JP2015223767A - 成形体の製造方法、スパークプラグの製造方法、センサの製造方法 - Google Patents

成形体の製造方法、スパークプラグの製造方法、センサの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】型による成形は、(i)型の製造費が高いという課題や、(ii)細かな形状を再現できないという課題があった。また、砥石による成形は、(i)砥石の目詰まりによる寸法ばらつきや、(ii)研磨の際の傷や、(iii)砥石が滑った跡などが発生するという課題があった。
【解決手段】第1の無機組成物60を含む固形物を成形して成形体50を得る成形工程を含む、成形体50の製造方法であって、前記成形工程は、第2の無機組成物70と気体とを含む噴射物が前記固形物に対して噴射されることにより行なわれ、前記固形物は、焼成前の圧粉体であり、前記成形工程は、前記噴射物によって前記固形物を削ることにより行なわれるか、又は前記噴射物を前記固形物に堆積させることにより行なわれる成形体50の製造方法。
【選択図】図4

Description

本発明は、成形体の製造方法に関する。
内燃機関、例えば、ガソリンエンジンに対する点火用のスパークプラグにおいては、耐熱性及び耐電圧特性に優れたアルミナを主体として形成された絶縁体を備える。絶縁体は、原料粉末から形成された成形体を焼成することにより製造される。従来、成形体の成形は、砥石や型を用いて行なわれていた(例えば、特許文献1)。
特開2001−176637号公報
しかし、型による成形は、(i)型の製造費が高いという課題や、(ii)細かな形状を再現できないという課題があった。また、砥石による成形は、(i)砥石の目詰まりによる寸法ばらつきや、(ii)研磨の際の傷や、(iii)砥石が滑った跡などが発生するという課題があった。このような課題は、スパークプラグに限らず、成形する際において共通の課題である。
本発明は、上記の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することができる。
(1)本発明の一形態によれば、成形体の製造方法が提供される。成形体の製造方法は、第1の無機組成物を含む固形物を成形して成形体を得る成形工程を含む、成形体の製造方法であって、前記成形工程は、第2の無機組成物と気体とを含む噴射物が前記固形物に対して噴射されることにより行なわれる。この形態の成形体の製造方法によれば、噴射物が固形物に対して噴射されることによって成形できるため、砥石や型を用いた成形方法の課題を解決できる。
(2)上記形態の成形体の製造方法において、前記固形物は、焼成前の圧粉体であるとしてもよい。この形態の成形体の製造方法によれば、焼成後のものと比較して焼成前の圧粉体の硬度は低いため、加工が容易である。
(3)上記形態の成形体の製造方法において、前記成形工程では、回転している前記固形物に対して前記噴射が行なわれるとしてもよい。この形態の成形体の製造方法によれば、回転の径方向において、一定の形状(長さ)で成形できる。
(4)上記形態の成形体の製造方法において、前記成形工程は、前記噴射を行なう噴射口を前記固形物に対して相対移動させながら行なわれるとしてもよい。この形態の成形体の製造方法によれば、成形体の形状の自由度を向上できる。
(5)上記形態の成形体の製造方法において、前記成形工程では、前記成形体の先端から後端にかけての全体に対して噴射が可能である噴射口から前記噴射が行なわれるとしてもよい。この形態の成形体の製造方法によれば、点での加工ではなく、線での加工が可能となるため、成形速度を向上できる。
(6)上記形態の成形体の製造方法において、前記成形工程は、前記噴射物によって前記固形物を削ることにより行なわれるとしてもよい。この形態の成形体の製造方法によれば、切削加工による成形が可能である。
(7)上記形態の成形体の製造方法において、前記成形工程は、前記噴射物を前記固形物に堆積させることにより行なわれるとしてもよい。この形態の成形体の製造方法によれば、噴射物を固形物に体積させることによる成形が可能となる。
(8)上記形態の成形体の製造方法において、前記第1の無機組成物の主成分と、前記第2の無機組成物の主成分とは同一であるとしてもよい。この形態の成形体の製造方法によれば、固形物に噴射物が付着した場合においても、第1の無機組成物と第2の無機組成物とが同じ主成分であるため、付着した第1の無機組成物が不純物とはならず、純度を保持した成形品を得ることができる。また、主成分が同じであるため、焼結後に、付着した第1の無機組成物の剥離等が発生する危険性が低下する。
