個のD単位;約10〜約100個のD単位;約50〜約400個のD単位;約100〜約400個のD単位;約150〜約400個のD単位;約200〜約400個のD単位;約300〜約400個のD単位;約50〜約300個のD単位;約100〜約300個のD単位;約150〜約300個のD単位;約200〜約300個のD単位;約100〜約150個のD単位、約115〜約125個のD単位、約90〜約170個のD単位、又は約110〜約140個のD単位)を有する、本明細書では「直鎖状ブロック」と称されるポリマー鎖を形成するように、一緒に主に結合される。
T単位(すなわち、[RSiO3/2])は、いくつかの実施形態では、主に互いに結合され、「非直鎖状ブロック」と称される分枝状ポリマー鎖を形成する。いくつかの実施形態では、著しい数のこれらの非直鎖状ブロックが更に凝集して「ナノドメイン」を形成し、このとき、固体形態のブロックコポリマーがもたらされる。いくつかの実施形態では、これらのナノドメインは、D単位を有する直鎖状ブロックから形成される相から分離する相を形成し、よって、樹脂が豊富な相を形成する。
いくつかの実施形態では、非直鎖状ブロックは、少なくとも500g/モル、例えば少なくとも1000g/モル、少なくとも2000g/モル、少なくとも3000g/モル、少なくとも4000g/モルの数平均分子量を有するか、又は約500g/モル〜約4000g/モル、約500g/モル〜約3000g/モル、約500g/モル〜約2000g/モル、約500g/モル〜約1000g/モル、約1000g/モル〜約2000g/モル、約1000g/モル〜約1500g/モル、約1000g/モル〜約1200g/モル、約1000g/モル〜約3000g/モル、約1000g/モル〜約2500g/モル、約1000g/モル〜約4000g/モル、約2000g/モル〜約3000g/モル若しくは約2000g/モル〜約4000g/モルの分子量を有する。
オルガノシロキサンブロックコポリマー(例えば、40〜60モルパーセントの式[R SiO3/2]のジシロキシ単位と10〜60モルパーセントの式[RSiO2/2]のトリシロキシ単位とを含むもの)は、式[R SiO3/2[RSiO2/2で表すことができ、式中、添字a及びbは、コポリマー内のシロキシ単位のモル分率を表し、
aは、約0.4〜約0.9、
あるいは約0.5〜約0.9、
あるいは約0.6〜約0.9であり、
bは、約0.1〜約0.6、
あるいは約0.1〜約0.5、
あるいは約0.1〜約0.4であり、
式中、各Rは、各発生にて独立して、C〜C30ヒドロカルビルであり、
各Rは、各発生にて独立して、C〜C20ヒドロカルビルである。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の実施形態のオルガノシロキサンブロックコポリマーは、40〜90モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位、例えば、50〜90モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;60〜90モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;65〜90モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;70〜90モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;又は80〜90モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;40〜80モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;40〜70モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;40〜60モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;40〜50モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;50〜80モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;50〜70モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;50〜60モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;60〜80モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;60〜70モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;又は70〜80モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位を含む。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の実施形態のオルガノシロキサンブロックコポリマーは、10〜60モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位、例えば、10〜20モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;10〜30モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;10〜35モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;10〜40モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;10〜50モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;20〜30モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;20〜35モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;20〜40モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;20〜50モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;20〜60モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;30〜40モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;30〜50モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;30〜60モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;40〜50モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;又は40〜60モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位を含む。
本明細書に記載の実施形態のオルガノシロキサンブロックコポリマーは、オルガノシロキサンブロックコポリマーが本明細書に記載の通りのジシロキシ単位とトリシロキシ単位のモル分率を含有するのであれば、追加のシロキシ単位、例えばMシロキシ単位、Qシロキシ単位、他の特異なD又はTシロキシ単位(例えば、R又はR以外の有機基を有するもの)を含有し得ると理解されるべきである。換言すれば、添字a及びbにより示されるモル分率の和は、必ずしも合計して1にならなければならないわけではない。a+bの和は、オルガノシロキサンブロックコポリマー内に存在し得る少量の他のシロキシ単位を考慮した場合に1未満になってもよい。あるいは、a+bの和は、0.6超、あるいは0.7超、あるいは0.8超、あるいは0.9超である。いくつかの実施形態では、a+bの和は、約0.6〜約0.9、例えば、約0.6〜約0.8、約0.6〜約0.7、約0.7〜約0.9、約0.7〜約0.8、又は約0.8〜約0.9である。
一実施形態では、オルガノシロキサンブロックコポリマーは、式[R SiO2/2]のジシロキシ単位及び式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位から本質的に構成され、0.5〜25モルパーセントのシラノール基[≡SiOH](例えば、0.5〜5モルパーセント、0.5〜10モルパーセント、0.5〜15モルパーセント、0.5〜20モルパーセント、5〜10モルパーセント、5〜15モルパーセント、5〜20モルパーセント、5〜25モルパーセント、10〜15モルパーセント10〜20モルパーセント、10〜25モルパーセント、15〜20モルパーセント、15〜25モルパーセント、又は20〜25モルパーセント)もまた含有しながら、式中、R及びRは、本明細書に定義される通りである。したがって、いくつかの実施形態では、a+bの和(モル分率を使用してコポリマー内のジシロキシ及びトリシロキシ単位の量を表す場合)は、0.95を超えるか、あるいは0.98を超える。
いくつかの実施形態では、樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーはまた、0.5〜35モルパーセントのシラノール基[≡SiOH]、あるいは2〜32モルパーセントのシラノール基[≡SiOH]、及び、あるいは8〜22モルパーセントのシラノール基[≡SiOH]を含有し得る。
シラノール基は、オルガノシロキサンブロックコポリマー内の任意のシロキシ単位上に存在し得る。本明細書に記載の量は、オルガノシロキサンブロックコポリマー内に見出されるシラノール基の合計量を表す。いくつかの実施形態では、シラノール基の大部分(例えば、75%を超える、80%を超える、90%を超える;約75%〜約90%、約80%〜約90%、若しくは約75%〜約85%)は、トリシロキシ単位、すなわち、ブロックコポリマーの樹脂成分上に残留し得る。いかなる理論にも束縛されることを望むものではないが、オルガノシロキサンブロックコポリマーの樹脂成分上に存在するシラノール基は更にブロックコポリマーを高温で反応又は硬化させる。
各発生にて、上のジシロキシ単位内の各Rは、独立して、C〜C30ヒドロカルビルであり、ヒドロカルビル基は、独立して、アルキル、アリール、又はアルキルアリール基であり得る。各Rは、各発生にて独立して、C〜C30アルキル基であってもよく、あるいは、各Rは、各発生にて独立して、C〜C18アルキル基であってもよい。あるいは、各発生にて、各Rは、独立して、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、又はヘキシルなどのC〜Cアルキル基であってもよい。あるいは、各発生にて、各Rは、独立して、メチルであってもよい。各Rは、各発生にて独立して、フェニル、ナフチル、又はアンスリル基などのアリール基であってもよい。あるいは、各発生にて、各Rは、独立して、前述のアルキル又はアリール基の任意の組み合わせであってもよい。あるいは、各発生にて、各Rは、独立して、フェニル又はメチルであってもよく、それによって、いくつかの実施形態では、各ジシロキシ単位は、2つのアルキル基(例えば、2つのメチル基);2つのアリール基(例えば、2つのフェニル基);又はアルキル(例えば、メチル)及びアリール基(例えば、フェニル)、を有し得る。
各発生にて、上のトリシロキシ単位の各Rは、独立して、C〜C20ヒドロカルビル(例えば、C〜C10ヒドロカルビル)であり、ヒドロカルビル基は、独立して、アルキル、アリール、又はアルキルアリール基であり得る。各Rは、各発生にて独立して、C〜C20(例えば、C〜C10ヒドロカルビル)アルキル基であってもよく、あるいは、各Rは、各発生にて独立して、C〜Cアルキル基であってもよい。あるいは、各発生にて、各Rは、独立して、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、又はヘキシルなどのC〜Cアルキル基であってもよい。あるいは、各発生にて、各Rは、独立して、メチルであってもよい。各Rは、各発生にて独立して、フェニル、ナフチル、又はアンスリル基などのアリール基であってもよい。あるいは、各発生にて、各Rは、独立して、前述のアルキル又はアリール基の任意の組み合わせであってもよい。あるいは、各発生にて、各Rは、独立して、フェニル又はメチルであってもよく、それによって、いくつかの実施形態では、各ジシロキシ単位は、2つのアルキル基(例えば、2つのメチル基);2つのアリール基(例えば、2つのフェニル基);又はアルキル(例えば、メチル)及びアリール基(例えば、フェニル)を有し得る。
本明細書で使用されるとき、ヒドロカルビルはまた、置換ヒドロカルビルを含む。「置換」は、本明細書で使用されるとき、当業者には既知の置換基を有する1つ以上の水素原子基の置換を広く指し、本明細書に記載されるように安定した化合物をもたらす。好適な置換基の例としては、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アルカリル、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシ(すなわち、COH)、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、シアノ、ニトロなどが挙げられるが、これらに限定されない。置換ヒドロカビル(hydrocabyl)はまた、ハロゲン置換ヒドロカルビルを含み、ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素、又はこれらの組み合わせであってもよい。
いくつかの実施形態では、成分A)に含まれるオルガノシロキサンブロックコポリマーは、その両方の全体の開示が本明細書に完全に記載されているかのように、参照することにより組み込まれる2012年3月9日に出願された米国仮特許出願第61/608,732号;及び2013年2月27日に出願されたPCT特許出願第PCT/US2013/027904号に説明される、フッ素化オルガノシロキサンブロックコポリマーを含む。フッ素化オルガノシロキサンブロックコポリマーは、本明細書に記載の非フッ素化類似物に追加して、又はそれの代わりに使用され得る。
オルガノシロキサンブロックコポリマーを説明するために本明細書で使用されるとき、モル分率を用いる式[R SiO2/2[RSiO3/2、及び関連する式は、コポリマー内のジシロキシ単位[R SiO2/2]及びトリシロキシ単位[RSiO3/2]の構造順序を示すものではない。むしろ、この式は、添字a及びbを介して本明細書に説明されるモル分率によりコポリマー内の2つの単位の相対量を説明するための便宜的表記法を提供することを目的としている。本発明のオルガノシロキサンブロックコポリマー内の様々なシロキシ単位のモル分率、並びにシラノール含有量は、29Si NMR技術により容易に判定することができる。
