JP2015223455A - 滅菌方法、滅菌装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】滅菌室内部の圧力は大気を導入させた直後の所定圧からはあまり変化させずに、滅菌中に被滅菌物の外面が曝されている滅菌ガス濃度のみを希釈すること。
【解決手段】被滅菌物の内腔を滅菌するための滅菌方法において、所定圧力まで減圧にされた滅菌室に滅菌ガスを導入し、滅菌ガスを導入した滅菌室を大気に解放させ、滅菌室の内部圧が上昇することによって、滅菌室に導入された滅菌ガスを滅菌室の中の被滅菌物の内腔に導入し、滅菌室に導入された滅菌ガスを滅菌室から排気し、さらに大気導入と排気との間には滅菌室に滅菌ガスが導入されている状態を所定時間維持し、維持するときに滅菌室を大気へ解放したまま、滅菌室に導入された滅菌ガスが排気されている。

【選択図】 図9

Description

本発明は滅菌方法と滅菌装置の技術に関する。
滅菌ガスの酸化作用は強いため、滅菌処理を繰り返すと劣化により使用寿命が短くなる医療器材があり、特に高価な医療器材を繰り返して滅菌処理した場合、滅菌処理した回数によっては高価な医療器材の性能が劣化して手術等で使用できなくなる。
この時には、新品の医療器材を再度購入する必要があり、病院等ではコスト面で問題となっている。また最近の学会では、滅菌装置への要望点として滅菌効果といった滅菌性能だけでなく、滅菌処理した回数による医療器材へのダメージ性能にも着目されつつある。
さらに医療器材メーカの中にはこの医療器材は100回までは滅菌処理を繰り返しても性能を保障するというようなエビデンスを公表しているものもある。
例えば特許文献1に開示されているように、滅菌チャンバの中に大気を導入し、その導入の際の圧力差により内腔へ滅菌ガスを浸透させ、被滅菌物の外面および内腔を滅菌する滅菌方法がある。
この時に、内腔の深部には、内腔の構造上滅菌ガスが入り込みづらいので、理論上、滅菌チャンバの中の滅菌ガス濃度と比べて、内腔における滅菌ガス濃度は相対的に低くなるはずである。一般的に滅菌効果は滅菌ガス濃度と暴露時間の積分によってその滅菌効果が比例すると言われているため、内腔に浸透できた滅菌ガス濃度が外面での濃度の半分程度まで低下すると仮定した場合には、外面と同程度の滅菌効果を内腔において得るにはガス濃度の低下を補うためには必然的に暴露時間を長くする必要がある。
このように、暴露時間を長くした場合には、医療器材の外面は、暴露時間の間、内腔と比べて高濃度で滅菌ガスに曝されていることになり、外面の方が滅菌ガスの酸化作用によるダメージが大きいとが知られている。高価な医療器材の性能を保障する部品は医療器材の外面に配置させているものも多く、ダメージを減らすためには暴露時間の間は、医療器材の内腔の滅菌ガス濃度はそのままで、医療器材の外面の滅菌ガス濃度だけを希釈させる必要がある。
もし、特許文献1に開示されているように、仮に所定圧まで大気を導入させた後の滅菌室内部の滅菌ガス濃度を希釈するために、滅菌室内部の滅菌ガスを単純に少しだけ排気する方法も考えられるが、その排気による減圧によって内腔からも同時に大気の導入効果によって内腔の深部に一端押し込んだ滅菌ガスが内腔の外に排出されてしまうので、内腔における滅菌ガス濃度がさらに下がってしまい、より低い滅菌カス濃度で滅菌されてしまい内腔での滅菌効果は下がってしまい、好ましくない。
つまり、滅菌中に被滅菌物の外面が曝されている滅菌ガス濃度のみを希釈する時には、滅菌室内部の圧力は大気を導入させた直後の所定圧からはあまり変化させない仕組みが必要となる。
特許第2928640号公報
本発明は、滅菌室内部の圧力は大気を導入させた直後の所定圧からはあまり変化させずに、滅菌中に被滅菌物の外面が曝されている滅菌ガス濃度のみを希釈する仕組みを提供することを目的とする。
本発明は、被滅菌物の内腔を滅菌するための滅菌方法であって、所定圧力まで減圧にされた滅菌室に滅菌ガスを導入する滅菌ガス導入工程と、前記滅菌ガスを導入した滅菌室を大気に解放させ、前記滅菌室の内部圧が前記所定圧力から上昇することによって、前記滅菌室に導入された滅菌ガスを前記滅菌室の中の前記被滅菌物の内腔に導入する大気導入工程と、前記滅菌室に導入された滅菌ガスを、前記滅菌室から排気する排気工程と、前記大気導入工程と前記排気工程との間に、前記滅菌室に滅菌ガスが導入されている状態を所定時間維持する維持工程と、を含み、前記維持工程において、前記滅菌室を前記大気へ解放したまま、前記滅菌室に導入された滅菌ガスが排気されていることを特徴とする。
また、前記大気導入工程において、前記滅菌ガスを導入した滅菌室が大気圧になるまで前記大気に解放させて、前記維持工程において、前記滅菌室を前記大気へ解放したまま、前記滅菌室に導入された滅菌ガスが排気されている間も前記滅菌室の内部圧は前記大気圧であることを特徴とする。
また、前記維持工程において、前記滅菌室を前記大気へ解放したまま、前記滅菌室に導入された滅菌ガスが排気された後には、前記滅菌室を前記大気へ解放したまま、前記滅菌室に導入された滅菌ガスの排気を所定時間停止することを特徴とする。
また、予め指定された前記滅菌ガスによって外面素材が劣化しやすい種別の被滅菌物の内腔を滅菌する場合には、前記維持工程において、前記滅菌室を前記大気へ解放したまま、前記滅菌室に導入された滅菌ガスを排気し、前記滅菌ガスによって外面素材が劣化しづらい種別の被滅菌物の内腔を滅菌する場合には、前記維持工程において、前記滅菌室を前記大気へ解放したまま、前記滅菌室に導入された滅菌ガスを排気しないことを特徴とする。
本発明により、滅菌室内部の圧力は大気を導入させた直後の所定圧からはあまり変化させずに、滅菌中に被滅菌物の外面が曝されている滅菌ガス濃度のみを希釈する仕組みを提供することが可能となる。
