JP2015207347A - 非水電解液二次電池の製造方法 - Google Patents

非水電解液二次電池の製造方法 Download PDF

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親平 近藤
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Abstract

【課題】非水電解液の流出が抑制された非水電解液二次電池を製造する方法を提供する。【解決手段】本発明の製造方法は、電極活物質、バインダおよび溶媒を含む電極活物質層形成用ペースト14を調製することと、該ペースト14を集電体12に塗工することと、該塗工されたペースト14の塗工端部14a,bに風Wを当てることによりペースト14を塗工端部14a,bから乾燥させることと、上記乾燥により形成された電極活物質層を上記集電体上に有する電極を用いて非水電解液二次電池を構築することとを包含する。ペースト14は、上記バインダとして、互いに平均粒子径の異なる2種以上の粒子状バインダ16,17を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、非水電解液二次電池の製造方法に関する。
リチウムイオン二次電池等の非水電解液二次電池は、既存の電池に比べて軽量かつエネルギー密度が高いことから、車両搭載用の高出力電源やいわゆるポータブル電源等として好ましく利用されている。この種の電池の電極は、典型的には金属からなる集電体上に電極活物質層を備えた構成である。電極活物質層は、例えば、電極活物質とバインダ等とを適量の溶媒と混合してペースト状の組成物を調製し、これを集電体に塗布して乾燥することにより形成される。非水電解液二次電池またはその製造に関連する技術文献として特許文献1〜3が挙げられる。特許文献4は、スラリーの乾燥に関する技術文献である。
特開2013−161762号公報 特開2013−069579号公報 特開2007−141540号公報 特開2011−196557号公報
非水電解液二次電池の電極活物質には、充放電の際、電荷担体の吸蔵および放出に伴って膨張および収縮するものが多い。このような膨張収縮により、電極活物質層内の非水電解液が外部に流出することがあり得る。上記流出が過度に生じると、電極活物質層内の非水電解液が不足し、あるいは非水電解液の組成にムラが生じて、二次電池の容量維持率が低下する虞がある。特許文献1には、負極活物質層の端部端面に水性ポリマーを被覆することで非水電解液の流出を防止する技術が記載されているが、この技術によると上記水性ポリマーを被覆するために工程数が増加してしまう。
そこで本発明は、電極活物質層からの非水電解液の流出が抑制された非水電解液二次電池を効率よく製造する方法を提供することを目的とする。
本発明により提供される非水電解液二次電池製造方法は、電極活物質と、バインダと、それらを分散させる溶媒と、を含む電極活物質層形成用ペーストを調製することを含む。上記ペーストは、上記バインダとして、互いに平均粒子径の異なる2種以上の粒子状バインダを含む。上記製造方法は、また、上記ペーストを集電体に塗工することと、その塗工されたペーストの塗工端部に風を当てることにより該ペーストを上記塗工端部から乾燥させることとを含む。さらに、上記乾燥により形成された電極活物質層を有する電極と対極と非水電解液とを用いて非水電解液二次電池を構築することを含む。
かかる製造方法によると、相対的に平均粒子径の小さいバインダ(小粒径バインダ)を上記塗工端部に効果的に偏析させることができる。これにより、電極活物質層の中央部の密度に比べて端部の密度を高くし、該端部からの電解液の流出を抑制することができる。また、相対的に平均粒子径の大きいバインダ(大粒径バインダ)は小粒径バインダに比べて偏析しにくいので、電極活物質層の中央部においても電極活物質層と集電体とを適切に密着させ、電極活物質層の剥落等を防止することができる。
一実施形態に係る製造方法において集電体に塗工された電極活物質層形成用ペーストを乾燥させる方法を示す模式図である。 一実施形態に係る製造方法により形成された電極を示す模式図である。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
