JPH07194965A - 成膜方法及び成膜装置 - Google Patents

成膜方法及び成膜装置

Info

Publication number
JPH07194965A
JPH07194965A JP35356293A JP35356293A JPH07194965A JP H07194965 A JPH07194965 A JP H07194965A JP 35356293 A JP35356293 A JP 35356293A JP 35356293 A JP35356293 A JP 35356293A JP H07194965 A JPH07194965 A JP H07194965A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
film
film forming
cart
emissivity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP35356293A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoichi Hosokawa
洋一 細川
Hiromi Maeda
博己 前田
Satoru Murakami
悟 村上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP35356293A priority Critical patent/JPH07194965A/ja
Publication of JPH07194965A publication Critical patent/JPH07194965A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 CVD装置やスパッタ装置等の減圧又は真空
下で基板に成膜する装置で、基板を加熱する場合、基板
カート等に膜が堆積しても安定的に加熱し、基板温度の
ロットによる変動を少なくすることにある。 【構成】 真空又は減圧状態を保持し得るチャンバー
と、該チャンバー内に配設された基板10を加熱する加
熱手段(36)とを少なくとも備え、該チャンバー内で
該基板10に成膜する成膜装置において、前記加熱手段
(36)の放射面(38)の少なくとも一部に放射率を
高める手段40を施し、あるいは基板10を保持して搬
送する基板カート12の加熱される面の少なくとも一部
に吸収率を高める手段24を施したことにある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は成膜方法及び成膜装置に
関し、更に詳しくは、CVD装置やスパッタ装置等、減
圧又は真空下で基板に成膜する方法及びその装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】CVD装置やスパッタ装置等、プラズマ
放電を利用して、減圧下でシリコンウェーハやガラス、
プラスチック等の基板に、アモルファスシリコンや酸化
シリコン、窒化シリコン、酸化インジュウム等を成膜す
る装置では、減圧又は真空下で基板を加熱して成膜する
のが一般的である。
【0003】こうした装置では図8に示すように、生産
性を向上させるため、基板のロード室1、成膜室2、ア
ンロード室3を持ち、基板4を移動させる方式を採るも
のがある。このような装置においては、基板4を直接単
独で移動させず、基板4を基板カート5に取付け、その
基板カート5を移動させるのが一般的である。この場
合、基板4の加熱は基板カート5を加熱することによっ
て間接的に行われる。この基板カート5はステンレスス
チール(SUS)等の金属製であることが多く、特にC
VD装置やスパッタ装置においては、基板カート5は通
常アノード電極としても用いられている。
【0004】ところで、成膜室2においては、ヒーター
は普通シースヒーター6が用いられていて、同図に示す
ようにシースヒーター6は基板カート5の面に向かって
設けられている。そして、基板カート5が移動するとい
う性質上、シースヒーター6と基板カート5との間には
間隙が空けられている。したがって、シースヒーター6
と基板カート5とは接触していないため、接触による直
接の熱伝導がなく、また、基板カート5の加熱は減圧又
は真空状態で行うことから対流による熱伝達の効果はほ
とんどなく、放射による熱伝達がほとんどとなる。
【0005】なお、単室から成る成膜装置であっても基
板カートを使う装置があり、かかる形式の成膜装置につ