本明細書に記載の実施形態のオルガノシロキサンブロックコポリマーは、少なくとも20,000g/モルの重量平均分子量(M)、あるいは少なくとも40,000g/モルの重量平均分子量、あるいは少なくとも50,000g/モルの重量平均分子量、あるいは少なくとも60,000g/モルの重量平均分子量、あるいは少なくとも70,000g/モルの重量平均分子量、あるいは少なくとも80,000g/モルの重量平均分子量を有する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の実施形態のオルガノシロキサンブロックコポリマーは、約20,000g/モル〜約250,000g/モル又は約100,000g/モル〜約250,000g/モルの重量平均分子量(M)、あるいは約40,000g/モル〜約100,000g/モルの重量平均分子量、あるいは約50,000g/モル〜約100,000g/モルの重量平均分子量、あるいは約50,000g/モル〜約80,000g/モルの重量平均分子量、あるいは約50,000g/モル〜約70,000g/モルの重量平均分子量、あるいは約50,000g/モル〜約60,000g/モルの重量平均分子量を有する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の実施形態のオルガノシロキサンブロックコポリマーは、約15,000〜約50,000g/モル、約15,000〜約30,000g/モル、約20,000〜約30,000g/モル、又は約20,000〜約25,000g/モルの数平均分子量(M)を有する。平均分子量は、ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)技術を用いて容易に判定することができる。
いくつかの実施形態では、ジシロキシ及びトリシロキシ単位の構造順序は、以下のように更に説明することができる:ジシロキシ単位[R SiO2/2]は、直鎖状ブロックごとに平均で10〜400個のジシロキシ単位[R SiO2/2]を有する直鎖状ブロックの中に配置され、トリシロキシ単位[RSiO3/2]は、少なくとも500g/モルの分子量を有する非直鎖状ブロックの中に配置される。各直鎖状ブロックは、ブロックコポリマーの中の少なくとも1個の非直鎖状ブロックに連結されている。更には、非直鎖状ブロックの少なくとも30%は、互いに架橋されており、あるいは、非直鎖状ブロックの少なくとも40%は互いに架橋されており、あるいは、非直鎖状ブロックの少なくとも50%は互いに架橋されており、架橋される非直鎖状ブロックパーセントを示すように本明細書に付与される全ての百分率は、重量パーセントである。
別の実施形態では、非直鎖状ブロックの約30%〜約80%は互いに架橋されており、非直鎖状ブロックの約30%〜約70%は互いに架橋されており、非直鎖状ブロックの約30%〜約60%は互いに架橋されており、非直鎖状ブロックの約30%〜約50%は互いに架橋されており、非直鎖状ブロックの約30%〜約40%は互いに架橋されており、非直鎖状ブロックの約40%〜約80%は互いに架橋されており、非直鎖状ブロックの約40%〜約70%は互いに架橋されており、非直鎖状ブロックの約40%〜約60%は互いに架橋されており、非直鎖状ブロックの約40%〜約50%は互いに架橋されており、非直鎖状ブロックの約50%〜約80%は互いに架橋されており、非直鎖状ブロックの約50%〜約70%は互いに架橋されており、非直鎖状ブロックの約50%〜約60%は互いに架橋されており、非直鎖状ブロックの約60%〜約80%は互いに架橋されており、非直鎖状ブロックの約60%〜約70%は互いに架橋されている。
非直鎖状ブロックの架橋は、様々な化学的機序及び/又は部分を介して達成され得る。例えば、ブロックコポリマー内の非直鎖状ブロックの架橋は、コポリマーの非直鎖状ブロック内に存在する残留シラノール基の縮合から生じ得る。ブロックコポリマー内の非直鎖状ブロックの架橋はまた、「遊離樹脂」成分と非直鎖状ブロックとの間で生じ得る。「遊離樹脂」成分は、ブロックコポリマーの調製中に過剰量のオルガノシロキサン樹脂を使用する結果として、ブロックコポリマー組成物中に存在し得る。遊離樹脂成分は、非直鎖状上及び遊離樹脂上に存在する残留シラノール基の縮合により、非直鎖状ブロックと架橋し得る。遊離樹脂は、本明細書に記載されるように、架橋剤として添加された低分子量化合物と反応することにより、架橋をもたらし得る。遊離樹脂は、本明細書に記載の実施形態のオルガノシロキサンブロックコポリマーの約10重量%〜約20重量%まで、例えば、本明細書に記載の実施形態のオルガノシロキサンブロックコポリマーの約15重量%〜約20重量%までの量で存在し得る。
いくつかの実施形態では、特定の化合物は、例えば、架橋剤として、ブロックコポリマーの調製中に添加され得る。これらの化合物としては、ブロックコポリマーの形成中(本明細書で論じられるように工程II))に添加される、式R SiX4−qを有するオルガノシランが挙げられ得、式中Rは、C〜Cヒドロカルビル又はC〜Cハロゲン置換ヒドロカルビルであり、Xは、加水分解性基であり、qは、0、1、又は2である。Rは、C〜Cヒドロカルビル又はC〜Cハロゲン置換ヒドロカルビルであり、あるいはRは、C〜Cアルキル基又はあるいはフェニル基であり、あるいはRは、メチル、エチル又はメチルとエチルの組み合わせである。Xは、任意の加水分解性基であり、E又は、あるいは、Xは、オキシモ、アセトキシ、ハロゲン原子、ヒドロキシル(OH)、又はアルコキシ基であり得る。
一実施形態では、式R SiX4−qを有するオルガノシランは、メチルトリアセトキシシラン、エチルトリアセトキシシラン又はこれらの組み合わせなどの、アルキルトリアセトキシシランである。市販の代表的なアルキルトリアセトキシシランとしては、ETS−900(Dow Corning Corp.(Midland,MI))が挙げられる。
例えば、架橋剤として有用な、他の好適な非限定的なオルガノシランとしては、メチル−トリス(メチルエチルケトキシム)シラン(MTO)、メチルトリアセトキシシラン、エチルトリアセトキシシラン、テトラアセトキシシラン、テトラオキシムシラン、ジメチルジアセトキシシラン、ジメチルジオキシムシラン、及びメチルトリス(メチルメチルケトキシム)シランが挙げられる。
ブロックコポリマー内の架橋は、主にシロキサン結合≡Si−O−Si≡であり得、本明細書で論じられるように、シラノール基の縮合から生じる。
ブロックコポリマー内の架橋の量は、GPC技術などでブロックコポリマーの平均分子量を判定することにより、推定され得る。いくつかの実施形態では、ブロックコポリマーの架橋は、その平均分子量を増加させる。したがって、ブロックコポリマーの平均分子量、直鎖状シロキシ成分の選択(すなわち、その重合度により示されるものとしての鎖長)、及び非直鎖状ブロックの分子量(ブロックコポリマーを調製するように使用されるオルガノシロキサン樹脂の選択により主に制御される)を考慮して、架橋の程度を推定することができる。
いくつかの実施形態では、成分A)は、有機溶媒を更に含み得る。有機溶媒は、いくつかの実施形態では、ベンゼン、トルエン、キシレン、又はこれらの組み合わせなどの芳香族系溶媒である。かかる溶液は、いくつかの実施形態では、約50重量%〜約80重量%の固体、例えば、約60重量%〜約80重量%、約70重量%〜約80重量%、又は約75重量%〜約80重量%の固体を含有する。いくつかの実施形態では、溶媒はトルエンである。いくつかの実施形態では、かかる溶液は、25℃にて約500mm/秒〜約10000mm/s秒(約500cSt〜約10000cSt)の粘度、例えば、25℃にて約1500mm/秒〜約10000mm/秒(約1500cSt〜約10000cSt)、約1000mm/秒〜約10000mm/秒(約1000cSt〜約10000cSt)、約1500mm/秒〜約6000mm/秒(約1500cSt〜約6000cSt)、約1000mm/秒〜約4000mm/秒(約1000cSt〜約4000cSt)、約2000mm/秒〜約3000mm/秒(約2000cSt〜約3000cSt)、又は約500mm/秒〜約3000mm/秒(約500cSt〜約3000cSt)、を有する。
成分A)は、オルガノシロキサン樹脂(例えば、ブロックコポリマーの一部ではない遊離樹脂)を更に含有してもよい。これらの組成物中に存在するオルガノシロキサン樹脂は、いくつかの実施形態では、オルガノシロキサンブロックコポリマーを調製するために使用されるオルガノシロキサン樹脂であり得る。したがって、オルガノシロキサン樹脂は、少なくとも60モル%の[RSiO3/2]シロキシ単位(例えば、少なくとも70モル%の[RSiO3/2]シロキシ単位、少なくとも80モル%の[RSiO3/2]シロキシ単位、少なくとも90モル%の[RSiO3/2]シロキシ単位、又は100モル%の[RSiO3/2]シロキシ単位、あるいは60〜100モル%の[RSiO3/2]シロキシ単位、60〜90モル%の[RSiO3/2]シロキシ単位、70〜80モル%の[RSiO3/2]シロキシ単位)をその式中に含むことができ、式中、各Rは、独立して、C〜C20ヒドロカルビルである。あるいは、オルガノシロキサン樹脂は、シルセスキオキサン樹脂又はフェニルシルセスキオキサン樹脂である。
一実施形態では、いくつかの実施形態で硬化性組成物を含む成分A)が、硬化触媒を含有し得る。硬化触媒は、オルガノシロキサンの縮合又は水分硬化に作用する、様々なスズ又はチタン触媒などの当該技術分野において既知の任意の触媒から選択され得る。硬化触媒は、ヒドロキシ基に結合したケイ素(=シラノール)の縮合を促進してSi−O−Si連結を形成するために使用され得る任意の硬化触媒であり得る。例としては、アミン、並びに鉛、スズ、チタン、亜鉛、及び鉄の錯体が挙げられるが、これらに限定されない。他の例としては、水酸化トリメチルベンジルアンモニウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、n−ヘキシルアミン、トリブチルアミン、ジアザビシクロウンデセン(DBU)、及びジシアンジアミドなどの塩基性化合物;チタン酸テトライソプロピル、チタン酸テトラブチル、チタンアセチルアセトネート、トリイソブトキシドアルミニウム、トリイソプロポキシドアルミニウム、テトラジルコニウム(アセチルアセトナート)、テトラブチル酸ジルコニウム、オクチル酸コバルト、アセチルアセトナートコバルト、アセチルアセトナート鉄、アセチルアセトナートスズ、オクチル酸ジブチルスズ、ラウレートジブチルスズ、オクチル酸亜鉛、ベゾエート(bezoate)亜鉛、p−tert−安息香酸亜鉛、ラウレート亜鉛、ステアリン酸亜鉛、リン酸塩アルミニウム、及びトリイソプロポキシドアルミニウム(alminium)などの金属含有化合物;トリアセチルアセトナートアルミニウム、ビスエチルアセチルアセトナートモノアセチルアセトナートアルミニウム、ジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)チタン、及びジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)チタンなどの有機チタンキレートが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、縮合触媒は、オクチル酸亜鉛、ベゾエート亜鉛、p−tert−安息香酸亜鉛、ラウレート亜鉛、ステアリン酸亜鉛、リン酸塩アルミニウム、及びトリイソプロポキシドアルミニウムを含む。例えば、その全体の開示が本明細書に完全に記載されているかのように、参照することにより組み込まれる、米国特許第8,193,269号を参照のこと。触媒の他の例としては、アルミニウムアルコキシド、アンチモンアルコキシド、バリウムアルコキシド、ホウ素アルコキシド、カルシウムアルコキシド、セリウムアルコキシド、エルビウムアルコキシド、ガリウムアルコキシド、ケイ素アルコキシド、ゲルマニウムアルコキシド、ハフニウムアルコキシド、インジウムアルコキシド、鉄アルコキシド、ランタンアルコキシド、マグネシウムアルコキシド、ネオジミウムアルコキシド、サマリウムアルコキシド、ストロンチウムアルコキシド、タンタルアルコキシド、チタンアルコキシド、スズアルコキシド、バナジウムアルコキシド酸化物、イットリウムアルコキシド、亜鉛アルコキシド、ジルコニウムアルコキシド、チタン又はジルコニウム化合物、特に、チタン及びジルコニウムアルコキシド、及びキレート及びオリゴ−及び上記アルコキシドの重縮合物、ジアルキルスズジアセテート、スズ(II)オクトエート、ジアルキルスズジアシレート、ジアルキルスズ酸化物及び二重金属アルコキシドが挙げられるが、これらに限定されない。二重金属アルコキシドは、特定の比率で2つの異なる金属を含有するアルコキシドである。いくつかの実施形態では、縮合触媒は、テトラエチレート(tetraethylate)チタン、テトラプロピレート(tetrapropylate)チタン、テトライソプロピレート(tetraisopropylate)チタン、テトラブチレート(tetrabutylate)チタン、テトライソオクチル酸チタン、イソプロピレート(isopropylate)トリステアロイレート(tristearoylate)チタン、トルイソプロピレート(truisopropylate)ステアロイレート(stearoylate)チタン、ジイソプロピレート(diisopropylate)ジステアロイレート(distearoylate)チタン、ジルコニウムテトラプロピレート、ジルコニウムテトライソプロピレート、テトラブチレートジルコニウムを含む。例えば、その全体の開示が本明細書に完全に記載されているかのように、参照することにより組み込まれる、米国特許第7,005,460号を参照のこと。更に、縮合触媒は、その両方が本明細書に完全に記載されているかのように参照することにより組み込まれる、ドイツ特許第4427528 C2号及び欧州特許第0 639 622 B1号に記載の通りに、チタン酸塩、ジルコン酸塩、及びハフニウム酸塩を含む。
成分A)として使用するための本明細書に記載の実施形態のオルガノシロキサンブロックコポリマーは、それらが本明細書に完全に記載されているかのように参照することにより組み込まれる、特許出願第WO2012/040302号;第WO2012/040305号;第WO2012/040367号;第WO2012/040453号;及び第WO2012/040457号に開示される方法を含む、当該技術分野において既知の方法により調製され得る。
いくつかの実施形態では、成分A)として使用するための本明細書に記載の実施形態のうちのいくつかのうちの樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーを含む固体組成物はまた、超塩基触媒を含有する。例えば、その全体が本明細書に完全に記載されているかのように、参照することにより組み込まれる、2012年12月14日に出願されたPCT特許出願第PCT/US2012/069701号、及び2012年12月14日に出願された米国仮特許出願第61/570,477号を参照のこと。
いくつかの実施形態では、成分A)として使用するための本明細書に記載の実施形態のうちのいくつかのうちの樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーを含む固体組成物はまた、安定剤を含有する。例えば、その全体が本明細書に完全に記載されているかのように、参照することにより組み込まれる、2012年11月30日に出願されたPCT特許出願第PCT/US2012/067334号、及び2011年12月2日に出願された米国仮特許出願第61/566,031号を参照のこと。
一実施形態では、成分A)として選択されるオルガノシロキサンブロックコポリマーは、PCT特許出願第WO2012/040302号に説明される方法に従って調製され、該方法は、
I)
a)式
(E)(3−q)SiO(R SiO2/2Si(E)(3−q) を有する、直鎖状オルガノシロキサンであって、
式中、各Rが、各発生にて独立して、C〜C30ヒドロカルビルであり、
nが、10〜400であり、
qが、0、1、又は2であり、
Eが、少なくとも1個の炭素原子を含有する加水分解性基である、直鎖状オルガノシロキサンと、
b)オルガノシロキサン樹脂であって、少なくとも60モル%の[RSiO3/2]シロキシ単位をその式中に含み、式中、各Rが、各発生にて独立して、C〜C20ヒドロカルビルである、オルガノシロキサン樹脂と、を、
c)有機溶媒の中で、反応させて、
樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーを形成する工程であって、
工程Iで使用されるa)及びb)の量が、40〜90モル%のジシロキシ単位[R SiO2/2]及び10〜60モル%のトリシロキシ単位[RSiO3/2]を有する樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーをもたらすように選択され、
