JP2015227438A - 含硫黄ポリマー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
(式中、n1及びn3は、それぞれ独立して、0〜19のいずれかの整数であり、n2は、1〜10のいずれかの整数である。)で表されるジアリル化合物と、分子状硫黄(S8)とを混合して加熱することにより得られる含硫黄ポリマー。
【選択図】なし
Description
(1)式(I)
−COO−,−OCO−,−CONH−,−NHCO−,又は−O−で表される連結基、置換若しくは非置換の直鎖又は分枝の炭素数1〜20のアルキレン基、並びに、連結基として−COO−,−OCO−,−CONH−,−NHCO−,及び−O−からなる群より選ばれるいずれか一つ又は二つを有する置換若しくは非置換の直鎖又は分枝の炭素数1〜19のアルキレン基、からなる群より選ばれるいずれか一つを表し、
R2は、置換若しくは非置換の直鎖又は分枝の炭素数2〜20のアルキレン基、
主鎖中に−O−を1以上有する置換若しくは非置換の直鎖又は分枝の炭素数2〜20のアルキレン基、置換又は非置換の芳香族基、置換又は非置換の炭素数3〜7のシクロアルキレン基、及び次式
破線の結合はベンゼン環の3位又は4位に結合することを表す)で表される基
からなる群より選ばれるいずれか一つを表す]で表されるジアリル化合物又は
式(II)
分子状硫黄(S8)とを混合して加熱することにより得られる含硫黄ポリマーや、
(2)式(I)で表されるジアリル化合物が、以下の式(III)
n2は、1〜10のいずれかの整数である。)で表される化合物であることを特徴とする、上記(1)に記載の含硫黄ポリマーや、
(3)式(I)で表されるジアリル化合物が、以下の式(V)
n5及びn6は、それぞれ独立して、1〜4のいずれかの整数であり、
破線の結合はベンゼン環の3位又は4位に結合することを表す)で表される化合物であることを特徴とする、上記(1)に記載の含硫黄ポリマーや、
(4)加熱が、155〜170℃であることを特徴とする、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の含硫黄ポリマーや、
(5)硫黄と式(I)又は式(II)で表される化合物とのモル比が1:0.01〜1:100であることを特徴とする、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の含硫黄ポリマーに関する。
(6)上記(1)〜(5)のいずれかに記載の含硫黄ポリマーを含有する電池材料や、
(7)一次電池又は多価カチオン電池を含む二次電池の正極に使用されることを特徴とする、上記(6)に記載の電池材料や、
(8)二次電池の負極が、リチウム、マグネシウム、アルミニウム、及びナトリウムから選ばれるいずれか一つであること特徴とする、上記(7)に記載の電池材料や
(9)二次電池がマグネシウム二次電池であることを特徴とする、上記(7)に記載の電池材料や、
(10)上記(9)に記載の電池材料を含むことを特徴とする、マグネシウム二次電池に関する。
前記、ジアリル化合物としては、以下の式(I)で表される化合物:
R2は、置換若しくは非置換の直鎖又は分枝の炭素数2〜20のアルキレン基、主鎖中に−O−を1以上有する置換若しくは非置換の直鎖又は分枝の炭素数2〜20のアルキレン基、置換又は非置換の芳香族基、置換又は非置換の炭素数3〜7のシクロアルキレン基、及び次式
破線の結合はベンゼン環の3位又は4位に結合することを表す)で表される基
からなる群より選ばれるいずれか一つを表す]
である。
このとき、酸素原子が結合しているアルキレン基の炭素原子には、ジアルキルアミノ基、アルコキシ基、含窒素ヘテロ環基等ヘテロ原子で置換する置換基が存在しないことが好ましい。
破線の結合はベンゼン環の3位又は4位に結合することを表す]で表される基
からなる群より選ばれる。
−(O−直鎖又は分枝の炭素数2〜20のアルキレン)m1−、
−(O−直鎖又は分枝の炭素数2〜20のアルキレン)m1−O−、及び
−直鎖又は分枝の炭素数2〜20のアルキレン−(O−直鎖又は分枝の炭素数2〜20のアルキレン)m2−
として表される(ポリ)エーテル基である。
前記m1は1〜10のいずれかの整数、前記m2は1〜9のいずれかの整数であり、かつ、m1及びm2は前記−O−を1以上有する置換又は非置換の直鎖又は分枝の炭素数2〜20のアルキレン基の主鎖の総炭素数が2〜20となるように定められる。
R1−(O−直鎖又は分枝の炭素数2〜20のアルキレン)m1−R3、
R1−(直鎖又は分枝の炭素数2〜20のアルキレン−O)m1−R3、
R1−(O−直鎖又は分枝の炭素数2〜20のアルキレン)m1−O−R3、
R1−直鎖又は分枝の炭素数2〜20のアルキレン−(O−直鎖又は分枝の炭素数2〜20のアルキレン)m2−R3、
R1−(直鎖又は分枝の炭素数2〜20のアルキレン−O)m2−直鎖又は分枝の炭素数2〜20のアルキレン−R3等が挙げられる。
