JP2015224311A - 硬化性樹脂組成物、その硬化物およびこれを用いた光半導体素子用の反射部材 - Google Patents

硬化性樹脂組成物、その硬化物およびこれを用いた光半導体素子用の反射部材 Download PDF

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Abstract

【課題】熱及び光による変色を抑制し、光反射性及び高温環境下での信頼性に優れた硬化性樹脂組成物、これを用いた光半導体素子用の反射部材、及び該反射部材を有する光半導体装置を提供する。
【解決手段】ベンゼン環を含む特定の構造で連結されたトリスフェノール化合物とエピハロヒドリンとの反応によって得られるエポキシ樹脂と、1価から4価の脂肪族アルコールと3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオン酸のエステルである特定のフェノール化合物を含む硬化性樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、熱及び光による変色を抑制し、光反射性および高温環境下での信頼性に優れた硬化物を与える硬化性樹脂組成物、これを用いた光半導体素子用の反射部材、および該反射部材を有する光半導体装置に関する。
LED(Light Emitting Diode、発光ダイオード)等の光半導体素子は低消費電力、長寿命、小型といった特徴を有することから、数多くの電子機器に利用されている。従来は、輝度の小さい電子機器用途に使用されていたが、近年では技術の向上により、自動車用ヘッドランプや照明用途など高い輝度が求められる分野で使用されるようになってきており、それに伴い、光半導体を構成する反射部材にも、UV耐性、耐熱性が要求されるようになってきた。
光半導体を構成する反射部材の材料として、現在、ポリフタルアミド(PPA)樹脂が広く使用されている。
しかしながら、近年、光半導体装置の高出力化により、ジャンクション温度の上昇、光強度の増大、あるいは光の短波長化が進み、PPA樹脂を用いた反射部材では劣化がはげしく、色のばらつきや剥離、機械的強度の低下等が起こることが問題となっている。また、半田接合時に高温下で変色し、反射部材として高い反射率を保持できないことも問題となっている。これらの問題を解決するため、耐光性および耐熱性に優れる硬化性樹脂組成物の開発が望まれている。
特許第5239688号公報(特許文献1)に、耐光性および耐熱性の良好な硬化性樹脂組成物として、エポキシ樹脂、硬化剤及び硬化促進剤を構成成分とするBステージ状の硬化性樹脂組成物が開示されている。他にも、下記特許文献1〜7において様々な硬化性樹脂組成物が提案されている。しかし、このように様々なエポキシ樹脂を光半導体素子用の反射部材に適用することが試みられており、種々の添加剤の検討もなされてきたが、耐光性および耐熱性の良好な硬化性樹脂組成物について十分な要求を満たす組成物ではなく、当該特性に優れた硬化性樹脂組成物の市場の要求が高まってきていた。
特許第5239688号公報 特開2013−62519号公報 特開2013−65899号公報 特開2013−127068号公報 特許2013−91809号公報 特開2013−138221号公報 特開2013−168684号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、熱及び光による変色を抑制し、光反射性および高温環境下での信頼性に優れた硬化性樹脂組成物、これを用いた光半導体素子用の反射部材、および該反射部材を有する光半導体装置を提供することを目的とする。
本発明者らは前記したような実状に鑑み、鋭意検討した結果、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、下記(1)〜(8)に関する。
(1)下記式(1)
Figure 2015224311
で表されるトリスフェノール化合物とエピハロヒドリンとの反応によって得られるエポキシ樹脂と下記式(2)
Figure 2015224311
(前記式中、Rは1〜4価の炭素数1〜20のヘテロ原子を含んでいてもよい有機基を示し、nは1〜4の整数を示す。)
で表されるフェノール化合物を含むことを特徴とする硬化性樹脂組成物。
(2)前記エポキシ樹脂において、得られたエポキシ樹脂のGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)による測定において、得られたエポキシ樹脂のトリグリシジルエーテル体の1面積%〜30面積%のグリシジル基が下記式(A)
Figure 2015224311
(上記式(A)において、Rは水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を表し、*は酸素原子に結合する。尚、Rが共に水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基となることはない。)
で表されるアルコール付加体であることを特徴とするエポキシ樹脂である(1)に記載の硬化性樹脂組成物。
(3)前記エポキシ樹脂が、GPCで測定した場合においてテトラグリシジルエーテル体を1〜40面積%含有するエポキシ樹脂であることを特徴とする(1)または(2)記載の硬化性樹脂組成物。
(4)前記フェノール化合物の含有量が0.01〜5重量%であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
(5)白色フィラーを含むことを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
(6)(1)〜(5)のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物を熱硬化してなる硬化物。
(7)(6)に記載の硬化物によって封止された光半導体装置。
(8)(7)に記載の硬化物を反射材として使用した光半導体装置。
本発明の硬化性樹脂組成物は透明性、耐熱性、耐光性に優れる硬化物を提供することが可能となる。また、当該特性から、高度な光学特性が求められる光半導体用の光反射部材等の光学部材への適用が可能である。
本発明におけるエポキシ樹脂(以下、本発明のエポキシ樹脂。)は下記式(1)
Figure 2015224311
に記載のトリスフェノール化合物をエピハロヒドリンと反応させることによって得られる。本発明のエポキシ樹脂の具体的な製造方法例を以下に示す。
前記式(1)に記載のトリスフェノール化合物は白色結晶状であり、あまり酸化による変色を受けないが、長期保管により少し着色を生じる。使用するトリスフェノール化合物はその純度において96%以上が好ましく、より好ましくは98%以上、特に好ましくは99%以上である。また、透過率については、30重量%の濃度でテトラヒドロフランに溶解した時のその400nmにおける透過率 (幅1cmセル)が95%以上より好ましくは96%以上、特には97%以上であることが好ましい。この原料の着色がその後のエポキシ化工程にも影響し、着色要因となる。
テトラグリシジルエーテル体の含有量を調整するには、副生成物として生成するものを再結晶等により精製、もしくはヒドロキシプロピルアセトフェノンとフェノールとの反応により得られた樹脂を再結晶等で精製する、などといった手法を適用できる。
