JP2015203588A - 検出装置、検出方法、形状測定装置、形状測定方法、構造物製造システム、構造物製造方法、及び形状測定プログラム - Google Patents

検出装置、検出方法、形状測定装置、形状測定方法、構造物製造システム、構造物製造方法、及び形状測定プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】測定誤差を精度よく検出することが可能な検出方法、測定対象の三次元形状を精度よく測定することが可能な形状測定方法、形状測定装置、構造物製造方法、構造物製造システム、及び形状測定プログラムを提供すること。【解決手段】形状測定装置1は、位相情報の異なる複数のパターンを被測定物に順次投影すると共に、複数のパターンが投影された被測定物の測定像をそれぞれ撮像する測定部10,50と、撮像された複数の測定像に基づいて、被測定物と測定部との間の相対的なぶれを検出する検出部60とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、検出装置、検出方法、形状測定装置、形状測定方法、構造物製造システム、構造物製造方法、及び形状測定プログラムに関する。
測定対象物の三次元形状を測定する手法として位相シフト法が知られている。位相シフト法を用いた形状測定装置は、投影部、撮像部、及び制御部を備えている。この投影部は、正弦波状の光強度の分布を有する縞状のパターン光(以下、構造光という。)を測定対象物に投影する。この際、構造光の縞の位相を1周期(2π)にわたって例えばπ/2ずつ4回シフトさせて、縞の位相が0、π/2、π、3π/2となる4種類の構造光を投影する。投影部に対し撮像部は異なる角度から対象を撮影し、投影部、測定対象物、撮影部が三角測量の位置関係になるよう配置されている。この撮像部は、4種類の異なる位相の構造光がそれぞれ測定対象物に投影されるときに、それぞれ測定対象物を撮像して4つの位相画像を取得する。制御部は、撮像部が撮像した4つの画像における各画素の信号強度に関するデータを所定の演算式に当てはめ、測定対象物の面形状に応じた各画素における初期位相が0の縞の位相値を求める。そして、演算部は、三角測量の原理を利用して、各画素における縞の位相値から測定対象物の三次元座標データを算出する。この位相シフト法を利用した装置は、例えば、特許文献1に開示されている。
米国特許第5450204号明細書
しかしながら、上述した形状測定装置においては、複数種類の構造光が測定対象物に投影され、それぞれ測定対象物が撮像される一連の動作の間に、例えば測定者の手ブレなどによって、測定対象と形状測定装置とが相対的に移動する可能性がある。この場合、測定誤差が生じ、算出される三次元座標データの精度が低下してしまう。
以上のような事情に鑑み、本発明は、測定誤差を精度よく検出することが可能な検出方法、測定対象の三次元形状を精度よく測定することが可能な形状測定方法、形状測定装置、構造物製造方法、構造物製造システム、及び形状測定プログラムを提供することを目的とする。
本発明の第1態様によれば、位相情報の異なる複数のパターンを被測定物に順次投影すると共に、複数のパターンが投影された被測定物の測定像をそれぞれ撮像する測定部と、撮像された複数の測定像に基づいて、被測定物と測定部との間の相対的なぶれを検出する検出部とを備える検出装置が提供される。
本発明の第2態様によれば、位相情報の異なる複数のパターンを被測定物に順次投影することと、複数のパターンが投影された被測定物の測定像をそれぞれ撮像することと、撮像された複数の測定像に基づいて、被測定物と測定部との間の相対的なぶれを検出することとを備える検出方法が提供される。
本発明の第3態様によれば、位相情報の異なる複数のパターンを被測定物に順次投影すると共に、複数のパターンが投影された被測定物の測定像をそれぞれ撮像する測定部と、撮像された複数の測定像に基づいて、被測定物と測定部との間の相対的なぶれを検出する検出部と、検出部で検出されたぶれに基づいて、被測定物の形状を測定する制御部とを備える形状測定装置が提供される。
本発明の第4態様によれば、位相情報の異なる複数のパターンを被測定物に順次投影することと、複数のパターンが投影された被測定物の測定像をそれぞれ撮像することと、撮像された複数の測定像に基づいて、被測定物と測定部との間の相対的なぶれを検出することと、検出されたぶれに基づいて、被測定物の形状を測定することとを備える形状測定方法が提供される。
本発明の第5態様によれば、構造物の形状に関する設計情報を作製する設計装置と、設計情報に基づいて構造物を作製する成形装置と、作製された構造物の形状を測定する請求項7に記載の形状測定装置と、形状測定装置によって得られた構造物の形状に関する形状情報と設計情報とを比較する検査装置とを含む構造物製造システムが提供される。
本発明の第6態様によれば、構造物の形状に関する設計情報を作製することと、設計情報に基づいて構造物を作製することと、作製された構造物の形状を測定する第4態様の形状測定方法と、形状測定方法によって得られた構造物の形状に関する形状情報と設計情報とを比較することとを含む構造物製造方法が提供される。
本発明の第7態様によれば、被測定物の形状を測定する形状測定装置に含まれるコンピュータに、位相情報の異なる複数のパターンを被測定物に順次投影する処理と、複数のパターンが投影された被測定物の測定像をそれぞれ撮像する処理と、撮像された複数の測定像に基づいて、被測定物と測定部との間の相対的なぶれを検出する処理と、検出されたぶれに基づいて、被測定物の形状を測定する処理とを実行させる形状測定プログラムが提供される。
本発明の態様によれば、測定誤差を精度よく検出することができ、測定対象の三次元形状を精度よく測定することができる。
第1実施形態に係る形状測定装置の一例を示す図である。 図1に示す形状測定装置の詳細構成の一例を示すブロック図である。 投影領域における構造光の強度分布を示す図である。 形状測定装置の動作を説明しつつ、検出方法及び形状測定方法の一例について説明するフローチャートである。 (a)〜(h)は第1実施形態に係る検出方法において得られる画像の一例を示す図である。 補正方法について模式的に示す図である。 (a)〜(f)は、第2実施形態に係る検出方法において撮像される画像の一例を示す図である。 (a)〜(d)は、変形例に係る検出方法において撮像される画像の一例を示す図である。 (a)(b)は変形例に係る検出方法において得られる画像の一例を示す図である。 構造物製造システムの実施形態の一例を示すブロック図である。 構造物製造方法の実施形態の一例を示すフローチャートである。
図1は、実施形態に係る形状測定装置の一例を示す図である。なお、図1において、紙面の右方向をX軸とし、X軸と直交するある方向をY軸とし、X軸及びY軸と直交する方向をZ軸としている。形状測定装置1は、位相シフト法を用いて被測定物2の三次元形状を測定する装置である。形状測定装置1は、図1に示すように、投影部10と、撮像部50と、演算処理部(検出装置)60とを備える。
投影部10は、第1の方向D1(図1のX軸方向)に沿った構造光100を生成する。そして、投影部10は、生成した構造光100を第1の方向とは異なる第2の方向D2(図1のY軸方向)に沿って走査することにより、投影領域200に対して構造光100を投影する。本実施形態の構造光100は、位相シフト法で用いる構造光である。なお、構造光100及び投影領域200の詳細については後述する(図3参照)。
投影部10は、図1に示すように、光生成部20と、投影光学系30と、走査部40とを有する。光生成部20は、構造光100を生成する。投影光学系30は、光生成部20で生成された構造光100を投影する。投影光学系30から出射された構造光100は、走査部40を介して被測定物2または被測定物2の近傍に向けて投影される。走査部40は、構造光100を第2の方向D2(図1のY軸方向)に走査する。
