JP2015218625A - エンジンユニットおよび鞍乗り型車両 - Google Patents

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坂井 浩二
Koji Sakai
浩二 坂井
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Abstract

【課題】熱による検出器の不具合の発生が防止されたエンジンユニットおよびそれを備えた鞍乗り型車両を提供する。【解決手段】エンジン200のケーシング210は、クランク室R1、発電機室R2、および変速機室R3を形成する。発電機室R2および変速機室R3は、クランク室R1を挟むように設けられる。発電機室R2にISG300が収容され、変速機室R3にCVT400が収容される。CVT400の入力側プーリ410は、固定シーブ411および可動シーブ412を有する。固定シーブ411は、外気を変速機室R3に導くファンとして機能する。クランク軸220と一体的に回転するように変速機室R3内に被検出部SU2が設けられ、その被検出部SU2を検出可能にクランク角センサSE2が変速機室R3内でケーシング210に固定される。【選択図】図3

Description

本発明は、エンジンユニットおよびそれを備えた鞍乗り型車両に関する。
近年、自動二輪車等の鞍乗り型車両においては、アイドリングストップのためにエンジンの停止および再始動を自動的に行う技術がある。この場合、運転者の違和感を低減するため、エンジンの再始動時における静粛性の確保が求められる。そこで、スタータモータの機能を有する発電機(ISG:Integrated Starter Generator)が用いられる。ISGはギア等の減速機を介さずにクランク軸に直接取り付けられるので、始動時に減速機による機械音が生じず、静粛性が高くなる。
ISGによるエンジンの始動時には、ステータコイルへの励磁タイミングを決定するため、ステータに対するロータの回転角が検出される。通常、ロータに被検出体が設けられ、その被検出体を検出可能な位置にホールセンサ等の半導体センサが設けられる(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−124878号公報
しかしながら、半導体センサは耐熱性が低いので、ISGまたはその近傍に半導体センサが設けられる場合、ISGが発生する熱によって半導体センサに不具合が生じることがある。
本発明の目的は、熱による検出器の不具合の発生が防止されたエンジンユニットおよびそれを備えた鞍乗り型車両を提供することである。
(1)第1の発明にかかるエンジンユニットは、エンジンと、エンジンのクランク軸に設けられ、クランク軸を回転させる機能およびクランク軸の回転により電力を発生する機能を有する始動兼発電機と、ベルトを介して入力側プーリから出力側プーリに動力を伝達する無段変速機と、クランク軸の回転角を検出する検出器とを備え、エンジンは、クランク軸のクランクアームおよびクランクピンが収容されるクランク室、始動兼発電機が収容される発電機室、および無段変速機が収容される変速機室を形成するケーシングとを含み、発電機室および変速機室は、クランク室を挟むように設けられ、入力側プーリは、クランク軸に固定され、外気を変速機室に導くファンとして機能する固定シーブと、クランク軸の軸方向に移動可能でかつクランク軸と一体的に回転するようにクランク軸に設けられる可動シーブとを含み、クランク軸と一体的に回転するように変速機室内に被検出部が設けられ、検出器は、被検出部を検出可能に変速機室内でケーシングに固定される。
このエンジンユニットにおいては、クランク軸と一体的に回転するように変速機室内に被検出部が設けられ、その被検出部を検出可能に変速機室内で検出器がケーシングに固定される。検出器によって被検出部が検出されることにより、クランク軸の回転角が検出される。
この場合、クランク室に関して発電機室と反対側に設けられた変速機室内に検出器が配置されるので、検出器が始動兼発電機の熱による影響を受けにくい。また、入力側プーリの固定シーブにより変速機室内に外気が導かれるので、変速機室内の温度上昇が抑制される。したがって、熱による検出器の不具合の発生が防止される。
