JP2015511576A - 安全で無害で再循環可能な抽出剤として酒石酸を使用するシェーナイト最終液からの塩化カリウムの選択的抽出 - Google Patents

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Abstract

米国特許第8,182,784号明細書は、抽出剤としてジピクリルアミンを用いて、シェーナイト最終液(SEL)からの塩化カリウムの回収を教示するが、この抽出剤に関連する危険は発明の利用を妨げている。本明細書には、抽出剤として酒石酸を使用し、SEL(シェーナイト最終液)から酒石酸水素カリウムを沈殿させることが開示される。更に、この沈澱を水酸化マグネシウム及び塩化マグネシウムで処理して、塩化カリウムのほぼ飽和溶液を生産しつつ、酒石酸マグネシウムを取り出すことができる。更に、酒石酸マグネシウムを適量のHCl水溶液で処理し、SELの次のバッチに添加して再び酒石酸水素カリウムを取り出すことができる。K減損SEL及びKCl溶液中に残存している溶解した酒石酸塩を酒石酸カルシウムとして沈殿させることができ、酒石酸カルシウムから酒石酸を既知の方法によって回収することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、原料としてにがり、アンモニア及び塩酸を用い且つ中間プロセスの流れからカリウムを回収するのに安全で無害で再循環可能で選択的な抽出剤として酒石酸を使用する硫酸カリ(SOP)及び硫酸アンモニウムの製造に有用な不純物を含まない、KClのほぼ飽和溶液(near saturated solution)を回収するのに安全で効率の良い抽出プロセスを提供する。より詳しくは、本発明は、塩化カリウムの回収のための中間の流れの自然蒸発/天日乾燥の必要性を排除し、このことにより季節的な天候変動及び土地資源による依存を減少させるものである。更に、本発明は、有益な相乗作用及びプロセスの一体化方法の利点を誘導するものである。
天日塩作業の食塩の回収後に残ったカリウムを含んだ水溶液、すなわち、海水にがりは成分を多く含む供給源である(20-25g/リットルの塩化カリウム)。同様に、カッチ湿地(グジャラート、インド)の天然にがりは、絶えることのないカリウム源である。蒸発岩ベースの技術は、にがりの天日乾燥に依存し、カリウムの供給材料の一貫した生産のための好ましい気候条件とは別に膨大な土地面積を必要とする。
Ghosh P. K. et al.による米国特許第7,041,268号明細書(2006年5月9日)を参照することができ、硫酸塩を多く含むにがりから硫酸カリ(SOP)の回収のための一体化プロセスが教示されている。しかしながら、このプロセスは、プロセスに必要とされる、塩化カリウムの製造のための中間の流れの蒸発に左右される。これは、プラント及び現場の作業の効果的な一体化を必要とすることとは別に膨大な土地面積の追加の要求を引き起こす。
カリウムの選択的抽出は、蒸発岩ベースの技術に直面した前述の障害を克服するために実際的で実行可能な代替方法を与える。
Kielland J. et al.による米国特許第2,617,710号明細書(1952年11月11日)を参照することができ、抽出剤としてジピクリルアミンを用いて、希釈溶液、例えば、海水からカリウムの効率の良い抽出方法が教示されている。しかしながら、プロセスの商業実施は、ジピクリルアミンの危険性のために、深刻な操作的且つ環境的な問題を引き起こす。
Paul P. et al.による米国特許第8,182,784号明細書(2012年5月22日)を参照することができ、SELからカリウムの効率の良い抽出方法であって、抽出剤としてジピクリルアミンを用いて、塩化カリウムの形で、米国特許第7,041,268号明細書に記載されているように、カイナイトタイプの混合塩の分解の際にカリウムを多く含む中間の流れが生成したことが教示されている。しかしながら、この場合もまた、プロセスの商業実施は、ジピクリルアミンの危険性のために、深刻な操作的且つ環境的な問題を引き起こす。
従って、再循環可能で無害で環境的に安全な抽出剤を用いてカリ肥料を製造するためににがり及び他のKを含む水溶液からカリウムを選択的に抽出するプロセスを講じる必要があった。
酒石酸水素カリウム(酒石英)が酒石酸水素ナトリウムより溶解性がかなり低いことは非常によく知られていた。酒石英、ワイン誘導体工業は、特に酒石酸及びカリウム塩の回収に関して高い関心を集めた。