撮像部50は、投影部10の位置と異なる位置に配置されている。撮像部50は、構造光100が投影された被測定物2を、投影部10による投影方向とは異なる方向から撮像する。例えば、撮像部50は、構造光100が投影された被測定物2の像(以下、「測定像」と表記する。)を撮像する。
撮像部50は、受光光学系51及び撮像装置52を有している。受光光学系51は、被測定物2の表面において、構造光100が投影された部分を含む領域の像を撮像装置52に結像させる光学系である。受光光学系51は、例えば複数のレンズが用いられる。撮像装置52は、受光光学系51によって結像された像に基づいて被測定物2の画像データを生成するとともに、生成した画像データを記憶する。
演算処理部60は、光生成部20による構造光100の生成を制御する。また、演算処理部60は、走査部40による構造光100の走査と、撮像部50による被測定物2の撮像とを同期させるように、走査部40及び撮像部50を制御する。また、演算処理部60は、撮像部50が撮像した画像データにおける各画素の輝度データ(信号強度)に基づいて、被測定物2の三次元形状を算出する。
次に、図2を参照して形状測定装置1に含まれる投影部10、撮像部50、及び演算処理部60の詳細な構成について説明する。図2は、図1に示す形状測定装置1の詳細構成の一例を示すブロック図である。図1に示すように3軸座標系を設定した場合、図2においては、紙面の右方向がX軸となり、紙面の上方向がZ軸となり、紙面の裏から表に向かう方向がY軸となる。図2に示すように、投影部10は、レーザコントローラ21、レーザダイオード(光源)22、投影光学系30、及び走査部40を有している。図1に示す光生成部20は、レーザコントローラ21、及びレーザダイオード22を含む。
レーザコントローラ21は、制御部62からの指令信号に基づいてレーザダイオード22による周期的に強度が変化するレーザ光の照射を制御する。レーザダイオード22は、レーザコントローラ21からの制御信号に基づいてレーザ光を照射する光源である。レーザダイオード22は、例えば赤色光を射出する赤色レーザダイオードと、緑色光を射出する緑色レーザダイオードと、青色光を射出する青色レーザダイオードとを有している。
投影光学系30は、上述したように、構造光100を投影する。投影光学系30はレーザダイオード22から発した光をX方向に強度が一様なライン光を形成している。なお、投影光学系30は、一つまたは複数の透過光学素子または反射光学素子によって構成される。
走査部40は、投影光学系30から出射された構造光100を、例えば、ミラー等の反射光学素子を用いて反射し、その反射角を変化させることにより構造光100を第2の方向D2(図2のY軸方向)に走査する。走査部40を構成する反射光学素子の一例として、静電気でミラーを共振させて構造光100の反射角を変化させるMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ミラーが用いられる。第2の方向D2は、第1の方向D1(図2のX軸方向)と異なる被測定物2上の方向である。例えば、第1の方向D1と第2の方向D2とは直交している。
MEMSミラーは、所定の振動中心を軸として方向R(図1参照)に振動し、構造光100を所定範囲の反射角で反射させつつ、その反射角を変化させる。MEMSミラーによる第2の方向D2の走査幅(つまり、投影領域200における第2の方向D2の長さ)は、MEMSミラーにおける反射角が変化する方向の振幅によって決定される。また、MEMSミラーにより構造光100が第2の方向D2に走査される速度は、MEMSミラーの角速度(つまり、周波数によって角速度が決まるが、共振を利用したMEMSの場合は周波数は共振周波数となる)によって決定される。また、MEMSミラーを振動させることにより、構造光100を往復して走査可能となる。構造光100の走査の開始位置は任意である。例えば、投影領域200の端から構造光100の走査が開始されるほかに、投影領域200の略中央付近から走査が開始されてもよい。
図3は、投影領域における構造光100の強度分布を示す図である。図3(a)は構造光100の強度分布を示している。図1に示すような3軸座標系を設定した場合、図3においては、紙面の右方向がX軸となり、紙面の下方向がY軸となり、紙面の裏から表に向かう方向がZ軸となる。
図3では、構造光100が走査部40により第2の方向D2にわたって走査された状態を示している。構造光100は、第2の方向D2に所定の距離にわたって走査されることで矩形状の投影領域200を形成する。投影領域200は、構造光100が投影される領域であり、第1の方向D1と第2の方向D2とで規定される領域である。投影領域200は、被測定物2の一部または全部を含んでいる。
図3に示す構造光100は、例えば所定波長(例、約680nm)の光である。構造光100は、第2の方向D2に沿って周期的な光強度の分布を有するパターン光(縞パターンP)である。縞パターンPは、第2の方向D2に沿って正弦波状の周期的な光強度の分布を有している。縞パターンPは、明るい部分(図3の白い部分)と暗い部分(図3の黒い部分)とに第2の方向D2に沿って変化する明暗パターンを有する。また、縞パターンPは、濃い部分(図3の黒い部分)と薄い部分(図3の白い部分)とに徐々に変化する濃淡パターンとも表現される。また、縞パターンPは、格子状のパターンであるから格子パターンとも表現される。また、第2の方向D2を明暗の方向または濃淡の方向、格子の方向ともいう。
続いて、図2に示すように、撮像部50は、受光光学系51、CCDカメラ52a、及び画像メモリ52bを有している。撮像装置52は、CCDカメラ52a及び画像メモリ52bを含む。受光光学系51は、上述したように、被測定物2の表面において、構造光100が投影された部分を含む領域の像をCCDカメラ52aの受光面に結像させる。CCDカメラ52aは、電荷結合素子(Charge Coupled Device)を用いたカメラである。
CCDカメラ52aにより生成される画像データは画素毎の信号強度データによって構成される。例えば、画像データは512×512=262144画素の信号強度データで構成される。画像メモリ52bは、CCDカメラ52aが生成した画像データを記憶する。
撮像部50が被測定物2を撮像する領域(以下、撮像領域と称する)について簡単に説明する。
撮像領域は、投影領域200の領域内であって、この投影領域200よりも狭い領域とされている。ただし、撮像領域は、少なくとも投影領域200の領域外にはみ出さなければよい。例えば、撮像領域は投影領域200と同じ領域であってもよい。なお、撮像領域は、投影領域200よりも大きな領域であってもよい。
また、本明細書においては、撮像領域とは別に撮像視野という表現を適宜用いて説明する。撮像視野は、撮像部50による1回の撮像で撮像される被測定物2上の範囲である。すなわち、撮像視野は、受光光学系51の結像倍率と、形状測定装置1と被測定物2の距離とで規定される範囲である。例えば、被測定物2の形状測定を行う際に撮像部50による撮像が1回だけしか行われない場合は、撮像視野は撮像領域と一致する。一方、被測定物2の形状測定が行われる際に撮像部50による撮像が分割して複数回行われる場合は、複数回にわたって撮像された範囲が撮像領域となる。なお、以下の説明では、被測定物2の形状測定を行う際に撮像部50による撮像が1回だけしか行われない場合、すなわち、撮像視野と撮像領域とが一致する場合について説明する。
なお、投影領域200が撮像領域より大きいとき、構造光100は、撮像領域の外側(すなわち撮像視野の外側)から走査が開始される場合と、撮像領域内(すなわち撮像視野内)から走査が開始される場合と、のいずれであってもよい。
続いて、図2に示すように、演算処理部60は、操作部61、制御部62、設定情報記憶部63、取込メモリ64、演算部65、画像記憶部66、及び表示制御部67を有している。
操作部61は、使用者の操作に応じた操作信号を制御部62に出力する。この操作部61は、例えば、使用者によって操作されるボタン、スイッチである。また、表示装置70には例えばタッチパネルが形成されている。このタッチパネルも操作部61として用いられる。