本発明のエポキシ樹脂を得る反応において、エピハロヒドリンとしては工業的に入手が容易なエピクロルヒドリンが好ましい。エピハロヒドリンの使用量は原料フェノール化合物の水酸基1モルに対し通常1.5〜10モル、好ましくは4.0〜8.0モル、より好ましくは4.5〜7.0モルである。本発明のエポキシ樹脂を得る反応において、テトラグリシジル体の量を調整させるための好適な使用量は原料フェノール化合物の水酸基1モルに対し通常1.5〜4モル、好ましくは1.7〜3.5モル、より好ましくは1.7〜2.9モル、特に好ましくは1.75〜2.75モルである。前記原料フェノール化合物の使用量が、1.5モルを下回ると反応時のゲル化の恐れがあり、製造が困難である。また、できたエポキシ樹脂の作業性が悪くなる可能性が高いため好ましくない。
なお、エピハロヒドリンに対し、0.5〜10重量%のアルコキシグルシジルエーテルを添加すると、得られるエポキシ樹脂の靭性の向上が見られることから好ましい。ここで、アルキルグリシジルエーテルとしてはメチルグリシジルエーテル、エチルグリシジルエーテル、プロピルグリシジルエーテルなど炭素数1〜5のアルキルグリシジルエーテルが好ましい。
上記反応において使用できるアルカリ金属水酸化物としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられ、固形物を利用してもよく、その水溶液を使用してもよいが、本発明においては特に、溶解性、ハンドリングの面からフレーク状に成型された固形物の使用が好ましい。
アルカリ金属水酸化物の使用量は原料フェノール化合物の水酸基1モルに対して通常0.90〜1.5モルであり、好ましくは0.95〜1.25モル、より好ましくは0.99〜1.15モルである。
反応を促進するためにテトラメチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、トリメチルベンジルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩を触媒として添加してもかまわない。4級アンモニウム塩の使用量としては原料フェノール混合物の水酸基1モルに対し通常0.1〜15gであり、好ましくは0.2〜10gである。
本反応においては上記エピハロヒドリンに加え、非極性プロトン溶媒(ジメチルスルホキシド、ジオキサン、ジメチルイミダゾリジノン等)や、炭素数1〜5のアルコールを併用することが好ましい。炭素数1〜5のアルコールとしてはメタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類である。本発明においては特に色味の問題から炭素数1〜5のアルコールの使用が好ましく、さらにはアルカリ金属水酸化物の溶解性の問題から炭素数のより小さいアルコールが好ましく、特にメタノールが好ましい。
非極性プロトン溶媒もしくは炭素数1〜5のアルコールの使用量は、エピハロヒドリンの使用量に対し通常2〜50重量%、好ましくは4〜25重量%である。また、共沸脱水等の手法により、系内の水分をコントロールしながらエポキシ化を行ってもかまわない。
但し、アルコール付加体を得るには、炭素数1〜5のアルコールを使用することが好ましい。炭素数1〜5のアルコールとしてはメタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類である。好適なアルコール付加体を得るためのアルコールの使用量はエピハロヒドリンの使用量に対し通常2〜50重量%、好ましくは4〜40重量%、特に好ましくは7〜30重量%である。このアルコールの添加量が少ないとアルコキシ基の導入率が低くなり、添加量が多すぎると、エポキシ基が過剰につぶれてしまうため、エポキシ基を有さない化合物ができてしまうことから好ましくない。
反応温度は通常30〜90℃であり、好ましくは35〜80℃である。特に本発明においては、より高純度なエポキシ化のために60℃以上が好ましく、特に65℃以上、さらには還流条件に近い条件での反応が特に好ましい。反応時間は通常0.5〜10時間であり、好ましくは1〜8時間、特に好ましくは1〜3時間である。反応時間が短いと反応が進みきらず、反応時間が長くなると副生成物ができることから好ましく無い。
これらのエポキシ化反応の反応物を水洗後、または水洗無しに加熱減圧下でエピハロヒドリンや溶媒等を除去する。また更に加水分解性ハロゲンの少ないエポキシ樹脂とするために、回収したエポキシ樹脂を炭素数4〜7のケトン化合物(たとえば、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等が挙げられる。)を溶剤として溶解し、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物の水溶液を加えて反応を行い、閉環を確実なものにすることも出来る。この場合アルカリ金属水酸化物の使用量はエポキシ化に使用した原料フェノール混合物の水酸基1モルに対して通常0.01〜0.3モル、好ましくは0.05〜0.2モルである。反応温度は通常50〜120℃、反応時間は通常0.5〜2時間である。
またエピハロヒドリンとの反応においては、気中もしくは液中に窒素等不活性ガスを吹き込みながら反応を行うことが好ましい。不活性ガスの吹き込みが無い場合、得られる樹脂に着色が生じる場合がある。不活性ガスの吹き込み量はその反応容器の容積によっても異なるが、0.5〜10時間でその反応容器の容積が置換できる量の不活性ガスの吹き込みが好ましい。
反応終了後、生成した塩を濾過、水洗などにより除去し、更に加熱減圧下溶剤を留去することにより本発明のエポキシ樹脂が得られる。
このようにして得られたエポキシ樹脂は透明性の非常に優れる樹脂となる。
本発明のエポキシ樹脂は、トリスフェノール化合物のエポキシ化物と共に、トリスフェノール骨格とトリスフェノール骨格がエピハロヒドリンを基とする構造(1,3−ジオキシプロパン−2−オール構造)や下記式(3)によりつながったエポキシ樹脂も存在する。
Figure 2015224311
好適には、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定した時のテトラグリシジルエーテル体が1−40面積%(好ましくは5〜40面積%)であることを特徴とするエポキシ樹脂である。テトラグリシジルエーテル体が1面積%未満であると、耐熱性が出にくい、という問題が生じる。一方、テトラグリシジルエーテル体が40面積%を超えている場合、粘度が高く取り扱えないばかりか、粘度が高く取り扱えないばかりか、溶剤への溶解性も悪くなる。
テトラグリシジルエーテル体としては、例えば、下記式(4)
Figure 2015224311
(式中、Gはグリシジル基を表し、複数存在するArはそれぞれ独立して式(a)または式(b)を表す。なお、式(a)、式(b)は*の位置で結合し、かつ式(a)と式(b)の数の比は2:1となる。)で表すことができる。さらにそれ以上の高分子量体としては、前記式(4)と同様に、グリシジルエーテル部位のひとつが開環し、前記式(3)の構造で連結されたものである。このような結合により幅広い分子量分布を有することになる。
本発明においては、トリグシリジルエーテル体としては下記式(5)
Figure 2015224311
(式中、Gはグリシジル基を表す)
で表されるエポキシ樹脂がある。アルコール付加体を含有する場合はゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる測定結果から、下記式(6)
