JP2015217528A - 膜材搬送方法および膜材延伸装置 - Google Patents

膜材搬送方法および膜材延伸装置 Download PDF

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Abstract

【課題】膜材を延伸させる際に膜材の損傷の発生を抑制する。【解決手段】全体搬送方向に沿って並んで配置され膜材の周縁部を把持する複数の延伸ローラを用いて、膜材を幅方向に延伸させつつ搬送する膜材搬送方法は、複数の延伸ローラに含まれる上流側延伸ローラによる膜材の周縁部の搬送速度と、上流側延伸ローラの下流側において上流側延伸ローラの隣りに位置する下流側延伸ローラによる膜材の周縁部の搬送速度とを同じ速度に制御する工程を備える。【選択図】図5

Description

本発明は、膜材の延伸に関する。
従来、フィルム状、シート状等の形状を有する膜材を延伸する方法として、膜材の幅方向の両側の周縁部を把持して搬送する一対のローラを、ローラ間の距離が膜材の搬送方向の下流側に向かうにつれて広がるように配置させた延伸装置を用いる方法が知られている(下記特許文献1参照)。また、前述の一対のローラを膜材の搬送方向に沿って複数並べて膜材を多段で延伸させることにより、膜材をより大きく延伸させると共に省スペース化を実現させる方法が提案されている。
特開2010−99889号公報
上述した膜材を多段で延伸させる方法では、一対のローラとその隣りの下流側の一対のローラとの間において膜材が受け渡される際に、局所的な薄膜化や膜材の裂け等の膜材の損傷が発生するおそれがあった。このような膜材の損傷は、例えば、上流側のローラとその隣りの下流側のローラとで膜材の拡幅角度が異なる構成において、膜材の中央部分における搬送速度(加工速度)を、搬送方向に沿って一定に保つ場合に起こり得る。それゆえ、従来においては、膜材を多段で延伸させつつ膜材の損傷を抑制可能な方法が望まれていた。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、複数の延伸ローラを有する膜材延伸装置を用いて、膜材を幅方向に延伸させつつ搬送する膜材搬送方法が提供される。前記複数の延伸ローラは、前記膜材の全体としての搬送方向である全体搬送方向に沿って並んで配置され、それぞれ、前記膜材の周縁部を把持して前記膜材を前記幅方向に延伸させる。前記複数の延伸ローラのうち、前記全体搬送方向の上流側に位置する上流側延伸ローラによる前記周縁部の搬送方向と前記全体搬送方向との間の第1の角度と、前記上流側延伸ローラの下流側において前記上流側延伸ローラの隣りに位置する下流側延伸ローラによる前記周縁部の搬送方向と前記全体搬送方向との間の第2の角度と、は互いに異なる。この膜材搬送方法は、前記上流側延伸ローラによる前記周縁部の搬送速度と、前記下流側延伸ローラによる前記周縁部の搬送速度と、を同じ速度に制御する工程を備える。この形態の膜材搬送方法によれば、上流側延伸ローラによる膜材の周縁部の搬送速度と、下流側延伸ローラによる膜材の周縁部の搬送速度と、を同じ速度に制御するので、受渡し部における上流側および下流側の搬送速度差を低減させ、かかる搬送速度差に起因する、膜材の損傷を抑制できる。
(2)本発明の他の形態によれば、複数の延伸ローラを有する膜材延伸装置を用いて、膜材を幅方向に延伸させつつ搬送する膜材搬送方法が提供される。前記複数の延伸ローラは、前記膜材の全体としての搬送方向である全体搬送方向に沿って並んで配置され、それぞれ、前記膜材の周縁部を把持して前記膜材を前記幅方向に延伸させる。前記複数の延伸ローラのうち、前記全体搬送方向の上流側に位置する上流側延伸ローラによる前記周縁部の搬送方向と前記全体搬送方向との間の第1の角度と、前記上流側延伸ローラの下流側において前記上流側延伸ローラの隣りに位置する下流側延伸ローラによる前記周縁部の搬送方向と前記全体搬送方向との間の第2の角度と、は互いに異なる。この膜材搬送方法は、前記上流側延伸ローラと前記下流側延伸ローラとの間に位置する受渡し部において、前記上流側延伸ローラによる前記膜材の搬送速度である上流側搬送速度と、前記下流側延伸ローラによる前記膜材の搬送速度である下流側搬送速度と、を同じ速度に制御する工程を備える。この形態の膜材搬送方法によれば、受渡し部において、上流側搬送速度と下流側搬送速度とを同じ速度に制御するので、受渡し部における上流側および下流側の搬送速度差に起因する、膜材の損傷を抑制できる。
(3)上記形態の膜材搬送方法において、前記第1の角度と前記第2の角度とに基づき、前記上流側延伸ローラによる前記周縁部の搬送速度と前記下流側延伸ローラによる前記周縁部の搬送速度とを制御してもよい。この形態の膜材搬送方法によれば、上流側延伸ローラと下流側延伸ローラとがどのような位置関係で配置されていても、受渡し部における上流側および下流側の搬送速度差を低減できる。
(4)上記形態の膜材搬送方法において、前記工程において、前記上流側延伸ローラと前記下流側延伸ローラとのうちの、一方の延伸ローラによる前記周縁部の搬送速度のうちの他方の延伸ローラによる前記周縁部の搬送方向に沿った成分と、前記他方の延伸ローラによる前記周縁部の搬送速度と、を同じ速度に制御してもよい。この形態の膜材搬送方法によれば、受渡し部において、上流側搬送速度と下流側搬送速度とを同じ速度に制御できる。
