JP2015217450A - 切削装置 - Google Patents

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雅之 川瀬
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【課題】被加工物の平坦度の悪化を抑制することができる切削装置を提供すること。【解決手段】切削装置は、被加工物Wを保持する保持面41aを有するチャックテーブル40と、被加工物Wをバイト51で切削する切削手段と、チャックテーブル40に被加工物Wを搬入搬出する搬出入領域LAと切削手段によって被加工物Wを加工する加工領域PAにチャックテーブル40を移動する移動手段と、を備える。チャックテーブル40は、保持面41aを有する本体部41と、本体部41を囲繞して保持面41aより低い位置に配設された底部42aと、底部42aから本体部41を囲繞して立設し上端の高さが保持面41a以下である堤防壁42bと、からなる貯水槽42と、を備え、加工領域PAの温度に温度調整された温度調整液Sが貯水槽42に貯留され、温度差のある加工領域PAと搬出入領域LAとを往復するチャックテーブル40が温度変化によって変形するのを防ぐ。【選択図】図2

Description

本発明は、切削装置に関する。
板状のウェーハ等の被加工物表面に形成されたバンプ(電極)や被加工物裏面に貼着された保護テープの平坦化のためにサーフェースプレイナと呼ばれる切削装置でバンプや保護テープに対して切削平坦化加工を施す技術が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開2005−327838号公報 特開2013−21017号公報
このような切削平坦化加工では、切削して平坦化した面の平坦度(TTV:Total Thickness Variation)が要求される。発明者が鋭意研究の結果、チャックテーブルに対して被加工物を搬入搬出する搬出入領域の温度、被加工物を保持するチャックテーブルの温度、およびチャックテーブルに保持される被加工物に対して切削平坦化加工を施す切削手段が配置された加工領域の温度がそれぞれ異なっていることで、加工中にチャックテーブルが僅かに変形し、その変形によって平坦度が悪化することがわかった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、被加工物の平坦度の悪化を抑制することができる切削装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、被加工物を保持する保持面を有するチャックテーブルと、チャックテーブルに保持された被加工物に切削液を供給しながらバイトで切削する切削手段と、チャックテーブルに被加工物を搬入搬出する搬出入領域と切削手段によって被加工物を加工する加工領域にチャックテーブルを移動する移動手段と、を備えた切削装置であって、加工領域は、チャックテーブルの移動を許容する開口を備えた隔壁によって搬出入領域と仕切られ、チャックテーブルは、保持面を有する本体部と、本体部を囲繞して保持面より低い位置に配設された底部と、底部から本体部を囲繞して立設し上端の高さが保持面以下である堤防壁と、からなる貯水槽と、を備え、加工領域の温度に温度調整された温度調整液が貯水槽に貯留され、温度差のある加工領域と搬出入領域とを往復するチャックテーブルが温度変化によって変形するのを防ぐことを特徴とする。
また、上記切削装置において、搬出入領域には、温度調整液をチャックテーブルの保持面に向かって上方から供給する温調液供給手段が配設されていることが好ましい。
本発明によれば、加工領域の温度に温度調整された温度調整液を、チャックテーブルの本体部を囲繞する貯水槽に貯留させることで、温度差のある加工領域と搬出入領域とを往復するチャックテーブルが温度変化によって変形するのを防ぐ。したがって、本発明によれば、被加工物の平坦度の悪化を抑制することができるという効果を奏する。
図1は、実施形態に係る切削装置の構成例を示す斜視図である。 図2は、実施形態に係る切削装置の搬出入領域および加工領域における断面図である。 図3は、実施形態に係る切削装置の搬出入領域および加工領域における平面図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換または変更を行うことができる。
