JP2015225688A - 非水電解質二次電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の課題は、高容量でサイクル充放電特性の優れた二次電池を提供することである。【解決手段】オルト位の2つともがtert−ブチル基に置換されているフェノール構造を有する化合物を含む正極材料をリチウムイオン電池に用いることにより、高容量で、かつ、高温においてサイクル充放電特性に優れた非水電解質二次電池に関するものである。フェノール構造を有する化合物を含むスラリー状の正極材料を金属電極基板(集電体)に塗布する方法によって、フェノール化合物が正極に組み込まれ、均一に分散される。【選択図】なし
Description
本発明は、正極、負極、および有機系電解液からなる非水電解質二次電池に関するものであり、より詳細には、オルト位の2つともがtert−ブチル基に置換されているフェノール構造を有する化合物を含む正極を用いることにより、高容量で、かつ、高温においてサイクル充放電特性に優れた非水電解質二次電池に関するものである。
リチウムイオン二次電池はエネルギー密度が高く、高電圧であるため、携帯電話やノートパソコン、カムコーダーなどの電子機器に用いられている。最近では環境保護への意識の高まりや関連法の整備により、電気自動車やハイブリッド電気自動車などの車載用途や家庭用電力貯蔵用の蓄電池としての応用も進んできている。いずれの用途においても電池の占有体積や重量等の観点より、電池のエネルギー密度は高いことが望ましい。
通常、リチウムイオン二次電池では、正極にコバルト酸リチウムおよび負極には炭素材料が使用されており、作動電圧の上限は4.2Vで用いられるが、これはエネルギー密度と電池部材の耐久性とのバランスで設定されている。
充電電圧が4Vを越えてくると、電解液やその他有機系部材の劣化が引き起こされる。また使用温度が高くなってくると、この劣化は促進される傾向にある。この電解液の劣化は正極の強力な酸化作用によるものであり、この酸化作用を防止するための手段として、例えば、以下の特許文献1〜3に開示されているように、酸化防止剤の電解液への添加、電極中への添加が従来から検討されている。
しかしながら、上記のような電池を検討したところ、いずれも酸化防止剤が電解液中に溶解しているかまたは溶出するため、サイクル中に失活し効果が持続しないという欠点があった。
さらに、使用温度が高くなった場合は、特に正極表面近傍における酸化雰囲気が強まり、酸化分解を受けやすくなる。このため電池内部抵抗が増大化し、特にサイクル特性等が低下するなどの問題もある。充電電圧が4V以上で高容量を維持し、かつサイクル特性を向上させるには、正極での強力な酸化作用を防止する必要がある。
以上のような事情を鑑み、本発明の課題は、高容量でサイクル充放電特性の優れた二次電池を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、正極材料がオルト位の2つともがtert−ブチル基に置換されているフェノール構造を有する化合物を含む正極を二次電池に採用することで、高容量で、特に高温においてのサイクル充放電特性が優れた二次電池が得られることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、上記知見に基づき完成されたものであり、以下の(i)オルト位の2つともがtert−ブチル基に置換されているフェノール構造を有する化合物を含む正極および(ii)有機電解液が用いられた非水系電解質二次電池の製造方法を提供する。
本発明の態様は次のとおりである。
項1.
(i)正極材料が、フェノール基におけるOH基に対する2つのオルト位にtert−ブチル基を有する分子量が300〜1500のフェノール化合物を含む正極と、
(ii)有機電解液
とを含有することを特徴とする非水電解質二次電池。
項2.
フェノール化合物が、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルフォスフォネート−ジエチルエステル、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレイト、およびイソオクチル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートからなる群から選択された少なくとも1種である項1に記載の非水電解質二次電池。
項3.
フェノール化合物を含んだスラリー状の正極材料を金属電極基板に塗布する方法によって、フェノール化合物が正極に組み込まれている項1または2に記載の非水電解質二次電池。
項4.
