JP2015220288A - プラズマcvd装置およびこれを用いたプラズマcvd方法 - Google Patents
プラズマcvd装置およびこれを用いたプラズマcvd方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2015220288A JP2015220288A JP2014101590A JP2014101590A JP2015220288A JP 2015220288 A JP2015220288 A JP 2015220288A JP 2014101590 A JP2014101590 A JP 2014101590A JP 2014101590 A JP2014101590 A JP 2014101590A JP 2015220288 A JP2015220288 A JP 2015220288A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electrode plate
- plasma cvd
- temperature
- unit
- electrode
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Chemical Vapour Deposition (AREA)
- Formation Of Insulating Films (AREA)
Abstract
【課題】パーティクルの発生を抑制し、メンテナンスの容易なプラズマCVD装置およびプラズマCVD方法を得ること。
【解決手段】このプラズマCVD装置は、真空チャンバー1と、真空チャンバー1内に配置された第1電極板5と、第1電極板5を加熱する第1加熱部としての第1ヒーター6とを有する第1電極部Aと、第1電極板5に対向して設けられ、被処理基板Wを載置する基板ホルダー2を兼ねた第2電極板と、第2電極板を加熱する第2加熱部としての第2ヒーター3とを備えた第2電極部Bと、真空チャンバー1内に原料ガスを供給する、ガス供給部とを具備している。そして、第1電極板5と第2電極板との間に高周波電界を印加することで、プラズマ放電を発生させ、被処理基板W表面に薄膜を成膜する。
【選択図】図1
【解決手段】このプラズマCVD装置は、真空チャンバー1と、真空チャンバー1内に配置された第1電極板5と、第1電極板5を加熱する第1加熱部としての第1ヒーター6とを有する第1電極部Aと、第1電極板5に対向して設けられ、被処理基板Wを載置する基板ホルダー2を兼ねた第2電極板と、第2電極板を加熱する第2加熱部としての第2ヒーター3とを備えた第2電極部Bと、真空チャンバー1内に原料ガスを供給する、ガス供給部とを具備している。そして、第1電極板5と第2電極板との間に高周波電界を印加することで、プラズマ放電を発生させ、被処理基板W表面に薄膜を成膜する。
【選択図】図1
Description
本発明は、プラズマCVD装置およびこれを用いたプラズマCVD方法に係り、特にとりわけ太陽電池セルの製造において、窒化シリコン薄膜を反射防止膜として成膜する、プラズマCVD装置の構造に関するものである。
従来、真空チャンバーと放電のための平行平板電極と放電用ガス供給機構とガス排気機構と数十kHz〜数十MHzの交流電源とマッチングボックスとより構成されるプラズマCVD装置が開示されている。
上記プラズマCVD装置では、平行平板電極の一方は、基板ホルダーを兼ねており、この基板ホルダー上に基板を配置し、下部からヒーターにより、基板ホルダーを加熱、温度制御することで、基板を所定の温度に一定に保つ。そして、放電用ガス供給機構から反応ガスを供給し、ガス排気機構により真空チャンバー内の圧力を所定圧に保ち、平行平板電極に交流電源から交流電力を供給してプラズマ放電を起こし、反応ガスに生成したプラズマを作用させ、反応生成物を基板表面に成膜する。
