JP2015228421A - 保護処理を施した回路基板、及び回路基板の保護処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】比較的短時間で効率的な保護処理を行うことができ、また保護処理後 の部材厚さが嵩まないようコンパクトにし、或いは国化の際に充填剤内で空気溜りが生じたり、固化後の振動、衝撃等によってクラックが発生したりするのを防ぐ保護方法を提供し、さらに基板がアウトガス現象を起こす場合にも、基板上面にアウトガスによる空気溜りを生じない回路基板を提供する。【課題を解決するための手段】素子Eからその周囲の基板面にかけて、熱可塑性を有する被覆フィルムを、密閉空間内の一部減圧化によるオーバーレイ成形によって定着させる。前記オーバーレイ成形は、前記被覆フィルムを基板Bの上方へ基板B全体を覆う被覆フィルムの上下それぞれを囲って、被覆フィルムで仕切られた上下の連続する密閉空間の相互に圧力差を生じさせる加飾成形による。【選択図】 図12

Description

この発明は、素子やコイル等の部品が実装された回路基板(IC基板)を、絶縁対策、 放熱対策、防接対策、防水・防湿対策等の種々の目的のために回路基板上の部品と共に密封する保護方法、ないしこのような保護処理を施した回路基板(IC基板)に関するものである。
素子やコイル等の部品が実装された回路基板(IC基板)においては、しばしば、絶縁対策、放熱対策、防振対策、坊水・防湿対策等のために回路基板上の部品を密封する必要がある。従来、素子やコイル等の部品が実装された回路基板の密封ないし表面保護処理方 法として、基板上をポッティング剤によって密封する方法が知られている。例えば部品が実装された回路基板をケース内に収容して成る回路モジュールの前記部品をポッティング剤によって密封する方法として、前記ケース内の底部に固設された内壁内にポッティング剤を充填し、該ポッティング剤中に前記回路基板の特定の部品であるコ イルが浸漬するよう回路基板 を前記ケース内に収容した後、前記ポッティング剤を硬化させて前記回路基板の特定の部品であるコイルのみを密封する方法が開示される(特許文献1参照)。
これは回路基板の特定の部品を包囲する内壁内にポッティング剤を充填し、このポッティング剤を硬化させて特定の部品のみを密封するようにしたため、ケース内の全体にポッティング剤を充填する従来の方法に対してポッティング剤の使用量が少なくて済み、その 分だけコストダウンと軽量化を図ることができる、とされる。
特開2010−147260号公報
しかしながら、上記従来のポッティング剤の充填においては、ポッティング剤の固化に4〜24時間もの長時間を要するため、効率的な保護処理が困難であった。またポッティング剤は充填領域でそれ自体の成形性を保つべく所定以上の充填厚さが必要となることから、保護処理後の部材厚さが嵩んでしまう。またポッテイング固化部は、このような所定以上の充填厚さを有することから、固化の際に充填剤内で空気溜りが生じたり、固化後の 振動、衝撃等によってクラックが発生したりする場合があった。さらに基板がアウトガス現象を起こす場合には、固化したポッティング剤と基板上面との間にアウトガスによる空気溜りが生じてしまう、という問題があった。
そこで本発明は、比較的短時間で効率的な保護処理を行うことができ、また保護処理後 の部材厚さが嵩まないようコンパクトにし、或いは国化の際に充填剤内で空気溜りが生じたり、固化後の振動、衝撃等によってクラックが発生したりするのを防ぐ保護方法を提供し、さらに基板がアウトガス現象を起こす場合にも、基板上面にアウトガスによる空気溜りを生じないものを提供することを課題とする。またこれらの保護方法・保護処理を施し
た回路基板を提供することを課題とする。
(1)本発明の保護処理を施した回路基板は、複数の素子Eが定着された基板Bのうち、少なくとも一つの素子Eからその周囲の基板面にかけて、熱可塑性を有する被覆フィルムを、密閉空間内の一部減圧化によるオーバーレイ成形によって定着させた回路基板であって、前記定着前の被覆フィルム は、基板Bへ対向する側に接着剤層を有しかつ、定着対象の基板Bの板面よりも大きなフィルム外形からなり、また、前記オーバーレイ成形は、前記被覆フィルムを基板Bの上方へ基板B全体を覆うように拡げてセットし、セットした被覆フィルムの上下それぞれを囲って、被覆フィルムで仕切られた上下の連続する密閉空間を形成し、これら上下の密閉空間の相互に圧力差を生じさせる加飾成形(三次元加飾成形)によるものであり、
前記加飾成形後の被覆フィルム11が、回路基板ないし集積回路の表面形状に沿って、延伸状態で隙聞なく密着してなることを特徴とする。
