JP2015228421A - 保護処理を施した回路基板、及び回路基板の保護処理方法 - Google Patents
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Abstract
Description
た回路基板を提供することを課題とする。
前記加飾成形後の被覆フィルム11が、回路基板ないし集積回路の表面形状に沿って、延伸状態で隙聞なく密着してなることを特徴とする。
上記構成であれば、基板Bよりも一回り大きい形状の被覆フィルム が、オーバーレイ成形によってIC回路基板の少なくとも上面に密着することで、回路基板の周囲表面の 真空状態を保つことができる。これにより耐水性、耐衝撃性、ないし耐ガス性を維持することができる。
複数の素子Eが定着され、このうち一つ以上の素子Eに配線Lが結線された基板Bの少なくとも上面側に、熱可塑性を有しかつ基板B全体を覆う大きさの被覆フィルムをオーバーレイ成形してなる回路基板であって、
前記オーバーレイ成形は、前記被覆フィルムを基板Bの上方に拡げてセットし、セットした被覆フィルムの上下それぞれを囲って、被覆フィルムで仕切られた上下の連続する密閉空間を形成し、これら上下の密閉空間の相互に圧力差を生じさせる加飾成形(三次元加飾成形)によるものであり、
前記加飾成形後の被覆フィルム11が、回路基板よりも周囲四方へ連なって張り出した張り出し部1Cを端部に有し、張り出し部1Cの張り出し基部が基板Bの全周に亘って基板の周側面に密着してなることを特徴とする。
複数の素子Eが定着された基板Bの上下面それぞれの側に、基板B全体を覆う大きさの被覆フィルム11,12 をオーバーレイ成形してなる回路基板であって、前記オーバーレイ成形は、基板Bの上方に拡げてセットした被覆フィルムの上下の密閉空間の相互に圧力差を生じさせることで、被覆フィルムを回路基板ないし集積回路の表面形状に沿って密着させる加飾成形によるものであり、
上下の被覆フィルム11,12は、共に回路基板よりも周囲四方へ連なって張り出した張り出し部1Cを有し、上下の被覆フィルムの張り出し部1C同士がそれぞれ延伸された上張り出し部 11C及び延伸された下張り出し部12Cとなり、これら上張り出し部 11Cと下張り出し部12Cが基板Bの周形状に沿う外周部で互いに密着してなることを特徴とする。
前記被覆フィルムの少なくともいずれかは、張り出し部1Cよりも内側の密着部分のうち少なくとも一部分が、回路基板ないし素子からのアウトガスを透過するガス透過性フィルムからなることが好ましい。
上記のようにガス透過性フィルムを使用した構成であれば、回路基板ないし素子からのアウトガスを透過させて外部に逃がすため、気泡溜りの発生、あるいは基板の反りや樹脂漏れを防ぐことができる。
複数の素子Eが定着された基板Bの少なくとも上面側に基板B全体を覆う大きさの被覆フィルムをオーバーレイ成形することで、基板Bの表面を密封する回路基板の保護処理方法であって、
前記素子Eのいずれかは、所定の結線部に線材Lを結線させるものであり、少なくとも以下の各工程を具備することを特徴とする。すなわち少なくとも、
・当該素子Eの必要箇所に予め線材Lを結線する結線工程と、
・結線した線材Lの線端部LEを基板Bよりも外方へ張り出させた状態で、前記被覆フィルムを、基板Bの上方にて、基板B及び線材Lの線端部のすべてを覆うように拡げてセットし、被覆フィルムの上下に密閉空間をそれぞれ形成し、上下の密閉空間に圧力差を生じさせることで、被覆フィルムを回路基板及び回路素子の各表面形状に沿って密着させると共に、回路基板よりも周囲四方へ連なって基板の外周部に張り出す張り出し部1Cを形成してこの張り出し部1Cの一部を線材Lの上半部又は下半部のいずれかに密着させた線材カバー部3Cとする加飾成形工程と、
・線材Lの線端部付近の被覆フィルムを切除して線材の線端部の一部を結線可能に露出させる線材露出工程と、を順に具備することを特徴とする。
