JP2015210117A - 電波受信装置、電子機器、および電波受信方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電波受信装置は、GPS受信回路121と、電波受信装置が衛星信号を受信するのに適した環境にあるかを検出する環境検出回路(充電状態検出回路43および電圧検出回路44)と、制御回路200とを備える。制御回路200は、環境検出回路の検出結果に基づいて、電波受信装置が衛星信号を受信するのに適した環境にあると判断した場合には、GPS受信回路121を作動させる第1受信制御部と、定時受信時刻にGPS受信回路121を作動させる第2受信制御部と、第1受信制御部および第2受信制御部を切り替えて作動させる切り替え部と、を備える。
【選択図】図4
Description
特許文献1の腕時計は、ソーラーパネルを備え、ソーラーパネルの発電量に基づいて、腕時計が屋外に配置されているか否かを判断している。そして、腕時計が屋外に配置されていると判断した場合には、衛星信号を受信し、腕時計が屋外に配置されていないと判断した屋内配置状態が、予め設定された所定時間以上の間継続した場合には、予め設定された定時受信時刻に衛星信号を受信する。
これにより、腕時計が衛星信号の受信に失敗する可能性が高い屋内に配置されている場合は、この状態が所定時間以上の間継続した場合を除いて、衛星信号の受信が行われないので、無駄な電力消費を抑制できる。一方、腕時計が屋外に配置されているにもかかわらず、腕時計が袖に隠れていることや、季節や天候の影響により腕時計に当たる光が弱く、屋外であると判断できない場合であっても、この状態が所定時間以上の間継続したときには、予め設定された定時受信時刻に衛星信号の受信が行われる。
また、腕時計に光が当たらなければ屋外に配置されていると判断されないため、例えば、腕時計が夜間にだけ使用される場合は、所定時間内に屋外に配置されていると判断される可能性は低い。ここで、所定時間は、24時間であり、定時受信時刻の受信は、1日に1回だけ行われる。このため、腕時計が夜間にだけ使用される場合は、次回の受信は、次に迎える定時受信時刻ではなく、所定時間(24時間)経過した時点より後に迎える、さらに次の定時受信時刻に行われる可能性が高い。このため、腕時計が夜間を中心に使用される場合は、受信間隔の平均値が定時受信時刻の間隔よりも長くなるという問題があった。
本発明では、制御回路が、第1受信制御部および第2受信制御部を切り替えて作動させる切り替え部を備えているため、例えば電波受信装置の使用状況に応じて、第1受信制御部および第2受信制御部を切り替えて作動させることができる。すなわち、第1受信制御部および第2受信制御部の一方のみを作動させることができる。
第1受信制御部が作動すると、電波受信装置が屋外等の電波を受信するのに適した環境にある場合に受信が行われるため、受信に成功しやすい。また、電波受信装置が電波を受信するのに適した環境になく、受信に失敗する可能性が高い場合は受信が行われないので、無駄な電力消費を抑制できる。
また、第2受信制御部が作動すると、定時受信時刻にだけ受信が行われる。このため、電波受信装置を装着したユーザが、光が当たる場所に短時間だけ居て、その後、屋内等に移動するような場合に、受信が開始されることがないため、無駄な電力消費を抑制できる。また、電波受信装置が夜間を中心に使用される場合でも、定時受信時刻毎に受信が行われるため、受信間隔の平均値が定時受信時刻の間隔よりも長くなることを防止できる。
このため、例えば電波受信装置の使用状況に応じて、第1受信制御部および第2受信制御部を切り替えて作動させることで、受信に成功しやすくでき、電力消費を低減でき、受信間隔の平均値が定時受信時刻の間隔よりも長くなることを防止できる。
従って、切り替え部が、受信履歴を参照し、環境判定受信の成功率および頻度が比較的高ければ第1受信制御部を作動させ、その他の場合は、第2受信制御部を作動させることで、第1受信制御部および第2受信制御部を適切なタイミング切り替えて作動させることができる。また、ユーザが入力装置を操作することなく、自動的に、第1受信制御部および第2受信制御部を切り替えて作動させることができるため、使いやすさを向上できる。
本発明によれば、電波を受信するのに適した環境にないと判断した配置状態が所定時間以上継続した場合には、環境検出回路を作動させずに、定時受信時刻になった場合にのみ受信を行うため、無駄な電力消費を抑制できる。
本発明によれば、電波の受信を行った後には、定時受信時刻に行う受信よりも成功の可能性が高い環境検出回路での検出結果に基づき受信を行うため、定時受信と環境検出回路での検出結果に基づく受信とを両方行う場合と比べて、無駄な電力を消費することなく電波を受信できる。
本発明によれば、屋外等の電波を受信するのに適した環境に配置されていると判断した場合に行った受信の成功時刻に受信を行うことで、受信の成功確率を高めることができる。
本発明によれば、強制受信が指示された時刻に受信を行うことで、受信の成功確率を高めることができる。
本発明によれば、過去における受信が成功した時刻のうち、成功回数が最も多い時刻に受信を行うことで、ユーザが屋外にいる可能性が高いタイミングで受信を行うことができ、受信の成功確率を高めることができる。
本発明によれば、電波を遮るものが少ない環境に電波受信装置が配置されている時刻に受信を行うことで、受信の成功確率を高めることができる。
本発明によれば、ソーラーセルに入射する光の照度に基づいて、屋外等の電波を受信するのに適した環境にあるかを判断するため、昼間であれば屋外と屋内とを適切に区別でき、受信の成功確率を高めることができる。
本発明によれば、電波受信装置は、受信回路で衛星信号を受信し、受信した衛星信号から時刻情報や、衛星の軌道情報等を含む測位計算用情報を取得できる。
本発明によれば、前記電波受信装置と同様の作用効果を奏することができる。
本発明によれば、前記電波受信装置と同様の作用効果を奏することができる。
[第1実施形態]
[電子機器を含むGPSの概略構成]
図1は、第1実施形態に係る電子機器100を含むGPSの概略構成を示す図である。まず、電子機器100が、外部信号としての電波を用いて、現在地の位置情報と、時刻情報とを求めるGPSの概要を説明する。