制御部62は、第1制御部62a及び第2制御部62bを含む。第1制御部62aは、走査部40と撮像部50とを制御する。第2制御部62bは、光生成部20を制御する。制御部62は、設定情報記憶部63に記憶されているプログラムに従って次の制御を実行する。
第1制御部62aは、走査部40及びCCDカメラ52aに指令信号を出力し、CCDカメラ52aによる被測定物2の撮像が、走査部40による構造光100の走査に同期するように制御する。また、第1制御部62aは、CCDカメラ52aによる1フレームの撮像と、構造光100の複数回の走査とを同期させるように制御する。
第2制御部62bは、レーザコントローラ21に指令信号を出力することにより、レーザダイオード22から赤色光、青色光及び緑色光を組み合わせた所望のレーザ光を照射可能である。また、第2制御部62bは、レーザコントローラ21に指令信号を出力することにより、レーザダイオード22から照射されるレーザ光の光強度を調整可能である。
走査部40を構成するMEMSミラーの周波数は、例えば500Hz(MEMSミラーの振動周期は往復2ms)に設定される。また、CCDカメラ52aのシャッタースピード(CCDカメラ52aの露光時間)は例えば40msに設置される。従って、CCDカメラ52aが1枚の画像を撮像する間に、走査部40は構造光100を投影領域200に40回走査(20回往復走査)する。第1制御部62aは、CCDカメラ52aによる1フレームの撮像の間に、例えば走査部40による構造光100を20回往復させるように制御を行う。ただし、CCDカメラ52aによる1フレームの撮像において、構造光100を何往復走査させるかは、任意に設定可能である。例えば、CCDカメラ52aのシャッタースピードの調整や、MEMSミラーの周波数の調整により、1フレームの撮像で取り込む構造光100の走査数は調整される。
設定情報記憶部63は、制御部62に制御を実行させるためのプログラムを記憶する。また、設定情報記憶部63は、演算部65に対して、ぶれの検出処理を実行させるためのプログラムや、三次元形状の演算処理を実行させるためのプログラムを記憶する。設定情報記憶部63は、表示制御部67に表示制御を実行させるためのプログラムを記憶する。設定情報記憶部63は、演算部65の演算処理において構造光100の縞の位相から被測定物2の実座標値を算出する際に用いるキャリブレーション情報なども記憶する。
取込メモリ64は、画像メモリ52bに記憶された画像データを取り込んで記憶する。この取込メモリ64は、構造光100を投影して撮像した被測定物2の測定像などが記憶される。取込メモリ64には、複数の記憶領域が設けられている。測定像の画像データ及び参照像の画像データは、例えばそれぞれ異なる記憶領域に記憶される。
演算部65は、設定情報記憶部63に記憶されているプログラムやキャリブレーション情報に従って、所定の演算を実行する。例えば、取込メモリ64に記憶された測定像の画像データから、被測定物2と形状測定装置1との間の相対的なぶれを検出する。このぶれは、被測定物2と形状測定装置1との間の相対的な位置変化及び姿勢変化のうち少なくとも一方に関する変化情報である。ここでは、位置変化及び姿勢変化は、X方向、Y方向及びZ軸方向についてそれぞれ回転変位量と並進変位量である(以下、適宜各変位量と称する)。また、演算部65は、取込メモリ64に記憶された測定像の画像データから、被測定物2の三次元形状データ(三次元形状の座標データ)を算出する。この三次元形状データの算出において、演算部65は、測定像と上記ぶれとに基づいて、演算を行うことができる。
演算部65は、測定像における特徴部分(後述、図5参照)を検出する。特徴部分は、測定像に含まれる領域である。特徴部分は、予め設定することができる。特徴部分は、測定像において所定の距離を空けて配置される複数の領域を含むものであり、例えば3つの領域を含んでいる。本実施形態では、測定像のうち被測定物2の上面2a及びその周辺に対応する領域を特徴部分とするように設定されている場合を例に挙げて説明する。
画像記憶部66は、演算部65が算出した被測定物2の三次元形状データを記憶する。表示制御部67は、設定情報記憶部63に記憶されているプログラムに従って三次元形状の画像の表示制御を実行する。すなわち、表示制御部67は、使用者による操作部61の操作に応じて、または自動的に、画像記憶部66に記憶された三次元形状データを読み出す。そして、表示制御部67は、読み出した三次元形状データに基づいて表示装置70の表示画面に被測定物2の擬似的な三次元形状の画像(以下、適宜三次元形状の画像と称する)を表示させる制御を実行する。
表示装置70は、被測定物2の三次元形状の画像を表示する装置である。この表示装置70は、例えば液晶表示装置や有機EL表示装置などが用いられる。なお、図1では表示装置70を省略している。
また、上記の制御部62、演算部65、及び表示制御部67は、CPU(Central Processing Unit)などの演算処理装置により構成される。すなわち、演算処理装置が設定情報記憶部63に記憶されているプログラムに従って制御部62が実行する処理を行う。また、演算処理装置が設定情報記憶部63に記憶されているプログラムに従って演算部65が実行する処理を行う。また、演算処理装置が設定情報記憶部63に記憶されているプログラムに従って表示制御部67が実行する処理を行う。このプログラムには、形状測定プログラムが含まれる。
この形状プログラムは、演算処理装置(制御部62)に対して、初期位相の異なる複数の縞パターンPを被測定物2に順次投影する処理と、初期位相の異なる複数の縞パターンPが投影された被測定物2の測定像をそれぞれ撮像する処理と、を実行させる。また、この形状プログラムは、演算処理装置(演算部65)に対して、撮像された複数の測定像に基づいて、被測定物2と形状測定装置1との間の相対的なぶれを検出する処理を実行させる。したがって、演算処理部60は、ぶれの検出を行う検出装置として構成される。また、この形状プログラムは、検出されたぶれに基づいて、被測定物2の形状を測定する処理を実行させる。
次に、位相シフト法の原理について説明する。
位相シフト法は、例えば正弦波状の光強度分布を有する構造光100の位相をシフトさせて撮像した縞画像(縞パターンPが投影された被測定物2の測定像)を解析することにより、三次元的に形状を計測する手法である。本実施形態において、縞パターンPは、位相をπ/2ずつシフトさせた4種類の縞パターンPである。
縞パターンPの位相は、構造光100の強度の分布である正弦波の位相である。以下、例えば正弦波強度分布の初期位相が0である基準の縞パターンPを第1縞パターン(第1位相光)P1とし、この第1縞パターンP1の位相をπ/2だけシフトさせた縞パターンPを第2縞パターン(第2位相光)P2とし、第1縞パターンP1の位相をπだけシフトさせた縞パターンPを第3縞パターン(第3位相光)P3とし、第1縞パターンP1の位相を3π/2だけシフトさせた縞パターンPを第4縞パターン(第4位相光)P4とする。
位相シフト法では、第1縞パターンP1〜第4縞パターンP4を投影部10から被測定物2に投影し、投影部10に対して異なる角度に配置される撮像部50で被測定物2を撮影する。このとき、投影部10、被測定物2、撮影部50は、三角測量の位置関係になるよう配置される。
撮像部50は、第1縞パターンP1〜第4縞パターンP4がそれぞれ測定対象に投影された状態で、それぞれ被測定物2を撮像して4つの測定像を取得する。そして、演算処理部60は、撮像部50が撮像した4つの測定像のそれぞれの信号強度に関するデータを以下の(式1)に当てはめ、被測定物2の面形状に応じた各画素における縞の位相値φを求める。
φ(u,v)=tan−1{(I4(u,v)−I2(u,v))/(I1(u,v)−I3(u,v))}・・・(式1)
ただし、(u、v)は画素の位置座標を示している。また、I1は第1縞パターンP1が投影されたときに撮像された測定像の信号強度である。同様に、I2は第2縞パターンP2、I3は第3縞パターンP3、I4は第4縞パターンP4がそれぞれ投影されたときの測定像の信号強度である。