基板B及び基板Bから張り出す線材Lを纏めて被覆フィルムで被覆するように加飾成形(三次元加飾成形)を施すことで、線材Lを基板Bと一体的に保護することができる。また加飾成形工程の後に線材Lの線端部の一部を露出させることで、加飾成形された被覆フィルムによる被覆状態を保ったまま結線部のみが露出し、結線作業が容易なものとなる。
複数の素子Eが定着された基板Bの上下面側に、基板B全体を覆う大きさの上被覆フィルム11、下被覆フィルム12をそれぞれオーバーレイ成形することで、基板Bの表面を密封する回路基板の保護処理方法であって、少なくとも以下の各工程を具備することを特徴とする。すなわち少なくとも、
・当該素子Eの必要箇所に予め線材Lを結線する結線工程と、
・結線した線材Lの線端部を基板Bよりも外方の外周部へ張り出させた状態で、被覆フィルムたる第一被覆フィルムを、基板Bの片面方向にて、基板B及び線材Lのすべてを覆うように拡げてセットし、第一被覆フィルムの上下に密閉空間をそれぞれ形成し、上下の密閉空間の相互に圧力差を生じさせることで、被覆フィルムたる第一被覆フィルムを回路基板及び回路素子の一の片半部に沿って密着させると共に、回路基板の外周部へ周囲四方に連なって張り出す張り出し部1Cを形成してこの 張り出し部1Cを線材Lの前記線端部の一の片半部に密着させる加飾成形工程(第一加飾成形工程)と、
・線端部の被覆フィルムを切除して線材の線端部の一部を結線可能に露出させる線材露出工程と、を順に具備する。
そしてさらに、前記結線工程及び加飾成形工程(第一加飾成形工程)のいずれかの工程の前後において、
基板Bの他の片半部側に、基板Bよりも一回り大きい第二被覆フィルムを貼り付け、基板Bの周囲四方に連なって回路基板周囲の他の片半部に張り出す張り出し部1Cを形成する第二加飾成形工程を具備してなり、 前記第二加飾成形工程によって、前記線材露出工程前に、第一被覆フィルムと第二被覆フィルムの張り出し部1C同士を互いに密着させ、オーバーレイによる回路基板の保護処理を行うことを特徴とする。
上記方法は後述の実施例4(図9)に相当する。第一加飾成形工程の前後に第二加飾成形工程を行うことで回路基板の一の片半部と他の片半部を確実に密封し、かつ基板の周囲を第一被覆フィルム、第二被覆フィルムの相互密着部からなる張り出し部1Cによって形成することができるため、確実な密封範囲及び強固な密封性の維持が可能となる。
また、第一加飾成形工程ののちに線材露出工程を行うことで、両側からの密封でありながら確実な線材露出を可能とする。
複数の素子Eが定着された基板Bの少なくとも上面側に、基板B全体を覆う大きさの被覆フィルムをオーバーレイ成形することで、基板Bの表面を密封する回路基板の保護処理方法であって、
前記素子Eのいずれかは、所定の結線部に線材Lを結線させるものであり、少なくとも以下の各工程を具備することを特徴とする。すなわち少なくとも、
・当該素子Eの必要箇所に予め線材Lを結線する結線工程と、
・結線した線材Lの線端部を基板Bよりも外方へ張り出させ、この線端部を架台内に埋め込み、基板Bを架台上部に立設させた状態でセットし、前記被覆フィルムを、基板Bの上方にて、基板Bの両面を覆うことができるように拡げてセットし、被覆フィルムの上下に被覆フィルムによって仕切られた連続の密閉空間を形成し、上下の密閉空間の相互に圧力差を生じさせることで、被覆フィルムを基板B及び素子Eの各表面形状に沿って立体的に延伸密着させる加飾成形工程と、
・線端部の埋め込み部分を架台から引き抜いて線材の線端部の一部を露出させる線材引き抜き工程と、を順に具備することを特徴とする。
被覆フィルムは、熱可塑性のフィルム基材の片面側へ接着剤層を有し、定着前には定着対象の基板Bの板面よりも大きなフィルム外形からなる。接着剤層が回路基板へ対向するようにセットされ、加飾成形工程によって、回路基板の基板B及び素子Eの表面の三次元形状に沿って隙間なく密着する。