なお、本明細書において「平均粒子径」とは、一般的な粒度分布測定装置を用いて、レーザ回折・光散乱法で測定した体積基準の粒度分布において、微粒子側から累積50%に相当する粒子径(50%体積平均粒子径。D50粒径、メジアン径ともいう。)を指す。
ここに開示される技術によると、充放電等による電極活物質層からの非水電解液の流出を適切に抑制し、内部抵抗の上昇が抑制された非水電解液二次電池を得ることができる。その理由は以下のように説明され得る。すなわち、図1に示すように、集電体12に塗工されたペースト14を乾燥する工程(乾燥工程)では、ペースト14の塗工端部14a,14bに風Wを当てることにより、塗工端部14a,14bから中央部14cに向けて乾燥を進行させる。かかる乾燥工程によると、ペースト14中の小粒径バインダ16が塗工端部14a,14bに移動(マイグレーション)し、そのまま偏析する傾向がある。その結果、図2に示すように、ペースト14が乾燥して形成される活物質層20において、その端部20a,20bの密度が中央部20cと比較して高くなる傾向がある。端部20a,20bの密度が向上すると、充放電の際に、該端部20a,20bから非水電解液が流出することが抑制され得る。一般に、乾燥工程における移動は、粒子径が小さいほど起こりやすい傾向がある。よって、上記乾燥工程において、大粒径バインダ17は移動が抑制され、活物質層20内においてより均等に析出し得る。これにより、活物質層20の中央部20cにおいても活物質層20と集電体12とを適切に密着させることができる。
以下、ここに開示される製造方法をリチウムイオン二次電池の製造に適用する場合を主な例として本発明をより具体的に説明するが、本発明の範囲を限定する意図ではない。
ここに開示される製造方法では、互いに平均粒子径の異なる2種以上の粒子状バインダを含む電極活物質層形成用ペーストを集電体に塗工し、該ペーストを塗工端部から乾燥させて電極活物質層を形成する。このようにして電極活物質層が形成される電極は、上記非水電解液二次電池の正極であってもよく、負極であってもよく、正極と負極の両方であってもよい。以下では、まず上記電極が負極である場合について説明する。
負極活物質層形成用ペースト(以下、「負極ペースト」ともいう。)は、負極活物質とバインダと溶媒(分散媒)とを含む。なお、ここでいうペーストの概念には、スラリーまたはインクと称されるものが包含される。
負極活物質としては、少なくとも一部にグラファイト構造(層状構造)を含む粒子状の炭素材料やリチウム遷移金属複合酸化物(例えばLiTi12)等の、従来からリチウムイオン二次電池に用いられる材料を特に限定なく使用することができる。上記粒子状の炭素材料の例としては、天然黒鉛、人造黒鉛、ハードカーボン、ソフトカーボン等が挙げられる。このような粒子状炭素材料の表面を非晶質炭素膜で被覆した構成の炭素材料を負極活物質に用いてもよい。例えば、平均粒子径(メジアン径)が5〜20μm程度の粒子状の炭素材料を負極活物質として好ましく採用することができる。
負極ペーストを構成する溶媒は、水系溶媒でも有機系溶媒でもよい。ここで水系溶媒とは、水または水を主成分とする混合溶媒をいう。例えば、負極活物質として粒子状炭素材料を含む負極ペーストにおいて、上記溶媒として水系溶媒を好ましく採用することができる。負極ペーストを構成する溶媒が有機系溶媒である場合、該有機系溶媒としては、例えばN−メチル−2−ピロリドン等を用いることができる。
負極ペーストに含まれるバインダ(以下、「負極用バインダ」ともいう。)としては、負極ペースト中において粒子状の形態で分散し得るものを適宜選択して用いることができる。例えば、上記溶媒が水である場合、上記バインダとして、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、酢酸ビニル共重合体、スチレンブタジエンゴム(SBR)等の水分散性ポリマー粒子を好ましく用いることができる。なかでも、水分散性のSBR粒子(以下、単に「SBR」ともいう。)を好ましく使用し得る。
