JP2015209036A - 車両用空調装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】冷媒を圧縮して吐出するコンプレッサ21と、コンプレッサ21から吐出される冷媒により放熱する室内コンデンサ55と、室内コンデンサ55から吐出される冷媒と室外雰囲気との間で熱交換を行う室外熱交換器24と、室外熱交換器24から吐出される冷媒を膨張させて吸熱させるエバポレータ53と、室外熱交換器24に送風可能なファン24aと、を備えた車両用空調装置10において、室外熱交換器24の除霜を行う除霜運転では、コンプレッサ21から吐出される冷媒を、室外熱交換器24で放熱するとともに、所定の条件下でファン24aを作動させ、除霜時に発生する水蒸気を拡散させることを特徴とする。
【選択図】図3
Description
一方、冷房運転では、コンプレッサで吐出される冷媒は、室外熱交換器において放熱され、その後冷房用膨張弁で膨張させられた後、室内熱交換器において吸熱して、再びコンプレッサに吸入される。そして、空調空気は、室内熱交換器を通過することで冷却され、冷房として車室内に供給される。
このとき、車外に流出する湯気を発煙と見間違え、火災発生等と周囲が誤認識するおそれがある。特に、電気自動車等において、バッテリ充電時等の車両停止時に除霜運転を行う場合には、車両が停止しているため、湯気が車両周辺に滞留し易い。
[車両用空調装置]
図1は車両用空調装置の構成図である。
図1に示すように、本実施形態の車両用空調装置10は、例えば車両駆動源としてのエンジン(内燃機関)を具備していない電気自動車等に搭載されている。具体的に、車両用空調装置10は、空調ユニット11と、冷媒が循環可能なヒートポンプサイクル12と、制御装置13と、を主に備えている。
ダクト51は、空調空気の流通方向における上流側に位置する空気取込口57、及び下流側に位置する空気吹き出し口58を有している。そして、上述したブロワ52、エバポレータ53、エアミックスドア54、室内コンデンサ55、及びヒータコア56は、流通方向の上流側から下流側に向けてこの順で配置されている。
これにより、例えば、暖房運転の実行時には、室内コンデンサ55から排出された冷媒は暖房用膨張弁22を通過して低温かつ低圧の状態で室外熱交換器24に流入する。
一方、冷房運転の実行時には、室内コンデンサ55から排出された冷媒はバイパス弁23を通過して高温の状態で室外熱交換器24に流入する。
一方、冷房運転の実行時には、内部に流入する高温の冷媒によって室外雰囲気へと放熱可能であって、例えば室外雰囲気への放熱及びファン24aの送風によって冷媒を冷却する。
サブコンデンサ27は、冷房流路43のうち、冷房弁26よりも下流側に設置され、内部に流入した冷媒と室外雰囲気との間で熱交換を行う。また、冷媒流路41のうち、サブコンデンサ27の下流側に位置する部分には、サブコンデンサ27の出口から流出した冷媒の温度(冷媒出口温度Tout)を計測する出口温度センサ30が設けられている。なお、出口温度センサ30は、冷房流路43上における室外熱交換器24とレシーバタンク25との間に接続しても構わない。
冷房用膨張弁29は、いわゆる絞り弁であって、逆止弁28とエバポレータ53の図示しない流入口との間に接続されている。冷房用膨張弁29は、例えば制御装置13によって制御される弁開度に応じて逆止弁28を通過した冷媒を、膨張させた後、低温かつ低圧で気液2相(気相リッチ)の噴霧状の冷媒としてエバポレータ53に吐出する。
次に、上述した車両用空調装置10の動作について説明する。図2は、車両用空調装置10の動作を説明するための説明図であって、(A)は暖房運転、(B)は冷房運転を示している。なお、図中において、鎖線は冷媒の高圧状態、実線は冷媒の低圧状態を示し、破線は冷媒の流通しない部分を示している。
(暖房運転)
始めに、車両用空調装置10の暖房運転について説明する。
図2(A)に示すように、暖房運転時において、エアミックスドア54は加熱経路を開放する加熱位置とされ、暖房弁32は開状態とされる。なお、暖房運転時において、バイパス弁23、冷房弁26、除湿弁34、及び蒸発能力制御弁35は閉状態とされる。
