JP2015230788A - 電極の製造方法及び洗浄装置 - Google Patents

電極の製造方法及び洗浄装置 Download PDF

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Abstract

【課題】電極の製造工程において活物質層が形成された後の金属箔を切断する際に発生して電極前駆体に付着した異物を除去することができる電極の製造方法を提供する。
【解決手段】電極の製造方法は、金属箔12の少なくとも一方の面に活物質層13を有する正極及び負極が絶縁された状態で層状の構造を成す電極組立体を備える蓄電装置の正極又は負極に使用される電極の製造方法である。そして、帯状の金属箔12に活物質合剤を塗布する塗工工程と、塗工工程で活物質合剤が塗布された帯状の金属箔12をプレスするプレス工程と、プレス工程後に帯状の金属箔12を切断する切断工程S4と、切断後の帯状の金属箔12、即ち帯状の電極前駆体片11a,11bをアセトンで洗浄する洗浄工程S5とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、電極の製造方法及び洗浄装置に係り、詳しくは二次電池やキャパシタのような蓄電装置の電極の製造方法及び洗浄装置に関する。
二次電池やキャパシタのような蓄電装置は再充電が可能であり、繰り返し使用することができるため電源として広く利用されている。例えば、EV(Electric Vehicle)やPHV(Plug-in Hybrid Vehicle)などの車両に搭載される蓄電装置としては、リチウムイオン二次電池や、ニッケル水素二次電池などがよく知られている。そして、蓄電装置は、金属箔に活物質を含有するスラリー状の活物質合剤が塗工されて形成された活物質層を有するシート状の正極及びシート状の負極が、間にセパレータが存在する状態で層をなすように積層あるいは巻回された電極組立体を備えている。
電極の製造方法としては、幅広の金属箔を使用して2枚分の活物質層を形成した後、その帯状電極を長手方向に切断して2枚の帯状電極を製造する方法も知られている。この場合、帯状電極を切断する際に切り粉が異物として発生する。異物が最終的に正極あるいは負極に残った状態で電極組立体に使用されると、不都合が発生する。従って、検査によって異物の付着した電極を不良品として検出していたが、さらに、積極的に異物を除去する工程を設けることも提案されていた。
従来、リチウムイオン二次電池の正極活物質に含まれる不純物や、製造工程に置いて混入する異物を良好に除去するリチウムイオン二次電池の正極の製造方法が提案されている(特許文献1参照)。この製造方法は、正極活物質から正極合剤を作成する混練工程と、集電体(金属箔)に正極合剤を塗布する塗工工程と、集電体に塗布された状態の正極合剤を洗浄液によって洗浄する洗浄工程と、集電体に塗布された状態の正極合剤をプレス加工するプレス工程と、を具備するとともに、洗浄工程は、塗工工程とプレス工程との間に行う。
特開2010−218970号公報
従来より、シート状の正極又は負極については、活物質合剤の塗工直後に、巻き取り可能となるように、乾燥装置を通過させていた。さらに、活物質層に残留する溶媒を除去する為、数時間から十数時間の真空乾燥工程を設定していた。特許文献1では塗工工程とプレス工程との間で、洗浄液で洗浄を行い、その後、真空乾燥を行う。液体による洗浄は、負圧吸引等と比し、異物に対する高い洗浄力が期待できるが、一方で、真空乾燥工程に長時間を要すること、及びその対策については何ら記載がない。また、特許文献1では洗浄液として1%以下の水を含む電解液を使用するため、広く他の正極材料や負極材料に適用することが難しい。
本発明は、前記の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、電極の製造工程において活物質層が形成された後の金属箔を切断する際に発生して活物質層あるいは金属箔に付着した異物を除去することができる電極の製造方法及び電極洗浄装置を提供することにある。