本発明に係る滅菌装置のハードウエアの構成の一例を示す図である。 本発明に係るカートリッジ収容室のハードウエアの構成の一例を示す図である。 本発明に係る滅菌装置の動作を制御する制御コンピュータのハードウエアの構成を示す図である。 本発明による滅菌処理中の滅菌室の内部の圧力変化と、滅菌処理工程との関係を表わした図である。 本発明による滅菌処理の詳細処理の一例を示す図である。 本発明による滅菌前工程の詳細処理の一例を示す図である。 本発明による滅菌工程の詳細処理の第1の実施形態を示す図である。 本発明による換気工程の詳細処理の一例を示す図である。 本発明により、被滅菌物の外面の滅菌ガス濃度が希釈される場合の、被滅菌物の外面と内腔における滅菌ガス濃度の時間変化イメージを表わす図である。
以下、図面を用いて、本発明に係る滅菌装置における実施の形態について説明する。
図1を説明する。
図1を用いて、本発明に係る滅菌装置100のハードウエアの構成の一例について説明する。
100は、本発明に係る滅菌装置であり、101はカートリッジ取付用扉であり、102は表示部であり、103は印刷部103であり、104は滅菌室のドアである。
カートリッジ取付用扉101は、滅菌剤(過酸化水素、又は過酸化水素溶液の液体)が充填された容器であるカートリッジを取り付けるための扉である。
カートリッジ取付用扉101を開くと、カートリッジ205の取り付け場所303があり、ユーザは、そこにカートリッジ205を取り付けることができるようになる。
表示部102は液晶ディスプレイなどのタッチパネルの表示画面である。
印刷部103は滅菌処理の履歴や滅菌結果を印刷用紙に印刷するプリンタであり、適宜、滅菌処理の履歴や滅菌結果を印刷用紙に印刷することができる。
滅菌室のドア104は、例えば医療用器具などの被滅菌物を滅菌するために、この被滅菌物を滅菌室の内部に入れるためのドアである。滅菌室のドア104を開くと、滅菌室219があり、そこに被滅菌物を入れて、滅菌室のドア104を閉じることで、滅菌室内に被滅菌物を入れることができる。
滅菌室219は、所定の容量の筐体である。滅菌室内部の気圧(圧力)を大気圧から真空圧までの所定の圧力のまま維持することが可能である。
また、滅菌室内部の温度は、滅菌処理中において、所定の範囲の温度に維持されている。
本発明に係る滅菌装置100は、演算処理部(MPU等)201と、表示部102と、印刷部103と、カートリッジ取付用扉101と、液センサ204と、カートリッジ205と、液送ロータリーポンプ207と、濃縮炉208と、吸気用HEPAフィルタ210と、開閉弁(V1)211と、液溜まり部214と、開閉弁(V2)215と、気化室216と、開閉弁(V5)217と、開閉弁(V7)226と、滅菌室(真空チャンバーとも言う)219と、真空ポンプ220と、排気用HEPAフィルタ221と、分解装置222と、から構成されている。
滅菌装置100は、滅菌剤が入っているカートリッジ205の中から、滅菌剤を取り出して対象物を滅菌する装置である。
演算処理部(MPU等)201は、演算処理を行い、滅菌装置100を構成する各ハードウエアを制御するための指示をする。
液センサ204は、カートリッジ205内の液体の滅菌剤が、抽出針から液送ロータリーポンプ207に連通(連結)している管(導管)を通っているかを検出するための装置である。
具体的には、この導管に赤外線を照射して得られるスペクトルから滅菌剤が導管を通って流れているかを検出する。
液送ロータリーポンプ207は、濃縮炉208と導管により連通して(繋がって)おり、また、液センサ204と導管により連通している。
液送ロータリーポンプ207は、カートリッジ205内の液体の滅菌剤を吸引して、導管を通して濃縮炉208まで送る装置である。
また、液送ロータリーポンプ207は、液センサ204と連携することで、カートリッジ205から、所定量の滅菌剤を吸引することができる。
濃縮炉208は、液送ロータリーポンプ207と、液溜まり部214とそれぞれ導管により連通している。
濃縮炉208は、液送ロータリーポンプ207から導管を通じて送り込まれた滅菌剤を、ヒータを用いて加熱することで、滅菌剤に含まれる水分などを蒸発(気化)させて滅菌剤の濃度をさらに濃縮するものである。
吸気用HEPAフィルタ210は、それぞれ滅菌室219と、気化室216と、導管により連通している。吸気用HEPAフィルタ210は、滅菌装置100の外の外気(空気)中のちりやほこり、雑菌などを、HEPA(High Efficiency Particulate Air Filter)フィルタでフィルタリングして空気を清浄する。
そして、また、清浄された空気は滅菌室219との導管により連通して滅菌室219に送り込まれる。すなわち、吸気用HEPAフィルタ210は、滅菌装置100の外の外気(空気)と連通している。
開閉弁(V1)211は、濃縮炉208と液溜まり部214との間の導管に設けられた弁であって、弁を開けることで濃縮炉208と液溜まり部214との間の導管による連通を可能にし、弁を閉めることで濃縮炉208と液溜まり部214との間の導管による連通を遮断する弁である。
液溜まり部214は、濃縮炉208と、気化室216と、滅菌室219のそれぞれとの間の導管により連通している。
液溜まり部214は、開閉弁(V1)211を開くことにより、濃縮炉208から滅菌剤が流入し、濃縮した滅菌剤を気化室に導入する前に一時的に溜めるための管である。
開閉弁(V2)215は、液溜まり部214と、気化室216との間の導管に設けられた弁であって、弁を開けることで液溜まり部214と気化室216との間の導管による連通を可能にし、弁を閉めることで液溜まり部214と気化室216との間の導管による連通を遮断する弁である。
気化室216は真空ポンプ220を用いて気化室216を減圧(例えば100Pa程度)にした後に、液溜まり部214に溜まっている滅菌剤を導入することで、液体である滅菌剤を気化させる部屋である。