いても、基板カートの加熱方法及び装置は上述とほぼ同
様であった。
【発明が解決しようとする課題】
【0006】このような装置で基板カート5に取り付け
られた基板4に、アモルファスシリコンやシリコンの酸
化膜、窒化膜、酸化インジュウム等を成膜すると、基板
カート5やシースヒーター6にも膜が堆積する。そし
て、これらに膜が堆積するにつれて放射率が変わり、加
熱効率が変化し、基板温度が変わる結果、ロットによる
変動を招く欠点があった。
【0007】すなわち、シースヒーター6や基板カート
5はステンレススチールでできているのが一般的であ
り、このステンレススチールの放射率は0.2程度であ
るが、膜の堆積にしたがい放射率が大きくなる。そのた
め、ヒーター電流等の加熱条件を一定にしても、加熱の
効率が変化し、基板温度が変わってくるという問題があ
った。
【0008】しかも、シースヒーター6や基板カート5
は一定の回数使用すると、堆積した膜が剥がれてきて、
基板4に成膜する膜のピンホールや欠陥となるため、エ
ッチング等をして堆積した膜を除去する必要があった。
特に基板カート5の表面は堆積が早いため、エッチング
等をして堆積した膜を除去する頻度が高かった。このた
め、膜の付着の程度により基板温度が異なり、得られる
膜の特性がばらつくことになるという問題があった。
【0009】そこで、本発明者らはCVD装置やスパッ
タ装置等の減圧下で基板に成膜する装置で、基板を加熱
する場合、基板カート等に膜が堆積しても安定的に加熱
し、基板温度のロットによる変動を少なくすることを目
的に鋭意研究と検討を重ねた結果、上記事態を防ぐに
は、ヒーターや基板カートを予め処理して、放射率を高
めておくのが効果的であることを見い出し、本発明に至
ったのである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る成膜方法の
要旨とするところは、真空又は減圧下で基板を加熱し、
該基板の片面に成膜する方法において、前記基板の成膜
面とは反対側に配設される加熱手段の放射面の少なくと
も一部に放射率を高める処理をし、該基板を昇温させ易
くしたことにある。
【0011】また、本発明に係る成膜方法の他の要旨と
するところは、真空又は減圧下で基板を加熱し、該基板
の片面に成膜する方法において、前記基板を保持して搬
送する基板カートの加熱される面の少なくとも一部に吸
収率を高める処理をし、該基板カートを介して基板を昇
温させ易くしたことにある。
【0012】次に、本発明に係る成膜装置の要旨とする
ところは、真空又は減圧状態を保持し得るチャンバー
と、該チャンバー内に配設された基板を加熱する加熱手
段とを少なくとも備え、該チャンバー内で該基板に成膜
する成膜装置において、前記加熱手段の放射面の少なく
とも一部に放射率を高める手段が施されていることにあ
る。
【0013】また、本発明に係る成膜装置の他の要旨と
するところは、真空又は減圧状態を保持し得るチャンバ
ーと、該チャンバー内に配設された基板を加熱する加熱
手段とを少なくとも備え、該チャンバー内で該基板に成
膜する成膜装置において、前記基板を保持して搬送する
基板カートの加熱される面の少なくとも一部に吸収率を
高める手段が施されていることにある。
【0014】かかる本発明の成膜装置において、前記放
射率を高める手段又は吸収率を高める手段は8〜14μ
mの波長において0.5以上、好ましくは0.8以上、
より好ましくは0.9以上の放射率を有する部材である
ことにある。
【0015】
【作用】本発明に係る成膜方法は基板を加熱する加熱手
段の放射面の少なくとも一部に放射率を高める処理を
し、あるいは加熱手段によって加熱される基板カートの
面の少なくとも一部に吸収率を高める処理をして、基板
の温度を昇温させ易くしている。一方、本発明に係る成
膜装置は基板を加熱する加熱手段の放射面の少なくとも
一部に放射率を高める手段を施し、あるいは加熱手段に
よって加熱される基板カートの面の少なくとも一部に吸
収率を高める手段を施して、基板の温度を昇温させ易く
している。したがって、予め加熱手段又は基板カートの
放射率(吸収率)を高めておくことによって、加熱手段
や基板カートに膜が徐々に堆積していっても、その堆積
した膜による放射率の上昇は予め高められた加熱手段又
は基板カートの放射率(吸収率)の値に近づくだけであ
り、放射率の変化は少なく基板温度の変化も抑えられ
る。
【0016】
【実施例】次に、本発明に係る成膜方法及び成膜装置の