工程Iで使用される直鎖状オルガノシロキサンの少なくとも95重量パーセントが、樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーに組み込まれる工程と、
II)工程i)からの樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーと、式R SiX4−qを有するオルガノシラン(式中、Rが、C〜Cヒドロカルビル、又はC〜Cハロゲン置換ヒドロカルビルであり、Xが、加水分解性基であり、qが、0、1、又は2である)とを反応させて、
樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーの重量平均分子量(M)を少なくとも50%増加させるように、樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーのトリシロキシ単位を十分に架橋する工程と、を含む。
更なる実施形態では、PCT特許出願第WO2012/040302号の方法に従って調製される樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーは、Eが、成分a)として選択される直鎖状オルガノシロキサン中でHCC(=O)O−(アセトキシ)であり、アルキルトリアセトキシシランが、工程Iからの樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーを架橋するように工程IIで使用されるとき、「アセトキシ」系組成物として考えられてもよい。
あるいは、成分A)として好適なオルガノシロキサンブロックコポリマー組成物は、その両方の全体が本明細書に完全に記載されているかのように、参照することにより組み込まれる、2012年3月12日に出願された米国仮特許出願第61/609,431号、及び2013年3月1日に出願されたPCT特許出願第PCT/US2013/028580号に説明されるそれらのものなどのヒドロシリル化方法を用いて調製されてもよい。簡潔に述べると、かかる方法は、
I)
a)式
1’ (3−q)SiO(R SiO2/2SiR (3−q)1’ を有する、直鎖状オルガノシロキサンであって、
式中、
各R1’が、各発生にて独立して、脂肪族不飽和を含まないC〜C30ヒドロカルビルであり、
各Rが、各発生にて独立して、H、R1’、又はRであり、各Rが、各発生にて独立して、少なくとも1つの脂肪族不飽和結合を有するC〜C12ヒドロカルビル基であり、
nが、10〜400であり、qが、0、1又は2である、直鎖状オルガノシロキサンと、
b)平均式:
[R2’ SiO1/2[R2’SiO2/2[RSiO3/2[R2’SiO3/2[SiO4/2を有するオルガノシロキサン樹脂であって、
式中、
各R2’が、各発生にて独立して、脂肪族不飽和を含まないC〜C20ヒドロカルビルであり、
各Rが、各発生にて独立して、H、R1’、又はRであり、各Rが、各発生にて、少なくとも1つの脂肪族不飽和結合を有するC〜C12ヒドロカルビル基であり、
添字a、b、c、d、及びeが、オルガノシロキサン樹脂に存在する各シロキシ単位のモル分率を表し、
aが、約0〜約0.7であり、
bが、約0〜約0.3であり、
cが、約0〜約0.8であり、
dが、約0〜約0.9であり、
eが、約0〜約0.7である範囲に及び、
但し、a+b+c>0、c+d+e≧0.6、及びa+b+c+d+e≒1であり、
かつ少なくとも1つのR置換基が、直鎖状オルガノシロキサン又はオルガノシロキサン樹脂のうちのいずれかではHであり、少なくとも1つのR置換基が、他方のオルガノシロキサンではRであることを条件とする、オルガノシロキサン樹脂と、
c)ヒドロシリル化触媒と、を、
有機溶媒中で反応させて、
樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーを形成する工程であって、
工程Iで使用されるa)及びb)の量が、40〜90モル%のジシロキシ単位[R1’ SiO2/2]及び10〜60モル%の[R2’SiO3/2]及び/又は[SiO4/2]シロキシ単位を有する樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーをもたらすように選択され、
工程Iで添加される直鎖状オルガノシロキサンの少なくとも95重量%が樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーの中に組み込まれる、工程と、
II)工程I)からの樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーを反応させて、
樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーの重量平均分子量(M)を少なくとも50%増加させるように、樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーの[R2’SiO3/2]及び/又は[SiO4/2]シロキシ単位を十分に架橋する工程と、を含む。
当業者は、成分A)として好適なオルガノシロキサンブロックコポリマー組成物が、開始成分A)として好適なオルガノシロキサンブロックコポリマー組成物を生成するように使用される、発直鎖状オルガノシロキサン成分a)及びオルガノシロキサン樹脂成分b)に応じて、ジシロキシ単位[R1’ SiO2/2]及びトリシロキシ[R2’SiO3/2];又はジシロキシ単位[R SiO2/2]及びトリシロキシ単位[RSiO3/2]を含有することを理解する。しかしながら、ジシロキシ単位[R1’ SiO2/2]内のR1’が、「脂肪族不飽和を含まないC〜C30ヒドロカルビル」として本明細書に広く定義され、ジシロキシ単位[R SiO2/2]内のRが、「C〜C30ヒドロカルビル」として本明細書に広く定義されるため、当業者は、「C〜C30ヒドロカルビル」が、「脂肪族不飽和を含まないC〜C30ヒドロカルビル」を包含することを理解する。トリシロキシ単位[RSiO3/2]及び[R2’SiO3/2]で見てもまた同様であり、当業者は、「C〜C20ヒドロカルビル」が、「脂肪族不飽和を含まないC〜C20ヒドロカルビル」を含有することを理解する。
工程Iで作用される反応は、ヒドロシリル化反応である。ヒドロシリル化は、Si−C結合を形成するように不飽和基に対しSiH結合を添加する、SiーH単位を含有する分子と、不飽和脂肪族炭化水素を含有する分子と、の触媒的に向上された反応を包含する。工程Iのヒドロシリル化反応において、Si−H単位は、成分a)又はb)のいずれか上に存在してもよい。同様に、脂肪族不飽和結合は、成分a)又はb)のいずれか上に存在してもよい。しかしながら、Si−H単位が成分a)上に存在する場合、成分b)は、2つの成分間において反応し続けるように、ヒドロシリル化反応のための脂肪族不飽和結合を含有すべきである。反対に、Si−H単位が成分b)上に存在する場合、成分a)は、反応し続けるように、ヒドロシリル化反応のための脂肪族不飽和結合を含有すべきである。
直鎖状オルガノシロキサン
一実施形態では、成分a)は、式R1’ (3−q)SiO(R1’ SiO2/2SiR (3−q)1’ を有する直鎖状オルガノシロキサンであり、式中、各R1’は、各発生にて独立して、脂肪族不飽和を含まないC〜C30ヒドロカルビルであり、各Rは、各発生にて独立して、H、R1’、又はRであり、各Rは、各発生にて、少なくとも1つの脂肪族不飽和結合を有するC〜C12ヒドロカルビル基であり、nは、10〜400であり、qは、0、1、又は2である。添字「n」は、直鎖状オルガノシロキサンの重合度(dp)として考慮され得、かつ10〜400個(例えば、平均で約10〜約350個のD単位;約10〜約300個のD単位;約10〜約200個のD単位;約10〜約100個のD単位;約50〜約400個のD単位;約100〜約400個のD単位;約150〜約400個のD単位;約200〜約400個のD単位;約300〜約400個のD単位;約50〜約300個のD単位;約100〜約300個のD単位;約150〜約300個のD単位;約200〜約300個のD単位;約100〜約150個のD単位、約115〜約125個のD単位、約90〜約170個のD単位、又は約110〜約140個のD単位)と様々であり得る。
成分a)が、式R1’ (3−q)SiO(R1’ SiO2/2SiR (3−q)1’ を有する直鎖状オルガノシロキサンとして説明されるが、当業者は、T(R1’SiO3/2)シロキシ単位などの少量の代替的なシロキシ単位が、成分a)の直鎖状オルガノシロキサンの中に組み込まれ得ることを理解する。このように、オルガノシロキサンは、D(R1’ SiO2/2)シロキシ単位の大部分を有することにより「主に」直鎖状であると考慮され得る。更に、成分a)として使用される直鎖状オルガノシロキサンは、複数の直鎖状オルガノシロキサンの組み合わせであり得る。また更に、成分a)として使用される直鎖状オルガノシロキサンは、シラノール基を含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、成分a)として使用される直鎖状オルガノシロキサンは、約0.5〜約5モル%のシラノール基、例えば、約1モル%〜約3モル%、約1モル%〜約2モル%又は約1モル%〜約1.5モル%のシラノール基を含む。
各発生にて、上の直鎖状オルガノシロキサンにおける各R1’は、独立して、脂肪族不飽和を含まないC〜C30ヒドロカルビルであり、ヒドロカルビル基は、独立して、アルキル、アリール、又はアルキルアリール基であり得る。各R1’は、各発生にて独立して、C〜C30アルキル基であってもよく、あるいは、各R1’は、各発生にて独立して、C〜C18アルキル基であってもよい。あるいは、各発生にて、各R1’は、独立して、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、又はヘキシルなどのC〜Cアルキル基であってもよい。あるいは、各発生にて、各R1’は、独立して、メチルであってもよい。各R1’は、各発生にて独立して、フェニル、ナフチル、又はアンスリル基などのアリール基であってもよい。あるいは、各発生にて、各R1’は、独立して、前述のアルキル又はアリール基の任意の組み合わせであってもよい。あるいは、各発生にて、各R1’は、独立して、フェニル又はメチルであってもよく、それによって、いくつかの実施形態では、各ジシロキシ単位は、2つのアルキル基(例えば、2つのメチル基);2つのアリール基(例えば、2つのフェニル基);又はアルキル(例えば、メチル)及びアリール基(例えば、フェニル)、を有し得る。
各Rは、各発生にて独立して、H、R1’(本明細書に定義されるような)又はRであり、各Rは、各発生にて、Si−H基と反応させた少なくとも1つの脂肪族不飽和結合を有するRが、例えば、上の成分a)及びb)を繋ぐC〜C12ヒドロカルビレン基であるという合意と共に、少なくとも1つの脂肪族不飽和結合を有するC〜C12ヒドロカルビル基である。
脂肪族不飽和結合の例としては、アルケニル又はアルキニル結合が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、R内の脂肪族不飽和結合は、末端二重結合である。C〜C12(例えば、C2〜C;C〜C;又はC〜C12)ヒドロカビル(hydrocabyl)基の例としては、HC=CH−、HC=CHCH−、HC=C(CH)CH−、HC=CHC(CH−、HC=CHCHCH−、HC=CHCHCHCH−、及びHC=CHCHCHCHCH−が挙げられるが、これらに限定されない。C〜C12ヒドロカビル基の他の例としては、HC≡C−、HC≡CCH−、HC≡CCH(CH)−、HC≡CC(CH−、及びHC≡CC(CHCH−が挙げられるが、これらに限定されない。あるいは、Rは、ビニル基、HC=CH−である。
本明細書で使用されるとき、用語「C〜C12ヒドロカルビレン」は、2つの自由原子価を有する任意のC〜C12(例えば、C〜C;C〜C;又はC〜C12)炭化水素を広く指す。かかる炭化水素は、これらに限定されないが−HCCH−、−HCCHCH−、−HCHC(CH)CH−、−HCCHC(CH−、−HCCHCHCH−、−HCCHCHCHCH−、及び−HCCHCHCHCHCH−を含むアルキレンを含むが、これらに限定されず;及びフェニレン基(例えば、2つの自由原子価を有するフェニル基)を含むアリーレン基を含むが、これらに限定されず;又は、アルキレン及びアリーレン基の組み合わせ(例えば、アルキレン基がアリーレン基に繋がれ、アルキレン及びアリーレン基がそれぞれ、開放性原子価を有する、アルキレン−アリーレン基)を含む。
一実施形態では、成分a)は、式R (E)(3−q)SiO(R SiO2/2Si(E)(3−q) を有する直鎖状オルガノシロキサンであり、式中、各Rは、各発生にて独立して、C〜C30ヒドロカルビルであり、添字「n」は、直鎖状オルガノシロキサンの重合度(dp)として考慮され得、かつ10〜400個(例えば、平均で約10〜約400個のジシロキシ単位;約10〜約200個のジシロキシ単位;約10〜約100個のジシロキシ単位;約50〜約400個のジシロキシ単位;約100〜約400個のジシロキシ単位;約150〜約400個のジシロキシ単位;約200〜約400個のジシロキシ単位;約300〜約400個のジシロキシ単位;約50〜約300個のジシロキシ単位;約100〜約300個のジシロキシ単位;約150〜約300個のジシロキシ単位;約200〜約300個のジシロキシ単位;約100〜約150個のジシロキシ単位,約115〜約125個のジシロキシ単位,約90〜約170個のジシロキシ単位又は約110〜約140個のジシロキシ単位)と様々であり得、添字「q」は、0、1、又は2であり得、Eは、少なくとも1つの炭素原子を含有する加水分解性基である。
成分a)が、式R (E)(3−q)SiO(R SiO2/2Si(E)(3−q) を有する直鎖状オルガノシロキサンとして説明されるが、当業者は、T[RSiO3/2]シロキシ単位などの少量の代替的シロキシ単位が、直鎖状オルガノシロキサンの中に組み込まれてもなお成分a)として使用できるものと理解する。このように、オルガノシロキサンは、D[R SiO2/2]シロキシ単位の大部分を有することにより「主に」直鎖状であると考慮され得る。更に、成分a)として使用される直鎖状オルガノシロキサンは、複数の直鎖状オルガノシロキサンの組み合わせであり得る。また更に、成分a)として使用される直鎖状オルガノシロキサンは、シラノール基を含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、成分a)として使用される直鎖状オルガノシロキサンは、約0.5〜約5モル%のシラノール基、例えば約1モル%〜約3モル%、約1モル%〜約2モル%又は約1モル%〜約1.5モル%のシラノール基を含む。
各発生にて、上の直鎖状オルガノシロキサン式における各Rは、独立して、C〜C30ヒドロカルビルであり、ヒドロカルビル基は、独立して、アルキル、アリール、又はアルキルアリール基であり得る。各Rは、各発生にて独立して、C〜C30アルキル基であってもよく、あるいは、各Rは、各発生にて独立して、C〜C18アルキル基であってもよい。あるいは、各発生にて、各Rは、独立して、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、又はヘキシルなどのC〜Cアルキル基であってもよい。あるいは、各発生にて、各Rは、独立して、メチルであってもよい。各Rは、各発生にて独立して、フェニル、ナフチル、又はアンスリル基などのアリール基であってもよい。あるいは、各発生にて、各Rは、独立して、前述のアルキル又はアリール基の任意の組み合わせであってもよい。あるいは、各発生にて、各Rは、独立して、フェニル又はメチルであってもよく、それによって、いくつかの実施形態では、各ジシロキシ単位は、2つのアルキル基(例えば、2つのメチル基);2つのアリール基(例えば、2つのフェニル基);又はアルキル(例えば、メチル)及びアリール基(例えば、フェニル)、を有し得る。