このように、画像の画素毎に正弦波状に変化する信号強度の位相を求めることができる。位相φ(u,v)が等しい点を連結して得られる線(等位相線)が、光切断法における切断線と同じく物体をある平面で切断した断面の形状を表す。従って、この位相φ(u,v)に基づいて三角測量の原理により三次元形状(画像の各点での高さ情報)が求められる。
次に、第1実施形態に係る形状測定装置1によるぶれの検出方法の一例と、この検出方法を用いた形状測定方法の一例とについて説明する。本実施形態に係る検出方法は、形状測定用の構造光100を投影部10から被測定物2に投影した被測定物2の測定像を撮像部50で撮像することと、被測定物2と形状測定装置1との間の相対的なぶれを検出することとを含む。また、本実施形態に係る形状測定方法は、被測定物2の測定像と上記ぶれとに基づいて、被測定物2の形状を算出することとを含む。
図4は、第1実施形態に係る検出方法及び形状測定方法の一例について説明するフローチャートである。また、図5(a)〜(h)は、本実施形態に係る検出方法において得られる画像の一例を示す図である。
形状測定装置1の電源がオンとなった状態で、使用者によりシャッター操作が行われると、制御部62は、操作部61からシャッター操作が行われたことを表す信号が入力される。なお、使用者によるシャッター操作が行われない場合は、待機状態となっている。また、シャッター操作が行われた場合、被測定物2との距離を測定して、投影光学系30や撮像レンズ51のフォーカス合わせが行われてもよい。なお、被測定物2の複数の点について距離を測定しそれぞれの点に焦点が合うようにフォーカス合わせすることもできる。なお、複数の点について距離を測定することにより被測定物2の表面の傾きや曲率を求めることもできる。また、フォーカス合わせは、位相差法やコントラスト法によって行うことも可能である。
シャッター操作が行われると、制御部62は、光生成部20及び走査部40に対して指令信号を出力し、初期位相0の第1縞パターンP1を被測定物2に投影させる。また、制御部62は、撮像部50に対して指令信号を出力し、第1縞パターンP1が投影された被測定物2の測定像を撮像させる。同様に、制御部62は、第2縞パターンP2〜第4縞パターンP4を順に被測定物2に投影させ、この第2縞パターンP2〜第4縞パターンP4が投影された被測定物2の測定像をそれぞれ撮像する(ステップS01)。
測定像の撮像において、制御部62は、光生成部20による構造光100の光生成と、走査部40による走査とを同期させるように光生成部20及び走査部40の動作を制御する。光生成部20による光生成の制御について、制御部62は、構造光100の光強度を正弦波状で周期的に変化し、かつ位相が0、π/2、π、3π/2となるようにそれぞれ調整する。走査部40による走査の制御について、制御部62は、構造光100を第2の方向D2に所定速度で走査させる。これにより、光強度(又は、明暗、濃淡)が第2の方向D2に正弦波状で周期的に変化し、初期位相が0である第1縞パターンP1が投影領域200に投影される。なお、1回の撮像中に第1縞パターンを走査する回数は任意に設定できる。したがって、投影領域200に配置された被測定物2に第1縞パターンP1〜第4縞パターンP4が投影される。
また、制御部62からの指令信号に基づいて、CCDカメラ52aは、第1縞パターンP1〜第4縞パターンP4が投影された被測定物2の表面を撮像する。図5(a)〜(d)に示すように、この撮像によって、第1縞パターンP1が投影された被測定物2の第1測定像M1と、第2縞パターンP2が投影された被測定物2の第2測定像M2と、第3縞パターンP3が投影された被測定物2の第3測定像M3と、第4縞パターンP4が投影された被測定物2の第4測定像M4とがそれぞれ取得される。そして、CCDカメラ52aは、この第1測定像M1〜第4測定像M4の画像データを生成する。第1測定像M1の画像データは、一旦、画像メモリ52bに格納された後、それぞれ、取込メモリ64に設けられた記憶領域に記憶される。
なお、図5の第1測定像M1〜第4測定像M4として、説明の便宜上、平面上に投影された第1縞パターンP1〜第4縞パターンP4がそのまま撮像された状態の画像を示している。実際には、被測定物2の表面に第1縞パターンP1〜第4縞パターンP4が投影されるため、被測定物2の形状に応じて第1縞パターンP1〜第4縞パターンP4がそれぞれ変形した状態の画像が得られる。
次に、演算部65は、第1測定像M1〜第4測定像M4における特徴部分を検出する(ステップS02)。本実施形態では、演算部65は、第1参照像R1〜第4参照像R4(参照像については後述)のうち被測定物2の上面2aに対応する特徴部分Cを検出する。なお、図5の第1測定像M1〜第4測定像M4として、説明の便宜上、特徴部分Cのみが表示された状態で示されている。実際には、被測定物2の表面全体が表示された画像が得られる。なお、特徴部Cとは被測定物2上の形状や反射率などの差異により被測定物2上の他の部分と識別可能な部分であり、被測定物2とともに移動する。
ここで、撮像された第1測定像M1〜第4測定像M4には、第1縞パターンP1〜第4縞パターンP4による明部及び暗部が含まれている。明部では被測定物2の形状を識別することは容易であるが、暗部では被測定物2の形状を識別することは明部に比べて困難である。ここで暗部とは、パターン光が照射されていない部分と区別するため、無照射部と識別できる程度の光が照射されている。このため、実際には第1測定像M1〜第4測定像M4の暗部においても、被測定物2の形状が撮像されている。
そこで、特徴部分Cを検出するにあたり、第1縞パターンP1〜第4縞パターンP4による明暗の影響を緩和し、被測定物2の形状を判別しやすくするため、演算部65は、第1測定像M1〜第4測定像M4のそれぞれについて、正規化処理を行う。正規化処理では、第1測定像M1〜第4測定像M4に含まれる暗部のゲインを上げることにより、暗部の明度を明部の明度に対応させる。この場合、暗部の明度を明部の明度と一致させてもよいし、被測定物2の形状が判別可能な程度に暗部の明度を高くしてもよい。正規化処理により、図5(e)〜(h)に示すように、第1縞パターンP1〜第4縞パターンP4の影響が低減された第1参照RM1〜第4参照像R4が得られる。なお、図5(a)〜(d)との比較のため、図5(e)〜(h)には、第1縞パターンP1〜第4縞パターンP4の位相を示すために、最も明るい部分と最も暗い部分とが破線でそれぞれ示されている。
正規化処理を行った後、演算部65は、第1参照像R1〜第4参照像R4の各特徴部分Cに基づいて、被測定物2と形状測定装置1との相対的なぶれを検出する(ステップS03)。このステップS03において、演算部65は、まず、第1参照像R1に含まれる特徴部分Cと、第2参照像R2に含まれる特徴部分Cの各部位(例えば4つの角を含む。以下、適宜特徴部Cは各部位を指す場合がある)とについて、フォーカス合わせで検出した被測定物2までの距離に基づいて、X方向、Y方向、Z方向における位置座標を求める。そして、演算部65は、第1参照像R1に含まれる特徴部分Cと第2参照像R2に含まれる特徴部分Cとの間の、各変位量を、第1変化情報として算出する。なお、被測定物2の上面2aに特徴部分Cがあり、特徴部分Cの大きさ、形状が既知の場合は、その大きさ、形状により、各変位量が算出可能である。なお、第1変化情報は、第1測定像M1と第2測定像M2との間で生じたぶれについての情報である。
また、演算部65は、第3参照像R3に含まれる特徴部分Cについて、X方向、Y方向、Z方向における位置座標を求める。そして、第2参照像R2に含まれる特徴部分Cと第3参照像R3に含まれる特徴部分Cとの間の各変位量を、第2変化情報として算出する。この第2変化情報は、第2測定像M2と第3測定像M3との間で生じたぶれについての情報である。
