JP2015209502A - 硬化剤、およびこれを用いた硬化性樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】エポキシ樹脂組成物を硬化させて得られる硬化物の着色を、従来よりも低減させることができる硬化剤、及びこれを用いた硬化性樹脂組成物の提供。【解決手段】一般式(1)で表されるエポキシ樹脂用の硬化剤である。(R1、R3及びR4は各々独立に、−O−等により中断されていてもよい脂肪族炭化水素基;R2はH、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素環基、−COOR5基、又は、部分構造式(2))【選択図】なし

Description

本発明は、硬化剤、およびこれを用いた硬化性樹脂組成物に関し、詳しくは、硬化性樹脂組成物を硬化させて得られる硬化物の着色を、従来よりも低減させることができる硬化剤、およびこれを用いた硬化性樹脂組成物に関する。
エポキシ樹脂は、各種基材への接着性に優れており、また、エポキシ樹脂を硬化剤で硬化させた硬化物は、耐熱性、耐薬品性、電気特性、機械特性等が、他の樹脂硬化物と比較して優れているため、塗料、接着剤、半導体封止、各種成形材料等の幅広い用途において多用されている。
半導体封止、特に発光素子や受光素子に用いられるエポキシ樹脂組成物では、硬化性に優れることから、イミダゾール類、またはジアザビシクロウンデセン(DBU)類等の硬化促進剤が用いられてきた。エポキシ系樹脂の硬化剤としてイミダゾール類を用いた先行技術としては、例えば、特許文献1および2が挙げられる。
特開平07−109261号公報 特開2000−290260号公報
しかしながら、このような硬化剤を含有するエポキシ樹脂組成物を高温で硬化させると、黄変が起こり、光学特性が低下することがある。また、硬化(封止)した半導体素子を長時間使用することで樹脂が黄変することが知られている。半導体封止用途に限らず、エポキシ樹脂の硬化物は光学材料として多く用いられていることから、そのような分野においては、硬化物の着色が小さく、また、透明性に優れることが求められている。
そこで、本発明の目的は、硬化性樹脂組成物を硬化させて得られる硬化物の着色を、従来よりも低減させることができる硬化剤、およびこれを用いた硬化性樹脂組成物を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の構造を有するイミダゾール化合物であれば、上記課題を解決しうることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の硬化剤は、下記一般式(1)、
Figure 2015209502
(式中、R、RおよびRはそれぞれ独立に、−O−、−CO−、−OCO−、−COO−、−S−、−SO−、および−SO−により中断されていてもよい炭素原子数1〜20の脂肪族炭化水素基を表し、Rは、水素原子、置換されていてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基、置換されていてもよい炭素原子数2〜20の複素環基、−COOR基(Rは、水素原子、または、置換されていてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基を表す。)、または、下記部分構造式(2)、
Figure 2015209502
(式中、Rは、水素原子、シアノ基、ニトロ基、−COOR基または−COR基を表し、Rは、シアノ基、ニトロ基、−COOR基、−COR基、置換されていてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基、または、置換されていてもよい炭素原子数2〜20の複素環基を表し、Rは、水素原子、置換されていてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基、または、置換されていてもよい炭素原子数2〜20の複素環基を表し、Rは、水素原子、または、置換されていてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基を表す)であって、R、R、R、RおよびRの炭素原子数1〜20の炭化水素基は、−O−、−COO−、−OCO−、−CO−、−CS−、−S−、−SO−、−SO−、−NR−、−NR−CO−、−CO−NR−、−NR−COO−、−OCO−NR−または−SiRR’−で中断されていてもよく、RおよびR’は、置換基を有していない炭化水素基を表す)で表されることを特徴とするものである。
本発明の硬化剤は、エポキシ樹脂用熱硬化剤として好適に用いることができる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、(A)硬化剤、および(B)エポキシ樹脂を含有する硬化性樹脂組成物において、
前記(A)硬化剤が、本発明の硬化剤であることを特徴とするものである。
本発明の硬化性樹脂組成物においては、前記(A)硬化剤の含有量が、前記(B)エポキシ樹脂100質量部に対して、0.001〜50質量部であることが好ましい。
本発明によれば、硬化性樹脂組成物を硬化させて得られる硬化物の着色を、従来よりも低減させることができる硬化剤、およびこれを用いた硬化性樹脂組成物を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態につき、詳細に説明する。