Eは、少なくとも1個の炭素原子を含有する加水分解性基から選択され得る。いくつかの実施形態では、Eは、オキシモ基、エポキシ基、カルボキシ基、アミノ基、アミド基又はこれらの組み合わせから選択される。あるいは、Eは、式RC(=O)O−、R C=N−O−、又はRC=N−O−を有し得、式中、Rは、本明細書に定義される通りであり、Rはヒドロカルビルである。一実施形態では、Eは、HCC(=O)O−(アセトキシ)であり、qは、1である。一実施形態では、Eは、(CH)(CHCH)C=N−O−(メチルエチルケトキシミル)(methylethylketoximly)であり、qは、1である。
一実施形態では、直鎖状オルガノシロキサンは、式
(CH(E)(3−q)SiO[(CHSiO2/2)]Si(E)(3−q)(CHを有し、式中、E、n、及びqは、本明細書に定義される通りである。
一実施形態では、直鎖状オルガノシロキサンは、式
(CH(E)(3−q)SiO[(CH)(C)SiO2/2)]Si(E)(3−q)(CHを有し、式中、E、n、及びqは、本明細書に定義される通りである。
式R (E)(3−q)SiO(R SiO2/2Si(E)(3−q) の化合物として好適な直鎖状オルガノシロキサンを調製するためのプロセスは、既知である。いくつかの実施形態では、シラノール末端のポリジオルガノシロキサンは、アルキルトリアセトキシシラン又はジアルキルケトキシムなどの「末端封鎖」化合物と反応する。末端封鎖反応の化学量は、ポリジオルガノシロキサン上の全てのシラノール基と反応させるのに十分な量の末端封鎖化合物が添加されるように、調整され得る。いくつかの実施形態では、末端封鎖化合物のモルは、ポリジオルガノシロキサン上のシラノールモル当たりに使用される。あるいは、1〜10%といったわずかにモル過剰の末端封鎖化合物が使用されてもよい。反応は、シラノールポリジオルガノシロキサンの縮合反応を最小限に抑えるように無水条件下で行われ得る。いくつかの実施形態では、シラノール末端ポリジオルガノシロキサン及び末端封鎖化合物を、無水条件下で有機溶媒中に溶解させ、室温、又は高温(最高で溶媒の沸騰点)にて反応させる。
オルガノシロキサン樹脂
成分b)は、平均式[R2’ SiO1/2[R2’SiO2/2[RSiO3/2[R2’SiO3/2[SiO4/2を有するオルガノシロキサン樹脂であり得、式中、各R2’は、各発生にて独立して、脂肪族不飽和を含まないC〜C20ヒドロカルビルであり、各Rは、各発生にて独立して、H、R1’、又はRであり、各Rは、各発生にて、少なくとも1つの脂肪族不飽和結合を有するC〜C12ヒドロカルビル基であり;添字a、b、c、d、及びeが、オルガノシロキサン樹脂中に存在する各シロキシ単位のモル分率を表し、aは、約0〜約0.7、bは、約0〜約0.3、cは、約0〜約0.8、dは、約0〜約0.9、eは、約0〜約0.7である範囲に及び、但し、a+b+c>0、c+d+e≧0.6、及びa+b+c+d+e≒1である。
オルガノシロキサン樹脂は、任意の量及び組み合わせの他のM、D、T及びQシロキシ単位を含有し得るが、但し、オルガノシロキサン樹脂は、少なくとも60モル%の[R2’SiO3/2](T単位)及び/又は[SiO4/2](Q単位)シロキシ単位を含有する、あるいはオルガノシロキサン樹脂は、少なくとも70モル%の[R2’SiO3/2]及び/又は[SiO4/2]シロキシ単位、少なくとも80モル%の[R2’SiO3/2]及び/又は[SiO4/2]シロキシ単位を含有する、あるいはオルガノシロキサン樹脂は、少なくとも90モル%の[R2’SiO3/2]及び/又は[SiO4/2]シロキシ単位を含有する、又は、あるいはオルガノシロキサン樹脂は、少なくとも95モル%の[R2’SiO3/2]及び/又は[SiO4/2]シロキシ単位を含有する。いくつかの実施形態では、オルガノシロキサン樹脂は、約60〜約100モル%の[R2’SiO3/2]及び/又は[SiO4/2]シロキシ単位、例えば、約60〜約95モル%の[R2’SiO3/2]及び/又は[SiO4/2]シロキシ単位、約60〜約85モル%の[R2’SiO3/2]及び/又は[SiO4/2]シロキシ単位、約80〜約95モル%の[R2’SiO3/2]及び/又は[SiO4/2]シロキシ単位、又は約90〜約95モル%の[R2’SiO3/2]及び/又は[SiO4/2]シロキシ単位、を含有する。成分b)として有用なオルガノシロキサン樹脂は、「シルセスキオキサン」樹脂として知られるそれらのものと、本明細書に定義されるようなR基を含有するM単位の部分である、MQ樹脂を含む「MQ」樹脂と、を含む。MQ又はMViQなどのMQ樹脂において、「Vi」は、それが本明細書に完全に記載されているかのように、参照することにより組み込まれる、米国特許第2,857,356号に開示されるそれらを含むがそれらに限定されない、ビニル基を含む部分を広く指す。特許‘356は、アルキルケイ酸塩と加水分解性トリアルキルシランとの混合物とオルガノポリシロキサンとが、水と反応する、共加水分解によるMQ樹脂の調製のための方法を開示する。
各発生にて、上のオルガノシロキサン樹脂における各R2’は、独立して、脂肪族不飽和を含まないC〜C20ヒドロカルビル(例えば、C〜C10ヒドロカルビル)であり、ヒドロカルビル基は、独立して、アルキル、アリール、又はアルキルアリール基であり得る。各R2’は、各発生にて独立して、C〜C20(例えば、C〜C10ヒドロカルビル)アルキル基であってもよく、あるいは、各R2’は、各発生にて独立して、C〜Cアルキル基であってもよい。あるいは、各発生にて、各R2’は、独立して、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、又はヘキシルなどのC〜Cアルキル基であってもよい。あるいは、各発生にて、各R2’は、独立して、メチルであってもよい。各R2’は、各発生にて独立して、フェニル、ナフチル、又はアンスリル基などのアリール基であってもよい。あるいは、各発生にて、各R2’は、独立して、前述のアルキル又はアリール基の任意の組み合わせであってもよい。あるいは、各発生にて、各R2’は、独立して、フェニル又はメチルであってもよく、それによって、いくつかの実施形態では、各ジシロキシ単位は、2つのアルキル基(例えば、2つのメチル基);2つのアリール基(例えば、2つのフェニル基);又はアルキル(例えば、メチル)及びアリール基(例えば、フェニル)、を有し得る。
オルガノシロキサン樹脂の重量平均分子量(M)は、限定されないが、いくつかの実施形態では、1000〜10000、又は、あるいは1500〜5000g/モルの範囲に及ぶ。
成分b)として選択されるオルガノシロキサン樹脂はまた、式[R2’ SiO1/2]、[R2’SiO2/2]、[RSiO3/2]、又はこれらの組み合わせを有するそれらのものから選択されるシロキシ単位を含有し、式中、Rは、本明細書に定義されるように、H、R、又はRである。上に論じられるように、オルガノシロキサン樹脂内にR基を含有するシロキシ単位の存在は、工程I)におけるヒドロシリル化反応のための反応置換基をもたらす。いくつかの実施形態では、Rが、オルガノシロキサン樹脂上のシロキシ単位ではHである場合、直鎖状オルガノシロキサン上のRは、不飽和脂肪酸結合を含有するR基であってもよく、及び逆もまた同様である。
本発明のオルガノシロキサンを説明するように本明細書で使用されるような、モル分率を使用する上の式及び関連する式は、コポリマー内の様々なシロキシ単位の構造順序を示さない。むしろ、この式は、添字を介して本明細書に説明されるモル分率によりコポリマー内のシロキシ単位の相対量を説明するための便宜的表記法を提供することを目的としている。本発明のオルガノシロキサン内の様々なシロキシ単位のモル分率、並びにシラノール含有量は、29Si NMR技術により容易に判定することができる。
上の式(すなわち、Rが、Hである)のSi−H−含有オルガノシロキサン樹脂の代表的な非限定の例としては、
[H(CHSiO1/2[(C)SiO3/2
[H(CHSiO1/2[(CHSiO2/2[(C)SiO3/2
[H(CHSiO1/2[(CSiO2/2[(C)SiO3/2
[H(CHSiO1/2[(C)(CH)SiO2/2[(C)SiO3/2
[H(CHSiO1/2[(C)SiO3/2[SiO4/2
[H(CHSiO1/2[(CHSiO2/2[SiO4/2、及び
[H(CHSiO1/2[SiO4/2が挙げられるが、これらに限定されず、
式中、添字a、b、c、d、及びeは、本明細書に定義される通りである。
上の式(すなわち、RがRである)の不飽和脂肪族結合を含有するオルガノシロキサン樹脂の代表的な非限定の例は、
[Vi(CHSiO1/2[(C)SiO3/2
[Vi(CHSiO1/2[(CHSiO2/2[(C)SiO3/2
[Vi(CHSiO1/2[(CSiO2/2[(C)SiO3/2
[Vi(CHSiO1/2[(C)(CH)SiO2/2[(C)SiO3/2
[Vi(CHSiO1/2[(C)SiO3/2[SiO4/2
[Vi(CHSiO1/2[(CHSiO2/2[SiO4/2、及び
[Vi(CHSiO1/2[SiO4/2を含み、
式中、添字a、b、c、d、及びeは、本明細書に定義される通りであり、「Vi」は、ビニル基を含む部分を広く指す。
他の実施形態では、成分b)は、少なくとも60モル%の[RSiO3/2]シロキシ単位をその式中に含むオルガノシロキサン樹脂であり得、式中、各Rは、独立して、C〜C20ヒドロカルビルである。オルガノシロキサン樹脂は、任意の量及び組み合わせの他のM、D及びQシロキシ単位を含有し得るが、但し、オルガノシロキサン樹脂は、少なくとも70モル%の[RSiO3/2]シロキシ単位を含有し、あるいはオルガノシロキサン樹脂は、少なくとも80モル%の[RSiO3/2]シロキシ単位を含有し、あるいはオルガノシロキサン樹脂は、少なくとも90モル%の[RSiO3/2]シロキシ単位を含有し、あるいはオルガノシロキサン樹脂は少なくとも95モル%の[RSiO3/2]シロキシ単位を含有する。いくつかの実施形態では、オルガノシロキサン樹脂は、約70〜約100モル%の[RSiO3/2]シロキシ単位を含有し、例えば、約70〜約95モル%の[RSiO3/2]シロキシ単位、約80〜約95モル%の[RSiO3/2]シロキシ単位、又は約90〜約95モル%の[RSiO3/2]シロキシ単位を含有する。成分b)として有用なオルガノシロキサン樹脂としては、「シルセスキオキサン」樹脂として知られるものが挙げられる。
各発生にて、各Rは、独立して、C〜C20ヒドロカルビル(例えば、C〜C10ヒドロカルビル)であり、独立して、アルキル、アリール、又はアルキルアリール基であり得る。各Rは、各発生にて独立して、C〜C20(例えば、C〜C10ヒドロカルビル)アルキル基であってもよく、あるいは、各Rは、各発生にて独立して、C〜Cアルキル基であってもよい。あるいは、各発生にて、各Rは、独立して、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、又はヘキシルなどのC〜Cアルキル基であってもよい。あるいは、各発生にて、各Rは、独立して、メチルであってもよい。各Rは、各発生にて独立して、フェニル、ナフチル、又はアンスリル基などのアリール基であってもよい。あるいは、各発生にて、各Rは、独立して、前述のアルキル又はアリール基の任意の組み合わせであってもよい。あるいは、各発生にて、各Rは、独立して、フェニル又はメチルであってもよく、それによって、いくつかの実施形態では、各ジシロキシ単位は、2つのアルキル基(例えば、2つのメチル基);2つのアリール基(例えば、2つのフェニル基);又はアルキル(例えば、メチル)及びアリール基(例えば、フェニル)、を有し得る。
オルガノシロキサン樹脂の重量平均分子量(M)は、限定されないが、いくつかの実施形態では、1000〜10000、又は、あるいは1500〜5000g/モルの範囲に及ぶ。
当業者は、このような多量の[RSiO3/2]又は[R2’SiO3/2]シロキシ単位を含有するオルガノシロキサン樹脂が、特定の濃度のSi−OZを有し得、Zが、水素(すなわち、シラノール)又はアルキル基(その結果、OZはアルコキシ基である)であり得ると理解する。オルガノシロキサン樹脂上に存在する全てのシロキシ基のモル百分率としてのSi−OZ含有量は、29Si NMRにより容易に判定され得る。オルガノシロキサン樹脂上に存在するOZ基の濃度は、樹脂の調製モード及び後続処理に応じ様々であり得る。いくつかの実施形態では、本発明のプロセスにおける使用に好適なオルガノシロキサン樹脂のシラノール(Si−OH)含有量は、少なくとも5モル%、あるいは少なくとも10モル%、あるいは25モル%、あるいは40モル%、あるいは50モル%のシラノール含有量を有する。別の実施形態では、シラノール含有量は、約5モル%〜約60モル%、例えば約10モル%〜約60モル%、約25モル%〜約60モル%、約40モル%〜約60モル%、約25モル%〜約40モル%又は約25モル%〜約50モル%である。
当業者は更に、このような多量の[RSiO3/2]又は[R2’SiO3/2]シロキシ単位及びシラノール含有量を含有するオルガノシロキサン樹脂がまた、特に高湿度条件下で、水分子を保持し得ると理解する。したがって、工程Iにおける反応に先立ってオルガノシロキサン樹脂を「乾燥」させることにより、樹脂上に存在する過剰な水を除去することが、多くの場合、有益である。これは、オルガノシロキサン樹脂を有機溶媒中に溶解させ、加熱して還流させ、分離技術(例えば、Dean Starkトラップ又は同等のプロセス)により水を除去することによって達成され得る。
少なくとも60モル%の[RSiO3/2]、[R2’SiO3/2]又は[SiO4/2]シロキシ単位と、いくつかの実施形態で、式[R2’ SiO1/2]、[R2’SiO2/2]、[RSiO3/2]、又はこれらの組み合わせを有するそれらのものから選択される少なくとも2つのシロキシ単位と、を含有するオルガノシロキサン樹脂、及びそれらを調製するための方法は、当業者に既知である。いくつかの実施形態では、それらは、有機溶媒中のハロゲン又はアルコキシ基などの加水分解性基3個をケイ素原子上に有するオルガノシランを、加水分解することにより調製される。シルセスキオキサン樹脂の調製に関する代表的な例は、米国特許第5,075,103号に見出すことができる。更に、多くのオルガノシロキサン樹脂は市販されており、固体(フレーク又は粉末)か又は有機溶媒のいずれかとして販売されている。成分b)として有用な、好適な非限定的な市販のオルガノシロキサン樹脂としては、Dow Corning(登録商標)217フレーク樹脂、233フレーク、220フレーク、249フレーク、255フレーク、Z−6018フレーク(Dow Corning Corporation(Midland,MI))が挙げられる。しかしながら、かかる樹脂は、ビニル基などのSi−H結合又は不飽和基を含むように修飾されなければならないことが言及されるべきである。かかる市販の樹脂を修飾するための方法は、当業者に既知である。
工程Iの反応で使用されるa)及びb)の量は、40〜90モル%のジシロキシ単位[R SiO2/2]又は[R1’ SiO2/2]、及び10〜60モル%のトリシロキシ単位[RSiO3/2]、[R2’SiO3/2]及び/又は[SiO4/2]単位を有する樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーをもたらすように選択される。成分a)及びb)内に存在するジルシロキシ(dilsiloxy)及びトリシロキシ単位のモル%は、29Si NMR技術を使用して、容易に判定され得る。次に、開始モル%により、工程Iにおいて使用される成分a)及びb)の質量を判定する。