(9)上記形態の成形体の製造方法において、前記第1の無機組成物の主成分の1次粒子径と、前記第2の無機組成物の主成分の1次粒子径とは略同一であるとしてもよい。この形態の成形体の製造方法によれば、成形後の焼結温度を同じとすることができる。
(10)本発明の他の形態によれば、スパークプラグの製造方法が提供される。スパークプラグの製造方法は、成形体の製造方法を備える。この形態のスパークプラグの製造方法によれば、砥石や型を用いた成形方法の課題を解決できる。
(11)本発明の他の形態によれば、センサの製造方法が提供される。センサの製造方法は、成形体の製造方法を備える。この形態のセンサの製造方法によれば、砥石や型を用いた成形方法の課題を解決できる。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、この製造方法により得られた成形体等の態様で実現することができる。
スパークプラグ10の部分断面を示す説明図。 絶縁体200の製造方法を示す図。 ショットブラスト法による加工を説明するための模式図。 ショットブラスト法による加工を説明するための説明図。 本実施形態におけるショットブラスト法による加工を説明するための説明図。 ショットブラスト法による加工法を説明するための説明図。 第2実施形態におけるエアノズル85による成形方法を説明する図。 第3実施形態における成形方法を説明する図。
A.第1実施形態
A−1.スパークプラグの構成
図1は、スパークプラグ10の部分断面を示す説明図である。図1には、スパークプラグ10の軸心である軸線CAを境界として、軸線CAより紙面左側にスパークプラグ10の外観形状が図示され、軸線CAより紙面右側にスパークプラグ10の断面形状が図示されている。なお、本図において、技術の理解を容易にするために、中心電極100と接地電極400は、断面形状ではなく外観形状で図示する。本実施形態の説明では、スパークプラグ10における図1の紙面下側を「先端側」といい、図1の紙面上側を「後端側」という。
スパークプラグ10は、中心電極100と、絶縁体200と、主体金具300と、接地電極400とを備える。本実施形態では、スパークプラグ10の軸線CAは、中心電極100、絶縁体200および主体金具300の各部材における軸心でもある。
スパークプラグ10は、中心電極100と接地電極400との間に形成された間隙SGを先端側に有する。スパークプラグ10の間隙SGは、火花ギャップとも呼ばれる。スパークプラグ10は、間隙SGが形成された先端側を燃焼室920の内壁910から突出させた状態で内燃機関90に取り付け可能に構成されている。スパークプラグ10を内燃機関90に取り付けた状態で高電圧(例えば、2万〜3万ボルト)を中心電極100に印加した場合、間隙SGに火花放電が発生する。間隙SGに発生した火花放電は、燃焼室920における混合気に対する着火を実現する。
図1には、相互に直交するXYZ軸を図示した。図1のXYZ軸は、後述する他の図におけるXYZ軸に対応する。
図1のXYZ軸のうち、X軸は、Y軸およびZ軸に直交する軸である。X軸に沿ったX軸方向のうち、+X軸方向は、図1の紙面奥から紙面手前に向かう方向であり、−X軸方向は、+X軸方向の逆方向である。
図1のXYZ軸のうち、Y軸は、X軸およびZ軸に直交する軸である。Y軸に沿ったY軸方向のうち、+Y軸方向は、図1の紙面右から紙面左に向かう方向であり、−Y軸方向は、+Y軸方向の逆方向である。
図1のXYZ軸のうち、Z軸は、軸線CAに沿った軸である。Z軸に沿ったZ軸方向(軸線方向)のうち、+Z軸方向は、スパークプラグ10の後端側から先端側に向かう方向であり、−Z軸方向は、+Z軸方向の逆方向である。
スパークプラグ10の中心電極100は、導電性を有する電極である。中心電極100は、軸線CAを中心に延びた棒状を成す。本実施形態では、中心電極100は、ニッケル(Ni)を主成分とするニッケル合金(例えば、インコネル600(「INCONEL」は登録商標))から成る。中心電極100の外側面は、絶縁体200によって外部から電気的に絶縁されている。中心電極100の先端側は、絶縁体200の先端側から突出している。中心電極100の後端側は、絶縁体200の後端側へと電気的に接続されている。本実施形態では、中心電極100の後端側は、端子金具190を介して絶縁体200の後端側へと電気的に接続されている。
スパークプラグ10の絶縁体200は、電気絶縁性を有する碍子である。絶縁体200は、軸線CAを中心に延びた筒状を成す。本実施形態では、絶縁体200は、絶縁性セラミックス材料(例えば、アルミナ)を焼成することによって作製される。絶縁体200は、軸線CAを中心に延びた貫通孔である軸孔290を有する。絶縁体200の軸孔290には、中心電極100を絶縁体200の先端側から突出させた状態で、中心電極100が軸線CA上に保持されている。なお、絶縁体200の製造方法については後述する。
