JP2015220835A - 電力変換装置 - Google Patents

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【課題】単独運転状態でない定常時は不要な無効電力の出力を抑え、且つ単独運転状態時は単独運転の検出を高速に行うことができる電力変換装置を提供する。【解決手段】直流電力を交流電力に変換して商用電力系統に系統連系させる電力変換部と、系統周波数を計測する系統周波数計測部と、前記系統周波数をモニタして単独運転を検出する単独運転検出部と、前記系統周波数の偏差に応じた無効電力を注入することで前記系統周波数の周波数変化を促す周波数フィードバック部と、電圧高調波歪の急増の有無を判定する判定部と、前記判定部による判定結果に応じて前記周波数フィードバック部のフィードバックゲインを切替えて設定するゲイン設定部と、を備える電力変換装置としている。【選択図】図1

Description

本発明は、電力変換装置に関する。
従来から、商用電力系統に連系する電力変換装置には、商用電力系統の停電時において、自身を商用電力系統から確実に解列させることを目的として、単独運転防止機能が具備されている。
なお、上記に関連する従来技術の一例としては、本願出願人による特許文献1を挙げることができる。
また、PV(photovoltaic)システム用PCS(power conditioning system)の新連系規程を定める非特許文献1には、能動的単独運転検出を行うための共通技術として、周波数フィードバック機能が提案されている。
周波数フィードバック機能とは、PCSの動作周波数に生じる変動に基づいて無効電力注入を行い、動作周波数の変動を助長する機能である。PCSが単独運転状態に移行した場合に、PCS出力と需要家負荷がアンバランスであれば、PCSの動作周波数に意図しない変動が生じる。このとき、周波数フィードバック機能による無効電力注入を行えば、動作周波数の変動を助長することができるので、この変動を捉えてPCSの単独運転を検出することが可能となる。
特許3227480号明細書
日本電機工業会規格JEM1498(2012.8.27制定)
しかしながら、上記従来技術では、単独運転状態でない定常時の場合でも、系統周波数のふらつきが生じると、周波数フィードバック機能により、多くの無効電力が不要に出力される場合があった(即ち、出力電流の周波数が不安定になる場合があった)。また、不要な無効電力の出力を抑えるために、周波数フィードバックのフィードバックゲイン(周波数偏差に対して注入無効電力を演算するゲイン)を抑えると、単独運転状態時の動作周波数の発散が遅くなるために、高速な単独運転の検出に不利となる。
上記問題点に鑑み、本発明は、単独運転状態でない定常時は不要な無効電力の出力を抑え、且つ単独運転状態時は単独運転の検出を高速に行うことができる電力変換装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の一態様に係る電力変換装置は、
直流電力を交流電力に変換して商用電力系統に系統連系させる電力変換部と、
系統周波数を計測する系統周波数計測部と、
前記系統周波数をモニタして単独運転を検出する単独運転検出部と、
前記系統周波数の偏差に応じた無効電力を注入することで前記系統周波数の周波数変化を促す周波数フィードバック部と、
電圧高調波歪の急増の有無を判定する判定部と、
前記判定部による判定結果に応じて前記周波数フィードバック部のフィードバックゲインを切替えて設定するゲイン設定部と、
を備える構成としている(第1の構成)。
また、上記第1の構成において、前記ゲイン設定部は、前記判定部により電圧高調波歪の急増があったと判定された場合、第1のゲインを設定し、そうでない場合は、周波数偏差の全領域において前記第1のゲイン以下であり、且つ少なくとも一部の周波数偏差領域において前記第1のゲインより低くしている第2のゲインを設定することとしてもよい(第2の構成)。
また、上記第1または第2の構成において、電圧高調波歪の急増が検出されたときに無効電力をステップ注入することで強制的に前記系統周波数の偏差を生じさせる無効電力ステップ注入部を更に備えることとしてもよい(第3の構成)。
また、上記第3の構成において、前記判定部による前記電圧高調波歪急増の判定条件は、前記無効電力ステップ注入部に関する前記電圧高調波歪急増の判定条件よりも緩和していることとしてもよい(第4の構成)。
また、本発明の一態様に係る分散型電源は、直流電源と、前記直流電源から入力される直流電力を交流電力に変換して商用電力系統に系統連系させる上記第1〜第4のいずれかの構成から成る電力変換装置と、を備えることとしている。
本発明の電力変換装置によると、単独運転状態でない定常時は不要な無効電力の出力を抑え、且つ単独運転状態時は単独運転の検出を高速に行うことができる。
本発明の一実施形態に係るPCS(パワーコンディショナ)の全体ブロック図である。 系統周波数(周期)計測のアルゴリズムを示す図である。 周波数偏差演算のイメージ図である。 移動平均値の更新イメージ図である。 周波数フィードバック機能のフィードバックゲインの一例を示す図である。 基本波電圧変動を説明するための図である。 電圧高調波歪の変動を説明するための図である。 周波数フィードバック機能のフィードバックゲインの別の一例を示す図である。
<第1実施形態>
集中連系対応可能な単独運転検出方法である能動的単独運転検出方式が最近知られているが、概要は次のとおりである。特徴的な機能として、系統周波数の偏差から注入する無効電力を演算して周波数シフトを促す機能(周波数フィードバック機能)と、分散型電源の出力電力と系統負荷の消費電力が平衡した状態において意図的に周波数変化を発生させる機能(無効電力ステップ注入機能)を備えており、単独運転の高速検出が可能、不要動作がない、他方式との相互干渉がない、能動信号による系統への影響が小さいなどの特長を持つ。このような単独運転検出方式を「能動的単独運転検出方式(ステップ注入付き周波数フィードバック方式)」と呼び、その内容を詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る上記能動的単独運転方式を採用したパワーコンディショナ(以下、PCS[power conditioning system]と呼ぶ)の全体ブロック図である。本構成例のPCS100(電力変換装置の一例)は、系統周波数計測部110と、周波数フィードバック部120と、無効電力ステップ注入部130と、単独運転検出部140と、電流制御処理部150と、インバータ部160と、を有する。
系統周波数計測部110は、周波数偏差の演算に用いる系統周波数を計測する計測部であり、周波数検出回路111と、周波数計測処理部112と、位相差計測同期処理部113と、を含む。図2は、系統周波数(周期)計測のアルゴリズムを示す図である。
周波数検出回路111は、系統電圧に同期した方形波信号を生成して周波数計測処理部112に出力する(図2の上段を参照)。周波数検出回路111は、ハードウェア部として実装される。
周波数計測処理部112は、周波数検出回路111から入力される方形波信号を監視して系統電圧の周期データ(周波数データ)を計測する(図2の中段を参照)。より具体的に述べると、周波数計測処理部112は、方形波信号の立下りエッジから立上りエッジまでをカウントしたときの中間値と、次の立下りエッジから立上りエッジまでをカウントしたときの中間値との差分を周期データ(周波数データ)として取得する。周波数計測処理部112は、系統周波数の計測に十分な分解能(例えば2.5MHz以上(400ns以下)を備えている。周波数計測処理部112は、ソフトウェア部として実装される。
位相差計測同期処理部113は、周波数計測処理部112で計測された周期データ(周波数データ)を方形波信号の立上りエッジで同期化する(図2の下段を参照)。位相差計測同期処理部113は、ソフトウェア部として実装される。
周波数フィードバック部120は、移動平均処理により算出された系統周波数の周波数偏差(周期偏差)から注入する無効電力を演算して周波数シフトを促す制御部であり、第1移動平均算出部121と、第2移動平均算出部122と、周波数偏差算出部123と、無効電力注入量算出部124と、加算部125と、を含む。
第1移動平均算出部121は、系統周波数(系統周期)の第1移動平均値を算出する。第1移動平均算出部121は、ソフトウェア部として実装される。
第2移動平均算出部122は、系統周波数(系統周期)の第2移動平均値を算出する。第2移動平均算出部122は、ソフトウェア部として実装される。
周波数偏差算出部123は、第1移動平均値と第2移動平均値との差分から系統周波数の周波数偏差(周期偏差)を算出する。周波数偏差算出部123は、ソフトウェア部として実装される。
図3は、周波数偏差演算のイメージ図であり、図4は、移動平均値の更新イメージ図である。周波数偏差の演算に用いられる周期データは、系統電圧の1周期毎に更新される。周波数偏差の演算に用いられる移動平均値は、時間t1毎(例えばt1=5ms)に更新され、周波数偏差の演算自体も時間t1毎に行われる。なお、時間t1は、商用電力系統の周波数(50Hz/60Hz)に依ることなく一律とされている。第1移動平均値(最近周期)としては、最新周期の取得タイミングを終点として時間t2(例えばt2=40ms)分の移動平均値が用いられる。一方、第2移動平均値(過去周期)としては、最新周期の取得タイミングから時間t3(例えばt3=200ms)だけ過去に遡ったタイミングを終点として時間t4(例えばt4=80ms)分の移動平均値が用いられる。
無効電力注入量算出部124は、周波数偏差算出部123で算出された周波数偏差(周期偏差)に応じて注入する無効電力を算出する。無効電力注入量算出部124は、ソフトウェア部として実装される。
図5は、周波数偏差−注入無効電力特性を示す図である。本図で示したように、無効電力注入量算出部124は、周波数偏差が±f[Hz](例えばf=0.01Hz(±4.0μs@50Hz、±2.8μs@60Hz)を境にして無効電力演算のゲインを変える(1段目ゲイン及び2段目ゲイン)。なお、注入する無効電力の上下限値は±A[p.u.](例えばA=0.25)に設定されている。ここで、p.u.[per unit]は、単位法で基準値(定格容量)に対する比を表す際に用いられる記号である。例えば、基準値(定格容量)が4kWである場合、±0.25p.u.=±1kW(無効電力であれば±1kVar)となる。
また、図5において、特性を実線と破線により示しているのは、ゲインを切替え可能となっているからであり、これについては後で詳述する。
加算部125は、無効電力注入量算出部124で算出された無効電力の注入量と、後出のステップ注入量算出部136で算出された無効電力のステップ注入量を足し合わせて、電流制御処理部150に伝達する。加算部125は、ソフトウェア部として実装される。
無効電力ステップ注入部130は、PCS100の単独運転時にPCS100の出力電力と負荷装置の消費電力が平衡して系統周波数の偏差が微小となる条件下において、周波数シフトを促すために無効電力をステップ注入する制御部であり、基本波電圧計測回路131と、高調波電圧計測回路132と、基本波電圧算出部133と、高調波歪算出部134と、ステップ注入発生条件判定部135と、ステップ注入量算出部136と、を含む。
基本波電圧計測回路131は、PCS100の出力電流に含まれる基本波成分を基本波電圧として計測する。基本波電圧計測回路131は、ハードウェア部として実装される。
高調波電圧計測回路132は、PCS100の出力電流に含まれる高調波成分を高調波電圧として計測する。高調波電圧計測回路132は、ハードウェア部として実装される。
基本波電圧算出部133は、基本波電圧の変化量を算出する。基本波電圧算出部133は、ソフトウェア部として実装される。
高調波歪算出部134は、電圧高調波歪の変化量を算出する。電圧高調波歪の演算には、二次〜七次以上の高調波が用いられる。高調波歪算出部134は、ソフトウェア部として実装される。
ステップ注入発生条件判定部135は、基本波電圧算出部133及び高調波歪算出部134の出力に応じてステップ注入発生条件が満足されたか否かを判定する。より具体的に述べると、ステップ注入発生条件判定部135は、周波数偏差が所定の微小範囲内(例えば±0.01Hz以内)であり、且つ、基本波電圧または電圧高調波歪の変化量が所定の条件を満たしたときに、ステップ注入の必要が生じたと判定する。ステップ注入発生条件判定部133は、ソフトウェア部として実装される。
図6は、ステップ注入発生の第1条件(基本波電圧変動)を説明するための図である。図6の例において、Miは直近からiサイクル前の基本波電圧を示しており、Mavrは3サイクル前から5サイクル前までの3個の平均値を示している。基本波電圧算出部133では、例えば、基本波電圧の変化量(M0−Mavr)が算出され、ステップ注入発生条件判定部135では、当該変化量が所定の閾値を超えた場合に基本波電圧の変動が生じたと判定される。
図7はステップ注入発生の第2条件(電圧高調波歪変動)を説明するための図である。図7の例において、Niは直近からiサイクル前の二次〜七次の全高調波歪THD[total harmonic distortion]を示しており、N0は直近の値、Navrは3サイクル前から5サイクル前までの3個の平均値を示している。高調波歪算出部134では、例えば、電圧高調波歪の変化量(N0−Navr)が算出され、ステップ注入発生条件判定部135では、当該変化量が所定の閾値を超えた場合に電圧高調波歪が急増したと判定される。
ステップ注入量算出部136は、ステップ注入発生条件判定部135の判定結果に応じて無効電力のステップ注入量を算出する。注入時間は、所定のサイクル数以下(例えば3サイクル以下)とされている。注入量には所定の上限値(例えば0.1p.u.)が定められている。無効電力は、PCS100から見て電流位相を遅らせる方向(周波数を低下させる方向)に注入される。無効電力のステップ注入は、先述の条件が満たされてから系統周波数(周期)の半サイクル以内に行われる。ステップ注入量算出部136は、ソフトウェア部として実装される。
単独運転検出部140は、系統周波数の変化によって単独運転発生の有無を判定する制御部であり、能動的単独運転検出部141と、受動的単独運転検出部142と、を含む。
電流制御処理部150は、系統周波数計測部110の出力に基づいて同期処理を行いつつ、適切な無効電力を注入するようにインバータ部160の電流制御を行う。
インバータ部160は、直流電源(例えばPVパネル)から供給される直流電力を交流電力に変換して商用電力系統PWに系統連系させる電力変換部である。
なお、図1では、上記の構成要素をハードウェア部(CPU以外)とソフトウェア部(CPU)に分割した例を示しているが、分割の境界はこれに限定されるものではない。
ここで、PCS100は、更に、高調波電圧計測回路171と、高調波歪算出部172を備えている。高調波電圧計測回路171は、PCS100の出力電流に含まれる高調波成分を高調波電圧として計測する。高調波電圧計測回路171は、ハードウェア部として実装される。
高調波歪算出部172は、電圧高調波歪の変化量を算出する。電圧高調波歪の演算には、二次〜七次以上の高調波が用いられる。高調波歪算出部172は、ソフトウェア部として実装される。高調波歪算出部172は、先述した図7に示すように、例えば、電圧高調波歪の変化量(N0−Navr)(N0:直近の全高調波歪THD、Navr:3サイクル前から5サイクル前までの3個のTHD平均値)を算出する。
そして、無効電力注入量算出部124は、高調波歪算出部172によって算出された上記の電圧高調波歪の変化量に応じて無効電力演算のゲイン(フィードバックゲイン)を切替える。より具体的には、電圧高調波歪の変化量が所定の閾値を超えている場合は、図5に示す周波数偏差−注入無効電力特性における実線で示したゲイン(第1のゲイン)にフィードバックゲインを設定する。このゲイン設定は、数周期間のみ行う。
一方、電圧高調波歪の変化量が上記所定の閾値以下である場合は、図5における破線で示したゲイン(第2のゲイン)にフィードバックゲインを設定する。破線に示したゲインは、周波数偏差の全領域において実線で示したゲイン以下であるが、マイナス側からプラス側にかける一部の周波数偏差領域において実線で示したゲインより低くしている(破線の1段目ゲイン及び2段目ゲインの部分)。
ここで、商用電力系統PWが停電し、PCS100が単独運転状態となった場合、PCS100と商用電力系統PWの間に位置する柱上トランス(不図示)で発生する高調波電流が負荷装置のインピーダンスや柱上トランスのインピーダンスに向けて流れるので、インバータ出力に電圧高調波が発生する。
PCS100が単独運転状態になって電圧高調波歪が急増すると、高調波歪算出部172により算出される電圧高調波歪の変化量が所定の閾値を超えるので、無効電力注入算出部124は、第1のゲイン(図5の実線)にフィードバックゲインを設定する。このとき、PCS出力と負荷装置の消費電力がアンバランスであれば、系統周波数に変化が生じる。従って、周波数フィードバック部120は、周波数偏差と設定された第1のゲインに基づいて無効電力を注入し、周波数シフトを助長させる。そして、能動的単独運転検出部141は、周波数の発散を検出することで、単独運転を検出する。第1のゲインは高めに設定されるので、無効電力が多く注入され、周波数の発散が促され、単独運転検出を高速に行うことができる。
また、商用電力系統PWと系統連系している定常時では、電圧高調波はインバータ出力に発生しないので、高調波歪算出部172により算出される電圧高調波歪の変化量が所定の閾値以下となり、無効電力注入算出部124は、第2のゲイン(図5の破線)にフィードバックゲインを設定する。このとき、系統周波数にふらつきが生じた場合、周波数偏差と第2のゲインに基づき無効電力が注入されることになるが、第2のゲインは低めに設定されているので、不要な無効電力注入を抑えることができる。
このように、本実施形態であれば、単独運転状態でない定常時は不要な無効電力の出力を抑え、且つ単独運転状態時は単独運転の検出を高速に行うことができる。
また、単独運転状態時にPCS出力と負荷装置の消費電力がバランスされている場合は、系統周波数の変化が微小となるが、電圧高調波歪が急増するため、高調波歪算出部134により算出される電圧高調波歪の変化量が所定の閾値を超える。これにより、ステップ注入発生条件判定部135の判定結果に応じてステップ注入量算出部136によって、無効電力がステップ注入される。このとき、電圧高調波歪の急増の検出によって、無効電力注入量算出部124はフィードバックゲインを第1のゲインに設定する。従って、系統周波数の周波数発散が促されることとなり、高速な単独運転検出が可能となる。
なお、単独運転状態時に電圧高調波歪の急増の度合いが弱い場合があり、この場合、無効電力ステップ注入部130により電圧高調波歪の急増を検出できず、無効電力のステップ注入機能が無効となる。しかしながら、無効電力注入量算出部124における高調波判定の閾値は、ステップ注入発生条件判定部135における閾値に比べて低めに設定しているので、無効電力注入量算出部124では上記のような場合でも電圧高調波歪の急増を検出でき、フィードバックゲインは第1のゲインに設定される。高めである第1のゲインによって周波数の発散が促され、高速な単独運転検出が可能となる。
このような能動的単独運転検出方式を採用したPCS100であれば、単独運転状態に陥ったPCS100を遅滞なく(例えば単独運転発生から規定値である0.2s以内に)高速に停止することが可能となる。
<第2実施形態>
上記第1実施形態では無効電力注入量算出部124によって設定されるフィードバックゲインとして図5で示したものを例として挙げたが、フィードバックゲインはこの他にも様々な形態を採りうる。
例えば、図8で示すように、第2のゲイン(破線)の一部が第1のゲイン(実線)の1段目の部分に重なっていてもよい。そして、図8では、第2のゲインは、この重なった直線部から両端へ第1のゲインの限界値(±A[p.u.])に交わるまで延長されている(+f1〜+f2、及び−f1〜−f2の領域)。従って、この第2のゲインの延長部は第1のゲインよりも値が低くなる部分となる。
また、他の例として、フィードバックゲインの一部を曲線状に構成してもよい。例えば、図5において、1段目ゲインと2段目ゲインを曲線状に構成してもよい。
<第3実施形態>
上記第1実施形態において、無効電力注入量算出部124ではステップ注入発生条件判定部135よりも、算出された電圧高調波歪の変化量に対する閾値を低くすることで、電圧高調波歪急増の判定条件を緩和している。このような判定条件の緩和は、他の手法でも可能である。
例えば、ステップ注入発生条件判定部135と無効電力注入量算出部124とで判定の閾値は同じ値とする。そして、高調波歪算出部134では、例えば図7に示したように、直近の全高調波歪THD(N0)と、3サイクル前〜5サイクル前までのTHD平均値(Navr)の差分をとることにより電圧高調波歪の変化量を算出する。また、高調波歪算出部172は、直近の全高調波歪THD(N0)と、6サイクル前〜8サイクル前までのTHD平均値(即ち上記3サイクル前〜5サイクル前よりも過去)の差分をとることにより電圧高調波歪の変化量を算出する。つまり、同じ閾値でも電圧高調波歪の変化量をとる期間を長くすることで、電圧高調波歪急増の判定条件を緩和している。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の趣旨の範囲内であれば、実施形態は種々の変形が可能である。
例えば本発明は、太陽電池モジュール(直流電源の一例)とPCSから成る分散型電源以外の分散型電源にも広く適用可能である(太陽電池以外の自然エネルギー発電手段、燃料電池、蓄電池を用いた分散型電源等)。
100 PCS
110 系統周波数計測部
120 周波数フィードバック部
130 無効電力ステップ注入部
140 単独運転検出部
150 電流制御処理部
160 インバータ部
171 高調波電圧計測回路
172 高調波歪算出部
PW 商用電力系統

Claims (5)

  1. 直流電力を交流電力に変換して商用電力系統に系統連系させる電力変換部と、
    系統周波数を計測する系統周波数計測部と、
    前記系統周波数をモニタして単独運転を検出する単独運転検出部と、
    前記系統周波数の偏差に応じた無効電力を注入することで前記系統周波数の周波数変化を促す周波数フィードバック部と、
    電圧高調波歪の急増の有無を判定する判定部と、
    前記判定部による判定結果に応じて前記周波数フィードバック部のフィードバックゲインを切替えて設定するゲイン設定部と、
    を備える電力変換装置。
  2. 前記ゲイン設定部は、前記判定部により電圧高調波歪の急増があったと判定された場合、第1のゲインを設定し、そうでない場合は、周波数偏差の全領域において前記第1のゲイン以下であり、且つ少なくとも一部の周波数偏差領域において前記第1のゲインより低くしている第2のゲインを設定することを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 電圧高調波歪の急増が検出されたときに無効電力をステップ注入することで強制的に前記系統周波数の偏差を生じさせる無効電力ステップ注入部を更に備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電力変換装置。
  4. 前記判定部による前記電圧高調波歪急増の判定条件は、前記無効電力ステップ注入部に関する前記電圧高調波歪急増の判定条件よりも緩和していることを特徴とする請求項3に記載の電力変換装置。
  5. 直流電源と、前記直流電源から入力される直流電力を交流電力に変換して商用電力系統に系統連系させる請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の電力変換装置と、を備えることを特徴とする分散型電源。
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