実施例について、図面に基づいて詳しく説明する。
【0017】図1に示すように、基板10の表面に成膜
するために、その基板10を保持して成膜装置内を搬送
させること等を目的に使用される基板カート12は、基
板ホルダー14と基板押さえプレート16から構成され
ている。基板ホルダー14は基板10の外周部を保持す
る段部18と、基板10の成膜面20を開口する開口部
22を備えて構成されている。一方、基板押さえプレー
ト16は基板ホルダー14の段部18に収納された基板
10を押さえて安定させるとともに、基板10に熱を伝
えるために用いられる。
【0018】この基板カート12は成膜装置における成
膜室において、その基板ホルダー14の開口部22側が
成膜装置のカソード電極と対向させられて配置され、一
方、その基板押さえプレート16側が基板10を所定の
成膜温度に保つために加熱する加熱手段と対向させられ
て配置される。そして、基板カート12特に基板押さえ
プレート16は成膜装置のカソード電極に対応するアノ
ード電極としても機能させられ、両電極に挟まれて位置
する基板10に成膜されるように構成されている。
【0019】更に、基板カート12における基板押さえ
プレート16及び基板ホルダー14の加熱手段と対向さ
せられる面には、吸収率(放射率)の高い部材24が被
着されている。吸収率の高い部材24としては遠赤外線
放射塗料を塗布乾燥させたものであっても良く、あるい
は吸収率の高いたとえばガラス等の粉粒体をバインダー
で接着したものであっても良い。更に、吸収率の高い部
材24として、アモルファスシリコンa-Siや酸化シリコ
ン、窒化シリコンあるいは酸化インジュウム等を被着さ
せた後、エッチング液によってエッチングされないよう
に表面処理を施したものであっても良い。
【0020】かかる構成の基板カート12を用いて成膜
装置により基板10の表面に成膜するには、まず基板1
0を同図1(b) に示すように基板カート12に設定し、
その基板カート12を成膜装置のロード室に入れ、真空
又は減圧下で加熱手段により加熱し、基板10を成膜温
度まで高める。次に、基板カート12を真空又は減圧下
でロード室から成膜室に移し、加熱手段によって基板カ
ート12を加熱して、その基板カート12からの熱伝導
により基板10を加熱し、基板10を所定の成膜温度に
保持する。
【0021】その際、基板カート12の加熱手段側にあ
る基板押さえプレート16及び基板ホルダー14の表面
には吸収率の高い部材24が被着されているため、加熱
手段からの放射熱を効率良く吸収して基板カート12の
温度が高められ、基板カート12からの熱伝導によって
基板10が加熱される。そして、基板カート14の温度
が効率良く高められることにより、基板10はほぼ安定
した成膜温度を維持することができ、したがって成膜を
安定して行うことができる。また、基板10に成膜する
のに伴って、基板カート12の基板ホルダー14や加熱
手段の放射面にも成膜されてしまうが、かかる膜の堆積
によって基板カート12や加熱手段の放射率が高くなっ
てしまう。しかし、基板カート12の放射率(吸収率)
は予め吸収率の高い部材24が被着されているため、放
射率が変化することはほとんどない。
【0022】次に、基板10に所定の成膜が施された
後、基板カート12は真空又は減圧下で成膜室からアン
ロード室に移動させられ、このアンロード室で基板カー
ト12や基板10の温度が下げられる。そして、温度が
充分下がった後に基板カート12はアンロード室から外
部に出される。
【0023】上述の一連の成膜作業が繰り返してなされ
ることになるが、成膜作業が繰り返してなされることに
よって、基板カート12の表面や加熱手段の放射面には
膜が堆積し、遂には堆積した膜が剥がれ落ちるようにな
る。そこで、膜が剥がれ落ちる前に基板カート12等は
エッチング処理によってその膜が除去されることにな
る。しかし、基板カート12には吸収率の高い部材24
が被着されていて、それがエッチング処理によって除去
されることはないため、基板カート12の吸収率(放射
率)は高く保持されることになり、安定した条件で繰り
返して成膜を行うことができる。
【0024】以上、本発明に係る成膜方法及び成膜装置
の一実施例を説明したが、本発明は上述の実施例に限定
されるものではない。
【0025】たとえば図2に示すように、基板カート1
2の基板ホルダー14及び基板押さえプレート16の加
熱手段と対向する面26をサンドブラストやショットピ
ーニング等の物理的方法で、あるいは化学薬品による腐
