JP2015227547A - 車歩道境界部用構造体、及び路肩構造物の施工方法 - Google Patents

車歩道境界部用構造体、及び路肩構造物の施工方法 Download PDF

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Tokuaki Kamiya
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Abstract

【課題】 比較的簡単に耐久性に優れた路肩構造物を構築できる車歩道境界部用構造体を提供する。【解決手段】 車道及び歩道の境界領域に設けられるコンクリート製エプロン部と縁石を載せるコンクリート製載置部とを一体的に構成する車歩道境界部用構造体1であって、車道側に配置される外側壁面部2と、歩道側に配置される内側壁面部3と、前記外側壁面部2と内側壁面部3の間に配置される中間壁面部4と、前記外側壁面部2と内側壁面部3に架け渡され且つ外側壁面部2と内側壁面部3の間隔を保持する連結部51,52と、を有し、前記中間壁面部4の上端が、前記外側壁面部2の上端と同じ又はそれよりも低く、前記内側壁面部3の上端が、前記中間壁面部4の上端よりも低く構成されている。【選択図】 図1

Description

本発明は、車道と歩道の境界領域に設けられるエプロン部及び縁石載置部を有する車歩道境界部用構造体などに関する。
一般に、車道の路面と歩道の境界には、縁石が設置されている。前記縁石に隣接して、車道と歩道の境界領域には、歩道や車道に降った雨水を縁石側へと導く集水面を有するエプロン部が設けられている。
特許文献1に記載には、エプロン部と縁石を載せる載置部とが一体的に形成されたコンクリート製路肩集水ブロックが開示されている。かかる路肩集水ブロックを、直線状の車道と歩道の境界領域に並べていき、その載置部に縁石(車歩道境界ブロック)を載置することにより、排水管を有する路肩構造物を構築できる。
しかしながら、かかるコンクリート製路肩集水ブロックを用いると、隣接するブロック間の継ぎ目を繋ぎ合わせる作業が必要である上、経時的にその目地部分から亀裂が発生し易く、さらに、大型車の走行振動などが伝わってエプロン部の上面が破損(欠落や亀裂など)し易く、耐久性に劣るという問題点がある。
加えて、前記路肩集水ブロックは、直線状の車道(歩道)に対しては直列的に並べるだけで路肩構造物を構築できるが、曲線状の車道(歩道)には、単に並べるだけでは路肩構造物を構築できない。このため、特許文献1の図5などに記載のように、曲線状の車道に対しては、路肩集水ブロックを多角形状に並べていき、隣接する路肩集水ブロックの三角形状継ぎ目を繋いでいる。
しかしながら、このような施工で構築された路肩構造物の縁石及びエプロン部の外縁形状は、多角形状となるので、全体的に曲線状にならず、外観を損ねるという問題点もある。
上記路肩集水ブロックを用いないで、直線状又は曲線状の車道に対して路肩構造物を構築する場合には、図32に示すように、現場作業者が、コンクリート型枠用合板(いわゆるコンパネ)を組み合わせて型枠を形成し、それに生コンクリートを流し込んで硬化させた後、コンパネを取り外すことにより、縁石を載せる載置部とエプロン部が一体となったコンクリート製構造体を施工場所に構築している。
しかしながら、このような現場作業は熟練を要し、特に、曲線状のエプロン部及び載置部を現場打ちコンクリート作業によって構築することは、高度な技術を要し、熟練技術者が不足している昨今においては、精度の良いコンクリート製構造体を構築することが困難な状況となっている。
さらに、現場打ちでのコンクリート製構造体も、ブロックと同様にエプロン部の上面が破損し易く、耐久性に劣るという問題点がある。
特開2009−270359号公報
本発明の目的は、比較的簡単に耐久性に優れた路肩構造物を構築できる車歩道境界部用構造体及び路肩構造物の施工方法を提供することである。
本発明の第1の車歩道境界部用構造体は、車道及び歩道の境界領域に設けられるコンクリート製エプロン部と縁石を載せるコンクリート製載置部とを一体的に構成する車歩道境界部用構造体であって、車道側に配置され且つコンクリートを堰き止める外側壁面部と、歩道側に配置され且つコンクリートを堰き止める内側壁面部と、前記外側壁面部と内側壁面部の間に配置され且つコンクリートを堰き止める中間壁面部と、前記外側壁面部と内側壁面部に架け渡され且つ外側壁面部と内側壁面部の間隔を保持する連結部と、を有し、前記中間壁面部の上端が、前記外側壁面部の上端と同じ又はそれよりも低く、前記内側壁面部の上端が、前記中間壁面部の上端よりも低く構成されている。
好ましくは、前記連結部の上端が、前記内側壁面部の上端と同じ高さで、前記中間壁面部が、前記連結部の上端に着脱可能に取り付けられている。
好ましくは、前記外側壁面部及び中間壁面部が、同じ側に湾曲した湾曲面を有する。
本発明の第2の車歩道境界部用構造体は、車道及び歩道の境界領域に設けられるコンクリート製エプロン部と縁石を載せる載置部とを一体的に構成する車歩道境界部用構造体であって、車道側に配置され且つコンクリートを堰き止める外側壁面部と、上面部、第1側面部、下面部及びコンクリートを堰き止める第2側面部から構成された管状体と、前記管状体と外側壁面部に架け渡され且つ外側壁面部と管状体の第2側面部の間隔を保持する連結部と、を有し、前記管状体の上面部において管軸方向に延設され且つコンクリートを堰き止める板部が上方に立ち上げられており、前記板部よりも歩道側における上面部が、前記縁石を載せる載置部とされている。
