JP2015511917A - 1階から2階にまで積荷を運搬するための装置およびレールシステム、特に階段昇降機 - Google Patents
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Abstract
1階から2階にまで積荷を運搬するための装置(1)、特に階段昇降機(4)であって、レール(3)と、上記レール(3)に沿って移動可能なフレーム(9)とを備える。前記フレーム(9)上に積荷キャリア(10)が搭載される。前記フレーム(9)は、レール(3)の少なくとも一部のまわりに係合する支持およびガイド手段(16,17,33,36)を備える。レール(3)は、階段(2)の一方側で壁または手すり付近において階段(2)のいくつかの段の上方に延在する。レール(3)は、管と、管面から径方向に遠ざかるように延在する帯状細片(6)とを含む。帯状細片(6)は、支持およびガイド手段(16,17,33,36)によって係合される。これにより、帯状細片(6)は、管から、壁または手すりに向かう水平方向と段に向かう垂直方向との間に延びる方向に傾斜して延在する。
Description
本発明は、1階から2階にまで積荷を運搬するための装置、特に階段昇降機に関する。当該装置はレールおよびフレームを含む。フレームは、上記レールに沿って移動可能であり、このフレームの上に積荷キャリアが搭載される。当該フレームは、レールの少なくとも一部の周りに係合する支持およびガイド手段を備える。レールは、階段の一方側で壁または手すり付近において階段のいくつかの段の上方に延在する。レールは、管と、管面から径方向に遠ざかるように延在する帯状細片とを備える。帯状細片は支持およびガイド手段によって係合される。
このような装置がヨーロッパ特許公開公報EP2216284に開示されている。
上記特許公開公報から公知の装置においては、帯状細片が壁または手すりに向かって水平に延在し、ギヤラックが底部側に延在する。公知の装置についての実用的な変形例においては、帯状細片が段に向かって垂直に延在し、ギヤラックが壁側または手すり側に設けられている。
上記特許公開公報から公知の装置においては、帯状細片が壁または手すりに向かって水平に延在し、ギヤラックが底部側に延在する。公知の装置についての実用的な変形例においては、帯状細片が段に向かって垂直に延在し、ギヤラックが壁側または手すり側に設けられている。
本発明が提供することを目的とする装置およびレールシステムでは、よりコンパクトな装置を実現することができ、これにより、結果としてより多くの空き空間が階段上に残されることとなり、このため、より単純な設計の装置が使用可能となる、ならびに/または、階段上もしくは階段付近に存在する障害物、たとえば壁および天井などを装置が容易に回避することができるようになる。
この目的を達成するために、帯状細片は、管から、壁または手すりに向かう水平方向と段に向かう垂直方向との間に延びる方向に傾斜して延在する。
上記のように傾斜して方向付けた結果、一方では段によって形成され、他方では壁もしくは手すりによって形成される隅部における空間を最適に利用することができ、これにより、レールの管を段および/または壁/手すりのより近くに延在させることができるようになる。いくつかの状況においては、本発明は、たとえば、ユーザが低い天井に沿って移動できるようにするために垂直軸を中心とした積荷キャリア(通常、椅子)の向きを逆にする必要がないという利点も有し得る。
帯状細片は、好ましくは、管から、壁または手すりに向かう水平方向に対してある角度を有する方向に傾斜して延在する。この角度は、15度〜75度、より好ましくは30度〜60度、さらにより好ましくは40度〜50度の範囲である。
帯状細片は、好ましくは、上述の特許公開公報に開示されるように、支持およびガイド手段の被駆動ギヤによって係合される表面実装型ギヤラックまたはギヤラック凹部(gear rack recesses)を備える。代替的な実施形態においては、ラックアンドピニオン駆動の代わりに摩擦ベースのトラクション駆動を用いることも可能である。
表面実装型ギヤラックまたはギヤラック凹部の歯は、好ましくは、上方向に傾斜して、実質的には帯状細片に交差するように延在する。
好ましくは、帯状細片のうち管から遠い側の端が、レール固定手段によって段、壁または手すりに接続される。レール固定手段は、好ましくは、実質的に垂直に延在して段に固定される柱を含む。
階段は、通常、水平に延在するプラットフォームと、湾曲部とを備える。水平に延在するプラットフォームにおいては、レールが水平に延びており、湾曲部においては、レールが湾曲部の周りに延びている。フレームは、この場合、上述の特許公開公報に開示されるように、レールに沿って移動しつつ積荷キャリアを一定の向きで維持するための手段を含む。
