JP2009132797A - 多成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物 - Google Patents

多成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2009132797A
JP2009132797A JP2007309934A JP2007309934A JP2009132797A JP 2009132797 A JP2009132797 A JP 2009132797A JP 2007309934 A JP2007309934 A JP 2007309934A JP 2007309934 A JP2007309934 A JP 2007309934A JP 2009132797 A JP2009132797 A JP 2009132797A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
group
silicone rubber
temperature curable
rubber composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007309934A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5053814B2 (ja
Inventor
Yoji Miyake
容慈 三宅
Hiroshi Adachi
浩 安達
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DuPont Toray Specialty Materials KK
Original Assignee
Dow Corning Toray Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dow Corning Toray Co Ltd filed Critical Dow Corning Toray Co Ltd
Priority to JP2007309934A priority Critical patent/JP5053814B2/ja
Publication of JP2009132797A publication Critical patent/JP2009132797A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5053814B2 publication Critical patent/JP5053814B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Abstract

【課題】有機スズ化合物を含有せず、薄く塗布した組成物の硬化性が良好であり、硬化後は、温水浸漬等の苛酷な環境下においてもゴム物性が低下しないシリコーンゴムとなり得る多成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物を提供する。
【解決手段】(A)(A−1)分子鎖両末端がアルコキシシリル基もしくはヒドロキシシリル基で封鎖されたジオルガノポリシロキサンと(A−2)一方の分子鎖末端のみがアルコキシシリル基もしくはヒドロキシシリル基で封鎖されたジオルガノポリシロキサンとからなるジオルガノポリシロキサン、(B)一分子中にアルコキシ基を少なくとも2個有するアルコキシシラン、および(C)(C−1)ビスマス化合物系硬化触媒および/またはチタン化合物系硬化触媒と(C−2)鉄化合物系硬化触媒からなる硬化触媒から少なくともなることを特徴とする多成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物
【選択図】 なし

Description

本発明は、多成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物に関し、詳しくは有機スズ化合物を含有しない多成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物に関する。
特定の室温硬化性シリコーンゴム組成物を2液型などの多成分型として、大気中の湿分に依らずに、表層、内部とも全体がほぼ均一に硬化する特性を付与する、いわゆる深部硬化性に優れたシーリング材とすることはよく知られている。例えば、特開昭48−37452号公報には、分子鎖末端にシラノール基を有するジオルガノポリシロキサンとフィラーからなるベース組成物と、アルキルシリケート、アミノ官能性シランおよび硬化触媒からなるキャタリスト組成物からなる、2液型室温硬化性シリコーンゴム組成物が記載されている。このような室温硬化性シリコーンゴム組成物の硬化触媒としては、有機スズ化合物やチタン化合物が一般に用いられている。
しかし有機スズ化合物には毒性の問題や、温水浸漬によりオルガノポリシロキサンの主鎖を切断し、硬化物の物性を低下させるという問題があり、チタン化合物には、硬化物表面のベタツキや、薄く塗布した組成物が硬化しなくなるという問題があった。
また、特開2003−119387にはビスマス化合物を硬化触媒として使用した室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物が記載されている。しかし、この組成物においても、硬化物表面にベタツキや、薄く塗布した組成物が硬化しなくなるという問題があった。
特開昭48−37452号公報 特開2003−119387号公報
本発明の目的は、有機スズ化合物を含有せず、薄く塗布した組成物の硬化性が良好であり、硬化後は、表面ベタツキのない、温水浸漬等の苛酷な環境下においてもゴム物性が殆んど低下しないシリコーンゴムとなり得る多成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物を提供することにある。
本発明の多成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物は、(A)(A−1)分子鎖両末端がアルコキシシリル基もしくはヒドロキシシリル基で封鎖されたジオルガノポリシロキサン(20〜100質量部)と(A−2)一方の分子鎖末端のみがアルコキシシリル基もしくはヒドロキシシリル基で封鎖され、分子鎖の他端がアルキル基またはアルケニル基で封鎖されたジオルガノポリシロキサン(0〜80質量部)とからなる25℃に於ける粘度が20〜1,000,000mPa・sであるジオルガノポリシロキサン 100質量部、(B)一分子中にアルコキシ基を少なくとも2個有するアルコキシシラン 0.1〜20質量部、および(C)(C−1)ビスマス化合物系硬化触媒および/またはチタン化合物系硬化触媒(0.01〜20質量部)と(C−2)鉄化合物系硬化触媒(0.01〜20質量部)からなる硬化触媒 0.02〜40質量部から少なくともなり、個別に保存される複数の組成物からなり、前記個別に保存される複数の組成物が前記(A)成分、(B)成分および(C)成分を同時には含まないことを特徴とする。
上記多成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物において、(C−1)成分としては、カルボン酸ビスマス塩または有機チタン化合物が好ましく、(C−2)成分としては、カルボン酸鉄塩が好ましい。
また、さらに(D)炭酸カルシウム微粉末を(A)成分100質量部に対して10〜200質量部含むことが好ましい。また、前記多成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物としては、(I)(A)成分および(D)成分からなり、(B)成分および(C)成分を含まない組成物と(II)(B)成分と(C)成分からなり、(A)成分を含まない組成物からなる2成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物であることが好ましい。
また、上記多成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物は、建設用シーリング材、電気・電子部品用ポッティング材、電気・電子部品用シール材または電気・電子部品用接着材として好適に用いることがでる。
本発明の多成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物は、多成分型であるので元来深部硬化性に優れるが、薄く塗布した組成物の硬化性が良好であり、硬化後は、表面ベタツキのない、温水浸漬等の苛酷な環境下においてもゴム物性が殆んど低下しないシリコーンゴムとなり得るという特徴がある。
本発明の多成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物を詳細に説明する。
本発明の多成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物は、個別に保存される複数の組成物からなり、これらの組成物を混合することにより、
(A)(A−1)分子鎖両末端がアルコキシシリル基もしくはヒドロキシシリル基で封鎖されたジオルガノポリシロキサン(20〜100質量部)と(A−2)一方の分子鎖末端のみがアルコキシシリル基もしくはヒドロキシシリル基で封鎖され、分子鎖の他端がアルキル基またはアルケニル基で封鎖されたジオルガノポリシロキサン(0〜80質量部)とからなる25℃に於ける粘度が20〜1,000,000mPa・sであるジオルガノポリシロキサン 100質量部、
(B)一分子中にアルコキシ基を少なくとも2個有するアルコキシシラン 0.1〜20質量部、および
(C)(C−1)ビスマス化合物系硬化触媒および/またはチタン化合物系硬化触媒(0.01〜20質量部)と(C−2)鉄化合物系硬化触媒(0.01〜20質量部)からなる硬化触媒 0.02〜40質量部から少なくともなる室温硬化性シリコーンゴム組成物を形成することを特徴とする。
(A)成分は、上記室温硬化性シリコーンゴム組成物の主剤であり、(A−1)分子鎖両末端がアルコキシシリル基もしくはヒドロキシシリル基で封鎖されたジオルガノポリシロキサンと(A−2)一方の分子鎖末端のみがアルコキシシリル基もしくはヒドロキシシリル基で封鎖され、分子鎖の他端がアルキル基またはアルケニル基で封鎖されたジオルガノポリシロキサンとからなるジオルガノポリシロキサンである。
(A)成分において、(A−2)成分が多すぎると硬化後のシリコーンゴムの強度が低下したり、基体と接着させた部材の温水浸漬後の接着性が低下したりする場合がある、すなわち、接着耐温水性が低下する傾向があるので、その混合比は、重量比で(A−1):(A−2)=(100:0)〜(20:80)の範囲にあることが好ましく、(A−1):(A−2)=(95:5)〜(30:70)の範囲であることがより好ましい。
また、(A−1)、(A−2)成分の粘度は低すぎると硬化後のシリコーンゴムの強度が低くなり、高すぎると製造時および使用時の作業性が低下するので、25℃における粘度が20〜1,000,000 mPa・sの範囲内にあることが必要であり、100〜100,000 mPa・sの範囲内にあることが好ましい。
好ましい(A−1)成分は一般式:
Figure 2009132797

