JP2015222097A - 空気圧浮上機構を利用した免震システム - Google Patents

空気圧浮上機構を利用した免震システム Download PDF

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Abstract

【課題】地震動の発生の有無に応じてダンパーの性能を容易に切り替えることが可能であり、アスペクト比の大きな超高層建物に対しても容易に適用することが可能な免震システムを提供する。
【解決手段】下部構造物1と上部構造物2との間に配置され、前記下部構造物1に対する上部構造物2の水平方向変位を許容するアイソレータ3と、前記下部構造物1と上部構造物2との間に設けられると共に、摺接面40及び当該摺接面40に対して前記上部構造物2から作用する鉛直方向荷重によって押し付けられる摩擦部材41を有し、前記上部構造物2の水平方向変位に対して反力を及ぼすダンパー4と、地震動を検知するセンサー5と、前記センサー5の出力に応じて動作し、前記下部構造物1と前記上部構造物2との間に加圧流体の圧力層を形成して前記摺接面40に対する前記摩擦部材41の押圧力を制御する軸力軽減装置6と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、地盤と建物との間に設けられ、地震動から建物を保護する免震システムに関する。
地震動から建物を保護するものとして免震構造が知られている。この免震構造では建物と地盤との間にアイソレータを設け、建物を地盤から分離している。前記アイソレータは建物が地盤から独立して振動することを可能にし、地震動に対する建物の応答加速度の低減化を図ると共に、建物振動と地震動との共振を回避している。このアイソレータとしては、主に積層ゴム支承、滑り支承、転がり支承等が使用されている。
また、免震構造では前記アイソレータが建物を地盤と分離していることから、地震動とは関係なく、強風によって建物が揺れ動いてしまう可能性がある。このため、一般的な免震構造では風力に抗して建物を一定位置に保持するためのダンパーが必須であり、このダンパーをアイソレータと共に建物と地盤との間に設けている。このダンパーとしては、鉛プラグ、錫プラグ、U型鋼材、摩擦ダンパー、オイルダンパー等が使用されている。
しかし、前記ダンパーは建物の振動に対して反力を及ぼしていることから、例えば暴風時における建物の揺れを防止できるようにダンパーの諸元を設定すると、中小規模の地震動に対しては前記ダンパーがアイソレータの機能を阻害してしまい、免震構造の効果を十分に享受することができない場合がある。また、前記アイソレータは地盤に対する建物の独立した振動を可能にすることから、ダンパーが建物の振動に及ぼす反力が大きいと、地震動の終了後に地盤に対する建物の変位が残留してしまうといった課題もあった。この課題は、大規模な地震動に対する建物の固有周期を前記アイソレータによって長周期化した場合に、特に顕著に生じると考えられる。
このため、例えば特許文献1に示されるように、地震動の規模に応じてオイルダンパーの減衰定数を任意に調整することが可能な免震システムが提案されている。しかし、オイルダンパーが発揮する減衰力の制御が難しく、しかも構造が複雑になるといった課題がある。
一方、特許文献2に示されるように、建物を地盤に対して空気圧によって浮上させる免震装置が提案されている。この免震装置では、センサーが地震動を検知すると、エアタンク内に蓄えられていた圧縮空気が地盤と建物との間に吹き出し、建物と地盤との間に形成される高圧の空気層によって当該建物を地盤から浮上させるようになっている。すなわち、建物と地盤との間に一時的に形成される空気層が前記免震構造におけるアイソレータの機能を発揮している。
この免震装置では、前記センサーが地震動を検知するまでは建物と地盤が直接接しており、それ故に強風によって建物が揺れ動いてしまうといった課題は発生しない。しかし、地震動の発生時には空気圧によって建物を地盤から浮上させて、両者を非接触にする必要があるため、例えば住宅のように低層でアスペクト比の小さな建物には適用可能であるが、例えば超高層建物のように、重量が大きく且つアスペクト比の大きな建物には適用することができないといった課題がある。また、建物と地盤とを空気層によって完全に分離してしまうため、アスペクト比の大きな建物では当該建物の転倒の可能性もあり、重心が極端に偏った建物形状の場合にも適用困難といった課題があった。