<硬化剤>
まず、本発明の硬化剤について説明する。本発明の硬化剤は、下記一般式(1)、
Figure 2015209502
で表される。ここで、式中、R、RおよびRはそれぞれ独立に、−O−、−CO−、−OCO−、−COO−、−S−、−SO−、および−SO−により中断されていてもよい炭素原子数1〜20の脂肪族炭化水素基を表し、Rは、水素原子、置換されていてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基、置換されていてもよい炭素原子数2〜20の複素環基、−COOR基を表し、Rは、水素原子、または、置換されていてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基を表す。
また、Rは、下記部分構造式(2)、
Figure 2015209502
であってもよい。ここで、式中、Rは、水素原子、シアノ基、ニトロ基、−COOR基または−COR基を表し、Rは、シアノ基、ニトロ基、−COOR基、−COR基、置換されていてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基、または、置換されていてもよい炭素原子数2〜20の複素環基を表し、Rは、水素原子、置換されていてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基、または、置換されていてもよい炭素原子数2〜20の複素環基を表し、Rは、水素原子、または、置換されていてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基を表す。R、R、R、RおよびRの炭素原子数1〜20の炭化水素基は、−O−、−COO−、−OCO−、−CO−、−CS−、−S−、−SO−、−SO−、−NR−、−NR−CO−、−CO−NR−、−NR−COO−、−OCO−NR−または−SiRR’−で中断されていてもよく、RおよびR’は、置換基を有していない炭化水素基である。
上記一般式(1)中のR、RおよびRが表す炭素原子数1〜20の脂肪族炭化水素基としては、飽和および不飽和の脂肪族炭化水素を含み、脂環式構造を有していてもよいが、イミダゾール環と共役するC=Cの2重結合およびC≡Cの3重結合を含まないことが好ましい。具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、t−ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、イソオクチル基、2−エチルヘキシル基、t−オクチル基、ノニル基、イソノニル基、デシル基、イソデシル基、ウンデシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、イコシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、アリル基等が挙げられる。これら脂肪族炭化水素基は基中のアルキレン(イミダゾール環との連結部を含む)が−O−、−CO−、−OCO−、−COO−、−S−、−SO−、および−SO−により中断されていてもよい。
上記一般式(1)または(2)中の、R、R、R、RおよびRが表す炭素原子数1〜20の炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基等の脂肪族炭化水素基、シクロアルキル基等の脂環族炭化水素基、アリール基、アリールアルキル基等の芳香族炭化水素基が挙げられる。炭化水素基としては炭素原子数1〜10のものが好ましい。これら炭化水素基は、置換基を有しているものであってもよい。
炭化水素基の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、t−ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、イソオクチル基、2−エチルヘキシル基、t−オクチル基、ノニル基、イソノニル基、デシル基、イソデシル基、ウンデシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、イコシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、ビニル基、アリル基、3−ブテニル基、イソブテニル基、4−ペンテニル基、5−ヘキセニル基、6−ヘプテニル基、7−オクテニル基、エチニル基、2−プロピニル基、3−ブチニル基、1−メチル−2−プロピニル基、1,1−ジメチル−2−プロピニル基等の脂肪族炭化水素;フェニル基、ナフチル基等の芳香族炭化水素;ベンジル基、2−フェニルエタン−1−イル基、3−フェニルプロパン−1−イル基、1−ナフチルメチル基、2−ナフチルメチル基等のアルキル鎖で連結された芳香族炭化水素等が挙げられる。