開閉弁(V5)217は、気化室216と、滅菌室219との間の導管に設けられた弁であって、弁を開けることで気化室216と滅菌室219との間の導管による連通を可能にし、弁を閉めることで気化室216と滅菌室219との間の導管による連通を遮断する弁である。
開閉弁(V7)226は、滅菌室219と吸気用HEPAフィルタ210との間の導管に設けられた弁であって、弁を開けることで滅菌室219と吸気用HEPAフィルタ210との間の導管による連通を可能にし、弁を閉めることで滅菌室219と吸気用HEPAフィルタ210との間の導管による連通を遮断する弁である。すなわち、開閉弁(V7)226は、滅菌室219と外気(大気)との連通を開閉できる弁である。
滅菌室(真空チャンバーとも言う)219は、例えば医療用器具などの被滅菌物を滅菌する所定の容量の筐体である。
また、滅菌室219内には、図示しない圧力センサが備えられており、圧力センサにより滅菌室219内部の圧力(気圧)を測定することができ、滅菌装置100は、この圧力センサにより測定された滅菌室219内の気圧を用いて、滅菌室219内等の圧力(気圧)が所定の気圧になっているかを判定することができる。
真空ポンプ220は、滅菌室219の内部や気化室216の内部と、導管を介して空間の気体を継続的に吸引して空間内を減圧することで、滅菌室219の内部や気化室216の内部を真空状態にすることができる。
真空ポンプ220は、滅菌室219との間で導管により連通されており、排気用HEPAフィルタ221との間で導管により連通されている。
排気用HEPAフィルタ221は、真空ポンプ220との間で導管により連通されている。
また、排気用HEPAフィルタ221は、滅菌剤の分解装置222との間で導管により連通されている。また、排気用HEPAフィルタ221は、濃縮炉208との間で導管により連通されている。
排気用HEPAフィルタ221は、真空ポンプ220により、滅菌室219内等から吸引された気体を、真空ポンプ220との間の導管から送られてきた気体内のちりやほこり、雑菌などを、HEPA(High Efficiency Particulate Air Filter)フィルタでフィルタリングして、吸引された気体を清浄する。
そして、清浄された気体は、滅菌剤の分解装置222と排気用HEPAフィルタ221との間の導管を通り、分解装置222に送られ、分解装置222により該気体に含まれる滅菌剤の分子を分解し、分解後の分子を滅菌装置100の外に放出する。
滅菌剤の分解装置222は、滅菌剤を分解する装置であって、例えば、滅菌剤が過酸化水素、又は過酸化水素溶液である場合、気化された過酸化水素を、二酸化マンガンを触媒として用いて、水と酸素に分解することができる装置である。
図2を説明する。
図2を用いて、本発明に係るカートリッジ収容室228のハードウエアの構成の一例について説明する。
図2は、本発明に係るカートリッジ収容室228の断面図の一例である。
カートリッジ収容室228は、カートリッジ205内の滅菌剤を、本体に供給するための取り出しユニットである。
303はカートリッジホルダであり、カートリッジ205が置かれる位置を固定する。
カートリッジ205は、1つのボトルに滅菌処理を複数回行える量の滅菌剤が入ったカートリッジである。カートリッジ205には、滅菌剤として用いられる過酸化水素などの液体が格納されている。
滅菌装置100が、抽出針をカートリッジに向けて、該カートリッジの上部から降ろすように動作することで、蓋の穴、キャップの穴に抽出針が挿入される。
このとき、滅菌装置100は、抽出針が蓋の穴、キャップの穴を貫通し、容器に下部に抽出針の先端が来るように動作する。なお、抽出針とは、カートリッジ内の滅菌剤を吸引するためのストロー(細い筒)である。
図3を説明する。
制御コンピュータのハードウエア構成図を示す図である。
図3において、201はMPUで、システムバス1004に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。また、ROM1002あるいは外部メモリ1011には、MPU201の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要な後述する各種プログラム等が記憶されている。
1003はRAMで、MPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。MPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をROM1002あるいは外部メモリ1011からRAM1003にロードして、該ロードしたプログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
1005は入力コントローラで、キーボード(KB)1009や不図示のマウス等のポインティングデバイス等からの入力を制御する。2506はビデオコントローラで、表示部1010への表示を制御する。なお、表示部1010はCRTだけでなく、液晶ディスプレイ等の他の表示器であってもよい。これらは必要に応じて管理者が使用するものである。また表示部は指やペン等にてユーザが表示画面内の対象位置を指定するタッチパネル機能を含むものであってもよい。
1007はメモリコントローラで、ブートプログラム,各種のアプリケーション,フォントデータ,ユーザファイル,編集ファイル,各種データ等を記憶するハードディスク(HD)や、フレキシブルディスク(FD)、或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等の外部メモリ1011へのアクセスを制御する。
1008は通信I/Fコントローラで、ネットワーク(通信回線)を介して外部装置と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いた通信等が可能である。