すなわち、電子機器100の三次元の位置を特定するためのx,y,zパラメーターに加えて時刻誤差も未知数になる。そのため、電子機器100は、一般的には4つ以上のGPS衛星8からそれぞれ送信された衛星信号を受信し、その中に含まれるGPS時刻情報と軌道情報を使用して測位計算を行い、現在地の位置情報を求める。
図2は、電子機器100を表面側から見た平面図であり、図3は、電子機器100の概略を示す部分断面図である。本実施形態の電子機器100は、クロノグラフ機能を備えている。
また、文字板11の裏面側にはカレンダー車(日車)16が配置され、このカレンダー車16はカレンダー小窓15から視認可能となっている。
外装ケース30の内側には、ベゼル32の内周に取り付けられているダイヤルリング36と、光透過性の文字板11と、文字板11を貫通した指針軸25と、指針軸25を中心に周回する指針21,22,23と、各指針21,22,23と、図3では図示しない指針71,81,91およびカレンダー車16とを駆動する駆動機構140などが備えられている。
指針軸25は、外装ケース30の平面視中心を通り、表裏方向に延在する中心軸に沿って設けられている。
文字板11と、駆動機構140が取り付けられている地板125との間には、光発電を行うソーラーセル135が備えられている。ソーラーセル135は、光エネルギーを電気エネルギー(電力)に変換する。また、ソーラーセル135は、太陽光の検出機能も有している。文字板11、ソーラーセル135および地板125には、指針軸25と、第1小窓70の指針71、第2小窓80の指針81および第3小窓90の指針91の指針軸(図示せず)とが貫通する穴が形成されているとともに、カレンダー小窓15の開口部が形成されている。
駆動機構140は、具体的には、第1〜第6駆動機構を備える。第1駆動機構は、内部時計(現在時刻)の「分」および「時」を示す指針(分針)22および指針(時針)23を駆動する。また、図2に示す指針21、第1小窓70の指針71、第2小窓80の指針81および第3小窓90の指針91も同様の駆動機構(図示略)で駆動される。すなわち、第2駆動機構はクロノグラフ機能の「秒」を示す指針(クロノグラフ秒針)21を駆動し、第3駆動機構はクロノグラフ機能の「分」を示す指針(クロノグラフ分針)71を駆動し、第4駆動機構は、内部時計の「秒」を示す指針(小秒針)81を駆動し、第5駆動機構はクロノグラフ機能の「時」を示す指針(クロノグラフ時針)91を駆動し、第6駆動機構は、カレンダー小窓15から視認されるカレンダー車16を駆動する。
文字板11の最外周には、図2に示すように、外周を60分割にする目盛と、さらに、その目盛を5分割にする1/5目盛とが、表記されている。この目盛を用いて、指針21はクロノグラフ機能の「秒」を表示し、指針22は内部時計の「分」を表示し、指針23は内部時計の「時」を表示する。なお、クロノグラフ機能は、Cボタン63と、Dボタン64との操作で、使用することができる。
第2小窓80の52秒の位置にアルファベットの「Y」と、38秒の位置にアルファベットの「N」の英字が表記されている。この英字は、衛星から受信した衛星信号に基づく各種情報の取得結果(Y:受信(取得)成功、N:受信(取得)失敗)を表す。ユーザがBボタン62を操作することにより、受信結果の表示モードに移行すると、指針81が「Y」または「N」のいずれか一方を指示し、衛星信号の取得結果を表示する。また、ユーザがAボタン61とBボタン62とを操作して、衛星信号の自動受信のON/OFFを設定することができる。
第3小窓90の12時方向から6時方向までの範囲の外周には、この範囲を6分割する目盛と「0」から「5」までの数字が表記されている。指針91は、この目盛を用いて、クロノグラフ機能の「時」を表示する。なお、クロノグラフ機能では、指針21,71,91を使用して5時間59分59秒までの計時が可能となっている。
また、ユーザはAボタン61を操作して受信モードを設定できる。すなわち、指針91で「1」を選択すると時刻情報の受信モード(測時モード)が設定される。また、指針91で「4+」を選択すると位置情報の受信モード(測位モード)が設定される。
さらに、ユーザがBボタン62を操作して情報取得結果モードを選択すると、指針91が「1」または「4+」のいずれかを指し示し、電子機器100が直前に受信した衛星信号の受信モードを表示する。
タイムゾーンとは、共通の標準時を使用する地域のことであり、現在、40種類のタイムゾーンが存在している。各タイムゾーンは、標準時とUTCとの時差で区別され、例えば、日本は、UTCより9時間進んだ標準時を使用する、+9時間のタイムゾーンに属している。各タイムゾーンで使用されている標準時は、UTCと、UTCとの時差とで求めることができる。
また、ダイヤルリング36の周囲に設けられているベゼル32には、ダイヤルリング36に表記されている時差情報37の時差に対応した標準時を使用しているタイムゾーンの代表都市名を表す都市情報35が、時差情報37に併記されている。ここで、時差情報45と都市情報35との表記をタイムゾーン表示38という。本実施形態では、全世界で使用されているタイムゾーンの数と等しいタイムゾーン表示38が表記されている。
図4は、電子機器100の回路構成を示すブロック図である。この図に示すように、電子機器100は、ソーラーセル135と、二次電池130と、GPS受信回路121と、制御回路200と、ダイオード41と、充電制御用スイッチ42と、充電状態検出回路43と、電圧検出回路44と、時計部50と、記憶部300と、入力装置60とを備えている。これらによって、本発明における電波受信装置は構成されている。なお、本発明における環境検出回路としての照度検出回路は、充電状態検出回路43と、電圧検出回路44とから構成される。
例えば、過充電により電池特性が劣化する状態にならないよう、二次電池130の電池電圧が所定値以上となる場合には、充電制御用スイッチ42をオフする。
記憶部300は、各種情報を記憶する。記憶部300の記憶容量は、記憶させる情報の数や大きさによって選択されればよい。
入力装置60は、Aボタン61〜Dボタン64、および、リューズ65を備え、リューズ65の位置や、操作されたボタンに応じた操作信号を制御回路200に出力する。
制御回路200は、電子機器100を制御するためのCPUで構成されている。この制御回路200は、GPS受信回路121を制御して受信処理を実行する。また、制御回路200は、充電状態検出回路43、電圧検出回路44の動作を制御する。
