JP2015205594A - ランフラットタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】ランフラット走行時にタイヤサイド部にバックリング現象が発生するのを抑制できるランフラットタイヤを提供すること。
【解決手段】タイヤ10が、一対のビード部12間に跨るカーカス14と、タイヤサイド部22に設けられ、カーカス14の内面に沿うようにビード部12側からトレッド部20側へ延び、タイヤサイド部22を補強するサイド補強ゴム層24と、タイヤサイド部22のカーカス14よりもタイヤ幅方向外側に設けられ、ビード部12側からトレッド部20側へ延び、硬さがサイド補強ゴム層24の硬さの90〜120%の範囲内の硬さとされ、且つ、タイヤ最大幅位置において厚みGDがタイヤサイド部22の厚みGSの12〜28%の範囲内の厚みとされたサイドゴム層25と、を有すること。
【選択図】図1

Description

本発明は、パンクなどで内圧が低下した状態でも一定距離を安全に走行可能にするランフラットタイヤに関する。
タイヤサイド部をサイド補強ゴムで補強したサイド補強型のランフラットタイヤが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−116212号公報
ところで、サイド補強型のランフラットタイヤでは、内圧が低下した状態での走行時(ランフラット走行時)に、車両が旋回するなどしてSA(スリップアングル)が付与された場合、タイヤサイド部がタイヤ内側に折れ曲がるバックリング現象が発生することがある。
本発明は、ランフラット走行時にタイヤサイド部にバックリング現象が発生するのを抑制できるランフラットタイヤを提供することを目的とする。
本発明の請求項1に記載のランフラットタイヤは、一対のビード部間に跨るカーカスと、トレッド部と前記ビード部とを連結するタイヤサイド部に設けられ、前記カーカスの内面に沿うように前記ビード部側から前記トレッド部側へ延び、前記タイヤサイド部を補強するサイド補強ゴム層と、前記タイヤサイド部の前記カーカスよりもタイヤ幅方向外側に設けられ、前記ビード部側から前記トレッド部側へ延び、硬さが前記サイド補強ゴム層の硬さの90〜120%の範囲内の硬さとされ、且つ、タイヤ最大幅位置において厚みが前記タイヤサイド部の厚みの12〜28%の範囲内の厚みとされたサイドゴム層と、を有している。
請求項1に記載のランフラットタイヤでは、サイドゴム層の硬さをサイド補強ゴム層の硬さの90〜120%の範囲内の硬さとし、且つ、タイヤ最大幅位置においてサイドゴム層の厚みをタイヤサイド部の厚みの12〜28%の範囲内の厚みとしていることから、例えば、上記硬さ及び上記厚みの関係を有しないランフラットタイヤと比べて、サイドゴム層がタイヤ内側に折れ曲がり難く、ランフラット走行時にSAが付与されてもタイヤサイド部にバックリング現象が発生するのを抑制できる。
なお、ここでいう「硬さ」とは、JIS K6253(タイプAデュロメーター)で規定される硬さ(硬度)を指し、「タイヤ最大幅位置」とは、タイヤを標準リムに組み付けて内圧を標準空気圧とした状態におけるタイヤ幅方向に沿って最も幅が広い位置を指す。また、ここでいう「標準リム」とは、JATMA(日本自動車タイヤ協会)のYear Book2014年度版規定のリムを指す。
本発明の請求項2に記載のランフラットタイヤは、請求項1に記載のランフラットタイヤにおいて、前記ビード部に埋設され、前記カーカスの端部側が係止されるビードコアと、前記ビードコアからタイヤ径方向外側へ向かって前記カーカスの外面に沿うように延び、高さがタイヤ断面高さの30〜50%の範囲内の高さとされ、前記ビード部を補強する第1ビードフィラーと、を有し、前記ビードコアのタイヤ径方向内側の端部から前記サイド補強ゴム層の前記ビード部側の端部までのタイヤ径方向に沿った長さが前記第1ビードフィラーの高さの50〜80%の範囲内の長さとされている。
請求項2に記載のランフラットタイヤでは、第1ビードフィラーの高さをタイヤ断面高さの30〜50%の範囲内の高さとしていることから、ランフラット走行時の耐久性と乗り心地性を確保できる。
また、上記ランフラットタイヤでは、ビードコアのタイヤ径方向内側の端部からサイド補強ゴム層のビード部側の端部までのタイヤ径方向に沿った長さを第1ビードフィラーの高さの50〜80%の範囲内の長さとしていることから、ランフラット走行時の耐久性と乗り心地性をより確保できる。
なお、ここでいう「タイヤ断面高さ」とは、タイヤを標準リムに組み付けて内圧を標準空気圧とした状態におけるタイヤ外径とリム径との差の1/2の長さを指し、「ビードフィラーの高さ」とは、タイヤを標準リムに組み付けて内圧を標準空気圧とした状態におけるビード部の先端(タイヤ径方向内側の端部)からビードフィラーのタイヤ径方向外側の端部までのタイヤ径方向に沿った長さを指す。
