本発明の実施例は、本発明の実施例を示す添付図面を参照して更に詳細に後述する。しかし、本発明は、別々の多くの形態で実施し得、本明細書及び特許請求の範囲に記載された実施例に限定されるものと解されるべきでない。むしろ、本開示が詳細かつ完全であり、当業者に対して本発明の範囲を詳細に伝えるように前述の実施例を記載している。
以下の説明では、特定の数多くの詳細を記載している。しかし、本発明の実施例は、前述の特定の詳細なしで実施し得るものとする。場合によっては、周知の方法、構造、及び手法は、本願の説明をわかりにくくすることのないように、詳細に示していない。「一実施例」、「実施例」、「例示的な実施例」、「種々の実施例」等への言及は、記載された本発明の実施例が特定の特徴、構造、又は特性を含み得るが、全ての実施例が必ずしも、特定の特徴、構造、又は特性を含んでいる訳でないということを示す。更に、「一実施例における」との句の反復した使用は同じ実施例を必ずしも意味する訳でないが、同じ実施例を意味する場合もある。
本明細書及び特許請求の範囲では、別途明記しない限り、共通の対象を表すための、順序を示す形容詞である「第1の」、「第2の」、「第3の」等の使用は、同様な対象の別々のインスタンスが参照されているということを示し、そのように記載された対象が、ランキングで時間的に、空間的に、又は何れかの他の態様で特定の順序になっていることを示唆することを意図するものでない。
次に、添付図面を参照して本発明の実施例を以下に詳細に説明する。しかし、本発明は、別々の多くの形態で実施し得、本明細書及び特許請求の範囲に記載された実施例に限定されるものと解されるべきでない。むしろ、本開示が詳細かつ完全であり、当業者に対して本発明の範囲を詳細に伝えるように前述の実施例を記載している。
図1は、本発明の実施例により、例示的な車両オーディオ・システム100を表す。例示的な実施例では、例えば、標準的な自動車ラジオ、CDプレイヤ、テープ・デッキ、若しくは他のハイファイ・ステレオ・ソースからのステレオ・オーディオ、モノ・オーディオ・ソース、若しくは、ドルビー(登録商標)5.1サラウンド・サウンドなどのデジタル化マルチチャネル・ソース、及び/又は、携帯電話機、ナビゲーション・システム等を含む通信装置からのオーディオを含み得るオーディオ・ソース106からのオーディオを受け入れ、処理するよう利用し得る。例示的な実施例によれば、プロセッサ/ルータ102は更に、1つ又は複数のカメラ104からの画像を受け入れ、処理し得る。例示的な実施例によれば、プロセッサ/ルータ102は更に、車両に接続された1つ又は複数のマイクロフォンから受け取られた信号を受け入れ、処理し得る。
例示的な実施例によれば、プロセッサ/ルータ102は、処理、ルーティング、分離、フィルタリング、変換、圧縮、リミティング、増幅、減衰、遅延、パニング、フェージング、ミキシング、送出、バイパス等を提供して、1つ又は複数のマイクロフォン108からの信号情報及び/又は1つ若しくは複数のカメラ104によって捕捉された画像情報に少なくとも部分的に基づいて車両における選択的指向性音を生成又は再生し得る。例示的な実施例によれば、更なる処理のためにスピーカ110又は他の外部装置に送出し得る信号のパラメータを設定するために、符号化し、又は他のやり方で使用し得る空間情報を抽出するよう、リアルタイム又はほぼリアルタイムでプロセッサ/ルータ102によってビデオ画像を解析し得る。本発明の例示的な実施例では、音情報のみかけの指向性を、1つ又は複数のカメラ104によって得られる画像から抽出された情報を介して乗員又は物体の位置に関して符号化し、かつ/又は生成し得る。
例示的な実施例によれば、音の局所化は、車両の1つ又は複数の乗員の物理的な特性又は位置に関する情報、及び相対深度情報を含む得るビデオ情報の処理及び解析に少なくとも部分的に基づいて自動的に生成し得る。本発明の他の実施例によれば、物体又は乗員の位置情報は、車両内の複数の音の動的な位置決め及び/又は配置のためにプロセッサ/ルータ102によって処理し得る。
例示的な実施例によれば、1つ又は複数のスピーカのアレイ110は、プロセッサ/ルータ102と通信し得、プロセッサ/ルータ102によって生成された信号に応答し得る。一実施例では、システム100は、車両外部の1つ又は複数の方向から同時に音を検出する1つ又は複数のマイクロフォン108も含み得る。