Alberti A. et al.による米国特許第957,295号明細書(1910年5月10日)を参照することができ、ワイン灰汁(粗製酒石英)からカリ塩を回収する方法について教示されている。
Boeri G. et al.による米国特許第2,710,789号明細書(1955年6月14日)を参照することができ、酒石酸原料から実質的に純粋な硝酸カリウムを調製する方法について教示されている。
Pescarolo B. et al.による米国特許第3,069,230号明細書(1962年12月18日)を参照することができ、酒石酸原料を前もって焙焼することを必要とせずに、酒石酸から冷所で酒石酸及びカリウムを純粋な硝酸カリウムの形で抽出するプロセスについて教示されている。
上述の発明は、カリを含んだ原料として酒かす(粗製生酒石英 - 粗製酒石酸水素カリウム)を用いたものである。更に、上述した特許は、抽出剤、すなわち、酒石酸の再循環については我々に教示していない。
Shukla, B. K. et.alによる論文「Adaptation of the bitartrate method for the estimation of potassium in sea bittern」(http://www.csircentral.net/index.php/record/view/88029)を参照することができ、酒石酸水素カリウムとしてカリウムを沈殿させることによる、にがりのカリウム含量の定量方法について教示されている。分析方法として開発されたが、このプロセスを実施する主な欠点は、酒石酸水素カリウムの沈殿のための酒石酸とは別にメタノール/エタノール、及び酒石酸水素ナトリウムの添加を必要とすることである。
本発明の主な目的は、従来技術において開示したようにカイナイト混合塩のシェーナイト(schoenite)への分解から得られる、シェーナイト最終液(schoenite end liquor)(SEL)から、不純物を含まない、KClのほぼ飽和溶液を回収する安全で効率の良い抽出プロセスを講じることであり、このことによりi)中間のプロセス流れ、すなわち、SELの蒸発及びii)塩化カリウムを回収するための下流プロセス、すなわち、蒸発岩採収、カーナル石分解、粗製カリの熱浸出等の必要性が排除される。
他の目的は、酒石酸水素カリウムとして、高回収効率でSELからカリウムを選択的に沈殿させることである。
他の目的は、安全で無害で再循環可能な抽出剤として酒石酸及びその塩を用いることである。
他の目的は、酒石酸水素カリウムの不純物を減少させ且つ固形酒石酸水素カリウムからKClのほぼ飽和溶液の回収を高めるために、酒石酸の光学活性異性体を利用することである。
他の目的は、周囲温度でコアプロセス工程を実施することである。
他の目的は、酒石酸水素カリウムと水酸化マグネシウム及び塩化マグネシウムとを反応させることによって、KClのほぼ飽和溶液を生成することである。
他の目的は、SELからカリウムの選択的沈殿の次のサイクルのために、KClのほぼ飽和溶液の製造の間に得られた酒石酸マグネシウムを再使用することである。
他の目的は、酒石酸水素カリウムとして、にがり、海藻(カッパフィカス属アルバレジ種(Kappaphycus alvarezii))液汁が挙げられるがこれらに限定されないカリウムを多く含む水溶液からカリウムを選択的に沈殿させることである。
他の目的は、炭酸カルシウム、塩化カルシウム、石膏等を用いて酒石酸カルシウムとして酒石酸を沈殿させることによってカリウム減損(depleted)SEL及び酒石酸水素カリウム洗浄液中の酒石酸損失を最小限にすることである。
他の目的は、塩化カルシウム、石膏等を用いて酒石酸カルシウムとして酒石酸を沈殿させることによってKClのほぼ飽和溶液中の酒石酸不純物を最小限にすることである。
他の目的は、塩化カリウムの濃縮形態での回収を高めるためにKClのほぼ飽和溶液の製造の次のバッチにおいて酒石酸マグネシウムの洗浄を再使用することである。
他の目的は、KClのほぼ飽和溶液を製造するために、酒石酸水素カリウム及び水酸化マグネシウムと共に、海水にがりの蒸発過程でカイナイト型混合塩の完全な結晶化時に得られた塩化マグネシウムを多く含む最終にがりを用いることである。
他の目的は、KClのほぼ飽和溶液の製造に順次用いられる水酸化マグネシウムの製造のために、残留酒石酸の回収の後にカリウム減損SELを用いることである。