具体的には、制御回路200は、図5に示すように、第1受信制御部210と、第2受信制御部220と、切り替え部230とを備えている。
具体的には、ユーザによって、入力装置60のAボタン61およびBボタン62が同時に3秒以上押し込まれ、受信制御部の切り替えモードに移行した状態で、Aボタン61が操作されると、切り替え部230は、第1受信制御部210および第2受信制御部220のうち、作動中の一方を停止させて、他方を作動させる。
図6は、切り替え部230による切り替え処理を示すフローチャートである。
この切り替え処理は、入力装置60が操作されて、受信制御部の切り替えモードに移行した場合に開始される。
図6に示すように、切り替え処理が開始されると、切り替え部230は、入力装置60から出力される操作信号に基づいて、受信制御部を切り替える入力操作が行われたか否かを判定する(SA21)。SA21でNOと判定された場合、切り替え部230は、SA21の判定を繰り返して行う。
SA22でYESと判定された場合、第2受信制御部220が作動中であると判断できるため、切り替え部230は、まず、第2受信制御部220の動作を停止する(SA23)。そして、第1受信制御部210を作動させる(SA24)。そして、処理をSA21に戻す。
図7は、第1実施形態における第1受信制御部での衛星信号の受信処理を示すフローチャートである。図8は、充電状態検出、開放電圧検出、受信処理の作動タイミングを説明する図である。図9は、電子機器のソーラーセルに入射する光の照度とソーラーセルの開放電圧との関係を示すグラフである。図10は、各照度検出レベルにおけるソーラーセルでの開放電圧およびソーラーセルに入射する光の照度との関係を示す図である。
第1受信制御部210は、切り替え部230によって作動されている場合、毎日12時00分00秒に制御を始める。まず、第1受信制御部210は、変数Rが「0」か否かを判定する(SA1)。この変数Rは、所定時間である24時間以内に、衛星信号の受信処理が行われた場合には、受信が成功したか否かにかかわらず、「1」に設定される。一方で、24時間以内に1回も受信処理が行われなかった場合には、すなわち、電子機器100の配置環境が衛星信号を受信するのに適した環境ではないと判断された状態が24時間以上継続した場合には、「0」に設定される。なお、前記所定時間は、24時間に限らずいずれの時間としてもよいが、通常は、半日(12時間)、1日(24時間)、2日(48時間)など、半日以上の時間に設定することが好ましい。
したがって、充電状態でないと判定した場合、第1受信制御部210は、電子機器100が屋外等のGPS信号の受信に適した場所に配置されていない可能性が高いと判断できる。
なお、充電制御用スイッチ42がオフ状態では充電状態検出回路43によって充電状態を検出できない。このため、第1受信制御部210は、充電状態検出回路43に対する制御信号CTL1の出力タイミングと、電圧検出回路44に対する制御信号CTL2の出力タイミングとが一致しないように、制御信号CTL1と制御信号CTL2の出力タイミングをずらしている。
なお、電圧検出回路44として、ソーラーセル135の開放電圧の代わりにソーラーセル135の短絡電流を検出することで、ソーラーセル135に入射する光の照度を検出する構成を用いてもよい。
ここで、照度検出レベルとソーラーセルでの開放電圧との関係は、図10に示す関係に基づいて、予め設定されている。つまり、ソーラーセル135に入射する光の照度の照度検出レベルが予め設定された第2閾値レベル以上である高照度状態であるか、第2閾値レベルよりも低い低照度状態であるかを判定するための閾値は、この図に基づいて設定されている。但し、照度検出レベルとソーラーセルでの開放電圧との関係は、図10に示す関係に限定されず、適宜設定することができる。
また、蛍光灯下においてソーラーセル135に照射された場合の光の照度は通常500〜1000ルクスであるのに対し、曇りの日の日光がソーラーセル135に照射された場合の光の照度は通常5000ルクス程度である。そこで、ソーラーセル135に5000ルクスの光を入射した場合に対応する照度検出レベルである「5」を、第2閾値レベルとして規定している。
上述のように、第2閾値レベルを低くすれば、ソーラーセル135の劣化が進むことにより、5000ルクスの光が入射した場合に、照度検出レベルが第2閾値レベルである「5」よりも低い「4」以下にしかならなくても、GPS受信回路121を作動させる機会を設けることができる。
すなわち、電子機器100が屋外等のGPS信号を受信するのに適した環境に配置され、かつ、昼間であれば、ソーラーセル135には、第2閾値レベル以上の光が1秒以上継続して照射されるはずである。従って、1秒間隔で開放電圧を検出した場合、2回以上連続して第2閾値レベル以上の開放電圧を検出した場合には、電子機器100が屋外等のGPS信号を受信するのに適した環境に配置されている可能性が高いと判断できる。
一方、2回以上連続して第2閾値レベル以上の開放電圧を検出できない場合には、例えば、電子機器100である腕時計を装着した人が、屋内を移動しているために開放電圧が1回も第2閾値レベル以上とならない場合や、建物の窓から瞬間的に直射日光がソーラーセル135に当たったために2回以上連続して第2閾値レベル以上とはならない場合等が想定される。このような条件では、GPS信号を感度よく受信することが難しい。
従って、本実施形態では、SA2において、2回連続して照度検出レベルが第2閾値レベル以上であるかを判断している。なお、このような判定としては、2回連続して照度検出レベルが第2閾値レベル以上であるかを判断するものに限定されない。例えば、ユーザが屋外等のGPS信号を受信するのに適した環境にいることをより高精度に判定したい場合には、3回以上連続して照度検出レベルが第2閾値レベル以上であることを条件としてもよい。