そして、冷媒は、暖房用膨張弁22によって膨張させられて気液2相(液相リッチ)の噴霧状とされ、その後、室外熱交換器24において室外雰囲気から吸熱して気液2相(気相リッチ)の噴霧状となる。室外熱交換器24を通過した冷媒は、暖房流路44において暖房弁32を通過した後、合流部46を通して気液分離器33に流入する。
そして、冷媒は、気液分離器33において気液分離され、気相の冷媒がコンプレッサ21に吸入される。
ブロワ52を駆動させると、空気取込口57を通してダクト51内に空調空気が流入する。ダクト51内に流入した空調空気は、エバポレータ53を通過した後、加熱経路内で室内コンデンサ55及びヒータコア56を通過する。そして、空調空気は、加熱経路内において、室内コンデンサ55及びヒータコア56を通過する際に加熱された後、吹き出し口58を通って車室内に暖房として供給される。
次に、車両用空調装置10の冷房運転について説明する。
図2(B)に示すように、冷房運転時において、エアミックスドア54はエバポレータ53を通過した空調空気が冷却経路を通過する冷却位置とされるとともに、バイパス弁23、冷房弁26、及び蒸発能力制御弁35は開状態とされる。なお、暖房用膨張弁22、及び除湿弁34は閉状態とされる。
そして、エバポレータ53を通過した気液2相(気相リッチ)の冷媒は、冷房用熱交換器31において冷房用膨張弁29を通過した気液2相(液相リッチ)の冷媒との間で熱交換された後、気液分離器33内に流入する。その後、冷媒は、気液分離器33において気液分離された後、気相の冷媒がコンプレッサ21に吸入される。
ダクト51内に流通した空調空気は、エバポレータ53を通過する際に冷却される。その後、空調空気は、室内コンデンサ55を迂回した後、吹き出し口58を通って車室内に冷房として供給される。
次に、車両用空調装置10の除湿運転について説明する。
図3に示すように、除湿運転時において、エアミックスドア54は、エバポレータ53を通過した空調空気が加熱経路を通過する加熱位置とされ、暖房弁32、除湿弁34は開状態とされる。なお、除湿運転時において、蒸発能力制御弁35は冷房運転時よりも開度が小さく設定され、バイパス弁23及び冷房弁26は閉状態とされる。
そして、室内コンデンサ55を通過した冷媒のうち、一方の冷媒は室外熱交換器24に向けて流通し、他方の冷媒は除湿流路48内に流入する。
また、他方の冷媒は、除湿流路48を通して冷房流路43内に流入した後、上述した冷房運転と同様に、冷房用膨張弁29によって膨張させられた後、エバポレータ53において吸熱する。
その後、一方の冷媒及び他方の冷媒は、合流部46において合流した後、気液分離器33内に流入し、気相の冷媒のみがコンプレッサ21に吸入される。
ダクト51内に流通した空調空気は、エバポレータ53を通過する際に冷却される。このとき、エバポレータ53を通過する空調空気は、露点以下まで冷却されることで、除湿される。その後、除湿された空調空気は、加熱経路を通過した後、吹き出し口58を通って車室内に除湿暖房として供給される。
次に、除霜運転について説明する。図4は、車両用空調装置10の除霜運転を説明するための説明図であって、(A)はホットガス運転、(B)は逆転除霜運転を示している。
本実施形態の除霜運転では、いわゆるホットガス運転と、逆転除霜運転と、の少なくとも一方を行うことができる。
図4(A)に示すホットガス運転では、暖房用膨張弁22を大口径で開弁して、コンプレッサ21で圧縮された冷媒(ホットガス)をそのまま室外熱交換器24に流入させる点で、上述した暖房運転と異なっている。
図4(B)に示す逆転除霜運転では、エアミックスドア54を加熱位置にする点で、上述した冷房運転と異なっている。
具体的に、コンプレッサ21から吐出された高温かつ高圧の冷媒は、室内コンデンサ55とバイパス弁23とを通過して、室外熱交換器24において室外雰囲気へと放熱される。そして、冷媒が室外熱交換器24で放熱される際に、室外熱交換器24の除霜が行われる。その後、冷媒は、冷房用膨張弁29によって膨張させられた後、エバポレータ53における吸熱によってダクト51内の空調空気を冷却する。なお、エバポレータ53を通過した冷媒は、上述した冷房運転と同様の流通経路を経てコンプレッサ21に戻る。