他の目的は、SOPの他に硫酸アンモニウムの一体化製造によって炭酸カルシウムを得ることによって、異なるプロセス流れから残留酒石酸の回収のためのプロセスに必要とされる外部調達された炭酸カルシウムの必要性を最小限にすることである。
他の目的は、硫酸カリ及び硫酸アンモニウムのような多養分肥料を製造することである。
他の目的は、沈殿した酒石酸水素カリウムと水酸化マグネシウム又は炭酸マグネシウム及び適切なマグネシウム塩とを反応させることによって、望ましいカリウム塩、すなわち、塩化カリウム、硫酸カリウム、硝酸カリウム、リン酸カリウム、炭酸カリウム等を製造することである。
従って、本発明は、不純物を含まない、塩化カリウム(KCl)のほぼ飽和溶液を回収するための安全で効率の良い抽出方法であって:
i. 既知の方法によるカイナイト混合塩のシェーナイトへの分解から得られる4.0-5.5% w/v K+を含有するシェーナイト最終液(SEL)を準備する工程;工程(i)で得られた4.0-5.5% w/v K+を含有するシェーナイト最終液を、Mg(OH)2で半分中和(half-neutralize)した化学量論量未満(substoichiometric amount of)の酒石酸で処理して、酒石酸水素カリウム及びカリウム減損シェーナイト最終液を得る工程;
ii. 工程(ii)で得られた沈殿した酒石酸水素カリウムを分離し且つ水で洗浄する工程;
iii. 洗浄液をカリウム減損シェーナイト最終液に添加する工程;
iv. 工程(iii)で得られた酒石酸水素カリウムを化学量論量のMgCl2及びMg(OH)2で処理して、カリウムをほぼ飽和した塩化カリウムとして溶液に放出しつつ酒石酸水素カリウムを酒石酸マグネシウムに変換する工程;
v. 工程(v)で得られた酒石酸マグネシウムを洗浄し且つ洗浄液を別個に保存する工程;
vi. 工程(iv)で得られたカリウム減損シェーナイト最終液及び工程(v)で得られた塩化カリウム溶液を炭酸カルシウム及び塩化カルシウムで処理して、残留酒石酸を不溶性酒石酸カルシウムの形で沈殿させる工程;
vii. 工程(v)の酒石酸マグネシウムを新鮮なシェーナイト最終液SELに化学量論量のHCl水溶液と共に添加して、再び酒石酸水素カリウムを沈殿させる工程;
viii. 工程(viii)からの酒石酸水素カリウムを工程(vi)の洗浄液及び必要に応じて追加量の水に添加し、続いて化学量論量のMgCl2及びMg(OH)2で処理して、再び酒石酸マグネシウムを沈殿させ、且つ再びKCl塩化カリウムのほぼ飽和溶液を得、続いて工程(vii)で得られた酒石酸カルシウムから酒石酸を再生する工程
を含む、前記方法を提供する。
本発明の他の実施態様において、酒石酸は、ラセミ体又は光学活性体、好ましくはL-異性体である。
本発明の他の実施態様において、酒石酸は、純粋形態又は塩形態である。
本発明の他の実施態様において、4.0-5.5% w/v K+を含有するシェーナイト最終液は、Mg(OH)2で半分中和した化学量論量未満の酒石酸で20〜35℃の範囲の温度において処理される。
本発明の他の実施態様において、工程(ii)及び(viii)において用いられるL-酒石酸及びL-酒石酸マグネシウムの量は、それぞれ、シェーナイト最終液中のK+量の85-95%(モル基準)の範囲にある。
本発明の他の実施態様において、別の方法として、シェーナイト最終液の代わりに3.0-4.5% w/v 塩化カリウムを含有するカッパフィカス属アルバレジ種からの海藻液汁(seaweed sap)を用いて、酒石酸水素カリウムを同様の効率で得る。
本発明の他の実施態様において、シェーナイト最終液の代わりに海水にがりを用いて、酒石酸水素カリウムを得る。
本発明の他の実施態様において、3.25% w/v KClを有する海水にがりからL-酒石酸水素カリウムの回収はわずかに54-58%であり、即ち、その溶液中の他の成分は回収時に著しい影響をもつことになり、SEL及び汁液の組成が本発明の実施により良く適している。
本発明の他の実施態様において、酒石酸水素カリウムの回収は、工程(ii)及び(viii)においてそれぞれ用いられるL-酒石酸及びL-酒石酸マグネシウムに対してモル基準で85-95%であった。
本発明の他の実施態様において、酒石酸水素カリウムに対して酒石酸マグネシウムの回収は、工程(v)において85-95%であった。
本発明の他の実施態様において、酒石酸マグネシウムの洗浄液は、L-酒石酸の場合に7-9% KCl及び酒石酸のDL異性体の場合に14-16%を含有し、工程(v)の反応後にスラリーのより効率の良い脱水が示された。
