JP2015227672A - シングルレバー水栓 - Google Patents

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Abstract

【課題】節水が可能となるシングルレバー水栓を提供する。
【解決手段】シングルレバー水栓の操作レバー41が回動範囲の中央位置Cと右側の領域とに位置したときに水が、回動範囲の左側の領域に位置したときに湯水混合水が、操作レバーが湯水混合水の領域の左側に位置したときに湯がそれぞれ吐出されるように流路を設定するための弁機構が設けられている。弁機構は、操作レバー41が前記中央位置Cに位置したときに、水吐出領域内の外側の位置配置されたときよりも水の吐出量が少なくなるように流路を設定する。
【選択図】図13

Description

本発明は、1つの操作レバーにより水(冷水)、湯、及び湯水混合水を吐出できるようにしたシングルレバー水栓に関するものである。
この種のシングルレバー水栓においては、操作レバーの操作によって作動される弁機構が搭載されている。そして、操作レバーによって弁機構の可動弁体を固定弁体に対して相対移動させることにより、給水通路からの水と給湯通路からの湯との混合比及び吐水量が調整される。すなわち、操作レバーの上下方向の回動操作により、吐水・止水及び吐水量調整が行われる。また、操作レバーが右端位置にあるときには、水のみが吐出され、操作レバーが左端位置にあるときには、湯のみが吐出され、操作レバーが左右両端位置の間にあるときには、湯水混合水が吐出される。
このようなシングルレバー水栓が使用される状況においては、通常、操作レバーが水栓本体の正面側の左右の中央位置に配置されていることが多い。よって、この状態で操作レバーが上下方向に回動操作されると、使用者が水のみを必要としている場合においても、水と湯との混合水が吐出されて、給湯エネルギーの浪費につながる。
このような問題に対処するため、例えば特許文献1に開示されるような湯の節約を可能にした構成が従来から提案されている。この従来構成においては、操作レバーが正面側に配置された状態で上下方向に回動操作された場合、水のみが吐出される。
特開2011−256959号公報
前記特許文献1に記載のシングルレバー水栓においては、前記のように操作レバーが正面側に配置された状態で水が吐出されるが、使用者は、操作レバーが正面側の位置にあると、操作しやすいために、操作レバーを弁の開放側に無意識的に大きく操作させる傾向にある。従って、吐水量が必要以上に多くなって、水が無駄に消費されるおそれがあった。
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的は、節水を図ることができるシングルレバー水栓を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明においては、操作レバーが回動範囲の正面側の中央位置と左右方向の一側の領域とに位置したときに水が、回動範囲の他側の領域に位置したときに湯水混合水及び湯がそれぞれ吐出されるように流路を設定するための弁機構を設けたシングルレバー水栓において、前記弁機構は、操作レバーが前記中央位置に位置したときに、水吐出領域内の前記中央位置から離れた位置にあるときよりも水の吐出量が少なくなるように流路を設定することを特徴としている。
従って、この発明のシングルレバー水栓においては、操作レバーが回動範囲の中央位置である正面側に配置された状態では、水と湯が混合されることなく、水のみが吐出される。よって、給湯エネルギーの浪費を防止することができる。また、操作レバーが正面側に配置された状態においては、正面側から離れた位置にあるときよりも水の吐出量が少なくなる。従って、頻繁に使用される正面側の位置における水使用量が少なくなるため、節水が可能になる。
以上のように、この発明によれば、節水が可能になるという効果を発揮する。
実施形態のシングルレバー水栓を示す断面図。 図1のシングルレバー水栓の要部分解斜視図。 図1の3−3線における部分拡大断面図。 図1のシングルレバー水栓のベース部材を拡大して示す斜視図。 シングルレバー水栓の弁機構を分解して示す斜視図。 図5の弁機構の固定弁及び可動弁を拡大して示す分解斜視図。 図1の水栓の弁ケースを拡大して示す斜視図。 サブクリック機構を示す簡略断面図。 メインのクリック機構を示す断面図。 固定弁体の平面図。 通水孔の形状を模式的に示す線図。 固定弁体と可動弁体との組付け状態を示す平面図。 操作レバーの水平方向の回動範囲を示す平面図。 止水時における可動弁体の位置を示す平面図。 最多吐水量時における可動弁体の位置を示す平面図。 中間吐水量時における可動弁体の位置を示す平面図。 変更例を示す平面図。
