JP2015228893A - 医療機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】シースを体腔に十分に深く挿入した状態でもシースの内腔の内部状態を目視確認することが可能な医療機器を提供する。【解決手段】医療機器(カテーテル)100は、長尺管状で内腔20を有するシース10と、中空のハブ50と、プロテクタ60と、を備えている。ハブ50はシース10の基端側に、シース10の内腔20と連通して設けられている。プロテクタ60はハブ50の先端部に設けられており、シース10の基端部14の外周を保持している。医療機器(カテーテル)100は、プロテクタ60およびシース10の基端部14のうちプロテクタ60で保持されている保持領域16が、いずれも可視光透過性を有しており、内腔20の内部状態を視認可能である。【選択図】図1

Description

本発明は、カテーテルなどの医療機器に関する。
近年、血管等の体腔や内視鏡の鉗子孔に挿入して用いられるカテーテルや内視鏡用穿刺針などの長尺の医療機器の開発が行なわれている。これらの医療機器は、可撓性を有していて長尺のシースと手元側のハブとを備えている点で共通している。シースは先端から基端まで延びる1個または複数個の内腔(ルーメン)を備えており、この内腔の内部に薬液、造影剤、ガイドワイヤ、穿刺針その他の医療機器など各種の物品が供給される。シースは、医療機器の種類により、1重の管体や2重の管体が用いられる。
ハブは、ユーザのハンドリング性が良好になるよう、シースよりも太径で硬質の材料で作成されることが一般的である。ハブは中空でシースの内腔と連通しており、ハブの基端にはシリンジを取り付けるコネクタが設けられることが一般的である。
この種の医療機器に関し、特許文献1には、2重の管体で構成される長尺のシース(カテーテル本体)と、このシースの基端部に設けられたハブとを備える医療機器(カテーテル)が記載されている。シースの基端部はハブの内部に挿入されて固定されており、この固定部の近傍を耐キンクプロテクタ(プロテクタ)で保持している。プロテクタは、シースの基端部が折れ曲がって内腔が閉塞すること(キンク)を防止する筒状の保護部材であり、ハブの先端部に設けられている。プロテクタは、コネクタカバーやストレインリリーフなどとも呼称され、十分な曲げ剛性および硬度を有している。
シースはポリウレタン系樹脂やポリアミド系樹脂などの樹脂材料を主成分として作成される。器具台や手術台に載置された状態での視認性を向上するため、シースは不透明で様々な色に着色されることが一般的である。一方、特許文献2および特許文献3には、シースを透明にして、内部を通過する薬液を外部から目視確認できるようにすることが記載されている。
特開2012−223346号公報 特開2003−190275号公報 特開2006−110224号公報
この種の医療機器を体腔に挿入する場合には、被験者にガイディングカテーテル(親カテーテル)や内視鏡を留置し、これらの近位端部にあるコネクタや手元操作部から当該医療機器を挿入することが一般的である。医療機器を体腔に深く挿入した場合、医療機器のハブは、ガイディングカテーテルのコネクタや内視鏡の手元操作部(以下、体腔導入口という場合がある)の近傍に達することがある。
ここで、従来の医療機器において、ハブは透明な樹脂材料で作成され、薬液が充填されたシリンジの先端がハブに正常に装着されていることが目視確認できるようになっているものがある。これに対し、プロテクタは不透明な樹脂材料を含み、器具台や手術台に載置された状態での医療機器の視認性を確保している。
このような医療機器においては、シリンジからシースに薬液が正常に供給されて先端側に向かって流動していることを目視確認したり、シースの先端開口から被験者の血液が流入してシースの基端側に向かって流動してきていること(逆血)を目視的に迅速に発見したりすることが求められている。しかしながら、特許文献2や特許文献3のようにシースを透明にしても、ハブやプロテクタが体腔導入口に接近するまでシースを体腔に深く挿入してしまうと、シースの壁面を通じて内腔の内部を視認することができなくなる。このため、シースを体腔に深く挿入して先端を目的の生体組織の近傍まで到達させ、いざ薬液を吐出したり各種の手技操作をしたりする際に、薬液の流動や逆血の発生を目視確認できないという問題がある。
本発明は上述のような課題に鑑みてなされたものであり、シースを体腔に十分に深く挿入した状態でもシースの内腔の内部状態を目視確認することが可能な医療機器を提供するものである。
