JP2015501274A - 薄型ガラスシートに弛みなく曲げを形成する装置および方法 - Google Patents

薄型ガラスシートに弛みなく曲げを形成する装置および方法 Download PDF

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Abstract

板ガラスを曲げる装置および方法が開示される。本発明は、ガラスシートの望ましくない歪みを防ぐ装置および方法を提供することによって、最新式の改良を行う。この装置および方法は、曲がり部に局所加熱を使用して全体的なガラスシートの温度を低下させることを可能にするとともに、曲げの品質を向上させるために随意的な機械的機器を利用する。

Description

関連出願の説明
本出願は、その内容が引用されその全体が参照することにより本書に組み込まれる、2011年10月10日に出願された米国仮特許出願第61/545,332号の優先権の利益を米国特許法第119条の下で主張するものである。
本開示は、一般に、薄型ガラスシートに弛みのない曲がり部および形状を形成する、装置および方法に関する。この装置および方法は、ガラスの表面品質を保持すると同時に歪みを最小限に抑えて、薄型ガラスシートを複雑な幾何学的形状に再成形する能力を提供する。さらなる利点としては、大型の板ガラスに使用できること、予熱温度がより低温であること、そしてサイクルタイムがより短いことが挙げられ、これら全てがコストの削減をもたらす。
化学強化ガラス、特にフュージョン成形で大型かつ薄型のシートサイズで製造することができるガラスの出現で、様々な消費者エリアでの市場区分が開拓された。この新たな市場には、ディスプレイ用の電子機器、電化製品、および自動車部品における、薄型板ガラスの用途が含まれる。潜在的な用途の例としては、液晶ディスプレイ(LCD)、電気泳動ディスプレイ(EPD)、有機発光ダイオードディスプレイ(OLED)、プラズマディスプレイ(PDP)などが挙げられる。特に、こういった市場でのイオン交換可能な薄型板ガラスの使用の拡大で、平坦部分と強く湾曲した局所的形状との組合せを重視した、成形された3次元ガラスシートに対する要望が高まった。
現在ガラスシートは一般に、例えばスロットドロー、フロート、ダウンドロー、フュージョンダウンドロー、またはアップドローなどの様々なリボン成形プロセス技術で、ガラスリボンを成形し得る成形本体に溶融ガラスを流すことによって製造される。その後、所望の用途へのさらなる処理に適した板ガラスを生成するよう、ガラスリボンを分割してもよい。平坦なガラスを使用できる可能性のある用途の数を拡大するために、ガラスシートの形状の変更を可能にする、続く製造技術が望ましい。良い例は車のフロントガラスの事例であり、現在の設計は単純な平坦形状とはかけ離れている。
しかしながら、薄型の平坦なガラスシートの形状を変更するには大きな難題がある。ディスプレイ用途では、ガラスシートの光学的な透明度が極めて重要であり、かつフュージョン成形された表面の「清浄な」性質を維持することが重要である。板ガラスを曲げかつ再成形するために使用される標準的な成形技術では、成形工具が有している任意の凹凸がガラス表面に刻み込まれ易いため、工具とガラスのディスプレイエリアとが接触する量を制限する成形技術が好ましい。さらに、より弛みのない制御された変形(曲がり部など)や、典型的には厚さ1mm以下のより薄いガラスシートが求められているため、従来のガラスシートを曲げるためのプロセスは、必要な構造をきれいに作り出すことができないことから適さないことになる。
すなわち、完成した製品の通常最も大きいエリアである所望エリアでの高水準の平坦度の保持、ガラスシートの清浄な外観の保持、関心エリアでの所望量の変形、および高水準の寸法制御、を可能にするプロセスが必要である。実施形態では、的を絞った加熱を随意的にはクランプ手段および/または機械的手段とともに使用して板ガラスを曲げかつ成形することを可能にし、ガラスとの接触を回避または最小にすると同時にガラスシートの望ましくない歪みを防ぐことで、これらの要求に対処する。このプロセスは、再成形されたガラスシートを組み込む、電化製品(例えばディスプレイ用途)、自動車、携帯用電子機器、または他の機器など、ガラスシートを組み込む広範な用途におけるガラスシートの再成形に適するであろう。
本開示の態様は、板ガラスを再成形する装置および方法を提供するものである。より具体的には、本開示の目的は、曲がり部以外の位置でガラスシートに望ましくない歪みを生じさせずに、またはほとんど生じさせずに、板ガラスを曲げる、装置および方法を提供することである。
第1の実施形態は、ガラスシートを曲げるための装置であって、前記ガラスシートの本体を支持する支持部材と、全体加熱機器と、前記ガラスシートの一部分を、該ガラスシートの該一部分が曲がることができるほど、十分に高い温度まで加熱する、局所加熱機器と、さらに、曲げエリア外の、曲げエリアを挟んで前記支持部材とは反対側で前記ガラスシートに接触する、曲げ補助機器とを含む。いくつかの実施形態において、前記局所加熱機器は、伝導、対流、または放射を含む方法で、前記ガラスシートを加熱する機器を含む。いくつかの実施形態では、前記局所加熱機器は伝導部材を含む。いくつかの実施形態において前記伝導部材は、金属、金属酸化物、炭素化合物、金属間化合物、セラミック、またはガラスセラミックを含む。いくつかの実施形態において前記伝導部材は、白金、ニクロム、カンタル、白銅、ドープまたは非ドープの二ケイ化モリブデン、金属セラミック、calrod、正熱係数セラミック、チタン酸バリウム、チタン酸鉛、モリブデン、または炭化ケイ素を含む。いくつかの実施形態において前記曲げ補助機器は、曲げプロセスの間ずっと前記ガラスシートに接触する、機械的に可動の機器を含む。いくつかの実施形態において前記曲げ補助機器は、セラミック、ガラスセラミック、金属、または金属酸化物を含む。
別の実施形態は、ガラスシートを曲げるための装置であって、前記ガラスシートの本体を支持する支持部材と、全体加熱機器と、前記ガラスシートの一部分を、該ガラスシートの該一部分が曲がることができるほど、十分に高い温度まで加熱する、局所加熱機器と、さらに、前記ガラスシートに曲げエリア外で接触する、拘束機器とを含む。いくつかの実施形態において、前記局所加熱機器は、伝導、対流、または放射を含む方法で、前記ガラスシートを加熱する機器を含む。いくつかの実施形態において、前記局所加熱機器は、放射を含む方法で前記ガラスシートを加熱する機器を含む。いくつかの実施形態では、前記局所加熱機器は赤外線加熱器を含む。いくつかの実施形態において前記拘束機器は、前記ガラスシートが曲げられる間にのみ前記ガラスシートに接触する、機械的に可動の機器を含む。いくつかの実施形態において前記拘束機器は、前記ガラスシートが曲げ領域外で望ましくない形で変形するときにのみこの望ましくない変形を含む位置で前記ガラスシートに接触する、固定されている機器を含む。いくつかの実施形態において前記拘束機器は、セラミック、ガラスセラミック、金属、または金属酸化物を含む。いくつかの実施形態において前記全体加熱機器は、前記ガラスシートのガラス転移温度未満の温度まで該ガラスシートを加熱する。いくつかの実施形態において前記拘束機器は、真空機器または空気圧機器をさらに含む。