図2は、本発明の例示的な実施例による、乗員202、204を有する車両内のスピーカ配置例を示す。例示的な実施例では、プロセッサ/ルータ102と通信するスピーカ110は、車両内に、例えば、ドア、ヘッドレスト、コンソール、屋根等において配置することが可能である。他の例示的な実施例によれば、スピーカ110の数及び物理レイアウトは車両内で変わり得る。
例示的な実施例によれば、車室内は、別々のやり方で音と相互作用し得る種々の表面を含み得る。例えば、座席は音響吸収材を含み得る一方、ウィンドウ及びダッシュ・パネルは音を反射し得る。例示的な実施例では、車両内の種々の車両構成部品、製品、及び/又は乗員202、204の位置、形状、及び音響特性をモデル化して、スピーカ110それぞれからの音に関連付けられた方向、発散、反射、及び遅延を求めるために、例えば、伝達関数を提供するようモデル化し得る。
図3は、本発明の例示的な実施例により、サウンド・コーン302、304を含み、音源314から発散する例証的な指向性音場の図である。例示的な実施例によれば、第1のサウンド・コーン302の外側境界は、第1のサウンド・コーン302の中心近くに存在し得る、最大SPLに対する−3dB音圧レベル(SPL)位置を表し得る。例示的な実施例によれば、第2のサウンド・コーン304の外側境界は、最大SPLに対する−6dBSPL位置にほぼ対応し得る。例示的な実施例によれば、乗員の耳312の平面内のそれぞれのサウンド・コーン302、304の実効直径は、音の周波数、及び音源314から乗員の耳312までの距離306の関数であり得る。例示的な実施例によれば、乗員の耳312は、SPLが最大の第1のサウンド・コーン302の中心近くにあり得る。第1のサウンド・コーン302内の知覚された音量308は例えば、第2のサウンド・コーン302内にあるが、第1のサウンド・コーン304のすぐ外側にある領域における知覚された音量301よりも約3dB大きいことがあり得る。図3は、音場の方向に対して乗員の耳312が移動するにつれ、音の漸減する知覚された音量の例を表す。
例示的な実施例によれば、乗員の耳312は指向性音場に対して移動し得、又は、指向性音場は乗員の耳312に対して向きを操作し得る。例えば、音源は、2つ又は複数のスピーカに供給する信号に位相シフトをもたらすことにより、向きを操作し得る。例示的な実施例によれば、乗員の耳312の位置はカメラで追跡し得、指向性音場は向きを選択的に操作し得る。例えば、音場は、向きを乗員の耳312に向けて操作して、車両内の他の乗員と比較してその特定の乗員にとって、音量が比較的大きな(又は孤立した)可聴信号を供給し得る。
例示的な実施例によれば、サウンド・コーンの直径を制御し、又は音場の指向性を向上させるよう音場の周波数成分を調節し得る。例えば20Hz乃至500Hzの範囲における低周波数成分を有する音が、より長い波長が理由で全指向性を有しているように思われ得るということが知られている。例えば、20Hzのトーンは、約17メートルの波長を有する。500Hzのトーンは約70cmの波長を有する。例示的な実施例によれば、音を選択的に指向させることは、約1700Hz未満の周波数が除去され(、約20cm以下の波長を有する音をもたらす)ようにオーディオ信号にロー・パス・フィルタを選択的に適用することにより、可能にし得る。例示的な実施例によれば、結果として生じる音の周波数成分は、より大きな範囲の低周波数を除去して、より小さな直径のサウンド・コーン302をもたらし、例えば、運転手と乗員との間の可聴性のより高い遮蔽をもたらすよう選択的に調節し得る。特定の例示的な実施例によれば、更に多くの遮蔽をもたらすために約3000Hz未満の周波数を除去し得る。
図4は、本発明の例示的な実施例による、例証的な音方向配置400を表す。音方向配置400に関連付けられて表される種々の位置404は、乗員の頭402に対する音の局所化の相対配置を空間上で表すための手助けとしての役目を担い得る。例示的な実施例によれば、音方向配置400は、乗員の頭402の上を中心に置き得る。例えば、車両の前部を向いている乗員は、サブ領域位置4を向いていることがあり得る。他の実施例によれば、種々の位置404(例えば、M乃至8とマーキングされた位置)は、多かれ少なかれ、サブ領域を含み得る。しかし、指向性音場情報の一般的な方向、ベクトル、局所化等を定義する目的で、音方向配置400は、本発明の実施例を理解するための好都合なフレームワークを提供し得る。
