JP6733380B2 - 電子時計および電子時計の制御方法 - Google Patents
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Description
特許文献1の電子時計は、ソーラーセルに当たる光の照度を検出して照度検出レベルを求め、当該照度検出レベルが照度閾値レベル以上となる高照度状態が、所定時間以上継続したか否かを判定する判定処理を行う。高照度状態が所定時間以上継続した場合は、電子時計に太陽光が照射されていると判断でき、電子時計が屋外に配置されている可能性が高いため、当該電子時計は、GPS衛星から送信される衛星信号を受信する受信処理を実行する。
前記判定処理は、毎日決められた時刻に開始され、受信処理が実行された場合に終了する。すなわち、受信処理が実行された場合は、その後、次の日の決められた時刻まで、前記判定処理は実行されないため、高照度状態が所定時間以上継続したとしても、再度の受信処理は実行されない。
動作制御部は、例えば、毎日予め設定された時刻に条件判定部を動作状態とし、自動受信条件に該当して受信処理が実行された場合、条件判定部を非動作状態とする。
本発明によれば、ユーザーは、受信待機情報が表示されている場合は、条件判定部が動作状態にあり、電子時計が、自動受信条件に該当すれば受信処理が実行される状態にあること、すなわち、自動受信機能が有効であることが分かる。また、ユーザーは、受信待機情報が表示されていない場合は、条件判定部が非動作状態にあり、電子時計が、自動受信条件に該当しても受信処理が実行されない状態にあること、すなわち、自動受信機能が無効であることが分かる。ユーザーは、自動受信機能が有効であることが分かれば、自動受信処理により時刻が修正されることで、正確な時刻を維持できると判断できるため、安心して電子時計を使い続けることが可能となる。
また、ユーザーは、受信待機情報が表示されていない場合、電子時計が、太陽電池に照射される光の照度が照度閾値以上になっても受信処理が実行されない状態にあることが分かる。このため、例えば、受信処理を実行させる必要があると判断した場合は、電子時計を屋外に配置した状態で、電子時計が備える操作装置を操作して強制的に手動で受信処理を実行させるなどの対応をとることができる。
また、ユーザーは、受信待機情報が表示されていない場合、例えば翌日になるまでは、時刻が進んでも受信処理が実行されないことが分かる。このため、例えば、受信処理を実行させる必要があると判断した場合は、電子時計を屋外に配置した状態で、操作装置を操作して強制的に手動で受信処理を実行させるなどの対応をとることができる。
また、ユーザーは、第1受信待機情報および第2受信待機情報のいずれも表示されていない場合、第1条件判定部および第2条件判定部がいずれも非動作状態にあり、太陽電池に照射される光の照度が照度閾値以上になっても、時刻が進んでも受信処理が実行されないことが分かる。このため、例えば、受信処理を実行させる必要があると判断した場合は、電子時計を屋外に配置した状態で、操作装置を操作して強制的に手動で受信処理を実行させるなどの対応をとることができる。
本発明によれば、例えば、ユーザーが屋内において窓際を通過する際に、太陽電池に短時間の間太陽光が照射されるような場合、受信処理が実行されることを抑制できるため、受信処理に失敗することを抑制できる。
また、本発明によれば、検出された照度が照度閾値以上となる高照度状態の場合、条件判定部が動作状態となり、受信待機情報が表示される。
このため、ユーザーは、電子時計に受信処理を実行させようと考え、屋外などで太陽電池に光を当てた場合、受信待機情報が表示されている場合は、太陽電池に照射された光の照度が照度閾値以上であることが分かる。このため、電子時計の状態を維持することで、受信処理を実行させることができる。
また、ユーザーは、受信待機情報が表示されていない場合には、太陽電池に照射された光の照度が照度閾値未満であることが分かる。このため、電子時計の配置や姿勢を変えることで、太陽電池に照射される光の照度が照度閾値以上となるように調整できる。
これによれば、例えば、光自動受信処理に失敗した場合は、例えば、屋内においてスポットライトなどの強い照明の光が電子時計に当たり、受信処理が実行されたことなどが原因として考えられる。このため、ユーザーは、強い照明の光が電子時計に当たらないように注意して電子時計を使用することで、受信処理に失敗することを抑制でき、消費電力を低減できる。
また、定時自動受信処理に失敗した場合は、所定時刻における電子時計の受信環境が適切ではないと判断できるため、ユーザーは、例えば所定時刻の設定を変更することで、受信処理に失敗することを抑制でき、消費電力を低減できる。
このため、指針が受信待機情報を表示しない場合は、指針に所定情報を表示させることで、条件判定部が非動作状態にあることと、所定情報とを同時に表示させることができる。
このため、受信待機情報と所定情報とを別々の指針で表示する場合と比べて、電子時計が備える指針の数を削減できる。
このような場合、本発明によれば、指針が電池残量を表示しているため、ユーザーは、受信処理を強制的に手動で実行させる前に、電池残量が低下していないかを判断できる。
[第1実施形態]
図1は、本実施形態の電子時計1を示す概略図である。
電子時計1は、地球の上空を所定の軌道で周回している複数のGPS衛星100のうち、少なくとも1つのGPS衛星100からの衛星信号を受信して時刻情報を取得し、少なくとも3つのGPS衛星100からの衛星信号を受信して位置情報を算出して取得するように構成されている。なお、GPS衛星100は、位置情報衛星の一例であり、地球の上空に複数存在している。現在は約30個のGPS衛星100が周回している。
図2は、電子時計1の正面図であり、図3は、電子時計1の概略を示す断面図である。
電子時計1は、図2および図3に示すように、外装ケース30と、カバーガラス33と、裏蓋34とを備えている。外装ケース30は、金属で形成された円筒状のケース本体31に、セラミックで形成されたベゼル32が嵌合されて構成されている。このベゼル32の内周側に、プラスチックで形成されたリング状のダイヤルリング35を介して、円盤状の文字板11が時刻表示部分として配置されている。
外装ケース30の側面には、文字板11の中心より、2時方向の位置にAボタン2と、4時方向の位置にBボタン3と、3時方向の位置にリューズ4とが設けられている。
外装ケース30の内側には、ベゼル32の内周に取り付けられているダイヤルリング35と、光透過性の文字板11と、指針21〜24と、カレンダー車20と、各指針21〜24およびカレンダー車20を駆動する駆動機構140などが備えられている。
文字板11と、駆動機構140が取り付けられている地板125との間には、光発電を行う太陽電池135が備えられている。太陽電池135は、光エネルギーを電気エネルギーに変換する複数の光発電素子を直列接続した円形の平板である。文字板11、太陽電池135、地板125には、指針21〜23の指針軸29と、指針24の図示しない指針軸とが貫通する穴が形成されている。また、文字板11および太陽電池135には、カレンダー小窓19の開口部が形成されている。