で表されるジオルガノポリシロキサンである。式中、R1は水素原子またはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチル基などの炭素原子数1〜10のアルキル基;メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基などのアルコキシアルキル基から選択される基であり、水素原子、メチル基、エチル基であることが好ましい。R2は一価炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基およびシアノアルキル基から選ばれる基であり、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチル基等の炭素原子数1〜10のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルフロピル基等のアラルキル基;トリフルオロプロピル基、クロロプロピル基等のハロゲン化炭化水素基;2−シアノエチル基、3−シアノプロピル基等のシアノアルキル基が例示される。中でもメチル基であることが好ましい。なお、R1がアルキル基またはアルコキシアルキル基である場合は、aは0、1または2であり、0または1であることが好ましく、1であることがより好ましく、R1が水素原子である場合は、aは2である。
Yは酸素原子、二価炭化水素基、または一般式:
Figure 2009132797
(式中、Rは前記と同じであり、Zは二価炭化水素基である。)で示される基である。二価炭化水素基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキセン基などの炭素原子1〜のアルキレン基であることが好ましい。nは25℃に於ける粘度が20〜1,000,000 mPa・sとなるような数である。
(A−1)成分は周知の方法、例えば、特公平3−4566号公報、特開昭63−270762公報に記載された方法により製造することができる。
(A−2)成分は本発明組成物の硬化物であるシリコーンゴムのモジュラスを低くしたり、難接着性の基材への接着性を向上させたりする働きをする。好ましい(A−2)成分としては、一般式:
Figure 2009132797
で示されるジオルガノポリシロキサンである。式中、R1、R2、Y、aは前記と同じであり、Rはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチル基等の炭素原子数1〜10のアルキル基;ビニル基、アリル基等のアルケニル基であり、好ましくは炭素原子数1〜10のアルキル基であり、より好ましくはメチル基である。mは25℃に於ける粘度が20〜1,000,000mPa・sとなるような数を表す。
(A−2)成分は周知の方法、例えば、特開平4−13767号公報、特開昭63−270762号公報に記載された方法より製造することができる。
(B)一分子中にアルコキシ基を少なくとも2個有するアルコキシシランは、後述する(C)成分と併用することにより(A)成分と反応して本発明組成物を架橋硬化させる働きをする。(B)成分としては、一般式:
Figure 2009132797
で表されるアルコキシシランが例示され、これらの部分加水分解縮合物を含んでもよい。式中、Rは、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチル基等の炭素原子数1〜10のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルフロピル基等のアラルキル基;トリフルオロプロピル基、クロロプロピル基等のハロゲン化炭化水素基;2−シアノエチル基、3−シアノプロピル基等のシアノアルキル基からなる群から選択される基でありアルキル基であることが好ましい。Rは、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチル基などの炭素原子数1〜10のアルキル基;メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基などのアルコキシアルキル基からなる群から選択される基であり、メチル基、エチル基であることが好ましい。bは0〜2の整数であり、0または1であることが好ましく、1であることがより好ましい。その配合量は(A)成分100質量部に対して0.1〜20質量部であることが好ましい。
かかる(B)成分の具体例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラキス(2-メトキシエトキシ)シラン、テトラキス(2-エトキシエトキシ)シランなどの4官能アルコキシシラン;メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、t−ブチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、3−シアノプロピルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリス(2-メトキシエトキシ)シラン、メチルトリス(2-エトキシエトキシ)シラン、ビニルトリス(2-メトキシエトキシ)シランなどの3官能アルコキシシラン;ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシランなどの2官能アルコキシシラン、およびこれらの部分加水分解物が例示される。(B)成分としてこれらの化合物を必要に応じて2種類以上配合することもできる。かかる(B)成分の配合量は、必要とされる硬化後物性を考慮した(A)成分のシラノール量、(A)〜(D)成分以外に添加される原料やそれらに含まれる水分などの不純物を考慮して決定されるが、(A)成分100質量部に対して、0.1〜20質量部である。20質量部を越えると、本発明組成物の硬化が十分でなくなる場合がある。
(C)硬化触媒は(C−1)ビスマス化合物系硬化触媒および/またはチタン化合物系硬化触媒(0.01〜20質量部)と(C−2)鉄化合物系硬化触媒(0.01〜20質量部)からなり、(A)成分と(B)成分との間の縮合反応を促進し硬化を促進させるための触媒である。(C)成分の配合量は(A)成分100質量部に対して0.02〜40質量部である。
(C−1)成分のビスマス化合物系硬化触媒としては、具体的には、酢酸ビスマス、プロピオン酸ビスマス、ヘキサン酸ビスマス、ヘプタン酸ビスマス、オクタン酸ビスマス、2-エチルヘキサン酸ビスマス、デカン酸ビスマス、ネオデカン酸ビスマス、ラウリン酸ビスマス、パルチミン酸ビスマス、ナフテン酸ビスマス、メタクリル酸ビスマス、マレイン酸ビスマス、安息香酸ビスマス、メチル安息香酸ビスマス、エチル安息香酸ビスマス、ブチル安息香酸ビスマス、フタル酸ビスマス、サリチル酸ビスマス、ビスマステトラメチルヘプタンジオネート、ビスマスヘキサフルオロペンタンジオネートなどのカルボン酸ビスマス塩;トリス(アセチルアセトナト)ビスマス、トリス(ベンゾイルアセトナト)ビスマス、トリス(アセチルアセト酢酸)ビスマスなどのビスマスキレート化合物が例示される。中でもカルボン酸ビスマス塩であることが好ましく、特にオクチル酸ビスマスおよびネオデカン酸ビスマスが好ましい。
