JP6170129B2 - 樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーの組成物 - Google Patents

樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーの組成物 Download PDF

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Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、2012年3月21日に出願された米国仮特許出願第61/613,532号の利益を主張するものであり、その全体の開示が本明細書に完全に記載されているかのように、参照することにより組み込まれる。
発光ダイオード(LED)及び太陽パネルは、カプセル化材コーティングを使用し、電子的構成要素を環境的要因から保護する。このような保護コーティングは、これらのデバイスの最大効率を確保するために光学的に透明でなければならない。更に、これらの保護コーティングは、強靭で耐久性があり、長持ちするが、適用が容易なものでなければならない。しかし、現在利用できるコーティングの多くは、強靭性に欠け、耐久性がなく、長持ちせず、及び/又は適用するのに容易ではない。そのため、多くの新たな技術分野において、今もなお保護コーティング及び/又は機能性コーティングを特定する必要がある。
実施形態1は、オルガノポリシロキサンブロックコポリマーを調製するための方法に関し、該方法は、
I)
a)式:
(E)(3−q)SiO(R SiO2/2Si(E)(3−q) を有し、
式中、各Rが、各発生にて独立して、C〜C30ヒドロカルビル又は少なくとも1個の炭素原子を含有する加水分解性基であり、
nは、10〜400であり、
qは、0、1、又は2であり、
Eは、少なくとも1個の炭素原子を含有する加水分解性基である、オルガノシロキサンと、
b)オルガノシロキサン樹脂であって、少なくとも60モル%の[RSiO3/2]シロキシ単位をその式中に含み、式中、各Rが、各発生にて独立して、C〜C20ヒドロカルビルである、オルガノシロキサン樹脂と、を、
c)有機溶媒の中で、反応させて、
樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーを形成する工程であって、
工程I)で使用されるa)及びb)の量が、5〜65モル%のジシロキシ単位[R SiO2/2]、及び35〜95モル%のトリシロキシ単位[RSiO3/2]を有する樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーをもたらすように選択され、
工程I)で使用される直鎖状オルガノシロキサンの少なくとも95重量パーセントが、樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーに組み込まれる、工程と、
II)工程I)からの樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーを、塩基増粘剤と接触させて、樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーのシラノール含有量を5モル%以下に減少させる工程と、
III)任意に、樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーを更に処理する工程と、
IV)任意に、有機溶媒を除去する工程と、を含む。
実施形態2は、塩基増粘剤が、強塩基を含む、実施形態1の方法に関する。
実施形態3は、前記強塩基が、KOH又はNaOHを含む、実施形態2の方法に関する。
実施形態4は、Rがフェニルである、実施形態1〜3の方法に関する。
実施形態5は、Rがフェニル又はメチルである、実施形態1又は2の方法に関する。
実施形態6は、ジシロキシ単位が、式[(CH)(C)SiO2/2]を有する、実施形態1又は2の方法に関する。
実施形態7は、前記更に処理する工程が、工程II)からの樹脂−直鎖状オルガノシロキサンを水と接触させることと、酢酸を除去することとを含む、実施形態1の方法に関する。
実施形態8は、前記更に処理する工程が、工程II)からの樹脂−直鎖状オルガノシロキサンを、アルコール、オキシム又はトリアルキルシロキシ化合物から選択される末端封鎖化合物と接触させることを含む、実施形態1の方法に関する。
実施形態9は、前記更に処理する工程の代わりに又はそれに追加して、工程II)からのオルガノシロキサンブロックコポリマーが、安定剤又は超塩基と接触させられる、実施形態1の方法に関する。
実施形態10は、実施形態1〜9の方法により調製されるオルガノポリシロキサンブロックコポリマーに関する。
実施形態11は、オルガノポリシロキサンブロックコポリマーが、工程II)の反応生成物である、実施形態10のオルガノポリシロキサン(organopolyxiloxane)ブロックコポリマーに関する。
実施形態12は、実施形態9のオルガノポリシロキサンブロックコポリマーを含む、組成物に関する。
実施形態13は、硬化性である、実施形態12の組成物に関する。
実施形態14は、固体である、実施形態12の組成物に関する。
実施形態15は、実施形態13又は14の組成物の硬化生成物に関する。
実施形態16は、実施形態12〜15の組成物を含む、固体フィルム組成物に関する。
実施形態17は、固体組成物が少なくとも95%の光透過率を有する、実施形態16の固体フィルム組成物に関する。
実施形態18は、実施形態12〜17の組成物を含む、LEDカプセル化材に関する。
実施形態19は、
5〜65モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位と、
35〜95モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位と、
5モルパーセント以下のシラノール基[≡SiOH]と、を含み、
式中、各発生にて、Rが独立して、C〜C30ヒドロカルビルであり、
各発生にて、Rが独立して、C〜C20ヒドロカルビルであり、
ジシロキシ単位[R SiO2/2]が、
直鎖状ブロック当たり平均で10〜400個のジシロキシ単位[R1SiO2/2]を有する直鎖状ブロックの中に配置され、
トリシロキシ単位[RSiO3/2]が、
少なくとも500g/モルの分子量を有する非直鎖状ブロックの中に配置され、
各直鎖状ブロックが、少なくとも1つの非直鎖状ブロックに連結され、
オルガノシロキサンブロックコポリマーが、少なくとも5,000g/モルの分子量を有する、樹脂直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーに関する。
実施形態20は、各Rが、フェニルである、実施形態19のオルガノシロキサンブロックコポリマーに関する。
実施形態21は、各Rが、各発生にて独立して、メチル又はフェニルである、実施形態19又は20のオルガノシロキサンブロックコポリマーに関する。
実施形態22は、ジシロキシ単位が、式[(CH)(C)SiO2/2]を有する、実施形態19又は20のオルガノシロキサンブロックコポリマーに関する。
実施形態23は、ジシロキシ単位が、式[(CHSiO2/2]を有する、実施形態19又は20のオルガノシロキサンブロックコポリマーに関する。
実施形態24は、実施形態20〜23のオルガノシロキサンブロックコポリマー及び有機溶媒を含む、硬化性組成物に関する。
本開示は、特定の「樹脂直鎖状」オルガノシロキサンブロックコポリマー、並びに「樹脂直鎖状」オルガノシロキサンブロックコポリマーを含む、硬化性及び固体組成物を調製するための方法を提供する。これらのブロックコポリマーに由来する、「樹脂−直鎖状」オルガノシロキサンブロックコポリマー、硬化性組成物、及び固体組成物は、「再加工可能」である利点を提供する。それらはまた、疎水性、高温安定性、耐湿/耐UV性などのシリコーンに関連する1つ以上の利益を提供する。最終的に、かかる樹脂−直鎖状オルガノポリシロキサンブロックコポリマーはまた、95%を上回る光透過率を有するコーティングを提供し得る。
実施形態の「樹脂直鎖状」オルガノシロキサンブロックコポリマーを調製するための方法は、
I)
a)式
(E)(3−q)SiO(R SiO2/2Si(E)(3−q) を有し、
式中、各Rが、各発生にて独立して、C〜C30ヒドロカルビルであり、
nは、10〜400であり、
qは、0、1、又は2であり、
Eは、少なくとも1個の炭素原子を含有する加水分解性基である、オルガノシロキサンと、
b)オルガノシロキサン樹脂であって、少なくとも60モル%の[RSiO3/2]シロキシ単位をその式中に含み、式中、各Rが、各発生にて独立して、C〜C20ヒドロカルビルである、オルガノシロキサン樹脂と、を、
c)有機溶媒の中で、反応させて、
樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーを形成する工程であって、
工程I)で使用されるa)及びb)の量が、5〜65モル%のジシロキシ単位[R SiO2/2]、及び35〜95モル%のトリシロキシ単位[RSiO3/2]を有する樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーをもたらすように選択され、
工程I)で使用される直鎖状オルガノシロキサンの少なくとも95重量パーセントが、樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーの中に組み込まれる工程と、
II)工程I)からの前記樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーを、塩基増粘剤と接触させて、樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーのシラノール含有量を5モル%以下(例えば、5モル%未満)に減少させる工程と、
III)任意に、工程II)からの樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーを、貯蔵安定性及び/若しくは光学的透明度を向上させるように更に処理する工程、並びに/又は、任意に、工程II)からの樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーに安定剤又は超塩基を添加する工程と、
IV)任意に、有機溶媒を除去する工程と、を含む。
本明細書に記載の実施形態のオルガノポリシロキサンは、「樹脂−直鎖状」オルガノシロキサンブロックコポリマーである。オルガノポリシロキサンは、[RSiO1/2]、[RSiO2/2]、[RSiO3/2]、又は[SiO4/2]シロキシ単位から独立して、選択されるポリマー含有シロキシ単位であり、式中、Rは、例えば、有機基であってもよい。これらのシロキシ単位は、一般にそれぞれM、D、T、及びQ単位と呼ばれる。これらのシロキシ単位は、様々な方法で組み合わされて、環状、直鎖状、又は分枝状構造を形成することができる。結果として得られるポリマー構造の化学的及び物理的性質は、オルガノポリシロキサン中のシロキシ単位の数とタイプによって変化する。例えば、「直鎖状」オルガノポリシロキサンは、主としてDすなわち[RSiO2/2]シロキシ単位を含有してもよく、その結果、このポリジオルガノシロキサン内のD単位の数により示される「重合度」すなわち「dp」に応じ様々な粘度の流体であるポリジオルガノシロキサンを生じる。「直鎖状」オルガノポリシロキサンは、25℃より低いガラス転移温度(T)を有し得る。「樹脂」オルガノポリシロキサンは、シロキシ単位の大半がT又はQシロキシ単位から選択される場合に生じる。Tシロキシ単位を主に使用してオルガノポリシロキサンを調製する場合、結果として得られるオルガノシロキサンは、多くの場合、「樹脂」又は「シルセスキオキサン樹脂」と称される。オルガノポリシロキサン内のT又はQシロキシ単位の量を増加させることは、増加する硬度及び/又はガラスのような特性を有するポリマーをもたらし得る。「樹脂」オルガノポリシロキサンは、したがって、より高いT値を有し、例えば、シロキサン樹脂は、多くの場合、40℃を超えるT値、例えば、50℃を超える、60℃を超える、70℃を超える、80℃を超える、90℃を超える、若しくは100℃を超えるなど、を有する。いくつかの実施形態では、シロキサン樹脂のためのTは、約60℃〜約100℃、例えば、約60℃〜約80℃、約50℃〜約100℃、約50℃〜約80℃、又は約70℃〜約100℃である。
本明細書で使用するとき、「オルガノシロキサンブロックコポリマー」又は「樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマー」とは、「直鎖状」Dシロキシ単位と「樹脂」Tシロキシ単位とを組み合わせて含有するオルガノポリシロキサンを指す。いくつかの実施形態では、オルガノシロキサンコポリマーは、「ランダム」コポリマーとは対照的に、「ブロック」コポリマーである。このように、開示される実施形態の「樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマー」は、D単位及びTシロキシ単位を含有するオルガノポリシロキサンを指し、D単位(すなわち、[R SiO2/2]単位)は、いくつかの実施形態では、平均で10〜400個のD単位(例えば、平均で約10〜約350個のD単位;約10〜約300個のD単位;約10〜約200D個の単位;約10〜約100個のD単位;約50〜約400個のD単位;約100〜約400個のD単位;約150〜約400個のD単位;約200〜約400個のD単位;約300〜約400個のD単位;約50〜約300個のD単位;約100〜約300個のD単位;約150〜約300個のD単位;約200〜約300個のD単位;約100〜約150個のD単位、約115〜約125個のD単位、約90〜約170個のD単位、又は約110〜約140個のD単位)を有する、本明細書では「直鎖状ブロック」と称されるポリマー鎖を形成するように、一緒に主に結合される。
