以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1〜図17は本発明をパチンコ機に採用した第1の実施形態を例示している。図1及び図2において、遊技機本体1は、矩形状の外枠2と、この外枠2の前面側に着脱及び開閉自在に枢着された内枠3とを備えている。
外枠2はその下端部前側に左右方向の下部前面板4を有し、この下部前面板4の上側に内枠3が配置されている。内枠3は例えば合成樹脂製で、図2に示すように、外枠2の前面側に当接する矩形状の外周枠5と、この外周枠5の内側上部に設けられた遊技盤装着枠6と、この遊技盤装着枠6の下側で外周枠5の内側下部に設けられた下セット板7とを一体に備え、外周枠5の左右一端側(ここでは左端側)が例えば上下一対のヒンジ手段8により外枠2に着脱及び開閉自在に枢着されている。また、内枠3は施錠手段9により外枠2に対して閉状態でロックされ、所定回転方向へのキー操作によりそのロックを解除可能となっている。
下セット板7には、例えばその左右方向略中央に発射手段10が、その発射手段10の右側に下部スピーカ11が配置されている。また、遊技盤装着枠6には例えば前側から遊技盤12が着脱自在に装着されている。
内枠3の前側には、遊技盤12の前側に対応するガラス扉13と、下セット板7の前側に対応する下部扉14とが上下に隣接して配置され、内枠3用のヒンジ手段8と同一側(ここでは左端側)に配置されたヒンジ手段15,16により夫々内枠3に対して着脱及び開閉自在に枢着されている。なお、ガラス扉13と下部扉14とを一体的に開閉可能な構成としてもよい。
ガラス扉13は遊技盤12の前側を覆う正面視略矩形状で、遊技盤12の遊技領域12aに対応する窓孔17aを有し且つその左右方向一端側がヒンジ手段15により支持される板金製の扉枠17と、その扉枠17の前側に窓孔17aを取り囲むように装着された合成樹脂製の化粧カバー18と、窓孔17aを略塞ぐように扉枠17の裏側に着脱自在に装着されたガラスユニット19とを備え、閉状態のときに扉枠17の外縁側が内枠3の外周枠5の前側に略当接し、ガラスユニット19が遊技領域12aを前側から略閉鎖するようになっている。
ガラスユニット19は、所定の隙間を空けて互いに平行に配置された前後一対のガラス板21,21と、それら一対のガラス板21,21をその外周側で連結・一体化する合成樹脂製の連結枠22とで構成されている。また、ガラス扉13は施錠手段9により内枠3に対して閉状態でロックされ、例えば内枠3の外枠2に対する解錠時とは異なる回転方向へのキー操作によりそのロックを解除可能となっている。
下部扉14は、下セット板7の前側を覆う正面視横長矩形状に形成され且つその左右方向一端側(ここでは左端側)がヒンジ手段16により支持される台板23と、この台板23の前側上部に配置され且つ発射手段10に供給するための遊技球を貯留する上貯留皿24と、台板23の前側下部に配置され且つ例えば上貯留皿24が満杯のときの余剰球を貯留する下貯留皿25と、台板23の例えば右端側に前向き突出状に設けられ且つ発射手段10を作動させるための発射ハンドル26と、台板23、上貯留皿24、下貯留皿25等を前側から覆う化粧カバー27と、台板23の裏側に配置され且つ発射手段10の発射動作に連動して上貯留皿24からの遊技球を1個ずつ発射手段10へと供給する球送り手段28とを備えている。
遊技盤12は例えばベニヤ、ポリカーボネート等の板材により構成されており、その前面側には、図3に示すように遊技領域12aを取り囲むガイドレール31が設けられている。このガイドレール31は、例えば3つの第1〜第3レール部材32〜34等により形成されている。第1レール部材32は例えば金属製で、遊技盤12の下部左側から左縁部略中央、上縁部略中央を経て右上部まで正面視略円弧状に配置され、遊技盤12の前面側に略一定幅で立設されている。第2レール部材33も例えば金属製で、遊技盤12の左上部から左下部にかけて第1レール部材32と並行するようにその内側に略円弧状に配置され、遊技盤12の前面側に略一定幅で立設されている。これら第1レール部材32と第2レール部材33とで挟まれた部分が、発射手段10によって発射された遊技球を遊技領域12aに案内する発射案内通路35となっている。
第3レール部材34は例えば合成樹脂製で、図3,図4等に示すように、第1レール部材32の右上部側端部と第2レール部材33の左下部側端部とを接続するように、遊技盤12の右縁部と下縁部とに沿う正面視略L字状で且つ前後方向略一定幅に形成され、遊技盤12の前面側に着脱自在に装着されている。なお、この第3レール部材34の内側面34aがガイドレール31の一部を構成している。
また、第3レール部材34には、遊技領域12aの最下流部、例えば遊技盤12の左右方向略中央における下部側に対応してアウト口部材36が例えば一体に設けられている。このアウト口部材36は、アウト口37を構成するもので、入賞手段に入賞することなく遊技領域12aの最下流部まで流下してきた遊技球(アウト球)はこのアウト口37を経て遊技盤12の後側に排出されるようになっている。
遊技盤12の遊技領域12a内には、多数の遊技釘(図示省略)が配置される他、図3に示すように、中央表示ユニット41、始動入賞ユニット42、大入賞ユニット43、普通入賞ユニット44等の各種ユニット部品が、遊技盤12に形成された板厚方向貫通状の装着孔41a〜44a(図4参照)に夫々着脱自在に装着されている。また、それら複数のユニット部品41〜44に、普通図柄表示手段45、普通保留個数表示手段46、第1特別図柄表示手段47、第2特別図柄表示手段48等の各種表示手段の他、普通図柄始動手段49、第1特別図柄始動手段50、第2特別図柄始動手段51、大入賞手段52、複数の普通入賞手段53等が設けられている。
中央表示ユニット41は、液晶表示手段等よりなる画像表示手段54の表示枠を構成するもので、例えば遊技領域12aの左右方向略中央における上部側に配置されており、例えば遊技盤12の裏側に装着される画像表示手段54に対応して装着孔41aに前側から装着されている。なお、画像表示手段54は、演出図柄表示手段55、第1特別保留個数表示手段56、第2特別保留個数表示手段57等を構成している。