また、演算部65は、第4参照像R4に含まれる特徴部分Cについて、X方向、Y方向、Z方向における位置座標を求める。そして、第3参照像R3に含まれる特徴部分Cと第4参照像R4に含まれる特徴部分Cとの間の各変位量を、第3変化情報として算出する。この第3変化情報は、第3測定像M3と第4測定像M4との間で生じたぶれについての情報である。
このように、本実施形態に係る検出方法により、第1測定像M1と第2測定像M2との間のぶれ、第2測定像M2と第3測定像M3との間のぶれ、及び第3測定像M3と第4測定像M4との間のぶれが検出される。
上記検出方法によってぶれを検出した後、演算部65は、ぶれの検出結果と、第1測定像M1〜第4測定像M4とに基づいて、被測定物2の形状を算出する(ステップS04)。このステップS11では、演算部65は、まず、以下の補正方法を用いて、第1測定像M1と第2測定像M2との間のぶれ、第2測定像M2と第3測定像M3との間のぶれ、及び第3測定像M3と第4測定像M4との間のぶれを補正する。
図6は、ぶれの補正方法の一例を説明するための図である。
被測定物2と形状測定装置1との相対的な位置関係が変化する場合において、被測定物2の位置が不変で形状測定装置1の位置のみが変化する場合と、被測定物2の位置のみが変化し形状測定装置1の位置が不変である場合とは、同値として扱うことができる。したがって、以下では、被測定物2と形状測定装置1との相対的な位置関係を説明するに当たり、被測定物2の位置のみが変化し形状測定装置1の位置が不変であるとする。また、図6では、説明の便宜上、被測定物2の表面2fを曲面として表示しているが、平面である場合にも同様の説明が可能である。
第1縞パターンP1〜第4縞パターンP4が被測定物2に投影され、それぞれ被測定物2の第1測定像M1〜第4測定像M4が撮像される一連の動作の間に、例えば測定者の手ブレなどによって、被測定物2と形状測定装置1とが相対的に移動する可能性がある。この場合、図6に示すように、第1測定像M1を撮像する時(以下、「第1タイミング」と表記する)と、第2測定像M2以降の測定像を撮像する時(以下、「第2タイミング」と表記する)とで、被測定物2の表面2fが移動している。
この場合、撮像部50(CCDカメラ52a)の一画素で撮像する被測定対象2上の位置が第1タイミングと第2タイミングで異なることになる。具体的には、表面2fの移動によって、第1タイミングにおける撮像位置(以下、第1位置L1)と、第2タイミングにおける撮像位置(以下、第2位置L2)とが異なる位置となる。また、投影部10から投影される構造光100の位相は、第1位置L1と第2位置L2とでδだけずれている。
しかしながら、測定者の手ブレ等によるぶれの場合には、第1位置L1と第2位置L2との距離は微小である。このため、第1位置L1及び第2位置L2において、構造光100の光反射率の変化を無視することができ、かつ、表面2fの移動に伴う光路長変化による反射光の強度の変化を無視することができる。したがって、第1位置L1及び第2位置L2について撮像される光強度の変化は、投影部10から投影される構造光100の位相の変化δのみによるものとみなすことができる。そこで、本実施形態では、各画素について、構造光100の位相の変化δを求め、この変化δを考慮した初期位相分布φ(u,v)を求めることで、ぶれを補正することができる。
具体的には、まず演算部65は、ぶれを含んだ第1測定像M1〜第4測定像M4を用いて、被測定物2のラフな三次元形状を算出する。この場合、演算部65は、各画素の初期位相分布φ(u,v)を求めると共に、空間コード法等の情報に基づき求めた初期位相分布φ(u,v)に対して位相接続処理を行う。これにより、連続した位相分布φ’(u,v)が求められる。次に、演算部65は、三角測量の原理を用いて、求めた位相分布φ’(u,v)から、被測定物2のラフな三次元形状の座標データ(x′,y′,z′)を算出する。なお、この処理では、第1測定像M1〜第4測定像M4のうち1枚の画像からフーリエ変換法によって被測定物2のラフな三次元形状を求めてもよい。
次に、演算部65は、被測定物2のラフな三次元形状と第1測定像M1とから第1タイミングでの撮像位置である第1位置L1の位置座標を求めると共に、被測定物2のラフな三次元形状と第2測定像M2とから第1位置に対応する第2タイミングでの撮像位置である第2位置L2の位置座標を求める。そして、投影部10から第1位置L1及び第2位置L2に構造光L1を投影した時の位相の変化δを求める。この位相の変化δは、第1位置L1と投影部10とを結ぶ直線と、第2位置L2と投影部10とを結ぶ直線とのなす角度として求めることができる。
次に、演算部65は、第2タイミング以降に対応する縞パターンPの初期位相を、(π/2+δ)、(π+δ)あるいは(3π/2+δ)として、初期位相分布φ(u,v)を求め、位相接続処理を行う。そして、演算部65は、求めた位相分布φ’(u,v)から、三角測量の原理を用いて被測定物2の三次元形状の座標データ(x,y,z)を算出する。演算部65は、求めた三次元形状の座標データ(x,y,z)を用いて、上記の補正を繰り返し行ってもよい。
演算部65は、算出した被測定物2の三次元形状の座標データを画像記憶部66に記憶する。表示制御部67は、使用者による操作部61の操作に応じて、または自動的に、画像記憶部66に記憶された三次元形状の座標データを読み出す。表示制御部67は、読み出した三次元形状の座標データに基づいて表示装置70の表示画面に被測定物2の三次元形状を表示させる。三次元形状は、三次元空間内の点の集合である点群で表示される。この点群のデータは、形状測定装置1から出力可能である。
表示装置70は、被測定物2の三次元形状を表示するだけでなく、撮像部50により撮像された縞画像を表示させてもよい。すなわち、表示制御部67は、取込メモリ64に記憶された画像データに基づいて、撮像部50が撮像した縞画像を表示装置70に表示させてもよい。このような構成によれば、使用者が撮像部50により撮像された縞画像を撮像現場で確認することができる。
また、表示装置70は、撮像部50により撮像された画像、及び演算部65により算出された三次元形状、のうち少なくとも一方を表示する構成であってもよい。この場合、撮像部50により撮像された画像、及び演算部65により算出された三次元形状、のうち少なくとも一方は、形状測定装置1と無線または有線で接続された外部の表示装置に表示させるものでもよい。
以上のように、第1実施形態によれば、位相情報の異なる第1縞パターンP1〜第4縞パターンP4を被測定物2に順次投影すると共に、第1縞パターンP1〜第4縞パターンP4が投影された被測定物2の第1測定像M1〜第4測定像M4をそれぞれ撮像し、撮像された第1測定像M1〜第4測定像M4に基づいて、被測定物2と形状測定装置1との間の相対的なぶれを検出するため、測定者の手ブレなどによる測定誤差を精度よく検出することができる。また、第1実施形態によれば、検出したぶれに基づいて、測定像を補正して被測定物2の形状を算出するため、測定対象の三次元形状を精度よく測定することができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態を説明する。第1実施形態では、ぶれの検出方法において、第1縞パターンP1、第2縞パターンP2、第3縞パターンP3、及び第4縞パターンP4をこの順序で時系列的に被測定物2に投影して撮像する場合を例に挙げて説明した。これに対して、本実施形態では、縞パターンPの投影順序を、第1縞パターンP1、第3縞パターンP3、第2縞パターンP2、及び第4縞パターンP4の順で時系列的に投影して撮像する検出方法を説明する。
図7(a)〜(f)は、第2実施形態に係る検出方法において得られる画像の一例を示す図である。
測定者によって形状測定装置1のシャッター操作が行われると、制御部62は、位相0の第1縞パターンP1を被測定物2に投影させると共に、第1縞パターンP1が投影された被測定物2の測定像を撮像させる。これにより、図7(a)に示す第1測定像MA1が得られる。次に、制御部62は、位相πの第3縞パターンP3を被測定物2に投影させると共に、第3縞パターンP3が投影された被測定物2の測定像を撮像させる。これにより、図7(b)に示す第2測定像MA2が得られる。