このようなプラズマCVD装置を用いて、窒化シリコン薄膜を成膜する場合、長時間の成膜を行っていると、真空チャンバー内部や、電極表面へ膜が付着する。この膜厚が厚くなると、電極表面から剥離し、パーティクル(粒子)となり、真空チャンバー内部を汚染する。また、このパーティクルが太陽電池セルの表面に付着すると、セル特性低下を引き起こす。そのため、電極板等の部品は、所定の期間が経過すると、その表面に付着した膜状物質を取り除くメンテナンス作業を行っている。しかしながら、このメンテナンス作業は必然的に、プラズマCVD装置のスループットの低下となるので、メンテナンスの周期を出来る限り長くし、プラズマCVD装置の稼働時間を確保することがスループット向上のために必要となる。
特許文献1によれば、電極板表面および基板トレイ表面にAlより融点の高い金属膜を溶射により形成することにより、表面粗さRaが数十μの凹凸を形成することでパーティクルの発生が抑えられる。しかしながら、プラズマCVD装置の電極板および基板トレイ等の部品は、メンテナンス周期によって、ある使用頻度に達すると、部品を交換し、使用済みの部品は洗浄を行う運用を行うことが一般的で、洗浄後、再度金属膜を溶射する必要が生じるために、部品メンテナンス費用が高コストとなるという問題がある。
パーティクルの発生原因としては、電極板表面の温度変化により、電極自身と、表面に付着している膜の膨張率の違いにより、応力が発生することが考えられる。例えば、基板トレイがチャンバー内に存在する時は、基板トレイからの輻射熱で、電極板表面温度は高くなる。反対に、基板トレイがチャンバーから搬出されると、輻射熱の影響が小さくなり、電極板表面温度は低くなる。このように、チャンバー内部の状況変化により、電極板表面には温度変化が生じ、パーティクルの発生原因となると考えられる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、パーティクルの発生を抑制し、メンテナンスの容易なプラズマCVD装置およびプラズマCVD方法を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のプラズマCVD装置は、真空チャンバーと、真空チャンバー内に配置された第1電極板と、第1電極板を加熱する第1加熱部とを有する第1電極部と、第1電極板に対向して設けられ、被処理基板を載置する基板ホルダーを兼ねた第2電極板と、第2電極板を加熱する第2加熱部とを備えた第2電極部と、真空チャンバー内に原料ガスを供給する、ガス供給部とを具備している。そして、第1電極板と第2電極板との間に高周波電界を印加することで、プラズマ放電を発生させ、被処理基板表面に薄膜を成膜する。
本発明によれば、第1電極板表面温度が一定に保たれ、温度変化によるパーティクルの発生抑止に繋がる。太陽電池の製造に用いるプラズマCVD装置のパーティクルの発生が抑えられ、電極等の部材をメンテナンスするまでの期間が長くなるので、このプラズマCVD装置のスループットが改善される。また、太陽電池セルの表面にパーティクルが付着する頻度が抑えられるため、セル特性の改善に繋がるという効果を奏する。
以下に、本発明にかかるプラズマCVD装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また以下に示す図面においては、理解の容易のため各層あるいは各部材の縮尺が実際と異なる場合があり、各図面間においても同様である。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1のプラズマCVD装置を模式的に示す図、図2は、プラズマCVD装置の電極板の取り付け内部を模式的に示す図である。図のように、本実施の形態1のプラズマCVD装置は、真空チャンバー1内に、相対向して平行に配置された平行平板型の電極構造を有するもので、第1電極部Aとこれに対向し、被処理基板Wを載置する第2電極部Bとを具備している。ここで被処理基板Wを載置する第2電極部Bは、被処理基板Wを載置するカーボン製の基板ホルダー2を兼ねた第2電極板と、この基板ホルダー2を加熱する第2加熱部としての第2ヒーター3を備えている。ここで基板ホルダー2上は、被処理基板Wを搭載するもので、第2ヒーター3を介して真空チャンバー1の内壁に接触し、接地電位に保持される。