普通図柄表示手段45は、例えば「○」「×」の2種類の普通図柄に対応する2個の発光体(例えばLED)により構成され、中央表示ユニット41の前側等に配置されており、通過ゲート等よりなる普通図柄始動手段49が遊技球を検出することを条件にそれら2つの発光体が所定時間交互に点滅して、普通図柄始動手段49による遊技球検出時に取得された当たり判定乱数値が予め定められた当たり判定値と一致する場合には当たり態様に対応する「○」側の発光体が発光した状態で、それ以外の場合には外れ態様に対応する「×」側の発光体が発光した状態で、点滅が終了するようになっている。なお、普通図柄始動手段49は、例えば中央表示ユニット41の右側下部に配置されている。
また、普通図柄表示手段45の変動表示中、又は後述する普通利益状態中に普通図柄始動手段49が遊技球を検出した場合には、その検出時に取得した当たり判定乱数値等よりなる乱数情報を予め定められた上限保留個数、例えば4個を限度として記憶すると共に、例えば上限保留個数と同数の発光体よりなる普通保留個数表示手段46がその発光個数により乱数情報の記憶個数(以下、普通保留個数)を表示して、その時点での普通保留個数を遊技者に報知するようになっている。なお、普通保留個数表示手段46は例えば中央表示ユニット41の前側に配置されている。
また、中央表示ユニット41には、左右一側、例えば左側にワープ入口58が設けられ、また前側下部に、ワープ入口58に入球した遊技球を自由に転動させて左右方向中央の中央落下部59又はその側方から落下させるステージ60が設けられている。
中央表示ユニット41の下側には、遊技領域12aの左右方向略中央に始動入賞ユニット42が、右側に大入賞ユニット43が、左側に普通入賞ユニット44が夫々配置されている。そして、第1特別図柄始動手段50と第2特別図柄始動手段51とが始動入賞ユニット42に、大入賞手段52が大入賞ユニット43に、複数(ここでは3つ)の普通入賞手段53が普通入賞ユニット44に夫々設けられている。
第1特別図柄始動手段50は、第1特別図柄表示手段47による図柄変動を開始させるためのもので、例えば開閉手段を有しない非開閉式の入賞手段により構成されている。第2特別図柄始動手段51は、第2特別図柄表示手段48による図柄変動を開始させるためのもので、例えば開閉部材61の作動によって遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能(又は開状態よりも入賞困難)な閉状態とに変化可能な開閉式入賞手段により構成されており、普通図柄表示手段45の変動後の停止図柄が当たり態様となった場合に、開閉部材61が所定時間閉状態から開状態に変化するようになっている(普通利益状態)。
第1特別図柄表示手段47と第2特別図柄表示手段48とは、それぞれ1個又は複数個、例えば各1個の第1,第2特別図柄を変動表示可能な7セグメント式等の表示手段により構成され、例えば中央表示ユニット41の前側に配置されている。そして、第1特別図柄表示手段47は第1特別図柄始動手段50に遊技球が入賞することを条件に、また第2特別図柄表示手段48は第2特別図柄始動手段51に遊技球が入賞することを条件に、夫々第1,第2特別図柄を所定時間変動表示して、それら第1,第2特別図柄始動手段50,51への遊技球入賞時に取得された大当たり判定乱数値が予め定められた大当たり判定値と一致する場合には所定の大当たり態様で、それ以外の場合には外れ態様で夫々停止するようになっている。
また、第1,第2特別図柄の変動表示中、又は後述する特別利益状態中に第1,第2特別図柄始動手段50,51に遊技球が入賞した場合には、その入賞時に取得した大当たり判定乱数値等よりなる乱数情報を予め定められた上限保留個数、例えば各4個を限度として記憶すると共に、第1,第2特別保留個数表示手段56,57が夫々乱数情報の記憶個数(以下、第1,第2特別保留個数という)を表示して、その時点での第1,第2特別保留個数を遊技者に報知するようになっている。
また、第1,第2特別図柄の変動中は、画像表示手段54上の演出図柄表示手段55によって演出図柄が変動表示されるようになっている。演出図柄表示手段55は、1個又は複数個、例えば左右方向に3個の演出図柄を例えば各種の演出画像と共に変動表示可能に構成されており、第1,第2特別図柄の変動開始と同時に所定の変動パターンに従って演出図柄の変動を開始すると共に、例えば第1,第2特別図柄の変動停止と同時に最終停止するよう、演出図柄を左、右、中等の所定の順序で停止させるようになっている。
大入賞手段52は、開閉部材62の作動によって遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能な閉状態とに変化可能な開閉式入賞手段により構成され、例えば第1,第2特別図柄始動手段50,51よりも上流側で且つ普通図柄始動手段49よりも下流側に配置されており、第1,第2特別図柄表示手段47,48の何れかの変動後の停止図柄が大当たり態様となった場合に所定の開放パターンに従って開放するようになっている(特別利益状態)。
続いて、図3〜図10等を参照しつつ、始動入賞ユニット42及びアウト口部材36の構成について詳細に説明する。始動入賞ユニット(入球装置)42とアウト口部材36とは、互いに上下に近接(又は当接)した状態で一つの装着孔(装着部)42aに装着されている。即ち装着孔42aは、図4,図7等に示すように互いに連通する上側の第1装着部63と下側の第2装着部64とで構成されており、上側の第1装着部63に始動入賞ユニット42が、下側の第2装着部64にアウト口部材36が夫々装着されている。なお、第1装着部63の下端部は、第1装着部63の上部側及び第2装着部64よりも幅広に形成されている。
アウト口部材36は、図4,図5,図9等に示すように、アウト口前面板65とアウト口周壁部66とを一体に備えている。アウト口前面板65は、遊技盤12の前面に沿う板状で、装着孔42aの第2装着部64に対応してその前側を略覆うように配置され、第3レール部材34の内側面34aにおける後縁側から上向きに突設されている。このアウト口前面板65には、ガイドレール31(内側面34a)の上側に沿って例えば正面視横長略矩形状のアウト口37が形成されている。
アウト口周壁部66は、アウト口37の縁部の少なくとも一部、例えば上縁部及び左右の側縁部に沿ってアウト口前面板65から後向きに突設され、装着孔42aの第2装着部64内に前側から挿入されている。なお、第3レール部材34の内側面34aには、アウト口37の前側に対応して、遊技球を後向きに案内する案内傾斜部67が形成されている。
始動入賞ユニット(入球装置)42は、図4,図5,図9,図10等に示すように、装着孔42aの第1装着部63に対して前側から装着される前装着体71と、同じく第1装着部63に対して後側から装着される後装着体72とで構成されている。
前装着体71は、図4,図5等に示すように、遊技盤12の前面に沿う板状の前面部材73と、第1特別図柄始動手段50を構成する第1始動入賞口74と、第2特別図柄始動手段(入球手段)51を構成する第2始動入賞口(入球口)75と、この第2始動入賞口75に遊技球を案内する入賞案内手段76とを備えている。
前面部材73は、装着孔42aの第1装着部63の形状に対応して例えば正面視逆T字状に形成され、その外縁側を第1装着部63の外側で遊技盤12の前面に当接させた状態でネジ止め等により遊技盤12に着脱自在に固定されており、その前面側には任意の装飾が施されている。なお、遊技盤12の前面側には、第1装着部63の周辺部に複数の位置決め凹部70が設けられており、前面部材73は、その背面側に設けられた複数の位置決め凸部70aを位置決め凹部70に夫々嵌合させることによって遊技盤12の所定位置に位置決めされている。
第1始動入賞口74は、前面部材73の前側に突出する樋状に形成され、例えば前面部材73の上端部に配置されており、入賞した遊技球を後向きに案内する入賞球案内部74aを備えている。第2始動入賞口75は、前面部材73に形成された例えば正面視略正方形の開口で、第1始動入賞口74の下側近傍に配置されている。入賞案内手段76は、前面部材73の前側に突出する突起状に形成され、例えば第2始動入賞口75の左右両側に配置されており、その上面は遊技球を左右方向の内側、即ち第2始動入賞口75の前側に案内する傾斜面76aとなっている。
また前面部材73の背面側には、図5等に示すように、後装着体72を位置決めするための複数、例えば3組の前位置決め部77a〜77cが設けられている。前位置決め部77aは第2始動入賞口75の上部側左右に、前位置決め部77bは第2始動入賞口75の下部側左右に夫々配置され、例えば後向きに突出する円形突起状に形成されている。前位置決め部77cは、前面部材73の下端部における左右両端側に配置されており、互いに対向する正面視略コの字型に形成された後向きの突起状に形成されている。
後装着体72は、図5〜図10等に示すように、遊技盤12の背面側に装着される後部ケース78と、この後部ケース78の前側に例えば一体に形成され且つ装着孔42aの第1装着部63内に後側から挿入される装着孔挿入部79と、後部ケース78の前側に例えば着脱自在に装着され且つ装着孔挿入部79と共に装着孔42aの第1装着部63内に挿入される着脱ホルダ部材80とを備えている。
装着孔挿入部79は、図6,図7,図9等に示すように、第1始動入賞口74に入賞した遊技球を遊技盤12の後側に案内する第1入賞案内通路81と、第2始動入賞口75に入賞した遊技球を遊技盤12の後側に案内する第2入賞案内通路82と、前位置決め部77aに対応する後位置決め部83aとを備え、後部ケース78の前側に突設されている。
第1入賞案内通路81と第2入賞案内通路82とは上下に隣接して配置され、共に後ろ下がりの傾斜状に形成されている。また、第2入賞案内通路82の前端部には、第2始動入賞口(入球口)75を開閉する開閉部材(開閉手段)61が配置されている。開閉部材61は、第2始動入賞口75に対応する正面視略正方形の板状で、その下端部左右に回転軸61aが突設され、また開閉駆動手段90からの駆動力を受けるための駆動受け部61bが回転軸61aに対して例えば後向きに突設されており(図6,図9参照)、第2入賞案内通路82の下側に設けられた軸受部82aに回転軸61aを前側から嵌め込んだ状態で揺動自在に支持されている。
後位置決め部83aは、例えば第2入賞案内通路82の上部側左右に配置され、前装着体71側の前位置決め部77aが前側から嵌合可能な例えば円筒状に形成されている。前装着体71側の前位置決め部77aに後位置決め部83aを嵌合させることにより、後装着体72は前装着体71に対して位置決めされる。
着脱ホルダ部材80は、図5〜図7,図9,図10に示すように、磁気センサ84を支持する磁気センサ支持部(センサ支持部)85と、開閉部材61の回転軸61aを軸受部82a内に保持するための軸押さえ部86と、前位置決め部77bに対応する後位置決め部83bとを一体に備え、例えば後部ケース78の前側に突設された固定基部87に対してネジ止め等により着脱自在に固定されている。
磁気センサ84は、例えば細長扁平状で、図5〜図7,図9,図10等に示すように長手方向一端側が直角方向に突出した平面視略L字型に形成され、その突出部84aにコネクタ88が設けられており、例えば突出部84aが左側後向きとなるように左右方向に沿って略水平に支持されている。なお、この磁気センサ84の詳細については後述する。
磁気センサ支持部85は、後部ケース78の下端部に対応して左右に配置され、例えば互いに対向する正面視略コの字型のレール状に形成されており、磁気センサ84の左右両端側の縁部を前後方向摺動可能に支持している。また磁気センサ支持部85の前端側には、磁気センサ84の前向き移動を規制する前規制部89aが設けられ、更に後部ケース78側には、磁気センサ支持部85に保持された磁気センサ84の後向き移動を規制する後規制部89bが設けられている。
磁気センサ84は、着脱ホルダ部材80が後部ケース78に装着される前に磁気センサ支持部85に対して後側から装着される。そして、着脱ホルダ部材80が後部ケース78に装着されたとき、磁気センサ84は前規制部89aと後規制部89bとで前後方向の移動が規制されて後部ケース78の前側所定位置に支持され(図9,図10参照)、また開閉部材61は軸受部82a内の回転軸61aが軸押さえ部86によって前側から規制されることにより揺動自在に保持される(図7参照)。なお、着脱ホルダ部材80が後部ケース78に装着されたとき、磁気センサ84は例えばその前縁側が着脱ホルダ部材80の前面と略面一となる。
後部ケース78は、例えば遊技盤12の板厚と同程度の前後方向幅で、第1装着部63を後側から略塞ぐ大きさ及び形状の略箱形に形成されており、図8〜図10等に示すように、第1始動入賞口74に入賞した遊技球を遊技盤12の後側で下向きに排出する第1排出案内通路91と、第2始動入賞口75に入賞した遊技球を遊技盤12の後側で下向きに排出する第2排出案内通路92と、第1始動入賞口74に入賞した遊技球を検出する第1入賞検出手段93を保持する第1検出保持手段93aと、第2始動入賞口(入球口)75に入賞した遊技球を検出する第2入賞検出手段(遊技球検出手段)94を保持する第2検出保持手段94aと、開閉駆動手段90を収容・保持する駆動収容手段95と、電波センサ96を保持する電波センサ保持手段96aとを備えている。