−O−エチレン−、−O−エチレン−O−、−O−エチレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−、−エチレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−プロピレン−、−O−エチレン−O−プロピレン−O−、−エチレン−O−プロピレン−、−O−エチレン−O−ブチレン−、−O−エチレン−O−ブチレン−O−、−エチレン−O−ブチレン−、−O−エチレン−O−ペンチレン−、−O−エチレン−O−ペンチレン−O−、−エチレン−O−ペンチレン−、−O−エチレン−O−へキシレン−、−O−エチレン−O−へキシレン−O−、−エチレン−O−へキシレン−、−O−エチレン−O−ヘプチレン−、−O−エチレン−O−ヘプチレン−O−、−エチレン−O−ヘプチレン−、−O−エチレン−O−オクチレン−、−O−エチレン−O−オクチレン−O−、−エチレン−O−オクチレン−、−O−エチレン−O−ノニレン−、−O−エチレン−O−ノニレン−O−、−エチレン−O−ノニレン−、−O−エチレン−O−デシレン−、−O−エチレン−O−デシレン−O−、−エチレン−O−デシレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−、−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−プロピレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−プロピレン−O−エチレン−O−、−エチレン−O−プロピレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−プロピレン−O−プロピレン−、−O−エチレン−O−プロピレン−O−プロピレン−O−、−エチレン−O−プロピレン−O−プロピレン−、−エチレン−O−プロピレン−O−ブチレン−、−O−エチレン−O−プロピレン−O−ブチレン−、−O−エチレン−O−プロピレン−O−ブチレン−O−、−O−エチレン−O−プロピレン−O−ペンチレン−、−O−エチレン−O−プロピレン−O−ペンチレン−O−、−エチレン−O−プロピレン−O−ペンチレン−、−O−エチレン−O−プロピレン−O−ヘキシレン−、−O−エチレン−O−プロピレン−O−ヘキシレン−O−、−エチレン−O−プロピレン−O−ヘキシレン−、−O−エチレン−O−プロピレン−O−ヘプチレン−、−O−エチレン−O−プロピレン−O−ヘプチレン−O−、−エチレン−O−プロピレン−O−ヘプチレン−、−O−エチレン−O−ブチレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−ブチレン−O−エチレン−O−、−エチレン−O−ブチレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−ペンチレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−ペンチレン−O−エチレン−O−、−エチレン−O−ペンチレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−ブチレン−O−プロピレン−、−O−エチレン−O−ブチレン−O−プロピレン−O−、−エチレン−O−ブチレン−O−プロピレン−、−O−エチレン−O−ブチレン−O−ブチレン−、−O−エチレン−O−ブチレン−O−ブチレン−O−、−エチレン−O−ブチレン−O−ブチレン−、−O−エチレン−O−ブチレン−O−ペンチレン−、−O−エチレン−O−ブチレン−O−ペンチレン−O−、−エチレン−O−ブチレン−O−ペンチレン−、−O−エチレン−O−ブチレン−O−ヘキシレン−、−O−エチレン−O−ブチレン−O−ヘキシレン−O−、−エチレン−O−ブチレン−O−ヘキシレン−、−O−エチレン−O−ペンチレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−ペンチレン−O−エチレン−O−、−エチレン−O−ペンチレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−ペンチレン−O−プロピレン−、−O−エチレン−O−ペンチレン−O−プロピレン−O−、−エチレン−O−ペンチレン−O−プロピレン−、−O−エチレン−O−ペンチレン−O−ブチレン−、−O−エチレン−O−ペンチレン−O−ブチレン−O−、−エチレン−O−ペンチレン−O−ブチレン−、−O−エチレン−O−ペンチレン−O−ペンチレン−、−O−エチレン−O−ペンチレン−O−ペンチレン−O−、−エチレン−O−ペンチレン−O−ペンチレン−、−O−エチレン−O−ヘキシレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−ヘキシレン−O−エチレン−O−、−エチレン−O−ヘキシレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−ヘキシレン−O−プロピレン−、−O−エチレン−O−ヘキシレン−O−プロピレン−O−、−エチレン−O−ヘキシレン−O−プロピレン−、−O−エチレン−O−ヘキシレン−O−ブチレン−、−O−エチレン−O−ヘキシレン−O−ブチレン−O−、−エチレン−O−ヘキシレン−O−ブチレン−、−O−エチレン−O−ヘプチレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−ヘプチレン−O−エチレン−O−、−エチレン−O−ヘプチレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−ヘプチレン−O−プロピレン−、−O−エチレン−O−ヘプチレン−O−プロピレン−O−、−エチレン−O−ヘプチレン−O−プロピレン−、−O−エチレン−O−オクチレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−オクチレン−O−エチレン−O−、−エチレン−O−オクチレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−、−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−プロピレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