(5)上記形態の膜材搬送方法において、前記一方の延伸ローラは、前記下流側延伸ローラであり、前記他方の延伸ローラは、前記上流側延伸ローラであり、前記工程において、前記上流側延伸ローラによる前記周縁部の搬送速度と、前記下流側延伸ローラによる前記周縁部の搬送速度とのうち、前記下流側延伸ローラによる前記周縁部の搬送速度のみを制御してもよい。この形態の膜材搬送方法によれば、より上流側に位置する上流側延伸ローラによる搬送速度の方向および大きさを基準として、受渡し部において、下流側延伸ローラによる前記周縁部の搬送速度のみを制御するので、制御を容易に実行できる。
本発明は、種々の形態で実現することも可能である。例えば、膜材延伸装置や、膜材搬送システムや、これら装置やシステムの製造方法や、かかる製造方法又は膜材搬送方法を実現するコンピュータープログラム、そのコンピュータープログラムを記録した一時的でない記録媒体等の形態で実現することができる。
本発明の一実施形態としての膜材延伸装置の概略構成を示すブロック図である。 図1に示す領域Ar1を拡大して示す説明図である。 第1実施形態における膜材延伸装置10の効果の一例を示す説明図である。 第2実施形態の膜材延伸装置10aの概略構成を示す説明図である。 図4に示す領域Ar11を拡大して示す説明図である。 搬送速度v1と搬送速度v2aとの関係を示す説明図である。 実施例と比較例とにおける膜材100の加工性および品質の比較結果を示す説明図である。
A.第1実施形態:
A1.装置構成:
図1は、本発明の一実施形態としての膜材延伸装置の概略構成を示すブロック図である。図1(A)は、膜材延伸装置10の上面図を示し、図1(B)は、膜材延伸装置10が有する副搬送部の側面図を示す。膜材延伸装置10は、図示しない供給ローラから帯状に繰り出された膜材100を、幅方向に延伸しつつ膜材100全体として方向a(以下、「全体搬送方向a)と呼ぶ)に搬送する。このようにして搬送された拡幅後の膜材100は、図示しない巻き取りローラにより巻き取られる。なお、全体搬送方向aは、図1における+X方向と平行である。また、前述の幅方向とは、全体搬送方向aに対して垂直な方法であり、図1における+Y方向および−Y方向と平行である。
膜材100としては、例えば、分離膜、光学フィルム、包装材、衣料、断熱材又は絶縁材等に用いられる樹脂、例えば、ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、塩化ビニル樹脂、ナイロン(商品名)、ポリスチレン、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート等が挙げられる。
図1に示すように、膜材延伸装置10は、3つの搬送部(第1搬送部11,第2搬送部12,第3搬送部13)と、制御装置50とを備えている。3つの搬送部11,12,13は、それぞれ全体搬送方向aに沿って上流側から下流側に向かって、第1搬送部11、第2搬送部12、第3搬送部13の順序で配置されている。3つの搬送部11,12,13は、膜材100の幅方向の両側の周縁部を把持して膜材100を幅方向に延伸しつつ、膜材100全体を全体搬送方向aに搬送する。3つの搬送部11,12,13の詳細構成は、互いに同様であるので、第2搬送部12を代表して以下説明する。
第2搬送部12は、一対の副搬送部12a,12bにより構成されている。副搬送部12aは、膜材100の幅方向の一方の周縁部(全体搬送方向aに沿って見て左側の周縁部)を把持しつつ膜材100を搬送する。副搬送部12bは、膜材100の幅方向の他方の周縁部(全体搬送方向aに沿って見て右側の周縁部)を把持しつつ膜材100を搬送する。全体搬送方向aに垂直な方向(Y軸方向)に沿った一対の副搬送部12a,12bの間の距離は、下流側に向かうにつれて幅方向に延伸される。換言すると、一対の副搬送部12a,12bは、全体搬送方向aに沿って下流側に向かうにつれて末広がりに開いた形となるように配置されている。一対の副搬送部12a,12bがこのような形で配置されることにより、膜材100は、全体搬送方向aの下流側に向かうにつれて拡幅される。一対の副搬送部12a,12bは、互いに同様な構成を有している。なお、図1(B)では、副搬送部12bの詳細構成が表わされている。
図1(A)および(B)に示すように、副搬送部12bは、延伸ローラR2と、3つの搬送ローラR21,R22,R23と、把持用線材31と、テンション調整機24とを備えている。
延伸ローラR2の外周面には、全周に亘って環状溝22が形成されている。延伸ローラR2は、下弦側において膜材100と接している。このとき、環状溝22のうち、下弦側は、膜材100を挟んで把持用線材31と対向する。換言すると、膜材100の周縁部は、延伸ローラR2の環状溝22と把持用線材31とにより把持されている。