第2排出案内通路92は、図8,図9等に示すように第2入賞案内通路82の後側から例えば下向きに配置されており、その第2排出案内通路92の例えば下端部近傍に設けられた第2検出保持手段94aに、第2入賞検出手段94が着脱自在に装着されている。第2入賞検出手段94は、遊技球が1個通過可能な検出孔を一端側に備えた貫通型の近接スイッチにより構成されており、第2検出保持手段94aによって前後方向の後端側が保持されている。なお、第2入賞検出手段94の前端側は、着脱ホルダ部材80によって保持されるようになっている。
第1排出案内通路91は、図8,図9等に示すように第1入賞案内通路81の後側から左右方向の一方側、例えば右側に屈曲して第2排出案内通路92の一側、例えば右側に沿って下向きに配置されており、その第1排出案内通路91の例えば下端部近傍に設けられた第1検出保持手段93aに、第1入賞検出手段93が着脱自在に装着されている。第1入賞検出手段93は、第2入賞検出手段94と同じ貫通型の近接スイッチにより構成されており、第1検出保持手段93aによって例えば長手方向を左右に向けた状態で保持されている。
開閉駆動手段90は、例えば電磁ソレノイドにより構成され、可動鉄心90aを例えば下側に向けた状態で駆動収容手段95内に収容されており、ON状態のときに可動鉄心90aが上向きに移動するようになっている。可動鉄心90aには、開閉連動部材97の一端側が着脱自在に固定されており、この開閉連動部材97の他端側が、開閉部材61の駆動受け部61bに係合している。これにより、開閉駆動手段90がOFF状態からON状態に切り替わったとき、可動鉄心90aと共に開閉連動部材97が上昇し、開閉部材61が前向きに揺動して第2始動入賞口75を開放する。
電波センサ保持手段96aは、第1排出案内通路91の一側、例えば右側で第1入賞検出手段93の上側近傍に配置されており、電波センサ96を例えば長手方向を上下に向けた状態で保持するようになっている。
以上のような後装着体72は、例えば前装着体71が遊技盤12の前側に装着された後で遊技盤12の後側から装着される。後装着体72を装着する際には、後位置決め部83a〜83cを夫々前装着体71側の前位置決め部77a〜77cに後側から嵌合させつつ、装着孔挿入部79等を装着孔42aの第1装着部63に後側から挿入し、後部ケース78の前面を遊技盤12の背面に当接させる。このとき、後装着体72側の開閉部材61が前装着体71側の第2始動入賞口75に後側から嵌め込まれ、第2始動入賞口75は開閉部材61により開閉可能な状態となる。そして、その状態で後装着体72をネジ止め等により遊技盤12に固定する。
後装着体72が遊技盤12に装着されたとき、始動入賞ユニット42の最下部に配置された磁気センサ84は、図9,図10等に示すように、アウト口部材36の上側近傍で装着孔42a内に収容されると共にその前縁側が前面部材73の背面に当接又は近接した状態となる。これにより、ガラス板21の前側からアウト口37付近に磁石が近づいた場合に確実にその磁気を検知することが可能であり、ガラス板21の前側からアウト口付近に磁石を近づけて行う不正行為を効果的に防止することが可能である。
続いて、図11〜図17等を参照しつつ磁気センサ84の構成について詳述する。磁気センサ84は、磁気センサ基板(回路基板)101と、この磁気センサ基板101を収容するケース体102とを備えている。磁気センサ基板101は、図12等に示すように、ベース基板103と、このベース基板103の第1面103a側に装着された一又は複数、例えば二つのリードスイッチ(所定電子部品)104,104と、同じくベース基板103の第1面103a側に装着されたコネクタ(電子部品)88とを備えている。
ベース基板103は、例えば細長略矩形状のリードスイッチ配置部105と、このリードスイッチ配置部105の長手方向一端側から直角に突出する略矩形状のコネクタ配置部106とを一体に備えた略L字型に形成されている。そして、リードスイッチ配置部105の長手方向に沿って二つのリードスイッチ104,104が例えば所定間隔を空けて一列状に配置され、またコネクタ配置部106には、コネクタ88がその接続部88aを例えばベース基板103の板面に沿ってコネクタ配置部106の突出側(リードスイッチ配置部105とは反対側)に向けた状態で装着されている。
リードスイッチ104は、図15等に示すように一対の磁性体リード107,107の端部107a,107a同士を所定の隙間を挟んで対向させ、不活性ガスと共にガラス管(封入部)108内に封入したもので、軸方向に外部から磁界が加わると磁性体リード107が磁化され、それによって端部107a,107aが互いに引き合って接点が閉じ、磁界が消去されれば磁性体リード107の弾性によって接点が開くようになっている。
また、ベース基板103のリードスイッチ配置部105には、図12,図15〜図17等に示すように、各リードスイッチ104,104のガラス管108の配置位置に対応してガラス管収容部(収容部)109が形成されている。このガラス管収容部109は例えば板厚方向の貫通孔で、ガラス管108に対応して例えば細長矩形状に形成されており、その縦横の寸法はガラス管108よりも若干大きくなっている。
リードスイッチ104は、図15等に示すように、磁性体リード107,107をガラス管収容部109の長手方向両側で第1面103aに沿わせ、ガラス管108の略半分をガラス管収容部109内に挿入した状態で、磁性体リード107,107を半田付けすることにより第1面103aに固定されている。これにより、ガラス管収容部109を設けない場合と比べて、磁気センサ基板101の板厚方向の最大寸法(コネクタ88を除く)をガラス管108の略半径分小さくできる。
ケース体102は、図12等に示すように、磁気センサ基板101の両面側から互いに嵌め合わせ可能な甲ケース部材111と乙ケース部材112とを備えている。甲ケース部材111は、ベース基板103の一面側、例えば第1面103aに対向する第1対向壁113と、ベース基板103の外周に沿って配置される周壁114とを一体に備えている。