〔実施形態〕
図1は、実施形態に係る切削装置の構成例を示す斜視図である。図2は、実施形態に係る切削装置の搬出入領域および加工領域における断面図である。図3は、実施形態に係る切削装置の搬出入領域および加工領域における平面図である。
図1に示す切削装置1は、被加工物Wの表面Waに対して、切削して平坦化する切削平坦化加工を施す加工装置である。切削装置1は、図1に示すように、カセット10と、搬送手段20と、中心合わせ手段30と、チャックテーブル40と、切削手段50と、移動手段60と、洗浄・乾燥手段70と、を含んで構成されている。
ここで、被加工物Wは、例えば、表面Waにバンプ(電極)が形成された半導体ウェーハ、表面Waに表面保護テープが貼着された半導体ウェーハ、または表面Waに形成されたLED(Light Emitting Diode)素子を蛍光体が覆う光デバイスウェーハ等である。つまり、被加工物Wでは、表面Waに形成されたバンプ(電極)、表面Waに貼着された表面保護テープ、または表面Waに形成されたLED素子を覆う蛍光体等が、切削装置1により切削平坦化加工される。また、被加工物Wは、円板状に形成されている。
カセット10は、鉛直方向に間隔をおいて複数の被加工物Wを収容するものである。本実施形態では、二つのカセット10が搬送手段20の後述する保持ハンド21を挟んで装置本体2上に着脱可能に配設されており、二つのカセット10のうち一方のカセット11には切削平坦化加工前の被加工物Wが収容され、他方のカセット12には切削平坦化加工後の被加工物Wが収容される。
搬送手段20は、被加工物Wを搬送するものである。搬送手段20は、被加工物Wを一方のカセット11から搬出して中心合わせ手段30へ搬送し、被加工物Wを洗浄・乾燥手段70から取り出して他方のカセット12へ搬入する保持ハンド21と、被加工物Wを中心合わせ手段30から取り出してチャックテーブル40へ搬送する搬入チャック22と、被加工物Wをチャックテーブル40から取り出して洗浄・乾燥手段70へ搬送する搬出チャック23と、を備えている。搬入チャック22は、図2および図3に示す搬出入領域LAにおいて、チャックテーブル40に対して被加工物Wを搬入する。搬出チャック23は、搬出入領域LAにおいて、チャックテーブル40に対して被加工物Wを搬出する。
中心合わせ手段30は、周方向に間隔をおいて配置された複数のピンを被加工物Wの周囲に当接させることで、被加工物Wの中心とチャックテーブル40の中心とが一致するように位置合わせするものである。
チャックテーブル40は、図2に示すように、本体部41と、貯水槽42と、を備えている。チャックテーブル40は、図1に示す移動手段60により、加工領域PAと搬出入領域LAとを往復する。
本体部41は、例えばステンレス鋼等で構成されており、鉛直方向の厚みが直径より小さい円盤状に形成されている。本体部41は、多数の立設されたピンの鉛直方向の上端で構成され、被加工物Wを保持する保持面41aと、温度調整液Sが供給される温度調整液供給路41bと、を有している。つまり、チャックテーブル40は、被加工物Wを保持する保持面41aを有している。保持面41aを構成する多数のピンは、例えば、銅、ステンレス鋼またはアルミニウム合金等にニッケルめっき等が施されて形成されている。温度調整液供給路41bは、本体部41内に形成されており、水源100から供給される純水等の温度を調整する水温調整装置102に温度調整液供給経路103を介して連通している。温度調整液供給路41bには、水温調整装置102により温度が調整された温度調整液Sが供給される。温度調整液供給路41bは、温度調整液Sを貯水槽42に吐出する。水温調整装置102は、温度調整液供給路41bから貯水槽42へ吐出される温度調整液Sの温度が加工領域PAの温度になるように、例えば温度センサ等により検出される加工領域PAの温度に基づいて、水源100から供給される純水等の温度を調整する。