駆動機構140は、具体的には、第1〜第4駆動機構を備える。第1駆動機構は指針22および指針23を駆動し、第2駆動機構は指針21を駆動し、第3駆動機構は指針24を駆動し、第4駆動機構はカレンダー車20を駆動する。ここで、駆動機構140および指針21〜24は、表示装置の一例である。
指針21〜23は、文字板11の平面中心に設けられた指針軸29に取り付けられている。文字板11の外周部を囲むダイヤルリング35の内周側には、図2に示すように、内周を60分割にする目盛が表記されている。この目盛を用いて、指針21は通常時に時刻の「秒」を表示し、指針22は時刻の「分」を表示し、指針23は時刻の「時」を表示する。
また、ダイヤルリング35には、12分位置にアルファベットの「Y」と、18分位置にアルファベットの「N」の英字が表記されている。この英字は、GPS衛星100から受信した衛星信号に基づく各種情報の受信(取得)結果(Y:受信(取得)成功、N:受信(取得)失敗)を示す。指針21は、「Y」および「N」のいずれか一方を指示し、衛星信号の受信結果を表示する。
図4に示すように、指針24の回転領域の6時方向から7時方向の範囲の外周には、「DST」の英字と「○」の記号が表記されている。DST(daylight saving time)は夏時間を意味する。指針24は、これらの英字と記号を指示することで、夏時間(DST:夏時間ON、○:夏時間OFF)の設定を表示する。
電池インジケーター12は、電池残量を複数の段階で表示でき、電池残量が複数の段階のうち最も大きい第1の段階であることを示す第1の位置と電池残量が複数の段階のうち最も小さい第2の段階であることを示す第2の位置とを有している。
ここで、光受信待機指標13は、指針24が周回する周回方向において、電池インジケーター12の第1の位置に対して第2の位置とは反対側であり、且つ、第2の位置との距離よりも第1の位置との距離が短くなる位置に配置されていることが好ましい。
ダイヤルリング35には、内周側の目盛に沿って、協定世界時(UTC)との時差を表す時差情報37が、数字と数字以外の記号とで表記されている。数字の時差情報37は整数の時差であり、記号の時差情報37は整数以外の時差であることを表している。
また、ダイヤルリング35の周囲に設けられているベゼル32には、ダイヤルリング35に表記されている時差情報37の時差に対応した標準時を使用しているタイムゾーンの代表都市名を表す都市情報36が、時差情報37に併記されている。
電子時計1は、リューズ4が0段位置から1段引かれると、指針21によって現在設定されている時差情報を表示し、指針24によって現在設定されている夏時間の設定を表示する。また、リューズ4が1段引かれた状態で、リューズ4が回転操作されると、回転方向に応じて、指針21を進めたり戻したりして時差情報を選択する。そして、指針21が示した時差情報が設定される。また、リューズ4が1段引かれた状態で、Aボタン2が押されると、指針24が移動する事で、夏時間の設定のON,OFFを切り替える。そして、指針24が示したON、OFFのいずれかが設定される。
電子時計1は、リューズ4が0段位置から2段引かれた状態で、リューズ4が回転操作されると、時分または日を変更する。変更対象の切り替えは、Aボタン2が押されることで行われる。なお、このとき、指針24は電池残量を表示する。
電子時計1は、リューズ4が0段位置の状態で、Aボタン2が3秒以上6秒未満押されると、測時モードでの受信処理(測時モードの手動受信処理)を実行する。また、Aボタン2が6秒以上押されると、測位モードでの受信処理(測位モードの手動受信処理)を実行する。
測時モードの手動受信処理の実行中、指針24は、「1」の数字を指示する。また、測位モードの手動受信処理の実行中、指針24は、「4+」の記号を指示する。
電子時計1は、リューズ4が0段位置の状態で、Aボタン2が押されると、直前に実行された受信処理(最新の受信処理)が成功したか否かを示す受信結果情報を表示する。すなわち、受信に成功した場合、指針21は「Y」の英字を指示し、受信に失敗した場合、指針21は「N」の英字を指示する。
ここで、受信処理が手動受信処理である場合、指針24は受信モードを表示する。すなわち、受信モードが測時モードの場合、指針24は「1」の数字を指示し、受信モードが測位モードの場合、指針24は「4+」の記号を指示する。
また、受信処理が後述する自動受信処理である場合、指針24は光受信待機指標13を指示する。
図5は、電子時計1の回路構成を示すブロック図である。この図に示すように、電子時計1は、太陽電池135と、二次電池130と、GPS受信回路45と、計時装置46と、操作装置47と、制御装置50と、駆動機構140とを備えている。制御装置50は、ダイオード51と、充電制御用スイッチ52と、充電状態検出回路53と、電圧検出回路54と、駆動回路55と、電池残量検出回路56と、記憶装置60と、制御回路58とを備えている。なお、充電状態検出回路53、電圧検出回路54からなる構成は、照度検出回路の一例である。
そして、GPS受信回路45は、図示を略すが、通常のGPS装置と同様に、GPS衛星100から送信される衛星信号を受信してデジタル信号に変換するRF(Radio Frequency)部と、受信信号の相関判定を実行して航法メッセージを復調するBB部(ベースバンド部)と、BB部で復調された航法メッセージ(衛星信号)から時刻情報や位置情報(測位情報)を取得して出力する情報取得手段とを備えている。
例えば、過充電により電池特性が劣化する状態にならないよう、二次電池130の電池電圧が所定値以上となる場合には、制御回路58から出力される2値の制御信号CTL3に基づいて、充電制御用スイッチ52をオフする。なお、この場合、後述する電圧検出回路54は、制御回路58から出力される制御信号CTL2に基づいて動作が停止されている。
スイッチング素子521は、pチャネル型のトランジスターであり、ゲート電圧Vg1がローレベルの場合にはオン状態となり、ハイレベルの場合にはオフ状態となる。ゲート電圧Vg1は、制御回路58により制御される。
ここで、二次電池130の電池電圧は、二次電池130の電池残量と相関関係がある。このため、電池残量検出回路56は、二次電池130の電池電圧を検出することで、二次電池130の電池残量を検出できる。
時刻データ記憶部610には、受信時刻データ611と、閏秒更新データ612と、内部時刻データ613と、表示用時刻データ614と、タイムゾーンデータ615とが記憶される。
受信時刻データ611には、衛星信号から取得した時刻情報(GPS時刻)が記憶される。この受信時刻データ611は、通常は計時装置46によって1秒毎に更新され、衛星信号を受信した際には、取得した時刻情報(GPS時刻)が記憶される。
閏秒更新データ612には、少なくとも現在の閏秒のデータが記憶される。すなわち、衛星信号のサブフレーム4、ページ18には、閏秒に関するデータとして、「現在の閏秒」、「閏秒の更新週」、「閏秒の更新日」、「更新後の閏秒」の各データが含まれる。このうち、本実施形態では、少なくとも「現在の閏秒」のデータを、閏秒更新データ612に記憶している。