本発明によれば、長尺管状で内腔を有するシースと、前記シースの基端側に前記内腔と連通して設けられた中空のハブと、前記ハブの先端部に設けられて前記シースの基端部の外周を保持するプロテクタと、を備え、前記プロテクタおよび前記シースの前記基端部のうち前記プロテクタで保持されている保持領域が、いずれも可視光透過性を有し前記内腔の内部状態を視認可能であることを特徴とする医療機器が提供される。
本発明の医療機器によれば、シースを体腔に十分に深く挿入した状態でも、プロテクタを通じてシースの内腔の内部状態を目視確認することが可能である。これにより、シースの先端が目的の生体組織の近傍まで到達した状態でも、薬液の注入不良や逆血の発生を迅速に知得することができる。
本発明の実施形態にかかるカテーテルを示す側面図である。 シースの先端部の内部構造を示す縦断面図である。 シースの基端部(延出領域)を模式的に示す拡大図である。 シースの先端部を模式的に示す拡大図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、各図面において、対応する構成要素には共通の符号を付し、重複する説明は適宜省略する。
図1は、本発明の実施形態にかかる医療機器の一例であるカテーテル100を示す側面図であり、シース10の基端部14の一部長さ領域は図示省略している。図2は、シース10の先端部12の内部構造を示す縦断面図であり、先端部12における基端側の一部は図示省略している。図3はシース10の基端部14における延出領域15を模式的に示す拡大図であり、図4は先端部12を模式的に示す拡大図である。
はじめに、本実施形態の医療機器の概要について説明する。
本実施形態の医療機器(カテーテル)100は、長尺管状で内腔20を有するシース10と、中空のハブ50と、プロテクタ60と、を備えている。
ハブ50はシース10の基端側に、シース10の内腔20と連通して設けられている。プロテクタ60はハブ50の先端部に設けられており、シース10の基端部14の外周を保持している。
本実施形態の医療機器(カテーテル)100は、プロテクタ60およびシース10の基端部14のうちプロテクタ60で保持されている保持領域16が、いずれも可視光透過性を有しており、内腔20の内部状態を視認可能であることを特徴とする(図3参照)。
ここで、内腔20の内部状態を視認可能であるとは、内腔20に血液等の有色の通過物200を通過させたときに、通常の手技環境下で当該通過物200の通過を目視的に認識できることをいう。
次に、本実施形態の医療機器について詳細に説明する。
本実施形態の医療機器は、たとえばカテーテル100である。より具体的には、シース10の遠位端11を屈曲させる操作機構を有していない非能動カテーテルである。血管内カテーテルや消化器カテーテルのほか、腹腔、胸腔または尿管などの各種の体腔内に挿入して用いられる種々のカテーテルを挙げることができる。このうち、本実施形態のカテーテル100は目的の生体組織からカテーテル100の内腔20に逆流する血液(逆血)を目視確認できるという観点から、特に血管内カテーテルに好適に用いられる。
このほか本発明は、内視鏡の鉗子孔に挿通して用いられる長尺の各種の医療機器に適用することができる。かかる医療機器としては、内視鏡用穿刺針(局注針)を例示することができる。内視鏡用穿刺針は、遠位端に穿刺針が設けられた内管を、この内管よりも大径の外管の内部に摺動可能に挿通し、内管の基端にシリンジを取り付けて穿刺針から目的の生体組織に薬液等の液体を吐出する器具である。
シース10は、長尺で中空の樹脂管であり、内部に1個または複数個の内腔20を備えている。シース10は、数十センチメートルから数メートル程度の長さを有する。本実施形態では、シース10を、先端部12と基端部14とに大別して説明する。先端部12は数センチメートルから1メートル程度の長さ領域であり、基端部14はシース10の残余の長さ領域である。
ハブ50は、シース10の基端側に設けられて医師等のユーザが手指で把持する把持部である。ハブ50の近位端には連結部52が設けられている。連結部52の内側は内腔20に連通して開口している。連結部52の外周には螺旋溝が形成されており、シリンジ(図示せず)のルアーコネクタが螺合装着される。これにより、シリンジに充填された薬液または塞栓ビーズなどの薬剤をシース10に供給し、またはシース10を通じて体腔内から体液や閉塞物などを吸引することができる。また、連結部52の開口には、ガイドワイヤまたはステントなど器具が挿入される場合がある。
ハブ50の周囲には複数枚の羽部54が形成されている。ハブ50の軸心を中心に羽部54を回転させることにより、シース10を軸回転させるトルクを付与することができる。これにより、体腔に挿入されたシース10を所望の向きに指向させることができる。