貯水槽42は、鉛直方向視で本体部41を囲繞して、鉛直方向において保持面41aより低い位置に配設された底部42aと、鉛直方向視で底部42aから本体部41を囲繞して立設し、鉛直方向において上端の高さが保持面41a以下である堤防壁42bと、から構成されている。図2から図3に示すように、底部42aは、本体部41の鉛直方向の下方の側面から水平方向に延在されて四角形状に形成され、堤防壁42bは、底部42aの四辺から鉛直方向の上方に立設されて四角形状に形成されている。このため、本体部41および堤防壁42bに連なる底部42aと、本体部41から間隔をおいて立設する堤防壁42bとにより、温度調整液供給路41bから吐出される温度調整液Sが貯留される貯水槽42が形成される。
また、貯水槽42では、貯留される温度調整液Sの液量が、切削平坦化加工時において、切削屑や回転するバイト51の影響で波立った場合でも、バイト51に温度調整液Sが付着しない液量であることが好ましい。本実施形態では、図2から図3に示すように、鉛直方向において、堤防壁42bの上端の位置が保持面41aと同じ位置に設定されており、堤防壁42bの上端に形成された排水口42cが保持面41aより低い位置に形成されている。このため、貯水槽42に貯留される温度調整液Sの液量は、鉛直方向において、保持面41aより低い位置となる。なお、本実施形態では、鉛直方向において、例えば本体部41の底部42aから保持面41aまでの高さの95%程度が温度調整液S中に浸漬するように排水口42cが形成されている。排水口42cは、加工領域PAにおいて、加工室80の開口81aとは反対側に形成されており、加工室80の開口81aとは反対側に温度調整液Sを排水する。
切削手段50は、チャックテーブル40に保持された被加工物Wに切削液Cを供給しながらバイト51で切削するものである。切削手段50は、図1に示すように、バイト51と、スピンドル52と、ハウジング53と、モータ54と、昇降移動手段55と、を備えている。バイト51は、その先端(鉛直方向の下端)が鋭角状に形成された、例えばダイヤモンドバイト等である。スピンドル52は、鉛直方向の回転軸周りに回転可能にハウジング53に支持されており、サーボモータ等で構成されるモータ54により回転駆動される。スピンドル52は、バイト工具52aを介して、バイト51を回転軸方向に平行に、着脱可能に装着している。ハウジング53は、昇降移動手段55により鉛直方向に昇降移動される昇降基台56に支持されている。昇降移動手段55は、装置本体2から鉛直方向の上方に立設された支持基台3に設けられている。昇降移動手段55は、例えばパルスモータやボールねじ等を含んで構成されており、装置本体2に対して、昇降基台56を鉛直方向に相対移動させる。
また、切削手段50は、加工室80内に配設されている。ここで、加工室80は、切削手段50の周囲を囲む複数の隔壁81により形成されている。加工室80には、純水等の切削液Cをバイト51に向けて噴射する切削液ノズル82と、切削液Cや切削屑を吸引する吸引口83aを有する吸引ダクト83と、が配設されている。切削液ノズル82と吸引ダクト83とは、鉛直方向視で切削手段50を挟んで対向配置されており、移動手段60により移動されるチャックテーブル40の移動方向と直交する方向に配設されている。切削液ノズル82から噴射される切削液Cは、吸引ダクト83により吸引されることで生じる気化熱によってチャックテーブル40や加工領域PAの温度が低下することを防ぎ、かつチャックテーブル40や加工領域PAの温度が上昇しないように、温度調整液Sの温度に対して、例えば数℃程度高いことが好ましい。
加工室80を構成する複数の隔壁81のうち、支持基台3とは反対側の隔壁81の鉛直方向の下端には、開口81aが形成されている。開口81aは、例えば、切削液ノズル82から噴射される切削液C等のミストを加工室80外へ漏出させない大きさに設定されている。開口81aは、切削液ノズル82と吸引ダクト83とが対向する方向において貯水槽42より広く開口され、鉛直方向においてチャックテーブル40の保持面41aより上方まで開口されている。つまり、開口81aは、チャックテーブル40の移動を許容する。
