JP2015222757A - 熱電変換モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】P型熱電変換部材とN型熱電変換部材の熱抵抗の差を補正する。【解決手段】熱電変換モジュールでは、P型熱電変換部材111とN型熱電変換部材121との、それぞれに備わる絶縁体の熱抵抗が異なることにより、P型熱電変換素子110とN型熱電変換素子120の熱抵抗の差を補正する。P型熱電変換部材又はN型熱電変換部材を流れる電流の方向と直交する断面において、第1絶縁体の面積と第2絶縁体の面積とが異なり、かつP型熱電変換素子とN型熱電変換素子の熱抵抗の差が、P型熱電変換部材とN型熱電変換部材の熱抵抗の差よりも小さい。【選択図】図1A

Description

本発明は、熱電変換モジュールに関するものである。
熱電変換モジュールとは、P型半導体を含む熱電変換素子とN型半導体を含む熱電変換素子とを組み合わせたモジュールであり、温度差を利用して起電するモジュールである。図4には、熱電変換素子の構造の例が示される。図4に示されるP型またはN型熱電変換素子400は、中空筒状の耐熱性絶縁部材402の内部に、P型またはN型熱電変換部材401が充満して構成される。P型熱電変換素子400Pは、P型熱電変換部材401Pを含み、N型熱電変換素子400Nは、N型熱電変換部材401Nを含む。
P型熱電変換素子400PとN型熱電変換素子400Nとを組み合わせて、熱電変換モジュールが構成される。図5に示される熱電変換モジュール500は、P型熱電変換素子400PとN型熱電変換素子400Nとを、電極502で電気的に直列に接続した構成を有する(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第2012/066788号
P型熱電変換部材とN型熱電変換部材とは、その熱的特性が異なる。従って、従来の熱電変換モジュールにおいて、P型熱電変換素子の熱抵抗とN型熱電変換素子の熱抵抗とが異なっていた。
熱電変換素子は熱エネルギーによって、P型熱電変換素子では正孔が、N型熱電変換素子では電子が生成されることにより発電する。よって、P型熱電変換素子とN型熱電変換素子とで熱抵抗が異なると、熱エネルギーの流れる量がP型熱電変換素子とN型熱電変換素子とで異なるため、正孔と電子の流量が異なり、流量の少ない方に電流量が律速して、熱電変換モジュールとしての発電性能が低下するという課題を有する。
本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、P型熱電変換部材とN型熱電変換部材との熱抵抗の差を補正する(低減する)ことで、高い性能を示す熱電変換素子モジュールを提供することを目的とする。
本発明は、P型熱電変換部材と、該P型熱電変換部材を覆う第1絶縁体と、を有するP型熱電変換素子と、N型熱電変換部材と、該N型熱電変換部材を覆う第2絶縁体と、を有するN型熱電変換素子と、前記P型熱電変換部材と前記N型熱電変換部材とを電気的に接続する電極とを備える熱電変換モジュールを提供する。
提供される熱電変換モジュールの1つの態様において、熱電変換モジュールが、前記P型熱電変換部材と前記N型熱電変換部材とを電気的に接続する電極と、を備え、前記P型熱電変換部材又は前記N型熱電変換部材を流れる電流の方向と直交する断面において、前記第1絶縁体の面積と前記第2絶縁体の面積とが異なり、かつ前記P型熱電変換素子と前記N型熱電変換素子の熱抵抗の差が、前記P型熱電変換部材と前記N型熱電変換部材の熱抵抗の差よりも小さい。
提供される熱電変換モジュールのさらに別の態様において、前記第1絶縁体の材料と前記第2絶縁体の材料とが異なり、かつ前記P型熱電変換素子と前記N型熱電変換素子の熱抵抗の差が、前記P型熱電変換部材と前記N型熱電変換部材の熱抵抗の差よりも小さい。
本構成によって、P型熱電変換素子とN型熱電変換素子の熱抵抗差の小さい熱電変換モジュールを提供できる。
以上のように、本発明の熱電変換モジュールによれば、P型熱電変換素子とN型熱電変換素子との熱抵抗を近づけ、高い性能を示すことができる。
本発明の実施の形態における熱電変換モジュールの横断面図 本発明の実施の形態における熱電変換モジュールの横断面図 本発明の実施の形態における熱電変換モジュールの横断面図 本発明の実施の形態における熱電変換モジュールの横断面図 本発明の実施の形態における熱電変換モジュールの横断面図 本発明の実施の形態における熱電変換モジュールの横断面図 本発明の実施の形態における熱電変換モジュールの横断面図 本発明の実施の形態における熱電変換モジュールの縦断面図 本発明の実施の形態における熱電変換モジュールの製造工程図 特許文献1に記載された従来の熱電変換素子を示す図 特許文献1に記載された従来の熱電変換モジュールを示す図
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1A、図1B、図1C、図1D、図1E、図1F、および図1Gには、本発明の熱電変換モジュール100の横断面図(発電時に熱電変換素子に電流が流れる方向と直交する断面)が示される。