本発明はまた、上述したとおり、装置において使用するよう意図され、かつ装置において使用するのに適したレールシステムに関する。レールシステムは、階段の一方側で壁または手すり付近において階段のいくつかの段の上方に延在するレールを備える。当該レールは、管と、管面から径方向に遠ざかるように延在する帯状細片とを含む。帯状細片は、管から、壁または手すりに向かう水平方向と段に向かう垂直方向との間に延びる方向に傾斜して延在することを特徴とする。
本発明を、ここで、添付の図面に示される実施形態を用いてより詳細に説明する。
1階から2階にまで積荷を運搬するための設備1(図1を参照)、すなわち、図示される実施形態における階段昇降機設備は、階段2に沿って搭載され水平方向Hに対してある角度αをなすレール3と、レール3に沿って移動可能である装置4とを備える。当該装置4は、いくつかの段の間で積荷を搬送するためのものであり、このため、この場合には階段昇降機である。図示される実施形態において円形の断面を有するレール3は、階段2に沿って間隔を空けて配置されたいくつかの柱5によって支持される。この柱は、レール3に沿って延在し帯状細片6(図2を参照)の形をした突出部に固定される。代替的な実施形態においては、柱5を直接レール3に固定することも可能である。この場合、支持ホイール36が、帯状細片6の回りに延在する実質的にU字型のブラケットによって支持ホイール16に接続されることとなる。帯状細片6の機能を以下により詳細に説明することとする。レール3は、この場合にはギヤラック8の形をした駆動部をさらに含む。
帯状細片6は、レールから、階段2のそばにある壁に向かう方向に、水平線に対して45度の角度で傾斜している。このため、ギヤラック8を備えた帯状細片は、階段を上っている人の目にほとんど入らず、このことは付加的な審美的利点となり得る。
階段昇降機4は、レール3に沿って移動可能なフレーム9を含む。このフレーム上には、この場合、座席部分11、背もたれ12、肘掛け13および足載せ台14を備えた椅子の形をした積荷キャリア10が搭載される。椅子10は、水平軸45(図2)を中心として回動可能にフレーム9に接続され、フレーム9は維持機構70を収容している。維持機構70は、数ある部品の中でも特に、軸45に接続された調整モータを備えており、これにより、レール3の傾斜に関わらず、椅子10の位置をいつでも一定に維持することができるようにする。
階段昇降機4のフレーム9は支持およびガイド手段をさらに備える。支持およびガイド手段はレール3の円周の一部に係合する。この目的のために、フレーム9は実質的にL字型であり、直立した後部38と、レール3の下で係合する2本の脚部26とを備える。支持およびガイド手段は、階段昇降機4の移動方向に対して交差する方向のモーメントを吸収するよう適合される。この目的のために、支持およびガイド手段は、移動方向に間隔を空けて配置されたいくつかのガイドローラ17を備える。これらローラはレール3に係合する。図示される実施形態においては、いくつかの対のガイドローラ17が、レール3の円周上に分散して設けられている。多数のガイドローラ17が用いられるので、上記ガイドローラの各々は比較的小型にすることができ、このため、コンパクトな構造が得られる。加えて、階段昇降機4に対する荷重がこうしてレール3上にわたって均一に分散され、抵抗が最小限にされる。
図示される実施形態においては、ローラキャリア20は、球状の外面21を有し一方側が開いているリングセグメントとして構成される。開いている側は、リングセグメントがレール3の帯状細片6の周りに係合することを可能にするよう機能する。図示される実施形態は、2つのローラキャリア20を含み、それら各々は3対のローラ17を備える。これらの対は、円周方向に120°ずつ間隔を空けて配置されている。各々のローラキャリア20は、原則的にすべての方向に移動可能となるように、フレーム9に接続されたカップ状の皿部24において、直径方向に反対側の2箇所において装着される。これら皿部24は、いくつかのねじ25によって、レール3の下に突き出る脚部26と、フレーム9のうちレール3の上にわたって係合する部分27とに固定される。ローラキャリア20同士をつないでいる仮想線は、垂直方向Vに対して小さい角度βを有する。
階段昇降機の移動方向と交差する2つの互いに垂直な方向へのローラキャリア20の可動性、すなわち、レール3と交差する方向への傾斜運動、を制限するために、実質的に移動方向に延在する2つの溝22が外面21に形成されている。これら溝の各々にはピン23が係合する。上記ピン23は、カップ状の皿部24の中心から突き出ている。こうして、溝22内のピン23の摺動運動により、ローラキャリア20が実質的に水平な軸を中心として回動することが可能となり、同時に、ローラキャリア20がピン23を中心として回動することも可能となる。他方では、ピン23は、レール3の長手方向軸を中心とした傾斜運動を防止する。このようにして、階段2における湾曲部、これによりレール3における湾曲部にも追従することが容易に可能となる。これら湾曲部は、一般に水平面および垂直面の両方における曲りを含む。