なお、タイムゾーンデータ記憶部620は、さらに、都市名とタイムゾーンデータとを関連付けて記憶している。したがって、ユーザーがリューズ4の操作によって、現地時刻を知りたい都市名を選択すると、制御回路58は、タイムゾーンデータ記憶部620に対してユーザーが設定した都市名を検索し、その都市名に対応するタイムゾーンデータを取得して、タイムゾーンデータ615に設定する。
手動受信判定制御部584は、操作装置47の出力信号に基づいて、Aボタン2が3秒以上6秒未満押されたことを検出すると、GPS受信回路45を作動して測時モードでの受信処理を実行する(測時モードでの手動受信処理)。また、Aボタン2が6秒以上押されたことを検出すると、GPS受信回路45を作動して測位モードでの受信処理を実行する(測位モードでの手動受信処理)。
測位モードでの受信処理が実行されると、GPS受信回路45は、少なくとも3個、好ましくは4個以上のGPS衛星100を捕捉し、各GPS衛星100から送信される衛星信号を受信して現在地の位置情報を算出して取得する。また、GPS受信回路45は、衛星信号を受信した際に時刻情報も同時に取得できる。
例えば、日本標準時(JST)は、UTCに対して9時間進めた時刻(UTC+9)であるため、取得した位置情報が日本である場合には、タイムゾーン設定部585は、タイムゾーンデータ記憶部620から日本標準時の時差情報(+9時間)を読み出してタイムゾーンデータ615に記憶する。
また、タイムゾーン設定部585は、操作装置47の操作により、時差情報37または都市情報36のいずれかが選択された場合、選択された時差情報37または都市情報36に対応するタイムゾーンデータを、タイムゾーンデータ615に記憶させる。
また、時刻修正部586は、表示用時刻データ614を、タイムゾーンデータ615を用いて修正する。このため、表示用時刻データ614は、UTCである内部時刻データ613に各タイムゾーンデータを加算した時刻となる。
表示制御部587は、駆動回路55を制御して、各指針21〜24およびカレンダー車20の移動を制御する。
次に、電子時計1が実行する受信制御処理について、図7のフローチャートに基づき説明する。
動作制御部581は、毎日、光条件判定部582の動作開始時刻である6時00分00秒(表示用時刻データ614が示す時刻)に、光条件判定部582の動作条件に該当したと判定し、光条件判定部582を作動させて動作状態とする。なお、動作開始時刻は、記憶装置60に予め記憶されている。
図8に示すように、光条件判定部582が作動して動作状態になると、表示制御部587は、指針24を制御して光受信待機指標13を指示させることで、光受信待機情報を表示させる(S11)。なお、光条件判定部582が非動作状態の場合、表示制御部587は、指針24を制御して電池インジケーター12を指示させることで、所定情報として電池残量を表示させる。
電子時計1に光が当たっておらず、太陽電池135で発電が行われていない場合、充電状態検出回路53は「非充電中」の検出結果RS1を制御回路58に出力する。この場合、光条件判定部582は、充電中ではないと判定し、制御回路58からはローレベルの制御信号CTL2を出力する。この場合は、電子時計1が屋外に配置されておらず、衛星信号の受信に適した場所に配置されていない可能性が高い。
一方、光条件判定部582は、電子時計1に光が当たり、充電状態であると判定した場合、電圧検出回路54を作動する。この際、充電制御用スイッチ52は、光条件判定部582によってオフ状態に切り替えられる。すなわち、光条件判定部582は、充電状態検出回路53で充電中であることを検出すると、1秒間隔の制御信号CTL2を制御回路58に出力させ、電圧検出回路54を作動する。この際、充電制御用スイッチ52は、制御回路58からの制御信号CTL3によってオフ状態に制御されるので、太陽電池135および電圧検出回路54は、二次電池130とは切り離される。このため、電圧検出回路54は、二次電池130の充電電圧の影響を受けることなく、太陽電池135に当たる光の照度に対応する開放電圧を検出できる。
なお、充電制御用スイッチ52がオフ状態では充電状態検出回路53によって充電状態を検出できない。このため、光条件判定部582は、充電状態検出回路53に対する制御信号CTL1の出力タイミングと、電圧検出回路54に対する制御信号CTL2の出力タイミングとが一致しないように、制御回路58を制御して制御信号CTL1と制御信号CTL2の出力タイミングをずらしている。
すなわち、開放電圧は太陽電池135における照度と相関関係があるため、電圧検出回路54は、開放電圧を検出することで、太陽電池135に照射される光の照度を検出できる。つまり、充電状態検出回路53および電圧検出回路54は、太陽電池135に照射される光の照度を検出する照度検出回路の一例である。
そして、電圧検出回路54は、開放電圧の検出結果RS2を、制御回路58に出力する。
S12でNOと判定された場合、すなわち、時刻が20時00分00秒よりも前の場合、光条件判定部582は、電圧検出回路54から出力される検出結果RS2により、太陽電池135に照射された光の照度が照度閾値以上か否かを判定する。この判定は、検出結果RS2を受信する毎に1秒間隔で行われる。
本実施形態では、照度閾値は、太陽電池135に照射される光の照度に対して図10に示す関係にある検出レベルを用いて設定される。図10における照度は、各検出レベルにおける下限値を表したものである。例えば、検出レベルが「4」とは、照度が3000ルクス以上であることを意図する。本実施形態では、照度閾値は、検出レベル「4」(3000ルクス)に設定されている。
検出レベルと開放電圧とは、図10に示す関係にある。例えば、検出レベルが「4」とは、開放電圧が5.2V以上であることを意図する。
光条件判定部582は、図10に示す関係に基づき、検出結果RS2から検出レベルを取得し、取得した検出レベルと照度閾値として設定した検出レベルとを比較することで、太陽電池135に照射された光の照度が、照度閾値として設定した検出レベル以上か否かを判定する(S13)。なお、検出レベルと開放電圧と照度との関係は、図10に示す関係に限定されず、適宜設定することができる。また、検出レベルは、「0」〜「10」の11段階に分けられているが、より多い段階に分けたり、反対に、より少ない段階に分けたりしてもよい。
S13でNOと判定された場合、すなわち、太陽電池135に光が当たっていない、または、太陽電池135に光が当たって充電状態ではあるが、光が比較的暗く、照度が照度閾値未満の場合、光条件判定部582は、処理をS12に戻す。これにより、S12でYESと判定されるか、または、S13でYESと判定されるまで、S12,S13の処理が繰り返し実行される。すなわち、自動受信条件に該当したか否かの判定処理(判定ステップ)が継続して実行される。
また、光条件判定部582が自動受信制御部583を作動させると、図8に示すように、動作制御部581は、光条件判定部582の非動作条件に該当したと判定し、光条件判定部582を非動作状態とする。