−プロピレン−O−、−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−プロピレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−ブチレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−ブチレン−O−、−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−ブチレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−ペンチレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−ペンチレン−O−、−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−ペンチレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−ヘキシレン−O−、−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−ヘキシレン−、−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−ヘキシレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−プロピレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−プロピレン−O−エチレン−O−、−エチレン−O−エチレン−O−プロピレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−プロピレン−O−プロピレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−プロピレン−O−プロピレン−O−、−エチレン−O−エチレン−O−プロピレン−O−プロピレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−プロピレン−O−ブチレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−プロピレン−O−ブチレン−O−、−エチレン−O−エチレン−O−プロピレン−O−ブチレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−プロピレン−O−ペンチレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−プロピレン−O−ペンチレン−O−、−エチレン−O−エチレン−O−プロピレン−O−ペンチレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−ブチレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−ブチレン−O−エチレン−O−、−エチレン−O−エチレン−O−ブチレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−ブチレン−O−プロピレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−ブチレン−O−プロピレン−O−、−エチレン−O−エチレン−O−ブチレン−O−プロピレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−ブチレン−O−ブチレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−ブチレン−O−ブチレン−O−、−エチレン−O−エチレン−O−ブチレン−O−ブチレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−ペンチレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−ペンチレン−O−エチレン−O−、−エチレン−O−エチレン−O−ペンチレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−ペンチレン−O−プロピレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−ペンチレン−O−プロピレン−O−、−エチレン−O−エチレン−O−ペンチレン−O−プロピレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−ヘキシレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−ヘキシレン−O−エチレン−O−、−エチレン−O−エチレン−O−ヘキシレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−プロピレン−O−エチレン−O−プロピレン−、−O−エチレン−O−プロピレン−O−エチレン−O−プロピレン−O−、−エチレン−O−プロピレン−O−エチレン−O−プロピレン−、−O−エチレン−O−プロピレン−O−エチレン−O−ブチレン−、−O−エチレン−O−プロピレン−O−エチレン−O−ブチレン−O−、−エチレン−O−プロピレン−O−エチレン−O−ブチレン−、−O−エチレン−O−プロピレン−O−エチレン−O−ペンチレン−、−O−エチレン−O−プロピレン−O−エチレン−O−ペンチレン−O−、−エチレン−O−プロピレン−O−エチレン−O−ペンチレン−、−O−エチレン−O−プロピレン−O−プロピレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−プロピレン−O−プロピレン−O−エチレン−O−、−エチレン−O−プロピレン−O−プロピレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−プロピレン−O−ブチレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−プロピレン−O−ブチレン−O−エチレン−O−、−エチレン−O−プロピレン−O−ブチレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−プロピレン−O−ペンチレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−プロピレン−O−ペンチレン−O−エチレン−O−、−エチレン−O−プロピレン−O−ペンチレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−ブチレン−O−エチレン−O−プロピレン−、−O−エチレン−O−ブチレン−O−エチレン−O−プロピレン−O−、−エチレン−O−ブチレン−O−エチレン−O−プロピレン−、−O−エチレン−O−ブチレン−O−エチレン−O−ブチレン−、−O−エチレン−O−ブチレン−O−エチレン−O−ブチレン−O−、−エチレン−O−ブチレン−O−エチレン−O−ブチレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−、−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−プロピレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−ブチレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−プロピレン−O−、−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−ブチレン−O−、−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−プロピレン−、−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−ブチレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−プロピレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−ブチレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−プロピレン−O−エチレン−O−、−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−ブチレン−O−エチレン−O−、−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−プロピレン−O−エチレン−、−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−ブチレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−プロピレン−O−エチレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−ブチレン−O−エチレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−プロピレン−O−エチレン−O−エチレン−O−、−O−エチレン−O−エチレン−O−ブチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−、
−エチレン−O−エチレン−O−プロピレン−O−エチレン−O−エチレン−、−エチレン−O−エチレン−O−ブチレン−O−エチレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−、−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−、−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−、−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−、−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−、−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−、−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−O−エチレン−、−O−プロピレン−、−O−プロピレン−O−、−O−プロピレン−O−プロピレン−、−O−プロピレン−O−プロピレン−O−、−プロピレン−O−プロピレン−、−O−プロピレン−O−ブチレン−、−O−プロピレン−O−ブチレン−O−、−プロピレン−O−ブチレン−、−O−プロピレン−O−ペンチレン−、−O−プロピレン−O−ペンチレン−O−、−プロピレン−O−ペンチレン−、−O−プロピレン−O−へキシレン−、−O−プロピレン−O−へキシレン−O−、−プロピレン−O−へキシレン−、−O−プロピレン−O−ヘプチレン−、−O−プロピレン−O−ヘプチレン−O−、