JP2015230016A - 車両用部材の取付構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両用部材を車両本体に取り付けるための取付クリップの小型化が図れる車両用部材の取付構造を得る。
【解決手段】固定フランジ部14を有する車両本体12と、被固定フランジ部18を有する車両用部材16と、固定フランジ部14が相対的にスライドして挿入される第1間隙部と被固定フランジ部18が挿入される第2間隙部とを表裏反対側に有する断面S字状に形成され、車両用部材16を車両本体12に取り付けるための取付クリップ20と、取付クリップ20に設けられ、固定フランジ部14に対して取付クリップ20を仮留めさせる仮留手段と、を備えた車両用部材16の取付構造10とする。
【選択図】図2
【解決手段】固定フランジ部14を有する車両本体12と、被固定フランジ部18を有する車両用部材16と、固定フランジ部14が相対的にスライドして挿入される第1間隙部と被固定フランジ部18が挿入される第2間隙部とを表裏反対側に有する断面S字状に形成され、車両用部材16を車両本体12に取り付けるための取付クリップ20と、取付クリップ20に設けられ、固定フランジ部14に対して取付クリップ20を仮留めさせる仮留手段と、を備えた車両用部材16の取付構造10とする。
【選択図】図2
Description
本発明は、車両用部材の取付構造に関する。
バンパーにフェンダーライナーを取り付けるために、側面視略S字形状に形成された取付クリップを用いる取付構造は、従来から知られている(例えば、特許文献1参照)。この取付構造では、バンパーのフランジ部に取付クリップの一端部が弾性変形されて嵌め込まれ(弾性復元力によって仮留めされ)、取付クリップの他端部にフェンダーライナーのフランジ部が嵌め込まれる。そして、取付クリップの一端部に嵌め込まれたバンパーのフランジ部と他端部に嵌め込まれたフェンダーライナーのフランジ部とを貫通するように、頭部及び軸部を有する固定用クリップが取付クリップに挿通される。
しかしながら、上記のような取付構造であると、取付クリップの一端部に弾性復元力を持たせる必要があり、かつ取付クリップに嵌め込まれたバンパーのフランジ部及びフェンダーライナーのフランジ部を固定クリップが貫通する必要があるため、取付クリップが大型化してしまう。取付クリップが大型化すると、その製造コストが増加するとともに見栄えもよくない。このように、フェンダーライナー(車両用部材)をバンパー(車両本体)に取り付けるための取付クリップの小型化を図る取付構造には、改善の余地がある。
そこで、本発明は、車両用部材を車両本体に取り付けるための取付クリップの小型化が図れる車両用部材の取付構造を得ることを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載の車両用部材の取付構造は、固定フランジ部を有する車両本体と、被固定フランジ部を有する車両用部材と、前記固定フランジ部が相対的にスライドして挿入される第1間隙部と前記被固定フランジ部が挿入される第2間隙部とを表裏反対側に有する断面S字状に形成され、前記車両用部材を前記車両本体に取り付けるための取付クリップと、前記取付クリップに設けられ、前記固定フランジ部に対して前記取付クリップを仮留めさせる仮留手段と、を備えている。
請求項1に記載の発明によれば、取付クリップの第1間隙部に、車両本体の固定フランジ部が相対的にスライドして挿入されるとともに、取付クリップに設けられた仮留手段により、固定フランジ部に対して取付クリップが仮留めされる。つまり、固定フランジ部に取付クリップを取り付けるときに、その取付クリップの第1間隙部側を弾性変形させることがない。したがって、取付クリップの第1間隙部側を弾性変形させて固定フランジ部に仮留めする構成に比べて、取付クリップの小型化が図れる。なお、本発明におけるS字状には、正確なS字状ではない、略S字状も含まれる。
また、請求項2に記載の車両用部材の取付構造は、請求項1に記載の車両用部材の取付構造であって、前記取付クリップに設けられ、前記被固定フランジ部が前記第2間隙部に挿入されることで変位し、前記取付クリップを前記固定フランジ部に固定する固定手段を備えている。
請求項2に記載の発明によれば、取付クリップに設けられた固定手段が、被固定フランジ部が第2間隙部に挿入されることで変位し、取付クリップを固定フランジ部に固定する。したがって、取付クリップに挿入された固定フランジ部及び被固定フランジ部を固定クリップが貫通することで固定する構成に比べて、取付クリップの小型化が図れる。