本発明の他の実施態様において、工程(vii)において、残留酒石酸含量は、200 - 400ppmに減少する。
本発明の他の実施態様において、工程(iv)において、カイナイト混合塩の回収後に得られる最終にがりを純粋なMgCl2の代わりに用いる。
本発明の他の実施態様において、工程(ii)、(v)及び(viii)において必要とされるHCl及びMgO/Mg(OH)2は、従来技術において開示した既知の方法を用いてMgCl2から生成させることができる。
本発明の他の実施態様において、工程(ii)及び(v)のプロセスにおいて必要とされるMg(OH)2は、別の方法として、カイナイト混合塩から硫酸カリ回収の一体化プロセスの一部として生成させることができる。
本発明の他の実施態様において、工程(vii)のプロセスにおいて必要とされる炭酸カルシウムは、カイナイト混合塩から硫酸カリ及び硫酸アンモニウムの一体化製造から得ることができる。
本発明の更に他の実施態様において、硫酸カリウム、硝酸カリウム、リン酸カリウム又は炭酸カリウムは、MgCl2の代わりにそれぞれ硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、リン酸マグネシウム又は炭酸マグネシウムを用いることによって工程(v)において生成させる。
本発明の他の実施態様において、塩化カリウム飽和溶液は、シェーナイトとの反応時に硫酸カリを生成する。
図1は、安全で無害で再循環可能な抽出剤として酒石酸を使用してシェーナイト最終液から塩化カリウムの選択的抽出によってカイナイト混合塩から硫酸カリ(SOP)を回収するための改良されたプロセスを表す図である。 図2は、中間の流れから残留酒石酸を回収するためのプロセスを表す図である。
本発明は、従来技術において開示したようにカイナイト混合塩のシェーナイトへの分解から得られるシェーナイト最終液(SEL)から、不純物を含まない、KClのほぼ飽和溶液を回収するための安全で効率の良い抽出プロセスであって、(i) 4.0-5.5% w/v K+を含有するSELをMg(OH)2で半分中和した化学量論量未満の酒石酸で室温において処理する工程; (ii) 沈殿した酒石酸水素カリウムを分離し且つ水で洗浄する工程; (iii) 洗浄液をK減損SELに添加する工程; (iv) 酒石酸水素カリウムを化学量論量のMgCl2及びMg(OH)2で処理して、カリウムをKClのほぼ飽和溶液に放出しつつ、酒石酸水素カリウムを酒石酸マグネシウムに変換する工程; (v) 酒石酸マグネシウムを洗浄し且つ洗浄液を別々に保存する工程; (vi) 工程(iii)において得られたK減損SEL及び工程(iv)において得られたKCl溶液を炭酸カルシウム及び塩化カルシウムで処理して、残留酒石酸を不溶性酒石酸カルシウムの形で沈殿させる工程; (vii) 工程(iv)の酒石酸マグネシウムを新鮮なSELに化学量論量のHCl水溶液と共に添加して、再び酒石酸水素カリウム塩を沈殿させる工程; (viii) 工程(vii)からの酒石酸水素カリウムを工程(v)の洗浄液及び必要に応じて追加量の水に添加し且つ化学量論量のMgCl2及びMg(OH)2で処理して、再び酒石酸マグネシウムを沈殿させ、且つ再びKClのほぼ飽和溶液を得る工程; (ix) 既知の従来技術によって工程(vi)において得られた酒石酸カルシウムから酒石酸を再生する工程; (x)上で得られたKCl飽和溶液をシェーナイトと反応させて、既知の従来技術によって硫酸カリを製造する工程を含む、前記プロセスを提供する。
室温は、24-26oCに変動させた。
DL異性体と比較して、酒石酸のL-異性体は、酒石酸水素カリウムを形成することと、次に分解してKClを放出し且つ酒石酸マグネシウムを沈殿させることで、ろ液をより高度に回収した。
工程(i)及び(vii)において用いられたL-酒石酸及びL-酒石酸マグネシウムの量は、それぞれ、SEL中のK+量の90%(モル基準)であった。
カッパフィカス属アルバレジ種から得られるように、3.25% w/v KClを含有する海藻液汁をSELの代わりに用い、結果としてL-酒石酸に対してモル基準で88%効率の酒石酸水素カリウムが沈殿した。
L-酒石酸水素カリウムの収率は、3.25% w/v KClを有する海水にがりを用いた場合にL-酒石酸に対してモル基準で55%であった。