自動受信処理では、測時モードでの受信処理が行われる。すなわち、測位モードでは、位置を検出するために3個以上のGPS衛星100から信号を受信しなければならず、受信処理時間も長くなる。このため、信号受信が終了するまで電子時計1を屋外に配置しておくことが好ましいが、自動受信処理ではユーザーが受信中であることに気がつかず、受信中であっても屋内に移動してしまうおそれもある。このため、測位モードでの受信は、ユーザーが意図して受信操作を行った場合のみ、つまり手動受信処理時のみ行うことが好ましい。
一方、測時モードでは、1つのGPS衛星100からの信号受信でも時刻情報を取得でき、受信処理時間も短くできる。従って、ユーザーが意図しなくても、受信処理を実行することができ、自動受信処理に適している。ただし、自動受信処理を測位モードで実行するように構成してもよいし、自動受信処理を測時モードおよび測位モードのいずれかで実行するかを、操作装置47のモード選択操作に応じて選択できるようにしてもよい。
なお、GPS受信回路45では、まず、GPS衛星100の検索を行い、GPS受信回路45で衛星信号を検出する。そして、衛星信号を検出した場合(GPS衛星100を捕捉した場合)には、引き続き衛星信号の受信を継続し、時刻情報を受信する。このように時刻情報を受信できた場合には、受信に成功したと判定する。それ以外の場合、すなわち、GPS受信回路45で衛星信号が検出されない場合や、時刻情報を受信できなかった場合には、受信に失敗したと判定する。
S15でYESと判定された場合、時刻修正部586は、受信された時刻情報を受信時刻データ611に記憶する。これにより、内部時刻データ613、表示用時刻データ614が修正される(S16)。
そして、制御回路58は、GPS受信回路45を非動作状態とし、受信処理を終了させ、受信制御処理を終了する。
また、受信に失敗し、S15でNOと判定された場合、制御回路58は、処理をS17に進める。これにより、指針24によって電池残量が表示された後、受信制御処理が終了する。
なお、本実施形態では、図8に示すように、表示制御部587は、指針24に光受信待機情報を表示させている場合、Bボタン3が押され、表示切替操作が行われると、次の開放電圧の検出タイミングまで、指針24に電池インジケーター12を指示させて電池残量を表示させる。なお、次の開放電圧の検出タイミングではなく、1秒などの予め設定された時間や、操作装置47の操作が行われるまでの間、指針24に電池残量を表示させてもよい。これによれば、ユーザーは、指針24が光受信待機情報を表示している場合に、電池残量を知りたいと考えた場合、Bボタン3を押すことで、直ちに電池残量を表示させることができる。
Aボタン2が押され、結果表示操作が行われると、操作装置47から結果表示要求信号が出力される。そして、表示制御部587は、結果表示要求信号に応じて、直前に実行された受信処理が成功したか否かを示す受信結果情報を表示する。
ここで、当該受信処理が自動受信処理である場合、表示制御部587は、指針21に「Y」または「N」を指示させ、指針24に光受信待機指標13を指示させることで、受信結果情報を表示させる。
なお、受信処理に成功または失敗した直後に、自動受信制御部583が結果表示要求信号を出力し、当該受信処理が自動受信処理である場合は、表示制御部587が前記受信結果情報を表示させる構成としてもよい。
ユーザーは、光受信待機情報が表示されている場合、電子時計1が、太陽電池135に照射される光の照度が照度閾値以上になれば受信処理が実行される状態にあること、すなわち、自動受信機能が有効であることが分かる。このため、例えば、屋外に出る予定がある場合は、受信処理が実行されることを予測できる。
また、ユーザーは、光受信待機情報が表示されていない場合、電子時計1が、太陽電池135に照射される光の照度が照度閾値以上になっても受信処理が実行されない状態にあること、すなわち、自動受信機能が無効であることが分かる。例えば、6時〜20時の間で、光受信待機情報が表示されていない場合は、既に受信処理が実行されたことが分かる。このため、例えば、受信処理を実行させる必要があると判断した場合は、電子時計1を屋外に配置した状態で、操作装置47を操作して強制的に手動で受信処理を実行させるなどの対応をとることができる。
このため、指針24が受信待機情報を表示しない場合は、指針24に電池残量を表示させることで、光条件判定部582が非動作状態にあることと、電池残量とを同時に表示させることができる。
このため、光受信待機情報と電池残量とを別々の指針で表示する場合と比べて、電子時計1が備える指針の数を削減できる。
また、ユーザーが、光受信待機情報が表示されていないために、操作装置47を操作して強制的に手動で受信処理を実行させようとする場合、指針24は電池残量を表示しているため、ユーザーは、受信処理を強制的に手動で実行させる前に、電池残量が低下していないかを判断できる。
また、ユーザーは、受信結果情報が表示されることで、自動受信処理に成功したか否かを判断できる。また、ユーザーは、受信結果情報を表示させたいと考えた場合、操作装置47の結果表示操作を行うことで、直ちに受信結果情報を表示させることができる。
第1実施形態の電子時計1は、太陽電池135に照射される光の照度が照度閾値以上か否かを判定し、照度が照度閾値以上の場合、自動受信条件に該当したと判定し、受信処理を実行している。これに対して、第2実施形態の電子時計は、時刻が予め設定された所定時刻か否かを判定し、時刻が所定時刻の場合、自動受信条件に該当したと判定し、受信処理を実行する。
また、Aボタン2が押され、結果表示操作が行われた場合、直前に実行された受信処理が自動受信処理である場合は、指針24は定時受信待機指標14を指示する。
ここで、定時受信待機指標14は、指針24が周回する周回方向において、電池インジケーター12の上記第1の位置に対して上記第2の位置とは反対側であり、且つ、第2の位置との距離よりも第1の位置との距離が短くなる位置に配置されていることが好ましい。
時刻条件判定部(第2条件判定部)588は、動作状態の場合、時刻が予め設定された所定時刻か否かを判定する。そして、時刻が所定時刻の場合、自動受信条件に該当したと判定し、自動受信制御部583を作動させる。自動受信制御部583は、作動すると、GPS受信回路45を作動して測時モードでの受信処理を実行する(定時受信処理)。
本実施形態では、動作制御部581は、時刻条件判定部588を動作状態または非動作状態に切り替える。すなわち、動作制御部581は、予め設定された時刻条件判定部588の動作条件に該当するか否かを判定し、動作条件に該当した場合、時刻条件判定部588を動作状態とする。また、動作制御部581は、予め設定された時刻条件判定部588の非動作条件に該当するか否かを判定し、非動作条件に該当した場合、時刻条件判定部588を非動作状態とする。
時刻条件判定部588が作動して動作状態になると、表示制御部587は、指針24を制御して定時受信待機指標14を指示させることで、定時受信待機情報を表示させる(S21)。なお、時刻条件判定部588が非動作状態の場合、表示制御部587は、指針24を制御して電池インジケーター12を指示させることで、電池残量を表示させる。
S22でYESと判定された場合、時刻条件判定部588は、自動受信条件に該当したと判定し、自動受信制御部583を作動させる。これにより、S14で受信処理が実行される。