図1A、図1B、図1C、図1D、図1E、図1F、および図1Gに示される熱電変換モジュール100は、P型熱電変換素子110とN型熱電変換素子120とを有する。P型熱電変換素子110は、棒状のP型熱電変換部材111と、P型熱電変換部材111を覆う絶縁材料の筒112(第1絶縁体)とを有する。N型熱電変換素子120は、棒状のN型熱電変換部材121と、N型熱電変換部材121を覆う絶縁材料の筒122(第2絶縁体)とを有する。
P型熱電変換部材111及びN型熱電変換部材121は、両端に温度差を生じさせると起電力が生じる材料で形成された棒状の部材である。本実施の形態1および2におけるP型熱電変換部材111及びN型熱電変換部材121に、常温から500Kの温度域で高い起電圧を持つBi−Te(ビスマス−テルル)系材料を採用した。また、本実施の形態3および4におけるP型熱電変換部材111に500Kから700Kの温度域で高い起電圧を持つZn−Sb(亜鉛−アンチモン)系材料を、N型熱電変換部材121に500Kから900Kの温度域で高い起電圧を持つCo−Sb(コバルト−アンチモン)系材料を採用した。しかし、P型熱電変換部材111及びN型熱電変換部材121は、起電するときの使用時に存在する温度差に応じて選ぶことができる。例えば、温度差が常温から800KまでであればPb−Te(鉛−テルル)系を、前記温度差が常温から900Kまでであればスクッテルダイト系を、前記温度差が常温から1,000KまでであればSi−Ge(シリコン−ゲルマニウム)系を用いることができる。
P型熱電変換部材111及びN型熱電変換部材121は、適当なドーパントを添加することによって得ることができる。P型熱電変換部材111及びN型熱電変換部材121としてBi−Te系材料を用いる場合、P型熱電変換部材111を得るためのドーパントの例には、Sbが含まれる。N型熱電変換部材121を得るためのドーパントの例には、Seが含まれる。これらのドーパントの添加によって熱電変換材料は混晶を形成する。したがって、これらのドーパントは、例えば「Bi0.5Sb1.5Te」や「BiTe2.7Se0.3」のような組成式で表される程度の量で添加される。
P型熱電変換部材111及びN型熱電変換部材121の形状は、素子の生産性や熱電変換材料の結晶方位を筒の軸方向に揃える観点から、多角柱や円柱が好ましく、脆性である熱電変換材料の割れを防ぐ観点から、角への応力集中を抑制できる円柱がより好ましい。
筒112及び122は、耐熱性と絶縁性とを有する材料で形成された、両端に開口する空洞を有する部材である。筒112及び122は、素子の使用時における高温側の一端の温度や、熱電変換材料の融点においても形状を保つ耐熱性を有する。また筒112及び122は、熱電変換モジュールで起電するときのP型熱電変換部材111とN型熱電変換部材121との電流を遮断する絶縁性を有する。
筒112及び122は、それぞれ、P型熱電変換部材111及びN型熱電変換部材121を収容することができ、耐熱性と絶縁性とを有すればよい。筒112及び122の形状は、円筒、多角筒、及び角にRを持つ多角筒などから選ぶことができる。筒112及び122の材料の例には、シリカ、アルミナなどの金属酸化物、耐熱ガラス、石英などが含まれる。筒112及び122の材料は、耐熱性の観点によれば石英が好ましく、さらにコストを考慮すると耐熱ガラスが好ましい。
本発明の第1の態様において(実施の形態1参照)、P型熱電変換素子110の筒112と、N型熱電変換素子120の筒122とは、横断面積(発電時に熱電変換素子に電流が流れる方向と直交する断面の面積)が異なることが好ましい(図1A〜図1D参照)。
本発明の第2の態様において(実施の形態2参照)、筒112の材料の熱抵抗率(熱抵抗率は熱伝導率の逆数)と、筒122の材料の熱抵抗率とが異なっていることが好ましい。
これらの構成により、P型熱電変換部材111とN型熱電変換部材121との熱抵抗の差よりも、P型熱電変換素子110とN型熱電変換素子120との熱抵抗の差を縮めることができる。つまり、P型熱電変換素子110とN型熱電変換素子120との熱抵抗の差を補正する(低減する)ことができる。P型熱電変換素子110とN型熱電変換素子120との熱抵抗の差を低減することで、熱電変換モジュール100の性能低下を防ぐことができる。
一方で、P型熱電変換部材111及びN型熱電変換部材121の横断面における面積を同一とすることができるため、P型熱電変換部材111とN型熱電変換部材121の電気抵抗を低下させることなく、熱抵抗の差を補正できる。更に、P型熱電変換部材111及びN型熱電変換部材121の体積や形状を同一とすることができるため、P型熱電変換部材111とN型熱電変換部材121の電気抵抗を低下させることなく、熱抵抗の差をより小さくできる。
本発明の第3の態様において(実施の形態3参照)、P型熱電変換部材111と、N型熱電変換部材121とは、横断面積(発電時に熱電変換素子に電流が流れる方向と直交する断面の面積)が異なる。また、P型熱電変換素子110の筒112と、N型熱電変換素子120の筒122とは、横断面積(発電時に熱電変換素子に電流が流れる方向と直交する断面の面積)が異なる(図1F参照)。