一方、基板ホルダー2は、成膜完了後、被処理基板Wを搭載した状態で真空チャンバー1から排出される。第1電極部Aは、真空チャンバー1内に配置された第1電極板5と、第1電極板5の外表面温度を測定する熱電対7からなる温度測定部と、熱電対7による測定結果に基づき第1電極板5を加熱する第1ヒーター6からなる第1加熱部とを有する。上述したように、基板ホルダー2は接地されており、その対向する部位にある第1電極板5との間には、高周波電源10を通して、高周波電力が印加される。また、このプラズマCVD装置を用いて、窒化シリコン薄膜を成膜する場合、原料ガスには、シラン(SiH4)、アンモニア(NH3)、窒素(N2)が用いられるが、これら原料ガスは、ガス供給配管9を通り、ガス供給ノズル11を介して、第1電極板5に設けられたガス噴射穴5hから真空チャンバー1内へ供給される。
図1は、実施の形態1のプラズマCVD装置を模式的に示す図、図2は、プラズマCVD装置の電極板の取り付け内部を模式的に示す図である。図のように、本実施の形態1のプラズマCVD装置は、真空チャンバー1内に、相対向して平行に配置された平行平板型の電極構造を有するもので、第1電極部Aとこれに対向し、被処理基板Wを載置する第2電極部Bとを具備している。ここで被処理基板Wを載置する第2電極部Bは、被処理基板Wを載置するカーボン製の基板ホルダー2を兼ねた第2電極板と、この基板ホルダー2を加熱する第2加熱部としての第2ヒーター3を備えている。ここで基板ホルダー2上は、被処理基板Wを搭載するもので、第2ヒーター3を介して真空チャンバー1の内壁に接触し、接地電位に保持される。一方、基板ホルダー2は、成膜完了後、被処理基板Wを搭載した状態で真空チャンバー1から排出される。第1電極部Aは、真空チャンバー1内に配置された第1電極板5と、第1電極板5の外表面温度を測定する熱電対7からなる温度測定部と、熱電対7による測定結果に基づき第1電極板5を加熱する第1ヒーター6からなる第1加熱部とを有する。上述したように、基板ホルダー2は接地されており、その対向する部位にある第1電極板5との間には、高周波電源10を通して、高周波電力が印加される。また、このプラズマCVD装置を用いて、窒化シリコン薄膜を成膜する場合、原料ガスには、シラン(SiH4)、アンモニア(NH3)、窒素(N2)が用いられるが、これら原料ガスは、ガス供給配管9を通り、ガス供給ノズル11を介して、第1電極板5に設けられたガス噴射穴5hから真空チャンバー1内へ供給される。
基板ホルダー2は、下部に備え付けられた、第2ヒーター3により加熱されている。ヒーター自体は、温度制御されており、基板ホルダー2上の被処理基板Wの温度は、一定に保たれている。成膜終了後被処理基板Wを真空チャンバー1から取り出す際、高温の基板ホルダー2も排出される。この時、プラズマCVD装置内は図3に示すように、大面積にわたって基板ホルダー2が設置されていた部分に何もない状態となる。このため基板ホルダー2による輻射熱により温められていた対向面側の第1電極板5の外表面温度が急激に降下することになる。すると、第1電極板5の外表面の付着物との熱膨張率の差により剥離が生じ、これがパーティクルとなる。そこで、基板ホルダー2による輻射熱により温められていた対向面側の第1電極板5の外表面温度の急激な降下を抑制する必要がある。このように第1電極板5の外表面温度が急激に降下するのを抑制することによりパーティクルの発生を抑制することができる。
一方、第1電極板5は裏側に第1ヒーター6および熱電対7が備え付けられており、熱電対7によって電極板温度を測定し、上部に位置する第1ヒーター6の出力値を調整することで、電極板温度が低下することなく一定になるよう、制御されている。ここで電極板温度としては電極板外表面温度を示すものとし、電極板外表面温度が一定となるように制御するのが望ましい。あるいは第1電極板5の温度が急激に降下するのを抑制し、徐冷するようにした場合は同様の効果を奏する。