なお、SA2でYesと判定した後にSA5で開始される受信処理は、光自動受信あるいは後述する定時受信(以下、光自動受信と定時受信とをまとめて、「自動受信」という場合がある)である。この自動受信では、測時モードでの受信処理が行われる。すなわち、測位モードでは、位置を検出するために3個以上のGPS衛星8から信号を受信しなければならず、受信処理時間も長くなる。このため、信号受信が終了するまで電子機器100を屋外等のGPS信号を受信するのに適した環境に配置しておくことが好ましいが、自動受信ではユーザが受信中であることに気がつかず、受信中であっても屋内等のGPS信号を受信するのに適していない環境に移動してしまうおそれもある。このため、測位モードでの受信は、ユーザが意図して受信操作を行った場合のみ、つまり強制受信時のみ行うことが好ましい。
一方、測時モードでは、1つのGPS衛星8からの信号受信でも時刻情報を取得でき、受信処理時間も短くできる。従って、ユーザが意図しなくても、受信処理を実行することができ、自動受信に適している。
なお、定時受信時刻は、受信終了時刻であってもよい。
また、例えば、システムリセット後であって、定時受信時刻が記憶部300に記憶されていない場合には、デフォルトの時刻を定時受信時刻と見なしてSA6の処理を行ってもよいし、定時受信を行わないと判定(SA6でNoと判定)してもよい。
すなわち、第1受信制御部210は、所定時間内に受信処理が行われなかった場合において、現在の時刻が定時受信時刻になるまでの間は、光自動受信を行えるか否かを判断する。そして、第1受信制御部210は、定時受信時刻となったと判定すると、ソーラーセル135に入射する光の照度の大きさによらず、衛星信号の受信処理を強制的に行う定時受信を行う。
なお、GPS受信回路121では、まず、GPS衛星8の検索を行い、GPS受信回路121でGPS信号を検出する。そして、GPS信号を検出した場合には、引き続きGPS信号の受信を継続し、時刻情報を受信する。このように時刻情報を受信できた場合には、受信処理によりGPS信号の受信に成功したと判定する。それ以外の場合、すなわち、GPS受信回路121でGPS信号が検出されない場合や、時刻情報を受信できなかった場合には、受信処理によりGPS信号の受信に失敗したと判定する。
また、第1受信制御部210は、受信処理によりGPS信号の受信に失敗した(SA7:No)と判定した場合には、変数Rを「1」に設定して(SA8)処理を終了し、制御再開時刻である翌日の12時00分00秒まで待機状態に移行する。
一方で、第1受信制御部210は、定時受信が成功した(SA9:No)と判定した場合には、SA10の処理を行わずにSA8の処理を行う。
切り替え部230を備えているため、例えば電子機器100の使用状況に応じて、第1受信制御部210および第2受信制御部220を切り替えて作動させることができる。
第1受信制御部210は、電圧検出回路44で検出された開放電圧の照度検出レベルが2回連続して第2閾値レベル以上であると判定した場合、電子機器100の配置環境が屋外等の衛星信号を受信するのに適した環境であると判断して、衛星信号の受信を行う。一方で、電子機器100が衛星信号を受信するのに適した環境にないと判断した状態が所定時間である24時間以上の間継続したときには、予め設定された定時受信時刻に衛星信号の受信を行う。
このため、第1受信制御部210が作動すると、電子機器100が屋外等の衛星信号を受信するのに適した環境にある場合に受信が行われるため、受信に成功しやすい。また、電子機器100が受信に失敗する可能性が高い屋内等に配置されている場合は、この状態が所定時間以上の間継続した場合を除いて受信が行われないので、無駄な電力消費を抑制できる。一方、電子機器100が屋外等の衛星信号を受信するのに適した環境にあるにもかかわらず、電子機器100に当たる光が弱く、衛星信号を受信するのに適した環境にあると判断できない場合であっても、この状態が所定時間以上の間継続したときには、定時受信時刻に衛星信号の受信が行われる。
また、第2受信制御部220が作動すると、定時受信時刻にだけ受信が行われるため、電子機器100を装着したユーザが、光が当たる場所に短時間だけ居て、その後、屋内等に移動するような場合に、受信が開始されることがないため、無駄な電力消費を抑制できる。また、電子機器100が夜間を中心に使用される場合でも、定時受信時刻毎に受信が行われるため、受信間隔の平均値が定時受信時刻の間隔よりも長くなることを防止できる。
このため、例えば電子機器100の使用状況に応じて、第1受信制御部210および第2受信制御部220を切り替えて作動させることで、受信に成功しやすくでき、電力消費を低減でき、受信間隔の平均値が定時受信時刻の間隔よりも長くなることを防止できる。
このため、受信処理を行った翌日には、定時受信よりも成功の可能性が高い光自動受信のみを行うため、定時受信と光自動受信とを両方行う場合と比べて、無駄な電力を消費することなく衛星信号を受信できる。
このため、定時受信時刻を、ユーザの生活パターンに合わせて設定することができ、受信の成功確率を高めることができる。特に、最後に光自動受信が成功した時刻を定時受信時刻として設定することで、直近の生活パターンに合わせた時刻に受信を行うことができる。
このため、昼間であれば屋内と屋外とを適切に区別でき、受信の成功確率を高めることができる。
このため、ユーザは、定時受信時刻を容易に把握できる。
次に、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、本実施形態の電子機器の構造および切り替え部での切り替え処理は、前記第1実施形態と同様であるから、その詳細な説明は省略または簡略化する。
本実施形態では、前記第1実施形態に対して、
(i)定時受信時刻が、強制受信が成功したときの受信開始時刻である点、
(ii)変数Rが「0」の場合(受信を行わなかった場合)には、充電状態検出回路43および電圧検出回路44を作動させない点、
が異なる。
なお、強制受信とは、入力装置60をユーザが意図して操作することにより開始される受信をいう。また、第1受信制御部210でのSB1〜SB8の処理については、第1実施形態におけるSA1〜SA8と同様の処理である。
第1受信制御部210は、SB9でYesと判定されると、強制受信を開始し(SB5)、Noと判定されると、SB3の処理を行う。すなわち、所定時間内に受信処理が行われなかった場合には、充電状態検出回路43および電圧検出回路44を作動させないことで光自動受信を行わずに、定時受信または強制受信のみを行う。
第1受信制御部210は、電子機器が衛星信号を受信するのに適した環境にないと判断した状態が24時間以上継続し、変数Rが「0」の場合には、充電状態検出回路43および電圧検出回路44を作動させないことで光自動受信を行わずに、定時受信を行う。