次に、車両用空調装置10の除霜方法について説明する。以下の説明では、電気自動車等において、バッテリ充電時等の車両停止時に除霜運転を行う場合を例にして説明する。図5は車両用空調装置10の除霜方法を説明するためのフローチャートである。また、図6は、時間Qに対する冷媒出口温度Toutの変化を示すグラフである。なお、以下のルーチンは主に制御装置13によって実行される。
その後、冷媒出口温度Toutが0℃以上となってから所定時間経過後、時間Q2において、冷媒出口温度ToutがTon以上になると、室外熱交換器24に付着した霜がほとんど解ける。なお、時間Q2以降において、冷媒出口温度Toutの上昇が大きくなる。すなわち、室外熱交換器24が除霜されることで、霜によって奪われる冷媒の熱量(放熱量)がほとんどなくなるので、冷媒出口温度Toutの上昇が大きくなる。
一方、ステップS2における判断結果が「YES」の場合(Tout≧Tonの場合)、室外熱交換器24に付着した霜がほとんど解け、かつ車外に大量の湯気が流出し始めていると判断する。
一方、ステップS4の判断結果が「NO」の場合(温度差ΔTが所定値以上の場合)、制御装置13は室外熱交換器24で未だ着霜しているおそれがあると判断する。なお、この場合には、除霜運転を継続して、ステップS4のルーチンを繰り返す。
一方、ステップS6における判断結果が「YES」の場合(所定時間が経過した場合)、室外熱交換器24周辺での湯気の滞留がほとんどなくなったものと判断して、ステップS7に進む。
この構成によれば、除霜時に発生する湯気を拡散させることで、湯気が発煙のように立ち上るのを抑制できるので、火災発生等に誤認識されるおそれがなくなり、周囲に不要な心配を与えることがない。しかも、所定の条件下でファン24aを作動させることで、除霜運転の際にファン24aを動作させ続ける場合に比べて、省電力化を図ることができる。
例えば、上述した実施形態では、エンジンを具備していない車両として、電気自動車を例にして説明したが、これに限らず、燃料電池自動車に本発明の車両用空調装置10を採用しても構わない。また、エンジンを具備する車両に本発明の車両用空調装置10を採用しても構わない。なお、エンジンを具備する車両に本発明の車両用空調装置10を採用した場合には、上述したヒータコア56をエンジンの冷却水が循環可能に構成しても構わない。
この構成によれば、室外熱交換器24に表面温度センサ100を取り付けるだけなので、より簡素な構成で上述した作用効果を奏することができる。
この構成によれば、湯気の発生に伴う室外熱交換器周辺の温度を速やかに認識することができる。
さらに、上述した実施形態では、車両停止時に除霜運転を行う場合を例にして説明したが、これに限られない。すなわち、車両走行時にも上述した実施形態と同様のタイミングでファン24aを作動させても構わない。
21…コンプレッサ
24…室外熱交換器
24a…ファン
53…エバポレータ
55…室内コンデンサ
Claims (4)
- 冷媒を圧縮して吐出するコンプレッサと、
前記コンプレッサから吐出される冷媒により放熱する室内コンデンサと、
前記室内コンデンサから吐出される冷媒と室外雰囲気との間で熱交換を行う室外熱交換器と、
前記室外熱交換器から吐出される冷媒を膨張させて吸熱させるエバポレータと、
前記室外熱交換器に送風可能なファンと、を備えた車両用空調装置において、
前記室外熱交換器の除霜を行う除霜運転では、前記コンプレッサから吐出される冷媒を、前記室外熱交換器で放熱するとともに、所定の条件下で前記ファンを作動させ、除霜時に発生する水蒸気を拡散させることを特徴とする車両用空調装置。 - 前記室外熱交換器から流出する冷媒の出口温度が所定値以上となった場合に、前記ファンを作動させることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
- 前記室外熱交換器の表面温度が所定値以上となった場合に、前記ファンを作動させることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
- 前記室外熱交換器の周辺温度が所定値以上となった場合に、前記ファンを作動させることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
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