3つの搬送ローラR21,R22,R23は、それぞれの回転軸が延伸ローラR2の同心円上に位置するように、所定の角度だけずれて配置されている。3つの搬送ローラR21,R22,R23の外周面の一部は、いずれも延伸ローラR2の外周面と接している。3つの搬送ローラR21,R22,R23の外周面には、延伸ローラR2の環状溝22と同様な環状溝が形成されている。把持用線材31は、3つの搬送ローラR21,R22,R23の環状溝に架け渡されている。なお、3つの搬送ローラR21,R22,R23のうち、両端に位置する2つの搬送ローラR21,R23にのみ環状溝を形成し、これらの環状溝に把持用線材31を架け渡してもよい。3つの搬送ローラR21,R22,R23は、図示しないモータにより駆動される。
本実施形態において、把持用線材31は、ステンレス製の無端ワイヤとして形成されている。なお、ステンレスに代えて、鉄、アルミニウム、タングステン、真鍮等の金属や、ナイロン、ビニロン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、アクリル樹脂等の樹脂、あるいは炭素繊維、麻、綿からなる線材等を用いてもよい。また、把持用線材31を、無端ワイヤに代えて、無端ベルトとして形成してもよい。
テンション調整機24は、把持用線材31の張力を調整することにより、把持用線材31により膜材100を延伸ローラR2に押し付ける力を調整する。テンション調整機24は、レバー25とプーリ26とを備えている。レバー25は、棒状の部材であり長手方向の中心部を支点として回転可能に配置されている。レバー25の一端には、プーリ26が回転可能に装着されている。プーリ26の外周面の一部は、把持用線材31の外周に接している。図示しないアクチュエータにより、レバー25においてプーリ26が装着されている側とは反対側の端部が図1に示す方向cに移動することにより、プーリ26は、把持用線材31に近づく方向(図1に示す方向b)に移動する。これにより、把持用線材31の張力を増加させることができる。
第1搬送部11は、一対の副搬送部11a,11bにより構成されている。第1搬送部11は、延伸ローラR2の直径が小さい点において、第2搬送部12と異なり、他の構成は、第2搬送部12と同様である。第3搬送部13は、一対の副搬送部13a,13bにより構成されている。第3搬送部13は、延伸ローラR2の直径が小さい点と、一対の副搬送部13a,13bが全体搬送方向aに沿って互いに平行に配置されている点とにおいて、第2搬送部12と異なり、他の構成は、第2搬送部12と同様である。以降では、第1,3搬送部11,13における上述した第2搬送部12と同じ機能部を、第2搬送部12における当該機能部と同一の名称および符号により呼ぶ。
図2は、図1に示す領域Ar1を拡大して示す説明図である。領域Ar1は、副搬送部11aと副搬送部12aとの間における膜材100の受渡し部150を中心とした領域である。図1および図2に示すように、副搬送部12aの上流側の端部は、副搬送部11aの下流側の端部に比べて膜材100の中心方向(内側方向)に配置されている。したがって、膜材100は、副搬送部11aから副搬送部12aに受け渡される際に若干幅方向(−Y方向)に収縮している。
図1および図2に示すように、副搬送部11aと副搬送部12aとは、平面視において互いに平行となるように配置されている。このため、図2に示すように、副搬送部11aにより搬送される膜材100の周縁部の搬送方向d1と全体搬送方向aとの間の角度(開角度)と、副搬送部12aにより搬送される膜材100の周縁部の搬送方向d2と全体搬送方向aとの間の角度(開角度)とは、互いに同じ角度θ1である。
図1に示すように、制御装置50は、各搬送部11,12,13と電気的に接続されており、各搬送部11,12,13を制御する。具体的には、制御装置50は、各搬送部11,12,13の各搬送ローラR21,R22,R23の回転を制御すると共に、レバー25を移動させる図示しないアクチュエータを制御する。制御装置50は、CPU(Central Processing Unit)51と、ROM(read only memory)52と、RAM(Random Access Memory)53とを備えている。CPU51は、ROM52に記憶されている制御プログラムを実行することにより、搬送制御部55として機能する。搬送制御部55は、上述した各搬送ローラR21,R22,R23の回転制御や、図示しないアクチュエータの制御を行う。膜材延伸装置10では、後述する膜材搬送処理が実行されることにより、各搬送部11,12,13間の受渡し部における膜材の損傷を抑制できる。
A2.膜材搬送処理:
第1実施形態における膜材搬送処理は、以下の工程を備える。すなわち、搬送制御部55は、各搬送部11,12,13を制御することにより、第1搬送部11と第2搬送部12との間の受渡し部、および第2搬送部12と第3搬送部13との間の受渡し部において、それぞれ、各受け渡し部の下流側における周縁部の搬送方向に沿って、上流側の周縁部の搬送速度と下流側の周縁部の搬送速度とを同じ速度に制御する。