いくつかの実施形態では、工程Iにおいて使用される成分a)及びb)の量は、成分内に存在するSi−H単位及び不飽和結合のモル量に応じて、Si−H/不飽和結合の比率を提供するように選択される。いくつかの実施形態では、Si−H/不飽和結合のモル比は、10/1〜1/10(例えば、8:1〜1:8;7:1〜1:7;6:1〜1:6;5:1〜1:5;4:1〜1:4;3:1〜1:3;2:1〜1:2;及び1:1)と様々であり得る。特定の実施形態では、Si−H/不飽和結合のモル比は、工程Iの形成された樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマー上にSi−H単位が残存することを確保するために、反応において過剰モル量のSi−H単位をもたらす。一実施形態では、Si−H/不飽和結合のモル比は、10/1〜1.5/1、例えば、7:1、6:1、5:1、3:1、2:1、又は1.5:1と様々である。
いくつかの実施形態では、成分a)及びb)の量は、工程I)で添加された直鎖状オルガノシロキサンの大部分(例えば、75%を超える、80%を超える、90%を超える;95%を超える;又は99%を超える;又は、約75%〜約95%、約80%〜約90%、又は約75%〜約85%)が、樹脂と反応するように、オルガノシロキサン樹脂の十分な量が添加されることを確保するように選択される。これらの量は、成分a)及びb)上に初期に存在するSi−H及び不飽和基のモル分量に基づいて計算されてもよい。いくつかの実施形態では、これらの量は、工程Iで添加された直鎖状オルガノシロキサンの少なくとも95重量パーセントが、工程Iで形成された樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマー内に組み込まれることを可能にするように選択される。
本プロセスの一実施形態では、工程Iにおいて使用された成分a)及びb)の量及び選択は、もたらされる樹脂−直鎖状オルガノポリシロキサンブロックコポリマーが、わずかなSi−H単位を有する、又は残留するSi−H単位を有しないため、である。本プロセスの他の実施形態では、工程Iにおいて使用された成分a)及びb)の量及び選択は、もたらされる樹脂−直鎖状オルガノポリシロキサンブロックコポリマーが、わずかな脂肪族不飽和を有する、又は残留する脂肪族不飽和を有しないため、である。
成分c)は、ヒドロシリル化触媒である。ヒドロシリル化触媒は、白金、ロジウム、イリジウム、パラジウム、又はルテニウムから選択される任意の好適な第VIII族金属系触媒であり得る。ヒドロシリル化反応を触媒するのに有用な第VIII族基金属含有触媒は、ケイ素結合水素原子と、不飽和炭化水素基を含むケイ素結合部分との反応を触媒するとして知られる任意の触媒であり得る。いくつかの実施形態では、ヒドロシリル化に作用する触媒としての使用のための第VIII族金属は、白金金属、白金化合物、及び白金錯体などの白金系触媒である。
好適な白金触媒としては、その両方の全体が本明細書に完全に記載されているかのように、参照することにより組み込まれる、米国特許第2,823,218号(例えば、「Speier’s catalyst」)及び米国特許第3,923,705号に説明される触媒が挙げられるが、これらに限定されない。他の好適な白金触媒としては、米国特許第3,715,334号及び同第3,814,730号に説明される「Karstedt’s catalyst」と称される白金触媒が挙げられるが、これらに限定されない。Karstedt’s catalystは、いくつかの場合、トルエン等の溶媒中に約1重量パーセントの白金を含有する白金ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体である。あるいは、白金触媒としては、塩化白金酸と、米国特許第3,419,593号(その全体が本明細書に完全に記載されているかのように参照することにより組み込まれる)に説明される触媒を含む、末端脂肪族不飽和含有オルガノシリコン化合物との反応生成物が挙げられるが、これらに限定されない。あるいは、ヒドロシリル化(hydrosilyation)触媒としては、米国特許第5,175,325号に説明されるような、塩化白金とジビニルテトラメチルジシロキサンとの中和された錯体が挙げられるが、これらに限定されない。更に好適なヒドロシリル化触媒は、例えば、米国特許第3,159,601号、同第3,220,972号、同第3,296,291号、同第3,516,946号、同第3,989,668号、同第4,784,879号、同第5,036,117号、及び同第5,175,325号、並びに欧州特許第0 347 895 B1号に説明される。
ヒドロシリル化触媒は、総反応組成物の100万部(ppm)当たり、わずか元素白金族金属の0.001重量部に等しい量で添加されてもよい。いくつかの実施形態では、反応組成物におけるヒドロシリル化触媒の濃度は、元素白金族金属の少なくとも100万部当たり1部の等量をもたらすことが可能な濃度である。元素白金族金属の100万部当たり1〜500、あるいは50〜500、あるいは50〜200の等量をもたらす触媒濃度が、使用されてもよい。
工程Iで作用する反応は、成分a)又はb)のSi−H単位が成分a)又はb)の不飽和脂肪族炭化水素基と反応しSi−C結合を形成する、ヒドロシリル化反応である。この反応は、ヒドロシリル化反応に作用するための当該技術分野では既知のそれらの条件下で行われ得る。
ヒドロシリル化反応は、純正又は溶媒の存在下で行われ得る。溶媒は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、又はn−プロパノールなどのアルコール;アセトン、メチルエチルケトン、又はメチルイソブチルケトンなどのケトン;ベンゼン、トルエン、又はキシレンなどの芳香族炭化水素;ヘプタン、ヘキサン、又はオクタンなどの脂肪族炭化水素;プロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールn−ブチルエーテル、プロピレングリコールn−プロピルエーテル、又はエチレングリコールn−ブチルエーテルなどのグリコールエーテル;ジクロロメタン、1,1,1−トリクロロエタン、塩化メチレン、又はクロロホルムなどのハロゲン化炭化水素;ジメチルスルホキシド;ジメチルホルムアミド;アセトニトリル;テトラヒドロフラン;ホワイトスピリット;ミネラルスピリット;又は、ナフサであり得る。前述の溶媒の1つ以上の組み合わせもまた企図される。
溶媒の量は、最大70重量パーセント(例えば、約20〜約70重量パーセント;約20〜約50重量パーセント;約30〜約50重量パーセント;又は約40〜約50重量パーセント)であり得るが、いくつかの実施形態では、ヒドロシリル化反応での成分の総重量に基づく前記重量パーセントである、20〜50重量パーセントである。ヒドロシリル化反応中に使用される溶媒は、もたらされる生成物から様々な既知の方法により続いて除去され得る。
前述の(a)直鎖状オルガノシロキサンを(b)オルガノシロキサン樹脂と反応させるための反応条件は、特に限定されない。様々な非限定的な実施形態及び反応条件が、本明細書の実施例において説明される。一部の実施形態では、(a)直鎖状オルガノシロキサンと(b)オルガノシロキサン樹脂は、室温にて反応する。他の実施形態では、(a)及び(b)は、室温を超える温度にて反応し、それは、最大約50、75、100に、又は更に最大150℃に及ぶ。あるいは、(a)及び(b)は、溶媒を還流させながら一緒に反応させられることができる。なおも他の実施形態では、(a)及び(b)は、5、10、又は更に10℃を超える室温未満である温度にて反応させられる。なおも他の実施形態では、(a)及び(b)は、1、5、10、30、60、120、若しくは180分、又は更に長い時間にわたって反応する。いくつかの実施形態では、(a)及び(b)は、窒素又は希ガスなどの不活性雰囲気下で反応させられる。あるいは、(a)及び(b)は、一部の水蒸気及び/又は酸素を含む雰囲気下で反応し得る。更に、(a)及び(b)は、いかなるサイズの管で反応させられてもよく、混合機、ボルテクサー(vortexer)、攪拌機、加熱器などを含む任意の装置を用いてもよい。他の実施形態では、(a)及び(b)は、上に記される代表的な溶媒などの極性又は非極性であり得る1つ以上の有機溶媒中で反応させられる。有機溶媒中に溶解させるオルガノシロキサン樹脂の量は様々であるが、いくつかの実施形態では、その量は、直鎖状オルガノシロキサンの鎖延長又はオルガノシロキサン樹脂の早すぎる縮合を最小に抑えるように、選択されるべきである。
成分a)及びb)の添加順序は様々であってよい。いくつかの実施形態では、直鎖状オルガノシロキサンを、有機溶媒に溶解したオルガノシロキサン樹脂の溶液に添加する。別の実施形態では、オルガノシロキサン樹脂を、有機溶媒に溶解した直鎖状オルガノシロキサンの溶液に添加する。
工程Iにおける反応の進行、及び樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーの形成は、GPC、IR、又は29Si NMRなどの様々な分析技術によりモニターされ得る。いくつかの実施形態では、工程Iにおける反応は、工程Iで添加される直鎖状オルガノシロキサンの少なくとも95重量パーセント(例えば、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%)が、樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーの中に組み込まれるまで、持続することを可能にする。
ヒドロシリル化反応に、かかる反応を向上させるとして知られる更なる成分が添加され得る。これらの成分は、白金触媒との組み合わせで緩衝効果を有する酢酸ナトリウムなどの塩を含む。
一実施形態では、成分a)は、平均式H(CHSiO[(CHSiO2/2)]Si(CHHを有し、nは、10〜400個(例えば、平均で約10〜約400個のD単位;約10〜約300個のD単位;約10〜約200個のD単位;約10〜約100個のD単位;約50〜約400個のD単位;約100〜約400個のD単位;約150〜約400個のD単位;約200〜約400個のD単位;約300〜約400個のD単位;約50〜約300個のD単位;約100〜約300個のD単位;約150〜約300個のD単位;約200〜約300個のD単位;約100〜約150個のD単位、約115〜約125個のD単位、約90〜約170個のD単位、又は約110〜約140個のD単位)と様々であり得、成分b)は、平均式[(HC=CH)(CHSiO1/2[(C)SiO3/2[SiO4/2を有し、式中、添字a、d、及びeは、本明細書に定義される通りである。
一実施形態では、成分a)は、平均式(HC=CH)(CHSiO[(CHSiO2/2)]Si(CH(HC=CH)を有し、nは、10〜400個(例えば、平均で約10〜約400個のD単位;約10〜約300個のD単位;約10〜約200個のD単位;約10〜約100個のD単位;約50〜約400個のD単位;約100〜約400個のD単位;約150〜約400個のD単位;約200〜約400個のD単位;約300〜約400個のD単位;約50〜約300個のD単位;約100〜約300個のD単位;約150〜約300個のD単位;約200〜約300個のD単位;約100〜約150個のD単位、約115〜約125個のD単位、約90〜約170個のD単位、又は約110〜約140個のD単位)と様々であり得、成分b)は、平均式[H(CHSiO1/2[SiO4/2を有し、式中、添字a及びeは、本明細書に定義される通りである。
代替的な実施形態では、工程Iの樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーは、架橋剤が成分a)及び成分b)を架橋する工程I)において、1つ以上の好適な架橋剤が添加される、ヒドロシリル化反応により形成されてもよい。いくつかの実施形態では、Rは、成分a)及びb)上では同じであり、つまり、Rは、直鎖状及び樹脂成分の両方の上ではH又はRである。次いで、架橋剤は、適宜に、工程I)におけるヒドロシリル化反応を介して反応させるように選択される。
好適な架橋剤は、式R1’ (3−q)SiO(R1’ SiO2/2SiR (3−q)1’ を有するそれらのものから選択されてもよく、式中、各R1’は、本明細書に定義される通りであり;mは、0〜50個(例えば、約10〜約50個のD単位;約20〜約50個のD単位;約5〜約40個のD単位;又は約10〜約40個のD単位)、あるいは、0〜10、あるいは、0〜5、あるいは、mは0、と様々であり;qは、0、1、又は2であり、あるいは、qは、2であり;各用語が本明細書に定義されるように、Rは、H、R、又はRである。架橋剤は、更なる成分として工程Iで添加される。いくつかの実施形態では、Rが成分a)及びb)の両方の上ではHであるとき、Rは、例えば、架橋剤上に少なくとも1つの脂肪族不飽和結合を有するC〜C12ヒドロカルビルであり得る。他の実施形態では、Rが、成分a)及びb)上に少なくとも1つの脂肪族不飽和結合を有するC〜C12ヒドロカルビルである場合、Rは、架橋剤上ではHである。いくつかの実施形態で工程Iにて添加される架橋剤の量は、様々であり得るが、いくつかの実施形態では、架橋剤が、工程Iのヒドロシリル化反応にて実質的に(例えば、完全に)消費され得るように量をもたらすモル化学量により、選択される。
本発明のプロセスの工程IIは、工程I)からの樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーを更に反応させて、樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーの分子量を、少なくとも50%、あるいは少なくとも60%、あるいは70%、あるいは少なくとも80%、あるいは少なくとも90%、又はあるいは少なくとも100%増加させるように、樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーの[RSiO3/2]、[R2’SiO3/2]、又は[SiO4/2]シロキシ単位を架橋させる工程を含む。
工程Iにおいて形成された樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーの[RSiO3/2]、[R2’SiO3/2]及び/又は[SiO4/2]ブロックが、工程II)の反応により架橋され、これがブロックコポリマーの平均分子量を増加させ得ると考えられる。[RSiO3/2]、[R2’SiO3/2]、又は[SiO4/2]ブロックの架橋により、[RSiO3/2]、[R2’SiO3/2]、又は[SiO4/2]ブロックが凝集し濃縮されたブロックコポリマーをもたらし、これが最終的にブロックコポリマーの固体組成物内に「ナノ−ドメイン」を形成する助けとなり得るとも考えられる。換言すれば、この[RSiO3/2]、[R2’SiO3/2]、又は[SiO4/2]ブロックの凝集による濃縮は、ブロックコポリマーがフィルム又は硬化コーティングなどの固体形態で単離される場合に、相分離し得る。ブロックコポリマー内の[RSiO3/2]、[R2’SiO3/2]、又は[SiO4/2]ブロックの凝集による濃縮及びブロックコポリマーを含む固体組成物内の「ナノ−ドメイン」のその後の形成は、これらの組成物の光学的透明度並びにこれらの材料に関連する他の物理的特性の向上を提供し得る。
工程IIにおける架橋反応は、様々な化学的機序及び/又は部分を介して達成され得る。例えば、ブロックコポリマー内の非直鎖状ブロックの架橋は、コポリマーの非直鎖状ブロックに存在する残留シラノール基の縮合から、及び/又は例えば、非直鎖状ブロック上に未反応で残存するSi−H結合とR基との間のヒドロシリル化(hydrosylilation)を介してもたらされ得る。ブロックコポリマー内の非直鎖状ブロックの架橋はまた、シラノール縮合及び/又はヒドロシリル化を介して、「遊離樹脂」成分と非直鎖状ブロックとの間にも起こり得る。「遊離樹脂」成分は、ブロックコポリマーの調製中に過剰量のオルガノシロキサン樹脂を使用する結果として、ブロックコポリマー組成物中に存在し得る。遊離樹脂成分は、ブロック以外の部分上及び遊離樹脂上に存在する残留シラノール基の縮合により、非直鎖状ブロックと架橋し得る。遊離樹脂は、架橋剤として添加された低分子量化合物と反応することにより、架橋をもたらし得る。遊離樹脂は、本明細書に記載の実施形態のオルガノシロキサンブロックコポリマーの約10重量%〜約20重量%まで、例えば、本明細書に記載の実施形態のオルガノシロキサンブロックコポリマーの約15重量%〜約20重量%までの量で存在し得る。遊離樹脂は、架橋剤として添加された低分子量化合物と反応することにより、架橋をもたらし得る。