例示的な実施例によれば、本発明の一局面は、複数のスピ―カに送出されている信号をリアルタイム又はほぼリアルタイムで調節することであり、よって、音の全部又は一部は空間における特定の領域に動的に局所化され、したがって、特定の方向から来ていると知覚される。
例示的な実施例によれば、図4に表す種々の位置404はマイクロフォン(例えば、図1に示すようなマイクロフォン108)の配置を表し得る。例示的な実施例によれば、マイクロフォンは、車両の外回りに配置し得、例えば、車両の外部の音の方向を局所化するために使用し得る。例示的な実施例によれば、車両の外部で発生する音は、外部音の卓越方向を求めるよう追跡し得る。例示的な実施例によれば、外部音は、外部音の対応する卓越方向から発生しているかのように、対応する車両内音場を供給するよう(例えば、外部音の方向の拡張検出をもたらすよう)車両内で再生し得る。そのサイレンの音により、緊急車両がどの方向に走行しているかを見分けるのは困難であることが多く、本発明の例示的な実施例は、前述の外部音の方向についての更なる手がかりを与え得る。例示的なシナリオでは、車両の運転手は、自分の死角において車をみることができないことがあり得る。本発明の例示的な実施例は、別の車両又は物体に対する方向及び距離の可聴指示を提供するために車両内のスピ―カと組み合わせて複数のマイクロフォン又は他のセンサを利用し得る。
図5は、信号を受信し、処理し、出力するためにコントローラ502を含む例示的なオーディオ及び画像処理システム500のブロック図である。例示的な実施例によれば、1つ又は複数の入出力インタフェース522を、1つ又は複数のオーディオ・ソース106及び1つ又は複数のカメラ104からの入力を受信するために利用し得る。
例示的な実施例によれば、1つ又は複数の入出力インタフェース522を、図4を参照して記載した1つ又は複数のマイクロフォン108からの入力を受け取るために利用し得る。
例示的な実施例では、オーディオ・ソース106はオーディオ・プロセッサ506と通信し得、カメラ104が画像プロセッサ504と通信し得る。例示的な実施例によれば、画像プロセッサ504及びオーディオ・プロセッサ506は同じマイクロプロセッサであり得る。何れの場合にも、プロセッサ504、506はそれぞれ、メモリ装置508と通信し得る。
例示的な実施例では、メモリ508はオペレーティング・システム510を含み得る。例示的な実施例では、メモリ508はデータ512を記憶するために使用し得る。例示的な実施例では、メモリ508は、オーディオ及び/又は画像処理に関する種々の処理を行うためにプロセッサ504、506と合わせて動作するためのいくつかのマシン読み取り可能なコード・モジュールを含み得る。例えば、画像処理モジュール514は、画像に関する種々の機能を行うために利用し得る。例えば、画像処理モジュール514は、カメラ104から画像を受け取り、画像に関連付けられた関心領域(ROI)を分離し得る。例示的な実施例では、画像処理モジュール514は、着信画像ストリームを解析するよう利用し得、カメラ104のフォーカス及び/又は絞り制御を提供し得る。
例示的な実施例によれば、メモリ508は、画像に関連付けられた特定の特徴を位置特定し、追跡するために画像処理モジュール514とともに動作し得る頭追跡モジュールを含み得、この追跡情報は、オ―ディオを指向させるために利用し得る。例示的な実施例によれば、追跡モジュール516は、乗員の頭又は他の体の他の部位を連続して追跡するよう利用し得、音は、乗員が自分の頭又は胴体を移動させるにつれ、追跡に少なくとも部分的に基づいて乗員の耳に選択的に指向させ得る。別の例示的な実施例では、追跡モジュール516は、サウンド・コーン(又は音の卓越方向)を当初設定し、次いで、固定させるように設定し、個人が、サウンド・コーンを意図的に出入りすることを可能にし得る。例示的な実施例では、1つ又は複数のカメラ104は、車両の乗員(特に、乗員の頭部分の)画像を捕捉するよう利用し得る。