JP2012085384A - 単独運転検出方法、パワーコンディショナおよび分散型電源システム - Google Patents

単独運転検出方法、パワーコンディショナおよび分散型電源システム Download PDF

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Abstract

【課題】複数の分散型電源システムの並列運転を行う場合に、単独運転の検出に支障がないようにすることを目的とする。
【解決手段】制御手段14は、インバータ8を制御して、系統電圧esと同相または進み位相の連系点における系統出力電流isに、該系統出力電流isの基本波に同期したn次(nは整数)、例えば、2次の高調波電流を重畳し、検出手段15の単独運転判定部31は、系統電圧esに含まれる、その基本波に同期した前記n次の高調波の振幅√(an 2+bn 2)に基づいて、単独運転の有無を判定するようにしている。これによって、分散型電源システムを、系統に並列に複数接続するときに、各分散型電源システムの全てのインバータ8が、系統電圧esの位相θに同期してn次の高調波電流を重畳することができるようにし、複数の分散型電源システムの高調波電流が打ち消し合わないようにしている。
【選択図】図1

Description

本発明は、系統電源(商用電源)からの電力の供給が停止されたときの単独運転を検出する単独運転検出方法、分散型電源の直流電力を交流電力に変換して系統電源に連系して負荷に供給するパワーコンディショナおよびこのパワーコンディショナを備えた分散型電源システムに関する。
近年、地球環境保護等の観点から環境への影響の少ない太陽電池、燃料電池等による分散型電源システムの開発が盛んに進められている。このような分散型電源システムでは、太陽電池等によって発電した直流電力を、インバータ等を備えるパワーコンディショナによって商用周波数の交流電力に変換し、系統電源と連系して系統負荷に供給するとともに、余剰電力を系統電源に逆潮流することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−161032号公報
この種の分散型電源システムでは、系統電源の電力供給停止時において、分散型電源から系統電源側へ逆充電されるのを防止する必要があるために、系統電源の電力供給停止時の分散型電源の単独運転を検出して系統電源側と切り離すと共に、インバータの駆動を停止するようにしている。
かかる単独運転を検出する方法としては、単独運転への移行時の電圧波形や位相などの急激な変化を検出する受動的方式があるが、受動的方式では、インバータの出力電力と負荷の消費電力とがバランス状態にあるときには、単独運転の移行時に系統に何ら変化が生じないため、単独運転を検出することができない。
そこで、インバータの出力電圧や周波数に微小な変動を与えておき、単独運転への移行時にその変動が顕著になるのを検出する能動的方式がある。
しかしながら、かかる能動的方式では、系統に複数の分散型電源システムを並列に接続して運転する場合は、上記変動が相殺されて単独運転検出機能が劣化することが懸念されている。
本発明は、上述のような課題に鑑みてなされたものであって、複数の分散型電源システムの並列運転を行う場合に、単独運転の検出に支障がないようにすることを目的とする。
本発明では、上記目的を達成するために、次のように構成している。
本発明の単独運転検出方法は、分散型電源の直流電力をインバータによって交流電力に変換して電力系統ラインの商用電源と連系して負荷に供給する分散型電源システムの単独運転を検出する方法であって、前記インバータを制御して前記商用電源との連系点における前記インバータの出力電流に、該出力電流の基本波と同期したn次(nは整数)の高調波電流を重畳する一方、前記連系点における系統電圧に含まれる、該系統電圧の基本波の前記n次の高調波に基づいて、単独運転を検出する。
本発明の単独運転検出方法によると、系統電圧の位相と同相あるいは進み位相になるように制御される連系点におけるインバータの出力電流には、該出力電流の基本波と同期したn次(nは整数)の高調波電流を重畳するので、複数の分散型電源システムを、系統に並列に接続して運転するときに、各分散型電源システムのインバータの出力電流に重畳する高調波電流を、系統電圧の位相に同期させることができ、これによって、複数の分散型電源システムの高調波電流が打ち消し合うことがなく、単独運転検出性能が劣化するのを防止することができる。
