JP2015230452A - 画像形成装置および画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】均一な光沢を有する見映えのよい有色トナー画像を形成することが可能な画像形成装置および画像形成方法を提供すること。
【解決手段】表面に透明トナーによる透明トナー層が形成される感光体を有する透明トナー層形成部と、表面に有色トナーによるトナー画像が形成される感光体を有する有色トナー画像形成部と、前記透明トナー層および前記トナー画像をこの順で転写シートに転写させる転写部と、転写シートに転写されたトナー画像および透明トナー層を転写シートに定着させる定着部とを備えた画像形成装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、有色トナーと透明トナーを用いた画像形成装置および画像形成方法に関する。
近年のデジタル化の進展により、有色トナーを用いたフルカラーの画像形成が実現している。そして、高解像度、広い色再現領域、高速のプリント作成が求められる印刷業界にも電子写真方式の画像形成装置が参入するようになってきた。
フルカラーの画像形成方法は、たとえば、複数の感光体上に形成された静電潜像を、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック色のトナーで現像し、形成された各色のトナー画像を中間転写体あるいは転写シート(記録用紙)上に重ね合わせてカラー画像を形成するものである。
ところで、光沢の高いフルカラーのトナー画像を形成すると、トナー画像と画像を支持する転写シートとの光沢差が大きくなり、見映えのよいフルカラー画像が得られ難くなる傾向があった。そこで、転写シート全面に亘り均一な光沢を有する画像形成方法が検討されるようになり、透明トナーを転写シート全面に付着させて透明樹脂層を形成して均一な光沢を有するトナー画像を得る技術が提案された(例えば、特許文献1参照)。また、透明トナーによって形成された定着層の表面粗さを規定する技術も提案されている(例えば、特許文献2参照)。また、透明トナーの粒径を有色トナーと同程度に設定する画像形成方法も提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開平11−7174号公報 特開2001−305816号公報 特開2007−140037号公報
しかしながら、前記特許文献1および2には画像形成に用いられる有色トナーの物性に関する具体的な記載がなく、開示された内容に基づいて再現を試みたが良好な結果は得られなかった。
また、特許文献3に開示された技術は透明トナーの粒径が有色トナーと同程度であるため、透明トナーの付着量が少ない場合は有色トナー画像の一部が透明トナーによって覆われないことがあった。また、定着工程で有色トナーは溶融が過度に進んでしまうことにより紙面へ染み込み、その結果、画像濃度の低下や色むらが起きることもあった。
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、均一な光沢を有する見映えのよい有色トナー画像を形成することが可能な画像形成装置および画像形成方法を提供することを目的とする。
かくして、本発明によれば、転写シート上に転写されるべきトナー画像を有色トナーを用いて形成する有色トナー画像形成部と、前記転写シート上に転写されるべき透明トナー層を透明トナーを用いて形成す透明トナー層形成部と、前記トナー画像および前記透明トナー層をこの順で前記転写シートに転写させる転写部と、前記転写シートに転写されたトナー画像および透明トナー層を転写シートに定着させる定着部とを備え、
前記透明トナーの体積中位径が前記有色トナーの体積中位径よりも大きく、かつ前記透明トナーの体積中位径と前記有色トナーの体積中位径との差が1.5μm以上3.5μm以下であり、
前記透明トナーの質量当たりの帯電量の絶対値が、前記有色トナーの質量当たりの帯電量の絶対値よりも小さくなるように設定されている画像形成装置が提供される。
また、本発明の別の観点によれば、転写シート上に有色トナーによる有色トナー画像を形成する工程と、前記有色トナー画像上に透明トナーによる透明樹脂層を形成する工程とを含み、
前記透明トナーの体積中位径が前記有色トナーの体積中位径よりも大きく、かつ前記透明トナーの体積中位径と前記有色トナーの体積中位径との差が1.5μm以上3.5μm以下であり、
前記透明トナーの質量当たりの帯電量の絶対値が、前記有色トナーの質量当たりの帯電量の絶対値よりも小さくなるように設定されている画像形成方法が提供される。
本発明によれば、転写シートの被印刷面の全面に亘って均一な光沢を有するフルカラーのトナー画像を得ること、その画像を連続して速度を落とすことなく得ること、および光沢にムラのない見映えのよいフルカラーのトナー画像の形成を安定して短時間に大量に出力することが可能となる。
また、連続した透明コート層(透明樹脂層)を速度が落ちることなく形成することが可能となる。
本発明の画像形成装置の実施形態1を示す構成図である。 図1の部分的な拡大図である。 実施例における光沢度の測定箇所を示す図である。 実施形態1の画像形成装置における有色および透明トナーの転写シートへの定着工程を説明する模式図であって(A)〜(D)はトナーの溶融段階を示している。 従来の画像形成装置における有色および透明トナーの転写シートへの定着工程を説明する模式図であって(A)〜(D)はトナーの溶融段階を示している。 変動係数CVが20%のときの透明トナーのトナー分布を示している。 変動係数CVが16%のときの透明トナーのトナー分布を示している。