例示的な実施例によれば、オーディオ出力を変えるために利用し得る頭伝達関数を求め、又は推定するよう乗員の頭及び上体の部分を解析し得る。例えば、乗員の頭、耳等に関連付けられた位置、傾き、態度等は、カメラ104からの画像を処理し、関心領域を明確化し、区別することにより、追跡し得る。例示的な実施例によれば、頭追跡モジュール516は、次に音響モデル・モジュール518及びオーディオ処理モジュール520を参照して説明するように、適切なオーディオ処理を行うことが可能であるように車両の乗員の頭の位置についてのリアルタイムの、又はほぼリアルタイムの情報を提供し得る。
例示的な実施例では、音響モデル・モジュール518は、車両内の物体の配置、材料、及び構造に関する音響モデル化情報を含み得る。例えば、音響モデル・モジュール518は、車両内の反射表面を考慮に入れ得、例えば、音源(例えば、スピーカなど)からの音圧レベル伝達関数に関する情報を、乗員の頭又は耳に対応し得る車両内の位置に提供し得る。例示的な実施例によれば、音響モデル・モジュール518は、周波数成分に基づいた音場ビーム幅、反射、及び散乱を考慮に入れ得、オーディオ信号のフィルタリングを調節するために利用し得る。
例示的な実施例によれば、メモリ508は更にオーディオ処理モジュール520を含み得る。例示的な実施例によれば、オーディオ処理モジュール520は、頭追跡モジュール516及び音響モデル518と協働して、例えば、1つ又は複数のオーディオ・チャネルのルーティング、周波数フィルタ、フェージング、音量等を提供して、車両内の特定の卓越位置に音を選択的に指向させ得る。例えば、オーディオ処理モジュール520は、カメラ104及び頭追跡モジュール516から求められた乗員の頭の位置に基づいて車両内の音場の向きの操作を修正し得る。例示的な実施例によれば、オーディオ処理モジュール520は、特定のオーディオのサウンド・コーンを車両の特定の乗員に制限し得る。例えば、自分自身の音楽聴取の選好をそれぞれが有する複数の人々が車両内に存在し得る。例示的な実施例によれば、オーディオ処理モジュール520は、特定のオーディオ情報を運転手に向けて送出し得る一方、乗員の一、又は複数は、全く異なるオーディオ信号を受信し得る。
例示的な実施例によれば、オーディオ処理モジュール520は更に、1つ又は複数のマイクロフォン108によって検出し得る車両外部の音の方向に対応する、車両内の音を位置付けるためにも使用し得る。
例示的な実施例によれば、コントローラ502はオーディオ信号を分離し、ルーティングする処理機能を含み得る。例示的な実施例によれば、オーディオ信号はアナログ信号及び/又はデジタル信号を含み得る。例示的な実施例によれば、コントローラ102は、複数のマイクロフォン108又は他のオーディオ・ソ―ス106からの入力を処理するためのマルチチャネル・レベリング・アンプを含み得る。マルチチャネル・レベリング・アンプは、特定のルーティングのための周波数により、信号を更に分割するために、クロスオーバ又はマルチチャネル・フィルタと通信し得る。例示的な実施例では、コントローラは信号の位相を選択的に変えるマルチチャネル遅延又はフェージング機能を含み得る。例示的な実施例によれば、システム500は、適合された信号でスピーカ110を個別に駆動させるマルチチャネル出力増幅器532を含み得る。
引き続き、図5を参照し、かつ、本発明の例示的な実施例によれば、複数の加算/ミキシング/ルーティング・ノードを有するマルチ信号バスを、モジュール514乃至520及び/又はマルチチャネル出力増幅器532の何れかとの間での信号のルーティング、指向、加算、又はミキシングに利用し得る。本発明の例示的な実施例によれば、オーディオ・プロセッサ506は、着信オーディオ・チャネルを正規化し、又は、特定のバス信号を、別のやり方で選択的に増強し、又は減衰させるよう利用し得るマルチチャネル・レベリング・アンプを含み得る。例示的な実施例によれば、オーディオ・プロセッサ506は更に、オーディオ信号の選択的な等化に利用し得るマルチチャネル・フィルタ/クロスオーバ・モジュールも含み得る。例示的な実施例によれば、マルチチャネル・フィルタ/クロスオーバの一機能は、特定のオーディオ・チャネルの周波数成分を選択的に変え、よって、例えば、比較的中間の周波数及び比較的高い周波数の情報のみを特定のスピーカ110に向けて送出するか、又は全てのチャネルからの低周波数成分のみをサブウーファ・スピーカに向けて送出する。