(C−1)成分のチタン化合物系硬化触媒としては、具体的には、チタニウムテトラ-n-ブトキシド、チタニウムテトラ-t-ブトキシド、チタニウムテトライソプロポキシドなどの有機チタン化合物;ジイソプロポキシビス(アセチルアセトン)チタン、ジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)チタンなどのチタンキレート化合物が例示される。中でも有機チタン化合物であることが好ましく、特にチタニウムテトラ-n-ブトキシドおよびチタニウムテトラ-t-ブトキシドが好ましい。
(C−1)成分としてこれらの化合物を必要に応じて2種類以上配合することもできる。かかる(C−1)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対して0.01〜20質量部であることが必要である。0.01質量部未満であると硬化を促進するに不十分であり、また20質量部を越えると組成物の貯蔵安定性が悪くなったり、組成物を成形するために必要な作業時間が極端に短くなったりするという不具合がある。
(C−2)成分は本発明の特徴となる成分であり、(C−1)成分同様、(A)成分と(B)成分との間の縮合反応を促進し硬化を促進させるための触媒であり、(C−1)成分と併用することで本発明組成物を薄く塗布した際の硬化性が改善され、硬化物の表面ベタツキが改善される。かかる(C−2)成分の鉄化合物系硬化触媒の具体例としては、酢酸鉄、プロピオン酸鉄、ヘキサン酸鉄、ヘプタン酸鉄、オクタン酸鉄、2-エチルヘキサン酸鉄、デカン酸鉄、ネオデカン酸鉄、ラウリン酸鉄、パルチミン酸鉄、ナフテン酸鉄、メタクリル酸鉄、マレイン酸鉄、安息香酸鉄、メチル安息香酸鉄、エチル安息香酸鉄、ブチル安息香酸鉄、フタル酸鉄、サリチル酸鉄などのカルボン酸鉄塩;トリス(アセチルアセトナト)鉄、トリス(ベンゾイルアセトナト)鉄、トリス(アセチルアセト酢酸)鉄など鉄キレート化合物が例示される。中でもカルボン酸鉄塩が好ましく、特にオクチル酸鉄およびナフチル酸鉄が好ましい。カルボン酸鉄塩としてはカルボン酸鉄(II)塩であってもカルボン酸鉄(III)塩であってもよい。
(C−2)成分としてこれらの化合物を必要に応じて2種類以上配合することもできる。(C−2)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対して0.01〜20質量部である。0.01質量部未満であると本発明における効果を発現するに不十分であり、また20質量部を越えると組成物の貯蔵安定性が悪くなったり、組成物を成形するために必要な作業時間が極端に短くなったりするという不具合がある。
本発明組成物には、前記した(A)成分〜(C)成分に加えて(D)炭酸カルシウム粉末を配合することが、本発明組成物の深部硬化性をさらに向上し、本発明組成物の硬化物の機械的強度を向上させる点から好ましい。(D)成分としては、重質(または乾式粉砕)炭酸カルシウム粉末、軽質(または沈降)炭酸カルシウム粉末、これらの炭酸カルシウム粉末を脂肪酸や樹脂酸等の有機酸で表面処理した粉末が例示され、好ましくは、軽質(または沈降)炭酸カルシウム粉末であり、特に好ましくは、脂肪酸や樹脂酸等の有機酸で表面処理した軽質(または沈降)炭酸カルシウム粉末である。(D)成分のBET比表面積は特に限定されないが、好ましくは5〜50m/gであり、特に好ましくは10〜50m/gである。
(D)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対して10〜200質量部の範囲内であり、好ましくは30〜150質量部の範囲内である。これは、(D)成分の配合量が上記範囲の下限未満であると、所望の特性が向上しない傾向があるからであり、一方、上記範囲の上限を超えると、本発明組成物の取扱い作業性が損なわれたりする傾向があるからである。
また各種部材に対する接着性の向上などを目的として、本発明の目的、効果を損なうことのない範囲で(E)接着付与成分をさらに配合してもよい。(E)成分としては、公知の化合物を使用することができ、具体的には、(B)成分以外のアルコキシシラン、例えば、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシランなどのアミノ基含有アルコキシシラン;3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランなどのエポキシ基含有アルコキシシラン;メルカプト基含有アルコキシシラン;3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランなどのメタクリル基含有アルコキシシランが例示される。(E)成分として、他には、1,4−ビス(トリメトキシシリル)ブタン、1,6−ビス(トリメトキシシリル)ヘキサン、1,7−ビス(トリメトキシシリル)ヘプタン、1,8−ビス(トリメトキシシリル)オクタン、1,9−ビス(トリメトキシシリル)ノナン、1,10−ビス(トリメトキシシリル)デカンなどのビス(アルコキシシリル)アルカン;アミノ基含有アルコキシシランとエポキシ化合物の反応混合物であるアルコキシ基含有カルバシラトラン誘導体が例示される。これらの(E)接着付与成分は2種類以上を併用してもよい。中でも、アミノ基含有アルコキシシランとエポキシ化合物の反応混合物であるアルコキシ基含有カルバシラトラン誘導体が好ましい。(E)成分の配合量は特に限定されないが、(A)成分100質量部に対して、0.01〜20質量部の範囲であることが好ましい。
上記アルコキシ基含有カルバシラトラン誘導体としては、一般式:
Figure 2009132797
で示されるカルバシラトラン誘導体であることが好ましい。式中、Rはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチル基等の炭素原子数1〜10のアルキル基:メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素原子数1〜10のアルコキシ基:メトキシメトキシ基、メトキシエトキシ基、エトキシメトキシ基、エトキシエトキシ基等のアルコキシアルコキシ基であり、メチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基であることが好ましい。Rは同じかまたは異なる一般式:
Figure 2009132797