なお、MPU201は、例えばRAM203内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、CRT210上での表示を可能としている。また、CPU201は、CRT210上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
本発明を実現するための後述する各種プログラムは、外部メモリ1011に記録されており、必要に応じてRAM1003にロードされることによりMPU201によって実行されるものである。さらに、上記プログラムの実行時に用いられるデータファイル及びデータテーブル等も、外部メモリ1011または記憶部に格納されている。
また、本発明におけるプログラムは、フローチャートの処理を制御コンピュータ1000が実行可能なプログラムであり、本発明の記憶媒体はフローチャートの処理方法を実行可能なプログラムとして記憶している。
(本発明の他の実施形態)
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、滅菌装置に供給し、そのシステムあるいは装置内のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,DVD−ROM,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROM,EEPROM,シリコンディスク等を用
いることができる。
また、読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるMPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
さらに、本発明を達成するためのプログラムをネットワーク上のサーバ,データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
図4を説明する。
図4は滅菌処理中の滅菌室の内部の圧力変化と、滅菌処理工程との関係を表わした図である。
図4でA区間に該当する工程時間が、所定圧力まで減圧にされた滅菌室219に滅菌ガスを導入する滅菌ガス導入工程である。この時には滅菌室219の圧力が50Paから約1000Pa位まで上昇している。
図4でB区間に該当する工程時間が、滅菌ガスを導入した滅菌室219を大気に解放させ、滅菌室219の内部圧がさらに上昇することによって、滅菌室219に導入された滅菌ガスを滅菌室219の中の被滅菌物の内腔に導入する大気導入工程である。この時には滅菌室219の圧力が約1000Paから100kPa位まで上昇している。
大気導入工程と排気工程との間の、図4でC区間に該当する工程時間が、滅菌室219に滅菌ガスが導入されている状態を所定時間維持する維持工程である。この時には滅菌室219の圧力は約100kPa位でほぼ変化していない。
図4でD区間に該当する工程時間が、滅菌室219に導入された滅菌ガスを、滅菌室219から排気する排気工程であり、この時には滅菌室219の圧力は約100kPaから50Pa位まで減圧している。
図5を説明する。
次に、図5を用いて滅菌処理の詳細処理の一例について説明する。
図5に示すステップS501に示す工程を開始する前には、滅菌装置100の開閉弁(V1)211、開閉弁(V2)215、開閉弁(V7)226は、閉じている状態である。
ステップS501において、滅菌装置100は真空ポンプ220を動作し、滅菌室219の気体を吸引し、滅菌室219内の気圧が所定の気圧(例えば50Pa程度)になるまで、滅菌室219を減圧する滅菌前工程の処理を行う。滅菌前工程の処理の詳細な処理は、図6を用いて説明する。真空ポンプ220は滅菌剤を用いて被滅菌物を滅菌処理する場合に滅菌室219を真空環境にする。
ステップS502において、滅菌装置100は滅菌室219に滅菌剤を入れて被滅菌物を滅菌する滅菌工程の処理を行う。滅菌工程の処理の詳細な処理は、図7を用いて説明する。
ステップS503において、滅菌装置100は滅菌室219内や気化室216内に残留した滅菌剤を取り除くための換気工程の処理を行う。換気工程の処理の詳細な処理は、図8を用いて説明する。
図6を説明する。
図6では図5のS501に示す滅菌前工程での詳細処理の一例について説明する。
ステップS601において、滅菌装置100は、滅菌室219の気体を滅菌室219の外に排気し、滅菌室219の内部の圧力が所定の圧力(例えば50Pa)に達するまで継続して減圧する。
排気している間、真空ポンプ220が真空引きを作動しているので滅菌室219の内部の圧力は徐々に低下していく。
さらに、排気している間、開閉弁(V5)が閉じるように制御されているので、気化室216と滅菌室219とは連通していないので、気化室216と滅菌室219とは遮断された状態である。
さらに、排気している間、開閉弁(V7)が閉じるように制御されているので、大気(空気)と滅菌室219とは連通していないので、大気(空気)と滅菌室219とは遮断された状態である。
さらに、排気している間、開閉弁(V2)が閉じるように制御されているので、液溜まり部214と気化室216とは連通していないので、液溜まり部214と気化室216とは遮断された状態である。
ステップS602において、滅菌装置100は滅菌室219内の圧力センサの値から滅菌室219内の圧力を測定し、滅菌室219内の圧力が所定の気圧(例えば50Pa)まで減圧されたか否かを判定し、所定の気圧まで減圧された(YES)と判定した場合にはステップS502に進み、所定の気圧まで減圧されていない(NO)と判定した間にはステップS602の判定を継続して繰り返す。