(2)固定シーブは、クランク軸の端部に設けられ、可動シーブは、固定シーブよりクランク室に近い位置に設けられ、ケーシングは、クランク室と変速機室との間に設けられる隔壁を有し、入力側プーリは、可動シーブと隔壁との間でクランク軸に固定される回転板をさらに有し、被検出部は、隔壁に向けられた回転板の面に設けられ、検出器は、回転板と隔壁との間に配置されてもよい。
この場合、クランク室と変速機室との間に隔壁が設けられるので、クランク室の熱が変速機室に伝わりにくい。それにより、変速機室内の温度上昇が抑制される。また、隔壁と可動シーブとの間に検出器および被検出部の配置スペースを確保することは比較的容易である。そのため、変速機室内の構成の複雑化が防止されかつ検出器および被検出部の取り付けが容易になる。また、被検出部がクランク軸の軸方向に移動することがないので、検出器による被検出部の検出が容易になる。
(3)固定シーブは、クランク軸の端部に設けられ、可動シーブは、固定シーブよりクランク室に近い位置に設けられ、被検出部は、可動シーブの外周部に設けられ、検出器は、可動シーブの外周部に対向するようにケーシングに固定されてもよい。
この場合、固定シーブによって変速機室内に導かれる外気により、検出器が効率よく冷却される。また、検出器がクランク室から離間されるので、検出器がクランク室からの熱の影響を受けにくい。したがって、熱による検出器の不具合の発生が防止される。
(4)被検出部は可動シーブと一体的にクランク軸の軸方向の一定範囲内に移動可能であり、検出器は、一定範囲にわたって被検出部を検出可能に構成されてもよい。
この場合、被検出部が可動シーブとともにクランク軸の軸方向に移動しても、検出器が披検出部を精度良く検出することができる。
(5)固定シーブは、クランク軸の端部に設けられ、可動シーブは、固定シーブよりクランク室に近い位置に設けられ、被検出部は、固定シーブの外周部に設けられ、検出器は、固定シーブの外周部に対向するようにケーシングに固定されてもよい。
この場合、固定シーブによって変速機室内に導かれる外気が検出器に直接的に接触するので、検出器が効率よく冷却される。また、検出器がクランク室から離間されるので、検出器がクランク室からの熱の影響を受けにくい。したがって、熱による検出器の不具合の発生が防止される。また、被検出部がクランク軸の軸方向に移動することがないので、検出器による被検出部の検出が容易になる。
(6)エンジンユニットは、検出器による検出結果に基づいて、始動兼発電機における電流を制御する制御部をさらに備えてもよい。
この場合、熱による検出器の不具合の発生が防止されるので、始動兼発電機における電流制御を精度良く行うことができる。
(7)制御部は、検出器による検出結果に基づいて、エンジンの点火装置を制御してもよい。
この場合、エンジンの点火制御のために別個に検出器を設ける必要がないので、コストの削減が可能になる。
(8)第2の発明に係る鞍乗り型車両は、駆動輪を有する本体部と、駆動輪を回転させるための動力を発生する、上記のエンジンユニットとを備える。
この鞍乗り型車両においては、上記のエンジンユニットが用いられるので、熱による検出器の不具合の発生が防止される。
本発明によれば、熱による検出器の不具合の発生が防止される。
本発明の実施の形態に係る自動二輪車の概略構成を示す模式的側面図である。 エンジンユニットの概略構成を説明するための横断面図である。 エンジンユニットの主要部の拡大図である。 クランクアームに対するランププレートの位置決めのための構成例を示す模式図である。 クランクアームに対するランププレートの位置決めのための構成例を示す模式図である。 クランク角センサおよび被検出部の他の配置例について説明するための図である。 クランク角センサおよび被検出部の他の配置例について説明するための図である。
以下、本発明の実施の形態に係る鞍乗り型車両の一例として、自動二輪車について図面を用いて説明する。以下の説明において、前、後、左および右とは、自動二輪車の運転者を基準とした前、後、左および右を意味する。
(1)自動二輪車