本発明の画像形成装置は、転写シート上に転写されるべきトナー画像を有色トナーを用いて形成する有色トナー画像形成部と、前記転写シート上に転写されるべき透明トナー層を透明トナーを用いて形成す透明トナー層形成部と、前記トナー画像および前記透明トナー層をこの順で前記転写シートに転写させる転写部と、前記転写シートに転写されたトナー画像および透明トナー層を転写シートに定着させる定着部とを備え、
前記透明トナーの体積中位径が前記有色トナーの体積中位径よりも大きく、かつ前記透明トナーの体積中位径と前記有色トナーの体積中位径との差が1.5μm以上3.5μm以下であり、
前記透明トナーの質量当たりの帯電量の絶対値が、前記有色トナーの質量当たりの帯電量の絶対値よりも小さくなるように設定されている。
本発明の画像形成装置は、次の(1)および(2)のように構成されてもよい。
(1)前記有色トナー画像形成部は、異なる色の有色トナーそれぞれに対応して備えられており、
前記転写部は、前記前記透明トナー層形成部の透明トナー層および前記複数の有色トナー画像形成部のトナー画像がこの順で転写される中間転写ベルトを有し、この中間転写ベルト上に積層されたトナー画像および透明トナー層を転写シートに転写するように構成されてもよい。
このようにすれば、フルカラーの画像形成の高速化に有利となる。
(2)前記透明トナー層形成部および前記有色トナー画像形成部は共用される同一の感光体を備えるようにしてもよい。
このようにすれば、画像形成装置のコンパクト化に有利となる。
本発明の画像形成方法は、転写シート上に有色トナーによる有色トナー画像を形成する工程と、前記有色トナー画像上に透明トナーによる透明樹脂層を形成する工程とを含み、
前記透明トナーの体積中位径が前記有色トナーの体積中位径よりも大きく、かつ前記透明トナーの体積中位径と前記有色トナーの体積中位径との差が1.5μm以上3.5μm以下であり、
前記透明トナーの質量当たりの帯電量の絶対値が、前記有色トナーの質量当たりの帯電量の絶対値よりも小さくなるように設定する。
この場合、前記透明樹脂層を形成する工程において、転写シートの被印刷面の全面に亘って前記透明樹脂層を形成してもよい。このようにすれば、転写シートの被印刷面の全面に均一な光沢で見映えのよいフルカラー画像を形成することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の画像形成装置および画像形成方法の実施形態を詳説する。
(実施形態1)
図1は本発明の画像形成装置の実施形態1を示す構成図であり、図2は図1の部分的な拡大図である。
この画像形成装置100は、4つの有色トナー画像形成部10と、1つの透明トナー層形成部20と、転写部30と、定着部40とを備え、外部から伝達される画像データに応じて記録媒体である転写シートに多色または単色の画像を形成することができるプリンターである。また、この画像形成装置100は、複数の転写シートを収容する給紙トレイ50と、給紙トレイ50から転写シートを転写部30に搬送するためのシート搬送路S等を備えている。
なお、本実施形態では、画像形成装置としてプリンターの場合を例示しているが、画像形成装置としては、外部から伝達される画像データおよび/またはスキャナによって原稿から読み取った画像データに応じても転写シートに多色または単色の画像を形成することができるコピー機、ファクシミリ装置またはこれらの機能を備えた複合機であってもよい。
<トナー画像形成部>
4つのトナー画像形成部10は、イエローY、マゼンタM、シアンCおよびブラックKの4色のトナー画像を個別に形成し、前記中間転写部30の後述する中間転写ベルト31に各色のトナー画像を順に転写するように構成されている。
図1と図2に示すように、各トナー画像形成部10は、ドラム形の感光体13と、感光体13の表面を帯電させる帯電部(帯電装置)15と、感光体13の表面に静電潜像を形成する露光部(露光装置)11と、有色トナーを収容して感光体13の表面の静電潜像を現像してトナー画像を形成する現像部12と、現像および画像転写後の感光体13の表面に残存する残留トナーを除去するクリーナユニット14とを備える。
[感光体およびその周辺部材]
感光体13は、導電性基体およびその表面に形成される感光層から構成され、帯電と露光による潜像形成を担う円筒状部材であり、光の照射によって導電性を示し、その表面に静電潜像とよばれる電気的な画像が形成される。
感光体13は、軸線回りに回転駆動が可能となるよう図示しない駆動手段により支持されている。
帯電部15としては、接触ローラ型、接触ブラシ型または非接触チャージャー型等の帯電器が用いられ、感光体3の表面を所定の電位に均一に帯電させる。
露光部11は、画像データに応じた光を、帯電部15と現像部12との間を通過させて、帯電された感光体13の表面に照射して露光することにより、感光体13の表面に画像データに応じた静電潜像を形成する。本実施形態においては、露光部11として、レーザ照射部11aおよび反射ミラー11bを備えたレーザスキャニングユニット(LSU)を使用した場合を例示しているが、発光素子をアレイ状に並べたEL(エレクトロルミネッセンス)またはLED書込みヘッドを用いることもできる。