好ましくは、前記管状体の上面部には、管軸方向にスリット孔部が延設されており、スリット孔部の一方の縁部から前記板部が立ち上げられ、スリット孔部の他方の縁部から前記板部に対向する第2板部が立ち上げられている。
本発明の別の局面によれば、路肩構造物の施工方法を提供する。
この路肩構造物の施工方法は、前記いずれかの車歩道境界部用構造体の複数を、施工場所の掘削溝に配置し、且つ隣接する車歩道境界部用構造体を繋ぎ合わせて連結構造体を構成する工程、外側壁面部の内側の空間に生コンクリートを入れてこれを硬化させることにより、外側壁面部を含むコンクリート製エプロン部を形成する工程、を有する。
本発明の車歩道境界部用構造体は、非常に簡単に路肩構造物を構築できる。また、本発明の車歩道境界部用構造体を用いて構築した路肩構造物は、破損し難く耐久性に優れている。
第1実施形態の第1例に係る車歩道境界部用構造体の平面図。 同構造体の右側面図。 同構造体の左側面図。 同構造体の正面図。 図1のV−V線で切断した断面図。 同構造体の複数を繋ぎ合わせた曲線状連結構造体の平面図。 曲線状の車道に曲線状連結構造体を施工した状態を示す平面図。 図7のVIII−VIII線で切断した断面図。 曲線状連結構造体にコンクリートを充填して硬化させることにより得られる曲線状路肩構造物の平面図。 図9のX−X線で切断した断面図。 第1実施形態の第2例に係る車歩道境界部用構造体の平面図。 同構造体の右側面図。 同構造体の複数を繋ぎ合わせた直線状連結構造体の平面図。 第1実施形態の第3例に係る車歩道境界部用構造体の右側面図。 第1実施形態の第4例に係る車歩道境界部用構造体の平面図。 同構造体の右側面図。 本発明の第2実施形態に係る車歩道境界部用構造体の平面図。 同構造体の右側面図。 同構造体の左側面図。 同構造体の正面図。 図17のXXI−XXI線で切断した断面図。 同構造体の複数を繋ぎ合わせた曲線状連結構造体の平面図。 曲線状の車道に曲線状連結構造体を施工した状態を示す平面図。 曲線状連結構造体にコンクリートを充填して硬化させることにより得られる曲線状路肩構造物の平面図。 図24のXXV−XXV線で切断した断面図。 第2実施形態の第2例に係る車歩道境界部用構造体の平面図。 図26のXXVII−XXVII線で切断した断面図。 第2実施形態の第2例に係る車歩道境界部用構造体の平面図。 図28のXXIX−XXIX線で切断した断面図。 第2実施形態の第3例に係る車歩道境界部用構造体の平面図。 第2実施形態の第4例に係る車歩道境界部用構造体の平面図。 従来の路肩構造物の断面図。
[第1実施形態]
<第1例>
第1例の車歩道境界部用構造体は、車道及び歩道が湾曲している曲線状の場所に設置可能である。第1実施形態の車歩道境界部用構造体は、車道及び歩道の境界領域に設けられるコンクリート製エプロン部と縁石を載せるコンクリート製載置部とを一体的に構成する。
図1乃至図5に示すように、車歩道境界部用構造体1は、車道側に配置され且つコンクリートを堰き止める外側壁面部2と、歩道側に配置され且つコンクリートを堰き止める内側壁面部3と、前記外側壁面部2と内側壁面部3の間に配置され且つコンクリートを堰き止める中間壁面部4と、前記外側壁面部2と内側壁面部3に架け渡され且つ外側壁面部2と内側壁面部3の間隔を保持する連結部51,52と、を有する。
前記外側壁面部2及び中間壁面部4は、同じ側に湾曲した湾曲面を有する。また、前記中間壁面部4の上端は、前記外側壁面部2の上端と同じ又はそれよりも低く、前記内側壁面部3の上端は、前記中間壁面部4の上端よりも低く構成されている。同じ側に湾曲とは、曲線の膨らむ方向が同じという意味である。
以下、具体的に説明する。
車歩道境界部用構造体1は、その複数を繋ぎ合わせることにより、曲線状路肩構造物を構成できる。
車歩道境界部用構造体1は、両端の開き角度(外側壁面部2の一方端部と内側壁面部3の一方端部を結んだ直線と、外側壁面部2の他方端部と内側壁面部3の他方端部を結んだ直線との成す角度)が所要角度となるように形成されている。例えば、車歩道境界部用構造体1の複数を繋ぎ合わせた曲線状路肩構造物のエプロン部の外縁が約1/4円となるように、前記両端の開き角度が設定されている。前記両端の開き角度は、繋ぎ合わせる車歩道境界部用構造体の数、外側壁面部などの曲率、施工場所の曲率などに応じて適宜設定される。
前記車歩道境界部用構造体1を構成する部材(外側壁面部2、内側壁面部3、中間壁面部4、連結部51,52など)の形成材料は、特に限定されず、鉄などの金属、硬質合成樹脂、木などが挙げられる。好ましくは、車歩道境界部用構造体1は金属で形成される。
外側壁面部2は、例えば、湾曲させた長方形状の金属製の板状部材から形成されている。長方形状の外側壁面部2は、一方向を長手方向としている。湾曲板状部材からなる外側壁面部2の第1面及び第2面は、何れも外側に膨らんだ湾曲面を成している。前記湾曲面の曲率は、施工場所の曲率に応じて適宜設計される。
板状部材から形成された外側壁面部2は、生コンクリートを堰き止めることができる。外側壁面部2の第2面には、連結部に取り付けられる取付部が設けられている。例えば、外側壁面部2の第2面には、所要間隔を開けて複数(3つなど)の取付部21,22,23が突設されている。第1取付部21は、外側壁面部2の一方端部に設けられ、第2取付部22は、外側壁面部2の中央部に設けられ、第3取付部23は、外側壁面部2の他方端部に設けられている。これらの取付部21,22,23の上端は、外側壁面部2の上端よりも下方に位置している。つまり、各取付部21,22,23の高さは、外側壁面部2の高さよりも低い。なお、各取付部21,22,23の面内には、ボルトナットなどの締結具を挿入するための貫通孔が所要箇所形成されている。
また、外側壁面部2の第2面には、第2面を補強するための補強部24が固着されている。補強部24は、例えば、湾曲した第2面と同じ曲率で曲げられた金属製の棒状部材からなる。この補強部24は、取付部21,22,23の上端から外側壁面部2の上端の間において、外側壁面部2の第2面に沿って固着されている。
さらに、第2面の上下方向中途部には、鍔部25が突設されている。鍔部25は、例えば、金属製の板状部材からなり、外側壁面部2の第2面に固着されている。この鍔部25は、第2面と直交して水平方向に突設されている。
なお、本明細書において、各部の固着方法は、特に限定されず、ボルトナットやリベットなどの締結具を用いた固着、溶接による固着、圧着による固着、接着剤を用いた固着、溶着による固着などが挙げられる。歩道境界部用構造体の形成材料が金属である場合には、通常、前記固着方法としては、締結具を用いた固着又は溶接による固着が用いられ、好ましくは、溶接が用いられる。
内側壁面部3は、例えば、長方形状の金属製の板状部材から形成されている。内側壁面部3の第1面及び第2面は、何れも平坦面を成している。もっとも、内側壁面部3も外側壁面部2と同様に湾曲した湾曲面を有していてもよい。長方形状の内側壁面部3は、一方向を長手方向としている。板状部材から形成された内側壁面部3は、生コンクリートを堰き止めることができる。内側壁面部3の第1面には、連結部に取り付けられる取付部が設けられている。例えば、内側壁面部3の第1面には、所要間隔を開けて複数(3つなど)の取付部31,32,33が突設されている。第1取付部31は、内側壁面部3の一方端部に設けられ、第2取付部32は、内側壁面部3の中央部に設けられ、第3取付部33は、内側壁面部3の他方端部に設けられている。これらの各取付部31,32,33の上端は、内側壁面部3の上端と同じ高さとされている。なお、各取付部31,32,33の面内には、ボルトナットなどの締結具を挿入するための貫通孔が所要箇所形成されている。
また、内側壁面部3の第1面には、鍔部35が突設されている。鍔部35は、板状部材からなり、内側壁面部3の第1面に固着されている。この鍔部35は、第1面と直交して水平方向に突設されており、鍔部35の上面と内側壁面部3の上端は、同じ高さとされている。
前記外側壁面部2と内側壁面部3には、連結部51,52が架け渡されている。連結部51,52によって、外側壁面部2と内側壁面部3の間隔が保持されている。連結部51,52は、外側壁面部2と内側壁面部3を連結できるものであれば特に限定されないが、コンクリートの流動を許容しつつ外側壁面部2と内側壁面部3を連結できるものが好ましい。例えば、連結部51,52は、面内に孔部51a,52aを有する金属製の板状部材から形成されている。
連結部の数は、特に限定されず、例えば、1箇所でもよいが、1箇所では外側壁面部2と内側壁面部3の安定性に劣るので、連結部は、複数箇所設けられることが好ましい。図示例では、連結部51,52は、2箇所設けられている。第1連結部51は、外側壁面部2の一方端部に設けられた第1取付部21と内側壁面部3の一方端部に設けられた第1取付部31に固着され、第2連結部52は、外側壁面部2の中央部に設けられた第2取付部22と内側壁面部3の中央部に設けられた第2取付部32に固着されている。連結部51,52の上端は、内側壁面部3の上端及び鍔部35の上端と同じ高さとされている。
中間壁面部4は、外側壁面部2と内側壁面部3の間に配置されている。中間壁面部4は、湾曲させた長方形状の金属製の板状部材から形成されている。長方形状の中間壁面部4は、一方向を長手方向としている。板状部材から形成された中間壁面部4は、生コンクリートを堰き止めることができる。中間壁面部4の第1面及び第2面は、何れも外側壁面部2と同じ側(外側)に膨らんだ湾曲面を成している。また、中間壁面部4の下端には、支持部41が設けられている。中間壁面部4の支持部41は、例えば、金属製の板状部材からなり、内側壁面部3の側に突出するように中間壁面部4の下端に固着されている。
前記支持部41を介して、中間壁面部4は、外側壁面部2と内側壁面部3の間における連結部51,52の上端に着脱可能に取り付けられている。着脱可能に取り付ける方法としては、ネジなどの着脱可能な締付け具などが挙げられる。なお、中間壁面部4の両端部には、それぞれ取付部42,43が固着されている。
連結部51,52に取り付けられた状態で、中間壁面部4の上端は、外側壁面部2の上端と同じ高さ又はそれよりも低く、且つ、内側壁面部3の上端よりも高く構成されている。図示例では、連結部51,52に取り付けられた中間壁面部4の上端は、外側壁面部2の上端よりも低く且つ内側壁面部3の上端よりも高い。従って、車歩道境界部用構造体1を水平面に置いたときに、外側壁面部2、中間壁面部4及び内側壁面部3の各上端の高さレベルは、外側壁面部2の上端>中間壁面部4の上端>内側壁面部3の上端、の順になっている。もっとも、特に図示しないが、外側壁面部2、中間壁面部4及び内側壁面部3の各上端の高さレベルは、上述のように、外側壁面部2の上端=中間壁面部4の上端>内側壁面部3の上端とされていてもよい。
上記構成からなる車歩道境界部用構造体1は、その複数を繋ぎ合わせて使用される。
図6は、2つの車歩道境界部用構造体1を繋ぎ合わせた曲線状連結構造体の平面図である。
曲線状連結構造体は、第1の車歩道境界部用構造体1の外側壁面部2及び内側壁面部3の各一方端部と、第2の車歩道境界部用構造体1の外側壁面部2及び内側壁面部3の各他方端部とを少なくとも固着することによって構成される。具体的には、第1の車歩道境界部用構造体1の第1取付部21と第2の車歩道境界部用構造体1の第3取付部23、同第1取付部31と同第3取付部33及び同取付部42と同取付部43をそれぞれ突き合わせ、締結具又は溶接などの固着手段によりそれらを固着する。
複数の車歩道境界部用構造体1からなる曲線状連結構造体は、繋がった複数の外側壁面部2及び中間壁面部4がいずれも平面視で円弧状を成している。
次に、上記車歩道境界部用構造体1を用いた路肩構造物の施工方法について説明する。
第1実施形態の車歩道境界部用構造体1は、曲線状路肩構造物を構築する際に好適に用いられる。
具体的には、施工場所(曲線状の車歩道の路肩予定部分)に、パワーショベルで掘削して溝(以下、掘削溝という)を形成する。この掘削溝に車歩道境界部用構造体1を順次入れ、隣接する車歩道境界部用構造体1を繋ぎ合わせることにより、曲線状連結構造体を構築する。図7及び図8は、施工場所に、複数の車歩道境界部用構造体1からなる曲線状連結構造体を配置した図である。
図7及び図8において、複数の車歩道境界部用構造体1からなる曲線状連結構造体が、曲線状の歩道と車道の境界領域に沿って設置されている。なお、車歩道境界部用構造体1を掘削溝Wに入れる前に、図8に示すように、掘削溝Wの底面W1に栗石や土砂などを撒き、車歩道境界部用構造体1を施工する下地面を平準化してもよい。
各車歩道境界部用構造体1を、上述のように取付部21,31,42と取付部23,33,43とを固着して得られる曲線状路肩構造体は、図7に示すように、全体として約1/4円となった曲線状となっている。
この車歩道境界部用構造体1の外側壁面部2の内側の空間Xに生コンクリートを充填しこれを硬化させる。すなわち、外側壁面部2と内側壁面部3の間の空間Xに、生コンクリートを充填しこれを硬化させる。
コンクリートを充填した状態を図8に示す。図8の無数のドットは、コンクリートを示す。
具体的には、図8に示すように、外側壁面部2と中間壁面部4の間の空間においては、外側壁面部2の上端と中間壁面部4の上端を結んだ線にまで生コンクリートを充填し、中間壁面部4と内側壁面部3の間の空間においては、内側壁面部3の上端にまで生コンクリートを充填する。外側壁面部2、中間壁面部4及び内側壁面部3の各上端の高さレベルが、外側壁面部2の上端>中間壁面部4の上端>内側壁面部3の上端とされているので、生コンクリートを入れた後、コテで均すことにより、外側壁面部2と中間壁面部4の間、及び、中間壁面部4と内側壁面部3の間における生コンクリートを前記のように制御できる。また、連結部51,52は、コンクリートの流動を許容すべく孔部51a,52aを有するので、充填された生コンクリートが各車歩道境界部用構造体1に拡がり、充填ムラを防止できる。
なお、必要に応じて、生コンクリートを入れる前に、補強鉄筋(例えば、異形鉄筋など)を空間X内に配設してもよい(図示せず)。好ましくは、孔部51aを通じて隣接する車歩道境界部用構造体1に跨がるように補強鉄筋を配設することにより、より強固な曲線状路肩構造物を構築できる。
コンクリートが硬化した後、中間壁面部4を連結部51,52から取り外す(図9及び図10参照)。
なお、図9及び図10において、コンクリートを無数のドットで示す。ただし、図9においては、全体にコンクリートが描かれているが、連結部51,52の上端には、コンクリートが載っていない(又はコンクリートが所々薄く載っている)ことに留意されたい。
外側壁面部2と中間壁面部4の間における硬化コンクリートは、コンクリート製エプロン部Aを構成し、その上面は、内側壁面部3側に下がった傾斜面となっている。前記コンクリート製エプロン部Aは、外側壁面部2及び連結部51,52の一部を含んでいる。すなわち、コンクリート製エプロン部Aの側面(車道側の面)には外側壁面部2が密着しており、また、コンクリート製エプロン部Aの内部には連結部51,52の一部が埋没している。なお、外側壁面部2がエプロン部Aの外縁を構成している。
また、中間壁面部4と内側壁面部3の間における硬化コンクリートは、コンクリート製載置部Bを構成し、その上面は、平坦面となっている。前記コンクリート製載置部Bは、内側壁面部3及び連結部51,52を含んでいる。すなわち、コンクリート製載置部Bの側面(歩道側の面)には内側壁面部3が密着しており、また、コンクリート製載置部Bの内部には連結部51,52の一部が埋没している。
また、前記エプロン部Aと載置部Bの境界には、段差Cがある。この段差Cは、中間壁面部4によって形成されたものであり、その段差Cの表面は、中間壁面部4と同じ曲線状である。各車歩道境界部用構造体1にコンクリートを充填して形成される曲線状連結構造体のエプロン部Aの外縁及び載置部Bの段差Cの表面は、平面視で、全体として約1/4円となった曲線状となっている。
そして、前記載置部Bに縁石9を載置する。段差Cの表面は、曲線状になっているので、曲線状の縁石9の外側面が段差Cの表面に接する。曲線状の縁石9を順次施工することにより、全体として約1/4円となった曲線状の縁石を構成できる。
次に、外側壁面部2と掘削溝Wの隙間、及び、内側壁面部3と掘削溝Wの隙間に、図10に示すように、土砂などの充填物Zを充填して車歩道境界部用構造体1を安定化させる。
そして、エプロン部Aに連続してアスファルト舗装などを行って車道を施工し、曲線用の縁石9に連続してアスファルト舗装などを行って歩道を施工することにより、車道と歩道の境界領域に、本発明の曲線状路肩構造物10を構築できる。
なお、図9の一点鎖線は、複数の車歩道境界部用構造体1の繋ぎ合わせ箇所を示す。また、図9の符号11は、直線状路肩構造物を示す。
本発明の車歩道境界部用構造体1は、それを複数繋ぎ合わせるだけで連結構造体を構築でき、それにコンクリートを入れることにより、非常に簡単に路肩構造物を構築できる。従って、熟練技術者でなくても路肩構造物を構築できる。また、エプロン部A及び載置部Bを精度良く構築できるので、外観的に良好な路肩構造物を簡易に構築できる。
得られた路肩構造物は、コンクリートの継ぎ目がないので、継ぎ目から亀裂などが生じず、また、コンクリートと共に外側壁面部2及び内側壁面部3並びに連結部51,52を含んでいるので、耐久性に優れている。特に、コンクリート製エプロン部Aの側面は、車道に面するので、振動が加わるが、本発明の車歩道境界部用構造体1を用いれば、路肩構造物のエプロン部Aの側面が外側壁面部2によって覆われているので、コンクリート製エプロン部Aの破損を抑制できる。
さらに、車道のアスファルト舗装は、老朽化又は上下水工事などのために改修されるが、既存のアスファルトを除去する際に用いられる機械器具が、エプロン部Aの側面に当たることがある。このような場合でも、本発明の車歩道境界部用構造体1を用いた路肩構造物は、外側壁面部2によりエプロン部Aの破損を抑制できる。
また、従来のように、現場作業にてコンパネを用いて型枠を形成する場合には、そのコンパネの組み立て及び解体作業のために、比較的大きな掘削溝を形成しなければならず、溝の掘削作業及び埋め戻し作業が多大となる。本発明の車歩道境界部用構造体1を用いれば、この構造体1が納まる程度の幅を有する掘削溝を形成すればよいので、溝の掘削作業及び埋め戻し作業を最小限に抑えることができる。
さらに、本発明の車歩道境界部用構造体1は、エプロン部Aと載置部Bの境界(段差C)を平面視曲線状に構築できるので、市販の曲線用の縁石9を載置部Bに載せるだけで、簡単に曲線状路肩構造物10を構築できる。
また、エプロン部Aの上面は、傾斜面となっているので、車道に降った雨水がその傾斜に従って縁石9の方向へ流れていくようになる。
次に、第1実施形態の車歩道境界部用構造体の他の例について説明する。以下、他の説明において、上記第1実施形態の第1例と同様の構成及び効果は、(説明を行ったものとして)その説明を省略し、用語及び符号をそのまま援用する場合がある。
<第2例>
第2例の車歩道境界部用構造体は、車道及び歩道が直線状の場所に設置可能である。
第2例の車歩道境界部用構造体1は、外側壁面部2及び中間壁面部4が、いずれも平坦状である点が第1例と異なっている。その他の構成は、第1例と同様である。
具体的には、図11及び図12に示すように、外側壁面部2は、その第1面及び第2面が平坦面とされている。また、中間壁面部4も、その第1面及び第2面が平坦面とされている。
かかる車歩道境界部用構造体1は、第1例と同様に、その複数を繋ぎ合わせて使用される。図13は、3つの車歩道境界部用構造体1を繋ぎ合わせた直線状連結構造体の平面図である。
本例の車歩道境界部用構造体1を用いることにより、直線状路肩構造物を構築できる。例えば、図9の符号11に示す施工場所に、本例の車歩道境界部用構造体1を用いることにより、直線状路肩構造物を簡易に構築できる。直線状路肩構造物の施工方法は、本例の車歩道境界部用構造体1及び直線状の縁石を用いること以外は、上記第1例と同様である。得られた直線状路肩構造物は、第1例と同様な効果を奏する。
第1例の車歩道境界部用構造体1と第2例の車歩道境界部用構造体1を用いることにより、曲線状路肩構造物と一体的に直線状路肩構造物を構築できる。
<第3例>
上記第1例及び第2例においては、外側壁面部2が板状部材から形成されているが、第3例の車歩道境界部用構造体1は、図14に示すように、外側壁面部2が側面視コの字状の長状部材から形成されている。かかる外側壁面部2は、堰止め板状部221と、堰止め板状部221の上端から略直交して突出された上面板状部222と、堰止め板状部221の下端から略直交して突出された下面板状部223と、からなる。このような外側壁面部2を有する車歩道境界部用構造体1は、上面板状部222及び下面板状部223によって堰止め板状部221が変形し難くなり、より強度に優れた路肩構造物を構築できる。
<第4例>
上記第1例及び第2例では、コンクリートを硬化させて載置部Bを形成した後、縁石9を載せる前に、中間壁面部4を取り外しているが、中間壁面部4を取り外さず、載置部Bに含めることも可能である。この場合には、中間壁面部4は、連結部51,52に取り外し可能に取り付けられていなくてもよい。
中間壁面部4を取り外さない車歩道境界部用構造体1としては、例えば、図15及び図16に示すように、支持部41が、中間壁面部4の下端から外側壁面部2の側に突出するように固着されたものが好ましい。かかる車歩道境界部用構造体1は、コンクリート製載置部Bの上面に支持部が位置しないので、中間壁面部4を取り外さなくても、平坦な載置部Bを構成できる。
[第2実施形態]
<第1例>
第2実施形態の第1例の車歩道境界部用構造体は、車道及び歩道の境界領域に設けられるコンクリート製エプロン部と縁石を載せる載置部とを一体的に構成すると共に、水路を構成する。また、第1例の車歩道境界部用構造体1は、車道及び歩道が湾曲している曲線状の場所に設置可能である。
以下、第2実施形態の車歩道境界部用構造体について説明するが、上記第1実施形態と同様の構成及び効果は、(説明を行ったものとして)その説明を省略し、用語及び符号をそのまま援用する場合がある。
第2実施形態の車歩道境界部用構造体1は、図17乃至図21に示すように、車道側に配置され且つコンクリートを堰き止める外側壁面部2と、上面部63、第1側面部61、下面部64及びコンクリートを堰き止める第2側面部62から構成され且つ水路Dを構成する管状体6と、前記管状体6と外側壁面部2に架け渡され且つ外側壁面部2と管状体6の第2側面部62の間隔を保持する連結部51,52と、を有する。
前記管状体6の上面部63には、その管状体6の管軸方向に延びるスリット孔部65と、前記スリット孔部65の両縁部から上方に立ち上げられ且つ路面の水を前記管状体6内に誘導する一対の板部7a,7bと、が形成されている。前記外側壁面部2及び板部7a,7bは、同じ側に湾曲した湾曲面を有する。前記板部7a,7bの上端は、前記外側壁面部2の上端と同じ又はそれよりも低く構成されている。前記管状体6の板部7a,7bよりも歩道側における上面部63が、縁石を載せる載置部とされている。
以下、具体的に説明する。
外側壁面部2は、上記第1実施形態と同様である。
管状体6には、通水口を路面に臨出させて通水口から路面の水を前記管状体6内に誘導する一対の板部7a,7bが形成されている。
管状体6及び板部7a,7bは、一方向を長手方向としている。管状体6の長手方向における両端は、長手方向に対して切断面が斜めとなるように切断されている。
管状体6は、2つの側面部(第1側面部61及び第2側面部62)と下面部64と上面部63とから形成されており、その管軸方向の両端は開口されている。なお、管状体6の上面部63には、細長いスリット孔部65が長手方向に曲線状に形成されている。
具体的には、管状体6の第1側面部61、第2側面部62、上面部63及び下面部64は、いずれも、長方形状の板状部材から形成され、平坦面を有する。前記管状体6の第1及び第2側面部62は、下面部64と上面部63の間に略垂直で介在されている。前記管状体6の第2側面部62は、構造体の設置時に車道側に位置する側面部であり、前記管状体6の第1側面部61は、設置時に歩道側に位置する側面部である。
前記下面部64、第1側面部61、第2側面部62及び上面部63は、例えば、1枚の金属板を折り曲げ加工して一体的に形成することもできる。
前記一対の板部7a,7bは、それぞれ、管軸方向(図示例では長手方向)に延設されており、湾曲させた長方形状の板状部材から形成されている。一方の板部7aは、上記中間壁面部4と同様に、生コンクリートを堰き止める機能を有する。一対の板部7a,7bは、何れも外側壁面部2と同じ側(外側)に膨らんだ湾曲面を成している。また、一方の板部7aの下端は、スリット孔部65の一方の縁部に固着され、他方の板部7b(第2板部に相当)の下端は、スリット孔部65の他方の縁部に固着されている。従って、一対の板部7a,7bは、スリット孔部65の縁部からそれぞれ立ち上げられ、スリット孔部65の幅と同じ幅を有して向かい合って並設されている。
一対の板部7a,7bの上端は、中間壁面部4と同様に、外側壁面部2の上端と同じ又はそれよりも低い。図示例では、一対の板部7a,7bの上端は、外側壁面部2の上端よりも低く構成されている。また、一対の板部7a,7bの上端は、管状体6の第2側面部62の上端(第2側面部62の上端は、上面部63に等しい)よりも高い。
前記一対の板部7a,7bの幅(スリット孔部65の幅)は、その上端部にグレーチングを設置せずとも支障がない程度の狭い間隔に設定されているが、必要に応じて、それを調整するために、狭窄体71を設けてもよい。図示例では、一方の板部7a,7bの上端部の内面に沿って、湾曲金属板からなる狭窄体71が固着されている。この狭窄体71は、板部7a,7bを補強する補強材として機能していると共に、一対の板部7a,7bの間が目詰まりすることを防止している。詳しくは、図示例では、一対の板部7a,7bの幅は、上下方向において均等であるが、道路から板部7a,7bの間に雨水が流れ込むと、その雨水に混じっている泥などが板部7a,7bの間の上方部に溜まり、それが自然に落下せず、板部7a,7bの間が早期に詰まりやすくなる。このため、一つの板部7a,7bは、その幅が上方部で小さく且つ下方部で大きいことが好ましく、特に、板部7a,7bは、その幅が上方から下方に向かうに従って次第に大きくなるように形成されていることがより好ましい。このように上方から下方に向かうに従って次第に幅が大きい板部7a,7bは、(1)一方の板部7a又は他方の板部7bを、上下方向に対して傾斜させて配置する、(2)一対の板部7a,7bを互いに傾斜させ、側面から見てハの字状に配置させる、などの方法によって形成できる。しかしながら、板部7a,7bを傾斜させて配置することは、加工性の観点からコストアップになる。このため、前記狭窄体71を設けることにより、上方部の幅が下方部の幅よりも小さい板部7a,7bを簡単に形成することができ、早期の目詰まりを抑制できる。
また、一対の板部7a,7bの間には、長手方向に所定間隔を開けて複数の間隔保持部72が設けられていることが好ましい。この間隔保持部72は、一対の板部7a,7bのそれぞれの内面に固着されている。荷重が掛かった際に、一対の板部7a,7bが変形してその幅が部分的に狭くなるおそれがあるが、前記間隔保持部72を設けておくことにより、一対の板部7a,7bの幅を保持することができる。
さらに、前記管状体6には、連結部51,52に取り付けられる取付部67,68,69が設けられている。例えば、管状体6の第2側面部62には、所要間隔を開けて複数(3つなど)の取付部67,68,69が突設されている。第1取付部67は、第2側面部62の一方端部に設けられ、第2取付部68は、第2側面部62の中央部に設けられ、第3取付部69は、第2側面部62の他方端部に設けられている。これらの各取付部67,68,69の上端は、板部7a,7bの上端よりも低く設定されている。なお、各取付部67,68,69の面内には、ボルトナットなどの締結具を挿入するための貫通孔が所要箇所形成されている。