正極材料に使用される正極活物質はAMO2(Aはアルカリ金属、Mは単一または2種以上の遷移金属からなり、その一部に非遷移金属を含んでもよい)、AM2O4(Aはアルカリ金属、Mは単一または2種以上の遷移金属からなり、その一部に非遷移金属を含んでもよい)、A2MO3(Aはアルカリ金属、Mは単一または2種以上の遷移金属からなり、その一部に非遷移金属を含んでもよい)、AMBO4(Aはアルカリ金属、BはP、Si、またはその混合物、Mは単一または2種以上の遷移金属からなり、その一部に非遷移金属を含んでもよい)のいずれかの組成からなることを特徴とする項1〜3のいずれかに記載の非水電解質二次電池。
項5.
正極が、電位を印加する以前に熱処理されていることを特徴とする項1〜4のいずれかに記載の非水電解質二次電池。
項6.
有機電解液が電解質リチウム塩化合物および溶媒として非プロトン性有機溶剤または常温溶融塩からなる溶液であることを特徴とする項1〜5のいずれかに記載の非水電解質二次電池。
項1.
(i)正極材料が、フェノール基におけるOH基に対する2つのオルト位にtert−ブチル基を有する分子量が300〜1500のフェノール化合物を含む正極と、
(ii)有機電解液
とを含有することを特徴とする非水電解質二次電池。
項2.
フェノール化合物が、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルフォスフォネート−ジエチルエステル、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレイト、およびイソオクチル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートからなる群から選択された少なくとも1種である項1に記載の非水電解質二次電池。
項3.
フェノール化合物を含んだスラリー状の正極材料を金属電極基板に塗布する方法によって、フェノール化合物が正極に組み込まれている項1または2に記載の非水電解質二次電池。
項4.
正極材料に使用される正極活物質はAMO2(Aはアルカリ金属、Mは単一または2種以上の遷移金属からなり、その一部に非遷移金属を含んでもよい)、AM2O4(Aはアルカリ金属、Mは単一または2種以上の遷移金属からなり、その一部に非遷移金属を含んでもよい)、A2MO3(Aはアルカリ金属、Mは単一または2種以上の遷移金属からなり、その一部に非遷移金属を含んでもよい)、AMBO4(Aはアルカリ金属、BはP、Si、またはその混合物、Mは単一または2種以上の遷移金属からなり、その一部に非遷移金属を含んでもよい)のいずれかの組成からなることを特徴とする項1〜3のいずれかに記載の非水電解質二次電池。
項5.
正極が、電位を印加する以前に熱処理されていることを特徴とする項1〜4のいずれかに記載の非水電解質二次電池。
項6.
有機電解液が電解質リチウム塩化合物および溶媒として非プロトン性有機溶剤または常温溶融塩からなる溶液であることを特徴とする項1〜5のいずれかに記載の非水電解質二次電池。
本発明によれば、高容量で、かつ、サイクル充放電特性に優れた非水電解質二次電池を提供することができる。特に、長期サイクル寿命と高温(例えば、60℃)でのサイクル充放電特性に優れている。
以下、本発明の構成につき詳細に説明する。
本発明において用いられるフェノール化合物を含む正極(i)は、フェノール基におけるOH基に対する2つのオルト位にtert−ブチル基を有する分子量が300〜1500のフェノール化合物を含む正極である。
正極(i)に含まれるフェノール化合物は、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルフォスフォネート−ジエチルエステル、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレイト、またはイソオクチル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートである。これらは1種または2種以上で用いることができる。好ましくは、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、またはトリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレイトである。
本発明において用いられる正極(i)に含まれるフェノール化合物の分子量は300〜1500であり、好ましくは400〜1200である。分子量が300未満であると、電解液への溶解および拡散が大きいため、正極近傍におけるフェノール化合物の濃度が著しく低下し、効果が認められなくなる。また、分子量が1500を超えると、劣化抑制が効果的に発揮できなくなる。