引き続き図5を参照し、例示的な実施例によれば、オーディオ・プロセッサ506は、並列オーディオ・バス及び加算/ミキシング/ルーティング・ノードを介し、又は、入力分割器/ルータにより、何れかの組み合わせで他のモジュール14乃至520の何れかからの信号を受信し得るマルチチャネル遅延装置を含み得る。マルチチャネル遅延装置は、最終的にスピーカに送出し得るオーディオの個々のチャネルに可変遅延を付与するよう動作可能であり得る。マルチチャネル遅延は更に、位相遅延を付与して、例えば、車両内に建設的干渉又は破壊的干渉を選択的に付加し、又は、音場コーンのサイズ及び位置を調節し得るサブモジュールを含み得る。
例示的な実施例によれば、オーディオ及び画像処理システム500は、遠隔サーバ528及び/又は遠隔サービス530にネットワーク526を介して無線で通信するよう構成し得る。例えば、コントローラ及び他の関連付けられた装置のファームウェア更新は、無線ネットワーク接続を介し、かつ、1つ又は複数のネットワーク・インタフェース524を介して処理し得る。
車両内の音の向きを操作する例示的な方法600を次いで、図6の流れ図を参照して説明する。方法600は、ブロック602に始まり、本発明の例示的な実施例によれば、車両に接続された少なくとも1つのカメラから1つ又は複数の画像を受け取る工程を含む。ブロック604では、方法600は、車両の一又は複数の乗員に関連付けられた、体の一又は複数の特徴を1つ又は複数の画像から位置特定する工程を含む。ブロック606では、方法600は、1つ又は複数の音トランスデューサを制御するための少なくとも1つの信号を生成する工程を含む。ブロック608では、方法600は、体の1つ又は複数の特徴の少なくとも1つに向けて音波を送出するために1つ又は複数の音トランスデューサに、生成された1つ又は複数の信号を、少なくとも上記位置特定する工程に基づいてルーティングする工程を含む。方法600はブロック608後に終了する。
例示的な実施例によれば、車両内の指向させた音を提供する特定のシステム、方法、及び装置を作成するなどの、特定の技術的効果を提供することが可能である。本発明の例示的な実施例は、外部音の方向の拡張された検出のために、車両の外部で発生する検出された音を車両内で再生するシステム、方法、及び装置を提供する更なる技術的効果を提供することが可能である。
本発明の例示的な実施例では、オーディオ及び画像処理システム500は、動作の何れかを容易にするよう実行される何れかの数のハードウェア及び/又はソフトウェア・アプリケーションを含み得る。例示的な実施例では、1つ又は複数の入出力インタフェースは、オーディオ及び画像処理システム500と、1つ又は複数の入出力装置との間の通信を容易にし得る。例えば、ユニバーサル・シリアル・バス・ポート、シリアル・ポート、ディスク・ドライブ、CR−ROMドライブ、及び/又は、1つ若しくは複数のユーザ・インタフェース装置(ディスプレイ、キーボード、キーパッド、マウス、制御パネル、タッチ画面ディスプレイ、マイクロフォン等)は、オーディオ及び画像処理システム500とのユーザ相互作用を容易にし得る。多種多様な入力装置からのデータ及び/又はユーザ命令を受信又は収集するために1つ又は複数の入出力インタフェースを利用し得る。受信データは、本発明の種々の実施例において、必要に応じて、1つ又は複数のコンピュータ・プロセッサによって処理し、かつ/又は、1つ又は複数のメモリ装置に記憶し得る。
1つ又は複数のネットワーク・インタフェースは、1つ又は複数の適切なネットワーク及び/若しくは接続(例えば、システムに関連付けられた何れかの数のセンサとの通信を容易にする接続)への、オーディオ及び画像処理システム500の接続を容易にし得る。1つ又は複数のネットワーク・インタフェースは更に、1つ又は複数の適切なネットワーク(例えば、ローカル・エリア・ネットワーク、広域ネットワーク、インターネット、セルラ・ネットワーク、無線周波数ネットワーク、ブウートゥース(Telefonaktiebolaget LM Ericsson社による登録商標)対応ネットワーク、(WiFiAllianceによって所有されている)ワイファイ(登録商標)対応ネットワーク、衛星ベースのネットワーク、外部装置及び/又はシステムと通信するための何れかの有線ネットワーク、何れかの無線ネットワーク等)への接続を容易にし得る。