特開2006−283826 実用新案登録第3119675号
本発明はこのような課題に鑑みなされたものであり、地震動の発生の有無に応じてダンパーの性能を容易に切り替えることが可能であり、アスペクト比の大きな超高層建物に対しても容易に適用することが可能な免震システムを提供することにある。
本発明の免震システムでは、下部構造物と上部構造物との間にアイソレータを設け、このアイソレータによって前記下部構造物に対する前記上部構造物の水平方向変位を許容している。また、前記下部構造物と前記上部構造物との間にはダンパーを設け、かかるダンパーが前記上部構造物の水平方向変位に対して反力を及ぼしている。このダンパーは摺接面上を滑走する摩擦部材を有し、かかる摩擦部材は前記上部構造物から作用する鉛直方向荷重によって前記摺接面に押し付けられている。更に、加圧流体の圧力層を前記下部構造物と前記上部構造物との間に形成する軸力軽減装置を設け、この軸力軽減装置が地震動を検知するセンサーの出力に応じて動作することで、前記摺接面に対する前記摩擦部材の押圧力を制御している。
前記センサーが地震動を検知すると、前記軸力軽減装置が動作して前記下部構造物と前記上部構造物との間に加圧流体の圧力層が形成される。この圧力層は上部構造物に対して鉛直方向上向きの力を加え、当該上部構造物から前記ダンパーの摩擦部材に作用する鉛直方向下向きの荷重が軽減する。これにより、前記摩擦部材と前記摺接面との間に生じる摩擦力が減じられ、上部構造物の水平方向変位に対して及ぼす減衰力が減じられる。
すなわち、本発明の免震システムでは前記下部構造物と前記上部構造物との間に加圧流体の圧力層を形成することにより、前記ダンパーが上部構造物の水平方向変位に対して及ぼす減衰力を容易に切り替えることができる。これにより、地震動の非発生時には前記アイソレータによって下部構造物に対して支承された上部構造物の風揺れを防止するに足りる十分な減衰力をダンパーに発揮させ、地震動の発生時には前記アイソレータによる上部構造物の水平方向の変位を阻害しない程度にまで前記ダンパーの発揮する減衰力を軽減することができる。
また、大規模な地震動の際に、前記アイソレータによって支承された上部構造物が下部構造物に対して大きく水平方向へ変位したとしても、前記ダンパーの減衰力は前記アイソレータの機能を阻害しない程度にまで軽減し得るので、地震動の終了後に当該変位が残留してしまうのを可及的に防止することができる。仮に、当該変位が残留してしまったとしても、前記下部構造物と前記上部構造物との間に十分な量の加圧流体を導入した状態のまま、上部構造物をジャッキで押圧することにより、上部構造物を容易に元の位置へ復帰させることが可能となる。
更に、上部構造物は下部構造物に対してアイソレータで支承されており、前記軸力軽減装置がこれら両構造物間に圧力層を形成した場合でも、上部構造物が下部構造物に対して完全に浮上することはないので、この免震システムはアスペクト比の大きな超高層建物や重心が極端に偏った建物形状の場合でも容易に適用することが可能である。
本発明の免震システムの概要を説明する模式図であり、地震動が発生していない状態を示している。 本発明の免震システムの概要を説明する模式図であり、地震動が発生した状態を示している。 本発明を適用した免震システムの実施形態の一例を示す概略図である。 実施形態の免震システムにおけるアイソレータやダンパーの配置例を示す平面図である。 実施形態の免震システムでの建物振動に対する免震層の履歴曲線である。 実施形態の免震システムにおける流体排出溝の配置を示す平面図である。 流体排出溝と仕切り板との位置関係を示す概略図である。 仕切り板が流体排出溝を横切った状態を示す概略図である。 流体排出溝を設けた場合の建物振動に対する免震層の履歴曲線である。 仕切り板を二重に設けた場合の流体排出溝との位置関係を示す概略図である。 第一の仕切り板が流体排出溝を横切った状態を示す概略図である。 第二の仕切り板が流体排出溝を横切った状態を示す概略図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明を適用した免震システムについて詳細に説明する。
図1は本発明の免震システムの概要を説明する模式図である。