上記課題を解決する電極の製造方法は、帯状の金属箔に活物質合剤を塗布する塗工工程と、前記塗工工程で前記活物質合剤が塗布された前記帯状の金属箔をプレスするプレス工程と、前記プレス工程後に前記帯状の金属箔を切断する切断工程と、切断後の前記帯状の金属箔を沸点が80℃以下で、かつ、水と任意の割合で混合する洗浄液で洗浄する洗浄工程とを備える。
この構成によれば、帯状の金属箔に活物質層が形成された帯状の電極前駆体から正極又は負極を製造する場合、例えば、2条取りのため帯状の電極前駆体を幅方向の中央で長手方向に切断したり、あるいは電極前駆体の幅方向の両側端部の金属箔部分を切断したりする切断工程で発生した切り粉が帯状の電極前駆体に付着しても洗浄工程で、沸点が80℃以下で、かつ、水と任意の割合で混合する洗浄液で洗浄除去される。したがって、電極の製造工程において活物質層が形成された後の金属箔を切断する際に発生して活物質層あるいは金属箔に付着した異物を除去することができる。
前記洗浄液はアセトンであることが好ましい。洗浄液は、洗浄の際に活物質層に浸透するが、アセトンの沸点は低く、蒸発しやすい為、減圧乾燥工程にて、水や電解液に比し、短時間で活物質層より除去することが出来る。また、アセトンは、活物質層に残留するNメチルピロリドンや水等との親和性が高く、置換される。よって、減圧乾燥工程を経て残留する溶媒を、低減することができる。
前記洗浄工程は、切断後の前記帯状の金属箔を洗浄する洗浄槽内の洗浄液を、異物除去フィルタを通して循環使用することが好ましい。切断後の帯状の電極前駆体から洗浄除去された切り粉などの異物の量が洗浄槽中において多くなると、洗浄槽を通過する洗浄後の帯状の電極前駆体に異物が再付着する虞がある。定期的に洗浄液を交換してもよいが、洗浄液を、異物除去フィルタを通して循環使用すれば、洗浄液の交換周期を長くして帯状の電極前駆体に対する異物の再付着を防止することができる。
前記切断工程と前記洗浄工程とは連続して行われ、前記切断工程で切断後の前記帯状の金属箔を前記洗浄工程に連続的に送り、前記洗浄工程で洗浄後に巻取用リールに巻き取ることが好ましい。切断工程と洗浄工程とを切り離して、切断工程で切断されて形成された帯状の電極前駆体を巻取用リールに巻き取った後、その巻取用リールを洗浄工程に搬送し、洗浄工程でその帯状の電極前駆体を洗浄してもよいが、帯状の電極前駆体のリールからの繰り出し及びリールへの巻き取りが2回ずつ必要になり、手間が掛かる。しかし、切断工程と洗浄工程とが連続して行われれば、帯状の電極前駆体のリールからの繰り出し及びリールへの巻き取りが1回で済み、切断から洗浄までの工程が簡単になる。
上記課題を解決する洗浄装置は、帯状の金属箔の少なくとも一方の面に活物質合剤が塗布されて形成された活物質層を有する帯状の電極前駆体を洗浄液で洗浄する洗浄手段と、前記帯状の電極前駆体を前記洗浄手段に移送する移送手段と、前記洗浄手段により洗浄された前記帯状の電極前駆体を巻き取る巻取手段とを備える。
この構成によれば、洗浄装置は、帯状の電極前駆体を移送手段により洗浄手段へ移送する。洗浄手段は移送された帯状の電極前駆体を洗浄液により洗浄する。洗浄液により洗浄された帯状の電極前駆体は、巻取手段により巻取用リールに巻き取られる。したがって、電極の製造工程において活物質層が形成された後の金属箔を切断する際に発生して活物質層あるいは金属箔に付着した異物を除去することができる。
前記洗浄手段は、洗浄液を収容する洗浄槽と、前記洗浄槽中の洗浄液の循環経路と、前記洗浄槽中の前記洗浄液を、前記循環経路を介して循環させる洗浄液循環手段と、前記循環経路に設けられた異物除去フィルタとを備えていることが好ましい。この構成によれば、洗浄槽中の洗浄液は、異物除去フィルタを備えた循環経路を経て循環使用されるため、電極前駆体から洗浄除去された切り粉などの異物が洗浄槽中に長く存在して電極前駆体に再付着することが防止される。
本発明によれば、電極の製造工程において活物質層が形成された後の金属箔を切断する際に発生して活物質層あるいは金属箔に付着した異物を除去することができる。