別の実施形態は、ガラスシートを曲げるための装置であって、前記ガラスシートの本体を支持する支持部材と、全体加熱機器と、前記ガラスシートの一部分を、該ガラスシートの該一部分が曲がることができるほど、十分に高い温度まで加熱する、局所加熱機器と、前記ガラスシートに曲げエリア外で接触する、拘束機器と、さらに、曲げエリア外の、曲げエリアを挟んで前記支持部材とは反対側で前記ガラスシートに接触する、曲げ補助機器とを含む。いくつかの実施形態において、前記局所加熱機器は、伝導、対流、または放射を含む方法で、前記ガラスシートを加熱する機器を含む。いくつかの実施形態では、前記局所加熱機器は赤外線加熱器を含む。いくつかの実施形態では、前記局所加熱機器は伝導部材を含む。いくつかの実施形態において前記伝導部材は、金属、金属酸化物、炭素化合物、金属間化合物、セラミック、またはガラスセラミックを含む。いくつかの実施形態において前記伝導部材は、白金、ニクロム、カンタル、白銅、ドープまたは非ドープの二ケイ化モリブデン、金属セラミック、calrod、正熱係数セラミック、チタン酸バリウム、チタン酸鉛、モリブデン、または炭化ケイ素を含む。いくつかの実施形態において前記曲げ補助機器は、曲げプロセスの間ずっと前記ガラスシートに接触する、機械的に可動の機器を含む。いくつかの実施形態において前記曲げ補助機器は、セラミック、ガラスセラミック、金属、または金属酸化物を含む。いくつかの実施形態において前記拘束機器は、前記ガラスシートが曲げられる間にのみ前記ガラスシートに接触する、機械的に可動の機器を含む。いくつかの実施形態において前記拘束機器は、前記ガラスシートが曲げ領域外で望ましくない形で変形するときにのみこの望ましくない変形を含む位置で前記ガラスシートに接触する、固定されている機器を含む。いくつかの実施形態において前記拘束機器は、セラミック、ガラスセラミック、金属、または金属酸化物を含む。いくつかの実施形態において前記全体加熱機器は、前記ガラスシートのガラス転移温度未満の温度まで該ガラスシートを加熱する。いくつかの実施形態において前記拘束機器は、真空機器または空気圧機器をさらに含む。
別の実施形態は、ガラスシートを曲げる方法であって、一実施の形態の装置を提供するステップ、初期ガラスシートを提供するステップ、前記初期ガラスシートを前記装置内に位置付けるステップ、前記初期ガラスシートに曲げ補助機器を適用するステップ、前記初期ガラスシートを全体的に加熱するステップ、前記初期ガラスシートのある区域を局所的に加熱するステップ、および、前記初期ガラスシートの少なくとも一部を曲げるステップ、を含む。いくつかの実施形態において、前記初期ガラスシートに曲げ補助機器を適用する前記ステップは、前記曲げ補助機器を曲げプロセスの間ずっと適用するステップを含む。いくつかの実施形態において前記初期ガラスシートは、イオン交換可能なガラス、ソーダ石灰ケイ酸塩ガラス、EAGLE XG(登録商標)ガラス、0211ガラス、またはアルカリホウケイ酸塩ガラスのシートを含む。いくつかの実施形態において前記全体的に加熱するステップは、前記初期ガラスシートを、該ガラスシートのガラス転移温度未満の温度まで加熱するステップを含む。いくつかの実施形態において前記局所的に加熱するステップは、前記初期ガラスシートの前記区域を、該初期ガラスシートの略ガラス転移温度まで加熱するステップを含む。いくつかの実施形態において、この方法は、前記ガラスシートをアニールするステップをさらに含む。
別の実施形態は、ガラスシートを曲げる方法であって、一実施の形態の装置を提供するステップ、初期ガラスシートを提供するステップ、前記初期ガラスシートを前記装置内に位置付けるステップ、前記初期ガラスシートを全体的に加熱するステップ、前記初期ガラスシートのある区域を局所的に加熱するステップ、前記初期ガラスシートに拘束機器を適用するステップ、および、前記初期ガラスシートの少なくとも一部を曲げるステップ、を含む。いくつかの実施形態において、前記初期ガラスシートに拘束機器を適用する前記ステップは、ガラスが曲げられる間にのみ前記拘束機器を適用するステップを含む。いくつかの実施形態において前記初期ガラスシートは、イオン交換可能なガラス、ソーダ石灰ケイ酸塩ガラス、EAGLE XGガラス、0211ガラス、またはアルカリホウケイ酸塩ガラスのシートを含む。いくつかの実施形態において前記全体的に加熱するステップは、前記初期ガラスシートを、該ガラスシートのガラス転移温度未満の温度まで加熱するステップを含む。いくつかの実施形態において前記局所的に加熱するステップは、前記初期ガラスシートの前記区域を、該初期ガラスシートの略ガラス転移温度まで加熱するステップを含む。いくつかの実施形態において、この方法は、前記ガラスシートをアニールするステップをさらに含む。
別の実施形態は、ガラスシートを曲げる方法であって、一実施の形態の装置を提供するステップ、初期ガラスシートを提供するステップ、前記初期ガラスシートを前記装置内に位置付けるステップ、前記初期ガラスシートに曲げ補助機器を適用するステップ、前記初期ガラスシートを全体的に加熱するステップ、前記初期ガラスシートのある区域を局所的に加熱するステップ、前記初期ガラスシートに拘束機器を適用するステップ、および、前記初期ガラスシートの少なくとも一部を曲げるステップ、を含む。いくつかの実施形態において、前記初期ガラスシートに曲げ補助機器を適用する前記ステップは、前記曲げ補助機器を曲げプロセスの間ずっと適用するステップを含む。いくつかの実施形態において、前記初期ガラスシートに拘束機器を適用する前記ステップは、ガラスが曲げられる間にのみ前記拘束機器を適用するステップを含む。いくつかの実施形態において前記初期ガラスシートは、イオン交換可能なガラス、ソーダ石灰ケイ酸塩ガラス、EAGLE XGガラス、0211ガラス、またはアルカリホウケイ酸塩ガラスのシートを含む。いくつかの実施形態において前記全体的に加熱するステップは、前記初期ガラスシートを、該ガラスシートのガラス転移温度未満の温度まで加熱するステップを含む。いくつかの実施形態において前記局所的に加熱するステップは、前記初期ガラスシートの前記区域を、該初期ガラスシートの略ガラス転移温度まで加熱するステップを含む。いくつかの実施形態において、この方法は、前記ガラスシートをアニールするステップをさらに含む。
いくつかの実施形態において、このプロセスは曲げ後の処理プロセスをさらに含む。いくつかの実施形態において曲げ後の処理プロセスは、曲がったガラスシートを全体加熱機器の中で、取り出す前に、全体加熱温度まで冷却することが可能な、冷却ステップを含む。いくつかの実施形態において、このプロセスは、曲がったガラスシートを全体加熱機器内で保持して、または、曲がったガラスシートを別個の加熱機器内に置いて、曲げ後の処理を可能にするステップをさらに含む。いくつかの実施形態において、曲げ後の処理はアニールを含む。
別の実施形態において、このプロセスは、ガラスシートを第1の全体加熱機器内で全体的に加熱するステップ、このガラスシートを、随意的には第2の全体加熱機器内とし得る、実施形態の装置へと移動させるステップ、初期ガラスシートを曲げるステップ、さらにその後随意的に、曲がったガラスシートを曲げ後の処理のために、第1の全体加熱機器または第3の全体加熱機器のいずれかに移動させるステップ、を含む。
実施形態の利点としては、歪みを最小に抑えかつ優れた幾何学的形状制御で、薄型ガラスシートを再成形する能力、フュージョン成形されたガラスシートの表面品質を維持できる再成形プロセス、色々な曲率および角度とともに複雑な幾何学的形状を再成形する、成形プロセスの柔軟性、プロセスによって限定されず、炉および/または機器のサイズにのみ依存するシートサイズ(最終製品サイズ)、型の接触によるガラス表面の凹凸がない、型の少ないプロセス、および、2mm未満の曲率半径が可能なガラスシートのエッジ曲げ、が挙げられる。
前述の概要および以下の詳細な説明は、単なる例示であり、請求項の本質および特徴を理解するための概要または構成を提供することを意図したものであることを理解されたい。添付の図面は、さらなる理解を提供するために含まれ、本明細書に組み込まれかつその一部を構成する。図面は1以上の実施形態を示し、そしてその説明とともに、種々の実施形態の原理および動作を説明するのに役立つ。