スパークプラグ10の主体金具300は、導電性を有する金属体である。主体金具300は、軸線CAを中心に延びた筒状を成す。本実施形態では、主体金具300は、筒状に成形された低炭素鋼にニッケルめっきを施した部材である。他の実施形態では、主体金具300は、亜鉛めっきを施した部材であっても良いし、めっきを施していない部材(無めっき)であっても良く、更に、亜鉛めっきにクロメート処理を施した部材であってもよい。主体金具300は、中心電極100から電気的に絶縁された状態で絶縁体200の外側面に加締めによって固定されている。主体金具300の先端側には、端面310が形成されている。端面310の中央からは、中心電極100と共に絶縁体200が+Z軸方向に向けて突出している。端面310には、接地電極400が接合されている。
スパークプラグ10の接地電極400は、導電性を有する電極である。接地電極400は、電極母材410と、電極チップ450とを有する。電極母材410は、主体金具300の端面310から+Z軸方向に延びた後に軸線CAに向けて屈曲した形状を成す。電極母材410の後端側は、主体金具300に接合されている。電極母材410の先端側には、電極チップ450が接合されている。電極チップ450は、中心電極100との間に間隙SGを形成する。本実施形態では、電極母材410の材質は、中心電極100と同様に、ニッケル(Ni)を主成分とするニッケル合金である。本実施形態では、電極チップ450の材質は、白金(Pt)を主成分とする合金である。
A−2.絶縁体200の製造方法
図2は、絶縁体200の製造方法を示す図である。以下の説明で用いられる各種数値(例えば、粉末の平均粒径、混合時間、プレス圧、加熱時間、加熱温度など)はその一例を示したものであり、これら以外の値を任意に採用することが可能である。
工程P110において、製造者は、固形物50を用意する。固形物50とは、原料粉末とバインダーとを含んだ顆粒状の固形物である。固形物50を作成するにあたり、まずスラリーを作製する。スラリーは、絶縁体200となる際に、以下の含有率となるように配合される。含有率としては、アルミナを主体に構成され、Al成分をAlに換算した質量にて95質量%から99.7質量%の範囲で含有する。
Al以外の成分の具体的な組成としては以下のようなものを例示できる。
Si成分:SiO換算質量で0.15〜2.5質量%
Ca成分:CaO換算質量で0.12〜2.0質量%
Mg成分:MgO換算質量で0.01〜0.1質量%
Ba成分:B換算質量で0.01〜0.25質量%
この配合率については、特許第3859354号を参考にすることができる。なお、これらの原料粉末は、「課題を解決するための手段」における「第1の無機組成物」に相当する。原料粉末は、第1の無機組成物60とも呼ぶ。ここで、本明細書において、「無機組成物」とは、主成分として無機物を含む組成物をいい、有機物を含んでいても良い。また、本明細書において、「主成分」とは、質量%で最も含有率が高い成分を示す。このため、主成分の含有率が50質量%を超えるかどうかは問わない。
この原料粉末を水、またはエタノールと共にボールミル中で約24時間程度混合することによってスラリーを得ることができる。スラリーに含まれる各原料粉末の平均粒径には特に限定はないが、0.1μm〜5.0μm程度を例示することができる。スラリーに含まれる粉砕粒子の分散、凝集状態を制御するためにpH調整をおこなってもよい。なお、Al成分の平均粒径が小さい(例えば、1.5μm以下)場合、砥石による成形では目詰まりが起こりやすいが、本願発明の成形方法ではそのような問題は発生しない。このため、Al成分の平均粒径が小さい場合、本願発明の成形方法は特に有効である。
次に製造者は、作製したスラリーにバインダーを添加する。スラリーに添加されるバインダーは、成分に炭素を含んでいれば種類について特に限定はない。バインダーとしては、パラフィン、ポリビニルアルコール(PVA)、アクリル樹脂、ポリカルボン酸、脂肪酸、ステアリン酸、ポリエチレンオキサイド(PEO)などを含んだエマルジョンや水溶液を例示することができる。バインダーの添加量についても特に限定されないが、スラリーに占めるバインダーの割合として、0.5質量%〜15質量%程度を例示することができる。スラリーにバインダーを添加した後、攪拌することによってバインダーが添加されたスラリーを得ることができる。