上記負極用バインダは、互いに平均粒子径の異なる2種以上の粒子状バインダを含む。互いに平均粒子径の異なる3種以上の粒子状バインダを含んでもよい。以下、これらのバインダのうち、平均粒子径が最も大きいバインダを「大粒径バインダ」と称し、最も小さいバインダを「小粒径バインダ」と称することがある。
小粒径バインダの平均粒子径は特に限定されない。通常は、10〜100nmが適切であり、好ましくは30〜95nm、より好ましくは50〜90nmである。平均粒子径が上記範囲にある小粒径バインダは、ペーストの乾燥時にマイグレーションしやすいので、電解液の流出抑制に効果的に寄与し得る。
大粒径バインダの平均粒子径は、小粒径バインダの平均粒子径より大きければよく、特に限定されない。通常は、100〜600nmが適切であり、好ましくは150〜500nm、より好ましくは200〜400nmである。平均粒子径が上記範囲にある大粒径バインダは、乾燥工程においてマイグレーションしにくく、かつ、結着剤としての機能を発揮しやすい。このことは、活物質層と集電体との接着性向上の観点から好ましい。
負極用バインダのSP値(溶解パラメータ)は、特に限定されない。一般的な傾向として、非水電解液とのSP値の差が小さいバインダは該非水電解液に対して膨潤度が高く、非水電解液とのSP値の差が大きいバインダは該非水電解液に対して膨潤度が低い。ここに開示される技術において、小粒径バインダとしては、非水電解液に対して膨潤度が高いものが好ましく使用され得る。かかる小粒径バインダを用いると、負極活物質層の端部に偏析した小粒径バインダが膨潤することにより、電解液の流出を抑制する効果がより向上し得る。上記小粒径バインダと非水電解液とのSP値の差は、好ましくは2以下、より好ましくは1.5以下、さらに好ましくは1以下である。大粒径バインダと非水電解液とのSP値の差は、小粒径バインダと非水電解液とのSP値の差と同程度か、またはより大きいことが好ましい。
このような負極活物質およびバインダが溶媒に分散した負極ペーストは、公知の混練機(例えば、プラネタリーミキサー、ホモディスパー、クレアミックス、フィルミックス等)を用いて調製することができる。負極ペーストの固形分率は、通常、30〜65重量%(例えば40〜55重量%)とすることが適当である。負極ペーストの固形分全体に占める負極活物質の割合は、例えば80〜99.9重量%とすることができる。また、上記固形分全体に占めるバインダの割合は、例えば0.1〜5重量%とすることができる。
上記負極ペーストには、本発明の効果を著しく損なわない限りにおいて、必要に応じて上記以外の成分を含ませてもよい。そのような任意の成分としては、増粘剤、導電材等が例示される。増粘剤としては、カルボキシメチルセルロースやメチルセルロース等のセルロース系材料を好ましく採用し得る。
このようにして調製した負極ペーストを集電体に塗工する。集電体としては、銅やニッケル等の良導電性金属からなるシート形状(典型的には、長尺状のシート形状)の部材が好ましく用いられる。集電体の厚さは、凡そ10μm〜30μm程度であることが好ましい。負極ペーストの塗工は、ダイコーター、スリットコーター、コンマコーター、グラビアコーター等の、従来公知の適当な塗工装置を用いて行うことができる。
次に、上記集電体に塗工されたペーストの塗工端部に風を当てて、該ペーストを塗工端部から乾燥させる。ここで、塗工端部に風を当てるとは、塗工端部を主なターゲットとして風(気流)を送ることをいい、その風が塗工端部以外の部分にも当たることを許容する意味である。風の温度は、乾燥効率の観点から80℃超とすることができ、小粒径バインダのマイグレーションを効果的に進行させる観点から100℃以上が好ましく、より好ましくは110℃以上、さらに好ましくは120℃以上である。風を当てる方向は、乾燥がペーストの塗工端部から中央部へと進行するように適宜設定することができる。例えば、集電体表面に対して5°〜85°、好ましくは30°〜60°の方向から風を当てるとよい。風を当てる時間(乾燥時間)や風量は特に限定されず、集電体上のペーストが適切に乾燥するように設定すればよい。このようにして負極ペーストを乾燥させて形成された負極活物質層は、その後、必要に応じてプレス(圧縮)してもよい。圧縮方法としては、従来公知のロールプレス法、平板プレス法等を採用することができる。