本発明の請求項3に記載のランフラットタイヤは、請求項2に記載のランフラットタイヤにおいて、前記カーカスは、一対の前記ビードコア間に跨る本体部と、前記ビードコア周りにタイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側へ折り返された折返し部と、を備え、前記本体部と前記折返し部との間には、前記ビードコアからタイヤ径方向外側へ向かって前記本体部の外面に沿うように延びる前記第1ビードフィラーが設けられ、前記ビードコアのタイヤ径方向外側で且つ前記折返し部を挟んで前記第1ビードフィラーの反対側には、前記折返し部の外面に沿うように延び、前記ビード部を補強する第2ビードフィラーが設けられている。
請求項3に記載のランフラットタイヤでは、タイヤサイド部にバックリング現象が発生する際に曲げの中立軸となるカーカスの本体部付近から離れた位置であるカーカスの折返し部を挟んで第1ビードフィラーの反対側に、第2ビードフィラーを設けてビード部を補強している。これにより、上記ランフラットタイヤでは、カーカスの折返し部を挟んで第1ビードフィラーの反対側に第2ビードフィラーを設けない構成と比べて、タイヤサイド部にバックリング現象が発生するのを抑制できる。
本発明の請求項4に記載のランフラットタイヤは、請求項1〜3のいずれか1項に記載のランフラットタイヤであって、タイヤ断面高さが115mm以上である。
請求項4に記載のランフラットタイヤでは、タイヤ断面高さ(セクションハイト)が115mm以上のランフラットタイヤは、タイヤサイド部が曲がりやすくなっているが、このようなランフラットタイヤであってもバックリング現象の発生を抑制できる。
本発明のランフラットタイヤは、ランフラット走行時にタイヤサイド部にバックリング現象が発生するのを抑制できる。
本発明の実施形態に係るランフラットタイヤをタイヤ幅方向に沿って切断した切断面の片側を示す半断面図である。 本発明の実施形態に係るランフラットタイヤのランフラット走行時の状態を示す、タイヤ幅方向に沿って切断した断面図である。 ランフラット走行時の比較例のランフラットタイヤをタイヤ幅方向から見た側面図である。 車両の旋回内側のリム外れ指標と旋回外側のリム外れ指標との関係を示すグラフである。
以下、本発明のランフラットタイヤの一実施形態を図面に基づき説明する。
図1には、本実施形態のランフラットタイヤ10(以下、「タイヤ10」と称する。)のタイヤ幅方向に沿って切断した切断面の片側が示されている。なお、図中矢印TWはタイヤ10の幅方向(タイヤ幅方向)を示し、矢印TRはタイヤ10の径方向(タイヤ径方向)を示す。ここでいうタイヤ幅方向とは、タイヤ10の回転軸と平行な方向を指し、タイヤ軸方向ともいう。また、タイヤ径方向とは、タイヤ10の回転軸と直交する方向をいう。また、符号CLはタイヤ10の赤道(タイヤ赤道)を示している。
また、本実施形態では、タイヤ径方向に沿ってタイヤ10の回転軸に近い側を「タイヤ径方向内側」、タイヤ径方向に沿ってタイヤ10の回転軸から遠い側を「タイヤ径方向外側」と記載する。一方、タイヤ幅方向に沿ってタイヤ赤道CLに近い側を「タイヤ幅方向内側」、タイヤ幅方向に沿ってタイヤ赤道CLから遠い側を「タイヤ幅方向外側」と記載する。
図1では、標準リム30(図1では、二点鎖線で示している。)に装着して標準空気圧を充填したときのタイヤ10を示している。ここでいう「標準リム」とは、JATMA(日本自動車タイヤ協会)のYear Book2014年度版規定のリムを指す。また、上記標準空気圧とは、JATMA(日本自動車タイヤ協会)のYear Book2013年度版の最大負荷能力に対応する空気圧である。
なお、以下の説明において、荷重とは下記規格に記載されている適用サイズにおける単輪の最大荷重(最大負荷能力)のことであり、内圧とは下記規格に記載されている単輪の最大荷重(最大負荷能力)に対応する空気圧のことであり、リムとは下記規格に記載されている適用サイズにおける標準リム(または、”Approved Rim”、”Recommended Rim”)のことである。規格は、タイヤが生産又は使用される地域に有効な産業規格によって決められている。例えば、アメリカ合衆国では、”The Tire and Rim Association Inc.のYear Book ”で、欧州では”The European Tire and Rim Technical OrganizationのStandards Manual”で、日本では日本自動車タイヤ協会の“JATMA Year Book”にて規定されている。