90°の曲げを示し、丸で強調した区分線間の領域として曲げエリアを識別している、薄型ガラスシートを表した図 直接加熱式白金管プロセスの配置の実施形態であって、ガラスシートの各端部に白金管が互いに平行に位置付けられた状態で、ガラスシートが耐火性フレーム上に置かれている実施形態と、ガラスシートの端部の上に置かれている曲げ補助機器の実施形態とを示している図 曲げる前の曲げ機器の実施形態を示した概略図であって、シートを曲げる前のセラミック管と支持ブラケットとの位置付けを表している図 曲げた後の曲げ機器の実施形態を示した概略図であって、ガラスシートを曲げた後のセラミック管と支持ブラケットとの位置付けを表している図 平坦なガラス部品に2つの直線状の曲がり部を作製する事例のプロセスレイアウトを示した図。参照番号4がガラスシート、参照番号2が一実施の形態の支持部材、参照番号3が曲げ領域、参照番号6が変形のために局所的に加熱される領域、参照番号7がエッジから曲げ領域までのガラスの領域、さらに参照番号8がガラスシートの厚さを示している。 サンプルの表面マップを示したグラフであって、曲げられたエリア付近の凹みを示している図 曲げエリア付近のガラス上に参照番号1の一実施の形態の拘束機器を追加して、図5Aで説明したプロセスを示した図。参照番号3が曲げ領域、参照番号6が局所的に加熱される領域、参照番号7がエッジから曲げ領域までのガラスの領域、さらに参照番号8がガラスシートの厚さを示している。荷重は、必要なときにのみガラスに接触するように作動させることができる。 サンプルの表面マップを示したグラフであって、拘束機器を適用したときのサンプルの安定性を示した図 ガラスシートの平坦部分の安定性に関するプロセスウインドウを概略的に表した図。予熱温度(preheating temperature)と局所加熱速度(local heating rate)との間の関係で、安定変域と不安定変域とを定義する。サイクルタイムと曲率半径とを減少させるためには局所加熱速度が高いことが望ましく、一方光学的表面品質および形状を維持するためには予熱温度がより低いことが望ましい。曲線の位置は曲がり部の長さと相関があり、曲がり部が長くなると曲線が下にシフトする。 拘束機器と、支持部材およびガラスシートに対する拘束機器の位置の実施形態を、X−Z平面で描いて示した図であって、支持部材2の上に力を加えている拘束機器1を示し、曲げエリアを符号3で記している図 拘束機器と、支持部材およびガラスシートに対する拘束機器の位置の実施形態を、X−Z平面で描いて示した図であって、支持部材2の外部で真空圧によって力を加えている拘束機器1を示し、曲げエリアを符号3で記している図 拘束機器と、支持部材およびガラスシートに対する拘束機器の位置の実施形態を、X−Z平面で描いて示した図であって、支持部材2の上に真空圧によって力を加えている拘束機器1を示し、曲げエリアを符号3で記している図 拘束機器と、支持部材およびガラスシートに対する拘束機器の位置の実施形態を、X−Z平面で描いて示した図であって、支持部材2の範囲内または支持部材2の外部のいずれかから、真空圧によって下方から力を加えている拘束機器1を示し、曲げエリアを符号3で記している図 ガラスシートが曲げエリア外の領域で望ましくない形で変形した場合にのみガラスシートに接触する拘束機器の実施形態を示した図であって、ガラスシートから数百μmの範囲内に位置しているがガラスシートに接触していない拘束機器1の、X−Z平面における概略図。ガラスは支持部材2上で支持され、曲げ領域3を加熱することによって曲げられる。 ガラスシートが曲げエリア外の領域で望ましくない形で変形した場合にのみガラスシートに接触する拘束機器の実施形態を示した図であって、図9Aの機器のY−Z平面を示した図。ここでも符号1は、ガラスシート4から若干間隔を空けて離れておりかつガラスが望ましくない形で変形した場合にのみガラスに接触する、剛性の拘束機器を表している。さらに支持部材を符号2で記している。 様々な曲げ半径2、3、および5mmを有しているガラスシートを、端部エッジから見て示した写真 5mmの曲げ半径をいくつかの測定点と共に示した写真 3mmの曲げ半径をいくつかの測定点と共に示した写真 2mmの曲げ半径をいくつかの測定点と共に示した写真
本開示は、以下の詳細な説明、図面、実施例、および請求項、さらにその前後の説明を参照すると、より容易に理解することができる。ただし本発明の組成物、物品、機器、および方法を開示および説明する前に、本開示は他に明確に述べられていなければ、開示される特定の組成物、物品、機器、および方法に限定されず、従って当然のことながら変化し得ることを理解されたい。さらに、本書において使用される専門用語は、特定の態様を単に説明するためのものであり、限定することを意図したものではないことも理解されたい。
以下の説明は、実施可能な教示として提供される。このため関連技術の当業者は、有益な成果を依然として得ながら本書で説明する種々の態様に多くの変更を加え得ることを、認識および理解するであろう。望ましい利点のいくつかは、開示されたもののいくつかを他の特徴を利用せずに選択することによって、得ることができることも明らかであろう。従って、多数の改変および改作が、可能であり、特定の状況では望ましくさえあり得、さらに本開示の一部であることを当業者は認識するであろう。すなわち以下の説明は、実例として提供され、これを限定するものではない。
開示される材料、化合物、組成物、および成分は、開示される方法および組成物に使用することができ、開示される方法および組成物と併せて使用することができ、開示される方法および組成物の準備に使用することができ、または、開示される方法および組成物の実施形態である。これらの材料および他の材料が本書で開示され、これらの材料の組合せ、部分集合、相互作用、群などが開示されたとき、これらの化合物の種々の個別のおよび集合的な組合せおよび置換の夫々に関する具体的な言及は明確には開示されないかもしれないが、その夫々は本書において具体的に意図されかつ説明されたものと理解されたい。すなわち、置換基の種類A、B、およびCと置換基の種類D、E、およびFとが開示され、さらに一例の組合せの実施形態A−Dが開示された場合、その夫々が個別にかつ集合的に意図される。すなわちこの例では、A、B、およびCと、D、E、およびFと、さらに組合せ例A−Dとの開示によって、各組合せA−E、A−F、B−D、B−E、B−F、C−D、C−E、およびC−Fは具体的に意図されており、また開示されたと見なされるべきである。同様に、これらの任意の部分集合または組合せも、具体的に意図されかつ開示される。すなわち、A、B、およびCと、D、E、およびFと、さらに組合せ例A−Dとの開示によって、例えば下位群A−E、B−F、およびC−Eは具体的に意図されており、また開示されたと見なされるべきである。この概念は、限定するものではないが、組成物の任意の成分、および、開示される組成物の作製方法および使用方法でのステップなど、本開示の全ての態様に当てはまる。すなわち、実行することが可能な様々な追加のステップが存在する場合、これらの追加のステップ夫々は、開示される方法の任意の特定の実施形態または実施形態の組合せと共に実行することができること、そしてこの各組合せが具体的に意図されており、かつ開示されたと見なされるべきであることを理解されたい。
本明細書および続く請求項では、以下の意味を有すると定義されるものとする、いくつかの用語を参照する。
「含む」または同様の用語は、包含するが限定しないことを意味し、すなわち含むものであって、排他的なものではない。
「約」という用語は、他に述べられていなければ、その範囲の全ての項に言及する。例えば、約1、2、または3とは、約1、約2、または約3と同等であり、さらに約1〜3、約1〜2、および約2〜3を含む。組成物、成分、含有物、添加物、および同様の点に対して開示された、具体的な値および好適な値、さらにその範囲は、説明のみのためのものであり、他の定義された値、または定義された範囲内の他の値を排除しない。本開示の組成物および方法は、本書で説明される、任意の値または任意の組合せの値、具体的な値、より具体的な値、および好適な値を有したものを含む。
本書で使用される単数形は、他に既定がなければ、少なくとも1つ、すなわち1以上を意味する。
「支持部材」という用語は、装置内でガラスシートを支持するのに使用される物体を称する。支持部材の形状は、ガラスシートを装置内に置くことができ、ガラスシートを支持し、かつガラスシートを曲げることができる、任意の形状とすることができる。支持部材は典型的には、ガラスシートの主要部、すなわち「本体」を支持する。支持部材はガラスシートの一方の面または両方の面に接触し得、あるいはガラスが処理されるにつれて接触点を変更してもよい。支持部材は、ガラスシートを動かさずに多数の曲がり部を作ることができるように、あるいは同時に多数の曲がり部を作ることができるように、設計することができる。さらに支持部材は、例えば柔軟な、すなわち形状を変えることができる支持体を含むことによって、ガラスシートに複雑な形状または曲がり部を作ることが可能になり得る。支持部材の例としては、限定するものではないが、中実型またはハニカム型の板または表面、外部支持フレーム、支柱、ローラまたはコンベヤ、あるいは空気圧または真空圧を生成する部材が挙げられる。空気圧または真空圧を生成する部材の場合、この部材によってガラスシートは固体の支持体との物理的接触を避けることができるであろう。