上記構成であれば、基板Bよりも一回り大きい形状の被覆フィルム が、オーバーレイ成形によってIC回路基板の少なくとも上面に密着することで、回路基板の周囲表面の 真空状態を保つことができる。これにより耐水性、耐衝撃性、ないし耐ガス性を維持することができる。
(2)或いは本発明の保護処理を施した回路基板は、
複数の素子Eが定着され、このうち一つ以上の素子Eに配線Lが結線された基板Bの少なくとも上面側に、熱可塑性を有しかつ基板B全体を覆う大きさの被覆フィルムをオーバーレイ成形してなる回路基板であって、
前記オーバーレイ成形は、前記被覆フィルムを基板Bの上方に拡げてセットし、セットした被覆フィルムの上下それぞれを囲って、被覆フィルムで仕切られた上下の連続する密閉空間を形成し、これら上下の密閉空間の相互に圧力差を生じさせる加飾成形(三次元加飾成形)によるものであり、
前記加飾成形後の被覆フィルム11が、回路基板よりも周囲四方へ連なって張り出した張り出し部1Cを端部に有し、張り出し部1Cの張り出し基部が基板Bの全周に亘って基板の周側面に密着してなることを特徴とする。
上記のように上面加飾により張り出し部1C が周囲四方に張り出し形成された構成であれば、基板Bよりも一回り大きい形状の被覆フィルム11がIC回路基板の上面から連なって張り出し部1Cを形成することで、回路基板の周囲表面の真空状態を保ちつつ、張り出し部1Cによって配線部分の少なくとも片面を密封することができる。これにより基板からこれに連なる耐水ないし耐ガス性を維持して密封することができる。
(3)或いは本発明の保護処理を施した回路基板は、
複数の素子Eが定着された基板Bの上下面それぞれの側に、基板B全体を覆う大きさの被覆フィルム11,12 をオーバーレイ成形してなる回路基板であって、前記オーバーレイ成形は、基板Bの上方に拡げてセットした被覆フィルムの上下の密閉空間の相互に圧力差を生じさせることで、被覆フィルムを回路基板ないし集積回路の表面形状に沿って密着させる加飾成形によるものであり、
上下の被覆フィルム11,12は、共に回路基板よりも周囲四方へ連なって張り出した張り出し部1Cを有し、上下の被覆フィルムの張り出し部1C同士がそれぞれ延伸された上張り出し部 11C及び延伸された下張り出し部12Cとなり、これら上張り出し部 11Cと下張り出し部12Cが基板Bの周形状に沿う外周部で互いに密着してなることを特徴とする。
上記のように、基板Bの上下両面に被覆フィルムが三次元加飾によってオーバーレイ成形され、かつ張り出し部1Cが上張り出し部11C、下張り出し部12Cとして互いに延伸状態で密着形成された構成であれば、基板Bよりも一回り大きい形状の被覆フィルム11,12が基板Bの両面に密着して基板Bを挟み込み、かつ上下の張り出し部1C同士が基板Bの外周部で四方へ連なった状態で互いに密着することとなり、同路基板の周囲全体の真空状態を保つことができる。これにより耐水ないし耐ガス性を維持することができる。
(4)前記保護処理を施した回路基板のいずれかにおいて、被覆フィルム11,12の少なくともいずれかは、張り出し部1Cよりも内側の密着部分のうち少なくとも一部分に透光部を有してなることが好ましい。
上記のように少なくとも一部分に透光部を有した構成であれば、回路基板の透光部の範囲で外部からの視認性を確保し、回路基板ないし素子上の記述や色や形状を視認することができる。上記構成では透光部は被覆フィルム11,12の一部または全部であることを意味する。なお、基板上の必要箇所のみを透光部とし、それ以外の残部全体を光透過性を有さないマスキング部としてもよい。この場合、マスキング部は光透過バリア性を有することとなり、透光部は視認用の窓部を形成することとなる。
(5)前記保護処理を施した回路基板のいずれかにおいて、
前記被覆フィルムの少なくともいずれかは、張り出し部1Cよりも内側の密着部分のうち少なくとも一部分が、回路基板ないし素子からのアウトガスを透過するガス透過性フィルムからなることが好ましい。
上記のようにガス透過性フィルムを使用した構成であれば、回路基板ないし素子からのアウトガスを透過させて外部に逃がすため、気泡溜りの発生、あるいは基板の反りや樹脂漏れを防ぐことができる。
(6)また本発明の回路基板の保護処理方法は、
複数の素子Eが定着された基板Bの少なくとも上面側に基板B全体を覆う大きさの被覆フィルムをオーバーレイ成形することで、基板Bの表面を密封する回路基板の保護処理方法であって、
前記素子Eのいずれかは、所定の結線部に線材Lを結線させるものであり、少なくとも以下の各工程を具備することを特徴とする。すなわち少なくとも、
・当該素子Eの必要箇所に予め線材Lを結線する結線工程と、
