JP2015223589A - SiC板状ワーク製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】レーザー加工後に加工処理を必要とすることなく簡単にSiC板状ワークを製造すること。
【解決手段】SiCに透過性を有する波長のレーザー光線をSiCインゴット(2)の端面から入射させ内部で集光させ、レーザー光線の入射方向に対して垂直方向に該レーザー光線とSiCインゴットとを相対的に移動させ、SiCインゴットの内部に位置づけられるレーザー光線の集光点で多光子吸収により炭素(C)とケイ素(Si)とに分解させSiCインゴットの断面に炭素とケイ素とが混在する層(21)を形成し、この層を起点にSiCインゴットの一部を分割させSiCインゴットから板状ワーク(3)を製造する構成とした。
【選択図】図2

Description

本発明は、SiC板状ワーク製造方法に関し、特に、SiCインゴットからレーザー加工によりSiC板状ワークを製造するSiC板状ワーク製造方法に関する。
従来、SiCインゴットからSiC板状ワークを製造する方法として、ワイヤーソー等を用いて物理的に切削加工する方法が知られている。このワイヤーソーを用いた切削加工では、ワイヤーソーを通過させるために200μm程度の切り代が必要となる。また、切削加工に伴って発生した歪みやうねりなどを除去するため、通常、切削加工後の板状ワークに対して研削加工、ラッピング加工やエッチング加工が施される。
一方、切削加工に必要となる切り代の無駄を解消すべく、レーザー加工によりシリコンインゴットからシリコン板状ワークを製造する方法も提案されている(例えば、特許文献1参照)。この製造方法では、インゴットの内部にレーザー光の集光点を合わせた状態でインゴットに対して集光点を相対的に移動させ、レーザー光の照射方向に略垂直な方向に延在する略面状の加工領域を形成する。そして、この加工領域を境界としてインゴットの一部を分離することにより、シリコン板状ワークを製造する。
特開2005−277136号公報
しかしながら、上述した特許文献1の製造方法においては、赤外領域の波長を有するレーザー光線を用いてシリコンインゴットの内部を局所的に加熱することにより加工領域を形成している。したがって、加工領域の近傍には、加熱に伴う歪みが発生し得るという問題がある。このため、板状ワークの状態によっては、レーザー加工後に研削加工、ラッピング加工やエッチング加工を施す必要がある。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、レーザー加工後に加工処理を必要とすることなく簡単にSiC板状ワークを製造することができるSiC板状ワーク製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係るSiC板状ワーク製造方法は、SiCに透過性を有する波長のレーザー光線をSiCインゴットの端面から入射させ内部で集光させ、レーザー光線の入射方向に対して垂直方向にレーザー光線とSiCインゴットとを相対的に移動させ、SiCインゴットの内部に位置づけられるレーザー光線の集光点で多光子吸収により炭素(C)とケイ素(Si)とに分解させSiCインゴットの断面に炭素とケイ素とが混在する層を形成する工程と、この層を起点にSiCインゴットの一部を分割させSiCインゴットから板状ワークを製造する工程と、を備えることを特徴とする。
上記SiC板状ワーク製造方法によれば、SiCに透過性を有する波長のレーザー光線を用いた多光子吸収によりSiCインゴット内に炭素とケイ素とが混在する層を形成し、この層を起点にSiCインゴットの一部を分割する。これにより、SiCインゴット内を加熱することなく板状ワークを分割する際の起点となる層を形成することができる。このため、層の近傍に加熱に起因する歪みが発生する事態を回避できるので、レーザー加工後に研削加工、ラッピング加工やエッチング加工を施す必要がない。この結果、レーザー加工後に加工処理を必要とすることなく簡単に板状ワークを製造することが可能となる。
本発明によれば、レーザー加工後に加工処理を必要とすることなく簡単にSiC板状ワークを製造することが可能となる。
本実施の形態に係るSiC板状ワーク製造方法が適用されるSiC板状ワーク製造装置の概略構成図である。 本実施の形態に係るSiC板状ワーク製造方法が適用されるSiC板状ワーク製造装置の概略構成図である。