本発明の第4の態様において(実施の形態4参照)、P型熱電変換部材111と、N型熱電変換部材121とは、横断面積(発電時に熱電変換素子に電流が流れる方向と直交する断面の面積)が異なることが好ましい。また、筒112の材料と筒122の材料とが異なっている。具体的には、筒112の材料の熱抵抗率と、筒122の材料の熱抵抗率とが異なっていることが好ましい。また、P型熱電変換素子110の筒112と、N型熱電変換素子120の筒122とは、横断面積(発電時に熱電変換素子に電流が流れる方向と直交する断面の面積)が異なることが好ましい(図1G参照)。
これらの構成により、P型熱電変換部材111とN型熱電変換部材121との熱抵抗の差よりも、P型熱電変換素子110とN型熱電変換素子120との熱抵抗の差を縮めることができる。つまり、P型熱電変換素子110とN型熱電変換素子120との熱抵抗の差を補正する(低減する)ことができる。P型熱電変換素子110とN型熱電変換素子120との熱抵抗の差を低減することで、熱電変換モジュール100の性能低下を防ぐことができる。
一方で、電気抵抗率が大きく異なるP型熱電変換部材111とN型熱電変換部材121との電気抵抗の差を横断面積を調整することで縮めることができる。つまり、P型熱電変換素子110とN型熱電変換素子120との電気抵抗の差を補正する(低減する)ことができる。P型熱電変換素子110とN型熱電変換素子120との電気抵抗の差を低減することで、電気抵抗が大きい熱電変換部材111或いは121の影響による熱電変換モジュール100の性能低下を防ぐことができる。
P型熱電変換部材111及びN型熱電変換部材121の断面積が小さ過ぎると、P型熱電変換部材111及びN型熱電変換部材121が破壊され、大き過ぎると熱電変換モジュール100の単位面積当たりの熱電変換素子数が減少して性能低下につながる。そのため、P型熱電変換部材111及びN型熱電変換部材121の断面積は、0.02mm〜4mmが好ましい。更には、P型熱電変換部材111及びN型熱電変換部材121の断面積が0.03mm〜2.6mmの範囲内にあると、性能が向上するためより好ましい。
筒112及び122の横断面積が、P型熱電変換部材111及びN型熱電変換部材121に比較して小さいほど、熱電変換モジュール100におけるP型熱電変換部材111及びN型熱電変換部材121の断面積率を大きくできる。それにより、熱電変換モジュール100の性能が向上するが、一方で、P型熱電変換素子110及びN型熱電変換素子120の強度の低下を引き起こす。よって、筒112及び122の横断面積は、P型熱電変換部材111及びN型熱電変換部材121の横断面積の0.2〜1.7倍が好ましい。更には、筒112及び122の横断面積が、P型熱電変換部材111及びN型熱電変換部材121の横断面積の0.4〜1.5倍であると、性能が向上するため好ましい。
図1Aは、本発明の熱電変換モジュールの一例を示す横断面図である。P型熱電変換素子110およびN型熱電変換素子120の横断面は、共に略正方形であるが、その一辺の長さが異なる(N型熱電変換素子120の一辺が長い)。横断面における長辺と短辺の区別がないため、P型熱電変換素子110及びN型熱電変換素子120を実装する際に、作業が容易になり、かつモジュールとしての信頼性が向上する。
図1Bは、本発明の熱電変換モジュールの一例を示す横断面図である。横断面は長方形であり、P型熱電変換素子110及びN型熱電変換素子120の一辺が略同寸法で、他辺の寸法が異なる(N型熱電変換素子120の他辺が長い)。一辺が略同寸法であることにより、筒112及び122の横断面積を研磨や切削にて補正する場合に、ジグの兼用等により、研磨或いは切削工程を簡略化できる。また、P型熱電変換素子110及びN型熱電変換素子120の距離を小さく(間の空間を狭くして)配列、実装できるため、単位面積当たりのP型熱電変換素子110及びN型熱電変換素子120の数を多くすることができる。
図1Cは、本発明の熱電変換モジュールの一例を示す横断面図である。P型熱電変換素子110およびN型熱電変換素子120のどちらか一方の横断面が円形であり、他方の横断面が四角形である。横断面が四角形の熱電変換素子は、円筒を研磨或いは切削することによって得ることができる。筒112および122のどちらか一方だけを、研磨或いは切削により得ればよいので、研磨或いは切削工程を半減できる。また、図1Cに示されるように、P型熱電変換素子110およびN型熱電変換素子120のどちらか一方の横断面を円形とし、他方の横断面が四角形とすることで、外観観察によって、P型熱電変換素子110とN型熱電変換素子120とを容易に区別することができる。そのため、熱電変換モジュールを得るために、熱電変換素子を実装するときに、配列間違いが発生することが抑制できる。その結果、熱電変換モジュールの性能低下を防ぐことができる。