図1は、本発明の実施の形態に係る自動二輪車の概略構成を示す模式的側面図である。図1の自動二輪車100においては、車体1の前部にフロントフォーク2が左右方向に揺動可能に設けられる。フロントフォーク2の上端にハンドル4が取り付けられ、フロントフォーク2の下端に前輪3が回転可能に取り付けられる。
車体1の略中央上部にシート5が設けられる。シート5の下方にエンジンユニット10が設けられる。エンジンユニット10は、制御装置6を含む。車体1の後端下部には後輪7が回転可能に取り付けられる。エンジンユニット10により発生される動力により後輪7が回転駆動される。
(2)エンジンユニットの概略構成
図2は、エンジンユニット10の概略構成を説明するための横断面図である。図2に示すように、エンジンユニット10は、エンジン200、始動兼発電機(ISG:Integrated Starter Generator)300およびベルト式無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)400を含む。
エンジン200は、ケーシング210、クランク軸220、点火装置240、インジェクタ(図示せず)、シリンダ250、シリンダヘッド255、ピストン260およびコンロッド(コネクティングロッド)270を含む。ケーシング210内にクランク室R1、発電機室R2および変速機室R3が形成される。発電機室R2はクランク室R1の右方に設けられ、変速機室R3はクランク室R1の左方に設けられる。
ケーシング210から前方に突出するようにシリンダ250が設けられ、シリンダ250の前端部にシリンダヘッド255が取り付けられる。ケーシング210内で左右に延びるようにクランク軸220が設けられ、シリンダ250内にピストン260が配置される。ピストン260は、コンロッド270を介してクランク室R1内でクランク軸220に接続される。インジェクタ(図示せず)および点火装置240は、シリンダヘッド255に設けられる。
シリンダヘッド255に、シリンダ250の内部空間と連通する燃焼室255aが設けられる。インジェクタ(図示せず)から噴射された燃料が空気と混合されて燃焼室255aに導かれる。点火装置240が、燃焼室255a内の混合気に点火する。混合気の燃焼のエネルギーによってシリンダ250内でピストン260が往復運動を行う。ピストン260の往復運動は、クランク軸220の回転運動に変換される。
発電機室R2において、クランク軸220にISG300が設けられる。クランク軸220の右端部には、外気を発電機室R2に導くためのファン350が設けられる。クランク軸220と一体的にファン350が回転することにより、ISG300が空冷される。ファン350の外方(右方)には、ラジエータ360が設けられる。
変速機室R3には、CVT400、メイン軸120および発進クラッチ110が設けられる。CVT400は、入力側プーリ410、出力側プーリ420およびベルト430を含む。入力側プーリ410はクランク軸220に設けられ、出力側プーリ420は発進クラッチ110を介してメイン軸120に接続される。入力側プーリ410および出力側プーリ420に無端のベルト430が巻き掛けられる。ベルト430を介して入力側プーリ410の回転が出力側プーリ420に伝達される。メイン軸120は、ギア機構130を介して後輪軸140に接続される。後輪軸140に、図1の後輪7が取り付けられる。
クランク軸220の回転力が入力側プーリ410からベルト430を介して出力側プーリ420に伝達される。発進クラッチ110が接続されることにより、出力側プーリ420と一体的にメイン軸120が回転する。メイン軸120の回転力は、ギア機構130を介して後輪軸140に伝達される。これにより、図1の後輪7が回転される。
(3)エンジンユニットの主要部
エンジンユニット10の主要部の詳細について説明する。図3は、エンジンユニット10の主要部の拡大図である。図3に示すように、ケーシング210は、クランクケース211、ラジエータケース212および変速機ケース213を含む。クランクケース211の右端部にラジエータケース212が取り付けられ、クランクケース211の左端部に変速機ケース213が取り付けられる。クランクケース211は、隔壁W1,W2を有する。隔壁W1は、クランク室R1と発電機室R2との間に設けられ、隔壁W2は、クランク室R1と変速機室R3との間に設けられる。隔壁W1には軸受けB1が設けられ、隔壁W2には軸受けB2が設けられる。