「全体加熱機器」という用語は、ガラスシート全体を同時に加熱するために使用し得、さらに随意的には支持部材、拘束機器、および/または曲げ補助機器をも加熱し得る、加熱機器を称する。全体加熱機器は、任意の既知の加熱プロセスでガラスシートを加熱することができ、また限定するものではないが、抵抗加熱、燃焼加熱、誘導加熱、または電磁加熱で動作し得る。全体加熱機器からガラスシートへの熱伝達は、対流、伝導、または放射によって行われ得る。全体加熱機器の実施形態の例としては、限定するものではないが、徐冷窯またはトンネル窯などの窯、あるいは下部投入式またはトップハット型とし得る固定炉が挙げられる。さらに、全体加熱機器は多数の加熱機器を含むものでもよく、これを随意的には、様々なプロセスステップで個別に使用してもよい。
「局所加熱機器」という用語は、ガラスシートの一部のみを加熱する加熱機器を称する。局所加熱機器は、任意の既知の加熱プロセスでガラスシートを加熱することができ、また限定するものではないが、抵抗加熱、燃焼加熱、誘導加熱、または電磁加熱、例えば赤外線、レーザ、またはマイクロ波加熱などで動作し得る。局所加熱機器からガラスシートへの熱伝達は、対流、伝導、または放射によって行われ得る。局所加熱機器の実施形態の例としては、限定するものではないが、赤外線加熱器、レーザ、バーナ、または、熱をガラスシートに伝達する白金、炭化ケイ素、または二ケイ化モリブデンのロッドなど成形された金属の接触が挙げられる。いくつかの実施形態において、局所加熱機器は全体加熱機器と共に同時に使用してもよいが、全体加熱機器に続いて使用してもよい。
「曲げ補助機器」という用語は、局所加熱エリア外の位置でガラス基板の非曲げ部分に接触する、または力を加える、部材を称し、この部材は曲げプロセスにさらなる制御を与えることができる。曲げ補助機器は、ガラスシートに接触しまたは力を加えてガラスの曲げを補助することができる、および/または、曲げの性質および/または曲げの特性を向上させる機能を果たすことができる、任意の形状または構造を有し得、低温でのガラスシートの曲げを可能とし、および/またはガラスシートを曲げるのに必要な時間を短縮する。曲げ補助機器の実施形態の例としては、限定するものではないが、ガラスシートに接触する支持部材に取り付けられ、シートが曲がるにつれて曲げ補助機器とガラスシートとの間の接触点を動かすことができる、回転ブラケットに取り付けられたローラまたはホイールが挙げられる。
「拘束機器」という用語は、曲がり部に対して支持部材と同じ側の位置でガラス基板の非曲げ部分に接触する、または力を加える、部材を称し、この部材は、曲げプロセスの結果としてガラスシートに生じる望ましくない歪みまたは変形を制限することができる。拘束機器は、ガラスシートに接触しまたは力を加えて、ガラスシートの望ましくない変形を防ぐことができる、任意の形状または構造を有し得る。拘束機器の実施形態の例としては、限定するものではないが、中実型またはハニカム型の板または表面、外部支持フレーム、円柱またはローラ、あるいは空気圧または真空圧を生成する部材が挙げられる。空気圧または真空圧を生成する部材の場合、この部材によってガラスシートは拘束機器との物理的接触を避けることができるであろう。
現在のフュージョン成形可能なイオン交換できるガラスなど、多くのガラスの再成形時には亀裂が生じないようシート全体を加熱する必要がある。これは例えば炉内でのシート全体の加熱を必要とし、その後冷えてしまう前にシートは再成形される。しかしながら、再成形が望まれていない部分、すなわち曲げエリア以外のシートエリアの部分の平坦さを維持するために(図1参照)、シートの全体加熱は最小限の温度とすることが好ましいであろう。全体温度がより低くなると、任意の固体部材(例えば、支持部材、曲げ補助機器および/または拘束機器)が接触したシートの位置に跡や損傷が生じる可能性が低くなるため、ガラスシートの平坦部分の表面品質が向上する。さらに、全体温度が上昇すると、シートの平坦領域に歪みが生じたり、あるいは均等でない曲がった幾何学的形状が生成されたりする可能性がある。
一態様は、曲げプロセス中にガラスシートの全体温度を下げることが可能なものである。他のガラスシート曲げ機器およびプロセスと比較すると、実施形態は、より薄いガラスおよび/または高熱膨張のガラス組成を有するガラス(高CTEを有するイオン交換可能なガラスなど)で、不安定さをほとんど生じさせないで使用することができる。
いくつかの実施形態は、ガラスの転移状態よりも低温での全体加熱を、選択された曲げ領域を形成するための曲げ領域における局所加熱と共に用いて、ガラスの平坦なシートを曲げかつ成形することができる。いくつかの実施形態では、ガラスの平坦なシートを曲げかつ成形するステップは、軟化点未満での全体加熱を、選択された曲げ領域を形成するための曲げ領域における局所加熱と共に用いるステップを含む。
いくつかの実施形態において、ガラスシートは多層ガラスを含み、この多層ガラスは張り合わせたものでもよい。いくつかの実施形態において、これらのガラスの層は、異なるガラス組成を含んでいる。
他の実施形態は、全体加熱を、選択された曲げ領域を形成するための曲げ領域における局所加熱と共に用いて、ガラスの平坦なシートを曲げかつ成形することができ、実施形態は、任意の種類のガラスシートで使用することができる。いくつかの態様では、イオン交換可能なガラス、ソーダ石灰ケイ酸塩ガラス、EAGLE XGガラス、0211ガラス、またはアルカリホウケイ酸塩ガラスのシートに対して、実施形態は有用である。いくつかの実施形態においてガラスシートの厚さは、約100μm、200μm、300μm、400μm、500μm、600μm、700μm、800μm、900μm、1mm、1.1mm、1.2mm、1.3mm、1.4mm、1.5mm、1.6mm、1.7mm、1.8mm、1.9mm、2.0mm、2.1mm、2.2mm、2.3mm、2.4mm、2.5mm、2.6mm、2.7mm、2.8mm、2.9mm、3.0mm、3.1mm、3.2mm、3.3mm、3.4mm、3.5mm、3.6mm、3.7mm、3.8mm、3.9mm、4.0mm、4.1mm、4.2mm、4.3mm、4.4mm、4.5mm、4.6mm、4.7mm、4.8mm、4.9mm、または5.0mmを含む。いくつかの実施形態においてガラスシートの曲がり部は、半径100μm、200μm、300μm、400μm、500μm、600μm、700μm、800μm、900μm、1mm、1.1mm、1.2mm、1.3mm、1.4mm、1.5mm、1.6mm、1.7mm、1.8mm、1.9mm、2.0mm、2.1mm、2.2mm、2.3mm、2.4mm、2.5mm、2.6mm、2.7mm、2.8mm、2.9mm、3.0mm、3.1mm、3.2mm、3.3mm、3.4mm、3.5mm、3.6mm、3.7mm、3.8mm、3.9mm、4.0mm、4.1mm、4.2mm、4.3mm、4.4mm、4.5mm、4.6mm、4.7mm、4.8mm、4.9mm、5.0mm、5.5mm、6.0mm、6.5mm、7.0mm、7.5mm、8.0mm、8.5mm、9.0mm、9.5mm、10.0mm、15mm、20mm、25mm、30mm、35mm、40mm、50mm、60mm、70mm、80mm、90mm、100mm、125mm、150mm、または200mmのものを含む。いくつかの実施形態において曲がり部は、半径が200mmを超える湾曲部を含む。いくつかの実施形態においてガラスシートの曲がり部は、半径が約200μmから約5mm、約200μmから約3mm、約200μmから約2mm、約200μmから約1mm、約300μmから約5mm、約300μmから約3mm、約300μmから約2mm、約300μmから約1mm、約400μmから約5mm、約400μmから約3mm、約400μmから約2mm、約400μmから約1mm、約500μmから約5mm、約500μmから約3mm、約500μmから約2mm、または約500μmから約1mmのものを含む。いくつかの実施形態において曲がり部は、スプラインなど複雑な湾曲部、または種々の半径の湾曲部の組合せを含む。
