JPH0711229U - 放電加工機の熱変形防止機構 - Google Patents

放電加工機の熱変形防止機構

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JPH0711229U
JPH0711229U JP4509593U JP4509593U JPH0711229U JP H0711229 U JPH0711229 U JP H0711229U JP 4509593 U JP4509593 U JP 4509593U JP 4509593 U JP4509593 U JP 4509593U JP H0711229 U JPH0711229 U JP H0711229U
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  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 室温の変化又は加工液の温度変化による機台
の熱変位を少なくして、加工能率,加工精度の向上を計
る。 【構成】 放電加工機の機台1の下部の周りに加工液容
器27を設け、機台の内外を液温調整装置25により温
度管理された加工液で浸漬して、熱変位の生じやすい底
板1aの内外面を同一温度に保ち、底板の熱変位による
テーブル3上の加工物Wの位置変化をなくし、加工隙間
の変化による能率低下と、加工精度の低下を防止する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は放電を利用して加工を行う放電加工機の熱変形防止機構に関するもの である。
【0002】
【従来の技術】
図2に示すような形彫り放電加工機は、機台1の底板1a上に筒状の下台2を 介して適当な高さにテーブル3が固着されており、加工物Wに対向する電極4は 主軸5に把持され、主軸5はX・Y・Z軸ガイド7,8,9に沿って移動位置決 め可能とされている。 放電加工は絶縁性を有する加工液中で行われ、加工液は常時循環するように下 台2の下側から送り込まれて、加工槽6の上面より溢れ、機台内の加工液貯溜部 aに落下し、パイプ22を介して貯蔵部aと連通する加工液貯溜タンク23に戻 される。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
従来の技術で述べた放電加工機は機台内部に加工液貯溜部aを有しているため 、室温の変化や加工液の温度変化により底板1aが熱変形する。図3(a)は液 温に対して相対的に室温が高い方に変化した場合の底板1aの熱変形と、これに よるテーブルの位置変化を誇張して示した図で、図3(b)は液温に対して相対 的に室温が低い方に変化した場合の変化を誇張して示した図である。このように テーブル位置が変化すると電極と加工物の相対位置が変化して、加工隙間が変わ って加工能率が低下したり、加工精度が低下するという問題を有していた。 本考案は従来の技術の有するこのような問題点に鑑みなされたものであり、そ の目的とするところは加工液や室温が変化しても加工物と電極の相対位置の変化 が少ない放電加工機の熱変形防止機構を提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】 上記目的を達成するために本考案における放電加工機の熱変形防止機構は、機 台の内部に加工液が貯溜する部分を有する放電加工機において、前記機台に内部 の加工液貯溜部に対応する外周部を前記加工液により浸漬する容器を設け、前記 機台内・外の加工液を循環させる手段を設けてなるものである。
【0005】
【作用】
機台内部の加工液貯溜部とこれに対応する機台の外部は循環する加工液により 浸漬されているので、室温の変化に対して直接に影響を受けることはなく、また 加工液の温度が変化しても機台の底板内・外面は同時に同じように変化するため 、厚み方向の温度分布は内・外面で対称に変化し、底板が反る現象は現れない。 そのうえ加工液の温度を液温調整装置により自動制御すれば、機台の底板の温度 分布は殆ど変化することなく、熱変位を非常に小さく抑制することができ、加工 テーブルの変位量を最小限に抑制できる。
【0006】
【実施例】
以下実施例について図面を参照して説明する。 図1の形彫り放電加工機において、機台1の底板1a上に筒状の下台2が立設 されており、この下台2上に加工テーブル3が固着され、加工テーブル3上に加 工物Wが取り付けられている。下台2の外周はテーブル3の周囲で容器を形成す る加工槽6の底穴が上下に移動可能な摺動面に形成されており、底穴の周囲にシ ール部材が取り付けられて加工液の漏れが防止され、加工槽6はほぼ記する駆動 装置13によりチエン14を介して上下に移動可能とされている。機台1は後側 が上面にX軸方向の案内7を有する台に形成され、前と両横に壁が形成されてお り、この四面が囲まれた凹部のほぼ中央に下台2が取り付けられている。
【0007】 X軸案内7上にサドル15が移動可能に載置され、サドル15はサーボモータ 10により図示しないボールねじを介して移動位置決めされる。サドル15上に はY軸方向の案内8が設けられており、このY軸案内8上にコラム16が移動可 能に載置され、コラム16はサーボモータ11により図示しないボールねじを介 して移動位置決めされる。更にコラムの前側面にZ軸方向の案内9が設けられて おり、Z軸案内9上に主軸5が移動可能に載架され、主軸5はサーボモータ12 により図示しないボールねじを介して移動位置決めされる。そして主軸5の下端 に電極4が加工物Wに対向して着脱可能に把持されており、電極4はNC制御に より加工物Wに対して正確に移動,位置決めができるようになっている。
【0008】 機外には機台1近くに加工液貯溜タンク23が設置されており、タンク23は 内部が二つの槽23a,23bに分離され、一方の第1槽23aは比較的太い戻 りパイプ22により機台1の凹部に連通されている。そして第1槽23aにポン プ18が、また他方の第2槽23bにポンプ19がそれぞれ取付けられており、 ポンプ18の吐出口にスラッジを除去するフィルタ装置24と、液温調整装置2 5が直列に配設されている。そしてこの液温調整装置25から吐出された加工液 は第2槽23bに送り込まれるようになっている。 ポンプ19の吐出口は機台1内を通って下台2の穴2aの下側に開口する供給 パイプ26に連通されており、穴2aに送り込まれた加工液はポンプ圧により押 し上げられて加工槽6の上面よりオーバフローし、凹部の加工液貯溜部aに落下 して、戻りパイプ22を通ってタンク23の第1槽23aに戻るようになってい る。