図2に示すように、受渡し部150において、下流側における膜材100の周縁部の搬送方向は、搬送方向d2に相当する。上述したように、搬送方向d1と搬送方向d2とは等しいため、搬送方向d2に沿った上流側の膜材100の周縁部の搬送速度vu1は、副搬送部11aによる膜材100の搬送速度v1と等しい。また、搬送方向d2に沿った下流側の膜材100の周縁部の搬送速度vd1は、副搬送部12aによる膜材100の搬送速度v2と等しい。したがって、搬送制御部55は、副搬送部11aおよび副搬送部12aを制御して、搬送速度v1と搬送速度v2とを同じ速度に制御する。具体的には、副搬送部11aおよび副搬送部12aにおける各搬送ローラR21,R22,R23の回転速度を制御することにより、搬送速度v1と搬送速度v2とを同じ速度に制御する。このような制御により、受渡し部150における上流側と下流側とで、下流側の搬送方向d2に沿った膜材100の周縁部の搬送速度を同じ速度に制御できる。このため、受渡し部150における上流側と下流側とで膜材100の周縁部の搬送速度が異なることに起因して、膜材100の過剰な薄膜化や裂けが生じることを抑制できる。
図2に示す受渡し部150と同様に、副搬送部11bと副搬送部12bとの間の受渡し部においても、上流側と下流側とで膜材100の周縁部の搬送速度が同じに制御されているので、膜材100の過剰な薄膜化や裂けが生じることを抑制できる。
なお、第2搬送部12による膜材100の周縁部の搬送方向と、第3搬送部13による膜材100の周縁部の搬送方向とは、図1に示すように互いに異なる。このため、第2搬送部12と第3搬送部13との間の受渡し部においては、第2搬送部12による搬送速度の、第3搬送部13による搬送方向に沿った成分と、第3搬送部13による搬送速度とが同じ速度に制御される。このような受渡し部における周縁部の搬送方向が上流側と下流側とで異なる場合の具体的な制御方法については、後述する第2実施形態において詳述する。
図3は、第1実施形態における膜材延伸装置10の効果の一例を示す説明図である。図3(A)は、膜材延伸装置10における搬送方向d2の搬送速度と横延伸速度とを示す説明図である。図3(B)は、比較例における搬送方向d2の搬送速度と横延伸速度とを示す説明図である。なお、図3では、副搬送部12a近傍における膜材100の搬送状態を拡大して模式的に示している。
図3(A)に示すように、副搬送部12aによる膜材100の搬送速度(搬送方向d2における搬送速度)が搬送速度v2である場合、副搬送部12aによる膜材100の横方向(+Y方向)への延伸速度(横延伸速度)vb1は、v2×sinθ1である。
図3(B)に示す比較例では、全体搬送方向aに沿った膜材100全体としての搬送速度を、上述した図3(A)における搬送速度v2と同じになるように制御している。つまり、制御する際の目標とする搬送速度の大きさは、図3(A)と図3(B)とで同じ搬送速度v2であるが、比較例では、その制御目標とする搬送速度を膜材100全体としての搬送速度とする点において、周縁部の搬送速度を制御目標とする第1実施形態と異なる。
図3(B)に示す比較例では、副搬送部12aによる膜材100の横延伸速度vb2は、v2×tanθ1である。ここで、2つの横延伸速度vb1、vb2の大きさを比較する。横延伸速度vb2と横延伸速度vb1との速度差Δv(すなわち、vb2−vb1)は、v2×(tanθ1−sinθ1)であるので、v2×tanθ1(1−cosθ1)と表せる。ここで、0°<θ1<90°であるため、tanθ1>0、および、0<cosθ1<1を満たす。このため、速度差Δvは、0よりも大きい。つまり、横延伸速度vb2は、横延伸速度vb1よりも大きい。換言すると、横延伸速度vb1は、横延伸速度vb2よりも小さい。一般に、横延伸速度が大きいほど膜材100の中央部分と周縁部とで搬送速度差に基づく膜厚ムラが生じ易いので、本実施形態の膜材延伸装置10によれば、横延伸速度の上昇を抑制して、膜材100の横方向における膜厚ムラの発生を抑制できる。
以上説明した第1実施形態の膜材延伸装置10では、上流側の搬送部と下流側の搬送部との間の受渡し部において、上流側の搬送部による膜材100の搬送速度と、下流側の搬送部による膜材100の搬送速度とを同じ速度に制御する。このため、搬送部を多段に配置して膜材100を大きく延伸させつつ、受渡し部における搬送速度差に起因する膜材100の過剰な薄膜化や裂けを抑制できる。加えて、膜材100の搬送速度を全体搬送方向aにおいて一定に制御する構成に比べて、同じ速度で周縁部の搬送速度を一定に制御した場合に横延伸速度を低減できる。このため、膜材100の横方向における膜厚ムラの発生を抑制できる。また、各受渡し部において、下流側における周縁部の搬送方向に沿って、上流側の周縁部の搬送速度と下流側の周縁部の搬送速度とが同じ速度に制御されるので、受渡し部における上流側と下流側との搬送速度差の発生をより抑制できる。
B.第2実施形態:
図4は、第2実施形態の膜材延伸装置10aの概略構成を示す説明図である。図4では、図1(A)と同様に、第2実施形態の膜材延伸装置10aの上面図を示す。第2実施形態の膜材延伸装置10aは、第2搬送部12に代えて、第2搬送部12mを備えている点において、第1実施形態の膜材延伸装置10と異なる。第2実施形態の膜材延伸装置10aにおいて他の構成は、第1実施形態の膜材延伸装置10と同じであるので、同一の構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