これら炭化水素基は、炭化水素基のアルキル鎖が、−O−、−COO−、−OCO−、−CO−、−CS−、−S−、−SO−、−SO−、−NR−、−NR−CO−、−CO−NR−、−NR−COO−、−OCO−NR−または−SiRR’−で中断されていてもよい。また、炭化水素基中の水素原子が、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子等のハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、水酸基、チオール基、アミノ基(−NH)、カルボキシル基(−COOH)またはスルフィノ基(−SOH)で置換されているものであってもよい。RおよびR’は、水素原子または上記した置換基を有していない炭化水素基である。中断、置換は組み合わされてもよい。
上記一般式(1)または(2)中の、R、RおよびRが表す炭素原子数2〜20の複素環基は、脂環族複素環基、芳香族複素環基が挙げられる。これら複素環基は、置換基を有しているものであってもよい。
複素環基の具体例としては、テトラヒドロフラン基、ジオキソラニル基、テトラヒドロピラニル基、モルホリルフラン基、チオフェン基、メチルチオフェン基、ヘキシルチオフェン基、ベンゾチオフェン基、ピロール基、ピロリジン基、イミダゾール基、イミダゾリジン基、ピラゾール基、ピラゾリジン基、ピペリジン基およびピペラジン基、並びに炭化水素基で置換されたテトラヒドロフラン基、ジオキソラニル基、テトラヒドロピラニル基、モルホリルフラン基、チオフェン基、メチルチオフェン基、ヘキシルチオフェン基、ベンゾチオフェン基、ピロール基、ピロリジン基、イミダゾール基、イミダゾリジン基、ピラゾール基、ピラゾリジン基、ピペリジン基およびピペラジン基等が挙げられる。
これらの複素環基中のアルキレン部分および複素環とアルキル基との結合部は、−O−、−COO−、−OCO−、−CO−、−CS−、−S−、−SO−、−SO−、−NR−、−NR−CO−、−CO−NR−、−NR−COO−、−OCO−NR−または−SiRR’−で中断されていてもよい。ただし、これら中断する2価の基は隣り合わないものとする。また、複素環基中の水素原子が、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子等のハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、水酸基、チオール基、アミノ基(−NH)、カルボキシル基(−COOH)またはスルフィノ基(−SOH)で置換されているものであってもよい。RおよびR’は、水素原子または上記した置換基を有していない炭化水素基と同様のものが挙げられる。
なお、部分構造式(2)で表される基は、E体およびZ体の異性体が存在するが本発明の効果においては、どちらも同様に用いることができる。
本発明の硬化剤においては、Rが水素原子であるものが好ましく、また、R、R、Rが分岐鎖を有してもよい炭素原子数1〜10のアルキル基がより好ましく、Rが分岐鎖を有する炭素原子数1〜10のアルキル基が特に硬化時の着色が小さいため好ましい。
上記一般式(1)で表されるイミダゾール化合物の具体的な例としては、以下に示す化合物No.1〜12の化合物等が挙げられる。
Figure 2015209502
<硬化性樹脂組成物>
次に、本発明の硬化性樹脂組成物について説明する。本発明の硬化性樹脂組成物は、(A)硬化剤、および(B)エポキシ樹脂を含有するものであり、(A)硬化剤が、上記一般式(1)で表される本発明の硬化剤である。本発明の硬化性樹脂組成物においては、上記一般式(1)で表される化合物を1種単独で用いてもよいが、2種以上を併用してもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物において、本発明の硬化剤の添加量は、エポキシ樹脂100質量部に対して、0.001〜50質量部であり、好ましくは0.01〜35質量部である。本発明の硬化性樹脂組成物中、エポキシ樹脂の含有量は、10〜99.999質量%であることが好ましく、より好ましくは、25〜99質量%である。
本発明の硬化性樹脂組成物は、上記一般式(1)で表されるイミダゾール化合物を少なくとも1種含有していればよいが、本発明の硬化剤は、他の硬化剤と組み合わせて用いることもできる。また、本発明の硬化剤と他の硬化剤とを含む硬化剤組成物としてもよい。上記一般式(1)で表される硬化剤以外に用いられる硬化剤成分としては、公知の硬化剤、特に熱硬化剤が広く用いられ、例えば、上記一般式(1)で表されるイミダゾール化合物以外のイミダゾール化合物、アミン化合物、ジシアンジアミド、酸無水物化合物、ポリフェノール、チオール化合物、潜在性硬化剤、熱ラジカル開始剤等が挙げられる。
本発明の硬化剤と同時に他の硬化剤を混合して硬化剤組成物として用いる場合、硬化性に優れる点で、上記一般式(1)で表される化合物は、硬化剤全量中、通常、20質量%以上含有されることが好ましく、より好ましくは50質量%以上、特に好ましくは70質量%以上含まれる。また、酸無水物化合物、ポリフェノール、チオール化合物等と併用する場合、上記一般式(1)で表される化合物は、硬化触媒として用いることもでき、熱硬化剤組成物中、5質量%以下で用いられる。本発明の硬化剤樹脂組成物において、上記一般式(1)で表される化合物以外に用いられる熱硬化剤成分として好ましいものは潜在性熱硬化剤である。