製造者は、バインダーが添加されたスラリーをスプレードライヤーで乾燥して顆粒を作製する。その後、製造者は、顆粒をラバープレス成形することにより、固形物を得る。ラバープレス形成の方法としては、特許第3859354号を参考にすることができる。これによって、原料粉末とバインダーとを含んだ固形物50を得ることができる。本実施形態において、固形物50は焼成前の圧粉体である。固形物50に含まれる第1の無機組成物60同士の接合はバインダーによる接合である。このため、焼成後のものと比較して固形物50の硬度は低く、成形加工が容易となるため好ましい。
次に、工程P120において、製造者は、固形物50を成形する。つまり、工程P120は、固形物50を成形して成形物を得る工程である。成形法としては、ショットブラスト法を用いる。ショットブラスト法とは、噴射物を加工物に衝突させて加工物を加工する方法である。
図3は、ショットブラスト法による加工を説明するための模式図である。図面左側に示すように、固形物50に噴射物を衝突させることにより成形を行なう。図面右側に、成形された成形体を示す。噴射物は、噴射を行なう噴射口80(「エアノズル80」とも呼ぶ)から噴射される。
噴射物は、第2の無機組成物70と気体とを含む。本実施形態において、第2の無機組成物70として、アルミナを用いるが、例えば、アルミナを90質量%として、その他の材料を加えても良い。気体としては、空気を用いるが、窒素ガスやアルゴンガスなどの他の気体を用いても良い。
図4は、ショットブラスト法による加工を説明するための拡大図である。図4は、エアノズル80から第2の無機組成物70を噴射させ、固形物50に衝突させることにより、固形物50を削る様子を示している。この成形方法により、噴射された第2の無機組成物70の一部は、周囲に飛び散るか、もしくは、固形物50に付着し、第2の無機組成物70に衝突された第1の無機組成物60の一部は、周囲に飛び散る。この形成方法により、型による成形及び研削による成形の課題を解決できる。つまり、型による成形方法と比較して、この成形方法は、(i)型が不要となるため、型の製造費がかからず、また、(ii)噴射物の噴射方向や噴射量を制御できるため、細かな形状を再現できる。また、砥石による成形方法と比較して、この成形方法は、砥石を使用しないため、(i)砥石の目詰まりによる寸法ばらつきや、(i)研磨の際の傷や、(iii)砥石が滑った跡などを抑制できる。また、後述するように、本実施形態における第2の無機組成物70の粒子径は1〜3μmであり、砥石に用いられる粒子の粒子径(例えば、100〜200μm)に対して非常に小さい。このため、成形後の加工表面は砥石による成形と比べて滑らかとなる。
しかし、図4に示すとおり、噴射物に含まれる第2の無機組成物70(黒色の顆粒として図示)が、固形物50に付着する虞がある。つまり、第1の無機組成物60と第2の無機組成物70とが異なる場合に、固形物50に異物が付着することとなる。
図5は、本実施形態におけるショットブラスト法による加工を説明するための拡大図である。本実施形態において、固形物50に含まれる第1の無機組成物60の主成分と、噴射物に含まれる第2の無機組成物70の主成分は、アルミナである。つまり、第1の無機組成物60の主成分と第2の無機組成物70の主成分は、同一である。このため、成形の際、第2の無機組成物70が固形物50に付着しても、異物の付着とはならない。このため、成形体として、純度を保持した成形品を得ることができる。また、主成分が同じであるため、焼結後に、付着した第1の無機組成物の剥離等が発生する危険性が低下する。
また、本実施形態において、第1の無機組成物60の主成分の1次粒子径と、第2の無機組成物70の主成分の1次粒子径とは略同一とする。ここで、1次粒子径とは、1次粒子における中心粒子径の平均粒子径とする。平均粒子径とは、レーザー回折式粒度分布計によって測定した粒度分布の累積度数が、体積百分率で50%となる粒子径を意味する。また、略同一とは、1次粒子径の差が20%以内をいう。なお、1次粒子径の差は、10%以内が好ましい。このようにすることにより、成形後の焼結温度を同じとすることができるため好ましい。
図6は、ショットブラスト法による加工法を説明するための説明図である。図6(A)は、噴射物を固形物50に堆積させることにより成形する方法を示す図である。図6(B)は、噴射物によって固形物50を削ることにより成形する方法を示す図である。
図6(A)に示すように堆積によって成形することにより、例えば、表面に特定の物質でコーティングしながら成形することが可能となる。コーティングの一例としては、例えば、スパークプラグの場合、(i)固形物の表面に、固形物よりAl成分が高い層を形成することにより、耐電圧性能を成形体の表面において向上させることができ、(ii)固形物の表面に、固形物よりAl成分が低い層を形成することにより、耐電圧性能を成形体の内部において向上させることができる。一方、図6(B)に示すように削ることによって成形することにより、例えば、特定の部分を深く削るなど、より細かな成形が可能となる。また、上記2つの成形方法を組み合わせることにより、設計する形状の自由度を向上できる。