クランク軸220は、一対のクランクジャーナル221、一対のクランクアーム222およびクランクピン223からなる。一対のクランクアーム222がクランクピン223により互いに連結され、一対のクランクアーム222から右方および左方にそれぞれ延びるように一対のクランクジャーナル221が同軸上に設けられる。クランクアーム222およびクランクピン223はクランク室R1に設けられる。一対のクランクジャーナル221は、軸受けB1,B2により回転可能にそれぞれ保持され、発電機室R2および変速機室R3にそれぞれ延びる。
ISG300は、ステータ310およびロータ320を含む。ステータ310はクランクケース211に固定され、U相、V相およびW相の複数のステータコイル311を含む。複数のステータコイル311は、クランク軸220の回転中心線RCを中心とする円に沿って並ぶように配置される。ロータ320は、回転中心線RCを中心としてステータ310の外方に位置するようにクランクジャーナル221に固定され、複数の磁石321を含む。複数の磁石321は、クランク軸220の回転中心線RCを中心とする円に沿って並ぶように配置される。
エンジン200の始動時には、ISG300がモータとして機能する。この場合、図示しないバッテリから図1の制御装置6を介してロータ320の複数のステータコイル311に電流が供給されることにより、ステータ310に対してロータ320が回転する。それにより、クランク軸220が回転駆動される。一方、エンジン200の完爆後には、ISG300が発電機として機能する。この場合、混合気の燃焼によってクランク軸220が回転駆動され、ステータ310に対してロータ320が回転する。これにより、電力が発生され、複数のステータコイル311から図1の制御装置6を介して図示しないバッテリに電力が供給される。
ロータ320の外周面には、被検出部SU1が設けられる。被検出部SU1は、例えば複数の突起からなる。ロータ320の外周面に対向するように、クランク角センサSE1が設けられる。クランク角センサSE1は、例えば電磁ピックアップセンサである。クランク角センサSE1としては、比較的耐熱性が高い非半導体センサが用いられる。
クランク角センサSE1はケーシング210(例えば、クランクケース211)に固定される。クランク角センサSE1は、被検出部SU1を検出し、その検出結果を図1の制御装置6に与える。制御装置6は、クランク角センサSE1の検出結果に基づいて、インジェクタ(図示せず)および点火装置240を制御する。
CVT400の入力側プーリ410は、固定シーブ411および可動シーブ412を含む。固定シーブ411は、クランク軸220のクランクジャーナル221に固定される。固定シーブ411には、左方に突出する複数のブレード411aが設けられる。固定シーブ411は、ケーシング210内に外気を導くためのファンとしても機能する。
固定シーブ411の左方において、ケーシング210に気体通路214が設けられる。クランク軸220と一体的に固定シーブ411が回転することにより、外気が気体通路214を通して変速機室R3に導かれる。これにより、変速機室R3内が冷却される。
可動シーブ412は、固定シーブ411よりクランク室R1に近いクランクジャーナル221の位置に設けられる。可動シーブ412は、クランク軸220と一体的に回転し、クランクジャーナル221の軸方向に移動可能である。
可動シーブ412と隔壁W2との間には固定壁W3が設けられる。固定壁W3は、クランクケース211に固定される。固定壁W3に向けられる可動シーブ412の部分には、ローラ収容部412aが設けられる。ローラ収容部412aには、ローラウェイト414が配置される。また、固定壁W3と可動シーブ412との間において、ローラウェイト414に当接するように、クランクジャーナル221にランププレート413が固定される。