また、時刻条件判定部588が自動受信制御部583を作動させると、動作制御部581は、時刻条件判定部588の非動作条件に該当したと判定し、時刻条件判定部588を非動作状態とする。
その後、第1実施形態と同様に、S15で受信に成功したか否かの判定が行われ、S16で時刻の修正が行われ、S17で電池残量の表示が行われた後、受信制御処理は終了する。
第2実施形態におけるその他の構成は、第1実施形態と同様である。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の構成により、同様の作用効果を得ることができる。
すなわち、ユーザーは、定時受信待機情報が表示されている場合、時刻が進み所定時刻になれば受信処理が実行されることを予測できる。
また、ユーザーは、定時受信待機情報が表示されていない場合、既に受信処理が実行され、翌日になるまでは、時刻が進んでも受信処理が実行されないことが分かる。このため、例えば、受信処理を実行させる必要があると判断した場合は、電子時計を屋外に配置した状態で、操作装置47を操作して強制的に手動で受信処理を実行させるなどの対応をとることができる。
第3実施形態の電子時計は、光自動受信処理および定時自動受信処理の両方を実行する。
第3実施形態の電子時計では、図15に示すように、指針24の回転領域の外側に、夏時間の設定の表記、電池インジケーター12、受信モードの表記に加えて、当該回転領域の10時方向の外側に、定時受信待機指標14が表記され、電池インジケーター12と定時受信待機指標14との間に光受信待機指標13が表記されている。
また、Aボタン2が押され、結果表示操作が行われた場合、直前に実行された受信処理が光自動受信処理である場合は、指針24は光受信待機指標13を指示し、当該受信処理が定時自動受信処理である場合は、指針24は定時受信待機指標14を指示する。
光条件判定部582が作動して動作状態になると、S11で、表示制御部587が指針24に光受信待機指標13を指示させることで、光受信待機情報を表示させる。
光条件判定部582は、作動して動作状態になると、S13で、太陽電池135に照射された光の照度が照度閾値以上か否かを判定する(S13)。
S13でNOと判定された場合、動作制御部581は、時刻が23時59分59秒かを判定する(S33)。S33でYESと判定された場合、動作制御部581は、光条件判定部582の非動作条件に該当したと判定し、光条件判定部582を非動作状態とする。そして、制御回路は、変数Rに「1」を設定する(S34)。そして、S17で、指針24によって電池残量が表示され、受信制御処理は終了する。S33でNOと判定された場合、制御回路は、処理をS31に戻す。
一方、S13でYESと判定された場合、光条件判定部582は、自動受信条件に該当したと判定し、自動受信制御部583を作動させる。これにより、S14で受信処理が実行される。また、動作制御部581は、光条件判定部582の非動作条件に該当したと判定し、光条件判定部582を非動作状態とする。
すなわち、変数Rが「0」に設定されている場合は、S13でYESと判定されるか、S33でYESと判定されるまで、光条件判定部582が動作状態となり、照度が照度閾値以上か否かの判定が繰り返し行われ、光受信待機情報が継続して表示される。
時刻条件判定部588が作動して動作状態になると、表示制御部587が指針24に定時受信待機指標14を指示させることで、定時受信待機情報を表示させる(S21)。
時刻条件判定部588は、作動して動作状態になると、S22で、時刻が所定時刻か否かを判定する。
S22でNOと判定された場合、S33で、時刻が23時59分59秒かの判定が行われる。S33でYESと判定された場合、動作制御部581は、時刻条件判定部588の非動作条件に該当したと判定し、時刻条件判定部588を非動作状態とする。
一方、S22でYESと判定された場合、時刻条件判定部588は、自動受信条件に該当したと判定し、自動受信制御部583を作動させる。これにより、S14で受信処理が実行される。また、動作制御部581は、時刻条件判定部588の非動作条件に該当したと判定し、時刻条件判定部588を非動作状態とする。
すなわち、変数Rが「1」に設定されている場合は、S22でYESと判定されるか、S33でYESと判定されるまで、時刻条件判定部588が動作状態となり、時刻が所定時刻か否かの判定が繰り返し行われ、時刻受信待機情報が継続して表示される。
そして、S16の処理の後、制御回路は、光自動受信処理が成功したか否かを判定する(S35)。S35でYESと判定された場合、光自動受信処理に成功した時刻を、所定時刻に設定する(S36)。
S15でNOと判定された場合、S35でNOと判定された場合、または、S36の処理の後、制御回路は、変数Rに「0」を設定する(S37)。すなわち、受信処理が実行された場合は、受信が成功したか否かにかかわらず、変数Rに「0」を設定する。
そして、S17で、指針24によって電池残量が表示され、受信制御処理は終了する。
なお、本実施形態では、光自動受信処理に成功した時刻を、所定時刻に設定しているが、光自動受信処理に成功したか否かに関わらず、受信処理が実行された時刻を所定時刻に設定するようにしてもよい。また、システムリセットの後など、所定時刻が設定されていない場合は、定時自動受信が実行されないように構成してもよいし、所定時刻を予め決められた初期値に設定してもよい。
図17の例では、制御回路が制御を開始した1日目、変数Rに「0」が設定されている。このため、光条件判定部582が動作状態となり、太陽電池135に照射される光の照度の判定が行われ、光受信待機情報が表示される。この例では、1日目に、光自動受信処理が実行され、変数Rに「0」が再設定されている。
2日目は、変数Rに「0」が設定されているため、光条件判定部582が動作状態となり、照度の判定が行われ、光受信待機情報が表示される。この例では、2日目に、光自動受信処理が実行されず、変数Rに「1」が設定されている。
3日目は、変数Rに「1」が設定されているため、時刻条件判定部588が動作状態となり、時刻の判定が行われ、定時受信待機情報が表示される。この例では、3日目に、定時自動受信処理が実行され、変数Rに「0」が設定されている。
4日目は、変数Rに「0」が設定されているため、光条件判定部582が動作状態となり、照度の判定が行われ、光受信待機情報が表示される。
Aボタン2が押され、結果表示操作が行われると、操作装置47から結果表示要求信号が出力される。そして、表示制御部587は、結果表示要求信号に応じて、直前に実行された受信処理が成功したか否かを示す受信結果情報を表示する。
ここで、当該受信処理が光自動受信処理である場合は、表示制御部587は、指針21に「Y」または「N」を指示させ、指針24に光受信待機指標13を指示させることで、第1受信結果情報を表示させる。
また、当該受信処理が定時自動受信処理である場合は、表示制御部587は、指針21に「Y」または「N」を指示させ、指針24に定時受信待機指標14を指示させることで、第2受信結果情報を表示させる。
なお、受信処理に成功または失敗した直後に、自動受信制御部583が結果表示要求信号を出力し、当該受信処理が自動受信処理である場合は、表示制御部587が第1受信結果情報または第2受信結果情報を表示させる構成としてもよい。