このため、光自動受信による無駄な検出処理を行うことなく衛星信号を受信できる。
ここで、ユーザは、受信を成功させるために、屋外にいる場合に強制受信を要求すると考えられる。このため、強制受信が要求された時刻には、ユーザは、屋外にいる可能性が高いと考えられる。このため、過去に強制受信が要求された時刻に定時受信を行うことで、受信の成功確率を高めることができる。
次に、本発明の第3実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、本実施形態の電子機器の構造および切り替え部での切り替え処理は、前記第1実施形態と同様であるから、その詳細な説明は省略または簡略化する。
本実施形態では、前記第1実施形態に対して、
(i)衛星信号の受信を行った場合には、制御開始時刻としての制御再開時刻を翌々日の12時00分00秒と設定し、受信を行っていない場合には、制御再開時刻を翌日の12時00分00秒に設定する点、
が異なる。なお、第1受信制御部210でのSC1〜SC10の処理については、第1実施形態におけるSA1〜SA10と同様の処理である。
第1受信制御部210は、SC11においてYes(受信処理を行った)と判定されると、制御再開時刻を翌々日の12時00分00秒に設定し(SC12)、No(受信処理を行っていない)と判定されると、制御再開時刻を翌日の12時00分00秒に設定する(SC13)。
第1受信制御部210は、受信を行った場合には、翌々日の受信再開時刻まで受信制御を行わず、受信を行っていない場合には、翌日の受信再開時刻に受信制御を行う。
ここで、受信処理には二次電池130の電力が必要であり、受信処理を行った翌日の電力の残量は少なくなる。このため、2日続けて受信処理を行うと、受信中に電力が無くなり受信が中断してしまうおそれがある。本実施形態では、受信処理を行った翌日に受信処理を行わないため、当該翌日に二次電池130の充電を行うことが可能となり、受信が中断してしまうという不具合を抑制できる。
一方で、受信処理を行わなかった翌日には、二次電池130の電力は十分に残っている。
このため、当該翌日に受信処理を行ったとしても、受信中に電力が無くなるという不具合が発生することなく、迅速なタイミングで衛星信号を受信できる。
次に、本発明の第4実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、本実施形態の電子機器の構造および切り替え部での切り替え処理は、前記第1実施形態と同様であるから、その詳細な説明は省略または簡略化する。
本実施形態では、前記第1実施形態に対して、
(i)定時受信時刻を、過去に検出した照度検出レベルにおける検出時刻および検出回数に基づいて設定する点、
が異なる。
なお、第1受信制御部210でのSD11〜SD17の処理については、第1実施形態におけるSA1〜SA6,SA8と同様の処理である。
すなわち、制御回路200は、所定時間毎に、あるいは、ユーザのボタン操作に基づいて、一定周期で充電状態検出回路43を作動する(SD1)。ここで、一定周期としては、1秒、5秒、10秒、1分、30分などいずれの周期であってもよい。周期は、記憶部300の記憶容量や二次電池130の消費電力で決めることができる。すなわち、記憶部300の記憶容量が大きければ、後述する定時受信時刻の設定を適切に行うために、周期を短くして多くのデータを記憶すればよい。また、二次電池130の消費電力を抑えたい場合には、周期を長くすればよい。さらに、夜の時間帯に照度検出レベルの記憶処理を行わなくてもよい。これは、夜に検出される照度検出レベルは、ユーザが屋外にいれば低いためである。
なお、この時間帯は、1分間隔に限らず、5分、10分、15分、30分間隔としてもよい。また、検出時刻は、秒単位を切り捨てたものに限らず、秒単位および分単位の両方を切り捨てたものであってもよい。さらに、時間帯が例えば10分間隔で設定されている場合において、「19時55分00秒」から「20時04分59秒」までの時間帯の検出時刻は、最初の「19時55分00秒」であってもよいし、中間の「20時00分00秒」であってもよい。
さらに、制御回路200は、照度検出レベルが高い順かつ検出回数が多い順にデータを並び替えて、当該照度検出レベルの検出時刻を定時受信時刻として設定する優先順位を設定する。具体的に、第1受信制御部210は、図14に示すように、まず、照度検出レベルが高い順にデータを並べ、照度検出レベルが同じ場合には、検出回数が多い順にデータを並べる。
そして、この並べた順序で優先順位を設定する。ここで、図14に示す優先順位は、値が小さいほど優先順位が高いことを表すものである。
そして、本実施形態では、第2受信制御部220も、定時受信に失敗した場合には、定時受信時刻として設定されていた検出時刻以外の検出時刻のうち、最も優先順位が高い検出時刻を定時受信時刻として設定し、定時受信に成功した場合には、定時受信時刻を変更しない。
制御回路200は、過去に検出した照度検出レベルと、当該照度検出レベルの検出時刻とを記憶部300に記憶させ、照度検出レベルが最も高い検出時刻を定時受信時刻として設定する。
このため、建物などの衛星信号を遮るものが少ない環境下であると考えられる時刻に定時受信を行うことができ、受信の成功確率を高めることができる。
このため、過去における照度が高い検出時刻のうち、検出回数が最も多い検出時刻に受信を行うことで、受信の成功確率を高めることができる。
このため、例えば、ユーザの生活パターンが変わったり、照明の影響で照度検出レベルが屋外と同じように高かったことにより、過去における照度が最も高い時刻に受信を失敗しても、次回の定時受信を次に照度が高いあるいは検出回数が多い時刻に行うため、次回の定時受信の成功確率を高めることができる。
次に、本発明の第5実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、本実施形態の電子機器の構造および切り替え部での切り替え処理は、前記第1実施形態と同様であり、本実施形態の第1受信制御部および第2受信制御部での衛星信号の受信処理は、前記第4実施形態と同様であるから、その詳細な説明は省略または簡略化する。
本実施形態では、前記第4実施形態に対して、