正極(i)は、例えば電極材料基板としての金属電極基板と、金属電極基板上に正極活物質、および電解質と良好なイオンの授受を行い、かつ、導電助剤と正極活物質を金属基板に固定するためのバインダー等より構成されている。金属電極基板には、例えばアルミニウムが用いられるが、これに限るものではなく、ニッケル、ステンレス、金、白金、チタン等であってもよい。
フェノール化合物の添加方法は特に限定されないが、フェノール化合物を含んだ溶液を正極上に塗布する方法、あるいは、フェノール化合物を含んだスラリー状の正極材料を金属電極基板に塗布する方法によってフェノール化合物を正極に組み込むことが均一性の観点で好ましい。
フェノール化合物を金属電極基板に塗布する方法としては、正極活物質を溶剤で導電助剤、バインダー、増粘剤およびフェノール化合物などと共に混合しスラリーとするが、溶剤としては水又は有機溶剤を使用する。
フェノール化合物の添加量は、金属電極基板(すなわち、集電体)上にフェノール化合物を含んだ正極材料のスラリーを塗布する場合は正極材料を100重量%として0.01重量%以上10重量%以下が好ましい。0.01重量%以上10重量%以下の量によって、良好な効果を発揮し、高い電池特性が得られる。
正極材料に含まれる正極活物質は、AMO2、AM2O4、A2MO3、AMBO4のいずれかの組成からなるアルカリ金属含有複合酸化物である。Aはアルカリ金属、Mは単一または2種以上の遷移金属からなり、その一部に非遷移金属を含んでもよい。BはP、Siまたはその混合物からなる。なお正極活物質は粉末が好ましく、その粒子径には、好ましくは50ミクロン以下、より好ましくは20ミクロン以下のものを用いる。これらの活物質は、3V(vs. Li/Li+)以上の起電力を有するものである。
正極活物質の好ましい具体例としては、LixCoO2, LixNiO2, LixMnO2, LixCrO2, LixFeO2, LixCoaMn1-aO2, LixCoaNi1-aO2, LixCoaCr1-aO2, LixCoaFe1-aO2, LixCoaTi1-aO2, LixMnaNi1-aO2, LixMnaCr1-aO2, LixMnaFe1-aO2, LixMnaTi1-aO2, LixNiaCr1-aO2, LixNiaFe1-aO2, LixNiaTi1-aO2, LixCraFe1-aO2, LixCraTi1-aO2, LixFeaTi1-aO2, LixCobMncNi1-b-cO2, LixCrbMncNi1-b-cO2, LixFebMncNi1-b-cO2, LixTibMncNi1-b-cO2, LixMn2O4, LixMndCo2-dO4, LixMndNi2-dO4, LixMndCr2-dO4, LixMndFe2-dO4, LixMndTi2-dO4, LiyMnO3, LiyMneCo1-eO3, LiyMneNi1-eO3, LiyMneFe1-eO3, LiyMneTi1-eO3, LixCoPO4, LixMnPO4, LixNiPO4, LixFePO4, LixCofMn1-fPO4, LixCofNi1-fPO4, LixCofFe1-fPO4, LixMnfNi1-fPO4, LixMnfFe1-fPO4, LixNifFe1-fPO4,LiyCoSiO4, LiyMnSiO4, LiyNiSiO4, LiyFeSiO4, LiyCogMn1-gSiO4, LiyCogNi1-gSiO4, LiyCogFe1-gSiO4, LiyMngNi1-gSiO4, LiyMngFe1-gSiO4, LiyNigFe1-gSiO4, LiyCoPhSi1-hO4, LiyMnPhSi1-hO4, LiyNiPhSi1-hO4, LiyFePhSi1-hO4, LiyCogMn1-gPhSi1-hO4, LiyCogNi1-gPhSi1-hO4, LiyCogFe1-gPhSi1-hO4, LiyMngNi1-gPhSi1-hO4, LiyMngFe1-gPhSi1-hO4, LiyNigFe1-gPhSi1-hO4などのリチウム含有複合酸化物をあげることができる。(ここで、x=0.01〜1.2, y=0.01〜2.2, a=0.01〜0.99, b=0.01〜0.98, c=0.01〜0.98但し、b+c=0.02〜0.99, d=1.49〜1.99, e=0.01〜0.99, f=0.01〜0.99, g=0.01〜0.99, h=0.01〜0.99である。)
