JP2015224274A - 難燃性シリコーンゲル組成物及び半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】室温硬化や1液化が可能であり、透明性を有し、優れた難燃性を発現するゴム状又はゲル状の硬化物を与える難燃性シリコーンゲル組成物及びこの硬化物で封止された半導体装置を提供する。【解決手段】付加反応硬化型の組成物に、ベンゾトリアゾール、ベンゾイミダゾール、メチルベンゾトリアゾール、インドリン、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、イミダゾール、インダゾール、ベンズオキサゾール、2−ヒドロキシベンツオキサゾール、5−ベンジルオキシインドール、1,2−ベンズイソキサゾール、2,1−ベンズイソキサゾール、1,3−ベンゾジオキソールから選ばれる化合物、及び(a)粘度10〜10,000mPa・sのオルガノポリシロキサンと(b)鉄のカルボン酸塩とを均一混合し、120〜300℃で加熱処理して得られた反応生成物を配合し、更に鉄含有量を組成物全体の1〜100ppmとしたシリコーンゲル組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、硬化して優れた難燃性を有するシリコーンゲル硬化物を与えるシリコーンゲル組成物、及び該組成物の硬化物で封止された半導体装置に関する。
シリコーンゲル組成物は、ケイ素原子に結合した水素原子(即ち、SiH基)を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、ケイ素原子に結合したビニル基等のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン及び白金系触媒を含有し、前記ケイ素原子に結合した水素原子のアルケニル基への付加反応により硬化物を得る付加反応硬化型オルガノポリシロキサン組成物として調製される。このシリコーンゲル組成物を加熱することにより硬化したシリコーンゲル硬化物は、耐熱性、耐候性、耐油性、耐寒性、電気絶縁性等に優れ、低弾性率かつ低応力であることにより、車載電子部品、民生用電子部品等の電子部品の保護に用いられている。シリコーンゲル硬化物の特徴である低弾性率かつ低応力であることは、他のエラストマー製品には見られない。また、近年では、車載電子部品や民生用電子部品の高信頼性化などの要求から、封止に用いられるシリコーンゲル材料に対する難燃性の要求が高まってきている。
従来より硬化してエラストマーとなる付加反応硬化型シリコーンゴム組成物の難燃化技術は数多く知られている。その最も基本的な技術は、オルガノポリシロキサンへの白金化合物の添加である。更に難燃性の向上のため、ベンゾトリアゾール、ヒドラジン等の添加の効果も認められている。また、煙霧質酸化チタン、酸化セリウム、水酸化セリウム、酸化鉄、炭素粉末等の効果も認められている。しかし、この種のシリコーンゴム組成物は、いずれも煙霧質シリカ、石英粉等の補強性無機充填剤を含んだ系である。
一方、オルガノポリシロキサンを主成分とする透明な材料としては、従来、光学機器に関連する部材の充填材、車載用の電気・電子部品に用いられるハイブリッドIC回路の保護材料や、民生用のパワーモジュールの保護封止剤等として、シリコーンゲルを用いることが知られている。これらの分野においても難燃性の要求があり、近年では特許第2864944号公報(特許文献1)に見られるように、アミン化合物を添加することにより難燃性を発現するものや、特開平8−231858号公報(特許文献2)に見られるように、リン系化合物を添加することにより難燃性を発現するものなどが提案されている。
最近では、更にユーザーにおける作業性の向上や保護すべきICチップ等の特性から、従来より低温で硬化可能であることや、室温で硬化可能であること、更には1液化可能であることが要求されてきている。しかしながら、特許第2864944号公報で提案されているアミン化合物を用いた組成物では、難燃性を維持したまま、室温や低温で組成物を硬化することは非常に困難であった。
特許第2864944号公報 特開平8−231858号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、室温硬化や1液化が可能であり、透明性を有し、優れた難燃性を発現するゴム状又はゲル状の硬化物を与える難燃性シリコーンゲル組成物、及び該組成物の硬化物で封止された半導体装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を行った結果、付加反応硬化型のシリコーンゲル組成物に、ベンゾトリアゾール、ベンゾイミダゾール、メチルベンゾトリアゾール、インドリン、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、イミダゾール、インダゾール、ベンズオキサゾール、2−ヒドロキシベンツオキサゾール、5−ベンジルオキシインドール、1,2−ベンズイソキサゾール、2,1−ベンズイソキサゾール、1,3−ベンゾジオキソールから選ばれる1種又は2種以上の化合物、及び(a)25℃における粘度が10〜10,000mPa・sであるオルガノポリシロキサンと(b)下記一般式(I)で示される鉄のカルボン酸塩とを均一混合して、120〜300℃で加熱処理して得られた反応生成物を配合してなり、更に鉄含有量を組成物全体の1〜100ppmとしたシリコーンゲル組成物が、室温硬化可能であると共に、透明性を有し、優れた難燃性を発現するゴム状又はゲル状の硬化物となり得ることを見出し、本発明をなすに至った。
従って、本発明は、下記の難燃性シリコーンゲル組成物及び半導体装置を提供する。
〔1〕
(A)下記平均組成式(1)
a1 bSiO(4-a-b)/2 (1)
(式中、Rは独立にアルケニル基であり、R1は独立に脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の1価炭化水素基であり、aは0.0001〜0.2の正数であり、bは1.7〜2.2の正数であり、但しa+bは1.9〜2.4である。)
で表される、一分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基を少なくとも1個有するオルガノポリシロキサン: 100質量部、
(B)下記平均組成式(2)
2 cdSiO(4-c-d)/2 (2)
(式中、R2は独立に脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の1価炭化水素基であり、cは0.7〜2.2の正数であり、dは0.001〜1.0の正数であり、但しc+dは0.8〜3.0である。)
で表される、一分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン: 組成物全体のケイ素原子に結合したアルケニル基1個あたりケイ素原子に結合した水素原子が0.01〜3個となる量、
(C)白金系触媒: 有効量、