いくつかの実施形態において全体加熱機器による加熱は、抵抗加熱、燃焼加熱、誘導加熱、または電磁加熱を含む。いくつかの実施形態において、全体加熱機器は窯を含む。いくつかの実施形態において、全体加熱機器は炉を含む。いくつかの実施形態において、全体加熱機器は多数の加熱機器を含み、これを随意的には、様々なプロセスステップで個別に使用してもよい。いくつかの実施形態において全体加熱機器は、シートが曲げられた後にガラスシート内の応力を防ぐのを助ける。いくつかの実施形態では、全体加熱機器を使用して、ガラスシートが曲げられた後にガラスシートをアニールする。
いくつかの実施形態において全体加熱は、ガラス転移温度、アニール温度、屈伏点、または軟化点、を下回る温度で、ガラスを加熱するものを含む。いくつかの実施形態において全体加熱は、ガラス転移温度、アニール温度、屈伏点、または軟化点、に近い温度で、ガラスを加熱するものを含む。いくつかの実施形態において全体加熱は、ガラス転移温度、アニール温度、屈伏点、または軟化点、を超える温度で、ガラスを加熱するものを含む。いくつかの実施形態において、ガラスシートの全体加熱は、ガラスの粘度が約1010から約1021ポアズ、約1011から約1018ポアズ、約1013から約1015ポアズとなる温度まで、加熱するものを含む。いくつかの実施形態において、ガラスシートの全体加熱は、ガラスの粘度が約107、108、109、1010、1011、1012、1013、1014、1015、1016、1017、1018、1019、1020、または1021 ポアズとなる温度まで、加熱するものを含む。いくつかの実施形態において全体加熱は、約350℃、400℃、450℃、500℃、550℃、580℃、600℃、620℃、650℃、700℃、または750℃からある範囲内のおおよその温度で、ガラスを加熱するものを含む。
いくつかの実施形態において、ガラスシートの全体加熱は、ガラスシートのガラス転移温度に略等しい温度で加熱するものを含む。いくつかの実施形態においてガラス転移温度Tgは、ガラスの粘度が約1013ポアズとなる点を含む。いくつかの実施形態において全体加熱温度は、ガラスシートのガラス転移温度に対して約−70℃から+70℃までの範囲を含む。いくつかの実施形態においてガラス転移温度は、約500℃、550℃、580℃、600℃、620℃、650℃、700℃、または750℃である。
別の態様は、曲げプロセスの制御を可能にする、ガラスシートの局所加熱の使用を含む。局所加熱プロセスは、曲がり部の曲率の最適化における重要な因子を含む。変形を局所的にするためには、ガラスシートを狭い帯状部分で加熱しなければならない。狭い帯状部分を実現できるパラメータとして、加熱部材の幾何学的形状および位置(熱流束に影響を与える)、全体温度(全体温度が低い場合には、加熱された領域からの伝導による熱伝達が原因で曲げ領域以外のガラスが急速に変形することはない)、および加熱電力(電力値が高いと温度を急速に増加させることができ、曲げエリア以外を比較的低温で維持することができる)が挙げられる。より高い局所加熱電力を加える能力は、ガラス部品を曲げるのに要する時間に直接影響を与える。曲げステップがプロセスのボトルネックである場合には(他のステップは徐々に加熱および冷却する)、これは有利であろう。
いくつかの実施形態において局所加熱は、アニール温度、屈伏点、軟化点、または溶融点、を下回る温度で、ガラスを加熱するものを含む。いくつかの実施形態において局所加熱は、ガラス転移温度、アニール温度、屈伏点、または軟化点、に近い温度で、ガラスを加熱するものを含む。いくつかの実施形態において局所加熱は、ガラス転移温度、アニール温度、屈伏点、または軟化点、を超える温度で、ガラスを加熱するものを含む。いくつかの実施形態において、ガラスシートの局所加熱は、ガラスの粘度が約107から約1014ポアズ、約108から約1013ポアズ、約109から約1012ポアズとなる温度まで、加熱するものを含む。いくつかの実施形態において、ガラスシートの局所加熱は、ガラスの粘度が約107、108、109、1010、1011、1012、1013、または1014 ポアズとなる温度まで、加熱するものを含む。いくつかの実施形態において局所加熱は、約500℃、550℃、580℃、600℃、620℃、650℃、700℃、750℃、800℃、850℃、900℃、950℃、1000℃、1050℃、または1100℃からある範囲内のおおよその温度で、ガラスを加熱するものを含む。
いくつかの実施形態において、ガラスシートの局所加熱は、ガラスシートの軟化点に略等しい温度で加熱するものを含む。いくつかの実施形態において、この軟化点は、ガラスの粘度が約107.6ポアズとなる点を含むリトルトン軟化点を含む。いくつかの実施形態において、この軟化点は、ガラスの粘度が約109から約1011ポアズとなる点を含む膨張計による軟化点(dilatometric softening point)を含む。いくつかの実施形態において軟化点は、ビカット(Vicat)法(ASTM−D1525またはISO 306)、熱変形試験(Heat Deflection Test;ASTM−D648)、繊維引き伸ばし法(ASTM−C338)、および/またはリング・アンド・ボール法(ASTM E28−67)で測定される。いくつかの実施形態において局所加熱温度は、ガラスシートの軟化点に対して約−70℃から+70℃までの範囲を含む。いくつかの実施形態において軟化点は、約620℃、650℃、700℃、726℃、750℃、800℃、850℃、900℃、950℃、または1000℃である。
いくつかの実施形態では、局所加熱を正確なものとし、ガラスの全体温度を最小限に抑え、および/または、得られる形状および/または幾何学的形状の優れた制御を実現するためにガラスシートの歪みを防ぐよう、局所加熱源をガラスシートに接触させてもよく、あるいはガラスシートに極めて近接させてもよい。局所加熱は、例えば放射、伝導、または対流による、任意の数の機構を含み得る。局所加熱は、赤外線加熱器、火炎トーチまたはバーナ、部材の抵抗加熱、あるいは当業者に既知の他の手段によって行ってもよい。いくつかの実施形態において、局所加熱は放射加熱の使用を含む。いくつかの実施形態において、局所加熱はIR加熱器の使用を含む。実施形態ではIR加熱器を、任意の数のミラーまたは他の光学素子と併せて使用して、ガラス上に細い集束したビームを生成してもよい。
他の実施形態において局所加熱機器は、限定するものではないが、抵抗加熱金属ロッドなどの伝導部材を含む。いくつかの実施形態において伝導部材は、金属、金属酸化物、炭素化合物、金属間化合物、セラミック、またはガラスセラミックを含む。いくつかの実施形態において伝導部材は、白金、ニクロム、カンタル、白銅、ドープまたは非ドープの二ケイ化モリブデン、金属セラミック、calrod、正熱係数セラミック、チタン酸バリウム、チタン酸鉛、モリブデン、または炭化ケイ素を含む。一例として図2の実施形態は、セラミック支持台座上に、直接加熱式白金ロッドを含む。白金ロッドによってガラスシートを伝導的に加熱すると、ガラスシートの最小のエリアを局所的に加熱することができる。白金の伝導部材が例では示されているが、材料を伝導部材として提供し得るための唯一の制約は、その部材が、再成形されるガラスの軟化点の範囲内の温度に到達できることが必ず必要になるということである。ガラスの膨張計による軟化点に近い温度を用いると、再成形を可能にすると同時にシートの平坦さを維持することができる。例えば、コーニングのコード2318アルカリアルミノケイ酸塩ガラスのガラスシートの再成形には、3.5×109ポアズ前後の範囲の温度が必要である。
