JP2015227147A - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】一対のビードコアと、カーカスプライと、ワイヤチェーファーとを備える空気入りタイヤである。ワイヤチェーファー3が、長手方向に直交する断面が扁平形状である金属線20を、撚り合わせることなく、扁平形状の幅方向とワイヤチェーファー幅方向とが一致するようにゴムGに埋設してなる。金属線の扁平形状断面における厚みをT、幅をW、ワイヤチェーファーにおける金属線の打込み数をPとしたとき、ワイヤチェーファー厚み方向のコード剛性と打込み数Pとの積TStが6.0≦TSt≦12.0を満足し、ワイヤチェーファー幅方向のコード剛性と打込み数Pとの積WStが20.0≦WSt≦200.0を満足し、ワイヤチェーファーにおける金属線の打込み間隙Sが0.7≦S≦1.3を満足する。
【選択図】図2
Description
前記ワイヤチェーファーが、長手方向に直交する断面が扁平形状である金属線を、撚り合わせることなく、扁平形状の幅方向とワイヤチェーファー幅方向とが一致するようにゴムに埋設してなり、
前記金属線の扁平形状断面における厚みをT(mm)、幅をW(mm)、前記ワイヤチェーファーにおける該金属線の打込み数をP(本/50mm)としたとき、ワイヤチェーファー厚み方向のコード剛性と打込み数Pとの積TSt(=π×(T/2)3×W/8×P×420)(Kgf・mm)が下記式(1)、
6.0≦TSt≦12.0 ・・・(1)
で表される関係を満足し、ワイヤチェーファー幅方向のコード剛性と打込み数Pとの積WSt(=π×(W/2)3×T/8×P×420)(Kgf・mm)が下記式(2)、
20.0≦WSt≦200.0 ・・・(2)
で表される関係を満足し、かつ、前記ワイヤチェーファーにおける前記金属線の打込み間隙S(=50/P−W)(mm)が、下記式(3)、
0.7≦S≦1.3 ・・・(3)
で表される関係を満足することを特徴とするものである。
5.0≦L≦15.0・・・(4)
で表される関係を満足することが好ましい。
図1は、本発明のタイヤの一例のトラック・バス用空気入りラジアルタイヤのビード部を示す幅方向断面図である。図示するように、本発明のタイヤは、一対のビード部10(図1では片側のみ図示)内にそれぞれ埋設された環状のビードコア1と、一対のビードコア1間でトロイド状に延在する本体部2A、および、各ビードコア1の周りに内側から外側に折り返されて係止された折り返し部2Bを有するカーカスプライ2と、カーカスプライ2の折り返し部2Bのタイヤ幅方向外側に配置されたワイヤチェーファー3と、を備えている。
6.0≦TSt≦12.0 ・・・(1)
で表される関係を満足する必要がある。ワイヤチェーファー厚み方向のコード剛性と打込み数との積TStが6.0未満では、ビード部断面内での曲げ剛性が十分に得られず、タイヤの負荷転動時におけるタイヤビード部の倒れ込みが大きくなって、カーカスプライの折り返し端の歪が大きくなり、耐久性が低下する。一方、ワイヤチェーファー厚み方向のコード剛性と打込み数との積TStが12を超えると、曲げ剛性が大き過ぎるために、カーカスプライのタイヤ幅方向外側に配置されたワイヤチェーファーがカーカスプライから浮くなどして、カーカスプライとワイヤチェーファーとの間に空隙が生じ、耐久性が低下する。ここで、打込み数とは、金属線の長手方向と直交する方向のワイヤチェーファーの断面において、単位幅あたりに存在する金属線の本数を意味する。
20.0≦WSt≦200.0 ・・・(2)
で表される関係を満足することも必要である。ワイヤチェーファー幅方向のコード剛性と打込み数との積WStが20.0未満では、荷重負荷時におけるトレッド部の接地面に対する踏み込み部と蹴り出し部とでビード部からサイド部にわたる略タイヤ周方向の変形が大きくなって、カーカスプライの折り返し部端部の歪が大きくなり、耐久性が低下する。一方、ワイヤチェーファー幅方向のコード剛性と打込み数との積WStが200.0を超えると、荷重負荷時におけるトレッド部の接地面に対する踏み込み部と蹴り出し部とでビード部からサイド部にわたる略タイヤ周方向の変形は小さくなり、カーカスプライの折り返し部端部の歪は小さくなるが、タイヤ幅方向内側のワイヤチェーファー端の歪が大きくなって、耐久性が低下する。好適には、20.0≦WSt≦150.0で表される関係を満足するものとする。