酒石酸水素カリウムの回収は、工程(i)及び(vii)において、それぞれ用いられるL-酒石酸及びL-酒石酸マグネシウムに対してモル基準で88%であった。
酒石酸水素カリウムに対してL-酒石酸マグネシウムの回収は、工程(iv)において88%であった。
カリウム減損SEL中の残留酒石酸含量は、工程(vi)において300ppmよりも少なくなり、酒石酸/kg得られたKClの損失は4.28gであると推定された。
KCl溶液中の残留酒石酸は、シェーナイトと反応してSOPを生成する間に母液中に残存した。
カイナイト混合塩の回収後の最終にがりは、工程(iv)において純粋なMgCl2の代わりに用いてもよい。
工程(i)、(iv)及び(vii)において必要とされるHCl及びMgO/Mg(OH)2は、従来技術において開示した既知の方法を用いてMgCl2から生成させることができる。
工程(i)及び(iv)のプロセスに必要とされるMg(OH)2は、従来技術において既知のカイナイト混合塩から硫酸カリ回収のための一体化プロセスの一部として生成させることができる。
工程(vi)のプロセスに必要とされる炭酸カルシウムは、カイナイト混合塩から硫酸カリ及び硫酸アンモニウムの一体化製造から得ることができる。
硫酸カリウム、硝酸カリウム、リン酸カリウム、炭酸カリウム等の他のカリウム塩は、MgCl2の代わりに適切なマグネシウム塩を用いることによって工程(iv)において生成させることができる。
進歩性
i. 主な進歩性は、酒石酸水素カリウムの回収が3.5-4.0 % w/v KClを有する濃縮にがりさえも中程度のみであるが、このような抽出が周囲条件下で行われる場合でも、対象の特定の系、すなわち、SELや海藻液汁には著しく高いという知見である。
ii. 他の進歩性は、DL(ラセミ)及びL(光学活性)酒石酸から製造される酒石酸水素カリウム及び酒石酸マグネシウムが同じように反応せず、酒石酸マグネシウムが本発明の簡単な実施にはより良好な選択であるという発見である。
iii. 他の進歩性は、MgCl2及びMg(OH)2のような無害な化学物質を用いて周囲条件下で固形酒石酸水素カリウムを固形酒石酸マグネシウムへ変換し、同時にKClのほぼ飽和溶液が形成することである。
iv. 他の進歩性は、KCl飽和溶液が硫酸カリの形成のためにシェーナイトとの反応に理想的に適しており、このことにより、KClを固体形態で回収する必要性が排除されることを認識することである。
v. 他の進歩性は、沈殿によって溶液から残留酒石酸を高度に不溶性の酒石酸カルシウムの形で回収し、次にそこから既知の従来技術によって酒石酸を再生することである。
vi. 他の進歩性は、酒石酸水素カリウムの分解が、塩化カリウムの他に様々なカリウム塩を利用することを可能にする方法で実施され得ることを認識することである。
下記の実施例は、具体的な説明として示されるので、本発明の範囲を制限するものと解釈されてはならない。
実施例1
1LのSEL[K: 4.83% w/v(1.24モル)、Na: 5.7% w/v(2.48モル)]を、167.12gm(1.11モル)のDL-酒石酸及び32.5gmの水酸化マグネシウム(0.56モル)と25±1℃で22時間撹拌下に反応させた。最終pHは、1.30であった。得られたスラリーをろ過すると、810mLのろ液[K = 0.20% w/v(0.04モル)]及び湿潤固形物が得られ、これを100mLの水で洗浄し、乾燥して、15.46%のK及び0.59%のナトリウム含量を有する291gmの生成物を得た。
実施例2
DL-酒石酸をL-酒石酸で置き換えた以外は、実施例1の実験を繰り返した。最終pHは、1.26であった。910mLのろ液[K = 0.22% w/v(0.05モル)、酒石酸 = 2.38%(w/v)(0.14モル)]並びに22%のK及び0.24%のNaを含有する193gmの固形物を得た。K含量は、酒石酸水素カリウムの20.74%のKの予測された値とかなり合った。
上記の実施例1及び実施例2は、L-酒石酸及びMg(OH)2の組み合わせを用いて、酒石酸水素カリウムとして、母液の保持率が低いSELからのカリウムの沈殿方法を我々に教示している。実施例2のデータは、更に、ろ液中の残留酒石酸塩が、反応が室温(25±1℃)で行われた場合でも、用いた量のわずか12%であることを示している。更に、酒石酸水素カリウムの実測質量(193g)は、計算された収量が184gである88%回収とよく合っている。このデータは、Kパーセントによるデータと組み合わせて、生成物の良好な純度を示しており、小さな不一致は、おそらく、洗浄の後に残った塩を付着することに起因する。