一実施形態では、工程IIの架橋は、第2のヒドロシリル化反応により達成される。いくつかの実施形態では、式R1’ (3−q)SiO(R1’ SiO2/2SiR (3−q)1’ を有する架橋剤は、各R1’が、本明細書に定義される通りであり;mが、0〜50個(例えば、平均で約10〜約50個のD単位;約20〜約50個のD単位;約5〜約40個のD単位;又は約10〜約40個のD単位)、あるいは、0〜10、あるいは、0〜5、あるいは、mが0、と様々であり;qが、0、1、又は2であり、あるいは、qが、2であり;各用語が本明細書に定義されるように、Rが、H、R1’、又はRであり;工程IIで更なる成分として添加される。いくつかの実施形態では、架橋剤は、Si−H単位(R=Hの場合)を含有するか、又は不飽和基(R=Rの場合)を含有するか、のいずれかであってもよい。このように、架橋剤は、ヒドロシリル化反応を介して工程Iで形成された直鎖状−樹脂オルガノシロキサンブロックコポリマーと反応させてもよい。いくつかの実施形態では、工程I)からの樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーが、残留Si−H単位を含有する場合、工程II)で選択される架橋剤は、ヒドロシリル化が続行するのを可能にするように、R基を含有してもよい。他の実施形態では、工程I)からの樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーが、残留不飽和基を含有する場合、工程IIで選択される架橋剤は、ヒドロシリル化が続行するのを可能にするように、Si−H単位を含有してもよい。
第2のヒドロシリル化反応が、工程IIにおける架橋に作用するように使用される場合、いくつかの実施形態では、更なる量のヒドロシリル化触媒が、添加され(本明細書に記載されるような量で)、類似の反応条件が、本明細書に記載されるように使用され得、工程II)におけるヒドロシリル化に作用する。いくつかの実施形態では、第2のヒドロシリル化は、例えば、工程Iが実質的に完了すると、工程Iにあるような同じ反応管において行われる。
更なる実施形態では、例えば、過剰不飽和基が、工程I)からの樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマー上に残存する場合、架橋剤は、テトラメチルジシロキサンH(CHSiOSi(CHHである。
更なる実施形態では、例えば、過剰Si−H単位が、工程I)からの樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマー上に残存する場合、架橋剤は、ジビニルテトラメチルジシロキサン
(HC=CH)(CHSiOSi(CH(HC=CH)である。
B)式R’SiXのキャッピング剤
成分B)は、式RSiXのキャッピング剤であり、式中、Rは、C〜C12ヒドロカルビル(例えば、C〜Cヒドロカルビル、C〜Cヒドロカルビル、又はC〜Cヒドロカルビル)、C〜C12ハロゲン置換ヒドロカルビル(例えば、C〜Cハロゲン置換ヒドロカルビル、C〜Cハロゲン置換ヒドロカルビル、又はC〜Cハロゲン置換ヒドロカルビルであり、ハロゲンが、フッ素、塩素、又は臭素であり得る)、又はビニル官能性オルガノシロキサンであり;Xは、−OR、Cl、−OC(O)R、−N(R、又は−ON=CR から選ばれ得る加水分解性基であり、式中Rは、C〜Cヒドロカルビル(例えば、C〜Cヒドロカルビル、又はC〜Cヒドロカルビル)、又は、あるいは、Rは、C〜Cアルキル基、又はあるいは、フェニル基、又はあるいは、Rは、メチル、エチル、又はメチルとエチルとの組み合わせ(例えば、Xが−N(Rである場合)である。
成分B)として使用されるキャッピング剤は、A)樹脂直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーの調製で使用される本明細書に記載の架橋化合物と同じ又は類似であってもよく;それはすなわち、式R SiX4−qを有するオルガノシランを使用して、樹脂直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーを架橋することである。しかしながら、成分B)は、更なる成分であって、事前に形成された樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマー上に水分硬化性サイトを導入する目的のために添加されると理解されるべきである。このように、成分B)の反応は、成分A)として使用される樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーを「後でキャッピングする」こととして考えられ得る。
一実施形態では、オルガノシランは、アルキルトリアセトキシシラン、例えば、メチルトリアセトキシシラン、エチルトリアセトキシシラン又はこれらの組み合わせである。市販の代表的なアルキルトリアセトキシシランとしては、ETS−900(Dow Corning Corp.(Midland,MI))が挙げられる。いくつかの実施形態において有用な、他の好適な非限定のオルガノシランとしては、メチル−トリス(メチルエチルケトキシム)シラン(MTO)、メチルトリアセトキシシラン、エチルトリアセトキシシラン、テトラアセトキシシラン、テトラオキシムシラン、ジメチルジアセトキシシラン、ジメチルジオキシムシラン、及びメチルトリス(メチルメチルケトキシム)シランが挙げられる。
いくつかの実施形態では、式RSiX中の基Rは、オルガノハイドロジェンシロキサンである。この実施形態では、成分A)として選択される樹脂−直鎖状オルガノポリシロキサンブロックコポリマーは、本明細書に記載されるように、「ヒドロシリル化」方法により調製されるものである。更には、成分A)として選択される樹脂−直鎖状オルガノポリシロキサンブロックコポリマーは、この実施形態のキャッピング剤を含有するSi−Hとの更なるヒドロシリル化反応を可能にするように、残留不飽和脂肪族基(ビニル基などの)を含有するべきである。この実施形態のために選択されるオルガノハイドロジェンシロキサンは、式:
H(CHSiOSi(CHCHCHSi(OCH
又は、他のアルコキシ基を含有するそれらのもの、又は更なるジシロキシ単位を含有しているそれらのものなどの構造において類似の他のもの、を有し得る。
いくつかの実施形態では、式RSiX中の基Rは、ビニル官能性オルガノシロキサン又はオルガノシランである。この実施形態では、成分A)として選択される樹脂−直鎖状オルガノポリシロキサンブロックコポリマーは、本明細書に記載されるように、「ヒドロシリル化」方法により調製されるものである。更には、成分A)として選択される樹脂−直鎖状オルガノポリシロキサンブロックコポリマーは、更なるヒドロシリル化反応を、この実施形態のキャッピング剤のビニル基と可能にするように、残留Si−Hを含有するべきである。この実施形態のために選択されるビニル官能性オルガノシランは、式HC=CHSi(OCH、又は他のアルコキシ基(例えば、エトキシ又はプロポキシ)を含有するそれらなどの構造において類似の他のものを有し得る。
ホットメルト組成物を形成するように組み合される成分A)及びB)の量は、様々であり得る。いくつかの実施形態では、使用される量は、成分A)として使用される特定の樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーと、成分B)として選択される特定のキャッピング剤と、に基づいて異なる。樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーが、「アセトキシ」系(本明細書に記載されるように)であるとき、十分な化学量論的キャッピング剤の量が、添加され、選択される樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーのシラノール含有量と、理論上、反応する。樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーが、「ヒドロシリル化」系(本明細書に記載されるように)であるとき、化学量論的キャッピング剤の量が、添加され、成分A)及びB)のいずれか上に存在するSiH/ビニル基の約1/1のモル比をもたらす。あるいは、ホットメルト組成物を調製するように使用される成分A)及びB)の量は、少なくとも1重量パーセントのアルコキシ(又はアセトキシ)基を含有する樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーをもたらす化学量を確保すべきである。
成分A)及びB)を組み合わせるための方法は、限定されず、通常、いかなる特殊な処理技術も必要としない。いくつかの実施形態では、成分A)及びB)は、撹拌などの簡単なプロセスで組み合され、混合される。いくつかの実施形態では、樹脂−直鎖状オルガノシロキサンコポリマーを調製するように使用された成分A)は、溶媒中に残存する。混合工程は、周囲温度、又はあるいは20℃〜150℃の範囲の高温、又はあるいは成分A)と共に存在する溶媒の還流温度の下で行われてもよい。
C)硬化触媒
本発明のホットメルト組成物(例えば、ホットメルト接着剤組成物)は、樹脂直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーの反応生成物及び加水分解性基を含有するオルガノシラン「キャッピング剤」を含有する。このように、これらの組成物は、加水分解性基が、樹脂直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマー上に導入されるため、「水分硬化性」として考えられてもよい。続いて、これらの組成物は、水分に曝露されると、硬化する。水分硬化プロセスは、ホットメルト組成物中への任意の成分C)としての、硬化触媒の添加により促進され得る。したがって、成分C)として選択される硬化触媒は、オルガノシロキサンの水分硬化を促進するために当該技術分野において既知の任意の硬化触媒であり得る。例としては、アミン、並びに鉛、スズ、チタン、亜鉛、及び鉄の錯体が挙げられるが、これらに限定されない。他の例としては、水酸化トリメチルベンジルアンモニウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、n−ヘキシルアミン、トリブチルアミン、ジアザビシクロウンデセン(DBU)、及びジシアンジアミドなどの塩基性化合物;チタン酸テトライソプロピル、チタン酸テトラブチル(例えば、Tyzor(登録商標)TnBT)、チタンアセチルアセトネート、トリイソブトキシドアルミニウム、トリイソプロポキシドアルミニウム、テトラジルコニウム(アセチルアセトナート)、テトラブチル酸ジルコニウム、オクチル酸コバルト、アセチルアセトナートコバルト、アセチルアセトナート鉄、アセチルアセトナートスズ、オクチル酸ジブチルスズ、ラウレートジブチルスズ、オクチル酸亜鉛、ベゾエート(bezoate)亜鉛、p−tert−安息香酸亜鉛、ラウレート亜鉛、ステアリン酸亜鉛、リン酸塩アルミニウム、及びトリイソプロポキシドアルミニウム(alminium)などの金属含有化合物;トリアセチルアセトナートアルミニウム、ビスエチルアセチルアセトナートモノアセチルアセトナートアルミニウム、ジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)チタン、及びジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)チタンなどの有機チタンキレートが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、硬化触媒は、オクチル酸亜鉛、ベゾエート亜鉛、p−tert−安息香酸亜鉛、ラウレート亜鉛、ステアリン酸亜鉛、リン酸塩アルミニウム、及びトリイソプロポキシドアルミニウムを含む。例えば、その全体の開示が本明細書に完全に記載されているかのように、参照することにより組み込まれる、米国特許第8,193,269号を参照のこと。硬化触媒の他の例としては、アルミニウムアルコキシド、アンチモンアルコキシド、バリウムアルコキシド、ホウ素アルコキシド、カルシウムアルコキシド、セリウムアルコキシド、エルビウムアルコキシド、ガリウムアルコキシド、ケイ素アルコキシド、ゲルマニウムアルコキシド、ハフニウムアルコキシド、インジウムアルコキシド、鉄アルコキシド、ランタンアルコキシド、マグネシウムアルコキシド、ネオジミウムアルコキシド、サマリウムアルコキシド、ストロンチウムアルコキシド、タンタルアルコキシド、チタンアルコキシド、スズアルコキシド、バナジウムアルコキシド酸化物、イットリウムアルコキシド、亜鉛アルコキシド、ジルコニウムアルコキシド、チタン又はジルコニウム化合物、特に、チタン及びジルコニウムアルコキシド、及びキレート及びオリゴ−及び上記アルコキシドの重縮合物、ジアルキルスズジアセテート、スズ(II)オクトエート、ジアルキルスズジアシレート、ジアルキルスズ酸化物及び二重金属アルコキシドが挙げられるが、これらに限定されない。二重金属アルコキシドは、特定の比率で2つの異なる金属を含有するアルコキシドである。いくつかの実施形態では、硬化触媒は、テトラエチレート(tetraethylate)チタン、テトラプロピレート(tetrapropylate)チタン、テトライソプロピレート(tetraisopropylate)チタン、テトラブチレート(tetrabutylate)チタン、テトライソオクチル酸チタン、イソプロピレート(isopropylate)トリステアロイレート(tristearoylate)チタン、トルイソプロピレート(truisopropylate)ステアロイレート(stearoylate)チタン、ジイソプロピレート(diisopropylate)ジステアロイレート(distearoylate)チタン、ジルコニウムテトラプロピレート、ジルコニウムテトライソプロピレート、テトラブチレートジルコニウムを含む。例えば、その全体の開示が本明細書に完全に記載されているかのように、参照することにより組み込まれる、米国特許第7,005,460号を参照のこと。更に、硬化触媒は、その両方が本明細書に完全に記載されているかのように参照することにより組み込まれる、ドイツ特許第4427528 C2号及び欧州特許第0 639 622 B1号に記載の通りに、チタン酸塩、ジルコン酸塩、及びハフニウム酸塩を含む。
成分Cとして添加される硬化触媒の量は、様々であり得、限定されない。いくつかの実施形態では、触媒の、約0.1〜約5重量部、あるいは、約0.1〜約1重量部の量が、ホットメルト組成物中の樹脂直鎖状オルガノシロキサンコポリマーの100重量部当たりに添加される。
ホットメルト組成物は、ホットメルト又は硬化性組成物の貯蔵安定性を増加させるとして既知の添加剤などの更なる成分を含有し得る。これらの添加剤は、Dow Corning(登録商標)Z−6403として市販の、イソブチルトリエトキシシラン(又は他の類似のアルコキシシラン)などの「水分捕集剤」を含む。
ホットメルト組成物は、引張強度及び破断伸度(%)などの特定の物理的特性によって、更に特徴付けられ得る。ホットメルト組成物は、1.0MPaを超える、あるいは1.5MPaを超える、あるいは2MPaを超える、あるいは3MPaを超える、あるいは4MPaを超える、あるいは5MPaを超える、あるいは8MPaを超える初期引張強度を有し得る。いくつかの実施形態では、ホットメルト組成物は、約1MPa〜約10MPa、あるいは約3MPa〜約10MPa、あるいは約3MPa〜約6MPa、あるいは約3MPa〜約9MPa、約5MPa〜約9MPa、又は約6MPa〜約10MPaの初期引張強度を有し得る。