また、前記好ましい正極活物質のうち、より好ましい正極活物質としては、具体的には、LixCoO2, LixNiO2, LixMnO2, LixCrO2, LixCoaNi1-aO2, LixMnaNi1-aO2, LixCobMncNi1-b-cO2, LixMn2O4, LiyMnO3, LiyMneFe1-eO3, LiyMneTi1-eO3, LixCoPO4, LixMnPO4, LixNiPO4, LixFePO4, LixMnfFe1-fPO4, をあげることができる。(ここで、x=0.01〜1.2, y=0.01〜2.2, a=0.01〜0.99, b=0.01〜0.98, c=0.01〜0.98但し、b+c=0.02〜0.99, d=1.49〜1.99, e=0.01〜0.99, f=0.01〜0.99である。なお、上記のx, yの値は充放電によって増減する。)
正極材料に含まれる導電助剤としては、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、炭素繊維、グラファイトなどの導電性カーボンや、導電性ポリマー、金属粉末などが挙げられるが、導電性カーボンが特に好ましい。これら導電剤は活物質を100重量%として、20重量%以下、好ましくは、15重量%以下を添加する。
バインダーとしては、フッ化ビニリデン、四フッ化エチレン、六フッ化プロピレン、三フッ化エチレンから選ばれるモノマーの単独重合体または共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリル系重合体、ビニル系重合体から選ばれる1種以上の化合物を用いることができる。好ましくはフッ化ビニリデン系重合体、四フッ化エチレン系重合体、アクリル系重合体である。これらバインダーは活物質を100重量%として、好ましくは7重量%以下、より好ましくは5重量%以下添加する。
また、増粘剤としては、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース等およびこれらのアルカリ金属塩もしくはアンモニウム塩、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸塩等である。これら増粘剤は活物質を100重量%として、好ましくは5重量%以下、より好ましくは3重量%以下添加する。
バインダーとしては、フッ化ビニリデン、四フッ化エチレン、六フッ化プロピレン、三フッ化エチレンから選ばれるモノマーの単独重合体または共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリル系重合体、ビニル系重合体から選ばれる1種以上の化合物を用いることができる。好ましくはフッ化ビニリデン系重合体、四フッ化エチレン系重合体、アクリル系重合体である。これらバインダーは活物質を100重量%として、好ましくは7重量%以下、より好ましくは5重量%以下添加する。
また、増粘剤としては、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース等およびこれらのアルカリ金属塩もしくはアンモニウム塩、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸塩等である。これら増粘剤は活物質を100重量%として、好ましくは5重量%以下、より好ましくは3重量%以下添加する。
本発明で用いられる有機電解液(ii)は、電解質リチウム塩化合物および溶媒として非プロトン性有機溶剤等からなる溶液である。電解質リチウム塩化合物としては、リチウムイオン電池に一般的に利用されているような、広い電位窓を有するリチウム塩化合物が用いられる。たとえば、LiBF4、LiPF6、LiClO4、LiCF3SO3、LiN(CF3SO2)2,LiN(C2F5SO2)2,LiN[CF3SC(C2F5SO2)3]2などを挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらは、1種の単独または2種以上の組み合わせであってよい。
非プロトン性有機溶剤としてはプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、ジプロピルカーボネート、ジエチルエーテル、スルホラン、メチルスルホラン、アセトニトリル、プロピルニトリル、アニソール、酢酸エステル、プロピオン酸エステル、ジエチルエーテルなどの直鎖エーテルを使用することができ、2種類以上混合して使用してもよい。
また、溶媒として、常温溶融塩を用いることができる。常温溶融塩とは、常温において少なくとも一部が液状を呈する塩をいい、常温とは電源が通常作動すると想定される温度範囲をいう。電源が通常作動すると想定される温度範囲とは、上限が120℃程度、場合によっては60℃程度であり、下限は−40℃程度、場合によっては−20℃程度である。
常温溶融塩はイオン液体とも呼ばれており、イオンのみ(アニオン、カチオン)から構成される「塩」であり、特に液体化合物をイオン液体という。