−プロピレン−O−ヘプチレン−、−O−プロピレン−O−オクチレン−、−O−プロピレン−O−オクチレン−O−、−プロピレン−O−オクチレン−、−O−プロピレン−O−ノニレン−、−O−プロピレン−O−ノニレン−O−、−プロピレン−O−ノニレン−、−O−プロピレン−O−エチレン−O−プロピレン−、−O−プロピレン−O−エチレン−O−プロピレン−O−、−プロピレン−O−エチレン−O−プロピレン−、−O−プロピレン−O−エチレン−O−ブチレン−、−O−プロピレン−O−エチレン−O−ブチレン−O−、−プロピレン−O−エチレン−O−ブチレン−、−O−プロピレン−O−エチレン−O−ペンチレン−、−O−プロピレン−O−エチレン−O−ペンチレン−O−、−プロピレン−O−エチレン−O−ペンチレン−、−O−プロピレン−O−エチレン−O−ヘキシレン−、−O−プロピレン−O−エチレン−O−ヘキシレン−O−、−プロピレン−O−エチレン−O−ヘキシレン−、−O−プロピレン−O−エチレン−O−ヘプチレン−、−O−プロピレン−O−エチレン−O−ヘプチレン−O−、−プロピレン−O−エチレン−O−ヘプチレン−、−O−プロピレン−O−プロピレン−O−プロピレン−、−O−プロピレン−O−プロピレン−O−プロピレン−O−、−プロピレン−O−プロピレン−O−プロピレン−、−O−プロピレン−O−プロピレン−O−ブチレン−、−O−プロピレン−O−プロピレン−O−ブチレン−O−、−プロピレン−O−プロピレン−O−ブチレン−、−O−プロピレン−O−プロピレン−O−ペンチレン−、−O−プロピレン−O−プロピレン−O−ペンチレン−O−、−プロピレン−O−プロピレン−O−ペンチレン−、−O−プロピレン−O−プロピレン−O−ヘキシレン−、−O−プロピレン−O−プロピレン−O−ヘキシレン−O−、−プロピレン−O−プロピレン−O−ヘキシレン−、−O−プロピレン−O−ブチレン−O−プロピレン−、−O−プロピレン−O−ブチレン−O−プロピレン−O−、−プロピレン−O−ブチレン−O−プロピレン−、−O−プロピレン−O−ブチレン−O−ブチレン−、−O−プロピレン−O−ブチレン−O−ブチレン−O−、−プロピレン−O−ブチレン−O−ブチレン−、−O−プロピレン−O−ブチレン−O−ペンチレン−、−O−プロピレン−O−ブチレン−O−ペンチレン−O−、−プロピレン−O−ブチレン−O−ペンチレン−、−O−プロピレン−O−ペンチレン−O−プロピレン−、−O−プロピレン−O−ペンチレン−O−プロピレン−O−、−プロピレン−O−ペンチレン−O−プロピレン−、−O−プロピレン−O−ペンチレン−O−ブチレン−、−O−プロピレン−O−ペンチレン−O−ブチレン−O−、−プロピレン−O−ペンチレン−O−ブチレン−、−O−プロピレン−O−ヘキシレン−O−プロピレン−、−O−プロピレン−O−ヘキシレン−O−プロピレン−O−、−プロピレン−O−ヘキシレン−O−プロピレン−、−O−プロピレン−O−プロピレン−O−プロピレン−O−プロピレン−、−O−プロピレン−O−プロピレン−O−プロピレン−O−プロピレン−O−、−プロピレン−O−プロピレン−O−プロピレン−O−プロピレン−、−O−プロピレン−O−プロピレン−O−プロピレン−O−プロピレン−O−プロピレン−、−O−プロピレン−O−プロピレン−O−プロピレン−O−プロピレン−O−プロピレン−O−、−プロピレン−O−プロピレン−O−プロピレン−O−プロピレン−O−プロピレン−、−O−プロピレン−O−プロピレン−O−プロピレン−O−プロピレン−O−プロピレン−O−プロピレン−、−O−プロピレン−O−プロピレン−O−プロピレン−O−プロピレン−O−プロピレン−O−プロピレン−O−、−プロピレン−O−プロピレン−O−プロピレン−O−プロピレン−O−プロピレン−O−プロピレン−、−O−ブチレン−、−O−ブチレン−O−、−O−ブチレン−O−ブチレン−、−O−ブチレン−O−ペンチレン−、−O−ブチレン−O−ヘキシレン−、−O−ブチレン−O−ヘプチレン−、−O−ブチレン−O−オクチレン−、−O−ブチレン−O−ブチレン−O−、−O−ブチレン−O−ペンチレン−O−、−O−ブチレン−O−ヘキシレン−O−、−O−ブチレン−O−ヘプチレン−O−、−O−ブチレン−O−オクチレン−O−、−ブチレン−O−ブチレン−、−ブチレン−O−ペンチレン−、−ブチレン−O−ヘキシレン−、−ブチレン−O−ヘプチレン−、−ブチレン−O−オクチレン−、−O−ブチレン−O−エチレン−O−ブチレン−、−O−ブチレン−O−エチレン−O−ブチレン−O−、−ブチレン−O−エチレン−O−ブチレン−、−O−ブチレン−O−プロピレン−O−ブチレン−、−O−ブチレン−O−プロピレン−O−ブチレン−O−、−ブチレン−O−プロピレン−O−ブチレン−、−O−ブチレン−O−ブチレン−O−ブチレン−、−O−ブチレン−O−ブチレン−O−ブチレン−O−、−ブチレン−O−ブチレン−O−ブチレン−、−O−ブチレン−O−ブチレン−O−ブチレン−O−ブチレン−、−O−ブチレン−O−ブチレン−O−ブチレン−O−ブチレン−O−、−ブチレン−O−ブチレン−O−ブチレン−O−ブチレン−、−O−ブチレン−O−ブチレン−O−ブチレン−O−ブチレン−O−ブチレン−、−O−ブチレン−O−ブチレン−O−ブチレン−O−ブチレン−O−ブチレン−O−、−ブチレン−O−ブチレン−O−ブチレン−O−ブチレン−O−ブチレン−、−O−ペンチレン−、−O−ペンチレン−O−、−O−ペンチレン−O−ペンチレン−、−O−ペンチレン−O−ペンチレン−O−、−ペンチレン−O−ペンチレン−、−O−ペンチレン−O−へキシレン−、−O−ペンチレン−O−へキシレン−O−、−ペンチレン−O−へキシレン−、−O−ペンチレン−O−ヘプチレン−、−O−ペンチレン−O−ヘプチレン−O−、−ペンチレン−O−へキシレン−、−ペンチレン−O−ヘプチレン−、−O−ペンチレン−O−エチレン−O−ペンチレン−、−O−ペンチレン−O−エチレン−O−ペンチレン−O−、−ペンチレン−O−エチレン−O−ペンチレン−、−O−ペンチレン−O−ペンチレン−O−ペンチレン−、−O−ペンチレン−O−ペンチレン−O−ペンチレン−O−、−ペンチレン−O−ペンチレン−O−ペンチレン−、−O−ペンチレン−O−ペンチレン−O−ペンチレン−O−ペンチレン−、−O−ペンチレン−O−ペンチレン−O−ペンチレン−O−ペンチレン−O−、−ペンチレン−O−ペンチレン−O−ペンチレン−O−ペンチレン−、−O−へキシレン−、−O−へキシレン−O−、−O−へキシレン−O−へキシレン−、−O−へキシレン−O−へキシレン−O−、−へキシレン−O−へキシレン−、−O−へキシレン−O−へキシレン−O−へキシレン−、−O−へキシレン−O−へキシレン−O−へキシレン−O−、−へキシレン−O−へキシレン−O−へキシレン−、−O−ヘプチレン−、−O−ヘプチレン−O−、−O−ヘプチレン−O−ヘプチレン−、−O−ヘプチレン−O−ヘプチレン−O−、−ヘプチレン−O−ヘプチレン−、−O−オクチレン−、−O−オクチレン−O−、−O−オクチレン−O−オクチレン−、−O−オクチレン−O−オクチレン−O−、−オクチレン−O−オクチレン−、−O−ノニレン−、−O−ノニレン−O−、−O−ノニレン−O−ノニレン−、−O−ノニレン−O−ノニレン−O−、−ノニレン−O−ノニレン−、−O−デシレン−、−O−デシレン−O−、−O−デシレン−O−デシレン−、−O−デシレン−O−デシレン−O−、−デシレン−O−デシレン−、−O−ウンデシレン−、−O−ウンデシレン−O−、−O−ドデシレン−、−O−ドデシレン−O−、−O−トリデシレン−、−O−トリデシレン−O−、−O−テトラデシレン−、−O−テトラデシレン−O−、−O−ペンタデシレン−、−O−ペンタデシレン−O−、−O−ヘキサデシレン−、−O−ヘキサデシレン−O−、−O−ヘプタデシレン−、−O−ヘプタデシレン−O−、−O−オクタデシレン−、−O−オクタデシレン−O−、−O−ノナデシレン−、−O−ノナデシレン−O−、−O−イコシレン−、−O−イコシレン−O−等を挙げることができる。
前記、モノアリル化合物としては、以下の式(II)で表される化合物:
上記一般式(I)及び(II)で表される化合物の製造法の例について、以下に説明するが、これらの製造法に限定されるものではなく、また、市販品として入手可能な化合物もある。
本発明の含硫黄ポリマーは以下の方法で合成することができる。
含硫黄ポリマー合成の第一段階は、硫黄(S8)は、有機溶媒に不溶又は溶解しづらいため、反応容器中で加熱することにより硫黄を融解することである。硫黄は多くの同素体(S8やS6、S12、S18、S20等)を持ち、それぞれが融点を有する。硫黄の最安定な同素体は環状構造をした硫黄(S8)であり、3つの結晶形(α硫黄、β硫黄及びγ硫黄)をもち、その融点はそれぞれ112.8℃、119.6℃及び106.8℃である。そのため、少なくとも硫黄の融解には120℃以上の温度で加熱することが必要である。また、硫黄は安定構造のα硫黄から温度の上昇とともにβ硫黄、λ硫黄、μ硫黄へと転移していき、159.4℃以上で環状硫黄のラジカル開裂が進み、2価のラジカルができる。このようにして、硫黄(S8)は159.4℃以上の温度でラジカルを発生するため、融解温度は前記温度より低く設定する必要がある。硫黄(S8)の融解温度としては、好ましくは120℃〜155℃、より好ましくは135℃〜155℃、さらに好ましくは145℃〜155℃、最も好ましくは150℃〜155℃である。
さらに、本発明の含硫黄ポリマーを熱プレスすることで硬化反応を行なえる。その結果、電気化学的評価において反応サイクルを多く重ねてもポリスルフィドイオン(硫黄成分)の溶出を抑えることができる。
含硫黄ポリマーにおける、硫黄(S8)と式(I)で表される化合物とのモル比が1:0.2のとき、硫黄(S8)(0.5g,1.95mmol)を反応容器に入れ、155℃で10分間攪拌した。硫黄が溶解した後に、化合物I−11(0.328g,0.39mmol)を加え、160〜165℃に加熱し攪拌した。当初、液状の反応混合物は、20分程度で固まるが、そのまま反応を続け、60分間、約160℃で加熱反応を行う。さらに、170℃に加熱し撹拌することで、黄褐色ゴム状の含硫黄ポリマーを定量的に得た。前記ポリマーの数平均分子量(Mn)をGPCにより測定したところ、Mn=1400であった。前記ポリマーの重クロロホルム中での1H−NMRスペクトルを図1に、13C−NMRスペクトルを図2に示す。
トリエチレングリコール(90.6g、0.600mol)、4−(ジメチルアミノ)ピリジン(0.147g、1.21mmol)、及びトリエチルアミン(50.4mL、0.362mol)をTHF(120mL)に溶解し、p−トルエンスルホニルクロライド(23.0g、0.121mol)のTHF(100mL)溶液を添加した。室温で23時間撹拌し、反応混合液を濾過し、ろ液を濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーで精製することにより、トリエチレングリコールモノトシレートを得た(30.0g、81%)。
3,4−ジヒドロキシ安息香酸(8.0g、0.052mol)と触媒量のp−トルエンスルホン酸との混合物をエタノールに溶解し、6日間還流した。溶媒を減圧留去し、残渣を酢酸エチルに溶かし、水で洗浄した。有機層から溶媒を留去し、エチル3,4−ジヒドロキシベンゾエートを得た(8.43g、89%)