Figure 2015224311
(式中、複数存在するAは独立して式(a)、式(b)または式(c)を表す。3つあるうちの少なくとも1つが式(b)もしくは式(c)を表す。なお、結合は*で結合している。またRは炭素数1〜5のアルキル基を示す。)
の構造であらわされるアルコール付加体のエポキシ樹脂が1〜30面積%となる。
上記ゲルパーミエーションクロマトグラフィーの測定結果において、上記式(6)の構造式であらわされるアルコール付加体のエポキシ樹脂は通常1〜30面積%であり、好ましくは、2〜20面積%であり、より好ましくは5〜20面積%であり、特に好ましくは10〜20面積%である。Rは炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。
本発明においては、トリグシリジルエーテル体は40〜98面積%であることが好ましい。高分子量体(テトラグリシジルエーテル体を超えて前記式(3)の構造で連結した高分子量体)が35面積%を超える場合は、粘度、溶解性を考えた場合、取り扱いが困難である。場合によってはゲル化してしまうこともある。より好ましいそれぞれの量としては、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)においてトリグリシジルエーテル体が40〜98面積%、より好ましくは45〜90面積%、さらに好ましくは50〜85面積%、また、テトラグリシジルエーテル体は1〜40面積%、より好ましくは5〜35面積%、さらに好ましくは5〜30面積%である。また、同時にそれ以上の高分子量体に関しては2〜35面積%、より好ましくは5〜20面積%である。また、アルコール付加体のエポキシ樹脂は、1〜30面積%であり、好ましくは、2〜20面積%であり、より好ましくは5〜20面積%であり、特に好ましくは10〜20面積%である。
このようなエポキシ樹脂のエポキシ当量は210〜260g/eq.より好ましくは215〜250g/eq.さらに好ましくは215g/eq.〜245g/eq.である。エポキシ当量が210g/eq.であると耐熱性が足りず、260g/eqであると、作業性に問題が生じる場合がある。
軟化点は好ましくは55〜90℃、より好ましくは55〜85℃、特に好ましくは55〜80℃である前記エポキシ当量と、この軟化点が耐熱性とその組成物とした際のハンドリング特性に有効である。
また、色相としては40重量%メチルエチルケトン溶液とした場合、ガードナー色相で1以下が好ましく、より好ましくは0.5以下である。
なお、電子材料用途への展開を考えた場合、その電気特性のため、全塩素が重要となる。好ましい全塩素量としては2000ppm以下、さらに好ましくは1800ppm以下、特に好ましくは1500ppm以下である。
なお、そのエポキシ樹脂の理論エポキシ当量(式(1)のフェノール体の全フェノール性水酸基にエピハロヒドリンが付加して得られる化合物から算出されるエポキシ当量の理論値)に対し、そのエポキシ当量が1.06以上、より好ましくは1.10以上になることが好ましく、特に好ましくは1.10〜1.18である。本範囲に入るということはエポキシ樹脂中のエポキシ基が開環したような構造(前記式(6)において式(b)、式(c)のような構造。)が一定量以上含まれることを意味する。また、同時にハロゲン量が1500ppm以下、特に好ましくは1200ppm以下である。
本発明の上記式(1)とエピハロヒドリンとの反応によって得られるエポキシ樹脂において、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した時の上記式(5)で表される化合物が40面積%〜98面積%が好ましく、45面積%〜90面積%であることがさらに好ましく、50〜85面積%であることが特に好ましい。
前記式(5)の構造に対し、前記式(6)の構造が含有されることで過密に官能基があることによる、自由体積の上昇を抑えることができ、脆さを低下させること(機械特性の向上)ができる。
なお、前記式(A)におけるRは炭素数1〜5のアルキル基を示すが、本発明においてはメチル基、エチル基、イソプロピル基など低級アルキル基が好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物においては、下記式(2)
Figure 2015224311
(前記式中、Rは1〜4価の炭素数1〜20のヘテロ原子を含んでいてもよい有機基を示し、nは1〜4の整数を示す。)
で表されるフェノール化合物を含有する。
ここで、nは2〜4が好ましい。
また、Rとしては、炭素数1〜10のヘテロ原子を含んでもよい炭化水素基であることが好ましく、特には炭素数3〜8のヘテロ原子を含んでもよい炭化水素基であることが好ましい。ここで、ヘテロ原子としては、酸素原子又は硫黄原子であることが好ましく、硫黄原子であることが特に好ましい。特にはn=2の時には硫黄原子を含む炭素数1〜10のアルキレン基が高い初期の透明性確保の観点から好ましく、一方n=4の時には炭素数1〜10の炭化水素基であることが好ましい。特に好ましい化合物の例として、下記式(7)及び(8)が挙げられる。
Figure 2015224311
Figure 2015224311
このような、前記式(2)で表される化合物の市販品としては、(株)ADEKA製;ADEKA STAB AO−50、ADEKA STAB AO−60、ADEKA STAB AO−80、チバ・スペシャリティケミカル社製;IRGANOX259、IRGANOX1098、IRGANOX1035、IRGANOX1135等が挙げられる。
前記式(2)で表されるフェノール化合物の含有量としては、本発明の硬化性樹脂組成物中において、0.01〜5重量%であることが好ましく、0.01〜2重量%であることが特に好ましい。この範囲にあることにより、硬化物性に悪影響を及ぼすことなく、耐湿熱性及び耐光性を確保することが可能となることとなる。
本発明の硬化性樹脂組成物において、本発明のエポキシ樹脂以外にエポキシ樹脂を含有してもかまわない。全エポキシ樹脂中、本発明のエポキシ樹脂の割合は20重量%以上が好ましく、より好ましくは30重量%以上、特に好ましくは40重量%以上である。
本発明のエポキシ樹脂と併用し得る他のエポキシ樹脂としては、ノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂などが挙げられる。具体的には、ビスフェノールA、ビスフェノールS、チオジフェノール、フルオレンビスフェノール、テルペンジフェノール、4,4’−ビフェノール、2,2’−ビフェノール、3,3’,5,5’−テトラメチル−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジオール、ハイドロキノン、レゾルシン、ナフタレンジオール、トリス−(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、フェノール類(フェノール、アルキル置換フェノール、ナフトール、アルキル置換ナフトール、ジヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシナフタレン等)とホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、o−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシアセトフェノン、o−ヒドロキシアセトフェノン、ジシクロペンタジエン、フルフラール、4,4’−ビス(クロルメチル)−1,1’−ビフェニル、4,4’−ビス(メトキシメチル)−1,1’−ビフェニル、1,4−ビス(クロロメチル)ベンゼン又は1,4−ビス(メトキシメチル)ベンゼン等との重縮合物及びこれらの変性物、テトラブロモビスフェノールA等のハロゲン化ビスフェノール類並びにアルコール類から誘導されるグリシジルエーテル化物、脂環式エポキシ樹脂、グリシジルアミン系エポキシ樹脂、グリシジルエステル系エポキシ樹脂、シルセスキオキサン系のエポキシ樹脂(鎖状、環状、ラダー状、あるいはそれら少なくとも2種以上の混合構造のシロキサン構造にグリシジル基および/またはエポキシシクロヘキサン構造を有するエポキシ樹脂)等の固形または液状エポキシ樹脂が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