本発明の硬化剤や上記硬化剤組成物は、エポキシ樹脂を主体とする主剤と組合せて、例えば、コンクリート、セメント、モルタル、各種金属、皮革、ガラス、ゴム、プラスチック、木、布、紙等に対する塗料あるいは接着剤;包装用粘着テープ、粘着ラベル、冷凍食品ラベル、リムーバブルラベル、POSラベル、粘着壁紙、粘着床材の粘着剤;アート紙、軽量コート紙、キャストコート紙、塗工板紙、カーボンレス複写機、含浸紙等の加工紙;天然繊維、合成繊維、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維等の収束剤、ほつれ防止剤、加工剤等の繊維処理剤;シーリング材、セメント混和剤、防水材等の建築材料等の広範な用途に使用することができるだけでなく、光学フィルム、光学フィルム用接着剤、光学素子等の光半導体封止材や電子部品の接着等の電子材料用途、自動車用材料の用途にも好適である。
本発明の硬化性樹脂組成物において使用されるエポキシ樹脂は、一般にエポキシ樹脂として使用されているものであれば特に限定されない。例えば、ハイドロキノン、レゾルシン、ピロカテコール、フロログルクシノール等の単核多価フェノール化合物のポリグリシジルエーテル化合物;ジヒドロキシナフタレン、ビフェノール、メチレンビスフェノール(または、ビスフェノールF)、メチレンビス(オルトクレゾール)、エチリデンビスフェノール、イソプロピリデンビスフェノール(または、ビスフェノールA)、イソプロピリデンビス(オルトクレゾール)、テトラブロモビスフェノールA、1,3−ビス(4−ヒドロキシクミルベンゼン)、1,4−ビス(4−ヒドロキシクミルベンゼン)、1,1,3−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,2,2−テトラ(4−ヒドロキシフェニル)エタン、チオビスフェノール、スルホビスフェノール、オキシビスフェノール、フェノールノボラック、オルソクレゾールノボラック、エチルフェノールノボラック、ブチルフェノールノボラック、オクチルフェノールノボラック、レゾルシンノボラック、テルペンフェノール等の多核多価フェノール化合物のポリグリシジルエーテル化合物;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ポリグリコール、チオジグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ビスフェノールA−エチレンオキシド付加物等の多価アルコール類のポリグリシジルエーテル;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、コハク酸、グルタル酸、スベリン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ダイマー酸、トリマー酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸等の脂肪族、芳香族または脂環族多塩基酸のグリシジルエステル類およびグリシジルメタクリレートの単独重合体または共重合体;N,N−ジグリシジルアニリン、ビス(4−(N−メチル−N−グリシジルアミノ)フェニル)メタン、ジグリシジルオルトトルイジン等のグリシジルアミノ基を有するエポキシ化合物;ビニルシクロヘキセンジエポキシド、ジシクロペンタンジエンジエポキサイド、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート等の環状オレフィン化合物のエポキシ化物;エポキシ化ポリブタジエン、エポキシ化スチレン−ブタジエン共重合物等のエポキシ化共役ジエン重合体、トリグリシジルイソシアヌレート等の複素環化合物が挙げられる。本発明の硬化性樹脂組成物においては、これらのエポキシ樹脂の中でも、特に液状のビスフェノール型エポキシ樹脂を使用することが、より優れた性能の硬化物を得るという観点から好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、必要に応じて溶媒;硬化促進剤;希釈剤;ガラス繊維、炭素繊維、セルロース、ケイ砂、セメント、カオリン、クレー、水酸化アルミニウム、ベントナイト、タルク、シリカ、微粉末シリカ、二酸化チタン、カーボンブラック、グラファイト、酸化鉄、瀝青物質等の充填剤もしくは顔料;増粘剤;チキソトロピック剤;難燃剤;消泡剤;防錆剤;コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ等の、エポキシ樹脂組成物において常用される添加物を含有させてもよい。さらに、キシレン樹脂や石油樹脂等の、粘着性の樹脂類を併用することもできる。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例等に限定されるものではない。
〔合成例1〕化合物No.1の化合物の合成
プロピオンアルデヒド10.0g(0.17mol)とメタノール30.0gの溶液に氷水冷下、28%アンモニア水10.5g(0.17mol)を滴下した。室温で1時間撹拌後、水冷下、ジアセチル14.8g(0.17mol)と28%アンモニア水10.5g(0.17mol)を滴下した。室温で2日間撹拌後、減圧下脱溶媒し得られた固体を酢酸エチル40.0gに溶解させ水で洗浄した。油層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧化脱溶媒し、化合物No.1の化合物12.2g(収率57%)を得た。
〔合成例2および3〕化合物No.2および化合物No.3の化合物の合成