[現像部]
現像部12は、有色トナーとキャリアとを含む現像剤が収容される現像剤槽12aと、現像剤槽12a内に設けられた現像ローラ12bと、現像ローラ12bに現像剤を供給する供給ローラ12cと、現像剤槽12a内の底部に設けられた図示しないトナー濃度検知センサ(透磁率センサ)とを備え、現像ローラ12bによって感光体13の表面に有色トナーを供給して、感光体13の表面に形成された静電潜像を顕像化する(現像する)。
各トナー画像形成部10の現像部12には異なる色のトナーが収容され、この場合、イエローY、マゼンタM、シアンCおよびブラックKのトナーが用いられる。
なお、現像部12はこの構成に限定されるものではない。
<透明トナー層形成部>
透明トナー層形成部20は、基本的にトナー画像形成部10と同様に構成されている。そのため、図1および図2において、透明トナー層形成部20の各構成要素にはトナー画像形成部10の各構成要素の符号と同じ符号を付している。
但し、透明トナー層形成部20の現像部12には有色トナーではなく透明トナーが収容される。
<有色トナーおよび透明トナー>
実施形態1の画像形成装置100では、イエローY、マゼンタM、シアンC、ブラックKのトナーを用いて形成されたフルカラー画像上に透明トナーを用いた透明樹脂層を形成する。
本発明者は、特許文献3に開示された技術で画像形成を行ったときに、有色トナーの一部が透明樹脂層に覆われないことや、有色トナーが紙面に浸透して画像濃度の低下や色むらが発生したことに着目した。そして、定着工程で透明トナーの溶融が有色トナーよりも先行して進行させることで有色トナー画像を抜けなく覆え、有色トナーの紙面への浸透を防止でき、均一な光沢を有するフルカラー画像が得られることを見出したのである。
透明トナーを有色トナーよりも大粒径として粒径差を設けることで、定着時に透明トナーの溶融が先んじて行われ、有色トナーを覆うように透明樹脂層が形成されることによりカラー画像の光沢を均一にできる。また、透明トナーの帯電量の絶対値を有色トナーの帯電量の絶対値よりも小さくすることで、連続したコート層形成を速度が落ちることなく可能となる。
以下、本発明に使用される有色トナーについて詳しく説明する。
実施形態1においては、画像形成に使用される有色トナーと透明樹脂層を形成する透明トナーが以下のように、粒径と帯電量がそれぞれ違ったものが使用される。
すなわち、透明トナーの体積中位径をD50V(μm)、イエロートナーの体積中位径をDy50V(μm)、マゼンタトナーの体積中位径をDm50V(μm)、シアントナーの体積中位径をDc50V(μm)、ブラックトナーの体積中位径をDk50V(μm)としたときに、D50V>Dy50V、D50V>Dm50V、D50V>Dc50V、D50V>Dk50V、となる。好ましくは3.5μm>D50V−Dy50V≧1.5μm、3.5μm>D50V−Dm50V≧1.5μm、3.5μm>D50V−Dc50V≧1.5μm、3.5μm>D50V−Dk50V≧1.5μmである。
ここで、「体積中位径」とは、累積の50%粒子径のことであり、累積中位径(メディアン径)とも呼ばれる。
本発明によれば、有色トナーの粒径と透明トナーの粒径差を前記範囲内にすることにより、透明トナーの軟化が先行して進行して隣接する有色トナーに覆いかぶさるように変形しながら溶融する。この結果、有色トナーが確実に透明樹脂層でコートされた状態になり均一な光沢性が発現される。
本発明において、体積中位径(D50V)は、コールターマルチサイザーIII(ベックマン・コールター社製)に、データ処理用のコンピューターシステム(ベックマン・コールター社製)を接続した装置を用いて測定し算出することができる。
測定手順としては、まず、トナー0.02gを、界面活性剤溶液20mlで馴染ませた後、超音波分散を1分間行い、トナー分散液を作製する。このとき、界面活性剤溶液は、トナーの分散を目的として、例えば、界面活性剤成分を含む中性洗剤を純水で10倍希釈して調製する。
このトナー分散液を、サンプルスタンド内のISOTONII(ベックマン・コールター社製)の入ったビーカーに、測定濃度5%になるまでピペットにて注入し、測定機カウントを50000個に設定して測定する。なお、コールターマルチサイザーのアパチャー径は100μmのものを使用する。
また、本発明において、透明トナー粒子の粒度分布は、CV値が15〜30であることが好ましく、さらに好ましくは20〜25である。
CV値は下式によって求めることができる。
CV値=[(標準偏差)/(体積平均径)]×100
本発明に使用される「透明トナー」は、光吸収や光散乱による着色を目的とした後述するような着色剤(着色顔料、着色染料、ブラック色カーボン粒子、ブラック色磁性紛など)を粒子中に含有しないものである。本発明に使用される透明トナーは、通常、無色透明もしくは極薄い黄味や乳白色を呈しており、その中に含まれるワックス等の種類や量により透明度が若干低くなることがあるが、実質的には無色透明なものである。例えば、この透明トナー粒子のみを溶融させて厚みが0.5mmのペレットを形成し、このペレットの光透過率が95%以上のものが好ましい。
次に、本発明に使用されるトナーを構成する樹脂について説明する。