第3実施形態におけるその他の構成は、第1および第2実施形態と同様である。
本実施形態によれば、第1、第2実施形態と同様の構成により、同様の作用効果を得ることができる。また、以下の作用効果を得ることができる。
すなわち、ユーザーは、光受信待機情報が表示されている場合は、光条件判定部582が動作状態にあり、電子時計が、太陽電池135に照射される光の照度が照度閾値以上になれば受信処理が実行される状態にあることが分かる。また、ユーザーは、定時受信待機情報が表示されている場合は、時刻条件判定部588が動作状態にあり、電子時計が、時刻が進み所定時刻になれば受信処理が実行される状態にあることが分かる。
また、ユーザーは、光受信待機情報および定時受信待機情報のいずれも表示されていない場合、光条件判定部582および時刻条件判定部588がいずれも非動作状態にあり、太陽電池135に照射される光の照度が照度閾値以上になっても、時刻が進んでも受信処理が実行されないことが分かる。このため、例えば、受信処理を実行させる必要があると判断した場合は、電子時計を屋外に配置した状態で、操作装置47を操作して強制的に手動で受信処理を実行させるなどの対応をとることができる。
これによれば、例えば、光自動受信処理に失敗した場合は、例えば、屋内においてスポットライトなどの強い照明の光が電子時計に当たり、受信処理が実行されたことなどが原因として考えられる。このため、ユーザーは、強い照明の光が電子時計に当たらないように注意して電子時計を使用することで、受信処理に失敗することを抑制でき、消費電力を低減できる。
また、定時自動受信処理に失敗した場合は、所定時刻における電子時計の受信環境が適切ではないと判断できるため、ユーザーは、例えば所定時刻の設定を変更することで、受信処理に失敗することを抑制でき、消費電力を低減できる。
また、ユーザーは、受信結果情報を表示させたいと考えた場合、操作装置47の結果表示操作を行うことで、直ちに受信結果情報を表示させることができる。
第3実施形態の電子時計は、光条件判定部582が動作状態の場合、時刻条件判定部588は非動作状態となり、時刻条件判定部588が動作状態の場合、光条件判定部582は非動作状態となる。これに対して、第4実施形態では、光条件判定部582および時刻条件判定部588が同時に動作状態とされる場合がある。
また、Aボタン2が押され、結果表示操作が行われた場合、直前に実行された受信処理が光自動受信処理である場合は、指針24は光受信待機指標13を指示し、当該受信処理が定時自動受信処理である場合は、指針24は組合せ受信待機指標15を指示する。
本実施形態の電子時計の回路構成は、第3実施形態と同様である。
本実施形態における受信制御処理では、S31でYESと判定された場合、すなわち、変数Rが「1」に設定されている場合、動作制御部581は、光条件判定部582および時刻条件判定部588の動作条件に該当したと判定し、光条件判定部582および時刻条件判定部588を作動させて動作状態とする。
光条件判定部582および時刻条件判定部588が動作状態になると、表示制御部587が指針24に組合せ受信待機指標15を指示させることで、組合せ受信待機情報を表示させる(S41)。
一方、S22でNOと判定された場合、手動受信判定制御部584は、Aボタン2が3秒以上押されたか否かを判定することで、手動受信処理を開始させるか否かを判定する(S42)。S42でYESと判定された場合、手動受信判定制御部584は、S14で受信処理を実行する。Aボタン2が3秒以上6秒未満押されると、測時モードでの受信処理(測時モードの手動受信処理)を実行する。また、Aボタン2が6秒以上押されると、測位モードでの受信処理(測位モードの手動受信処理)を実行する。また、動作制御部581は、光条件判定部582および時刻条件判定部588の非動作条件に該当したと判定し、光条件判定部582および時刻条件判定部588を非動作状態とする。
そして、S13でYESと判定された場合、光条件判定部582は、自動受信制御部583を作動させる。これにより、S14で受信処理が実行される。また、動作制御部581は、光条件判定部582および時刻条件判定部588の非動作条件に該当したと判定し、光条件判定部582および時刻条件判定部588を非動作状態とする。
一方、S13でNOと判定された場合、光条件判定部582は、処理をS33に進める。これにより、時刻が23時59分59秒か否かの判定が行われる。S33でNOと判定された場合、動作制御部581は、光条件判定部582および時刻条件判定部588の非動作条件に該当したと判定し、光条件判定部582および時刻条件判定部588を非動作状態とする。
一方、変数Rが1に設定されている場合は、S22,S42,S13,S33の処理のいずれかでYESと判定されるまで、光条件判定部582および時刻条件判定部588が動作状態となり、時刻が所定時刻か否かの判定と、照度が照度閾値以上か否かの判定とが繰り返し行われ、組合せ受信待機情報が継続して表示される。
このようにして、受信制御処理が実行される。
なお、本実施形態では、手動受信処理に成功した時刻を、所定時刻に設定しているが、光自動受信処理に成功した時刻を、所定時刻に設定してもよい。また、受信処理に成功したか否かに関わらず、受信処理が実行された時刻を所定時刻に設定するようにしてもよい。
図20の例では、制御回路が制御を開始した1日目、変数Rに「0」が設定されている。このため、光条件判定部582が動作状態となり、太陽電池135に照射される光の照度の判定が行われ、光受信待機情報が表示される。この例では、1日目に、光自動受信処理が実行され、変数Rに「0」が再設定されている。
2日目は、変数Rに「0」が設定されているため、光条件判定部582が動作状態となり、照度の判定が行われ、光受信待機情報が表示される。この例では、2日目に、光自動受信処理が実行されず、変数Rに「1」が設定されている。
3日目は、変数Rに「1」が設定されているため、光条件判定部582および時刻条件判定部588が動作状態となり、照度の判定および時刻の判定が行われ、組合せ受信待機情報が表示される。この例では、3日目に、定時自動受信処理が実行され、変数Rに「0」が設定されている。
4日目は、変数Rに「0」が設定されているため、光条件判定部582が動作状態となり、照度の判定が行われ、光受信待機情報が表示される。
第4実施形態におけるその他の構成は、第3実施形態と同様である。
本実施形態によれば、第3実施形態と同様の構成により、同様の作用効果を得ることができる。また、以下の作用効果を得ることができる。
1日受信処理が実行されなかった場合は、時刻がずれている可能性がある。この場合、本実施形態によれば、翌日は、光条件判定部582および時刻条件判定部588が両方動作状態となるため、どちらか一方のみが動作状態となる場合と比べて、受信に成功できる確率を高くでき、時刻修正をし易くできる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