いくつかの実施形態において伝導部材は、ガラスの望ましい曲げ形状を反映した形状を含む。いくつかの実施形態では、より複雑な形状を作るために、多数の伝導部材が存在する。いくつかの実施形態において伝導部材の断面は、円形、長円形、四角形、多面体、スプライン様、または装飾的な断面を含む。いくつかの実施形態において、伝導部材の断面は円形を含む。いくつかの実施形態において伝導部材の円形断面の半径は、約100μm、200μm、300μm、400μm、500μm、600μm、700μm、800μm、900μm、1mm、2mm、3mm、4mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、または10mmである。
いくつかの実施形態において、伝導部材は機械的支持体をさらに含む。いくつかの実施形態において機械的支持体は、荷重がかけられている間の伝導部材の構造の完全性と真直度を維持するのを助け、またヒートシンクとしてさらに機能して、伝導部材の冷却を向上させることができるものとし得る。いくつかの実施形態において機械的支持体は、金属酸化物、炭素化合物、金属間化合物、セラミック、またはガラスセラミックを含む。いくつかの実施形態において、機械的支持体はセラミックまたはガラスセラミックを含む。
いくつかの実施形態では、伝導部材を随意的に離型剤でコーティングする。離型剤は、ガラスシートが伝導部材に付着するのを低減するまたは防ぐことが知られている、任意の化合物、または化合物の組合せを含み得る。いくつかの実施形態では、ガラスシートを化合物でコーティングして、伝導部材に付着するのを防止する。いくつかの実施形態において離型剤は、窒化ホウ素、黒鉛または他の炭素の種類、あるいは鉱油を含む。
別の態様は、曲げのサイクルタイムの短縮、曲率半径の減少、かつ曲げプロセス中のガラスシートの全体温度の低下、のための曲げ補助機器を含んだ、装置および方法を含むものである。いくつかの実施形態において、この装置は曲げ補助機器を含む。いくつかの実施形態において曲げ補助機器は、ガラス曲げプロセスを補助する。いくつかの実施形態において曲げ補助機器は、ガラスシートに、局所加熱エリア外で、局所加熱エリアを挟んで支持部材とは反対側で接触する。図3は、曲げ補助機器がガラスシートの両端部に存在している実施形態の簡単な概略図を示している。この実施形態において局所加熱部材は、ガラスシートの下に位置している金属管である。局所加熱部材が作動してガラスが曲げ温度に到達すると、曲げ補助機器を手動で適用してもよいし、または自動で適用してもよく、あるいは、ガラスシートを曲げる重力を曲げ補助機器で補助してもよい。図4は、曲げ補助機器の実施形態と共に白金管をセラミック支持体上に備えている実施形態の絵であり、この図は曲げプロセス後のガラスシートを示している。
いくつかの実施形態において曲げ補助機器は、金属、金属酸化物、炭素化合物、金属間化合物、セラミック、またはガラスセラミックを含む。上記のように曲げ補助機器は、ガラスシートに接触しまたは力を加えてガラスの曲げを補助することができる、および/または、曲げの性質および/または曲げの特性を向上させる機能を果たすことができる、任意の形状または構造を有し得、より低温でのガラスシートの曲げを補助し、および/またはガラスシートを曲げるのに必要な時間を短縮する。いくつかの実施形態において曲げ補助機器は、ローラ、ホイール、管、ロッド、または円形断面を有する他の部材を含む。この実施形態において曲げ補助機器は、シートが曲がるにつれて、シートの表面を損傷させずにガラスシート上での相対位置を変えることができる。いくつかの実施形態において曲げ補助機器は、ガラスシートの表面を変形させる可能性を最小限に抑えるようガラスシートとの接触を最大にする非円形断面を有する、プレートまたは他の部材を含む。
さらに、いくつかの実施形態において曲げ補助機器は、曲げ補助機器を位置付け、かつガラスが曲がるときにガラスシートとの接触および/またはガラスシートへの圧力を維持するよう曲げ補助機器を回転および/または動かすことができる、1以上のブラケットを含み得る。曲げ補助機器は、請求されるプロセスの実施形態における温度で構造の完全性を保持する任意の材料を含み得る。図3の実施形態では90°の曲がり部を作るものが示されているが、曲げ補助機器は任意の角度の曲がり部を作るために使用することができる。曲げ補助機器が作製を補助することができる曲げ角度は、0°超から約170°、0°超から約160°、0°超から約150°、0°超から約140°、0°超から約130°、0°超から約120°、0°超から約110°、0°超から約100°、0°超から約90°、0°超から約80°、0°超から約70°、0°超から約60°、0°超から約50°、0°超から約40°、0°超から約30°、0°超から約20°、または0°超から約10°である。
別の態様は、ガラスシートの望ましくない歪みを防ぎ、かつ曲げプロセス中に必要なガラスシートの全体温度の低下を可能とする、拘束機器を含んだ、装置および方法を含むものである。いくつかの実施形態において、この装置は拘束機器を含む。いくつかの実施形態において拘束機器は、ガラスシートが曲げ領域外で曲がったり、あるいは撓んだりすることを防ぐ。いくつかの実施形態において拘束機器は、可動であって、曲げプロセス中にのみガラスシートに接触する、部材を含む。いくつかの実施形態において拘束機器は、可動ではなく、ガラスシートが曲げプロセス中に変形した場合のみガラスシートに接触する、部材を含む。いくつかの実施形態では、曲げ補助機器と拘束機器との両方が存在する。
図5Aは、ガラスの変形に必要な温度を超えた局所的放射加熱を受ける、拘束されていないガラスシートを示している。期待されるようにガラスは曲がるが、曲げがもたらされることによって、曲げエリア外のガラスの表面が変形する(図5B)。一実施の形態において、曲げエリア外での望ましくない変形を回避する方法は、拘束機器を用いて曲げゾーン外でガラスシートに圧力を加え、本質的にはガラスシートを支持部材に対して押し付けるものである(図6A)。図6Bは、拘束機器の実施形態を使用した場合の、曲げ後のガラスシートで得られた構造を示している。図から分かるように、曲がり部付近のガラスシートは著しく均一になり、かつ歪みは著しく少なくなっている。
いかなる理論にも拘束されることを望むものではないが、拘束部材が曲げ領域外でのガラスシートの動きを防ぎ、かつそれによりシートをその平坦な形に本質的に「ロック」し、局所加熱サイクル中の変形の可能性を排除すると考えられる。より具体的には、弾性プレートの理論に、押し付けられたプレートの安定性に関する説明がある(例えば、参照することにより本書に組み込まれる、ロナルド・D.ジーマン(Ronald D. Ziemian)、「金属構造の安定設計基準の手引き(GUIDE TO STABILITY DESIGN CRITERIA FOR METAL STRUCTURES)」、ワイリー(Wiley)、2010年、p.1078)。
ここで、Eはヤング率、□νはポアソン比、Ψはプレートの境界条件に依存するパラメータであってパラメータΨの最小値は0.1、hはプレートの厚さ、そしてbは押し付けられた状態にあるエリアの幅(図5および6の「5」)である。この事例は冷えている長さ(図5および6に「7」で示されている)が存在していない条件に対応したものであり、局所加熱ゾーンがエッジである(参照番号「7」=0)ことを意味している。
σcrの値は、これを超えるとプレートが安定せずに変形される、限界を決定する。この推論はガラスの曲げに対して厳格な拘束力を持つものではなく、というのも材料が純粋な弾性ではないとき、実際には粘性緩和によって応力の部分が消散するためである。ただし、不均一な温度場に置かれたガラスでの圧迫応力は、以下の式で見積ることができる。
ここで、αはガラスの熱膨張係数(「CTE」)であり、ΔTはガラスシートの加熱されたゾーンと残りの部分との温度差である。局所加熱時にガラスシートの安定性に影響を与えるパラメータは、以下の1)〜3)であることが分かるであろう。1)ガラスの厚さ−ガラスが薄くなればなるほど、より低い応力で平面外変形が生じる、2)ガラスのCTE−イオン交換可能なガラスなど高CTEの組成では不安定さが助長される、および3)局所温度の勾配−予熱環境と加熱エリアとの間の温度差を大きくすると、より急な曲率半径とサイクルタイムの短縮が可能になるが、同じく不安定さが助長される。