第2実施形態の第2搬送部12mは、一対の副搬送部12c,12dを備えている。一対の副搬送部12c,12dは、全体搬送方向aに対する配置方向において、第1実施形態における一対の副搬送部12a,12bと異なる。一対の副搬送部12c,12dを構成する各構成要素は、第1実施形態における一対の副搬送部12a,12bと同じであるので、同一の構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図5は、図4に示す領域Ar11を拡大して示す説明図である。領域Ar11は、副搬送部11aと副搬送部12cとの間における膜材100の受渡し部150aを中心とした領域である。
図5に示すように、第2実施形態の膜材延伸装置10aでは、副搬送部11aと副搬送部12cとは、平面視において互いに平行に配置されていない。このため、副搬送部11aにより搬送される膜材100の周縁部の搬送方向d1と全体搬送方向aとの間の角度(角度θ1)と、副搬送部12cにより搬送される膜材100の周縁部の搬送方向d2aと全体搬送方向aとの間の角度(角度θ2)とは互いに異なり、角度差Δθが生じている。
第2実施形態では、搬送制御部55により、副搬送部11aによる膜材100の搬送速度が搬送速度v1となるように、また、副搬送部12cによる膜材100の搬送速度が搬送速度v2aとなるように制御されている。これら2つの搬送速度v1、v2aの関係について以下説明する。なお、図5では、受渡し部150aの上流側における膜材100の周縁部の搬送速度を搬送速度vu2と表し、受渡し部150aの下流側における膜材100の周縁部の搬送速度を搬送速度vd2と表している。
図6は、搬送速度v1と搬送速度v2aとの関係を示す説明図である。図6に示すように、第2実施形態では、搬送速度v1の搬送方向d2aに沿った成分(搬送速度v1×cosΔθ)は、搬送速度vu2(受渡し部150aにおける上流側の搬送速度)に相当し、この搬送速度vu2が、搬送速度vd2(受渡し部150aにおける下流側の搬送速度)と一致するように制御される。搬送速度vd2の方向は搬送方向d2aと一致しているので、搬送速度vd2は、搬送速度v2a(副搬送部12cによる膜材100の周縁部の搬送速度)と一致する。換言すると、搬送制御部55は、副搬送部11aと副搬送部12cとを制御することにより、受渡し部150aにおいて、上流側の副搬送部11aによる膜材100の周縁部の搬送速度vu2のうちの搬送方向d2aに沿った成分と、副搬送部12cによる膜材100の周縁部の搬送速度v2aとを同じ速度に制御する。
本実施形態では、膜材延伸装置10aの管理者が、予め角度θ1およびθ2を測定して角度差Δθを特定し、得られた角度差Δθや各搬送部の延伸ローラR2の直径等に基づき、各搬送部11,12mを構成する各搬送ローラR21,R22,R23の回転速度を決定し、その値を制御装置50のROM52に記憶させておく。そして、搬送制御部55は、ROM52に記憶されている回転速度となるように、各搬送ローラR21,R22,R23を制御する。
なお、図4に示すように、第2搬送部12mによる膜材100の搬送方向と、第3搬送部13による膜材100の搬送方向とは、互いに異なる。したがって、第2搬送部12mと第3搬送部13との間の受渡し部においても、上述した受渡し部150aにおける制御と同様な制御が行われる。具体的には、搬送制御部55は、搬送部12mと搬送部13とを制御することにより、第2搬送部12mと第3搬送部13との間の受渡し部において、上流側の搬送部12mによる膜材100の周縁部の搬送速度のうちの下流側の搬送部13による膜材100の周縁部の搬送方向(すなわち、全体搬送方向a)に沿った成分と、搬送部13による膜材100の周縁部の搬送速度とを同じ速度に制御する。
以上の構成を有する第2実施形態の膜材延伸装置10aは、第1実施形態の膜材延伸装置10と同様な効果を有する。
C.第3実施形態:
第3実施形態の膜材延伸装置は、膜材搬送処理の手順が異なる点において、第1実施形態の膜材延伸装置10と異なる。なお、第3実施形態の膜材延伸装置の装置構成は、第1実施形態の膜材延伸装置10の装置構成と同じであるため、同一の構成要素については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
第3実施形態の膜材搬送処理は、以下の工程を備える。すなわち、搬送制御部55は、各搬送部11,12,13による膜材100の搬送速度を同じ速度に制御する。具体的には、搬送制御部55は、各搬送部11,12,13の各搬送ローラR21,R22,R23を制御して、第1搬送部11による膜材100の搬送速度v1と、第2搬送部12による膜材100の搬送速度v2と、第3搬送部13による膜材100の搬送速度とを同じ速度に制御する。
以上の構成を有する第3実施形態の膜材延伸装置10によっても、受渡し部の上流側と下流側とにおける周縁部の搬送速度差を、膜材100の搬送速度を全体搬送方向aにおいて一定に制御する構成に比べて低減できる。このため、受渡し部における搬送速度差に起因する膜材100の過剰な薄膜化や裂けを抑制できる。
D.実施例:
上述した第2および第3実施形態に従って膜材100の延伸を行った。また、上述した比較例の方法により、膜材100の延伸を行った。そして、各延伸について、延伸の際の加工性および延伸後の膜材100の品質について評価を行った。膜材100としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)ファインパウダーを原料として圧縮押出して、得られた圧延テープ化された材料を用いた。
図7は、実施例と比較例とにおける膜材100の加工性および品質の比較結果を示す説明図である。図7に示すサンプルsp1は、第2実施形態に従った膜材100の搬送(延伸)方法および加工後の膜材100を示す。サンプルsp2は、第2実施形態の膜材延伸装置10aを用いた膜材100の搬送(延伸)方法および加工後の膜材100を示す。なお、サンプルsp2の搬送(延伸)方法は、第2実施形態の搬送(延伸)方法とは異なる。具体的には、サンプルsp2の搬送(延伸)の際には、図5に示す搬送速度v1(副搬送部11aによる膜材100の周縁部の搬送速度)と搬送速度v2a(副搬送部12cによる膜材100の周縁部の搬送速度)とを同じ速度に制御した。したがって、サンプルsp2の搬送(延伸)の際には、受渡し部150aにおける上流側の搬送速度vu2と、下流側の搬送速度vu2とは同じではなかった。図7に示すサンプルsp10は、比較例に従った膜材100の搬送(延伸)方法および加工後の膜材100を示す。比較例では、全体搬送方向aにおける搬送速度(全体搬送速度)を一定に制御しつつ、膜材100を延伸した。
図7に示す「一定制御」とは、膜材100の搬送の際に、一定に制御した搬送速度の種別を示している。実施例の2つのサンプルsp1,sp2では、膜材100の周縁部の搬送速度を一定に制御した。これに対して、比較例のサンプルsp10では、全体搬送方向aに沿った膜材100全体としての(中央部分の)搬送速度を一定に制御した。図7に示す「周縁部搬送速度調整」とは、第2実施形態において説明したように、各受け渡し部の下流側における周縁部の搬送方向に沿って、受渡し部上流側の搬送速度と受渡し部下流側の搬送速度とを同じ速度に制御することを意味する。サンプルsp1では、周縁部搬送速度調整は実行されたが、サンプルsp2およびsp10では、周縁部搬送速度調整は実行されなかった。
本実施例では、加工性として、限界延伸倍率とライン速度とを評価した。図7に示す「限界延伸倍率」とは、加工前の膜材100の横幅に対する加工後の膜材100の横幅の比率であって、延伸時に裂けが生じない限界の比率を意味する。また、図7に示す「ライン速度」とは、全体搬送方向aにおける膜材100全体としての搬送速度を意味する。なお、図7では、各サンプルsp1,sp2,sp10の限界延伸倍率を、比較例のサンプルsp10の限界延伸倍率を基準として正規化した値により表している。同様に、図7では、各サンプルsp1,sp2,sp10のライン速度を、比較例のサンプルsp10のライン速度を基準として正規化した値により表している。なお、限界延伸倍率が大きいほどより大きく延伸でき、加工性は高い。
本実施例では、品質の評価として、膜厚ムラと強度ムラとを評価した。膜厚ムラの評価では、各サンプルsp1,sp2,sp10について、加工後の膜材100の膜厚を幅方向の位置が異なる複数の点で測定した。図7では、各サンプルsp1,sp2,sp10について複数の点での膜厚値の標準偏差を表している。標準偏差が小さいほど、膜厚ムラが小さく品質は高い。強度ムラの評価では、各サンプルsp1,sp2,sp10について、加工後の膜材100の引張り強度を幅方向の位置が異なる多数の点で測定した。なお、引張り強度は、オートグラフ材料試験機を用いて測定した。図7では、各サンプルsp1,sp2,sp10について複数の点での引張り強度の標準偏差を表している。標準偏差が小さいほど、強度ムラが小さく品質は高い。
図7に示すように、各サンプルsp1,sp2,sp10を比較すると、実施例の2つのサンプルsp1,sp2の限界延伸倍率は、比較例のサンプルsp10に比べて大きかった。すなわち、2つのサンプルsp1,sp2は、サンプルsp10に比べてより大きく延伸することができた。また、実施例の2つのサンプルsp1,sp2では、比較例のサンプルsp10に比べて、膜厚ムラおよび強度ムラが抑えられており、高い品質が得られた。特に、周縁部搬送速度調整が行われたサンプルsp1では、かかる調整が行われていないサンプルsp2に比べて、加工性および品質のいずれにおいても、より優れていた。
このように、本実施例によれば、上述した第2実施形態により膜材100を延伸させることにより、膜材100の加工性及び品質を大幅に向上できることが明らかとなった。なお、第1,3実施形態についても、第2実施形態と同様な装置構成により、同じ膜材搬送処理が実行されるので、上述したサンプルsp1,sp2と同様な結果が得られるものと推測される。
E.変形例:
E1.変形例1:
各実施形態では、搬送部の数は3であったが、2以上の任意の数としてもよい。また、各副搬送部の構成は、任意に変更してもよい。具体的には、例えば、把持用線材31を省略してもよい。この構成では、延伸ローラR2の表面を、膜材100をグリップ可能な形状に加工することが好ましい。また、延伸ローラR2自身が膜材100をグリップ可能であれば、搬送ローラR21〜R23を省略して、延伸ローラR2が、膜材100の延伸と搬送とをいずれも実行する構成としてもよい。また、延伸ローラR2を、3つの搬送ローラR21,R22,R23と同様に、モータにより駆動させてもよい。