図1Dは、本発明の熱電変換モジュールの一例を示す横断面図である。図1Dにおいて、P型熱電変換素子110およびN型熱電変換素子120の横断面の形状は、いずれも円形であって、また両者の横断面積も等しい。筒112と筒122の内径(P型熱電変換部材111とN型熱電変換部材121の外径)は同一であり、一方、筒112と筒122の外径が異なっている。そのため、筒112の横断面積と筒122の横断面積とが異なっている。外形の異なる筒112と筒122とが線接触するようにP型熱電変換素子110とN型熱電変換素子120とが配置される。そして、筒112と筒122とが線接触している箇所以外の位置に空間が配される。
図1Eは、本発明の熱電変換モジュールの一例を示す横断面図である。図1Eにおいて、P型熱電変換素子110の横断面と、N型熱電変換素子120の横断面とが同一形状である。つまり、P型熱電変換素子110の筒112の横断面と、N型熱電変換素子120の筒122の横断面とが同一形状である。そして、P型熱電変換素子110の筒112の材料と、N型熱電変換素子120の筒122の材料とを、異なる材料としている。異なる材料を選択すれば、筒112と筒122の断面積を等しくしても、P型熱電変換部材111とN型熱電変換部材121との熱抵抗の差を補正できる場合がある。
例えば、P型熱電変換素子110とN型熱電変換素子120との横断面積が同面積で、かつ、P型熱電変換部材111の熱抵抗がN型熱電変換部材121よりも小さい場合には、筒112の材料として、筒122の熱抵抗率よりも大きい熱抵抗率を有する材料を選択する。
図1Fは、本熱電変換モジュールの一例を示す横断面図である。図1Fにおいて、筒112と筒122の内径(P型熱電変換部材111とN型熱電変換部材121の外径)は異なっており、筒112と筒122の外径も異なっている。そのため、P型熱電変換部材111の横断面積とN型熱電変換部材121の横断面積とが異なっており、筒112の横断面積と筒122の横断面積とが異なっている。また、P型熱電変換素子110の筒112の材料と、N型熱電変換素子120の筒122の材料とは、同じ材料としている。
図1Gは、本熱電変換モジュールの一例を示す横断面図である。図1Gにおいて、筒112と筒122の内径(P型熱電変換部材111とN型熱電変換部材121の外径)は異なっており、筒112と筒122の外径も異なっている。そのため、P型熱電変換部材111の横断面積とN型熱電変換部材121の横断面積とが異なっており、筒112の横断面積と筒122の横断面積とが異なっている。また、P型熱電変換素子110の筒112の材料と、N型熱電変換素子120の筒122の材料とは、異なる材料としている。
熱電変換モジュール100で起電をしている時(使用時)の、1)P型熱電変換部材111の両端面の間の温度差と、筒112の両端面の間の温度差とがほぼ等しく、かつ2)P型熱電変換部材111の高さと、筒112との高さとがほぼ等しいとき、P型熱電変換素子110の熱抵抗R(p)は、下記式(I)で示される。同様にN型熱電変換素子120の熱抵抗R(n)は、下記式(II)で示される。
1/R(p)=1/R(pm)+1/R(pg)
ここで
R(pm)=A(pm)×L/S(m)
R(pg)=A(pg)×L/S(pg)
より
R(p)={A(pm)×A(pg)×L}/{S(m)×A(pg)+A(pm)
×S(pg)} ・・・ 式(I)
R(n)={A(nm)×A(ng)×L}/{S(m)×A(ng)+A(nm)
×S(ng)} ・・・ 式(II)
式(I)、(II)において、
L:P型熱電変換部材111および筒112の高さ
R(pm):P型熱電変換部材111の熱抵抗
R(pg):筒112の熱抵抗
R(nm):N型熱電変換部材121の熱抵抗
R(ng):筒122の熱抵抗
A(pm):P型熱電変換部材111の熱抵抗率
A(nm):N型熱電変換部材121の熱抵抗率
A(pg):筒112の熱抵抗率
A(ng):筒122の熱抵抗率
S(m):P型熱電変換部材111及びN型熱電変換部材121の横断面積(一定でない場合には、発電時にP型熱電変換部材111及びN型熱電変換部材121に電流が流れる方向と直交する断面のうちで最小の横断面積)
S(pg):筒112の横断面積(一定でない場合には、発電時にP型熱電変換部材111に電流が流れる方向と直交する断面のうちで最小の横断面積)
S(ng):筒122の横断面積(一定でない場合には、発電時にN型熱電変換部材121に電流が流れる方向と直交する断面のうちで最小の横断面積)
である。
図1A、図1B、図1C、および図1Dのように、P型熱電変換部材111とN型熱電変換部材121の横断面積が同一であり、一方、筒112と横断面積と筒122の横断面積とが異なっており、且つ、筒112と筒122の材料が同じ場合には、
A(pg)=A(ng)=A(g)
と置くことができる。
R(p)=R(n)のとき
{S(ng)−S(pg)}/{A(nm)−A(pm)}=A(g)×S(m)/{A(nm)×A(pm)}
ここで
A(g)×S(m)/{A(nm)×A(pm)}>0
より
{S(ng)−S(pg)}/{A(nm)−A(pm)}>0
以上より