本発明に使用される透明トナー、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの有色トナーに使用可能な樹脂としては、例えば、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、エチレン系樹脂、ロジン変性樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂等を挙げることができる。本発明に使用される透明トナー用の結着樹脂は、実質的に透明なものであればよく、前記樹脂を適宜選択して形成されるものが使用可能である。
次に、本発明に使用されるトナーに使用可能なワックスについて説明する。
本発明に係るトナーに使用可能なワックスは従来公知のものが挙げられる。具体的には、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなどのポリオレフィンワックス、パラフィンワックス、サゾールワックスなどの長鎖炭化水素系ワックス、ジステアリルケトンなどのジアルキルケトン系ワックス、カルナウバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラミリステート、ペンタエリスリトールテトラステアレート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレート、トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエートなどのエステル系ワックス、エチレンジアミンジベヘニルアミド、トリメリット酸トリステアリルアミドなどのアミド系ワックスなどが挙げられる。
有色トナーの着色剤としては、公知のイエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの染料或いは顔料を挙げることができる。
イエローの着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー185、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー156等を挙げることができる。
マゼンタの着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222等を挙げることができる。
シアンの着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントグリーン7等を挙げることができる。
ブラックの着色剤としては、例えば、カーボンブラック、磁性粉等が挙げることができる。
また、本発明において、透明トナーおよび有色トナーには家電制御剤、外部添加剤(以下、「外添剤」と言う)等が含まれてもよい。
荷電制御剤としては、負帯電性及び正帯電性のいずれのものも使用することができる。負帯電性荷電制御剤としては、例えば、含金属アゾ染料、銅フタロシアニン染料、サリチル酸のアルキル誘導体の金属錯体、ニトロイミダゾール誘導体等が挙げられる。正帯電性荷電制御剤としては、例えば、ニグロシン染料、トリフェニルメタン誘導体、四級アンモニウム塩、例示することができる。
外添剤としては、特に限定されるものではなく、種々の無機微粒子や有機微粒子及び滑剤が使用可能である。
無機微粒子としては、従来公知のものを使用することができる。具体的には、シリカ、チタニア、アルミナ、チタン酸ストロンチウム微粒子等を好ましく用いることができる。これら無機微粒子としては必要に応じて疎水化処理したものを用いてもよい。具体的なシリカ微粒子としては、例えば日本アエロジル社製の市販品RX−200、R−805、R−976、R−974、R−972、R−812、R−809、ヘキスト社製のHVK−2150、H−200、キャボット社製の市販品TS−720、TS−530、TS−610、H−5、MS−5等が挙げられる。
チタニア微粒子としては、例えば、日本アエロジル社製の市販品T−805、T−604、テイカ社製の市販品MT−100S、MT−100B、MT−500BS、MT−600、MT−600SS、JA−1、富士チタン社製の市販品TA−300SI、TA−500、TAF−130、TAF−510、TAF−510T、出光興産社製の市販品IT−S、IT−OA、IT−OB、IT−OC等が挙げられる。
アルミナ微粒子としては、例えば、日本アエロジル社製の市販品RFY−C、C−604、石原産業社製の市販品TTO−55等が挙げられる。
また、有機微粒子としては数平均一次粒子径が10〜2000nm程度の球形の有機微粒子を使用することができる。具体的には、スチレンやメチルメタクリレートなどの単独重合体やこれらの共重合体を使用することができる。
また、滑剤としては、例えばステアリン酸の亜鉛、アルミニウム、銅、マグネシウム、カルシウム等の塩、オレイン酸の亜鉛、マンガン、鉄、銅、マグネシウム等の塩、パルミチン酸の亜鉛、銅、マグネシウム、カルシウム等の塩、リノール酸の亜鉛、カルシウム等の塩、リシノール酸の亜鉛、カルシウムなどの塩等の高級脂肪酸の金属塩が挙げられる。
これらの無機微粒子や有機微粒子の平均粒径は5〜1000nmが好ましい。平均粒径がこの範囲内にあることで、トナー表面に添加した外添剤による凝集の発生を防ぎ、光沢性を損ねるおそれがない。