E2.変形例2:
第1および第2実施形態では、膜材延伸装置10,10aにおけるすべての受渡し部において周縁部速度調整が実行されていたが、いずれか一箇所において、第3実施形態と同様に、周縁部速度調整を省略してもよい。
E3.変形例3:
第1および第2実施形態では、膜材延伸装置10,10aの管理者が、予め各搬送部11,12,12m,13を構成する各搬送ローラR21,R22,R23の回転速度値を制御装置50のROM52に記憶させておき、搬送制御部55は、ROM52に記憶されている回転速度値となるように、各ローラを制御していたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、膜材延伸装置10,10aに、さらに、角度差Δθを測定する角度差測定部を設け、かかる角度差測定部により測定された角度差Δθに応じて、各ローラの回転速度をリアルタイムに制御してもよい。
E4.変形例4:
第2実施形態では、搬送制御部55は、副搬送部11aによる膜材100の周縁部の搬送速度v1と、副搬送部12cによる膜材100の周縁部の搬送速度v2aとをいずれも制御することにより、受渡し部150aにおいて、上流側の副搬送部11aによる膜材100の周縁部の搬送速度vu2のうちの搬送方向d2aに沿った成分と、下流側の副搬送部12cによる膜材100の周縁部の搬送速度vd2とを同じ速度に制御したが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、副搬送部11aによる膜材100の周縁部の搬送速度v1と、副搬送部12cによる膜材100の周縁部の搬送速度v2aとのうち、搬送速度v2aのみを制御することにより、受渡し部150aにおいて、下流側の副搬送部12cによる膜材100の周縁部の搬送速度vd2のうちの上流側の副搬送部11aによる膜材100の周縁部の搬送方向d1に沿った成分と、副搬送部11aによる膜材100の周縁部の搬送速度vu2とを同じ速度に制御してもよい。このような構成においても、受渡し部150aにおける膜材100の周縁部の搬送速度が、上流側と下流側とで同じ速度となるため、膜材100の損傷を抑制できる。すなわち、一般には、ステップS105aにおいて、副搬送部11aと副搬送部12cとのうちの少なくとも一方の副搬送部による周縁部の搬送速度のうちの他方の副搬送部による膜材100の周縁部の搬送方向に沿った成分と、その他方の副搬送部による膜材100の周縁部の搬送速度とを同じ速度に制御してもよい。
また、例えば、搬送速度v1の搬送方向d2aに沿った成分と、搬送速度v2aとを同じ速度に制御することに代えて、搬送速度v1の搬送方向d2aに沿った成分と搬送速度v2aの所定の割合の速度とを同じ速度に制御してもよい。この構成においても、管理者は、予め角度θ1およびθ2を測定して角度差Δθを特定し、得られた角度差Δθや各搬送部の延伸ローラR2の直径等に基づき、搬送速度vu2およびvd2を制御するようにしてもよい。すなわち、一般には、上流側に位置する副搬送部11aによる膜材100の周縁部の搬送方向d1と全体搬送方向aとの間の角度θ1と、下流側に位置する副搬送部12cによる膜材100の周縁部の搬送方向d2aと全体搬送方向aとの間の角度θ2とに基づき、副搬送部11aによる膜材100の周縁部の搬送速度又は副搬送部12cによる膜材100の周縁部の搬送速度を制御してもよい。
E5.変形例5:
上記実施形態において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。また、本発明の機能の一部または全部がソフトウェアで実現される場合には、そのソフトウェア(コンピュータープログラム)は、コンピューター読み取り可能な記録媒体に格納された形で提供することができる。この発明において、「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスクやCD−ROMのような携帯型の記録媒体に限らず、各種のRAMやROM等のコンピューター内の内部記憶装置や、ハードディスク等のコンピューターに固定されている外部記憶装置も含んでいる。すなわち、「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、データを一時的ではなく固定可能な任意の記録媒体を含む広い意味を有している。
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10,10a…膜材延伸装置
11…第1搬送部
11a,11b…副搬送部
12,12m…第2搬送部
12a,12b,12c,12d…副搬送部
13…第3搬送部
13a,13b…副搬送部
22…環状溝
24…テンション調整機
25…レバー
26…プーリ
31…把持用線材
50…制御装置
51…CPU
52…ROM
53…RAM
55…搬送制御部
100…膜材
150,150a…受渡し部
Ar1,Ar11…領域
R2…延伸ローラ
R21,R22,R23…搬送ローラ
a…全体搬送方向