T単位(すなわち、[RSiO3/2])は、いくつかの実施形態では、主に互いに結合され、「非直鎖状ブロック」と称される分枝状ポリマー鎖を形成する。いくつかの実施形態では、著しい数のこれらの非直鎖状ブロックが更に凝集して「ナノドメイン」を形成し、このとき、固体形態のブロックコポリマーがもたらされる。いくつかの実施形態では、これらのナノドメインは、D単位を有する直鎖状ブロックから形成される相から分離する相を形成し、よって、樹脂が豊富な相を形成する。
いくつかの実施形態では、非直鎖状ブロックは、少なくとも500g/モル、例えば、少なくとも1000g/モル、少なくとも2000g/モル、少なくとも3000g/モル、少なくとも4000g/モルの数平均分子量を有するか、又は約500g/モル〜約4000g/モル、約500g/モル〜約3000g/モル、約500g/モル〜約2000g/モル、約500g/モル〜約1000g/モル、約1000g/モル〜約2000g/モル、約1000g/モル〜約1500g/モル、約1000g/モル〜約1200g/モル、約1000g/モル〜約3000g/モル、約1000g/モル〜約2500g/モル、約1000g/モル〜約4000g/モル、約2000g/モル〜約3000g/モル、若しくは約2000g/モル〜約4000g/モルの分子量を有する。
オルガノシロキサンブロックコポリマー(例えば、5〜65モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位と35〜95モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位とを含むもの)は、式[R SiO3/2[RSiO2/2により表すことができ、式中、添字a及びbは、コポリマー内のシロキシ単位のモル分率を表し、
aは、約0.05〜約0.65、
あるいは、約0.1〜約0.6、
あるいは約0.1〜約0.4であり、
bは、約0.35〜約0.95、
あるいは、約0.4〜約0.9、
あるいは、約0.5〜約0.85であり、
式中、各Rは、各発生にて独立して、C〜C30ヒドロカルビルであり、
各Rは、各発生にて独立して、C〜C20ヒドロカルビルである。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の実施形態のオルガノシロキサンブロックコポリマーは、5〜65モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位、例えば、10〜60モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;10〜50モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;10〜40モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;10〜30モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;又は5〜50モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;5〜40モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;5〜25モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;20〜60モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;20〜50モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;20〜40モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;又は20〜30モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位を含む。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の実施形態のオルガノシロキサンブロックコポリマーは、35〜95モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位、例えば、40〜90モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;40〜80モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;40〜70モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;40〜60モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;50〜90モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;50〜80モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;50〜70モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;35〜75モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;35〜65モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;35〜55モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;45〜75モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;又は45〜65モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位を含む。
本明細書に記載の実施形態のオルガノシロキサンブロックコポリマーは、オルガノシロキサンブロックコポリマーが本明細書に記載の通りのジシロキシ単位とトリシロキシ単位のモル分率を含有するのであれば、追加のシロキシ単位、例えば、Mシロキシ単位、Qシロキシ単位、他の特異なD又はTシロキシ単位(例えば、R又はR以外の有機基を有するもの)を含有し得ると理解されるべきである。換言すれば、添字a及びbにより示されるモル分率の和は、必ずしも合計して1にならなければならないわけではない。a+bの和は、オルガノシロキサンブロックコポリマー内に存在し得る少量の他のシロキシ単位を考慮した場合に1未満になってもよい。あるいは、a+bの和は、0.6超、あるいは0.7超、あるいは0.8超、あるいは0.9超である。いくつかの実施形態では、a+bの和は、約0.6〜約0.9、例えば、約0.6〜約0.8、約0.6〜約0.7、約0.7〜約0.9、約0.7〜約0.8、又は約0.8〜約0.9である。
一実施形態では、オルガノシロキサンブロックコポリマーは、式[R SiO2/2]のジシロキシ単位及び式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位から本質的に構成され、5モル%(例えば、5モル%未満)以下のシラノール基[≡SiOH](例えば、4モル%未満のシラノール基;3モル%未満のシラノール基;2モル%未満のシラノール基;1モル%未満のシラノール基;約1〜5モル%未満のシラノール基;約2〜5モル%未満のシラノール基;約3〜5モル%未満のシラノール基;約0.5〜5モル%未満のシラノール基;約0.5〜約4モル%未満のシラノール基;約0.5〜約2モル%未満のシラノール基;約1.5〜約3.7モル%未満のシラノール基;約2〜約4モル%未満のシラノール基;又は約0.5〜約1モル%未満のシラノール基)をまた含有する際、式中、R及びRは、本明細書に定義される通りである。したがって、いくつかの実施形態では、a+bの和(モル分率を使用してコポリマー内のジシロキシ及びトリシロキシ単位の量を表す場合)は、0.95を超えるか、あるいは0.98を超える。
いくつかの実施形態では、樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーはまた、シラノール基[≡SiOH]を含有し、いくつかの実施形態では、5モルパーセント以下、例えば、約0.1〜5モルパーセントシラノール基[≡SiOH]、あるいは、0.1〜4モルパーセントシラノール基[≡SiOH]、あるいは、0.1〜3モルパーセントである。
シラノール基は、オルガノシロキサンブロックコポリマー内の任意のシロキシ単位上に存在し得る。本明細書に記載の量は、オルガノシロキサンブロックコポリマー内に見出されるシラノール基の合計量を表す。いくつかの実施形態では、シラノール基の大部分(例えば、75%を超える、80%を超える、90%を超える;約75%〜約90%、約80%〜約90%、若しくは約75%〜約85%)は、トリシロキシ単位、すなわち、ブロックコポリマーの樹脂成分上に残留し得る。いかなる理論にも束縛されることを望むものではないが、オルガノシロキサンブロックコポリマーの樹脂成分上に存在するシラノール基は更にブロックコポリマーを高温で反応又は硬化させる。
各発生にて、上のジシロキシ単位内の各Rは、独立して、C〜C30ヒドロカルビルであり、ヒドロカルビル基は、独立して、アルキル、アリール、又はアルキルアリール基であり得る。各Rは、各発生にて独立して、C〜C30アルキル基であってもよく、あるいは、各Rは、各発生にて独立して、C〜C18アルキル基であってもよい。あるいは、各発生にて、各Rは、独立して、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、又はヘキシルなどのC〜Cアルキル基であってもよい。あるいは、各発生にて、各Rは、独立して、メチルであってもよい。各Rは、各発生にて独立して、フェニル、ナフチル、又はアンスリル基などのアリール基であってもよい。あるいは、各発生にて、各Rは、独立して、前述のアルキル又はアリール基の組み合わせであってもよい。あるいは、各発生にて、各Rは、独立して、フェニル又はメチルであってもよく、それによって、いくつかの実施形態では、各ジシロキシ単位は、2つのアルキル基(例えば、2つのメチル基);2つのアリール基(例えば、2つのフェニル基);又はアルキル(例えば、メチル)及びアリール基(例えば、フェニル)、を有し得る。
各発生にて、上のトリシロキシ単位の各Rは、独立して、C〜C20ヒドロカルビル(例えば、C〜C10ヒドロカルビル)であり、ヒドロカルビル基は、独立して、アルキル、アリール、又はアルキルアリール基であり得る。各Rは、各発生にて独立して、C〜C20(例えば、C〜C10ヒドロカルビル)アルキル基であってもよく、あるいは、各Rは、各発生にて独立して、C〜Cアルキル基であってもよい。あるいは、各発生にて、各Rは、独立して、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、又はヘキシルなどのC〜Cアルキル基であってもよい。あるいは、各発生にて、各Rは、独立して、メチルであってもよい。各Rは、各発生にて独立して、フェニル、ナフチル、又はアンスリル基などのアリール基であってもよい。あるいは、各発生にて、各Rは、独立して、前述のアルキル又はアリール基の組み合わせであってもよい。あるいは、各発生にて、各Rは、独立して、フェニル又はメチルであってもよく、それによって、いくつかの実施形態では、各ジシロキシ単位は、2つのアルキル基(例えば、2つのメチル基);2つのアリール基(例えば、2つのフェニル基);又はアルキル(例えば、メチル)及びアリール基(例えば、フェニル)、を有し得る。
本明細書で使用するとき、ヒドロカルビルはまた、置換ヒドロカルビルを含む。「置換」を本明細書で使用するとき、当業者には既知の置換基を有する1つ以上の水素原子基の置換を広く指し、本明細書に記載されるように安定した化合物をもたらす。好適な置換基の例として、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アルカリル、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシ(すなわち、COH)、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、シアノ、ニトロなどが挙げられるが、これらに限定されない。置換ヒドロカビル(hydrocabyl)はまた、ハロゲン置換ヒドロカルビルを含み、ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素、又はこれらの組み合わせであってもよい。
いくつかの実施形態では、フッ素化オルガノシロキサンブロックコポリマーは、本明細書に記載の方法を介してまた調製され得、それによって、もたらされるフッ素化オルガノシロキサンブロックコポリマーは、その両方の全体の開示が本明細書に完全に記載されているかのように、参照することにより組み込まれる、2012年3月9日に出願された米国仮特許出願第61/608,732号;及びPCT特許出願第PCT/US2013/027904号に説明されるそれらと同じである。