特に本発明の硬化性樹脂組成物を光学用途に用いる場合、本発明のエポキシ樹脂と脂環式エポキシ樹脂やシルセスキオキサン構造のエポキシ樹脂とを併用して用いることが好ましい。特に脂環式エポキシ樹脂の場合、骨格にエポキシシクロヘキサン構造を有する化合物が好ましく、シクロヘキセン構造を有する化合物の酸化反応により得られるエポキシ樹脂が特に好ましい。
シクロヘキセン構造を有する化合物としては、シクロヘキセンカルボン酸とアルコール類とのエステル化反応あるいはシクロヘキセンメタノールとカルボン酸類とのエステル化反応(Tetrahedron vol.36 p.2409 (1980)、Tetrahedron Letter p.4475 (1980)等に記載の手法)、あるいはシクロヘキセンアルデヒドのティシェンコ反応(日本国特開2003−170059号公報、日本国特開2004−262871号公報等に記載の手法)、さらにはシクロヘキセンカルボン酸エステルのエステル交換反応(日本国特開2006−052187号公報等に記載の手法)によって製造できる化合物が挙げられる。
アルコール類としては、アルコール性水酸基を有する化合物であれば特に限定されないがエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノールなどのジオール類、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、2−ヒドロキシメチル−1,4−ブタンジオールなどのトリオール類、ペンタエリスリトールなどのテトラオール類などが挙げられる。またカルボン酸類としてはシュウ酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などが挙げられるがこれに限らない。
さらに上記以外のシクロヘキセン構造を有する化合物として、シクロヘキセンアルデヒド誘導体と、アルコール体とのアセタール反応によるアセタール化合物が挙げられる。反応手法としては一般のアセタール化反応を応用すれば製造でき、例えば、反応媒体にトルエン、キシレンなどの溶媒を用いて共沸脱水しながら反応を行う方法(米国特許第2945008号公報)、濃塩酸に多価アルコールを溶解した後アルデヒド類を徐々に添加しながら反応を行う方法(日本国特開昭48−96590号公報)、反応媒体に水を用いる方法(米国特許第3092640号公報)、反応媒体に有機溶媒を用いる方法(日本国特開平7−215979号公報)、固体酸触媒を用いる方法(日本国特開2007−230992号公報)等が開示されている。構造の安定性から環状アセタール構造が好ましい。
これらエポキシ樹脂の具体例としては、ERL−4221、UVR−6105、ERL−4299(全て商品名、いずれもダウ・ケミカル製)、セロキサイド2021P、エポリードGT401、EHPE3150、EHPE3150CE(全て商品名、いずれもダイセル化学工業製)及びジシクロペンタジエンジエポキシドなどが挙げられるがこれらに限定されるものではない(参考文献:総説エポキシ樹脂 基礎編I p76−85)。
これらは単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物において、硬化剤を使用することができる。硬化剤としては、例えばアミン系化合物、不飽和環構造を有する酸無水物系化合物、オルガノシロキサン骨格を有する酸無水物、アミド系化合物、フェノール系化合物、カルボン酸系化合物などが挙げられる。用いうる硬化剤の具体例としては、ジアミノジフェニルメタン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ジアミノジフェニルスルホン、イソホロンジアミン、ジシアンジアミド、リノレン酸の2量体とエチレンジアミンより合成されるポリアミド樹脂、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、無水ナジック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ブタンテトラカルボン酸無水物、ビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物、メチルビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物、シクロヘキサン−1,3,4−トリカルボン酸−3,4−無水物、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、フルオレンビスフェノール、テルペンジフェノール、4,4’−ビフェノール、2,2’−ビフェノール、3,3’,5,5’−テトラメチル−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジオール、ハイドロキノン、レゾルシン、ナフタレンジオール、トリス−(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、フェノール類(フェノール、アルキル置換フェノール、ナフトール、アルキル置換ナフトール、ジヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシナフタレン等)とホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、o−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシアセトフェノン、o−ヒドロキシアセトフェノン、ジシクロペンタジエン、フルフラール、4,4’−ビス(クロロメチル)−1,1’−ビフェニル、4,4’−ビス(メトキシメチル)−1,1’−ビフェニル、1,4’−ビス(クロロメチル)ベンゼン、1,4’−ビス(メトキシメチル)ベンゼン等との重縮合物及びこれらの変性物、テトラブロモビスフェノールA等のハロゲン化ビスフェノール類、イミダゾール、トリフルオロボラン−アミン錯体、グアニジン誘導体、テルペンとフェノール類の縮合物などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらは単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