ランププレート413は、クランクジャーナル221の軸方向に傾斜するランプ部を有する。ローラウェイト414は、ランププレート413のランプ部に当接する。ランププレート413およびローラウェイト414は、クランク軸220と一体的に回転する。ローラウェイト414には、クランク軸220の回転速度に依存する遠心力が働く。遠心力が大きくなるにつれてローラウェイト414がクランクジャーナル221から遠ざかる。その場合、ローラウェイト414は、クランクジャーナル221から遠ざかるにつれて左方に移動するように、ランププレート413のランプ部により案内される。
可動シーブ412は、ローラウェイト414の移動に伴いクランクジャーナル221の軸方向に移動する。具体的には、クランク軸220の回転速度が高くなるにつれて固定シーブ411に近づく。それにより、入力側プーリ410におけるベルト430の巻き掛け径が変化され、CVT400の変速比が調整される。
固定壁W3に向けられるランププレート413の面(右面)に、被検出部SU2が取り付けられる。被検出部SU2は、クランク軸220の回転中心線RCを中心に円環状に設けられる。被検出部SU2の一部と対向するように、固定壁W3にクランク角センサSE2が設けられる。クランク角センサSE2は、例えばホールセンサまたは磁気抵抗素子等の半導体センサである。
被検出部SU2は、クランク軸220とともにケーシング210に対して回転し、クランク角センサSE2は、ケーシング210に固定される。被検出部SU2は、円周方向の少なくとも一部にN極またはS極の磁極を有する。クランク角センサSE2は、被検出部SU2の磁極を検出し、その検出結果を図1の制御装置6に与える。制御装置6は、クランク角センサSE2の検出結果に基づいて、ISG300における電流を制御する。具体的には、制御装置6は、クランク角センサSE2の検出結果に基づいて各ステータコイル311の励磁タイミング(通電タイミング)を制御する。
なお、磁極を有する被検出部SU2の代わりに、円周方向の一部が磁性体からなる被検出部SU2が用いられてもよい。この場合、クランク角センサSE2は、被検出部SU2の磁性体を磁化させ、その磁気を検出する。また、円環状の被検出部SU2の代わりに、複数の突起状の被検出部SU2が、回転中心線RCを中心とする円に沿うようにランププレート413の一面(右面)に設けられてもよい。この場合、各被検出部SU2が、例えば磁石または磁性体からなる。
クランク軸220はクランクケース211に保持されるので、ラジエータケース212および変速機ケース213に比べて、クランクケース211はクランク軸220に対して位置ずれしにくい。そのクランクケース211に固定された固定壁W3にクランク角センサSE2が設けられるので、クランク軸220と一体的に回転する被検出部SU2に対して、クランク角センサSE2の位置精度が高くなる。
(4)ランププレートの位置決め
図4および図5は、クランクジャーナル221に対するランププレート413の位置決めのための構成例を示す模式図である。図4(a)には、クランクジャーナル221およびランププレート413の縦断面が示され、図4(b)には、クランクジャーナル221の一部の上面が示される。図5には、クランクジャーナル221およびランププレート413の縦断面が示される。
図4の例では、スプラインによってランププレート413がクランクジャーナル221の周方向に固定される。ランププレート413にはマークMK1が付され、クランクジャーナル221にはマークMK2が付される。マークMK1とマークMK2とがクランクジャーナル221の軸方向に並ぶように、クランクジャーナル221にランププレート413が取り付けられる。これにより、クランクジャーナル221の周方向において、ランププレート413がクランクジャーナル221に位置決めされる。
クランクジャーナル221の周方向において、マークMK1と被検出部SU2との位置関係は予め定められる。また、クランクジャーナル221の周方向において、マークMK2とISG300のロータ320(図3)との位置関係は予め定められる。したがって、マークMK1,MK2に基づいてランププレート413がクランクジャーナル221に位置決めされることにより、クランクジャーナル221の周方向において、ロータ320に対する被検出部SU2の位置精度が確保される。