また、請求項3に記載の車両用部材の取付構造は、請求項1に記載の車両用部材の取付構造であって、前記仮留手段は、前記固定フランジ部に係合する爪部とされている。
請求項3に記載の発明によれば、仮留手段が、固定フランジ部に係合する爪部とされている。したがって、取付クリップにおいて、固定フランジ部に対する仮留めのための構成が簡略化される。よって、取付クリップの小型化が図れる。
また、請求項4に記載の車両用部材の取付構造は、請求項3に記載の車両用部材の取付構造であって、前記固定フランジ部に、前記爪部が係合する孔部又は凹部が形成されている。
請求項4に記載の発明によれば、固定フランジ部に、爪部が係合する孔部又は凹部が形成されている。したがって、取付クリップは、固定フランジ部に効率よく仮留めされる。
また、請求項5に記載の車両用部材の取付構造は、請求項1に記載の車両用部材の取付構造であって、前記仮留手段は、前記固定フランジ部の長手方向一端部が当接するストッパー部と、前記固定フランジ部の長手方向他端部に係合する爪部とされている。
請求項5に記載の発明によれば、仮留手段が、固定フランジ部の長手方向一端部が当接するストッパー部と、固定フランジ部の長手方向他端部に係合する爪部とされている。したがって、取付クリップにおいて、固定フランジ部に対する仮留めのための構成が簡略化される。よって、取付クリップの小型化が図れる。
また、請求項6に記載の車両用部材の取付構造は、請求項3〜請求項5の何れか1項に記載の車両用部材の取付構造であって、前記爪部は、前記被固定フランジ部が前記第2間隙部に挿入されることで変位し、前記取付クリップを前記固定フランジ部に固定する固定手段としても機能する構成とされている。
請求項6に記載の発明によれば、爪部が、被固定フランジ部が第2間隙部に挿入されることで変位し、取付クリップを固定フランジ部に固定する固定手段としても機能する。したがって、取付クリップに挿入された固定フランジ部及び被固定フランジ部を固定クリップが貫通することで固定する構成に比べて、取付クリップの小型化が図れる。
また、請求項7に記載の車両用部材の取付構造は、請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の車両用部材の取付構造であって、前記取付クリップにおける前記第2間隙部側の端部が前記車両用部材に重ね合わされる延長部とされ、前記車両用部材と前記延長部とに挿通されることで、前記車両用部材を前記延長部に固定する固定クリップを備えている。
請求項7に記載の発明によれば、取付クリップにおける第2間隙部側の端部が車両用部材に重ね合わされる延長部とされ、車両用部材と延長部とに固定クリップが挿通されることで、車両用部材が延長部に固定されている。したがって、取付クリップに挿入された固定フランジ部及び被固定フランジ部を固定クリップが貫通することで固定する構成に比べて、取付クリップの小型化が図れる。
請求項1に係る発明によれば、車両用部材を車両本体に取り付けるための取付クリップの小型化を図ることができる。
請求項2に係る発明によれば、車両用部材を車両本体に取り付けるための取付クリップの小型化を図ることができる。
請求項3に係る発明によれば、車両用部材を車両本体に取り付けるための取付クリップの簡略化及び小型化を図ることができる。
請求項4に係る発明によれば、車両用部材を車両本体に取り付けるための取付クリップを固定フランジ部に効率よく仮留めすることができる。
請求項5に係る発明によれば、車両用部材を車両本体に取り付けるための取付クリップの簡略化及び小型化を図ることができる。
請求項6に係る発明によれば、車両用部材を車両本体に取り付けるための取付クリップの小型化を図ることができる。
請求項7に係る発明によれば、車両用部材を車両本体に取り付けるための取付クリップの小型化を図ることができる。
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を基に詳細に説明する。なお、説明の便宜上、各図において適宜示す矢印UPを車体上方向、矢印FRを車体前方向、矢印RHを車体右方向とする。また、以下の説明で、特記なく上下、前後、左右の方向を用いる場合は、車体上下方向の上下、車体前後方向の前後、車体左右方向(車幅方向)の左右を示すものとする。そして、図5(A)、図10(A)に示される矢印Wを、後述する取付クリップ20の幅方向とする。
図1に示されるように、本実施形態に係る取付構造10を構成する取付クリップ20は、例えばフェンダーライナー16をバンパー12に取り付けるときなどに好適に用いられる。したがって、ここでは、車両本体の一例としてバンパー12を採用し、車両用部材の一例としてフェンダーライナー16を採用するが、車両本体は、バンパー12に限定されるものではなく、車両用部材は、フェンダーライナー16に限定されるものではない。