・結線した線材Lの線端部LEを基板Bよりも外方へ張り出させた状態で、前記被覆フィルムを、基板Bの上方にて、基板B及び線材Lの線端部のすべてを覆うように拡げてセットし、被覆フィルムの上下に密閉空間をそれぞれ形成し、上下の密閉空間に圧力差を生じさせることで、被覆フィルムを回路基板及び回路素子の各表面形状に沿って密着させると共に、回路基板よりも周囲四方へ連なって基板の外周部に張り出す張り出し部1Cを形成してこの張り出し部1Cの一部を線材Lの上半部又は下半部のいずれかに密着させた線材カバー部3Cとする加飾成形工程と、
・線材Lの線端部付近の被覆フィルムを切除して線材の線端部の一部を結線可能に露出させる線材露出工程と、を順に具備することを特徴とする。
基板B及び基板Bから張り出す線材Lを纏めて被覆フィルムで被覆するように加飾成形(三次元加飾成形)を施すことで、線材Lを基板Bと一体的に保護することができる。また加飾成形工程の後に線材Lの線端部の一部を露出させることで、加飾成形された被覆フィルムによる被覆状態を保ったまま結線部のみが露出し、結線作業が容易なものとなる。
(7)また本発明の回路基板の保護処理方法は、
複数の素子Eが定着された基板Bの上下面側に、基板B全体を覆う大きさの上被覆フィルム11、下被覆フィルム12をそれぞれオーバーレイ成形することで、基板Bの表面を密封する回路基板の保護処理方法であって、少なくとも以下の各工程を具備することを特徴とする。すなわち少なくとも、
・当該素子Eの必要箇所に予め線材Lを結線する結線工程と、
・結線した線材Lの線端部を基板Bよりも外方の外周部へ張り出させた状態で、被覆フィルムたる第一被覆フィルムを、基板Bの片面方向にて、基板B及び線材Lのすべてを覆うように拡げてセットし、第一被覆フィルムの上下に密閉空間をそれぞれ形成し、上下の密閉空間の相互に圧力差を生じさせることで、被覆フィルムたる第一被覆フィルムを回路基板及び回路素子の一の片半部に沿って密着させると共に、回路基板の外周部へ周囲四方に連なって張り出す張り出し部1Cを形成してこの 張り出し部1Cを線材Lの前記線端部の一の片半部に密着させる加飾成形工程(第一加飾成形工程)と、
・線端部の被覆フィルムを切除して線材の線端部の一部を結線可能に露出させる線材露出工程と、を順に具備する。
そしてさらに、前記結線工程及び加飾成形工程(第一加飾成形工程)のいずれかの工程の前後において、
基板Bの他の片半部側に、基板Bよりも一回り大きい第二被覆フィルムを貼り付け、基板Bの周囲四方に連なって回路基板周囲の他の片半部に張り出す張り出し部1Cを形成する第二加飾成形工程を具備してなり、 前記第二加飾成形工程によって、前記線材露出工程前に、第一被覆フィルムと第二被覆フィルムの張り出し部1C同士を互いに密着させ、オーバーレイによる回路基板の保護処理を行うことを特徴とする。
上記方法は後述の実施例4(図9)に相当する。第一加飾成形工程の前後に第二加飾成形工程を行うことで回路基板の一の片半部と他の片半部を確実に密封し、かつ基板の周囲を第一被覆フィルム、第二被覆フィルムの相互密着部からなる張り出し部1Cによって形成することができるため、確実な密封範囲及び強固な密封性の維持が可能となる。
また、第一加飾成形工程ののちに線材露出工程を行うことで、両側からの密封でありながら確実な線材露出を可能とする。
(8)また本発明の回路基板の保護処理方法は、
複数の素子Eが定着された基板Bの少なくとも上面側に、基板B全体を覆う大きさの被覆フィルムをオーバーレイ成形することで、基板Bの表面を密封する回路基板の保護処理方法であって、
前記素子Eのいずれかは、所定の結線部に線材Lを結線させるものであり、少なくとも以下の各工程を具備することを特徴とする。すなわち少なくとも、
・当該素子Eの必要箇所に予め線材Lを結線する結線工程と、
・結線した線材Lの線端部を基板Bよりも外方へ張り出させ、この線端部を架台内に埋め込み、基板Bを架台上部に立設させた状態でセットし、前記被覆フィルムを、基板Bの上方にて、基板Bの両面を覆うことができるように拡げてセットし、被覆フィルムの上下に被覆フィルムによって仕切られた連続の密閉空間を形成し、上下の密閉空間の相互に圧力差を生じさせることで、被覆フィルムを基板B及び素子Eの各表面形状に沿って立体的に延伸密着させる加飾成形工程と、
・線端部の埋め込み部分を架台から引き抜いて線材の線端部の一部を露出させる線材引き抜き工程と、を順に具備することを特徴とする。
上記方法は後述の実施例5(図11)に相当し、回路基板の一側端を、加飾成形を行う際に架台受枠73上に差し込んで縦方向にセットし、架台受枠73へ差し込まれた一側端部を除いて、基板の表裏大部分が一体的にオーバーレイ成形される。これにより、オーバーレイ成形が一枚の元の被覆フィルムのみによって効率的にかつ確実に行われるものとなり、また複数の被覆フィルムの密着部を有さないため密封状態の保持性に優れた密封材が得られる。