必要に応じて、本発明の実施例は、図5に示す構成部分を多かれ少なかれ有するオーディオ及び画像処理システム500を含み得る。
本発明の特定の実施例は、本発明の例示的な実施例のシステム、方法、装置、及び/又はコンピュータ・プログラム・プロダクトのブロック及びフロー図を参照して上述している。ブロック図及びフロー図のうちの1つ又は複数のブロックと、ブロック図及びフロー図におけるブロックの組み合わせは、コンピュータ実行可能なプログラム命令によって実現することが可能である。同様に、ブロック図及びフロー図のうちの一部のブロックは、本発明の一部の実施例によれば、必ずしも、行わなくてよいことがあり得るか、又は、必ずしも、提示された順序で行わなくてよいことがあり得る。
前述のコンピュータ実行可能なプログラム命令は、コンピュータ上、プロセッサ上、又は他のプログラム可能なデータ処理装置上で実行する命令がフロー図の1つ又は複数のブロックに規定された1つ又は複数の機能を実現するための手段を生成するように特定のマシンを生成するために汎用コンピュータ、特殊用途向コンピュータ、プロセッサ、又は他のプログラム可能なデータ処理装置にロードし得る。コンピュータ又は他のプログラム可能なデータ処理装置が、コンピュータ読み取り可能なメモリに記憶された命令がフロー図のブロックにおいて規定された1つ又は複数の機能を実現する命令手段を含む製品を生成するように特定の態様で機能するよう指示し得る前述のコンピュータ・プログラム命令もコンピュータ読み取り可能なメモリに記憶し得る。例として、本発明の実施例は、コンピュータ読み取り可能なプログラム・コード又はプログラム命令を実施させたコンピュータ使用可能な媒体を含むコンピュータ・プログラム・プロダクトに対応し得、コンピュータ読み取り可能なプログラム・コードは、フロー図のブロックに規定された1つ又は複数の機能を実現するために実行されるよう適合される。コンピュータ・プログラム命令は更に、コンピュータ上又は他のプログラム可能なデータ処理装置上にロードして、コンピュータ上又は他のプログラム可能な装置上で実行する命令が、フロー図のブロックに規定された機能を実現するための構成要素又は構成工程をもたらすようにコンピュータ実現処理を生成するために一連の動作要素又は工程をコンピュータ上又は他のプログラム可能な装置上で行わせ得る。
よって、ブロック図及びフロー図のブロックは、特定の機能を行うためのプログラム命令手段、特定の機能を行うための構成要素又は構成工程の組み合わせ、及び特定の機能を行うための手段の組み合わせをサポートする。更に、ブロック図及びフロー図の各ブロック、並びに、ブロック図及びフロー図におけるブロックの組み合わせは、特定された機能、構成要素又は構成工程を行う特殊用途向のハードウェア・ベースのコンピュータ・システム、若しくは、特殊用途向けハードウェア及びコンピュータ命令の組み合わせによって実現し得る。
本発明の特定の実施例は、現在、最も実用的であり、変化に富んだ実施例であるとみなされているものに関して説明してきたが、本発明は、本願記載の実施例に限定されるべきでなく、逆に、特許請求の範囲記載の範囲内に含まれる種々の修正、及び均等な構成を包含することを意図している。特定の用語は、本明細書及び特許請求の範囲において使用されているが、汎用的な意味合い及び説明的な意味合いで使用されているに過ぎず、限定の目的でない。
本発明の詳細な説明は、ベスト・モードを含む本発明の特定の実施例を記載し、更に、本発明の特定の実施例を当業者が実施すること(何れかの装置又はシステムを作り、使用し、組み入れられた何れかの方法を行うことを含む)を可能にするために、例示を用いている。本発明の特定の実施例の特許可能な範囲は請求項において画定しており、当業者が思いつく他の例を含み得る。前述の他の例は、請求項の文言と異ならない構造的要素を有する場合、又は、請求項の文言と実質的な差がない均等の構造的要素を含む場合、請求項の範囲内にあることを意図している。