0.7≦S≦1.3 ・・・ (3)
で表される関係を満足することも必要である。打込み間隙Sが0.7mm未満では、隣接する金属線間で亀裂がつながり易くなり、耐久性が低下する。一方、打込み間隙Sが1.3mmを超えると、隣接ワイヤ間が広くなり過ぎてワイヤチェーファーの面内変形が大きくなり、ワイヤチェーファー端の歪が大きくなって、耐久性が低下する。
5.0≦L≦15.0・・・(4)
で表される関係を満足することが好ましい。
<実施例1〜7、比較例1〜6および従来例1,2>
図1に示すようなビード構造を有するトラック・バス用空気入りラジアルタイヤ(タイヤサイズ:278/80R22.5)を、タイヤ周方向に対し40°の角度で傾斜するワイヤチェーファーを適用して、作製した。
各供試タイヤに用いたワイヤチェーファーの単位面積あたりの質量を測定し、従来例1を100として指数表示した。この数値が小さいほど、ワイヤチェーファーの質量が小さく、軽量であることを示す。
各供試タイヤにつき、最高空気圧を875kPaとし、適用リムを8.25×22.5とした条件の下で、最大負荷能力32.5kNの1.5倍の48.8kNの荷重を負荷し、半径1.7mのドラム試験機上を、ビード部が破壊するまで、時速60kmで走行させる試験を行った。ビード部が破壊するまでの走行距離を測定して、従来例1を100として指数表示した。この数値が大きいほど、優れた結果を示すものである。
2 カーカスプライ
2A 本体部
2B 折り返し部
2a カーカスプライの折り返し部端部
3 ワイヤチェーファー
3a ワイヤチェーファーのタイヤ幅方向外側端部
10 ビード部
20,31,41 金属線
21 直線部
22 円弧部
30,40 撚りコード
G ゴム
d 金属線の線径
D 撚りコードの径
T 金属線の厚み
W 金属線の幅
S コード間隙
Claims (2)
- 一対のビードコアと、該一対のビードコア間でトロイド状に延在し、各ビードコアの周りに内側から外側に折り返されたカーカスプライと、該カーカスプライの折り返し部のタイヤ幅方向外側に配置されたワイヤチェーファーと、を備える空気入りタイヤであって、
前記ワイヤチェーファーが、長手方向に直交する断面が扁平形状である金属線を、撚り合わせることなく、扁平形状の幅方向とワイヤチェーファー幅方向とが一致するようにゴムに埋設してなり、
前記金属線の扁平形状断面における厚みをT(mm)、幅をW(mm)、前記ワイヤチェーファーにおける該金属線の打込み数をP(本/50mm)としたとき、ワイヤチェーファー厚み方向のコード剛性と打込み数Pとの積TSt(=π×(T/2)3×W/8×P×420)(Kgf・mm)が下記式(1)、
6.0≦TSt≦12.0 ・・・(1)
で表される関係を満足し、ワイヤチェーファー幅方向のコード剛性と打込み数Pとの積WSt(=π×(W/2)3×T/8×P×420)(Kgf・mm)が下記式(2)、
20.0≦WSt≦200.0 ・・・(2)
で表される関係を満足し、かつ、前記ワイヤチェーファーにおける前記金属線の打込み間隙S(=50/P−W)(mm)が、下記式(3)、
0.7≦S≦1.3・・・(3)
で表される関係を満足することを特徴とする空気入りタイヤ。 - 前記ワイヤチェーファーが、前記金属線の延在方向と前記カーカスプライの補強要素の延在方向とが交差するように配置されており、かつ、該ワイヤチェーファーのタイヤ幅方向外側端部の高さと、該カーカスプライの折り返し部端部の高さとの差の絶対値をL(mm)としたとき、下記式(4)、
5.0≦L≦15.0 ・・・(4)
で表される関係を満足する請求項1記載の空気入りタイヤ。
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2014
- 2014-06-03 JP JP2014114512A patent/JP6280449B2/ja not_active Expired - Fee Related
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