エチル3,4−ジヒドロキシベンゾエート(8.0g、0.040mol)、トリエチレングリコールモノトシレート(29.4g、0.097mol)及び炭酸カリウム(15.3g、0.10mol)をアセトン(240mL)に溶解し、17時間加熱還流した。溶液を濾過し、ろ液を濃縮した。カラムクロマトグラフィーで精製することにより、目的物(15.0g、76%)を得た。
4−エチル−1,2−ビス[2−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]エトキシ]ベンゾエート(15.0g、33.6mol)、4−(ジメチルアミノ)ピリジン(0.082g、0.67mmol)、及びトリエチルアミン(14.1mL、100.0mmol)をTHF(80mL)に溶解し、p−トルエンスルホニルクロライド(19.2g、100.0mmol)のTHF(50mL)溶液を添加した。室温で165時間撹拌し、反応混合液を濾過し、ろ液を濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーで精製することにより、目的物を得た(22.6g、89%)。
4−エチル−1,2−ビス[2−[2−[2−[(4−トルエン)スルホニル]オキシ]エトキシ]エトキシ]エトキシ]ベンゾエート(7.5g、9.9mmol)、及び炭酸セシウム(16.1g、49.5mmol)のアセトニトリル(400mL)懸濁液を60℃で30分環撹拌した。その後、エチル3,4−ジヒドロキシベンゾエート(1.61g、8.91mmol)のTHF(100mL)溶液を滴下し、100時間加熱還流した。懸濁液を濾過し、ろ液を減圧下で濃縮した。残渣をジクロロメタンで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、カラムクロマトグラフィーで精製することによって、目的物を得た(2.99g、57%)
水素化リチウムアルミニウム(2.25g、59.3mmol)のTHF懸濁液に、ビス(エトキシカルボニルベンゾ)−24−クラウン−8−エーテル(2.93g、4.94mmol)の溶液を添加し、60時間還流した。室温で飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた。反応溶液を濾過し、ろ液をジクロロメタンで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧蒸留することで目的物を得た(2.47g、98%)
ビス(ヒドロキシメチルベンゾ)−24−クラウン−8−エーテル(2.46g4.84mmol)をTHFに溶解し、トリエチルアミン(2.70mL、19.4mmol)を添加した。10−ウンデセノイルクロリド(3.30g、16.3mmol)のTHF溶液を滴下した。室温で48時間撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた。ジクロロメタンで抽出し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮残渣をカラムクロマトグラフィーで精製することにより、目的物である化合物I−11を得た(2.78g、68%)。
製造例1と同条件で、式(I)で表される化合物の種類、及び硫黄とのモル比を変化させて製造例2〜8のポリマーを得た。なお、式(I)で表されるモノマー化合物であるI−8、I−2、I−5は以下の手順で合成した。
ジベンゾ−18−クラウン−6−エーテル(2.0g,5.55mmol)にヘキサメチレンテトラミン(3.89g,27.8mmol)とトリフルオロ酢酸(12ml)を加え、80℃で27時間加熱撹拌した。その後、室温まで冷却し、蒸留水(3ml)を加え40時間撹拌した。クロロホルムで抽出し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥・濃縮することで生成物(2.30g、100%)を得た。
ビス(ホルミルベンゾ)−18−クラウン−6−エーテル(2.30g,5.52mmol)をメタノール/ジクロロメタンの混合液200ml(1:3の体積比)に溶解させ、水素化ホウ素ナトリウム(0.84g,22.1mmol)を加え46時間還流した。反応後、氷冷しながら蒸留水(100ml)を加え、有機層を濃縮した後、ジクロロメタンで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥・濃縮することで生成物(2.22g、96%)を得た。
ビス(ヒドロキシメチルベンゾ)−18−クラウン−6−エーテル(2.22g、5.28mmol)をTHFに溶解し、トリエチルアミン(6.63mL、31.7mmol)を添加した。10−ウンデセノイルクロリド(6.42g、31.7mmol)のTHF溶液を滴下した。室温で48時間撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた。ジクロロメタンで抽出し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮残渣をカラムクロマトグラフィーで精製することにより、目的物であるI−8を得た(1.28g、32%)。
硫黄(S8)(1.0g,3.9mmol)と1−ウンデセン(II−2の化合物、0.967g,6.26mmol)を反応容器に入れ、175℃で60分間攪拌した。得られた反応物にヘキサンを加え、可溶部と不溶部をろ過、分離して、含硫黄ポリマーを得た。前記ポリマーの数平均分子量(Mn)をGPCにより測定したところ、Mn=450(ヘキサン可溶部)であった。なお、II−2の化合物は、市販の和光純薬社製の1−ウンデセンを用いた。
製造例2〜9のポリマーの物性を以下の表にまとめる。