ハブ50は樹脂材料で作成されている。樹脂材料としては、ポリアミド系樹脂(ナイロン)やポリオレフィンを例示することができる。ハブ50は可視光透過性を有している。これにより、シリンジ先端の挿入深さが正常であることを目視確認することができる。また、シリンジからハブ50に薬剤が正常に吐出されていることを目視確認することができる。
ハブ50の先端部には連結凹部56が形成されており、シース10の近位端が連結凹部56に嵌合固定される。連結凹部56は、シース10とハブ50との境界にあたる。
プロテクタ60は、ハブ50の先端部に設けられる中空管状の部材である。シース10の基端部14の一部(保持領域16)はプロテクタ60に挿通されている。図1に示すように、ハブ50の連結凹部56の基端側の一部は、プロテクタ60よりも僅かに近位側に露出している。これにより、シース10とハブ50との境界は、プロテクタ60を介さずにハブ50を通じて明瞭に視認可能である。ただし本発明はこれに限られず、ハブ50の連結凹部56の全体をプロテクタ60で覆ってもよい。プロテクタ60は所定の曲げ剛性を有しており、シース10のうちのハブ50近傍の最近位部分に集中する曲げ応力を緩和してシース10のキンクを防止するストレインリリーフとして機能する。
本実施形態のカテーテル100は、プロテクタ60およびシース10の保持領域16が、いずれも可視光透過性を有している。
シース10が可視光透過性を有するとは、シース10が透明または半透明であって、内腔20の内部状態が視認できる程度にシース10の外部から内腔20まで可視光を透過させることをいう。シース10が多層構造をなす場合、シース10が可視光透過性を有するとは、かかる多層構造の全体に亘って上記のように可視光を透過させることをいう。また、医療機器が内視鏡用穿刺針(局注針)である場合などには、シース10は、外管の内部に内管を摺動可能に挿通した二重(多重)管構造を備えてもよい。かかる場合にシース10が可視光透過性を有するとは、外管と内管とを組み合わせた複合状態で、少なくともシース10の外部から内管の内腔20まで可視光を透過させて内部が視認可能であることをいう。
また、プロテクタ60が可視光透過性を有するとは、プロテクタ60が透明または半透明であって、中空管状のプロテクタ60の内部状態が視認できる程度にプロテクタ60の外部から内部まで可視光を透過させることをいう。プロテクタ60が多層構造をなす場合、プロテクタ60が可視光透過性を有するとは、かかる多層構造の全体に亘って上記のように可視光を透過させることをいう。
これにより、本実施形態のカテーテル100によれば、シース10の内部を流通する薬剤や、シース10の内腔20を通じて遠位端11からプロテクタ60に到達した逆血を外部から目視確認することができる。このため、シース10とハブ50との境界である連結凹部56で薬剤が詰まることなくシース10の先端側に向かって正常に流動していることを目視確認することができる。また、逆血がプロテクタ60を超えてハブ50の中間部や基端部に到達する前に、逆血が遅くともプロテクタ60に到達した時点で直ちにこれを目視確認することができる。
シース10の基端部14の可視光透過率は50%以上が好ましく、70%以上がより好ましく、プロテクタ60の可視光透過率は30%以上が好ましく、50%以上がより好ましい。ここで、各部材の可視光透過率とは、当該部材の外部から軸中心(シース10の場合は内腔20)までの可視光線の透過率をいう。本実施形態のカテーテル100は、シース10の基端部14およびプロテクタ60の可視光透過率が上記範囲であることにより、内腔20内を通過する逆血などの有色の通過物200を外部から視認可能である。
本実施形態のプロテクタ60は樹脂材料で作成され、透明または半透明に構成されている。具体的な樹脂材料としては、オレフィン−スチレン共重合体などのスチレン系樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレートなどポリエステル;シリコーンゴムなどのゴム材料のほか、ポリ塩化ビニル、ポリウレタンおよびポリアミドを例示することができる。これらの樹脂材料は、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。特に、光透過率が異なる樹脂材料を所定の比率で混合して用いることにより、プロテクタ60の可視光透過率を上記範囲に調整することができる。また、プロテクタ60は、実質的に顔料を含有していないか、または透明性もしくは半透明性を損なわない範囲で顔料を含んでもよい。
本実施形態は、シース10の基端部14のうち、プロテクタ60よりも先端側に延出する延出領域15もまた、可視光透過性を有している。より具体的には、シース10の保持領域16および延出領域15は半透明である。そして、シース10のうち延出領域15よりも先端側に位置する先端部12は、可視光不透過性を有する。