(式中、Rは置換または非置換の炭素原子数2〜10のアルキレン基、好ましくは、置換または非置換の炭素原子数5〜7のアルキレン基またはメチレンオキシメチレン基、メチレンオキシエチレン基、メチレンオキシプロピレン基、エチレンオキシメチレン基、エチレンオキシエチレン基、プロピレンオキシメチレン基、プロピレンオキシエチレン基などのアルキレンオキシアルキレン基であり、R10は置換または非置換の炭素原子数2〜10のアルキレン基であり、好ましくは、置換または非置換の炭素原子数5〜10のアルキレン基である。アルキレン基としては、具体的には、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、デシレン基などのアルキレン基であり、その水素原子がメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ビニル基、アリル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、3−クロロプロピル基によって置換されていてもよい。中でも、直鎖状の非置換の炭素原子数5〜10のアルキレン基であることが好ましい。cは0、1、または2であり、0であることが好ましい。R2、Rは前述の通りである。)で表される基からなる群から選択される基である。Rは同じかまたは異なる水素原子もしくはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチル基等の炭素原子数1〜10のアルキル基であり、水素原子であることが好ましい。
アルコキシ基含有カルバシラトラン誘導体を製造する方法については、例えば、一般式:
Figure 2009132797

(式中、R、R、R、前述の通りであり、dは0または1である。)で表されるアミノアルキル基含有アルコキシシラン1モルに対して一般式:
Figure 2009132797
(式中、R、Rは前述の通りである。)で表されるエポキシ化合物を1.5〜3.0モルとなるよう均一に混合して反応させることで製造することができる。前記の反応は均一に混合して室温で放置しておいてもよいが、必要に応じて加熱下で行ってもよい。
本発明の多成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物の個別に保存される組成物を混合してなる室温硬化性シリコーンゴム組成物は、各種被着体または基体に良好に接着する。被着体または基体としては、ガラス、陶磁器、モルタル、コンクリート、木、アルミニウム、銅、黄銅、亜鉛、銀、ステンレススチール、鉄、トタン、ブリキ、ニッケルメッキ表面、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などからなる被着体または基体が例示される。また、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ABS樹脂、ナイロン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂などの熱可塑性樹脂からなる被着体または基体が例示される。また、より強固な接着性が要求される場合は、上記の接着付与成分を配合してもよいが、その他に、これら被着体または基体の表面に適当なプライマーを塗布し、そのプライマー塗布面に本発明の多成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物の個別に保存される組成物を混合してなる室温硬化性シリコーンゴム組成物を接着させてもよい。
本発明組成物には、前記した(A)成分〜(C)成分、または、(A)成分〜(E)成分に加えて、室温硬化性シリコーンゴム組成物に添加配合することが公知とされる各種添加剤を配合することは本発明の目的を損なわない限り差支えない。このような添加剤としては、乾式法シリカ、湿式法シリカ、石英微粉末、二酸化チタン粉末、ケイソウ土粉末、水酸化アルミニウム粉末、微粒子状アルミナ、マグネシア粉末、酸化亜鉛粉末、およびこれらをシラン類、シラザン類、低重合度ポリシロキサン類などで表面処理した微粉末状の無機質充填剤が挙げられる。このような無機質充填剤の配合量は(A)成分100質量部に対して10〜200質量部であり、好ましくは30〜150質量部である。また、その他の添加剤としては、硬化後のシリコーンゴムを低モジュラスにするための成分である、ジフェニルジメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン等のジアルコキシシラン類、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン;白金化合物、炭酸亜鉛粉末のような難燃剤、可塑剤、チクソ性付与剤、防カビ剤、顔料、有機溶剤などがある。
本発明の多成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物は、個別に保存される複数の組成物からなり、上記複数の組成物が(A)成分、(B)成分および(C)成分を同時に含まないことを特徴とする。個別に保存される複数の組成物からなる多成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物の形態とすることにより、深部硬化性と速硬化性に優れた室温硬化性シリコーンゴム組成物の製造を容易にし、その貯蔵安定性を飛躍的に向上させることができる。また、個別に保存される各組成物は(A)成分、(B)成分および(C)成分を同時に含まないことが必要である。これは、(A)成分、(B)成分および(C)成分を同時に配合すると架橋反応が自発的に始まり、その組成物の貯蔵安定性が失われるためである。
具体的には、(I)(A)成分および必要に応じて(D)成分を配合してなり、(B)成分、(C)成分および(E)成分を含まない組成物と(II)(B)成分と(C)成分および必要に応じて(E)成分や上記のその他の添加剤を配合してなり、(A)成分を含まない組成物からなる2成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物;(I)(A)成分と(B)成分および必要に応じて(D)成分および/または(E)成分を配合してなり、(C)成分を含まない組成物と(II)(C)成分および必要に応じて上記のその他の添加剤を配合してなり、(A)成分、(B)成分を(E)成分を含まない組成物からなる2成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物;(I)(A)成分の一部と(B)成分および必要に応じて(D)成分および/または(E)成分を配合してなり、(C)成分を含まない組成物と(II)(C)成分と残りの(A)成分および必要に応じて上記のその他の添加剤を配合してなり、(B)成分および(E)成分を含まない組成物からなる2成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物;(I)(A)成分と(B)成分の一部および必要に応じて(D)成分および/または(E)成分を配合してなり、(C)成分を含まない組成物と(II)(C)成分と残りの(B)成分および必要に応じて(E)成分や上記のその他の添加剤を配合してなり、(A)成分を含まない組成物からなる2成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物が例示される。
また、(I)(A)成分および必要に応じて(D)成分を配合してなり、(B)成分、(C)成分および(E)成分を含まない組成物と(II)(C)成分および必要に応じて上記のその他の添加剤を配合してなり、(A)成分、(B)成分および(E)成分を含まない組成物ならびに(III)(B)成分および必要に応じて(E)成分およびその他の添加剤を配合してなり、(A)成分と(C)成分を含まない組成物からなる3成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物;(I)(A)成分および必要に応じて(D)成分を配合してなり、(B)成分、(C)成分および(E)成分を含まない組成物と(II)(C)成分、(B)成分および必要に応じて(E)成分からなり、(A)成分を含まない組成物ならびに(III)その他の添加剤からなり、(A)成分、(B)成分、(C)成分および(E)成分を含まない組成物からなる3成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物;(I)一部の(A)成分および必要に応じて(D)成分を配合してなり、(B)成分、(C)成分および(E)成分を含まない組成物と(II)(C)成分と(B)成分および必要に応じて(E)成分や上記のその他の添加剤を配合してなり、(A)成分を含まない組成物ならびに(III)残りの(A)成分および必要に応じてその他の添加剤を配合してなり、(B)成分、(C)成分および(E)成分を含まない組成物からなる3成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物も例示される。