図1に示されるように、タイヤ10は、左右一対のビード部12(図1では、片側のビード部12のみ図示)と、一対のビード部12間をトロイド状に跨るカーカス14と、カーカス14よりもタイヤ径方向外側に設けられた傾斜ベルト層16、ベルト補強層17及び補強コード層18と、傾斜ベルト層16よりもタイヤ径方向外側に設けられてタイヤ10の外周部を構成するトレッド部20と、ビード部12とトレッド部20とを連結するタイヤサイド部22と、タイヤサイド部22に設けられたサイド補強ゴム層24と、タイヤサイド部22のカーカス14よりもタイヤ幅方向外側に設けられたサイドゴム層25と、を備えている。
また、本実施形態のタイヤ10は、タイヤ断面高さ(セクションハイト)SHが115mm以上に設定されている。なお、ここでいう「タイヤ断面高さSH」とは、タイヤ10を標準リム30に組み付けて内圧を標準空気圧とした状態におけるタイヤ外径とリム径との差の1/2の長さを指す。また、本実施形態では、タイヤ10のタイヤ断面高さSHを115mm以上に設定しているが、本発明はこの構成に限定されず、タイヤ断面高さSHを115mmよりも低く設定してもよい。一例として、本実施形態では、タイヤ10のタイヤサイズを215/60R17としている。
一対のビード部12には、ビードコア26がそれぞれ埋設されている。これらのビードコア26には、カーカス14が跨っている。
カーカス14は、1枚又は複数枚のカーカスプライによって構成されており、カーカスプライは、複数本のコード(例えば、有機繊維コードや金属コードなど)を被覆ゴムで被覆して形成されている。このようにして形成されたカーカス14が一方のビードコア26から他方のビードコア26へトロイド状に延びてタイヤの骨格を構成している。また、カーカス14の端部側はビードコア26に係止されている。
本実施形態のカーカス14は、端部側がビードコア26周りにタイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側へ折り返されて係止されている。このカーカス14の折返し部14Bの端部14Cは、トレッド部20まで延びて本体部14Aの外面14AOに接している。なお、本実施形態では、カーカス14の両側の端部14Cをそれぞれトレッド部20まで延ばしているが、本発明はこの構成に限定されず、カーカス14の両側の端部14Cをタイヤサイド部22まで延ばす、すなわち、タイヤサイド部22に対応する領域内に配置する構成としてもよい。
ビード部12には、本体部14Aと折返し部14Bとの間に第1ビードフィラー28が設けられている。具体的には、第1ビードフィラー28は、本体部14Aと折返し部14Bとで囲まれた領域に配置されている。第1ビードフィラー28は、ビードコア26からタイヤ径方向外側へカーカス14の外面(ここでは、本体部14Aの外面14AO)に沿って延びて、タイヤ径方向外側の端部28Aがタイヤサイド部22に入り込んでいる。また、第1ビードフィラー28は、ビードコア26からタイヤ径方向外側に向けて厚みが減少している。さらに第1ビードフィラー28は、圧縮剛性が優れたゴムで構成され、ビード部12を補強している。
また、第1ビードフィラー28の高さBHは、タイヤ断面高さSHの30〜50%の範囲内に設定されている。なお、ここでいう「第1ビードフィラー28の高さBH」とは、タイヤ10を標準リム30に組み付けて内圧を標準空気圧とした状態におけるビード部12の先端から第1ビードフィラー28のタイヤ径方向外側の端部28Aまでのタイヤ径方向に沿った長さを指す。
また、本実施形態では、第1ビードフィラー28の端部28Aをタイヤ10の最大幅位置(以下、適宜「タイヤ最大幅位置」と記載する。)よりもタイヤ径方向内側に配置している。なお、ここでいう「タイヤ10の最大幅位置」とは、タイヤ10を標準リム30に組み付けて内圧を標準空気圧とした状態におけるタイヤ幅方向に沿って最も幅が広い位置を指している。また、本実施形態では、タイヤ10の回転軸からタイヤ最大幅位置までのタイヤ径方向に沿った長さと、タイヤ10の回転軸から後述するカーカス14の最大幅位置(以下、適宜「カーカス最大幅位置」と記載する。)までのタイヤ径方向に沿った長さとが、同じ長さとされている(言い換えると、カーカス最大幅位置におけるカーカス14の法線上にタイヤ最大幅位置がある)が、本発明はこの構成に限定されない。なお、ここでいう「カーカス14の最大幅位置」とは、タイヤ10を標準リム30に組み付けて内圧を標準空気圧とした状態におけるカーカス14のタイヤ幅方向に沿って最も幅が広い位置を指している。
また、ビード部12には、ビードコア26のタイヤ径方向外側で且つ折返し部14Bを挟んで第1ビードフィラー28の反対側に第2ビードフィラー29が設けられている。この第2ビードフィラー29は、カーカス14の外面(ここでは、折返し部14Bの外面14BO)に沿ってタイヤ径方向外側へ延びて、タイヤ径方向外側の端部29Aがタイヤサイド部22に入り込んでいる。第2ビードフィラー29は、圧縮剛性が優れたゴムで構成され、第1ビードフィラー28と同様にビード部12を補強している。また、本実施形態では、第1ビードフィラー28を構成するゴムと第2ビードフィラー29を構成するゴムを同じゴムとしている。なお、本発明はこの構成に限定されず、第1ビードフィラー28を構成するゴムと第2ビードフィラー29を構成するゴムを異なるゴムとしてもよい。