食等の化学的方法によって、表面を荒らすことにより放
射率(吸収率)を高めることも可能である。本発明者ら
によれば、SUS製の基板カートにサンドブラストで表
面を荒らしたところ、荒らした面の放射率として0.7
が得られた。
【0026】また、上記図2に示す面26に、サンドブ
ラスト等の代わりにグラスファイバーやグラス短繊維等
を被着させて表面を被覆するグラスライニングを施して
も良い。グラスライニングは基板カート12の表面26
に直接施しても良いが、予めたとえばグラスライニング
が施された鋼板等をその面26に被着させることも可能
である。かかる方法により、放射率0.9の基板カート
が得られた。
【0027】更に、図3に示すように、基板カートの基
板押さえプレート28の加熱手段と対向する面30に矩
形の凹所32を設けるとともに、その凹所32にたとえ
ば放射率0.9のガラス板34を配設して、基板押さえ
プレート28を構成しても良い。かかる構成において、
放射率の異なるガラス板を配設しても良く、あるいはガ
ラス板以外のたとえば高い放射率を有するセラミック板
等を配設することも可能である。なお、本実施例では4
枚のガラス板34を配設しているが、1枚のガラス板で
あっても、あるいは長方形状の2枚のガラス板であって
も良く、特に限定されるものではない。
【0028】次に、基板カートの他に、加熱手段に放射
率を高める処理(手段)を施すことも可能である。たと
えば図4に示すように、加熱手段であるヒーター36に
はステンレススチール等から成るヒーター板(放射板)
38が取り付けられていて、このヒーター板38を介し
て熱を均一に放射し得るように構成されている。そこ
で、このヒーター板38の表面に前述と同様に、放射率
の高い部材40を被着させるのである。放射率の高い部
材40としては同様に遠赤外線放射塗料を塗布乾燥させ
たものであっても良く、あるいは放射率の高いたとえば
ガラス等の粉粒体をバインダーで接着したものであって
も良い。更に、放射率の高い部材40として、アモルフ
ァスシリコンa-Siや酸化シリコン、窒化シリコンあるい
は酸化インジュウム等を被着させた後、エッチング液に
よってエッチングされないように表面処理を施したもの
であっても良い。
【0029】このように加熱手段であるヒーター36に
ついても放射率の高い部材40を配設することによっ
て、基板カートを効率的に加熱することができる。特
に、成膜を繰り返すことにより、ヒーター板38の表面
に膜が堆積して、その膜による放射率が上昇しても、そ
の放射率は予めヒーター板38の表面に被着された部材
40の放射率に近づくだけであり、ヒーター板38の全
体としての放射率はほとんど変化することはない。した
がって、安定した基板温度が得られ、成膜の品質が安定
することになる。
【0030】また、図5に示すように、前述の実施例と
同様、ヒーター板38の表面42をサンドブラストやシ
ョットピーニング等の物理的方法等によって、表面を荒
らすことにより放射率(吸収率)を高めることも可能で
ある。更に、サンドブラスト等の代わりにグラスライニ
ングを施しても良い。グラスライニングはヒーター板3
8の表面に直接施しても良いが、予めたとえばグラスラ
イニングが施された鋼板等をその面に被着させることも
可能である。
【0031】更に、図6に示すように、ヒーター44の
ヒーター板46の表面に、たとえば放射率0.9のガラ
ス板48を取り付け治具50を用いて固定しても良い。
かかる構成において、放射率の異なる他のガラス板を配
設しても良く、あるいはガラス板以外のたとえば高い放
射率を有するセラミック板等を配設することも可能であ
る。なお、本実施例では4枚のガラス板48を配設して
いるが、1枚のガラス板であっても、あるいは長方形状
の2枚のガラス板であっても良く、特に限定されるもの
ではない。
【0032】以上、本発明に係る成膜方法及び成膜装置
の実施例を図面に基づいて説明したが、本発明は図示し
た実施例に限定されるものではない。
【0033】たとえば、前述の実施例では、基板カート
の片面のみに放射率を高める処理をしたが、両面あるい
は全表面に放射率を高める処理をしても良い。また、全
面でなく部分的に処理しても良い。
【0034】また、放射率(吸収率)を高める処理とし
ては上述の実施例のほかに、一般的な金属の種々の防食
処理が使える。たとえば、フッ素樹脂ライニングなどの
有機ライニングや、溶射法や気相被覆形成法で行うセラ
ミックコーティング、陽極酸化処理や化学化成処理が挙
げられる。