<転写部>
図1に示すように、転写部30は、各感光体13の下方に配置された中間転写ベルト31と、中間転写ベルト31を張架して矢印A方向に回転駆動させるための中間転写ローラ32、駆動ローラ33、従動ローラ34およびベルトテンション(図示省略)と、駆動ローラの横に近接して配置された転写ローラ35とを備える。
なお、各中間転写ローラ32は、ベルトテンション機構におけるローラ取付部に回転可能に支持されている。
さらに、中間転写ベルト31の従動ローラ34側には図示しない中間転写ベルトクリーニングユニットが配置されている。
中間転写ベルト31が各感光体13に接触するよう、駆動ローラ33と従動ローラ34は5つの感光体13のうちの両側の感光体13よりも外側に配置されている。
中間転写ベルト31は、厚さが例えば100〜150μm程度のフィルムを用いて無端状に形成されており、その外側の面上に、各感光体13に形成された各色成分のトナー画像が順次重ねて転写されてカラートナー画像(多色トナー像)が形成される。
各感光体ドラム13から中間転写ベルト31への透明トナー層およびトナー画像の転写は、中間転写ベルト31の内側の面に接触している各中間転写ローラ32によって行われる。
中間転写ローラ32は、直径が例えば8〜10mmの金属軸(例えばステンレス製)と、金属軸の外周面を覆う導電性の弾性材層によって覆われている。
この導電性の弾性材層の材料としては、例えば、カーボンブラックなどの導電剤を含むエチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)、発泡ウレタン等が挙げられる。
中間転写ローラ32の金属軸には、トナー像を転写するために高電圧の転写バイアス(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)が印加され、これによって中間転写ローラ32は中間転写ベルト31に対して均一に高電圧を印加することができる。
なお実施形態1では、転写電極として中間転写ローラ32を使用しているが、これ以外にブラシなども用いることが可能である。
中間転写ベルト31の外側の面上に積層されたトナー画像は、中間転写ベルト31が回転することによって転写ローラ35の位置(転写位置)に移動する。
一方、転写シートもシート搬送路Sを通って転写位置に搬送され、転写ローラ35によって転写シートが中間転写ベルト31側へ押し付けられることにより、中間転写ベルト31上のトナー画像および透明トナー層が転写シート上に転写される。
この場合、中間転写ベルト31と転写ローラ35とは所定ニップで互いに圧接されると共に、転写ローラ35にはトナー画像を転写シートに転写させるためのトナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧が印加される。
なお、中間転写ベルト31と転写ローラ35との前記ニップが定常的に得られるよう、転写ローラ35と駆動ローラ33の何れか一方は金属といった硬質材料から形成され、他方はゴムや発泡樹脂等の軟質材料から形成される。
中間転写ベルト31から転写シートへ転写されずに中間転写ベルト31上に残存したトナーは、中間転写ベルト31上に新たなトナー画像を積層する際にトナーの混色を発生させる原因となるため、図示しない中間転写ベルトクリーニングユニットによって除去され回収される。
中間転写ベルトクリーニングユニットは、中間転写ベルト31に接触して残留トナーを除去するクリーニングブレードと、除去されたトナーを回収するトナー回収部とを備えている。なお、中間転写ベルト31におけるクリーニングブレードに接触している部分は、従動ローラ34にて支持されている。
<シート搬送路およびその周辺部材>
図1に示すように、シート搬送路Sは、給紙トレイ50から後述する定着部40を通って図示しない排紙トレイに通じており、その周辺には、図示しないピックアップローラ、搬送ローラ、レジストローラ、転写ローラ35、定着部40等が配置されている。
<定着部>
図1に示すように、定着部40は、トナー画像が転写された転写シートを挟んで相互に逆方向に回転するヒートローラ41および加圧ローラ42と、定着ベルト43と、定着ベルト43を介してヒートローラ41を加熱するヒータ44とを備えている。
ヒータ44は、ヒートローラ41が所定の定着温度となるように図示しない制御部によって制御される。なお、この制御部は、図示しない温度検出器からの検出信号に基づいてヒートローラ41の温度を制御する。
定着温度に昇温したヒートローラ41と加圧ローラ42は、転写シートに圧接してトナーを溶融することにより、転写シート上にトナー画像および透明トナー層を定着させる。これにより、転写シート上にトナー画像およびトナー画像を覆う透明樹脂層が定着し、その後、転写シートは図示しない搬送ローラによってシート搬送路Sに搬送されて排紙トレイ上に排出される。
次に、本発明に使用されるトナーの製造方法について説明する。本発明に使用されるトナーの製造方法は特に限定されるものではないが、広く行われている粉砕式トナー製造方法を例にとって説明する。
この粉砕式トナー製造方法は、混合工程、溶融混練工程、粉砕工程、分級工程および外添処理工程を含む。
<溶融混合工程>