以下に、この発明を具体化したシングルレバー水栓の実施形態を図面に従って説明する。
図1〜図4に示すように、この実施形態のシングルレバー水栓のベース部材11の上部外周にはネジ部12が形成されるとともに、上端には一対の位置決め凹部13が形成されている。
図1に示すように、ベース部材11の下端には、螺子軸14が固定されている。そして、ベース部材11を流し台の天板等の取付板16上に配置した状態で、取付板16の裏面側において螺子軸14に締付体15を外嵌するとともに、雌ネジ体15aを螺子軸14に螺着することにより、ベース部材11が取付板16上に固定される。
図2〜図4に示すように、前記ベース部材11には、給水通路17及び給湯通路18が貫設されている。給水通路17及び給湯通路18の下端開口部にはそれぞれ図示しない給水源及び給湯源に接続された給水管20及び給湯管21が連結されている。
図1に示すように、ベース部材11の上端とその下部の外周との間には、吐水通路19が貫設されている。吐水通路19の外周側の開口部に対応するように、ベース部材11の外周には下部ケース22が水平面内で回動可能に取り付けられ、その一部には吐水通路19と連通する吐水管22aが突設されている。この吐水通路19からの水,湯及び湯水混合水が吐水管22aを経て外部に放出される。
図1及び図2に示すように、前記ベース部材11の上部にはユニット化された弁機構23が設置され、この弁機構23を収容する収容筒24がベース部材11のネジ部12に螺着されている。図1,図2及び図5に示すように、弁機構23は、下部弁ケース25と、その下部弁ケース25上に突起26bと凹部25cとの係合によって取り付けられた中間部弁ケース26と、この中間部弁ケース26の上部に突起50aと凹部26cとの係合によって取り付けられた上部弁ケース50とを備えている。
図1,図3及び図5に示すように、前記下部弁ケース25の底壁には、ベース部材11の給水通路17に連通する給水口29、及びベース部材11の給湯通路18に連通する給湯口30が隣接して形成されるとともに、ベース部材11の吐水通路19に連通する吐水口31が形成されている。前記給水口29及び給湯口30の下端開口部29a,30aには、パッキン32がそれぞれ取り付けられている。図7に示すように、下部弁ケース25の下面には、一対の位置決め突起33が突設されている。そして、図1及び図2に示すように、この位置決め突起33がベース部材11の前記位置決め凹部13に係合されることによって、下部弁ケース25の給水口29、給湯口30及び吐水口31がベース部材11の給水通路17、給湯通路18及び吐水通路19にそれぞれ接続されている。
前記弁機構23は、下部弁ケース25内において突起25aと凹部27aとの係合により固定された固定弁体27と、同じく下部弁ケース25内において固定弁体27上に位置し、水平方向へ摺動可能な可動弁体28とを備えている。固定弁体27及び可動弁体28は、高い耐摩耗性を得るためにセラミックにより形成されている。可動弁体28の上面には支持体28aが固定されている。
図5,図6及び図10に示すように、前記固定弁体27には、四半円弧状の通水孔34及び同じく四半円弧状の通湯孔35がほぼ同一円周上において形成されている。固定弁体27上の通水孔34と通湯孔35との間の位置には、ほぼ半円状の吐水孔36が形成されている。これらの通水孔34、通湯孔35及び吐水孔36は、前記下部弁ケース25における給水口29、給湯口30及び吐水口31にパッキン25bを介して連通されている。
前記可動弁体28には連通孔37が形成され、その連通孔37には通水音を低減させるための網体38が取り付けられている。前記支持体28aは固定弁体27の上面を閉塞して、連通孔37の上部側に流路を画定している。そして、前記ベース部材11の給水管20からの水が下部弁ケース25の給水口29を経て固定弁体27の通水孔34に到る。また、ベース部材11の給湯管21からの湯が下部弁ケース25の給湯口30を経て固定弁体27の通湯孔35に到る。通水孔34からの水及び通湯孔35からの湯は可動弁体28の連通孔37を介して固定弁体27の吐水孔36、下部弁ケース25の吐水口31、ベース部材11の吐水通路19を経て吐水管22aに導かれる。