中でも、(I)(A)成分および必要に応じて(D)成分を配合してなり、(B)成分、(C)成分および(E)成分を含まない組成物と(II)(B)成分と(C)成分および必要に応じて(E)成分や上記のその他の添加剤を配合してなり、(A)成分を含まない組成物からなる2成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物であることが好ましい。製造が容易であり、1種の組成物(I)と組成や配合比を変更した組成物(II)を組み合わせることで、用途や施工方法に応じた多様な硬化速度や接着性などの各種特性を備えた多成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物を容易に得ることができるからである。
本発明の多成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物は、使用に際して個別に保存される複数の組成物を混合して使用する。その混合方法としては、保存容器から計量ポンプを用いて多成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物の各成分をスタティックミキサーに導入して混合使用する方法が例示される。また、開放系のミキサーで多成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物の各成分を混合して使用する際には混合物を脱泡操作してから使用することが好ましい
本発明の多成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物の個別に保存される複数の組成物を混合してなる室温硬化性シリコーンゴム組成物は、薄く塗布しても硬化性に優れ、ガラス、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、金属等の各種基材に対して良好な接着性を発現し、硬化後は、表面ベタツキのない、温水浸漬等の苛酷な環境下においてもゴム物性が殆んど低下しないシリコーンゴムとなり得る。このような特性を有することから、本発明の多成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物は、水周りの部材や屋外で使用される建築用部材や、熱負荷がかかる懸念のある電気・電子部品や車両用部品のシーリング材、ポッティング材、シール材や接着剤として好適である。具体的には、ガラスの接着用シーリング剤;浴槽ユニットのシール材;自動車などの車両の照明部品用接着剤やシール材;電気・電子部品のシール材、コーティング材、ポッティング剤、接着剤などとして好適に使用することができる。
以下、本発明を実施例により説明する。実施例において、部はいずれも質量部を意味する。なお、多成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物の耐温水性、硬化性の評価は次に示す方法にしたがって行なった。なお、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
<多成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物の硬化性の評価方法>
多成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物の個別に保存された組成物を混合して得た室温硬化性シリコーンゴム組成物を約6mmの厚さに打設し、打設後温度25℃、湿度50%RHの条件下に放置し、所定時間毎に指で組成物表面を触って、室温硬化性シリコーンゴム組成物が硬化して表面のベタツキが消失するまでに要する日数を測定した(硬化表面乾燥時間(6mm)と表記した。)。また、上記と同様にして室温硬化性シリコーンゴム組成物を約0.3mmの厚さにアルミパネル上に塗布し、塗布後温度25℃、湿度50%RHの条件下に放置し、所定時間毎に指で室温硬化性シリコーンゴム組成物表面を触って、組成物が硬化して表面のベタツキが消失するまでに要する日数を測定した(硬化表面乾燥時間(0.3mm)と表記した)。
<多成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物硬化物の耐温水性の評価方法>
JIS A1439に規定される方法に準じて耐温水性試験体(多成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物の個別に保存された組成物を混合した室温硬化性シリコーンゴム組成物を2枚のフロートガラス板(JIS R3202に規定されたフロート板ガラス)の間に充填した通称H形試験体)を作成した。この耐温水性試験体を温度25℃、湿度50%RHの条件下で7日間放置して組成物を硬化させた。得られた耐温水性試験体について下記の項目を測定し、合わせてシリコーンゴムの破断状態を目視で観察して評価した。シリコーンゴムの破断状態は、破断面においてシリコーンゴムの凝集破壊が認められる面積の割合を目視で観察して、CF率として評価した。すなわち破断面全体がシリコーンゴムの凝集破壊である場合はCF率100%であり、破断面全体が界面剥離である場合は、CF率は0%である。また、長期間の耐温水性の評価のための加速劣化試験として、この耐温水性試験体を80℃の温水中に7日間浸漬した後、取り出して1日乾燥した後、下記の項目を測定し、上記と同様にしてシリコーンゴムの破断状態を観察した。
50%モジュラス(50%伸張時の引張応力) (N/mm
最大引張応力 (N/mm
最大荷重時の伸び (%)
CF率 (%)
[参考例1]<接着付与剤Aの調製>
還流冷却管を設けた1リットルのフラスコに、3−アミノプロピルトリメトキシシラン179g(1.0モル)、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン472g(2.0モル)、およびメタノール64g(2.0モル)を投入し、攪拌下に徐々に昇温して、メタノール還流温度において36時間反応させた。これを室温まで冷却し、メタノールを除去して得られた生成物を29Si−核磁気共鳴スペクトル分析したところ、−62.5ppm、−63.8ppm、および−64.9ppmにそれぞれ立体異性体に起因するピークを有する下式で表されるカルバシラトラン誘導体が生成していることが確認された。このカルバシラトラン誘導体の含有量は86重量%であった。本反応生成物を接着付与剤Aとする。
Figure 2009132797
[実施例1〜10、比較例1〜9]
粘度13,000mPa・sの分子鎖両末端がシラノール基で封鎖されたジメチルポリシロキサン40部、分子鎖片末端がシラノール基で封鎖され、もう一方の分子鎖片末端がメチル基で封鎖された粘度13,000mPa・sのジメチルポリシロキサン60部と脂肪酸処理された炭酸カルシウム粉末(白石工業株式会社製、商品名白艶華CCR、平均粒子径0.08μm、BET比表面積18m/g)80部とを均一になるまで混合してシリコーンゴムベースを調製した。
また、表1および表2に示した配合量でデシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、上記参考例1で調製した接着付与剤Aおよび各種の硬化触媒を均一に混合して架橋剤混合物a〜sを調製した。次いで上記シリコーンゴムベース100部に対して、架橋剤混合物a〜sを表3および表4に示す配合量で混合し、減圧下で脱泡して室温硬化性シリコーンゴム組成物を調製した。これらの室温硬化性シリコーンゴム組成物について、硬化特性を評価した結果を表1、2に示す。また、実施例2〜4、実施例6〜10および比較例9で調製した室温硬化性シリコーンゴム組成物について耐温水性を評価した結果を表5に示した。
Figure 2009132797
Figure 2009132797
Figure 2009132797
Figure 2009132797
Figure 2009132797