拘束機器を使用すると、いくつかの観点でガラスシートの安定性に影響を与える。図7に示されているように、予熱温度が減少すると、不安定になる可能性が増す傾向がある。しかしながら前述したように、表面品質のために予熱温度は最小にすることが望ましく、これがガラス転移温度を下回っているという所見が適正なやり方である。例えば、拘束機器を含む実施形態では、ガラス転移温度が580℃のガラスを用いて、予熱温度を520℃まで下げることができることが示された。
拘束機器の適用は、一般に局所加熱ステップ中にのみ行われる。いくつかの実施形態において拘束機器は、曲がり部の幅の一部または全部に適用され、かつ局所加熱エリアのできるだけ近くに、ガラス表面と融合せずに設けられる。いくつかの実施形態において、荷重と局所加熱エリアとの間の距離は、加熱されたガラスに固体材料が接触することで跡が残ることになる距離で画成される下限距離で、境界付けられる範囲内であるべきである。実際にはこの下限は、約1mm、2mm、3mm、4mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、10mm、15mm、または20mmの距離を含む。いくつかの実施形態において、荷重と局所加熱エリアとの間の距離は、曲がり部と拘束機器との間で許容できない変形が生じる距離で画成される上限距離で、境界付けられる範囲内であるべきである。実際には、転移温度より10℃低い予熱温度と150℃/分を超える局所加熱速度で、この上限は、約10mm、15mm、20mm、25mm、30mm、35mm、40mm、45mm、50mm、55mm、60mm、70mm、75mm、80mm、85mm、90mm、または100mmの距離を含む。
荷重とガラスとの間の接触圧力は、光学的欠陥が生成されるのを回避できるくらいの十分に穏やかな力を含む。拘束機器は、ガラスの上面、底面、または両面に適用してもよく、請求されるプロセスの実施形態における温度で構造の完全性を保持する任意の材料を含み得る(図8A〜D)。拘束機器の実施形態で使用される材料の例としては、限定するものではないが、セラミック、ガラスセラミック、無機化合物、炭素ベースの化合物、およびガラス、およびこれらの組合せが挙げられる。平坦なガラス表面を維持するために必要な接触圧力は、およそ約100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、750、800N/m2であり、異なる実施形態を構成する任意の手段でもたらすことができる。さらに、この接触材料は、限定するものではないが、ガラスセラミック、ステンレス鋼、または、多孔質セラミックまたはファイバーボードセラミックを含み得る。
拘束機器はヒートシンクをさらに含んでもよく、このヒートシンクは、ガラスシートの局所温度と全体温度との間の温度差を増加させること、あるいはガラスシートの曲がり部と平坦領域とを断熱することを可能にし得る。拘束機器がヒートシンクをさらに含む実施形態において、拘束機器は、拘束体および熱シンク容量の両方として作用する、金属片を含んでもよい。
別の実施形態において拘束機器は、ガラスの上方かつ支持部材の上方に位置付けられた剛性の本体を含み、曲げプロセス中にガラスシートが自由に変形しないようにする(図9Aおよび9B)。この実施形態では小さい間隙がガラスシートと拘束機器との間に存在し得、拘束機器とガラスシートとの間の接触は、シートの変形が間隙の間隔を超えたときにのみ起こる。この実施形態の利点は、ガラスとの接触が、部分的でしかなく、かつガラスの変形エリア内のみであることである。いくつかの実施形態において、ガラスと剛性の拘束機器との間の間隔は、約10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、750、800、850、900、950、または1000μmを含む。
実施例1
600×1700mmの土台エリアを有するWilt(ウィルト)の炉を使用して実験を行った。この炉は曲げシステムに接近できるよう、土台上で上昇および下降させることができるものであった。2つの白金ロッドまたは管を、炉の床の上に互いに平行に、かつ最終的に成形されるガラスシートの長さにより決定される距離だけ離して位置付けた。
白金管を炉の床から離し、各端部を耐火性のV字ブロックで支持した。耐火性ブロック上に据え付けた耐火性プレートまたはフレームを、ガラスシートを支持するよう、管を支持しているブロック間に置いた。白金管の真直度を維持しかつ白金管が曲がらないようにするために、セラミック管またはロッドを機械的支持体として白金管内に挿入した。プラチナストラップがこれらの白金管の一端に溶接され、他方の端部は冷却された銅の電気的バスブロック(buss block)に接続された状態で、これらのプラチナストラップを用いて白金管に電流を供給した。変圧器で線間電圧を下げ、白金管への電流量を増加させた。コントローラを半導体制御整流器(「SCR」)に接続し、電力と、結果として白金管により生成される温度とを制御した。熱電対を、各管の中心エリアと各管の端部に、接触させて設置した。コントローラを、「制御熱電対」として作用する中心の熱電対のうちの1つで制御した。7番目の熱電対をガラスシートの下に置き、炉の内部の温度を読み取った。炉自体は2つの内部熱電対を有し、1つは炉のためのコントローラにフィードバックを供給するものであった。
温度が上昇したときにガラスが白金管に貼りつかないよう助けるために、管に随意的な離型剤を塗布した。使用した離型剤は、窒化ホウ素スプレー(EKamold(登録商標)EP EKS Ceramics GmBH)であった。窒化ホウ素を白金管に軽く塗布し、その後白金管を200℃で10分間加熱して離型剤を焼き付けた。最初は、いくらかの離型剤残渣が曲げ後にガラスシート上に見られたが、制御温度を700℃未満で維持すると、残渣は認められなくなった。あるいは、いくつかのガラスシートは酸エッチングの研究のために用意され、エッチングプロセス後に残渣を除去した。
ガラスシートをスクライブおよび切断して、関心のある特定のサイズとした。ガラスシートを耐火性プレートまたはフレーム上に置く前に、耐火性のセット用プレートを水平にし、かつ白金管の間に正確に位置付けた。使用したセット用プレートは1/4インチ(約0.64cm)厚の耐火性シリカボード(ZIRCAR社製のRSLE−57)であり、これをサイズに合わせて切断した。ガラスシートがセット用プレート上に置かれると、熱電対を白金管と接触するように、各端部と、さらに1つを中心に位置付けた。正しい形状を成形することができるように、シートの位置と共に白金管の位置合わせをチェックした。
炉を閉じて予熱温度を525℃とし、熱平衡に到達させる。管に電力を与え、ガラスが曲がることができるくらいガラスを軟化させるがシートの他のエリアを歪ませるほど高温ではない温度を選択する。最初の試験は、それ自体の重量によってガラスシートを曲げるものであった。一旦シートが曲げられる、または再成形されると、電力を白金管から取り除いて、ガラスシートを炉内で冷却させることができる。
実施例2
最初の試験はガラスシート自体の重量および重力によってガラスシートを曲げるものであったが、機械的な重力補助成形ツールをさらに実行した。機械的曲げ機器を、ガラス曲げプロセスを補助するように設計した。この機器は、セラミック管と、シートが軟化したときにセラミック管をシートのエッジ上で重力により「回転」させることができる、2つの支持用端部ブラケットとを含むものであった。この曲げ補助機器によって、シートのエッジをより低温で、かつより速い時間の間に成形することができる。