図2は、第1電極板5を取り外したときの、真空チャンバー1内部の構造である。図2において、真空チャンバー1内部には、被処理基板W表面に薄膜形成を行うべき領域にガス供給配管9およびガス供給ノズル11が設けられている。そして、これらのガス供給系統の外周に上部ヒーターである第1ヒーター6および熱電対7が備え付けられている。成膜のための領域はここでは4つの枠部と2つの中心部との6つの領域に分割されている。熱電対7は、各領域の第1ヒーター6毎に取り付けられており、各領域の電極板外表面の温度を測定し、第1ヒーター6を駆動制御することにより、温度制御されている。被処理基板Wについては、図8(a)および(b)とともに後述するが、太陽電池用基板であり、受光面101A側にp型拡散層102、裏面101B側にn型拡散層104の形成されたn型単結晶シリコン基板101が用いられ、この表面に反射防止膜103として窒化シリコン薄膜を成膜する。
上部ヒーターである第1ヒーター6を6個の領域に分割し、熱電対7による測定結果に応じて各領域に対して独立した温度制御をすることにより、大面積のプラズマCVD装置においても、電極板温度を均一にすることが可能である。したがって、真空チャンバー1内部の状況変化により、第1電極板5表面に温度変化が生じても、電極板温度を均一に出来、パーティクルの発生が抑止できる。
次にこのプラズマCVD装置を用いた反射膜としての窒化シリコン膜の形成工程について説明する。図4(a)から(c)は、同窒化シリコン膜の形成工程における基板ホルダーと、第1電極板と、第1ヒーターの温度プロファイルを示す図である。縦軸は温度T、横軸は時間tを示す。図5は、実施の形態1のプラズマCVD装置を用いた反射膜の形成工程を示すフローチャートである。
まず、図1に示すプラズマCVD装置の真空チャンバー1を真空ポンプ12を駆動して、真空排気し(ステップS101)、真空度があらかじめ設定された設定値、例えば10-3〜10-5Torrの範囲内にあるか否かを判定する(ステップS102)。そして、真空チャンバー1の真空度があらかじめ設定された設定値の範囲内にあると判断される(ステップS102:Yes)と、基板ホルダー2に載置した被処理基板Wを真空チャンバー1内にセットする(ステップS103)。一方、真空チャンバー1の真空度があらかじめ設定された設定値の範囲内にでないと判断される(ステップS102:No)と、ステップS101に戻り真空排気を行う。
そして第2電極部Bの第2ヒーター3をオンし(ステップS104)、基板ホルダー2を介して被処理基板Wを加熱する。ここで第2ヒーター3によって加熱された基板ホルダー2からの輻射熱で対向する第1電極板5も加熱され、図4(b)に示すように、昇温している。
そして基板ホルダー2が成膜温度まで昇温されたかどうかを判定し(ステップS105)、成膜温度である、480℃まで昇温したと判定される(ステップS105:Yes)と、原料ガスをガス供給配管9からガス供給ノズル11を介してガス噴射穴5hから真空チャンバー内の被処理基板に向けて供給する(図4(a)のポイントG1(時刻t1):ステップS106)。ここでは、原料ガスには、シラン(SiH4)、アンモニア(NH3)、および窒素(N2)が用いられる。一方、まだ成膜温度まで昇温されていないと判定される(ステップS105:No)と、ステップ104に戻る。
そして所定時間原料ガスの供給と基板ホルダーの温度維持を継続し、所望の膜厚の窒化シリコン膜が形成されたと判定されるとガスの供給を停止し、基板ホルダー2とともに被処理基板Wを真空チャンバー1から取り出す(図4(a)のポイントG2(時刻t2):ステップS107)。この時点で第1ヒーター6をオンしないと、図4(b)に実線Rで示すように急激に第1電極板5の外表面温度は降下する。
そこで、本実施の形態ではE1,E2で示すように、第1ヒーター6をオンし(図4(c))高温から徐々に温度が降下するように制御する。まず、熱電対7で第1電極板5の外表面の温度を測定し(ステップS108)、測定結果に基づき制御部8で制御を行う。温度勾配が基準値を超えているか否かを判定し(ステップS109)、基準値を超えている場合(ステップS109:Yes)は第1ヒーター6をオンし(ステップS110)、十分に冷えたか否かを判定し(ステップS111)、十分に冷えていないと判断されるとステップS109に戻り、十分に冷えたと判定されるまで第1ヒーター6によるなだらかな加熱を続行する。そして十分に冷えたと判定される(ステップS111:Yes)と制御を終了する。温度勾配が基準値以下である(ステップS109:No)と終了(エンド)とする。