Claims (8)

  1. (A)(A−1)分子鎖両末端がアルコキシシリル基もしくはヒドロキシシリル基で封鎖されたジオルガノポリシロキサン(20〜100質量部)と(A−2)一方の分子鎖末端のみがアルコキシシリル基もしくはヒドロキシシリル基で封鎖され、分子鎖の他端がアルキル基またはアルケニル基で封鎖されたジオルガノポリシロキサン(0〜80質量部)とからなる25℃に於ける粘度が20〜1,000,000mPa・sであるジオルガノポリシロキサン 100質量部、
    (B)一分子中にアルコキシ基を少なくとも2個有するアルコキシシラン 0.1〜20質量部、および
    (C)(C−1)ビスマス化合物系硬化触媒および/またはチタン化合物系硬化触媒(0.01〜20質量部)と(C−2)鉄化合物系硬化触媒(0.01〜20質量部)からなる硬化触媒 0.02〜40質量部
    から少なくともなり、個別に保存される複数の組成物からなり、前記個別に保存される複数の組成物が前記(A)成分、(B)成分および(C)成分を同時には含まないことを特徴とする多成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物。
  2. (C−1)成分のビスマス化合物系硬化触媒が、カルボン酸ビスマス塩である請求項1に記載の多成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物。
  3. (C−1)成分のチタン化合物系硬化触媒が、有機チタン化合物であることを特徴とする請求項1に記載の多成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物。
  4. (C−2)成分の鉄化合物系硬化触媒が、カルボン酸鉄塩である請求項1〜3の何れか1項に記載の多成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物。
  5. さらに、(D)炭酸カルシウム微粉末を(A)成分100質量部に対して10〜200質量部含む請求項1〜4のいずれか1項に記載の多成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物。
  6. (I)(A)成分および(D)成分からなり、(B)成分および(C)成分を含まない組成物と(II)(B)成分と(C)成分からなり、(A)成分を含まない組成物からなる2成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物であることを特徴とする請求項5記載の多成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物。
  7. 建築用シーリング材である請求項1〜6のいずれか1項に記載の多成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物。
  8. 電気・電子部品用ポッティング材、電気・電子部品用シール材または電気・電子部品用接着材である請求項1〜6のいずれか1項に記載の多成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物。
JP2007309934A 2007-11-30 2007-11-30 多成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物 Expired - Fee Related JP5053814B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007309934A JP5053814B2 (ja) 2007-11-30 2007-11-30 多成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007309934A JP5053814B2 (ja) 2007-11-30 2007-11-30 多成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009132797A true JP2009132797A (ja) 2009-06-18
JP5053814B2 JP5053814B2 (ja) 2012-10-24