カーカス14のタイヤ径方向外側には、傾斜ベルト層16が配設されている。この傾斜ベルト層16は、1枚又は複数枚のベルトプライによって構成されている。このベルトプライは、複数本のコード(例えば、有機繊維コードや金属コードなど)を被覆ゴムで被覆して形成されている。ベルトプライを構成するコードは、タイヤ周方向に対して傾斜する方向に延びている。なお、本実施形態の傾斜ベルト層16は、2枚のベルトプライ16A、16Bで構成されている。ベルトプライ16Aは、ベルトプライ16Bのタイヤ径方向内側に配置されている。また、ベルトプライ16Aは、タイヤ幅方向に沿った幅がベルトプライ16Bのタイヤ幅方向に沿った幅よりも狭くされている。
傾斜ベルト層16のタイヤ径方向外側には、ベルト補強層17が設けられている。このベルト補強層17は、傾斜ベルト層16の全体を覆っている。また、ベルト補強層17のタイヤ径方向外側には、ベルト補強層17の両端部をそれぞれ覆うように一対の補強コード層18が設けられている。この補強コード層18は、タイヤ周方向に対して角度が60〜90度の範囲内で傾斜するコード(例えば、有機繊維コードや金属コードなど)を複数本平行に並べて形成されている。なお、本実施形態では、一例として、補強コード層18を構成するコードとしてPETを用い、このPETコードをタイヤ周方向に対して90度の角度で傾斜させている。
また、本実施形態では、ベルト補強層17の両側の端部を補強コード層18でそれぞれ覆う構成としているが、本発明はこの構成に限定されず、ベルト補強層17の片側の端部のみを補強コード層18で覆う構成としてもよく、ベルト補強層17の両端部をタイヤ幅方向に連続する一つの補強コード層18で覆う構成としてもよい。また、タイヤ10の仕様に応じては、補強コード層18を省略してもよい。
傾斜ベルト層16、ベルト補強層17及び補強コード層18のタイヤ径方向外側には、トレッド部20が設けられている。トレッド部20は、走行中に路面に接地する部位であり、トレッド部20の踏面には、タイヤ周方向に延びる周方向溝21が複数本形成されている。また、トレッド部20には、タイヤ幅方向に延びる図示しない幅方向溝が形成されている。なお、周方向溝21及び幅方向溝の形状や本数は、タイヤ10に要求される排水性や操縦安定性等の性能に応じて適宜設定される。
また、傾斜ベルト層16(本実施形態では、最大幅のベルトプライ16A)のタイヤ幅方向に沿った長さ(幅W)は、トレッド幅Dの90〜115%の範囲内の長さに設定されている。ここで、傾斜ベルト層16のタイヤ幅方向に沿った幅Wをトレッド幅Dの90%の長さより短くした場合には、トレッド部20の剛性を確保しにくくなる。また、傾斜ベルト層16のタイヤ幅方向に沿った幅Wをトレッド幅Dの115%の長さより長くした場合には、乗り心地性が低下する。このため、傾斜ベルト層16のタイヤ幅方向の幅Wは、トレッド幅Dの90〜115%の範囲内の長さで設定するのが好ましい。なお、ここでいうトレッド幅Dとは、タイヤ10を標準リム30に組み付けて内圧を標準空気圧とした状態における最大荷重下でのトレッド部20の接地端Tの間のタイヤ幅方向に沿った長さを指す。
ビード部12とトレッド部20との間には、タイヤサイド部22が設けられている。タイヤサイド部22は、タイヤ径方向に延びてビード部12とトレッド部20とをつなぎ、ランフラット走行時にタイヤ10に作用する荷重を負担できるように構成されている。
タイヤサイド部22には、カーカス14のタイヤ幅方向内側にタイヤサイド部22を補強するサイド補強ゴム層24が設けられている。サイド補強ゴム層24は、パンクなどでタイヤ10の内圧が減少した場合に車両及び乗員の重量を支えた状態で所定の距離を走行させるための補強ゴムである。
なお、本実施形態では、サイド補強ゴム層24を1種類のゴム材で形成しているが、これに限らず、複数のゴム材で形成してもよい。また、サイド補強ゴム層24は、ゴム材が主成分であれば、他にフィラー、短繊維、樹脂等の材料を含んでもよい。さらに、ランフラット走行時の耐久力を高めるため、サイド補強ゴム層24を構成するゴム材として、硬さが70〜85のゴム材を含んでもよい。さらに、粘弾性スペクトロメータ(例えば、東洋精機製作所製スペクトロメータ)を用いて周波数20Hz、初期歪み10%、動歪み±2%、温度60℃の条件で測定した損失係数tanδが0.10以下の物性を有するゴム材を含んでもよい。
なお、ここでいう「サイド補強ゴム層24を構成するゴムの硬さ」とは、JIS K6253(タイプAデュロメーター)で規定される硬さを指す。