混合工程では、ミキサー、ブレンダーなどの混合機を用いることができるが、均一分散性の観点から、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー等の高剪断タイプの混合機を用いることが好ましい。
<混練工程>
原材料の前混合品を溶融混練する工程は、二軸連続混練機、一軸連続混練機、二本ロールミル、三本ロールミル、ニーダー、オープンロール型混練機などの混練機を使用することができるが、離型剤分散性と生産性の観点から、二軸連続混練機またはオープンロール型混練機を用いることが好ましい。
<粉砕工程>
混練物を粉砕する工程では、カウンタージェットミル、旋回式ジェットミル、ジェットミル、ミクロンミル、ファインミル、ターボミル、クリプトロン粉砕機等を用いることができる。また、予めいずれかの粉砕機で数十μmまで粉砕した後に、所望の粒径まで粉砕するなど、複数の粉砕機を組み合わせて用いてもよい。
<分級工程>
混練物を粉砕して得られたトナーを分級する工程では、気流式分級機、DS分級機、ターボプレックス、ティープレックス、ミクロンセパレーター、ホイッツァーセパレーター、気流式多段分級機等を用いることができる。
本発明で重要なトナーの粒度は粉砕条件と分級工程をそれぞれ調整することで所望の粒度にすることができる。
<外添処理工程>
外添処理工程は、分級された着色粒子に必要に応じ外添剤を添加して、画像形成に供することが可能なトナーにする工程である。外添剤を添加するために使用する装置としては、タービュラーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウターミキサー、V型混合機等の種々の混合装置が挙げられる。
外添剤の添加により、流動性、帯電性の改良及びクリーニング性の向上などが実現される。
(実施形態2)
実施形態1では、有色トナー画像形成部が異なる色の有色トナーそれぞれに対応して備えられた画像形成装置100の場合を例示したが(図1参照)、本発明の画像形成装置はこのタイプに限定されるものではなく、次のようなコンパクトタイプにも適用可能である。
すなわち、図示省略するが、本発明は、透明トナー層形成部および有色トナー画像形成部が共用される同一の感光体を備えている画像形成装置であってもよい(例えば、特許文献1参照)。
(実施形態3)
実施形態1および2では、複数色に対応する複数の有色トナー画像形成部を備えた画像形成装置の場合を例示したが、本発明は単色(例えば、ブラック)のみに対応する1つの有色トナー画像形成部を備えた画像形成装置であってもよい。
なお、本発明の好ましい態様には、上述した複数の態様のうちの何れかを組み合わせたものも含まれる。
前述した実施の形態の他にも、この発明について種々の変形例があり得る。それらの変形例は、この発明の範囲に属さないと解されるべきものではない。この発明には、請求の範囲と均等の意味および前記範囲内でのすべての変形とが含まれるべきである。
<トナーの作製>
[シアントナーの作製]
ポリエステル樹脂100重量部、荷電制御剤1重量部、ワックス3重量部、シアン着色剤4.5重量部を混合して溶融混練し、その後粉砕分級して体積中位径7.0μmのシアン生トナーを作製した。次いで、得られたシアン生トナー100重量部に対して粒径14nmのシリカ微粒子1重量部、粒径40nmの疎水化二酸化微粒子0.5重量部、粒径115nmのシリカ微粒子0.6重量部を加えて混合し、体積中位径7.0μmのシアントナーを作製した。
[マゼンタトナーおよびイエロートナーの作製]
前記シアントナーの作製方法において、それぞれ着色剤をマゼンタ着色剤、イエロー着色剤としたこと以外は同様にしてマゼンタトナーおよびイエロートナーを作製した。
[ブラックトナーの作製]
前記シアントナーの作製方法において、着色剤をカーボンブラック8重量部、粒径40nmの疎水化二酸化微粒子の量を0.1重量部としたこと以外は同様にしてブラックトナーを作製した。
[透明トナーの作製]
前記シアントナーの作製方法において、着色材を使用せず、粒径40nmの疎水化二酸化微粒子の量を0.7重量部、粒径115nmのシリカ微粒子の量を0.3重量部としたこと以外は同様にして体積中位径7.0μmの透明トナーを作製した。
また、それぞれの粉砕分級工程の条件を変えることで、次の表1に示すトナーも作製した。
トナー帯電量は、以下のようにして測定した。
先ず、トレック社製帯電量測定装置、Model:210HS−2Aを使用し、トナーとキャリアを混合した二成分現像剤0.22〜0.28gをファラデーゲージ(現像剤ケース)に入れて、795メッシュ(ステンレス鋼の金網規格で、メッシュ数:795、線径:0.016mm、目開き:0.016mm、網形態:綾織)で蓋をする。
次に、帯電量測定装置本体に接続された吸引式の小型ファラデーゲージで、二成分現像剤からトナーのみを分離する。トナーが分離されてキャリアのみが残ったファラデーゲージの質量を測定して、吸引したトナー質量を得る。得られたトナー質量と帯電量測定装置本体の測定値から計算してμC/gを算出してトナー帯電量とした。
トナー番号1〜31の有色トナーおよび透明トナーを用いた画像形成装置により、原稿となるフルカラー画像を転写シート(三菱製紙社製のA4用紙)に複写した。このとき、転写シート上に有色トナーによるトナー画像を形成し、その上に透明トナーにより透明樹脂層(オーバーコート層)を紙面全面に形成し定着した。またこの際に、連続60枚複写するのにかかった出力時間も測定した。なお、画像形成装置としては、シャープ株式会社製のMX-2640を使用し、原稿であるカラー画像としては日本画像学会テストチャートNo.7 2008を使用した。