b,c…方向
d1,d2,d2a…搬送方向
v1,v2,v2a,vd1,vd2,vu1,vu2…搬送速度
vb1,vb2…横延伸速度

Claims (7)

  1. 複数の延伸ローラを有する膜材延伸装置を用いて、膜材を幅方向に延伸させつつ搬送する膜材搬送方法であって、
    前記複数の延伸ローラは、前記膜材の全体としての搬送方向である全体搬送方向に沿って並んで配置され、それぞれ、前記膜材の周縁部を把持して前記膜材を前記幅方向に延伸させ、
    前記複数の延伸ローラのうち、前記全体搬送方向の上流側に位置する上流側延伸ローラによる前記周縁部の搬送方向と前記全体搬送方向との間の第1の角度と、前記上流側延伸ローラの下流側において前記上流側延伸ローラの隣りに位置する下流側延伸ローラによる前記周縁部の搬送方向と前記全体搬送方向との間の第2の角度と、は互いに異なり、
    前記膜材搬送方法は、
    前記上流側延伸ローラによる前記周縁部の搬送速度と、前記下流側延伸ローラによる前記周縁部の搬送速度と、を同じ速度に制御する工程を備える、膜材搬送方法。
  2. 複数の延伸ローラを有する膜材延伸装置を用いて、膜材を幅方向に延伸させつつ搬送する膜材搬送方法であって、
    前記複数の延伸ローラは、前記膜材の全体としての搬送方向である全体搬送方向に沿って並んで配置され、それぞれ、前記膜材の周縁部を把持して前記膜材を前記幅方向に延伸させ、
    前記複数の延伸ローラのうち、前記全体搬送方向の上流側に位置する上流側延伸ローラによる前記周縁部の搬送方向と前記全体搬送方向との間の第1の角度と、前記上流側延伸ローラの下流側において前記上流側延伸ローラの隣りに位置する下流側延伸ローラによる前記周縁部の搬送方向と前記全体搬送方向との間の第2の角度と、は互いに異なり、
    前記膜材搬送方法は、
    前記上流側延伸ローラと前記下流側延伸ローラとの間に位置する受渡し部において、前記上流側延伸ローラによる前記膜材の搬送速度である上流側搬送速度と、前記下流側延伸ローラによる前記膜材の搬送速度である下流側搬送速度と、を同じ速度に制御する工程を備える、膜材搬送方法。
  3. 請求項2に記載の膜材搬送方法において、
    前記工程において、前記第1の角度と前記第2の角度とに基づき、前記上流側延伸ローラによる前記周縁部の搬送速度と前記下流側延伸ローラによる前記周縁部の搬送速度とを制御する、膜材搬送方法。
  4. 請求項3に記載の膜材搬送方法において、
    前記工程において、前記上流側延伸ローラと前記下流側延伸ローラとのうちの、一方の延伸ローラによる前記周縁部の搬送速度のうちの他方の延伸ローラによる前記周縁部の搬送方向に沿った成分と、前記他方の延伸ローラによる前記周縁部の搬送速度と、を同じ速度に制御する、膜材搬送方法。
  5. 請求項4に記載の膜材搬送方法において、
    前記一方の延伸ローラは、前記下流側延伸ローラであり、
    前記他方の延伸ローラは、前記上流側延伸ローラであり、
    前記工程において、前記上流側延伸ローラによる前記周縁部の搬送速度と、前記下流側延伸ローラによる前記周縁部の搬送速度とのうち、前記下流側延伸ローラによる前記周縁部の搬送速度のみを制御する、膜材搬送方法。
  6. 膜材を前記膜材の全体としての搬送方向である全体搬送方向に搬送しつつ拡幅する膜材延伸装置であって、
    膜材を幅方向に延伸させつつ搬送する複数の延伸ローラであって、前記全体搬送方向に沿って並んで配置されている複数の延伸ローラと、
    前記複数の延伸ローラのうち、前記全体搬送方向の上流側に位置する上流側延伸ローラによる前記膜材の周縁部の搬送速度と、前記上流側延伸ローラの下流側において前記上流側延伸ローラの隣りに位置する下流側延伸ローラによる前記膜材の周縁部の搬送速度と、を同じ速度に制御する制御部と、
    を備え、
    前記上流側延伸ローラによる前記周縁部の搬送方向と前記全体搬送方向との間の第1の角度と、前記下流側延伸ローラによる前記周縁部の搬送方向と前記全体搬送方向との間の第2の角度と、は互いに異なる、膜材延伸装置。
  7. 膜材を前記膜材の全体としての搬送方向である全体搬送方向に搬送しつつ拡幅する膜材延伸装置であって、
    前記膜材の周縁部を把持して前記膜材を幅方向に延伸させつつ搬送する複数の延伸ローラであって、前記全体搬送方向に沿って並んで配置されている複数の延伸ローラと、
    前記複数の延伸ローラのうち、前記全体搬送方向の上流側に位置する上流側延伸ローラと、前記上流側延伸ローラの下流側において前記上流側延伸ローラの隣りに位置する下流側延伸ローラとの間に位置する受渡し部において、前記上流側延伸ローラによる前記膜材の搬送速度である上流側搬送速度と、前記下流側延伸ローラによる前記膜材の搬送速度である下流側搬送速度と、を同じ速度に制御する制御部と、
    を備え、
    前記上流側延伸ローラによる前記周縁部の搬送方向と前記全体搬送方向との間の第1の角度と、前記下流側延伸ローラによる前記周縁部の搬送方向と前記全体搬送方向との間の第2の角度と、は互いに異なる、膜材延伸装置。
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