本発明の免震システムは、下部構造物1と上部構造物2との間に設けられたアイソレータ3と、このアイソレータ3と同様にして前記下部構造物1と上部構造物2との間に設けられたダンパー4と、地震動を検知するセンサー5と、このセンサー5の検知結果に応じて前記下部構造物1と上部構造物2との間に加圧流体の圧力層を形成する軸力軽減装置6とを備えている。
前記アイソレータ3は下部構造物1に対して上部構造物2を支えると共に、当該下部構造物1に対する上部構造物2の水平方向変位を許容する。このため、下部構造物1に対して地震動が作用すると、前記アイソレータ3の働きにより、前記上部構造物2は地震動の振動数とは別個の振動数で水平方向に変位することが可能となる。このアイソレータ3としては、積層ゴム支承、滑り支承、転がり支承等の既知の免震構造で用いられているものを使用することができる。また、例えば鉛プラグ入り積層ゴム支承等のように、振動エネルギの減衰機能を併せ持ったアイソレータを使用することもできる。
また、前記ダンパー4は、摺接面40とこの摺接面40を滑走する摩擦部材41とを組み合わせたものであり、前記下部構造物1及び上部構造物2のいずれか一方に前記摺接面40が、他方に前記摩擦部材41が設けられる。前記摩擦部材41は前記上部構造物2から作用する鉛直方向下向きの荷重によって前記摺接面40に押し付けられており、当該荷重に応じた摩擦力が前記摺接面40と前記摩擦部材41との間に発生している。
このため、下部構造物1に対して地震動が作用し、前記アイソレータ3の働きによって前記上部構造物2が下部構造物1に対して水平方向へ変位すると、前記摩擦力が上部構造物2に対してその変位を押し止めようとする反力を及ぼす。従って、前記摩擦部材41と摺接面40との間に作用する摩擦力の大きさに応じた減衰力が前記上部構造物2の水平方向への振動に対して作用することになる。
尚、ここでは前記摩擦部材41及び前記摺接面40の組み合わせをダンパーとして説明したが、前記摩擦部材41は地震動の発生時に、前記上部構造物2から作用する鉛直方向荷重を負荷しながら前記摺接面40上を滑走するので、前記上部構造物を下部構造物に対して支えるアイソレータとしての機能も発揮している。
一方、前記軸力軽減装置6は前記下部構造物1と前記上部構造物2との間に加圧流体を送り込み、これらの間に圧力層7を形成する。前記加圧流体は空気でも良いし、水等の液体であってもよい。前記下部構造物1と上部構造物2との間に圧力層7を形成すると、かかる圧力層7が前記上部構造物2に対して鉛直方向上向きの力を加えることになり、その分だけ当該上部構造物2から前記ダンパー4の摩擦部材41に作用する鉛直方向下向きの荷重が軽減する。すなわち、前記圧力層7に生じる圧力を変化させることにより、前記摩擦部材41と前記摺接面40との間に生じる摩擦力を制御することができる。
前記軸力軽減装置6の制御には地震動を検知するセンサー5の出力が利用できる。前記軸力軽減装置6は前記センサー5の出力信号を取り込み、前記下部構造物1と前記上部構造物2との間に対する加圧空気の導入を制御する。前記センサー5が地震動を検知していない状態では、図1に示すように、前記軸力軽減装置6は前記下部構造物1と上部構造物2との間に加圧流体を供給せず、前記摩擦部材41を前記摺接面40に押圧する鉛直方向下向きの軸力は最大値F0となる。このため、前記摩擦部材41の摩擦係数がある程度大きければ、前記ダンパー4が上部構造物2の水平方向変位に対して大きな反力を及ぼすことになり、暴風時においてもアイソレータ3の機能を阻害して上部構造物2の風揺れを防止することが可能となる。
また、センサー5が地震動を検知した場合は、図2に示すように、当該センサー5の出力信号を受けて前記軸力軽減装置6が作動し、前記下部構造物2と上部構造物1との間に加圧流体の圧力層7が形成される。これにより、前記摩擦部材41を前記摺接面40に対して押圧する軸力は最大値F0よりも軽減されたF1となり、両者の間に作用する摩擦力も軽減されるので、前記アイソレータ3によって上部構造物2を水平方向へ変位させることが可能となる。また、前圧力層7に発生する圧力の大きさを変化させることにより、前記摩擦部材41と前記摺接面40との間に発生する摩擦力を任意に変化させることも可能である。
このため、前記センサー5が中小規模の地震動を検知した場合には、前記下部構造物1と上部構造物2との間の圧力層7の圧力を高めることにより、前記ダンパー4が上部構造物2の水平方向変位に対して及ぼす反力を低下させ、アイソレータ3を十分に機能させることが可能となる。一方、前記センサー5が大規模な地震動を検知した場合には、中小規模の地震動を検知した場合よりも圧力層7の圧力を低目に設定することにより、前記上部構造物2の水平方向変位に対するダンパー4の反力を十分に作用させて、当該上部構造物2が過度に水平方向へ変位するのを防止することが可能となる。