本発明の単独運転検出方法の一つの実施態様では、前記n次が偶数次である。この実施態様によると、インバータ出力電流や系統電圧に顕著に含まれる奇数次の高調波ではなく、2次、4次、6次…というような偶数次の高調波を重畳するので、単独運転を高精度で検出することができる。
本発明の単独運転検出方法の他の実施態様では、前記系統電圧の基本波の前記n次の高調波の振幅に基づいて、前記単独運転を検出する。
この実施態様によると、単独運転移行時における系統電圧の基本波の前記n次の高調波の振幅の増大に基づいて、単独運転を検出することができる。
本発明の単独運転検出方法の好ましい実施態様では、前記系統電圧の前記基本波とπ/2[rad]位相がずれた成分に基づいて、前記単独運転を検出する。
この実施態様によると、単独運転移行時に、インバータの出力電力と負荷の消費電力とがバランス状態にないときには、所定の力率(力率1または進み力率)とならないか、あるいは、電圧が変動するので、系統電圧の基本波とπ/2[rad]位相がずれた成分が増大するか、あるいは、電圧跳躍が生じるので、n次の高調波で単独運転を検出する以前に、単独運転を検出することができる、すなわち、受動的方式で単独運転を検出することができる。
本発明のパワーコンディショナは、分散型電源の直流電力を交流電力に変換するインバータを具備し、前記インバータで変換した交流電力を電力系統ラインの商用電源と連系して負荷に供給するパワーコンディショナであって、前記インバータを制御して、前記商用電源との連系点における前記インバータの出力電流に、該出力電流の基本波と同期したn次(nは整数)の高調波電流を重畳させる制御手段と、前記連系点における系統電圧に含まれる、該系統電圧の基本波の前記n次の高調波に基づいて、単独運転を検出する検出手段とを備えている。
本発明のパワーコンディショナによると、系統電圧の位相と同相あるいは進み位相になるように制御される連系点におけるインバータの出力電流には、該出力電流の基本波と同期したn次(nは整数)の高調波電流を重畳するので、複数の分散型電源システムを、系統に並列に接続して運転するときに、各分散型電源システムのインバータの出力電流に重畳する高調波電流を、系統電圧の位相に同期させることができ、これによって、複数の分散型電源システムの高調波電流が打ち消し合うことがなく、単独運転検出性能が劣化するのを防止することができる。
本発明のパワーコンディショナの好ましい実施態様では、前記制御手段は、前記n次が偶数次である前記高調波電流を重畳させ、前記検出手段は、前記系統電圧の基本波の前記n次の高調波の振幅に基づいて、前記単独運転を検出する。
この実施態様によると、単独運転移行時における系統電圧の基本波の偶数次の高調波の振幅の増大に基づいて、単独運転を検出することができる。
本発明の分散型電源システムは、分散型電源と、本発明のパワーコンディショナとを備えている。
本発明の分散型電源システムによると、当該分散型電源システムが、系統に並列に複数接続されているときに、各分散型電源システムのインバータの出力電流に含まれる高調波電流を同期させることができ、これによって、複数の分散型電源システムの高調波電流が打ち消し合うことがなく、単独運転検出性能が劣化するのを防止することができる。
本発明によれば、系統電圧と同相または進み位相になるように制御される連系点におけるインバータの出力電流には、該出力電流の基本波と同期したn次(nは整数)の高調波電流を重畳するので、複数の分散型電源システムを、系統に並列に接続して運転するときに、各分散型電源システムのインバータの出力電流に含まれる高調波電流を同期させることができ、これによって、複数の分散型電源システムの高調波電流が打ち消し合うことがなく、単独運転検出性能が劣化するのを防止することができる。
本発明の一つの実施形態に係る分散型電源システムの概略構成図である。 本発明の他の実施形態に係る分散型電源システムの概略構成図である。
以下、図面によって本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の一つの実施形態に係るパワーコンディショナを備える分散型電源システムの概略構成図である。
この分散型電源システムは、太陽電池や燃料電池などの分散型電源1と、この分散型電源1からの直流電力を交流電力に変換して、配電用遮断器2を介して柱状トランス3の二次側出力に連系するパワーコンディショナ6とを備えている。柱状トランス3の一次側は、配電線用開閉器4を介して商用電源5に接続されている。