カチオン種としてはピリジン系、脂肪族アミン系、脂環族アミン系の4級アンモニウム有機物カチオンが知られている。4級アンモニウム有機物カチオンとしては、ジアルキルイミダゾリウム、トリアルキルイミダゾリウム、などのイミダゾリウムイオン、テトラアルキルアンモニウムイオン、アルキルピリジニウムイオン、ピラゾリウムイオン、ピロリジニウムイオン、ピペリジニウムイオンなどが挙げられる。特に、イミダゾリウムカチオンが好ましい。
なお、テトラアルキルアンモニウムイオンとしては、トリメチルエチルアンモニウムイオン、トリメチルエチルアンモニウムイオン、トリメチルプロピルアンモニウムイオン、トリメチルヘキシルアンモニウムイオン、テトラペンチルアンモニウムイオン、トリエチルメチルアンモニウムイオンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、アルキルピリジウムイオンとしては、N−メチルピリジウムイオン、N−エチルピリジニウムイオン、N−プロピルピリジニウムイオン、N−ブチルピリジニウムイオン、1−エチル−2メチルピリジニウムイオン、1−ブチル−4−メチルピリジニウムイオン、1−ブチル−2,4ジメチルピリジニウムイオンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
イミダゾリウムカチオンとしては、1,3−ジメチルイミダゾリウムイオン、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムイオン、1−メチル−3−エチルイミダゾリウムイオン、1−メチル−3−ブチルイミダゾリウムイオン、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムイオン、1,2,3−トリメチルイミダゾリウムイオン、1,2−ジメチル−3−エチルイミダゾリウムイオン、1,2−ジメチル−3−プロピルイミダゾリウムイオン、1−ブチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムイオンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
アニオン種としては、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオンなどのハロゲン化物イオン、過塩素酸イオン、チオシアン酸イオン、テトラフルオロホウ素酸イオン、硝酸イオン、AsF6 −、PF6 −などの無機酸イオン、ステアリルスルホン酸イオン、オクチルスルホン酸イオン、ドデシルベンゼンスルホン酸イオン、ナフタレンスルホン酸イオン、ドデシルナフタレンスルホン酸イオン、7,7,8,8−テトラシアノ−p−キノジメタンイオンなどの有機酸イオンなどが例示される。
なお、常温溶融塩は、単独で用いてもよく、または2種以上を混合して用いても良い。
電解液には必要に応じて種々の添加剤を使用することができる。例えば、難燃剤や不燃剤として、臭素化エポキシ化合物、ホスファゼン化合物、テトラブロムビスフェノールA 、塩素化パラフィン等のハロゲン化物、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、リン酸エステル、ポリリン酸塩、及びホウ酸亜鉛等が例示できる。負極表面処理剤としてはビニレンカーボネート、フルオロエチレンカーボネート、ポリエチレングリコールジメチルエーテル等が例示できる。正極表面処理剤として炭素や金属酸化物(MgОやZrO2等)の無機化合物やオルト−ターフェニル等の有機化合物等が例示できる。過充電防止剤としてはビフェニルや1−(p−トリル)アダマンタン等が例示できる。
負極材料は、例えば電極材料基板としての金属電極基板と、金属電極基板上に負極活物質、および電解質層と良好なイオンの授受を行い、かつ、導電助剤と負極活物質を金属基板に固定するためのバインダーより構成されている。この場合の金属電極基板には、例えば銅が用いられるが、これに限るものではなく、ニッケル、ステンレス、金、白金、チタン等であってもよい。
本発明で使用される負極活物質は、リチウムイオンなどのアルカリ金属イオンを吸蔵・放出可能な構造(多孔質構造)を有する炭素材料(天然黒鉛、人造黒鉛、非晶質炭素等)か、リチウムイオンなどのアルカリ金属イオンを吸蔵・放出可能なリチウム、アルミニウム系化合物、スズ系化合物、シリコン系化合物等の金属からなる粉末である。粒子径は10nm以上100μm以下が好ましく、更に好ましくは20nm以上20μm以下である。また、金属と炭素材料との混合活物質として用いてもよい。なお負極活物質にはその気孔率が、70%程度のものを用いるのが望ましい。
フェノール化合物を含む正極(i)は熱処理を行ってから電池に組み込まれることが好ましい。熱処理は、電位を印加する以前に行うことが好ましい。熱処理の方法は特に限定されないが、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下で正極表面を暴露した状態で熱処理を施すことが好ましい。熱処理の温度は50℃以上150℃以下の範囲が好ましい。この温度範囲において、熱処理に長時間を費やすことなく、有機材料の酸化分解が促進しない状態で熱処理を行える。熱処理の時間は温度により異なるが通常10日以内、例えば1時間〜48時間である。
電池、特に二次電池の製造方法は特に限定されず、正極、負極、セパレータ、電解液で構成され、公知の方法にて製造される。例えば、コイン型の電池の場合、正極、セパレータ、負極を外装缶に挿入する。これに電解液を入れ含浸する。その後、封口体とタブ溶接などで接合して、封口体を封入し、カシメることで蓄電池が得られる。電池の形状は限定されないが、例としてはコイン型、円筒型、シート型などがあげられ、2個以上の電池を積層した構造でもよい。
セパレータとしては正極と負極が直接接触して蓄電池内でショートすることを防止するものであり、公知の材料を用いることができる。具体的には、ポリオレフィンなどの多孔質高分子フィルムあるいは紙などからなっている。この多孔質高分子フィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのフィルムが電解液によって影響を受けないため好ましい。
なお、正極材料のみの特性を評価する際には、対極に金属リチウム箔を用いることで、電極材料の可逆性を評価できる。また、正極材料と負極材料の組み合わせ評価の場合には、金属リチウム箔を用いず、正極材料と炭素系負極材料との組み合わせが用いられる。
以下に例を挙げ、本発明をさらに詳しく説明するが、発明の主旨を越えない限り本発明は以下に記載する実施例に限定されるものではない。
[実施例1] 電池の作製
正極活物質には、平均粒径10μmのLiCo1/3Mn1/3Ni1/3O2を用いた。この正極活物質10.0gに対して、導電助剤としてアセチレンの熱分解によって製造された球状炭素微粒子を0.5g、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン(PVDF)を0.5g、更に、フェノール化合物としてテトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンを0.1g添加し、N−メチル-2-ピロリドンを溶媒としてステンレスボールミルを用いて、1時間攪拌したのち、アルミニウム集電体上に50μmギャップのバーコーターを用いて塗布し、100℃真空状態で12時間以上乾繰後、ロールプレスして、更にアルゴンガス雰囲気下にて120℃で12時間熱処理を施して、厚さ42μmの正極シートを作製した。
負極活物質には、平均粒径12μmのグラファイト粉末(多孔質構造材料)を用いた。この負極活物質10.0gに対して、導電助剤として2000℃以上で合成した炭素繊維を0.5g、バインダーとしてスチレン−ブタジエンゴム(SBR)を0.1g、増粘剤としてカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩を0.2g添加し、水を溶媒としてステンレスボールミルを用いて、1時間攪拌したのち、銅集電体上に50μmギャップのバーコーターを用いて塗布し、80℃真空状態で12時間以上乾繰後、ロールプレスして、厚さ35μmの負極シートとした。
アルゴンガスで置換されたグローブボックス内において、上記の正極と負極にセパレーターとして厚み18μmのポリプロピレン/ポリエチレン/ポリプロピレン多孔質膜を貼り合わせた積層物に、電解液として1mol/Lの6フッ化リン酸リチウムのエチレンカーボネートとジメチルカーボネート溶液(体積比1:1)を十分に含浸させてからカシめて、試験用2032型コイン電池を組み立てた。電気化学特性の評価としては、(株)ナガノ製の充放電装置を用い、1時間で所定の充電および放電が行える試験条件1Cにて、4.2 V上限、2.5Vを下限とし、一定電流通電により充放電試験を行った。試験温度は25℃と60℃環境とした。初回放電時の容量と、これに対する200サイクル時の容量維持率の結果を表1に示す。
正極活物質には、平均粒径10μmのLiCo1/3Mn1/3Ni1/3O2を用いた。この正極活物質10.0gに対して、導電助剤としてアセチレンの熱分解によって製造された球状炭素微粒子を0.5g、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン(PVDF)を0.5g、更に、フェノール化合物としてテトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンを0.1g添加し、N−メチル-2-ピロリドンを溶媒としてステンレスボールミルを用いて、1時間攪拌したのち、アルミニウム集電体上に50μmギャップのバーコーターを用いて塗布し、100℃真空状態で12時間以上乾繰後、ロールプレスして、更にアルゴンガス雰囲気下にて120℃で12時間熱処理を施して、厚さ42μmの正極シートを作製した。