(D)(a)25℃における粘度が10〜10,000mPa・sであるオルガノポリシロキサン100質量部と、
(b)下記一般式(I)
(R3COO)fFe (I)
(式中、R3は同一又は異種の1価炭化水素基であり、fは3〜4の正数である。)
で示される鉄量が0.001〜5質量部となる量の鉄のカルボン酸塩
を均一混合して、120〜300℃で加熱処理して得られた反応生成物: 0.01〜200質量部、
(E)ベンゾトリアゾール、ベンゾイミダゾール、メチルベンゾトリアゾール、インドリン、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、イミダゾール、インダゾール、ベンズオキサゾール、2−ヒドロキシベンツオキサゾール、5−ベンジルオキシインドール、1,2−ベンズイソキサゾール、2,1−ベンズイソキサゾール、及び1,3−ベンゾジオキソールから選ばれる1種又は2種以上の化合物 0.0001〜1質量部
を含有してなり、(D)成分中の鉄含有量が組成物全体の1〜100ppmであり、100℃以下で硬化可能な難燃性シリコーンゲル組成物。
〔2〕
(a)成分のオルガノポリシロキサンが、分子鎖末端がトリアルキルシロキシ基、水酸基、ビニル基又はアルコキシ基で封鎖された、ケイ素原子に結合した水素原子を含有しないオルガノポリシロキサンである〔1〕記載の難燃性シリコーンゲル組成物。
〔3〕
(b)成分の鉄のカルボン酸塩が、2−エチルヘキサン酸、ナフテン酸、オレイン酸、ラウリン酸もしくはステアリン酸の鉄又は鉄を主成分とする金属化合物塩であることを特徴とする〔1〕又は〔2〕記載の難燃性シリコーンゲル組成物。
〔4〕
前記(D)成分中のカルボン酸残基量が50ppm以下である〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の難燃性シリコーンゲル組成物。
〔5〕
前記(D)成分の電気伝導度が20mS/m以下である〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の難燃性シリコーンゲル組成物。
〔6〕
その硬化物の、JIS K2220で規定される針入度が10〜200であり、25℃、剪断周波数1Hz及び10Hzにおける損失係数がそれぞれ0.1〜1.0及び0.3〜1.5の範囲内である〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の難燃性シリコーンゲル組成物。
〔7〕
〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の難燃性シリコーンゲル組成物の硬化物で封止された半導体装置。
本発明の難燃性シリコーンゲル組成物は、従来よりも低温で硬化可能であり、難燃性に優れたシリコーンゲル硬化物を与えるものである。
本発明の難燃性シリコーンゲル組成物は、下記の(A)〜(E)成分を必須成分として含有してなるものである。なお、本発明において、シリコーンゲル硬化物とは、オルガノポリシロキサンを主成分とする架橋密度の低い硬化物であって、JIS K2220(1/4コーン)による針入度が10〜200のものを意味する。これは、JIS K6249によるゴム硬度測定では測定値(ゴム硬度値)が0となり、有効なゴム硬度値を示さない程低硬度(即ち、架橋密度が低く、軟らかで、低反発性)であるものに相当し、この点において、いわゆるシリコーンゴム硬化物(ゴム状弾性体)とは別異のものである。
以下、各成分について詳細に説明する。なお、本明細書において、粘度は25℃における値である。また、室温は23℃を意味する。
〔(A)オルガノポリシロキサン〕
本発明の(A)成分は、シリコーンゲル組成物の主剤(ベースポリマー)である。該(A)成分は、下記平均組成式(1)で表される、一分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基(本明細書中において「ケイ素原子結合アルケニル基」という)を少なくとも1個、好ましくは2個以上有するオルガノポリシロキサンである。
a1 bSiO(4-a-b)/2 (1)
(式中、Rは独立にアルケニル基であり、R1は独立に脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の1価炭化水素基であり、aは0.0001〜0.2の正数であり、bは1.7〜2.2の正数であり、但しa+bは1.9〜2.4である。)
上記式(1)中、Rは独立に、通常炭素原子数2〜6、好ましくは2〜4、より好ましくは2〜3のアルケニル基である。その具体例としては、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、イソブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基等が挙げられ、好ましくはビニル基である。R1は独立に脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の1価炭化水素基であり、その炭素原子数は、通常1〜10、好ましくは1〜6である。その具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基;これらの基の水素原子の一部又は全部を、塩素、臭素、フッ素等のハロゲン原子で置換したクロロメチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等が挙げられる。中でも合成が容易であることから、メチル基、フェニル基又は3,3,3−トリフルオロプロピル基が好ましい。
また、aは0.0001〜0.2の正数であることが必要であり、好ましくは0.0005〜0.1の正数である。bは1.7〜2.2の正数であることが必要であり、好ましくは1.9〜2.02の正数である。但し、a+bは1.9〜2.4の範囲を満たすことが必要であり、好ましくは1.95〜2.05の範囲である。
(A)成分は、一分子中にケイ素原子結合アルケニル基を少なくとも1個有することが必要であり、好ましくは2〜50個、より好ましくは2〜10個有する。このケイ素原子結合アルケニル基の条件を満たすように前記a及びbの値を選択すればよい。
(A)成分のオルガノポリシロキサンの分子構造は特に限定されず、直鎖状であっても、例えば、RSiO3/2単位、R1SiO3/2単位(R、R1は上記と同じ)、SiO2単位等を含む分岐状であってもよいが、下記一般式(1a):
Figure 2015224274