<第1実施形態>
まず、第1実施形態に係る取付構造10について説明する。図1〜図3に示されるように、前輪50のホイールハウスHを構成する、樹脂製とされたバンパー12の車体後方側の辺縁部12Aは、車幅方向内側へ向かって屈曲成形されており、その屈曲成形された辺縁部12Aの所定の部位には、固定フランジ部としてのバンパーフランジ部14が一体に連設されている。
まず、第1実施形態に係る取付構造10について説明する。図1〜図3に示されるように、前輪50のホイールハウスHを構成する、樹脂製とされたバンパー12の車体後方側の辺縁部12Aは、車幅方向内側へ向かって屈曲成形されており、その屈曲成形された辺縁部12Aの所定の部位には、固定フランジ部としてのバンパーフランジ部14が一体に連設されている。
バンパーフランジ部14は、前輪50に向かって突出する断面略「L」字状に形成されており、その長手方向(辺縁部12Aに沿った方向)の中央部には、後述する爪部30の先端部34が挿通(嵌合)される矩形状の孔部15が形成されている。なお、孔部15が形成される位置は、バンパーフランジ部14の長手方向中央部に限定されるものではない。孔部15の位置及び数量は、取付クリップ20における爪部30の位置及び数量によって適宜設定される。
また、図1、図2に示されるように、バンパー12の辺縁部12Aには、前輪50のホイールハウスHを構成する、樹脂製のフェンダーライナー16が取付固定される。フェンダーライナー16の車幅方向外側端部には、前輪50に向かって屈曲された延在部17と、その延在部17から連続して車幅方向外側へ向かって屈曲された被固定フランジ部としてのライナーフランジ部18とが形成されている。
なお、ライナーフランジ部18の幅(車幅方向の長さ)は、取付クリップ20の後述する第2間隙部D2の深さ以上とされることが望ましいが、ライナーフランジ部18が、第2間隙部D2内に挿入されたときに、後述する爪部30の基部32を弾性変形させられるようになっていれば、第2間隙部D2の深さ未満とされていても構わない。
図2〜図5に示されるように、取付クリップ20は、バンパー12のバンパーフランジ部14が、その長手方向(辺縁部12Aに沿った方向であり、取付クリップ20の幅方向でもある)から相対的にスライドして挿入される第1間隙部D1と、フェンダーライナー16のライナーフランジ部18が挿入される第2間隙部D2と、を表裏反対側に有する断面略「S」字状に、樹脂材にて成形されている。
詳細に説明すると、図4、図5に示されるように、取付クリップ20は、第1間隙部D1を構成する断面略3/4円弧状の嵌合部22と、その嵌合部22から連続して一体に形成され、第2間隙部D2を構成する断面略「U」字状の本体部24と、を有しており、嵌合部22と本体部24とが表裏(左右)逆方向に開口することにより、取付クリップ20が断面略「S」字状に形成されている。
また、取付クリップ20は、本体部24から(嵌合部22とは反対側に)連続して一体に形成された矩形平板状の延長部26を有している。この延長部26は、取付クリップ20における第2間隙部D2側の端部であり、フェンダーライナー16の延在部17に沿うように(接触するように)なっている(図6参照)。
そして、延長部26の中央部には、後述する固定クリップ40の本体部42が挿通される円形状の貫通孔26Aが形成されている。なお、貫通孔26Aが形成される位置は、延長部26の中央部に限定されるものではない。貫通孔26Aの位置及び数量は、延長部26(取付クリップ20)の幅及び長さによって適宜設定される。
また、本体部24の幅方向中央部には、バンパーフランジ部14に対して取付クリップ20を仮留めさせる仮留手段の一例としての爪部30が一体に形成されている。この爪部30は、本体部24の第1間隙部D1側の壁部が、断面略「L」字状に第2間隙部D2内へ切り起こされるようにして形成されており、本体部24の断面略半円弧状の底部24Aから一体に連続する基部32における屈曲部32Aが、第2間隙部D2内へ突出されている。
そして、爪部30の基部32(屈曲部32A)から一体に連続する先端部34が、第1間隙部D1内へ僅かに突出している。したがって、この第1間隙部D1内へ僅かに突出している爪部30の先端部34がバンパーフランジ部14の孔部15に係合する(若干挿入される)ことにより、取付クリップ20がバンパーフランジ部14に仮留めされる。