前記オーバーレイ成形は、前記被覆フィルムを基板Bの上方へ基板B全体を覆うように拡げてセットし、セットした被覆フィルムの上下それぞれを囲って、被覆フィルムで仕切られた上下の連続する密閉空間を形成し、これら上下の密閉空間の相互に圧力差を生じさせる加飾成形(三次元加飾成形)によるものであり、
前記加飾成形後の被覆フィルム11が、基板及び素子の少なくとも片面の表面の三次元形状に沿って、延伸状態で立体的に隙聞なく密着してなる。
また、いずれの実施例においても、本発明の基板の保護処理方法は、複数の素子Eが定着された基板Bの少なくとも上面側に基板B全体を覆う大きさの被覆フィルムをオーバーレイ成形することで、基板Bの表面を密封する回路基板の保護処理方法であって、少なくとも以下の各工程を具備することを特徴とする。
・上記回路基板の少なくとも一部にオーバーレイ形成を行う加飾成形工程
・オーバーレイ成形した被覆フィルムの不要部を切断するカット工程
オーバーレイ成形は、加飾成形或いは三次元加飾成形と呼ばれる加飾成形工程によって行う。具体的には、図3に示すような互いに対向しかつ近接乃至離間する上ボックス61,下ボックス62によって被覆フィルムFを挟んで上下に連成した密閉空間を形成し、上ボックス61内の上密閉空間と下ボックス62内の下密閉空間との間に熱可塑性を有する被覆フィルムが張設状態でセットされる。また下ボックス62内の下密閉空間内には、上下移動機構82付の架台7が収容されており(図3)、上ボックス61内には、セットした被覆フィルムを加熱する加熱ヒーターがボックス内壁面に沿って収容されている(図示せず)。また上下の密閉空間内を構成する上ボックス61、下ボックス62の各側部には圧力調整管91,92が連通接続されており、各圧力調整管91,92の先には減圧ポンプ及び圧力開放弁のそれぞれが互いに切り替え可能に連通接続されてなる(図示せず)。また上ボックス61、下ボックス62の各開口部に沿って、被覆フィルムの四方周囲に圧接する圧接部63がそれぞれ設けられる。上下ボックス61,62が被覆フィルムを挟み込んだセット状態で、上下の圧接部63は互いに対向圧接して被覆フィルムの周囲を挟みこみ固定する(図9参照)。
そして、張設状態でセットした被覆フィルムの上下を挟んで密閉空間を形成した後、上下の密閉空間内を圧力調整管91,92の先に接続される減圧ポンプによって上下同圧状態のまま減圧する。この減圧又は減圧後に、上ボックス内のヒーターによって被覆フィルムを加熱して熱延伸可能な状態とし、その後、上下移動機構82によって下ボックス内の架台7を上ボックス61側へ近接移動させ、セットされて上下密閉空間を仕切る被覆フィルムと、下密閉空間内の回路基板(基板B又は素子E)とが互いに近接又は接触した状態とする。こののち、下ボックス内の減圧状態を保ったまま、上ボックス側の圧力調整管91の先を大気解放し、上下の密閉空間の圧力差状態を急激に作り出す。以上の加飾成形工程によって、被覆フィルムは図3に示すように架台7及び架台7上の回路基板(基板B及び各素子E)の表面形状に沿って延伸状態でに沿って隙間なく密着した状態となり、密着側の保護処理が施される。
カット工程は、加飾成形工程によってオーバーレイ成形された被覆フィルムの余分な部分をカットして仕上げる工程である。回路基板が結線された線材を含む場合には、カット工程によって線材の端部を露出させることもできる。この場合カット工程は線材露出工程となる。また回路基板のうち線材の結線部ECを露出させる必要のある場合には、カット工程によって結線部ECを露出させることもできる(図7の実施例3参照)。この場合カット工程は結線部露出工程となる。以下、各実施例の回路基板及び回路基板の保護方法について説明する。
図1〜3に示す本発明の実施例1の保護処理を施した回路基板は、