【0009】 機台1の下側に底面を含む外周をすっぽり包む加工液容器27が設けられてお り、容器27は少なくとも一個以上の穴により機台内の加工液貯溜部aと連通し ている。従って容器27内の加工液の液面は常時貯溜部a及び第1槽23aと同 じレベルを保つ。 加工液容器27には上部に循環路27a,27bが機台の外周に沿って設けら れており、この循環路にパイプ26から分岐する吐出口28より加工液が供給さ れると、循環路の下方に設けた僅かな隙間より機台壁面に沿って容器内に流れ、 滞留させることなくタンク23の第1槽23aに回収されるようになっている。
【0010】 続いて本実施例の作用について説明する。 加工中は常時加工液が供給パイプ26を経て下台2の下面に供給され、同時に 吐出口28より容器27の循環路27a,27bへも供給されている。下台2に 送り込まれた加工液はポンプ19の圧力で加工槽6に押し上げられ、加工物W及 び電極4を冷却するとともに放電加工で発生するスラッジを取り除いて加工槽6 の上面より溢れ、機台凹部の加工液貯溜部aに落下したのち、戻りパイプ22を 経てタンク23の第1槽23aに戻される。一方吐出口28より循環路27a, 27bに送り込まれた加工液は、機台壁面をつたって容器27内に入り、機台1 の側面及び底面に沿って流れ、戻りパイプ22を経て第1槽23a内に戻される 。
【0011】 この戻された加工液はポンプ18によりフィルタ装置24に送られ、ここでス ラッジが分離除去され、引続き液温調整装置25により一定温度に調整されたの ち、タンク23の第2槽23bに送られて蓄えられ、ポンプ19により再び供給 パイプ26に送り出される。 このように機台1の下側は内・外面ともに加工液により浸漬されており、室温 の変化に対して直接影響を受けることなく、仮に加工液の温度が変化しても底板 1aの内外面は同時に同じように変化するため、厚み方向の温度分布は内・外面 で対称に変化して底板1aが反り返る現象が現れない。
【0012】 そのうえ液温調整装置25により一定温度に加工液が保たれているので、加工 液に浸漬された機台下側部分の温度が常に一定となり、底板1aの温度分布は殆 ど変化することなく、熱変位のうち大きな要素を占める加工テーブル3の位置変 化量を最小限に抑制する。 尚、本考案は放電加工機に限定されるものでなく、工作機械の機台の下側を内 ・外面とも切削液で浸漬するようにして、切削液の温度や室温の変化による熱変 位を防止するようにすることができるのは勿論である。
【0013】
【考案の効果】
本考案は上述のとおり構成されているので、つぎに記載する効果を奏する。 機台の下部の周りに容器を設けて内・外面ともに加工液に浸漬される構造とし たので、機台内・外面の温度が同一となり、従来の放電加工機に比して加工物と 電極の相対位置が良好に保たれるようになり、加工隙間の変化による加工能率の 劣化がなく、高精度の加工が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の放電加工機の構成図である。
【図2】従来の技術の放電加工機の構成図である。
【図3】従来の技術の放電加工機の加工液温又は室温の
変化による機台の変形状態を誇張して示した図で、
(a)は加工液温に対して相対的に室温が高い方に変化
した場合を示し、(b)は加工液温に対して相対的に室
温が低い方に変化した場合を示す図である。
【符号の説明】
1 機台 1a 底板 2 下台 3 加工デー
ブル 4 電極 6 加工槽 18,19 ポンプ 23 加工液
貯溜タンク 25 液温調整装置 27 加工液
容器 W 加工物
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年12月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】考案の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【考案の名称】 放電加工機の熱変位防止機構

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機台の内部に加工液が貯溜する部分を有
    する放電加工機において、前記機台に内部の加工液貯溜
    部に対応する外周部を前記加工液により浸漬する容器を
    設け、前記機台内・外の加工液を循環させる手段を設け
    てなることを特徴とする放電加工機の熱変形防止機構。
  2. 【請求項2】 加工液を循環させる手段に液温調整装置
    を付加してなることを特徴とする請求項1記載の放電加
    工機の熱変形防止機構。
JP1993045095U 1993-07-26 1993-07-26 放電加工機の熱変形防止装置 Expired - Lifetime JP2582164Y2 (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4883698A (ja) * 1972-01-28 1973-11-07
JP2015217450A (ja) * 2014-05-14 2015-12-07 株式会社ディスコ 切削装置

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JPS4883698A (ja) * 1972-01-28 1973-11-07
JP2015217450A (ja) * 2014-05-14 2015-12-07 株式会社ディスコ 切削装置

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JP2582164Y2 (ja) 1998-09-30

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