以下、本発明の複数の実施の形態について図面を参照しながら説明する。本実施の形態に係るSiC(Silicon Carbide)板状ワーク製造方法においては、所定波長のレーザー光線をSiCインゴットの内部で集光させることで、集光点における組成を炭素(C)とケイ素(Si)とに分解し、SiCインゴット内に炭素とケイ素とが混在する層を形成する。そして、この層を起点にSiCインゴットの一部を分割することで、レーザー加工後に加工処理を必要とすることなく簡単にSiC板状ワークを製造するものである。
図1及び図2は、本実施の形態に係るSiC板状ワーク製造方法が適用されるSiC板状ワーク製造装置の概略構成図である。なお、説明の便宜上、図1においては、SiC板状ワーク製造装置が有する分割機構6を省略し、図2においては、SiC板状ワーク製造装置が有するレーザー光線照射機構4及び移動機構5を省略している。
図1及び図2に示すように、本実施の形態に係るSiC板状ワーク製造装置(以下、単に「ワーク製造装置」という)1は、SiCの単結晶で作られた円柱形状のSiCインゴット2から板状ワーク(SiC板状ワーク)3を製造するものである(板状ワーク3について図2参照)。
ワーク製造装置1は、SiCインゴット2にレーザー光線を照射するレーザー光線照射機構4と、SiCインゴット2に対するレーザー光線の集光点を相対的に移動させる移動機構5と、SiCインゴット2の一部を板状ワーク3として分割する分割機構6とを含んで構成される。なお、図2においては、分割機構6で板状ワーク3を分割した場合について示している。
レーザー光線照射機構4は、図1に示すワーク製造装置1に配置されたSiCインゴット2の上方側に配置される。レーザー光線照射機構4は、レーザー光線を発振するレーザー発振器41と、このレーザー発振器41から発振されたレーザー光線を集光する集光器42とを含んで構成されるが、これに限定されない。例えば、レーザー発振器41から発振されたレーザー光線を反射する反射鏡などの構成要素を含んでもよい。
レーザー発振器41は、SiCに透過性を有する波長のレーザー光線を発振する。例えば、レーザー発振器41から発振されるレーザー光線は、Yb(Ytterbium)ドープファイバレーザー光線で構成され、波長が515nm、エネルギーが5W、パルス幅が1ns、繰り返し周波数が500kHzに設定される。なお、レーザー発振器41から発振されるレーザー光線の仕様については、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更が可能である。
集光器42は、図1に示すワーク製造装置1に配置されたSiCインゴット2と、レーザー発振器41との間に配置される。集光器42は、例えば、集光レンズや集光鏡で構成される。集光器42は、レーザー発振器41から発振されるレーザー光線をSiCインゴット2の内部の所定位置に集光する。例えば、集光器42は、SiCインゴット2の端面から所望のSiC板状ワーク3の厚み寸法に応じた深さの集光点Xに集光する。
移動機構5は、レーザー発振器41を上下方向に移動させる昇降手段51と、この昇降手段51をSiCインゴット2の径方向に移動させる径方向移動手段52と、SiCインゴット2が載置される回転ステージ53とを含んで構成されるが、これに限定されない。例えば、昇降手段51をSiCインゴット2の径方向に移動させる径方向移動手段52の代わりに、回転ステージ53をSiCインゴット2の径方向に移動させる移動手段を備えるようにしてもよい。
昇降手段51は、例えば、駆動モータを備え、昇降手段51の側面の一部に上下方向に設けられたレールに沿ってレーザー発振器41を移動させることができる。また、径方向移動手段52は、例えば、駆動モータを備え、径方向移動手段52の下面の一部に設けられたレールに沿って昇降手段51を移動させることができる。移動機構5は、これらの昇降手段51及び径方向移動手段52によりレーザー発振器41を上下方向及び左右方向(SiCインゴット2の径方向)に移動させることができる。