これにより、延出領域15を親カテーテルや内視鏡から突出させた状態で、逆血などの通過物200がシース10の延出領域15に到達した時点で、すなわち逆血がプロテクタ60に到達する前に、直ちにこれを目視確認することができる(図3参照)。
図2から図4に示すように、シース10は積層構成をなし、軸心側から順に内層22と外層26とを積層してなる。外層26の内部には補強層24が埋設されている。補強層24は内層22の外表面に接触または近接している。
内層22は、内部に内腔20を備える筒状の部材である。図2に示すように、内腔20はシース10の先端部12において、近位側に向かって拡径している。
内層22の材料としては、フッ素系の熱可塑性ポリマー材料を挙げることができる。このフッ素系の熱可塑性ポリマー材料としては、具体的には、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)およびペルフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)を挙げることができる。これらの樹脂材料は、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
外層26の材料としては熱可塑性ポリマーを挙げることができる。この熱可塑性ポリマーとしては、ポリウレタン(PU)系樹脂、ポリイミド(PI)系樹脂、ポリアミドイミド(PAI)系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)系樹脂、ポリエチレン(PE)系樹脂、ポリアミド(PA)系樹脂、ナイロンエラストマー系樹脂、エチレン−酢酸ビニル系樹脂(EVA)、ポリ塩化ビニル(PVC)系樹脂またはポリプロピレン(PP)系樹脂、またはこれらの組み合わせを挙げることができる。なお、上記熱可塑性ポリマーには熱可塑性エラストマーを含む。これらの樹脂材料は、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
本明細書において熱可塑性エラストマーとは、ポリマーアロイ(ポリマーブレンド、ブロック共重合、グラフト共重合、ランダム共重合等)や、可塑剤等で軟質化したもの、さらには、これらの混合物を含む概念である。上記エラストマーには、ウレタン系エラストマー、アミド系エラストマー(ナイロン系エラストマー)、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、および塩ビ系エラストマーを含む。上記ウレタン系エラストマーは、熱可塑性ポリウレタンエラストマー等を含む。上記アミド系エラストマーには、熱可塑性ポリアミドエラストマー、または熱可塑性ポリエーテルブロックアミド共重合体等を含む。
図4に示すように、シース10の先端部12において、外層26には顔料28が分散されている。これにより、シース10の先端部12は可視光不透過性であり視認性が高い。すなわち、先端部12が可視光透過性であると、カテーテル100が器具台等に載置された状態で先端部12を通じて器具台等が透けて見えるため先端部12の視認性が低くなるところ、本実施形態のように先端部12が可視光不透過性であることで先端部12の良好な視認性を確保している。特に、シース10の先端部12が有色であることで視認性を更に高くすることができる。
シース10の遠位端11の近傍にはマーカー40が設けられている。マーカー40はリング状をなし、補強層24の先端部の外周にカシメ固定された状態で外層26に包埋されている。マーカー40は、X線等の放射線が不透過な材料を含み、具体的には白金などの金属材料により構成されている。
シース10の延出領域15と先端部12とに亘って、シース外径は同径である。すなわち、可視光透過性の基端部14と可視光不透過性の先端部12との境界部13において、シース10の外径は連続的である。そして、シース10の先端部12は、シース10の遠位端11に向かってシース外径が縮小している。
本実施形態のカテーテル100は、腹腔動脈など血管内に挿入して用いられる血管内カテーテルである。本実施形態のカテーテル100の寸法について説明する。
シース10の先端部12の外径は、たとえば550μm以上1000μm以下とすることができる。また、シース10の基端部14の外径は、800μm以上1100μm以下とすることができる。すなわちシース10の最大外径は直径1mm前後であり、好ましくは1mm以下である。
図1に示すように、本実施形態のシース10の先端部12の外径(シース外径)は、多段階(本実施形態では3段階)に縮小している。各段階でシース10は連続的に滑らかに縮小している。
シース10の内腔20の内径は400μm以上600μm以下とすることができる。内腔20は、上記の内径範囲内で、先端部12において近位側に向かって拡径している。