第1対向壁113は、磁気センサ基板101に対応する略L字型に形成されており、突出部84aに対応する位置に、磁気センサ基板101側のコネクタ88を外部に露出させるためのコネクタ孔115が形成されている。周壁114は、図16等に示すように、例えばリードスイッチ配置部105における長手方向両端側の端縁116a,116bに沿う端部周壁114a,114bについては端縁116a,116bに当接又は近接するように配置され、リードスイッチ配置部105の短手方向両端側の側縁116c,116dに沿う側部周壁114c,114dについては側縁116c,116dとの間に一定の隙間を空けて配置されている。
また甲ケース部材111内には、図12等に示すように、磁気センサ基板101を支持する基板支持手段として、磁気センサ基板101の側縁116c,116dに対応して配置される縁部支持手段117と、ガラス管収容部109に対応して配置される収容部支持手段118とが設けられている。
縁部支持手段117は、図12,図16,図17等に示すように、例えば磁気センサ基板101の側縁116c,116dに沿って夫々一又は複数配置されており、例えば第1対向壁113と周壁114との角部で両壁113,114に垂直に起立するリブ状に形成されると共に、磁気センサ基板101の側縁116c,116dが係合する切欠部119を備えている。なお、複数の縁部支持手段117のうちの少なくとも一つ、例えば一対の中間縁部支持手段(第3支持手段)117a,117aは、図16に示すように、各リードスイッチ104,104間、即ちリードスイッチ配置部105の長手方向略中央に対応する位置で磁気センサ基板101の側縁116c,116dを支持している。
また、収容部支持手段(第1支持手段)118は、第1対向壁113の内面側に突出する突起状に形成され、図16,図17等に示すように各リードスイッチ104のガラス管108に対応してそれらの両側に配置されており、その先端部がガラス管収容部109の外側でベース基板103の第1面103aに略当接している。
甲ケース部材111内に嵌め込まれた磁気センサ基板101は、図17に示すように、縁部支持手段117及び収容部支持手段118によって、第1面103aと第1対向壁113との隙間が略一定となり、縁部支持手段117によって側縁116c,116dと側部周壁114c,114dとの隙間が略一定となるように支持される。
また、甲ケース部材111の例えば側部周壁114c,114dには、図11〜図14等に示すように、例えば第1対向壁113側の縁部近傍に、乙ケース部材112側の係合部121が係脱自在に係合可能な例えば貫通孔よりなる被係合部122が夫々一又は複数設けられている。
なお、甲ケース部材111では、コネクタ88の接続部88aに対応する角部が斜めにカットされて傾斜面123が形成されており、コネクタ孔115は第1対向壁113からこの傾斜面123に跨がって設けられている。また、甲ケース部材111では、コネクタ88側とは反対側の側面、即ち側部周壁114dにおける長手方向両端側の角部に傾斜切欠部124が設けられている。
なお本実施形態では、磁気センサ84の前向き移動を規制する前規制部89aは、図10に示すように傾斜切欠部124に対応する断面三角形状に形成され、一対の磁気センサ支持部85の内面側に一体に突設されている。
乙ケース部材112は、図12等に示すように、ベース基板103の一面側、例えば第1面103aとは反対側の第2面103bに対向する第2対向壁125と、甲ケース部材111側の被係合部122に対応する係合部121とを一体に備えている。
第2対向壁125は、甲ケース部材111側の周壁114の内側に嵌まる略L字型に形成されている。この第2対向壁125には、ベース基板103の第2面103bに対向する内面側に、外縁に沿って配置される外周突条部126の他、磁気センサ基板101をその長手方向略中央で支持する中間裏面支持手段127、磁気センサ基板101をガラス管収容部109の近傍で支持する収容部裏面支持手段128が、何れも一定高さの突起状に形成されている。
中間裏面支持手段(第3支持手段)127は、中間縁部支持手段117a,117aに対応して例えばリードスイッチ104,104間を横切る直線状に配置されており、乙ケース部材112が甲ケース部材111に装着されたとき、図15等に示すように先端側縁部がベース基板103の第2面103bに略当接するようになっている。収容部裏面支持手段(第2支持手段)128は、収容部支持手段118に対応して例えばガラス管収容部109の両側に配置されており、乙ケース部材112が甲ケース部材111に装着されたとき、図17(a),(b)等に示すように先端側がベース基板103の第2面103bに略当接するようになっている。
係合部121は、第2対向壁125の長手方向の側縁部125a,125bに沿って夫々一又は複数、例えば各二つ配置され、第2対向壁125から甲ケース部材111側の側部周壁114c,114dの内面に沿う細長突起状に形成されており、図12,図17(a)等に示すように、先端部には甲ケース部材111側の被係合部122に係脱自在に係合する係合爪121aが設けられている。
なお、外周突条部126は、係合部121の配置位置ではこの係合部121を避けて内側に略コの字型に屈曲しており、図16,図17(a)等に示すようにその屈曲部126aの一部がベース基板103の第2面103bに略当接するようになっている。また、外周突条部126のうち、第2対向壁125の長手方向両端部に対応する端部突条部126bについても、図15,図16等に示すようにベース基板103の第2面103bに略当接するようになっている。
乙ケース部材112を甲ケース部材111に装着する際には、係合部121を内向きに弾性変形させつつ側部周壁114c,114dの内面に沿って滑らせることにより、側部周壁114c,114dと磁気センサ基板101の側縁116c,116dとの隙間に係合部121を挿入する。そして、第2対向壁125が甲ケース部材111側の周壁114の内側に嵌まったとき、図17(a)に示すように各係合部121の係合爪121aが甲ケース部材111側の被係合部122に内側から係合し、乙ケース部材112は甲ケース部材111に固定された状態となる。このとき、図15,図17等に示すように、基板支持手段を構成する中間裏面支持手段127、収容部裏面支持手段128、外周突条部126の屈曲部126a及び端部突条部126bがベース基板103の第2面103bに略当接するため、磁気センサ基板101はケース体102内で移動不能に支持された状態となる。