サイド補強ゴム層24は、カーカス14の内面(ここでは、本体部14Aの内面14AI)に沿ってビード部12側からトレッド部20側へタイヤ径方向に延びている。また、サイド補強ゴム層24は、中央部分からビード部12側及びトレッド部20側に向かうにつれて厚みが減少する形状、例えば、略三日月形状とされている。なお、ここでいう「サイド補強ゴム層24の厚み」とは、タイヤ10を標準リム30に組み付けて内圧を標準空気圧とした状態におけるカーカス14の法線に沿った長さを指す。
サイド補強ゴム層24の内面には、一方のビード部12から他方のビード部12に亘って図示しないインナーライナーが配設されている。本実施形態では、一例として、ブチルゴムを主成分とするインナーライナーを配設しているが、これに限らず、他のゴム材や、樹脂を主成分としてもよい。
サイド補強ゴム層24は、ビード部12側の下端部24Aがカーカス14を挟んで第1ビードフィラー28と重なっており、トレッド部20側の上端部24Bがカーカス14を挟んで傾斜ベルト層16と重なっている。具体的には、サイド補強ゴム層24の上端部24Bは、カーカス14を挟んでベルトプライ16Aと重なっている。なお、サイド補強ゴム層24とベルトプライ16Aとのタイヤ幅方向に沿った重複部分の長さ、すなわち重複幅Pは、タイヤ断面高さSHの20%以上の長さに設定されることが好ましい。ここで、重複幅Pをタイヤ断面高さSHの20%以上の長さに設定することで、バックリング現象の起点となるトレッド端部近傍の剛性が高められて、トレッド部20のショルダー部が曲がりにくくなり、ランフラット走行時のタイヤ10にSAが付与された場合であっても、図2に示されるように、タイヤサイド部22がタイヤ10の内側に折れ曲がることが抑制される。これにより、ランフラット走行時にタイヤサイド部22にバックリング現象が発生するのを抑制できる。
また、カーカス14の延在方向に沿って第1ビードフィラー28の端部28A及びサイド補強ゴム層24の下端部24A間の中点Qにおけるサイド補強ゴム層24の厚みGBは、サイド補強ゴム層24の最大厚みGAの50%以下の厚みに設定されている。このように、サイド補強ゴム層24の厚みGBを最大厚みGAの50%以下の厚みとすることで、仮に、タイヤサイド部22にバックリング現象が発生した場合であっても、サイド補強ゴム層24に割れが生じるのを抑制できる。なお、本実施形態では、カーカス14の最大幅位置におけるサイド補強ゴム層24の厚みが最大厚みGAとなっているが、本発明はこの構成に限定されない。
また、最大幅のベルトプライ16Aのタイヤ幅方向の端部16AEを通るカーカス14の法線上で測ったサイド補強ゴム層24の厚みGCが、カーカス14の最大幅位置におけるサイド補強ゴム層24の厚み(本実施形態では、最大厚みGA)の70%以上の厚みに設定されている。
タイヤ10を標準リム30に組み付けて内圧を標準空気圧とした状態におけるビードコア26のタイヤ径方向内側の端部26Aからサイド補強ゴム層24の下端部24Aまでのタイヤ径方向に沿った長さRHが、第1ビードフィラー28の高さBHの50〜80%の範囲内の長さに設定されている。
また、タイヤサイド部22に設けられたサイドゴム層25は、タイヤサイド部22の外周部を構成している。このサイドゴム層25は、ビード部12側からトレッド部20側へ延びている。また、サイドゴム層25の硬さは、サイド補強ゴム層24の硬さの90〜120%の範囲内の硬さに設定されている。なお、ここでいう「サイドゴム層25を構成するゴムの硬さ」とは、サイド補強ゴム層24と同様に、JIS K6253(タイプAデュロメーター)で規定される硬さを指す。
また、サイドゴム層25は、タイヤ最大幅位置において厚みGDがタイヤサイド部22の厚みGSの12〜28%の範囲内の厚みに設定されている。なお、ここでいう「サイドゴム層25の厚み」とは、タイヤ10を標準リム30に組み付けて内圧を標準空気圧とした状態におけるカーカス14の法線に沿った長さを指す。また、タイヤ最大幅位置におけるサイドゴム層25の厚みGDは、タイヤ最大幅位置を通るカーカス14の法線に沿った長さを指し、タイヤ最大幅位置におけるタイヤサイド部22の厚みGSは、タイヤ最大幅位置を通るカーカス14の法線に沿った長さを指している。
また、本実施形態では、タイヤ断面高さSHが高いタイヤ10を対象としているため、リムガード(リムプロテクション)を設けていないが、本発明はこの構成に限定されず、リムガードを設けてもよい。
次に、車両の旋回内側のタイヤサイド部に発生するバックリング現象の説明を通じて本実施形態のタイヤ10の作用について説明する。以下の説明のタイヤ100(図3参照)は、本実施形態のタイヤ10と構成部材が同じだが、サイドゴム層25の硬さがサイド補強ゴム層24の硬さの90〜120%の範囲外の硬さに設定され、且つ、タイヤ最大幅位置において厚みがタイヤサイド部の厚みの12〜28%の範囲外の厚みに設定された比較例のタイヤである。