また、指針24は、図21、図22に示すように、曜日も表示できるように構成されていてもよい。図21、図22に示す例では、指針24の回転領域の1時方向から4時方向までの範囲の外側に、七曜を示す英単語の頭文字である「S(Sunday)」、「M(Monday)」、「T(Tuesday)」、「W(Wednesday)」、「T(Thursday)」、「F(Friday)」、「S(Saturday)」の文字が表記される。指針24は、これらの文字のいずれかを指示することで曜日を表示する。
この場合、指針24は、条件判定部が非動作状態の場合、電池残量または曜日を表示する。電池残量を表示させるか曜日を表示させるかは、例えばリューズ4が0段位置の状態で、Bボタン3を押すことで選択できる。すなわち、指針24は、所定情報として曜日を表示できる。
これによれば、例えば、動作制御部581が2日に1度の間隔で条件判定部を動作状態とする場合、ユーザーは、指針24が曜日を表示しており、かつ、表示されている曜日が、条件判定部が動作状態とされない日に対応している場合、その日は条件判定部が1度も動作状態にならないことが分かる。
また、図23に示すように、指針24とは別の指針25によって曜日を表示してもよい。
また、指針24は、条件判定部が非動作状態の場合、電池残量や曜日以外の情報を所定情報として表示してもよいし、何の情報も表示しなくてもよい。
また、第4実施形態において、指針24の回転領域の外側に、受信待機指標として、光受信待機指標13と、定時受信待機指標14とを表記し、指針24と同じ位置に別の指針を取り付けた構成としてもよい。そして、光条件判定部582および時刻条件判定部588が両方とも動作状態にある場合、指針24と前記別の指針によって、光受信待機指標13と定時受信待機指標14とを同時に指示する構成としてもよい。
図25は、この構成を第2実施形態に対して適用した場合の受信制御処理の一例を示すフローチャートである。
当該受信制御処理では、S22でNOと判定された場合、すなわち、時刻が所定時刻になって自動受信条件に該当した場合、表示制御部587は、定時受信待機情報を表示していた指針24を移動させて「1」を指示させ、受信モードを表示させる(S51)。その後、S14で受信処理が実行され、受信に成功または失敗すると、S17で、表示制御部587は、指針24に電池残量を表示させる。
これによれば、図26に示すように、定時受信待機情報は、時刻条件判定部588が動作状態の期間のみ表示され、受信処理が実行されている期間は、受信モードが表示される。
また、上記第2〜第4実施形態においては、条件判定部を動作状態とする時刻は、定時受信処理が実行される所定時刻に合せて設定されてもよい。例えば、所定時刻の2時間前などに設定されてもよい。
また、上記第1〜第3実施形態において、動作制御部581は、手動受信処理が実行された場合、条件判定部の非動作条件に該当したと判定し、条件判定部を非動作状態としてもよい。
図28は、この構成を第1実施形態に対して適用した場合の受信制御処理の一例を示すフローチャートである。
当該受信制御処理では、S12でNOと判定された場合、手動受信判定制御部584は、Aボタン2が3秒以上押されたか否かを判定することで、手動受信処理を開始させるか否かを判定する(S52)。S52でYESと判定された場合、手動受信判定制御部584は、S14で受信処理を実行する。Aボタン2が3秒以上6秒未満押されると、測時モードでの受信処理(測時モードの手動受信処理)を実行する。また、Aボタン2が6秒以上押されると、測位モードでの受信処理(測位モードの手動受信処理)を実行する。この場合、動作制御部581は、条件判定部の非動作条件に該当したと判定し、条件判定部を非動作状態とする。なお、S52でNOと判定された場合、手動受信判定制御部584は、処理をS13に進め、太陽電池135に照射された光の照度が照度閾値以上か否かの判定が行われる。
これによれば、例えば、ユーザーが屋内において窓際を通過する際に、太陽電池135に短時間の間太陽光が照射されるような場合、受信処理が実行されることを抑制できるため、受信処理に失敗することを抑制できる。
例えば、動作制御部581は、図29に示すように、太陽電池135に照射される光の照度が照度閾値以上となる高照度状態の場合、光条件判定部582の動作条件に該当したと判定し、光条件判定部582を動作状態とする。これにより、光受信待機情報が表示される。そして、光条件判定部582は、動作状態になると、高照度状態の継続時間が、予め設定された時間閾値(例えば1秒)以上か否かを判定し、継続時間が時間閾値以上の場合、自動受信条件に該当したと判定し、自動受信制御部583を作動させる構成としてもよい。
なお、図29の例では、受信処理中は、光受信待機情報ではなく、受信モードが表示されている。
これによれば、ユーザーは、電子時計に受信処理を実行させようと考え、屋外などで太陽電池135に光を当てた場合、光受信待機情報が表示されている場合は、太陽電池135に照射された光の照度が照度閾値以上であることが分かる。このため、電子時計の状態を維持することで、受信処理を実行させることができる。
また、ユーザーは、光受信待機情報が表示されていない場合には、太陽電池135に照射された光の照度が照度閾値未満であることが分かる。このため、電子時計の配置や姿勢を変えることで、太陽電池135に照射される光の照度が照度閾値以上となるように調整できる。
また、電池残量が残量閾値以下の場合、消費電力を低減するため、動作制御部581は、例えば3日に1度の間隔で、条件判定部を動作状態にさせてもよい。この場合、ユーザーは、通常であれば条件判定部が動作状態となる時刻になっても、受信待機情報が表示されない場合、その日は条件判定部が動作状態とはならない日であることが分かる。
また、本発明は、衛星信号と標準電波の両方を受信する電子時計に適用することもできる。この場合、例えば、電子時計が標準電波を受信できる環境にある場合は、標準電波を受信する標準電波受信モードを設定し、衛星信号を受信する衛星信号受信モードは設定しない。そして、電子時計が標準電波を受信できる環境にない場合は、衛星信号受信モードを設定し、当該衛星信号受信モードが設定されている場合にのみ、条件判定部が動作状態か非動作状態かを表示することが好ましい。
Claims (19)
- 電波を受信する受信回路と、
表示装置と、
自動受信条件に該当したか否かを判定する条件判定部と、
前記自動受信条件に該当したと判定された場合、前記受信回路を制御して前記電波を受信する受信処理を実行する自動受信制御部と、
前記条件判定部を動作状態または非動作状態に切り替える動作制御部と、
前記条件判定部が動作状態である場合、受信待機情報を前記表示装置に表示させる表示制御部と、を備える
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項1に記載の電子時計において、
太陽電池と、
前記太陽電池に照射される光の照度を検出する照度検出回路と、を備え、
前記条件判定部は、前記照度検出回路によって検出された照度が、予め設定された照度閾値以上か否かを判定し、前記検出された照度が前記照度閾値以上の場合、前記自動受信条件に該当したと判定する
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項1に記載の電子時計において、
時刻を計時する計時装置を備え、