このように、第1電極板5の外表面温度が一定に保たれ、温度変化によるパーティクルの発生が抑止される。
次に、実施の形態1のプラズマCVD装置のクリーニング工程について詳細に説明する。図6(a)から(c)は、クリーニング工程における、第1ヒーター6と第2ヒーター3と、熱電対7の温度プロファイルを示す図、図7は、実施の形態1のプラズマCVD装置のクリーニング工程を示すフローチャートである。
あらかじめ設定された回数の処理を実施した後、まず真空チャンバー1を再度排気し(ステップS201)、所望の真空度に到達すると、第1ヒーター6および第2ヒーター3を駆動し(ステップS202)、温度T21,T22が成膜時の設定温度T011,T012よりも十分に高い温度となったか否かを判定する(ステップS203)。ここでは昇温後の安定した温度T21,T22となった時点をt=0とし、この時点からの温度を示している。
そして、ステップS203でYesと判定され、温度T21,T22が成膜時の設定温度T011,T012よりも十分に高い温度となったあと時間tだけ維持する。そして第1ヒーター6および第2ヒーター3をオフし(ステップS204)、ファン(図示せず)を回して強制冷却を行う(ステップS205)。一方ステップS203でNoと判定されると再びステップS202に戻る。
そして十分に冷えたか否かの判定を行い(ステップS206)、十分に冷えたと判定される(ステップS206:Yes)と、ガス供給配管9から不活性ガスを大量に噴射し、パーティクルを不活性ガスとともに排出する(ステップS207)。ステップS206でNoと判定されるとステップS205に戻り強制冷却を行う。
ここで熱電対7の出力結果から、温度降下時における温度勾配S1が十分に急峻となるように、温度制御を行うことで、第1電極板5外表面に付着したパーティクルを効率よく剥離することができる。
このようにして、効率よく真空チャンバー1のクリーニングを実施することができる。
このプラズマCVD装置を用いて形成される太陽電池セル100は、図8(a)および(b)に示すように、n型単結晶シリコン基板101の第1主面(以下受光面101Aとする)に光反射を低減するテクスチャー101Tを有する凹凸構造が形成されている。そして、この凹凸構造上にp型拡散層102が形成され、p型拡散層102上に、窒化シリコン膜からなる反射防止膜103が積層して形成されている。そして、反射防止膜103の任意の位置に受光面101A側の第1の集電電極106である受光面グリッド電極と受光面バス電極とが形成され、受光面グリッド電極と受光面バス電極とがp型拡散層102に接触したものである。ここで、n型単結晶シリコン基板101の受光面101Aと対向する第2主面(以下裏面101Bとする)には受光面101A同様にテクスチャー101Tが形成され、順に、n型拡散層104と、反射防止膜105とが形成され、反射防止膜105の任意の箇所に第2の集電電極107である裏面バス電極が形成されている。
このようにして、太陽電池の製造に用いるプラズマCVD装置のパーティクルの発生が抑えられ、電極等の部材をメンテナンスするまでの期間が長くなるので、このプラズマCVD装置のスループットが改善される。また、太陽電池セルの表面にパーティクルが付着する頻度が抑えられるため、セル特性の改善に繋がるという効果を奏する。
また、プラズマCVD装置のクリーニングにおいては、所定の使用時間に達すると、全てのヒーターを切って、降温することで、故意に真空チャンバー内部や電極板に温度差を付けて、真空チャンバー内部に堆積した膜を剥がし落とす作業を行う。別途加熱、急冷を行ってもよいが、第1電極板表面を成膜中は加熱しておき、降温作業に入る際に、ヒーターを切ることで、電極板表面の温度差を大きくすることができ、膜を効率良く剥がし落とすことが可能となる。
実施の形態2.