図3にように、ランフラット走行時には、タイヤ100の接地部分が大きく撓んだ状態となり、この状態で、例えば、コーナリングによってSA(スリップアングル)が付与されると、タイヤ100の接地部分が潰れてタイヤ100の撓みが増え、この撓みがタイヤ100の進行方向前側へ伝播することで、踏込側部分Fのベルト径が拡大する(なお、図3の矢印は、タイヤ回転方向を示したものである)。この結果、ビード部に対するタイヤ径方向外側の引張力が大きくなり、車両の旋回内側に位置するタイヤサイド部102がタイヤ100の内側に折れ曲がるバックリング現象と相まって、ビード部が標準リム30から外れる現象(リム外れ)が発生することがある。
ところで、図4に示すように、旋回内側のリム外れは、タイヤ断面高さSHが115mm以上のタイヤで発生しやすいことが確認されている。図4に示すグラフは、タイヤ幅を215mmにしてタイヤ断面高さSHを変更したランフラットタイヤを用いて、タイヤ断面高さSHに対するリム外れ指標を調べたものであり、リム外れ指標の数値が大きいほど、リム外れしにくいことを示している。この図4によれば、タイヤ断面高さSHが115mmより低いタイヤの場合は、タイヤの旋回外側の方がリム外れし易くなっており、タイヤ断面高さSHが115mm以上のタイヤの場合は、タイヤの旋回内側の方がリム外れし易くなっている。この結果から、タイヤ断面高さSHが115mm以上のタイヤでは、旋回内側のリム外れを抑制することが重要であることが分かる。なお、セクションハイトに特に上限はないが、例えば155mm以下である。
図1に示されるように、本実施形態のタイヤ10では、サイドゴム層25の硬さをサイド補強ゴム層24の硬さの90〜120%の範囲内の硬さとし、且つ、タイヤ最大幅位置においてサイドゴム層25の厚みGDをタイヤサイド部22の厚みGSの12〜28%の範囲内の厚みとしていることから、例えば、上記硬さ及び上記厚みの関係を有しないランフラットタイヤと比べて、サイドゴム層25がタイヤ内側に折れ曲がり難く、ランフラット走行時にSAが付与された場合であっても、図2に示されるように、タイヤサイド部22がタイヤ10の内側に折れ曲がり難い。これにより、ランフラット走行時にタイヤサイド部22にバックリング現象が発生するのを抑制できる。結果、ランフラット走行時の耐リム外れ性を向上させることができる。
ここで、サイドゴム層25の硬さが、サイド補強ゴム層24の硬さの90%未満の硬さの場合には、サイドゴム層25が十分な圧縮剛性を得られず、タイヤサイド部22にバックリング現象が発生するのを抑制する効果が低下する。一方、サイドゴム層25の硬さが、サイド補強ゴム層24の硬さの120%の硬さを超える場合には、サイドゴム層25が硬くなり過ぎて、通常走行時及びランフラット走行時の乗り心地性が低下する。このため、サイドゴム層25の硬さは、サイド補強ゴム層24の硬さの90〜120%の範囲内の硬さとすることが好ましい。
また、タイヤ最大幅位置において、サイドゴム層25の厚みGDが、タイヤサイド部22の厚みGSの12%未満の厚みの場合には、カーカス14からサイドゴム層25の表面までの距離が短く、タイヤサイド部22にバックリング現象が発生するのを抑制する効果が十分に得られない。一方、厚みGDが、厚みGSの28%を超える厚みの場合には、サイドゴム層25に対してサイド補強ゴム層24が薄くなるため、ランフラット走行時における耐久性を十分に得られない。このため、サイドゴム層25の厚みGDは、タイヤサイド部22の厚みGSの12〜28%の範囲内とすることが好ましい。
また、タイヤ10では、第1ビードフィラー28の高さBHをタイヤ断面高さSHの30〜50%の範囲内の高さとしていることから、ランフラット走行時の耐久性と乗り心地性を確保できる。さらに、ビードコア26のタイヤ径方向内側の端部26Aからサイド補強ゴム層24の下端部24Aまでのタイヤ径方向に沿った長さRHを高さBHの50〜80%の範囲内の長さとしていることから、ランフラット走行時の耐久性と乗り心地性をより確保できる。
ここで、第1ビードフィラー28の高さBHが、タイヤ断面高さSHの30%未満の高さ(長さ)の場合には、第1ビードフィラーに28よるタイヤサイド部22の補強効果が十分に得られず、ランフラット走行時の耐久性が十分に確保できない。一方、高さBHが、タイヤ断面高さSHの50%を超える高さの場合には、第1ビードフィラー28によるタイヤサイド部22の補強効果が強すぎて通常走行時及びランフラット走行時における乗り心地性が十分に確保できない。このため、高さBHは、タイヤ断面高さSHの30〜50%の範囲内の高さとすることが好ましい。