基板B上に複数の素子Eが定着され、このうち一つの素子Eの結線部ECに配線Lが結線された基板Bの上面側に、熱可塑性を有しかつ基板B全体を覆う大きさの被覆フィルムをオーバーレイ成形してなる回路基板であって、
前記オーバーレイ成形は、前記被覆フィルムを基板Bの上方に拡げてセットし、セットした被覆フィルムの上下それぞれを囲って、被覆フィルムで仕切られた上下の連続する密閉空間を形成し、これら上下の密閉空間の相互に圧力差を生じさせる加飾成形(三次元加飾成形)によるものであり、
前記加飾成形後の被覆フィルム11が、回路基板よりも周囲四方へ連なって張り出した張り出し部1Cを端部に有し、張り出し部1Cの張り出し基部が基板Bの全周に亘って基板の周側面に密着してなる。
図4は実施例1の回路基板を得るための加飾成形工程直後の状態図であり、架台7上にて素子Eを上向きとして載置された回路基板の基板Bが、上下移動機構82のアーム上進によって上ボックスの密閉空間側へ突出し、回路基板の上面の露出部と架台7との表面全体に、被覆フィルム11が密着形成されてなる。なお図3で示す符号81は上ボックス61を上下動させる駆動部である。
張り出し部1Cの一部は複数の線材Lの上半部を纏めて密着して線材カバー部3Cを構成する。線材カバー部3Cはこの張り出し部1Cの一部であって張り出し部1Cと一体的に構成される。
図5,6に示す実施例2の回路基板は、複数の素子Eが定着され、かつ一つの素子Eの結線部ECに配線Lが結線されたた基板Bの上下面それぞれの側に、基板B全体を覆う大きさの被覆フィルム11,12 をオーバーレイ成形してなる回路基板である。前記オーバーレイ成形は、実施例1と同様、基板Bの上方に拡げてセットした被覆フィルムの上下の密閉空間の相互に圧力差を生じさせることで、被覆フィルムを回路基板ないし集積回路の表面形状に沿って密着させる加飾成形工程によるものであり、
上下の被覆フィルム11,12は、共に回路基板よりも周囲四方へ連なって張り出した張り出し部1Cを有し、上下の被覆フィルムの張り出し部1C同士がそれぞれ延伸された上張り出し部 11C及び延伸された下張り出し部12Cとなり、これら上張り出し部 11Cと下張り出し部12Cが基板Bの周形状に沿う外周部で互いに密着してなる。
・当該素子Eの必要箇所に予め線材Lを結線する結線工程と、
・基板Bを上下転回させて下ボックス62の架台7内に埋め込み、結線した線材Lの線端部を基板Bよりも外方の外周部へ張り出させた状態で、被覆フィルムたる下被覆フィルムを、基板Bの片面である下面方向にて、基板B及び線材Lのすべてを覆うように拡げてセットし、下被覆フィルムの上下に密閉空間をそれぞれ形成し、上下の密閉空間の相互に圧力差を生じさせることで、下被覆フィルムを回路基板の下面側の片半部に沿って密着させると共に、回路基板の外周部へ周囲四方に連なって張り出す張り出し部1Cを形成してこの 張り出し部1Cを線材Lの前記線端部の一の片半部に密着させる加飾成形工程(第一加飾成形工程)と、
基板Bを再転回させて上面の片半部側に、基板Bよりも一回り大きい第二被覆フィルムを貼り付け、基板Bの周囲四方に連なって回路基板周囲の他の片半部に張り出す張り出し部1Cを形成する第二加飾成形工程と、
・線端部の被覆フィルムを切除して線材の線端部の一部を結線可能に露出させる線材露出工程と、を順に具備する。
そして前記第二加飾成形工程によって、前記線材露出工程前に、第一被覆フィルムと第二被覆フィルムの張り出し部1C同士を互いに密着させ、オーバーレイによる回路基板の保護処理を行うことを特徴とする。
第一加飾成形後に続けて第二加飾成形工程を行うことで回路基板の一の片半部と他の片半部を確実に密封し、かつ基板の周囲を第一被覆フィルム、第二被覆フィルムの相互密着部からなる張り出し部1Cによって形成することができるため、確実な密封範囲及び強固な密封性の維持が可能となる。