上記手段を講じることで、比較的短時間で効率的な保護処理行うことができ、また保護処理後の部材厚さが嵩まないようコンパクトにし、或いは固化の際に充填剤内で空気溜りが生じたり、固化後の振動、衝撃等によってクラックが発生したりするのを防ぐ保護方法を提供し、さらに基板がアウトガス現象を起こす場合にも、基板面上にアウトガスによる 空気溜りが生じないものを提供することが可能となった。またこれらの保護方法・保護処理を施した回路基板を提供することが可能となった。
実施例1の保護処理方法における加飾成形工程後の基板の平面図。 実施例1の保護処理方法における線材露出工程後の基板の平面図。 図2のA−A断面図。 実施例1の保護処理方法における加飾成形工程直後の装置状態の断面説明図。 実施例2の保護処理方法における第一加飾成形工程後の基板の断面図。 実施例2の保護処理方法における第二加飾成形工程及びカット工程後の基板の断面図。 実施例3の保護処理方法における第二加飾成形工程後及びカット工程中の基板の断面図。 実施例3の保護処理方法におけるカット工程後の基板の断面図。 実施例4の保護処理方法における第二加飾成形工程直前の装置状態の断面説明図。 実施例4の保護処理方法における第二加飾成形工程後の基板の断面図。 実施例5の保護処理方法における加飾成形工程後の装置状態の部分断面図。 実施例6の保護処理方法による第二加飾成形工程後の状態の斜視説明図。
以下、本発明を実施するための形態例として、実施例1〜5として示す基板の各状態図と共に説明する。本発明の密封対象の回路基板(IC基板)は、平板のプリント基盤からなる基板B上に、コンデンサ、コイル、電子回路、接触端子をはじめとする素子Eが一または複数個定着固定されたものをいう。特に後述の実施例2,3,4の回路基板において、複数の素子Eのいずれかには線材Lが結線された状態で密封されるか、或いは線材Lが結線可能な状態で密封される。
本発明の保護処理を施した回路基板は基本的に、複数の素子Eが定着された基板Bのうち、少なくとも一つの素子Eからその周囲の基板面にかけて、熱可塑性を有する被覆フィルムを、密閉空間内の一部減圧化によるオーバーレイ成形によって定着させた回路基板である。
被覆フィルムは、熱可塑性のフィルム基材の片面側へ接着剤層を有し、定着前には定着対象の基板Bの板面よりも大きなフィルム外形からなる。接着剤層が回路基板へ対向するようにセットされ、加飾成形工程によって、回路基板の基板B及び素子Eの表面の三次元形状に沿って隙間なく密着する。
前記オーバーレイ成形は、前記被覆フィルムを基板Bの上方へ基板B全体を覆うように拡げてセットし、セットした被覆フィルムの上下それぞれを囲って、被覆フィルムで仕切られた上下の連続する密閉空間を形成し、これら上下の密閉空間の相互に圧力差を生じさせる加飾成形(三次元加飾成形)によるものであり、
前記加飾成形後の被覆フィルム11が、基板及び素子の少なくとも片面の表面の三次元形状に沿って、延伸状態で立体的に隙聞なく密着してなる。
また、いずれの実施例においても、本発明の基板の保護処理方法は、複数の素子Eが定着された基板Bの少なくとも上面側に基板B全体を覆う大きさの被覆フィルムをオーバーレイ成形することで、基板Bの表面を密封する回路基板の保護処理方法であって、少なくとも以下の各工程を具備することを特徴とする。
・上記回路基板の少なくとも一部にオーバーレイ形成を行う加飾成形工程
・オーバーレイ成形した被覆フィルムの不要部を切断するカット工程
(オーバーレイ成形、加飾成形工程)
オーバーレイ成形は、加飾成形或いは三次元加飾成形と呼ばれる加飾成形工程によって行う。具体的には、図3に示すような互いに対向しかつ近接乃至離間する上ボックス61,下ボックス62によって被覆フィルムFを挟んで上下に連成した密閉空間を形成し、上ボックス61内の上密閉空間と下ボックス62内の下密閉空間との間に熱可塑性を有する被覆フィルムが張設状態でセットされる。また下ボックス62内の下密閉空間内には、上下移動機構82付の架台7が収容されており(図3)、上ボックス61内には、セットした被覆フィルムを加熱する加熱ヒーターがボックス内壁面に沿って収容されている(図示せず)。また上下の密閉空間内を構成する上ボックス61、下ボックス62の各側部には圧力調整管91,92が連通接続されており、各圧力調整管91,92の先には減圧ポンプ及び圧力開放弁のそれぞれが互いに切り替え可能に連通接続されてなる(図示せず)。また上ボックス61、下ボックス62の各開口部に沿って、被覆フィルムの四方周囲に圧接する圧接部63がそれぞれ設けられる。上下ボックス61,62が被覆フィルムを挟み込んだセット状態で、上下の圧接部63は互いに対向圧接して被覆フィルムの周囲を挟みこみ固定する(図9参照)。