なお、ここでは、昇降手段51がレーザー発振器41を上下移動させる場合について示すが、これに限定されない。昇降手段51は、レーザー発振器41と一緒に、或いは、レーザー発振器41の代わりに集光器42を上下移動させる構成であってもよい。また、ここでは、レーザー発振器41に接続された昇降手段51を径方向移動手段52が移動させる場合について示すが、これに限定されない。これとは逆にレーザー発振器41に接続された径方向移動手段52を昇降手段51が移動させる構成であってもよい。
回転ステージ53は、図示しない駆動機構に接続され、上面に載置されたSiCインゴット2を、軸回りに回転可能に構成される。SiCインゴット2に対するレーザー光線の集光点Xの相対位置は、回転ステージ53によってSiCインゴット2が回転することによりSiCインゴット2の周方向に移動する。また、SiCインゴット2に対するレーザー光線の集光点Xの相対位置は、径方向移動手段52が昇降手段51を介してレーザー発振器41を移動することによりSiCインゴット2の径方向に移動する。
分割機構6は、図2に示すように、SiCインゴット2の上端部を吸着する吸着パッド61と、この吸着パッド61が先端部に固定されたアーム62とを有する。吸着パッド61には、アーム62の一部を介して吸引源63が接続されている。吸引源63から吸引力の供給を受けることで、吸着パッド61は、SiCインゴット2の上端部を吸着可能に構成されている。アーム62には、図示しない昇降手段及び旋回手段が接続されている。
分割機構6においては、旋回手段により吸着パッド61がSiCインゴット2の上方に位置付けられると共に、昇降手段により吸着パッド61の下面がSiCインゴット2の上端部に接触する位置まで下方移動される。吸引源63から吸引力の供給を受けた吸着パッド61がSiCインゴット2の上端部を吸着した状態で、昇降手段により上方移動されることで、SiCインゴット2の一部が板状ワーク3として分割(剥離)される。
吸着パッド61には、加熱手段7が設けられている。加熱手段7は、例えば、吸着パッド61の上面に固定された抵抗発熱体71と、抵抗発熱体71に接続された電源72とを有する。例えば、加熱手段7は、電源72から抵抗発熱体71に電流を流すことで、抵抗発熱体71に発生するジュール熱を利用して間接的に吸着パッド61を加熱(所謂、間接抵抗加熱)することができる。加熱手段71は、SiCインゴット2の上端部の一部(より具体的には、板状ワーク3を構成する部分)を加熱し、当該一部を膨張させる役割を果たす。
次に、上記構成を有するワーク製造装置1を用いて、SiCインゴット2から板状ワーク3を製造する方法(SiC板状ワーク製造方法)について説明する。本実施の形態に係るSiC板状ワーク製造方法は、SiCに透過性を有し、SiCの吸収端波長よりも短い波長のレーザー光線をSiCインゴット2の内部で集光させて炭素(C)とケイ素(Si)とが分解されて混在する層を形成する工程(層形成工程)と、この層形成工程で形成した層を起点にSiCインゴット2の一部を分割する工程(分割工程)とを含む。以下、これらの層形成工程及び分割工程について説明する。
層形成工程においては、まず、移動機構5(昇降手段51及び径方向移動手段52)によりレーザー発振器41が初期位置に配置される。ここでは、レーザー発振器41は、集光点XがSiCインゴット2の径方向の中心に位置するように配置されるものとする。なお、初期位置については、この位置に限定されない。初期位置に配置されたレーザー発振器41が駆動されることにより、レーザー光線が発振され、集光器42に入射される。ここで、レーザー発振器41は、SiCに透過性を有する波長(515nm)のレーザー光線を発振する。
集光器42に入射されたレーザー光線は、集光されてSiCインゴット2の端面(上端面)からSiCインゴット2の内部に入射される。すなわち、層形成工程においては、SiCに透過性を有する波長のレーザー光線がSiCインゴット2の端面から入射される。集光器42により集光されたレーザー光線は、SiCインゴット2の端面から所定距離離れた位置に配置された集光点Xで集光される。
集光点Xにおいては、照射されたレーザー光線に応じて多光子吸収(2光子吸収)が発生する。多光子吸収とは、SiCインゴット2の表面に余計なダメージを与えずに、SiCインゴット2の内部でエネルギー吸収するものである。このため、照射されたレーザー光線のエネルギーは、集光点Xに配置されたSiCの電子に吸収される。吸収されたエネルギーは、原子間の振動エネルギーにシフトされる。この振動エネルギーによってSi−C間の結合が切断される。切断されたケイ素(Si)原子、炭素(C)原子は、それぞれ他のSi原子、C原子と結合する。これにより、集光点Xにおいては、組成が炭素とケイ素とに分解されることとなる。