(式中、R5は独立に脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の1価炭化水素基であり、R6は独立に脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の1価炭化水素基又はアルケニル基であり、但し少なくとも1個、好ましくは2〜50個、より好ましくは2〜10個のR6、特に分子鎖両末端のケイ素原子に結合した6個のR6のうちの少なくとも2個はアルケニル基であり、分子鎖両末端のR6のいずれかがアルケニル基である場合には、kは40〜1,200の整数であり、mは0〜50の整数であり、nは0〜50の整数であり、分子鎖両末端のR6のいずれもがアルケニル基でない場合には、kは40〜1,200の整数であり、mは1〜50の整数であり、nは0〜50の整数であり、但しm+nは1以上である。)で表されるオルガノポリシロキサン、即ち主鎖が基本的にジオルガノシロキサン単位の繰り返しからなり、分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基で封鎖された直鎖状のジオルガノポリシロキサンであることが好ましい。
上記式(1a)中、R5で表される脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の1価炭化水素基は、通常炭素原子数1〜10、好ましくは1〜6のものである。その具体例としては、R1で例示したものが挙げられる。中でも合成が容易であることから、メチル基、フェニル基又は3,3,3−トリフルオロプロピル基が好ましい。
また、R6で表される脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の1価炭化水素基は、通常炭素原子数1〜10、好ましくは1〜6のものである。その具体例としては、R1で例示したものが挙げられる。中でも合成が容易であることから、メチル基、フェニル基又は3,3,3−トリフルオロプロピル基が好ましい。R6で表されるアルケニル基は、通常炭素原子数2〜6、好ましくは2〜4、より好ましくは2〜3のものである。その具体例としては、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、イソブテニル基等が挙げられ、好ましくはビニル基である。
上記式(1a)中、分子鎖両末端のR6のいずれかがアルケニル基である場合には、kは40〜1,200の整数であり、mは0〜50の整数であり、nは0〜50の整数であり、好ましくはkは100〜1,000の整数であり、mは0〜40の整数であり、nは0である。また、分子鎖両末端のR6のいずれもアルケニル基でない場合には、kは40〜1,200の整数であり、mは1〜50の整数であり、nは0〜50の整数であり、但しm+nは1以上であり、好ましくはkは100〜1,000の整数であり、mは2〜40の整数であり、nは0である。
上記式(1a)で表されるオルガノポリシロキサンとしては、例えば、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖メチルトリフルオロプロピルポリシロキサン、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルトリフルオロプロピルシロキサン共重合体、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルトリフルオロプロピルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ビニルメチルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ビニルメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ビニルメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ビニルメチルシロキサン・メチルトリフルオロプロピルシロキサン共重合体、末端トリメチルシロキシ基・ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、末端トリメチルシロキシ基・ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、末端トリメチルシロキシ基・ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、末端トリメチルシロキシ基・ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、末端トリメチルシロキシ基・ジメチルビニルシロキシ基封鎖メチルトリフルオロプロピルポリシロキサン、末端トリメチルシロキシ基・ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルトリフルオロプロピルシロキサン共重合体、末端トリメチルシロキシ基・ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルトリフルオロプロピルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、両末端メチルジビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端メチルジビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、両末端メチルジビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端メチルジビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端メチルジビニルシロキシ基封鎖メチルトリフルオロプロピルポリシロキサン、両末端メチルジビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルトリフルオロプロピルシロキサン共重合体、両末端メチルジビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルトリフルオロプロピルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、両末端トリビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端トリビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、両末端トリビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリビニルシロキシ基封鎖メチルトリフルオロプロピルポリシロキサン、両末端トリビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルトリフルオロプロピルシロキサン共重合体、両末端トリビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルトリフルオロプロピルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体等が挙げられる。