実施例3
500mLのにがり[K: 1.7% w/v(0.22モル)、Na: 3.4% w/v (0.74モル)]を29.42gm(0.20モル)のL-酒石酸及び5.72gmの水酸化マグネシウム(0.10モル)と25±1℃で18時間撹拌下に反応させた。最終のpHは、0.7であった。得られたスラリーをろ過すると、505mLのろ液[K = 0.55% w/v(0.07モル)]及び湿潤固形物が得られ、これを更に50mLの水で洗浄し、乾燥して、酒石酸水素カリウム[18.8gm; K: 22.70%(0.11モル)]を得た。
実施例4
紅藻(カッパフィカス属アルバレジ種、マンダパム、タミルナードゥ州から得られる)から得られる400mLの液汁[K = 1.73% w/v(0.18モル)]を、23.92gm(6%; 0.16モル)のL-酒石酸及び4.65gmの水酸化マグネシウム(0.08モル)と25±1℃で20時間撹拌下に反応させた。最終pHは、2.78であった。得られたスラリーをろ過すると、350mLのろ液[K = 0.28% w/v; 酒石酸: 0.72% w/v]及び酒石酸水素カリウム(26gm; 88%の分離した収率)が得られた。
実施例2〜4は、SEL及びカッパフィカス属アルバレジ種海藻液汁から室温における酒石酸水素カリウムの回収が、海水にがり(K〜1.7% w/v)(≧88%に対して56%)より非常に効率が良く、他の条件は同様であることを我々に教示している。
実施例5
94gmの純粋なDL-酒石酸水素カリウム[K = 20%(0.48モル)]を、24.71gm(0.26モル)の塩化マグネシウム及び14.6gmの水酸化マグネシウム(0.26モル)と150mlの水中で25±1℃において17時間撹拌下で反応させた。最終pHは、5.0であった。得られたスラリーをろ過すると、86mLのろ液[K = 11.24% w/v(0.25モル)]及び湿潤固形物が得られ、これを100mLの水で洗浄して、100mLの洗浄液[K = 7.58% w/v(0.19モル)]及び154gmの湿潤酒石酸マグネシウム[K: 0.46%(0.02モル)]を得た。
実施例6
実施例2で得られた主にL-酒石酸水素カリウムを含む94gmの乾燥固形物を、23.68gm(0.25モル)の塩化マグネシウム及び14.6gmの水酸化マグネシウム(0.26モル)で、150mlの水中で、25±1℃において17時間撹拌下に処理した。最終pHは、8.2であった。得られたスラリーをろ過すると、132mLのろ液[K = 12% w/v(0.41モル); Na = 0.26% w/v(0.015モル); 酒石酸 = 1.48% w/v;(0.013モル)]及び湿潤固形物が得られ、これを100mLの水で洗浄して、102mLの洗浄液[K = 4.4% w/v(0.12モル)]及び0.83%(w/v)のK(0.03モル)及び7.66%(w/v)のMg(0.42モル)を含有する133gの洗浄した湿潤固形物を得た。
上記実施例5及び6は、固形酒石酸マグネシウムの同時生成とともに酒石酸水素カリウムから塩化カリウムのほぼ飽和溶液を回収する方法を我々に教示している。これらの実施例は、また、L-酒石酸マグネシウムがDL-酒石酸マグネシウムよりろ液を高度に回収し、その結果として、濃縮形態でのKClの収率がL-酒石酸マグネシウムにおいて高いことを我々に教示している。
実施例7
406mLのSEL[K = 4.83% w/v(0.5モル)、Na = 5.7% w/v(1.01モル)]を、45.2mL(0.45モル)の塩酸及び実施例4からの130gmのL-酒石酸マグネシウム[Mg = 7.66%(0.41モル)]と25±1℃で41時間撹拌下に反応させた。最終pHは、1.35であった。得られたスラリーをろ過すると、465mLのろ液[K = 0.61% w/v(0.07モル); 酒石酸 = 1.42% w/v(0.044モル)]及び湿潤固形物が得られ、これを50mLの水で洗浄し、乾燥して、74gmのL-酒石酸水素カリウム[K = 21.20%(0.40モル); Na = 0.17%(0.0055モル); 酒石酸 = 73.8%(0.36モル)]を得た。
実施例7は、酒石酸水素塩の再生及び結果としてSELから酒石酸水素カリウムの沈殿のために塩酸の使用によって新鮮なSEL中に酒石酸マグネシウムを再循環する方法を我々に教示している。酒石酸マグネシウムから酒石酸水素カリウムの収率は、88%であると計算され、実施例2で得られた収率と同様である。
実施例8
1.63%(w/v)の残留酒石酸を含有する0.3Lのカリウム減損にがりを、2.4gm(0.024モル)の炭酸カルシウム(純度:100%)及び1.2gm(0.0.007モル)の石膏と25±1℃で1時間撹拌下に反応させた。溶液中の残留酒石酸は、酒石酸カルシウムの同時形成によって0.086%(w/v)に減少した。
酒石酸の減少した0.1Lのにがりを、更に、0.5gm(0.0035モル)の塩化カルシウム(純度:100%)及び10mlの水と25±1℃で1時間撹拌下に反応させた。得られたスラリーをろ過すると、ろ液中の酒石酸含量が更に268ppmに減少した。
同様の方法で、実施例1及び2のカリウム減損SEL、及び実施例4及び5のKCl溶液中の残留酒石酸を、高度に不溶性の酒石酸カルシウムの形で回収させることができ、そこから酒石酸を既知の従来技術に従って再生させることができる。
本発明の利点
本発明は、従来技術において開示したようにカイナイト混合塩のシェーナイトへの分解から得られる、シェーナイト最終液(SEL)から、不純物を含まない、KClのほぼ飽和溶液を回収するための安全で効率の良い抽出プロセスを提供し、そのことによって、i)中間のプロセス流れ、すなわち、SELの蒸発及びii)塩化カリウムの回収のための下流プロセス、すなわち、蒸発岩採収、カーナル石分解、粗製カリの熱浸出等の必要性が排除される。
本発明の主な利点は、以下の通り述べることができる:
i) SELからKCl回収のために以前に用いられたジピクリルアミド抽出剤と比較して、酒石酸は安全な抽出剤である。酒石酸及びその塩は、ラセミ体又は光学活性体であり、好ましくはL-異性体であり、これは価格が手ごろであり、ラセミ化合物と比較して、酒石酸水素カリウムを形成することと、次に分解してKClを溶液中に放出することで、ろ液をより高度に回収した。
ii) KCl形成プロセスにおけるジピクリルアミンカリウム塩の完全な分解は難しく、硝酸による第2の処理を必要としたが、このことは、本システムにおいてはなかった。
iii)酒石酸水素カリウムの回収はにがり系に対しては相対的に低かったが、特にL-酒石酸による、対象の組成物、すなわちシェーナイト最終液(SEL)や海藻液汁には著しく効率が良かった。
iv)プロセスのコア工程、すなわち酒石酸水素カリウムの形成と酒石酸水素カリウムの分解は、抽出剤の再生とともに、周囲条件下で行うことができる。
v)プロセスに必要とされるHCl、水酸化マグネシウム、塩化マグネシウムのような化学物質は、すべてプロセスの一部として入手することができる。
vi) SELからKClの回収手段として分別結晶の必要性を不要とすることによって、カイナイト混合塩から硫酸カリを生産する全体のプロセスが、プラント内の操作によって行うことができる。
vii)回収の間の酒石酸の損失は、酒石酸カルシウムの難溶解性及び既知のプロセスによる次の酒石酸の回収を利用することによってなくすことができる。
viii) KClを含有する海藻液汁を用いる場合、本発明のプロセスは熱エネルギーを必要とせずにその濃度を飽和レベルに高めることを可能にする。
ix)本発明は、他の重要なカリウム塩への簡単なアクセスを可能にする。

Claims (18)

  1. 不純物を含まない、塩化カリウムのほぼ飽和溶液を回収するための安全で効率の良い抽出方法であって:
    i. カイナイト混合塩のシェーナイトへの分解から得られる4.0-5.5% w/v K+を含有するシェーナイト最終液(SEL)を準備する工程;
    ii. 工程(i)で得られた4.0-5.5% w/v K+を含有するシェーナイト最終液を、Mg(OH)2で半分中和した化学量論量未満の酒石酸で処理して、酒石酸水素カリウム及びカリウム減損シェーナイト最終液を得る工程;
    iii. 工程(ii)で得られた沈殿した酒石酸水素カリウムを分離し且つ水で洗浄する工程;
    iv. 洗浄液をカリウム減損シェーナイト最終液に添加する工程;
    v. 工程(iii)で得られた酒石酸水素カリウムを化学量論量のMgCl2及びMg(OH)2で処理して、カリウムをほぼ飽和した塩化カリウムとして溶液に放出しつつ酒石酸水素カリウムを酒石酸マグネシウムに変換する工程;
    vi. 工程(v)で得られた酒石酸マグネシウムを洗浄し且つ洗浄液を別個に保存する工程;