(i)定時受信時刻を、過去に照度検出レベルが第1閾値としての第1閾値レベル以上となった検出時刻および検出回数に基づいて設定する点、
が異なる。
なお、制御回路200でのSE1〜SE4の処理については、第4実施形態におけるSD1〜SD4と同様の処理である。
具体的に、制御回路200は、SE1〜SE4の処理を行い、SE4で検出した開放電圧に対応する照度検出レベルが、2回連続して第1閾値レベル(例えば、「5」)以上か否かを判定する(SE5)。なお、第1閾値レベルは、図10に示す関係に基づいて設定されており、「5」以外のレベルに設定されていてもよい。
さらに、制御回路200は、検出回数が多い順にデータを並び替えて、検出時刻を定時受信時刻として設定する優先順位を設定する。具体的に、制御回路200は、図17に示すように、まず、検出回数が多い順にデータを並べ、この並べた順序で優先順位を設定する。
ここで、図17に示す優先順位は、値が小さいほど優先順位が高いことを表すものである。
なお、第5実施形態では、時間帯および検出時刻が15分間隔で設定されているため、1分間隔で設定されている第4実施形態の構成と比べて、定時受信時刻の管理数をより少なくできるとともに、ユーザが定時受信時刻をより把握しやすくなる。また、記憶部300の記憶容量を小さくできる。
そして、本実施形態でも、第2受信制御部220は、定時受信に失敗した場合には、定時受信時刻として設定されていた検出時刻以外の検出時刻のうち、最も優先順位が高い検出時刻を定時受信時刻として設定し、定時受信に成功した場合には、定時受信時刻を変更しない。
制御回路200は、照度検出レベルが2回連続して第1閾値レベル以上の場合に、当該検出レベルの検出時刻を定時受信時刻として設定する。
このため、過去において照度検出レベルが第1閾値レベル以上であった時刻を選んで受信を行うことで、受信の成功確率を高めることができる。また、ユーザが屋外にいることを検出できるような値に第1閾値レベルを設定することで、ユーザが屋外にいるタイミングで定時受信を行うことができる。
このため、過去における照度検出レベルが第1閾値レベル以上の時刻が複数存在する場合でも、検出回数が最も多い時刻に定時受信を行うことで、ユーザが屋外にいる可能性が高いタイミングで受信を行うことができ、受信の成功確率を高めることができる。
次に、本発明の第6実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、本実施形態の電子機器の構造、第1受信制御部および第2受信制御部での衛星信号の受信処理は、前記第1実施形態と同様であるから、その詳細な説明は省略または簡略化する。
本実施形態では、前記第1実施形態に対して、
(i)切り替え部230による切り替え処理が、衛星信号の受信履歴に基づいて、自動的に行われる点、
が異なる。
このため、SF31でYESと判定され、さらに、SF32でYESと判定された場合は、切り替え部230は、第1受信制御部210を作動させるため、処理をS34に進める。
また、SF31でNOと判定された場合、または、SF32でNOと判定された場合であっても、SF33でYESと判定され、定時受信に成功する可能性が低いと予想できる場合は、第2受信制御部220が作動しても、受信に成功する可能性は低いと予想できる。このため、切り替え部230は、第1受信制御部210を作動させるため、処理をS34に進める。
SF35の処理の後、または、SF34でNOと判定された場合、切り替え部230は、第1受信制御部210を作動させる(SF36)。そして、切り替え部230は、処理をSF31に戻す。
すなわち、切り替え部230は、第1受信制御部210が作動中か否かを判定する(SF37)。SF37でYESと判定された場合、切り替え部230は、第1受信制御部210の動作を停止する(SF38)。
そして、SF38の処理の後、または、SF37でNOと判定された場合、切り替え部230は、第2受信制御部220を作動させる(SF39)。そして、切り替え部230は、処理をSF31に戻す。
切り替え部230は、受信履歴を参照し、光自動受信の成功率が第3閾値以上と判定され、かつ、光自動受信の頻度が第4閾値以上と判定された場合は、第1受信制御部210を作動させ、その他の場合は、定時受信の成功率が第5閾値未満の場合を除いて、第2受信制御部220を作動させる。このため、第1受信制御部210および第2受信制御部220を適切なタイミング切り替えて作動させることができる。また、ユーザが入力装置60を操作することなく、自動的に、第1受信制御部210および第2受信制御部220を切り替えて作動させることができるため、使いやすさを向上できる。
なお、本発明は前記実施形態の構成に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、第1〜第3実施形態において、図19に示すような関係に基づいて、定時受信時刻を設定してもよい(第1変形例)。
具体的に、第1受信制御部210および第2受信制御部220は、過去の光自動受信あるいは強制受信が成功した時刻を、成功した順序に関連付けて記憶部300に記憶させる。ここでは、最大で10個の受信成功時刻を記憶させる場合を例示するが、最大数は10個に限られない。また、図19に示す例では、成功順序が「1」の受信成功時刻が1番目に新しい時刻であり、「10」が10番目に新しい時刻である。そして、第1受信制御部210および第2受信制御部220は、まず、1番目に新しい「6時10分00秒」を定時受信時刻に設定し、当該時刻で定時受信が成功した場合には、次回も同じ時刻に定時受信を開始し、失敗した場合には、2番目に新しい「6時15分00秒」を次回の定時受信時刻として設定してもよい。
具体的に、第1受信制御部210および第2受信制御部220は、過去の各時間帯における光自動受信あるいは強制受信を実施した回数と、受信が成功した回数とを記憶部300に記憶させる。そして、第1受信制御部210および第2受信制御部220は、まず、1番目に受信成功回数が多い「6時00分00秒」を定時受信時刻に設定し、当該時刻で定時受信が成功した場合には、次回も同じ時刻に定時受信を開始し、失敗した場合には、2番目に受信成功回数が多い「8時00分00秒」を次回の定時受信時刻として設定してもよい。