Family

ID=40865000

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007309934A Expired - Fee Related JP5053814B2 (ja) 2007-11-30 2007-11-30 多成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5053814B2 (ja)

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010071092A1 (ja) * 2008-12-16 2010-06-24 横浜ゴム株式会社 シラノール縮合触媒、加熱硬化性光半導体封止用シリコーン樹脂組成物およびこれを用いる光半導体封止体
JP2012012601A (ja) * 2010-07-02 2012-01-19 Wacker Chemie Ag 2成分の系における貯蔵安定な硬化剤組成物
JP2012021131A (ja) * 2010-06-18 2012-02-02 Mitsubishi Chemicals Corp 半導体発光デバイス部材用2液型硬化性ポリオルガノシロキサン組成物、該組成物を硬化させてなるポリオルガノシロキサン硬化物及びその製造方法
JP2012126808A (ja) * 2010-12-15 2012-07-05 Momentive Performance Materials Inc 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物
CN102766334A (zh) * 2011-04-28 2012-11-07 信越化学工业株式会社 制备有机硅橡胶胶料和有机硅橡胶组合物的方法
JP2013001880A (ja) * 2011-06-21 2013-01-07 Shin-Etsu Chemical Co Ltd マスキング用液状オルガノポリシロキサン組成物、施工方法及び部材
JP2013087244A (ja) * 2011-10-20 2013-05-13 Dow Corning Toray Co Ltd 多成分型室温硬化性シリコーンエラストマー組成物
WO2013100175A1 (en) 2011-12-29 2013-07-04 Dow Corning Toray Co., Ltd. Multi-component type curable silicone rubber composition, material for electronic parts using such, and solar cell module
JP2014216558A (ja) * 2013-04-26 2014-11-17 富士電機株式会社 パワーモジュール
JP2014533320A (ja) * 2011-11-10 2014-12-11 モーメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・インク 湿気硬化性オルガノポリシロキサン組成物
US9051435B2 (en) 2008-12-16 2015-06-09 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Silanol condensation catalyst, heat-curable silicone resin composition for sealing photosemiconductors and sealed photosemiconductor using same
JP2015224274A (ja) * 2014-05-27 2015-12-14 信越化学工業株式会社 難燃性シリコーンゲル組成物及び半導体装置
JP2016515149A (ja) * 2013-03-04 2016-05-26 ニトロヘミー、アッシヤウ、ゲーエムベーハー シリコーンゴム材料の製造用組成物
JP2016516101A (ja) * 2013-03-04 2016-06-02 ニトロヘミー、アッシヤウ、ゲーエムベーハー シリコーンゴム材料の製造用組成物
US9371422B2 (en) 2011-09-07 2016-06-21 Dow Corning Corporation Titanium containing complex and condensation reaction catalysts, methods for preparing the catalysts, and compositions containing the catalysts
US20160208152A1 (en) * 2013-09-30 2016-07-21 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Room-temperature-curable organopolysiloxane composition, building sealant, electric and electronic part, and automobile oil seal using cured product of the composition

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05194857A (ja) * 1991-10-21 1993-08-03 Shin Etsu Chem Co Ltd 室温硬化性シリコーン組成物
JPH10330621A (ja) * 1997-03-21 1998-12-15 Dow Corning Corp 室温加硫シリコーン組成物
JP2003246861A (ja) * 2002-02-25 2003-09-05 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 硬化性組成物
WO2007117552A1 (en) * 2006-04-06 2007-10-18 Momentive Performance Materials Inc. Two-part translucent silicone rubber-forming composition
WO2009103894A1 (fr) * 2007-12-20 2009-08-27 Bluestar Silicones France Composition organopolysiloxanique vulcanisable a temperature ambiante en elastomere et nouveaux catalyseurs de polycondensation d'organopolysiloxanes
WO2009106722A1 (fr) * 2007-12-20 2009-09-03 Bluestar Silicones France Composition organopolysiloxanique vulcanisable a temperature ambiante en elastomere et nouveaux catalyseurs de polycondensation d'organopolysiloxanes

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05194857A (ja) * 1991-10-21 1993-08-03 Shin Etsu Chem Co Ltd 室温硬化性シリコーン組成物
JPH10330621A (ja) * 1997-03-21 1998-12-15 Dow Corning Corp 室温加硫シリコーン組成物
JP2003246861A (ja) * 2002-02-25 2003-09-05 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 硬化性組成物
WO2007117552A1 (en) * 2006-04-06 2007-10-18 Momentive Performance Materials Inc. Two-part translucent silicone rubber-forming composition
WO2009103894A1 (fr) * 2007-12-20 2009-08-27 Bluestar Silicones France Composition organopolysiloxanique vulcanisable a temperature ambiante en elastomere et nouveaux catalyseurs de polycondensation d'organopolysiloxanes
WO2009106722A1 (fr) * 2007-12-20 2009-09-03 Bluestar Silicones France Composition organopolysiloxanique vulcanisable a temperature ambiante en elastomere et nouveaux catalyseurs de polycondensation d'organopolysiloxanes