このようにして作製された負極と、対極(ここでは正極)と、非水電解液とを用いて非水電解液二次電池を構築する。例えば、長尺シート状の正極と長尺シート状の負極とを2枚のセパレータを介して重ね合わせ、これを長手方向に捲回して捲回電極体を形成する。セパレータとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン等の樹脂から成る多孔質樹脂シートを好ましく用いることができる。この捲回電極体を非水電解液とともに電池ケースに収容することにより非水電解液二次電池を構築することができる。電池ケースとしては、例えばアルミニウム等の軽量な金属材製のものを好ましく用いることができる。
非水電解液としては、従来からリチウムイオン二次電池に用いられる非水電解液と同様のものを特に限定なく使用することができる。かかる非水電解液は、典型的には、適当な非水溶媒に支持塩を含有させた組成を有する。上記非水溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等から選択される一種又は二種以上を用いることができる。支持塩としては、リチウム塩、ナトリウム塩、マグネシウム塩等を好適に用いることができ、なかでもLiPF、LiBF等のリチウム塩を好ましく用いることができる。
正極としては、負極と同様に互いに平均粒子径が異なる2種以上のバインダを含む正極活物質層形成用ペーストを塗工端部に風を当てることで該塗工端部から乾燥させて作製したものを用いてもよく、従来の一般的なリチウムイオン二次電池用正極と同様の方法により作製された正極を用いてもよい。いずれの場合にも、正極活物質としては、層状系、スピネル系等のリチウム複合金属酸化物(例えば、LiNiO、LiCoO、LiFeO、LiMn、LiNi1/3Co1/3Mn1/3、LiNi0.5Mn1.5,LiCrMnO、LiFePO等)を好ましく用いることができる。正極用バインダとしては、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)やポリエチレンオキサイド(PEO)等を好ましく用いることができる。上記正極活物質層形成用ペーストは、導電材を含み得る。この導電材としては、カーボンブラック(例えば、アセチレンブラックやケッチェンブラック)等の炭素材料を好ましく用いることができる。溶媒としては、有機溶剤(例えば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP))を好ましく用いることができる。正極集電体としては、例えば、アルミニウム材を好ましく用いることができる。
ここに開示される製造方法によって製造される非水電解液二次電池(例えばリチウムイオン二次電池)は、従来品に比べて充放電時の非水電解液の流出が抑制され得るため、ハイレート放電後においても内部抵抗の増加が抑制されたものとなり得る。かかる特徴を活かして、例えばハイブリッド車両や電気車両の動力源(駆動電源)として好適に用いることができる。
以下、本発明に関するいくつかの実施例を説明するが、本発明をかかる具体例に示すものに限定することを意図したものではない。
以下の各例において使用したバインダは次のとおりである。
SBR−80(7):平均粒子径が80nm、SP値が7であるSBR。
SBR−80(9):平均粒子径が80nm、SP値が9であるSBR。
SBR−300(7):平均粒子径が300nm、SP値が7であるSBR。
SBR−300(9):平均粒子径が300nm、SP値が9であるSBR。
<実施例1>
負極活物質としての天然黒鉛と、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)と、SBR−300(7)と、SBR−80(7)とを97:1:1:1の重量比でイオン交換水に分散させて負極ペーストを調製した。厚さ10μmの負極集電体(銅箔)の片面に上記ペーストを帯状に塗工した。これを乾燥炉に導入し、上記帯状の塗工部の幅方向の両端(塗工端部)に向けて、負極集電体の表面に対して45°の角度で120℃の熱風を当てた。これにより、上記ペーストを塗工端部から幅方向の中央部に向けて乾燥させて負極活物質層を形成した。負極集電体の反対面にも同様にして負極活物質層を形成した後、全体をプレス(圧延)して負極シートを得た。