オルガノシロキサンブロックコポリマーを説明するために本明細書で使用するとき、モル分率を用いる式[R SiO2/2[RSiO3/2、及び関連する式は、コポリマー内のジシロキシ単位[R SiO2/2]及びトリシロキシ単位[RSiO3/2]の構造順序を示すものではない。むしろ、この式は、添字a及びbを介して本明細書に説明されるモル分率によりコポリマー内の2つの単位の相対量を説明するための便宜的表記法を提供することを目的としている。本発明のオルガノシロキサンブロックコポリマー内の様々なシロキシ単位のモル分率、並びにシラノール含有量は、29Si NMR技術により容易に判定することができる。
本明細書に記載の実施形態のオルガノシロキサンブロックコポリマーは、少なくとも20,000g/モルの重量平均分子量(M)、あるいは少なくとも40,000g/モルの重量平均分子量、あるいは少なくとも50,000g/モルの重量平均分子量、あるいは少なくとも60,000g/モルの重量平均分子量、あるいは少なくとも70,000g/モルの重量平均分子量、あるいは少なくとも80,000g/モルの重量平均分子量を有する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の実施形態のオルガノシロキサンブロックコポリマーは、約20,000g/モル〜約250,000g/モル又は約100,000g/モル〜約250,000g/モルの重量平均分子量(M)、あるいは約40,000g/モル〜約100,000g/モルの重量平均分子量、あるいは約50,000g/モル〜約100,000g/モルの重量平均分子量、あるいは約50,000g/モル〜約80,000g/モルの重量平均分子量、あるいは約50,000g/モル〜約70,000g/モルの重量平均分子量、あるいは約50,000g/モル〜約60,000g/モルの重量平均分子量を有する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の実施形態のオルガノシロキサンブロックコポリマーは、約15,000〜約50,000g/モル、約15,000〜約30,000g/モル、約20,000〜約30,000g/モル、又は約20,000〜約25,000g/モルの数平均分子量(M)を有する。平均分子量は、ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)技術を用いて容易に判定することができる。
いくつかの実施形態では、ジシロキシ及びトリシロキシ単位の構造順序は、以下のように更に説明することができる:ジシロキシ単位[R SiO2/2]は、直鎖状ブロックごとに平均で10〜400個のジシロキシ単位[R SiO2/2]を有する直鎖状ブロックの中に配置され、トリシロキシ単位[RSiO3/2]は、少なくとも500g/モルの分子量を有する非直鎖状ブロックの中に配置される。各直鎖状ブロックは、ブロックコポリマーの中の少なくとも1個の非直鎖状ブロックに連結されている。更には、非直鎖状ブロックの少なくとも30%は、互いに架橋されており、例えば、非直鎖状ブロックの少なくとも40%は互いに架橋されており、非直鎖状ブロックの少なくとも50%は互いに架橋されており、架橋される非直鎖状ブロックパーセントを示すように本明細書に付与される全ての百分率は、重量パーセントである。
別の実施形態では、非直鎖状ブロックの約30%〜約80%は互いに架橋されており、非直鎖状ブロックの約30%〜約70%は互いに架橋されており、非直鎖状ブロックの約30%〜約60%は互いに架橋されており、非直鎖状ブロックの約30%〜約50%は互いに架橋されており、非直鎖状ブロックの約30%〜約40%は互いに架橋されており、非直鎖状ブロックの約40%〜約80%は互いに架橋されており、非直鎖状ブロックの約40%〜約70%は互いに架橋されており、非直鎖状ブロックの約40%〜約60%は互いに架橋されており、非直鎖状ブロックの約40%〜約50%は互いに架橋されており、非直鎖状ブロックの約50%〜約80%は互いに架橋されており、非直鎖状ブロックの約50%〜約70%は互いに架橋されており、非直鎖状ブロックの約50%〜約60%は互いに架橋されており、非直鎖状ブロックの約60%〜約80%は互いに架橋されており、非直鎖状ブロックの約60%〜約70%は互いに架橋されている。
非直鎖状ブロックの架橋は、様々な化学的機序及び/又は部分を介して達成され得る。例えば、ブロックコポリマー内の非直鎖状ブロックの架橋は、コポリマーの非直鎖状ブロック内に存在する残留シラノール基の縮合から生じ得る。ブロックコポリマー内の非直鎖状ブロックの架橋はまた、「遊離樹脂」成分と非直鎖状ブロックとの間で生じ得る。「遊離樹脂」成分は、ブロックコポリマーの調製中に過剰量のオルガノシロキサン樹脂を使用する結果として、ブロックコポリマー組成物中に存在し得る。遊離樹脂成分は、非直鎖状上及び遊離樹脂上に存在する残留シラノール基の縮合により、非直鎖状ブロックと架橋し得る。遊離樹脂は、本明細書に記載されるように、架橋剤として添加された低分子量化合物と反応することにより、架橋をもたらし得る。遊離樹脂は、本明細書に記載の実施形態のオルガノシロキサンブロックコポリマーの約10重量%〜約20重量%まで、例えば、本明細書に記載の実施形態のオルガノシロキサンブロックコポリマーの約15重量%〜約20重量%までの量で存在し得る。
いくつかの実施形態では、特定の化合物は、例えば、架橋剤として、ブロックコポリマーの調製中に添加され得る。これらの化合物としては、ブロックコポリマーの形成中(本明細書で論じられるように工程II)に添加される、式R SiX4−qを有するオルガノシランが挙げられ得、式中Rは、C〜Cヒドロカルビル又はC〜Cハロゲン置換ヒドロカルビルであり、Xは、加水分解性基であり、qは、0、1、又は2である。Rは、C〜Cヒドロカルビル又はC〜Cハロゲン置換ヒドロカルビルであり、あるいはRは、C〜Cアルキル基又はフェニル基であり、あるいはRは、メチル、エチル、又はメチルとエチルとの組み合わせである。Xは、任意の加水分解性基であり、E又は、あるいは、Xは、オキシモ、アセトキシ、ハロゲン原子、ヒドロキシル(OH)、又はアルコキシ基であり得る。
一実施形態では、式R SiX4−qを有するオルガノシランは、メチルトリアセトキシシラン、エチルトリアセトキシシラン、又は両方の組み合わせなどのアルキルトリアセトキシシランである。市販の代表的なアルキルトリアセトキシシランとしては、ETS−900(Dow Corning Corp.(Midland,MI))が挙げられる。
工程II)中に添加される場合、式R SiX4−qを有するオルガノシランの量は、様々であり得るが、いくつかの実施形態では、本方法において使用されるオルガノシロキサン樹脂の量に基づく。例えば、使用されるシランの量は、オルガノシロキサン樹脂におけるSiのオルガノシラン/モルの2〜15モル%のモル化学量をもたらし得、例えば、オルガノシロキサン樹脂におけるSiのオルガノシラン/モルの2〜10モル%;オルガノシロキサン樹脂におけるSiのオルガノシラン/モルの5〜15モル%;オルガノシロキサン樹脂におけるSiのオルガノシラン/モルの2〜5モル%;オルガノシロキサン樹脂におけるSiのオルガノシラン/モルの10〜15モル%;オルガノシロキサン樹脂におけるSiのオルガノシラン/モルの5〜10モル%;又はオルガノシロキサン樹脂におけるSiのオルガノシラン/モルの2〜12モル%である。更に、工程II)中に添加される式R SiX4−qを有するオルガノシランの量は、いくつかの実施形態では、オルガノシロキサンブロックコポリマー上の全てのシラノール基を消費しない化学量が確保されるように制御される。一実施形態では、工程II)において使用されるオルガノシランの量は、5モルパーセント以下(例えば、5モル%未満)のシラノール基[≡SiOH]を含有するオルガノシロキサンブロックコポリマーをもたらすように選択される。
例えば、架橋剤として有用な、他の好適な非限定的なオルガノシランとして、メチルトリス(メチルエチルケトキシム)シラン(MTO)、メチルトリアセトキシシラン、エチルトリアセトキシシラン、テトラアセトキシシラン、テトラオキシムシラン、ジメチルジアセトキシシラン、ジメチルジオキシムシラン、及びメチルトリス(メチルメチルケトキシム)シランが挙げられる。
ブロックコポリマー内の架橋は、主にシロキサン結合≡Si−O−Si≡であり得、本明細書で論じられるように、シラノール基の縮合から生じる。
ブロックコポリマー内の架橋の量は、GPC技術などでブロックコポリマーの平均分子量を判定することにより、推定され得る。いくつかの実施形態では、ブロックコポリマーの架橋は、その平均分子量を増加させる。したがって、ブロックコポリマーの平均分子量、直鎖状シロキシ成分の選択(すなわち、その重合度により示されるような鎖長)、及び非直鎖状ブロックの分子量(ブロックコポリマーを調製するために使用されるオルガノシロキサン樹脂の選択により主に制御される)を考慮して、架橋の程度を推定することができる。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の実施形態のうちのいくつかの樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーを含む固体組成物はまた、超塩基触媒も含む。例えば、その全体が本明細書に完全に記載されているかのように、参照することにより組み込まれる、2012年12月14日に出願されたPCT特許出願第PCT/US2012/069701号、及び2012年12月14日に出願された米国仮特許出願第61/570,477号を参照のこと。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の実施形態のうちのいくつかの樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーを含む固体組成物はまた、安定剤も含む。例えば、その全体が本明細書に完全に記載されているかのように、参照することにより組み込まれる、2012年11月30日に出願されたPCT特許出願第PCT/US2012/067334号、及び2011年12月2日に出願された米国仮特許出願第61/566,031号を参照のこと。
本開示は更に、
a)いくつかの実施形態で本明細書に記載の安定剤又は超塩基と組み合わせる本明細書に記載のオルガノシロキサンブロックコポリマーと、
b)有機溶媒と、を含む、硬化性組成物を提供する。
いくつかの実施形態では、有機溶媒は、ベンゼン、トルエン、キシレン、又はこれらの組み合わせなどの芳香族系溶媒である。
一実施形態では、硬化性組成物は更にオルガノシロキサン樹脂(例えば、ブロックコポリマーの一部ではない遊離樹脂)を含有してもよい。これらの組成物中に存在するオルガノシロキサン樹脂は、いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるように、オルガノシロキサンブロックコポリマーを調製するために使用される同じオルガノシロキサン樹脂である。
硬化性組成物中のオルガノシロキサンブロックコポリマー、有機溶媒、及び任意のオルガノシロキサン樹脂の量は、様々であり得る。硬化性組成物は、
本明細書に記載のオルガノシロキサンブロックコポリマーの40〜80重量%(例えば、40〜70重量%、40〜60重量%、40〜50重量%)を含有し得;
有機溶媒の10〜80重量%(例えば、10〜70重量%、10〜60重量%、10〜50重量%、10〜40重量%、10〜30重量%、10〜20重量%、20〜80重量%、30〜80重量%、40〜80重量%、50〜80重量%、60〜80重量%、又は70〜80重量)を含有し得;かつ
オルガノシロキサン樹脂の5〜40重量%(例えば、5〜30重量%、5〜20重量%、5〜10重量%、10〜40重量%、10〜30重量%、10〜20重量%、20〜40重量%、又は30〜40重量%)を含有し得るが;
これら成分の重量%の和は100%を超えないものとする。一実施形態では、硬化性組成物は、本明細書に記載のようなオルガノシロキサンブロックコポリマーと、有機溶媒と、オルガノシロキサン樹脂と、から本質的に構成される。いくつかの実施形態では、これらの成分の重量%は、合計して100%、又はほぼ100%である。
樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーを含有する固体組成物は、本明細書に記載のような硬化性オルガノシロキサンブロックコポリマー組成物から溶媒を除去することにより調製され得る。溶媒は、任意の既知の処理技術により除去され得る。一実施形態では、オルガノシロキサンブロックコポリマー含有硬化性組成物のフィルムが形成され、そのフィルムから溶媒を蒸発させることができる。フィルムを高温及び/又は減圧にかけることにより、溶媒除去、及び固体硬化性組成物のその後の形成を促進させ得る。あるいは、硬化性組成物を押出成形機に通して、溶媒を除去し、リボン又はペレットの形態の固体組成物を生成してもよい。剥離フィルムに対するコーティング作業もまた、スロットダイコーティング、ナイフオーバーロール、ロッド又はグラビアコーティングにおけるように、使用してよい。また、固体フィルムを調製するにあたりロールツーロールコーティング作業も使用され得る。コーティング作業では、コンベアオーブン又は他の溶液の加熱及び排気手段を使用して、溶媒を除去し、最終的な固体フィルムを得ることができる。