階段昇降機4はまた駆動手段16を備える。駆動手段16は、レール3のうちギヤラック8の形状をした駆動部分と協働する。上記駆動手段16はサブフレーム28に収容される。サブフレーム28は、この実施形態においては逆L字形を有し、フレーム9の脚部26の間に形成される。ローラ29は、サブフレーム28において軸30を中心とした回転のために搭載され、これにより、サブフレーム28がレール3上で支持されるようにする。駆動手段16は、出力軸32を有するモータを含み、その上にギヤ33が搭載される。このギヤはレール3のギヤラック8に係合する。図示される実施形態においては、モータに電力を供給するために2つのバッテリ34がサブフレーム28の上部に設けられる。
支持ホイール36は、軸37上に回転可能に搭載される。その結果、積荷キャリア10の重量および積荷キャリア10によって運ばれる積荷の結果としてレール3の回りに向けられるモーメントを駆動手段によって吸収させることができる。
図示される実施形態においては、出力軸32は、ギヤラック8およびギヤ33を越えて帯状細片6の端縁にまで延在する。歯車33がギヤラック8と最適に噛合うことを確実にするために、別の支持ホイール16が、支持ホイール36の反対側に、軸32の突出部上に回転可能に搭載される。支持ホイールはレール3の帯状細片6に係合する。こうして、内部に支持ホイール36が搭載された逆L字型のサブフレーム28と支持ホイール16を備えた突出軸32とにより、レール3を実質的に完全に囲むユニットが形成される。
非常によく似た装置の実施形態が、オランダ特許NL2002503(ヨーロッパ特許公開公報EP 2 216 284)においてより詳細に記載されている。唯一の本質的な違いは、ギヤラック8を備えた帯状細片6が水平に延在しており、このため、支持およびガイド手段がこの明細書中に例示される実施形態に対して回転することである。
Claims (12)
- 1階から2階にまで積荷を運搬するための装置(1)、特に階段昇降機(4)であって、レール(3)と、前記レール(3)に沿って移動可能なフレーム(9)とを備え、前記フレーム(9)上に積荷キャリア(10)が搭載され、前記フレーム(9)は、レール(3)の少なくとも一部のまわりに係合する支持およびガイド手段(16,17,33,36)を備え、前記レール(3)は、階段(2)の一方側で壁または手すり付近において階段(2)のいくつかの段の上方に延在し、前記レール(3)は、管と、管面から径方向に遠ざかるように延在する帯状細片(6)とを含み、前記帯状細片(6)は支持およびガイド手段(16,17,33,36)によって係合され、帯状細片(6)は、管から、壁または手すりに向かう水平方向と段に向かう垂直方向との間に延びる方向に傾斜して延在する、装置(1)。
- 帯状細片(6)は、管から、壁または手すりに向かう水平方向に対して15度〜75度の角度を有する方向に傾斜して延在する、請求項1に記載の装置(1)。
- 帯状細片(6)は、管から、壁または手すりに向かう水平方向に対して30度〜60度の角度を有する方向に傾斜して延在する、請求項1に記載の装置(1)。
- 帯状細片(6)は、管から、壁または手すりに向かう水平方向に対して40度〜50度の角度を有する方向に傾斜して延在する、請求項1に記載の装置(1)。
- 帯状細片は、支持およびガイド手段(16,17,33,36)の被駆動ギア(33)によって係合される表面実装型ギヤラック(8)またはギヤラック凹部を備える、請求項1から4のいずれか一項に記載の装置(1)。
- 表面実装型ギヤラック(8)またはギヤラック凹部の歯は、上方向に傾斜して、実質的に帯状細片(6)に交差するように延在する、請求項1から5のいずれか一項に記載の装置(1)。
- 帯状細片(6)のうち管から遠い側の端が、レール固定手段(5)によって段、壁または手すりに接続される、請求項1から6のいずれか一項に記載の装置(1)。
- レール固定手段(5)は、実質的に垂直に延在して段に固定される柱を含む、請求項7に記載の装置(1)。
- 階段(2)は水平に延在するプラットフォームを含み、前記プラットフォームにおいてはレールが水平に延在している、請求項1から8のいずれか一項に記載の装置(1)。
- 階段(2)は湾曲部を含み、前記湾曲部においては、レールが湾曲部の周りに延びている、請求項1から9のいずれか一項に記載の装置(1)。
- フレーム(9)は、レール(3)に沿って移動しつつ積荷キャリア(10)を一定の向きに維持するための手段を含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の装置(1)。
- 請求項1から11のいずれか一項に記載の装置(1)において使用するよう意図されかつ使用するのに適したレールシステムであって、階段の一方側で壁または手すりの付近において階段(2)のいくつかの段の上方に延在するレール(3)を含み、前記レール(3)は、管と、管面から径方向に遠ざかるように延在する帯状細片(6)とを含み、帯状細片(6)は、管から、壁または手すりに向かう水平方向と段に向かう垂直方向との間に延びる方向に傾斜して延在する、レールシステム。
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