(A)成分のオルガノポリシロキサンの粘度は特に限定されないが、組成物の取扱作業性、得られる硬化物の強度、及び流動性が良好となる点から、25℃における粘度が50〜100,000mPa・sであることが好ましく、100〜10,000mPa・sであることがより好ましい。なお、粘度は、回転粘度計(例えば、BL型、BH型、BS型、コーンプレート型等)により測定することができる(以下、同じ)。
(A)成分のオルガノポリシロキサンは、1種単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
〔(B)オルガノハイドロジェンポリシロキサン〕
次に、本発明の(B)成分は、上記(A)成分と反応し、架橋剤(硬化剤)として作用するものである。該(B)成分は、下記平均組成式(2)
2 cdSiO(4-c-d)/2 (2)
(式中、R2は独立に脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の1価炭化水素基であり、cは0.7〜2.2の正数であり、dは0.001〜1.0の正数であり、但しc+dは0.8〜3.0である。)
で表される、一分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンである。このオルガノハイドロジェンポリシロキサンが一分子中に有するケイ素原子結合水素原子(SiH基)は、好ましくは3〜500個、より好ましくは5〜100個、特に好ましくは10〜80個である。
上記式(2)中、R2は独立に脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の1価炭化水素基であり、その炭素原子数は、通常1〜10、好ましくは1〜6である。その具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、へキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基;これらの基の水素原子の一部又は全部を、塩素、臭素、フッ素等のハロゲン原子で置換した3,3,3−トリフルオロプロピル基等が挙げられる。中でも好ましくはアルキル基、アリール基、3,3,3−トリフルオロプロピル基であり、より好ましくはメチル基、フェニル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基である。
また、cは0.7〜2.2の正数であり、1.0〜2.1の正数であることが好ましい、dは0.001〜1.0の正数であり、0.002〜0.5の正数であることが好ましく、0.005〜0.1の正数であることがより好ましい。また、c+dは0.8〜3.0であり、1.0〜2.5であることが好ましく、1.5〜2.2であることがより好ましい。
(B)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンの一分子中のケイ素原子の数(即ち、重合度)は、通常2〜1,000個であるが、組成物の取扱作業性及び得られる硬化物の特性(低弾性率、低応力)が良好となる点から、好ましくは4〜500個、より好ましくは10〜300個、更に好ましくは20〜100個である。
上記式(2)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、例えば、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、メチルハイドロジェンシクロポリシロキサン、メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン環状共重合体、トリス(ジメチルハイドロジェンシロキシ)メチルシラン、トリス(ジメチルハイドロジェンシロキシ)フェニルシラン、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェン・ジメチルシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェン・メチルフェニルシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェン・ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェン・ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体等が挙げられる。
(B)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、1種単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(B)成分の添加量は、組成物全体(即ち、上記(A)成分及び後述する(D)成分)のケイ素原子に結合したアルケニル基1個に対してケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)が0.01〜3個、好ましくは0.05〜2個、より好ましくは0.2〜1.5個となる量である。この(B)成分のケイ素原子に結合した水素原子が、組成物全体のアルケニル基1個に対して、0.01個より少なくなると、架橋密度が低すぎて、安定的にゲル状硬化物が得られなくなる。また、3個より多い場合は、架橋密度が高すぎて、硬化物が有効なゴム硬度値を示す程硬くなり、ゲル状硬化物が得られなくなったり、また、硬化物の耐熱性が低下する。
〔(C)白金系触媒〕
本発明の(C)成分は、前記(A)成分及び後述する(D)成分においてケイ素原子結合アルケニル基が存在する場合には(D)成分中のケイ素原子結合アルケニル基と前記(B)成分中のケイ素原子結合水素原子との付加反応を促進させるための触媒として使用されるものである。該(C)成分は白金系触媒(白金又は白金系化合物)であり、公知のものを使用することができる。その具体例としては、白金ブラック、塩化白金酸、塩化白金酸等のアルコール変性物;塩化白金酸とオレフィン、アルデヒド、ビニルシロキサン又はアセチレンアルコール類等との錯体などの白金族金属触媒等が例示される。
(C)成分の配合量は有効量でよく、所望の硬化速度により適宜増減することができるが、通常、(A)成分及び(B)成分の合計量に対して、白金原子の質量で、通常0.1〜1,000ppm、好ましくは1〜300ppmの範囲である。(C)成分の配合量が少なすぎると外部環境に起因する触媒毒の影響を受けて硬化性が劣る場合があり、多すぎると硬化物が変色したり、硬化物の絶縁性が低下する場合がある。
〔(D)成分〕
本発明の(D)成分は、下記(a)オルガノポリシロキサンと下記(b)鉄のカルボン酸塩との反応生成物である。
