JP6575069B2 - 滅菌装置、およびその制御方法とプログラム - Google Patents

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Description

本発明は滅菌装置、およびその制御方法とプログラムの技術に関する。
注射器や手術道具などの医療器具は、使用後に滅菌しなければ病原菌が付着していることがあり、人体に悪影響を及ぼすおそれがあるため再使用することができない。そのため、医療器具等の滅菌が必要な対象物を滅菌処理する滅菌装置がある。
滅菌剤は取扱いが危険な溶剤もあるため、ユーザの安全性を考慮して滅菌剤容器から自動で供給された滅菌剤によって被滅菌物を滅菌する滅菌装置がある。
滅菌剤には酸化性の強いものがあり、滅菌剤が少量であっても手に触れてしまうと化学やけど等の重大な労災事故になることもあるので、滅菌剤を取り扱う場合には、ユーザは手袋を使用することが一般的である。
特許文献1には、消毒液ボトルを斜めに取り付けて消毒液タンクに濃縮液を供給して、次にボトル内に洗浄液を噴射して、洗浄液を消毒液タンクに供給して消毒液タンクの濃縮液を希釈する消毒液に調整し、消毒液ボトルを洗浄する技術が開示されているが、消毒液ボトルを斜めに取り付ける必要があり、斜めに取り付けると消毒液ボトルの中の濃縮液が一回で全て取り出されてしまう。このように特許文献1の技術は、消毒液ボトル洗浄して、かつ消毒液の濃度を調整するものであり、消耗品である滅菌剤容器を交換する作業において、使用済みの滅菌剤容器をユーザが素手で触ってもいいような状態にする技術ではない。
特開2009−261513号公報
本発明は、消耗品である滅菌剤容器を交換する作業において、使用済みの滅菌剤容器を
ユーザが素手で触ってもいいような状態にするために滅菌剤の濃度を希釈する水を滅菌剤容器中に注入して、希釈された後の滅菌剤をこの滅菌剤容器の中から抽出する場合に、通常は滅菌処理するための滅菌剤を抽出する場合に使用する抽出針を再利用して、水の注入と水の抽出を実行することによって、清浄処理における低コスト化の実現と、滅菌剤容器内部のみならず、滅菌剤容器に通じる抽出針の内部清浄も併せて行うことが可能な仕組みを提供することを目的とする。
本発明は、滅菌剤容器の中に差し込む抽出針と、抽出手段と、注入手段とを備え、前記滅菌剤容器内の滅菌剤を用いて滅菌処理する滅菌装置であって、前記抽出針を用いて、滅菌剤容器の中から前記滅菌処理するための滅菌剤を抽出するように前記抽出手段を制御し、前記抽出手段により前記滅菌処理するための滅菌剤が抽出された使用済みの当該滅菌剤容器に、前記抽出針を用いて、当該滅菌剤容器内の滅菌剤希釈するための注入するように前記注入手段を制御し、前記注入手段により水が注入された当該滅菌剤容器の中から希釈され滅菌剤を、前記滅菌処理に不要な滅菌剤として、前記抽出針を用いて、前記注入手段が抽して回収するように前記注入手段を制御する制御手段備えることを特徴とする。
また、前記滅菌処理するための滅菌剤を濃縮する濃縮部に送る第1の液送ポンプと、前記滅菌処理に不用な滅菌剤を廃棄する蒸発部に送る第2の液送ポンプと、を備え、前記滅菌処理するための滅菌剤を滅菌剤容器中から抽出する場合には、前記第1の液送ポンプを用いて前記滅菌処理するための滅菌剤を抽出するように前記抽出手段が抽出し、前記滅菌剤容器中の滅菌剤の濃度を希釈する水を当該滅菌剤容器の中に注入する場合には、前記第2の液送ポンプを用いて前記滅菌剤の濃度を希釈する水を注入するように前記注入手段が注入し、前記滅菌剤容器に注入した水によって希釈された滅菌剤を滅菌剤容器中から抽出する場合には、前記第2の液送ポンプを用いて前記希釈された滅菌剤を抽出するように前記制御手段が制御することを特徴とする。
また、前記滅菌剤の濃度を希釈する水を貯留する貯留手段をさらに備え、前記滅菌剤容器中の滅菌剤の濃度を希釈する水を当該滅菌剤容器の中に注入する場合には、前記第2の液送ポンプを用いて前記貯留手段が貯留していた前記滅菌剤の濃度を希釈する水を注入するように前記注入手段が注入し、前記滅菌剤容器に注入した水によって希釈された滅菌剤を滅菌剤容器中から抽出する場合には、前記第2の液送ポンプを用いて前記希釈された滅菌剤を抽出して前記貯留手段によって再び貯留されるように前記制御手段が制御することを特徴とする。
また、前記第2の液送ポンプが、前記滅菌剤の濃度を希釈する水または前記不用な滅菌剤を移送する経路を切り替える切替手段をさらに備え、前記注入手段が前記滅菌剤の濃度を希釈する水を注入する場合には、前記滅菌剤の濃度を希釈する水を前記貯留手段から前記滅菌剤容器に移送する経路に前記切替手段が切り替え、一方、前記抽出手段が前記不用な滅菌剤を抽出する場合には、前記不用な滅菌剤を前記滅菌剤容器から前記蒸発部に移送する経路に前記切替手段が切り替えることを特徴とする。
また、前記蒸発部で廃棄する不用な滅菌剤を滅菌剤容器中から抽出する場合には、前記第2の液送ポンプを用いて前記不用な滅菌剤を抽出するように前記抽出手段が抽出し、前記抽出手段が前記不用な滅菌剤を抽出した後に、前記注入手段が前記滅菌剤の濃度を希釈する水を注入することを特徴とする。
本発明により、消耗品である滅菌剤容器を交換する作業において、使用済みの滅菌剤容器をユーザが素手で触ってもいいような状態にするために滅菌剤の濃度を希釈する水を滅菌剤容器中に注入して、希釈された後の滅菌剤をこの滅菌剤容器の中から抽出する場合に、通常は滅菌処理するための滅菌剤を抽出する場合に使用する抽出針を再利用して、水の注入と水の抽出を実行することによって、清浄処理における低コスト化の実現と、滅菌剤容器内部のみならず、滅菌剤容器に通じる抽出針の内部清浄も併せて行うことが可能な仕組みを提供することが可能となる。
本発明に係る滅菌装置のハードウエアの構成の一例を示す図である。 本発明に係る滅菌装置のハードウエアの構成の一例を示す図である。 本発明に係る水タンクのハードウエアの構成の一例を示す図である。 本発明に係る容器収容室のハードウエアの構成の一例を示す図である。 本発明に係る滅菌装置の動作を制御する制御コンピュータのハードウエアの構成を示す図である。 本発明による滅菌処理の一例を示す図である。 本発明による清浄処理の一例を示す図である。
以下、図面を用いて、本発明に係る滅菌装置における実施の形態について説明する。
図1及び図2を用いて、本発明に係る滅菌装置100のハードウエアの構成の一例について説明する。
図1は、滅菌剤容器205から吸い出された滅菌剤が流れるルートや滅菌剤の状態変化を示している。
図2は、水タンク902から吸い出されて滅菌剤容器205の中に注入されるまでの水の流れるルートを示している。
100は本発明に係る滅菌装置であり、101は容器収容室の開閉扉であり、102は操作用の表示部であり、103は印刷部であり、104は滅菌室のドアである。
滅菌装置100は、滅菌剤容器から抽出された滅菌剤を用いて滅菌処理することができる。
開閉扉101は、滅菌剤(例えば過酸化水素の水溶液)が充填されている滅菌剤容器を容器収容室の中に取り付けて開け閉めする扉である。
開閉扉101を開くと、滅菌剤容器205を取り付ける場所であるホルダ303があり、ユーザはそこに滅菌剤容器205を取り付けることができる。
表示部102は液晶ディスプレイなどのタッチパネルの表示画面である。
印刷部103は滅菌処理の履歴や滅菌結果を印刷用紙に印刷するプリンタであり、適宜、滅菌処理の履歴や滅菌結果を印刷用紙に印刷することができる。
滅菌室ドア104は、例えば医療用器具などの被滅菌物を滅菌するために、この被滅菌物を滅菌室219の内部に入れるためのドアである。滅菌室ドア104を開くと、滅菌室219があり、そこに被滅菌物を入れて、滅菌室ドア104を閉じることで、滅菌室内に被滅菌物を入れることができる。
滅菌室219は、所定の容量の筐体である。滅菌室内部の気圧(圧力)を大気圧から真空圧までの間で、所定の圧力のまま維持することが可能である。
また、滅菌室内部の温度は、滅菌処理中において、所定の範囲の温度に維持されている。
滅菌装置100は、滅菌剤が入っている滅菌剤容器205の中から滅菌剤を吸い出し、滅菌室219の中で滅菌ガス(例えば過酸化水素の気体)に気化させて、被滅菌物の内腔や表面を滅菌するための装置である。
演算処理部201は、演算処理を行うことで滅菌装置100を構成する各ハードウエアを制御するための指示をする。
液センサ204は、滅菌剤容器205内から吸い出された滅菌剤が、抽出針908から液送ロータリーポンプ207まで連通(連結)している導管を通って流れているかを検出することができる。具体的には、この導管に赤外線を照射して得られるスペクトルから滅菌剤が導管を通って流れているかを検出する。
液送ロータリーポンプ207は濃縮炉208と、導管により連通して(繋がって)おり、また、液センサ204とも導管により連通している。液送ロータリーポンプ207により、滅菌剤容器205内の滅菌剤を吸引することで、導管を通して滅菌剤を濃縮炉208まで送ることができる。
また、液送ロータリーポンプ207は、液センサ204の結果と連携することで、滅菌剤容器205から、滅菌処理に必要な所定量の滅菌剤を吸引することができる。
濃縮炉208は、液送ロータリーポンプ207と、液溜まり部214とそれぞれ導管により連通している。濃縮炉208は、液送ロータリーポンプ207から導管を通じて送り込まれた滅菌剤を、ヒータを用いて加熱することで、滅菌剤に含まれる水分などを蒸発させることで滅菌剤の濃度をさらに高めて、滅菌剤を濃縮するものである。
吸気用HEPAフィルタ210は、それぞれ滅菌室219と、気化室216と、導管により連通している。吸気用HEPAフィルタ210は、滅菌装置100の外の外気(空気)中のちりやほこり、雑菌などを、HEPA(High Efficiency Particulate Air Filter)フィルタでフィルタリングして空気を清浄する。
そして、また、清浄された空気は滅菌室219との導管により連通して滅菌室219に送り込まれる。すなわち、吸気用HEPAフィルタ210は、滅菌装置100の外の外気(空気)と連通している。
開閉弁(V1)211は、濃縮炉208と液溜まり部214との間の導管に設けられた弁であって、弁を開けることで濃縮炉208と液溜まり部214との間の導管による連通を可能にし、弁を閉めることで濃縮炉208と液溜まり部214との間の導管による連通を遮断する弁である。
液溜まり部214は、濃縮炉208と、気化室216と、滅菌室219のそれぞれとの間の導管により連通している。
液溜まり部214は、開閉弁(V1)211を開くことにより、濃縮炉208から滅菌剤が流入し、濃縮した滅菌剤を気化室に導入する前に一時的に溜めるための管である。
開閉弁(V2)215は、液溜まり部214と、気化室216との間の導管に設けられた弁であって、弁を開けることで液溜まり部214と気化室216との間の導管による連通を可能にし、弁を閉めることで液溜まり部214と気化室216との間の導管による連通を遮断する弁である。
気化室216は真空ポンプ220を用いて気化室216を減圧(例えば100Pa程度)にした後に、液溜まり部214に溜まっている滅菌剤を導入することで、液体である滅菌剤を気化させる部屋である。
開閉弁(V5)217は、気化室216と、滅菌室219との間の導管に設けられた弁であって、弁を開けることで気化室216と滅菌室219との間の導管による連通を可能にし、弁を閉めることで気化室216と滅菌室219との間の導管による連通を遮断する弁である。
開閉弁(V7)226は、滅菌室219と吸気用HEPAフィルタ210との間の導管に設けられた弁であって、弁を開けることで滅菌室219と吸気用HEPAフィルタ210との間の導管による連通を可能にし、弁を閉めることで滅菌室219と吸気用HEPAフィルタ210との間の導管による連通を遮断する弁である。すなわち、開閉弁(V7)226は、滅菌室219と外気(大気)との連通を開閉できる弁である。
滅菌室(真空チャンバとも言う)219は、例えば医療用器具などの被滅菌物を滅菌する所定の容量の筐体である。
また、滅菌室219内には、図示しない圧力センサが備えられており、圧力センサにより滅菌室219内部の圧力を測定することができ、滅菌装置100は、この圧力センサにより測定された滅菌室219内の圧力を用いて、滅菌室219内等の圧力が所定の圧力になっているかを判定することができる。
真空ポンプ220は、滅菌室219の内部や気化室216の内部と、導管を介して空間の気体を継続的に吸引して空間内を減圧することで、滅菌室219の内部や気化室216の内部を真空状態にすることができる。
真空ポンプ220は、滅菌室219との間で導管により連通されており、排気用HEPAフィルタ221との間で導管により連通されている。排気用HEPAフィルタ221は、真空ポンプ220との間で導管により連通されている。また、排気用HEPAフィルタ221は、滅菌剤の分解装置222との間で導管により連通されている。また、排気用HEPAフィルタ221は、濃縮炉208との間で導管により連通されている。
排気用HEPAフィルタ221は、真空ポンプ220により、滅菌室219内等から吸引された気体を、真空ポンプ220との間の導管から送られてきた気体内のちりやほこり、雑菌などを、HEPA(High Efficiency Particulate Air Filter)フィルタでフィルタリングして、吸引された気体を清浄する。
そして、清浄された気体は、滅菌剤の分解装置222と排気用HEPAフィルタ221との間の導管を通り、分解装置222に送られ、分解装置222により気体に含まれる滅菌剤の分子を分解し、分解後の気体を滅菌装置100の外に放出する。分解装置222は、滅菌剤を分解する装置であって、例えば、滅菌剤が過酸化水素である場合、気化された過酸化水素を、二酸化マンガン触媒を用いて、水と酸素に分解することができる。
蒸発炉224は、液送ロータリーポンプ223と導管により導通しており、また、排気用HEPAフィルタ221と導管により導通している。
蒸発炉224は、液送ロータリーポンプ223と蒸発炉224との間の導管を通して送られる、滅菌剤容器205内に残った不用な滅菌剤を、蒸発炉224に備え付けられたヒータにより加熱することで、その不用な滅菌剤の全てを気化させて廃棄する。その後、廃棄された滅菌剤は、排気用HEPAフィルタ221と蒸発炉224との間の導管を通して、排気用HEPAフィルタ221に送られる。
水タンク902は、切換弁(V10)901により水タンク902側に切り換えられると、液送ロータリーポンプ223で水タンク902中の純水が汲み上げられて滅菌剤容器205の中に注入することで、滅菌剤容器205内部の残留している微量の滅菌剤を水で希釈し、洗浄する(図4―Aの状態)。洗浄後、希釈された水は再び液送ロータリーポンプ223により、滅菌剤容器205の中から汲み上げられ、水タンク902側に再び注水され、水タンク902中に戻される(図4―Bの状態)。
つまり切換弁(V10)901によって、滅菌剤の濃度を希釈する水または不用な滅菌剤を移送する経路を切り替えることができる(切替手段)。
(図4―Aの状態)のように、滅菌剤容器中の滅菌剤の濃度を希釈する水を滅菌剤容器に注入する場合には、滅菌剤の濃度を希釈する水を移送する経路を水タンク902から滅菌剤容器までに切り替えている。
(図4―Bの状態)のように、廃棄手段(蒸発炉、排気用HEPAフィルタ、分解装置で構成される)で廃棄する不用な滅菌剤を、抽出手段によって滅菌剤容器から抽出する場合には、不用な滅菌剤を移送する経路を滅菌剤容器から廃棄手段までに切り替えている。
図3を説明する。
図3は、本発明に係る滅菌装置100の水タンク902の内部構造を示した詳細図である。
水タンク902内には純水を貯留している。
つまり水タンク902は、滅菌剤の濃度を希釈する水を貯留している(貯留手段)。
触媒903は、滅菌剤を希釈するために滅菌剤容器205内に一旦注入した純水中の微量な滅菌剤を吸収することで水と酸素に分解して、繰り返し希釈するために使用可能な純水の状態に戻すことを目的とする。
触媒903によって分解された酸素は、通気口906から外部に排出される。通気口906にはチェック弁(図示しない)が取り付けられていて、水タンク902内部に溜まった酸素は水タンク902の外部には放出することができるが、水タンク902の外部から不純物が混入することはない。このようにして、水タンク902内部は常に純水の状態を保つことが可能である。
また、液送ロータリーポンプ223によって純水を汲み上げるが、滅菌剤容器205までの導管及び、液センサ204を経由する際に不純物を通さない為に、水タンク902内にはフィルタ905が設置されている。
なお、フィルタ機能向上を図るためには、実施例のように導管は一本化せずに、インポート用、アウトポート用に導管を分けて二本化することも可能である。但しこの場合には、切換弁(V10)901と水タンク902との間に新たに切換弁の設置が必要となる。
図4を説明する。
図4は、本発明に係る滅菌剤容器205の収容室228の断面図の一例である。
収容室228は、滅菌剤容器205内の滅菌剤を供給するための吸出しユニットである。
303は滅菌剤容器205のホルダであり、滅菌剤容器205が置かれる位置を固定する。
滅菌剤容器205は、1つの容器に滅菌処理を複数回行える量の滅菌剤が入ったものであり、滅菌処理に必要な所定量の滅菌剤を複数回に分けて、抽出することができる。滅菌剤容器205の中には、滅菌剤として用いられる過酸化水素などの水溶液が貯留されている。
滅菌装置100が、抽出針908を滅菌剤容器205に向けて、上部から降ろすように動作することで、滅菌剤容器205の中に抽出針908が挿入される。
このとき、抽出針908は、滅菌剤容器205の蓋やキャップを貫通して、滅菌剤容器205の下部まで抽出針の先端が来るように動作する。なお、抽出針908とは滅菌剤容器205内の滅菌剤を吸引するためのストロー(細い筒)である。
また、滅菌装置100は、滅菌剤の吸引が必要ない場合には、滅菌剤容器205が収容室228から取り出せるように、抽出針908を上部に退避するように動作することで、滅菌剤容器205の中から抽出針908は排出される。
ロック動作制御部(図示しない)は、開閉扉101の施錠、開錠の動作を行う部であり、開閉扉101を施錠することにより開閉扉101を開かないようにし、また、開閉扉101を開錠することにより開閉扉101を開けることができるようにする。
滅菌剤容器205は滅菌剤が充填されて密閉された容器である。また、滅菌剤容器205本体の下側にはRF−IDタグ等の記憶媒体を備えており、その記憶媒体には滅菌剤容器205を識別する情報としての滅菌剤容器205毎のシリアル番号、滅菌剤容器205毎の製造年月日、滅菌剤容器205が初めて滅菌装置100で使用された日時(初回使用日時)、滅菌剤容器内に充填されている滅菌剤の残量等が、使用期限や廃棄に係るデータとして記憶されている。
滅菌剤容器205のRF−IDタグは、滅菌剤容器205の中の滅菌剤の使用期限や廃棄に係るデータを記憶した記憶媒体である。
抽出針動作制御部(図示しない)は、滅菌剤容器205内の滅菌剤を吸引するための抽出針908を滅菌剤容器205に刺すために、抽出針908を上下方向に移動するように動作(駆動)させる制御部である。
ホルダ303の上部に備え付けられたRF−IDリーダ/ライタ(図示しない)は、滅菌剤容器205のRF−IDタグから、使用期限や廃棄に係るデータを読み取ることができ、RF−IDリーダ/ライタからRF−IDタグにも使用期限や廃棄に係るデータを書き込むことができる。
図5を説明する。
制御コンピュータのハードウエア構成図を示す図である。
図5において、201はMPUで、システムバス1004に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。また、ROM1002あるいは外部メモリ1011には、MPU201の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要な後述する各種プログラム等が記憶されている。
1003はRAMで、MPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。MPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をROM1002あるいは外部メモリ1011からRAM1003にロードして、該ロードしたプログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
1005は入力コントローラで、キーボード(KB)1009や不図示のマウス等のポインティングデバイス等からの入力を制御する。2506はビデオコントローラで、表示部102への表示を制御する。なお、表示部102はCRTだけでなく、液晶ディスプレイ等の他の表示器であってもよい。これらは必要に応じて管理者が使用するものである。また表示部は指やペン等にてユーザが表示画面内の対象位置を指定するタッチパネル機能を含むものであってもよい。
1007はメモリコントローラで、ブートプログラム,各種のアプリケーション,フォントデータ,ユーザファイル,編集ファイル,各種データ等を記憶するハードディスク(HD)や、フレキシブルディスク(FD)、或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等の外部メモリ1011へのアクセスを制御する。
1008は通信I/Fコントローラで、ネットワーク(通信回線)を介して外部装置と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いた通信等が可能である。
なお、MPU201は、例えばRAM1003内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、CRT210上での表示を可能としている。また、MPU201は、CRT210上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
本発明を実現するための後述する各種プログラムは、外部メモリ1011等に記録されており、必要に応じてRAM1003にロードされることによりMPU201によって実行されるものである。さらに、上記プログラムの実行時に用いられるデータファイル及びデータテーブル等も、外部メモリ1011または記憶部に格納されている。
また、本発明におけるプログラムは、図6及び図7のフローチャートの処理を制御コンピュータ1000が実行可能なプログラムであり、本発明の記憶媒体はフローチャートの処理方法を実行可能なプログラムとして記憶している。
(本発明の他の実施形態)
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、滅菌装置に供給し、そのシステムあるいは装置内のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,DVD−ROM,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROM,EEPROM,シリコンディスク等を用
いることができる。
また、読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるMPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
さらに、本発明を達成するためのプログラムをネットワーク上のサーバ,データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
図6を説明する。
図6を用いて滅菌処理全体の動作の一例について説明する。図6に示す各工程(ステップ)は、滅菌装置100の演算処理部(MPU)201の指示により滅菌装置100内の各機構の動作を制御することにより実行される。すなわち、滅菌装置100の演算処理部(MPU)201が読み取り実行可能なプログラムを実行することにより、各装置の動作を制御して、図に示す各工程を実行する。
滅菌装置100は、電源が入れられると、RF−IDリーダ/ライタ(読取部/書込部)が、滅菌剤容器205のRF−IDタグ(記憶媒体)から、使用期限や廃棄に係るデータを読み取る(ステップS101)。なお、滅菌装置100で初めて使用される滅菌剤容器205のRF−IDタグには、初回使用日時は記憶されていない。したがって、ステップS101では、初めて使用される滅菌剤容器205のRF−IDタグからは、シリアル番号、製造年月日、滅菌剤の残量が読み取られ、2回目以降に使用される滅菌剤容器205のRF−IDタグからは、シリアル番号、製造年月日、初回使用日時、滅菌剤の残量が読み取られることになる。
次に、滅菌装置100内の滅菌剤容器205の取り付け場所に滅菌剤容器205が設置されていると判断して開閉扉101を施錠する(ステップS103)。すなわち、滅菌剤容器205を、収容室228から取り出すことが出来ないようにロックする。このようにRF−IDタグからデータを読み取れた場合には、滅菌剤容器205を取り出すことが出来ないようにロックする。
また、滅菌剤容器205に挿入される抽出針908を抜かないようにすることでも、滅菌剤容器205を取り出すことが出来ないようにロックすることもできる。従って、ステップS103で抽出針908を滅菌剤容器205に挿入することでも、滅菌剤容器205内の滅菌剤を抽出することが可能となると共に、滅菌剤容器205を取り出すことが出来ないようにすることができる。滅菌剤が入っている滅菌剤容器205が取り付けられている場合、滅菌剤容器205を取り出すことが出来ないようにロックしているため、ユーザに滅菌剤を触れさせないようにすることが出来るようになる。
滅菌装置100は、読み取ったRF−IDタグから滅菌剤容器205内に滅菌1回分の滅菌剤の(例えば、8ミリリットル)が残っているか否かを判定する(ステップS104)。具体的には、取得した滅菌剤の残量が、滅菌1回分の所定の量よりも多いか否かを判定する。滅菌剤の残量が、滅菌1回分の所定の量よりも多いと判定された場合は、滅菌剤容器205内に滅菌1回分の滅菌剤の所定の量がある(十分な滅菌処理を実行できる)と判断し(ステップS104:YES)、ステップS105の処理を行う。一方、滅菌剤の残量が、滅菌1回分の所定の量(例えば、8ミリリットル)よりも少ないと判定され場合は、滅菌剤容器205内に滅菌1回分の滅菌剤の所定の量がない(十分な滅菌処理を実行できない)と判断し(ステップS104:NO)、ステップS112の処理を行う。
滅菌装置100は、RF−IDタグから取得した滅菌剤容器205の製造年月日から、所定の期間(例えば13か月)を経過しているかを判断する(ステップS105)。製造年月日から所定の期間を経過していると判定された場合は(ステップS105:YES)、十分な滅菌処理を実行できないと判定し、ステップS112の処理を行う。一方、製造年月日から所定の期間を経過していないと判定された場合は(ステップS105:NO)、十分な滅菌処理を実行できると判定し、ステップS106の処理を行う。
滅菌装置100は、RF−IDタグから取得した初回使用日時から、所定の期間(例えば、2週間)を経過しているかを判断する(ステップS106)。そのため、例えば、ステップS101では、初めて使用される滅菌剤容器205のRF−IDタグからは、初回使用日時が読み取られないため、ステップS106において、滅菌剤容器205のRF−IDタグから取得した初回使用日時から、所定の期間(例えば、2週間)を経過していないと判定する(ステップS106:NO)。そして、滅菌剤容器205のRF−IDタグから取得した初回使用日時から、所定の期間(例えば、2週間)を経過していると判定された場合は(ステップS106:YES)、十分な滅菌処理を実行できないと判定し、ステップS112の処理を行う。一方、所定の期間(例えば、2週間)を経過していないと判定された場合は(ステップS106:NO)、十分な滅菌処理を実行できると判定し、ステップS107の処理を行う。
滅菌装置100は、滅菌開始画面を表示部102に表示する(ステップS107)。
ユーザによって滅菌開始ボタンが押下された場合には、滅菌装置100は、滅菌処理を行う(ステップS111)。
滅菌処理において、抽出針908によって滅菌剤容器205から滅菌処理するための滅菌処理に必要な所定量の滅菌剤を抽出する(抽出手段)。抽出された所定量の滅菌剤は、滅菌室で滅菌ガスに気化して被滅菌物を滅菌する。
所定の滅菌工程を経て被滅菌物が滅菌されると滅菌装置100は、滅菌処理を終了する。
また、滅菌装置100は、滅菌開始画面を表示部102に表示する(ステップS112)。ただし、ステップS112で表示される滅菌開始画面内の「滅菌開始ボタン」は、ユーザにより押下出来ないように表示されている(「滅菌開始ボタン」がアクティブではない)。そのため、ユーザによる、滅菌処理の開始指示を受け付けないようにすること可能となる。
そして、滅菌装置100は、ステップS101でRF−IDタグから取得したシリアル番号から、滅菌剤容器205の取り付け場所に設置してある滅菌剤容器205が、既に滅菌剤の清浄処理済みの滅菌剤容器205であるか否かを判定する(ステップS113)。具体的には、滅菌装置100内のメモリ(記憶部)には、既に滅菌剤の清浄処理済みである滅菌剤容器205を識別するシリアル番号が記憶されており、ステップS101で滅菌剤容器205のRF−IDタグから取得したシリアル番号が、メモリ(記憶部)に記憶されているシリアル番号に一致するか否かを判定することにより、現在、滅菌装置100に取り付けられている滅菌剤容器205が、既に滅菌剤の清浄処理済みの滅菌剤容器205であるか否かを判定している。
また清浄処理済みの別の管理手法として、滅菌装置100が、ステップS114の清浄処理を行うと、RF−IDタグに、既に滅菌剤の清浄処理済みの滅菌剤容器205である旨を示す情報を記録してよい。
このようにして、滅菌装置100は、ステップS113で、既に滅菌剤の清浄処理済みの滅菌剤容器205である旨を示す情報を読み取ることがステップS101で出来たか否かを判定し、当該情報を読み取ることが出来たと判定された場合は(S113:YES)、ステップS115に移行し、当該情報を読み取ることが出来なかったと判定された場合は(S113:NO)ステップS114に処理を移行する。現在、滅菌装置100に取り付けられている滅菌剤容器205が、既に滅菌剤の清浄処理済みの滅菌剤容器205であると判定された場合は(ステップS113:YES)、ステップS115の処理を行う。
一方、既に滅菌剤の清浄処理済みの滅菌剤容器205ではないと判定された場合は(ステップS113:NO)、滅菌剤容器205内に残っている液体の滅菌剤全てを吸出し、その全ての滅菌剤を分解処理して、滅菌装置100の外に放出し、さらに滅菌剤容器205の内部を水で洗浄し、滅菌剤容器を廃棄する際に、より安全な状態とすることが出来る滅菌剤の清浄処理(ステップS114)を行い、その後、ステップS115の処理を行う。ステップS114の滅菌剤の清浄処理の詳細は、図7を用いて、後で説明する。
ステップS114は、滅菌剤容器205の中の滅菌剤の清浄処理の適用例である。なお滅菌剤を、触媒を利用して分解することにより、滅菌剤容器205の中に残留している滅菌剤を廃棄する。
ステップS101で読み取られたデータが、ステップS104、ステップS105、ステップS106で、所定の条件を満たすと判定された場合は、清浄処理により、滅菌剤容器205の中に残留している滅菌剤を廃棄し、滅菌剤容器205内部を水で洗浄する。すなわち、ここで、所定の条件とは、1回の滅菌処理で用いられる滅菌剤の量が滅菌剤容器205内に残っているかの条件、滅菌剤容器205の製造日から所定時間経過しているかの条件、滅菌剤容器205の初回使用日から所定時間経過しているかの条件を含む条件である。
ステップS114の処理を行うと、滅菌装置100内のメモリ(記憶部)に、既に滅菌剤の清浄処理済みの滅菌剤容器205を識別するシリアル番号として、ステップS101で読み取ったシリアル番号を記憶する。
滅菌装置100は、ステップ115において、開閉扉101を開錠する。ステップS115は、ロックを解除する適用例である。例えば、滅菌剤容器205に挿入されている抽出針908を滅菌剤容器205から抜くことで、ロックを解除することもできる。
このように、ロックを解除する前に、滅菌剤容器205内の全ての滅菌剤を吸い出し、滅菌剤容器205内部を水で洗浄する処理(S114)を行うためユーザに滅菌剤を触れさせないようにすることができ、安全性が向上する。
図7を説明する。
図7を用いて、清浄処理の詳細処理の一例について説明する。図7に示す各工程は、滅菌装置100の演算処理部(MPU)201により清浄処理S114の動作を制御することにより行われる。
すなわち、滅菌装置100の演算処理部201が読み取り実行可能なプログラムを実行することにより、各装置の動作を制御して各工程を実行する。
ステップS901では、滅菌装置100は、滅菌剤容器205から不用な滅菌剤を抽出するために、滅菌剤容器205の内部にある滅菌剤を抽出可能な抽出位置になるように抽出針908の停止位置を重力方向に下降移動して配置する。
ステップS902では、滅菌装置100は、密封された滅菌剤容器205の内部に差し込まれた抽出針908を用いて、滅菌剤容器205から不用な滅菌剤を抽出する。
液送ロータリーポンプ223により、滅菌剤容器205内の全ての不用な滅菌剤を吸引して、液センサ204と液送ロータリーポンプ223との間の導管を通して送られるその全ての滅菌剤を、液送ロータリーポンプ223と蒸発炉224との間の導管を通して、蒸発炉224内に送る。
ステップS903では、滅菌装置100は、蒸発炉224により、液送ロータリーポンプ223と蒸発炉224との間の導管を通して送られる不用な滅菌剤(蒸発炉224内に溜められた滅菌剤)を、蒸発炉224に備え付けられたヒータにより加熱し、その滅菌剤の全てを気化させる。そして、気化された滅菌剤は、排気用HEPAフィルタ221と蒸発炉224との間の導管を通して、排気用HEPAフィルタ221に送られる。ここで、蒸発炉224に備え付けられたヒータは、例えば、滅菌剤の沸点(過酸化水素の場合は沸点は141度)よりも高い温度に加熱されている。そのため、蒸発炉224により、滅菌剤は全て気化されることとなる。
ステップS904では、滅菌装置100は、排気用HEPAフィルタ221により、蒸発炉224と排気用HEPAフィルタ221との間の導管を通り送られてくる気化された滅菌剤を清浄し、清浄された気体(滅菌剤を含む)は、分解装置222と排気用HEPAフィルタ221との間の導管を通り、分解装置222に送られる。そして、分解装置222は、分解装置222と排気用HEPAフィルタ221との間の導管から送られてくる気体に含まれる滅菌剤の分子を分解して、分解して生成される分子を滅菌装置100の外に放出する。
つまり、ステップS903及びステップS904の工程は、不用な滅菌剤を廃棄処理する廃棄手段の好適な例である。
ステップS905乃至ステップS909より、水での希釈処理が実施される。
ステップS905では、滅菌装置100は、切換弁(V10)901で蒸発炉224から水タンク902へと、経路を切り換える。
ステップS906では、滅菌装置100は、水タンク902内部にある純水を液送ロータリーポンプ223にて汲み上げる。
ステップS907では、滅菌装置100は、液送ロータリーポンプ223で汲み上げられた純水は、液センサ204を経由して、滅菌剤容器205へ注入(例えば、滅菌剤容器の容量の1/2程度)される。純水にて希釈された過酸化水素水は、滅菌剤容器205内部の清浄機能も果たし、医療従事者の安全性の確保もできる。
つまり、滅菌剤容器205中の滅菌剤の濃度を希釈する水を抽出針908によって滅菌剤容器205に注入している(注入手段)。この時、水タンク902が貯留している水を滅菌剤容器に注入している。
さらに別の手順として、廃棄手段で廃棄する不用な滅菌剤を、ステップS902において抽出手段である抽出針908によって滅菌剤容器205から抽出し、不用な滅菌剤を抽出した後に、注入手段が滅菌剤容器205中の滅菌剤の濃度を希釈する水を滅菌剤容器205に注入してもよい。
このように、滅菌剤容器の内部に挿入する同じ抽出針908を用いて、抽出手段及び注入手段を共に動作させることで、低コスト化を実現することも可能である。
ステップS908では、滅菌装置100は、滅菌剤容器205内部を清浄した純水を、再び液送ロータリーポンプ223で汲み上げる。
つまり、滅菌剤容器205に注入した水によって希釈された滅菌剤容器205中の滅菌処理するための滅菌剤を、抽出手段である抽出針908によって滅菌剤容器205から抽出している
ステップS909では、滅菌装置100は、ステップS908で汲み上げられた希釈後の純水を、液センサ204を経由して再び、水タンク902に注水する。その際、滅菌剤容器205から水タンク902まで導通している、導管内部の清浄効果も可能である。
つまり、ステップS908で抽出針908によって滅菌剤容器205から抽出された、希釈後の滅菌剤容器中の滅菌処理するための滅菌剤を水タンク902によって貯留している。
ステップS910では、滅菌装置100は、切換弁(V10)901で水タンク902から蒸発炉224へと、経路を切り換える。
ステップS911では、滅菌装置100は、滅菌剤容器205のRF−IDタグに清浄工程の実施記録を書き込む。
100 滅菌装置
101 開閉扉
102 表示部
103 印刷部
104 滅菌室(真空チャンバー)の扉
201 演算処理部(MPU)
204 液センサ
205 滅菌剤容器
207 液送ロータリーポンプ
208 濃縮炉
216 気化室
219 滅菌室(真空チャンバー)
220 真空ポンプ
221 排気用HEPAフィルタ
222 分解装置
223 液送ロータリーポンプ
224 蒸発炉
228 収容室
302 ヒータ
303 ホルダ
901 切換弁(V10)
902 水タンク
903 触媒
905 フィルタ
906 通気口
908 抽出針

Claims (7)

  1. 滅菌剤容器の中に差し込む抽出針と、抽出手段と、注入手段とを備え、前記滅菌剤容器内の滅菌剤を用いて滅菌処理する滅菌装置であって、
    前記抽出針を用いて、滅菌剤容器の中から前記滅菌処理するための滅菌剤を抽出するように前記抽出手段を制御し、前記抽出手段により前記滅菌処理するための滅菌剤が抽出された使用済みの当該滅菌剤容器に、前記抽出針を用いて、当該滅菌剤容器内の滅菌剤希釈するための注入するように前記注入手段を制御し、前記注入手段により水が注入された当該滅菌剤容器の中から希釈され滅菌剤を、前記滅菌処理に不要な滅菌剤として、前記抽出針を用いて、前記注入手段が抽して回収するように前記注入手段を制御する制御手段備えることを特徴とする滅菌装置。
  2. 前記滅菌処理するための滅菌剤を濃縮する濃縮部に送る第1の液送ポンプと、
    前記滅菌処理に不用な滅菌剤を廃棄する蒸発部に送る第2の液送ポンプと、
    を備え、
    前記滅菌処理するための滅菌剤を滅菌剤容器中から抽出する場合には、前記第1の液送ポンプを用いて前記滅菌処理するための滅菌剤を抽出するように前記抽出手段が抽出し、
    前記滅菌剤容器中の滅菌剤の濃度を希釈する水を当該滅菌剤容器の中に注入する場合には、前記第2の液送ポンプを用いて前記滅菌剤の濃度を希釈する水を注入するように前記注入手段が注入し、
    前記滅菌剤容器に注入した水によって希釈された滅菌剤を滅菌剤容器中から抽出する場合には、前記第2の液送ポンプを用いて前記希釈された滅菌剤を抽出するように前記制御手段が制御することを特徴とする請求項1に記載の滅菌装置。
  3. 前記滅菌剤の濃度を希釈する水を貯留する貯留手段をさらに備え、
    前記滅菌剤容器中の滅菌剤の濃度を希釈する水を当該滅菌剤容器の中に注入する場合には、前記第2の液送ポンプを用いて前記貯留手段が貯留していた前記滅菌剤の濃度を希釈する水を注入するように前記注入手段が注入し、
    前記滅菌剤容器に注入した水によって希釈された滅菌剤を滅菌剤容器中から抽出する場合には、前記第2の液送ポンプを用いて前記希釈された滅菌剤を抽出して前記貯留手段によって再び貯留されるように前記制御手段が制御することを特徴とする請求項2に記載の滅菌装置。
  4. 前記第2の液送ポンプが、前記滅菌剤の濃度を希釈する水または前記不用な滅菌剤を移送する経路を切り替える切替手段をさらに備え、
    前記注入手段が前記滅菌剤の濃度を希釈する水を注入する場合には、前記滅菌剤の濃度を希釈する水を前記貯留手段から前記滅菌剤容器に移送する経路に前記切替手段が切り替え、一方、前記抽出手段が前記不用な滅菌剤を抽出する場合には、前記不用な滅菌剤を前記滅菌剤容器から前記蒸発部に移送する経路に前記切替手段が切り替えることを特徴とする請求項3に記載の滅菌装置。
  5. 前記蒸発部で廃棄する不用な滅菌剤を滅菌剤容器中から抽出する場合には、前記第2の液送ポンプを用いて前記不用な滅菌剤を抽出するように前記抽出手段が抽出し、前記抽出手段が前記不用な滅菌剤を抽出した後に、前記注入手段が前記滅菌剤の濃度を希釈する水を注入することを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれか1項に記載の滅菌装置。
  6. 滅菌剤容器の中に差し込む抽出針と、抽出手段と、注入手段とを備え、前記滅菌剤容器内の滅菌剤を用いて滅菌処理する滅菌装置の制御方法であって、
    前記滅菌装置の制御手段が、前記抽出針を用いて、滅菌剤容器の中から前記滅菌処理するための滅菌剤を抽出するように前記抽出手段を制御し、前記抽出手段により前記滅菌処理するための滅菌剤が抽出された使用済みの当該滅菌剤容器に、前記抽出針を用いて、当該滅菌剤容器内の滅菌剤希釈するための注入するように前記注入手段を制御し、前記注入手段により水が注入された当該滅菌剤容器の中から希釈され滅菌剤を、前記滅菌処理に不要な滅菌剤として、前記抽出針を用いて、前記注入手段が抽して回収するように前記注入手段を制御する制御工程と、
    を含むことを特徴とする制御方法。
  7. 滅菌剤容器の中に差し込む抽出針と、抽出手段と、注入手段とを備え、前記滅菌剤容器内の滅菌剤を用いて滅菌処理する滅菌装置で読み取り実行可能なプログラムであって、
    前記滅菌装置を、
    前記抽出針を用いて、滅菌剤容器の中から前記滅菌処理するための滅菌剤を抽出するように前記抽出手段を制御し、前記抽出手段により前記滅菌処理するための滅菌剤が抽出された使用済みの当該滅菌剤容器に、前記抽出針を用いて、当該滅菌剤容器内の滅菌剤希釈するための注入するように前記注入手段を制御し、前記注入手段により水が注入された当該滅菌剤容器の中から希釈され滅菌剤を、前記滅菌処理に不要な滅菌剤として、前記抽出針を用いて、前記注入手段が抽して回収するように前記注入手段を制御する制御手段として機能させるためのプログラム。
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