また、後述するように、ライナーフランジ部18が第2間隙部D2内へ挿入されることにより、爪部30の基部32が第1間隙部D1側(嵌合部22側)へ弾性変形し、爪部30の先端部34が第1間隙部D1内へ大きく突出する(変位する)。これにより、爪部30の先端部34が、バンパーフランジ部14の孔部15へ挿通(嵌合)され、取付クリップ20がバンパーフランジ部14に固定される(図7参照)。
したがって、この爪部30は、取付クリップ20をバンパーフランジ部14に固定する固定手段としても機能する。なお、爪部30が形成される位置は、本体部24の幅方向中央部に限定されるものではない。爪部30の位置及び数量は、本体部24(取付クリップ20)の幅によって適宜設定される。また、爪部30は、別体とされて本体部24(取付クリップ20)に弾性変形可能に取り付けられる構成とされてもよく、例えば金属製とされていてもよい。
また、図2、図6に示されるように、フェンダーライナー16のライナーフランジ部18は、取付クリップ20の第2間隙部D2内に、その開口側(取付クリップ20の幅方向と直交する方向)から挿入される。そして、このとき、フェンダーライナー16の延在部17が、取付クリップ20の延長部26に重ね合わされるようになっており、その延在部17の延長部26に重ね合わされた部位には、延長部26の貫通孔26Aと連通する(内径が略同一とされた)円形状の貫通孔17Aが形成されている。
したがって、この貫通孔17A及び貫通孔26Aに、固定クリップ40の本体部42が挿通され、更に、その本体部42に固定ピン46が挿通されることにより、フェンダーライナー16の延在部17が、取付クリップ20の延長部26に取り付けられる。詳細に説明すると、固定クリップ40は、本体部42と固定ピン46とを有する2ピース構造とされており、本体部42の軸部44が貫通孔17A及び貫通孔26Aに挿通されるようになっている。
本体部42は、貫通孔17A及び貫通孔26Aの内径よりも大きい外径を有する頭部43と、貫通孔17A及び貫通孔26Aの内径と同じ外径を有する円筒状の軸部44とで構成されており、軸部44の先端部44Aは先細り形状とされている(図示省略)。そして、その先細り形状とされた軸部44の先端部44Aは、固定ピン46によって、貫通孔17A及び貫通孔26Aの内径よりも大きい外径となるように、径方向外側へ拡開されるようになっている(図6参照)。
固定ピン46は、例えば貫通孔17A及び貫通孔26Aの内径よりも大きく、かつ本体部42の頭部43の外径よりも小さい外径を有する頭部47と、本体部42における軸部44の内径と同じ外径を有する、即ち先細り形状とされた軸部44の先端部44Aの内径よりも外径の大きい円柱状の挿通部48とで構成されている。
なお、挿通部48の先端部48Aは、本体部42から突出するようになっており、その先端部48Aは、先細り形状とされている。そして、その先端部48Aの挿通方向上流側には、本体部42における軸部44の先端部44A(先端面)に外側(挿通方向下流側)から係止される環状の係止部49が一体に形成されている。
つまり、係止部49の外径は、挿通部48の外径よりも大きくなるように形成されており、係止部49は、軸部44の先端部44Aを径方向外側へ押し広げながら(弾性変形させながら)、その軸部44内に挿通されるようになっている。そして、その係止部49は、軸部44から突出した後、若干弾性復元した先端部44Aの先端面に係止されるようになっている。
これにより、固定ピン46が、本体部42から抜け落ちない構成になっており、本体部42が、延長部26及び延在部17から抜け落ちない構成になっている。つまり、固定クリップ40がフェンダーライナー16及び取付クリップ20に固定され、フェンダーライナー16が取付クリップ20を介してバンパー12に取り付けられるようになっている。なお、本体部42の頭部43には、固定ピン46の頭部47を受け入れる凹部43Aが形成されていてもよい。
以上のような構成とされた取付クリップ20を備えた第1実施形態に係る取付構造10において、次に、その作用について説明する。
フェンダーライナー16をバンパー12に取り付ける際には、まず取付クリップ20をバンパー12のバンパーフランジ部14に装着する。すなわち、図3に示されるように、取付クリップ20をバンパーフランジ部14の長手方向からスライドさせ、バンパーフランジ部14を第1間隙部D1内に、そのスライド方向から相対的に挿入させる。
ここで、バンパーフランジ部14は、断面略「L」字状に形成され、嵌合部22は、そのバンパーフランジ部14を受け入れる断面略3/4円弧状に形成されている。したがって、取付クリップ20は、バンパーフランジ部14に対して、その長手方向(取付クリップ20の幅方向)と直交する方向への移動が不能となるように固定される。