図5の例では、クランクジャーナル221にキー221aが設けられる。ランププレート413には、クランクジャーナル221が挿入される孔部に加えて、キー221aが嵌合される溝部413aが形成される。キー221aが溝部413aに嵌合されることにより、クランクジャーナル221の周方向において、ランププレート413がクランクジャーナル221に位置決めされる。
クランクジャーナル221の周方向において、溝部413aと被検出部SU2との位置関係は予め定められる。また、クランクジャーナル221の周方向において、キー221aとISG300のロータ320との位置関係は予め定められる。したがって、キー221aによってランププレート413がクランクジャーナル221に位置決めされることにより、クランクジャーナル221の周方向において、ロータ320に対する被検出部SU2の位置精度が確保される。
(5)効果
上記実施の形態に係るエンジンユニット10においては、クランク軸220と一体的に回転するように変速機室R3内に被検出部SU2が設けられ、その被検出部SU2を検出可能に変速機室R3内でクランク角センサSE2がケーシング210に固定される。
この場合、クランク室R1に関して発電機室R2と反対側に設けられた変速機室R3内にクランク角センサSE2が配置されるので、クランク角センサSE2がISG300およびラジエータ360により発せられる熱の影響を受けにくい。また、隔壁W2によって、クランク室R1内の高熱の潤滑用オイルが変速機室R3に飛散することが防止されるとともに、クランク室R1の熱が変速機室R3に伝わりにくい。さらに、入力側プーリ410の固定シーブ411により変速機室R3内に外気が導かれるので、変速機室R3内の温度上昇が抑制される。したがって、熱によるクランク角センサSE2の不具合の発生が防止される。その結果、クランク角センサSE2の検出結果に基づいて、ISG300における電流制御を精度良く行うことができる。
また、本実施の形態では、隔壁W2と可動シーブ412との間において、ランププレート413の一面に被検出部SU2が設けられ、固定壁W3にクランク角センサSE2が設けられる。この場合、隔壁W2と可動シーブ412との間にクランク角センサSE2および被検出部SU2の配置スペースを確保することは比較的容易である。そのため、変速機室R3内の構成の複雑化が防止されかつクランク角センサSE2および被検出部SU2の取り付けが容易になる。また、被検出部SU2がクランク軸220の軸方向に移動することがないので、クランク角センサSE2による被検出部SU2の検出が容易になる。
(6)クランク角センサおよび被検出部の他の配置例
クランク角センサSE2および被検出部SU2の配置は、上記の例に限定されない。図6および図7は、クランク角センサSE2および被検出部SU2の他の配置例について説明するための図である。
図6の例では、可動シーブ412の外周部に被検出部SU2が設けられる。また、被検出部SU2の一部に対向するように、回転中心線RCを中心として可動シーブ412の外方にクランク角センサSE2が設けられる。上記のように、可動シーブ412は、クランクジャーナル221の軸方向に移動する。可動シーブ412の移動に伴い、被検出部SU2もクランクジャーナル221の軸方向における一定範囲内で移動する。そこで、クランク角センサSE2は、クランクジャーナル221の軸方向における一定範囲内にわたって被検出部SU2を検出可能に構成される。
この場合、固定シーブ411によって変速機室R3内に導かれる外気により、クランク角センサSE2が効率よく冷却される。また、クランク角センサSE2がクランク室R1から離間されるので、クランク角センサSE2がクランク室R1からの熱の影響を受けにくい。したがって、熱によるクランク角センサSE2の不具合の発生が防止される。
図7の例では、固定シーブ411の外周部に被検出部SU2が設けられる。また、被検出部SU2の一部に対向するように、回転中心線RCを中心として可動シーブ412の外方にクランク角センサSE2が設けられる。
この場合、固定シーブ411によって変速機室R3内に導かれる外気がクランク角センサSE2に直接的に接触するので、クランク角センサSE2が効率よく冷却される。また、クランク角センサSE2がクランク室R1から離間されるので、クランク角センサSE2がクランク室R1からの熱の影響を受けにくい。したがって、熱によるクランク角センサSE2の不具合の発生が防止される。また、被検出部SU2がクランク軸220の軸方向に移動することがないので、クランク角センサSE2による被検出部SU2の検出が容易になる。