次に本発明の実施の形態2のプラズマCVD装置について説明する。前記実施の形態では、第2ヒーター3を6分割構造で構成したが、本実施の形態では、一体としたものである。他部は前記実施の形態1と同様であるため、ここでは説明を省略する。
次に本発明の実施の形態2のプラズマCVD装置について説明する。前記実施の形態では、第2ヒーター3を6分割構造で構成したが、本実施の形態では、一体としたものである。他部は前記実施の形態1と同様であるため、ここでは説明を省略する。
本実施の形態においても、高精度の温度制御はできないが、おおむね面内均一性を得ることができればよく、第1電極部A外表面がなだらかに温度降下するように、第1ヒーター6を駆動するだけで、パーティクルの形成は抑制される。従って、太陽電池などの製造においては有効である。
また、前記実施の形態1および2では温度測定部として熱電対を用いたが、熱電対に限定されることなく、赤外線センサなど他の温度センサも適用可能である。さらにまた、加熱部についてもヒーターに限定されることなく、高周波加熱媒体を分割配置し、独立して加熱制御を行うようにするなど、他の加熱部を用いてもよい。
本発明のいくつかの実施の形態を説明したが、これらの実施の形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施の形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
A 第1電極部、B 第2電極部、1 真空チャンバー、2 基板ホルダー、3 第2ヒーター、5 第1電極板、5h ガス噴射穴、6 第1ヒーター、7 熱電対、8 制御部、9 ガス供給配管、10 高周波電源、11 ガス供給ノズル、12 真空ポンプ。
Claims (12)
- 真空チャンバーと、
前記真空チャンバー内に配置された第1電極板と、前記第1電極板を加熱する第1加熱部とを有する第1電極部と、
前記第1電極板に対向して設けられ、被処理基板を載置する基板ホルダーを兼ねた第2電極板と、前記第2電極板を加熱する第2加熱部とを備えた第2電極部と、
前記真空チャンバー内に原料ガスを供給する、ガス供給部と、
前記第1電極板と前記第2電極板との間に高周波電界を印加することで、プラズマ放電を発生させ、前記被処理基板表面に薄膜を成膜するプラズマCVD装置。 - 前記第1電極部は、前記第1電極板の外表面温度を測定する温度測定部を具備し、
前記第1加熱部は、前記温度測定部の測定結果に基づき前記第1電極板を加熱する請求項1に記載のプラズマCVD装置。 - 前記第1加熱部は、前記第1電極板の面内で複数の領域に分割されており、
前記温度測定部は、前記各領域に設けられた熱電対であり、
前記第1電極板の外表面温度を前記領域毎に制御可能である請求項1または2に記載のプラズマCVD装置。 - 前記第1加熱部は、独立して温度制御の可能な複数のヒーターで構成された請求項1から3のいずれか1項に記載のプラズマCVD装置。
- 前記第1加熱部は、温度制御部を有し、
前記第1電極板の外表面温度を、徐々に降下させる徐冷モードと、急峻に降下させる急冷モードとを選択可能である請求項1から4のいずれか1項に記載のプラズマCVD装置。 - 前記被処理基板は、太陽電池用基板であり、
前記薄膜は、窒化シリコン膜である請求項1から5のいずれか1項に記載のプラズマCVD装置。 - 真空チャンバーと、
前記真空チャンバー内に配置された第1電極板と、前記第1電極板を加熱する第1加熱部とを有する第1電極部と、
前記第1電極板に対向して設けられ、被処理基板を載置する基板ホルダーを兼ねた第2電極板と、前記第2電極板を加熱する第2加熱部とを備えた第2電極部と、
前記真空チャンバー内に原料ガスを供給する、ガス供給部とを備えたプラズマCVD装置を用いて、
前記第1電極板と前記第2電極板との間に高周波電界を印加することで、プラズマ放電を発生させ、前記被処理基板表面に薄膜を成膜する工程と、
前記第1電極板の外表面があらかじめ決定された温度条件を維持するように前記第1加熱部を駆動制御する工程とを有するプラズマCVD方法。 - 前記駆動制御する工程は、
前記成膜する工程終了後に、前記第1電極板の外表面温度を測定する工程を含み、
前記測定結果に応じて、前記第1加熱部を駆動制御する請求項7に記載のプラズマCVD方法。 - 前記第1加熱部は、前記第1電極板の面内で複数の領域に分割されており、
前記温度測定部は、前記各領域に設けられた熱電対であり、
前記駆動制御する工程は、前記第1電極板の外表面温度を前記領域毎に制御する請求項7または8に記載のプラズマCVD方法。 - 第1加熱部は、独立して温度制御の可能な複数のヒーターで構成され、
前記駆動制御する工程は、前記第1電極板の外表面が面内均一となるように前記ヒーターを駆動制御する工程を含む請求項7から9のいずれか1項に記載のプラズマCVD方法。 - 前記駆動制御する工程は、
前記成膜する工程終了後に、前記第1加熱部を制御し、前記第1電極板の外表面温度を、徐々に降下させる徐冷工程を含む請求項7から10のいずれか1項に記載のプラズマCVD方法。 - 前記駆動制御する工程は、
前記成膜する工程終了後に、前記第1加熱部を制御し、前記第1電極板の外表面温度を急峻に降下させ、第1電極板外表面からパーティクルを放出される急冷工程と、