図1及び図5に示すように、中間部弁ケース26の上部内側には軸支体26aが設けられ、この軸支体26aは中間部弁ケース26の中心軸線L1を中心にして水平面内において回動可能である。前記軸支体26aの内側には、連結片39が支軸40を介して鉛直面内において回動可能に取り付けられている。連結片39の上端には、操作レバー41が固定されている。このため、操作レバー41は、支軸40を中心にして上下方向へ回動操作可能であるとともに、中間部弁ケース26の中心軸線L1を中心にして水平面内において左右方向へ回動操作可能である。連結片39は前記支持体28aを介して可動弁体28に連結されている。
図1,図5及び図8に示すように、前記上部弁ケース50上には蓋部材55が水平面内において回転可能に支持されている。蓋部材55には前記連結片39が上方へ突出するための開口56が形成されている。この開口56の両側には円弧面57が形成されるとともに、この円弧面57にはそれぞれサブクリック手段を構成する突条58が形成されるとともに、円弧面57の端縁には壁部59が形成されている。
前記連結片39には長孔39aが貫設されるとともに、収容孔39bが形成されている。長孔39a内にはサブクリック手段を構成するピン43が挿通され、その両端部が外部に突出している。前記収容孔39b内にはスプリング44が収容されており、このスプリング44は収容孔39bの上端のネジ部に螺合されたネジ45と前記ピンとの間に位置している。そして、スプリング44によってピン43が前記円弧面57に向かって付勢されている。
そして、操作レバー41の上下方向の回動操作によりピン43が円弧面57上を壁部59によって案内されながら摺動されるとともに、ピン43が前記突条58を乗り越えることによりクリック感が発生される。操作レバー41の水平面内の左右方向への回動により連結片39を介して前記軸支体26aが一体に水平面内において回転される。また、連結片39の水平面内の回動により、蓋部材55も同方向に回転される。さらに、操作レバー41の前後方向、つまり上下方向の回動及び水平面内の左右方向の回動により、連結片39及び支持体28aを介して可動弁体28が固定弁体27上において前後左右に移動される。
図5及び図9に示すように、前記上部弁ケース50の内周面にはクリック手段を構成する複数の突条51が形成されている。前記蓋部材55にはスプリング52によって外方へ付勢されたクリック手段を構成する円柱状の係合子53が設けられており、この係合子53が前記突条51を乗り越える際にクリック感が発生される。
図13に示すように、前記操作レバー41の水平方向,すなわち左右方向の回動範囲は、図示しないストッパにより、使用者側である正面側の中央位置Cから右側へ50度、左側へ60度の範囲に設定されている。また、操作レバー41が中央位置C及び左側の50度の位置を通過して同中央位置Cを越えることにより、前記突条51と係合子53とによって前記のクリック感が発生される。なお、図13から明らかなように、操作レバー41が正面側の中央に配置されたときに、前記中央位置Cは僅かに左側に変位しており、この変位については後述する。
図10及び図11に示すように、前記固定弁体27の通水孔34は前記中央位置C側に向かって徐々に幅が狭く形成されている。なお、図11は、通水孔34の開口幅の変化度合いを模式的に示したものである。通水孔34の前端,すなわち正面側の端部には上方に向かって広がる斜面34aが形成されている。
図12に示すように、前記可動弁体28の連通孔37の前縁には張出し部37aが形成されている。
そして、操作レバー41が下方回動状態のときには、連結片39の垂直面内における回動を介して、図12及び図14に示すように、可動弁体28が後方(図14の上方)に配置される。この状態においては、操作レバー41の水平面内における左右方向への回動によって可動弁体28が水平方向に回動された場合、連通孔37の回動範囲が通水孔34及び通湯孔35から外れた位置になる。従って、この場合は止水状態に維持される。
また、操作レバー41が上方回動状態のときには、連結片39の垂直面内における回動により、図15及び図16に示すように、可動弁体28が前方に移動される。このため、可動弁体28の水平回動にともなう連通孔37の回動範囲が通水孔34及び通湯孔35と重なり、通水孔34及び通湯孔35の少なくとも一方と吐水孔36とが連通孔37を介して連通して、水,湯または湯水混合水の吐出状態になる。
すなわち、図12,図15及び図16に示すように、操作レバー41が左右方向の中央に位置したとき(図13の実線位置)には、通水孔34に連通孔37が重なる一方、前記張出し部37aによって通湯孔35が閉鎖される。従って、この状態で水が吐出可能になる。このとき、操作レバー41が配置上の中央となるが、通水孔34がその中央から僅かに偏倚した中央位置Cに配置される。以後、この位置を操作レバー41においても中央位置Cとする。操作レバー41が前記中央位置Cから右側に回動された場合には、連通孔37が通水孔34に重なる状態が維持され、水の吐出可能状態が維持される。従って、正面側の中央位置Cから右側は水吐出領域であり、その範囲は中央位置Cから右側へ操作レバー41の中心角50度となっている。