正極活物質としてのLiNi1/3Mn1/3Co1/3と、導電材としてのアセチレンブラック(AB)と、バインダとしてのPVDFとを96:2:2の重量比でNMPに分散させて、正極活物質層形成用ペーストを調製した。このペーストを厚さ15μmの正極集電体(アルミニウム箔)の両面に塗布してNMPを揮発させた後、全体をプレスすることにより、正極シートを作製した。
上記で作製した負極シートおよび正極シートを2枚のセパレータシート(ポリプロピレン/ポリエチレン複合体多孔質膜)を介して捲回して捲回電極体を作製した。上記電極体を非水電解液とともに角形のケースに収容することにより実施例1に係るリチウムイオン二次電池を作製した。非水電解液としては、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとエチルメチルカーボネートとの体積比3:4:3の混合溶媒に1mol/LのLiPFを溶解させたものを使用した。この電解液のSP値は約9である。
<実施例2>
SBR−80(7)の代わりにSBR−80(9)を用いた他は実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を作製した。
<比較例1>
SBR−80(7)を使用せず、かつ天然黒鉛とCMCとSBR−300(7)との重量比を97:1:2とした他は実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を作製した。
<比較例2>
SBR−300(7)を使用せず、かつ、天然黒鉛とCMCとSBR−80(9)との重量比を97:1:2とした他は、上述する実施例2に係るリチウムイオン二次電池の作製方法と同様にして、リチウムイオン二次電池を作製した。
<比較例3>
本例では、負極ペーストが帯状に塗工された負極集電体を乾燥炉に入れ、上記帯状の塗工部の幅中央部に向けて、上記負極集電体の表面に対して90°の角度で80℃の熱風を当てた。その他の点は実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を作製した。
<参考例1>
本例では、互いに組成の異なる2種類の負極ペーストを幅方向の中央部と端部とで塗り分けることにより負極活物質層を形成した。具体的には、天然黒鉛とCMCとSBR−300(7)とを97:1:2の重量比でイオン交換水に分散させた中央部用ペーストと、天然黒鉛とCMCとSBR−300(9)とを97:1:2の重量比でイオン交換水に分散させた端部用ペーストとを調製した。上記端部用ペーストを、負極活物質層が形成される領域において幅方向両側の縁部からそれぞれ10%の領域に塗工し、当該縁部を除く中央部に中央部用ペーストを塗工した。すなわち、負極活物質層の両側の縁からそれぞれ凡そ10%の領域で負極ペーストを塗り分けた。その他の点については実施例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を作製した。
<参考例2>
端部用ペーストとして天然黒鉛とCMCとSBR−300(9)とを97:1:3の重量比で含むものを使用した他は参考例1と同様にして、リチウムイオン二次電池を作製した。
上述した各例に係る負極ペーストに含まれるSBRの種類および配合量(天然黒鉛97部に対するSBRの配合部数)と、負極ペーストを乾燥させる際に熱風を当てる部位および熱風の温度を表1にまとめて示す。
[剥離強度測定]
各例に係る負極シートについて、負極活物質層の負極集電体に対する接着力(剥離強度)を測定した。具体的には、各負極シートの負極活物質層形成部分を、該負極シートの長手方向に沿って、長さ120mm×幅15mmのサイズで切り出して試験片を作製した。その試験片の両面にある負極活物質層のうち一方の面を引張試験機の架台に両面粘着テープで固定した。試験片の長手方向の一端を引張治具で掴み、該治具を負極集電体の面に対して垂直方向に引っ張り、毎秒0.5mmの速度で負極集電体から負極活物質層を連続的に剥がしたときの荷重の平均値を剥離強度[N/m]とした。結果を表1に示す。