次に、制御部62は、位相π/2の第2縞パターンP2を被測定物2に投影させると共に、第2縞パターンP2が投影された被測定物2の測定像を撮像させる。これにより、図7(c)に示す第3測定像MA3が得られる。そして、制御部62は、位相3π/2の第4縞パターンP4を被測定物2に投影させると共に、第4縞パターンP4が投影された被測定物2の測定像を撮像させる。これにより、図7(d)に示す第4測定像MA4が得られる。
次に、演算部65は、第1測定像MA1と第2測定像MA2とを被測定物2の同じ部分が重なり合うように合成する。第1測定像MA1に含まれる第1縞パターンP1と、第2測定像MA2に含まれる第3縞パターンP3とは、位相がπだけずれている。したがって、第1測定像MA1と第2測定像MA2とを重ね合わせることにより、互いに逆位相である第1縞パターンP1と第3縞パターンP3とが重ねられる。
このため、図7(e)に示すように、第1縞パターンP1及び第3縞パターンP3の明暗が均一化された第1参照像RA1が得られる。この第1参照像RA1には、第1測定像MA1に含まれる所定の図形CAと、第2測定像MA2に含まれる所定の図形CAとが重なった図形CA2が含まれる。演算部65は、この図形CA2を特徴部分として検出する。
次に、同様に演算部65は、第3測定像MA3と第4測定像MA4とを重ね合わせるように合成し、図7(f)に示すように、第2縞パターンP2及び第4縞パターンP4の明暗が均一化された第2参照像RA2が得られる。この第2参照像RA2には、第3測定像MA3に含まれる図形CAと、第4測定像MA4に含まれる図形CAとが重なった図形CA3が含まれる。演算部65は、この図形CA3を特徴部分として検出する。
次に、演算部65は、第1参照像RA1に含まれる特徴部分CA2と、第2参照像RA2に含まれる特徴部分CA3とについて、X方向、Y方向、Z方向における位置座標をそれぞれ求める。そして、演算部65は、特徴部分CA2と特徴部分CA3との間の、X方向、Y方向についての位置の変化量及びθZ方向についての姿勢の変化量を、ぶれに関する情報として算出する。
なお、ぶれに関する情報としてCA2とCA3の重心を用いることもできる。重心として求めるぶれは、第1縞パターン撮像時と第3縞パターン撮像時の平均の姿勢と、第2縞パターン撮像時と第4縞パターン撮像時の平均の姿勢との間のぶれと捉えることができる。また、第1縞パターン撮像時から第4縞パターン撮像時は短時間であることから、一定のぶれが発生していると捉えることができる。したがって、CA2とCA3の重心のぶれから外挿して第2測定像MA2〜第4測定像MA4におけるぶれを求めることができる。
上記検出方法によってぶれを検出した後、演算部65は、ぶれの検出結果と、第1測定像M1〜第4測定像M4とに基づいて、第1実施形態と同様の手法によって被測定物2の形状を算出する。
以上のように、第2実施形態によれば、撮像された第1測定像MA1〜第4測定像MA4に基づいて、被測定物2と形状測定装置1との間の相対的なぶれを検出するため、測定者の手ブレなどによる測定誤差を精度よく検出することができる。また、第2実施形態によれば、検出したぶれに基づいて、測定像を補正して被測定物2の形状を算出するため、測定対象の三次元形状を精度よく測定することができる。加えて、第2実施形態によれば、互いに逆位相である縞パターンPを含む測定像同士を合成することにより、正規化処理を別途行わなくても、縞パターンPの明暗の影響を緩和することができる。これにより、処理の効率化を図ることができる。
<変形例>
次に、上記実施形態の変形例を説明する。
例えば、上記各実施形態においては、特徴部分として第1参照像〜第4参照像のすべてにおいて共通する部分を用いる場合を説明したが、これに限定するものではない。
図8(a)〜(d)は、変形例に係る検出方法において得られる画像の一例を示す図である。
例えば図8(a)〜(d)に示すように、第1参照像RB1及び第2参照像RB2に含まれる図形CB1は、第3参照像RB3では一部が切れた状態で含まれ、第4参照像RB4では含まれていない。また、第3参照像RB3及び第4参照像RB4に含まれる図形CB2は、第1参照像RB1には含まれず、第2参照像RB2では一部が切れた状態で含まれている。
つまり、図8(a)〜(d)では、第1参照像RB1と第2参照像RB2との間には共通の図形CB1が含まれ、第3参照像RB3と第4参照像RB4との間には共通の図形CB2が含まれている。一方、第2参照像RB2と第3参照像RB3との間には、共通の図形が完全な形では含まれていない。
この場合、演算部65は、図形CB1を用いて第1参照像RB1と第2参照像RB2との間のぶれを算出する。また、演算部65は、図形CB2を用いて第3参照像RB3と第4参照像RB4との間のぶれを検出する。そして、各算出結果に基づいて、内挿処理を行うことで第2参照像RB2と第3参照像RB4との間のぶれを推定する。
このように、演算部65は、第1参照像RB1〜第4参照像RB4のうち少なくとも2つの間に共通する図形があれば、その図形を特徴部分として設定し、その設定した特徴部分に基づいて2つの画像の間のぶれを算出する。そして、演算部65は、算出結果に基づいて、例えば内挿処理や外挿処理などを行うことにより、他の画像との間のぶれを推定する。この場合であっても、被測定物2と形状測定装置1との間の相対的なぶれを検出するため、測定者の手ブレなどによる測定誤差を精度よく検出することができる。
また、例えば、上記実施形態においては、特徴部分の位置等に基づいてぶれを検出する場合を例に挙げて説明したが、これに限定するものではない。
例えば、被測定物の一部である図形に基づいてぶれを検出してもよく、複数の図形の重心位置に基づいてぶれを検出してもよい。
また、上記各実施形態では、第1測定像〜第4測定像を合成または加工する場合を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。
図9(a)は、変形例に係る検出方法において得られる画像の一例を示す図である。図9(a)に示すように、制御部62は、構造光100のパターンとして、光強度が一様に設定された一様パターンQが縞パターン(第1縞パターンP1〜第4縞パターンP4)の左右(走査方向の両端)に配置されたパターンを、被測定物2に投影するようにしてもよい。
この手法によれば、例えば第1測定像MD1〜第4測定像MD4に共通する特徴部分CDが一様パターンQに含まれる場合、この特徴部分CDの位置及び姿勢の変化を求めることにより、ぶれを検出することができる。なお、一様パターンQは、被測定物2の三次元形状の画像を表示させるときに三次元形状の表面に色を張り付けるために用いられる光によって形成することができる。この光は、例えば赤色光、緑色光及び青色光が含まれた光である。
なお、この一様パターンQについては、縞パターン(第1縞パターンP1〜第4縞パターンP4)の左右に配置される場合に限定されない。図9(b)は、変形例に係る検出方法において得られる画像の一例を示す図である。図9(b)に示すように、例えば一様パターンQを投影領域200の被測定物2の全体に投影させ、この一様パターンQが投影された被測定物2の参照像を撮像し、この参照像を用いて、例えば第1実施形態で説明した第1測定像M1〜第4測定像M4を正規化してもよい。
また、上記各実施形態では、ぶれを補正する際に、CCDカメラ52aの画素ごとに位相の変化δを求める手法を例に挙げて説明したが、これに限定するものではない。例えば、被測定物2の表面2fがほぼ平坦であり、かつ、被測定物2と形状測定装置1との相対位置がZ方向にほぼ固定されている場合であれば、被測定物2のラフな形状を求めた後、演算部65は、求めた形状(又は位置座標)に応じて被測定物2の表面2fの特徴部分のズレ量から直接δを求めることができる。この場合であっても、ぶれによる位相の変化を適正に補正することができる。
<構造物製造システム及び構造物製造方法>