(a)成分のオルガノポリシロキサンは、従来公知のオルガノポリシロキサンであればよく、上述した(A)成分のアルケニル基含有オルガノポリシロキサンでもよく、(A)成分以外のオルガノポリシロキサンでもよい。(A)成分以外のオルガノポリシロキサンの場合は、SiH基を含有しないものが好ましい。これは実質的にジオルガノポリシロキサン単位を主体とする、常温で液状を保つ直鎖状又は分岐状のものとされるが、通常は主鎖がジオルガノシロキサン単位のみの繰り返しからなる直鎖状のジオルガノポリシロキサンであることが好ましい。このケイ素原子に結合した有機基として、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基、ビニル基、アリル基などのアルケニル基、フェニル基、トリル基などのアリール基、シクロヘキシル基などのシクロアルキル基、あるいはこれらの炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部をハロゲン原子、シアノ基などで置換したクロロメチル基、フルオロプロピル基、シアノメチル基などが挙げられる。このオルガノポリシロキサンは、その分子鎖末端がトリアルキルシロキシ基等のトリオルガノシロキシ基、水酸基(ヒドロキシジオルガノシロキシ基)、ビニル基(ビニルジオルガノシロキシ基、ジビニルオルガノシロキシ基又はトリビニルシロキシ基)、アルコキシ基(アルコキシジオルガノシロキシ基、ジアルコキシオルガノシロキシ基、又はトリアルコキシシロキシ基)などで封鎖されたものを用いることができる(但し、この場合のオルガノ基は、アルケニル基等の脂肪族不飽和結合を含有しない1価炭化水素基を意味する。)。更に、これらの各種オルガノポリシロキサンの混合物であってもよい。
(a)成分としては、例えば、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルトリフルオロプロピルポリシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルトリフルオロプロピルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルトリフルオロプロピルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルトリフルオロプロピルシロキサン・メチルビニルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖メチルトリフルオロプロピルポリシロキサン、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルトリフルオロプロピルシロキサン共重合体、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルトリフルオロプロピルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、末端トリメチルシロキシ基・ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、片末端がトリメチルシロキシ基封鎖で他方の末端がジメチルビニルシロキシ基封鎖のジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、片末端がトリメチルシロキシ基封鎖で他方の末端がジメチルビニルシロキシ基封鎖のジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、片末端がトリメチルシロキシ基封鎖で他方の末端がジメチルビニルシロキシ基封鎖のジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、片末端がトリメチルシロキシ基封鎖で他方の末端がジメチルビニルシロキシ基封鎖のジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、片末端がトリメチルシロキシ基封鎖で他方の末端がジメチルビニルシロキシ基封鎖のジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、片末端がトリメチルシロキシ基封鎖で他方の末端がジメチルビニルシロキシ基封鎖のメチルトリフルオロプロピルポリシロキサン、片末端がトリメチルシロキシ基封鎖で他方の末端がジメチルビニルシロキシ基封鎖のジメチルシロキサン・メチルトリフルオロプロピルシロキサン共重合体、片末端がトリメチルシロキシ基封鎖で他方の末端がジメチルビニルシロキシ基封鎖のジメチルシロキサン・メチルトリフルオロプロピルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、両末端メチルジビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端メチルジビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、両末端メチルジビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端メチルジビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、両末端メチルジビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端メチルジビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、両末端メチルジビニルシロキシ基封鎖メチルトリフルオロプロピルポリシロキサン、両末端メチルジビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルトリフルオロプロピルシロキサン共重合体、両末端メチルジビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルトリフルオロプロピルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、両末端トリビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端トリビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、両末端トリビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、両末端トリビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、両末端トリビニルシロキシ基封鎖メチルトリフルオロプロピルポリシロキサン、両末端トリビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルトリフルオロプロピルシロキサン共重合体、両末端トリビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルトリフルオロプロピルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体等が挙げられる。
また、(a)成分の粘度は、25℃における粘度が10〜10,000mPa・sであり、好ましくは50〜5,000mPa・sである。粘度が10mPa・s未満の場合、高温でのシロキサン蒸発量が多くなりやすく、質量変化が大きくなるため、耐熱性が低下しやすい。また、10,000mPa・sを超えた場合、後述する鉄化合物との混和が円滑に行われなくなるため、やはり耐熱性が低下しやすくなる。