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機では、磁気センサ84のベース基板103に、板厚方向に貫通するガラス管収容部(収容部)109を設け、リードスイッチ(所定電子部品)104を、そのガラス管108の略半分がガラス管収容部109内に位置する状態でベース基板103の第1面103a側に装着しているため、ガラス管収容部109を設けない場合に比べて磁気センサ基板101、ひいては磁気センサ84を薄型化することができ、限られた部品配置スペースをより有効に活用することが可能である。
また、始動入賞ユニット42とアウト口部材36とを、遊技盤12に板厚方向貫通状に形成された一つの装着孔42aに装着し、磁気センサ84を始動入賞ユニット42の下部側で且つ前面部材73の後側近傍の装着孔42a内に配置しているため、アウト口付近に磁石を近づけて行う不正行為を効果的に防止することが可能である。
図18〜図23は本発明の第2の実施形態を例示し、第1の実施形態における始動入賞ユニット42を振り分け式の始動入賞ユニット42′に変更し、この始動入賞ユニット42′に磁気センサ84を搭載した例を示している。なお、始動入賞ユニット42を始動入賞ユニット42′に変更した点以外は第1の実施形態と同様である。
図18〜図23に示すように、始動入賞ユニット42′は、アウト口部材36の上側に近接(又は当接)した状態で配置され、アウト口部材36と同じ装着孔(装着部)42aに装着されており、装着孔42aに対して前側から装着される前装着体71′と、その前装着体71′に対して後側から装着される後装着体72′とで構成されている。なお、装着孔42aは、図22に示すように互いに連通する上側の第1装着部63と下側の第2装着部64とで構成されており、上側の第1装着部63に始動入賞ユニット42′が、下側の第2装着部64にアウト口部材36が夫々装着されている。
前装着体71′は、図20,図23等に示すように、遊技盤12の前面に沿う板状の前面部材73と、この前面部材73の前面側に配置された前構造体131と、前面部材73の背面側に配置された後構造体132とを備えている。
前面部材73は、その外縁部を第1装着部63の外側で遊技盤12の前面に当接させた状態でネジ止め等により遊技盤12に着脱自在に固定されている。前面部材73の背面側には、図19,図20に示すように、遊技盤12側に設けられた複数の位置決め凹部に夫々嵌合する位置決め凸部70aが設けられている。
前構造体131は、図18,図21,図23に示すように、前面部材73の前側に所定距離をおいて平行に配置された前カバー部材134を備え、その前カバー部材134と前面部材73との間に、入球口135と、第1特別図柄始動手段50を構成する第1始動入賞口136と、第2特別図柄始動手段51を構成する第2始動入賞口137と、入球口135に入球した遊技球を第1始動入賞口136に案内する第1案内通路138と、入球口135に入球した遊技球を第2始動入賞口137に案内する第2案内通路139と、入球口135に入球した遊技球を第1案内通路138と第2案内通路139とに振り分ける振り分け部材140とを備えている。
第1始動入賞口136と第2始動入賞口137とは前面部材73の下部側に遊技球1個分以上の隙間を挟んで左右に配置され、夫々上向き開口状に形成されており、入賞した遊技球を後向きに案内する入賞球案内部136a,137aを備えている。入球口135は、前面部材73の上部側に上向き開口状に設けられ、その下側で例えば左側の第1案内通路138と右側の第2案内通路139とに分岐している。第1案内通路138と第2案内通路139とは、それらの下流端側が夫々遊技球1個分以上の隙間を介して第1始動入賞口136と第2始動入賞口137とに向けて下向きに開口している。
振り分け部材140は、前後方向の回転軸140aを介して揺動自在に支持されており、後述する振り分け駆動手段141の駆動により、入球口135に入球した遊技球を第1案内通路138側に案内する第1振り分け姿勢と、第2案内通路139側に案内する第2振り分け姿勢とに切り換え可能となっている。
後構造体132は、前面部材73の背面側に後向き突出状に設けられており、図20,図23等に示すように、第1始動入賞口136に入賞した遊技球を遊技盤12の後側に案内する第1入賞案内通路142と、第2始動入賞口137に入賞した遊技球を遊技盤12の後側に案内する第2入賞案内通路143と、振り分け駆動手段141と、磁気センサ84を支持する磁気センサ支持部85とを備えている。
第1入賞案内通路142と第2入賞案内通路143とは夫々第1始動入賞口136と第2始動入賞口137との後側に後ろ下がりの傾斜状に配置されている。振り分け駆動手段141は、電磁ソレノイド等により構成され、例えば第1入賞案内通路142の上側に配置されており、図20〜図23に示すように、前面部材73の後側に配置された連動部材144を介して振り分け部材140を揺動駆動可能となっている。
磁気センサ支持部85は、図19,図20,図22,図23等に示すように、前面部材73の下端部、即ち第1,第2入賞案内通路142,143の下側で左右に配置され、例えば互いに対向する正面視略コの字型のレール状に形成されており、磁気センサ84の左右両端側の縁部を前後方向摺動可能に支持している。磁気センサ84は、例えばコネクタ88が下側後向きとなるように磁気センサ支持部85の後側から前向きに装着され、その前縁側が前面部材73の背面に略当接した状態で支持される。
後装着体72′は、例えば後構造体132の後側に着脱自在に装着され、例えば前構造体131に対して固定されており、図20,図22,図23等に示すように、第1始動入賞口136に入賞した遊技球を遊技盤12の後側で下向きに排出する第1排出案内通路145と、第2始動入賞口137に入賞した遊技球を遊技盤12の後側で下向きに排出する第2排出案内通路146と、第1始動入賞口136に入賞した遊技球を検出する第1入賞検出手段147を保持する第1検出保持手段147aと、第2始動入賞口137に入賞した遊技球を検出する第2入賞検出手段148を保持する第2検出保持手段148aと、磁気センサ支持部85からの磁気センサ84の脱落を阻止するセンサ押さえ部149とを備えている。