負極活物質には、平均粒径12μmのグラファイト粉末(多孔質構造材料)を用いた。この負極活物質10.0gに対して、導電助剤として2000℃以上で合成した炭素繊維を0.5g、バインダーとしてスチレン−ブタジエンゴム(SBR)を0.1g、増粘剤としてカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩を0.2g添加し、水を溶媒としてステンレスボールミルを用いて、1時間攪拌したのち、銅集電体上に50μmギャップのバーコーターを用いて塗布し、80℃真空状態で12時間以上乾繰後、ロールプレスして、厚さ35μmの負極シートとした。
アルゴンガスで置換されたグローブボックス内において、上記の正極と負極にセパレーターとして厚み18μmのポリプロピレン/ポリエチレン/ポリプロピレン多孔質膜を貼り合わせた積層物に、電解液として1mol/Lの6フッ化リン酸リチウムのエチレンカーボネートとジメチルカーボネート溶液(体積比1:1)を十分に含浸させてからカシめて、試験用2032型コイン電池を組み立てた。電気化学特性の評価としては、(株)ナガノ製の充放電装置を用い、1時間で所定の充電および放電が行える試験条件1Cにて、4.2 V上限、2.5Vを下限とし、一定電流通電により充放電試験を行った。試験温度は25℃と60℃環境とした。初回放電時の容量と、これに対する200サイクル時の容量維持率の結果を表1に示す。
[実施例2] 電池の作製
正極作製時にテトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンの代わりにトリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレイトを用いた以外は実施例1と同様の方法でコイン電池を作製し充放電試験を行った。試験結果を表1に示す。
正極作製時にテトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンの代わりにトリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレイトを用いた以外は実施例1と同様の方法でコイン電池を作製し充放電試験を行った。試験結果を表1に示す。
[比較例1] 電池の作製
正極作製時にテトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンを加えないこと以外は実施例1と同様の方法でコイン電池を作製し充放電試験を行った。試験結果を表1に示す。
正極作製時にテトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンを加えないこと以外は実施例1と同様の方法でコイン電池を作製し充放電試験を行った。試験結果を表1に示す。
[比較例2] 電池の作製
正極作製時にテトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンの代わりに2, 5−ジ−tert−ブチルヒドロキノンを用いた以外は実施例1と同様の方法でコイン電池を作製し充放電試験を行った。試験結果を表1に示す。
正極作製時にテトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンの代わりに2, 5−ジ−tert−ブチルヒドロキノンを用いた以外は実施例1と同様の方法でコイン電池を作製し充放電試験を行った。試験結果を表1に示す。
[比較例3] 電池の作製
正極作製時にテトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンの代わりに4,4′−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノールを用いた以外は実施例1と同様の方法でコイン電池を作製し充放電試験を行った。試験結果を表1に示す。
正極作製時にテトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンの代わりに4,4′−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノールを用いた以外は実施例1と同様の方法でコイン電池を作製し充放電試験を行った。試験結果を表1に示す。
[比較例4] 電池の作製
正極作製時にテトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンの代わりに3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシトルエンを用いた以外は実施例1と同様の方法でコイン電池を作製し充放電試験を行った。試験結果を表1に示す。