さらに、硬化剤としては多価カルボン酸樹脂を好適に使用することができる。多価カルボン酸樹脂は、少なくとも2つ以上のカルボキシル基を有し、脂肪族炭化水素基またはシロキサン骨格を主骨格とすることを特徴とする化合物である。本発明においては多価カルボン酸樹脂とは単一の構造を有する多価カルボン酸化合物だけでなく、置換基の位置が異なる、あるいは置換基の異なる複数の化合物の混合体、すなわち多価カルボン酸組成物も含包し、本発明においてはそれらをまとめて多価カルボン酸樹脂と称す。
多価カルボン酸樹脂としては、特に2〜6官能のカルボン酸が好ましく、(a);分子内に2つ以上の水酸基を含有する多価アルコール化合物と(b);分子内に1つ以上の酸無水物基を含有する化合物との反応により得られた化合物がより好ましい。ここで、上記(a)及び(b)の反応物においては、さらに別のアルコール化合物を反応してもよく、(a)または(b)成分に該当する化合物を2種類以上使用しても良い。
(a);分子内に2つ以上の水酸基を含有する多価アルコール化合物としては、分子内に2つ以上のアルコール性水酸基を有する化合物であれば特に限定されないがエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、2,4−ジエチルペンタンジオール、2−エチル−2−ブチル−1.3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、トリシクロデカンジメタノール、ノルボルネンジオール、2,2’-ビス(4-ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、2−(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−5−エチル−5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン等のジオール類、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、2−ヒドロキシメチル−1,4−ブタンジオール等のトリオール類、ペンタエリスリトール、ジトリメチロールプロパン等のテトラオール類、ジペンタエリスリトールなどのヘキサオール等、末端アルコールポリエステル、末端アルコールポリカーボネート、末端アルコールポリエーテル、シロキサン構造を有する多価アルコール等が挙げられる。
特に好ましいアルコール類としては炭素数が5以上のアルコールであり、特に1,6-ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、2,4−ジエチルペンタンジオール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、トリシクロデカンジメタノール、ノルボルネンジオール、2,2’-ビス(4-ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、2−(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−5−エチル−5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン等の化合物が挙げられ、中でも2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、2,4−ジエチルペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメタノール、ノルボルネンジオール、2,2’-ビス(4-ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、2−(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−5−エチル−5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン等の化合物等の分岐鎖状構造や環状構造を有するアルコール類がより好ましい。高い耐硫化性を付与する観点から、2,4−ジエチルペンタンジオール、トリシクロデカンジメタノール、2,2’-ビス(4-ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、2−(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−5−エチル−5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン等の化合物が特に好ましい。中でも、特に分岐鎖状構造においては、分岐鎖を2つ以上有することが好ましく、特に分岐鎖が異なる炭素原子から伸びていることが好ましい。ここで、当該分岐鎖状構造や環状構造を有するアルコール類は炭素数が5〜25であることが好ましく、5〜20であることが特に好ましい。
上記の中でも下記式で表される多価アルコール化合物が好ましい。
Figure 2015224311
前記式中、Aはエーテル結合を介しても良い炭素総数1〜10アルキレン基を表し、Aはメチル基又はフェニル基を表す。また、sは繰り返し数であり平均値を意味し、1〜100である。
の具体例としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、へプチレン基、オクチレン基、ノナニル基、デカニル基、エチレンオキシプロピレン基(式中、OH基側からエチレンオキシプロピレン基を表し、以下同様)、プロピレンオキシエチレン基、プロピレンオキシプロピレン基等が挙げられ、耐熱透明性、プロピレン基、エチレンオキシプロピレン基、プロピレンオキシエチレン基が好ましく、特にプロピレン基、エチレンオキシプロピレン基が好ましい。
sは平均値で1〜100を表すが、3〜20が好ましく、5〜15が特に好ましい。
前記した、(a);分子内に2つ以上の水酸基を含有する多価アルコール化合物は単独で使用しても良いし、2種以上混合して使用しても良い。
得られる多価カルボン酸樹脂を液状で使用し、高い耐硫化性を付与するため、前述した式中のシロキサン構造を有する多価アルコールと、炭素数が5〜25の分岐鎖状構造や環状構造を有するアルコール類を混合して用いることが好ましい。
シロキサン構造を有する多価アルコールと炭素数が5〜25の分岐鎖状構造や環状構造を有するアルコール類を混合して用いる場合、その使用量は全アルコール化合物中(シロキサン構造を有する多価アルコール)/(炭素数が5〜25の分岐鎖状構造や環状構造を有するアルコール類)は1〜20が好ましく、硬化物の耐熱透明性、多価カルボン酸樹脂の適度な粘度の観点から5〜15が好ましく、6〜10が特に好ましい。
(b);分子内に1つ以上の酸無水物基を含有する化合物としては特にメチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、無水ナジック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ブタンテトラカルボン酸無水物、ビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物、メチルビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物、シクロヘキサン−1,3,4−トリカルボン酸−3,4−無水物、グルタル酸無水物、2,4−ジエチルグルタル酸無水物、コハク酸無水物等が好ましく、中でもメチルヘキサヒドロ無水フタル酸、シクロヘキサン−1,3,4−トリカルボン酸−3,4−無水物、2,4−ジエチルグルタル酸無水物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物が好ましい。ここで、硬度を上げるためには、シクロヘキサン−1,3,4−トリカルボン酸−3,4−無水物が好ましく、照度保持率を上げるためにはメチルヘキサヒドロ無水フタル酸無水物が好ましく、多価カルボン酸樹脂の過度な粘度上昇を抑えるには2,4−ジエチルグルタル酸、グルタル酸が好ましく、エポキシ樹脂組成物のポットライフの観点からは無水メチルナジック酸、無水ナジック酸が好ましい。