第1排出案内通路145は、第1入賞案内通路142の後側から例えば下向きに配置されており、その第1排出案内通路145の例えば下端部近傍に設けられた第1検出保持手段147aに第1入賞検出手段147が着脱自在に装着されている。また、第2排出案内通路146は、第2入賞案内通路143の後側から例えば下向きに配置されており、その第2排出案内通路146の例えば下端部近傍に設けられた第2検出保持手段148aに第2入賞検出手段148が着脱自在に装着されている。
センサ押さえ部149は、後装着体72′の下端部で例えば前向き突出状に設けられており、後装着体72′を後構造体132の後側に装着したとき、例えば磁気センサ84の後縁側に後側から略当接して、磁気センサ84の後側への移動を規制するようになっている。
以上のような始動入賞ユニット42′は、第1の実施形態の始動入賞ユニット42とは異なり、一体として遊技盤12の前側から装着孔42aに装着されているが、前面部材73の背面側に設けた磁気センサ支持部85に磁気センサ84を後側から装着し、その後側から装着される後装着体72′に、磁気センサ84の後側への移動を規制するセンサ押さえ部149を設けているため、磁気センサ84を容易且つ確実に始動入賞ユニット42′に装着することができる。また、第1の実施形態と同様、始動入賞ユニット42′とアウト口部材36とを、遊技盤12に板厚方向貫通状に形成された一つの装着孔42aに装着し、磁気センサ84を始動入賞ユニット42′の下部側で且つ前面部材73の後側近傍の装着孔42a内に配置しているため、アウト口付近に磁石を近づけて行う不正行為を効果的に防止することが可能である。
図24〜図28は本発明の第3の実施形態を例示し、第1の実施形態における始動入賞ユニット42を振り分け式の始動入賞ユニット42″に変更すると共に、その始動入賞ユニット42″の下側に、第2大入賞手段(入球手段)150を搭載する第2大入賞ユニット(入球装置)151を大入賞ユニット43とは別に配置し、この第2大入賞ユニット151に磁気センサ84を搭載した例を示している。なお、始動入賞ユニット42″及び第2大入賞ユニット151に関する構成以外は第1の実施形態と同様である。
図25,図26,図28等に示すように、第2大入賞ユニット151はアウト口部材36の上側に近接(又は当接)した状態で配置され、更に始動入賞ユニット42″は第2大入賞ユニット151の上側に近接(又は一部当接)した状態で配置されており、これらアウト口部材36、第2大入賞ユニット151及び始動入賞ユニット42″は一つの装着孔(装着部)42aに装着されている。即ち、装着孔42aは、図26に示すように互いに連通する上側の第1装着部63と下側の第2装着部64とそれらの中間の第3装着部152とで構成されており、第1装着部63に始動入賞ユニット42″が、第2装着部64にアウト口部材36が、第3装着部152に第2大入賞ユニット151が夫々装着されている。
始動入賞ユニット42″は、図25,図26に示すように、入球口153と、第1特別図柄始動手段50を構成する第1始動入賞口154と、第2特別図柄始動手段51を構成する第2始動入賞口155と、入球口153に入球した遊技球を第1始動入賞口154側と第2始動入賞口155側とに振り分ける振り分け部材156と、第1始動入賞口154に入賞した遊技球を検出する第1入賞検出手段157と、第2始動入賞口155に入賞した遊技球を検出する第2入賞検出手段158とを備えている。
振り分け部材156は、入球口153の下側で前後方向の回転軸156aを介して揺動自在に支持されており、通常時は例えば自重等により中立位置に保持され、入球口153に入球した遊技球に押されて左右何れかに揺動して、その遊技球を第1始動入賞口154側と第2始動入賞口155側との何れかに案内するようになっている。第1,第2始動入賞口154,155の何れかに入賞した遊技球は、遊技盤12の後側に案内されるが、その際に第1,第2入賞検出手段157,158によって検出される。
第2大入賞ユニット151は、図25〜図28に示すように、遊技盤12の前面に沿う板状の前面部材161と、この前面部材161の背面側に配置された後装着体162とを備えている。前面部材161は、その外縁部を第3装着部152の外側で遊技盤12の前面に当接させた状態でネジ止め等により遊技盤12に着脱自在に固定されており、第2大入賞手段150を構成する例えば横長矩形状の第2大入賞口163が前向き開口状に形成されている。前面部材161の背面側には、図27に示すように、遊技盤12側に設けられた複数の位置決め凹部に夫々嵌合する位置決め凸部164aが設けられている。
なお、第2大入賞手段150は、開閉部材165の作動によって遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能な閉状態とに変化可能な開閉式入賞手段により構成されており、第1,第2特別図柄表示手段47,48の何れかの変動後の停止図柄態様が大当たり態様となった場合に、例えば大入賞手段52と併せて所定の開放パターンに従って開放するようになっている(特別利益状態)。
開閉部材165は、図25,図28に示すように、第2大入賞口163に対応して例えば正面視横長矩形の板状に形成されており、前面部材161に対して例えば後側から装着され、下端部側に設けられた左右方向の回転軸廻りに揺動自在に支持されている。
後装着体162は、前面部材161の背面側に後向き突出状に設けられており、図26〜図28に示すように、第2大入賞口163の後側に配置される入賞室166と、この入賞室166内に入賞した遊技球を遊技盤12の後側に案内する入賞案内通路167と、第2大入賞口163に入賞した遊技球を検出する入賞検出手段168と、開閉部材165を開閉駆動する開閉駆動手段169を収容・保持する駆動収容手段170と、始動入賞ユニット42″側の第1始動入賞口154に入賞した遊技球を案内する第1始動入賞案内部171と、同じく第2始動入賞口155に入賞した遊技球を案内する第2始動入賞案内部172と、磁気センサ84を支持する磁気センサ支持部173とを備えている。
入賞室166は、第2大入賞口163の後側に横長箱形に設けられ、例えばその後壁163aの左右方向一端側、例えば左端側には遊技球が通過可能な通過口174が形成されると共に、底壁163bは遊技球を通過口174側に案内する傾斜状に形成されている。入賞案内通路167は、通過口174の後側に配置され、通過口174を後向きに通過した遊技球を遊技盤12の背面に沿って下向きに排出するようになっている。なお、入賞検出手段168は、例えば通過口174の後側に配置され、通過口174を通過した遊技球を検出するようになっている。