すなわち、本発明の免震システムでは前記下部構造物1と上部構造物2との間に加圧流体の圧力層7を形成するという簡易な構成で、地震動の規模に応じてダンパー性能を任意に切り替えることができ、上部構造物2とその内部に存在する人命及び物的財産を適切に保護することが可能である。また、地震動の非発生時における上部構造物2の風揺れを防止することも可能となる。
加えて、本発明の免震システムは、前記センサー5による地震動の検知結果に基づいて前記軸力軽減装置6を動作させた場合でも、前記アイソレータ3が前記上部構造物2の水平方向変位を下部構造物1に対して支承しているので、アスペクト比の大きな超高層建物や重心が極端に偏った建物形状の場合でも建物の転倒を懸念することなく容易に適用することが可能である。
尚、本発明の免震システムは上部構造物としての建物とこれを支える下部構造物としての建物基礎との間に設けてもよいし、高層建物における下層階(下部構造物)と高層階(上部構造物)の間に設けてもよい。
図3及び図4は本発明を適用した免震システムの具体的な実施形態を示すものであり、図3は下部構造物と上部構造物との間に設けられた免震ピットを示す概略図、図4は当該免震ピットにおけるアイソレータやダンパーの配置例を示す平面図である。
この実施形態において本発明の免震システムは免震ピット12に配置されており、かかる免震ピット12は下部構造物としての建物基礎10と上部構造物としての建物11との間に設けられている。前記建物基礎10は、地盤表面よりも低い位置に設けられたべた基礎13と、このべた基礎13の周囲に設けられて免震層ピット12を囲む擁壁14と、前記べた基礎13を地盤中の支持層に対して支える杭15と、から構成されている。
一方、前記建物11は前記免震ピット12内でアイソレータ30によって支承される架台20を有している。前記免震ピット12内で前記アイソレータ30によって支承された架台20が水平方向へ変位した場合に、当該架台20と前記建物基礎10の擁壁14との接触を回避するため、前記架台20の周縁と前記擁壁14との間にはクリアランスが設けられている。このクリアランスの大きさはアイソレータ30による建物11の水平方向変位の最大値との関係で決定される。
前記べた基礎13に面した架台20の下面側は支持領域20aと受圧領域20bに区分されている。後者の受圧領域20bは前者の支持領域20aに比べて前記べた基礎13との間隔が狭く設定されている。受圧領域20bと支持領域20aとの境界部にはこれら領域を区画する仕切り板21が固定され、これら仕切り板21によって囲まれた作用空間には後述する加圧空気が導入される。この仕切り板21は先端辺が前記べた基礎13に接触しており、前記架台20が免震ピット12内を水平方向へ変位すると、当該仕切り板21の先端辺がべた基礎13の上を摺接し、前記作用空間から加圧空気が漏れるのを防止する。
前記架台20の支持領域20aには前記建物基礎10に対して建物11を支承する複数基のアイソレータ30が設けられている。この実施形態においては2種類のアイソレータ30a,30bが使用されている。一方のアイソレータ30aは、前記べた基礎13の表面に固定された鋼板31の上を架台20に固定された滑り材32が滑走する滑り支承型のアイソレータであり、互いに接触する前記鋼板31と滑り材32の表面には低摩擦係数のコーティング層、例えばPTFE(四フッ化エチレン樹脂)を主成分とした被膜が設けられている。この滑り支承型のアイソレータ30aは前記鋼板31と滑り材32との間に摩擦力が生じ、この摩擦力が建物の水平方向変位に対して反力として作用することから、僅かではあるが建物の水平方向変位を減衰させるダンパーとしても機能している。尚、このアイソレータ30aは建物基礎10に対する建物11の水平方向変位を自由に許容するものであれば、滑り支承型に限るものではなく、例えば軸受球が建物基礎と建物との間で転動する転がり支承型のアイソレータを用いてもよい。