また、取付クリップ20に形成されている爪部30の先端部34は、第1間隙部D1内へ僅かに突出されていることから、取付クリップ20のスライドに伴い、バンパーフランジ部14に押されて第2間隙部D2側へ弾性変形し、孔部15に達したところで、その孔部15に若干挿入される(係合する)。これにより、取付クリップ20は、バンパーフランジ部14に対して、その長手方向(スライド方向)への移動が抑制されるように効率よく仮留めされる。
したがって、例えば取付クリップ20の嵌合部22を弾性変形させて、その開口側(取付クリップ20の幅方向と直交する方向)からバンパーフランジ部14に装着し、その弾性復元力によって仮留めさせる構成に比べて、嵌合部22及び本体部24の特に幅方向と直交する方向の大きさを小さくすることができる。これにより、取付クリップ20の小型化を図ることができ、見栄えが損なわれるのを抑制又は防止することができるとともに、製造コストを低減させることができる。
その後、フェンダーライナー16のライナーフランジ部18を、取付クリップ20の第2間隙部D2内に、その開口側(取付クリップ20の幅方向と直交する方向)から挿入する。すると、図6、図7に示されるように、第2間隙部D2内へ突出している爪部30の基部32における屈曲部32Aがライナーフランジ部18に押され、その基部32が嵌合部22に向かって弾性変形する。
つまり、爪部30の先端部34が第1間隙部D1内へ向かうように突出し、バンパーフランジ部14に形成された孔部15内に挿通(嵌合)される。これにより、取付クリップ20が、バンパーフランジ部14に対して、その長手方向(スライド方向)への移動が不能となるように固定される(本留めされる)。
したがって、例えば車両の走行時に、フェンダーライナー16に風圧等の外力が加えられても、取付クリップ20のバンパーフランジ部14からの脱落を防止することができる。そして、このような爪部30によって、バンパーフランジ部14に対する取付クリップ20の仮留め及び本留め(固定)ができるので、取付クリップ20の構成を簡略化することができる。よって、取付クリップ20の更なる小型化及び低コスト化を図ることができる。
また、ライナーフランジ部18が第2間隙部D2内に挿入されると、フェンダーライナー16の延在部17が、取付クリップ20の延長部26に重ね合わされ、貫通孔17Aと貫通孔26Aとが連通する。そして、その連通した貫通孔17A及び貫通孔26Aに固定クリップ40の本体部42を挿通し、次いで、その本体部42に固定ピン46を挿通する。
これにより、固定クリップ40がフェンダーライナー16(延在部17)及び取付クリップ20(延長部26)に固定され、フェンダーライナー16が取付クリップ20を介してバンパー12に取り付けられる。したがって、例えば取付クリップ20の第1間隙部D1内に挿入されたバンパーフランジ部14及び第2間隙部D2内に挿入されたライナーフランジ部18を固定クリップ40が貫通することで固定する構成に比べて、取付クリップ20の小型化を図ることができる。
なお、車両の修理等でフェンダーライナー16をバンパー12から取り外す必要があるときには、固定クリップ40を外して、フェンダーライナー16を取付クリップ20から取り外せばよいが、固定クリップ40を外さずに、ライナーフランジ部18を第2間隙部D2から抜き出すようにしてもよい。
ライナーフランジ部18を第2間隙部D2から抜き出せば、取付クリップ20のバンパーフランジ部14に対する固定状態が解除されるので、取付クリップ20をバンパーフランジ部14からスライドさせて取り外すことができ、フェンダーライナー16をバンパー12から取付クリップ20ごと容易に取り外すことができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係る取付構造10について説明する。なお、上記第1実施形態と同等の部位には、同じ符号を付して詳細な説明(共通する作用も含む)は適宜省略する。
次に、第2実施形態に係る取付構造10について説明する。なお、上記第1実施形態と同等の部位には、同じ符号を付して詳細な説明(共通する作用も含む)は適宜省略する。
図8〜図10に示されるように、この第2実施形態に係る取付クリップ20は、嵌合部22の幅方向一端部に、第1間隙部D1を閉塞する壁状のストッパー部28を有している。そして、この取付クリップ20は、本体部24の第1間隙部D1側の壁部における、ストッパー部28とは反対側となる幅方向他端部に、爪部36を有している。