(a)は一実施形態の洗浄装置(切断工程及び洗浄工程)を示す模式図、(b)は切断工程の作用を示す模式平面図。 電極の製造方法(製造手順)を示すフローチャート。 積層型電極組立体用の電極の打ち抜き位置を示す模式図。 別の実施形態の切断工程の作用を示す模式平面図。
以下、本発明を積層型電極組立体用の電極の製造方法に具体化した一実施形態を図1〜図3にしたがって説明する。
図2に示すように、電極の製造方法は、混練工程S1と、塗工工程S2と、プレス工程S3と、切断工程S4と、洗浄工程S5と、打ち抜き工程S6とを備える。
混練工程S1は、活物質、バインダ、導電助剤、溶媒及び必要に応じて増粘剤を混練して活物質合剤(電極スラリー)を製造する。
塗工工程S2は、帯状の金属箔に活物質合剤を塗布する工程で、表面塗工工程と裏面塗工工程とを備える。表面塗工工程では、帯状の金属箔が供給用リールから繰り出され、塗工装置で活物質合剤が帯状の金属箔の一面(表面)に塗布され、乾燥装置を経て活物質合剤が乾燥された後、巻取用リールに巻き取られる。裏面塗工工程では、表面塗工工程において、一面に活物質合剤が塗布、乾燥された後、巻取用リールに巻き取られた帯状の金属箔の他面(裏面)に、活物質合剤が塗布、乾燥された後、巻取用リールに巻き取られる。
プレス工程S3は、塗工工程S2で活物質合剤が塗布された帯状の金属箔(電極前駆体)をプレス(ロールプレス)し、表面の密度を上げて活物質層を形成する。
切断工程S4は、プレス工程S3後に帯状の金属箔を切断する。この実施形態では帯状の電極前駆体を、電極一枚分の幅となるように、長手方向に切断する。
洗浄工程S5は、切断工程S4で切断後の帯状の電極前駆体を、沸点が80℃以下で、かつ、水と任意の割合で混合する洗浄液で洗浄する。この実施形態では洗浄液としてアセトンを使用する。
打ち抜き工程S6は、帯状の電極前駆体から個々の電極を打ち抜く。この実施形態では積層型電極組立体用のタブを備えた電極を打ち抜く。
なお、図示はしていないが、洗浄工程S5と打ち抜き工程S6の間に、巻き取られた帯状の電極前駆体を、減圧下で加熱乾燥し、活物質層中に残留する溶媒等の液体を除去する減圧乾燥工程を設けている。
前記6工程のうち、洗浄工程S5を除く他の工程、即ち混練工程S1、塗工工程S2、プレス工程S3、切断工程S4及び打ち抜き工程S6は従来の電極製造工程における各工程と基本的に同様であるため、洗浄工程及び洗浄装置について説明する。
図1(b)に示すように、電極前駆体11は、帯状の金属箔12の幅方向の両側に活物質非塗布部12aを有する状態で、活物質層13が両面に形成されている。
図1(a)に示すように、洗浄装置20は、切断工程S4と洗浄工程S5とを連続して行うように、帯状の電極前駆体11をその長手方向に沿って切断する切断手段21と、切断手段21により切断された後の帯状の電極前駆体11を洗浄液32で洗浄する洗浄手段22とを備えている。図1(b)に示すように、切断手段21は、帯状の電極前駆体11を幅方向の中央において切断し、切断された帯状の電極前駆体11は2枚の帯状の電極前駆体片11a,11bとなる。切断手段21は、電極前駆体11を挟んだ状態で駆動装置23により回転駆動される切断刃24を備えている。
洗浄装置20は、帯状の電極前駆体11がロール状に巻かれたリール25を支持して電極前駆体11を繰り出す繰出し部26と、切断された帯状の電極前駆体11としての帯状の電極前駆体片11a,11bを洗浄手段22に移送する移送手段27とを備える。また、洗浄装置20は、洗浄手段22により洗浄された後の2枚の帯状の電極前駆体片11a,11bをそれぞれ別の巻取用リール28に巻き取る巻取手段としての巻取り部29a,29bを備える。巻取り部29a,29bは、図示しない駆動手段により駆動される。繰出し部26の上方にはガイドローラ30が設けられ、巻取り部29a,29bの上方にはガイドローラ31が設けられている。
洗浄手段22は、洗浄液32を収容する洗浄槽33と、洗浄槽33中の洗浄液32の循環経路34と、洗浄槽33中の洗浄液32を、循環経路34を介して循環させる洗浄液循環手段としてのポンプ35と、循環経路34に設けられた異物除去フィルタ36とを備えている。循環経路34には水分除去フィルタ37も設けられている。