A(pm)>A(nm)即ちR(pm)>R(nm)のときS(pg)>S(ng)、
A(pm)<A(nm)即ちR(pm)<R(nm)のときS(pg)<S(ng)
である。
よって、P型熱電変換部材111の熱抵抗が、N型熱電変換部材121の熱抵抗よりも大きい場合には、筒112の横断面積を筒122の横断面積よりも大きくすることによって、P型熱電変換部材111とN型熱電変換部材121との熱抵抗の差を補正できる。また、P型熱電変換部材111の熱抵抗が、N型熱電変換部材121の熱抵抗よりも小さい場合には、筒112の横断面積を筒122の横断面積よりも小さくすることによって、P型熱電変換部材111とN型熱電変換部材121との熱抵抗の差を補正できる。
また、図1Eのように、P型熱電変換部材111とN型熱電変換部材121の横断面積が同一であり、筒112と横断面積と筒122の横断面積とも同一であり、筒112の材料と筒122の材料とを異なる材料とした場合には、
S(pg)=S(ng)=S(g)
と置くことができる。
R(p)=R(n)のとき
{A(pm)−A(nm)}/{A(ng)−A(pg)}=A(nm)×A(pm)×S(g)/{A(ng)×A(pg)×S(m)}
ここで
A(nm)×A(pm)×S(g)/{A(ng)×A(pg)×S(m)}>0
より
{A(pm)−A(nm)}/{A(ng)−A(pg)}>0
以上より
A(pm)>A(nm)即ちR(pm)>R(nm)のときA(ng)>A(pg)、
A(pm)<A(nm)即ちR(pm)<R(nm)のときA(ng)<A(pg)
である。
よって、P型熱電変換部材111の熱抵抗が、N型熱電変換部材121の熱抵抗よりも大きい場合には、筒112の材料として筒122よりも熱抵抗率が小さい材料を選択することによって、P型熱電変換部材111とN型熱電変換部材121との熱抵抗の差を補正できる。また、P型熱電変換部材111の熱抵抗が、N型熱電変換部材121の熱抵抗よりも小さい場合には、筒112の材料として筒122よりも熱抵抗率が大きい材料を選択することによって、P型熱電変換部材111とN型熱電変換部材121との熱抵抗の差を補正できる。
また、P型熱電変換素子110およびN型熱電変換素子120の熱抵抗R(p)およびR(n)は「温度傾斜法」によって実測することもできる。温度傾斜法による熱抵抗Rの測定は、以下の手法で行われうる。P型熱電変換素子110またはN型熱電変換素子120を、加熱されたジグと冷却されたジグで挟む。P型熱電変換素子110またはN型熱電変換素子120の上下の端面の温度差と、P型熱電変換素子110またはN型熱電変換素子120の高さとから、P型熱電変換素子110またはN型熱電変換素子120の熱抵抗を求める。P型熱電変換素子110またはN型熱電変換素子120を加熱されたジグと冷却されたジグとで挟む際に、熱電変換部材と筒の上下端面が、ジグの端面に接するように挟む。それにより、熱電変換部材と筒とで構成されるP型熱電変換素子110またはN型熱電変換素子120の熱抵抗を測定することができる。
P型熱電変換素子110の熱抵抗R(p)と、N型熱電変換素子120の熱抵抗R(n)との差は、1℃/Wよりも小さいことが好ましく、0.5℃/Wよりも小さいことが信頼性の観点からより好ましい。熱抵抗R(p)と熱抵抗R(n)との差が小さいほど、P型熱電変換素子110を通過する熱量と、N型熱電変換素子120を通過する熱量とが近似し、モジュール性能の低下を防止できるからである。
[実施の形態1]
P型熱電変換部材111及びN型熱電変換部材121をBi−Te系材料として、筒112及び122として耐熱ガラスを用いる場合、P型熱電変換素子110の筒112の横断面積を、N型熱電変換素子120の筒122よりも小さくすることが好ましい。
また、P型熱電変換部材111及びN型熱電変換部材121をBi−Te系材料として、筒112及び122として石英を用いる場合も、P型熱電変換素子110の筒112の横断面積を、N型熱電変換素子120の筒122よりも小さくすることが好ましい。
実施の形態1では、図1Dに示すP型熱電変換素子110およびN型熱電変換素子120を用意した。P型熱電変換部材111及びN型熱電変換部材121をBi−Te系材料とした。より具体的に、P型熱電変換部材の熱抵抗率を0.74m・K・W−1とし、N型熱電変換部材の熱抵抗率を0.79m・K・W−1とし、P型熱電変換部材111及びN型熱電変換部材121の横断面積をそれぞれ0.50mm(直径0.80mmの円柱)とした場合、P型熱電変換部材111の熱抵抗は737℃/Wであり、N型熱電変換部材の熱抵抗は783℃/Wである。筒112及び122を熱抵抗率が1.00m・K・W−1のコーニング社のパイレックス(登録商標)とし、P型熱電変換素子110の筒112の横断面積を0.28mm(外径1.00mmの円筒)とし、N型熱電変換素子120の筒122の横断面積を0.32mm(外径1.03mmの円筒)とした。この構成により、P型熱電変換素子110の熱抵抗R(p)と、N型熱電変換素子120の熱抵抗R(n)との差は0.07℃/Wとなる。
[実施の形態2]