このような構成にすれば、過去における成功回数が最も多い時刻に受信を失敗しても、次回の受信を次に成功回数が多い時刻に行うため、生活パターンが変わった場合でも、次回の受信の成功確率を高めることができる。
なお、受信成功回数ではなく、成功率(受信成功回数÷受信回数)あるいは失敗率に基づく順序で定時受信時刻を設定してもよい。
具体的に、第1受信制御部210および第2受信制御部220は、過去の各曜日における光自動受信あるいは強制受信が成功した回数を記憶部300に記憶させる。そして、まず、1番目に成功回数が多い「月曜日」のみ定時受信を行い、当該曜日に定時受信が成功した場合には、次回も同じ曜日のみ定時受信を行い、失敗した場合には、2番目に成功回数が多い「金曜日」のみ次回の定時受信を行ってもよい。
さらに、第4,第5実施形態や第1〜第3変形例において、記憶部300に記憶された複数の時刻の中から、ユーザにより選択された時刻を定時受信時刻として設定してもよい。
また、第4,第5実施形態や第1〜第3変形例において、制御回路200は、定時受信が失敗した場合には、当該定時受信時刻を、次回以降の定時受信時刻の設定対象から外してもよい。
このような構成にすれば、例えば、生活パターンが変わったなどの理由により、以前に受信が成功した時刻にユーザが屋内で生活することになったとしても、受信が失敗した時刻を受信時刻の設定対象から外すことにより、受信が失敗する確率を減らすことができる。
さらに、照度検出レベルに基づいて、衛星信号の受信処理を開始したが、環境検出回路として湿度や気温あるいは気圧を検出する構成を用い、湿度や気温あるいは気圧が所定値以上となった場合に、屋外等の衛星信号を受信するのに適した環境に配置されていると判断して、衛星信号の受信処理を開始してもよい。例えば、登山に利用する電波受信装置であれば、高地での気圧が低地と大きく異なるため、有効である。
また、光が照射される量を検出するために、ソーラーセル135に替えて、紫外線センサ等の光センサを用いることもできる。
このような構成にすれば、最新のユーザの生活パターンに基づいて定時受信を行うことができる。さらには、第1,第2,第4,第5実施形態の定時受信時刻の設定方法を必要に応じて組み合わせ、所定の条件に基づいて第1,第2,第4,第5実施形態のいずれかの時刻を定時受信時刻として設定してもよい。
また、第1〜第6実施形態において、予め設定された時間帯の特定時刻を検出時刻として記憶部300に記憶させたが、受信の成功時刻や照度の検出時刻をそのまま記憶させてもよい。
例えば、第1閾値レベルを第2閾値レベルよりも高くした場合、以下の効果を期待できる。すなわち、例えば、第1閾値レベルを晴天の昼間に対応するレベル(以下、高照度レベルという)まで高くすることで、ユーザが確実に屋外にいた時刻を定時受信時刻として設定できる。
そして、第2閾値レベルを第1閾値レベルと同じ高照度レベルに設定すると、定時受信時刻にユーザが屋外にいたとしても、曇天や雨天あるいは電子機器100が袖に隠れるなどして、高照度レベルの照度を検出できない場合には、照度検出レベルが第2閾値レベル以上とならないため、受信処理を開始することができない。
これに対して、第2閾値レベルを第1閾値レベルよりも低く設定すれば、定時受信時刻にユーザが屋外にいれば、曇天や雨天あるいは電子機器100が袖に隠れるなどしても、照度検出レベルが第2閾値レベル以上となるため受信処理を開始することができる。
したがって、ユーザが確実に屋外にいた時刻における受信機会を増やすことができ、衛星信号を高い成功確率でかつ高頻度で受信できる。
さらに、本発明では、ソーラーセル135、二次電池130、充電制御用スイッチ42、電圧検出回路44を備えることで、ソーラーセル135に照射された光の照度を高精度に検出することができる。これらの構成による照度の検出機構は、衛星信号を受信する電子機器のみに利用されるものではなく、他の機器にも適用できる。特に、照度の検出によって、何らかの装置を起動する機器に適している。例えば、照度に応じて、照明をオン・オフしたり、照明の光量を変化させる機器や、照度に応じて受信を開始する長波の電波修正時計等に応用できる。また、本発明の電波受信装置をソーラーセル135を照度検出のみに用いる電子機器に適用してもよい。
Claims (21)
- 電波を受信する電波受信装置であって、
前記電波を受信する受信回路と、
前記電波受信装置が前記電波を受信するのに適した環境にあるかを検出する環境検出回路と、
前記受信回路および前記環境検出回路を制御する制御回路と、を備え、
前記制御回路は、
前記環境検出回路の検出結果に基づいて、前記電波受信装置が前記電波を受信するのに適した環境にあると判断した場合に、前記受信回路を作動させる第1受信制御部と、
予め設定された定時受信時刻に前記受信回路を作動させる第2受信制御部と、
前記第1受信制御部および前記第2受信制御部を切り替えて作動させる切り替え部と、を備える
ことを特徴とする電波受信装置。 - 請求項1に記載の電波受信装置において、
入力装置を備え、
前記切り替え部は、前記入力装置に対する入力操作に応じて、前記第1受信制御部および前記第2受信制御部を切り替えて作動させる
ことを特徴とする電波受信装置。 - 請求項1または請求項2に記載の電波受信装置において、
前記切り替え部は、前記受信回路による受信の履歴である受信履歴に基づいて、前記第1受信制御部および前記第2受信制御部を切り替えて作動させる
ことを特徴とする電波受信装置。 - 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電波受信装置において、
前記第1受信制御部は、前記電波受信装置が前記電波を受信するのに適した環境にないと判断した状態が所定時間以上の間継続した場合には、前記定時受信時刻に前記受信回路を作動させる
ことを特徴とする電波受信装置。 - 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電波受信装置において、
前記第1受信制御部は、前記電波受信装置が前記電波を受信するのに適した環境にないと判断した状態が所定時間以上の間継続した場合には、前記環境検出回路の作動を停止して、前記定時受信時刻に前記受信回路を作動させる
ことを特徴とする電波受信装置。 - 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の電波受信装置において、