上記の中でも下記式で表されるカルボン酸無水物化合物が特に好ましい。
Figure 2015224311
付加反応の条件としては特に指定はないが、具体的な反応条件の1つとしては酸無水物、多価アルコールを無触媒、無溶剤の条件下、40〜150℃で反応させ加熱し、反応終了後、そのまま取り出す方法が挙げられる。
このようにして得られる多価カルボン酸樹脂として特に下記式
Figure 2015224311
(前記式中、複数存在するQは、水素原子、メチル基、カルボキシル基の少なくとも1種を表す。Pは分子内に2つ以上の水酸基を含有する多価アルコール化合物由来の炭素数2〜20の鎖状、環状の脂肪族基である。qは2〜4である。)
で表される化合物が好ましい。
前記式で表される化合物の中でも、特に下記式で表される、ジカルボン酸化合物が硬化物の透明性、高い耐硫化性の観点から好ましい。
Figure 2015224311
多価カルボン酸樹脂とカルボン酸無水物化合物を併用することもでき、併用する場合、その使用比率が下記範囲であることが好ましい。

W1/(W1+W2)=0.05〜0.70

ただし、W1は多価カルボン酸樹脂の配合重量部、W2はカルボン酸無水物化合物の配合重量部を示す。W1/(W1+W2)の範囲として、より好ましくは、0.05〜0.60、さらに好ましくは0.10〜0.55、特に好ましくは0.15〜0.4である。0.05を下回ると、硬化時にカルボン酸無水物化合物の揮発が多くなる傾向がつよく、好ましくない。0.70を越えると高い粘度となり、取り扱いが難しくなる。カルボン酸無水物化合物を含有させない(少量残存する場合は除く)場合、その形状は固形もしくは固形に近い状態、もしくは結晶となるため、問題はない。
多価カルボン酸樹脂とカルボン酸無水物化合物を併用する場合、多価カルボン酸樹脂の製造時に過剰のカルボン酸無水物化合物の中で製造し、多価カルボン酸樹脂とカルボン酸無水物化合物の混合物を作るという手法も操作の簡便性の面から好ましい。
また、エポキシ樹脂(A)と硬化剤(B)の配合比は、エポキシ樹脂(A)中のエポキシ基1当量に対して、全硬化剤中の活性基(酸無水物基や水酸基)が0.5〜1.5当量(カルボン酸を1官能、酸無水物を1官能と考える)が好ましく、特に好ましくは0.5〜1.2当量である。エポキシ基1当量に対して、0.5当量に満たない場合、あるいは1.5当量を超える場合、いずれも硬化が不完全となり良好な硬化物性が得られない恐れがある。
本発明においては白色顔料を使用することが好ましい。白色顔料は、特に限定されないが、例えば、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化アンチモン、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、塩基性炭酸亜鉛、カオリン、炭酸カルシウム等を用いることがでる。なお、白色顔料は中空粒子であってもよい。また、白色顔料に対して、ケイ素化合物、アルミニウム化合物、有機物等で適宜表面処理をしてもよい。これらは単独でも2種以上を併用しても構わない。また、上記白色顔料の平均粒径は、0.01〜50μmの範囲にあることが好ましい。0.01μm未満であると粒子が凝集しやすく分散性が悪くなる傾向にあり、50μmを超えると硬化物の反射特性が十分に得られない傾向にある。上記平均粒径は、例えば、レーザー回折散乱式粒度分布計を用いて測定することができる。本発明においては酸化チタン、特に二酸化チタンの粉末を使用することが好ましい。白色度、光反射性、および隠蔽力が高く、分散性安定性に優れ、入手が容易なためである。酸化チタンの結晶形は特に限定されず、ルチル型であってもよいし、アナターゼ型であってもよいし、両者が混在していてもよいが、アナターゼ型は光触媒機能を有するため樹脂を劣化させる懸念があるので、本発明においてはルチル型が好ましい。
また、白色顔料の含有量は、樹脂組成物全体に対して、10重量%〜95重量%、より
好ましくは50〜95重量%の範囲である。合計含有量が10重量%未満であると硬化物の光反射特性が十分得られない傾向にあり、95重量%を超えると樹脂組成物の成型性が悪くなり、基板の作製が困難となる傾向にある。
本発明の硬化性樹脂組成物には、必要に応じて硬化促進剤を添加することができる。硬化促進剤としては、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、2,4−ジアミノ−6(2'−メチルイミダゾール(1'))エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6(2'−ウンデシルイミダゾール(1'))エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6(2'−エチル,4−メチルイミダゾール(1'))エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6(2'−メチルイミダゾール(1'))エチル−s−トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2-メチルイミダゾールイソシアヌル酸の2:3付加物、2−フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−フェニル−3,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−ヒドロキシメチル−5−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニル−3,5−ジシアノエトキシメチルイミダゾールの各種イミダゾール類、及び、それらイミダゾール類とフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレンジカルボン酸、マレイン酸、蓚酸等の末端カルボン酸のオリゴエステルとの塩類、ジシアンジアミド等のアミド類、1,8−ジアザ−ビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7等のジアザ化合物及びそれらのテトラフェニルボレート、フェノールノボラック等の塩類、前記末端カルボン酸のオリゴエステル類、又はホスフィン酸類との塩類、テトラブチルアンモニウムブロマイド、セチルトリメチルアンモニウムブロマイド、トリオクチルメチルアンモニウムブロマイド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド等の4級アンモニウム塩(好ましくはC1〜C20アルキルアンモニウム塩、トリフェニルホスフィン、トリ(トルイル)ホスフィン、テトラフェニルホスホニウムブロマイド、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート等のホスフィン類やホスホニウム化合物、2,4,6−トリスアミノメチルフェノール等のフェノール類、アミンアダクト、オクチル酸スズ、オクタン酸亜鉛、ステアリンサン亜鉛、ナフテン酸銅、ナフテン酸コバルト等の金属化合物等、及びこれら硬化促進剤をマイクロカプセルにしたマイクロカプセル型硬化促進剤等が挙げられる。これら硬化促進剤のどれを用いるかは、例えば透明性、硬化速度、作業条件といった得られる透明樹脂組成物に要求される特性によって適宜選択される。本発明において好ましいものとしては、ホスホニウム化合物(より好ましくは4級ホスホニウム)またはステアリン酸亜鉛が挙げられる。