図6に示す各工程(処理)では、滅菌装置100のMPU201による制御部品への実行命令によって制御部品が動作することにより行われる。また滅菌装置100のMPU201が読み取り可能なプログラムが実行されることによって各工程処理に対する実行命令をする。
図7を説明する。
図7では図5のS502に示す滅菌工程での詳細処理の一例について説明する。
ステップS701において、滅菌装置100は気化室216の気体を気化室216の外に排気し、気化室216の内部の圧力が所定の圧力(例えば50Pa)に達するまで継続して減圧する。
排気している間、真空ポンプ220が真空引きを作動しているので気化室216の内部の圧力は徐々に低下していく。
さらに、排気している間、開閉弁(V5)が開くように制御されているので、気化室216と滅菌室219とは連通しているので、気化室216は滅菌室219を介して排気される。
さらに、排気している間、開閉弁(V7)が閉じるように制御されているので、大気(空気)と滅菌室219とは連通していないので、大気(空気)と滅菌室219とは遮断された状態である。
さらに、排気している間、開閉弁(V2)が閉じるように制御されているので、液溜まり部214と気化室216とは連通していないので、液溜まり部214と気化室216とは遮断された状態である。
ステップS702において、滅菌装置100は滅菌室219内の圧力センサの値から気化室216内の圧力を測定し、気化室216内の圧力が所定の気圧(例えば50Pa)まで減圧されたか否かを判定し、所定の気圧まで減圧された(YES)と判定した場合にはステップS703に進み、所定の気圧まで減圧されていない(NO)と判定した間にはステップS702の判定を継続して繰り返す。
ステップS703において、滅菌装置100は液溜まり部214に溜まっていた滅菌剤を気化室216に導入することで、50Paまで減圧されていた気化室216では沸点が変わるので滅菌剤(液状態)は気化し、滅菌ガス(ガス状態)になる。
気化している間、開閉弁(V2)が開くように制御されている。つまり液溜まり部214と気化室216とは連通しているので液溜まり部214と気化室216とが同じ圧力にように圧力変動することで、液溜まり部214に溜まっていた滅菌剤を気化室216に導入することができる。液溜まり部214内の滅菌剤は、気化室216に差圧により吸い込まれ、気化室216内で気化する。滅菌剤は、分子クラスターとして気化室216内で気化する。これは、気化室216の容積を小さくすることで、滅菌剤の分子間の距離が近く分子間力により、分子クラスターを効率的に形成しやすくしているためである。
さらに気化している間は、開閉弁(V5)が閉じるように制御されているので、気化室216と滅菌室219とは連通していないので、気化室216は滅菌室219を介して排気されておらず、気化室216は一定の圧力を維持している。
さらに、気化している間、開閉弁(V7)が閉じるように制御されているので、大気(空気)と滅菌室219とは連通していないので、大気(空気)と滅菌室219とは遮断された状態である。
ステップS704において、滅菌装置100は滅菌室219内の設定タイマの値から気化室における滅菌ガス準備の設定時間を取得し、所定時間経過したか否かを判定し、所定時間経過した(YES)と判定した場合にはステップS705に進み、所定時間経過していない(NO)と判定した間にはステップS704の判定を継続して繰り返す。
ステップS705において、滅菌装置100はステップS703の時点で気化室において既に気化しておいた滅菌ガスを滅菌室219に導入する。
なお、ここで滅菌ガスを滅菌室219に導入する場合には、気化室で予め気化した滅菌ガスを導入する方法でもよく、50Paまで減圧されていた滅菌室219では沸点が変わるので、滅菌剤(液状態)を、気化室を経由せずに直接滅菌室219に投入させて滅菌室219の中で滅菌ガス(ガス状態)にしてもよい。
滅菌ガスを滅菌室219に導入している間は、開閉弁(V5)が開くように制御されているので、気化室216と滅菌室219とは連通している。
つまり気化室216と滅菌室219とは連通しているので気化室216と滅菌室219とが同じ圧力にように圧力変動することで、気化室216で気化されていた滅菌ガスを滅菌室219に導入することができる。気化室216内の滅菌ガスは、滅菌室219に差圧により吸い込まれる。この吸い込み時の差圧は気化室216内の圧力よりも、滅菌室219内の圧力の方が低いので発生している。
さらに、滅菌ガスを滅菌室219に導入している間は、開閉弁(V7)が閉じるように制御されているので、大気(空気)と滅菌室219とは連通していないので、大気(空気)と滅菌室219とは遮断された状態である。
さらに、滅菌ガスを滅菌室219に導入している間は、真空ポンプ220は真空引きを停止しているので気化室216及び滅菌室219の内部の圧力が均一な圧力にように圧力変動して、時間が経過するに従って一定圧力のままで維持される。
ステップS706において、滅菌装置100は滅菌室219内の設定タイマの値から滅菌ガス導入の設定時間を取得し、滅菌ガスを滅菌室219に導入してから所定時間(例えば300秒)経過したか否かを判定し、所定時間経過した(YES)と判定した場合にはステップS707に進み、所定時間経過していない(NO)と判定した間にはステップS706の判定を継続して繰り返す。
ステップS707において、滅菌装置100は大気を滅菌室219の中に滅菌装置100の外から導入する。大気を滅菌室219に導入している間は、開閉弁(V7)が開くように制御されているので、大気と滅菌室219とは連通している。
つまり大気と滅菌室219とは連通しているので滅菌室219が大気と同じ圧力にように一気に圧力上昇することで、大気圧である大気を圧力の低い滅菌室219に導入することができる。従って滅菌装置100の外の大気が滅菌室219に差圧により急激に吸い込まれる。この吸い込み時の差圧は滅菌室219内の圧力の方が大気よりも十分に低いので発生している。