また、加工室80内には、図2から図3に示すように、切削手段50によって被加工物Wを加工する加工領域PAが設定されている。本実施形態では、図3に示すように、鉛直方向視において、切削手段50、切削液ノズル82および吸引ダクト83を含む領域であり、かつ被加工物Wに対してバイト51により切削平坦化加工を施すことができる領域を、加工領域PAとして設定している。加工領域PAは、チャックテーブル40の移動を許容する開口81aを備えた隔壁81(支持基台3とは反対側の隔壁81)によって搬出入領域LAと仕切られている。また、加工領域PAは、吸引ダクト83により加工室80内のエアーが吸引されることで、搬出入領域LAより低い温度(例えば4℃程度低い温度)となる。つまり、切削装置1では、温度差のある加工領域PAと搬出入領域LAとをチャックテーブル40が往復する。
移動手段60は、チャックテーブル40に被加工物Wを搬入搬出する搬出入領域LAと、切削手段50によって被加工物Wを加工する加工領域PAとにチャックテーブル40を移動させるものである。移動手段60は、例えばパルスモータやボールねじ等を含んで構成されており、図1に示すように、装置本体2に対して、チャックテーブル40を支持する移動基台61を水平方向に相対移動させる。移動手段60は、図3に示すように、搬出入位置LPまでチャックテーブル40を移動させる。また、移動手段60は、チャックテーブル40の移動方向において、支持基台3側および搬送手段20側の端部のそれぞれにジャバラ62が接続されており、切削液Cや温度調整液Sが装置本体2内に浸入しないように防水している。切削液Cや温度調整液Sは、ジャバラ62の鉛直方向の下方に設けられた図示しない樋部材に受け止められた後、装置本体2外へ排出される。
ここで、搬出入領域LAは、加工室80外に設定されている。本実施形態では、図3に示すように、鉛直方向視において、温調液供給手段90および搬出入位置LPを含む領域であり、搬入チャック22と搬出チャック23とにより被加工物Wをチャックテーブル40に対して搬入搬出することができる領域を、搬出入領域LAとして設定している。つまり、搬出入領域LAには、温調液供給手段90が配設されている。搬出入位置LPは、搬入チャック22により被加工物Wがチャックテーブル40へ搬入される位置であり、かつ搬出チャック23により被加工物Wがチャックテーブル40から搬出される位置である。温調液供給手段90は、加工領域PAの温度に温度調整された温度調整液Sをチャックテーブル40の保持面41aに向かって上方から供給するものである。温調液供給手段90は、装置本体2から立設され、チャックテーブル40を挟んで対向配置される二つの柱部91と、チャックテーブル40の保持面41aの鉛直方向の上方に位置し、二つの柱部91の鉛直方向の上端同士に連結されるノズル部92と、を備えている。ノズル部92から噴射される温度調整液Sの噴射量は、ミストの発生を抑え、かつチャックテーブル40の温度を加工領域PAの温度に近づけることができる噴射量であることが好ましい。また、ノズル部92から噴射される温度調整液Sのミストは、開口81aから加工室80内、つまり加工領域PA内に吸引されることが好ましい。
洗浄・乾燥手段70は、切削平坦化加工が施された被加工物Wをスピンナテーブルにより高速で回転させつつ、純水等を被加工物Wに向けて噴射して洗浄し、清浄な圧縮エアー等を被加工物Wに向けて噴射して乾燥させる。
次に、以上のように構成された切削装置1の基本動作について説明する。なお、本実施形態の切削装置1では、切削平坦化加工を実行する指示入力がなされる前に、予め加工領域PAの温度に温度調整された温度調整液Sが貯水槽42に貯留され、チャックテーブル40の温度が加工領域PAの温度となるように温度調整されている。
切削装置1は、作業員による切削平坦化加工を実行する指示入力に基づいて、一方のカセット11に収容される被加工物Wを取り出して中心合わせを実施した後、搬出入領域LAの搬出入位置LPでチャックテーブル40へ搬入する。ここで、切削装置1では、加工領域PAより相対的に温度が高い搬出入領域LAにおいて、被加工物Wがチャックテーブル40に搬入される。
切削装置1は、温調液供給手段90のノズル部92から温度調整液Sを噴射しつつ、保持面41aで被加工物Wを保持するチャックテーブル40を、搬出入領域LAから加工領域PAへ移動させる。ここで、切削装置1では、被加工物Wを保持するチャックテーブル40に向けて温調液供給手段90から温度調整液Sが噴射され、温調液供給手段90から温度調整液Sを噴射しない場合よりも短時間で、被加工物Wおよびチャックテーブル40のそれぞれの温度が加工領域PAの温度に近づけられる。また、切削装置1では、鉛直方向視において、チャックテーブル40が切削手段50と重ならない位置で、チャックテーブル40の移動が一時的に停止される。