加工条件の一例を以下に示す。堆積による成形と切削による成形との制御は、例えば、以下の数値を制御することにより設定できる。制御の一例としては、堆積による成形を望む場合は空気圧力を低く制御し、切削による成形を望む場合は空気圧力を高く制御する。また、堆積による成形を望む場合は噴射物(第2の無機組成物70)にバインダーを含ませるとよく、切削による成形を望む場合は噴射物(第2の無機組成物70)にバインダーを含ませないとよい。
空気圧力:0.5MPa〜5MPa
第2の無機組成物70の粒子径:1〜3μm
第2の無機組成物70の噴射量:200〜400g/分
円形ノズルの半径:1mm
固形物50のユニバーサル硬さ:20N/mm
本実施形態において、成形工程は、エアノズル80を固形物50に対して相対移動させながら行なわれる。本実施形態においては、エアノズル80を移動させることにより相対移動させるが、固形物50を移動させることにより相対移動させてもよく、エアノズル80と固形物50との両方を移動させることにより相対移動させてもよい。このようにすることにより、成形体の形状の自由度を向上できる。なお、エアノズル80を固形物50に対して相対移動させずに成形してもよい。また、相対移動をコンピュータ制御することにより、プログラムを変更するだけで多品種の形状が成形可能となる。このため、この形態によれば、型による成形や砥石による成形を行なう際に必要である型や砥石(または砥石表面に所定の形状を加工するための治具など)を数多く準備する必要がないため好ましい。
また、本実施形態において、成形工程は、回転している固形物50に対して、エアノズル80から噴射物の噴射が行なわれる。このため、回転の径方向において、一定の形状(長さ)で成形できる。その結果、固形物50の表面を迅速に成形できる。なお、固形物50を回転させず、固定して成形してもよい。
成形工程(工程P120)の後、製造者は、焼成工程(工程P130)を行なう。この焼成により、絶縁体200を得ることができる。焼成工程における焼成温度は、1400〜1600℃で行なわれる。
B.第2実施形態
図7は、第2実施形態におけるエアノズル85による成形方法を説明する図である。なお、第1実施形態で用いるエアノズル80と異なるノズル85を用いる以外は、第1実施形態と同じである。
本実施形態におけるエアノズル85は、成形体の先端から後端にかけての全体に対して噴射が可能な噴射口である(エアノズル85を噴射口85とも呼ぶ)。図7(A)は、本実施形態におけるエアノズル85を用いて成形体を作成する方法を説明する図であり、図7(B)は、本実施形態におけるエアノズル85の模式図である。
図7(B)に示すとおり、本実施形態におけるエアノズル85は、噴射物を噴射しない部分805と噴射物を噴射する部分810とを備える。このため、図7(A)に示すように、一度に加工が可能な領域は点ではなく、線となる。この結果、成形速度を向上できる。なお、本実施形態において、噴射物を噴射する部分810は、噴射物を拡散して放出することが可能であるため、エアノズル85は、成形体の先端から後端にかけての全体に対して噴射が可能となる。しかし、本実施形態はこれに限られず、例えば、噴射物を噴射しない部分805は、噴射物を噴射することが可能であって、一時的に噴射をしない制御が行なわれているとしてもよい。
C.第3実施形態
図8は、第3実施形態における成形方法を説明する図である。第1実施形態と比較して、第3実施形態においてはブラインドマスク40を用いる点が異なるが、それ以外は同じである。ブラインドマスク40とは、エアノズル80から噴射される噴射物の一部を固形物50に衝突させないように遮る板である。
図8の紙面上側に示すとおり、固形物50とエアノズル80との間には、ブラインドマスク40が設けられている。また、図8の紙面下側に示すとおり、エアノズル80からブラインドマスク40と固形物50とを見た場合、ブラインドマスク40は固形物50の回転軸に対して線対称の形状をしており、ブラインドマスク40により固形物50の一部が遮られるように配置されている。この状態において、固形物50を軸線中心に回転させながら、エアノズル80から噴射物を噴射させることにより、固形物50は、ブラインドマスク40の形状に沿った形状に成形される。
なお、本実施形態においては、固形物50を反時計回りに回転させているが、固形物50を時計回りに回転させてもよい。しかし、固形物50を反時計回りに回転させることにより、時計回りに回転させる場合と比較して、固形物50に衝突した噴射物が跳ね返されてブラインドマスク40に衝突することを抑制できる。また、本実施形態において、ブラインドマスク40は、固形物50の回転軸に対して線対称の形状としているが、線対称の形状としなくてもよい。