また、2種類のアイソレータのうちの他方のアイソレータ30bは、天然ゴムと鋼板を交互に重ね合わせた積層ゴム型のアイソレータである。この積層ゴム型のアイソレータ30bは前記べた基礎13と前記架台20の双方に固定されると共に、前記天然ゴムの弾性変形によって建物11の水平方向変位を許容しながら当該建物11を建物基礎10に対して支承している。また、この積層ゴム型のアイソレータ30bは前記べた基礎13と前記架台20の双方に固定されて両者を繋いでいることから、地震動の作用時及びその収束後に前記架台20を免震ピット12内で元の位置に引き戻す復元機能を担っている。
前記架台20の受圧領域20bには複数基のダンパー4が設けられている。このダンパー4は、前記べた基礎13上に設けられた摺接面40と、この摺接面40の上を滑走する摩擦部材41とを組み合わせたものであり、その構造としては前述した滑り支承型アイソレータ30aと略同じである。但し、前記摩擦部材41は前記滑り支承型アイソレータ30aの滑り材32と比較して鉛直方向の剛性が大きく、鉛直方向荷重に対する変形量は前記滑り材32よりも小さくなっている。また、前記滑り支承型アイソレータ30aと比較して前記摺接面40と摩擦部材41との間の摩擦係数が大きく、両者の間に大きな摩擦力が作用する。このため、前記摩擦力を建物11の水平方向変位に対して効率よく作用させることができ、建物11の水平方向の変位を減衰させるダンパーとして機能している。尚、摺接面40の上を摩擦部材41が滑走すると、前記架台20の水平方向変位が許容されることから、この観点からすれば当該ダンパー4はアイソレータとしても機能していることになる。
また、この免震システムでは前記架台20とべた基礎13との間に加圧空気を送り込む軸力軽減装置6が設けられている。この軸力軽減装置6は、加圧空気を作り出すコンプレッサー60と、前記加圧空気を溜めるエアタンク61と、このエアタンク61内の加圧空気を前記仕切り板21で囲まれた作用空間に対して送り込む配管62と、この配管62の途中に設けられると共に地震動を検知するセンサー5によって開閉度が制御されるバルブ63とを有している。従って、前記バルブ63を開くと、エアタンク61内の加圧空気が前記配管62を通して免震ピット12内の仕切り板21で囲まれた作用空間に吹き出し、かかる作用空間に加圧空気の圧力層が形成される。
前記バルブ63を開いた状態では、前記作用空間に形成された圧力層の内圧は大気圧よりも高く、かかる内圧は前記架台20の受圧領域20bに作用して当該架台20を鉛直方向上向きに押圧する。このため、前記作用空間に加圧空気を導入すると、前記架台20からダンパー4の摩擦部材41に対して作用する鉛直方向下向きの荷重が軽減され、当該摩擦部材41と摺接面40との間に発生する摩擦力は小さくなる。
一方、前記バルブ63を閉じた状態では、前記作用空間に形成された圧力層の内圧は大気圧と等しく、圧力層は前記架台20の受圧領域20bに作用して何ら力を加えていない。このため、前記架台20からダンパー4の摩擦部材41に対して作用する鉛直方向下向きの荷重は最大となり、当該摩擦部材41と摺接面40との間に発生する摩擦力は最大となる。
前記バルブ63の制御は、センサー5による地震動の検知の有無に応じて開放と閉塞の二段階に切り替えられるものであってもよいし、センサー5が検知した地震動の大きさによってバルブ63の開度を多段階に制御するものであってもよい。多段階に制御すると、前記ダンパー4の摩擦部材41と摺接面40との間に発生する摩擦力をバルブ63の開度に応じて多段階に制御することが可能となる。
以上のように構成された免震システムでは、センサー5が地震動を検知するか否かに応じて前記ダンパー4の発揮する減衰性能を容易に変化させることができる。
先ず、前記センサー5が地震動を検知していない状態では前記軸力軽減装置6のバルブ63が閉じられており、エアタンク61内の加圧空気は免震ピット12内の作用空間に導入されていない。このため、建物11を支える架台20が前記ダンパー4の摩擦部材41に及ぼす鉛直方向下向きの荷重は最大となり、かかる摩擦部材41と摺接面40との間には最大摩擦力が発生する。
図5は本実施形態の免震システムでの建物振動に対する免震層の履歴曲線であり、横軸は免震ピット12における前記架台20の水平方向変位を、縦軸は前記架台20に対して作用する水平方向のせん断力を示している。免震構造においては地震動の非発生時における建物11の風揺れが問題となる。暴風時において建物の風揺れを生じさせるために必要な水平方向のせん断力をFAとした場合、かかる風揺れを防止するためには前記ダンパー4の発生する最大摩擦力が前記せん断力Fを上回っていればよいことになる。すなわち、本実施形態の免震システムでは地震動の非発生時における履歴曲線を図5中に一点鎖線で示すものとすることで、暴風時における建物の風揺れを防止することができる。