パワーコンディショナ6は、本発明に係る単独運転検出方法を実施するものであって、分散型電源1からの直流電力を、交流電力に変換すると共に、その交流電力を柱状トランス3の二次側出力に連系して負荷7に供給するものである。このパワーコンディショナ6は、基本的に、分散型電源1からの直流電力を交流電力に変換するインバータ8と、インバータ8からの交流電力のリプル成分を除去するフィルタ回路9と、インバータ8の入力電圧edを検出するインバータ入力電圧検出器10と、インバータ8の出力電流iiを検出するインバータ出力電流検出器11と、系統連系点におけるフィルタ回路9の出力電流である系統出力電流isを検出する系統出力電流検出器12と、系統連系点の電圧である系統電圧esを検出する系統電圧検出器13と、各検出器10〜13の検出出力等に基づいて、インバータ8のスイッチング制御を行う制御手段14と、単独運転を検出する検出手段15と、解列用リレー16と、該解列用リレー16のオンオフを制御するコイル及びコイル制御部17とを備えている。
インバータ8は、例えば、フルブリッジ接続された複数のIGBT等のスイッチング素子を含み、制御手段14からのPWMのスイッチング信号によってスイッチング素子がオンオフされて分散型電源1からの直流電圧edを、直流/交流変換して交流電圧eiを出力する。なお、パワーコンディショナ6内でインバータ8の前段には、分散型電源1が、例えば、太陽電池である場合、その直流電圧を昇圧する昇圧回路等を設けることができる。
フィルタ回路9は、リアクトルL及びコンデンサCを含み、インバータ8からのインバータ出力電圧eiに対してスイッチング制御に起因するキャリア周波数のリプル成分を平滑することで正弦波状とし、商用電力系統ラインの商用電源5と連系する系統電圧esに波形整形する。
解列用リレー16は、フィルタ回路9の後段側で、商用電源5との間に接続され、単独運転を検出する検出手段15の後述の単独運転判定部31からのリレー解列信号によってコイル及びコイル制御部17を介してオフされて商用電力系統ラインにおける商用電源5に対してパワーコンディショナ6を解列する。また、この解列用リレー16は、系統の復電時には、単独運転判定部31からのリレー復帰信号によってコイル及びコイル制御部17を介してオンされて商用電力系統ラインにパワーコンディショナ6を接続する。なお、この解列用リレー16は、インバータ8の入力電圧が、発電が可能な所定電圧以上になったときに、インバータ入力電圧検出器10の出力に基づいて、コイル及びコイル制御部17を介してオンされる。
インバータ8を制御する制御手段14は、インバータ8の入力電圧の目標値ed *を生成するインバータ入力電圧目標値生成部18と、系統出力電流目標値の位相θsを生成する位相生成部19と、系統出力電流の目標値is *を生成する系統出力電流目標値生成部20と、インバータの出力電流目標値ii1 *を生成するインバータ出力電流目標値生成部21と、フィルタ回路9の出力電流である系統出力電流isに重畳する高調波電流の目標値isn *を生成するインバータ出力電流高調波目標値生成部32と、インバータ出力電圧目標値ei *を生成するインバータ出力電圧目標値生成部22と、インバータ8内のスイッチング素子をオンオフするためのPWMのスイッチング信号を生成するスイッチング信号生成部23とを備えている。
系統出力電流目標値の位相θsを生成する位相生成部19は、後述のように、系統出力電流isが系統電圧esの位相と同相または進み位相、すなわち、所定の力率(力率1または進み力率)になるように系統出力電流目標値の位相θsを生成する。
系統出力電流目標値生成部20は、インバータ入力電圧目標値生成部18からの目標入力電圧ed *とインバータ入力電圧検出器10で検出される実際の入力電圧edとに基づいて、系統出力電流isの大きさを決定すると共に、系統出力電流目標値の位相生成部19からの位相θsによって系統出力電流isの位相を決定して系統出力電流の目標値is *を生成する。具体的には、系統出力電流目標値生成部20は、系統出力電流の大きさを、目標入力電圧ed *と実際の入力電圧edとの差が負であれば大きく、逆に差が正であれば小さく、差がなければ、維持するように系統出力電流目標値is *を生成する。
インバータ出力電流目標値生成部21は、系統出力電流目標値生成部20からの系統出力電流目標値is *とインバータ出力電流高調波目標値生成部32で生成する高調波電流の目標値isn *とを加算し、この加算値と系統出力電流検出器12で検出される実際の系統出力電流isとの差を増幅してインバータ出力電流目標値ii1 *を生成する。