図1および図2に示すように、先端部12から延出領域15に亘って、シース10の外表面に親水性コート層30が設けられている。親水性コート層30は、シース10の延出領域15の途中で終端している。これにより、体腔内でのシース10のプッシャビリティを確保するとともに、シース10の基端部14のハンドリング性が良好となる。
親水性コート層30は、たとえばポリビニルアルコール(PVA)やポリビニルピロリドンなどの親水性材料を含む。これらの樹脂材料は、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。親水性コート層30は、外層26の表面を親水化処理して形成してもよく、または外層26の表面に親水性の樹脂材料を塗工して形成してもよい。
図1に示すように、親水性コート層30は、シース10のうち可視光不透過性の先端部12よりも僅かに基端側まで形成されており、延出領域15の中間部よりも先端側で終端している。言い換えると、先端部12と基端部14(延出領域15)との境界部13を基端側に僅かに超えた位置で親水性コート層30は終端している。外層26に顔料が混合されている先端部12と顔料が実質的に混合されていない基端部14との境界部13で外層26の表面性状に不連続が生じたとしても、親水性コート層30が境界部13を覆っているためシース10の摺動抵抗の不連続が境界部13で生じることがない。
補強層24は、シース10の耐キンク性および内層22の耐圧性を向上するための保護層である。補強層24は、1本または複数本のワイヤ25を螺旋巻回したコイル、または複数本のワイヤ25を編組したメッシュである。
補強層24を構成するワイヤ25の材料は、内層22および外層26よりも高剛性であり、たとえば金属材料を用いることができる。具体的には、タングステン、ステンレススチール(SUS)、ニッケルチタン系合金、鋼、チタンまたは銅合金を用いることができる。このほか、ワイヤ25には樹脂材料を用いることができる。これらの樹脂材料は、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
より具体的には、本実施形態の補強層24はワイヤ25を編組してなるメッシュである。補強層24は、シース10の少なくとも基端部14の内部に設けられている。シース10の基端部14における補強層24の開口面積比率は、50%を超える。本実施形態の補強層24は、多条(たとえば8条)のワイヤ25を内層22の外周に右螺旋に巻き回し、かつ多条(たとえば8条)のワイヤ25を内層22の外周に左螺旋に巻き回すとともに、各ワイヤ25を互いに編み込んで作成することができる。
これにより、ワイヤ25が金属材料で可視光不透過性であっても、シース10の全体として可視光透過性を有することができる。
図3および図4に示すように、補強層24のメッシュ開口42は、互いに交差するワイヤ25の隙間部分である。補強層24の開口面積比率は、筒状の補強層24の周囲面積のうち、ワイヤ25が存在しない隙間部分(メッシュ開口42)の比率である。開口面積比率は、ワイヤ25の線径およびピッチに基づいて理論的に算出してもよく、またはシース10(補強層24)の画像に基づいて面積計算して求めてもよい。ワイヤ25のピッチとは、同方向に巻回されていて互いに隣接するワイヤ25同士の軸方向距離である。
本実施形態の補強層24は、シース10の先端部12から基端部14に亘って設けられている。シース10の基端部14における補強層24(図3参照)の開口面積比率(基端開口比率)は、シース10の先端部12における補強層24(図4参照)の開口面積比率(先端開口比率)よりも大きい。
基端開口比率を大きくすることで、シース10の基端部14の延出領域15や保持領域16において内腔20の内部の視認性を補強層24が損なうことがない。基端開口比率は70%以上かつ90%以下が好ましい。これにより、シース10の基端部14における可視光透過性を高くすることができるとともに、シース10の基端部14の耐キンク性を確保することができる。
本実施形態のカテーテル100において、補強層24は先端部12から基端部14に亘って同本数のワイヤ25により連続的に形成されている。ただし、シース10の先端部12におけるワイヤ25のピッチは、基端部14におけるワイヤ25のピッチよりも小さい。そして、境界部13を含む中間領域においてワイヤ25のピッチは基端側に向かって徐々に大きくなっている。
このように、シース10の先端部12においてワイヤ25のピッチを小さくして先端開口比率を小さくすることで補強層24のバネ性を高くすることができる。このため、シース10の先端部12を柔軟に屈曲させることができる。先端開口比率は、基端開口比率よりも小さく、50%以上かつ80%以下が好ましい。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される限りにおける種々の変形、改良等の態様も含む。