[充放電サイクル試験]
各例に係るリチウムイオン二次電池に対し、ハイレート充放電を繰り返す充放電パターンを付与し、充放電サイクル試験を行った。具体的には、室温(約25℃)環境下において、30Cの定電流放電によって10秒間放電を行い、10分間休止した後、5Cの定電流充電によって60秒間充電を行い、10分間休止するハイレート充放電サイクルを30000回繰り返した。その際、500サイクルごとにSOC(State of Charge:充電状態)を60%に調整した。そして、上記充放電サイクル試験前におけるIV抵抗(電池の初期の抵抗)と、充放電サイクル試験後におけるIV抵抗とから抵抗上昇率を算出した。ここで、充放電サイクルの前後におけるIV抵抗は、それぞれ、電池をSOC60%の充電状態とし、25℃の環境下で、1C、3C、5Cでそれぞれ10秒間充電処理を行い、測定された測定電流値を横軸に、初期電圧値から10秒時点での電圧値を引いた値である電圧ドロップ値ΔVを縦軸にプロットし、その傾きから求めた。なお、抵抗上昇率(%)は、[充放電サイクル試験後のIV抵抗/充放電サイクル試験前のIV抵抗]により求めた。結果を表1に示す。
なお、比較例2に係るリチウムイオン二次電池は、負極活物質層と負極集電体との間の剥離強度が低かったため、充放電サイクル試験を行わなかった。
Figure 2015207347
表1から明らかなように、実施例1,2に係るリチウムイオン二次電池によると、比較例1〜3に比べて抵抗上昇率を低く抑えることができた。実施例1,2は1種類の負極ペーストのみを使用したにも拘らず、2種類の負極ペーストを塗り分けた参考例1,2と同等またはより低いレベルの抵抗上昇率を示した。また、実施例1,2に係る負極シートは、実用上充分な剥離強度を示した。実施例1,2との比較から、小粒径バインダ(SBR−80)と非水電解液のSP値の差が小さく、該小粒径バインダの膨潤度が高いほど、電解液の流出抑制効果が向上し、抵抗増加率が低下することが分かった。また、実施例1と比較例3の比較から、風の温度を100℃以上とすることにより、充放電サイクル試験後においてもより抵抗の低いリチウムイオン二次電池が得られることがわかった。
以上、本発明を詳細に説明したが、上記実施形態および実施例は例示にすぎず、ここで開示される発明には上述の具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
12 集電体
14 ペースト
14a,14b 塗工端部
14c 中央部
16 小粒径バインダ
17 大粒径バインダ
20 活物質層
20a,20b 端部
20c 中央部

Claims (1)

  1. 電極活物質と、バインダと、前記電極活物質および前記バインダを分散させる溶媒と、を含む電極活物質層形成用ペーストを調製すること;
    前記ペーストを集電体に塗工すること;
    前記集電体に塗工された前記ペーストの塗工端部に風を当てることにより該ペーストを前記塗工端部から乾燥させること;および、
    前記乾燥により形成された電極活物質層を前記集電体上に有する電極と、対極と、非水電解液とを用いて非水電解液二次電池を構築すること;
    を包含し、ここで、前記電極活物質層形成用ペーストは、前記バインダとして、互いに平均粒子径の異なる2種以上の粒子状バインダを含む、非水電解液二次電池の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018230054A1 (ja) * 2017-06-15 2018-12-20 株式会社日立製作所 二次電池用電極、二次電池、それらの製造方法
US12009520B2 (en) 2018-04-26 2024-06-11 Samsung Sdi Co., Ltd. Secondary lithium battery anode and secondary lithium battery including same

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