正極作製時にテトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンの代わりに3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシトルエンを用いた以外は実施例1と同様の方法でコイン電池を作製し充放電試験を行った。試験結果を表1に示す。
本発明の非水電解質二次電池は高容量で、かつ、サイクル充放電特性に優れている。特に、長期サイクル寿命と高温(例えば、60℃)でのサイクル充放電特性に優れている。本発明の電池は定置型、ロードレベリング用電池として使用できる。
Claims (6)
- (i)正極材料が、フェノール基におけるOH基に対する2つのオルト位にtert−ブチル基を有する分子量が300〜1500のフェノール化合物を含む正極と、
(ii)有機電解液
とを含有することを特徴とする非水電解質二次電池。 - フェノール化合物が、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルフォスフォネート−ジエチルエステル、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレイト、およびイソオクチル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートからなる群から選択された少なくとも1種である請求項1に記載の非水電解質二次電池。
- フェノール化合物を含んだスラリー状の正極材料を金属電極基板に塗布する方法によって、フェノール化合物が正極に組み込まれている請求項1または2に記載の非水電解質二次電池。
- 正極材料に使用される正極活物質はAMO2(Aはアルカリ金属、Mは単一または2種以上の遷移金属からなり、その一部に非遷移金属を含んでもよい)、AM2O4(Aはアルカリ金属、Mは単一または2種以上の遷移金属からなり、その一部に非遷移金属を含んでもよい)、A2MO3(Aはアルカリ金属、Mは単一または2種以上の遷移金属からなり、その一部に非遷移金属を含んでもよい)、AMBO4(Aはアルカリ金属、BはP、Si、またはその混合物、Mは単一または2種以上の遷移金属からなり、その一部に非遷移金属を含んでもよい)のいずれかの組成からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の非水電解質二次電池。
- 正極が、電位を印加する以前に熱処理されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の非水電解質二次電池。
- 有機電解液が電解質リチウム塩化合物および溶媒として非プロトン性有機溶剤または常温溶融塩からなる溶液であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の非水電解質二次電池。
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JP2014107678A JP2015225688A (ja) | 2014-05-26 | 2014-05-26 | 非水電解質二次電池 |
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JP2014107678A JP2015225688A (ja) | 2014-05-26 | 2014-05-26 | 非水電解質二次電池 |
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JP2015225688A true JP2015225688A (ja) | 2015-12-14 |
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JP2014107678A Pending JP2015225688A (ja) | 2014-05-26 | 2014-05-26 | 非水電解質二次電池 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN112635825A (zh) * | 2020-11-12 | 2021-04-09 | 捷威动力工业江苏有限公司 | 一种三元锂离子电池电解液及锂离子电池 |
-
2014
- 2014-05-26 JP JP2014107678A patent/JP2015225688A/ja active Pending
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