【0035】更に、放射率を高める処理や手段は加熱手
段あるいは基板カートのいずれか一方にのみ施しても良
いが、双方に施しても良いのは言うまでもない。この場
合、上述の放射率を高める処理や手段を適宜組み合わせ
て用いることができるのは当然である。その他、本発明
はCVD装置やスパッタ装置だけでなく、真空又は減圧
状態で対象物を加熱する場合で、ヒーターと被加熱物が
離れていて、被加熱物の表面が金属のような低放射率で
ある場合、被加熱物に接して高放射率の材質を配置すれ
ば効率よく加熱できるものであり、本発明はその趣旨を
逸脱しない範囲内で、当業者の知識に基づき種々なる改
良、修正、変形を加えた態様で実施し得るものである。
【0036】実施例 1 図4に示す加熱手段であるヒーター36のヒーター板
(放射板)38、及び図1に示すこのヒーター板38に
対向する基板カート12の基板ホルダー14並びに基板
押さえプレート16の表面に、「おきつも遠赤外線放射
塗料」(三重油脂化工株式会社製)をスプレー塗装し、
250℃で20分間焼き付けた。得られたヒーター板3
8及び基板カート12を300℃に設定した炉中に入
れ、熱電対、及び赤外線放射温度計KT−15(測定波
長8〜14μm)(ハイマン・オプトエレクトロニクス
社製)で温度を測定し、放射率を計算した。その結果、
放射率はいずれも0.9であることを確認した。
【0037】次に、そのヒーター板を図7に示すCVD
装置52に設置し、また、上記処理した基板カート12
を使用してそれにガラス基板10をセットし、アモルフ
ァスシリコンの成膜回数による基板温度の経時変化を調
べた。成膜条件は設定温度を300℃とし、一回の成膜
につき約1μmのアモルファスシリコン膜を成膜した。
基板温度は同図に示すように熱電対54をセットして調
べた。
【0038】その結果、上記処理したSUS製のヒータ
ー板38及び基板カート12と、上記処理を行っていな
いヒーター板及び基板カートを用いたものと比較して、
処理したヒーター板38及び基板カート12を使用した
ものの方が基板温度の経時変化が少なかった。また、基
板カート12を複数使用して成膜する場合、基板カート
12間の基板温度の差を抑えることができた。更に、ガ
ラス基板10の昇温時間も短縮できた。
【0039】
【発明の効果】本発明に係る成膜方法及び成膜装置は、
放射率を高める処理をし、あるいは放射率を高める手段
を施しているため、CVD装置やスパッタ装置など減圧
又は真空下で成膜する装置において、成膜に伴い加熱手
段や基板カートに堆積する膜による放射率の上昇は、予
め高められた放射率の値に近づくだけとなる。このた
め、基板カートの経時変化や、基板カートの差による基
板温度のばらつきを少なくでき、したがって、成膜され
た膜の特性を一定にでき、その膜で構成される半導体デ
バイス等の電子デバイスの安定的な製造に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る成膜方法及び成膜装置の一実施例
である基板カートについての実施例を説明するための図
であり、同図(a) は展開要部断面説明図、同図(b) は断
面説明図、同図(c) は平面説明図である。
【図2】本発明に係る成膜方法及び成膜装置の一実施例
である基板カートについての他の実施例を説明するため
の断面説明図である。
【図3】本発明に係る成膜方法及び成膜装置の一実施例
である基板カートについての更に他の実施例を説明する
ための図であり、同図(a) は平面説明図、同図(b) は断
面説明図である。
【図4】本発明に係る成膜方法及び成膜装置の一実施例
である加熱手段についての実施例を説明するための側面
説明図である。
【図5】本発明に係る成膜方法及び成膜装置の一実施例
である加熱手段についての他の実施例を説明するための
側面説明図である。
【図6】本発明に係る成膜方法及び成膜装置の一実施例
である加熱手段についての更に他の実施例を説明するた
めの図であり、同図(a) は側面説明図、同図(b) は底面
説明図である。
【図7】本発明に係る成膜方法及び成膜装置の実験例を
説明するための概念図である。
【図8】成膜方法及び成膜装置の一例を説明するための
概念図である。
【符号の説明】
10;基板 12;基板カート 14;基板ホルダー 16,28;基板押さえプレート 24,40;放射率の高い部材 26,42;放射率を高める手段 34,48;ガラス(放射率を高める手段) 36,44;ヒーター(加熱手段) 38,46;ヒーター板(放射面) 52;成膜装置