この爪部36は、本体部24の第1間隙部D1側の壁部における幅方向他端部に、その幅方向に沿った2本のスリット24Bを形成することによって構成されており、その先端部38は、第1間隙部D1内へ僅かに突出されるとともに、第2間隙部D2内へ第1間隙部D1側よりも大きく突出されるように、断面略「T」字状に形成されている(図11参照)。
なお、図10(B)に示されるように、この先端部38の第2間隙部D2内へ突出された部位の開口側を向く面は、テーパー面38Aとされており、ライナーフランジ部18が第2間隙部D2内に挿入されたときに、その先端部38が第1間隙部D1側へ弾性変形され易いようになっている。
また、この取付クリップ20の幅は、後述するように、ストッパー部28がバンパーフランジ部14の長手方向一端部に当接した状態で、爪部36の先端部38がバンパーフランジ部14の長手方向他端部に係合(圧接)可能なように、バンパーフランジ部14の長手方向の長さよりも大きくされている。
このような構成とされた第2実施形態に係る取付クリップ20は、次のようにしてバンパーフランジ部14に取り付けられる(仮留めされた後に固定される)。まず、図8に示されるように、取付クリップ20をバンパーフランジ部14の長手方向からスライドさせ、バンパーフランジ部14を第1間隙部D1内に、そのスライド方向から相対的に挿入させる。なお、このとき、第1間隙部D1内へ僅かに突出している爪部36の先端部38が、バンパーフランジ部14に押されて第2間隙部D2側へ弾性変形されつつ、取付クリップ20がスライドする。
そして、図11に示されるように、バンパーフランジ部14の長手方向一端部がストッパー部28に当接するとともに、爪部36の先端部38が弾性復元して、バンパーフランジ部14の長手方向他端部の外側に配置される(係合する)。これにより、取付クリップ20は、バンパーフランジ部14に対して、その長手方向(取付クリップ20の幅方向)と直交する方向への移動が不能となるように固定されるとともに、その長手方向(スライド方向)への移動が抑制されるように仮留めされる。
その後、フェンダーライナー16のライナーフランジ部18を、取付クリップ20の第2間隙部D2内に、その開口側(取付クリップ20の幅方向と直交する方向)から挿入する。すると、第2間隙部D2内へ突出している爪部36の先端部38におけるテーパー面38Aがライナーフランジ部18に押されるので、爪部36の先端部38が、第1間隙部D1内へ突出するように弾性変形し、バンパーフランジ部14の長手方向他端部に圧接される。これにより、取付クリップ20が、バンパーフランジ部14に対して、その長手方向(スライド方向)への移動が不能となるように固定される(本留めされる)。
このように、第2実施形態に係る取付クリップ20の場合には、ストッパー部28と爪部36とでバンパーフランジ部14をその長手方向から挟持することによって、そのバンパーフランジ部14に固定される。したがって、この第2実施形態の場合には、バンパーフランジ部14に孔部15を形成する必要がなくなる利点がある。
以上、本実施形態に係る車両用部材(フェンダーライナー)の取付構造10について、図面を基に説明したが、本実施形態に係る車両用部材(フェンダーライナー)の取付構造10は、図示のものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、適宜設計変更可能なものである。
例えば、第1実施形態において、バンパーフランジ部14には、爪部30が係合する孔部15ではなく、爪部30が係合する凹部(図示省略)や突起(図示省略)などを形成するようにしてもよい。また、バンパーフランジ部14に孔部15や凹部などを形成せず、バンパーフランジ部14に対する爪部30の弾性復元力による圧接だけで、取付クリップ20をバンパーフランジ部14に仮留めする構成にしてもよい。
また、仮留手段は、爪部30や、ストッパー部28及び爪部36に限定されるものではない。例えば、図示しないが、バンパーフランジ部14に形成された凸部(又は凹部)に、嵌合部22に形成された凹部(又は凸部)を嵌合させたり、嵌合部22の寸法をバンパーフランジ部14に対して摺動抵抗(摩擦)を有するような寸法にしたりすることで、取付クリップ20がバンパーフランジ部14に仮留めされるような構成にしてもよい。
また、その凹凸嵌合や摺動抵抗(摩擦)によって、取付クリップ20をバンパーフランジ部14に仮留めし、爪部30や爪部36(ストッパー部28)によって、取付クリップ20をバンパーフランジ部14に固定するような(本留めするような)構成にしてもよい。つまり、爪部30や爪部36(ストッパー部28)が、固定手段としてのみ機能するような構成にしてもよい。また、固定手段も、爪部30や爪部36(ストッパー部28)に限定されるものではない。