次に、(b)成分の鉄のカルボン酸塩は、下記一般式(I)で示される。
(R3COO)fFe (I)
(式中、R3は同一又は異種の1価炭化水素基であり、fは3〜4の正数である。)
上記式(I)中、R3は同一又は異種の好ましくは炭素原子数1〜20、より好ましくは1〜18の1価炭化水素基であり、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基等のアルキル基;ビニル基、アリル基、プロペニル基、(Z)−8−ヘプタデセニル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ナフタレン等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基;これらの基の水素原子の一部又は全部を、塩素、臭素、フッ素等のハロゲン原子で置換したクロロメチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等が挙げられる。
上記鉄のカルボン酸塩として、具体的には、2−エチルヘキサン酸、ナフテン酸、オレイン酸、ラウリン酸、ステアリン酸などの鉄又は鉄を主成分とする金属化合物塩が例示できる。
上記(a)成分と(b)成分とは、(a)成分100質量部に対して(b)成分の鉄量が0.001〜5質量部となる量で反応させるものであるが、好ましくは(a)成分100質量部に対して(b)成分の鉄量が0.005〜1質量部となる量、より好ましくは0.01〜0.5質量部となる量で反応させる。(b)成分が少なすぎると組成物の低温硬化性の向上が見られず、多すぎると電気絶縁性が低下する。
(D)成分は、上記(a)、(b)成分を均一に混合後、加熱処理することによって得られるものであるが、その加熱温度は120℃未満では均一な組成を得ることが難しく、300℃を超えると(a)成分の熱分解速度が大きくなるので、120〜300℃、好ましくは150〜250℃、より好ましくは160〜240℃で熱処理するものである。また、反応時間は、1〜24時間、特に2〜16時間とすることが好ましい。
本発明においては、前記(D)成分中のカルボン酸残基量(質量換算)が50ppm以下(0〜50ppm)であることが好ましく、30ppm以下(0〜30ppm)であることがより好ましい。カルボン酸残基量が50ppmより多いとシリコーンゲル硬化物の絶縁性が低下する場合がある。本発明において、カルボン酸残基量は、例えば、ダイオネクス社製イオンクロマトグラフICS−9000等の機器を用いたイオンクロマトグラフ分析等の手段により測定できる。なお、カルボン酸残基量を上記範囲とするには、上記した反応条件により(a)、(b)成分の反応を十分進行、完了させることが望ましい。
また、本発明においては、前記(D)成分の電気伝導度が20mS/m以下(0〜20mS/m)であることが好ましく、より好ましくは15mS/m以下(0〜15mS/m)である。電気伝導度が20mS/mより大きいと得られるシリコーンゲル硬化物の絶縁性が低下する場合がある。本発明において、電気伝導度は、東亞DKK製の溶液伝導度計CM−30R等の電気伝導度測定機器により測定できる。なお、電気伝導度を上記範囲とするには、カルボン酸残基量を抑制するのと同様に、上記(a)、(b)成分の反応を十分進行、完了させることが望ましい。
(D)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対して0.01〜200質量部であり、好ましくは0.05〜50質量部である。(D)成分が少なすぎると組成物の低温硬化性の向上が見られず、多すぎると絶縁性が低下する。
なお、本発明の組成物は、(D)成分中の鉄含有量が、鉄の質量換算で、組成物全体の1〜100ppm、好ましくは3〜80ppm、より好ましくは5〜50ppmとなる量である必要がある。(D)成分中の鉄含有量が組成物全体の1ppm未満である場合、組成物の低温硬化性の効果が見られず、逆に100ppmを超えた場合、絶縁性が大幅に低下する。
〔(E)成分〕
(E)成分は、ベンゾトリアゾール、ベンゾイミダゾール、メチルベンゾトリアゾール、インドリン、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、イミダゾール、インダゾール、ベンズオキサゾール、2−ヒドロキシベンツオキサゾール、5−ベンジルオキシインドール、1,2−ベンズイソキサゾール、2,1−ベンズイソキサゾール、1,3−ベンゾジオキソールから選ばれる1種又は2種以上の化合物であり、本発明においては、これらを難燃性向上のために配合する。これらの化合物の作用は明確ではないが、実際の燃焼試験による評価において著しい効果が認められたものである。
(E)成分の化合物は、1種単独で用いてもよく、また2種以上を混合して用いてもよい。
この(E)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対して、0.0001〜1質量部であり、好ましくは0.001〜0.5質量部である。(E)成分の配合量が0.0001質量部より少ないと難燃性の向上が認められず、また、1質量部より多いと、組成物の硬化性が低下したり、硬化物の難燃性が低下する。
また、(E)成分はそのまま添加してもよいが、必要に応じて、低級アルコールなどの極性溶媒に溶解して添加してもよい。
〔その他の任意成分〕
本発明の組成物には、上記(A)〜(E)成分以外にも、本発明の目的を損なわない範囲で任意成分を配合することができる。この任意成分としては、例えば、反応抑制剤、無機質充填剤、ケイ素原子結合水素原子及びケイ素原子結合アルケニル基を含有しないオルガノポリシロキサン、耐熱性付与剤、難燃性付与剤、チクソ性付与剤、顔料、染料等が挙げられる。
反応抑制剤は、上記組成物の反応を抑制するための成分であって、具体的には、例えば、アセチレン系、アミン系、カルボン酸エステル系、亜リン酸エステル系等の反応抑制剤が挙げられる。
無機質充填剤としては、例えば、ヒュームドシリカ、結晶性シリカ、沈降性シリカ、中空フィラー、シルセスキオキサン、ヒュームド二酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化鉄、水酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、層状マイカ、カーボンブラック、ケイ藻土、ガラス繊維等の無機質充填剤;これらの充填剤をオルガノアルコキシシラン化合物、オルガノクロロシラン化合物、オルガノシラザン化合物、低分子量シロキサン化合物等の有機ケイ素化合物で表面疎水化処理した充填剤等が挙げられる。また、シリコーンゴムパウダー、シリコーンレジンパウダー等を配合してもよい。
〔難燃性シリコーンゲル組成物の硬化〕
本発明の難燃性シリコーンゲル組成物は、上記(A)〜(E)成分(任意成分が配合される場合には、任意成分も含む)を常法に準じて混合することにより調製することができる。その際に、混合される成分を必要に応じて2パート又はそれ以上のパートに分割して混合してもよく、例えば、(A)成分の一部及び(C)、(D)成分からなるパートと、(A)成分の残部及び(B)、(E)成分からなるパートとに分割して混合することも可能である。
その後、本発明の難燃性シリコーンゲル組成物を常温(23℃)もしくは用途に応じた100℃以下(23〜100℃)、好ましくは40〜90℃の条件下で硬化させることによりシリコーンゲル硬化物が得られる。また、本発明の難燃性シリコーンゲル組成物は、低温でも短時間加熱硬化できるものであり、硬化時間としては10〜240分程度とすることができる。
本発明の難燃性シリコーンゲル組成物は、電気・電子部品の封止もしくは充填に用いることが好適であり、特に本発明の難燃性シリコーンゲル組成物は、半導体装置の封止材として好適である。
本発明の難燃性シリコーンゲル組成物の硬化物(シリコーンゲル)は、JIS K2220で規定される1/4コーンによる針入度が10〜200であることが好ましく、より好ましくは20〜100、更に好ましくは30〜80であり、また、25℃、剪断周波数1Hzにおける損失係数が好ましくは0.1〜1.0、より好ましくは0.15〜0.8、更に好ましくは0.2〜0.8であり、25℃、剪断周波数10Hzにおける損失係数が好ましくは0.3〜1.5、より好ましくは0.4〜1.2、更に好ましくは0.5〜1.0である。
針入度が10未満となったり、損失係数が0.1未満となると、シリコーンゲルが硬化する際の応力に耐えきれず、電子回路の一部が破断したり、シリコーンゲル内部にクラックが生成したりする場合がある。また、針入度が200を超えたり、損失係数が1.5を超えたりすると、十分な形状保持能力を持ったシリコーンゲルが得られず、充填、硬化したシリコーンゲルが回路から流出する場合がある。
なお、上述した針入度及び損失係数を上記範囲とするには、組成物中における各成分の配合割合、特には、(A)成分及び(D)成分に対する(B)成分の配合量(配合比率)や(B)成分中のSiH基含有量を調節して、組成物中のアルケニル基に対するSiH基の比率(モル比)や組成物中の架橋点濃度を適宜調節することにより制御することができる。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、下記の実施例は本発明を何ら制限するものではない。なお、実施例中、「部」は「質量部」を表し、「%」は「質量%」を表し、「Vi」は「ビニル基」を表す。また、「ppm」は質量の比率を意味する。また、針入度は、JIS K2220で規定される1/4コーンによる針入度であり、離合社製自動針入度計RPM−101を用いて測定した。更に、組成物中の鉄含有量はICP発光分析法により測定した。
[合成例1]
下記式(3)
Figure 2015224274
で表され、25℃での粘度が700mPa・sの両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン・ジフェニルポリシロキサン共重合体100部に対し、2−エチルヘキサン酸塩鉄(III)溶液(鉄元素含有量8%)2部を添加したところ、褐色の分散液が得られた。これに空気を少量流通させながら、230℃で8時間加熱したところ、濃赤褐色で透明なシリコーンオイル1(鉄含有量1,600ppm)が得られた。
[合成例2]
粘度が100mPa・sの両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン100部に、2−エチルヘキサン酸塩鉄(III)溶液(鉄元素含有量8%)0.1部を添加したところ、褐色の分散液が得られた。これに空気を少量流通させながら、200℃で8時間加熱したところ、赤褐色で透明なシリコーンオイル2(鉄含有量80ppm)が得られた。
[合成例3]
合成例1において、230℃で8時間熱処理する代わりに、80℃で16時間熱処理したところ、濃赤褐色で微濁なシリコーンオイル3(鉄含有量1,500ppm)が得られた。
[合成例4]
合成例1において、230℃で8時間熱処理する代わりに、320℃で8時間熱処理したところ、粘ちょうなゲル状物(鉄含有量1,500ppm)が得られた。
合成例で用いた2−エチルヘキサン酸塩鉄(III)溶液及び合成例1〜4で得られたシリコーンオイル及びゲル状物中のカルボン酸残基量及び電気伝導度は、表1の通りであった。なお、カルボン酸残基量はダイオネクス社製イオンクロマトグラフICS−9000により測定し、電気伝導度は東亞DKK製の溶液伝導度計CM−30Rにより測定した。
Figure 2015224274
[実施例1]
下記式(4)
Figure 2015224274
で示される25℃での粘度が1,000mPa・sの両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体を60部、下記式(5)
Figure 2015224274
で示され、25℃での粘度が700mPa・sのトリメチルシロキシ基・ビニルジメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体を40部、下記式(6)
Figure 2015224274
で示され、25℃での粘度が100mPa・sの両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体を0.55部、下記式(7)
Figure 2015224274
で示され、25℃での粘度が18mPa・sの両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサンを5.6部(このとき、組成物中のケイ素原子結合アルケニル基1個あたりの(B)成分中のケイ素原子結合水素原子の個数(以下、H/Viという)は1.15であった。)、及び白金原子を1%含有する塩化白金酸ビニルシロキサン錯体のジメチルポリシロキサン溶液を0.05部、エチニルシクロヘキサノールを0.02部、及び上記シリコーンオイル1を1部、ベンゾトリアゾールの10%のエタノール溶液0.05部を均一に混合した組成物1(鉄含有量16ppm)を得た。得られた組成物1を80℃で60分間加熱硬化したところ、針入度50の硬化物を得た。
[実施例2]
実施例1において、シリコーンオイル1を1部用いる代わりに、シリコーンオイル2を10部用いる以外は同様にして、組成物2(鉄含有量8ppm)を得た。この組成物2を23℃で24時間放置したところ、針入度58の硬化物を得た。
[実施例3]
実施例1において、ベンゾトリアゾールの代わりにベンゾイミダゾールを用いる以外は同様にして、組成物3(鉄含有量16ppm)を得た。この組成物3を23℃で24時間放置したところ、針入度55の硬化物を得た。
[比較例1]
実施例1において、シリコーンオイル1を用いない以外は同様にして、組成物4(鉄含有量0ppm)を得た。この組成物4を80℃で60分間加熱したが、硬化物は得られなかった。