その後、複写したカラー画像(以下、「複写カラー画像」と言う)の光沢均一性、色むらを以下の方法で評価し、その結果を表2に示した。
<光沢度測定>
複写カラー画像の光沢度の測定には日本電色工業株式会社製のVG2000を用い、画像に対する光の入射角度を20度に設定した。
測定箇所は、図3に示すように、複写カラー画像(A4用紙)の対角線を4等分する5つの黒点部分Mとした。そして、各黒点部分Mの測定した光沢度の最大値と最小値の差を以下の判定基準に基づいて評価し、その結果を表2および3に示した。なお、表3では、有色トナー帯電量の絶対値と透明トナー帯電量の絶対値との関係も示している。
A:光沢度の差が2未満
B:光沢度の差が2以上5未満
C:光沢度の差が5以上
<光沢むら>
光沢度測定に用いた複写カラー画像を10人で目視評価した。この際、以下の判定基準に基づいて光沢むらを評価し、その結果を表2および3に示した。
A:トナー画像のむらを感じると回答した人0〜1名
B:トナー画像のむらを感じると回答した人2〜4名
C:トナー画像のむらを感じると回答した人5名以上
<出力時間>
複写カラー画像を60枚連続印字したときの出力時間を、以下の判定基準に基づいて評価し、その結果を表2および3に示した。
A:130秒未満を要した
B:130秒以上150秒未満を要した
C:150秒以上160秒未満を要した
D:160秒以上を要した
表2および3の結果から、透明トナーの体積中位径が有色トナーの体積中位径よりも大きく、かつ透明トナーの体積中位径と有色トナーの体積中位径との差が1.5μm以上3.5μm以下である本発明の要件を満たす場合には、光沢度差、光沢むらおよび出力時間のいずれの評価もAまたはBであること(CまたはDが含まれないこと)が確認できた。つまりこの場合、転写シート全面にわたり均一な光沢を有するフルカラーのトナー画像が連続して速度を落とすことなく得ることができた。
また、透明トナーの体積中位径が有色トナーの体積中位径と同じまたは小さく、かつ透明トナーの体積中位径と有色トナーの体積中位径との差が1.5μm以上3.5μm以下の範囲外である場合には、光沢度差、光沢むらおよび出力時間のいずれかの評価にCまたはDが含まれることが確認できた。
本発明の効果は明らかであるもののそのメカニズムは必ずしも明確ではないが、おそらく定着プロセスでの定着ベルト43へのトナーの接触状態に起因するものと推測される。それについて図面を用いて説明する。
図3は実施形態1の画像形成装置における有色および透明トナーの転写シートへの定着工程を説明する模式図であって(A)〜(D)はトナーの溶融段階を示している。また、図4は従来の画像形成装置における有色および透明トナーの転写シートへの定着工程を説明する模式図であって(A)〜(D)はトナーの溶融段階を示している。
有色トナーによるカラー画像を転写シート上に形成し、その上に透明トナー層を形成する際に、転写シートが平滑でありかつ有色トナーと透明トナーが転写不良を起こさずに画像データどおりに転写される場合は、平滑性の高い透明樹脂層に覆われた定着画像を形成することができる。
しかしながら、一般的なコピー用紙はその表面に細かい起伏を有するため、トナー粒子は紙面の凹凸に沿った画像を形成することになる。さらに、紙の電気抵抗の局所的なばらつきや感光体(もしくは中間転写ベルト)との空隙のばらつきの影響でトナーの転写が一様に行われない。その結果、転写抜け部分が生じる。例えば、図3(A)および図4(A)に示すように、透明トナーT2によって有色トナーT1が覆われない転写抜け部分X1が生じる。なお、この転写抜け部分X1としては、コピー用紙Pの起伏の凸部に生じる場合と凹部に生じる場合がある。
図3(B)、(C)および図4(B)、(C)に示すように転写シートであるコピー用紙Pの起伏やトナーの転写抜け部分X1が存在するために、透明トナーT2または有色トナーT1の突出部分が最初に定着ベルト43と接触してその箇所のトナーから軟化溶融が開始する。
図4(B)、(C)に示すように、有色トナーT1と透明トナーT2の粒径に差がない場合では、コピー用紙Pの凸部に有色トナーT1が積層しかつ透明トナーT2の転写抜け部分X1が発生すると、その転写抜け部分X1では有色トナーT1が先に溶融する確率が高くなる。この結果、図4(D)に示すように、定着後のトナー画像Gは、有色トナーT1の溶融による有色層LT1が、透明トナーT2の溶融による透明樹脂層LT2によって覆われない光沢むら部分X2が生じる。このとき、光沢むら部分X2は、コピー用紙Pの凸部と凹部に生じていた各転写抜け部分X1とほぼ同じ位置に発生する。
そこで、本発明では、図3(A)に示すように、透明トナーT2の粒径(体積中位粒径)を有色トナーT1の粒径(体積中位径)よりも大きくすることにより、光沢むら部分X2を生じ難くしている。つまり、粒径rのトナーの付着力はFv+(αQ^2)/(4πε0r^2)とあらわされる。Fvはファンデルワールス力で第2項はクーロン力である。第二項はr^2に反比例しているのでrが大きいほど第二項は小さくなる。すなわち粒径の大きいトナーは小さいトナーよりも相対的に付着力が小さいため、転写抜けが起きにくい。また、粒径が大きいと少なくとも一部の透明トナーT2は隣接する有色トナーT1よりも早く定着ベルト43と接触して溶融を開始する。そして、溶融した透明トナーT2が広がりながら隣接する下層の有色トナーT1上に覆いかぶさるようになる(図3(C)参照)。