ホットメルト組成物は、80%を超える、あるいは200%を超える、あるいは300〜600%を超える初期破断(又は破裂)伸度(%)を有し得る。いくつかの実施形態では、固体組成物は、約80%〜約700%まで、例えば、約80%〜約200%、約100%〜約650%、約200%〜約400%、約300%〜約650%、又は約400%〜約650%までの破断(又は破裂)伸度(%)を有し得る。本明細書で使用されるとき、引張強度及び破断伸度(%)は、ASTM D412により測定される。
本明細書に記載のホットメルト組成物の1つの利点は、それらが複数回加工され得るという点であり、いくつかの実施形態では、それらが水分(環境水分)に曝露されない限り、実質的に硬化しないためである。したがって、組成物が水分に曝露される(例えば、環境水分)、かつそれらが実質的に硬化する前に、複数回再加工されてもよい。したがって、本発明の樹脂−直鎖状オルガノポリシロキサンブロックコポリマーは、疎水性、高温安定性、及び耐湿/UV性を含むシリコーンに関連する利益と併せて、「再加工可能」であるという有意な利点を提供し得る。
一実施形態では、オルガノシロキサンブロックコポリマーの固体組成物は、「融解加工可能」であると考えられ得る。いくつかの実施形態では、オルガノシロキサンブロックコポリマーを含有する溶液のフィルムから形成されるコーティングなどの固体組成物は、高温にて、つまり、「溶融」時に、流体挙動を呈する。オルガノシロキサンブロックコポリマーの固体組成物の「融解加工可能」の特徴は、固体組成物が液体挙動を呈する際の固体組成物の「溶融流動温度」を測定することにより、モニターされ得る。溶融流動温度は、具体的には、市販の装置を使用して、貯蔵弾性率(G’)、損失弾性率(G’’)、及び貯蔵温度の関数としてのタンデルタ(tan δ)を測定することにより判定され得る。例えば、貯蔵弾性率(G’)、損失弾性率(G’’)、及び温度の関数としてのタンデルタを測定するためには、市販のレオメーター(TA Instrumentsの、2KSTD標準屈曲旋回軸スプリング変換器を備えるARES−RDAなどと、強制対流炉)が使用され得る。試験標本(例えば、8mm幅、1mm厚さ)は、平行なプレートの間に充填することができ、25℃〜300℃の範囲で2℃/分にて温度を徐々に上げながら、小さなひずみの振動レオロジーを使用して測定され得る(振動数1Hz)。
本明細書で使用されるとき、用語「約」は、値又は範囲の変動の程度、例えば、記載される値又は記載される範囲の限度の10%以内、5%以内、又は1%以内を許容することができる。
範囲形式で表される値は、範囲の限界として明示的に記述される数値を含むだけでなく、それぞれの数値及び部分的範囲が明示的に記述されているかのように、その範囲内に包含される全ての個々の数値又は部分的範囲も含む柔軟な形で解釈されるべきである。例えば、「約0.1%〜約5%」又は「約0.1%〜5%」の範囲は、約0.1%〜約5%を含むだけでなく、示される範囲内の個々の値(例えば、1%、2%、3%、及び4%)及び部分的範囲(例えば、0.1%〜0.5%、1.1%〜2.2%、3.3%〜4.4%)も含むものと解釈されるべきである。
本明細書に開示及び主張される本発明の実施形態は、これら実施形態が本開示の複数の態様の例示を目的とするものであることから、本明細書に開示される特定の実施形態により範囲が限定されるものではない。いずれの同等の実施形態も、本開示の範囲内にあるものとする。事実、当業者には、本明細書に表示及び説明する実施形態とともに実施形態の様々な変更が前述の説明から自明であろう。かかる変更はまた、添付の特許請求の範囲の範囲内に含まれるものとする。
要約書は、技術的な開示の特質を読者が素早く確認できるように示す。要約書は、特許請求の範囲の範囲又は目的を解明又は制限するために用いるものではないという了解のもとで提示する。
以降の実施例は、本発明の特定の実施形態を示すために挙げられている。しかしながら、本開示に照らして、開示される特定の実施形態において、本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく、多くの変更をなすことができ、依然として類似する、又は同様の結果を得ることができることが、当業者には認識されるべきである。全てのパーセンテージは重量%である。全ての測定は別段の表示がない限り23℃で行われる。
特性評価法
13C NMRスペクトル分析法
システムD系の材料の少サンプルを、窒素下でキャスト化し、一晩蒸発させた。合計で約3グラムのこのサンプルを、1グラムのCDCl中に溶解し、4グラムの0.04M Cr(AcAc)をCDClの溶液中に溶解した。次いで、混合物を、ケイ素を含まないNMR管に移し、Varian Mercury 400MHz NMRを用いてスペクトルを獲得した。
レオロジー分析
TA Instrumentsの市販のレオメーター(2KSTD標準屈曲旋回軸スプリング変換器を備えるARES−RDA、TA Instruments、New Castle、DE 19720)と、強制対流炉である。試験標本(例えば、8mm幅、1mm厚さ)は、25℃〜250℃の範囲で3℃/分にて徐々に温度を上げながら、平行なプレートの間に充填した。
引張試験
溶液を、ドラフト内でキャスト化し、3日間にわたって蒸発させ、水分硬化させた。次いで、3つの「ドッグボーン」を、材料シートから打ち抜き、Bluehillソフトウェアにより動作されるInstron上に引いた。
(実施例1)
アセトキシ−シランカップル化化学に基づくホットメルトの調製
撹拌ロッドとパドル、温度計と、水冷凝縮器に取り付けたDean Stark装置と、を装備させた3首丸底フラスコで合成を行い、油浴を使用して加熱し、窒素封入を行った。Dean Starkは、アセトキシ−シランカップリングにおいてのみ利用され、水が放出されるため、それを、トルエンで予め充填し溶液体積を一定に維持した。
樹脂−直鎖状オルガノシロキサンコポリマーを、公開PCT特許出願第WO2012/040302号に記載されるように説明される方法に従い基づいて調製した。トルエン中40重量%の100gの固体バッチの形成は、まず、217フレークの28gの溶液を加熱し、100gのトルエンを30分間一定の撹拌で還流させることから構成された。この間、72gの184dpシラノール末端ポリジメチルシオルキサン(polydimethylsiolxane)(PDMS)の溶液と、50gのトルエンを、窒素下で室温にて30分間、トルエン中4.99gの50/50重量%のメチルトリアセトキシシラン/エチルトリアセトキシシラン(MTA/ETA)を添加することにより、アルキルトリアセトキシシランでキャップした。
窒素封入の存在下で、反応フラスコを108℃まで冷却し、次いで、PDMS溶液を添加し、続いて、これを、2時間還流させながら加熱した。光学的に透明なシートの形成を確保するように、反応フラスコを108℃まで冷却し、次いで、トルエン中6.84gの50/50重量% MTA/ETAを添加した。反応混合物を還流させながら、更に1時間加熱した。これは、水分硬化性基でキャップする前に、樹脂−直鎖状プレ−ポリマーに、適切な光学的透明度及び機械的特性をもたらした。
実施例1A、1B、及びC
キャップ後のアルキルトリアセトキシシラン
トルエン中40%の100gの樹脂直鎖状の固体バッチに残存するシラノールを化学量論的にキャップするように、トルエン中24.32gの50/50重量%のMTA/ETAを添加し、1時間還流させながら加熱した。(実施例1A)異なる量のMTA/ETAの作用に関する更なる研究において、全ての残存するシラノールを化学量論的にキャップするのに必要な上下の量である20及び40重量%(それぞれに、実施例1B、及び1C)で、樹脂直鎖状溶液の少バッチを、室温にてトルエン中異なる量の50/50重量%のMTA/ETAと混合した。
実施例1D、1E、1F
メトキシ化
まず、樹脂−直鎖状を、トルエン中50/50重量%のMTA/ETAで化学量論的にキャップし、メトキシ化生成物を作製した。メタノールを、MTA/ETAのアセトキシ基に基づく3倍の化学量論比で添加し、溶液を、室温で一晩撹拌した。
1Lの4首丸底フラスコを、トルエン(120.0g)及び217フレーク(33.6g;フェニル−T樹脂;FW=137g/モルSi及び〜57モル% OH;0.2453モルSi及び0.1398モルSiOH)で充填した。このフラスコに、温度計と、teflon撹拌パドルと、ガラス栓と、水冷凝縮器に取り付けたDean Stark装置と、を装備させた。窒素封入を行った。加熱には油浴を使用した。Dean Starkに予めトルエンを充填した。反応混合物を、30分間還流しながら加熱した。次いで、反応混合物を、108℃(ポット温度)まで冷却した。
トルエン(60.0g)溶液及びシラノール末端PDMS(86.4g;FW=74.3g/モルSi及び〜1.01モル% OH;1.1628モルSi及び0.0117モルSiOH)を、トルエン中50/50重量%のMTA/ETAでキャップした。シラノール末端PDMSを、ETS 900/トルエン(6.00g、0.0129モルSi)をシラノール末端PDMSに添加し15分間室温で混合することにより、窒素下でグローブボックス内(同日)で調製した。
PDMS溶液を、108℃で素早く樹脂溶液に添加した。反応混合物は、不透明になり、その後〜15分ほどで透明になった。反応混合物を還流させながら2時間にわたって加熱した。それを、108℃まで冷却し、次いでトルエン中50/50重量%のMTA/ETA(8.05g;標的:8.21g、0.0177モルSi)を添加した。反応混合物を還流させながら1時間にわたって加熱した。反応混合物を108℃まで冷却し、次いでトルエン中50/50重量%のMTA/ETA(29.09g;標的:29.18g、0.0628モルSi)を添加して残存するシラノールを理論的にキャップした。反応混合物を還流させながら1時間にわたって加熱した。反応混合物を、室温まで冷却し一晩撹拌した。メタノールを(26.90g;MTA/ETA上のアセトキシ基に基づく3倍の化学量論で)添加した。反応混合物を、室温にて一晩撹拌した。
グローブボックス内で、反応溶液を、5本のボトルに(64.00g;各〜24g固体)分散させ、それぞれを以下のように処理した:
ボトル1:水分捕集剤として2重量%(固体に対して)のメチルトリメトキシシラン(MTM)(0.48g)。
ボトル2:水分捕集剤として2重量%(固体に対して)のイソブチルトリエトキシシラン(iBTES)(0.48g)。
ボトル3:硬化触媒として0.5重量%(固体に対して)のテトラ−n−ブチルチアタネート(tiatanate)(TnBT)(0.12g)。
ボトル4:処理なし。
ボトル5:処理なし。
全てのボトルに磁気撹拌棒を装備させ、しっかりとキャップし、一晩撹拌した。
全ての溶液は、透明で無色であった。各ボトルに含有される材料から作られた乾燥シートの外観は、MTM−透明;iBTES−やや混濁;TnBT−透明;処理なし−透明であった。
実施例1F、1G、1H
キャップ後のメチルトリメトキシシラン
500mLの3首丸底フラスコを、トルエン(60.0g)及び217フレーク(16.8g;フェニル−T樹脂;FW=137g/モルSi及び〜57モル% OH;0.2044モルSi及び0.116モルSiOH)で充填した。このフラスコに、温度計と、teflon撹拌パドルと、ガラス栓と、水冷凝縮器に取り付けたDean Stark装置と、を装備させた。窒素封入を行った。加熱には油浴を使用した。Dean Starkに予めトルエンを充填した。反応混合物を、30分間還流しながら加熱した。次いで、反応混合物を、108℃(ポット温度)まで冷却した。
トルエン(30.0g)溶液及びシラノール末端PDMS(43.2g;FW=74.3g/モルSi及び〜1.01モル% OH;0.9690モルSi及び0.00979モルSiOH)を、トルエン中50/50重量%のMTA/ETAでキャップした。シラノール末端PDMSを、トルエン中(2.99g、0.0064モルSi)50/50重量%のMTA/ETAをシラノール末端PDMSに添加し45分間室温で混合することにより、窒素下でグローブボックス内(同日)で調製した。
PDMS溶液を、108℃で素早く樹脂溶液に添加した。反応混合物は、不透明になり、その後〜10分ほどで透明になった。反応混合物を還流させながら2時間にわたって加熱した。それを、108℃まで冷却し、次いでトルエン中50/50重量%のMTA/ETA(4.01g;標的:4.10g、0.0088モルSi)を添加した。反応混合物を還流させながら1時間にわたって加熱した。反応混合物を85℃まで冷却し、次いでトルエン中50/50重量%のMTA/ETA(4.27g;標的:4.28g、0.0314モルSi)を添加した。Dean Stark装置を取り外し、1時間還流させながら加熱した(約108℃のポット温度)。反応混合物を、室温まで冷却し一晩撹拌した。
グローブボックス内で、90.0gの反応溶液を取り、2本のボトルに(各約20g固体)等しく分注した。これらのボトルのうちの1本にTnBT(0.1g;0.5重量%固体に対して)を添加したものを、磁気攪拌棒と共に添加し、溶液を、室温で2時間混合した。
まだフラスコ内にある51.2g(約20g固体)の残存する反応溶液にTnBT(0.1g;固体に対して0.5重量%)を添加したものを、添加した。管を95℃に加熱し、2時間にわたって保持した。その後、それを室温まで冷却し、グローブボックス内でボトルにいれた。
全てのボトルを安全にキャップし、使用するまで窒素パージされた乾燥器に格納した。
他の2つの溶液が透明であった一方で、TnBTの添加とそれに続く2時間の還流が、生成物溶液を灰白色及び混濁にさせた。シートの外観は、溶液がキャスト化されたその溶液の色と直接対応した。
(実施例2)
ヒドロシリル化化学に基づくホットメルトの調製
反応フラスコを、48.4%のトルエン中平均式MVi 0.15Ph 0.760.082を有する28.93gのビニルMTQ樹脂、36.00gのSi−H末端PDMS、及び77.93gのトルエンで充填した。一定の撹拌をしながら、0.275gのPt(VI)溶液(トルエン中3887ppm Pt)を添加する前に混合物を100℃に加熱した。続いてこれを、1時間還流させながら加熱した。次いで、溶液を65℃まで冷却し、1.36gのテトラメチルジシロキサンを添加し、続いて3時間還流させながら加熱した。その後、FTIRにより、Si−Hが残存しないことを確認した。これは、水分硬化性基でキャップする前に、樹脂−直鎖状プレ−ポリマーに、適切な光学的透明度及び機械的特性をもたらした。
実施例2A及びB
エチレントリメトキシシランキャッピング
樹脂直鎖状溶液に0.82gのH(CHSiOSi(CHCHCHSi(OCH(ETM変換装置)を添加し、樹脂上に残存するビニル基の30%の化学量論的な理論上の変換をもたらした。次いで、反応混合物を20分間還流しながら加熱した。SiHが残っていなかったため、反応が完了したことをFTIR分析により明らかにした。
実施例2C、D、及びE
水分捕集剤及び硬化触媒の添加
水分捕集剤であるZ−6403(イソブチルトリエトキシシラン)(実施例2C)及びZ−6070(実施例2D)を、固体含有量に対して2重量%の異なる溶液中に撹拌した。
硬化触媒Tyzor TnBT(テトラ−n−ブチルチタン酸塩)を、固体含有量に対して0.5重量%の異なる溶液中に撹拌した。MTM−でキャップされたアセトキシホットメルトでの1つの試験では、TnBT添加の後、溶液を2時間にわたり95℃に加熱した。(実施例2E)。
実施例3(比較例)
この実施例は、米国特許第3,607,972号から適応された。下の実施例は、樹脂を直鎖状とカップリングすること及び過剰のアセトキシ−シランを溶液に添加することにより作製された水分硬化性樹脂−直鎖状を示す。適切なアーキテクチャを形成した後とは対照的に、アセトキシ−シランが樹脂−直鎖状合成中に添加されるため、劣性の混濁材料が形成される(60gの固体)。
500mLの4首丸底フラスコを、トルエン(60.0g)及び217フレーク(16.8g;フェニル−T樹脂;FW=136.6g/モルSi;0.123モルSi及び0.180モルSiOH)で充填した。このフラスコに、温度計と、Teflon撹拌パドルと、水冷凝縮器に取り付けたDean Stark装置と、を装備させた。窒素封入を行った。加熱には油浴を使用した。Dean Starkに予めトルエンを充填した。反応混合物を、30分間還流しながら加熱した。次いで、反応混合物を、108℃(ポット温度)まで冷却した。