いかなる理論にも束縛されることを望むものではないが、ブロックコポリマーの固体組成物を形成する際、本明細書に記載のようなオルガノシロキサンブロックコポリマー内のジシロキシ及びトリシロキシ単位の構造順序により、特定の特異な物理的特性特徴を有するコポリマーをもたらし得ることが可能である。例えば、コポリマー内のジシロキシ及びトリシロキシ単位の構造順序は、可視光の高光透過率(例えば、350nmを超える波長にて、少なくとも85%の透過率、少なくとも90%の透過率、少なくとも95%の透過率、少なくとも99%の透過率、又は100%の透過率)を可能にする固体コーティングをもたらし得る。構造順序はまた、流動し、加熱時に硬化し、室温にて安定性を保持するオルガノシロキサンブロックコポリマーを可能にし得る。これらはまた、積層技術を使用して加工され得る。これらの特性は、様々な電子物品の耐候性及び耐久性を改善させ、一方で、低コストかつ容易な手順を提供るためのコーティングを生成するのに有用である。
本開示は更に、前述のオルガノシロキサンブロックコポリマーの固体形態、及びこのオルガノシロキサンブロックコポリマーを含む、本明細書に記載の硬化性組成物からもたらされる固体組成物に関する。したがって、本開示は、
5〜65モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位と、
35〜95モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位と、
5モルパーセント以下のシラノール基[≡SiOH](例えば、5モルパーセント未満のシラノール基)と、を含み、
式中、
各Rは、各発生にて独立して、C〜C30ヒドロカルビルであり、
各Rは、各発生にて独立して、C〜C20ヒドロカルビルであり、
ジシロキシ単位[R SiO2/2]は、直鎖状ブロック当たり平均で10〜400個のジシロキシ単位[R SiO2/2]を有する直鎖状ブロックの中に配置され、
トリシロキシ単位[RSiO3/2]は、少なくとも500g/モルの分子量を有する非直鎖状ブロックの中に配置され、非直鎖状ブロックの少なくとも30%は、互いに架橋され、各直鎖状ブロックは、少なくとも1つの非直鎖状ブロックに連結され、一緒にナノ−ドメイン内に主に凝集され、
各直鎖状ブロックは、少なくとも1つの非直鎖状ブロックに連結され、
オルガノシロキサンブロックコポリマーは、少なくとも20,000g/モルの重量平均分子量を有し、しかも25℃にて固体である、オルガノシロキサンブロックコポリマーを提供する。
いくつかの実施形態では、固体形態及び固体組成物中に含有されるオルガノシロキサンブロックコポリマーは、5〜65モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位、例えば、10〜60モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;10〜50モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;10〜40モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;10〜30モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;又は5〜50モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;5〜40モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;5〜25モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;20〜60モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;20〜50モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;20〜40モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位;又は20〜30モルパーセントの式[R SiO2/2]のジシロキシ単位を含む。
いくつかの実施形態では、固体形態及び固体組成物中に含有されるオルガノシロキサンブロックコポリマーは、35〜95モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位、例えば、40〜90モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;40〜80モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;40〜70モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;40〜60モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;50〜90モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;50〜80モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;50〜70モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;35〜75モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;35〜65モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;35〜55モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;45〜75モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位;又は45〜65モルパーセントの式[RSiO3/2]のトリシロキシ単位を含む。
いくつかの実施形態では、固体形態及び固体組成物中に含有されるオルガノシロキサンブロックコポリマーは、5モル%以下(例えば、5モル%未満)のシラノール基[≡SiOH](例えば、4モル%未満のシラノール基;3モル%未満のシラノール基;2モル%未満のシラノール基;1モル%未満のシラノール基;約1〜5モル%未満のシラノール基;約2〜5モル%未満のシラノール基;約3〜5モル%未満のシラノール基;約0.5〜5モル%未満のシラノール基;約0.5〜約4モル%のシラノール基;約0.5〜約2モル%のシラノール基;約1.5〜約3.7モル%のシラノール基;約2〜約4モル%のシラノール基;又は約0.5〜約1モル%のシラノール基)を含む。
いくつかの実施形態では、固体形態及び固体組成物内に含有されるオルガノシロキサンブロックコポリマー内のジシロキシ単位[R SiO2/2]は、平均で10〜400個のジシロキシ単位、例えば、平均で約10〜約350個のジシロキシ単位;約10〜約300個のジシロキシ単位;約10〜約200個のジシロキシ単位;約10〜約100個のジシロキシ単位;約50〜約400個のジシロキシ単位;約100〜約400個のジシロキシ単位;約150〜約400個のジシロキシ単位;約200〜約400個のジシロキシ単位;約300〜約400個のジシロキシ単位;約50〜約300個のジシロキシ単位;約100〜約300個のジシロキシ単位;約150〜約300個のジシロキシ単位;約200〜約300個のジシロキシ単位;約100〜約150個のジシロキシ単位;約115〜約125個のジシロキシ単位;約90〜約170個のジシロキシ単位、又は約110〜約140個のジシロキシ単位)を有する直鎖状ブロックの中に配置される。
いくつかの実施形態では、固体形態及び固体組成物中に含有されるオルガノシロキサンブロックコポリマーにおける非直鎖状ブロックは、少なくとも500g/モル、例えば、少なくとも1000g/モル、少なくとも2000g/モル、少なくとも3000g/モル、少なくとも4000g/モルの数平均分子量を有するか、又は約500g/モル〜約4000g/モル、約500g/モル〜約3000g/モル、約500g/モル〜約2000g/モル、約500g/モル〜約1000g/モル、約1000g/モル〜約2000g/モル、約1000g/モル〜約1500g/モル、約1000g/モル〜約1200g/モル、約1000g/モル〜約3000g/モル、約1000g/モル〜約2500g/モル、約1000g/モル〜約4000g/モル、約2000g/モル〜約3000g/モル若しくは約2000g/モル〜約4000g/モルの分子量を有する。
いくつかの実施形態では、固体形態及び固体組成物中に含有されるオルガノシロキサンブロックコポリマーにおける非直鎖状ブロックの少なくとも30%は、互いに架橋されており、例えば、非直鎖状ブロックの少なくとも40%は互いに架橋されており、非直鎖状ブロックの少なくとも50%は互いに架橋されており、非直鎖状ブロックの少なくとも60%は互いに架橋されており、非直鎖状ブロックの少なくとも70%は互いに架橋されており、又は非直鎖状ブロックの少なくとも80%は互いに架橋されている。別の実施形態では、非直鎖状ブロックの約30%〜約80%は互いに架橋されており、非直鎖状ブロックの約30%〜約70%は互いに架橋されており、非直鎖状ブロックの約30%〜約60%は互いに架橋されており、非直鎖状ブロックの約30%〜約50%は互いに架橋されており、非直鎖状ブロックの約30%〜約40%は互いに架橋されており、非直鎖状ブロックの約40%〜約80%は互いに架橋されており、非直鎖状ブロックの約40%〜約70%は互いに架橋されており、非直鎖状ブロックの約40%〜約60%は互いに架橋されており、非直鎖状ブロックの約40%〜約50%は互いに架橋されており、非直鎖状ブロックの約50%〜約80%は互いに架橋されており、非直鎖状ブロックの約50%〜約70%は互いに架橋されており、非直鎖状ブロックの約55%〜約70%は互いに架橋されており、非直鎖状ブロックの約50%〜約60%は互いに架橋されており、非直鎖状ブロックの約60%〜約80%は互いに架橋されており、非直鎖状ブロックの約60%〜約70%は互いに架橋されている。
いくつかの実施形態では、固体形態及び固体組成物内に含有されるオルガノシロキサンブロックコポリマーは、少なくとも20,000g/モルの重量平均分子量(M)、あるいは、少なくとも40,000g/モルの重量平均分子量、あるいは、少なくとも50,000g/モルの重量平均分子量、あるいは、少なくとも60,000g/モルの重量平均分子量、あるいは、少なくとも70,000g/モルの重量平均分子量、又は、あるいは、少なくとも80,000g/モルの重量平均分子量を有する。いくつかの実施形態では、固体形態及び固体組成物内に含有されるオルガノシロキサンブロックコポリマーは、約20,000g/モル〜約250,000g/モル、又は約100,000g/モル〜約250,000g/モルの重量平均分子量(M)、あるいは、約40,000g/モル〜約100,000g/モルの重量平均分子量、あるいは、約50,000g/モル〜約100,000g/モルの重量平均分子量、あるいは、約50,000g/モル〜約80,000g/モルの重量平均分子量、あるいは、約50,000g/モル〜約70,000g/モルの重量平均分子量、あるいは、約50,000g/モル〜約60,000g/モルの重量平均分子量を有する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の実施形態のオルガノシロキサンブロックコポリマーは、約15,000〜約50,000g/モル、約15,000〜約30,000g/モル、約20,000〜約30,000g/モル、又は約20,000〜約25,000g/モルの数平均分子量(M)を有する。
いくつかの実施形態では、前述のオルガノシロキサンブロックコポリマーは、例えば、ブロックコポリマーの有機溶媒(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、又はこれらの組み合わせ)溶液のフィルムを流延して溶媒を蒸発させることにより、固体形態で分離される。これらの条件において、前述のオルガノブロックコポリマーは、約50重量%〜約80重量%の固形分、例えば、約60重量%〜約80重量%、約70重量%〜約80重量%又は約75重量%〜約80重量%の固形分を含有する有機溶媒溶液として供給され得る。いくつかの実施形態では、溶媒はトルエンである。いくつかの実施形態では、かかる溶液は、25℃において約1500cSt〜約4000cSt、例えば、25℃において約1500cSt〜約3000cSt、約2000cSt〜約4000cSt、又は約2000cSt〜約3000cStの粘度を有し得る。
固体の乾燥又は形成時、ブロックコポリマーの非直鎖状ブロックは、更に一緒に凝集して「ナノドメイン」を形成する。本明細書で使用されるとき、「主に凝集される」は、「ナノドメイン」として本明細書に記載の固体組成物のある領域に見出される、オルガノシロキサンブロックコポリマーの非直鎖状ブロックの大部分(例えば、50%を超える;60%を超える;75%を超える、80%を超える、90%を超える;約75%〜約90%、約80%〜約90%、又は約75%〜約85%)を意味する。本明細書で使用されるとき、「ナノドメイン」は、固体ブロックコポリマー組成物内に分離される相であり、かつ1〜100ナノメートルにサイズ決めされる少なくとも1つの寸法を所有する固体ブロックコポリマー組成物内のそれらの相領域を指す。ナノドメインの形状は様々であってよいが、但し、ナノドメインの少なくとも1つの次元は1〜100ナノメートルのサイズである。したがって、ナノドメインは、規則的又は不規則的な形状であり得る。ナノドメインは、球状、管状、場合によっては層状であり得る。