Cited By (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010163602A (ja) * 2008-12-16 2010-07-29 Yokohama Rubber Co Ltd:The シラノール縮合触媒、加熱硬化性光半導体封止用シリコーン樹脂組成物およびこれを用いる光半導体封止体
WO2010071092A1 (ja) * 2008-12-16 2010-06-24 横浜ゴム株式会社 シラノール縮合触媒、加熱硬化性光半導体封止用シリコーン樹脂組成物およびこれを用いる光半導体封止体
US8772431B2 (en) 2008-12-16 2014-07-08 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Silanol condensation catalyst, heat-curable silicone resin composition for sealing photosemiconductors and sealed photosemiconductor using same
US9051435B2 (en) 2008-12-16 2015-06-09 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Silanol condensation catalyst, heat-curable silicone resin composition for sealing photosemiconductors and sealed photosemiconductor using same
JP2016211003A (ja) * 2010-06-18 2016-12-15 三菱化学株式会社 半導体発光デバイス部材用2液型硬化性ポリオルガノシロキサン組成物、該組成物を硬化させてなるポリオルガノシロキサン硬化物及びその製造方法
JP2012021131A (ja) * 2010-06-18 2012-02-02 Mitsubishi Chemicals Corp 半導体発光デバイス部材用2液型硬化性ポリオルガノシロキサン組成物、該組成物を硬化させてなるポリオルガノシロキサン硬化物及びその製造方法
US8680216B2 (en) 2010-07-02 2014-03-25 Wacker Chemie Ag Storage-stable hardener composition in a 2K system
JP2012012601A (ja) * 2010-07-02 2012-01-19 Wacker Chemie Ag 2成分の系における貯蔵安定な硬化剤組成物
JP2012126808A (ja) * 2010-12-15 2012-07-05 Momentive Performance Materials Inc 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物
CN102766334A (zh) * 2011-04-28 2012-11-07 信越化学工业株式会社 制备有机硅橡胶胶料和有机硅橡胶组合物的方法
JP2013001880A (ja) * 2011-06-21 2013-01-07 Shin-Etsu Chemical Co Ltd マスキング用液状オルガノポリシロキサン組成物、施工方法及び部材
US9371422B2 (en) 2011-09-07 2016-06-21 Dow Corning Corporation Titanium containing complex and condensation reaction catalysts, methods for preparing the catalysts, and compositions containing the catalysts
JP2013087244A (ja) * 2011-10-20 2013-05-13 Dow Corning Toray Co Ltd 多成分型室温硬化性シリコーンエラストマー組成物
JP2014533320A (ja) * 2011-11-10 2014-12-11 モーメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・インク 湿気硬化性オルガノポリシロキサン組成物
WO2013100175A1 (en) 2011-12-29 2013-07-04 Dow Corning Toray Co., Ltd. Multi-component type curable silicone rubber composition, material for electronic parts using such, and solar cell module
JP2016515149A (ja) * 2013-03-04 2016-05-26 ニトロヘミー、アッシヤウ、ゲーエムベーハー シリコーンゴム材料の製造用組成物
JP2016516101A (ja) * 2013-03-04 2016-06-02 ニトロヘミー、アッシヤウ、ゲーエムベーハー シリコーンゴム材料の製造用組成物
KR101736491B1 (ko) * 2013-03-04 2017-05-16 니트로케미에 아샤우 게엠베하 실리콘 고무 재료의 생산을 위한 조성물
KR101745476B1 (ko) * 2013-03-04 2017-06-09 니트로케미에 아샤우 게엠베하 실리콘 고무 재료의 생산을 위한 조성물
JP2014216558A (ja) * 2013-04-26 2014-11-17 富士電機株式会社 パワーモジュール
US20160208152A1 (en) * 2013-09-30 2016-07-21 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Room-temperature-curable organopolysiloxane composition, building sealant, electric and electronic part, and automobile oil seal using cured product of the composition
EP3053965A4 (en) * 2013-09-30 2017-05-24 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Room-temperature-curable organopolysiloxane composition, construction sealant using cured product of said composition, electrical/electronic component, and automobile oil seal
US9718926B2 (en) 2013-09-30 2017-08-01 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Room-temperature-curable organopolysiloxane composition, building sealant, electric and electronic part, and automobile oil seal using cured product of the composition
JP2015224274A (ja) * 2014-05-27 2015-12-14 信越化学工業株式会社 難燃性シリコーンゲル組成物及び半導体装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP5053814B2 (ja) 2012-10-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5053814B2 (ja) 多成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物
JP4948105B2 (ja) 多成分型室温硬化性シリコーンゴム組成物
EP2768885B1 (en) Multi-component room-temperature-curable silicone elastomer composition
KR101478607B1 (ko) 실온 경화성 폴리오르가노실록산 조성물
KR102207422B1 (ko) 다성분계 실온 경화성 오르가노폴리실록산 조성물, 해당 조성물의 경화물 및 해당 경화물을 포함하는 성형물
KR101127301B1 (ko) 실온 경화성 오르가노폴리실록산 조성물
JPH07113083B2 (ja) 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物
WO2012157225A1 (ja) 室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物
EP3249015A1 (en) Room temperature-curable organopolysiloxane composition
JP2003221506A (ja) 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物
JP7444857B2 (ja) 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物および電気・電子部品の保護剤または接着剤組成物
JP5009042B2 (ja) 室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物
JP2013216716A (ja) 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物
JP6990576B2 (ja) 室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物、その硬化物及び積層体
JP2011099070A (ja) 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物
JP5548112B2 (ja) 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物
JP6217584B2 (ja) 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物
JP6418115B2 (ja) 金属基材の硫化防止方法、硫化防止性評価方法、及び実装回路基板
JP5734567B2 (ja) 室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物
JP5734568B2 (ja) 室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物
KR20240000527A (ko) 실온경화성 실리콘 코팅제 조성물 및 물품
JP2011140584A (ja) 室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物
JP2015113436A (ja) 室温硬化型オルガノポリシロキサン組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101116

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120625

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120724

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120726

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150803

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees