JP6574725B2 - 電力変換装置及び単独運転検出方法 - Google Patents

電力変換装置及び単独運転検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、電力変換装置及び単独運転検出方法に関する。
従来、太陽電池等の分散型電源を系統電源に連系させる電力変換装置が知られる。系統電源の停電時において、電力変換装置が系統電源から解列されないで単独運転を続けると、保安や電力供給の信頼度の確保等の観点から問題を生じる可能性がある。このために、従来の電力変換装置は単独運転を検出する機能を備える(例えば特許文献1参照)。電力変換装置は、単独運転を検出すると、自身を系統電源から解列させる。
PV(photovoltaic)システム用PCS(power conditioning system)の新連系規定を定める非特許文献1は、能動的単独運転検出を行うための共通技術として、ステップ注入付き周波数フィードバック方式を開示する。図4は、ステップ注入付き周波数フィードバック方式の単独運転検出機能を備える従来の電力変換装置100の構成を示すブロック図である。
電力変換装置(PCS)100は、分散型電源2と系統電源3との間に配置される。電力変換装置100と系統電源3との間には、図示は省略するが、高圧配電線から送られてきた高圧電力を低圧電力に降圧して低圧配電線に供給する柱上トランスや、低圧配電線に接続された負荷等が存在する。
電力変換装置100は、分散型電源2から供給される直流電力を交流電力に変換するインバータ部101を備える。また、電力変換装置100は、インバータ部101の電流制御を行う電流制御処理部102を備える。更に、電力変換装置100は、単独運転を検出可能となるように、系統周波数計測部103と、周波数フィードバック部104と、無効電力ステップ注入部105と、単独運転検出部106とを備える。
系統周波数計測部103は、周波数偏差の演算に用いる系統周波数を計測する。周波数フィードバック部104は、移動平均処理により算出された系統周波数の偏差から、注入する無効電力を演算して周波数シフトを促す。無効電力ステップ注入部105は、単独運転発生時においても周波数偏差が微小となる条件下において、周波数シフトを促すべく、無効電力をステップ注入する処理を行う。なお、電力変換装置100の単独運転時に、電力変換装置100の出力電力と負荷の消費電力とが平衡した場合に、周波数偏差が微小になる。
無効電力ステップ注入部105は、周波数偏差が所定の微小範囲内(例えば±0.01Hz以内)であり、且つ、基本波電圧または電圧高調波歪の変化量が所定の条件を満たした場合に、ステップ注入が必要であると判断する。基本波電圧は、インバータ部101からの出力電圧に含まれる基本波成分である。電圧高調波歪は、インバータ部101からの出力電圧に含まれる高調波成分(二次〜七次以上)に基づいて算出される。基本波電圧及び高調波電圧は、無効電力ステップ注入部105に含まれる計測回路によって計測できる。周波数フィードバック部104は、周波数偏差から算出された無効電力注入量に、無効電力ステップ注入部105によって算出された無効電力のステップ注入量を足し合わせて、電流制御処理部102に伝達する。
単独運転検出部106は、系統周波数の変化によって単独運転発生の有無を判定する。単独運転検出部106は、詳細には、能動的方式の単独運転判定部と受動的方式の単独運転判定部とを有する。電流制御処理部102は、系統周波数計測部103の出力に基づいて同期処理を行いつつ、適切な無効電力を注入するようにインバータ部101の電流制御を行う。
次に、以上のように構成される電力変換装置100における、ステップ注入付き周波数フィードバック方式の単独運転検出動作について説明する。
電力変換装置100と負荷との電力アンバランス状態においては、系統電源3の停電後、系統周波数が変化する。このために、周波数フィードバック部104によって無効電力の注入が行われ、周波数変化に対して正帰還がかけられる。この結果、系統周波数の周波数変化が大きくなって単独運転検出条件(予め設定される)に至り、単独運転が検出される。
電力変換装置100と負荷との電力バランスがとれている状態においては、系統電源3の停電後、柱上トランスにおける励磁電流の影響によって、インバータ部101からの出力に電圧高調波が発生する。このために、無効電力ステップ注入部105によって電圧高調波歪の変化を検出して、周波数を低下させるように無効電力が注入される。これにより、周波数が変化し、周波数フィードバック部104によって周波数変化が促される。この結果、単独運転が検出される。
特開2015−220835号公報 特開2008−259400号公報 特開平11−127542号公報
日本電機工業会規格JEM1498(2012.8.27制定)
上述のような周波数フィードバック方式の単独運転検出機能を備える場合、系統電源3における外乱の発生によっても、周波数フィードバック部104によって周波数変化が助長される。この際、系統インピーダンスが大きいと、無効電力の注入が原因となって系統電圧にフリッカ(周期的な電圧の変動)が発生してしまう(例えば特許文献2参照)。電圧フリッカが発生すると、蛍光灯などの系統電源3への接続機器にちらつき等の悪影響が生じるために問題となる。
電圧フリッカを生じさせないために、周波数フィードバック制御をやめて、例えば特許文献3に記載される単独運転検出方法を採用することが考えられる。特許文献3の単独運転検出方法では、インバータの出力電流に高調波電流を重畳し、系統側に現れる電圧高調波を検出することによって単独運転を検出する。また、特許文献3には、系統電圧の高調波成分を分離してインバータの出力電流に正帰還させることも開示される。
しかしながら、特許文献3に開示される構成では、インバータの出力電流に重畳させる高調波電流の次数は特定次数(例えば3次或いは5次等)に維持される。例えば外乱の発生によって、正帰還をかけるように特定次数の電流高調波が重畳される場合において、系統インピーダンスの値によって、重畳する高調波電流に応じて生じる高調波電圧歪の大きさが、再び同様の高調波電流を注入する値になり、歪注入電流量及び生じる電圧歪の大きさがその状態で停滞する場合がある。すなわち、特定次数の電流高調波の注入によって、常時、特定次数の電圧高調波が重畳された状態になることがある。この場合、電力変換装置の電流高調波出力の規定値である、各次高調波歪率3%以内、総合高調歪率5%以内を達成しながら単独運転検出を行うことができない可能性がある。
以上の点に鑑みて、本発明は、電圧フリッカを起すことなく、能動的方式で適切に単独運転を検出できる技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の一態様に係る電力変換装置は、分散型電源を系統電源に連系させる電力変換装置であって、前記分散型電源から供給される直流電力を交流電力に変換して出力するインバータ部と、前記インバータ部の出力側に現れる第1の高調波を検出する高調波検出部と、前記高調波検出部の検出結果に応じて所定次数の第1の高調波の変化を促すための処理を行う高調波フィードバック部と、前記高調波フィードバック部からの情報に応じて前記インバータ部の出力に前記所定次数の第2の高調波を重畳させるように前記インバータ部の制御処理を行う制御処理部と、前記高調波検出部の検出結果に基づいて前記所定次数を切り替えるか否かを判定する判定部と、前記第1の高調波の変化をモニタして単独運転を検出する単独運転検出部と、を備え、前記判定部によって前記所定次数を切り替えると判定されると、前記高調波フィードバック部及び前記制御処理部は、前記所定次数を切り替えて処理を実行する構成(第1の構成)になっている。
上記第1の構成の電力変換装置において、前記単独運転検出部は、前記所定次数の切替パターンに応じて前記単独運転を検出する構成(第2の構成)であってよい。
上記第1又は第2の構成の電力変換装置において、前記第1の高調波は電圧高調波であり、前記第2の高調波は電流高調波であってよい(第3の構成)。
上記第1から第3のいずれかの構成の電力変換装置において、前記所定次数は、単一の次数、又は、複数の次数の組み合わせであってよい(第4の構成)。
また、上記目的を達成するために本発明の一態様に係る単独運転検出方法は、分散型電源を系統電源に連系させる電力変換装置の単独運転を検出する単独運転検出方法であって、前記分散型電源から供給される直流電力を交流電力に変換して出力するインバータ部の出力側に現れる所定次数の第1の高調波の変化を促すために、前記インバータ部の出力に前記所定次数の第2の高調波を重畳させる第1のステップと、前記第1のステップにおいて利用する高調波の前記所定次数を切り替えるか否かを判定する第2のステップと、前記所定次数の切替パターンに応じて前記単独運転を検出する第3のステップと、を備える構成(第4の構成)になっている。
本発明によると、電圧フリッカを起すことなく、能動的方式で適切に単独運転を検出できる技術を提供できる。
本発明の実施形態に係る電力変換装置の構成を示すブロック図 本発明の実施形態に係る電力変換装置が備える高調波フィードバック部の詳細構成を示すブロック図 本発明の実施形態に係る電力変換装置において採用される能動的方式の単独運転検出方法の流れを例示するフローチャート ステップ注入付き周波数フィードバック方式の単独運転検出機能を備える従来の電力変換装置の構成を示すブロック図
以下、本発明の実施形態に係る電力変換装置及び単独運転検出方法について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る電力変換装置1の構成を示すブロック図である。電力変換装置1は、分散型電源2と系統電源3との間に配置され、分散型電源2を系統電源3に連系させる。電力変換装置1と系統電源3との間には、図4に示す従来例と同様に、高圧配電線から送られてきた高圧電力を低圧電力に降圧して低圧配電線に供給する柱上トランスや、低圧配電線に接続された負荷等が存在する。
なお、分散型電源2の代表例としては、太陽電池が挙げられるが、それに限定される趣旨でない。分散型電源2は、例えば、太陽電池以外の自然エネルギー発電手段、燃料電池、蓄電池等であってもよい。
電力変換装置1は、分散型電源2から供給される直流電力を交流電力に変換して出力するインバータ部10を備える。インバータ部10は、系統電源3と同期がとれた交流電力を出力する。
電力変換装置1は、系統周波数を計測する系統周波数計測部11を備える。系統周波数計測部11は、詳細には、インバータ部10の出力側に現れる電圧(系統電圧)から周波数を計測する。また、系統周波数計測部11は、計測された周波数を処理して同期信号を生成する。系統周波数計測部11は、例えば図4に示す従来の電力変換装置100が備える系統周波数計測部103と同様の構成にできる。
電力変換装置1は、インバータ部10の出力側に現れる電圧高調波(本発明の第1の高調波)を検出する高調波検出部12を備える。高調波検出部12は、公知の手法によって所定次数の電圧高調波のレベルを検出する。例えば、高調波検出部12は、インバータ部10の出力電圧のアナログ波形を検出した後に、A/D変換処理及び離散的フーリエ変換処理を行い、予め設定された複数の次数の電圧高調波のレベルを検出する。
電力変換装置1は、高調波検出部12の検出結果に応じて所定次数の電圧高調波の変化を促すための処理を行う高調波フィードバック部13を備える。所定次数は、単一の次数だけで構成されてもよいし、複数の次数を組み合わせて構成されてもよい。図2は、本発明の実施形態に係る電力変換装置1が備える高調波フィードバック部13の詳細構成を示すブロック図である。図2に示すように、高調波フィードバック部13は、第1移動平均算出部131と、第2移動平均算出部132と、高調波偏差算出部133と、高調波電流注入量算出部134と、を備える。
第1移動平均算出部131及び第2移動平均算出部132は、高調波検出部12で検出される所定次数の電圧高調波に基づいて、所定次数の電圧高調波レベルの第1移動平均値及び第2移動平均値を算出する。移動平均の算出に用いられる電圧高調波データは、例えば系統電圧の1周期毎に更新される。移動平均値の算出は、例えば、系統電圧の1周期より短い期間(例えば5ms等)で実行される。第1移動平均値は、例えば直近の第1期間の電圧高調波レベルの平均値である。また、第2移動平均値は、例えば所定期間過去に遡った時点を基準とした第2期間の電圧高調波レベルの平均値である。第1期間と第2期間とは同一の期間でもよいし、異なってもよい。
高調波偏差算出部133は、第1移動平均値と第2移動平均値との差分から所定次数の電圧高調波レベルの偏差(高調波偏差)を算出する。高調波電流注入量算出部134は、高調波偏差算出部133で算出された高調波偏差に応じて注入(重畳)する所定次数の電流高調波のレベルを算出する。
電力変換装置1は、高調波フィードバック部13からの情報に応じてインバータ部10の出力に所定次数の電流高調波(本発明の第2の高調波)を重畳させるようにインバータ部10の制御を行う電流制御処理部14を備える。所定次数は、単一の次数だけで構成されてもよいし、複数の次数を組み合わせて構成されてもよい。電流制御処理部14は、取得した系統周波数に基づいて所定次数の電流高調波をインバータ部10の出力に重畳させる。
電力変換装置1は、高調波検出部12の検出結果に基づいて、高調波フィードバック部13及び電流制御処理部14の処理で使用される高調波の次数を切り替えるか否かを判定する切替判定部15を備える。切替判定部15は、現在使用する高調波の次数を他の高調波の次数に切り替えるか否かを判定する。切替判定部15による判定のタイミングは、電流制御処理部14が電流高調波を重畳させるタイミングに合わせて調整される。切替判定部15は、所定次数の電圧高調波のレベルが予め定めた上限値に到達した場合に、高調波の次数を切り替えると判定する。本実施形態では、高調波の次数を切り替える順番は予め定められている。
電力変換装置1は、単独運転を検出する単独運転検出部16を備える。単独運転検出部16は、詳細には、能動的方式の単独運転判定部と受動的方式の単独運転判定部とを有する。能動的方式の単独運転判定部は、高調波検出部12で検出される電圧高調波の変化をモニタして単独運転を検出する。能動的方式の単独運転判定部は、詳細には、高調波検出部12の検出結果によって上述の切替判定を行う切替判定部15からの情報に基づいて単独運転を検出する。すなわち、本実施形態では、能動的方式の単独運転判定部は、高調波検出部12の検出結果を間接的に利用する。なお、これは例示であって、能動的方式の単独運転判定部は、高調波検出部12から情報を直接受け取って単独運転の検出を行ってもよい。
受動的方式の単独運転判定部は、公知の周波数変化率検出方式で単独運転の検出を行う。受動的方式の単独運転判定部は、その他、公知の電圧位相跳躍検出方式等で単独運転の検出を行ってもよい。なお、本実施形態の電力変換装置1は、能動的方式の単独運転検出方法に従来にない特徴を有する。
次に、以上のように構成される電力変換装置1において採用される能動的方式の単独運転検出方法について説明する。図3は、本発明の実施形態に係る電力変換装置1において採用される能動的方式の単独運転検出方法の流れを例示するフローチャートである。本実施形態の能動的方式の単独運転検出方法おいては、電圧高調波の変動に対して正帰還をかけるように電流高調波を重畳するフィードバック制御が利用される。ここでは、一例として、高調波フィードバック部13は、デフォルトにおいて2次(図3に示す所定次数の最初の設定値の一例)の電圧高調波の変動に対して正帰還をかけるように設定されているものとする。
正常な連系運転時には、原則として系統電圧に高調波が現れない。一方、単独運転状態になると、柱上トランスにおける励磁電流の影響によって、系統電圧に高調波が現れる。このために、高調波フィードバック部13からの情報に応じて電流制御処理部14は、2次の電流高調波をインバータ部10の出力に重畳させる(ステップS1)。
切替判定部15は、2次の電流高調波の重畳後に、高調波検出部12によって検出される2次の電圧高調波レベルが上限値に到達したか否かを確認する(ステップS2)。2次の電圧高調波レベルが上限値に到達していない場合(ステップS2でNo)には、ステップS1に戻る。すなわち、電流制御処理部14は、高調波フィードバック部13からの情報に応じて2次の電流高調波の重畳を続ける。単独運転状態である場合、電圧高調波の変化を促すように電流高調波が重畳されるために、2次の電圧高調波は上限値に達する(ステップS2でYes)。
なお、外乱によって系統電圧に高調波が現れた場合には、通常は、系統電圧に2次の電圧高調波を重畳させた影響が現れずに、2次の電圧高調波は上限値に達しない。
切替判定部15は、2次の電圧高調波が上限値に到達すると、高調波フィードバックに利用する高調波成分の次数(所定次数)を切り替えることに決定する(ステップS3)。本例では、切替判定部15は2次の高調波から4次の高調波に切り替えることに決定する。
単独運転検出部16は、切替判定部15から情報を取得するように設けられる。単独運転検出部16は、使用する高調波の次数(所定次数)の切替パターンが所定の切替パターンであるか否かを確認する(ステップS4)。本例では、使用する高調波の次数が2次→4次→6次と切り替わった場合に、所定の切替パターンであると判定する。このために、使用する高調波の次数が2次から4次に切り替わった段階では、所定の切替パターンでないと判断され(ステップS4でNo)、ステップS1に戻る。なお、本例では、使用する高調波の次数が4次に切り替わったために、ステップS1では、所定レベルの4次の電流高調波がインバータ部10の出力に重畳される。ステップS2以降も4次の高調波が使用される。
単独運転状態である場合、電圧高調波の変化を促すように電流高調波が重畳されるために、4次の電圧高調波も上限値に達する。このために、切替判定部15は4次の高調波から6次の高調波に切り替えることに決定する。単独運転検出部16は、この段階で、使用する高調波の次数(所定次数)の切替パターンが所定の切替パターンになったと判定し(ステップS4でYes)、単独運転状態であることを検出する(ステップS5)。
本実施形態によれば、能動的方式の単独運転検出方法として、周波数フィードバックではなく、高調波フィードバックを利用する構成のために、上述の電圧フリッカの発生を防止できる。また、本実施形態では、高調波フィードバックに利用する高調波の次数を複数に切り替え、その切替パターンに基づいて単独運転を検出する。この方式では、インバータ部10からの出力に重畳させる各次数の電流高調波のレベルを抑制して単独運転の検出を行うことができる。このために、系統インピーダンスが大きい状態で、外乱の発生によって高調波フィードバックを行った場合でも、常時重畳される電圧高調波のレベルを小さく抑えることができる。本実施形態によれば、電力変換装置の電流高調波出力の規定値である、各次高調波歪率3%以内、総合高調歪率5%以内を達成しながら、適切に単独運転検出を行うことが可能である。
<第1変形例>
以上においては、デフォルトにおける高調波の所定次数を2次とし、その後、所定次数が4次、6次と切り替わる構成としたが、これは例示にすぎない。デフォルトにおける高調波の所定次数、及び、その後の切り替えに利用される高調波の所定次数は他の次数であってもよい。
<第2変形例>
また、以上において、単独運転検出部16が、単独運転であることを検出する所定の切替パターンも例示にすぎない。単独運転を検出するために使用される所定の切替パターンは適宜変更されてよい。例えば、上述の例では、所定次数が2次→4次→6次と切り替わった場合に単独運転を検出したが、例えば所定次数が2次→4次→5次→6次と切り替わった場合等に単独運転を検出する構成としてもよい。
<第3変形例>
また、以上においては、最初に重畳させる高調波電流の次数を予め特定の次数(例えば2次)に決定しておく構成としたが、これは例示にすぎない。最初に電圧高調波が検出された次数の電流高調波を最初にインバータ部10の出力に重畳させるようにしてもよい。これによって、最初の次数の電圧高調波について高速に上限値に近づけることが可能になり、単独運転の検出を速めることが可能になる。この構成では、例えば、2次→4次→6次→8次→2次・・・といった数珠つなぎの次数の変化パターンを設定しておく。そして、次数の切り替えが例えば4つ行われた段階で単独運転を検出する。最初に6次の電圧高調波を検出した場合には、6次の電流高調波をインバータ部10の出力に重畳させる。6次の電圧高調波のレベルが上限値に到達すると、8次の電流高調波がインバータ部10の出力に重畳されるように切り替えられる。このような切り替えが繰り返され、6次→8次→2次→4次といった次数の切替パターンが検出された段階で単独運転を検出する。
<第4変形例>
また、以上においては、インバータ部10の出力に重畳させる高調波、及び、高調波フィードバックのために検出される高調波の次数は単一の次数とした。しかし、これは例示にすぎない。利用する高調波は、複数の次数の組み合わせであってよい。通常起りえない次数を利用した方が、高調波の検出が行い易く、単独運転の検出精度を向上することができる。例えば、最初に2次+4次+6次の高調波を利用し、その後、3次+5次+7次→4次+7次+9次等と次数の切り替えを行い、所定次数の切替パターンが所定のパターンとなった段階で単独運転を検出するようにしてもよい。
<第5変形例>
また、以上においては、電圧高調波変動の検出をトリガーとして、電圧高調波の変動が促される構成としたが、これは例示にすぎない。例えば、電圧高調波変動の検出の代わりに、或いは、電圧高調波変動の検出に加えて、周波数変動の検出をトリガーとして電圧高調波の変動が促されるようにしてもよい。例えば、所定の周波数変動を検知した段階で、所定の電流高調波を注入することによって、電圧高調波の変動を促すようにしてもよい。
<第6変形例>
また、以上においては、電圧高調波の変動を助長するように電流高調波を重畳する構成とした。しかし、これは例示にすぎず、場合によっては、電流高調波の変動を助長するように電圧高調波を重畳する構成に変更してもよい。
<その他>
以上に示した実施形態や変形例の構成は、本発明の例示にすぎない。実施形態や変形例の構成は、本発明の技術的思想を超えない範囲で適宜変更されてもよい。また、複数の実施形態及び変形例は、可能な範囲で組み合わせて実施されてよい。
1 電力変換装置
2 分散型電源
3 系統電源
10 インバータ部
12 高調波検出部
13 高調波フィードバック部
14 電流制御処理部
15 切替判定部
16 単独運転検出部

Claims (5)

  1. 分散型電源を系統電源に連系させる電力変換装置であって、
    前記分散型電源から供給される直流電力を交流電力に変換して出力するインバータ部と、
    前記インバータ部の出力側に現れる第1の高調波を検出する高調波検出部と、
    前記高調波検出部の検出結果に応じて所定次数の第1の高調波の変化を促すための処理を行う高調波フィードバック部と、
    前記高調波フィードバック部からの情報に応じて前記インバータ部の出力に前記所定次数の第2の高調波を重畳させるように前記インバータ部の制御処理を行う制御処理部と、
    前記高調波検出部により検出される前記所定次数の前記第1の高調波のレベルが所定の上限値に到達した場合に前記所定次数を切り替える判定する判定部と、
    前記第1の高調波の変化をモニタして単独運転を検出する単独運転検出部と、
    を備え、
    前記判定部によって前記所定次数を切り替えると判定されると、
    前記高調波フィードバック部及び前記制御処理部は、前記所定次数を切り替えて処理を実行し、
    前記単独運転検出部は、前記所定次数の切替パターンに応じて単独運転を検出することを特徴とする電力変換装置。
  2. 最初に前記インバータ部に重畳させる前記第2の高調波の前記所定次数は、前記高調波検出部で最初に検出された前記第1の高調波の次数であることを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記第1の高調波は電圧高調波であり、
    前記第2の高調波は電流高調波であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電力変換装置。
  4. 前記所定次数は、単一の次数、又は、複数の次数の組み合わせであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  5. 分散型電源を系統電源に連系させる電力変換装置の単独運転を検出する単独運転検出方法であって、
    前記分散型電源から供給される直流電力を交流電力に変換して出力するインバータ部の出力側に現れる所定次数の第1の高調波の変化を促すために、前記インバータ部の出力に前記所定次数の第2の高調波を重畳させる第1のステップと、
    前記所定次数の前記第1の高調波のレベルが所定の上限値に到達した場合に、前記第1のステップにおいて利用する高調波の前記所定次数を切り替える判定する第2のステップと、
    前記所定次数の切替パターンに応じて前記単独運転を検出する第3のステップと、
    を備えることを特徴とする単独運転検出方法。
JP2016046632A 2016-03-10 2016-03-10 電力変換装置及び単独運転検出方法 Active JP6574725B2 (ja)

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