合成例1のプロピオンアルデヒドを2−エチルブタナールまたは2−エチルヘキサナールに変更した以外は同様の手法で化合物No.2および化合物No.3の化合物を合成した。
〔合成例4〕化合物No.4の化合物の合成
化合物No.1の化合物3.0g(24mmol)、ベンジルブロマイド5.0g(29mmol)、炭酸カリウム8.3g(60mmol)とテトラヒドロフラン40.0gの溶液を70℃で2.5時間撹拌した。冷却後、酢酸エチルと水を加え油水分離し、油層を水で洗浄した。油層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧化脱溶媒して得られた油状物をカラムクロマトグラフィーにより精製し化合物No.4の化合物1.5g(収率29%)を得た。
〔合成例5〕化合物No.5の化合物の合成
化合物No.1の化合物2.0g(16mmol)、アクリル酸tert−ブチル3.1g(24mmol)、リン酸三カリウム6.8g(32mmol)とアセトニトリル10.0gの溶液を70℃で6時間撹拌した。冷却後、酢酸エチルと水を加え油水分離し、油層を水で洗浄した。油層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧化脱溶媒して得られた油状物をカラムクロマトグラフィーにより精製し化合物No.5の化合物1.6g(収率39%)を得た。
Figure 2015209502
H−NMR(CDCl
Figure 2015209502
IRスペクトル(ATR)
Figure 2015209502
〔実施例1〜5および比較例1〜4〕硬化物の着色性評価
EP−4100E(株式会社ADEKA製、エポキシ当量170)100部に、表4に示すとおりに、イミダゾール誘導体27mmolを配合した。この樹脂組成物を25μm厚のスペーサーとともに2枚のガラス板に挟み、150℃で4時間加熱して硬化させた。
得られた各硬化物を室温まで冷却した後に、ガラス板を取り外し、試験片(硬化物)を得た。試験片の色度を分光色差計SE6000(日本電色工業株式会社製)にて測定した。150℃の加熱を経ていないEP−4100Eの色度を0として、実施例1〜5および比較例1〜4の硬化物の色度を算出して評価した(ΔE*ab)。値が小さいほど着色が小さいことを表す。
Figure 2015209502
Figure 2015209502
上記表4の結果より、本発明の硬化剤を含む硬化性樹脂組成物の硬化物は、着色が少なく、光学材料に好適に用いることができることが確かめられた。

Claims (4)

  1. 下記一般式(1)、
    Figure 2015209502
    (式中、R、RおよびRはそれぞれ独立に、−O−、−CO−、−OCO−、−COO−、−S−、−SO−、および−SO−により中断されていてもよい炭素原子数1〜20の脂肪族炭化水素基を表し、Rは、水素原子、置換されていてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基、置換されていてもよい炭素原子数2〜20の複素環基、−COOR基(Rは、水素原子、または、置換されていてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基を表す。)、または、下記部分構造式(2)、
    Figure 2015209502
    (式中、Rは、水素原子、シアノ基、ニトロ基、−COOR基または−COR基を表し、Rは、シアノ基、ニトロ基、−COOR基、−COR基、置換されていてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基、または、置換されていてもよい炭素原子数2〜20の複素環基を表し、Rは、水素原子、置換されていてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基、または、置換されていてもよい炭素原子数2〜20の複素環基を表し、Rは、水素原子、または、置換されていてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基を表す)であって、R、R、R、RおよびRの炭素原子数1〜20の炭化水素基は、−O−、−COO−、−OCO−、−CO−、−CS−、−S−、−SO−、−SO−、−NR−、−NR−CO−、−CO−NR−、−NR−COO−、−OCO−NR−または−SiRR’−で中断されていてもよく、RおよびR’は、置換基を有していない炭化水素基を表す)で表されることを特徴とする硬化剤。
  2. エポキシ樹脂用熱硬化剤である請求項1記載の硬化剤。
  3. (A)硬化剤、および(B)エポキシ樹脂を含有する硬化性樹脂組成物において、
    前記(A)硬化剤が、請求項1記載の硬化剤であることを特徴とする硬化性樹脂組成物。
  4. 前記(A)硬化剤の含有量が、前記(B)エポキシ樹脂100質量部に対して、0.001〜50質量部である請求項3記載の硬化性樹脂組成物。
JP2014092022A 2014-04-25 2014-04-25 硬化剤、およびこれを用いた硬化性樹脂組成物 Pending JP2015209502A (ja)

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