開閉駆動手段169は、電磁ソレノイド等により構成され、入賞室166の後側で右方向一端側、例えば右端側に配置された駆動収容手段170内に、例えば可動鉄心169aを左右方向の例えば右側に向けた状態で収容されている。可動鉄心169aは、開閉連動部材175を介して開閉部材165と連動しており、開閉駆動手段169がOFF状態からON状態に切り替わったとき、可動鉄心169aと共に開閉連動部材175が移動することにより開閉部材165が前向きに揺動して第2大入賞口163が開放するようになっている。なお、開閉駆動手段169は、図28に示すように例えば遊技盤12の背面よりも後側に配置されている。
第1始動入賞案内部171は、図26,図27等に示すように例えば入賞案内通路167の一側(ここでは右側)に沿って下向きに配置されており、第1始動入賞口154に入賞し、遊技盤12の後側に案内されてきた遊技球を第2大入賞ユニット151の下側に案内するようになっている。また、第2始動入賞案内部172は、図26,図27等に示すように例えば入賞案内通路167に対して第1始動入賞案内部171とは反対側(個々では左側)に例えば後向きに配置されており、第2始動入賞口155に入賞し、遊技盤12の後側に案内されてきた遊技球を第2大入賞ユニット151の後側まで案内して下向きに落下させるようになっている。
磁気センサ支持部173は、例えば正面視横長矩形の枠状で、図27,図28等に示すように前面部材161の下端部裏側に後向き突出状に形成されており、例えばコネクタ88が下側後向きとなるように後側から挿入された磁気センサ84の前縁側を支持するようになっている。また、磁気センサ支持部173の後側には、磁気センサ支持部173からの磁気センサ84の脱落を阻止するセンサ押さえ部176が一体に形成されている。センサ押さえ部176は、図27,図28に示すように後向き細長状に形成され、後端側に係合爪176aが一体に設けられており、磁気センサ84が磁気センサ支持部173に後側から装着され、磁気センサ84の前縁側が前面部材161の背面側に略当接したとき、センサ押さえ部176の係合爪176aが磁気センサ84の後縁側に係脱自在に係合して、磁気センサ84の後向きの移動を規制するようになっている。
以上のように、磁気センサ84は、始動入賞ユニットに限らず、アウト口37の上側近傍に設けたユニットの下部側における前面部材の後側近傍に配置することが望ましい。また本実施形態では、第2大入賞ユニット151とアウト口部材36とを、遊技盤12に板厚方向貫通状に形成された一つの装着孔42aに装着し、磁気センサ84を第2大入賞ユニット151の下部側で且つ前面部材161の後側近傍の装着孔42a内に配置しているため、アウト口付近に磁石を近づけて行う不正行為を効果的に防止することが可能である。
図29,図30は本発明の第4の実施形態を例示し、第1の実施形態を一部変更して、ガラス板21の前側にアウト口37の前側に対応してアウト口カバー部材(カバー部材)181を設けた例を示している。
図29,図30に示すように、本実施形態のパチンコ機では、ガラスユニット19の下部前側に対応して、ガラス扉13の前側の化粧カバー18が上向きに突出しており、この突出部分がアウト口カバー部材181を構成している。このアウト口カバー部材181は、前側のガラス板21の前側に所定距離をおいて略平行に配置された前カバー部181aと、この前カバー部181aの縁部から後向きに延設され且つその後縁側がガラス板21の前面側に当接又は近接する周壁部181bとで構成されており、正面視においてその後側にアウト口37全体が隠れる大きさ及び形状に形成されている。
このようなアウト口カバー部材181を設けることにより、ガラス板21の前側からアウト口37に磁石を近づけることが困難となり、アウト口付近に磁石を近づけて行う不正行為をより効果的に防止することができる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、磁気センサ84のベース基板103に設けたガラス管収容部(収容部)109は、ガラス管(封入部)108の少なくとも一部を収容できるものであればよく、例えば板厚方向に貫通しない凹入状に形成してもよい。また、例えばベース基板103の第1面103aに、ガラス管収容部109の両側に対応して溝を形成し、その溝内に磁性体リード107,107を配置すれば、ガラス管108をより深くガラス管収容部109内に挿入することができ、磁気センサ84の更なる薄型化が可能である。
ガラス管108はガラス管収容部109の内面に当接してもよい。また、実施形態ではベース基板103上に二つのリードスイッチ104を一列に配置した例を示したが、三つ以上のリードスイッチ104を一列又は複数列に配置してもよい。また、三つ以上のリードスイッチ104を一列に配置する場合、第3支持手段117,127は全てのリードスイッチ104間に配置することが望ましい。
甲ケース部材111と乙ケース部材112とを互いに固定するための係合部121と被係合部122とは、磁気センサ基板101の側縁116c,116d側だけでなく端縁116a,116b側にも設けてもよい。
第1の実施形態の場合、磁気センサ84を後側から装着可能なセンサ支持部を前装着体71側に設けてもよい。この場合、センサ支持部からの磁気センサ84の脱落を阻止するセンサ押さえ部を後装着体72側に設けてもよい。また第2の実施形態の場合、後装着体72′側に磁気センサ84を装着し、後装着体72′を前装着体71′に装着したときに磁気センサ84が前面部材73の背面に当接又は近接するように構成してもよい。第3の実施形態の場合も同様に、後装着体162側に磁気センサ84を装着し、後装着体162を前面部材161に装着したときに磁気センサ84が前面部材161の背面に当接又は近接するように構成してもよい。
後装着体側に磁気センサ84を前側から装着可能なセンサ支持部を設け、前装着体側に、センサ支持部からの磁気センサ84の脱落を阻止するセンサ押さえ部を設けてもよい。また、磁気センサ84をアウト口部材36の上部側に装着してもよい。
また、本発明はパチンコ機に限らず、アレンジボール機、雀球遊技機等の他の遊技機においても同様に実施することが可能である。