しかしながら、透明トナーT2の粒径を大きくしすぎると、場合によってはコピー用紙Pの凸部に大粒径の透明トナーT2が転写形成されてしまうことがあり、大粒径透明トナーT2周辺の有色トナーT1と定着ベルト43との接触を阻害して溶融不足となる。そのために比較的狭い領域で光沢むらが起こりやすい。
また、透明トナーT2の質量あたりの帯電量が小さくなるように外添剤の種類や量を調整しておくと、透明トナーT2のコピー用紙P(または中間転写ベルト31)への付着量が多くなるのでさらに効果的に有色トナーT1全体を覆うことができる。また、帯電量を小さくしておくことで、コピー用紙Pの被印刷面の全面に透明トナーT2が供給される連続印字であっても、透明トナーT2の付着量不足になり難い。よって、本発明では、透明トナーT2の体積中位径が有色トナーT1の体積中位径よりも大きくその差が1.5〜3.5μmであることに加えて、透明トナーT2の質量当たりの帯電量の絶対値が、有色トナーT1の質量当たりの帯電量の絶対値よりも小さくなるように設定することが好ましい。この結果、表3に示すように、光沢度差、光沢ムラおよび出力時間のいずれの評価もAまたはBであり、CまたはDを含まない。
なお、透明トナーの帯電量が高めになっていると現像・転写が難しくなる傾向にある。そのため、透明トナーの現像部内のトナー濃度を高くする必要があるが、そうするとトナー補給に時間がかかり印字途中で出力が停止することも頻発してしまう。トナー付着量を低めに設定するときの不具合として感光体上への地かぶりや現像部からのトナー飛散があるが、透明トナーの場合は地かぶりや飛散による通紙経路の汚染が発生しても視認されにくいので問題にならない程度に低帯電量にすることが可能となる。
表4は、有色トナーに対する透明トナーの好ましい粒度分布を示している。また、図5は変動係数CVが20%のときの透明トナーのトナー分布を示し、図6は変動係数CVが16%のときの透明トナーのトナー分布を示している。
図5に示したトナー粒度分布は、変動係数(CV)が20程度で広い分布であるので、体積中位径は7μmだが8μm以上の粒子の割合が16.4%である。
一方、図6に示したトナー粒度分布は、変動係数(CV)が16程度と狭い分布であるので、体積中位径は7μmだが8μm以上の粒子の割合が8.6%と比較的小さい。
体積中位径が同程度でもCVが大きいトナー粒度分布の方が大きいトナーが適度に存在するため本発明の効果を顕著に発現する。
なお、表4、図5および図6の結果は、コールターマルチサイザーIII(ベックマン・コールター社製)に、データ処理用のコンピューターシステム(ベックマン・コールター社製)を接続した装置を用いて測定し算出することにより得られた。

Claims (5)

  1. 転写シート上に転写されるべきトナー画像を有色トナーを用いて形成する有色トナー画像形成部と、前記転写シート上に転写されるべき透明トナー層を透明トナーを用いて形成す透明トナー層形成部と、前記トナー画像および前記透明トナー層をこの順で前記転写シートに転写させる転写部と、前記転写シートに転写されたトナー画像および透明トナー層を転写シートに定着させる定着部とを備え、
    前記透明トナーの体積中位径が前記有色トナーの体積中位径よりも大きく、かつ前記透明トナーの体積中位径と前記有色トナーの体積中位径との差が1.5μm以上3.5μm以下であり、
    前記透明トナーの質量当たりの帯電量の絶対値が、前記有色トナーの質量当たりの帯電量の絶対値よりも小さくなるように設定されていることを特徴とする電子写真方式の画像形成装置。
  2. 前記有色トナー画像形成部は、異なる色の有色トナーそれぞれに対応して備えられており、
    前記転写部は、前記透明トナー層形成部の透明トナー層および前記複数の有色トナー画像形成部のトナー画像がこの順で転写される中間転写ベルトを有し、この中間転写ベルト上に積層されたトナー画像および透明トナー層を転写シートに転写するように構成された請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記透明トナー層形成部および前記有色トナー画像形成部は共用される同一の感光体を備える請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 転写シート上に有色トナーによる有色トナー画像を形成する工程と、前記有色トナー画像上に透明トナーによる透明樹脂層を形成する工程とを含み、
    前記透明トナーの体積中位径が前記有色トナーの体積中位径よりも大きく、かつ前記透明トナーの体積中位径と前記有色トナーの体積中位径との差が1.5μm以上3.5μm以下であり、
    前記透明トナーの質量当たりの帯電量の絶対値が、前記有色トナーの質量当たりの帯電量の絶対値よりも小さくなるように設定することを特徴とする画像形成方法。
  5. 前記透明樹脂層を形成する工程において、転写シートの被印刷面の全面に亘って前記透明樹脂層を形成する請求項4に記載の画像形成方法。
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