インバータ出力電流高調波目標値生成部32は、系統出力電流の基本波と同期したn次(nは整数)の高調波電流の目標値Isn *を生成するものであり、この実施形態では、偶数次、例えば、2次の高調波電流の目標値Isn *を生成する。インバータ出力電流iiや系統連系点電圧esは、高調波を含むとしても対称波であり、一般的に、基本波と3次、5次、…のような奇数次の高調波を顕著に含んでいるが、2次、4次、6次…というような偶数次の高調波は小さいので、意図的に加える高調波としては、偶数次の高調波は適切である。このインバータ出力電流高調波目標値生成部32で生成する高調波電流の目標値isn *の振幅は、系統連系規程に、系統出力電流isは、各次電流歪率を3%以下とすることが望ましいとされているので、系統連系中はその定格電流の、例えば、2%としている。
インバータ出力電圧目標値生成部22は、インバータ出力電流目標値生成部21からのインバータ出力電流目標値ii1 *と、インバータ出力電流検出器11で検出されるインバータ8の実際の出力電流iiとの差を増幅し、更に、系統電圧検出器13からの系統電圧esを加えるフィードフォワード制御を行ってインバータ出力電圧目標値ei *を生成する。このように系統電圧検出器13で検出される系統電圧esを利用してフィードフォワード制御を行うことによって、制御系のゲインを高める必要がないようにしている。
PWMのスイッチング信号を生成するスイッチング信号生成部23は、インバータ入力電圧edをパルス幅変調制御して、インバータ出力電圧目標値ei *を得るようにインバータ8内のスイッチング素子のオンオフを制御するPWMスイッチング信号を生成する。
このように制御手段14は、インバータ8を制御して、系統出力電流isに、該系統出力電流isの基本波に同期した、例えば、2次の高調波電流を重畳させる。
単独運転を検出する検出手段15は、系統電圧esをフーリエ級数に展開し、系統電圧esの基本波に同期した前記n次、この実施形態では、偶数次、例えば、2次の高調波を検出し、その振幅に基づいて、単独運転を検出するようにしている。
この検出手段15は、系統電圧検出器13で検出した系統電圧esの基本波の位相θを演算する系統電圧位相演算部24と、この基本波の位相θに基づいてcosθを演算するcosθ演算部25と、このcosθと系統電流検出器12で検出した系統出力電流isとに基づいて、系統出力電流の成分を演算する系統出力電流の成分演算部26とを備えている。
ここで、系統連系点の電圧である系統電圧esの基本波をE1sinθとするとき
系統出力電流isの基本波は、a1sinθ+b1cosθで表され、
Figure 2012085384
Figure 2012085384
である。ここで、θ=ωt(ωを一定とするとき)、ω=2πf=2π(1/T)であり、Tは系統電圧esの基本波の周期であり、系統電圧esをフィルタリングしてゼロクロス点を検出することで求めることができる。系統出力電流の成分演算部26では、cos成分の係数である上記のb1を演算する。
この系統出力電流の成分演算部26で演算されるcosθの係数b1は、単独運転判定部31に与えられると共に、制御手段14の上述の系統出力電流目標値の位相生成部19に与えられる。
系統出力電流目標値の位相生成部19は、この係数b1と系統電圧位相演算部24からの系統電圧esの基本波の位相θとに基づいて、係数b1がゼロ(b1=0)、あるいは、正の或る値になるように、すなわち、基本波がE1sinθである系統電圧esに対して、位相が90度(π/2rad)ずれたcos成分がゼロになって系統電圧esと系統出力電流isとが同相(力率1)、あるいは、進み位相(進み力率)、すなわち、所定の力率となるように、系統出力電流目標値の位相θsを生成する。
このcos成分の係数b1は、後述のように受動的方式による単独運転検出に用いられるものであって、この係数b1を所定の力率の制御に利用することによって、従来のような複雑なPLL回路によって所定の力率の制御を行う必要がない。
単独運転を検出する検出手段15は、更に、系統電圧esの基本波の位相θを前記n倍(この実施形態では、例えば、2倍)するnθ演算部27と、sinnθを演算するsinnθ演算部28と、cosnθを演算するcosnθ演算部29と、系統電圧esに含まれるn次調波の振幅を演算するn次調波演算部30とを備えている。
ここで、系統電流isには、インバータ出力電流高調波目標値生成部32が生成するn次の高調波電流目標値isn *に起因するn次調波電流isnが流れている。この電流によって、系統連系点から商用電源側を見たインピーダンスZとisnにより、系統電圧esには、系統連系時と単独運転時とで異なるn次調波esnが含まれている。