図10は、構造物製造システムの実施形態の一例を示すブロック図である。図10に示す構造物製造システムSYSは、上記した形状測定装置1、設計装置710、成形装置720、制御装置(検査装置)730、及びリペア装置740を有している。
設計装置710は、構造物の形状に関する設計情報を作製する。そして、設計装置710は、作製した設計情報を成形装置720及び制御装置730に送信する。ここで、設計情報とは、構造物の各位置の座標を示す情報である。また、測定対象物は、構造物である。
成形装置720は、設計装置710から送信された設計情報に基づいて構造物を成形する。この成形装置720の成形工程は、鋳造、鍛造、または切削などが含まれる。形状測定装置1は、成形装置720により作製された構造物(被測定物2)の三次元形状、すなわち構造物の座標を測定する。そして、形状測定装置1は、測定した座標を示す情報(以下、形状情報という。)を制御装置730に送信する。
制御装置730は、座標記憶部731及び検査部732を有している。座標記憶部731は、設計装置710から送信される設計情報を記憶する。検査部732は、座標記憶部731から設計情報を読み出す。また、検査部732は、座標記憶部731から読み出した設計情報と、形状測定装置1から送信される形状情報とを比較する。そして、検査部732は、比較結果に基づき、構造物が設計情報の通りに成形されたか否かを検査する。
また、検査部732は、成形装置720により成形された構造物が良品であるか否かを判定する。構造物が良品であるか否かは、例えば、設計情報と形状情報との誤差が所定の閾値の範囲内であるか否かにより判定する。そして、検査部732は、構造物が設計情報の通りに成形されていない場合は、その構造物を設計情報の通りに修復することができるか否かを判定する。修復することができると判定した場合は、検査部732は、比較結果に基づき、不良部位と修復量を算出する。そして、検査部732は、不良部位を示す情報(以下、不良部位情報という。)と、修復量を示す情報(以下、修復量情報という。)と、をリペア装置740に送信する。
リペア装置740は、制御装置730から送信された不良部位情報と修復量情報とに基づいて、構造物の不良部位を加工する。
図11は、構造物製造システムSYSによる処理を示すフローチャートであり、構造物製造方法の実施形態の一例を示している。図11に示すように、設計装置710は、構造物の形状に関する設計情報を作製する(ステップS31)。設計装置710は、作製した設計情報を成形装置720及び制御装置730に送信する。制御装置730は、設計装置710から送信された設計情報を受信する。そして、制御装置730は、受信した設計情報を座標記憶部731に記憶する。
次に、成形装置720は、設計装置710が作製した設計情報に基づいて構造物を成形する(ステップS32)。そして、形状測定装置1は、成形装置720が成形した構造物の三次元形状を測定する(ステップS33)。その後、形状測定装置1は、構造物の測定結果である形状情報を制御装置730に送信する。次に、検査部732は、形状測定装置1から送信された形状情報と、座標記憶部731に記憶されている設計情報とを比較して、構造物が設計情報の通りに成形されたか否か検査する(ステップS34)。
次に、検査部732は、構造物が良品であるか否かを判定する(ステップS35)。構造物が良品であると判定した場合は(ステップS35:YES)、構造物製造システムSYSによる処理を終了する。一方、検査部732は、構造物が良品でないと判定した場合は(ステップS35:NO)、検査部732は、構造物を修復することができるか否かを判定する(ステップS36)。
検査部732が構造物を修復することができると判定した場合は(ステップS36:YES)、検査部732は、ステップS34の比較結果に基づいて、構造物の不良部位と修復量を算出する。そして、検査部732は、不良部位情報と修復量情報とをリペア装置740に送信する。リペア装置740は、不良部位情報と修復量情報とに基づいて構造物のリペア(再加工)を実行する(ステップS37)。そして、ステップS33の処理に移行する。すなわち、リペア装置740がリペアを実行した構造物に対してステップS33以降の処理が再度実行される。一方、検査部732が構造物を修復することができると判定した場合は(ステップS36:NO)、構造物製造システムSYSによる処理を終了する。
このように、構造物製造システムSYS及び構造物製造方法では、形状測定装置1による構造物の測定結果に基づいて、検査部732が設計情報の通りに構造物が作製されたか否かを判定する。これにより、成形装置720により作製された構造物が良品であるか否か精度よく判定することができるとともに、その判定の時間を短縮することができる。また、上記した構造物製造システムSYSでは、検査部732により構造物が良品でないと判定された場合に、直ちに構造物のリペアを実行することができる。
なお、上記した構造物製造システムSYS及び構造物製造方法において、リペア装置740が加工を実行することに代えて、成形装置720が再度加工を実行するように構成してもよい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は、上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能である。また、上記の実施形態で説明した要件の1つ以上は、省略されることがある。そのような変更または改良、省略した形態も本発明の技術的範囲に含まれる。また、上記した実施形態や変形例の構成を適宜組み合わせて適用することも可能である。
例えば、上記した各実施形態及び変形例において、第1の方向D1と第2の方向D2とが直交していたが、第1の方向D1と第2の方向D2とが異なる方向であれば直交していなくてもよい。例えば、第2の方向D2は、第1の方向D1に対して60度や80度の角度に設定されてもよい。
また、上記した各実施形態及び変形例において、各図面では光学素子を一つまたは複数で表しているが、特に使用する数を指定しない限り、同様の光学性能を発揮させるものであれば、使用する光学素子の数は任意である。
また、上記した各実施形態及び変形例において、光生成部20等が構造光100を生成するための光は、可視光領域の波長の光、赤外線領域の波長の光、紫外線領域の波長の光、のいずれが用いられてもよい。可視光領域の波長の光が用いられることにより、使用者が投影領域200を認識可能となる。この可視光領域のうち、赤色の波長が用いられることにより、被測定物2へのダメージを軽減させることができる。
また、上記した各実施形態及び変形例において、走査部40は、構造光を反射する光学素子を用いているがこれに限定されない。例えば、回折光学素子や、屈折光学素子、平行平板ガラス等が用いられてもよい。レンズ等の屈折光学素子を光軸に対して振動させることで構造光を走査させてもよい。なお、この屈折光学素子としては、投影光学系30の一部の光学素子が用いられてもよい。
また、上記した各実施形態及び変形例において、撮像部50としてCCDカメラ52aが用いられるがこれに限定されない。例えば、CCDカメラに代えて、CMOSイメージセンサ(CMOS:Complementary Metal Oxide Semiconductor:相補性金属酸化膜半導体)などのイメージセンサが用いられてもよい。
また、上記した各実施形態及び変形例において、位相シフト法に用いる縞パターンPの位相を一周期の間に4回シフトさせる4バケット法が用いられるが、これに限定されない。例えば、縞パターンPの位相の一周期2πを5分割や6分割など2πをn分割してもよい。
また、上記した各実施形態及び変形例において、いずれも位相シフト法を中心に説明したが、位相シフト法に空間コード法を適宜組み合わせることができる。この手法の場合、位相シフト法で正弦波状の強度分布を有する縞パターン100を測定対象2に投影した領域とほぼ同一の領域に、正弦波状の縞パターン100とは別に、複数種類の矩形状の強度分布を有する縞パターンを個別に投影しそれぞれ撮像することで、被測定物2に投影された縞パターン100における(m−1)π〜2mπ(但し、mは整数)の位相範囲のそれぞれの縞を識別できるようになる。ここで、それぞれの縞を識別することは、一例として、0〜2πの位相範囲の縞を基準の縞として、各縞がその基準の縞から数えて何番目の縞であるかという情報を付与するものである。また、空間コード法のみを用いて被測定物2の三次元形状を測定するものでもよい。