更なる実施形態では、本明細書に記載のような固体オルガノシロキサンブロックコポリマーは、第1の相及び不相溶性の第2の相を含有し、第1の相は、主に本明細書に定義されるようなジシロキシ単位[R SiO2/2]を含有し、第2の相は、主に本明細書に定義されるようなトリシロキシ単位[RSiO3/2]を含有し、非直鎖状ブロックは、十分凝集して、第1の相と不相溶性であるナノドメインとなる。
固体組成物が、本明細書に記載されるようにオルガノシロキサン樹脂も含有するオルガノシロキサンブロックコポリマーの硬化性組成物から形成される場合、オルガノシロキサン樹脂もまた主にナノドメイン内で凝集し得る。
本開示の固体ブロックコポリマー内のジシロキシ及びトリシロキシ単位の構造順序、並びに、ナノドメインの特徴は、透過型電子顕微鏡(TEM)法、原子間力顕微鏡法(AFM)、中性子線小角散乱法、X線小角散乱法及び走査型電子顕微鏡法などの特定の分析技術を用いて明示的に測定され得る。
あるいは、ブロックコポリマー内のジシロキシ及びトリシロキシ単位の構造順序、並びに、ナノドメインの形成は、本発明のオルガノシロキサンブロックコポリマーから生じるコーティングの特定の物理的特性を特徴付けることにより、示され得る。例えば、本発明のオルガノシロキサンコポリマーは、95%を超える可視光透過率を有するコーティングをもたらし得る。当業者は、可視光がこのような媒質を通過することができ、かつ150ナノメートルを超えるサイズを有する粒子(又は本明細書で使用されるようなドメイン)により回折されないでいることができる場合にのみ、このような光学的透明度が(2つの相の屈折率が一致する以外に)可能であることを理解している。粒径又はドメインが更に小さくなるにつれて、光学的透明度は更に改善され得る。そのため、本発明のオルガノシロキサンコポリマーから誘導されるコーティングは、可視光の光透過率が少なくとも95%、例えば、可視光の透過率が少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%であり得る。本明細書で使用するとき、「可視光」という用語には、350nm以長の波長の光が包含される。
複数回加工できるという点が、本発明の樹脂−直鎖状オルガノポリシロキサンブロックコポリマーの1つの利点であるが、これは、加工温度(T加工)が、オルガノシロキサンブロックコポリマーの最終硬化に必要とされる温度(T硬化)よりも低く、すなわち、T加工<T硬化であるためである。しかしながら、オルガノシロキサンコポリマーは、T加工がT硬化を上回るとき、硬化し得、高温安定性が得られ得る。したがって、本発明の樹脂−直鎖状オルガノポリシロキサンブロックコポリマーは、疎水性、高温安定性、耐湿/耐UV性などのシリコーンに関連し得る利益と共に、「再加工可能」であるという有意な利点を提供する。
一実施形態では、オルガノシロキサンブロックコポリマーの固体組成物は、「融解加工可能」であると考えられ得る。いくつかの実施形態では、オルガノシロキサンブロックコポリマーを含有する溶液のフィルムから形成されるコーティングなどの固体組成物は、「溶融」時に高温にて流体挙動を呈する。オルガノシロキサンブロックコポリマーの固体組成物の「溶融加工可能」の特徴は、固体組成物が液体挙動を呈する際の固体組成物の「溶融流動温度」を測定することにより、モニターされ得る。溶融流動温度は、具体的には、市販の装置を使用して、貯蔵弾性率(G’)、損失弾性率(G’’)、及び貯蔵温度の関数としてのタンデルタ(tan δ)を測定することにより判定され得る。例えば、貯蔵弾性率(G’)、損失弾性率(G’’)、及び温度の関数としてのタンデルタを測定するためには、市販のレオメーター(TA Instrumentsの、2KSTD標準屈曲旋回軸スプリング変換器を備えるARES−RDAなどと、強制対流炉)が使用され得る。試験標本(例えば、8mm幅、1mm厚さ)は、平行なプレートの間に充填することができ、25℃〜300℃の範囲で2℃/分にて温度を徐々に上げながら小さなひずみの振動レオロジーを使用して測定され得る(振動数1Hz)。流動開始は、G’降下(「流動」と標識されている)に入る変曲温度として計算され得、120℃での粘度が溶融加工性についての尺度として報告され、硬化開始はG’上昇(「硬化」と標識されている)に入る開始温度として計算される。固体組成物の「流動」はまた、オルガノシロキサンブロックコポリマー内の非直鎖状区域(例えば、樹脂成分)のガラス転移温度に相関があり得る。
いくつかの実施形態では、tan δ=1は、150℃において約3〜約5時間、例えば、150℃において約3〜約5分、150℃において約10〜約15分、150℃において約10〜約12分、150℃において約8〜約10分、150℃において約30分〜約2.5時間、150℃において約1時間〜約4時間、又は150℃において約2.5〜約5時間である。
更なる実施形態では、固体組成物は、25℃〜200℃、あるいは25℃〜160℃、あるいは50℃〜160℃の範囲の溶融流動温度を有するとして、特徴付けられ得る。
溶融加工可能であるという利益により、初期コーティング又は固体がデバイス上に形成された後で、デバイスアーキテクチャ周辺のオルガノシロキサンブロックコポリマーの固体組成物の再流動がT硬化未満の温度において可能になると考えられる。この特性は、カプセル化される様々な電子デバイスに対して非常に有益である。
一実施形態では、オルガノシロキサンブロックコポリマーの固体組成物は、「硬化性」として考慮されてもよい。いくつかの実施形態では、オルガノシロキサンブロックコポリマー含有溶液のフィルムから形成されたコーティングなどの固体組成物は、ブロックコポリマーを更に硬化することにより、更なる物理的特性変化を受け得る。本明細書で論じられるように、本発明のオルガノシロキサンブロックコポリマーは、特定の量のシラノール基を含有する。ブロックコポリマー上のこれらのシラノール基の存在は、更なる反応、例えば、硬化機構を可能にすることが可能である。硬化時に、固体組成物の物理的特性は、更に改変され得る。
あるいは、オルガノシロキサンブロックコポリマーの固体組成物の「溶融加工性」、硬化度、及び/又は硬化速度は、様々な温度下でのレオロジー測定値により判定され得る。
オルガノシロキサンブロックコポリマーを含有する固体組成物は、25℃にて0.01MPa〜500MPaの範囲の貯蔵弾性率(G’)及び0.001MPa〜250MPaの範囲の損失弾性率(G’’)、あるいは25℃にて0.1MPa〜250MPaの範囲の貯蔵弾性率(G’)及び0.01MPa〜125MPaの損失弾性率(G’’)、あるいは25℃にて0.1MPa〜200MPaの範囲の貯蔵弾性率(G’)及び0.01MPa〜100MPaの損失弾性率(G’’)を有し得る。
オルガノシロキサンブロックコポリマーを含有する固体組成物は、120℃にて10Pa〜500,000Paの範囲の貯蔵弾性率(G’)及び10Pa〜500,000Paの範囲の損失弾性率(G’’)、あるいは120℃にて20Pa〜250,000Paの範囲の貯蔵弾性率(G’)及び20Pa〜250,000MPaの損失弾性率(G’’)、あるいは120℃にて30Pa〜200,000Paの範囲の貯蔵弾性率(G’)及び30Pa〜200,000MPaの損失弾性率(G’)を有し得る。
オルガノシロキサンブロックコポリマーを含有する固体組成物は、200℃にて10Pa〜100,000Paの範囲の貯蔵弾性率(G’)及び5Pa〜80,000Paの範囲の損失弾性率(G’’)、あるいは200℃にて20Pa〜75,000Paの範囲の貯蔵弾性率(G’)及び10Pa〜65,000MPaの損失弾性率(G’’)、あるいは200℃にて30Pa〜50,000Paの範囲の貯蔵弾性率(G’)及び15Pa〜40,000MPaの損失弾性率(G’)を有し得る。
固体組成物は、引張強度及び破断伸度(%)などの特定の物理的特性により更に特徴付けられ得る。前述のオルガノシロキサンブロックコポリマーからもたらされる本発明の固体組成物は、1.0MPaを超える、あるいは1.5MPaを超える、あるいは2MPaを超える初期引張強度を有し得る。いくつかの実施形態では、固体組成物は、1.0MPa〜約10MPaまで、例えば、約1.5MPa〜約10MPa、約2MPa〜約10MPa、約5MPa〜約10MPa又は約7MPa〜約10MPaまでの初期引張強度を有し得る。前述のオルガノシロキサンブロックコポリマーからもたらされる本発明の固体組成物は、40%を超える、あるいは50%を超える、あるいは75%を超える初期破断(又は破裂)伸度(%)を有し得る。いくつかの実施形態では、固体組成物は、約20%〜約90%まで、例えば、約25%〜約50%、約20%〜約60%、約40%〜約60%、約40%〜約50%、又は約75%〜約90%までの破断点伸びを有し得る。本明細書で使用するとき、引張強度及び破断伸度(%)は、ASTM D412により測定される。
本開示は、
I)
a)式
(E)(3−q)SiO(R SiO2/2Si(E)(3−q) を有する、直鎖状オルガノシロキサンであって、
式中、各Rは、各発生にて独立して、C〜C30ヒドロカルビルであり、
nは、10〜400であり、
qは、0、1、又は2であり、
Eは、少なくとも1個の炭素原子を含有する加水分解性基である、直鎖状オルガノシロキサンと、
b)オルガノシロキサン樹脂であって、少なくとも60モル%の[RSiO3/2]シロキシ単位をその式中に含み、式中、各Rが、各発生にて独立して、C〜C20ヒドロカルビルである、オルガノシロキサン樹脂と、を、
c)有機溶媒の中で、反応させて、
樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーを形成する工程であって、
工程I)で使用されるa)及びb)の量は、5〜65モル%のジシロキシ単位[R SiO2/2]、及び35〜95モル%のトリシロキシ単位[RSiO3/2]を有する樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーをもたらすように選択され、
工程I)で使用される直鎖状オルガノシロキサンの少なくとも95重量パーセントが、樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーの中に組み込まれる工程と、
II)工程I)からの前記樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーを、塩基増粘剤と接触させて、樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーのシラノール含有量を5モル%以下(例えば、5モル%未満)に減少させる工程と、
III)任意に、工程II)からの樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーを、貯蔵安定性及び/若しくは光学的透明度を向上させるように更に処理する工程、並びに/又は、任意に、工程II)からの樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーに安定剤又は超塩基を添加する工程と、
IV)任意に、有機溶媒を除去する工程と、を含む、特定の樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーを調製するための方法を更に提供する。
本方法における工程I)は、
a)式
(E)(3−q)SiO(R SiO2/2Si(E)(3−q) を有する、直鎖状オルガノシロキサンであって、
式中、各Rが、各発生にて独立して、C〜C30ヒドロカルビルであり、
nは、10〜400であり、
qは、0、1、又は2であり、
Eは、少なくとも1個の炭素原子を含有する加水分解性基である、直鎖状オルガノシロキサンと、
b)オルガノシロキサン樹脂であって、少なくとも60モル%の[RSiO3/2]シロキシ単位をその式中に含み、式中、各Rが、各発生にて独立して、C〜C20ヒドロカルビルである、オルガノシロキサン樹脂と、を含む。
この方法の工程I)の反応は、概して、以下の概略図に従って表され得、
Figure 0006170129

直鎖状オルガノシロキサン上のOH基は、オルガノシロキサン樹脂上の加水分解性基(E)と反応して、樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマー及びH−(E)化合物を形成する。工程I)における反応は、オルガノシロキサン樹脂と直鎖状オルガノシロキサンとの間の縮合反応と考えられ得る。
直鎖状オルガノシロキサン
本方法の工程I)における成分a)は、式R (E)(3−q)SiO(R SiO2/2Si(E)(3−q) を有する直鎖状オルガノシロキサンであり、式中、各Rは、各発生にて独立して、C〜C30ヒドロカルビルであり、添字「n」は、直鎖状オルガノシロキサンの重合度(dp)として考慮され得、かつ10〜400個(例えば、平均で約10〜約400個のD単位;約10〜約300個のD単位;約10〜約200個のD単位;約10〜約100個のD単位;約50〜約400個のD単位;約100〜約400個のD単位;約150〜約400個のD単位;約200〜約400個のD単位;約300〜約400個のD単位;約50〜約300個のD単位;約100〜約300個のD単位;約150〜約300個のD単位;約200〜約300個のD単位;約100〜約150個のD単位、約115〜約125個のD単位、約90〜約170個のD単位、又は約110〜約140個のD単位)と様々であり得、添字「1」は、0、1、又は2であり得、Eは、少なくとも1個の炭素原子を含有する加水分解性基である。成分a)は、式R (E)(3−q)SiO(R SiO2/2Si(E)(3−q) を有する直鎖状オルガノシロキサンとして説明されるが、当業者は、T[RSiO3/2]シロキシ単位などのいくつかの量の代替的なシロキシ単位が、成分a)の直鎖状オルガノシロキサンの中に組み込まれ得ることを理解する。このように、オルガノシロキサンは、D[R SiO2/2]シロキシ単位の大部分を有することにより「主に」直鎖状であると考慮され得る。更に、成分a)として使用される直鎖状オルガノシロキサンは、複数の直鎖状オルガノシロキサンの組み合わせであり得る。また更に、成分a)として使用される直鎖状オルガノシロキサンは、シラノール基を含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、成分a)として使用される直鎖状オルガノシロキサンは、約0.5〜約5モル%のシラノール基、例えば、約1モル%〜約3モル%、約1モル%〜約2モル%又は約1モル%〜約1.5モル%のシラノール基を含む。