n次調波esnは、ansinnθ+bncosnθで表すことができ、an,bnは、
Figure 2012085384
Figure 2012085384
で求めることができる。更に、n次調波esnの振幅は、
Figure 2012085384
で求められる。
n次調波演算部30は、このn次調波esnの振幅√(an 2+bn 2)、この実施形態では、例えば、2次の高調波の振幅を演算する。
単独運転を検出する検出手段15は、系統出力電流の成分演算部26からの系統出力電流isのcosθの係数b1と、n次調波演算部30からの系統電圧esに含まれているn次調波esnの振幅に基づいて、単独運転の有無を判定する単独運転判定部31を備えている。
系統連系時、系統出力電流目標値の位相生成部19の働きによって系統出力電流isのcosθの係数b1はゼロ、あるいは、正の或る値になるように、すなわち、所定の力率に制御されている。
このとき系統電源の電力供給が停止して単独運転に移行すると、パワーコンディショナ6の出力電力と負荷の消費電力とがバランス状態にないときには、所定の力率を維持できないか、あるいは、電圧が変動する。所定の力率を維持できないときには、前記係数b1がゼロ、あるいは、正の或る値とならず、急激に増加することになる。単独運転判定部31は、この係数b1が閾値を越えて増加したときに、単独運転であると判定し、上述のリレー解列信号をコイル及びコイル制御部17に出力して解列用リレー16をオフして系統からパワーコンディショナ6を解列すると共に、制御手段14のスイッチング信号生成部23のスイッチング信号の生成を停止させてインバータ8の駆動を停止させる。なお、電圧が変動する場合には、後述のようにして電圧跳躍として検出することができる。
このように、所定の力率の制御に用いられる係数b1を利用して受動的方式で単独運転を検出する。
しかしながら、この受動的方式による単独運転の検出では、パワーコンディショナ6の出力電力と負荷の消費電力とがバランス状態にあるときには、単独運転に移行してもb1=0であるので、単独運転を検出することができない。
そこで、この実施形態では、単独運転判定部31は、n次調波演算部30からのn次の高調波esn、この実施形態では、2次の高調波の振幅√(a2 2+b2 2)の増加に基づいて、単独運転の有無を判定する。
系統電圧esに含まれるn次調波esnは、系統出力電流isに含まれているn次調波isnと、系統連系点から商用電源側を見たインピーダンスZにより定まる。インピーダンスZは、等価的に、系統インピーダンスZsと負荷インピーダンスZLが並列接続されて形成されているので、系統連系時は、
Z=1/{(1/Zs)+(1/ZL)}<Zs
である。従って、系統連系時のn次調波esnは小さい。
一方、単独運転時は、Z=ZLとなるが、ZL>Zsである。系統の電圧降下が、電源電圧の数十%になることは系統運用上ないことと判断できるので、ZLはZsの9倍程度以上あると考えられる。従って、単独運転時のn次調波esnは系統連系時のn次調波esnに比べてかなり大きくなる。したがって、n次調波esnの振幅√(an 2+bn 2)が、系統連系時に比べて所定倍以上、例えば、1.5倍以上なったときには、単独運転であると判定することができる。
この実施形態では、単独運転判定部31は、2次の高調波esnの振幅√(a2 2+b2 2)が、系統連系時に比べて、例えば、2倍以上となってその期間が所定期間、例えば、0.5秒以上継続したときに、単独運転であると判定し、リレー解列信号を出力すると共に、制御手段14のスイッチング信号生成部23のスイッチング信号の生成を停止させてインバータ8の駆動を停止させる。
この単独運転判定部31は、2次の高調波esnの振幅√(a2 2+b2 2)が、系統連系時に比べて2倍以上になっても、前記0.5秒未満で系統連系時に比べて1.5倍未満となったときには、瞬時停電であると判定し、単独運転とは判定しないようにしている。なお、前記所定期間は、0.5秒に限らず、例えば、0.1秒等であってもよい。
このようにして、パワーコンディショナ6の出力電力と負荷の消費電力とがバランス状態にあるときでも、能動的方式によって単独運転を検出することができる。