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空又は減圧下で基板を加熱し、該基板
    の片面に成膜する方法において、前記基板の成膜面とは
    反対側に配設される加熱手段の放射面の少なくとも一部
    に放射率を高める処理をし、該基板を昇温させ易くした
    ことを特徴とする成膜方法。
  2. 【請求項2】 真空又は減圧下で基板を加熱し、該基板
    の片面に成膜する方法において、前記基板を保持して搬
    送する基板カートの加熱される面の少なくとも一部に吸
    収率を高める処理をし、該基板カートを介して基板を昇
    温させ易くしたことを特徴とする成膜方法。
  3. 【請求項3】 真空又は減圧状態を保持し得るチャンバ
    ーと、該チャンバー内に配設された基板を加熱する加熱
    手段とを少なくとも備え、該チャンバー内で該基板に成
    膜する成膜装置において、前記加熱手段の放射面の少な
    くとも一部に放射率を高める手段が施されていることを
    特徴とする成膜装置。
  4. 【請求項4】 真空又は減圧状態を保持し得るチャンバ
    ーと、該チャンバー内に配設された基板を加熱する加熱
    手段とを少なくとも備え、該チャンバー内で該基板に成
    膜する成膜装置において、前記基板を保持して搬送する
    基板カートの加熱される面の少なくとも一部に吸収率を
    高める手段が施されていることを特徴とする成膜装置。
  5. 【請求項5】 前記放射率を高める手段又は吸収率を高
    める手段は8〜14μmの波長において0.5以上、好
    ましくは0.8以上、より好ましくは0.9以上の放射
    率を有する部材であることを特徴とする請求項3又は請
    求項4に記載する成膜装置。
JP35356293A 1993-12-28 1993-12-28 成膜方法及び成膜装置 Pending JPH07194965A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35356293A JPH07194965A (ja) 1993-12-28 1993-12-28 成膜方法及び成膜装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35356293A JPH07194965A (ja) 1993-12-28 1993-12-28 成膜方法及び成膜装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07194965A true JPH07194965A (ja) 1995-08-01