図6の例において、可動シーブ412は、図4のランププレート413と同様に、スプラインまたはキーによりクランクジャーナル221に位置決めされることが好ましい。また、図7の例において、固定シーブ411は、図4のランププレート413と同様に、スプラインまたはキーによりクランクジャーナル221に位置決めされることが好ましい。これにより、クランクジャーナル221の周方向において、ロータ320に対する被検出部SU2の位置精度が確保される。
(7)他の実施の形態
(7−1)
上記実施の形態では、制御装置6が、クランク角センサSE1の検出結果に基づいてインジェクタ(図示せず)および点火装置240を制御するが、本発明はこれに限らない。制御装置6が、クランク角センサSE2の検出結果に基づいて点火装置240を制御してもよい。この場合、点火装置240による点火タイミングに対応する信号がクランク角センサSE2によって生成されるように、被検出部SU2が構成される。また、制御装置6が、クランク角センサSE2の検出結果に基づいてインジェクタを制御してもよい。この場合、点火装置240による点火タイミングに対応する信号がクランク角センサSE2によって生成されるように、被検出部SU2が構成される。
クランク角センサSE2の検出結果に基づいて点火装置240またはインジェクタが制御されることにより、クランク角センサSE1を設ける必要がなくなり、コストの削減が可能になる。
(7−2)
上記実施の形態では、変速機室R3内に外気を導くためのファンとして機能するように固定シーブ411が構成されるが、本発明はこれに限らない。熱によるクランク角センサSE2の不具合が防止されるのであれば、固定シーブ411がファンとして機能しなくてもよい。
(7−3)
上記実施の形態では、発電機室R2に外気を導くためのファン350がクランク軸220に設けられるが、本発明はこれに限らない。耐熱性の低いクランク角センサSE2が発電機室R2でなく変速機室R3に設けられることにより、発電機室R2内を冷却する必要性が低くなる。そのため、発電機室R2内の温度が許容値以下に維持される場合には、ファン350がクランク軸220に設けられなくてもよい。
(7−4)
上記実施の形態は、本発明を自動二輪車に適用した例であるが、これに限らず、自動三輪車もしくはATV(All Terrain Vehicle;不整地走行車両)等の他の鞍乗り型車両に本発明を適用してもよい。
(8)請求項の各構成要素と実施の形態の各要素との対応
以下、請求項の各構成要素と実施の形態の各要素との対応の例について説明するが、本発明は下記の例に限定されない。
上記実施の形態においては、エンジンユニット10がエンジンユニットの例であり、エンジン200がエンジンの例であり、クランク軸220がクランク軸の例であり、ISG300が始動兼発電機の例であり、CVT400が無段変速機の例であり、ベルト430がベルトの例であり、入力側プーリ410が入力側プーリの例であり、出力側プーリ420が出力側プーリの例であり、クランク角センサSE2が検出器の例である。また、クランクアーム222がクランクアームの例であり、クランクピン223がクランクピンの例であり、クランク室R1がクランク室の例であり、発電機室R2が発電機室の例であり、変速機室R3が変速機室の例であり、ケーシング210がケーシングの例であり、固定シーブ411が固定シーブの例であり、可動シーブ412が可動シーブの例であり、被検出部SU2が被検出部の例である。また、隔壁W2が隔壁の例であり、ランププレート413が回転板の例であり、制御装置6が制御部の例であり、点火装置240が点火装置の例であり、自動二輪車100が鞍乗り型車両の例であり、車体1が本体部の例であり、後輪7が駆動輪の例である。
請求項の各構成要素として、請求項に記載されている構成または機能を有する他の種々の要素を用いることもできる。
本発明は、種々のエンジンユニットおよび鞍乗り型車両に有効に利用可能である。
1 車体