この機器を使用すると、この機器を備えていない以前の試験に比べて、エッジの長さがより短いガラスシートをさらに曲げることができる。以前のものはシートのエッジがより短い場合、重力曲げ単独では、時間を長くするか、あるいは温度を高くすることが必要であった。例えば、最終片で必要なシートのエッジがおよそ100mmよりも短いものであった場合、曲げ後にエッジをスクライブし、サイズに合わせてレーザ切断することが最も実用的であった。しかしながら、レーザ切断がプロセスに追加のステップを加えることになり、また特にシートの曲げエリア周囲の残留応力に起因して切断の質が悪いものもあった。優れた幾何学的形状の曲げ半径を作り出すのに十分な重量のガラス重量を提供する、長さ100mmのシートエッジを用いると、約730℃で曲げを達成するのにおよそ15分かかった。曲げ補助機器を加えると、シートエッジの長さが10mmのものを、曲げ半径5、3、および2mmに対し700℃で3〜4分前後で曲げることを成功させることができた(図10、11、12、および13参照)。
これに比較して、シートエッジの長さが10mmのものを曲げ機器なしで曲げようと試みると、時間は30分に増加し、かつ白金管の温度は800℃超に上昇した。得られた曲がり部はシートの幅に沿って不均一であり、シートの中心表面に沿っていくらかの歪みが存在し、かつ離型剤によって曲がり部の表面がより高汚染となった。従って、曲げ補助機器は、より低温でより速い時間で優れた幾何学的形状の曲げを可能とした。
ガラスシートをセット用プレート上に位置付けた後、熱電対を白金管に沿って設け、白金管の位置合わせをチェックし、曲げ補助機器をシート上に置いた。曲げ補助機器は、ガラスシートの表面上に、シートのより外側のエッジ付近で位置付けた。セラミック管支持ブラケットを、シートの幅を超えた各端部で白金管に取り付けるように設計した。これらのブラケットにより、セラミック管がガラスシートの最も外側のエッジ付近でガラス表面上に載って、自由に動くことが可能になった。ガラスシートを局所的に加熱して軟化が始まると、シートが曲がるにつれてセラミック管は重力により下方に動くことができた。この追加されたセラミック管の重量がシートを曲げるのを補助し、これにより時間が短縮されかつ温度が低下し、さらにガラスに均等に応力を加えるのを助けて、より制御された曲げが可能になった。
ガラスシートおよび曲げ機器が所定位置にあるとき、Wilt炉を最大580℃まで上昇させ、この温度を曲げサイクルの間ずっと維持させた。白金管の熱プロファイルの監視が可能でありかつWilt炉の温度を記録する、データ収集ソフトウェアを用いて、熱電対の温度をプロットした。Wilt炉の温度が580℃で平衡に達すると、白金管電力制御に電圧を印加した。直接加熱式白金管用コントローラで、50℃/分の速さで最大680℃まで上昇させた。任意の温度オーバーシュートを最小限に抑えかつ温度の厳格な制御を維持するために、特定のサイズの白金管に対し、PID制御パラメータを調整した。680℃に達すると、シートが完全に所望の形状に曲がるのにおよそ4分を要した。各管の長さに沿った温度は多少変動し得るが、全ての熱電対は680から700℃までの範囲を示していた。
白金管が680℃に達すると、シートは、ほぼすぐに曲がり始めた。所望の最終角度に合わせて両側で確実に曲げを完成させるのに、さらに数分を要した。ガラスのエッジがそれ以上曲がるのを止める耐火性プレートを用いて90°未満の角度を作ることで、最大90°までの曲げ角度が得られた。より複雑な形状およびより大きい角度は、様々なサイズおよび形状の白金管を、特定の曲げ角度を可能にする耐火性の型と共に用いることで可能になる。直接加熱式白金管では、より低温でのガラスシートの再成形が可能になり、接触による型押しまたは表面欠陥の生成を回避することができた。これは、より高温でガラスの再成形に型を使用する事例には当てはまらない。
シートを所望の角度まで完全に曲げた後、白金管への電力を切って、580℃の炉内部の温度までシートを冷却した。シートおよび炉を250℃未満までゆっくりと冷却させてから、炉を開けて、冷却速度をより速くした。このゆっくりとした冷却は達成までに数時間を要したが、炉が300℃を超えているときに曲げられたシートを取り出すと、シートに亀裂を生じさせる可能性があることが認められた。
いくつかの事例では、ガラスをゆっくりと冷却させた場合でも曲げエリアが残留応力を含むことがあった。従って、曲げ後にシートをアニールする随意的なステップを、定位置にあるシートで、あるいはシートを取り出した後にアニールすることで行った。アニールは、シートを曲げシステムから取り出して、曲がったエッジを上方に向けた状態でシートを平坦な表面上に置いて行うと最も良いことが分かった。これによれば、セラミックの曲げ補助機器をシートに接したままとしシートに随意的に張力を加えている状態とすることで、アニールサイクル中のシートの撓みが防止された。
実施例3
商業規模の製造プロセスでは、曲がり部を作製し、次いで後の加熱処理をするサイクルタイムを、大幅に速くすることが必要である。1つの考えられるプロセスは、徐冷窯またはトンネル窯を用いてガラスシートを予熱し、シートを成形用プラットフォームに移動させてシートを曲げ、さらに次の熱処理のためにシートを同じ釜に戻して置くものである。この仕組みによれば、曲げ装置が商業的プロセスのボトルネックになることが回避される。
別に考えられるものは、シートを徐冷窯またはトンネル窯に通過させ、白金管をシートまで持ち上げると同時に曲げ補助機器をガラスに接触させて、シートをコンベヤベルトから動かさずにシートを曲げるものである。より複雑であるが、このプロセスでは、アセンブリラインの形式で迅速なガラスシートの再成形が可能になる。
別の手法は、炉を用いてガラスシートを予熱し、曲げのために第2の炉を使用し、次いで曲げ後にガラスをアニール炉に移動させるものである。ガラスシートが、移動と移動の間に熱を損失させない耐火性プレート、例えばシリカプレート上にある場合、ガラスシートを、亀裂を生じさせずに移動させることができる。直接加熱式白金管の利点は、周囲温度がより低いことで、熱の損失が少なくかつ亀裂の可能性が低い状態で、ガラスシートを曲げ装置へ、そして曲げ装置から、移し替えることができることである。曲げ時間が短いと、請求されるプロセスの実施形態では、多数の部品の製造およびスループットの増加が可能になる。
1 拘束機器
2 支持部材
3 曲げ領域
4 ガラスシート

Claims (7)

  1. ガラスシートを曲げるための装置であって、
    a.支持部材、
    b.全体加熱機器、
    c.局所加熱機器、および、
    d.前記ガラスシートに曲げエリア外で接触する、拘束機器、
    を備えていることを特徴とする装置。
  2. 前記局所加熱機器が、伝導または放射を含む方法で、前記ガラスシートを加熱する機器を含むものであることを特徴とする請求項1記載の装置。
  3. ガラスシートを曲げる方法であって、
    a.請求項1の装置を提供するステップ、
    b.初期ガラスシートを提供するステップ、
    c.前記初期ガラスシートを前記装置内に位置付けるステップ、
    d.前記初期ガラスシートを全体的に加熱するステップ、
    e.前記初期ガラスシートのある区域を局所的に加熱するステップ、
    f.前記初期ガラスシートに拘束機器を適用するステップ、および、
    g.前記初期ガラスシートの少なくとも一部を、曲げる、または曲がらせる、ステップ、
    を含むことを特徴とする方法。
  4. 前記初期ガラスシートに拘束機器を適用する前記ステップが、前記初期ガラスシートが曲げられる間にのみ前記拘束機器を適用するステップを含むことを特徴とする請求項3記載の方法。
  5. 前記初期ガラスシートに拘束機器を適用する前記ステップが、前記ガラスシートが曲げ領域外で望ましくない形で変形するときにのみ該望ましくない変形を含む位置で前記ガラスシートに接触する、固定されている機器の適用を含むものであることを特徴とする請求項3記載の方法。
  6. 前記全体的に加熱するステップが、前記ガラスシートの粘度が約1010から約1021ポアズとなる温度まで、前記初期ガラスシートを加熱するステップを含むことを特徴とする請求項3記載の方法。
  7. 前記局所的に加熱するステップが、前記ガラスシートの粘度が約107から約1014ポアズとなる温度まで、前記初期ガラスシートの前記区域を加熱するステップを含むことを特徴とする請求項3記載の方法。
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