大気を滅菌室219に導入している間、開閉弁(V2)が閉じるように制御されている。つまり液溜まり部214と気化室216とは連通していない。
さらに、大気を滅菌室219に導入している間は、真空ポンプ220は真空引きを停止しているので滅菌室219の内部の圧力は大気圧まで一気に圧力上昇して、時間が経過するに従って大気圧まで到達する。
この大気の導入より、被滅菌物の内腔といった細い空洞の奥側などの滅菌ガスが十分浸透しづらい部分にも滅菌ガスを浸透させることはできるが、滅菌剤の分子成分の方が大気の分子成分よりも拡散が遅い場合(例えば過酸化水素)、内腔の奥側には内腔の構造上、大気成分(酸素、窒素)と比べて滅菌ガス(滅菌剤の分子成分)の方が入り込みづらいので、理論上、大気圧に達した時点でも内腔における滅菌ガス濃度の方が滅菌室219の中の滅菌ガス濃度と比べると薄くなっている。
また、滅菌剤が溶媒で希釈されている場合(例えば35%濃度過酸化水素水溶液等)も、滅菌剤(過酸化水素)が溶媒(水)よりも拡散速度が遅くなり、理論上、前述したことと同じ現象が発生する。
ステップS708において、滅菌装置100は滅菌室219内の圧力センサの値から、滅菌室219内の圧力が大気圧(100kPa)まで上昇したか否かを判定し、大気圧まで上昇した(YES)と判定した場合にはステップS709に進み、大気圧まで上昇していない(NO)と判定した間にはステップS708の判定を継続して繰り返す。
ステップS709において、滅菌装置100は滅菌室219内の設定タイマの値から大気導入後の内腔滅菌の設定時間を取得し、滅菌室219内の圧力が大気圧(100kPa)まで上昇してから所定時間経過したか否かを判定し、所定時間経過した(YES)と判定した場合にはステップS710に進み、所定時間経過していない(NO)と判定した間にはステップS709の判定を継続して繰り返す。
ステップS710において、滅菌装置100は希釈する工程を実行するか否かを判断する。実行する(YES)と判定された場合にステップS711〜ステップS714の希釈工程を実行する。実行しない(NO)と判定された場合にステップS711〜ステップS714はスキップする。
なお、外面素材の滅菌ガス濃度を希釈する工程の実行の有無は、表示部102に表示するユーザが操作する操作画面等(図示しない)で、ユーザによって手動で指定されてもよい。
さらに滅菌ガスによって外面素材が劣化しやすい種別の被滅菌物データを滅菌装置100のデータベースに予め記憶させ、外面素材が劣化しやすい種別に該当する被滅菌物がデータベースから選択された場合に、希釈する工程を実行するようにMPU201によって自動で指定されてもよい。
このように予め指定された滅菌ガスによって外面素材が劣化しやすい種別の被滅菌物の内腔を滅菌する場合に好適な工程フローである。この場合は維持工程において、滅菌室を大気へ解放したまま、滅菌室に導入された滅菌ガスを排気するので、希釈することができる。
滅菌ガスによって外面素材が劣化しづらい種別の被滅菌物の内腔を滅菌する場合には、希釈する必要がないので、維持工程においてS711〜ステップS714がスキップされる。
さらに内腔を有さない被滅菌物を滅菌する場合は、内腔と外面における滅菌ガスの濃度差は起こりえないので、内腔を有する被滅菌物を滅菌する場合の維持時間(図4のC区間)をよりも短時間にすれば、希釈する必要がないので、維持工程においてS711〜ステップS714がスキップされる。
ステップS711において、滅菌装置100は大気を滅菌室219の中に滅菌装置100の外からさらに導入する。大気を滅菌室219に導入している間は、開閉弁(V7)が開くように制御されているので、大気と滅菌室219とは連通している。大気を滅菌室219に導入している間も、真空ポンプ220は真空引きが作動している。
つまり大気と滅菌室219とは連通しているので滅菌室219を排気することで、大気圧である大気を滅菌室219にさらに導入することができる。滅菌装置100の外の大気が滅菌室219の排気によりさらに吸い込まれる。この吸い込みはステップS707における滅菌室219内の圧力上昇によるものではなく、滅菌室219内の圧力が大気圧のまま一定圧を保つように滅菌室219から排気された分を大気が補うことで発生している。
尚、この時の一定圧とは大気圧に限定されるものではなく、大気圧未満であっても大気圧未満の一定圧への制御機構を別途設けることで、大気圧未満の所定圧(例えば50kPa等)で圧力が一定になるように制御してもよい。
このように滅菌室219の圧力が大気圧(あるいは大気圧未満)に到達した後のさらなる大気の導入は、滅菌室219の中の気体を、滅菌室219の中の圧力を一定に保持したままで排気し、滅菌室219の中の滅菌ガスが徐々に大気に置換されていくので、滅菌室219の中の滅菌ガス濃度だけを希釈することができる。
一方、この時に内腔における滅菌ガス濃度は、前述したように滅菌室の中の気体が排気されて大気に置換されている間も、内腔における部分的な圧力は一定のままで安定しているので、内腔における滅菌ガス濃度は大気に置換されることはなくそのまま維持されるので、滅菌室219の中の滅菌ガス濃度だけが希釈されていく。
また、大気を滅菌室219に導入している間、開閉弁(V2)が閉じるように制御されている。つまり液溜まり部214と気化室216とは連通していない。
つまり維持工程の中において、ここで滅菌室219を大気へ解放したまま、滅菌室219に導入された滅菌ガスが排気されている。滅菌ガスが排気されている間も滅菌室219の内部圧は大気圧である。
ステップS712において、滅菌装置100は滅菌室219内の設定タイマの値から滅菌ガス希釈の設定時間を取得し、希釈するための排気を開始してから所定時間経過したか否かを判定し、所定時間経過した(YES)と判定した場合にはステップS713に進み、所定時間経過していない(NO)と判定した間にはステップS711の判定を継続して繰り返す。
ステップS713において、滅菌装置100は、真空ポンプ220による真空引きを停止して、希釈された後の状態で薄くなった滅菌ガス濃度で被滅菌物の外面を滅菌する。この間は、滅菌室219の中の滅菌ガス濃度は既に十分希釈されているので、長時間暴露しても、被滅菌物の外面素材のダメージは小さい。
つまり維持工程の中において、滅菌室219を大気へ解放したまま、滅菌室219に導入された滅菌ガスが排気された後には、滅菌室219を大気へ解放したまま、滅菌室219に導入された滅菌ガスの排気を所定時間停止している。
ステップS714において、滅菌装置100は滅菌室219内の設定タイマの値から滅菌ガス希釈後の設定時間を取得し、希釈するための排気を停止してから所定時間経過したか否かを判定し、所定時間経過した(YES)と判定した場合にはステップS715に進み、所定時間経過していない(NO)と判定した間にはステップS714の判定を継続して繰り返す。
ステップS715において、滅菌装置100は滅菌室219の気体を滅菌室219の外に排気し、滅菌室219の内部の圧力が所定の圧力(例えば50Pa)に達するまで継続して減圧する。
排気している間、真空ポンプ220が真空引きを作動しているので滅菌室219の内部の圧力は徐々に低下していく。
さらに、排気している間、開閉弁(V5)が閉じるように制御されているので、気化室216と滅菌室219とは連通していないので、気化室216と滅菌室219とは遮断された状態である。
さらに、排気している間、開閉弁(V7)が閉じるように制御されているので、大気(空気)と滅菌室219とは連通していないので、大気(空気)と滅菌室219とは遮断された状態である。
さらに、排気している間、開閉弁(V2)が閉じるように制御されているので、液溜まり部214と気化室216とは連通していないので、液溜まり部214と気化室216とは遮断された状態である。
ステップS716において、滅菌装置100は滅菌室219内の圧力センサの値から滅菌室219内の圧力を測定し、滅菌室219内の圧力が所定の気圧(例えば50Pa)まで減圧されたか否かを判定し、所定の気圧まで減圧された(YES)と判定した場合にはステップS717に進み、所定の気圧まで減圧されていない(NO)と判定した間にはステップS716の判定を継続して繰り返す。
ステップS717において、滅菌装置100のMPU201はステップS701からステップS716の滅菌工程を所定の回数(例えば4回)繰り返して行ったか否かを判定する。所定の回数行った(YES)と判定される場合にはステップS503に進む。ここでまだ所定の回数は行っていない(NO)と判定される場合には、ステップS701に戻って、ステップS701からステップS716の滅菌工程を実行させる。このように、所定回数ステップS701からステップS716の処理を実行することで、被滅菌物の内腔に対する滅菌作用の効果がさらに高まり、被滅菌物の内腔まで十分に滅菌することが可能となる。
図7に示す各工程(処理)では、滅菌装置100のMPU201による制御部品への実行命令によって制御部品が動作することにより行われる。また滅菌装置100のMPU201が読み取り可能なプログラムが実行されることによって各工程処理に対する実行命令をする。
図8を説明する。
図8では図5のS503に示す換気工程での詳細処理の一例について説明する。
ステップS801において、滅菌装置100は大気を滅菌室219の中に滅菌装置100の外から導入する。大気を滅菌室219に導入している間は、開閉弁(V7)が開くように制御されているので、大気と滅菌室219とは連通している。
つまり大気と滅菌室219とは連通しているので滅菌室219が大気と同じ圧力にように一気に圧力上昇することで、大気圧である大気を圧力の低い滅菌室219に導入することができる。従って滅菌装置100の外の大気が滅菌室219に差圧により急激に吸い込まれる。この吸い込み時の差圧は滅菌室219内の圧力の方が大気よりも十分に低いので発生している。
大気を滅菌室219に導入している間、開閉弁(V2)が閉じるように制御されている。つまり液溜まり部214と気化室216とは連通していない。
さらに、大気を滅菌室219に導入している間は、真空ポンプ220は真空引きを停止しているので滅菌室219の内部の圧力は大気圧まで一気に圧力上昇して、時間が経過するに従って大気圧まで到達する。
ステップS802において、滅菌装置100は滅菌室219内の圧力センサの値から、滅菌室219内の圧力が大気圧(100kPa)まで上昇したか否かを判定し、大気圧まで上昇した(YES)と判定した場合にはステップS802に進み、大気圧まで上昇していない(NO)と判定した間にはステップS801の判定を継続して繰り返す。
ステップS803において、滅菌装置100は滅菌室219の気体を滅菌室219の外に排気し、滅菌室219の内部の圧力が所定の圧力(例えば50Pa)に達するまで継続して減圧する。
ここでの排気により、被滅菌物や滅菌室219内の筐体表面に付着している滅菌剤や滅菌室219の空間内に滅菌ガスとして残っている滅菌剤を真空ポンプ220により吸引する。吸引された気体は排気用HEPAフィルタ221を通り、分解装置222で分解されて、分解後の無害な気体は滅菌装置100の外に排出される。
排気している間、真空ポンプ220が真空引きを作動しているので滅菌室219の内部の圧力は徐々に低下していく。
さらに、排気している間、開閉弁(V5)が閉じるように制御されているので、気化室216と滅菌室219とは連通していないので、気化室216と滅菌室219とは遮断された状態である。
さらに、排気している間、開閉弁(V7)が閉じるように制御されているので、大気(空気)と滅菌室219とは連通していないので、大気(空気)と滅菌室219とは遮断された状態である。
さらに、排気している間、開閉弁(V2)が閉じるように制御されているので、液溜まり部214と気化室216とは連通していないので、液溜まり部214と気化室216とは遮断された状態である。
ステップS804において、滅菌装置100は滅菌室219内の圧力センサの値から滅菌室219内の圧力を測定し、滅菌室219内の圧力が所定の気圧(例えば50Pa)まで減圧されたか否かを判定し、所定の気圧まで減圧された(YES)と判定した場合にはステップS805に進み、所定の気圧まで減圧されていない(NO)と判定した間にはステップS804の判定を継続して繰り返す。
ステップS805において、滅菌装置100のMPU201はステップS801からステップS804の換気工程を所定の回数(例えば4回)繰り返して行ったか否かを判定する。所定の回数行った(YES)と判定される場合には、被滅菌物が滅菌室から取り出せるように滅菌室219の圧力を大気圧まで上昇させてから終了する。ここでまだ所定の回数は行っていない(NO)と判定される場合には、ステップS801に戻って、ステップS801からステップS804の換気工程を実行させる。
図8に示す各工程(処理)では、滅菌装置100のMPU201による制御部品への実行命令によって制御部品が動作することにより行われる。また滅菌装置100のMPU201が読み取り可能なプログラムが実行されることによって各工程処理に対する実行命令をする。
図9を説明する。
図9は被滅菌物の外面の滅菌ガス濃度が希釈される場合の、被滅菌物の外面(濃度A)と内腔(濃度B)における滅菌ガス濃度の時間変化イメージを表わす図である。
図4で示したB区間の滅菌室219の圧力上昇によって大気が導入された直後が、図9の上段図Aの滅菌ガス濃度分布に該当する。
図4で示したC区間の滅菌室219の排気によって大気が導入されている間が、図9の中段図Bの滅菌ガス濃度分布に該当する。
図4で示したC区間の滅菌室219の排気を停止後の一定圧で滅菌している間が、図9の下段図Cの滅菌ガス濃度分布に該当する。
図9の上段図A〜図9の上段図Cの間においては、滅菌室219の内部の圧力は一定のままである。
100 滅菌装置
101 カートリッジ取付用扉
102 表示部
103 印刷部
104 滅菌室のドア
201 演算処理部(MPU)
204 液センサ
205 滅菌剤容器(カートリッジ)
207 液送ロータリーポンプ
208 濃縮炉
210 吸気用HEPAフィルタ
214 液溜まり部
215 開閉弁(V2)
216 気化室
217 開閉弁(V5)
219 滅菌室(真空チャンバー)
220 真空ポンプ
221 排気用HEPAフィルタ
222 分解装置
226 開閉弁(V7)
228 カートリッジ収容室
303 カートリッジホルダ

Claims (5)

  1. 被滅菌物の内腔を滅菌するための滅菌方法であって、
    所定圧力まで減圧にされた滅菌室に滅菌ガスを導入する滅菌ガス導入工程と、
    前記滅菌ガスを導入した滅菌室を大気に解放させ、前記滅菌室の内部圧が上昇することによって、前記滅菌室に導入された滅菌ガスを前記滅菌室の中の前記被滅菌物の内腔に導入する大気導入工程と、
    前記滅菌室に導入された滅菌ガスを、前記滅菌室から排気する排気工程と、
    前記大気導入工程と前記排気工程との間に、前記滅菌室に滅菌ガスが導入されている状態を所定時間維持する維持工程と、
    を含み、
    前記維持工程において、前記滅菌室を前記大気へ解放したまま、前記滅菌室に導入された滅菌ガスが排気されていることを特徴とする滅菌方法。
  2. 前記大気導入工程において、前記滅菌ガスを導入した滅菌室が大気圧になるまで前記大気に解放させて、
    前記維持工程において、前記滅菌室を前記大気へ解放したまま、前記滅菌室に導入された滅菌ガスが排気されている間も前記滅菌室の内部圧は前記大気圧であることを特徴とする請求項1に記載の滅菌方法。
  3. 前記維持工程において、前記滅菌室を前記大気へ解放したまま、前記滅菌室に導入された滅菌ガスが排気された後には、前記滅菌室を前記大気へ解放したまま、前記滅菌室に導入された滅菌ガスの排気を所定時間停止することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の滅菌方法。
  4. 予め指定された前記滅菌ガスによって外面素材が劣化しやすい種別の被滅菌物の内腔を滅菌する場合には、前記維持工程において、前記滅菌室を前記大気へ解放したまま、前記滅菌室に導入された滅菌ガスを排気し、
    前記滅菌ガスによって外面素材が劣化しづらい種別の被滅菌物の内腔を滅菌する場合には、前記維持工程において、前記滅菌室を前記大気へ解放したまま、前記滅菌室に導入された滅菌ガスを排気しないことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の滅菌方法。
  5. 被滅菌物の内腔を滅菌する滅菌装置であって、
    所定圧力まで減圧にされた滅菌室に滅菌ガスを導入するべく、前記滅菌室に連通させる第1開閉弁を開くように制御する滅菌ガス導入手段と、
    前記滅菌ガスが導入された滅菌室に大気を導入するべく、前記大気と前記滅菌室とを連通させる第2開閉弁を開くように制御する大気導入手段と、
    前記滅菌室に導入された滅菌ガスを、前記滅菌室から排気する排気手段と、
    を備え、
    前記排気手段によって前記滅菌室に導入された滅菌ガスを前記滅菌室から排気させずに、前記大気導入手段が前記第2開閉弁を開けて前記滅菌室に前記大気を所定時間導入し、
    前記大気を所定時間導入した後に、前記大気導入手段が前記第2開閉弁を開けたままで、前記排気手段が前記滅菌室に導入された滅菌ガスを排気することを特徴とする滅菌装置。
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