前記条件判定部は、前記計時装置によって計時された時刻が、予め設定された所定時刻か否かを判定し、前記計時された時刻が前記所定時刻の場合、前記自動受信条件に該当したと判定する
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項1に記載の電子時計において、
太陽電池と、
前記太陽電池に照射される光の照度を検出する照度検出回路と、
時刻を計時する計時装置と、を備え、
前記条件判定部は、
前記照度検出回路によって検出された照度が、予め設定された照度閾値以上か否かを判定し、前記検出された照度が前記照度閾値以上の場合、前記自動受信条件に該当したと判定する第1条件判定部と、
前記計時装置によって計時された時刻が、予め設定された所定時刻か否かを判定し、前記計時された時刻が前記所定時刻の場合、前記自動受信条件に該当したと判定する第2条件判定部と、を備え、
前記表示制御部は、
前記第1条件判定部が動作状態である場合、第1受信待機情報を前記表示装置に表示させ、
前記第2条件判定部が動作状態である場合、第2受信待機情報を前記表示装置に表示させる
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電子時計において、
前記動作制御部は、予め設定された前記条件判定部の動作条件に該当するか否かを判定し、前記動作条件に該当した場合、前記条件判定部を動作状態とし、予め設定された前記条件判定部の非動作条件に該当するか否かを判定し、前記非動作条件に該当した場合、前記条件判定部を非動作状態とする
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項5に記載の電子時計において、
時刻を計時する計時装置を備え、
前記動作制御部は、前記計時装置によって計時された時刻が、予め設定された前記条件判定部の動作開始時刻になると、前記動作条件に該当したと判定する
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項5または請求項6に記載の電子時計において、
時刻を計時する計時装置を備え、
前記動作制御部は、前記計時装置によって計時された時刻が、予め設定された前記条件判定部の動作終了時刻になると、前記非動作条件に該当したと判定する
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項5から請求項7のいずれか1項に記載の電子時計において、
前記動作制御部は、前記条件判定部が前記自動受信条件に該当したと判定した場合、前記非動作条件に該当したと判定する
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項5から請求項8のいずれか1項に記載の電子時計において、
操作装置と、
前記操作装置の手動受信操作に応じて、前記受信回路を制御して前記電波を受信する手動受信処理を実行する手動受信判定制御部と、を備え、
前記動作制御部は、前記手動受信処理が実行された場合、前記非動作条件に該当したと判定する
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項1に記載の電子時計において、
太陽電池と、
前記太陽電池に照射される光の照度を検出する照度検出回路と、を備え、
前記動作制御部は、前記照度検出回路によって検出された照度が予め設定された照度閾値以上となる高照度状態の場合、前記条件判定部を動作状態とし、
前記条件判定部は、前記高照度状態の継続時間が、予め設定された時間閾値以上か否かを判定し、前記継続時間が前記時間閾値以上の場合、前記自動受信条件に該当したと判定する
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の電子時計において、
前記表示制御部は、前記受信処理が、前記条件判定部によって前記自動受信条件に該当したと判定されて実行された場合、受信結果の表示を要求する結果表示要求信号に応じて、自動受信によって受信に成功したか否かを示す受信結果情報を前記表示装置に表示させる
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項4に記載の電子時計において、
前記表示制御部は、
前記受信処理が、前記第1条件判定部によって前記自動受信条件に該当したと判定されて実行された場合、受信結果の表示を要求する結果表示要求信号に応じて、自動受信によって受信に成功したか否かを示す第1受信結果情報を前記表示装置に表示させ、
前記受信処理が、前記第2条件判定部によって前記自動受信条件に該当したと判定されて実行された場合、前記結果表示要求信号に応じて、自動受信によって受信に成功したか否かを示す第2受信結果情報を前記表示装置に表示させる
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項11または請求項12に記載の電子時計において、
結果表示操作が行われた場合に、前記結果表示要求信号を出力する操作装置を備える
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の電子時計において、
前記表示制御部は、前記受信処理が実行されている期間、受信モードを前記表示装置に表示させる
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の電子時計において、
前記表示装置は、指針を備え、
前記表示制御部は、
前記条件判定部が動作状態の場合、前記受信待機情報を前記指針に表示させ、
前記条件判定部が非動作状態の場合、予め設定された所定情報を前記指針に表示させる
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項15に記載の電子時計において、
太陽電池と、
前記太陽電池が発電した電力によって充電される二次電池と、
前記二次電池の電池残量を検出する電池残量検出回路と、を備え、
前記所定情報は、前記電池残量検出回路によって検出された前記電池残量である
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項15に記載の電子時計において、
前記所定情報は、曜日である
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項15から請求項17のいずれか1項に記載の電子時計において、
操作装置を備え、
前記表示制御部は、前記受信待機情報を前記指針に表示させている場合、前記操作装置の表示切替操作に応じて、前記所定情報を前記指針に表示させる
ことを特徴とする電子時計。 - 電子時計の制御方法であって、
自動受信条件に該当したか否かを判定するステップと、
前記自動受信条件に該当したと判定された場合、電波を受信する受信処理を実行するステップと、
前記判定するステップを実行するか否かを切り替えるステップと、
前記判定するステップを実行する場合、受信待機情報を表示するステップと、を備える
ことを特徴とする電子時計の制御方法。
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