[比較例2]
比較例1で得られた組成物4を150℃で120分間加熱硬化したところ、針入度53の硬化物を得た。
[比較例3]
実施例1において、ベンゾトリアゾールの10%エタノール溶液の添加量を0.05部の代わりに0.0005部用いる以外は同様にして、組成物5(鉄含有量16ppm)を得た。この組成物5を80℃で60分加熱硬化したところ、針入度43の硬化物を得た。
[比較例4]
実施例1において、シリコーンオイル1を1部用いる代わりに、鉄を主成分とする2−エチルヘキサン酸塩溶液(鉄元素含有量8%)を0.15部添加する以外は同様にして、組成物6(鉄含有量120ppm)を得た。この組成物6を80℃で60分間加熱したが、硬化物は得られなかった。
[比較例5]
実施例1において、シリコーンオイル1を1部用いる代わりに、シリコーンオイル3を1部用いる以外は同様にして、組成物7(鉄含有量15ppm)を得た。この組成物7を80℃で60分間加熱したが、硬化物は得られなかった。
[試験]
上記実施例1〜3及び比較例2,3で得られた硬化物を用いて、以下の試験を実施した。これらの結果を表2に示す。
体積抵抗率の評価:
JIS K6249に記載される方法で、上記実施例及び比較例で得られた硬化物の体積抵抗率を測定した。
損失係数の評価:
上記実施例1〜3及び比較例2,3で得られた組成物について、UBM社製RheoGelE4000にて、スリット剪断法にて上記実施例及び比較例に記載した硬化条件(温度及び時間)にて硬化させた。得られた硬化物を25℃に保持した後、1Hz及び10Hzでの損失係数を測定した。
難燃性の評価:
上記実施例1〜3及び比較例2,3で得られた硬化物について、難燃性の試験を実施した。試験は、得られた厚み3mmのシートを125mm×13mmの短冊状に切断し、アンダーライターズ・ラボラトリーズ社(UNDERWRITERS LABORATORIES INC.)によって定められたUL−94 V−0、V−1、V−2垂直燃焼試験に準じて行った。この結果の数値は5組の試験の平均を示した。
Figure 2015224274
〔評価〕
実施例1〜3の組成物は、本発明の要件を満たすものであり、良好なゴム特性を有し、低温、短時間で硬化可能であり、難燃性を有するシリコーンゲル硬化物が得られることを確認できた。
これに対し、比較例1〜5の組成物は、いずれも本発明の要件を満たさないものであり、低温での短時間加熱硬化ができなかったり、低温で硬化可能な組成物では難燃性が発現しないことが確認された。
本発明の難燃性シリコーンゲル組成物は、透明性を有し、しかも優れた難燃性と低温硬化性を有する硬化物を与えることができ、該組成物を硬化することにより得られるシリコーンゲル硬化物は、半導体装置、特にICやハイブリッドIC等の電子部品の保護用途で長期耐久性の向上が期待される。

Claims (7)

  1. (A)下記平均組成式(1)
    a1 bSiO(4-a-b)/2 (1)
    (式中、Rは独立にアルケニル基であり、R1は独立に脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の1価炭化水素基であり、aは0.0001〜0.2の正数であり、bは1.7〜2.2の正数であり、但しa+bは1.9〜2.4である。)
    で表される、一分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基を少なくとも1個有するオルガノポリシロキサン: 100質量部、
    (B)下記平均組成式(2)
    2 cdSiO(4-c-d)/2 (2)
    (式中、R2は独立に脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の1価炭化水素基であり、cは0.7〜2.2の正数であり、dは0.001〜1.0の正数であり、但しc+dは0.8〜3.0である。)
    で表される、一分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン: 組成物全体のケイ素原子に結合したアルケニル基1個あたりケイ素原子に結合した水素原子が0.01〜3個となる量、
    (C)白金系触媒: 有効量、
    (D)(a)25℃における粘度が10〜10,000mPa・sであるオルガノポリシロキサン100質量部と、
    (b)下記一般式(I)
    (R3COO)fFe (I)
    (式中、R3は同一又は異種の1価炭化水素基であり、fは3〜4の正数である。)
    で示される鉄量が0.001〜5質量部となる量の鉄のカルボン酸塩
    を均一混合して、120〜300℃で加熱処理して得られた反応生成物: 0.01〜200質量部、
    (E)ベンゾトリアゾール、ベンゾイミダゾール、メチルベンゾトリアゾール、インドリン、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、イミダゾール、インダゾール、ベンズオキサゾール、2−ヒドロキシベンツオキサゾール、5−ベンジルオキシインドール、1,2−ベンズイソキサゾール、2,1−ベンズイソキサゾール、及び1,3−ベンゾジオキソールから選ばれる1種又は2種以上の化合物 0.0001〜1質量部
    を含有してなり、(D)成分中の鉄含有量が組成物全体の1〜100ppmであり、100℃以下で硬化可能な難燃性シリコーンゲル組成物。
  2. (a)成分のオルガノポリシロキサンが、分子鎖末端がトリアルキルシロキシ基、水酸基、ビニル基又はアルコキシ基で封鎖された、ケイ素原子に結合した水素原子を含有しないオルガノポリシロキサンである請求項1記載の難燃性シリコーンゲル組成物。
  3. (b)成分の鉄のカルボン酸塩が、2−エチルヘキサン酸、ナフテン酸、オレイン酸、ラウリン酸もしくはステアリン酸の鉄又は鉄を主成分とする金属化合物塩であることを特徴とする請求項1又は2記載の難燃性シリコーンゲル組成物。
  4. 前記(D)成分中のカルボン酸残基量が50ppm以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の難燃性シリコーンゲル組成物。
  5. 前記(D)成分の電気伝導度が20mS/m以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載の難燃性シリコーンゲル組成物。
  6. その硬化物の、JIS K2220で規定される針入度が10〜200であり、25℃、剪断周波数1Hz及び10Hzにおける損失係数がそれぞれ0.1〜1.0及び0.3〜1.5の範囲内である請求項1〜5のいずれか1項に記載の難燃性シリコーンゲル組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の難燃性シリコーンゲル組成物の硬化物で封止された半導体装置。
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