そして、張設状態でセットした被覆フィルムの上下を挟んで密閉空間を形成した後、上下の密閉空間内を圧力調整管91,92の先に接続される減圧ポンプによって上下同圧状態のまま減圧する。この減圧又は減圧後に、上ボックス内のヒーターによって被覆フィルムを加熱して熱延伸可能な状態とし、その後、上下移動機構82によって下ボックス内の架台7を上ボックス61側へ近接移動させ、セットされて上下密閉空間を仕切る被覆フィルムと、下密閉空間内の回路基板(基板B又は素子E)とが互いに近接又は接触した状態とする。こののち、下ボックス内の減圧状態を保ったまま、上ボックス側の圧力調整管91の先を大気解放し、上下の密閉空間の圧力差状態を急激に作り出す。以上の加飾成形工程によって、被覆フィルムは図3に示すように架台7及び架台7上の回路基板(基板B及び各素子E)の表面形状に沿って延伸状態でに沿って隙間なく密着した状態となり、密着側の保護処理が施される。
この加飾成形工程は、架台7上にセットした回路基板の片側に被覆フィルムをオーバーレイ成形するものである。実施例1(図3)や実施例5(図11)のように加飾成形工程を一度だけ行い、基板及び素子を含む回路基板の片面側(実施例5では基盤が立設するように架台上にセットした回路基板の立設部分全体)にのみオーバーレイ成形したものでもよい。また実施例2(図5と図6),実施例3(図7)、実施例4(図9)のように、複数回の加飾成形工程を行い、基板及び素子を含む回路基板の両面側を、回路基板を挟み込むようにオーバーレイ成形したものでもよい。後者の場合、回路基板の一の片面側をオーバーレイ成形する第一加飾成形工程ののちに、対象物又は装置を反転させて、回路基板の他の片面側をオーバーレイ成形する第二加飾成形工程を行う。
(カット工程)
カット工程は、加飾成形工程によってオーバーレイ成形された被覆フィルムの余分な部分をカットして仕上げる工程である。回路基板が結線された線材を含む場合には、カット工程によって線材の端部を露出させることもできる。この場合カット工程は線材露出工程となる。また回路基板のうち線材の結線部ECを露出させる必要のある場合には、カット工程によって結線部ECを露出させることもできる(図7の実施例3参照)。この場合カット工程は結線部露出工程となる。以下、各実施例の回路基板及び回路基板の保護方法について説明する。
(実施例1)
図1〜3に示す本発明の実施例1の保護処理を施した回路基板は、
基板B上に複数の素子Eが定着され、このうち一つの素子Eの結線部ECに配線Lが結線された基板Bの上面側に、熱可塑性を有しかつ基板B全体を覆う大きさの被覆フィルムをオーバーレイ成形してなる回路基板であって、
前記オーバーレイ成形は、前記被覆フィルムを基板Bの上方に拡げてセットし、セットした被覆フィルムの上下それぞれを囲って、被覆フィルムで仕切られた上下の連続する密閉空間を形成し、これら上下の密閉空間の相互に圧力差を生じさせる加飾成形(三次元加飾成形)によるものであり、
前記加飾成形後の被覆フィルム11が、回路基板よりも周囲四方へ連なって張り出した張り出し部1Cを端部に有し、張り出し部1Cの張り出し基部が基板Bの全周に亘って基板の周側面に密着してなる。
本実施例の回路基板は、加飾成形工程前の素子Eの必要箇所に予め線材Lを結線する結線工程が予め施されている。
図4は実施例1の回路基板を得るための加飾成形工程直後の状態図であり、架台7上にて素子Eを上向きとして載置された回路基板の基板Bが、上下移動機構82のアーム上進によって上ボックスの密閉空間側へ突出し、回路基板の上面の露出部と架台7との表面全体に、被覆フィルム11が密着形成されてなる。なお図3で示す符号81は上ボックス61を上下動させる駆動部である。
この図4に示す加飾成形工程によって、図1に示すカット前の保護処理を施した回路基板が得られる。この回路基板は周囲に余分な被覆フィルムが拡がるため、カット工程によって図1に示す二点鎖線でカットする。カット工程後の状態図が図2である。このカット工程においては併せて線端部の被覆フィルムを切除して線材の線端部の一部を結線可能に露出させる線材露出工程を行う。これにより、結線部ECから平行に複数本張り出した線材の線端部LEがすべて露出する。
張り出し部1Cの一部は複数の線材Lの上半部を纏めて密着して線材カバー部3Cを構成する。線材カバー部3Cはこの張り出し部1Cの一部であって張り出し部1Cと一体的に構成される。
(実施例2)
図5,6に示す実施例2の回路基板は、複数の素子Eが定着され、かつ一つの素子Eの結線部ECに配線Lが結線されたた基板Bの上下面それぞれの側に、基板B全体を覆う大きさの被覆フィルム11,12 をオーバーレイ成形してなる回路基板である。前記オーバーレイ成形は、実施例1と同様、基板Bの上方に拡げてセットした被覆フィルムの上下の密閉空間の相互に圧力差を生じさせることで、被覆フィルムを回路基板ないし集積回路の表面形状に沿って密着させる加飾成形工程によるものであり、