しかも、系統電圧の位相と同相または進み位相になるように制御される連系点におけるインバータ8の出力電流に、該出力電流の基本波に同期したn次(nは整数)の高調波電流を重畳するので、複数の分散型電源システムを、系統に並列に接続するときには、各分散型電源システムの全てのインバータ8が、系統電圧の位相θに同期して2次の高調波電流を重畳することができる、いわゆる、同期式高調波注入が可能となるので、複数の分散型電源システムの高調波電流が打ち消し合うことがなく、単独運転検出性能が劣化するのを防止することができる。
なお、単独運転判定部31は、単独運転と判定してリレー解列信号を出力した後、系統電圧検出器13からの系統電圧esが正常電圧に戻ったときには、上記リレー復帰信号をコイル及びコイル制御部17に出力し、解列用リレー16をオンすると共に、
制御手段14のスイッチング信号生成部23のスイッチング信号の生成を許容し、インバータ8の駆動を許容する。
上述の実施形態では、cos成分の係数b1を用いて受動的方式によって単独運転を検出したけれども、本発明の他の実施形態として、図2に示すように、系統電圧esの基本波の位相θに基づいてsinθを演算するsinθ演算部35を設け、系統出力電流の成分演算部26aでは、基本波のsin成分の係数である上記a1及び基本波の振幅√(a1 2+b1 2)を演算し、単独運転判定部31aでは、基本波のsin成分の係数であるa1とcos成分の係数b1とに基づいて算出される位相の跳躍、または、基本波の振幅√(a1 2+b1 2)に基づく電圧の跳躍を検出して単独運転の有無を判定するようにしてもよい。また、n次調波のsin成分の係数である、an、cos成分の係数bnに基づいて単独運転を検出するようにしてもよい。
上述の実施形態では、n次を、2次としたけれども、2次に限らず、4次、6次…の偶数次、あるいは、3次、5次等の奇数次としてもよい。
分散型電源1は、太陽電池や燃料電池に限らず、ガスエンジン、整流器付き風力発電器や水力発電器等の直流を発電するものであればよく、適当な電圧レベルの直流電圧になるように、変換器を有してもよい。
本発明は、単独運転の検出に有用である。
1 分散型電源
5 商用電源
6 パワーコンディショナ
7 負荷
8 インバータ
10 インバータ入力電圧検出器
11 インバータ出力電流検出器
12 系統出力電流検出器
13 系統電圧検出器
14 制御手段
15 検出手段
16 解列用リレー
26,26a 系統出力電流の成分演算部
30 n次調波演算部
31,31a 単独運転判定部
32 インバータ出力電流高調波生成部

Claims (7)

  1. 分散型電源の直流電力をインバータによって交流電力に変換して電力系統ラインの商用電源と連系して負荷に供給する分散型電源システムの単独運転を検出する方法であって、
    前記インバータを制御して前記商用電源との連系点における前記インバータの出力電流に、該出力電流の基本波と同期したn次(nは整数)の高調波電流を重畳する一方、
    前記連系点における系統電圧に含まれる、該系統電圧の基本波の前記n次の高調波に基づいて、単独運転を検出する、
    ことを特徴とする単独運転検出方法。
  2. 前記n次が偶数次である、
    請求項1に記載の単独運転検出方法。
  3. 前記系統電圧の基本波の前記n次の高調波の振幅に基づいて、前記単独運転を検出する、
    請求項1または2に記載の単独運転検出方法。
  4. 前記系統電圧の前記基本波とπ/2[rad]位相がずれた成分に基づいて、前記単独運転を検出する、
    請求項1ないし3のいずかに記載の単独運転検出方法。
  5. 分散型電源の直流電力を交流電力に変換するインバータを具備し、前記インバータで変換した交流電力を電力系統ラインの商用電源と連系して負荷に供給するパワーコンディショナであって、
    前記インバータを制御して、前記商用電源との連系点における前記インバータの出力電流に、該出力電流の基本波と同期したn次(nは整数)の高調波電流を重畳させる制御手段と、
    前記連系点における系統電圧に含まれる、該系統電圧の基本波の前記n次の高調波に基づいて、単独運転を検出する検出手段と、
    を備えたことを特徴とするパワーコンディショナ。
  6. 前記制御手段は、前記n次が偶数次である前記高調波電流を重畳させ、前記検出手段は、前記系統電圧の基本波の前記n次の高調波の振幅に基づいて、前記単独運転を検出する、
    請求項5に記載のパワーコンディショナ。
  7. 分散型電源と、前記請求項5または6に記載のパワーコンディショナとを備えたことを特徴とする分散型電源システム。
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