切削装置1は、例えば作業員により設定された切削量(切り込み量)に基づいて、装置本体2に対して切削手段50を鉛直方向に相対移動させ、スピンドル52を高速で回転(例えば、数千rpm)させる。また、切削装置1は、温調液供給手段90からチャックテーブル40に向けて温度調整液Sを噴射することを停止し、チャックテーブル40を支持基台3側に向けて、所定の送り速度(例えば、数mm/秒)で移動させる。ここで、切削装置1では、設定された切削量で、被加工物Wに対して切削平坦化加工が施される。また、切削装置1では、加工領域PAの温度に温度調整された温度調整液Sが貯水槽42に貯留され、チャックテーブル40の温度が加工領域PAの温度に維持され、チャックテーブル40が温度変化によって変形することが抑制される。
切削装置1は、切削平坦化加工後、搬出入領域LAの搬出入位置LPでチャックテーブル40から被加工物Wを搬出し、洗浄・乾燥された被加工物Wを他方のカセット12に収容する。
以上のように、実施形態に係る切削装置1によれば、加工領域PAの温度に温度調整された温度調整液Sを貯留し、本体部41の底部42aから保持面41aまでの鉛直方向の高さの95%程度を温度調整液S中に浸漬させるので、数度程度の温度差のある搬出入領域LAから加工領域PAへとチャックテーブル40を移動させても、加工領域PAと搬出入領域LAとの温度差によるチャックテーブル40の温度変化を抑制することができる。つまり、実施形態に係る切削装置1によれば、切削平坦化加工中に、チャックテーブル40が温度変化によって変形することを抑制することができる。したがって、実施形態に係る切削装置1によれば、被加工物Wの平坦度(Total Thickness Variation:TTV)の悪化を抑制することができるという効果を奏する。
また、実施形態に係る切削装置1によれば、チャックテーブル40が搬出入領域LAから加工領域PAへ移動する際に、搬出入領域LAに配設された温調液供給手段90から温度調整液Sをチャックテーブル40に向けて噴射するので、チャックテーブル40および保持面41aに保持される被加工物Wの温度を短時間で加工領域PAの温度に近づけることができる。
次に、本発明の発明者は、本発明の効果を実験により確認した。結果を表1に示す。
Figure 2015217450
実験では、本発明品1、2、比較例1〜4ともに、切削装置1を用いて、室温(つまり搬出入領域LAの温度)を23℃、スピンドル52の回転数を6000rpm、チャックテーブル40の送り速度を2mm/秒で、表面Waにバンプ(電極)が形成された半導体ウェーハを被加工物Wとして、バンプに対して切削平坦化加工を施した。なお、実験では、本発明品1、2、比較例1〜4ともに、加工領域PAの温度が19℃であった。
本発明品1、2では、貯水槽42に貯留される温度調整液Sの水量を満水とした。また、本発明品1では、温度調整液Sの水温を20℃とし、本発明品2では、温度調整液Sの水温を19℃とした。一方、比較例1では、貯水槽42に貯留される温度調整液Sの水量をゼロ(なし)とした。また、比較例2では、貯水槽42に貯留される温度調整液Sの水量を中間とし、温度調整液Sの水温を室温と同じ23℃とした。また、比較例3では、貯水槽42に貯留される温度調整液Sの水量を満水とし、温度調整液Sの水温を室温と同じ23℃とした。また、比較例4では、貯水槽42に貯留される温度調整液Sの水量を中間とし、温度調整液Sの水温を20℃とした。なお、温度調整液Sが満水となる水量は、鉛直方向において、本体部41の底部42aから保持面41aまでの高さの95%程度が温度調整液S中に浸漬する水量である。また、温度調整液Sが中間となる水量は、鉛直方向において、本体部41の底部42aから保持面41aまでの高さの50%程度が温度調整液S中に浸漬する水量である。
また、実験では、切削平坦化加工が施されたバンプのTTVが1μm以下となったものを「○」、バンプのTTVが1μmを超えたものを「×」で示す。