操作レバー41が前記中央位置Cから左側に回動された場合には、図15及び図16に示すように、連通孔37が通湯孔35と重なる領域に移動される。このとき、操作レバー41が前記中央位置Cから50度の範囲内に位置する状態においては連通孔37は通湯孔35及び通水孔34の双方と重なるため、湯水混合水が吐出される。従って、操作レバー41の中央位置Cから左側へ中心角50度の範囲は混合水吐出領域となっている。
さらに、操作レバー41が混合水吐出領域からさらに左側に回動されると、図15及び図16に示すように、連通孔37は通水孔34から外れて通湯孔35のみと重なる。このため、湯が吐出される状態となる。連通孔37が通湯孔35のみと重なる範囲は、中心角10度に設定されている。従って、混合水吐出領域から外側の10度の範囲は湯吐出領域である。
そして、操作レバー41の水平方向への回動操作により、可動弁体28が水吐出領域と混合水吐出領域との間の境界、すなわち正面側の中央位置C、混合水吐出領域と湯吐出領域との間の境界を越えるときには、前記クリック感が発生される。
このとき、操作レバー41の上下方向の回動角度に応じて可動弁体28の前後位置が調節されて、連通孔37と通水孔34及び通湯孔35と重なり度合いが調節され、その結果、吐出水量が調節される。そして、操作レバー41が最多水量の位置,つまり最も起立する位置に配置されたときに、前記ピン43が突条58に係合して、突条51と係合子53とによってクリック感が発生される。
次に、前記のように構成されたシングルレバー水栓の作用を説明する。
図13の実線及び図14〜図16の各「中央」において示された図は、操作レバー41が左右方向の中央位置Cに配置された状態を示すものである。この状態において、操作レバー41が支軸40を中心に使用者の最も手前側に下方回動されたときには、連結片39及び支持体28aを介して可動弁体28が水平面内で図14の上方に直線的に移動される。この可動弁体28の直線移動により、図14の「中央」に示すように、固定弁体27の通水孔34及び通湯孔35が可動弁体28によって閉鎖されて、止水状態となる。また、この状態で、操作レバー41が左右いずれかに、水平面内で回転されても、図14から明らかなように、通水孔34及び通湯孔35の閉鎖状態が維持されて、止水状態が継続される。
操作レバー41が最も後方の奥側に上方回動された状態においては、図15に示すように、可動弁体28が同図の下側に移動される。このため、図15に示すように、可動弁体28が同図の下方へ直線的に移動される。そして、このとき、操作レバー41が図13の中央位置Cにあるときには、図15の「中央」に示すように、張出し部37aによって通湯孔35が閉鎖されるとともに、通水孔34と吐水孔36とが連通孔37を介して連通されて、水が吐出される。
また、操作レバー41が中間部弁ケース26の中心軸線L1を中心に左右いずれかの方向へ回動操作されたときには、連結片39及び支持体28aを介して可動弁体28が水平面内で回動される。図15に示すように、操作レバー41が図13に示す水吐出領域に回動された際には、図15の「水」に示すように、可動弁体28が通水孔34側に移動されて、水吐出状態が維持される。
操作レバー41が混合水吐出領域に移動されたときには、可動弁体28が通湯孔35側に移動されて、連通孔37が通湯孔35、通水孔34、吐水孔36の三者に跨る。このため、水と湯との混合水が吐出される。
さらに、操作レバー41が湯吐出領域に回動された際には、連通孔37が通湯孔35上に位置して連通孔37を介して通湯孔35と吐水孔36とが連通されるとともに、可動弁体28によって通水孔34が閉鎖される。このため、湯が吐出される。
操作レバー41が下方位置と上方位置との間に位置した際には、図16に示すように、通水孔34及び通湯孔35に連通孔37と重ならない部分が生じる。従って、その分だけ水量が減少される。つまり、操作レバー41の上下方向の操作角度に対応した量の吐水が得られる。
ところで、本実施形態においては、湯を吐出させる場合、操作レバー41が混合水吐出領域の左方にある外側の湯吐出領域に移動される。この場合、湯吐出領域は中央の水吐出領域から中心角50度の範囲の混合水吐出領域を越えて、その外側に位置するため、使用者は、湯吐出のための領域を明確に確認することができる。さらに、操作レバー41が混合水吐出領域と湯吐出領域との間の境界を越えるときに、クリック感が発生されるため、操作レバー41が湯吐出領域に達したことや、湯吐出が終了して混合水吐出領域に戻ったことが明確に確認される。