このようにレーザー光線が集光点Xに集光された状態において、移動機構5によってSiCインゴット2の径方向に沿ってレーザー光線とSiCインゴット2とを相対的に移動させる。より具体的には、回転ステージ53を回転させると共に、径方向移動手段52によりレーザー発振器41をSiCインゴット2の径方向に移動させる。これにより、SiCインゴット2の内部において、レーザー光線の入射方向に対して垂直方向に炭素とケイ素とが混在する層21が形成される。
層形成工程によってSiCインゴット2内に層21が形成された後、分割工程が実行される。分割工程においては、分割機構6のアーム62に接続された旋回手段及び昇降手段により、吸着パッド61がSiCインゴット2の上端部に接触する位置まで移動される。SiCインゴット2の上端部に吸着パッド61が接触した後、吸着パッド61に対して吸引源63から吸引力が供給される。これにより、吸着パッド61の下面がSiCインゴット2の上端部を吸着した状態となる。
次に、SiCインゴット2の上端部を吸着した状態で昇降手段によりアーム62が上方移動される。アーム62の上方移動に伴い、SiCインゴット2の上端部には引っ張る力が作用する。この力が一定値を上回ると、層21を起点にしてSiCインゴット2の一部が分割(剥離)される。この分割されたSiCインゴット2の一部は、板状ワーク3を構成する。すなわち、分割工程においては、SiCインゴット2内の炭素とケイ素とが混在する層21を起点にSiCインゴット2の一部が板状ワーク3として分割される。
更にSiCインゴット2から板状ワーク3を製造する場合には、再び層形成工程と、分割工程とが実行される。この場合、層形成工程においては、先行して板状ワーク3が分割されたSiCインゴット2の長さに応じて移動機構5の昇降手段51によりレーザー発振器41が位置決めされる。そして、上述した要領でSiCインゴット2内に層21が形成されると共に、この層21を境界として板状ワーク3が分割される。
このように本実施の形態に係るSiC板状ワーク製造方法においては、SiCに透過性を有する波長のレーザー光線を用いた多光子吸収(2光子吸収)によりSiCインゴット2内に炭素とケイ素とが混在する層21を形成し、当該層21を起点にSiCインゴット2の一部を板状ワーク3として分割する。これにより、SiCインゴット2内を加熱することなく板状ワーク3を分割する際の起点となる層21を形成することができる。このため、層21の近傍に加熱に起因する歪みが発生する事態を回避できるので、レーザー加工後に研削加工、ラッピング加工やエッチング加工を施す必要がない。この結果、レーザー加工後に加工処理を必要とすることなく簡単に板状ワーク3を製造することが可能となる。
なお、本実施の形態に係るSiC板状ワーク製造方法においては、層形成工程と、分割工程との間にSiCインゴット2の一部に熱を加える加熱工程を含めるようにしてもよい。例えば、加熱工程は、分割工程において、吸着パッド61でSiCインゴット2の上端部を吸着する前段階で行うことを前提として任意のタイミングで実行することができる。ここでは、吸着パッド61でSiCインゴット2の上端部を吸着する直前に実行されるものとする。
加熱工程においては、加熱手段7により分割機構6の吸着パッド61が加熱される。具体的には、電源72からの電流に応じて抵抗発熱体71に発生したジュール熱により吸着パッド61が加熱(間接抵抗加熱)される。そして、このように加熱された吸着パッド61が、アーム62に接続された旋回手段及び昇降手段によってSiCインゴット2の上端部を吸着する位置まで移動される。これにより、SiCインゴット2の上端部の一部(より具体的には、板状ワーク3を構成する部分)が加熱される。
このように加熱工程にてSiCインゴット2の上端部の一部を加熱することにより、SiCインゴット2の上端部の一部を膨張させることができる。これにより、SiCインゴット2の上端部の一部に反りを発生させることができる。このようにSiCインゴット2の上端部の一部に反りが形成された状態において、分割機構6を用いて分割工程が実行される。SiCインゴット2の上端部に反りを形成した状態で分割工程を実行することにより、SiCインゴット2の一部を分割(剥離)し易くでき、容易に板状ワーク3を製造することが可能となる。
加熱工程にて形成された反りは、SiCインゴット2から分割された一部(板状ワーク3)の温度の低下によって除去される。このため、SiCインゴット2から製造された板状ワーク3における平坦度等の特性に影響を与えることはない。また、そのような反りを除去するための加工処理を施す必要もない。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
例えば、上記実施の形態においては、加熱工程にて、加熱手段7を構成する抵抗発熱体71により吸着パッド61を介してSiCインゴット2の一部を加熱する場合について説明している。しかしながら、SiCインゴット2の一部を加熱する加熱手段7の構成については、これに限定されるものではなく適宜変更が可能である。例えば、SiCインゴット2の一部にレーザー光線を照射するレーザー光線照射機構で加熱手段7を構成してもよい。このようにレーザー光線照射機構を利用することにより、吸着パッド61等を介在させることなく直接的にSiCインゴット2の一部を加熱することができる。
レーザー光線照射機構で加熱手段7を構成する場合、例えば、層形成工程で使用するレーザー光線照射機構4を加熱手段7として使用することができる。この場合には、レーザー発振器41から発振されるレーザー光線を切り替え可能に構成することや、昇降手段51によりレーザー光線の集光位置を層形成工程と加熱工程とで切り替えることにより、SiCインゴット2の一部を加熱することができる。このように層形成工程で使用するレーザー光線照射機構4を加熱工程でも使用することにより、装置の部品点数を削減でき、板状ワーク3の製造コストを低減することができる。
さらに、上記実施の形態においては、分割工程にて、SiCインゴット2の上端部に吸着した吸着パッド61を上方移動することでSiCインゴット2から板状ワーク3を分割(剥離)する場合について説明している。また、板状ワーク3の分割を容易化するために、分割工程に先立ってSiCインゴット2の一部を加熱する場合について説明している(加熱工程)。加熱工程と同様に、板状ワーク3の分割を容易化するために分割工程に先立ってSiCインゴット2に衝撃を与えることは実施の形態として好ましい。例えば、分割工程に先立ってSiCインゴット2の一部に超音波を照射することで衝撃を与えるようにしてもよい。
さらに、上記実施の形態においては、層形成工程にて、レーザー光線の照射に応じて発生する多光子吸収を利用して集光点Xにおける組成を炭素とケイ素とに分解する場合について説明している。しかしながら、SiCを炭素とケイ素とに分解する方法としては、これに限定されるものではなく適宜変更が可能である。例えば、SiCインゴット2内に混入した不純物に起因する不純物準位を利用して炭素とケイ素と分解するようにしてもよい。
以上説明したように、本発明によれば、レーザー加工後に加工処理を必要とすることなく簡単にSiC板状ワークを製造することができるという効果を有し、特に、パワーエレクトロニクスを支えるパワーデバイス向け材料を簡単に製造できる点で有用である。
1 SiC板状ワーク製造装置(ワーク製造装置)
2 SiCインゴット
21 層
3 板状ワーク(SiC板状ワーク)
4 レーザー光線照射機構
41 レーザー発振器
42 集光器
5 移動機構
51 昇降手段
52 径方向移動手段
53 回転ステージ
6 分割機構
61 吸着パッド
62 アーム
63 吸引源
7 加熱手段
71 抵抗発熱体
72 電源

Claims (1)

  1. SiCに透過性を有する波長のレーザー光線をSiCインゴットの端面から入射させ内部で集光させ、該レーザー光線の入射方向に対して垂直方向に該レーザー光線と該SiCインゴットとを相対的に移動させ、該SiCインゴットの内部に位置づけられる該レーザー光線の集光点で多光子吸収により炭素(C)とケイ素(Si)とに分解させ該SiCインゴットの断面に炭素とケイ素とが混在する層を形成する工程と、該層を起点に該SiCインゴットの一部を分割させ該SiCインゴットから板状ワークを製造する工程と、を備えるSiC板状ワーク製造方法。
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