D.他の実施形態
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部または全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部または全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
上述の実施形態において、成形工程は、ショットブラスト法のみにより行なわれるが、本発明はこれに限られない。つまり、本発明は、ショットブラスト法に加えて、他の成形方法を用いても良い。例えば、予め金型成形した成形品に本発明の成形方法を施してもよい。このようにすることにより、大まかな形は金型成形により成形された上で、細かな成形を行なうことができる。
上述の実施形態において、スパークプラグ10の絶縁体200の製造方法として説明した。しかし、本発明に係る製造方法は、これに限らない。本発明に係る製造方法は、センサの製造方法に適用してもよく、他の工具や製品の部材を製造する方法として適用しても良い。
10…スパークプラグ
40…ブラインドマスク
50…固形物
60…第1の無機組成物
70…第2の無機組成物
80…噴射口
85…噴射口
90…内燃機関
100…中心電極
190…端子金具
200…絶縁体
290…軸孔
300…主体金具
310…端面
400…接地電極
410…電極母材
450…電極チップ
805…部分
810…部分
910…内壁
920…燃焼室
CA…軸線
SG…間隙

Claims (11)

  1. 第1の無機組成物を含む固形物を成形して成形体を得る成形工程を含む、成形体の製造方法であって、
    前記成形工程は、第2の無機組成物と気体とを含む噴射物が前記固形物に対して噴射されることにより行なわれる、成形体の製造方法。
  2. 請求項1に記載の成形体の製造方法であって、
    前記固形物は、焼成前の圧粉体である、成形体の製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の成形体の製造方法であって、
    前記成形工程では、回転している前記固形物に対して前記噴射が行なわれる、成形体の製造方法。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の成形体の製造方法であって、
    前記成形工程は、前記噴射を行なう噴射口を前記固形物に対して相対移動させながら行なわれる、成形体の製造方法。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の成形体の製造方法であって、
    前記成形工程では、前記成形体の先端から後端にかけての全体に対して噴射が可能である噴射口から前記噴射が行なわれる、成形体の製造方法。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の成形体の製造方法であって、
    前記成形工程は、前記噴射物によって前記固形物を削ることにより行なわれる、成形体の製造方法。
  7. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の成形体の製造方法であって、
    前記成形工程は、前記噴射物を前記固形物に堆積させることにより行なわれる、成形体の製造方法。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の成形体の製造方法であって、
    前記第1の無機組成物の主成分と、前記第2の無機組成物の主成分とは同一である、成形体の製造方法。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の成形体の製造方法であって、
    前記第1の無機組成物の主成分の1次粒子径と、前記第2の無機組成物の主成分の1次粒子径とは略同一である、成形体の製造方法。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の成形体の製造方法により得られた成形体を用いたスパークプラグの製造方法。
  11. 請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の成形体の製造方法により得られた成形体を用いたセンサの製造方法。
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