製造例6で得た含硫黄ポリマー(80mg)をN−メチル−2−ピロリドン(1.1g)に懸濁し、ポリマーが溶解するまで、超音波振動をかけ、100℃以上で加熱した。ポリマーの溶解を確認後、ケッチェンブラック(12mg)を加え、10分間攪拌、5分間脱泡する操作を2回繰り返した。この反応溶液に、融解した8wt%のポリフッ化ビニリデンのN−メチル−2−ピロリドン溶液(1.1g)を加え、10分間攪拌、5分間脱泡する操作を2回繰り返した。その後、反応液を60℃で24時間真空乾燥することにより、電極材料を調製した。
実施例2で製造した電極材料及びマグネシウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドのアセトニトリル溶液を用いて、サイクッリックボルタンメトリー(CV)測定を行ない電気化学的挙動の調査をした。測定には、電気化学測定システム[北斗電工株式会社 HZ−5000もしくはHZ−7000]を使用し、電位走査範囲0.2V−2.0V、走査速度5mVs−1として測定を行なった。結果を図5に示す。連続して10回測定を行ったところ、測定回数ごとの、それぞれの最大酸化電流値および還元電流値にはほとんど差がないことから、本発明の含硫黄ポリマーを、正極における電極材料として用いた場合、ポリスルフィドイオン(硫黄成分)の溶出が抑制されていることが分かった。このため、本発明の含硫黄ポリマーが二次電池用の正極材料として利用できることが分かった。
[マグネシウム二次電池用の電極の作製]
製造例6で得た含硫黄ポリマー(80mg)(S−BUMB18C6と称す)をクロロホルム(0.8g)に溶解した。ポリマーの溶解を確認後、ケッチェンブラック(40mg)を加えた。この反応溶液に、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE、13mg)を加えた後、混合物を集電体に圧着させることにより、S−BUMB18C6電極を作製した。
上記(電極の調製)において作製したS−BUMB18C6電極又はS−BUMB24C8電極を用い、図6に示されるように、正極に上記電極、電解質にMg(TFSA)2/トリエチレングリコールジメチルエーテル(Triglyme)及びセパレータを備え、負極にマグネシウムを用いたマグネシウム二次電池を作製し、充放電測定を行った。S−BUMB18C6電極の充放電の測定結果を図7に示す。
S−BUMB18C6電極及びS−BUMB24C8電極は、マグネシウム二次電池の正極として機能し、本発明の含硫黄ポリマーがマグネシウム二次電池の正極材料として利用できることが明らかとなった。
マグネシウム二次電池において、マグネシウムイオンは二価のイオンであるため、一価のリチウムイオンに比べて正極材料との相互作用が強く、電極反応(マグネシウム挿入脱離反応の速度)が遅いという問題があった。しかし、上述の結果より、本発明の含硫黄ポリマーを含む電池材料は、正極におけるマグネシウム挿入脱離反応が容易に起こる材料であり、正極に適した材料であることがわかった。
Claims (10)
- 式(I)
−COO−,−OCO−,−CONH−,−NHCO−,又は−O−で表される連結基、置換若しくは非置換の直鎖又は分枝の炭素数1〜20のアルキレン基、並びに、連結基として−COO−,−OCO−,−CONH−,−NHCO−,及び−O−からなる群より選ばれるいずれか一つ又は二つを有する置換若しくは非置換の直鎖又は分枝の炭素数1〜19のアルキレン基、からなる群より選ばれるいずれか一つを表し、
R2は、置換若しくは非置換の直鎖又は分枝の炭素数2〜20のアルキレン基、
主鎖中に−O−を1以上有する置換若しくは非置換の直鎖又は分枝の炭素数2〜20のアルキレン基、置換又は非置換の芳香族基、置換又は非置換の炭素数3〜7のシクロアルキレン基、及び次式
破線の結合はベンゼン環の3位又は4位に結合することを表す)で表される基
からなる群より選ばれるいずれか一つを表す]で表されるジアリル化合物又は
式(II)
分子状硫黄(S8)とを混合して加熱することにより得られる、含硫黄ポリマー。 - 式(I)で表されるジアリル化合物が、以下の式(III)
n2は、1〜10のいずれかの整数である。)で表される化合物であることを特徴とする、請求項1に記載の含硫黄ポリマー。 - 式(I)で表されるジアリル化合物が、以下の式(V)
n5及びn6は、それぞれ独立して、1〜4のいずれかの整数であり、
破線の結合はベンゼン環の3位又は4位に結合することを表す)で表される化合物であることを特徴とする、請求項1に記載の含硫黄ポリマー。 - 加熱が、155〜170℃であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の含硫黄ポリマー。
- 硫黄と式(I)又は式(II)で表される化合物とのモル比が1:0.01〜1:100であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の含硫黄ポリマー。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の含硫黄ポリマーを含有する電池材料。
- 一次電池又は多価カチオン電池を含む二次電池の正極に使用されることを特徴とする、請求項6に記載の電池材料。
- 二次電池の負極が、リチウム、マグネシウム、アルミニウム、及びナトリウムから選ばれるいずれか一つであること特徴とする、請求項7に記載の電池材料。
- 二次電池がマグネシウム二次電池であることを特徴とする、請求項7に記載の電池材料。
- 請求項9に記載の電池材料を含むことを特徴とする、マグネシウム二次電池。
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