上下の被覆フィルム11,12は、共に回路基板よりも周囲四方へ連なって張り出した張り出し部1Cを有し、上下の被覆フィルムの張り出し部1C同士がそれぞれ延伸された上張り出し部 11C及び延伸された下張り出し部12Cとなり、これら上張り出し部 11Cと下張り出し部12Cが基板Bの周形状に沿う外周部で互いに密着してなる。
実施例2では図5に示すように、先ず基板Bの下面側をオーバーレイ成形し、次いで図6に示すように基板Bの上面側を素子E、線材Lと共にオーバーレイ成形する。この保護処理方法は具体的には、複数の素子Eが定着された基板Bの上下面側に、基板B全体を覆う大きさの下被覆フィルム12、上被覆フィルム11をそれぞれ順にオーバーレイ成形することで、基板Bの表面を密封する回路基板の保護処理方法であって、少なくとも以下の各工程を具備することを特徴とする。すなわち少なくとも、
・当該素子Eの必要箇所に予め線材Lを結線する結線工程と、
・基板Bを上下転回させて下ボックス62の架台7内に埋め込み、結線した線材Lの線端部を基板Bよりも外方の外周部へ張り出させた状態で、被覆フィルムたる下被覆フィルムを、基板Bの片面である下面方向にて、基板B及び線材Lのすべてを覆うように拡げてセットし、下被覆フィルムの上下に密閉空間をそれぞれ形成し、上下の密閉空間の相互に圧力差を生じさせることで、下被覆フィルムを回路基板の下面側の片半部に沿って密着させると共に、回路基板の外周部へ周囲四方に連なって張り出す張り出し部1Cを形成してこの 張り出し部1Cを線材Lの前記線端部の一の片半部に密着させる加飾成形工程(第一加飾成形工程)と、
基板Bを再転回させて上面の片半部側に、基板Bよりも一回り大きい第二被覆フィルムを貼り付け、基板Bの周囲四方に連なって回路基板周囲の他の片半部に張り出す張り出し部1Cを形成する第二加飾成形工程と、
・線端部の被覆フィルムを切除して線材の線端部の一部を結線可能に露出させる線材露出工程と、を順に具備する。
そして前記第二加飾成形工程によって、前記線材露出工程前に、第一被覆フィルムと第二被覆フィルムの張り出し部1C同士を互いに密着させ、オーバーレイによる回路基板の保護処理を行うことを特徴とする。
上記方法は後述の実施例4(図9)に示すものと同様に、基板B上に突出固定された素子形状に対応する凹部を有した架台受枠73に、基板Bの表面を転回対向させて嵌め込み、転回状態のまま基板Bの下面を第一加飾成形し、次いで第二加飾成形を行い、二つの加飾成形工程後の余分な被覆フィルムを削除してカット工程と共に線材露出工程を行い、そして図6に示す状態の回路基板を得る。
第一加飾成形後に続けて第二加飾成形工程を行うことで回路基板の一の片半部と他の片半部を確実に密封し、かつ基板の周囲を第一被覆フィルム、第二被覆フィルムの相互密着部からなる張り出し部1Cによって形成することができるため、確実な密封範囲及び強固な密封性の維持が可能となる。
また、第一、第二加飾成形工程ののちに線材露出工程を行うことで、両側からの密封でありながら確実な線材露出を可能とする。
(実施例3)
図7、図8に示す実施例3では、線材Lの結線工程を予め行わない回路基板において、第一、第二の二つの加飾成形工程後にカット工程及び線材露出工程を行い(図7)、その後に結線工程を行う(図8)。
素子Eの上部には結線部ECとして、加飾成形工程前にカット予定部品を貼り付けておき、第二加飾成形工程後に結線部EC上面の被覆フィルムのカットと共に結線部ECの一部を斜めのカットラインECLで切除して、密封状態を維持しながら結線部の露出を確実に行うものとしている。また周囲の余分な被覆フィルムの余部11E,12Eをカット工程として切除するものとしている。
(実施例4)
図9,10に示す実施例4では、先ず基板Bの上面側をオーバーレイ成形し、次いで図9に示すように基板Bの上面側を素子E、線材Lと共にオーバーレイ成形する。この保護処理方法は具体的には、複数の素子Eが定着され線材Lが結線された基板Bの上下面側に、基板B全体を覆う大きさの上被覆フィルム11、下被覆フィルム12をそれぞれ順にオーバーレイ成形することで、基板Bの表面を密封する回路基板の保護処理方法であって、少なくとも以下の各工程を具備することを特徴とする。すなわち少なくとも、
・当該素子Eの必要箇所に予め線材Lを結線する結線工程と、
・結線した線材Lの線端部を基板Bよりも外方の外周部へ張り出させた状態で、被覆フィルムたる第一被覆フィルムを、基板Bの片面である下面方向にて、基板B及び線材Lのすべてを覆うように拡げてセットし、第一被覆フィルムの上下に密閉空間をそれぞれ形成し、上下の密閉空間の相互に圧力差を生じさせることで、被覆フィルムたる第一被覆フィルムを回路基板及び回路素子の一の片半部に沿って密着させると共に、回路基板の外周部へ周囲四方に連なって張り出す張り出し部1Cを形成してこの 張り出し部1Cを線材Lの前記線端部の一の片半部に密着させる加飾成形工程(第一加飾成形工程)と、