Family

ID=18431680

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35356293A Pending JPH07194965A (ja) 1993-12-28 1993-12-28 成膜方法及び成膜装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07194965A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010056561A (ja) * 2003-10-16 2010-03-11 Tokyo Electron Ltd 成膜装置
WO2012122253A2 (en) * 2011-03-10 2012-09-13 Applied Materials, Inc. Substrate carrier with multiple emissivity coefficients for thin film processing
JP2013503490A (ja) * 2009-08-27 2013-01-31 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド ガス分配シャワーヘッドおよび洗浄方法
US9076827B2 (en) 2010-09-14 2015-07-07 Applied Materials, Inc. Transfer chamber metrology for improved device yield
US9960287B2 (en) 2014-02-11 2018-05-01 Picasolar, Inc. Solar cells and methods of fabrication thereof
WO2020090164A1 (ja) * 2018-10-30 2020-05-07 株式会社アルバック 真空処理装置

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010056561A (ja) * 2003-10-16 2010-03-11 Tokyo Electron Ltd 成膜装置
JP2013503490A (ja) * 2009-08-27 2013-01-31 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド ガス分配シャワーヘッドおよび洗浄方法
US9076827B2 (en) 2010-09-14 2015-07-07 Applied Materials, Inc. Transfer chamber metrology for improved device yield
US10103288B2 (en) 2010-09-14 2018-10-16 Applied Materials, Inc. Transfer chamber metrology for improved device yield
WO2012122253A2 (en) * 2011-03-10 2012-09-13 Applied Materials, Inc. Substrate carrier with multiple emissivity coefficients for thin film processing
WO2012122253A3 (en) * 2011-03-10 2012-11-15 Applied Materials, Inc. Substrate carrier with multiple emissivity coefficients for thin film processing
US9960287B2 (en) 2014-02-11 2018-05-01 Picasolar, Inc. Solar cells and methods of fabrication thereof
WO2020090164A1 (ja) * 2018-10-30 2020-05-07 株式会社アルバック 真空処理装置
JPWO2020090164A1 (ja) * 2018-10-30 2021-09-02 株式会社アルバック 真空処理装置
US11239063B2 (en) 2018-10-30 2022-02-01 Ulvac, Inc. Vacuum processing apparatus

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5837058A (en) High temperature susceptor
US5456757A (en) Susceptor for vapor deposition
US5916370A (en) Semiconductor processing chamber having diamond coated components
JP3008192B2 (ja) 化学気相蒸着の加熱装置
JP4067858B2 (ja) Ald成膜装置およびald成膜方法
JP4318504B2 (ja) 成膜装置の基板トレイ
EP0966026B1 (en) A method of reducing dust particles on a wafer when processing at elevated temperatures on an electrostatic chuck
JPH05218052A (ja) 工作物サポート
JPH07194965A (ja) 成膜方法及び成膜装置
US20010029895A1 (en) Ceramic heater device and film forming device using the same
JPH03183778A (ja) 堆積膜形成方法及びその装置
US8476108B2 (en) Method and apparatus for manufacturing semiconductor device
KR102674233B1 (ko) 박막 증착 장치 및 방법
JP2002009129A (ja) 基板搬送アーム及び基板搬送方法
US6642484B2 (en) Glass ceramic plates for holding substrates during pre-heating
US10651034B2 (en) Thermal absorption coating on sapphire for epitaxial process
JPS63140085A (ja) 成膜装置
CN111373520B (zh) 衬底加工设备和加工衬底并制造被加工工件的方法
JP4144057B2 (ja) 半導体製造装置用部材
JP4554097B2 (ja) 誘導結合プラズマ処理装置
CN111386599A (zh) 真空处理装置
JP5052206B2 (ja) Cvd装置
JP2015220288A (ja) プラズマcvd装置およびこれを用いたプラズマcvd方法
JP2000235950A (ja) 基板加熱装置及びこれを用いた半導体製造装置
KR102616301B1 (ko) 기판지지유닛 및 이를 포함하는 기판처리장치

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20041102

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041222

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20050111

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20050225