なお、本発明の各種の構成要素は、個々に独立した存在である必要はない。複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等を許容する。
上記実施形態は、以下の技術思想を包含するものである。
(1)長尺管状で内腔を有するシースと、前記シースの基端側に前記内腔と連通して設けられた中空のハブと、前記ハブの先端部に設けられて前記シースの基端部の外周を保持するプロテクタと、を備え、前記プロテクタおよび前記シースの前記基端部のうち前記プロテクタで保持されている保持領域が、いずれも可視光透過性を有し前記内腔の内部状態を視認可能であることを特徴とする医療機器。
(2)ワイヤを編組してなる補強層が前記シースの少なくとも前記基端部の内部に設けられており、前記シースの前記基端部における前記補強層の開口面積比率が50%を超えることを特徴とする上記(1)に記載の医療機器。
(3)前記補強層が前記シースの先端部から前記基端部に亘って設けられており、前記シースの前記基端部における前記補強層の開口面積比率が、前記シースの前記先端部における前記補強層の開口面積比率よりも大きいことを特徴とする上記(2)に記載の医療機器。
(4)前記シースの前記基端部のうち前記プロテクタよりも先端側に延出する延出領域が可視光透過性を有し、前記シースのうち前記延出領域よりも先端側に位置する先端部が可視光不透過性を有する上記(1)から(3)のいずれか一項に記載の医療機器。
(5)前記シースの前記保持領域および前記延出領域が半透明である上記(4)に記載の医療機器。
(6)前記シースの前記延出領域と前記先端部とに亘ってシース外径が同径であり、前記シースの前記先端部は前記シースの遠位端に向かって前記シース外径が縮小している上記(4)または(5)に記載の医療機器。
(7)前記先端部から前記延出領域に亘って前記シースの外表面に親水性コート層が設けられており、前記親水性コート層は前記延出領域の途中で終端していることを特徴とする上記(4)から(6)のいずれか一項に記載の医療機器。
(8)カテーテルである上記(1)から(7)のいずれか一項に記載の医療機器。
10 シース
11 遠位端
12 先端部
13 境界部
14 基端部
15 延出領域
16 保持領域
20 内腔
22 内層
24 補強層
25 ワイヤ
26 外層
28 顔料
30 親水性コート層
40 マーカー
42 メッシュ開口
50 ハブ
52 連結部
54 羽部
56 連結凹部
60 プロテクタ
100 カテーテル
200 通過物

Claims (8)

  1. 長尺管状で内腔を有するシースと、前記シースの基端側に前記内腔と連通して設けられた中空のハブと、前記ハブの先端部に設けられて前記シースの基端部の外周を保持するプロテクタと、を備え、
    前記プロテクタおよび前記シースの前記基端部のうち前記プロテクタで保持されている保持領域が、いずれも可視光透過性を有し前記内腔の内部状態を視認可能であることを特徴とする医療機器。
  2. ワイヤを編組してなる補強層が前記シースの少なくとも前記基端部の内部に設けられており、前記シースの前記基端部における前記補強層の開口面積比率が50%を超えることを特徴とする請求項1に記載の医療機器。
  3. 前記補強層が前記シースの先端部から前記基端部に亘って設けられており、前記シースの前記基端部における前記補強層の開口面積比率が、前記シースの前記先端部における前記補強層の開口面積比率よりも大きいことを特徴とする請求項2に記載の医療機器。
  4. 前記シースの前記基端部のうち前記プロテクタよりも先端側に延出する延出領域が可視光透過性を有し、前記シースのうち前記延出領域よりも先端側に位置する先端部が可視光不透過性を有する請求項1から3のいずれか一項に記載の医療機器。
  5. 前記シースの前記保持領域および前記延出領域が半透明である請求項4に記載の医療機器。
  6. 前記シースの前記延出領域と前記先端部とに亘ってシース外径が同径であり、前記シースの前記先端部は前記シースの遠位端に向かって前記シース外径が縮小している請求項4または5に記載の医療機器。
  7. 前記先端部から前記延出領域に亘って前記シースの外表面に親水性コート層が設けられており、前記親水性コート層は前記延出領域の途中で終端していることを特徴とする請求項4から6のいずれか一項に記載の医療機器。
  8. カテーテルである請求項1から7のいずれか一項に記載の医療機器。
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