また、上記した各実施形態及び変形例において、縞パターンPを白色及び黒色で表していたが、これに限定されず、いずれか一方または双方が着色されたものでもよい。例えば、縞パターンPは、白色と赤色とで生成されるものでもよい。
また、上述の実施形態及び変形例において、投影部10、撮像部50、演算処理部60、及び表示装置70を持ち運びが可能な筐体に収容してもよい。持ち運び可能な筐体内に各構成が収容されているので、測定者は、形状測定装置を測定対象物がある現場まで容易に持ち運ぶことができる。また、例えば大型装置の裏面や背面など、定置型の測定装置では測定が難しい対象物に対して、容易に形状を測定することができる。なお、演算処理部60の全ての機能を持ち運びが可能な筐体に収容しなくてもよく、演算処理部60の少なくとも一部の機能(演算部、画像記憶部、表示制御部、及び設定情報記憶部の少なくとも一部)を外部のコンピュータに持たせてもよい。この場合、外部のコンピュータが検出装置として構成される。また、演算処理部60を着脱可能な構成としてもよい。
また、上記した各実施形態及び変形例において、被測定物2が撮像部50の撮像視野に収まらない場合は、被測定物2の異なる位置をそれぞれ測定して、各測定結果をつなぎ合わせることで被測定物2全体の三次元形状を測定してもよい。測定結果をつなぎ合わせるさいには、測定結果の一部を重ねあわせる、オーバーラッピング処理が用いられてもよい。このオーバーラッピング処理は、演算部65が行う。
オーバーラッピング処理について説明する。先ず、撮像部50によって被測定物2の第1部分を撮像する。次いで、撮像部50によって、被測定物2の第1部分と一部重なる第2部分を撮像する。演算部65は、第1部分及び第2部分についてそれぞれ三次元形状を算出する。さらに、演算部65は、第1部分と第2部分とが重なる部分(被測定物上の同一部分)をサーチし、この部分を重ねることにより第1部分及び第2部分の三次元形状をつなぎ合わせる。なお、演算部65は、第1部分の三次元形状と第2部分の三次元形状とで共通の座標データとなる所定領域の画素をサーチして、第1部分と第2部分との重複部分を判断する。
このような処理を被測定物2の全体が撮像されるまで繰り返し実行することで、被測定物2全体の三次元形状が測定される。これによれば、被測定物2が大きな物体であった場合でも、被測定物2全体の三次元形状を容易に測定することができる。
また、形状測定装置1の一部の構成をコンピュータにより実現してもよい。例えば、演算部処理部60をコンピュータにより実現してもよい。この場合、コンピュータは、位相情報の異なる複数のパターンを被測定物に順次投影する処理と、複数のパターンが投影された被測定物2の測定像をそれぞれ撮像する処理と、撮像された複数の測定像に基づいて、被測定物2と形状測定装置1との間の相対的なぶれを検出する処理と、検出された前記ぶれに基づいて、被測定物の形状を測定する処理と、を実行する。
なお、上述の各実施形態の要件は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。また、法令で許容される限りにおいて、上述の各実施形態及び変形例で引用した検査装置や検査方法などに関する全ての公開公報及び米国特許の開示を援用して本文の記載の一部とする。
C、CA…特徴部分、SYS…構造物製造システム、P…縞パターン、Q…一様パターン、M1〜M4、MD1〜MD4…第1測定像〜第4測定像、R1〜R4、RA1〜RA4、RB1〜RB4、RC1〜RC4…第1参照像〜第4参照像、1…形状測定装置(形状測定装置、測定部)、2…被測定物、10…投影部、20…光生成部、40…走査部、50…撮像部、60…演算処理部(検出装置)、62…制御部、62a…第1制御部、62b…第2制御部、65…演算部、70…表示装置、100…構造光

Claims (9)

  1. 位相情報の異なる複数のパターンを被測定物に順次投影すると共に、前記複数のパターンが投影された前記被測定物の測定像をそれぞれ撮像する測定部と、
    撮像された複数の前記測定像に基づいて、前記被測定物と前記測定部との間の相対的なぶれを検出する検出部と
    を備える検出装置。
  2. 前記検出部は、撮像された複数の前記測定像同士の間で対応する特徴部分に基づいて前記ぶれを検出する
    請求項1に記載の検出装置。
  3. 前記複数のパターンは、位相が逆となる一対の逆位相パターンを含み、
    前記測定部は、前記一対の逆位相パターンが投影された前記測定像同士を合成する
    請求項1又は請求項2に記載の検出装置。
  4. 位相情報の異なる複数のパターンを被測定物に順次投影することと、
    前記複数のパターンが投影された前記被測定物の測定像をそれぞれ撮像することと、
    撮像された複数の前記測定像に基づいて、前記被測定物と前記測定部との間の相対的なぶれを検出することと
    を備える検出方法。
  5. 位相情報の異なる複数のパターンを被測定物に順次投影すると共に、前記複数のパターンが投影された前記被測定物の測定像をそれぞれ撮像する測定部と、
    撮像された複数の前記測定像に基づいて、前記被測定物と前記測定部との間の相対的なぶれを検出する検出部と、
    前記検出部で検出された前記ぶれに基づいて、前記被測定物の形状を測定する制御部と
    を備える形状測定装置。
  6. 位相情報の異なる複数のパターンを被測定物に順次投影することと、
    前記複数のパターンが投影された前記被測定物の測定像をそれぞれ撮像することと、
    撮像された複数の前記測定像に基づいて、前記被測定物と前記測定部との間の相対的なぶれを検出することと、
    検出された前記ぶれに基づいて、前記被測定物の形状を測定することと
    を備える形状測定方法。
  7. 構造物の形状に関する設計情報を作製する設計装置と、
    前記設計情報に基づいて前記構造物を作製する成形装置と、
    作製された前記構造物の形状を測定する請求項5に記載の形状測定装置と、
    前記形状測定装置によって得られた前記構造物の形状に関する形状情報と前記設計情報とを比較する検査装置と、
    を含む構造物製造システム。
  8. 構造物の形状に関する設計情報を作製することと、
    前記設計情報に基づいて前記構造物を作製することと、
    作製された前記構造物の形状を測定する請求項6に記載の形状測定方法と、
    前記形状測定方法によって得られた前記構造物の形状に関する形状情報と前記設計情報とを比較することと、
    を含む構造物製造方法。
  9. 被測定物の形状を測定する形状測定装置に含まれるコンピュータに、
    位相情報の異なる複数のパターンを前記被測定物に順次投影する処理と、
    前記複数のパターンが投影された前記被測定物の測定像をそれぞれ撮像する処理と、
    撮像された複数の前記測定像に基づいて、前記被測定物と前記測定部との間の相対的なぶれを検出する処理と、
    検出された前記ぶれに基づいて、前記被測定物の形状を測定する処理と
    を実行させる形状測定プログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017015647A (ja) * 2015-07-06 2017-01-19 株式会社豊田中央研究所 表面検査装置
JP2019027921A (ja) * 2017-07-31 2019-02-21 セイコーエプソン株式会社 三次元形状測定装置、ロボットシステム、及び三次元形状測定方法

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