トルエン(30.0g)溶液及びシラノール末端PDMS(43.2g;FW=74.3g/モルSi及び〜1.01モル% OH;0.9690モルSi及び0.00979モルSiOH)を、トルエン中50/50重量%のMTA/ETAでキャップした。それを、トルエン中50/50重量%のMTA/ETA(1.43g、0.00619モルSi)をシラノール末端PDMSに添加し30分間室温で混合することにより、窒素下でグローブボックス内(同日)で調製した。
PDMS溶液を、108℃で素早く樹脂溶液に添加した。反応混合物は、不透明になり、その後11分ほどで透明になった。反応混合物を還流させながら3時間にわたって加熱した。反応混合物を108℃まで冷却し、次いでMTA/ETA(15.56g、0.0673モルSi;1モルSiのMTA/ETA:樹脂上の1モルSiOH;ジアセトキシ末端PDMSと217フレークとの反応後理論上の量が残った)を添加した。反応混合物を還流させながら1時間にわたって加熱した。反応混合物を室温まで冷却した。
キャストシート(一晩乾燥させたもの)は、不透明フィルムであった。
温度でのホットメルト安定性
実施例1及び2の組成物は、それらの高温での粘着性流動により示されるように、ホットメルト挙動を呈した。
表は、実施例1及び2のホットメルト組成物のための温度での粘度の減少並びに安定性の増加をまとめたものである。初期流動データを、窒素下でキャスト化されたサンプルから獲得し、安定性データを、Al/PE水分バリアバッグ内の窒素下でキャスト化されたサンプルを熱封着し、それらを試験前に一晩100℃の炉に置くことにより獲得した(PEの融点のため、格納温度を120℃よりもむしろ100℃に保持した)。
Figure 2015516999
引張強度
3日間にわたる水分硬化後の樹脂−直鎖状ホットメルトの機械的強度が、表にまとめられる。
これらの水分硬化樹脂−直鎖状(4〜9MPaの応力ピーク、最大650%の伸長)の機械的強靭性は、対応するシラノール−官能性、以前に研究された熱硬化性樹脂−直鎖状(2.5MPaの応力ピーク、585%の伸長)よりも高い。
MTM水分捕集剤含有ホットメルトに基づくヒドロシリル化は、全ての非触媒されたサンプルの最大伸長を呈する。データはまた、TnBTの添加が、典型的にはほぼ二倍に伸長を増加させる、強靭性を改善することを示す。ETM変換システムDホットメルトの水分硬化及び未硬化サンプルの両方を試験し、材料の強度が、水分硬化を通して増加され得ることを示した。しかしながら、未硬化状態においてでさえも、非常に良好な機械的強度を獲得する。
Figure 2015516999

Claims (29)

  1. ホットメルト組成物であって、
    A)
    40〜90モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位と、
    10〜60モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位と、
    0.5〜35モルパーセントのシラノール基[≡SiOH]と、を含む、樹脂直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーであって、
    式中、
    各Rが、各発生にて独立して、C〜C30ヒドロカルビルであり、
    各Rが、各発生にて独立して、C〜C20ヒドロカルビルであり、
    前記ジシロキシ単位[R SiO2/2]が、直鎖状ブロック当たり平均で10〜400個のジシロキシ単位[R SiO2/2]を有する直鎖状ブロックの中に配置され、
    前記トリシロキシ単位[RSiO3/2]が、少なくとも500g/モルの分子量を有する非直鎖状ブロックの中に配置され、前記非直鎖状ブロックの少なくとも30%が、互いに架橋され、
    各直鎖状ブロックが、少なくとも1つの非直鎖状ブロックに連結され、
    前記オルガノシロキサンブロックコポリマーが、少なくとも20,000g/モルの重量平均分子量を有する、樹脂直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーと、
    B)式RSiXのキャッピング剤であって、
    式中、Rが、C〜C12ヒドロカルビル、オルガノハイドロジェンシロキサン、又はビニル官能性オルガノシロキサンであり、
    Xが、−OR、Cl、−OC(O)R、−N(R、又は−ON=CR から選ばれる加水分解性基であり、Rが、水素又はC〜Cアルキル基である、キャッピング剤と、の反応生成物を含む、ホットメルト組成物。
  2. 前記ホットメルト組成物が、ホットメルト接着剤組成物である、請求項1に記載のホットメルト組成物。
  3. C)硬化触媒を更に含む、請求項1に記載のホットメルト組成物。
  4. 前記樹脂直鎖状オルガノポリシロキサンが、
    I)
    a)式
    (E)(3−q)SiO(R SiO2/2Si(E)(3−q) を有する、直鎖状オルガノシロキサンであって、
    式中、各Rが、各発生にて独立して、C〜C30ヒドロカルビルであり、
    nが、10〜400であり、
    qが、0、1、又は2であり、
    Eが、少なくとも1個の炭素原子を含有する加水分解性基である、直鎖状オルガノシロキサンと、
    b)オルガノシロキサン樹脂であって、少なくとも60モル%の[RSiO3/2]シロキシ単位をその式中に含み、式中、各Rが、各発生にて独立して、C〜C20ヒドロカルビルである、オルガノシロキサン樹脂と、を、
    c)有機溶媒の中で、反応させて、
    樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーを形成する工程であって、
    工程Iで使用される前記a)及びb)の量が、40〜90モル%のジシロキシ単位[R SiO2/2]及び10〜60モル%のトリシロキシ単位[RSiO3/2]を有する前記樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーをもたらすように選択され、
    工程Iで使用される前記直鎖状オルガノシロキサンの少なくとも95重量パーセントが、前記樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーに組み込まれる、工程と、
    II)工程i)からの前記樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーと、式R SiX4−qを有するオルガノシラン(式中、Rが、C〜Cヒドロカルビル、又はC〜Cハロゲン置換ヒドロカルビルであり、Xが、加水分解性基であり、qが、0、1、又は2である)とを反応させて、
    前記樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーの重量平均分子量(M)を少なくとも50%増加させるように、前記樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーの前記トリシロキシ単位を十分に架橋する工程と、によって調製される、請求項1〜3のいずれか一項に記載のホットメルト組成物。
  5. Eが、アセトキシであり、qが、1である、請求項4に記載のホットメルト組成物。
  6. 前記オルガノシランが、アルキルトリアセトキシシランである、請求項4に記載のホットメルト組成物。
  7. 前記キャッピング剤が、アルキルトリアセトキシシランである、請求項4〜6に記載のホットメルト組成物。
  8. 前記キャッピング剤が、アルキルトリアルコキシシランである、請求項4〜6に記載のホットメルト組成物。
  9. 前記樹脂直鎖状オルガノポリシロキサンが、
    I)
    a)式
    1’ (3−q)SiO(R SiO2/2SiR (3−q)1’ を有する直鎖状オルガノシロキサンであって、
    式中、
    各R1’が、各発生にて独立して、脂肪族不飽和を含まないC〜C30ヒドロカルビルであり、
    各Rが、各発生にて独立して、H、R1’、又はRであり、各Rが、各発生にて独立して、少なくとも1つの脂肪族不飽和結合を有するC〜C12ヒドロカルビル基であり、
    nが、10〜400であり、qが、0、1、又は2である、直鎖状オルガノシロキサンと、
    b)平均式:
    [R2’ SiO1/2[R2’SiO2/2[RSiO3/2[R2’SiO3/2[SiO4/2を有するオルガノシロキサン樹脂であって、
    式中、
    各R2’が、各発生にて独立して、脂肪族不飽和を含まないC〜C20ヒドロカルビルであり、
    各Rが、各発生にて独立して、H、R1’、又はRであり、各Rが、各発生にて、少なくとも1つの脂肪族不飽和結合を有するC〜C12ヒドロカルビル基であり、
    添字a、b、c、d、及びeが、前記オルガノシロキサン樹脂中に存在する各シロキシ単位のモル分率を表し、
    aが、約0〜約0.7であり、
    bが、約0〜約0.3であり、
    cが、約0〜約0.8であり、
    dが、約0〜約0.9であり、
    eが、約0〜約0.7である範囲に及び、
    但し、a+b+c>0、c+d+e≧0.6、及びa+b+c+d+e≒1であり、
    かつ少なくとも1つのR置換基が、前記直鎖状オルガノシロキサン又はオルガノシロキサン樹脂のうちのいずれかではHであり、少なくとも1つのR置換基が、他方のオルガノシロキサンではRであることを条件とする、オルガノシロキサン樹脂と、
    c)ヒドロシリル化触媒と、を、
    有機溶媒中で反応させて、
    樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーを形成する工程であって、
    工程Iで使用される前記a)及びb)の量が、40〜90モル%のジシロキシ単位[R1’ SiO2/2]及び10〜60モル%の[R2’SiO3/2]及び/又は[SiO4/2]シロキシ単位を有する前記樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーをもたらすように選択され、
    工程Iで添加される前記直鎖状オルガノシロキサンの少なくとも95重量%が前記樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーの中に組み込まれる、工程と、
    II)工程I)からの樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーを反応させて、
    前記樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーの重量平均分子量(M)を少なくとも50%増加させるように、前記樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーの前記[R2’SiO3/2]及び/又は[SiO4/2]シロキシ単位を十分に架橋する工程と、によって調製される、請求項1〜3に記載のホットメルト組成物。
  10. 成分a)が、平均式:
    H(CHSiO[(CHSiO2/2)]Si(CHHを有し、
    nが、10〜400まで様々であってもよく、
    成分b)が、平均式
    [(HC=CH)(CHSiO1/2[(C)SiO3/2[SiO4/2を有し、
    添字a、d、及びeが、請求項1に記載の通りである、請求項9に記載のプロセス。
  11. 成分a)が、平均式
    (HC=CH)(CHSiO[(CHSiO2/2)]Si(CH(HC=CH)を有し、
    nが、10〜400まで様々であってもよく、
    成分b)が、平均式
    [H(CHSiO1/2[SiO4/2を有し、
    添字a、及びeが、請求項1に記載の通りである、請求項9に記載のプロセス。
  12. 前記キャッピング剤が、式:
    H(CHSiOSi(CHCHCHSi(OCHを有する、請求項9〜11に記載のホットメルト組成物。
  13. 硬化触媒を更に含み、前記硬化触媒が、チタン酸塩から選択される、請求項1〜12のいずれか一項に記載のホットメルト組成物。
  14. 前記チタン酸塩が、テトラ−n−ブチルチタン酸塩である、請求項13に記載のホットメルト組成物。
  15. 架橋剤が、工程II)及び/又は工程I)で添加され、前記架橋剤が、式:
    1’ (3−q)SiO(R1’ SiO2/2SiR (3−q)1’ を有し、
    式中、各R1’が、各発生にて独立して、C〜C30ヒドロカルビルであり、
    mが、0〜50まで様々であり、qが、0、1、又は2であり、
    各Rが、各発生にて独立して、H、R1’、又はRであり、各Rが、各発生にて独立して、少なくとも1つの脂肪族不飽和結合を有するC〜C12ヒドロカルビルである、請求項9〜11に記載のホットメルト組成物。
  16. 前記架橋剤が、テトラメチルジシロキサン又はジビニルテトラメチルジシロキサンである、請求項15に記載のホットメルト組成物。
  17. 工程II)が、式R SiX4−qを有するオルガノシランを添加する工程を更に含み、式中Rが、C〜Cヒドロカルビル又はC〜Cハロゲン置換ヒドロカルビルであり、Xが、加水分解性基であり、qが、0、1、又は2である、請求項9〜11に記載のホットメルト組成物。
  18. 前記オルガノシランが、アルキルトリアセトキシシランである、請求項17に記載のホットメルト組成物。
  19. 前記アルキルトリアセトキシシランが、2つのアルキルトリアセトキシシランの混合物である、請求項18に記載のホットメルト組成物。
  20. 前記2つのアルキルトリアセトキシシランの混合物が、メチルトリアセトキシシラン及び/又はエチルトリアセトキシシランを含む、請求項19に記載のホットメルト組成物。
  21. 前記オルガノシロキサン樹脂が、
    [H(CHSiO1/2[(C)SiO3/2
    [H(CHSiO1/2[(CHSiO2/2[(C)SiO3/2
    [H(CHSiO1/2[(CSiO2/2[(C)SiO3/2
    [H(CHSiO1/2[(C)(CH)SiO2/2[(C)SiO3/2
    [H(CHSiO1/2[(C)SiO3/2[SiO4/2
    [H(CHSiO1/2[(CHSiO2/2[SiO4/2
    [H(CHSiO1/2[SiO4/2;及び
    これらの組み合わせのうちから選ばれる、請求項9〜11に記載のホットメルト組成物。
  22. 前記オルガノシロキサン樹脂が、
    [Vi(CHSiO1/2[(C)SiO3/2
    [Vi(CHSiO1/2[(CHSiO2/2[(C)SiO3/2
    [Vi(CHSiO1/2[(CSiO2/2[(C)SiO3/2
    [Vi(CHSiO1/2[(C)(CH)SiO2/2[(C)SiO3/2
    [Vi(CHSiO1/2[(C)SiO3/2[SiO4/2
    [Vi(CHSiO1/2[(CHSiO2/2[SiO4/2
    [Vi(CHSiO1/2[SiO4/2;及び
    これらの組み合わせのうちから選ばれる、請求項9〜11に記載のホットメルト組成物。
  23. 硬化性である、請求項1〜22のいずれか一項に記載のホットメルト組成物。
  24. 固体である、請求項1〜23のいずれか一項に記載のホットメルト組成物。
  25. 請求項23又は24に記載の組成物の硬化生成物。
  26. 前記組成物を水分に曝露することによって作製される、請求項23又は24に記載の組成物の硬化生成物。
  27. 前記水分が、環境水分である、請求項26に記載の組成物の硬化生成物。
  28. 前記固体組成物が、少なくとも95%の光透過率を有する、請求項24に記載の固体フィルム組成物。
  29. 請求項1〜28のいずれか一項に記載のオルガノシロキサンブロックコポリマーを含む、LEDカプセル化材。
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