また、第一、第二加飾成形工程ののちに線材露出工程を行うことで、両側からの密封でありながら確実な線材露出を可能とする。
図7、図8に示す実施例3では、線材Lの結線工程を予め行わない回路基板において、第一、第二の二つの加飾成形工程後にカット工程及び線材露出工程を行い(図7)、その後に結線工程を行う(図8)。
素子Eの上部には結線部ECとして、加飾成形工程前にカット予定部品を貼り付けておき、第二加飾成形工程後に結線部EC上面の被覆フィルムのカットと共に結線部ECの一部を斜めのカットラインECLで切除して、密封状態を維持しながら結線部の露出を確実に行うものとしている。また周囲の余分な被覆フィルムの余部11E,12Eをカット工程として切除するものとしている。
図9,10に示す実施例4では、先ず基板Bの上面側をオーバーレイ成形し、次いで図9に示すように基板Bの上面側を素子E、線材Lと共にオーバーレイ成形する。この保護処理方法は具体的には、複数の素子Eが定着され線材Lが結線された基板Bの上下面側に、基板B全体を覆う大きさの上被覆フィルム11、下被覆フィルム12をそれぞれ順にオーバーレイ成形することで、基板Bの表面を密封する回路基板の保護処理方法であって、少なくとも以下の各工程を具備することを特徴とする。すなわち少なくとも、
・当該素子Eの必要箇所に予め線材Lを結線する結線工程と、
・結線した線材Lの線端部を基板Bよりも外方の外周部へ張り出させた状態で、被覆フィルムたる第一被覆フィルムを、基板Bの片面である下面方向にて、基板B及び線材Lのすべてを覆うように拡げてセットし、第一被覆フィルムの上下に密閉空間をそれぞれ形成し、上下の密閉空間の相互に圧力差を生じさせることで、被覆フィルムたる第一被覆フィルムを回路基板及び回路素子の一の片半部に沿って密着させると共に、回路基板の外周部へ周囲四方に連なって張り出す張り出し部1Cを形成してこの 張り出し部1Cを線材Lの前記線端部の一の片半部に密着させる加飾成形工程(第一加飾成形工程)と、
・線端部の被覆フィルムを切除して線材の線端部の一部を結線可能に露出させる線材露出工程と、を順に具備する。
基板Bの他の片半部側に、基板Bよりも一回り大きい第二被覆フィルムを貼り付け、基板Bの周囲四方に連なって回路基板周囲の他の片半部に張り出す張り出し部1Cを形成する第二加飾成形工程を具備してなり、 前記第二加飾成形工程によって、前記線材露出工程前に、第一被覆フィルムと第二被覆フィルムの張り出し部1C同士を互いに密着させ、オーバーレイによる回路基板の保護処理を行うことを特徴とする。
上記方法は図9に示すように、基板B上に突出固定された素子形状に対応する凹部を有した架台受枠73に基板Bの表面を倒立させ対向させて嵌め込み、倒立状態のまま基板Bの下面を第一加飾成形するものである。架台受枠73は架台72の函状凹部に嵌め込み可能な函体からなり、架台72と架台受枠73と転回させた第一加飾成形工程及び線材露出工程済みの回路基板とをはめ込んで、図9に示す第二加飾成形工程のセット状態とする。この状態ではすでにカット工程及び線材露出工程を終えており、上ボックス61側へは平坦な基板Bの下面が露出する。
図11に示す実施例5の回路基板は、複数の素子Eが定着された結線前の基板Bの少なくとも上面側に、基板B全体を覆う大きさの被覆フィルムをオーバーレイ成形することで、基板Bの表面を密封する回路基板の保護処理方法によって得られるものであって、
前記素子Eのいずれかは、所定の結線部に線材Lを結線させるものであり、少なくとも以下の各工程を具備することを特徴とする。すなわち少なくとも、
・結線部ECが基板Bよりも鉛直下方へ向くように縦方向にセットし、この結線部ECを含む基板Bの一部を収容可能な凹部を有する架台受枠内に、基板Bの一側端を埋め込み、架台7上部に立設させた状態でセットし、前記被覆フィルムを、基板Bの上方にて、基板Bの両面を覆うことができるように拡げてセットし、被覆フィルムの上下に被覆フィルムによって仕切られた連続の密閉空間を形成し、上下の密閉空間の相互に圧力差を生じさせることで、被覆フィルムを基板B及び素子Eの各表面形状に沿って立体的に延伸密着させる加飾成形工程と、
・線端部の埋め込み部分を架台から引き抜いて線材の線端部の一部を露出させる線材引き抜き工程と、を順に具備することを特徴とする。
上記方法は回路基板の一側端を、加飾成形を行う際に架台受枠73上に差し込んで縦方向にセットし、架台受枠73へ差し込まれた一側端部を除いて、基板の表裏大部分が一体的にオーバーレイ成形される。これにより、オーバーレイ成形が一枚の元の被覆フィルムのみによって効率的にかつ確実に行われるものとなり、また複数の被覆フィルムの密着部を有さないため密封状態の保持性に優れた密封材が得られる。
その他本発明は上述した実施例に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、一部 要素の抽出、他実施例の要素または代替物への置換、削除、或いは実施例間の構成問士の 重畳的組み合わせ等、種々の変更が可能である。
下被覆フィルム 12
張り出し部 1C
上張り出し部 11C
下張り出し部 12C
基板 B
素子 E
線材 L
線端部 LE
架台受枠73
Claims (8)
- 複数の素子が定着された回路基板のうち、少なくとも一つの素子からその周囲の基盤面にかけて、延伸性を有する被覆フィルムをオーバーレイ成形によって定着させた回路基板であって、
前記定着前の被覆フィルムは、回路基板に対向する側に接着剤層を有し、かつ、定着対象の基盤の盤面よりも大きなフィルム外形からなり、また、
前記オーバーレイ成形は、前記被覆フィルムを回路基板の上方へ回路基板全体を覆うように拡げてセットし、セットした被覆フィルムの上下それぞれを囲って形成した上下空間に圧力差を生じさせる加飾成形によるものであり、
前記加飾成形後の被覆フィルムが、回路基板ないし集積回路の表面形状に沿って、延伸状態で隙間なく密着してなることを特徴とする回路基板。 - 複数の素子が定着され、このうち一つ以上の素子に配線が結線された回路基板の少なくとも素子を含む片面側に、延伸性を有しかつ回路基板全体を覆う大きさの被覆フィルムをオーバーレイ成形してなる回路基板であって、
前記オーバーレイ成形は、前記被覆フィルムを回路基板の上方に拡げてセットし、セットした被覆フィルムの上下それぞれを囲って形成した上下の密閉空間に圧力差を生じさせることで、被覆フィルムを回路基板ないし集積回路の表面形状に沿って密着させる加飾成形によるものであり、
前記加飾成形後の被覆フィルムが、回路基板よりも周囲四方へ連なって張り出した張り出し部を端部に有し、張り出し部の張り出し基部が回路基板の全周に亘って基盤の周側面に密着してなることを特徴とする回路基板。 - 複数の素子が定着された回路基板の上下面それぞれの側に、回路基板全体を覆う大きさの被覆フィルムをオーバーレイ成形してなる回路基板であって、
前記オーバーレイ成形は、回路基板の上方に拡げてセットした被覆フィルムの上下空間に圧力差を生じさせることで、被覆フィルムを回路基板ないし集積回路の表面形状に沿って密着させる加飾成形によるものであり、
上下の被覆フィルムは、共に回路基板よりも周囲四方へ連なって張り出した張り出し部を有し、上下の被覆フィルムの張り出し部同士が回路基板の周形状に沿う範囲で互いに密着してなることを特徴とする回路基板。 - 前記被覆フィルムの少なくともいずれかは、張り出し部よりも内側の密着部分のうち少なくとも一部分に、透光部を有してなる請求項1,2,又は3のいずれか記載の回路基板。
- 前記被覆フィルムの少なくともいずれかは、張り出し部よりも内側の密着部分のうち少なくとも一部分が、回路基板ないし素子からのアウトガスを透過するガス透過性フィルムからなる請求項1、2、3又は4のいずれか記載の回路基板。
- 複数の素子が定着された回路基板の少なくとも上面側に、回路基板全体を覆う大きさの被覆フィルムをオーバーレイ成形することで保護する回路基板の保護方法であって、
前記素子のいずれかは、所定の結線部に線材を結線させるものであり、
当該素子の必要箇所に予め線材を結線する結線工程と、
結線した線材の線端部を回路基板よりも外方へ張り出させた状態で、前記被覆フィルムを、回路基板の上方にて、回路基板,線材の線端部のすべてを覆うように拡げてセットし、被覆フィルムの上下に密閉空間をそれぞれ形成し、上下の密閉空間に圧力差を生じさせることで、被覆フィルムを回路基板及び回路素子の各表面形状に沿って密着させると共に、回路基板よりも周囲四方へ連なって張り出す張り出し部を形成してこの張り出し部を線材の前記線端部の上半部に密着させる加飾成形工程と、
線端部の被覆フィルムを切除して線材の線端部の一部を結線可能に露出させる線材露出工程と、を順に具備することを特徴とする回路基板の保護方法。 - 複数の素子が定着された回路基板の上下面側に、回路基板全体を覆う大きさの上被覆フィルム、下被覆フィルムをそれぞれオーバーレイ成形することで保護する回路基板の保護方法であって、
当該素子の必要箇所に予め線材を結線する結線工程と、
結線した線材の線端部を回路基板よりも外方へ張り出させた状態で、前記上被覆フィルム、下被覆フィルムのいずれか一の被覆フィルムを、回路基板の一面側にて、回路基板,線材の線端部のすべてを覆うように拡げてセットし、前記一の被覆フィルムの上下に密閉空間をそれぞれ形成し、上下の密閉空間に圧力差を生じさせることで、前記一の被覆フィルムを回路基板及び回路素子の各表面形状に沿って密着させると共に、回路基板よりも周囲四方へ連なって張り出す張り出し部を形成してこの張り出し部を線材の前記線端部の片半部に密着させる第一加飾成形工程と、
少なくとも前記一の被覆フィルムの一部を切除して線材の線端部を結線可能に露出させる線材露出工程と、を順に具備し、
さらに前記結線工程及び加飾成形工程のいずれかの工程の前後において、回路基板の前記一面側と反対面側に、回路基板よりも一回り大きい前記上被覆フィルム、下被覆フィルムのいずれか他の被覆フィルムを貼り付け、回路基板の周囲四方に連なって張り出す張り出し部を形成する第二加飾成形工程を具備し、この第二加飾成形工程によって前記線材露出工程前に、上被覆フィルムと下被覆フィルムの張り出し部同士を互いに密着させる回路基板の保護方法。 - 複数の素子が定着された回路基板の少なくとも上面側に、回路基板全体を覆う大きさの被覆フィルムをオーバーレイ成形することで保護する回路基板の保護方法であって、
前記素子のいずれかは、所定の結線部に線材を結線させるものであり、
素子の結線部を回路基板の下方へ向けてこの結線部を架台内に埋め込み、回路基板を架台上部に立設させた状態でセットし、前記被覆フィルムを、回路基板の上方にて、回路基板の両面を覆うことができるように拡げてセットし、被覆フィルムの上下に密閉空間をそれぞれ形成し、上下の密閉空間に圧力差を生じさせることで、被覆フィルムを回路基板及び回路素子の各表面形状に沿って密着させる加飾成形工程を具備することを特徴とする回路基板の保護方法。
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JP2019125713A (ja) * | 2018-01-17 | 2019-07-25 | 三菱電機株式会社 | 回路基板およびその製造方法 |
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2014
- 2014-05-31 JP JP2014113616A patent/JP6637646B2/ja active Active
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