各発生にて、上の直鎖状オルガノシロキサン内の各Rは、独立して、C〜C30ヒドロカルビルであり、ヒドロカルビル基は、独立して、アルキル、アリール、又はアルキルアリール基であり得る。各Rは、各発生にて独立して、C〜C30アルキル基であってもよく、あるいは、各Rは、各発生にて独立して、C〜C18アルキル基であってもよい。あるいは、各発生にて、各Rは、独立して、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、又はヘキシルなどのC〜Cアルキル基であってもよい。あるいは、各発生にて、各Rは、独立して、メチルであってもよい。各Rは、各発生にて独立して、フェニル、ナフチル、又はアンスリル基などのアリール基であってもよい。あるいは、各発生にて、各Rは、独立して、前述のアルキル又はアリール基の組み合わせであってもよい。あるいは、各発生にて、各Rは、独立して、フェニル又はメチルであってもよく、それによって、いくつかの実施形態では、各ジシロキシ単位は、2つのアルキル基(例えば、2つのメチル基);2つのアリール基(例えば、2つのフェニル基);又はアルキル(例えば、メチル)及びアリール基(例えば、フェニル)、を有し得る。
Eは、少なくとも1個の炭素原子(例えば、1〜10個の炭素原子、1〜5個の炭素原子、1〜4個の炭素原子、又は1〜3個の炭素原子)を含有する任意の加水分解性基から選択され得る。いくつかの実施形態では、Eは、オキシモ基、エポキシ基、カルボキシ基、アミノ基、アミド基、又はこれらの組み合わせから選択される。あるいは、Eは、式RC(=O)O−、R C=N−O−、又はRC=N−O−を有し得、式中、Rは、本明細書に定義された通りであり、Rはヒドロカルビルである。一実施形態では、Eは、HCC(=O)O−(アセトキシ)である。一実施形態では、Eは、(CH)(CHCH)C=N−O−(メチルエチルケトキシミル(methylethylketoximyl))である。
一実施形態では、直鎖状オルガノシロキサンは、式
(CH(E)(3−q)SiO[(CHSiO2/2)]Si(E)(3−q)(CHを有し、式中、E、n、及びqは、上に定義される通りである。
一実施形態では、直鎖状オルガノシロキサンは、式
(CH(E)(3−q)SiO[(CH)(C)SiO2/2)]Si(E)(3−q)(CHを有し、式中、E、n、及びqは、上に定義される通りである。
成分a)として好適な直鎖状オルガノシロキサンを調製するための方法は、既知である。いくつかの実施形態では、シラノール末端ポリジオルガノシロキサンを、アルキルトリアセトキシシラン又はジアルキルケトキシムなどの「末端封鎖」化合物と反応させる。末端封鎖反応の化学量は、オルガノシロキサン樹脂上の全てではないがいくつかのシラノール基と反応させるのに十分な量の末端封鎖化合物が添加されるように、調整され得る。いくつかの実施形態では、化学量は、オルガノシロキサン樹脂上の実質的に全てのシラノール基と反応させるように調整され得る。いくつかの実施形態では、末端封鎖化合物のモルは、ポリジオルガノシロキサン上のシラノールモル当たりに使用される。あるいは、1〜10%といったわずかにモル過剰の末端封鎖化合物が使用されてもよい。必要な場合には、反応は、シラノールポリジオルガノシロキサンの縮合反応を最小限に抑えるように無水条件下で行われる。いくつかの実施形態では、シラノール末端ポリジオルガノシロキサン及び末端封鎖化合物を、無水条件下で有機溶媒中に溶解させ、室温、又は高温(最高で溶媒の沸騰点)にて反応させる。
オルガノシロキサン樹脂
本発明の方法の成分b)は、少なくとも60モル%の[RSiO3/2]シロキシ単位をその式中に含むオルガノシロキサン樹脂であり、式中、各Rは、各発生にて独立して、C〜C20ヒドロカルビルであり、かつSi−E結合を含有するシロキシ単位の1〜30モル%(例えば、1〜10モル%、1〜5モル%、5〜15モル%、15〜20モル%、20〜25モル%、25〜30モル%、5〜10モル%、10〜15モル%、10〜20モル%、又は20〜30モル%)であり、Eは、少なくとも1個の炭素原子を含有する加水分解性基である。オルガノシロキサン樹脂は、任意の量及び組み合わせの他のM、D、及びQシロキシ単位を含有し得るが、但し、オルガノシロキサン樹脂は、少なくとも70モル%の[RSiO3/2]シロキシ単位を含有し、あるいはオルガノシロキサン樹脂は、少なくとも80モル%の[RSiO3/2]シロキシ単位を含有し、あるいはオルガノシロキサン樹脂は、少なくとも90モル%の[RSiO3/2]シロキシ単位を含有し、あるいはオルガノシロキサン樹脂は少なくとも95モル%の[RSiO3/2]シロキシ単位を含有する。いくつかの実施形態では、オルガノシロキサン樹脂は、約70〜約100モル%の[RSiO3/2]シロキシ単位を含有し、例えば、約70〜約95モル%の[RSiO3/2]シロキシ単位、約80〜約95モル%の[RSiO3/2]シロキシ単位、又は約90〜約95モル%の[RSiO3/2]シロキシ単位である。成分b)として有用なオルガノシロキサン樹脂としては、「シルセスキオキサン」として知られるものが挙げられる。
各発生にて、上のオルガノシロキサン樹脂の各Rは、独立して、C〜C20ヒドロカルビル(例えば、C〜C10ヒドロカルビル)であり、ヒドロカルビル基は、独立して、アルキル、アリール、又はアルキルアリール基であり得る。各Rは、各発生にて独立して、C〜C20(例えば、C〜C10ヒドロカルビル)アルキル基であってもよく、あるいは、各Rは、各発生にて独立して、C〜Cアルキル基であってもよい。あるいは、各発生にて、各Rは、独立して、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、又はヘキシルなどのC〜Cアルキル基であってもよい。あるいは、各発生にて、各Rは、独立して、メチルであってもよい。各Rは、各発生にて独立して、フェニル、ナフチル、又はアンスリル基などのアリール基であってもよい。あるいは、各発生にて、各Rは、独立して、前述のアルキル又はアリール基の組み合わせであってもよい。あるいは、各発生にて、各Rは、独立して、フェニル又はメチルであってもよく、それによって、いくつかの実施形態では、各ジシロキシ単位は、2つのアルキル基(例えば、2つのメチル基);2つのアリール基(例えば、2つのフェニル基);又はアルキル(例えば、メチル)及びアリール基(例えば、フェニル)、を有し得る。
オルガノシロキサン樹脂の重量平均分子量(M)は、限定されないが、いくつかの実施形態では、1000〜10000、又は、あるいは1500〜5000g/モルの範囲に及ぶ。
例えば、少なくとも80モル%の[RSiO3/2]シロキシ単位を含有するオルガノシロキサン樹脂、及びこれらの調製方法は、当該技術分野において既知である。それらは、いくつかの実施形態では、有機溶媒中のハロゲン又はアルコキシ基などの加水分解性基3個をケイ素原子上に有するオルガノシランを、加水分解することにより調製される。シルセスキオキサン樹脂の調製に関する代表的な例は、米国特許第5,075,103号に見出すことができる。更に、多くのオルガノシロキサン樹脂は市販されており、固体(フレーク又は粉末)か又は有機溶媒溶液のいずれかとして販売されている。成分b)として有用な、好適な非限定的な市販のオルガノシロキサン樹脂としては、Dow Corning(登録商標)217フレーク樹脂、233フレーク、220フレーク、249フレーク、255フレーク、Z−6018フレーク(Dow Corning Corporation(Midland,MI))が挙げられる。
当業者は、このような多量の[RSiO3/2]シロキシ単位を含有するオルガノシロキサン樹脂が、特定の濃度のSi−OZを有し得、式中、Zが、水素(すなわち、シラノール)、アルキル基(その結果、OZはアルコキシ基である)であり得、又は、あるいはOZはまた、本明細書に記載のような「E」加水分解性基のうちの任意のものであり得ることを理解する。オルガノシロキサン樹脂上に存在する全てのシロキシ基のモル百分率としてのSi−OZ含有量は、29Si NMRにより容易に判定され得る。オルガノシロキサン樹脂上に存在するOZ基の濃度は、樹脂の調製モード及び後続処理に応じ様々であり得る。いくつかの実施形態では、本発明の方法における使用に好適なオルガノシロキサン樹脂のシラノール(Si−OH)含有量は、少なくとも5モル%、あるいは少なくとも10モル%、あるいは25モル%、あるいは40モル%、又は、あるいは50モル%のシラノール含有量を有し得る。別の実施形態では、シラノール含有量は、約5モル%〜約60モル%、例えば、約10モル%〜約60モル%、約25モル%〜約60モル%、約40モル%〜約60モル%、約25モル%〜約40モル%又は約25モル%〜約50モル%である。
当業者は更に、このような多量の[RSiO3/2]シロキシ単位及びシラノール含有量を含有するオルガノシロキサン樹脂はまた、特に高湿度条件下で、水分子を保持し得る。したがって、工程I)における反応に先立ってオルガノシロキサン樹脂を「乾燥」させることにより、樹脂上に存在する過剰な水を除去することが、多くの場合、有益である。これは、オルガノシロキサン樹脂を有機溶媒中に溶解させ、加熱して還流させ、分離技術(例えば、Dean Starkトラップ又は同等方法)により水を除去することによって達成され得る。
工程I)の反応で使用されるa)及びb)の量は、5〜65モル%のジシロキシ単位[R SiO2/2]、及び35〜95モル%のトリシロキシ単位[RSiO3/2]を有する樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーをもたらすように選択される。成分a)及びb)内に存在するジシロキシ及びトリシロキシ単位のモル%は、29Si NMR技術を使用して、容易に判定され得る。次に、開始時のモル%により、工程I)において使用される成分a)及びb)の質量を判定する。
いくつかの実施形態では、成分a)及びb)の量は、添加する直鎖状オルガノシロキサンの量に対しオルガノシロキサン樹脂上のシラノール基がモル過剰であることを確保するように選択され得る。したがって、いくつかの実施形態では、十分な量のオルガノシロキサン樹脂が、工程I)において使用された全ての直鎖状オルガノシロキサンと反応させられるように添加されるべきである。このように、モル過剰のオルガノシロキサン樹脂が、使用され得る。使用する量は、直鎖状オルガノシロキサンのモル当たりに使用されるオルガノシロキサン樹脂のモル数を計算することにより判定され得る。例えば、典型的な計算として、成分a)及びb)の量で、一例は、使用される約1,200g/モル(M)の数平均分子量の28重量%のDow Corning(登録商標)217フレーク樹脂と、約13,500g/モルのMの72重量%のシラノール末端PDMS(Gelest DMS−S27)と、を使用し得る。本明細書に記載の方法に従って、Dow Corning(登録商標)217フレークが、コポリマーを合成するように使用されるとき、4.38樹脂分子とPDMS分子[(28/1200)/(72/13500)]との比が、獲得され得、よって過剰な樹脂分子を提供し、実質的に全てのPDMS分子と反応させ、それによって、PDMS分子の相当部分(例えば、少なくとも95重量パーセント)は、コポリマー内に組み込まれる。
本明細書に論じられるように、工程I)において作用される反応は、直鎖状オルガノシロキサンの加水分解性基とオルガノシロキサン樹脂上のシラノール基との間の縮合反応である。いくつかの実施形態では、本発明の方法の工程II)において更に反応させるように、形成された樹脂−直鎖状オルガノシロキサンコポリマーの樹脂成分上に十分な量のシラノール基が残存している。いくつかの実施形態では、少なくとも10モル%、あるいは少なくとも20モル%、又は、あるいは少なくとも30モル%のシラノールが、本発明の方法の工程I)において生じる樹脂−直鎖状オルガノシロキサンコポリマーのトリシロキシ単位上に残存している。いくつかの実施形態では、約10モル%〜約60モル%、例えば、約20モル%〜約60モル%、又は約30モル%〜約60モル%が、本発明の方法の工程I)において生じる樹脂−直鎖状オルガノシロキサンコポリマーのトリシロキシ単位上に残存している。