一方、センサー5が地震動を検知したら、前記軸力軽減装置6のバルブ63を開放することで、エアタンク61内の加圧空気が仕切り板21で区画された作用空間に導入され、加圧空気の圧力層が建物11の架台20に対して鉛直方向上向きの力を加える。これにより、前記架台20が前記ダンパー4の摩擦部材41に及ぼす鉛直方向下向きの荷重は地震動の非発生時に比べて軽減されることになり、かかる摩擦部材41と摺接面40との間に発生する摩擦力も減じられることになる。また、前記ダンパー4の摩擦部材41は鉛直方向の剛性は前記アイソレータ30aの滑り材32のそれよりも大きいので、架台20から前記摩擦部材41及び滑り材32に作用する鉛直方向下向きの荷重が軽減されると、摩擦部材41と摺接面40との間の面圧は前記滑り材と鋼板31との間の面圧よりも軽減されることになる。これによっても、前記ダンパー4の摩擦部材41と摺接面40との間に発生する摩擦力は減じられることになる。
すなわち、前記作用空間に対して加圧空気を導入すると、前記架台20を水平方向へ変位させるために必要なせん断力は図5中に一点鎖線で示した地震動の非発生時よりも小さくなり、その分だけ架台20が前記アイソレータ30に支承された状態で水平方向へ変位しやすくなる。この時の摩擦力は前記作用空間内の加圧空気の圧力を高める程に小さくなる。図5中に実線で示す履歴曲線は前記作用空間の空気層を十分に加圧した状態を示している。このように前記バルブ63を開いた場合には、建物振動に対する免震層の履歴曲線(実線)は前記バルブ63を閉じている場合の履歴曲線(一点鎖線)に比べて十分に小さなものとなり、建物基礎10から建物11に伝達する地震動のエネルギが小さくなっている。尚、この実線で示した履歴曲線の大きさは、前記架台20の水平方向変位に対して前記アイソレータ30が及ぼす反力の大きさにも依存している。
従って、本実施形態の免震システムによれば、建物基礎10と架台20との間の作用空間を十分に加圧することで前記ダンパー4の減衰性能を最小化することができ、アイソレータ30に支承された建物11が水平方向へ容易に変位することが可能となる。このことは、中小規模の地震動に対して前記ダンパー4の減衰性能を最適化できることを意味している。
また、前記軸力軽減装置6のバルブ63を開放して前記作用空間に存在する空気層を加圧する場合でも、前記センサー5が大規模な地震動を検知した際には、中小規模の地震動を検知したときに比べて前記作用空間内の圧力を低目に設定することで、前記摩擦部材41と摺接面40との間に発生する摩擦力を建物の風揺れを生じさせるために必要な水平方向のせん断力FAよりは小さく、且つ、中小規模の地震動の検知時よりも大きめに設定することができる。これにより、前記アイソレータ30に支承された建物11が水平方向へ変位することを許容しつつも、当該変位に対してダンパー4の反力を十分に作用させることができ、アイソレータ30によって長周期化された建物11の振動を早期に収束させることが可能となる。加えて、大規模な地震動によって前記建物11が過度に水平方向へ変位するのを防止することが可能となる。
このように、本実施形態の免震システムでは、センサー5による地震動の検知結果に応じて建物基礎10と建物11との間の免震ピット12内に加圧空気の圧力層を形成することで、ダンパー4が建物11の水平方向の変位に対して及ぼす反力の大きさを切り替えることができ、地震動の有無やその規模にダンパー4の減衰性能を最適に設定することができ、アイソレータ30による免震効果を十分に発揮させることが可能となる他、地震動の非発生時における建物11の風揺れを防止することが可能となる。
また、仮に地震動の収束後に、建物基礎10に対する建物11の水平方向変位が残留してしまったとしても、免震ピット12内の作用空間に対して十分な加圧空気を導入し、前記ダンパー4が当該水平方向変位に対して及ぼす反力を一時的に小さく設定すれば、ジャッキを用いて建物11を地震動の発生前の初期位置へ容易に復元させることが可能である。
更に、免震ピット内の作用空間に対して加圧空気が導入されて、かかる作用空間内の高圧の圧力層によって建物の架台に対して鉛直方向上向きの力が作用している場合であっても、前記架台は建物基礎に対してアイソレータで支えられており、架台が建物基礎に対して完全に浮上してしまうことはない。このため、この免震システムはアスペクト比の大きな超高層建物に対して適用可能であり、また、重心が極端に偏った建物形状の場合でも容易に適用することができる。