実施の形態2では、図1Eに示すP型熱電変換素子110およびN型熱電変換素子120を用意した。つまり、P型熱電変換素子110の横断面と、N型熱電変換素子120の横断面とを同一形状とした。P型熱電変換部材111及びN型熱電変換部材121としてBi−Te系材料を用いた。
P型熱電変換部材111の熱抵抗率を0.74m・K・W−1とし、N型熱電変換部材121の熱抵抗率を0.79m・K・W−1とし、P型熱電変換部材111及びN型熱電変換部材121の横断面積をそれぞれ0.50mm(直径0.80mmの円柱)とした場合、P型熱電変換部材111の熱抵抗は737℃/Wで、N型熱電変換部材121の熱抵抗は783℃/Wである。筒112及び筒122の横断面積を0.80mm(外径1.29mmの円筒)とした場合、筒112として熱抵抗率が1.05m・K・W−1で熱抵抗が658℃/Wのソーダ石灰ガラスを用い、筒122として熱抵抗率が1.00m・K・W−1で熱抵抗が625℃/Wのコーニング社のパイレックス(登録商標)を用いればよい。この構成により、P型熱電変換素子110の熱抵抗R(p)と、N型熱電変換素子120の熱抵抗R(n)との差は0.05℃/Wとなる。
[実施の形態3]
実施の形態3では、図1Fに示すP型熱電変換素子110およびN型熱電変換素子120を用意した。つまり、P型熱電変換素子110の横断面と、N型熱電変換素子120の横断面とを違形状とした。P型熱電変換部材111としてZn−Sb系材料を、N型熱電変換部材121としてCo−Sb系材料を用いた。筒112及び122の材料を石英ガラスとした。
P型熱電変換部材111の電気抵抗率を2.75×10−5Ωmとし、N型熱電変換部材121の電気抵抗率を1.40×10−5Ωmとし、P型熱電変換部材111の横断面積を0.99mm(直径1.12mmの円柱)とし、N型熱電変換部材121の横断面積を0.50mm(直径0.80mmの円柱)とした。この構成により、P型熱電変換部材111の電気抵抗とN型熱電変換部材121の電気抵抗の差は6.87×10−5Ωとなる。
P型熱電変換部材111の熱抵抗率を1.47m・K・W−1とし、N型熱電変換部材121の熱抵抗率が0.34m・K・W−1とした。この構成において、P型熱電変換部材111の熱抵抗は741℃/Wであり、N型熱電変換部材121の熱抵抗は343℃/Wである。筒112及び122の材料を熱抵抗率が0.72m・K・W−1の石英ガラスとし、筒112の横断面積を0.85mm(直径1.53mmの円筒)とし、筒122の横断面積を0.28mm(直径1.00mmの円筒)とした。この構成により、P型熱電変換素子110の熱抵抗R(p)と、N型熱電変換素子120の熱抵抗R(n)との差は0.20℃/Wとなる。
[実施の形態4]
実施の形態4では、図1Gに示すP型熱電変換素子110およびN型熱電変換素子120を用意した。つまり、P型熱電変換素子110の横断面と、N型熱電変換素子120の横断面とを違形状とした。P型熱電変換部材111としてZn−Sb系材料を、N型熱電変換部材121としてCo−Sb系材料を用いた。筒112として耐熱ガラス、筒122として石英ガラスを採用した。Co−Sb系材料は融点が高いため、後述の製法を実施するために、筒122を石英で構成した。
P型熱電変換部材111の電気抵抗率を2.75×10−5Ωmとし、N型熱電変換部材121の電気抵抗率を1.40×10−5Ωmとし、P型熱電変換部材111の横断面積を0.99mm(直径1.12mmの円柱)とし、N型熱電変換部材121の横断面積を0.50mm(直径0.80mmの円柱)とした。この構成により、P型熱電変換部材111の電気抵抗とN型熱電変換部材121の電気抵抗の差は6.87×10−5Ωとなり、同横断面とした場合よりもその差を小さくしている。
P型熱電変換部材111の熱抵抗率を1.47m・K・W−1とし、N型熱電変換部材121の熱抵抗率を0.34m・K・W−1とした。この構成において、P型熱電変換部材111の熱抵抗は741℃/Wであり、N型熱電変換部材121の熱抵抗は343℃/Wである。筒112の横断面積を1.17mm(直径1.66mmの円筒)とし、筒122の横断面積を0.28mm(直径1.00mmの円筒)とし、筒112として熱抵抗率が1.00m・K・W−1のコーニング社のパイレックス(登録商標)を用い、筒122として熱抵抗が0.72m・K・W−1の石英ガラスを用いればよい。この構成により、P型熱電変換素子110の熱抵抗R(p)と、N型熱電変換素子120の熱抵抗R(n)との差は0.17℃/Wとなる。
図2は、本発明の熱電変換モジュールの縦断面図(発電時に熱電変換素子に電流が流れる方向に対し平行な断面)であり、図1AにおけるA−A断面図である。
電極201は、P型熱電変換部材111及びN型熱電変換部材121の端面に電気的に接合されている。これにより熱電変換モジュール100は、図2に示すように、P型熱電変換素子110及びN型熱電変換素子120を交互に、電気的に直列接続して構成することができる。