前述の(a)直鎖状オルガノシロキサンを(b)オルガノシロキサン樹脂と反応させるための反応条件は、特に限定されない。いくつかの実施形態では、反応条件は、a)直鎖状オルガノシロキサンとb)オルガノシロキサン樹脂との間の縮合型反応に作用するように選択される。様々な非限定的な実施形態及び反応条件が、本明細書の実施例において説明される。いくつかの実施形態では、(a)直鎖状オルガノシロキサンと(b)オルガノシロキサン樹脂は、室温にて反応する。他の実施形態では、(a)と(b)は、室温を超える温度にて反応し、それは、最大約50、75、100に、又は更に最大150℃に及ぶ。あるいは、(a)と(b)は、溶媒を還流させながら一緒に反応することができる。なおも他の実施形態では、(a)と(b)は、5、10、又は更に10℃を超える室温未満である温度にて反応させられる。なおも他の実施形態では、(a)と(b)は、1、5、10、30、60、120、若しくは180分、又は更に長い時間にわたって反応する。いくつかの実施形態では、(a)と(b)は、窒素又は希ガスなどの不活性雰囲気下で反応させられる。あるいは、(a)と(b)は、いくらかの水蒸気及び/又は酸素を含む雰囲気下で反応し得る。更に、(a)と(b)は、いかなるサイズの管で反応させてもよく、混合機、ボルテクサー(vortexer)、攪拌機、加熱器などを含む任意の装置を用いてもよい。他の実施形態では、(a)と(b)は、極性又は非極性であり得る1つ以上の有機溶媒中で反応する。いくつかの実施形態では、トルエン、キシレン、ベンゼンなどの芳香族系溶媒が利用される。有機溶媒中に溶解させるオルガノシロキサン樹脂の量は様々であり得るが、その量は、直鎖状オルガノシロキサンの鎖延長又はオルガノシロキサン樹脂の早すぎる縮合を最小限に抑える量であり得る。
成分a)とb)の添加順序は様々であってよい。いくつかの実施形態では、直鎖状オルガノシロキサンを、有機溶媒に溶解したオルガノシロキサン樹脂の溶液に添加する。この添加の順序は、直鎖状オルガノシロキサン上の加水分解性基とオルガノシロキサン樹脂上のシラノール基との縮合を向上させ得、一方で、直鎖状オルガノシロキサンの鎖延長又はオルガノシロキサン樹脂の早すぎる縮合を最小限に抑える。別の実施形態では、オルガノシロキサン樹脂を、有機溶媒に溶解した直鎖状オルガノシロキサンの溶液に添加する。
工程I)における反応の進行、及び樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーの形成は、GPC、IR、又は29Si NMRなどの様々な分析技術によりモニターされ得る。いくつかの実施形態では、工程I)における反応は、工程I)で使用される直鎖状オルガノシロキサンの少なくとも95重量パーセント(例えば、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%)が、樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーの中に組み込まれるまで、持続することを可能にする。
本発明の方法の工程II)は、工程I)からの樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーを、塩基増粘剤と接触させる工程を含み、樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーのシラノール含有量を5モル%以下(例えば、5モル%未満;4モル%未満のシラノール基;3モル%未満のシラノール基;2モル%未満のシラノール基;1モル%未満のシラノール基;約1〜5モル%未満のシラノール基;約2〜5モル%未満のシラノール基;約3〜5モル%未満のシラノール基;約0.5〜5モル%未満のシラノール基;約0.5〜約4モル%のシラノール基;約0.5〜約2モル%のシラノール基;約1.5〜約3.7モル%のシラノール基;約2〜約4モル%のシラノール基;又は約0.5〜約1モル%のシラノール基)に減少させる。
工程II)は、工程I)からの樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーを「塩基増粘」することにより達成され得る。本明細書で使用されるとき「塩基増粘」は、シロキサン樹脂上のシラノール基の塩基の触媒された濃度を広く指し、副生成物として水を生成する。いくつかの実施形態では、かかる増粘反応は、有機溶媒における樹脂の溶解度を増加させる、及び/又はシロキサン樹脂がゲル化するのを回避する。本発明の方法に従うと、工程IIは、触媒として強塩基を添加することによる塩基増粘により達成され得る。塩基触媒として、NaOH及びKOH、又は1つ以上の水酸化アルカリ金属の組み合わせを含む、水酸化アルカリ金属が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、塩基触媒は、KOHである。縮合反応の完了は、反応の副生成物として形成される水の発出の停止により確認することができる。
樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマー及び他の樹脂性成分を増粘するように添加される塩基の量は、様々であり得、限定されない。いくつかの実施形態では、存在する場合、工程I)で生じた酸性副生成物(例えば、酢酸)の中和、及び工程I)からの樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーの塩基増粘の両方を達成させるように、十分な量が添加される。いくつかの実施形態では、KOH水溶液(例えば、10重量%の溶液;20重量%の溶液;30重量%の溶液;40重量%の溶液;50重量%の溶液;70重量%の溶液;80重量%の溶液;約10重量%〜約80重量%の溶液を含有する溶液;又は約30重量%〜約50重量%を含有する溶液)が、触媒として使用され得、十分な量で添加され得、反応混合物中の樹脂直鎖状オルガノシロキサンコポリマー固体当たり0.05〜0.15重量%のKOHをもたらし得る。いくつかの実施形態では、メタノールKOHが、使用され得る。
本発明の方法の工程III)は、任意であり、樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーを更に処理する工程を含む。本明細書で使用されるとき、「更に処理する工程」という句は、形成された樹脂−直鎖状オルガノシロキサンコポリマーの任意の更なる反応又は処理を指し、数ある中で、その貯蔵安定性、及び/又は光学的透明度を向上させる。工程II)で生じた樹脂−直鎖状オルガノシロキサンコポリマーは、なおも「OZ」基を含有し得る(すなわち、Zが、Hを表し、それによって、基≡SiOZが、シラノール基、又は−OZにより表されるアルコキシなどの他の加水分解性基を表す、≡SiOZ基である)。この段階で、樹脂−直鎖状オルガノシロキサンコポリマー上に存在するOZ基は、工程II)の樹脂成分上に元々存在した、シラノール基であり得る。かかる「OZ」基が、貯蔵中に更に反応して、貯蔵安定性を制限し得る、又は最終使用用途の際の樹脂−直鎖状オルガノシロキサンコポリマーの反応性を減少させ得ることが可能である。あるいは、残留シラノール基の更なる反応は、樹脂ドメインの形成を更に向上させ、樹脂−直鎖状オルガノシロキサンコポリマーの光学的透明度を改善し得る。したがって、任意の工程III)は、工程II)中に生じるオルガノシロキサンブロックコポリマー上に存在するOZを更に反応させて、貯蔵安定性及び/又は光学的透明度を改善するように、実施され得る。工程III)のための条件は、使用される直鎖状成分及び樹脂成分、これらの量、並びに末端封鎖化合物の選択に応じ、様々であり得る。
本方法の一実施形態では、工程III)は、工程II)からの樹脂−直鎖状オルガノシロキサンを、水と反応させ、本方法時に形成される酢酸などの任意の小分子量化合物を除去することにより、実施される。いくつかの実施形態では、樹脂−直鎖状オルガノシロキサンコポリマーは、樹脂オルガノシロキサンから生じ得、ここで、Eはアセトキシ基であり、並びに/又は、アセトキシシランは工程II)において使用される。いかなる理論にも束縛されることを望むものではないが、いくつかの実施形態では、工程II)において形成される樹脂−直鎖状オルガノシロキサンは、かなりの量の加水分解性Si−O−C(O)CH基を含有し、これは、樹脂−直鎖状オルガノシロキサンコポリマーの貯蔵安定性を制限し得る可能性がある。したがって、工程II)から形成される樹脂−直鎖状オルガノシロキサンコポリマーに水を添加してもよく、これは、相当量のSi−O−C(O)CH基を加水分解し得、更にトリシロキシ単位を架橋し、酢酸を除去し得る。形成された酢酸及び過剰な水は、既知の分離技術により除去され得る。いくつかの実施例において添加される水の量は、様々であり得る。いくつかの実施形態では、添加される水の量は、全固体分当たり10重量%あるいは5重量%が添加される(反応媒質中の樹脂−直鎖状オルガノシロキサンコポリマーに基づいたとき)。
本方法の一実施形態では、工程III)は、工程II)からの樹脂−直鎖状オルガノシロキサンを、アルコール、オキシム、又はトリアルキルシロキシ化合物から選択される末端封鎖化合物を含む末端封鎖化合物と反応させることにより、実施される。いくつかの実施形態では、樹脂−直鎖状オルガノシロキサンコポリマーは、Eがオキシム基である直鎖状オルガノシロキサンから生じ得る。末端封鎖化合物は、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、又は一連の他のものなどのC〜C20アルコール(例えば、C〜C20アルコール、C〜C12アルコール、C〜C10アルコール、C〜Cアルコール、又はC〜Cアルコール)であり得る。あるいは、アルコールはn−ブタノールである。末端封鎖化合物はまた、トリメチルメトキシシラン又はトリメチルエトキシシランなどのトリアルキルシロキシ化合物であってもよい。末端封鎖化合物の量は、様々であり得る。いくつかの実施形態では、末端封鎖化合物の量は、反応媒質中の樹脂直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマー固体に対して、3〜15重量%の間(例えば、3〜10重量%、5〜15重量%、3〜5重量%、10〜15重量%、5〜10重量%、又は3〜12重量%)であってもよい。
本方法の任意の工程III)は、「更なる処理する工程」に加えて、又は「更なる処理する工程」の位置において、工程II)からの樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーを、安定剤又は超塩基と反応させる工程を含んでもよい。
更なる実施形態の工程III)では、酸(例えば、酢酸)は、工程II)で使用された塩基を中和するように、十分な量で添加される。
本発明の方法の工程IV)は任意であり、工程I)及びII)の反応において使用される有機溶媒を除去する工程を含む。有機溶媒は、任意の既知の技術により除去され得る。いくつかの実施形態では、有機溶媒は、大気条件下又は減圧条件下のいずれかで、高温にて樹脂−直鎖状オルガノシロキサンコポリマー組成物を加熱する工程により除去され得る。いくつかの実施形態では、溶媒全てを除去するというわけではない。いくつかの実施形態では、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、又は少なくとも50%の溶媒が除去され、例えば、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、又は少なくとも90%の溶媒が除去される。いくつかの実施形態では、溶媒の20%未満を除去するものであって、例えば、溶媒の15%未満、10%未満、5%未満又は0%未満を除去する。別の実施形態では、溶媒の約20%〜約100%を除去するものであって、例えば、溶媒の約30%〜約90%、約20%〜約80%、約30%〜約60%、約50%〜約60%、約70%〜約80%、又は約50%〜約90%を除去する。
本発明の実施形態のうちのいくつかは、その全体が本明細書に完全に記載されているかのように、参照することにより組み込まれる、2012年12月20日に出願された第PCT/US2012/071011号;2013年1月16日に出願された第PCT/US2013/021707号;及び2013年2月7日に出願された第PCT/US2013/025126号に説明されるそれらなどの本明細書に記載の組成物を含む、光学アセンブリ及び物品に関する。したがって、本発明のいくつかの実施形態は、本明細書に記載のオルガノシロキサンブロックコポリマーを含む、LEDカプセル化材に関する。
本明細書で使用されるとき、「約」という用語は、値又は範囲の変動の程度、例えば、記載される値又は記載される範囲の限度の10%以内、5%以内、又は1%以内を許容することができる。
範囲形式で表される値は、範囲の限界として明示的に記述される数値を含むだけでなく、それぞれの数値及び部分的範囲が明示的に記述されているかのように、その範囲内に包含される全ての個々の数値又は部分的範囲も含む、柔軟な形で解釈されるべきである。例えば、「約0.1%〜約5%」又は「約0.1%〜5%」の範囲は、約0.1%〜約5%を含むだけでなく、示される範囲内の個々の値(例えば、1%、2%、3%、及び4%)及び部分的範囲(例えば、0.1%〜0.5%、1.1%〜2.2%、3.3%〜4.4%)も含むものと解釈されるべきである。
本明細書に開示及び主張される本発明の実施形態は、これら実施形態が本開示の複数の態様の例示を目的とするものであることから、本明細書に開示される特定の実施形態により範囲が限定されるものではない。任意の同等の実施形態は、本開示の範囲内にあるものとする。事実、当業者には、本明細書に表示及び説明する実施形態と共に実施形態の様々な変更が前述の説明から自明であろう。かかる変更はまた、添付の特許請求の範囲の範囲内に含まれるものとする。
要約書は、技術的な開示の特質を読者が素早く確認できるように示す。要約書は、特許請求の範囲の範囲又は目的を解明又は制限するために用いるものではないという了解のもとで提示する。
以降の実施例は、本発明の特定の実施形態を示すために挙げられている。しかしながら、本開示に照らして、開示される特定の実施形態において、本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく、多くの変更をなすことができ、依然として類似する、又は同様の結果を得ることができることが、当業者には認識されるべきである。全ての百分率は重量%である。特に指定しない限り、測定は全て23℃で行った。