更に、本実施形態に係る取付構造10は、フェンダーライナー16をバンパー12に取り付ける場合に好適であるが、その場合に限定されるものではない。例えば、図示しないスポイラーやアンダーカバーをバンパー12に取り付ける場合や、図示しない内装部材を車体に取り付ける場合などにも、本実施形態に係る取付構造10を適用することが可能である。
10 取付構造
12 バンパー(車両本体)
14 バンパーフランジ部(固定フランジ部)
15 孔部
16 フェンダーライナー(車両用部材)
18 ライナーフランジ部(被固定フランジ部)
20 取付クリップ
26 延長部
28 ストッパー部(仮留手段)
30 爪部(仮留手段/固定手段)
36 爪部(仮留手段/固定手段)
40 固定クリップ
D1 第1間隙部
D2 第2間隙部
12 バンパー(車両本体)
14 バンパーフランジ部(固定フランジ部)
15 孔部
16 フェンダーライナー(車両用部材)
18 ライナーフランジ部(被固定フランジ部)
20 取付クリップ
26 延長部
28 ストッパー部(仮留手段)
30 爪部(仮留手段/固定手段)
36 爪部(仮留手段/固定手段)
40 固定クリップ
D1 第1間隙部
D2 第2間隙部
Claims (7)
- 固定フランジ部を有する車両本体と、
被固定フランジ部を有する車両用部材と、
前記固定フランジ部が相対的にスライドして挿入される第1間隙部と前記被固定フランジ部が挿入される第2間隙部とを表裏反対側に有する断面S字状に形成され、前記車両用部材を前記車両本体に取り付けるための取付クリップと、
前記取付クリップに設けられ、前記固定フランジ部に対して前記取付クリップを仮留めさせる仮留手段と、
を備えた車両用部材の取付構造。 - 前記取付クリップに設けられ、前記被固定フランジ部が前記第2間隙部に挿入されることで変位し、前記取付クリップを前記固定フランジ部に固定する固定手段を備えた請求項1に記載の車両用部材の取付構造。
- 前記仮留手段は、前記固定フランジ部に係合する爪部とされている請求項1に記載の車両用部材の取付構造。
- 前記固定フランジ部に、前記爪部が係合する孔部又は凹部が形成されている請求項3に記載の車両用部材の取付構造。
- 前記仮留手段は、前記固定フランジ部の長手方向一端部が当接するストッパー部と、前記固定フランジ部の長手方向他端部に係合する爪部とされている請求項1に記載の車両用部材の取付構造。
- 前記爪部は、前記被固定フランジ部が前記第2間隙部に挿入されることで変位し、前記取付クリップを前記固定フランジ部に固定する固定手段としても機能する構成とされている請求項3〜請求項5の何れか1項に記載の車両用部材の取付構造。
- 前記取付クリップにおける前記第2間隙部側の端部が前記車両用部材に重ね合わされる延長部とされ、
前記車両用部材と前記延長部とに挿通されることで、前記車両用部材を前記延長部に固定する固定クリップを備えた請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の車両用部材の取付構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014115156A JP2015230016A (ja) | 2014-06-03 | 2014-06-03 | 車両用部材の取付構造 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2014115156A JP2015230016A (ja) | 2014-06-03 | 2014-06-03 | 車両用部材の取付構造 |
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JP2015230016A true JP2015230016A (ja) | 2015-12-21 |
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JP2014115156A Withdrawn JP2015230016A (ja) | 2014-06-03 | 2014-06-03 | 車両用部材の取付構造 |
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JP (1) | JP2015230016A (ja) |
-
2014
- 2014-06-03 JP JP2014115156A patent/JP2015230016A/ja not_active Withdrawn
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