洗浄槽33の上方及び洗浄槽33中には、電極前駆体片11a,11bを案内するとともに移動方向(走行方向)を変更させるローラ38,39,40,41が設けられている。ガイドローラ30及びローラ38は、電極前駆体11及び電極前駆体片11a,11bが水平状態で走行しつつ切断刃24による切断作用を受ける位置に配置されている。
ローラ41及びガイドローラ31は洗浄手段22で洗浄された後の電極前駆体片11a,11bを水平状態で走行するように案内する位置に配置されている。
この実施形態では、移送手段27は、繰出し部26と、ガイドローラ30,31と、ローラ38〜41と、巻取り部29a,29bとで構成される。
洗浄槽33には、洗浄槽33内に収容された洗浄液32の蒸発を抑制する蒸発抑制蓋42が設けられている。蒸発抑制蓋42には、ローラ38〜ローラ41に案内されて移動する電極前駆体片11a,11bと係合せず、かつ電極前駆体片11a,11bとの隙間ができるだけ小さくなる孔42aが2個形成されている。
次に前記のように構成された洗浄装置20の作用を説明する。
図1(a)に示すように、繰出し部26に支持されたリール25から繰り出される帯状の電極前駆体11は、上方へ向かって繰り出された後、ガイドローラ30で進行方向が水平に変更され、洗浄手段22の上方に設けられたローラ38との間を水平状態で移動する間に、切断手段21により切断される。図1(b)に示すように、帯状の電極前駆体11は、切断手段21により幅方向の中央において切断され、切断後の帯状の電極前駆体11は、2枚の帯状の電極前駆体片11a,11bになる。
各帯状の電極前駆体片11a,11bは、ローラ38を通過する際に進行方向が下向きに変更され、蒸発抑制蓋42の一方の孔42aを通過して洗浄槽33の洗浄液32内に進入する。両帯状の電極前駆体片11a,11bは洗浄槽33内に設けられたローラ39,40に巻き掛けられた状態で移動することにより、進行方向が水平方向に変更され、その後、ローラ40を通過する際に進行方向が上向きに変更される。
進行方向が上向きに変更された両帯状の電極前駆体片11a,11bは、洗浄液32から出た後、他方の孔42aを通過して洗浄槽33の外に出る。両帯状の電極前駆体片11a,11bは、ローラ40の上方に設けられたローラ41により進行方向が水平に変更され、巻取り部29a,29bの上方まで水平状態で移動する。そして、帯状の電極前駆体片11a,11bは、巻取り部29a,29bの上方に設けられたガイドローラ31を通過する際に進行方向が下向きに変更され、巻取り部29a,29bによりそれぞれ別々に巻取用リール28に巻き取られる。
帯状の電極前駆体片11a,11bは、切断手段21によって切断された際に発生した切り粉が付着しても、洗浄手段22の洗浄液32中を移動する際に、切り粉が除去される。そして、切り粉の付着していない帯状の電極前駆体片11a,11bが巻取り部29a,29bにより巻取用リール28に巻き取られる。
巻取用リール28に巻き取られた帯状の電極前駆体片11a,11bは、打ち抜き工程S6において、図3に2点鎖線で示す形状の、タブ15aを有する積層型電極組立体用の電極15が打ち抜かれる。製造された電極15は、積層型電極組立体に使用されて、例えば、非水系の蓄電装置としてのリチウムイオン二次電池やリチウムイオンキャパシタを構成する。
活物質層13を形成するスラリー状の活物質合剤を製造する際に使用する溶媒であるNメチルピロリドンや水は、塗工工程S2での乾燥や、帯状の電極前駆体片11a,11bから電極を打ち抜く打ち抜き工程S6の前の減圧乾燥工程では除去しきれない。Nメチルピロリドンや水が活物質層13中に残ると、電池性能が低下する。電池性能の低下には、例えば、寿命の低下や電気抵抗の増加による出力の低下がある。しかし、洗浄液32に使用されているアセトンは、Nメチルピロリドンや水等と親和性が高い。そのため、帯状の電極前駆体片11a,11bが洗浄液32中を通過する際に、活物質層13に残存しているNメチルピロリドンや水と、アセトンとが置換され、電極前駆体片11a,11bからNメチルピロリドンや水が抽出除去される。アセトンは、Nメチルピロリドンや水に比べて蒸発し易く、洗浄液32から出た帯状の電極前駆体片11a,11bに付着しているアセトンは容易に除去することができる。そのため、洗浄工程S5で洗浄された帯状の電極前駆体片11a,11bから形成された電極を使用した蓄電装置としての二次電池は、電池性能が向上する。また、従来の電極製造方法と異なり、打ち抜き工程S6の前の減圧乾燥工程を省略することも可能になる。