特性評価法
29Si及び13C NMRスペクトル分析法
〜3グラムの溶媒を含まない樹脂直鎖状物質(サンプルを室温にて一晩乾燥させることにより調製したもの)と、1gのCDClと、4グラムの0.04M Cr(acac)のCDCl溶液と、をバイアル瓶に量り取り、十分に混合することにより、樹脂直鎖状生成物のNMRサンプルを調製した。次に、サンプルを、ケイ素を含まないNMR管の中に移した。Varian Mercury 400MHz NMRを使用して、スペクトルを得た。4gのサンプルを、4グラムの0.04M Cr(acac)のCDCl溶液に希釈することにより、217フレーク及びシラノール末端PDMSなどの他の材料のNMRサンプルを調製した。
13C NMR実験を、以下の方式で行った。サンプルを16mmのガラスNMR管に入れた。5mmのNMR管を16mm管の中に入れ、そしてロック溶媒を満たした。12〜20分の信号平均化ブロックにおいて、13C DEPT NMRを得た。Varian Inova NMRスペクトロメーターにおいて、400MHzのH動作振動数でデータを得た。
29Si NMRスペクトルにおけるT(Ph、OZ)及びT(Ph、OZ2)領域の積分値から、樹脂直鎖状生成物のシラノール含有量を計算した。T(アルキル)基は、完全に縮合したものと考えられ(推定)、T(Ph,Oz)から差し引かれた。29Si NMRからのD(Me)の積分値に、比率(合成の組成に使用されるPDMSに含まれるSiモル量に対するカップリング剤に含まれるSiモル量)を乗じることにより、T(アルキル)含有量を計算した。217フレーク由来のイソプロポキシは、低濃度であるため、Oz値から差し引かなかった。したがって、総OZ=総OHとみなされた。
GPC分析
GPC等級のTHF中、濃度0.5%(重量/体積)でサンプルを調製し、0.45umのPTFEシリンジフィルターで濾過し、ポリスチレン標準と比較して分析した。分子量判定に使用される比較検量線(三次フィット)は、580〜2,320,000ダルトンの分子量範囲の16のポリスチレン標準によるものであった。クロマトグラフィー装置は、真空脱気装置を装備したWaters 2695セパレーションモジュールと、Waters 2410示差屈折計と、ガードカラムが前に設置された2つ(300mm×7.5mm)のPolymer Laboratories Mixed Cカラム(分子量分離範囲:200〜3,000,000)と、からなる。1.0mL/分で流動するようにプログラムされたGPC等級のTHFを用いて分離を実施し、注入体積を、100μLにて固定し、カラム及び検知器を、35℃に加熱した。データ収集は、25分かかり、処理はAtlas/Cirrusソフトウエアを用いて実施された。
遊離樹脂含有量を測定するために、低分子量側の遊離樹脂ピークを積分して、面積(%)を得た。
レオロジー分析
TA Instrumentsから市販されているレオメーター(2KSTD標準屈曲旋回軸スプリング変換器を備えるARES−RDA(TA Instruments(New Castle,DE 19720))を強制対流炉と共に使用して、貯蔵弾性率(G’)、損失弾性率(G’’)及び温度の関数としてのtan δを測定した。試験標本(例えば、8mm幅、1mm厚さ)は、平行なプレートの間に充填することができ、25℃〜300℃の範囲で2℃/分にて温度を徐々に上げながら小さなひずみの振動レオロジーを使用して測定された(振動数1Hz)。
コポリマーを特性評価するために、流動開始をG’降下(「流動」と標識されている)に入る変曲温度として計算し、120℃での粘度を溶融加工性についての尺度として報告し、硬化開始をG’上昇(「硬化」と標識されている)に入る変曲温度として計算した。
光学的透明度
本発明の組成物のキャストシートの厚さ1mmのサンプルを通して測定された、約350〜1000ナノメートルの波長での光透過率(%)として、光学的透明度を評価した。少なくとも95%の透過率(%)を有するサンプルは、光学的に透明であると考えた。
実施例1:60重量%のPh−T−230dp PhMeの調製
(実施例1)
500mLの4首丸底フラスコに、トルエン(60.00g)、及び217フレーク樹脂(60.0g、0.439モルSi)を充填した。このフラスコに、温度計と、Teflon撹拌パドルと、水冷凝縮器に取り付けたDean Stark装置と、を装備させた。窒素封入を行った。Dean Stark装置に、トルエンを事前充填した。加熱には油浴を使用した。
反応混合物を、30分間還流しながら加熱し、その間0.30mLの水を除去した。反応混合物を、108℃(ポット温度)まで冷却した。
トルエン(18.46g)中のシラノール末端PhMeシロキサンの溶液(61.54gの溶液=40.0gのシロキサン、0.293モルSi)を、50/50メチルトリアセトキシシラン/エチルトリアセトキシシラン(MTA/ETA)(0.60g、0.00260モルSi)で封止した。封止されたPhMeシロキサンを、50/50 MTA/ETAをシロキサンに添加し、室温で1時間混合することにより、窒素下にてグローブボックス内(同日)で調製した。
PhMeシロキサンポリマー溶液を、108℃で素早く217フレーク溶液に添加した。反応混合物を、2時間還流しながら加熱し、その間0.32mLの水を除去した。
KOH(固体に基づいて0.1重量%)での塩基増粘を、反応混合物を95℃まで冷却し、次いで水中に溶解された10%のKOHの溶液を添加することにより、実行した。(合計5.36g−酢酸を中和するように4.36g、及び樹脂直鎖状を増粘するように1.00g):4.36gの溶液=0.436gの固体=0.00777モル;1.00gの溶液=0.100gの固体=0.00178モル。
反応混合物を、1時間還流しながら加熱し、その間7.28mLの水を除去した。反応混合物を室温まで冷却した。
トルエン中の氷酢酸の10%溶液(1.60gの溶液=0.160gの酸=0.00266モル酸)で、KOHを中和する。化学量論比は、1.5モル酸:1.0モルKOHである。
反応混合物を、室温で一晩混合し、翌日、1.2μmのフィルターを通して加圧濾過した。分析試験により、樹脂−直鎖状オルガノシロキサンコポリマーが、平均式DPhMe 0.398Ph 0.591及び2.11モル%のシラノール含有量を有することを確認した。不揮発性含有(NVC)サンプルは、透明であった。
(実施例2〜5)
追加の樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーを、実施例1の手順に従って調製したが、以下の表1にまとめられるように、様々な量の樹脂及び直鎖状成分であった。
比較実施例1
合計503.4グラム(2.54モル)のフェニルトリメトキシシランと0.36グラムのトリフルオロメタンスルホン酸(トリフル酸)を、機械的攪拌シャフト、温度計、Dean−Starkトラップ、コンデンサー、及び窒素出入り口を備えた1Lの3首丸底フラスコに添加した。この混合液を200rpmで攪拌しながら、反応混合液の温度が50℃を超えないように、合計137.2g(7.62モル)の水を15分間かけて徐々に加える。次いで、反応混合液を90分間、75℃で還流させる。メタノール及びいくらかの水をDean−Starkトラップによって除去する。温度が80℃に上昇した後、約233グラムの液体を除去した。その後、反応混合物を約60℃まで冷却し、317グラムのトルエン及び1.54グラムの50重量% KOH水溶液を別々に添加した。反応混合物を、Dean−Starkトラップを介して除去された水と一緒に還流した。温度が113℃に上昇した後、約300グラムの液体を除去した。混合物を更に2時間還流した後、反応混合物を90℃に冷却し、その混合物に0.83グラムの酢酸を添加した。次いで、更に30分間反応混合物を冷却し、形成された塩をガラスファイバー/Buchner漏斗を通じて濾過して、塩を分離及び収集した。次いで、ロータリーエバポレーターを用いて溶媒を除去し、剥離層樹脂を収集した。樹脂の分子量は、約19,800kg/モルであった。
表1〜4に、本明細書に記載の方法に従って作製された樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーの特性並びに性能をまとめた。
Figure 0006170129
Figure 0006170129
表2のサンプルを、別個の計量皿の1gのサンプルを堆積させることにより調製した。これらのサンプルを、40〜250の傾斜板上の炉で1時間ほど硬化した。10℃/分の空気でのこれらのサンプルの、600℃までの熱重量分析(TGA)は、表2に示される、分解温度(T)、5%の結果をもたらし、ここで、T)、5%は、サンプルの5重量%が損失される温度に対応する。同様に、調製されたサンプルをまた、トルエン及び酢酸ブチルのバイアル瓶に2日間にわたって置き、溶解度を試験した。脆性及び表面のひび割れに関する外観もまた記録した。
以下の表3は、選択されたサンプルのガラス転移(T)及び流動開始を示す。
Figure 0006170129
以下の表4は、選択されたサンプルの可撓性データ(マンドレル(Mandrel)試験(ASTM D1737))を示す。
Figure 0006170129
手短に言えば、マンドレル試験装置は、2.54cm、1.91cm、1.27cm、1.11cm、0.95cm、0.79cm、0.64cm、0.48cm、0.32cm(1’’、3/4’’、1/2’’、7/16’’、3/8’’、5/16’’、1/4’’、3/16’’、及び1/8’’)の直径を有する6つの円筒状鋼棒、及び試験中にそれらを支持する手段から構成される。コーティングされたパネルを、コーティングされていない側面に接触させ、各側面上に少なくとも5.08cm(2’’)の張り出しを有するマンドレル上に置く。折れ曲がった縁にひび割れがない最小直径を、可撓性の結果として採る。
フィルムを、約50%の固体溶液からアルミニウムパネル上に1、2、及び4ミルのドローダウンバーでドローダウンした。透明性、初期フィルム外観についての観察、及びマンドレル試験が行われる前に、サンプルを、160℃で3時間にわたって硬化した。

Claims (8)

  1. オルガノポリシロキサンブロックコポリマーを調製するための方法であって、
    I)
    a)式:
    (E)(3−q)SiO(R SiO2/2Si(E)(3−q) を有し、
    式中、各Rが、各発生にて独立して、C〜C30ヒドロカルビル又は少なくとも1個の炭素原子を含有する加水分解性基であり、
    nが、10〜400であり、
    qが、0、1、又は2であり、
    Eが、少なくとも1個の炭素原子を含有する加水分解性基である、直鎖状オルガノシロキサンと、
    b)オルガノシロキサン樹脂であって、少なくとも60モル%の[RSiO3/2]シロキシ単位をその式中に含み、式中、各Rが、各発生にて独立して、C〜C20ヒドロカルビルである、オルガノシロキサン樹脂と、を、
    c)有機溶媒の中で、反応させて、
    樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーを形成する工程であって、
    工程I)で使用されるa)及びb)の量が、5〜65モル%のジシロキシ単位[R SiO2/2]、及び35〜95モル%のトリシロキシ単位[RSiO3/2]を有する前記樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーをもたらすように選択され、
    工程I)で使用される前記直鎖状オルガノシロキサンの少なくとも95重量パーセントが、前記樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーに組み込まれる、工程と、
    II)工程I)からの前記樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーを、強塩基と接触させて、前記樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーのシラノール含有量を5モル%以下に減少させる工程と、
    III)任意に、前記樹脂−直鎖状オルガノシロキサンブロックコポリマーを更に処理する工程と、
    IV)任意に、前記有機溶媒を除去する工程と、を含む、方法。
  2. 前記強塩基が、KOH又はNaOHを含む、請求項に記載の方法。
  3. が、フェニルである、請求項1又は2に記載の方法。
  4. が、フェニル又はメチルである、請求項に記載の方法。
  5. 前記ジシロキシ単位が、式[(CH)(C)SiO2/2]を有する、請求項に記載の方法。
  6. 前記更に処理する工程が、工程II)からの前記樹脂−直鎖状オルガノシロキサンを水と接触させることと、酢酸を除去することとを含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記更に処理する工程が、工程II)からの前記樹脂−直鎖状オルガノシロキサンを、アルコール、オキシム又はトリアルキルシロキシ化合物から選択される末端封鎖化合物と接触させることを含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記更に処理する工程の代わりに又はそれに追加して、工程II)からの前記オルガノシロキサンブロックコポリマーが、安定剤又は超塩基と接触させられる、請求項1に記載の方法。
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