    vii. 工程(iv)で得られたカリウム減損シェーナイト最終液及び工程(v)で得られた塩化カリウム溶液を、炭酸カルシウム及び塩化カルシウムで処理して、残留酒石酸を不溶性酒石酸カルシウムの形で沈殿させる工程;
    viii. 工程(v)の酒石酸マグネシウムを新鮮なシェーナイト最終液SELに化学量論量のHCl水溶液と共に添加して、再び酒石酸水素カリウムを沈殿させる工程;
    ix. 工程(viii)からの酒石酸水素カリウムを工程(vi)の洗浄液及び必要に応じて追加量の水に添加し、続いて化学量論量のMgCl2及びMg(OH)2で処理して、再び酒石酸マグネシウムを沈殿させ、且つ再びKCl塩化カリウムのほぼ飽和溶液を得、続いて工程(vii)で得られた酒石酸カルシウムから酒石酸を再生する工程
    を含む、前記方法。
  2. 工程(ii)において、酒石酸が、ラセミ体又は光学活性体、好ましくはL-異性体である、請求項1に記載の方法。
  3. 工程(ii)において、酒石酸が、純粋形態又は塩形態である、請求項1に記載の方法。
  4. 工程(ii)において、4.0-5.5% w/v K+を含有するシェーナイト最終液が、Mg(OH)2で半分中和した化学量論量未満の酒石酸で20〜35℃の範囲の温度において処理される、請求項1に記載の方法。
  5. 工程(ii)及び(viii)において用いられるL-酒石酸及びL-酒石酸マグネシウムの量が、それぞれ、シェーナイト最終液中のK+量の85-95%(モル基準)の範囲にある、請求項1又は2に記載の方法。
  6. 工程(ii)において、シェーナイト最終液の代わりに、3.0-4.5% w/v 塩化カリウムを含有するカッパフィカス属アルバレジ種由来の海藻液汁を用いて、同様の効率で酒石酸水素カリウムを得る、請求項1に記載の方法。
  7. 工程(ii)において、シェーナイト最終液の代わりに海水にがりを用いて、酒石酸水素カリウムを得る、請求項1に記載の方法。
  8. 3.25% w/v KClを有する海水にがりからL-酒石酸水素カリウムの回収がわずか54-58%であり、即ち、その溶液中の他の成分が回収時に著しい影響をもつことになり、SEL及び液汁の組成が本発明の実施により良く適している、請求項7に記載の方法。
  9. 酒石酸水素カリウムの回収が、工程(ii)及び(viii)においてそれぞれ用いられるL-酒石酸及びL-酒石酸マグネシウムに対してモル基準で85-95%である、請求項1又は2に記載の方法。
  10. 酒石酸水素カリウムに対して酒石酸マグネシウムの回収が、工程(v)において85-95%である、請求項1に記載の方法。
  11. 酒石酸マグネシウムの洗浄液が、L-酒石酸の場合に7-9%のKCl及び酒石酸のDL異性体の場合に14-16%を含有し、工程(v)の反応後より効率の良いスラリーの脱水を示す、請求項1又は2に記載の方法。
  12. 工程(vii)において、残留酒石酸含量が、200 - 400ppmに減少する、請求項1に記載の方法。
  13. 工程(iv)において、カイナイト混合塩の回収後に得られる最終にがりを純粋なMgCl2の代わりに用いる、請求項1に記載の方法。
  14. 工程(ii)、(v)及び(viii)において必要とされるHCl及びMgO/Mg(OH)2が、従来技術において開示した既知の方法を用いてMgCl2から生成され得る、請求項1に記載の方法。
  15. 工程(ii)及び(v)のプロセスにおいて必要とされるMg(OH)2が、カイナイト混合塩から硫酸カリ回収の一体化プロセスの一部として生成され得る、請求項1に記載の方法。
  16. 工程(vii)のプロセスにおいて必要とされる炭酸カルシウムを、カイナイト混合塩からの硫酸カリ及び硫酸アンモニウムの一体化製造から得ることができる、請求項1に記載の方法。
  17. 工程(v)において、MgCl2の代わりに硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、リン酸マグネシウム又は炭酸マグネシウムを用いることによってそれぞれ硫酸カリウム、硝酸カリウム、リン酸カリウム又は炭酸カリウムが生成される、請求項1に記載の方法。
  18. 塩化カリウム飽和溶液が、シェーナイトとの反応時に硫酸カリを生成する、請求項1に記載の方法。
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