本実施形態の免震システムでは地震動の規模に対してダンパー4の減衰性能を最適化できると説明したが、大規模な地震動に対してダンパー4の減衰性能を大きく設定すると、建物11が過度に水平方向へ変位するのを防止することはできるものの、前記アイソレータ30の機能も阻害されることになり、建物11が建物基礎10に対して水平方向へ自在に変位することが困難になる。すなわち、ダンパー4の減衰性能を大きく設定すればするほど、建物11の振動をモデル化した履歴曲線は図5中の一点鎖線に近づくことになり、免震効果は失われることになる。この観点からすれば、建物が過度に水平方向へ変位することは防止しつつも、かかる水平方向の変位が所定値を超えるまではダンパーの減衰性能を小さく設定し、所定値を超えた場合にのみダンパーの減衰性能が増強されると好ましい。
図6乃至図8は、建物基礎に対する建物の変位量が所定値を超えた際に、前記ダンパーの減衰性能を増強する構成を示す概略図である。
図6に示すように、建物基礎には複数の流体排出溝22が設けられている。これらの流体排出溝22は、前記架台20の受圧領域20bの周囲を囲むように設けられた前記仕切り板21に対して直交する方向へ細長く形成され、前記架台20が水平方向へ変位した際に、前記仕切り板21がいずれかの流体排出溝22を横切るようになっている。建物11の架台20が建物基礎10に対して初期位置に静止している状態では、前記仕切り板21の先端と流体排出溝22との間には距離dが設けられている。
このため、前記建物基礎10と前記架台20の受圧領域20bとの間の作用空間に加圧流体が導入されている状態で、前記図8に示すように前記架台20が水平方向へ距離dだけ変位すると、前記作用空間120は前記流体排出溝22を通じて仕切り板21の外側の空間と連通され、かかる作用空間120に溜められていた加圧流体が図8中の破線矢印で示すように外部へ漏れ出すことになる。その結果、作用空間120内の圧力は低下し、前記ダンパー4の摩擦部材41と摺接面40との間に発生する摩擦力は増強され、ダンパー4の減衰性能が高まることになる。
図9はこのときの建物振動に対する免震層の履歴曲線(実線)を示している。地震動が発生し、軸力軽減装置6が動作して作用空間120に加圧流体が導入されると、図5に示した履歴曲線と同様に、建物11を水平方向へ変位させるために必要な剪断力は加圧流体を導入する前の履歴曲線(一点鎖線)に比べて小さくなる。地震動の規模に応じて建物11の水平方向変位が大きくなり、かかる変位量が距離dを超えると、流体排出溝22を通じて作用空間120内の加圧流体が当該作用空間120の外に逃げるので、ダンパー4の減衰性能は増強され、建物11を水平方向へ変位させるために必要な剪断力は増加していく。前記距離dは免震ピット12における擁壁14と架台20とのクリアランスの大きさによって決定される。
このときの、剪断力の増加の割合、すなわち水平方向変位量がdを超えた後の履歴曲線の傾きは、前記流体排出溝22を通じて加圧空流体が外部に漏れる流量に依存する。例えば、前記流体排出溝22の溝幅が大きく、短時間に多くの加圧流体が作用空間から外部に漏れだす場合には、変位量dを超えた時点で履歴曲線の傾きは急激に大きくなる。逆に、前記流体排出溝22の溝幅が小さく、加圧流体の一定量が作用空間から外部に漏れだすのに多くの時間を要する場合には、変位量dを超えた時点での履歴曲線の傾きの増加は小さくなる。
従って、このように建物基礎10に対して流体排出溝22を設けると、前記建物基礎10に対する建物11の水平方向の変位が所定値d以内の場合には、前記アイソレータ30を十分に機能させることができる程度に前記ダンパー4の減衰性能を小さく設定することができ、また、建物11の水平方向変位が所定値dを超える場合には、前記ダンパー4の減衰性能を増加させて、建物11の水平方向への変位を抑え込むことが可能となる。