この実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)電極の製造方法は、帯状の金属箔12に活物質合剤を塗布する塗工工程S2と、塗工工程S2で活物質合剤が塗布された帯状の金属箔12をプレスするプレス工程S3と、プレス工程S3後に帯状の金属箔12を切断する切断工程S4と、切断後の帯状の金属箔12、即ち帯状の電極前駆体片11a,11bをアセトンで洗浄する洗浄工程S5とを備える。したがって、電極の製造工程において活物質層13が形成された後の金属箔12(即ち、帯状の電極前駆体11)を切断する際に発生して帯状の電極前駆体片11a,11bに付着した異物を除去することができる。
(2)洗浄工程S5は、帯状の電極前駆体片11a,11bを、洗浄槽33に収容された洗浄液32内を通過させることで行われる。このとき、活物質層13に、洗浄液32であるアセトンが浸透するが、アセトンの沸点は低く、蒸発しやすい為、減圧乾燥工程にて、水や電解液に比し、短時間で活物質層13より除去することが出来る。
(3)洗浄工程S5は、帯状の電極前駆体片11a,11bを、洗浄槽33に収容された洗浄液32内を通過させることで行われる。このとき、活物質層13に、洗浄液32であるアセトンが浸透するが、アセトンは、活物質層に残留するNメチルピロリドンや水等との親和性が高く、置換される。よって、減圧乾燥工程を経て残留する溶媒を、低減することができる。
(4)洗浄工程S5は、切断後の帯状の金属箔12、即ち、帯状の電極前駆体片11a,11bを洗浄する洗浄槽33内の洗浄液32を、異物除去フィルタ36を通して循環使用する。帯状の電極前駆体片11a,11bから洗浄除去された切り粉などの異物の量が洗浄槽33中において多くなると、洗浄槽33を通過する洗浄後の帯状の電極前駆体片11a,11bに異物が再付着する虞がある。定期的に洗浄液32を交換してもよいが、洗浄液32を、異物除去フィルタ36を通して循環使用すれば、洗浄液32の交換周期を長くして帯状の電極前駆体片11a,11bに対する異物の再付着を防止することができる。
(5)切断工程S4と洗浄工程S5とは連続して行われ、切断工程S4で切断後の活物質層13が形成された帯状の金属箔12、即ち帯状の電極前駆体片11a,11bを洗浄工程S5に送り、洗浄工程S5で洗浄後に巻取用リール28に巻き取る。切断工程S4と洗浄工程S5とを切り離して、切断工程S4で切断されて形成された帯状の電極前駆体としての帯状の電極前駆体片11a,11bを巻取用リール28に巻き取った後、その巻取用リール28を洗浄工程S5に搬送し、洗浄工程S5でその帯状の電極前駆体片11a,11bを洗浄してもよい。しかし、帯状の電極前駆体11あるいは帯状の電極前駆体片11a,11bのリールからの繰り出し及びリールへの巻き取りが2回ずつ必要になり、手間が掛かる。しかし、切断工程S4と洗浄工程S5とが連続して行われれば、帯状の電極前駆体11あるいは帯状の電極前駆体片11a,11bのリールからの繰り出し及びリールへの巻き取りが1回で済み、切断から洗浄までの工程が簡単になる。
(6)洗浄装置20は、帯状の金属箔12の少なくとも一方の面に活物質合剤が塗布されて形成された活物質層13を有する帯状の電極前駆体片11a,11bを洗浄液32で洗浄する洗浄手段22と、帯状の電極前駆体片11a,11bを洗浄手段22に移送する移送手段27と、洗浄手段22により洗浄された帯状の電極前駆体片11a,11bを巻き取る巻取り部29a,29bとを備える。この構成によれば、洗浄装置20は、帯状の電極前駆体片11a,11bを移送手段27により洗浄手段22へ移送する。洗浄手段22は移送された帯状の電極前駆体片11a,11bを洗浄液32により洗浄する。洗浄液32により洗浄された帯状の電極前駆体片11a,11bは、巻取り部29a,29bにより巻取用リール28に巻き取られる。したがって、電極の製造工程において活物質層13が形成された後の帯状の金属箔12、即ち帯状の電極前駆体11を切断する際に発生して帯状の電極前駆体片11a,11bに付着した異物を除去することができる。
(7)洗浄手段22は、洗浄液32を収容する洗浄槽33と、洗浄槽33中の洗浄液32の循環経路34と、洗浄槽33中の洗浄液32を、循環経路34を介して循環させる洗浄液循環手段(ポンプ35)と、循環経路34に設けられた異物除去フィルタ36とを備えている。この構成によれば、洗浄槽33中の洗浄液32は、異物除去フィルタ36を備えた循環経路34を経て循環使用されるため、帯状の電極前駆体片11a,11bから洗浄除去された切り粉などの異物が洗浄槽33中に長く存在して帯状の電極前駆体片11a,11bに再付着することが防止される。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
○ 積層型電極組立体用の電極15の製造方法は、帯状の電極前駆体11から2条取りで2枚の帯状の電極前駆体片11a,11bを製造した後、各帯状の電極前駆体片11a,11bから打ち抜き工程S6において電極15を打ち抜く方法に限らない。例えば、図4に示すように、帯状の金属箔12上に、タブ15aを形成するための活物質非塗布部12aを金属箔12の幅方向に延びる状態で有するように活物質層13を所定間隔で設けた電極前駆体11から電極15を製造する製造方法に適用してもよい。この場合、帯状の電極前駆体11は、幅方向の両側にも狭い幅で活物質非塗布部12aを有している。そして、帯状の電極前駆体11は、切断工程S4において、幅方向の中央においてではなく、幅方向の両側の活物質非塗布部12aと活物質層13との境界で切断される。両側の活物質非塗布部12aが除去された電極前駆体11は、洗浄手段22で洗浄された後、巻取用リール28に巻き取られ、打ち抜き工程S6で積層型電極組立体用の電極15が打ち抜かれる。
○ 積層型電極組立体用の電極15の製造方法に限らず、巻回型電極組立体用の電極の製造方法に適用してもよい。
○ 1枚の帯状の電極前駆体11をその長手方向に沿って切断して2枚の帯状の電極前駆体片11a,11bを形成する2条取りの製造方法に限らず、1枚の帯状の電極前駆体11をその長手方向に沿って切断して3枚以上の帯状の電極前駆体片を形成する製造方法に適用してもよい。
○ 切断工程S4と洗浄工程S5とが連続して行われる製造方法に限らず、切断工程S4と洗浄工程S5とが独立していてもよい。即ち、切断工程S4で切断手段21により帯状の電極前駆体11を切断して形成された帯状の電極前駆体11あるいは帯状の電極前駆体片11a,11bを洗浄せずに巻取用リール28に巻き取る。そして、巻取用リール28に巻き取られた帯状の電極前駆体11あるいは帯状の電極前駆体片11a,11bを洗浄工程S5において、巻取用リール28を繰出し部26に支持して帯状の電極前駆体11あるいは帯状の電極前駆体片11a,11bを繰り出して洗浄手段22で洗浄してもよい。
○ 洗浄工程S5は洗浄に使用する洗浄液32は、アセトンに限らず、例えば、メタノール,テトラヒドロフラン,エタノールなどでもよい。すなわち、活物質合剤に用いられるNメチルピロリドンや水等に対し親和性が高く、沸点が相対的に低く(80℃以下)、減圧乾燥工程による活物質層よりの除去が容易なものであるならばよい。なお、その中でも、沸点が特に低いアセトンが、本目的では最も好ましい。
○ 洗浄工程S5は洗浄に使用する洗浄液32を、異物除去フィルタ36を通して循環使用する構成に限らず、例えば、予め設定された洗浄時間経過後あるいは洗浄液32中の切り粉の量が予め設定された以上になると、洗浄液32の所定量あるいは全てを交換するようにしてもよい。