さらに、通水孔34が中央位置Cに向かって狭くなっているため、水吐出の際には、設定水量の大小に関わらず、操作レバー41が中央位置C側に位置するほど水量が少なくなる。例えば、操作レバー41が最も起立された状態、すなわち、水量最多の状態に対して、操作レバー41が中央位置Cに位置する際には、右端に位置する場合に比較して水量は60〜70パーセントである。大量の吐水を必要とする場合は、操作レバー41を中央位置Cから右側へ操作すればよい。
従って、この実施形態のシングルレバー水栓によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)操作レバー41が正面側の中央位置Cに配置された状態では、水と湯が混合されることなく、水のみが吐出される。よって、水吐出のみを必要としているときに、水と湯との混合流体が吐出されることはなく、給湯エネルギーの浪費を防止することができる。
(2)操作レバー41が正面側の中央位置Cに位置したときにクリックが発生されるため、使用者は操作レバー41が中央に位置したことを適切に認識できる。従って、正面側の中央位置Cの位置において、迷うことなく水を吐出でき、給湯エネルギーの浪費防止に有効である。
(3)通水孔34が正面側の中央位置Cに向かって開口度合いが狭くされているため、操作レバー41が正面側の中央位置Cに配置された状態においては、同レバー41が右端側に配置された状態に比較して水の吐出量が少なくなる。従って、頻繁に使用される正面側の中央位置Cにおける水使用量が少なくなるため、節水が可能になる。
(4)通水孔34の中央位置C側に上方へ広がる斜面34aが形成されているため、操作レバー41が混合水吐出領域から湯吐出領域に移動して、可動弁体28の連通孔37が通水孔34から離れる際に、前記斜面34aにより水の流れが徐々に絞られる。従って、弁機構23に対する負荷の急激な変動が抑えられるとともに、ウォーターハンマーの発生を回避できる。
(変更例)
なお、この実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・操作レバー41の中央位置Cを前記実施形態に構成に対して左右いずれかの方向においてある程度ずれた角度(例えば、実施形態の構成に対して中心角10度以下程度)の位置とすること。
・図17に示すように、通水孔34の正面側の部分を段差34bを介して狭くすること。
・給水管20及び給湯管21の接続関係を入れ換えるとともに、可動弁体28の通水孔34及び通湯孔35の配置関係を入れ換えて、操作レバー41の水吐出領域と混合水吐出領域及び湯吐出領域との配置を左右反転させること。
18…給湯通路、19…吐水通路、23…弁機構、27…固定弁体、28…可動弁体、30…給湯口、31…吐水口、34…通水孔、34a…斜面、35…通湯孔、36…吐水孔、37…連通孔、37a…張出し部、41…操作レバー。

Claims (5)

  1. 操作レバーが回動範囲の正面側の中央位置と左右方向の一側の領域とに位置したときに水が、回動範囲の他側の領域に位置したときに湯水混合水及び湯がそれぞれ吐出されるように流路を設定するための弁機構を設けたシングルレバー水栓において、前記弁機構は、操作レバーが前記中央位置に位置したときに、水吐出領域内の前記中央位置から離れた位置にあるときよりも水の吐出量が少なくなるように流路を設定するシングルレバー水栓。
  2. 前記弁機構は、
    通水孔、通湯孔及び吐水孔を有する固定弁体と、
    その固定弁体上に摺動可能に支持され、前記操作レバーの操作にともない前記固定弁体上を移動されて、固定弁体の前記通水孔及び通湯孔を吐水孔に対して連通させる連通孔が設けられた可動弁体とを備え、
    前記通水孔は、前記中央位置側の幅が中央位置側から離れた側の幅より狭く形成された請求項1に記載のシングルレバー水栓。
  3. 前記通水孔の幅が中央位置に向けて連続的に変化する請求項2に記載のシングルレバー水栓。
  4. 前記可動弁体の連通孔の縁部には張出し部を形成し、操作レバーが中央位置に位置しているときに、前記張出し部により前記通湯孔が閉鎖される請求項2または3に記載のシングルレバー水栓。
  5. 前記通水孔の前記中央位置側の端部に、上方へ向かって広がる斜面を形成した請求項2〜4のうちのいずれか一項に記載のシングルレバー水栓。
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