硬化促進剤は、エポキシ樹脂100重量部に対し通常0.001〜15重量部、好ましくは0.01〜5重量部の範囲で使用される。
本発明の硬化性樹脂組成物には、成形性を調製するために、必要に応じて無機充填剤を添加することができる。なお、無機充填剤は白色顔料と同一ものを用いてもよい。無機充填剤としては、結晶シリカ、溶融シリカ、酸化アンチモン、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、アルミナ等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらは単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
無機充填剤の配合量は、白色顔料との合計量が(A)成分および(B)成分の合計量100重量部に対して、1〜1000重量部であることが好ましく、1〜800重量部であることがより好ましい。
更に本発明の硬化性樹脂組成物には、シランカップリング剤、ステアリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム等の内部離型剤、カルボン酸亜鉛(2−エチルヘキサン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、ベヘン酸亜鉛、ミスチリン酸亜鉛)やリン酸エステル亜鉛(オクチルリン酸亜鉛、ステアリルリン酸亜鉛等)等の亜鉛化合物(金属石鹸)、界面活性剤、ヒンダードアミン等の光安定剤、酸化防止剤、カップリング剤等の種々の配合剤、各種熱硬化性樹脂を添加することができる。
また、本発明の硬化性樹脂組成物には、上記成分(A)〜(B)に加え、必要に応じて、公知のイオン補足剤等の添加剤を添加してもよい。
また、熱硬化後の、波長460〜800nmにおける光反射率が80%以上、より好ましくは光反射率が85%以上であることが望まれる。上記光反射率が80%未満であると、光半導体装置の輝度向上に十分に寄与できない傾向がある。
また、本発明の硬化性樹脂組成物は、上記した各種成分を均一に分散混合することで得られる。その方法については特に限定されないが、各種成分をミキサー等によって十分均一に撹拌、混合した後、ミキシングロール、押出機、ニーダー、ロール、エクストルーダー等によって混練または溶融混練し、冷却、粉砕する方法を挙げることができる。混練または溶融混練の条件は、成分の種類や配合量により決定すればよく、特に限定されないが、20〜100℃の範囲で5〜40分間混練することがより好ましい。混練温度が20℃未満であると、各成分の分散性が低下し、十分に混練させることが困難であり、100℃よりも高温であると、樹脂組成物の架橋反応が進行し、樹脂組成物が硬化してしまう恐れがある。
以上のような成分を含有する本発明の硬化性樹脂組成物は、加熱成型前、0〜30℃の室温において加圧(タブレット)成型可能であることが望ましい。加圧成型は、例えば、0.01〜10MPa、1〜5秒程度の条件下で行う方法が挙げられる。また、加圧(タブレット)成型時に用いる金型は、特に限定されないが、例えば、セラミックス系材料やフッ素系樹脂材料等からなる杵型(上金型)と臼型(下金型)とで構成されるものを用いることが好ましい。
本実施形態の硬化性樹脂組成物は、高い光透過性または光反射性、及び耐熱性を必要とする光半導体封止材料、光半導体用反射材料、光半導体素子実装用基板材料、電気絶縁材料、接着材料、塗料材料並びにトランスファー成型用エポキシ樹脂成形材料など様々な用途において有用である。
以下光半導体用反射材料として使用する際の例を述べる。
本発明の光半導体用反射材料の製造方法は、特に限定されないが、例えば、本発明の硬化性樹脂組成物をトランスファー成型によって製造することが好ましい。本発明の熱硬化性樹脂組成物を金型に注入し、例えば、金型温度150〜190℃、成形圧力2〜20MPaの条件下で、60〜800秒間硬化させた後に金型から取り出し、アフターキュア温度150℃〜180℃で1〜3時間にわたって熱硬化させる。
尚、光半導体パッケージは、代表的な構造について具体例を例示すると、国際公開第2012−124147号に記載の通り、基板上に円筒状の中空部を有する光反射防止部材を配置し、円筒状の中空部の内部空間において基板上に光半導体素子を配置する。そして、光半導体素子の一端部と基板をワイヤーで繋げ、上記中空部に封止樹脂が封入された構成を有している。
次に本発明を実施例により更に具体的に説明するが、以下において部は特に断わりのない限り重量部である。尚、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。また実施例において、エポキシ当量はJIS K−7236、粘度は25℃においてE型粘度計を使用して測定を行った。またガスクロマトグラフィー(以下、GC)における分析条件は分離カラムにHP5−MS(0.25mm IDx 15m, 膜厚0.25μm)を用いて、カラムオーブン温度を初期温度100℃に設定し、毎分15℃の速度で昇温させ300℃で25分間保持した。またヘリウムをキャリヤーガスとした。さらにゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、GPC)の測定においては以下の通りである。カラムは、Shodex SYSTEM−21カラム(KF−803L、KF−802.5(×2本)、KF−802)、連結溶離液はテトラヒドロフラン、流速は1ml/min.カラム温度は40℃、また検出はUV(254nm)で行い、検量線はShodex製標準ポリスチレンを使用した。
合成例1 エポキシ樹脂
撹拌機、還流冷却管、撹拌装置を備えたフラスコをいったん真空にし、窒素置換した後、窒素パージ(窯容量の2倍体積量/hr)を施しながらフェノール化合物(TPA1)(TrisP−PA 本州化学工業製)142部、エピクロロヒドリン370部、メチルグリシジルエーテルを37部、メタノール37部を加え、水浴を75℃にまで昇温した。内温が65℃を越えたところでフレーク状の水酸化ナトリウム42部を90分かけて分割添加した後、更に70℃で1時間後反応を行った。反応終了後水洗を行い、油層からロータリーエバポレータを用いて140℃で減圧下、過剰のエピクロルヒドリン等の溶剤を留去した。残留物にメチルイソブチルケトン400部を加え溶解し、70℃にまで昇温した。撹拌下で30重量%の水酸化ナトリウム水溶液8部を加え、1時間反応を行った後、洗浄水が中性になるまで水洗を行い、得られた溶液を、ロータリーエバポレータを用いて180℃で減圧下にメチルイソブチルケトン等を留去することでエポキシ樹脂(EP1)を182部得た。得られたエポキシ樹脂のエポキシ当量は222g/eq.、軟化点が59.6℃、ICI溶融粘度0.10Pa・s(150℃)、色相0.2以下(ガードナー 40%MEK溶液)であった。またMnは582、Mwは695、Mw/Mnは1.19(ポリスチレン換算)であった。全塩素が960ppmであった。GPC測定において、トリグリシジルエーテル体が74面積%、アルコール付加体が15面積%、テトラグリシジルエーテル体が11面積%であった。