○ 洗浄槽33中の洗浄液32に超音波振動を加えてもよい。この場合、洗浄効率が向上するが、振動状態によっては活物質層が剥がれ落ちる可能性があるため、超音波源を適切な出力に制御する。
○ 洗浄工程S5は、切断後の帯状の電極前駆体11あるいは帯状の電極前駆体片11a,11bを洗浄槽33中の洗浄液32に浸漬させた状態で洗浄液32中を通過させて洗浄する方法に限らない。例えば、ローラ38〜41に案内されて蒸発抑制蓋42で覆われた洗浄槽33内を移動する切断後の帯状の電極前駆体11あるいは帯状の電極前駆体片11a,11bに洗浄液32を注いだり、噴射したりして洗浄してもよい。
○ 循環経路34に水分除去フィルタ37を設ける代わりに、洗浄槽33中の洗浄液32に浸漬される箇所に水分除去物質を入れておいてもよい。
○ 電極は、金属箔12の少なくとも片面に活物質層13が形成されていればよく、両面ではなく片面に活物質層13を有する構成であってもよい。
○ 帯状の電極前駆体11あるいは帯状の電極前駆体片11a,11bは、活物質層13の表面に電気的絶縁層(例えば、セラミック層)が形成されていてもよい。
○ 電極組立体が使用される二次電池は、リチウムイオン二次電池に限らず、ニッケル水素二次電池やニッケルカドミウム二次電池等の他の二次電池であってもよい。
以下の技術的思想(発明)は前記実施形態から把握できる。
(1)帯状の金属箔の少なくとも一方の面に活物質合剤が塗布されて形成された活物質層を有する帯状の電極前駆体を、その長手方向に沿って切断する切断手段と、前記切断手段により切断された切断後の前記電極前駆体を洗浄する洗浄手段と、前記切断手段により切断された切断後の前記電極前駆体を前記洗浄手段に移送する移送手段と、前記洗浄手段により洗浄された前記電極前駆体を巻き取る巻取手段とを備えることを特徴とする洗浄装置。
S2…塗工工程、S3…プレス工程、S4…切断工程、S5…洗浄工程、11…電極前駆体、11a,11b…切断後の電極前駆体としての電極前駆体片、12…金属箔、13…活物質層、15…電極、22…洗浄手段、27…移送手段、28…巻取用リール、32…洗浄液、33…洗浄槽、34…循環経路、35…洗浄液循環手段としてのポンプ、36…異物除去フィルタ。

Claims (6)

  1. 帯状の金属箔に活物質合剤を塗布する塗工工程と、
    前記塗工工程で前記活物質合剤が塗布された前記帯状の金属箔をプレスするプレス工程と、
    前記プレス工程後に前記帯状の金属箔を切断する切断工程と、
    切断後の前記帯状の金属箔を沸点が80℃以下で、かつ、水と任意の割合で混合する洗浄液で洗浄する洗浄工程と
    を備えることを特徴とする電極の製造方法。
  2. 前記洗浄液はアセトンである請求項1に記載の電極の製造方法。
  3. 前記洗浄工程は、切断後の前記帯状の金属箔を洗浄する洗浄槽内の洗浄液を、異物除去フィルタを通して循環使用する請求項1又は2に記載の電極の製造方法。
  4. 前記切断工程と前記洗浄工程とは連続して行われ、前記切断工程で切断後の前記帯状の金属箔を前記洗浄工程に連続的に送り、前記洗浄工程で洗浄後に巻取用リールに巻き取る請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の電極の製造方法。
  5. 帯状の金属箔の少なくとも一方の面に活物質合剤が塗布されて形成された活物質層を有する帯状の電極前駆体を洗浄液で洗浄する洗浄手段と、
    前記帯状の電極前駆体を前記洗浄手段に移送する移送手段と、
    前記洗浄手段により洗浄された前記帯状の電極前駆体を巻き取る巻取手段と
    を備えることを特徴とする洗浄装置。
  6. 前記洗浄手段は、洗浄液を収容する洗浄槽と、前記洗浄槽中の洗浄液の循環経路と、前記洗浄槽中の前記洗浄液を、前記循環経路を介して循環させる洗浄液循環手段と、前記循環経路に設けられた異物除去フィルタとを備えている請求項5に記載の洗浄装置。
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