電極201と、P型熱電変換部材111及びN型熱電変換部材121とは、はんだやろう材などの接合材202を介して接合してもよいし、接合材なしで直接接合していてもよい。電極201の材料の例には、Bi、Cu、Sb、In、Ni、Al、Ag、Au、Pt、Pdのいずれかを含む単体金属或いは合金などが含まれる。接合材202としては、例えば、Sn、Pb、Ag、Bi、In、Sb、Auのいずれかを含む単金属或いは合金を用いることができる。
電極201として、上面基板203a及び下面基板203b上に形成されている電極201を用いてもよいし、蒸着、スパッタ或いは溶射等によりP型熱電変換素子110及びN型熱電変換素子120上に電極201を形成してもよい。本実施の形態では上面基板203a及び下面基板203bを用いたが、これら基板を用いなくてもよい。
上面基板203a及び下面基板203b上には、レジスト204が存在してもよい。レジストは存在しなくてもよいが、P型熱電変換素子110及びN型熱電変換素子120を実装する際の位置ずれを防ぐためには存在する方が好ましい。
P型熱電変換素子110及びN型熱電変換素子120の縦方向(発電時に電流が流れる方向)における長さは、熱電変換部材の両端に適度な温度差を生じさせる観点から、0.15〜2.0mmであることが好ましい。
なお、P型熱電変換部材111及びN型熱電変換部材121は、その端面に下地金属205を有していてもよい。下地金属205は、P型熱電変換部材111及びN型熱電変換部材121と電極201との接合性を高めるため、或いは接合材202及び電極201からの拡散によるP型熱電変換部材111及びN型熱電変換部材121の発電能力低下を抑制するための金属層である。下地金属205の厚さは、所望の接合性の発現と、モジュールの信頼性向上の観点から、3.0〜6.0μmであることが好ましい。下地金属205の例には、Ni、Mo、Ti、Wのいずれかを含む単金属或いは合金が含まれ、Ni或いはMoを用いることが好ましい。本実施の形態では、下地金属205としてNiを用いた。
前述した熱電変換素子モジュールの製造方法について説明する。まず、図3を参照して熱電変換素子の製造方法を説明する。図3に示すように、耐熱性及び絶縁性を有する管301を準備する。管301として、ガラス、特に耐熱ガラス(SiOとBを混合したホウケイ酸ガラスの一種で、熱膨張率は約3×10−6/K程度の材料)の管を用いることが好ましい。一般に知られている耐熱ガラスの例には、コーニング社製のパイレックス(登録商標)ガラスがある。本実施の形態では、全長Lが150mm、内径d1と外径d2がそれぞれ、0.8mm、2mmであるパイレックス(登録商標)ガラス製の管301を使用した。
次に、図3の管301の一端にチューブ302を介してシリンダー303を取り付け、他端をるつぼ304内の溶融熱電変換材料305に浸した。そしてシリンダー303で管301の内部の圧力を低減させて、管301の内部に溶融熱電変換材料305を吸引した。管301の内部に吸引した溶融熱電変換材料305を凝固させて、P型熱電変換部材111或いはN型熱電変換部材121を形成する。
管301の内部にP型熱電変換部材111或いはN型熱電変換部材121を充填する方法として、粉末状にした熱電変換材料を管の内部に入れた後に、管301を熱電変換材料の融点以上の温度に加熱して、熱電変換材料を溶融させる方法を用いてもよい。
次に、管301を研磨および/または切削等の方法により、管301の横断面を所望の断面積にする。例えば、回転研磨盤に押し付けることによる研磨、センターレス研削による切削を用いることができる。本実施の形態では、管301を円筒とし、管301の内部のP型熱電変換部材111及びN型熱電変換部材121の形状を円柱とした。
次に、管301を所望の長さに切断することで、P型熱電変換素子110或いはN型熱電変換素子120を形成した。
さらに、P型熱電変換素子110及びN型熱電変換素子120を上面基板203a及び下面基板203bに実装することにより、熱電変換モジュール100を形成する。
なお、第1絶縁体の一例として筒112を例示したが、第1絶縁体はP型熱電変換部材111の少なくとも一部を覆う部材であればよく、例えば、P型熱電変換部材111の側面の一部を露出させるように第1絶縁体を構成してもよい。より詳細には、第1絶縁体を、P型熱電変換部材111の側面を挟み込む一組の部材で構成しても良い。同様に、第2絶縁体はN型熱電変換部材121の少なくとも一部を覆う部材であればよく、例えば、N型熱電変換部材121の側面の一部を露出させるように第2絶縁体を構成してもよい。より詳細には、第2絶縁体を、N型熱電変換部材121の側面を挟み込む一組の部材で構成しても良い。
本発明によれば、P型熱電変換素子とN型熱電変換素子との熱抵抗を近づける(熱抵抗の差を小さくする)ことにより、高い性能を示す熱電変換モジュールを得る。従って、本発明は、種々の技術分野で、熱を直接電気に変換することが必要になる場合、及び電気を熱に変換することが必要になる場合に広く適用することが可能である。
100 熱電変換モジュール
110 P型熱電変換素子
111 P型熱電変換部材
112 筒