2 フロントフォーク
3 前輪
6 制御装置
7 後輪
10 エンジンユニット
100 自動二輪車
200 エンジン
210 ケーシング
220 クランク軸
221 クランクジャーナル
222 クランクアーム
223 クランクピン
240 点火装置
250 シリンダ
255 シリンダヘッド
260 ピストン
270 コンロッド
300 ISG
310 ステータ
320 ロータ
350 ファン
400 CVT
410 入力側プーリ
411 固定シーブ
412 可動シーブ
413 ランププレート
420 出力側プーリ
430 ベルト
R1 クランク室
R2 発電機室
R3 変速機室
SE1,SE2 クランク角センサ
SU1,SU2 被検出部
W1,W2 隔壁

Claims (8)

  1. エンジンと、
    前記エンジンのクランク軸に設けられ、前記クランク軸を回転させる機能および前記クランク軸の回転により電力を発生する機能を有する始動兼発電機と、
    ベルトを介して入力側プーリから出力側プーリに動力を伝達する無段変速機と、
    前記クランク軸の回転角を検出する検出器とを備え、
    前記エンジンは、
    前記クランク軸のクランクアームおよびクランクピンが収容されるクランク室、前記始動兼発電機が収容される発電機室、および前記無段変速機が収容される変速機室を形成するケーシングとを含み、
    前記発電機室および前記変速機室は、前記クランク室を挟むように設けられ、
    前記入力側プーリは、
    前記クランク軸に固定され、外気を前記変速機室に導くファンとして機能する固定シーブと、
    前記クランク軸の軸方向に移動可能でかつクランク軸と一体的に回転するように前記クランク軸に設けられる可動シーブとを含み、
    前記クランク軸と一体的に回転するように前記変速機室内に被検出部が設けられ、
    前記検出器は、前記被検出部を検出可能に前記変速機室内で前記ケーシングに固定される、エンジンユニット。
  2. 前記固定シーブは、前記クランク軸の端部に設けられ、
    前記可動シーブは、前記固定シーブより前記クランク室に近い位置に設けられ、
    前記ケーシングは、前記クランク室と前記変速機室との間に設けられる隔壁を有し、
    前記入力側プーリは、前記可動シーブと前記隔壁との間で前記クランク軸に固定される回転板をさらに有し、
    前記被検出部は、前記隔壁に向けられた前記回転板の面に設けられ、
    前記検出器は、前記回転板と前記隔壁との間に配置される、請求項1記載のエンジンユニット。
  3. 前記固定シーブは、前記クランク軸の端部に設けられ、
    前記可動シーブは、前記固定シーブより前記クランク室に近い位置に設けられ、
    前記被検出部は、前記可動シーブの外周部に設けられ、
    前記検出器は、前記可動シーブの外周部に対向するように前記ケーシングに固定される、請求項1記載のエンジンユニット。
  4. 前記被検出部は前記可動シーブと一体的に前記クランク軸の軸方向の一定範囲内に移動可能であり、
    前記検出器は、前記一定範囲にわたって前記被検出部を検出可能に構成される、請求項3記載のエンジンユニット。
  5. 前記固定シーブは、前記クランク軸の端部に設けられ、
    前記可動シーブは、前記固定シーブより前記クランク室に近い位置に設けられ、
    前記被検出部は、前記固定シーブの外周部に設けられ、
    前記検出器は、前記固定シーブの外周部に対向するように前記ケーシングに固定される、請求項1記載のエンジンユニット。
  6. 前記検出器による検出結果に基づいて、前記始動兼発電機における電流を制御する制御部をさらに備える、請求項1〜5のいずれか一項に記載のエンジンユニット。
  7. 前記制御部は、前記検出器による検出結果に基づいて、前記エンジンの点火装置を制御する、請求項6記載のエンジンユニット。
  8. 駆動輪を有する本体部と、
    前記駆動輪を回転させるための動力を発生する請求項1〜7のいずれか一項に記載のエンジンユニットとを備えた、鞍乗り型車両。
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