・線端部の被覆フィルムを切除して線材の線端部の一部を結線可能に露出させる線材露出工程と、を順に具備する。
そしてさらに、前記結線工程後において、
基板Bの他の片半部側に、基板Bよりも一回り大きい第二被覆フィルムを貼り付け、基板Bの周囲四方に連なって回路基板周囲の他の片半部に張り出す張り出し部1Cを形成する第二加飾成形工程を具備してなり、 前記第二加飾成形工程によって、前記線材露出工程前に、第一被覆フィルムと第二被覆フィルムの張り出し部1C同士を互いに密着させ、オーバーレイによる回路基板の保護処理を行うことを特徴とする。
上記方法は図9に示すように、基板B上に突出固定された素子形状に対応する凹部を有した架台受枠73に基板Bの表面を倒立させ対向させて嵌め込み、倒立状態のまま基板Bの下面を第一加飾成形するものである。架台受枠73は架台72の函状凹部に嵌め込み可能な函体からなり、架台72と架台受枠73と転回させた第一加飾成形工程及び線材露出工程済みの回路基板とをはめ込んで、図9に示す第二加飾成形工程のセット状態とする。この状態ではすでにカット工程及び線材露出工程を終えており、上ボックス61側へは平坦な基板Bの下面が露出する。
(実施例5)
図11に示す実施例5の回路基板は、複数の素子Eが定着された結線前の基板Bの少なくとも上面側に、基板B全体を覆う大きさの被覆フィルムをオーバーレイ成形することで、基板Bの表面を密封する回路基板の保護処理方法によって得られるものであって、
前記素子Eのいずれかは、所定の結線部に線材Lを結線させるものであり、少なくとも以下の各工程を具備することを特徴とする。すなわち少なくとも、
・結線部ECが基板Bよりも鉛直下方へ向くように縦方向にセットし、この結線部ECを含む基板Bの一部を収容可能な凹部を有する架台受枠内に、基板Bの一側端を埋め込み、架台7上部に立設させた状態でセットし、前記被覆フィルムを、基板Bの上方にて、基板Bの両面を覆うことができるように拡げてセットし、被覆フィルムの上下に被覆フィルムによって仕切られた連続の密閉空間を形成し、上下の密閉空間の相互に圧力差を生じさせることで、被覆フィルムを基板B及び素子Eの各表面形状に沿って立体的に延伸密着させる加飾成形工程と、
・線端部の埋め込み部分を架台から引き抜いて線材の線端部の一部を露出させる線材引き抜き工程と、を順に具備することを特徴とする。
上記方法は回路基板の一側端を、加飾成形を行う際に架台受枠73上に差し込んで縦方向にセットし、架台受枠73へ差し込まれた一側端部を除いて、基板の表裏大部分が一体的にオーバーレイ成形される。これにより、オーバーレイ成形が一枚の元の被覆フィルムのみによって効率的にかつ確実に行われるものとなり、また複数の被覆フィルムの密着部を有さないため密封状態の保持性に優れた密封材が得られる。
なお図12に示す実施例6の回路基板は実施例2によるカット工程前の状態と同じ状態のものである。
その他本発明は上述した実施例に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、一部 要素の抽出、他実施例の要素または代替物への置換、削除、或いは実施例間の構成問士の 重畳的組み合わせ等、種々の変更が可能である。
上被覆フィルム 11
下被覆フィルム 12
張り出し部 1C
上張り出し部 11C
下張り出し部 12C
基板 B
素子 E
線材 L
線端部 LE
架台受枠73

Claims (8)

  1. 複数の素子が定着された回路基板のうち、少なくとも一つの素子からその周囲の基盤面にかけて、延伸性を有する被覆フィルムをオーバーレイ成形によって定着させた回路基板であって、
    前記定着前の被覆フィルムは、回路基板に対向する側に接着剤層を有し、かつ、定着対象の基盤の盤面よりも大きなフィルム外形からなり、また、
    前記オーバーレイ成形は、前記被覆フィルムを回路基板の上方へ回路基板全体を覆うように拡げてセットし、セットした被覆フィルムの上下それぞれを囲って形成した上下空間に圧力差を生じさせる加飾成形によるものであり、
    前記加飾成形後の被覆フィルムが、回路基板ないし集積回路の表面形状に沿って、延伸状態で隙間なく密着してなることを特徴とする回路基板。
  2. 複数の素子が定着され、このうち一つ以上の素子に配線が結線された回路基板の少なくとも素子を含む片面側に、延伸性を有しかつ回路基板全体を覆う大きさの被覆フィルムをオーバーレイ成形してなる回路基板であって、
    前記オーバーレイ成形は、前記被覆フィルムを回路基板の上方に拡げてセットし、セットした被覆フィルムの上下それぞれを囲って形成した上下の密閉空間に圧力差を生じさせることで、被覆フィルムを回路基板ないし集積回路の表面形状に沿って密着させる加飾成形によるものであり、