表1の結果によれば、比較例1は、貯水槽42に貯留される温度調整液Sがないため、4℃の温度差のある搬出入領域LAから加工領域PAへ移動するチャックテーブル40が温度変化によって変形していたことが明らかとなった。また、表1の結果によれば、比較例2および比較例3は、室温と同じ温度の温度調整液Sが貯水槽42に貯留されていたが、温度調整液Sの水温が室温と同じ23℃であったため、搬出入領域LAより4℃低い温度の加工領域PAにおいて、チャックテーブル40が温度変化によって変形していたことが明らかとなった。また、表1の結果によれば、比較例4は、20℃の温度の温度調整液Sが貯水槽42に貯留されていたが、温度調整液Sの水量が中間であったため、搬出入領域LAにおいて、チャックテーブル40の温度を加工領域PAの温度に近づけることが不十分となり、チャックテーブル40が温度変化によって変形していたことが明らかとなった。つまり、表1の結果によれば、比較例1〜4は、被加工物Wの平坦度の悪化を抑制できないことが明らかとなった。
これに対して、表1の結果によれば、本発明品1は、加工領域PAの温度に近い20℃の温度調整液Sが貯水槽42に満水で貯留されているので、搬出入領域LAより4℃低い温度の加工領域PAにおいて、チャックテーブル40が温度変化によって変形することを抑制できることが明らかとなった。また、表1の結果によれば、本発明品2は、加工領域PAと同じ温度の19℃の温度調整液Sが貯水槽42に満水で貯留されているので、本発明品1と同様に、チャックテーブル40が温度変化によって変形することを抑制できることが明らかになった。つまり、表1の結果によれば、本発明品1、2は、被加工物Wの平坦度の悪化を抑制することができることが明らかになった。
なお、上記の実施形態では、貯水槽42は、鉛直方向視で四角形状に形成されていたが、貯水槽42に温度調整液Sが貯留可能であり、チャックテーブル40の本体部41を温度調整液S中に浸漬可能であればよいので、例えば鉛直方向視で円形状や多角形状等であってもよい。
また、上記の実施形態では、搬出入領域LAに温調液供給手段90が配設されていたが、貯水槽42に貯留される温度調整液Sにより、チャックテーブル40が温度変化によって変形することを抑制できる場合には、搬出入領域LAに温調液供給手段90が配設されていなくてもよい。また、切削平坦化加工中に温調液供給手段90からの温度調整液Sの供給を継続して行ってもよい。
また、上記の実施形態では、被加工物Wは、半導体ウェーハや光デバイスウェーハ等であったが、例えば、無機材料基板、延性樹脂材料基板、セラミック基板やガラス板、液晶ディスプレイドライバ等の各種電子部品等、各種加工材料であってもよい。
1 切削装置
40 チャックテーブル
41 本体部
41a 保持面
42 貯水槽
42a 底部
42b 堤防壁
50 切削手段
51 バイト
60 移動手段
81 隔壁
81a 開口
90 温調液供給手段
C 切削液
LA 搬出入領域
PA 加工領域
S 温度調整液
W 被加工物

Claims (2)

  1. 被加工物を保持する保持面を有するチャックテーブルと、前記チャックテーブルに保持された被加工物に切削液を供給しながらバイトで切削する切削手段と、前記チャックテーブルに被加工物を搬入搬出する搬出入領域と前記切削手段によって被加工物を加工する加工領域に前記チャックテーブルを移動する移動手段と、を備えた切削装置であって、
    前記加工領域は、
    前記チャックテーブルの移動を許容する開口を備えた隔壁によって前記搬出入領域と仕切られ、
    前記チャックテーブルは、
    前記保持面を有する本体部と、
    前記本体部を囲繞して前記保持面より低い位置に配設された底部と、前記底部から前記本体部を囲繞して立設し上端の高さが前記保持面以下である堤防壁と、からなる貯水槽と、を備え、
    前記加工領域の温度に温度調整された温度調整液が前記貯水槽に貯留され、温度差のある前記加工領域と前記搬出入領域とを往復する前記チャックテーブルが温度変化によって変形するのを防ぐ切削装置。
  2. 前記搬出入領域には、前記温度調整液を前記チャックテーブルの保持面に向かって上方から供給する温調液供給手段が配設されている請求項1記載の切削装置。
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