合成例2 エポキシ樹脂硬化剤1
撹拌機、還流冷却管、撹拌装置を備えたフラスコに、窒素パージを施しながらトリシクロデカンジメタノール98.1部、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物とヘキサヒドロフタル酸無水物の混合物(新日本理化(株)製、リカシッドMHT 比率 7:3 )117.6部、シクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸-1,2-無水物(三菱ガス化学製 H−TMAn)59.4部、メチルエチルケトン(MEK)275.2部を加え、60℃で1時間反応後80℃で5時間加熱撹拌を行うことで(9)式で示される化合物のMEK溶液を得た。その後、180℃1時間の条件で溶媒を除去し、硬化剤を得た。得られた硬化剤は無色、固形であった。また、官能基当量は225.2g/eq.であった。
Figure 2015224311
合成例3 エポキシ樹脂硬化剤2
撹拌機、還流冷却管、撹拌装置を備えたフラスコに、窒素パージを施しながらトリシクロデカンジメタノール98.1部、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物とヘキサヒドロフタル酸無水物の混合物(新日本理化(株)製、リカシッドMHT 比率 7:3 )166.3部、シクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸-1,2-無水物(三菱ガス化学製 H−TMAn)2.0部、MEK266.4部を加え、60℃で1時間反応後80℃で5時間加熱撹拌を行うことで式(9)で示される化合物のMEK溶液を得た。そこへ、シクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸-1,2-無水物(三菱ガス化学製 H−TMAn)59.4部を加え、80℃で2時間加熱撹拌を行った。その後、150℃1時間の条件で溶媒を除去し、熱硬化性樹脂用硬化剤を得た。
得られた硬化剤は無色、固形であった。また、官能基当量は195g/eq.であった。
<耐熱透過率の評価>
表1に示した配合表に示す各成分からなる樹脂組成物を使用して、MEK30%、樹脂組成物70%のワニス溶液を調製し、このワニス溶液をコーターを使用して膜状に成型したのち、110℃10分で溶剤を揮発させた。このようにして得られた膜を180℃で1時間ポストキュアすることにより、厚み0.05mm のテストピースを作製した。ついで、積分球型分光光度計UV−3600型(株式会社島津製作所製)にて波長460nmにおける透過率を測定し、各テストピースの着色を評価した。なお、表中の各成分の配合量の単位は重量部であり、空欄は当該成分を使用していないことを表す。
さらに、各テストピースについて、150℃72時間後、150℃500時間後の透過率を測定した。その結果を表1に示す。
Figure 2015224311
(上記表中の各成分は下記の通りである)
硬化促進剤=ヒシコーリンPX−4MP(日本化学工業株式会社製硬化促進剤)
界面活性剤=BYK-310(ビックケミー・ジャパン株式会社製界面活性剤)
酸化防止剤1=IRGANOX1035(BASFジャパン株式会社製酸化防止剤)
酸化防止剤2=アデカスタブAO-60(ADEKA製酸化防止剤)
酸化防止剤3=IRGANOX1520L(BASFジャパン株式会社製)
<耐熱反射率の評価>
表2に示した配合表に従って各成分を配合し、ミキサーによって十分混練した後、ミキシングロールにより所定条件で溶融混練し、冷却、粉砕を行い、実施例3および比較例3の硬化性樹脂組成物を調製した。このようにして得た樹脂組成物を、成型温度150℃ 、成型圧力10.4MPa、キュア時間300秒の条件でトランスファー成型した後、150℃で3時間ポストキュアすることにより、厚み1.0mmのテストピースを作製した。ついで、積分球型分光光度計UV−3600型(株式会社島津製作所製)にて波長460nm における透過率を測定し、各テストピースの着色を評価した。なお、表中の各成分の配合量の単位は重量部であり、空欄は当該成分を使用していないことを表す。
Figure 2015224311
(上記表中の各成分は下記の通りである)
硬化促進剤=ヒシコーリンPX−4MP(日本化学工業株式会社製硬化促進剤)
酸化防止剤1=IRGANOX1035(BASFジャパン株式会社製酸化防止剤)
白色フィラー=HT1701(東邦チタニウム製高純度酸化チタン)
前記の結果から本願発明の硬化性樹脂組成物は、耐熱性及び耐光性が共に優れていることが確認できる。

Claims (8)

  1. 下記式(1)
    Figure 2015224311
    で表されるトリスフェノール化合物とエピハロヒドリンとの反応によって得られるエポキシ樹脂と下記式(2)
    Figure 2015224311
    (前記式中、Rは1〜4価の炭素数1〜20のヘテロ原子を含んでいてもよい有機基を示し、nは1〜4の整数を示す。)
    で表されるフェノール化合物を含むことを特徴とする硬化性樹脂組成物。
  2. 前記エポキシ樹脂にが、得られたエポキシ樹脂のGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)による測定において、得られたエポキシ樹脂のトリグリシジルエーテル体の1面積%〜30面積%のグリシジル基が下記式(A)
    Figure 2015224311
    (上記式(A)において、Rは水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を表し、*は酸素原子に結合する。尚、Rが共に水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基となることはない。)
    で表されるアルコール付加体であることを特徴とするエポキシ樹脂である請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
  3. 前記エポキシ樹脂が、GPCで測定した場合においてテトラグリシジルエーテル体を1〜40面積%含有するエポキシ樹脂であることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
  4. 前記フェノール化合物の含有量が0.01〜5重量%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
  5. 白色フィラーを含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物を熱硬化してなる硬化物
  7. 請求項6に記載の硬化物によって封止された光半導体装置。
  8. 請求項7に記載の硬化物を反射材として使用した光半導体装置。
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