前記第1受信制御部は、前記受信回路を作動させた場合には、前記電波受信装置が前記電波を受信するのに適した環境にないと判断した状態が所定時間以上の間継続しても前記定時受信時刻に前記受信回路を作動させずに、前記電波受信装置が前記電波を受信するのに適した環境にあると判断した場合に前記受信回路を作動させる
ことを特徴とする電波受信装置。 - 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の電波受信装置において、
前記第1受信制御部は、前記電波受信装置が前記電波を受信するのに適した環境にあると判断した場合に行った前記電波の受信の成功時刻を、前記定時受信時刻として設定する
ことを特徴とする電波受信装置。 - 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の電波受信装置において、
前記第1受信制御部および第2受信制御部は、
強制受信が指示された場合に、前記受信回路を作動し、
強制受信の指示に基づいて行った前記電波の受信の成功時刻を、前記定時受信時刻として設定する
ことを特徴とする電波受信装置。 - 請求項7または請求項8に記載の電波受信装置において、
記憶部を備え、
前記第1受信制御部および前記第2受信制御部は、
前記成功時刻を前記記憶部に記憶させ、
前記成功時刻が複数存在する場合には、受信の成功回数が最も多い前記成功時刻を前記定時受信時刻として設定する
ことを特徴とする電波受信装置。 - 請求項9に記載の電波受信装置において、
前記第1受信制御部および前記第2受信制御部は、前記定時受信時刻に行った前記電波の受信が失敗した場合には、当該定時受信時刻として設定されていた成功時刻以外の前記成功時刻のうち、前記成功回数が最も多い前記成功時刻を前記定時受信時刻として設定し、前記定時受信時刻に行った前記電波の受信が成功した場合には、前記定時受信時刻を変更しない
ことを特徴とする電波受信装置。 - 請求項7から請求項10のいずれか1項に記載の電波受信装置において、
前記第1受信制御部および前記第2受信制御部は、前記成功時刻が一定時間間隔で設定された複数の時間帯のうちいずれの時間帯に含まれるかを判定して、前記成功時刻が含まれる時間帯の特定時刻を前記定時受信時刻として設定する
ことを特徴とする電波受信装置。 - 請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の電波受信装置において、
前記第1受信制御部は、
予め設定された制御開始時刻に前記受信回路および前記環境検出回路の制御を開始し、
次回の前記制御開始時刻までの間に前記受信回路を作動させなかった場合には、当該次回の制御開始時刻に制御を開始し、前記受信回路を作動させた場合には、当該次回の制御開始時刻から予め設定された設定時間経過後の制御開始時刻に制御を開始する
ことを特徴とする電波受信装置。 - 請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の電波受信装置において、
ソーラーセルと、
前記ソーラーセルに入射する光の照度の検出処理を行う照度検出回路と、
記憶部と、を備え、
前記制御回路は、
所定時間間隔で前記照度検出回路を作動させ、
前記照度検出回路で検出された照度および当該照度の検出時刻を前記記憶部に記憶させ、
所定期間における前記照度が最も高い前記検出時刻を前記定時受信時刻として設定する
ことを特徴とする電波受信装置。 - 請求項13に記載の電波受信装置において、
前記制御回路は、前記照度が最も高い前記検出時刻が複数存在する場合には、当該照度が検出された回数が最も多い前記検出時刻を前記定時受信時刻として設定する
ことを特徴とする電波受信装置。 - 請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の電波受信装置において、
ソーラーセルと、
前記ソーラーセルに入射する光の照度の検出処理を行う照度検出回路と、
記憶部と、を備え、
前記制御回路は、
所定時間間隔で前記照度検出回路を作動し、
前記照度検出回路で検出された照度が予め設定された第1閾値以上の場合には、前記照度の検出時刻を前記記憶部に記憶させ、
前記記憶部に記憶させた前記検出時刻を前記定時受信時刻として設定する
ことを特徴とする電波受信装置。 - 請求項15に記載の電波受信装置において、
前記制御回路は、前記検出時刻が複数存在する場合には、前記照度が検出された回数が最も多い前記検出時刻を前記定時受信時刻として設定する
ことを特徴とする電波受信装置。 - 請求項13から請求項16のいずれか1項に記載の電波受信装置において、
前記制御回路は、前記検出時刻が一定時間間隔で設定された複数の時間帯のうちいずれの時間帯に含まれるかを判定して、前記検出時刻が含まれる時間帯の特定時刻を前記記憶部に記憶させる
ことを特徴とする電波受信装置。 - 請求項1から請求項17のいずれか1項に記載の電波受信装置において、
ソーラーセルを備え、
前記環境検出回路は、前記電波受信装置が前記電波を受信するのに適した環境にあるかの検出処理として、前記ソーラーセルに入射する光の照度の検出処理を行う照度検出回路であり、
前記第1受信制御部は、前記照度検出回路で検出された照度が予め設定された第2閾値以上の場合には、前記電波受信装置が前記電波を受信するのに適した環境にあると判断し、前記第2閾値未満の場合には、前記電波を受信するのに適した環境にないと判断する
ことを特徴とする電波受信装置。 - 請求項1から請求項18のいずれか1項に記載の電波受信装置において、
前記電波は、衛星信号である
ことを特徴とする電波受信装置。 - 請求項1から請求項19のいずれか1項に記載の電波受信装置を備える
ことを特徴とする電子機器。 - 電波を受信する電波受信装置の電波受信方法であって、
前記電波受信装置が前記電波を受信するのに適した環境にあると判断した場合に、前記電波を受信する第1受信制御ステップと、
予め設定された定時受信時刻に前記電波を受信する第2受信制御ステップと、
前記第1受信制御ステップおよび第2受信制御ステップを切り替えて実行させる切り替えステップと、を備える
ことを特徴とする電波受信方法。
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