120 N型熱電変換素子
121 N型熱電変換部材
122 筒
201 電極
202 接合材
203a 上面基板
203b 下面基板
204 レジスト
205 下地金属
301 管
302 チューブ
303 シリンダー
304 るつぼ
305 溶融熱電変換材料

Claims (15)

  1. P型熱電変換部材と、該P型熱電変換部材を覆う第1絶縁体と、を有するP型熱電変換素子と、
    N型熱電変換部材と、該N型熱電変換部材を覆う第2絶縁体と、を有するN型熱電変換素子と、
    前記P型熱電変換部材と前記N型熱電変換部材とを電気的に接続する電極と、を備え、
    前記P型熱電変換部材又は前記N型熱電変換部材を流れる電流の方向と直交する断面において、前記第1絶縁体の面積と前記第2絶縁体の面積とが異なり、かつ前記P型熱電変換素子と前記N型熱電変換素子の熱抵抗の差が、前記P型熱電変換部材と前記N型熱電変換部材の熱抵抗の差よりも小さい
    熱電変換モジュール。
  2. 前記P型熱電変換部材の熱抵抗が前記N型熱電変換部材の熱抵抗より大であり、かつ、前記断面において前記第1絶縁体の面積が前記第2絶縁体の面積より大である、
    請求項1の熱電変換モジュール。
  3. 前記P型熱電変換部材の熱抵抗が前記N型熱電変換部材の熱抵抗より小であり、かつ、前記断面において前記第1絶縁体の面積が前記第2絶縁体の面積より小である、
    請求項1の熱電変換モジュール。
  4. 前記P型熱電変換部材及び前記N型熱電変換部材は、Bi−Te系材料で構成され、
    前記第1絶縁体及び前記第2絶縁体は、耐熱ガラスで構成され、
    前記断面において、前記第1絶縁体の面積よりも前記第2絶縁体の面積が大である、
    請求項1に記載の熱電変換モジュール。
  5. 前記P型熱電変換部材及び前記N型熱電変換部材は、Bi−Te系材料で構成され、
    前記第1絶縁体及び前記第2絶縁体は、石英で構成され、
    前記断面において、前記第1絶縁体の面積よりも前記第2絶縁体の面積が大である、
    請求項1に記載の熱電変換モジュール。
  6. 前記P型熱電変換部材はZn−Sb系材料で構成され、前記N型熱電変換部材はCo−Sb系材料で構成され、
    前記第1絶縁体及び前記第2絶縁体は、石英で構成され、
    前記断面において、前記第1絶縁体の面積よりも前記第2絶縁体の面積が小である、
    請求項1に記載の熱電変換モジュール。
  7. 前記P型熱電変換部材はZn−Sb系材料で構成され、前記N型熱電変換部材はCo−Sb系材料で構成され、
    前記第1絶縁体は耐熱ガラスで構成され、前記第2絶縁体は石英で構成され、
    前記断面において、前記第1絶縁体の面積よりも前記第2絶縁体の面積が小である、
    請求項1に記載の熱電変換モジュール。
  8. 前記断面において、前記P型熱電変換部材及び前記N型熱電変換部材の面積が等しい、請求項1に記載の熱電変換モジュール。
  9. P型熱電変換部材と、該P型熱電変換部材を覆う第1絶縁体と、を有するP型熱電変換素子と、
    N型熱電変換部材と、該N型熱電変換部材を覆う第2絶縁体と、を有するN型熱電変換素子と、
    前記P型熱電変換部材と前記N型熱電変換部材とを電気的に接続する電極と、を備え、
    前記第1絶縁体の材料と前記第2絶縁体の材料とが異なり、かつ前記P型熱電変換素子と前記N型熱電変換素子の熱抵抗の差が、前記P型熱電変換部材と前記N型熱電変換部材の熱抵抗の差よりも小さい
    熱電変換モジュール。
  10. 前記P型熱電変換部材の熱抵抗が前記N型熱電変換部材の熱抵抗よりも大であり、かつ、前記第1絶縁体の熱抵抗が前記第2絶縁体の熱抵抗よりも小である、
    請求項9に記載の熱電変換モジュール。
  11. 前記P型熱電変換部材の熱抵抗が前記N型熱電変換部材の熱抵抗よりも小であり、かつ、前記第1絶縁体の熱抵抗が前記第2絶縁体の熱抵抗よりも大である、
    請求項9に記載の熱電変換モジュール。
  12. 前記P型熱電変換部材はZn−Sb系材料で構成され、
    前記N型熱電変換部材はCo−Sb系材料で構成され、
    前記第1絶縁体は耐熱ガラスで構成され、前記第2絶縁体は石英で構成される、
    請求項9に記載の熱電変換モジュール。
  13. 前記P型熱電変換部材又は前記N型熱電変換部材を流れる電流の方向と直交する断面において、前記第1絶縁体と前記第2絶縁体との面積が異なる、請求項9に記載の熱電変換モジュール。
  14. 前記P型熱電変換部材又は前記N型熱電変換部材を流れる電流の方向と直交する断面において、前記P型熱電変換部材及び前記N型熱電変換部材の面積が等しい、請求項9に記載の熱電変換モジュール。
  15. 前記P型熱電変換部材又は前記N型熱電変換部材を流れる電流の方向と直交する断面において、前記第1絶縁体及び前記第2絶縁体の面積が等しい、請求項9に記載の熱電変換モジュール。
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