また、前記仕切り板21を前記架台20の受圧領域20bの外側に多重に巡らせることで、前記ダンパー4の減衰性能が段階的に増強されるように設定することも可能である。図10は、前記仕切り板を受圧領域20bの外側に二重に巡らせて、前記受圧領域に面した作用空間を二分割した例を示すものである。前記受圧領域20bと支持領域20aの境界には第一の仕切り板21aが設けられて当該受圧領域20bを囲む一方、この第一の仕切り板21aよりも内側には当該第一の仕切り板21aと間隔をおいて第二の仕切り板21bが設けられている。前記第一の仕切り板21aと第二の仕切り板21bとの間は第一作用空間120aであり、この第一作用空間120aによって囲まれた第二の仕切り板21bの内側の空間が第二作用空間120bである。すなわち、前記第一作用空間120aは第二作用空間120bの外側に環状に設けられていることになる。また、前記軸力軽減装置6の配管62は前記第一作用空間120a及び第二作用空間120bの双方に接続されており、前記バルブ63を開放すると、これら作用空間120a,120bに対して前記エアタンク61から加圧流体が導入されるようになっている。
図10に示す例においては、建物11の架台20が建物基礎10に対して初期位置に静止している状態では、前記第一の仕切り板21aの先端と流体排出溝22との間には距離d1が設けられる一方、前記第二の仕切り板21bの先端と流体排出溝22との間には距離d2が設けられている。このため、前記建物基礎10と前記架台20の受圧領域20bとの間の作用空間に加圧流体が導入されている状態で、図11に示すように前記架台20が水平方向へ距離d1を超えて変位すると、前記第一作用空間120aは前記流体排出溝22を通じて第一の仕切り板21aの外側の空間と連通され、先ずは第一作用空間120aに溜められていた加圧流体のみが図11中の破線矢印で示すように外部へ漏れ出すことになる。これにより、前記第一作用空間内の加圧空気が架台20に対して及ぼす鉛直方向上向きの力が減少するので、前記ダンパー4の摩擦部材41と摺接面40との間に発生する摩擦力は増強され、ダンパー4の減衰性能が高まることになる。
また、前記架台の水平方向への変位量が更に増加し、図12に示すように前記架台20が水平方向へ距離d2を超えて変位すると、前記第二作用空間120bは前記流体排出溝22を通じて第一の仕切り板21aの外側の空間と連通され、第二作用空間120bに溜められていた加圧流体も図12中の破線矢印で示すように外部へ漏れ出すことになる。これにより、前記第一作用空間及び第二作用空間の双方に存在していた加圧空気が架台20に対して及ぼす鉛直方向上向きの力が減少するので、前記ダンパー4の摩擦部材41と摺接面40との間に発生する摩擦力は更に増強され、ダンパー4の減衰性能は著しく高まることになる。
従って、地震動の大きさによって建物基礎10に対する建物11の水平方向の変位量(応答変位量)が変化する際に、かかる応答変位量の大きさに応じてダンパー4の減衰性能を段階的に、しかも容易に変化させることができ、アイソレータ30と一緒に免震ピット12に配置するダンパー4として、構造的に複雑で高価な性能可変ダンパーを採用する必要がないといった大きな利点がある。
1…下部構造物、2…上部構造物、3…アイソレータ、4…ダンパー、5…センサー、6…軸力軽減装置、7…圧力層、40…摺接面、41…摩擦部材

Claims (3)

  1. 下部構造物と上部構造物との間に配置され、前記下部構造物に対する上部構造物の水平方向変位を許容するアイソレータと、
    前記下部構造物と上部構造物との間に設けられると共に、摺接面及び当該摺接面に対して前記上部構造物から作用する鉛直方向荷重によって押し付けられる摩擦部材を有し、前記上部構造物の水平方向変位に対して反力を及ぼすダンパーと、
    地震動を検知するセンサーと、
    前記センサーの出力に応じて動作し、前記下部構造物と前記上部構造物との間に加圧流体の圧力層を形成して前記摺接面に対する前記摩擦部材の押圧力を制御する軸力軽減装置と、を備えたことを特徴とする免震システム。
  2. 前記上部構造物には前記加圧流体の作用空間を当該上部構造物と下部構造物との間に区画する仕切り板が設けられる一方、前記下部構造物には前記上部構造物に生じる水平方向の変位量に応じて前記仕切り板が横切る流体排出溝が形成されていることを特徴とする請求項1記載の免震システム。
  3. 前記上部構造物には所定の間隔を隔てて複数の仕切り板が多重に設けられ、前記上部構造物に生じる水平方向の変位量の増加に伴い、前記流体排出溝を横切る仕切り板が増加することを特徴とする請求項2記載の免震システム。
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