また、管状体6の強度を上げるために、管状体6には、必要に応じて、補強リブ671,681,691が設けられていることが好ましい。図示例では、3つの補強リブ671,681,691が、管状体6の上面部63から第2側面部62、下面部64に亘って固着されている。これらの3つの補強リブ671,681,691は、前記取付部67,68,69と一体的に形成されている。もっとも、補強リブは設けられていなくてもよい。
前記外側壁面部2と管状体6には、孔部51a,52aを有する連結部51,52が架け渡されている。連結部51,52によって、外側壁面部2と管状体6の第2側面部62の間隔が保持されている。第1連結部51は、外側壁面部2の第1取付部21と管状体6の第1取付部67に固着され、第2連結部52は、外側壁面部2の第2取付部22と管状体6の第2取付部68に固着されている。なお、連結部の数は、特に限定されず、例えば、1箇所でもよいが、1箇所では外側壁面部2と管状体6の安定性に劣るので、連結部は、複数箇所設けられることが好ましい。
上記構成からなる車歩道境界部用構造体1は、その複数を繋ぎ合わせて使用される。
図22は、本例の2つの車歩道境界部用構造体1を繋ぎ合わせた曲線状連結構造体の平面図である。
曲線状連結構造体は、第1の車歩道境界部用構造体1の外側壁面部2及び管状体6の各一方端部と、第2の車歩道境界部用構造体1の外側壁面部2及び管状体6の各他方端部とを少なくとも固着することによって構成される。具体的には、第1の車歩道境界部用構造体1の第1取付部21と第2の車歩道境界部用構造体1の第3取付部23、同第1取付部67と同第3取付部69及び同補強リブ671と同補強リブ691をそれぞれ突き合わせ、締結具又は溶接などの固着手段によりそれらを固着する。各車歩道境界部用構造体1を繋ぎ合わせることにより、各管状体6の水路が連通するようになる。
複数の車歩道境界部用構造体1からなる曲線状連結構造体は、繋がった複数の外側壁面部2及び板部7a,7bがいずれも平面視で円弧状を成している。
第2実施形態の車歩道境界部用構造体1も、第1実施形態の車歩道境界部用構造体1と同様にして施工できる。
簡単に説明すると、施工場所の掘削溝に、車歩道境界部用構造体1を順次入れ、隣接する車歩道境界部用構造体1を繋ぎ合わせることにより、曲線状連結構造体を構築する。図23は、曲線状の車道(歩道)に前記車歩道境界部用構造体1を適用した図である。
図23において、複数の車歩道境界部用構造体1が、曲線状の歩道と車道の境界領域に沿って設置されている。各車歩道境界部用構造体1は、全体として約1/4円となった曲線状となっている。
この車歩道境界部用構造体1の外側壁面部2の内側の空間Yに生コンクリートを充填しこれを硬化させる。すなわち、外側壁面部2と管状体6の第2側面部62との空間Yに、生コンクリートを充填しこれを硬化させる。硬化後の状態を図24及び図25に示す。なお、図24及び図25において、コンクリートを無数のドットで示す。また、図24の一点鎖線は、複数の車歩道境界部用構造体1の繋ぎ合わせ箇所を示し、符号11は、直線状路肩構造物を示す。
外側壁面部2と第2側面部62の間における硬化コンクリートは、コンクリート製エプロン部Aを構成している。板部7aの上端は、外側壁面部2の上端よりも低いので、上記第1実施形態と同様に、コンクリート製エプロン部Aの上面は、板部側に下がった傾斜面となっている。外側壁面部2の第1面がエプロン部Aの外縁を構成しているので、エプロン部Aの全体形状は、円弧状である。
次に、外側壁面部2と掘削溝Wの隙間、及び、管状体6の第1側面部61と掘削溝Wの隙間に、図25に示すように、土砂などの充填物Zを充填して車歩道境界部用構造体1を安定化させる。
そして、管状体6の上面部63に縁石9を載置し、エプロン部Aに連続して車道を施工し、曲線用の縁石9に連続して歩道を施工することにより、車道と歩道の境界領域に、本発明の曲線状路肩構造物10を構築できる。本実施形態では、管状体6の上面部63が載置部Eを構成している。
ただし、図示例では、上面部63に補強リブ671,681,691が突設されているので、縁石9は、補強リブ671,681,691を介在させて上面部63に載置される。必要に応じて、縁石9を載せる前に、図25に示すように、上面部63の上に土砂などの充填物Zを充填してもよい。
なお、補強リブは必要に応じて設けられるので、補強リブを有さない場合には、縁石9が上面部63に直接載置される。
本実施形態の車歩道境界部用構造体1も、上記第1実施形態と同様に、それを複数繋ぎ合わせるだけで、曲線状のエプロン部Aを簡単に構築でき、また、載置部Eに市販の曲線用の縁石9を載せるだけで、簡単に曲線状路肩構造物10を構築できる。また、得られた路肩構造物は、コンクリートの継ぎ目がないので、継ぎ目から亀裂などが生じず、また、コンクリートと共に外側壁面部2及び第2側面部62並びに連結部51,52を含んでいるので、耐久性に優れている。
さらに、本実施形態の車歩道境界部用構造体1は、一対の板部7a,7bが縁石9の縁に沿ってエプロン部Aの上面に露出する。この板部7a,7bの間が通水口となり、車道及び歩道に降った雨水がエプロン部Aの傾斜に従って通水口(一対の板部7a,7bの間)に流れ、その通水口を通じて管状体6内の水路Dに流れ込み、直線状路肩構造物の所定箇所に設けられた排水トラップへと流れていく。このように、本実施形態の車歩道境界部用構造体1を用いれば、エプロン部Aと排水用水路Dを同時に有する路肩構造物を構築できる。
<第2例>
第2実施形態の第2例の車歩道境界部用構造体は、管状体が共同溝を構成する点が上記第1例と異なっている。その他の構成は、第1例と同様である。
具体的には、図26及び図27に示すように、管状体6の上面部63には、(スリット孔部が形成されておらず)管軸方向に延設され且つコンクリートを堰き止める板部7aが上方に立ち上げられている。管状体6は、管軸方向の両端が開口されているが、その他に開口を有さない。この管状体6の内部は、電気ケーブル、電話ケーブル、光ファイバーなどのライフライン設備を通す、いわゆる共同溝Fとして利用できる。
本例の車歩道境界部用構造体1も、上記第1例と同様にして施工できる。本例の車歩道境界部用構造体1を用いれば、エプロン部Aと共同溝Fを同時に有する路肩構造物を構築できる。
<第2例>
第2実施形態の第3例の車歩道境界部用構造体は、管状体が水路と共同溝を同時に構成する点が上記第1例と異なっている。その他の構成は、第1例と同様である。
具体的には、図28及び図29に示すように、管状体6の内部には、管状体6を左右2つの管部(空間)に仕切る仕切り壁部66が設けられている。この仕切り壁部66は、2つの空間を水密的に仕切っている。仕切り壁部66としては、例えば、金属製の板状部材が用いられる。この仕切り壁部66は、その上端が管状体6の上面部63の内面に水密的に固着され、且つその下端が管状体6の下面部64に水密的に固着されている。管状体6の内部は、仕切り壁部66によって、スリット孔部65に連通する第1管部と、閉鎖空間である第2管部と、に区画されている。スリット孔部65に連通する第1管部は、水路Dとして利用でき、第2管部は、共同溝Fとして利用できる。本例の車歩道境界部用構造体1を用いれば、エプロン部A、排水用水路D及び共同溝Fを同時に有する路肩構造物を構築できる。
<第3例>
上記第1例及び第2例においては、第2側面部62が平坦状に形成されているが、図30に示すように、第2側面部62が曲線状に形成されていてもよい。図30に示す例では、例えば、管状体6の第2側面部62と一方の板部7aが一体的に形成されている(湾曲された長方形状の板状部材で第2側面部62と一方の板部7aを形成する)。
<第4例>
上記第1例においては外側壁面部2及び一対の板部7a,7bが曲線状であり、上記第2例においては外側壁面部2及び板部7aが曲線状に形成されているが、第2実施形態の車歩道境界部用構造体1においても外側壁面部2及び板部7aを直線状に形成してもよい。例えば、図31に示すように、第4例の車歩道境界部用構造体1は、外側壁面部2が平坦状(平面視直線状)に形成され且つ一対の板部7a,7bも平坦状に形成されていると共に、スリット孔部65も平面視直線状に形成されている。また、管状体6の両端は、管軸方向(長手方向)に対して直交するように平坦とされている。従って、補強リブ671と補強リブ691は平行である。
かかる車歩道境界部用構造体1を用いることにより、上記第1実施形態の第2例と同様に、直線状路肩構造物を構築できる。
1…車歩道境界部用構造体、2…外側壁面部、3…内側壁面部、4…中間壁面部、51,52…連結部、6…管状体、7a…板部、9…縁石、10…曲線状路肩構造物、A…コンクリート製エプロン部、B…コンクリート製載置部、E…載置部

Claims (6)

  1. 車道及び歩道の境界領域に設けられるコンクリート製エプロン部と縁石を載せるコンクリート製載置部とを一体的に構成する車歩道境界部用構造体であって、
    車道側に配置され且つコンクリートを堰き止める外側壁面部と、
    歩道側に配置され且つコンクリートを堰き止める内側壁面部と、
    前記外側壁面部と内側壁面部の間に配置され且つコンクリートを堰き止める中間壁面部と、
    前記外側壁面部と内側壁面部に架け渡され且つ外側壁面部と内側壁面部の間隔を保持する連結部と、を有し、
    前記中間壁面部の上端が、前記外側壁面部の上端と同じ又はそれよりも低く、前記内側壁面部の上端が、前記中間壁面部の上端よりも低く構成されている、車歩道境界部用構造体。
  2. 前記連結部の上端が、前記内側壁面部の上端と同じ高さで、
    前記中間壁面部が、前記連結部の上端に着脱可能に取り付けられている、請求項1に記載の車歩道境界部用構造体。
  3. 前記外側壁面部及び中間壁面部が、同じ側に湾曲した湾曲面を有する、請求項1または2に記載の車歩道境界部用構造体。
  4. 車道及び歩道の境界領域に設けられるコンクリート製エプロン部と縁石を載せる載置部とを一体的に構成する車歩道境界部用構造体であって、
    車道側に配置され且つコンクリートを堰き止める外側壁面部と、
    上面部、第1側面部、下面部及びコンクリートを堰き止める第2側面部から構成された管状体と、
    前記管状体と外側壁面部に架け渡され且つ外側壁面部と管状体の第2側面部の間隔を保持する連結部と、を有し、
    前記管状体の上面部において管軸方向に延設され且つコンクリートを堰き止める板部が上方に立ち上げられており、
    前記板部よりも歩道側における上面部が、前記縁石を載せる載置部とされている、車歩道境界部用構造体。
  5. 前記管状体の上面部には、管軸方向にスリット孔部が延設されており、スリット孔部の一方の縁部から前記板部が立ち上げられ、スリット孔部の他方の縁部から前記板部に対向する第2板部が立ち上げられている、請求項4に記載の車歩道境界部用構造体。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の車歩道境界部用構造体の複数を、施工場所の掘削溝に配置し、且つ隣接する車歩道境界部用構造体を繋ぎ合わせて連結構造体を構成する工程、外側壁面部の内側の空間に生コンクリートを入れてこれを硬化させることにより、外側壁面部を含むコンクリート製エプロン部を形成する工程、を有する、路肩構造物の施工方法。
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