前記真空チャンバー内のパーティクルを除去する洗浄工程を含む請求項7から10のいずれか1項に記載のプラズマCVD方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014101590A JP2015220288A (ja) | 2014-05-15 | 2014-05-15 | プラズマcvd装置およびこれを用いたプラズマcvd方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014101590A JP2015220288A (ja) | 2014-05-15 | 2014-05-15 | プラズマcvd装置およびこれを用いたプラズマcvd方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015220288A true JP2015220288A (ja) | 2015-12-07 |
Family
ID=54779453
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014101590A Pending JP2015220288A (ja) | 2014-05-15 | 2014-05-15 | プラズマcvd装置およびこれを用いたプラズマcvd方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2015220288A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017048433A (ja) * | 2015-09-03 | 2017-03-09 | 株式会社島津製作所 | 成膜装置及び成膜方法 |
-
2014
- 2014-05-15 JP JP2014101590A patent/JP2015220288A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017048433A (ja) * | 2015-09-03 | 2017-03-09 | 株式会社島津製作所 | 成膜装置及び成膜方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI425109B (zh) | 化學氣相沉積裝置 | |
JP5981358B2 (ja) | 伝熱シート貼付方法 | |
TW201122151A (en) | Hot wire chemical vapor deposition (CVD) inline coating tool | |
TWI429782B (zh) | 電漿成膜方法以及電漿cvd裝置 | |
US10309012B2 (en) | Wafer carrier for reducing contamination from carbon particles and outgassing | |
JP2010028098A (ja) | 成膜装置および成膜方法 | |
JP2011165964A (ja) | 半導体装置の製造方法 | |
JP2015220288A (ja) | プラズマcvd装置およびこれを用いたプラズマcvd方法 | |
US11515129B2 (en) | Radiation shield modification for improving substrate temperature uniformity | |
JP5141155B2 (ja) | 成膜装置 | |
TWI712341B (zh) | 電漿處理方法以及電漿處理裝置 | |
WO2020065707A1 (ja) | 基板処理装置及び半導体装置の製造方法 | |
CN101371342A (zh) | 用于分批式反应室的加热装置 | |
JP4850762B2 (ja) | 成膜方法 | |
KR20140003856U (ko) | 웨이퍼에 균일한 열전도가 가능한 서셉터를 구비하는 증착 장치 | |
JP2009174060A (ja) | 成膜装置の基板トレイ | |
JP2011151183A (ja) | プラズマcvd装置及びプラズマcvd成膜方法 | |
JPH07194965A (ja) | 成膜方法及び成膜装置 | |
JP4890313B2 (ja) | プラズマcvd装置 | |
JP2021097142A (ja) | プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法 | |
KR20120025656A (ko) | 플라즈마 발생장치 | |
WO2008147696A1 (en) | Methods for depositing a silicon layer on a laser scribed tco layer suitable for use in solar cell applications | |
JP2014212197A (ja) | ウェハ処理装置 | |
JP5052206B2 (ja) | Cvd装置 | |
JP5692373B2 (ja) | 成膜装置及び成膜方法 |