また、ビードコア26の端部26Aからサイド補強ゴム層24の下端部24Aまでのタイヤ径方向に沿った長さRHが、第1ビードフィラー28の高さBHの50%未満の場合には、ビード部12の剛性が高くなりすぎて通常走行時及びランフラット走行時における乗り心地性が低下する。一方、長さRHが、第1ビードフィラー28の高さBHの70%を超える場合には、ビード部12の剛性が十分に確保できず、ランフラット耐久性が低下する。このため、長さRHは、高さBHの50〜80%の範囲内の高さとすることが好ましい。
さらに、タイヤ10では、タイヤサイド部22にバックリング現象が発生する際に曲げの中立軸となるカーカス14の本体部14A付近から離れた位置であるカーカス14の折返し部14Bを挟んで第1ビードフィラー28の反対側に、第2ビードフィラー29を設けてビード部12を補強している。これにより、タイヤ10では、折返し部14Bを挟んで第1ビードフィラー28の反対側に第2ビードフィラー29を設けない構成と比べて、ビード部12とタイヤサイド部22が折れ曲がり難くなり、タイヤサイド部22にバックリング現象が発生するのを抑制できる。
以上のように、タイヤ断面高さSHが115mm以上のタイヤ10であっても、サイドゴム層25の硬さをサイド補強ゴム層24の硬さの90〜120%の範囲内の硬さとし、且つ、タイヤ最大幅位置において厚みGDを厚みGSの12〜28%の範囲内の厚みとすることで、タイヤサイド部22のバックリング現象の発生を抑制できる。
また、タイヤ10では、サイド補強ゴム層24の下端部24Aを第1ビードフィラー28に重ねているので、タイヤサイド部22の剛性が増してランフラット走行時の耐久性を向上できる。一方、第1ビードフィラー28の端部28Aをタイヤ10の最大幅位置よりもタイヤ径方向内側に設けているので、タイヤサイド部22の剛性が高くなり過ぎない。
さらに、タイヤ10では、図1の中点Qにおけるサイド補強ゴム層24の厚みGBをサイド補強ゴム層24の最大厚みGAの50%以下の厚みとしているので、中点Qにおけるカーカス14からサイド補強ゴム層24の内面までの距離が短くなり、このサイド補強ゴム層24の内面に作用する引張応力を低下させることができる。これにより、仮に、タイヤサイド部22にバックリング現象が発生しても、サイド補強ゴム層24が破損するのを抑制できる。
またさらに、タイヤ10では、サイド補強ゴム層24の厚みGCを、カーカス14の最大幅位置におけるサイド補強ゴム層24の厚み(本実施形態では、最大厚みGA)の70%以上の厚みに設定していることから、バックリング現象の起点となるトレッド端部近傍の剛性が高められて、トレッド部20のショルダー部がさらに曲がりにくくなる。これにより、ランフラット走行時にタイヤサイド部22にバックリング現象が発生するのを効果的に抑制できる。
なお、本実施形態では、タイヤ幅方向両側のサイドゴム層25の硬さをサイド補強ゴム層24の硬さの90〜120%の範囲内の硬さとし、且つ、タイヤ最大幅位置において厚みGDを厚みGSの12〜28%の範囲内の厚みとしているが、本発明はこの構成に限定されず、タイヤ幅方向一方側のサイドゴム層25と他方側のサイドゴム層25とで、硬さ及び厚みGDを異ならせてもよい。一例として、タイヤ装着方向内側のサイドゴム層25の硬さと厚みGSに対する厚みGAの割合(比率)をタイヤ装着外側のサイドゴム層25よりも大きくする構成としてもよい。リム外れは、パンクしたタイヤ10が旋回外側にある場合に、遠心力で発生するモーメントのため旋回外側のタイヤの垂直荷重が増加するため、タイヤ装着方向内側で発生しやすい。このため、上記対策によってリム外れを抑制することができる。
以上、実施形態を挙げて本発明の実施の形態を説明したが、これらの実施形態は一例であり、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲がこれらの実施形態に限定されないことは言うまでもない。
(試験例)
本発明に係るランフラットタイヤの効果を確かめるために、以下の実施例1〜4のランフラットタイヤと、本発明に含まれない比較例1〜4のランフラットタイヤを用意して以下の試験を実施した。
まず、試験に用いた実施例1〜4のランフラットタイヤ及び比較例1〜4のランフラットタイヤについて説明する。試験に用いたランフラットタイヤのサイズは、何れも215/60R17である。また、実施例1〜4及び比較例1〜4のランフラットタイヤは、本実施形態のタイヤ10と同じ構造を採用しており、サイド補強ゴム層の硬さに対するサイドゴム層の硬さの割合X、及び、厚みGSに対する厚みGAの割合Yがそれぞれ異なるタイヤである。
・比較例1のランフラットタイヤは、割合Xを90%未満(実際には65%)とし、割合Yを12%未満(実際には11%)としたタイヤである。
・比較例2のランフラットタイヤは、割合Xを90〜120%の範囲内(実際には106%)とし、割合Yを12%未満(実際には11%)としたタイヤである。