    前記加飾成形後の被覆フィルムが、回路基板よりも周囲四方へ連なって張り出した張り出し部を端部に有し、張り出し部の張り出し基部が回路基板の全周に亘って基盤の周側面に密着してなることを特徴とする回路基板。
  3. 複数の素子が定着された回路基板の上下面それぞれの側に、回路基板全体を覆う大きさの被覆フィルムをオーバーレイ成形してなる回路基板であって、
    前記オーバーレイ成形は、回路基板の上方に拡げてセットした被覆フィルムの上下空間に圧力差を生じさせることで、被覆フィルムを回路基板ないし集積回路の表面形状に沿って密着させる加飾成形によるものであり、
    上下の被覆フィルムは、共に回路基板よりも周囲四方へ連なって張り出した張り出し部を有し、上下の被覆フィルムの張り出し部同士が回路基板の周形状に沿う範囲で互いに密着してなることを特徴とする回路基板。
  4. 前記被覆フィルムの少なくともいずれかは、張り出し部よりも内側の密着部分のうち少なくとも一部分に、透光部を有してなる請求項1,2,又は3のいずれか記載の回路基板。
  5. 前記被覆フィルムの少なくともいずれかは、張り出し部よりも内側の密着部分のうち少なくとも一部分が、回路基板ないし素子からのアウトガスを透過するガス透過性フィルムからなる請求項1、2、3又は4のいずれか記載の回路基板。
  6. 複数の素子が定着された回路基板の少なくとも上面側に、回路基板全体を覆う大きさの被覆フィルムをオーバーレイ成形することで保護する回路基板の保護方法であって、
    前記素子のいずれかは、所定の結線部に線材を結線させるものであり、
    当該素子の必要箇所に予め線材を結線する結線工程と、
    結線した線材の線端部を回路基板よりも外方へ張り出させた状態で、前記被覆フィルムを、回路基板の上方にて、回路基板,線材の線端部のすべてを覆うように拡げてセットし、被覆フィルムの上下に密閉空間をそれぞれ形成し、上下の密閉空間に圧力差を生じさせることで、被覆フィルムを回路基板及び回路素子の各表面形状に沿って密着させると共に、回路基板よりも周囲四方へ連なって張り出す張り出し部を形成してこの張り出し部を線材の前記線端部の上半部に密着させる加飾成形工程と、
    線端部の被覆フィルムを切除して線材の線端部の一部を結線可能に露出させる線材露出工程と、を順に具備することを特徴とする回路基板の保護方法。
  7. 複数の素子が定着された回路基板の上下面側に、回路基板全体を覆う大きさの上被覆フィルム、下被覆フィルムをそれぞれオーバーレイ成形することで保護する回路基板の保護方法であって、
    当該素子の必要箇所に予め線材を結線する結線工程と、
    結線した線材の線端部を回路基板よりも外方へ張り出させた状態で、前記上被覆フィルム、下被覆フィルムのいずれか一の被覆フィルムを、回路基板の一面側にて、回路基板,線材の線端部のすべてを覆うように拡げてセットし、前記一の被覆フィルムの上下に密閉空間をそれぞれ形成し、上下の密閉空間に圧力差を生じさせることで、前記一の被覆フィルムを回路基板及び回路素子の各表面形状に沿って密着させると共に、回路基板よりも周囲四方へ連なって張り出す張り出し部を形成してこの張り出し部を線材の前記線端部の片半部に密着させる第一加飾成形工程と、
    少なくとも前記一の被覆フィルムの一部を切除して線材の線端部を結線可能に露出させる線材露出工程と、を順に具備し、
    さらに前記結線工程及び加飾成形工程のいずれかの工程の前後において、回路基板の前記一面側と反対面側に、回路基板よりも一回り大きい前記上被覆フィルム、下被覆フィルムのいずれか他の被覆フィルムを貼り付け、回路基板の周囲四方に連なって張り出す張り出し部を形成する第二加飾成形工程を具備し、この第二加飾成形工程によって前記線材露出工程前に、上被覆フィルムと下被覆フィルムの張り出し部同士を互いに密着させる回路基板の保護方法。
  8. 複数の素子が定着された回路基板の少なくとも上面側に、回路基板全体を覆う大きさの被覆フィルムをオーバーレイ成形することで保護する回路基板の保護方法であって、
    前記素子のいずれかは、所定の結線部に線材を結線させるものであり、
    素子の結線部を回路基板の下方へ向けてこの結線部を架台内に埋め込み、回路基板を架台上部に立設させた状態でセットし、前記被覆フィルムを、回路基板の上方にて、回路基板の両面を覆うことができるように拡げてセットし、被覆フィルムの上下に密閉空間をそれぞれ形成し、上下の密閉空間に圧力差を生じさせることで、被覆フィルムを回路基板及び回路素子の各表面形状に沿って密着させる加飾成形工程を具備することを特徴とする回路基板の保護方法。
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