・比較例3のランフラットタイヤは、割合Xを90%未満(実際には88%)とし、割合Yを12〜28%の範囲内(実際には18%)としたタイヤである。
・比較例4のランフラットタイヤは、割合Xを120%超え(実際には124%)とし、割合Yを28%超え(実際には29%)としたタイヤである。
・実施例1〜4は、いずれも割合Xを90〜120%の範囲内とし、割合Yを12〜28%の範囲内としたタイヤであり、各々の割合X及び割合Yの数値は表1に示す。
試験1では、まず、供試タイヤをJATMA規格の標準リム(17×6.5J)に組み付け、空気を充填せずに(内圧を0kPaにして)室内ドラム試験機に取り付け、そして、回転ドラムにラジアル荷重710kgfで押し付けた状態で速度50km/hで回転させながら、供試タイヤにSA(スリップアングル)を付与してビード部が標準リムから外れた時のSAを測定した。ここで、比較例1のビード部がリムから外れたときのSAを基準値(100)として、比較例2〜4及び実施例1〜4の各ビード部がリムから外れたときのSAを表1の「リム外れ指標」の欄に指数で表した。なお、「リム外れ指標」は、ビード部がリムから外れたときのSAを指数で表したものであり、値が大きいほど良好な結果(耐リム外れ性が良好な結果)を示している。
次に、上記標準リムに組み付けた供試タイヤに所定の内圧(JATMA規定の内圧)を付与した状態で車両に装着して所定速度で走行し、その乗り心地を乗員のフィーリングで評価した。ここで、比較例1の乗り心地を基準(100)として、比較例2〜4及び実施例1〜4の乗り心地を表1の「乗り心地指標」の欄に指数で表した。なお、「乗り心地指標」は、値が大きいほど良好な結果を示している。
Figure 2015205594
表1に示されるように、実施例1〜4のランフラットタイヤは、比較例1〜4のランフラットタイヤと比べて、リム外れ指標が良好となっている。これは、実施例1〜4のランフラットタイヤがいずれも、割合Xが90〜120%の範囲内にあり、且つ割合Yが12〜28%の範囲内にあるという条件を満たしているため、タイヤサイド部にバックリング現象が発生するのが抑制されたためと思われる。
10 ランフラットタイヤ
12 ビード部
14 カーカス
14A 本体部
14AO 外面
14B 折返し部
14BO 外面
20 トレッド部
22 タイヤサイド部
24 サイド補強ゴム層
25 サイドゴム層
26 ビードコア
28 第1ビードフィラー
29 第2ビードフィラー
SH タイヤ断面高さ
BH 高さ(第1ビードフィラーの高さ)

Claims (4)

  1. 一対のビード部間に跨るカーカスと、
    トレッド部と前記ビード部とを連結するタイヤサイド部に設けられ、前記カーカスの内面に沿うように前記ビード部側から前記トレッド部側へ延び、前記タイヤサイド部を補強するサイド補強ゴム層と、
    前記タイヤサイド部の前記カーカスよりもタイヤ幅方向外側に設けられ、前記ビード部側から前記トレッド部側へ延び、硬さが前記サイド補強ゴム層の硬さの90〜120%の範囲内の硬さとされ、且つ、タイヤ最大幅位置において厚みが前記タイヤサイド部の厚みの12〜28%の範囲内の厚みとされたサイドゴム層と、
    を有するランフラットタイヤ。
  2. 前記ビード部に埋設され、前記カーカスの端部側が係止されるビードコアと、
    前記ビードコアからタイヤ径方向外側へ向かって前記カーカスの外面に沿うように延び、高さがタイヤ断面高さの30〜50%の範囲内の高さとされ、前記ビード部を補強する第1ビードフィラーと、
    を有し、
    前記ビードコアのタイヤ径方向内側の端部から前記サイド補強ゴム層の前記ビード部側の端部までのタイヤ径方向に沿った長さが前記第1ビードフィラーの高さの50〜80%の範囲内の長さとされた、請求項1に記載のランフラットタイヤ。
  3. 前記カーカスは、一対の前記ビードコア間に跨る本体部と、前記ビードコア周りにタイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側へ折り返された折返し部と、を備え、
    前記本体部と前記折返し部との間には、前記ビードコアからタイヤ径方向外側へ向かって前記本体部の外面に沿うように延びる前記第1ビードフィラーが設けられ、
    前記ビードコアのタイヤ径方向外側で且つ前記折返し部を挟んで前記第1ビードフィラーの反対側には、前記折返し部の外面に沿うように延び、前記ビード部を補強する第2ビードフィラーが設けられている、請求項2に記載のランフラットタイヤ。
  4. タイヤ断面高さが115mm以上である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のランフラットタイヤ。
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